JP2004351818A - 竹炭転写箔 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プラスチックフィルム基材に、少なくとも、離型層と、竹材を高温で焼き上げて得られる竹炭と、バインダー樹脂と、を混合して得られる竹炭バインダー剤により形成される竹炭バインダー層と、を積層してなる構成を有してなる竹炭転写箔とした。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、竹炭を利用した転写箔であって、具体的にはプラスチックフィルム基材の表面に竹炭とバインダー樹脂とを混合した竹炭バインダー剤を離型層を介して積層してなる竹炭転写箔に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、一般社会における衛生意識の高まりに伴い、例えば家庭内の水回りにおいて抗菌性を備えるために、システムキッチンなどに抗菌効果を持たせること、又シンク周りなどに消臭効果を持たせること、等が望まれるようになっている。
【0003】
一方、IT化が進む一般社会においては様々な電子機器から発せられる様々な電磁波が社会問題となり始めている。例えば携帯電話から発せられる電磁波がペースメーカーの動きをおかしくしたり止めてしまったりする、といった類の問題である。
【0004】
そこで、このような消臭効果や抗菌効果、又は電磁波防止に関する様々な研究が進められる中で、銀をプラスチックフィルム等に蒸着して得られる銀転写箔を用いると電磁波防止に効果があることが分かってきた。またその一方、別の研究結果などにより銀に消臭効果や抗菌効果などもあることが分かってきたので、例えば家具類に銀転写箔を利用することにより、消臭効果や抗菌効果を備えた家具類を得られ、また電子部材に銀転写箔を利用することにより、電磁波防止効果を備えた電子機器部材等が出来るようになってきた。
【0005】
この銀転写箔の利用について簡単に説明する。
まず銀をプラスチックフィルム、例えばポリエステルフィルム(以下、「PETフィルム」又は単に「PET」とする。)の表面に蒸着して銀蒸着層を備えた銀転写箔を作製する。そして得られた銀転写箔を、例えば電磁波を生じてしまう電子機器に用いる部材に対して使用し、銀蒸着層を備えた電子機器用部材とする。
【0006】
このようにして得られた部材には銀が含まれていることになり、銀の持つ電磁波シールド性がこの部材に備えられていることになり、即ち電磁波シールド性を有した部材とすることが出来る。そしてこれを電子機器の部材として用いると、その部材が電磁波シールド部材として作用するので、結果として電子機器からの電磁波放射を防ぐことが出来る。
【0007】
また上述の場合以外であって、例えば家庭内の水回りやシステムキッチン等のように部分的に消臭したい箇所や抗菌効果を備えたい箇所に対して銀転写箔を用いると、抗菌性を有したシステムキッチンが得られる、などの用途も考えられる。
【0008】
しかし銀自体が安価な物質ではないため、上述したような銀を用いた製品の価格は決して安いものではなく、問題であった。また銀蒸着を施した場合、銀蒸着層のクラックが問題になることも多かった。また銀が高価であるためその代替品としてアルミニウムを用いることもあるが、アルミニウムを用いる場合は、電磁波シールド性を得ることはできるものの、銀の持つ抗菌性などはアルミニウムを用いても得られない。そこでアルミニウム以外で銀に替わる物質につき様々な研究が進められた結果、銀の代わりに竹炭を用いれば銀単独使用の場合と同様の効果を得られること、また竹炭と銀とを一緒に用いれば銀単独で使用した場合に比べ銀使用量は少なくて済むので生産コストを押さえられること、などから竹炭と銀とを用いたシールド材が開発されるようになってきた(例えば、特許文献1参照。)。これは、粉末状の炭と金属粉末と結合剤とを含有する組成物を布又は紙に塗布し、そして一定の圧力で押圧することにより電磁波シールド材を得る、とする発明であり、布や紙に塗布することで切断したり折り曲げることにより所望の形状とすることが出来る効果を得られる、というものである。
【0009】
