JP2004355955A - 大内行灯 - Google Patents
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Abstract
【課題】脚と台板の嵌合部の加工が容易におこなえ、脚の台板部に対する取付方向の調整も容易であるとともに、脚と台板の適正な嵌合状態を長期にわたって維持できる大内行灯を提供する。
【解決手段】脚6の上端部を嵌込んだ台板5に火袋の下部を取付け、台板5に下端部を嵌込んだ支柱7に前記火袋の上部を掛止させるようにした大内行灯において、脚6の上端部に丸棒状の突起20を設け、台板5の下面側に、丸穴31とこの丸穴内に嵌入される突起20の側面部を押圧する弾性押圧片とをそなえた円筒状のプラスチック製のブッシュ30を嵌着し、突起20をブッシュ30の丸穴31に嵌脱させることにより台板5と脚6の組立・分解をおこなうようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】脚6の上端部を嵌込んだ台板5に火袋の下部を取付け、台板5に下端部を嵌込んだ支柱7に前記火袋の上部を掛止させるようにした大内行灯において、脚6の上端部に丸棒状の突起20を設け、台板5の下面側に、丸穴31とこの丸穴内に嵌入される突起20の側面部を押圧する弾性押圧片とをそなえた円筒状のプラスチック製のブッシュ30を嵌着し、突起20をブッシュ30の丸穴31に嵌脱させることにより台板5と脚6の組立・分解をおこなうようにした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は大内行灯に関し、さらに詳しくは、大内行灯の架台部の組立構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に大内行灯は、段付円板状の台板の下面側に3本の脚の上端部を嵌込み、この台板の上面側に、火袋の上部を掛止させるための2本の支柱の下端部を嵌込む形式の架台を用いている。行灯組立時には、火袋は下部を台板に取付け、上部を支柱に掛止させて架台に組込み、行灯の使用期間後は、各部を分解して各部品の形で保管される。そして従来は、上記の脚と台板の取付構造および支柱と台板の取付構造としては、脚の上端部に突設した小角柱状の突起を、台板の下面に削設した角穴に嵌脱させ、また支柱の下端部に形成した小角柱状の突起を、台板の上面に削設した角穴に嵌脱させる構造のものが、一般に採用されていた(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭62−150802号公報(第5図、第6図、明細書第5頁)
【0004】
ところが上記の取付構造においては、木製の台板に角穴を削設し、木製の脚および支柱と一体に設ける突起を小角柱状に切削加工する必要があり、これらの加工は丸穴や円柱状の加工に比べて面倒で加工時間がかかるうえ、特に脚に関しては、角穴と突起の嵌合により各脚を台板の軸線に対して120度間隔で放射状に、すなわち上面から見て台板の直径方向に正確に延びるように、台板に嵌込取付けするためには、上記角穴は台板の直径方向に対して二面は平行に、他の二面は直交するように、正確に面切削する必要があり、脚の突起部の各面も同様に正確に面切削する必要があり、さらに角穴と突起は適正な締め代で嵌合するように各二面巾寸法も正確に切削する必要があるので、これらの加工が極めて面倒なものであった。
【0005】
そして上記の角穴や突起の加工面方向が不適正な場合は、脚が鉛直軸線のまわりにねじれた状態で台板に取付けられ、外観が劣るとともに各脚の上下中間部を連結する三角板あるいは三角枠体状の連結具の嵌込取付が困難となり、上記ねじれを無理に修正しようとすると角穴や突起の表面が塑性変形して脚が台板から抜け易くなる。また角穴と突起の締め代が当初は適正であっても、嵌脱を繰返しているうちに各表面部が塑性変形して嵌合がゆるくなり、脚が傾いて行灯が傾いたり、脚が台板から脱落して架台の組立が不能となるなど、多くの問題点を有するものであった。
【0006】
また同様に支柱と台板の取付構造においても、台板の角穴と支柱の小角柱状の突起の加工が面倒であり、これらの角穴や突起の加工面方向が不適正な場合は、支柱が鉛直軸線のまわりにねじれた状態で台板に取付けられ、支柱上端部を連結する取手の取付が困難となり、また上記と同様に嵌脱の繰返しにより角穴や突起の表面部が塑性変形して嵌合がゆるくなり、取手を把持して持上げるときに支柱が台板部から抜けてしまうなど、多くの問題点を有するものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記従来の問題点を解決しようとするもので、脚と台板の嵌合部の加工が容易におこなえ、脚の台板部に対する取付方向の調整も容易であるとともに、脚と台板の適正な嵌合状態を長期にわたって維持できる大内行灯を提供することを目的とする。
【0008】
また請求項2記載の発明は上記の目的に加えて、支柱と台板の嵌合部の加工が容易におこなえ、支柱の台板部に対する取付方向の調整も容易であるとともに、支柱と台板の適正な嵌合状態を長期にわたって維持できる大内行灯を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、脚の上端部を嵌込んだ台板に火袋の下部を取付け、前記台板に下端部を嵌込んだ支柱に前記火袋の上部を掛止させるようにした大内行灯において、前記脚の上端部に丸棒状の突起を設け、前記台板の下面側に、丸穴とこの丸穴内に嵌入される前記突起の側面部を押圧する弾性押圧片とをそなえた円筒状のプラスチック製のブッシュを嵌着し、前記突起を前記ブッシュの丸穴に嵌脱させることにより前記台板と前記脚の組立・分解をおこなうようにしたことを特徴とする。
【0010】
この発明において「上」側および「下」側とは、大内行灯の使用状態における上側および下側を指すものである。
【0011】
