【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型洗浄、塗装剥離、錆び落とし等の表面洗浄、コンクリートカス、バリ取り、基板のエッチングカス除去等、不純物・不用物の除去、塗装前の金属、プラスチック、木材等の表面処理、ガラス工芸用模様づけなどに使用されるブラスト処理のためのブラスト用ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
金属系、砂、ガラスビーズ等の投射材を用いるブラスト処理は、自動車、電気機器、建設、化学等、ほぼ全ての製造業における塗装、原材料の練り、撹拌、プレス、射出成型等の各工程で使用されている。また、かかるブラスト処理は、塗装不良品のリサイクル、塗装治具洗浄剥離、金型表面洗浄、バリ取り、スケール除去、装飾品の工芸などの用途にも利用されている。
【0003】
このように幅広く利用されているブラスト処理に際し、産業界では様々なブラスト用ノズルが使用されているが、従来から使用されてきたブラスト用ノズルは主に砂やアルミナ、金属などの強固な研削材を対象として製作されたものである。
【0004】
かかるブラスト用ノズルの構造は、内部スロート部(絞り部)Pから先端Tにかけて内径が広がっているベンチュリー型(図2参照)と、スロート部Pから先端Tにかけて内径がストレートになっているコンベンショナル型(図3参照)の2種に大別される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
強固な研削材を対象として製作された従来のブラスト用ノズルの場合、最も研磨されるおそれが高いブラスト用ノズルは、通常、必要以上に耐摩耗性を向上させた強固な重い構造となっている。しかも、耐摩耗性を向上させるために、高価な材料を使用しており、不必要に金額が高くなっていた。さらに、製作性や作業性を中心とした仕様になっているため、研削材の投射速度を効率的に加速させるものではなかった。従って、人間が行う手動ブラストにおいては、ノズルが大きく重いことにより、長時間のブラスト処理が行えず、作業者に多大な負担を強いるものであった。
【0006】
そこで本発明の目的は、作業者が長時間のブラスト作業に絶え得る、軽量で安価な高速度のブラスト用ノズルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、研削材を効率的にノズル内で加速させて噴射させるためには、内部のスロート部から出口先端までの形状が非常に重要となることを見出し、さらに鋭意検討した結果、内部のスロート部の終端から出口先端までの広がり角度、およびその長さとスロート部の径との比を所定の範囲内に設定することにより上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明のブラスト用ノズルは、内部のスロート部の終端から出口先端に向かって、ノズル長手方向に対し0.5〜1.5°の広がり角度θで内径が広がってテーパー状を成し、かつ前記スロート部終端から前記出口先端までの長さBと前記スロート部の径Aとの比(B/A)が10以上であることを特徴とするものである。
【0009】
前記広がり角度θは、好ましくは1.0〜1.3°であり、また前記比(B/A)は、好ましくは15〜25である。
【0010】
また、本発明のブラスト用ノズルは、プラスチック研削材に対し、好適に使用することができる。より好ましくは、前記プラスチック研削材の粒径が20〜5000μmである。
【0011】
本発明のブラスト用ノズルにおいては、従来のものに比べ切削力が大幅に向上し、エネルギー効率の良い塗装剥離や表面洗浄等のブラスト処理が可能となる。よって、重量および価格の低減が可能となるともに、人によるブラスト処理の作業性も向上する。
【0012】
また、本発明のブラスト用ノズルのメカニズムは、圧縮性流体力学(ラバルノズル)より、以下で示す理論に基づきほぼ解明することができた。
即ち、内部スロート部の断面積A*、任意面積A、任意速度M、比熱比κ(空気の場合:1.4)、任意圧力P、元圧P0とした場合、それぞれ以下の関係式が成り立つ。
【0013】
【0014】
このラバルノズルの理論によると、元圧と背圧(通常は大気圧で0.1MPa)の差が十分にある場合には、スロート部以降で研削材は加速され、マッハ1以上となるが、上記式に適合するように各パラメータを設定した場合には、ノズル内部および出口付近、および噴射流で衝撃波の発生を防ぐことができる。このようにして不要な衝撃波の発生を防止することにより、ノズル出口からは最適膨張噴流を得ることが可能となる。但し、ブラストルーム等で行う場合は背圧が大気圧とならず、吸引力のレベルによってかなり低下することになる。
【0015】
上記理論式にはスロート部終端から出口先端(円筒状噴出口先端)までの距離Bに関するパラメータが含まれていないが、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、上記広がり角度θが0.5〜1.5°、好ましくは1.0〜1.3°の条件において、ノズル先端部で研削材を加速することができ、かつ、この広がり角度θの範囲内において、前記比(B/A)が10以上、好ましくは15〜25であるときに極めて優れた切削力を発揮することを見出したのである。この結果と上記理論式に基づき、他サイズのノズルの設計も可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図1に、本発明のブラスト用ノズルを長手方向に沿って切断したときの内部断面形状を示す。図示するように、この内部構造は入口部1、スロート部2および出口部3により構成されている。本発明においては出口部3が、スロート部2の終端から出口先端に向かって、ノズル長手方向に対し0.5〜1.5°、好ましくは1.0〜1.3°の広がり角度θで内径が広がってテーパー状を成している。この広がり角度θが0.5°未満であるか、または1.5°を超えると許容しえない剥離能力の低下をきたすことになる。