【特許文献1】特開2002−26573号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この特許文献1に記載の発明であれば、基材に竹炭を塗布する前処理として竹炭の他に金属粉末と結合剤とを用意し、さらにこれらを混合しなければならない、また得られた組成物を塗布した後にローラーにより一定圧力で押圧しなければならない、といういわば余分な工程が必要であるだけでなく、これを上述したような衣類や織物などへの展開をすることが困難である。即ち、単純に塗布するだけで良い場合に比べ、混合するための設備や、ローラーによる押圧装置がさらに必要となり、即ち特許文献1にかかるシールド材を製造するための設備は複雑なものとなってしまい好ましくない。またこの特許文献1により得られたシールド材を切断すると、切断箇所(断面部分)から基材に塗布された組成物が容易に剥離してしまい、即ち消臭や抗菌といった効果を発揮する層がなくなってしまうため、これをそのまま用いることは出来ず、やはり好ましいものとは言えない。
【0011】
本発明はこのような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、竹炭の性質を有した転写箔であって、特にその単純に竹炭を含有した材料をプラスチックシート基材の表面に積層しただけで、竹炭の有する消臭効果や抗菌効果などを備えた竹炭転写箔を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願発明の請求項1に記載の発明は、プラスチックフィルム基材に、少なくとも、離型層と、竹材を高温で焼き上げて得られる竹炭と、バインダー樹脂と、を混合して得られる竹炭バインダー剤により形成される竹炭バインダー層と、を積層してなること、を特徴とする。
【0013】
本願発明の請求項2に記載の発明は、プラスチックフィルム基材に、少なくとも、離型層と、竹材を高温で焼き上げて得られる竹炭と、バインダー樹脂と、を混合して得られる竹炭バインダー剤により形成される竹炭バインダー層と、金属又は金属酸化物を蒸着してなる金属蒸着層と、接着性部材を用いた接着層と、を積層してなること、を特徴とする。
【0014】
本願発明の請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の竹炭転写箔において、前記竹炭バインダー層と前記金属蒸着層との間に、前記金属蒸着層を保護し、そして/又は前記金属蒸着層の効果を補強する為の中間層を設けてなること、を特徴とする。
【0015】
本願発明の請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の竹炭転写箔において、前記金属蒸着層が、銀、アルミニウム、チタン、ニッケル、酸化チタン、酸化アルミニウム、のいずれかもしくは複数により形成されてなること、を特徴とする。
【0016】
本願発明の請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の竹炭転写箔において、前記バインダー樹脂が、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、のいずれか又は複数であること、を特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態について説明する。尚、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、必ずもこの実施の形態に限定されるものではない。
【0018】
(実施の形態1)
本願発明に係る竹炭転写箔について、第1の実施の形態として説明する。
この竹炭転写箔は、プラスチックフィルム基材に、少なくとも、離型層と、竹材を高温で焼き上げて得られる竹炭と、バインダー樹脂と、を混合して得られる竹炭バインダー剤により形成される竹炭バインダー層と、を積層してなる構成を有している。
【0019】
以下、各部材につき簡単に説明する。
プラスチックフィルム基材としては、様々な公知のフィルムを利用することが考えられるが、普及の度合い、利用のしやすさ、コスト的な観点から、PETフィルムを用いることが好適であり、本実施の形態ではPETフィルムを用いることとする。またプラスチックフィルムの厚みについても適宜好適なものを選択すればよいが、本実施の形態である竹炭転写箔を製造することを考慮すれば、6.0μm〜50.0μmという厚みのものを利用することが好ましい。6.0μm未満であると後述の竹炭バインダー層の積層作業性が難しくなり、50.0μmを超えると竹炭転写箔を実際に用いる時の作業性が悪くなる、他の部材と共用するときに厚みがあると共用しにくくなる、等の理由により好ましくない。尚、本実施の形態では12.0μmの厚みのものを用いるものとする。