請求項1記載の発明によれば、脚の上端部に設けるのは丸棒状の突起であり、台板の下面側に設けるのは円筒状のブッシュを嵌着するための丸穴であるので、小角柱状の突起や角穴の加工に比べて、脚と台板の嵌合部の加工が容易である。また上記丸棒状の突起をブッシュの丸穴に嵌込んで脚を台板部に取付ける際に、上記突起をその軸線のまわりに所望の位置に回動させた状態で上記丸穴内に嵌込むことができ、また嵌込状態での小角度の回動も自由におこなえるので、脚の取付方向の調整は容易におこなえる。さらに突起は弾性押圧片により側面部を押圧された状態でブッシュの丸穴内に保持されるので、突起と丸穴の嵌脱を繰返しても弾性押圧片の押圧による支柱の保持力は殆ど変わらず、脚と台板の適正な嵌合状態を長期にわたって維持できる。
【0012】
また請求項2記載の発明は、脚の上端部を嵌込んだ台板に火袋の下部を取付け、前記台板に下端部を嵌込んだ支柱に前記火袋の上部を掛止させるようにした大内行灯において、前記脚の上端部に丸棒状の突起を設け、前記台板の下面側に、丸穴とこの丸穴内に嵌入される前記突起の側面部を押圧する弾性押圧片とをそなえた円筒状のプラスチック製のブッシュを嵌着するとともに、前記支柱の下端部に丸棒状の下部突起を設け、前記台板の上面側に、丸穴とこの丸穴内に嵌入される前記下部突起の側面部を押圧する弾性押圧片とをそなえた円筒状のプラスチック製の支柱用ブッシュを嵌着し、前記突起を前記ブッシュの丸穴に嵌脱させることにより前記台板と前記脚の組立・分解をおこなうとともに、前記下部突起を前記支柱用ブッシュの丸穴に嵌脱させることにより前記台板と前記支柱の組立・分解をおこなうようにしたことを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同じ脚の突起と台板のブッシュの丸穴の嵌合構造を有するので、請求項1記載の発明と同じ作用が得られるのに加えて、支柱の下部突起も丸棒状で、台板の上面側に嵌着する支柱用ブッシュも円筒状であるので、支柱と台板の嵌合部の加工が容易であり、また丸棒状の下部突起を支柱用ブッシュの丸穴に嵌込んで支柱を台板に取付ける際の支柱の取付方向の調整は、上記脚と同様に容易におこなえる。さらに支柱の下部突起は支柱用ブッシュの弾性押圧片により側部を押圧された状態で支柱用ブッシュの丸穴内に保持されるので、上記脚と同様に支柱と台板の適正な嵌合状態を長期にわたって維持できる。
【0014】
この発明においては、脚の上端部に設ける丸棒状の突起は、脚と一体のたとえば木製のものとしてもよいが、請求項3記載の発明のように、前記突起の表面部がプラスチック製の円筒状のカバーで被覆されている構成、あるいは請求項5記載の発明のように、前記突起がプラスチック製の丸棒状体から成る構成とすれば、突起の表面部の、ブッシュの丸穴への嵌脱の繰返しや弾性押圧片の繰返し接触による摩耗および塑性変形が抑制されるので、脚と台板の適正な嵌合状態が一層長期にわたって維持できるので好ましく、さらにこれに加えて請求項5記載の発明によれば、突起形成のための脚の上端部の削り出し加工を必要とすることなく、脚とは別体の丸棒状体の取付けにより容易に突起の形成をおこなうことができる。
【0015】
またこの発明においては、支柱の下端部に設ける丸棒状の下部突起は、支柱と一体のたとえば木製のものとしてもよいが、請求項4記載の発明にのように、前記下部突起の表面部がプラスチック製の円筒状のカバーで被覆されている構成、あるいは請求項6記載の発明のように、前記下部突起がプラスチック製の丸棒状体から成る構成とすれば、下部突起の表面部の、支柱用ブッシュの丸穴への嵌脱の繰返しや弾性押圧片の繰返し接触による摩耗および塑性変形が抑制されるので、支柱と台板の適正な嵌合状態が一層長期にわたって維持できるので好ましく、さらにこれに加えて請求項6記載の発明によれば、下部突起形成のための支柱の下端部の削り出し加工を必要とすることなく、支柱とは別体の丸棒状体の取付けにより容易に下部突起の形成をおこなうことができるのである。
【0016】
この発明において、ブッシュ、支柱用ブッシュ、脚の突起の表面部被覆用の円筒状のカバー、支柱の下部突起の表面部被覆用の円筒状のカバー、脚の突起形成用の丸棒状体、支柱の下部突起形成用の丸棒状体等を構成するプラスチックとしては、たとえばABS樹脂、ポリアミド系樹脂(ナイロン)、ポリエステルなどの各種の軟質〜半硬質プラスチックを用いることができ、特にABS樹脂は耐摩耗性および弾力性がすぐれている点で好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下図1〜図8に示す第1例により、この発明の実施の形態を説明する。図1において、1は大内行灯で、架台2と火袋3と照明器具4とから成り、架台2は、つば付円板状の台板5の下側に脚6を、上側に支柱7をそれぞれ嵌込んで組立てる構造のものであり、通電により発光するろうそく形の照明器具4は台板5上に取付けられる。上記支柱7は、2本の丸棒状体の上部を部分環状の取手部7aを介して一体に連結した籐の折曲成形品から成り、また脚6も丸棒状体の下方を外向きに湾曲成形した籐の折曲成形品から成る。8は、3本の脚6の上下中間部に穿設した穴6aに嵌脱されるピン状の突起を外周部にそなえた、各脚を連結する環状の連結具であり、これも籐製のものである。
【0018】
火袋3は、略球殻上に巻付成形した竹ヒゴなどの細線材11(図2参照)の外周に絹や和紙などの透光素材12を貼付けて成る火袋本体13の上下端部に、上部化粧輪14と下部化粧輪15を取付けて成る。そしてこの火袋3の架台2への取付時には、下部化粧輪15を台板5のつば部より上側の外周部に嵌合させ、台板5に立設した軸9aのまわりに回動させた爪片9(図2および図11参照)により下部化粧輪15部の抜け止めを施し、上部化粧輪14に取付けた吊り紐16,16を支柱7の側部に突設したピン17,17に引掛けて火袋伸長状態での保持をおこなうものである。
【0019】