【0017】
また、本発明においては、スロート部2の終端から出口部3の先端までの長さBとスロート部2の径Aとの比(B/A)が10以上、好ましくは15〜25である。この比が10未満であると許容しえない剥離能力の低下をきたし、一方、25を超えてノズル設計することは実用上殆どありえない。
【0018】
また、本発明のブラスト用ノズルは、軽量で安価なもの製造する上で、プラスチック研削材専用の高速ノズルとすることが好ましい。具体的にプラスチック研削材として、特に制限されないが、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を主成分とするものを用いることが好ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、フェノール系樹脂、ケトン系樹脂、エポキシ系樹脂、グアナミン系樹脂、ゴム系エラストマーなどを挙げることができる。また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド(PA)系樹脂、ポリカーボネート(PC)系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)系樹脂、ポリプロピレン(PP)系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PAE)系樹脂、オレフィン(TPO)系樹脂、ゴム系樹脂などを挙げることができる。これらの樹脂は、単独でまたは2種以上混合して用いることができるが、特には、熱硬化性樹脂を主成分とするものが好ましく、より好ましくは、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂およびフェノール系樹脂のうちの1種または2種以上の混合物を用いる。投射材の基材樹脂として2種以上の樹脂を用いる場合には、2種類以上の樹脂をブレンドしたものまたは共重合させたものを用いてもよく、2種類以上のモノマーを共重合させたものを用いてもよい。また、樹脂粒子の全てが同一種類の樹脂を基材とするものでなくてもよい。
【0019】
上掲した樹脂はいずれも耐熱性、耐衝撃性に優れ、投射時に熱くなっても劣化せず、また、投射の衝撃によって粉化しにくいため、繰り返し使用することが可能である。また、粉塵が生じにくいことからブラスト処理の環境も良好なものとなる。特に、メラミン樹脂を主成分とする投射材は耐熱性および耐衝撃性に、尿素樹脂を主成分とする投射材は耐衝撃性に、フェノール樹脂を主成分とする投射材は耐熱性に、ケトン樹脂を主成分とする投射材は耐摩耗性に、エポキシ樹脂を主成分とする投射材は耐熱性および耐水性に、グアナミン樹脂を主成分とする投射材は耐衝撃性に、ポリカーボネートを主成分とする投射材は耐熱性および耐衝撃性に、夫々優れている。
【0020】
投射材21の粒径および形状としては、特に制限はされないが、好適には粒径が20〜5000μm、より好適には100〜3000μm、さらにより好適には100〜1000μm、さらに特に好適には100〜850μm程度の大きさで、鋭利多角形状の粒状に加工したものを用いる。
【0021】
本発明のブラスト用ノズルは、内部形状が重要であって外部形状はブラストのし易いようその都度変更が可能である。即ち、人が持ちやすいようにハンドルを付ける手法や、上部からぶら下げ可能とし、ブラストを効率的に行うことができるようにすることができる。なお、その材質については、高速ノズルを実現し得たことから、安価で軽量な材質、例えば、真ちゅう等の材質とすることができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
実施例1〜10,比較例1〜8
図1に示すノズルの各部分の長さ、広がり角度等の各パラメータを下記の表1に示すように変動させ、各種の供試ノズルを作製した。なお、ノズル長さBについては、製作するのに現実的な長さ(スロート径Aの25倍程度まで)とし、広がり角度θについては0.5°〜約3.0°までとした。
【0023】
試作した各種ノズルを用いて以下のブラスト条件で剥離威力確認試験を行った。
1)試験装置:直圧式ブラスト装置E−10
2)投射圧力:0.5MPa(セット圧)
3)投射距離(ノズル先端から切削板Gまでの距離):100mm
4)噴射角度:45°
5)ビーズ:MG−3((株)ブリヂストン製:メラミン系樹脂)
6)試験材(アクリル切削板G):A5052P−H112(神戸製鋼所製:硬度バーコール硬さ77)
7)噴射時間:連続15分
【0024】
上記条件に従うブラスト処理による試験材(アクリル切削板G)に対する理論噴射幅Y、実測値噴射幅Z、Yに対するZの増加率(%)、最大切削深さ、および切削量(g)を下記の表2に併記する。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
表1および表2に示す結果より、広がり角度θが1.146°付近において最大の剥離力があることが分かる。また、ノズル長さBについては、スロート部2の内径Aの約20倍程度で最大の切削深さが得られた。
【0028】