【0020】
このプラスチックフィルム基材に離型層を設ける。
離型層は、例えばシリコーン樹脂やメラミン樹脂やワックス等の離型剤を使用すればよく、塗布する方法については、例えばグラビアコーティング、リバースコーティング、キスコーティング等の公知の方法で離型剤を塗布すればよい。離型層の厚みは0.1μm〜2.0μmであることが好ましい。0.1μm未満であると、離型性が悪くなり、2.0μmを超えても、離型性に影響はなく経済性も悪いからである。
【0021】
次いで竹炭バインダー剤による竹炭バインダー層を設ける。
まず竹炭につき説明すると、竹炭は上述した通り竹材を高温で焼き上げて得られるものであるが、用いる竹材の品種は特定する物ではなく、様々な竹を利用して構わない。竹炭を用いることとした理由については後述する。本実施の形態では孟宗竹を用いた。
【0022】
また竹炭自体について説明すると、出来るだけ高温で焼き上げた竹炭を用いることが良く、また粉砕した竹炭の粒度分布も出来るだけ揃えた方が、後述の竹炭により得られる効果、即ち電磁波シールド効果や消臭効果などの諸機能に優れたものとすることが出来、またそのような竹炭を用いた方が後述するように竹炭バインダー剤として塗工した時の外観も良いものとなるのである。さらに粉砕された竹炭の粒の形状と大きさも特に限定するものではないが、本実施の形態では、平均粒径が10.0μmであって、粒度分布が8.0μm〜12.0μmで90%以上のものを用いた。
【0023】
この竹炭を混合するバインダー樹脂としては、本実施の形態では特に制限するものではなく、油性のものであっても水性のものであっても構わないが、竹炭の有する消臭効果をより発揮しやすいものとするためには水性のものであることが好ましい。このバインダー樹脂とは、本実施の形態では例えばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、のいずれか又は複数を用いれば、これらの樹脂と竹炭とであれば好適に混合させることが可能となるのでこれらを利用することが好ましい。
【0024】
これは竹炭を単独でPETフィルムに塗布して竹炭層を設けようとした場合、竹炭がPETフィルム上に定着しにくく、即ち容易に竹炭層が剥離しやすくなってしまい竹炭を用いる効果が得られにくいが、バインダー樹脂と竹炭とを混合することにより、竹炭がPETフィルム上に定着しやすくなり、さらにはこれをマイクロスリットして竹炭ヤーンを作製した場合であっても竹炭が剥離したり欠け落ちることがなくなる、という事が理由の一つである。本実施の形態ではアクリル樹脂を用いてなる。
【0025】
次に竹炭バインダー剤につき説明する。
竹炭とバインダー樹脂とを混合する方法は特に限定されるものではないが、例えばボールミルやディスパー機で攪拌すればよい。また竹炭とバインダー樹脂の混合の割合は、バインダー樹脂の重量に対し竹炭の添加量(重量%)が5.0%〜60.0%であることが好ましい。この範囲外での混合比とすると、竹炭の量が少なくなり竹炭を用いる効果が得られにくくなる、又はバインダー樹脂の量が少なくなり、竹炭バインダー層の定着率が悪くなってしまう、即ち容易に竹炭バインダー層が剥離しやすくなってしまい竹炭による効果が得られにくくなってしまう、という状態になってしまう。故に前述の混合比であることが好ましいのである。
【0026】
このようにして得られた竹炭バインダー剤を用いて竹炭バインダー層をプラスチックフィルム表面に離型層を介して積層するのであるが、その方法は公知のものであってよく、例えばグラビアコーティング、リバースコーティング、キスコーティング等の塗布による方法であってよい。本実施の形態では離型層を積層した状態のPETフィルムにグラビアコーティングで竹炭バインダー剤を離型層の表面に塗布する。
【0027】
また竹炭バインダー剤により形成される竹炭バインダー層の厚みは1.0μm〜10.0μmであることが好ましい。1.0μm未満であると竹炭の効果を発揮することができず、また10.0μmを超えると竹炭転写箔とした時の風合いが悪くまた転写作業をするときの作業性が良くないからである。