脚6の上端部には、図2〜図4に示すように、脚6の上部を削出して形成した丸棒状の脚本体突起部21に、プラスチック製(この例ではABS樹脂製)の円筒状のカバー22を被せてその頂板22a部を貫通するねじ23により固定して成る、丸棒状の突起20を設けてある。脚本体突起部21は丸棒状であるので、従来のような角柱状の突起に比べてその加工は容易である。
【0020】
この脚6の取付部として、台板5の下面側には、図2および図5〜図8に示すように、丸穴31を有する3個の円筒状のプラスチック製(この例ではABS樹脂製)のブッシュ30が、台板5に削設した穴32に嵌込まれねじ33により固定されている。ブッシュ30は、円筒部34の一端につば板35を、他端に底板36を一体に設け、円筒部34には、丸穴31の軸線方向に延び且つ丸穴31内に中間部が少量膨出する湾曲板状の弾性押圧片37が、その上下両端部を円筒部34に一体に接続された形で設けられ、各部は射出成形により一体に成形されている。38,38は弾性押圧片37の左右両側に形成された空隙部である。
【0021】
そして上記ブッシュ30とカバー22とは、突起20の丸穴31への嵌込時にすきま嵌めとしての嵌合状態が得られるように、かつこの嵌合状態において弾性押圧片37がカバー22の側面部に所定の押圧力で押圧するように、各部の寸法を選定して成形されている。台板5に削設するブッシュ30嵌込用の穴32は丸穴であるので、従来のような角穴に比べてその加工は容易である。
【0022】
また支柱7の下端部には、図9および図10に示すように、支柱7の下部を削出して形成した丸棒状の支柱本体突起部41に、プラスチック製の円筒状の下部カバー42を被せてねじ43により固着して成る下部突起40を設けてある。この下部カバー42としては、この例では前記の脚用のカバー22と同一品を用いているので、同一部分に同一符号を付して図示し、その詳細な説明は省略する。
【0023】
この支柱7の嵌込取付部として、台板5の上面側には、図9および図11に示すように、丸穴51を有する2個の円筒状のプラスチック製の支柱用ブッシュ50が、台板5に削設した穴52に嵌込まれねじ53により固定されている。この支柱用ブッシュ50としては、この例では前記の脚用のブッシュ30と同一品を用いているので、同一部分に同一符号を付して図示し、その詳細な説明は省略する。そして支柱本体突起部41は丸棒状であり支柱用ブッシュ50嵌込用の穴52は丸穴であるので、その加工が容易である点は上記脚取付部と同じである。
【0024】
上記構成の大内行灯1の架台2部を組立てるには、台板5を底面側を上向きにして床面上などに置き、脚6の突起20を台板5のブッシュ30の丸穴31に嵌込む。3本の脚6を台板5に嵌込んだら、各脚の上下中間部の穴6aに、環状の連結具8の突起部を嵌込んで各脚を連結する。次にこの部分組立品を上下反転させ、折畳状態の火袋3の下部化粧輪15を台板5に嵌込んだのち、台板5の支柱用ブッシュ50の丸穴51に、支柱7の下部突起40を嵌込んで、支柱7を立てる。その後、照明器具4や火袋3の上部の取付けなどをおこなえばよい。また行灯使用後は、上記と逆の手順で各部を分解し、支柱7の下部突起40は丸穴51から引抜き、脚6の突起20は丸穴31から引抜けばよい。
【0025】
上記の脚6と台板5の組立時においては、丸棒状の突起20と丸穴31の嵌合のため、脚6を鉛直軸線のまわりに所望の方向に回動させた状態で突起20を丸穴31に嵌込むことができ、また嵌込状態での小角度の回動も自由にできるので、脚6の取付方向の調整は容易におこなえ、3本の脚6をその下端部が等間隔となるように台板5に容易に取付けることができる。また嵌合状態においては、脚6の突起20はブッシュ30の弾性押圧片37の弾性力により側面部を押圧された状態で丸穴31内に保持されるので、突起20と丸穴31の嵌脱を繰返してもその保持力は殆ど変わらず、長期にわたって脚6と台板5の適正な嵌合状態が維持される。さらにこの例では、突起20の表面部もプラスチック製なので、上記嵌脱の繰返しによる上記表面部の塑性変形や摩耗量が少なく、脚6が軟質材製の場合でも支障なく脚6と台板5の適正な嵌合状態を維持できる。
【0026】
また支柱7と台板5の組立時においては、丸棒状の下部突起40と丸穴51の嵌合のため、2本の丸棒状体が一体となった支柱7をワンタッチで台板5に容易に取付けることができる。また嵌合状態においては、下部突起40は支柱用ブッシュ50の弾性押圧片37の弾性力により側面部を押圧された状態で丸穴51内に保持されるので、前記脚6の取付部と同様に、長期にわたって支柱7と台板5の適正な嵌合状態が維持される。またこの例では、下部突起40の表面部もプラスチック製なので、前記脚6の取付部と同様に、支柱7が軟質材製の場合でも支障なく支柱7と台板5の適正な嵌合状態を維持できるのである。
【0027】
次に図12〜図15に示す第2例により、この発明の実施の形態を説明する。この例の大内行灯は、前記第1例に比べて脚6の上端部および支柱7の下端部の構造が異なるだけで、その他の構成は前記第1例と同じであるので、図3および図10と同一部分には同一符号を付して図示し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
【0028】
すなわち、図12および図13に示すように、脚6の上端部には、プラスチック製(この例ではABS樹脂製)の丸棒状体から成る突起20Aをねじ24により固定取付けし、また図14および図15に示すように、支柱7の下端部には、プラスチック製(この例ではABS樹脂製)の丸棒状体から成る下部突起40Aをねじ44により固定取付けしてある。
【0029】
そしてこれらの突起20Aおよび下部突起40Aを、第1例と同じ台板5のブッシュ30の丸穴31および支柱用ブッシュ50の丸穴51にそれぞれ嵌脱させて、脚6および支柱7の台板5への着脱をおこなうものであり、これにより第1例と同じ作用効果が得られるのに加えて、第1例における脚6の上端部の脚本体突起部21および支柱7の下端部の支柱本体突起部41の削出し加工が不要であるので、脚6および支柱7の加工が一層容易であるという効果が得られるものである。
【0030】