上記表2に示す試験結果から、内径Aが6mmに対して、約20倍のノズル長さBのタイプが最も剥離力を発揮しており、このときのノズル広がり角度θが1.146°とすると、ノズル出口口径は10.8mmとなる。上記ラバルノズルの計算式(1)および(2)から、出口圧Peを求めると、およそ0.018MPaとなる。この流体を上記の適正膨張噴流とすると、出口圧と背圧は等しくなるため、背圧も同等に0.018MPa付近と想定される。
【0029】
上記計算式(1)および(2)の比熱比”κ”(=1.4)は理想気体での値であるが、粒子が含まれた流体でもほぼ同じと見做すと、何れにしても、本試験ではブロワーにて約14m3/分の流量で排気しているため、本来であれば背圧は大気圧0.1MPaであるところ、0.2MPa以下まで低下していたと考えられる。また、出口圧Pを0.018MPaとして、それぞれのスロート部2の内径Aにて出口面積(口径)を算出することができる。このようにして、他サイズのノズルの設計も可能となる。
【0030】
次に、比較例2の従来タイプのノズルと実施例5の本発明のノズルとを取り出し、この2種のノズルに対し、(1)剥離力、(2)切削量および噴射量、および(3)消耗率を比較検討した。結果は以下の通りである。
【0031】
(1)剥離力
図4に示す通り、実施例5のノズルと比較例2のノズルを比較した場合、アクリル切削板Gの切削深さは約8倍となっており、剥離力は大幅に向上していることが分かる。これは、ノズルの広がり角度θを狭めて集中的に噴射させると同時に、ノズル内部でビーズが加速するように最適設計が施されていることによる。
【0032】
(2)切削量および噴射量
図5に示すように、アクリル切削板Gの切削量は明らかに実施例5のノズルの方が大きく、投射材が効率的に噴射されていることが分かる。また、このとき、図6に見られるように、投射材の噴射量にはあまり差がない。このことは、剥離力の違いはビーズ量によるものではなく、ビーズの投射速度の差によることを意味している。
【0033】
(3)消耗率
図7に示すように、ビーズの消耗度は実施例5の高速ノズルの方が高くなる。これはビーズ速度が増加するために当然ではあるが、剥離効果を鑑みると、数%の消耗率が増加しても、トータル的には比較例2のノズルよりも実施例5のノズルの方が効率的に剥離できることが分かる。
【0034】
以上の結果、本発明のノズル(実施例5)を従来のノズル(比較例2)と比較した場合、切削力が8倍程度向上したノズルの開発ができたことになる。また、消耗率を考慮しても、エネルギー効率の良い塗装剥離および表面洗浄が可能となる。さらに、本試験結果に基づき、ラバルノズルの理論により、他サイズのノズルの設計も可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、作業者が長時間のブラスト作業に絶え得る、軽量で安価な高速度のブラスト用ノズルの実現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブラスト用ノズルを長手方向に沿って切断したときの内部構造を示す断面図である。
【図2】従来のベンチュリー型ノズルの断面図である。
【図3】従来のコンベンショナル型ノズルの断面図である。
【図4】実施例5および比較例2のノズルの切削幅と切削深さとの関係を示すグラフである。
【図5】実施例5および比較例2のノズルの切削量を示すグラフである。
【図6】実施例5および比較例2のノズルの噴射量を示すグラフである。
【図7】実施例5および比較例2のノズルの投射回数と消耗率(%)との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 入口部
2 スロート部
3 出口部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention is applicable to surface cleaning such as mold cleaning, paint peeling, rust removal, concrete debris, deburring, substrate etching debris removal, removal of impurities and unnecessary matter, surface treatment of metal, plastic, wood, etc. before painting. The present invention relates to a blast nozzle for blasting used for patterning for glass craft.
[0002]
[Prior art]
Blasting using a blasting material such as metal, sand, glass beads, etc. is performed in almost all manufacturing industries such as automobiles, electric equipment, construction, chemistry, etc. in coating, kneading of raw materials, stirring, pressing, injection molding etc. It is used. Such blasting is also used in applications such as recycling of defective coatings, cleaning and peeling of coating jigs, cleaning of mold surfaces, deburring, scale removal, and crafts of decorative articles.