このようにして本実施の形態における竹炭転写箔が得られるのである。
【0028】
この竹炭転写箔を実際に用いるには、竹炭バインダー層を被着したい箇所の表面に接して設置し、次いでプラスチックフィルム基材側からこれを加圧、加熱し、そしてプラスチックフィルム基材を剥離する。このようにして所望の箇所の表面に竹炭バインダー層を転写することが出来る。
【0029】
尚、加圧、加熱する方法は特段限定するものではなく、単純に圧力と温度を加えることにより竹炭バインダー層に含まれるバインダー樹脂の有する接着力により、竹炭バインダー層が所望の表面箇所に接着するのである。
【0030】
以上説明した本実施の形態に係る竹炭転写箔であれば、竹炭を用いた構成を備えているため、竹炭が有している性質、例えばホルマリンやアンモニアなどの有害物質を吸着したり、これらから、又は人体から発せられる汗などによる臭いを消すことができる、といった効果を有する転写箔を得ることが出来る。転写箔としているので、所望の箇所、所望の物質の表面等に、極めて容易に竹炭の持つ効果、即ち消臭効果や抗菌効果、電磁波シールド性、等の機能を付与することが出来る。
【0031】
(実施の形態2)
次に実施の形態1にて説明した竹炭転写箔とは異なる構成を有する竹炭転写箔につき説明する。
【0032】
この第2の実施の形態に係る竹炭転写箔は、プラスチックフィルム基材に、少なくとも、離型層と、竹材を高温で焼き上げて得られる竹炭と、バインダー樹脂と、を混合して得られる竹炭バインダー剤により形成される竹炭バインダー層と、金属又は金属酸化物を蒸着してなる金属蒸着層と、接着性部材を用いた接着層と、を積層してなる構成を有する。また、前記竹炭バインダー層と前記金属蒸着層との間に、前記金属蒸着層を保護し、そして/又は前記金属蒸着層の効果を補強する為の中間層を設けてなることも可能であるがこれについては後述する。
【0033】
上記の構成において、第1の実施の形態と同一のものについては説明を省き、異なる部材について簡単に説明する。
【0034】
まず、本実施の形態における金属蒸着層につき説明する。
このプラスチックフィルム基材に金属蒸着層を設ける。
金属蒸着層について説明しておくと、これは金属又は金属酸化物をターゲットとして公知な手法によりプラスチックフィルム基材表面に蒸着することにより得られるものである。蒸着の手法としてはスパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング等の方法であって構わない。
【0035】
またターゲットとして使用する金属又は金属酸化物としては、銀、アルミニウム、チタン、ニッケル、酸化チタン、酸化アルミニウム、のいずれか又は複数であることが好適であり、また本実施の形態ではアルミニウム、もしくは銀を用いることとするが、これら以外の物質であっても構わない。アルミニウムもしくは銀を用いるのは、アルミニウムや銀それ自体が電磁波シールド性を有していることにより、電磁波シールド性をより高めることが可能となるからである。また銀を用いた場合であれば、銀が抗菌性をも有していることより、抗菌性をより高めることが可能となる。
【0036】
また竹炭バインダー層と金属蒸着層との密着性に問題がある場合には、中間層としてこれらの層の間にコーティング層を設けていても構わない。例えばアクリル樹脂やエポキシメラミン樹脂等によるコーティング層を竹炭バインダー層の表面に設け、さらにそのコーティング層の表面に金属蒸着層を設けるのである。このようにすることで、これらの層の密着性が良くなるばかりでなく、蒸着する表面を平滑にすることが可能で、そのことにより蒸着金属層の表面抵抗値を下げることができ、すなわち電磁波シールド性能を向上させることができる。また中間層を設けることで、金属蒸着層そのものがクラックなどにより破損することを防止出来、即ち金属蒸着層を保護することも出来るのである。尚、金属蒸着層を保護するだけの目的で中間層を設けても良いし、金属蒸着層の効果を補強するためだけの目的で中間層を設けてもよい。つまり目的に応じて中間層を選択すればよいのである。
【0037】
ここで説明した中間層を設けるために、例えばアクリル樹脂やメラミン樹脂等によるコーティング層とすれば、上述のような目的を達することが可能である。尚、この中間層はグラビアコーティング、キスコーティング等といった公知な手法により設けられるものである。
【0038】