次に図16〜図20に示す第3例により、この発明の実施の形態を説明する。この例の大内行灯61は、図16に示すように木製の板を切削加工した脚66を用い、3本の脚66の上下中間部は三角枠状の連結具68で連結し、木製の2本の角柱状の支柱67の上部に取手67aを嵌込む形式の、一般的な形状・構造の架台2をそなえた大内行灯にこの発明を適用したものであり、前記第1例に比べて、台板5と脚66および支柱67の組立構造に関して、脚66の上端部および支柱67の下端部の構造が異なるだけで、その他の構成は前記第1例と同じであるので、図1〜図11と同一または相当部分には同一符号を付して図示し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
【0031】
すなわち、図17および図18に示すように、脚66の上端部には、脚66の上部を削出して丸棒状の突起20Bを設けてあり、また図19および図20に示すように、支柱67の下端部には、支柱67の下部を削出して丸棒状の下部突起40Bを設けてある。なお台板5部に関しては、ブッシュ30および支柱用ブッシュ50は、図17および図19に示すように、台板5につば板35部まで埋込む形で嵌込固定してある。
【0032】
そしてこれらの突起20Bおよび下部突起40Bを、台板5のブッシュ30の丸穴31および支柱用ブッシュ50の丸穴51にそれぞれ嵌脱させて、脚66および支柱67の台板5への着脱をおこなうものであり、これによって第1例と同じ作用効果が得られるのに加えて、各支柱67,67も鉛直軸線のまわりに所望の向きとなるように台板5に取付けることができ、その上端部への取手67aの嵌込取付けを確実におこなうことができるという効果が得られるものである。
【0033】
この発明は上記の例に限定されるものではなく、たとえば上記頂板22a,つば板35,底板36を省略したり、弾性押圧片37を片持湾曲板構造のものとしたり円筒部34に複数枚並設するなど、カバー22、下部カバー42、ブッシュ30、支柱用ブッシュ50などの具体的形状や材質は、上記以外のものとしてもよい。またこれらの各ブッシュやカバー,プラスチック製の各突起などの、台板,脚,支柱などへの固定取付は、上記のねじによる他、接着剤やねじと接着剤の併用などによってもよい。また上記の例では、脚6用のカバー22およびブッシュ30と、支柱7用の下部カバー42および支柱用ブッシュ50は、同一部品を用いたので、部品が共通化され低コスト化をはかれるという利点を有するものであるが、これらを必要強度などに応じて別部品を用いるようにしてもよい。また湾曲形状の脚とは異なり、直棒状で台板との嵌合部に大きな曲げモーメントがかかりにくい支柱7,67に対しては、本発明の下部突起40,40A,40Bと支柱用ブッシュ50による嵌脱構造は省略してもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、脚の上端部に設けた丸棒状の突起を台板に嵌着した円筒状のブッシュの丸穴に嵌合させるようにしたので、脚と台板の嵌合部の加工が容易におこなえ、脚の台板に対する取付方向の調整も容易であるとともに、突起はブッシュの弾性押圧片により側面部を押圧された状態で丸穴内に保持されるので、長期にわたって脚と台板の適正な嵌合状態を維持できる耐久性に富む大内行灯が得られる。
【0035】
また上記の効果に加えて、請求項2記載の発明によれば、支柱の下端部に設けた丸棒状の下部突起を台板に嵌着した円筒状の支柱用ブッシュの丸穴に嵌合させるようにしたので、支柱と台板の嵌合部の加工が容易におこなえ、支柱の台板に対する取付方向の調整も容易であるとともに、下部突起は支柱用ブッシュの弾性押圧片により側面部を押圧された状態で丸穴内に保持されるので、長期にわたって支柱と台板の適正な嵌合状態を維持できる耐久性に富む大内行灯が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の第1例を示す大内行灯の一部切欠正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2における脚6の上部正面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】図1における台板5の底面図である。
【図6】図5のC−C線断面図である。
【図7】図6におけるブッシュ30のD−D線断面図である。
【図8】図6におけるブッシュ30のE−E線断面図である。
【図9】図1のF部拡大断面図である。
【図10】図9における支柱7の下部正面図である。
【図11】図1における台板5の平面図である。
【図12】この発明の実施の形態の第2例を示す脚の上部縦断面図である。
【図13】図12のG−G線断面図である。
【図14】この発明の実施の形態の第2例を示す支柱の下部縦断面図である。
【図15】図14のH−H線断面図である。
【図16】この発明の実施の形態の第3例を示す図1相当図である。
【図17】図16のI−I線断面図である。
【図18】図17における脚66の上部平面図である。
【図19】図16のJ部拡大断面図である。
【図20】図19における支柱67の底面図である。
【符号の説明】
1…大内行灯、3…火袋、5…台板、6…脚、7…支柱、20…突起、20A…突起、20B…突起、30…ブッシュ、31…丸穴、37…弾性押圧片、40…下部突起、40A…下部突起、40B…下部突起、50…支柱用ブッシュ、51…丸穴、61…大内行灯、66…脚、67…支柱。
【発明の属する技術分野】
この発明は大内行灯に関し、さらに詳しくは、大内行灯の架台部の組立構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に大内行灯は、段付円板状の台板の下面側に3本の脚の上端部を嵌込み、この台板の上面側に、火袋の上部を掛止させるための2本の支柱の下端部を嵌込む形式の架台を用いている。行灯組立時には、火袋は下部を台板に取付け、上部を支柱に掛止させて架台に組込み、行灯の使用期間後は、各部を分解して各部品の形で保管される。そして従来は、上記の脚と台板の取付構造および支柱と台板の取付構造としては、脚の上端部に突設した小角柱状の突起を、台板の下面に削設した角穴に嵌脱させ、また支柱の下端部に形成した小角柱状の突起を、台板の上面に削設した角穴に嵌脱させる構造のものが、一般に採用されていた(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭62−150802号公報(第5図、第6図、明細書第5頁)
【0004】
ところが上記の取付構造においては、木製の台板に角穴を削設し、木製の脚および支柱と一体に設ける突起を小角柱状に切削加工する必要があり、これらの加工は丸穴や円柱状の加工に比べて面倒で加工時間がかかるうえ、特に脚に関しては、角穴と突起の嵌合により各脚を台板の軸線に対して120度間隔で放射状に、すなわち上面から見て台板の直径方向に正確に延びるように、台板に嵌込取付けするためには、上記角穴は台板の直径方向に対して二面は平行に、他の二面は直交するように、正確に面切削する必要があり、脚の突起部の各面も同様に正確に面切削する必要があり、さらに角穴と突起は適正な締め代で嵌合するように各二面巾寸法も正確に切削する必要があるので、これらの加工が極めて面倒なものであった。
【0005】
そして上記の角穴や突起の加工面方向が不適正な場合は、脚が鉛直軸線のまわりにねじれた状態で台板に取付けられ、外観が劣るとともに各脚の上下中間部を連結する三角板あるいは三角枠体状の連結具の嵌込取付が困難となり、上記ねじれを無理に修正しようとすると角穴や突起の表面が塑性変形して脚が台板から抜け易くなる。また角穴と突起の締め代が当初は適正であっても、嵌脱を繰返しているうちに各表面部が塑性変形して嵌合がゆるくなり、脚が傾いて行灯が傾いたり、脚が台板から脱落して架台の組立が不能となるなど、多くの問題点を有するものであった。
【0006】
また同様に支柱と台板の取付構造においても、台板の角穴と支柱の小角柱状の突起の加工が面倒であり、これらの角穴や突起の加工面方向が不適正な場合は、支柱が鉛直軸線のまわりにねじれた状態で台板に取付けられ、支柱上端部を連結する取手の取付が困難となり、また上記と同様に嵌脱の繰返しにより角穴や突起の表面部が塑性変形して嵌合がゆるくなり、取手を把持して持上げるときに支柱が台板部から抜けてしまうなど、多くの問題点を有するものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は上記従来の問題点を解決しようとするもので、脚と台板の嵌合部の加工が容易におこなえ、脚の台板部に対する取付方向の調整も容易であるとともに、脚と台板の適正な嵌合状態を長期にわたって維持できる大内行灯を提供することを目的とする。
【0008】
また請求項2記載の発明は上記の目的に加えて、支柱と台板の嵌合部の加工が容易におこなえ、支柱の台板部に対する取付方向の調整も容易であるとともに、支柱と台板の適正な嵌合状態を長期にわたって維持できる大内行灯を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、脚の上端部を嵌込んだ台板に火袋の下部を取付け、前記台板に下端部を嵌込んだ支柱に前記火袋の上部を掛止させるようにした大内行灯において、前記脚の上端部に丸棒状の突起を設け、前記台板の下面側に、丸穴とこの丸穴内に嵌入される前記突起の側面部を押圧する弾性押圧片とをそなえた円筒状のプラスチック製のブッシュを嵌着し、前記突起を前記ブッシュの丸穴に嵌脱させることにより前記台板と前記脚の組立・分解をおこなうようにしたことを特徴とする。
【0010】
この発明において「上」側および「下」側とは、大内行灯の使用状態における上側および下側を指すものである。
【0011】
請求項1記載の発明によれば、脚の上端部に設けるのは丸棒状の突起であり、台板の下面側に設けるのは円筒状のブッシュを嵌着するための丸穴であるので、小角柱状の突起や角穴の加工に比べて、脚と台板の嵌合部の加工が容易である。また上記丸棒状の突起をブッシュの丸穴に嵌込んで脚を台板部に取付ける際に、上記突起をその軸線のまわりに所望の位置に回動させた状態で上記丸穴内に嵌込むことができ、また嵌込状態での小角度の回動も自由におこなえるので、脚の取付方向の調整は容易におこなえる。さらに突起は弾性押圧片により側面部を押圧された状態でブッシュの丸穴内に保持されるので、突起と丸穴の嵌脱を繰返しても弾性押圧片の押圧による支柱の保持力は殆ど変わらず、脚と台板の適正な嵌合状態を長期にわたって維持できる。
【0012】
また請求項2記載の発明は、脚の上端部を嵌込んだ台板に火袋の下部を取付け、前記台板に下端部を嵌込んだ支柱に前記火袋の上部を掛止させるようにした大内行灯において、前記脚の上端部に丸棒状の突起を設け、前記台板の下面側に、丸穴とこの丸穴内に嵌入される前記突起の側面部を押圧する弾性押圧片とをそなえた円筒状のプラスチック製のブッシュを嵌着するとともに、前記支柱の下端部に丸棒状の下部突起を設け、前記台板の上面側に、丸穴とこの丸穴内に嵌入される前記下部突起の側面部を押圧する弾性押圧片とをそなえた円筒状のプラスチック製の支柱用ブッシュを嵌着し、前記突起を前記ブッシュの丸穴に嵌脱させることにより前記台板と前記脚の組立・分解をおこなうとともに、前記下部突起を前記支柱用ブッシュの丸穴に嵌脱させることにより前記台板と前記支柱の組立・分解をおこなうようにしたことを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同じ脚の突起と台板のブッシュの丸穴の嵌合構造を有するので、請求項1記載の発明と同じ作用が得られるのに加えて、支柱の下部突起も丸棒状で、台板の上面側に嵌着する支柱用ブッシュも円筒状であるので、支柱と台板の嵌合部の加工が容易であり、また丸棒状の下部突起を支柱用ブッシュの丸穴に嵌込んで支柱を台板に取付ける際の支柱の取付方向の調整は、上記脚と同様に容易におこなえる。さらに支柱の下部突起は支柱用ブッシュの弾性押圧片により側部を押圧された状態で支柱用ブッシュの丸穴内に保持されるので、上記脚と同様に支柱と台板の適正な嵌合状態を長期にわたって維持できる。