得られる金属蒸着層の厚みは200Å〜1200Åであることが好ましい。200Å未満であると充分な電磁波シールド性を得られず、1200Åを超えると金属蒸着を行う時に熱ダメージが強くなってしまい熱ジワが発生しやすくなり経済性も悪いからである。尚、本実施の形態における金属蒸着層は厚み800Åのアルミニウム蒸着層であるものとする。
【0039】
次いで金属蒸着層の上に接着層を設けるのであるが、この接着剤については、付着したい素材に合わせて任意に選択することができ、例えば、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等のいずれか又は複数を用いれば良い。その塗工する方法は公知のものであってよく、例えばグラビアコーティング、リバースコーティング、キスコーティング等の方法であってよい。尚、本実施の形態は接着層に塩素化ポリプロピレン樹脂をグラビアコーティングにより蒸着層の表面に塗布した。
【0040】
このようにして本実施の形態に係る竹炭転写箔を得ることができる。そしてこのように構成することで、例えば消臭効果を発揮したい箇所や電磁波シールドをしたい箇所に対して本実施の形態に係る竹炭転写箔を用いることが容易になる。即ち、所望する箇所に対し、本実施の形態に係る竹炭転写箔の接着層を被着したい箇所の表面に設置し、次いでプラスチックフィルム基材側からこれを加圧、加熱し、そしてプラスチックフィルム基材を剥離する。このようにして所望の箇所の表面に竹炭バインダー層と金属蒸着層を転写することができる。その箇所においては消臭効果や電磁波シールド性を得ることができるようになる。即ち簡潔な方法で所望の効果を得られるのである。
【0041】
また金属蒸着層を設けているので、これが例えば銀による蒸着層であれば、特に電磁波を遮断することによる電磁波シールド効果、雑菌を寄せ付けないことによる抗菌性、を銀が備えていることより、特にこれらの性質がより優れてなる竹炭転写層にすることが出来る。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本願発明に係る竹炭転写箔によれば、有害物質の吸着、消臭効果や、保温効果、癒し効果、保湿効果、電磁波シールド性、抗菌性、に優れた竹炭を用いることで、これらの性質を備えた竹炭転写箔を得ることが出来る。しかも特段に複雑な製造装置や製造手法を用いることなく得られるので、生産効率、コスト面、などにおいても大変好適なものとなせる。そして竹炭と同時に金属又は金属酸化物も利用することで、特に電磁波シールド性や抗菌性に優れた竹炭転写箔を簡潔に得られるようになる。また、転写箔の構成にすることにより、無公害ドライ印刷技術で、付けたい素材に加熱、加圧処理のみで簡単に竹炭層を付与することができる。
Claims (5)
- プラスチックフィルム基材に、
少なくとも、離型層と、
竹材を高温で焼き上げて得られる竹炭と、バインダー樹脂と、を混合して得られる竹炭バインダー剤により形成される竹炭バインダー層と、
を積層してなること、
を特徴とする、竹炭転写箔。 - プラスチックフィルム基材に、
少なくとも、離型層と、
竹材を高温で焼き上げて得られる竹炭と、バインダー樹脂と、を混合して得られる竹炭バインダー剤により形成される竹炭バインダー層と、
金属又は金属酸化物を蒸着してなる金属蒸着層と、
接着性部材を用いた接着層と、
を積層してなること、
を特徴とする、竹炭転写箔。 - 請求項2に記載の竹炭転写箔において、
前記竹炭バインダー層と前記金属蒸着層との間に、前記金属蒸着層を保護し、そして/又は前記金属蒸着層の効果を補強する為の中間層を設けてなること、
を特徴とする、竹炭転写箔。 - 請求項2又は請求項3に記載の竹炭転写箔において、
前記金属蒸着層が、銀、アルミニウム、チタン、ニッケル、酸化チタン、酸化アルミニウム、のいずれかもしくは複数により形成されてなること、
を特徴とする、竹炭転写箔。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の竹炭転写箔において、
前記バインダー樹脂が、
ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、のいずれか又は複数であること、
を特徴とする、竹炭転写箔。
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