【0014】
この発明においては、脚の上端部に設ける丸棒状の突起は、脚と一体のたとえば木製のものとしてもよいが、請求項3記載の発明のように、前記突起の表面部がプラスチック製の円筒状のカバーで被覆されている構成、あるいは請求項5記載の発明のように、前記突起がプラスチック製の丸棒状体から成る構成とすれば、突起の表面部の、ブッシュの丸穴への嵌脱の繰返しや弾性押圧片の繰返し接触による摩耗および塑性変形が抑制されるので、脚と台板の適正な嵌合状態が一層長期にわたって維持できるので好ましく、さらにこれに加えて請求項5記載の発明によれば、突起形成のための脚の上端部の削り出し加工を必要とすることなく、脚とは別体の丸棒状体の取付けにより容易に突起の形成をおこなうことができる。
【0015】
またこの発明においては、支柱の下端部に設ける丸棒状の下部突起は、支柱と一体のたとえば木製のものとしてもよいが、請求項4記載の発明にのように、前記下部突起の表面部がプラスチック製の円筒状のカバーで被覆されている構成、あるいは請求項6記載の発明のように、前記下部突起がプラスチック製の丸棒状体から成る構成とすれば、下部突起の表面部の、支柱用ブッシュの丸穴への嵌脱の繰返しや弾性押圧片の繰返し接触による摩耗および塑性変形が抑制されるので、支柱と台板の適正な嵌合状態が一層長期にわたって維持できるので好ましく、さらにこれに加えて請求項6記載の発明によれば、下部突起形成のための支柱の下端部の削り出し加工を必要とすることなく、支柱とは別体の丸棒状体の取付けにより容易に下部突起の形成をおこなうことができるのである。
【0016】
この発明において、ブッシュ、支柱用ブッシュ、脚の突起の表面部被覆用の円筒状のカバー、支柱の下部突起の表面部被覆用の円筒状のカバー、脚の突起形成用の丸棒状体、支柱の下部突起形成用の丸棒状体等を構成するプラスチックとしては、たとえばABS樹脂、ポリアミド系樹脂(ナイロン)、ポリエステルなどの各種の軟質〜半硬質プラスチックを用いることができ、特にABS樹脂は耐摩耗性および弾力性がすぐれている点で好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下図1〜図8に示す第1例により、この発明の実施の形態を説明する。図1において、1は大内行灯で、架台2と火袋3と照明器具4とから成り、架台2は、つば付円板状の台板5の下側に脚6を、上側に支柱7をそれぞれ嵌込んで組立てる構造のものであり、通電により発光するろうそく形の照明器具4は台板5上に取付けられる。上記支柱7は、2本の丸棒状体の上部を部分環状の取手部7aを介して一体に連結した籐の折曲成形品から成り、また脚6も丸棒状体の下方を外向きに湾曲成形した籐の折曲成形品から成る。8は、3本の脚6の上下中間部に穿設した穴6aに嵌脱されるピン状の突起を外周部にそなえた、各脚を連結する環状の連結具であり、これも籐製のものである。
【0018】
火袋3は、略球殻上に巻付成形した竹ヒゴなどの細線材11(図2参照)の外周に絹や和紙などの透光素材12を貼付けて成る火袋本体13の上下端部に、上部化粧輪14と下部化粧輪15を取付けて成る。そしてこの火袋3の架台2への取付時には、下部化粧輪15を台板5のつば部より上側の外周部に嵌合させ、台板5に立設した軸9aのまわりに回動させた爪片9(図2および図11参照)により下部化粧輪15部の抜け止めを施し、上部化粧輪14に取付けた吊り紐16,16を支柱7の側部に突設したピン17,17に引掛けて火袋伸長状態での保持をおこなうものである。
【0019】
脚6の上端部には、図2〜図4に示すように、脚6の上部を削出して形成した丸棒状の脚本体突起部21に、プラスチック製(この例ではABS樹脂製)の円筒状のカバー22を被せてその頂板22a部を貫通するねじ23により固定して成る、丸棒状の突起20を設けてある。脚本体突起部21は丸棒状であるので、従来のような角柱状の突起に比べてその加工は容易である。
【0020】
この脚6の取付部として、台板5の下面側には、図2および図5〜図8に示すように、丸穴31を有する3個の円筒状のプラスチック製(この例ではABS樹脂製)のブッシュ30が、台板5に削設した穴32に嵌込まれねじ33により固定されている。ブッシュ30は、円筒部34の一端につば板35を、他端に底板36を一体に設け、円筒部34には、丸穴31の軸線方向に延び且つ丸穴31内に中間部が少量膨出する湾曲板状の弾性押圧片37が、その上下両端部を円筒部34に一体に接続された形で設けられ、各部は射出成形により一体に成形されている。38,38は弾性押圧片37の左右両側に形成された空隙部である。
【0021】
そして上記ブッシュ30とカバー22とは、突起20の丸穴31への嵌込時にすきま嵌めとしての嵌合状態が得られるように、かつこの嵌合状態において弾性押圧片37がカバー22の側面部に所定の押圧力で押圧するように、各部の寸法を選定して成形されている。台板5に削設するブッシュ30嵌込用の穴32は丸穴であるので、従来のような角穴に比べてその加工は容易である。
【0022】
また支柱7の下端部には、図9および図10に示すように、支柱7の下部を削出して形成した丸棒状の支柱本体突起部41に、プラスチック製の円筒状の下部カバー42を被せてねじ43により固着して成る下部突起40を設けてある。この下部カバー42としては、この例では前記の脚用のカバー22と同一品を用いているので、同一部分に同一符号を付して図示し、その詳細な説明は省略する。
【0023】
この支柱7の嵌込取付部として、台板5の上面側には、図9および図11に示すように、丸穴51を有する2個の円筒状のプラスチック製の支柱用ブッシュ50が、台板5に削設した穴52に嵌込まれねじ53により固定されている。この支柱用ブッシュ50としては、この例では前記の脚用のブッシュ30と同一品を用いているので、同一部分に同一符号を付して図示し、その詳細な説明は省略する。そして支柱本体突起部41は丸棒状であり支柱用ブッシュ50嵌込用の穴52は丸穴であるので、その加工が容易である点は上記脚取付部と同じである。
【0024】
上記構成の大内行灯1の架台2部を組立てるには、台板5を底面側を上向きにして床面上などに置き、脚6の突起20を台板5のブッシュ30の丸穴31に嵌込む。3本の脚6を台板5に嵌込んだら、各脚の上下中間部の穴6aに、環状の連結具8の突起部を嵌込んで各脚を連結する。次にこの部分組立品を上下反転させ、折畳状態の火袋3の下部化粧輪15を台板5に嵌込んだのち、台板5の支柱用ブッシュ50の丸穴51に、支柱7の下部突起40を嵌込んで、支柱7を立てる。その後、照明器具4や火袋3の上部の取付けなどをおこなえばよい。また行灯使用後は、上記と逆の手順で各部を分解し、支柱7の下部突起40は丸穴51から引抜き、脚6の突起20は丸穴31から引抜けばよい。
【0025】
上記の脚6と台板5の組立時においては、丸棒状の突起20と丸穴31の嵌合のため、脚6を鉛直軸線のまわりに所望の方向に回動させた状態で突起20を丸穴31に嵌込むことができ、また嵌込状態での小角度の回動も自由にできるので、脚6の取付方向の調整は容易におこなえ、3本の脚6をその下端部が等間隔となるように台板5に容易に取付けることができる。また嵌合状態においては、脚6の突起20はブッシュ30の弾性押圧片37の弾性力により側面部を押圧された状態で丸穴31内に保持されるので、突起20と丸穴31の嵌脱を繰返してもその保持力は殆ど変わらず、長期にわたって脚6と台板5の適正な嵌合状態が維持される。さらにこの例では、突起20の表面部もプラスチック製なので、上記嵌脱の繰返しによる上記表面部の塑性変形や摩耗量が少なく、脚6が軟質材製の場合でも支障なく脚6と台板5の適正な嵌合状態を維持できる。
【0026】
また支柱7と台板5の組立時においては、丸棒状の下部突起40と丸穴51の嵌合のため、2本の丸棒状体が一体となった支柱7をワンタッチで台板5に容易に取付けることができる。また嵌合状態においては、下部突起40は支柱用ブッシュ50の弾性押圧片37の弾性力により側面部を押圧された状態で丸穴51内に保持されるので、前記脚6の取付部と同様に、長期にわたって支柱7と台板5の適正な嵌合状態が維持される。またこの例では、下部突起40の表面部もプラスチック製なので、前記脚6の取付部と同様に、支柱7が軟質材製の場合でも支障なく支柱7と台板5の適正な嵌合状態を維持できるのである。
【0027】
次に図12〜図15に示す第2例により、この発明の実施の形態を説明する。この例の大内行灯は、前記第1例に比べて脚6の上端部および支柱7の下端部の構造が異なるだけで、その他の構成は前記第1例と同じであるので、図3および図10と同一部分には同一符号を付して図示し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
【0028】
すなわち、図12および図13に示すように、脚6の上端部には、プラスチック製(この例ではABS樹脂製)の丸棒状体から成る突起20Aをねじ24により固定取付けし、また図14および図15に示すように、支柱7の下端部には、プラスチック製(この例ではABS樹脂製)の丸棒状体から成る下部突起40Aをねじ44により固定取付けしてある。
【0029】
そしてこれらの突起20Aおよび下部突起40Aを、第1例と同じ台板5のブッシュ30の丸穴31および支柱用ブッシュ50の丸穴51にそれぞれ嵌脱させて、脚6および支柱7の台板5への着脱をおこなうものであり、これにより第1例と同じ作用効果が得られるのに加えて、第1例における脚6の上端部の脚本体突起部21および支柱7の下端部の支柱本体突起部41の削出し加工が不要であるので、脚6および支柱7の加工が一層容易であるという効果が得られるものである。
【0030】
次に図16〜図20に示す第3例により、この発明の実施の形態を説明する。この例の大内行灯61は、図16に示すように木製の板を切削加工した脚66を用い、3本の脚66の上下中間部は三角枠状の連結具68で連結し、木製の2本の角柱状の支柱67の上部に取手67aを嵌込む形式の、一般的な形状・構造の架台2をそなえた大内行灯にこの発明を適用したものであり、前記第1例に比べて、台板5と脚66および支柱67の組立構造に関して、脚66の上端部および支柱67の下端部の構造が異なるだけで、その他の構成は前記第1例と同じであるので、図1〜図11と同一または相当部分には同一符号を付して図示し、それらの部分の詳細な説明は省略する。
【0031】
すなわち、図17および図18に示すように、脚66の上端部には、脚66の上部を削出して丸棒状の突起20Bを設けてあり、また図19および図20に示すように、支柱67の下端部には、支柱67の下部を削出して丸棒状の下部突起40Bを設けてある。なお台板5部に関しては、ブッシュ30および支柱用ブッシュ50は、図17および図19に示すように、台板5につば板35部まで埋込む形で嵌込固定してある。
【0032】
そしてこれらの突起20Bおよび下部突起40Bを、台板5のブッシュ30の丸穴31および支柱用ブッシュ50の丸穴51にそれぞれ嵌脱させて、脚66および支柱67の台板5への着脱をおこなうものであり、これによって第1例と同じ作用効果が得られるのに加えて、各支柱67,67も鉛直軸線のまわりに所望の向きとなるように台板5に取付けることができ、その上端部への取手67aの嵌込取付けを確実におこなうことができるという効果が得られるものである。
【0033】
この発明は上記の例に限定されるものではなく、たとえば上記頂板22a,つば板35,底板36を省略したり、弾性押圧片37を片持湾曲板構造のものとしたり円筒部34に複数枚並設するなど、カバー22、下部カバー42、ブッシュ30、支柱用ブッシュ50などの具体的形状や材質は、上記以外のものとしてもよい。またこれらの各ブッシュやカバー,プラスチック製の各突起などの、台板,脚,支柱などへの固定取付は、上記のねじによる他、接着剤やねじと接着剤の併用などによってもよい。また上記の例では、脚6用のカバー22およびブッシュ30と、支柱7用の下部カバー42および支柱用ブッシュ50は、同一部品を用いたので、部品が共通化され低コスト化をはかれるという利点を有するものであるが、これらを必要強度などに応じて別部品を用いるようにしてもよい。また湾曲形状の脚とは異なり、直棒状で台板との嵌合部に大きな曲げモーメントがかかりにくい支柱7,67に対しては、本発明の下部突起40,40A,40Bと支柱用ブッシュ50による嵌脱構造は省略してもよい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、脚の上端部に設けた丸棒状の突起を台板に嵌着した円筒状のブッシュの丸穴に嵌合させるようにしたので、脚と台板の嵌合部の加工が容易におこなえ、脚の台板に対する取付方向の調整も容易であるとともに、突起はブッシュの弾性押圧片により側面部を押圧された状態で丸穴内に保持されるので、長期にわたって脚と台板の適正な嵌合状態を維持できる耐久性に富む大内行灯が得られる。
【0035】
また上記の効果に加えて、請求項2記載の発明によれば、支柱の下端部に設けた丸棒状の下部突起を台板に嵌着した円筒状の支柱用ブッシュの丸穴に嵌合させるようにしたので、支柱と台板の嵌合部の加工が容易におこなえ、支柱の台板に対する取付方向の調整も容易であるとともに、下部突起は支柱用ブッシュの弾性押圧片により側面部を押圧された状態で丸穴内に保持されるので、長期にわたって支柱と台板の適正な嵌合状態を維持できる耐久性に富む大内行灯が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の第1例を示す大内行灯の一部切欠正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2における脚6の上部正面図である。
【図4】図3のB−B線断面図である。
【図5】図1における台板5の底面図である。
【図6】図5のC−C線断面図である。
【図7】図6におけるブッシュ30のD−D線断面図である。
【図8】図6におけるブッシュ30のE−E線断面図である。
【図9】図1のF部拡大断面図である。
【図10】図9における支柱7の下部正面図である。
【図11】図1における台板5の平面図である。
【図12】この発明の実施の形態の第2例を示す脚の上部縦断面図である。
【図13】図12のG−G線断面図である。
【図14】この発明の実施の形態の第2例を示す支柱の下部縦断面図である。
【図15】図14のH−H線断面図である。
【図16】この発明の実施の形態の第3例を示す図1相当図である。
【図17】図16のI−I線断面図である。
【図18】図17における脚66の上部平面図である。
【図19】図16のJ部拡大断面図である。
【図20】図19における支柱67の底面図である。
【符号の説明】
1…大内行灯、3…火袋、5…台板、6…脚、7…支柱、20…突起、20A…突起、20B…突起、30…ブッシュ、31…丸穴、37…弾性押圧片、40…下部突起、40A…下部突起、40B…下部突起、50…支柱用ブッシュ、51…丸穴、61…大内行灯、66…脚、67…支柱。
Claims (6)
- 脚の上端部を嵌込んだ台板に火袋の下部を取付け、前記台板に下端部を嵌込んだ支柱に前記火袋の上部を掛止させるようにした大内行灯において、前記脚の上端部に丸棒状の突起を設け、前記台板の下面側に、丸穴とこの丸穴内に嵌入される前記突起の側面部を押圧する弾性押圧片とをそなえた円筒状のプラスチック製のブッシュを嵌着し、前記突起を前記ブッシュの丸穴に嵌脱させることにより前記台板と前記脚の組立・分解をおこなうようにしたことを特徴とする大内行灯。
- 脚の上端部を嵌込んだ台板に火袋の下部を取付け、前記台板に下端部を嵌込んだ支柱に前記火袋の上部を掛止させるようにした大内行灯において、前記脚の上端部に丸棒状の突起を設け、前記台板の下面側に、丸穴とこの丸穴内に嵌入される前記突起の側面部を押圧する弾性押圧片とをそなえた円筒状のプラスチック製のブッシュを嵌着するとともに、前記支柱の下端部に丸棒状の下部突起を設け、前記台板の上面側に、丸穴とこの丸穴内に嵌入される前記下部突起の側面部を押圧する弾性押圧片とをそなえた円筒状のプラスチック製の支柱用ブッシュを嵌着し、前記突起を前記ブッシュの丸穴に嵌脱させることにより前記台板と前記脚の組立・分解をおこなうとともに、前記下部突起を前記支柱用ブッシュの丸穴に嵌脱させることにより前記台板と前記支柱の組立・分解をおこなうようにしたことを特徴とする大内行灯。
- 前記突起の表面部が、プラスチック製の円筒状のカバーで被覆されている請求項1または2記載の大内行灯。
- 前記下部突起の表面部が、プラスチック製の円筒状のカバーで被覆されている請求項2記載の大内行灯。
- 前記突起が、プラスチック製の丸棒状体から成る請求項1または2記載の大内行灯。
- 前記下部突起が、プラスチック製の丸棒状体から成る請求項2記載の大内行灯。
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Cited By (2)
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JP2011165473A (ja) * | 2010-02-09 | 2011-08-25 | Gifu Kogei Kk | 提灯の脚の取付構造、提灯の脚の取付構造の保持部材及び提灯 |
JP2017130278A (ja) * | 2016-01-18 | 2017-07-27 | 株式会社浅野商店 | 提灯 |
-
2003
- 2003-05-29 JP JP2003152230A patent/JP2004355955A/ja active Pending
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