[0003]
Various blast nozzles are used in the blasting process in this industry, but the blast nozzles that have been used in the past mainly use strong abrasives such as sand, alumina, and metals. It was produced for.
[0004]
The structure of such a blast nozzle includes a venturi type (see FIG. 2) in which the inner diameter is widened from the inner throat portion (throttle portion) P to the tip T, and a conventional type in which the inner diameter is straight from the throat portion P to the tip T. (See FIG. 3).
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the case of a conventional blast nozzle manufactured for a strong abrasive, the blast nozzle most likely to be polished usually has a strong heavy structure with improved abrasion resistance more than necessary. . In addition, expensive materials are used to improve the wear resistance, and the cost is unnecessarily high. Furthermore, because the specifications are focused on manufacturability and workability, the projection speed of the abrasive is not efficiently accelerated. Therefore, in manual blasting performed by humans, the blast processing cannot be performed for a long time due to the large and heavy nozzles, which imposes a heavy burden on the operator.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to provide a lightweight, inexpensive, high-speed blast nozzle that allows an operator to continue blasting for a long time.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The inventor of the present invention has conducted intensive studies to solve the above-described problems, and as a result, in order to efficiently accelerate and jet the abrasive in the nozzle, the shape from the internal throat portion to the outlet tip is very important. As a result of further study, the above object was achieved by setting the spread angle from the end of the internal throat portion to the tip of the outlet, and the ratio of the length to the diameter of the throat portion within a predetermined range. The inventors have found that the present invention has been completed, and have completed the present invention.
[0008]
That is, the blast nozzle of the present invention has a tapered shape in which the inner diameter is widened at a spread angle θ of 0.5 to 1.5 ° with respect to the longitudinal direction of the nozzle from the end of the internal throat portion toward the outlet end. The ratio (B / A) of the length B from the end of the throat portion to the tip of the outlet and the diameter A of the throat portion is 10 or more.
[0009]
The spread angle θ is preferably 1.0 to 1.3 °, and the ratio (B / A) is preferably 15 to 25.
[0010]
Further, the blast nozzle of the present invention can be suitably used for a plastic abrasive. More preferably, the particle size of the plastic abrasive is from 20 to 5000 μm.
[0011]
In the blast nozzle of the present invention, the cutting force is greatly improved as compared with the conventional blast nozzle, and blast treatment such as paint peeling and surface cleaning with high energy efficiency becomes possible. Therefore, the weight and the price can be reduced, and the workability of the blasting process by a person is also improved.
[0012]
Further, the mechanism of the blast nozzle of the present invention could be almost elucidated based on the theory shown below from compressible fluid dynamics (Laval nozzle).
That is, when the cross-sectional area A * of the internal throat portion, the arbitrary area A, the arbitrary speed M, the specific heat ratio κ (1.4 for air), the arbitrary pressure P, and the original pressure P 0 , the following relational expressions are respectively obtained. Holds.
[0013]
[0014]
According to the Laval nozzle theory, when there is a sufficient difference between the original pressure and the back pressure (normally, 0.1 MPa at atmospheric pressure), the abrasive is accelerated after the throat and becomes Mach 1 or more. When each parameter is set so as to conform to the formula, it is possible to prevent the generation of a shock wave inside the nozzle, near the outlet, and in the jet flow. By preventing the generation of unnecessary shock waves in this way, it is possible to obtain an optimal expansion jet from the nozzle outlet. However, when the operation is performed in a blast room or the like, the back pressure does not reach the atmospheric pressure, and is considerably reduced depending on the level of suction force.
[0015]
Although the theoretical formula does not include a parameter relating to the distance B from the end of the throat portion to the tip of the outlet (the tip of the cylindrical ejection port), the present inventor has conducted intensive studies and found that the spread angle θ was 0.5. Under the condition of 1.5 to 1.5 °, preferably 1.0 to 1.3 °, the abrasive can be accelerated at the tip of the nozzle, and the ratio (B / A) within the range of the spread angle θ. ) Is 10 or more, preferably 15 to 25, and it has been found that a very excellent cutting force is exhibited. Based on this result and the theoretical formula, it is possible to design a nozzle of another size.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be specifically described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows an internal cross-sectional shape when the blast nozzle of the present invention is cut along the longitudinal direction. As shown in the figure, this internal structure is constituted by an inlet portion 1, a throat portion 2, and an outlet portion 3. In the present invention, the outlet portion 3 has a spread angle θ of 0.5 to 1.5 °, preferably 1.0 to 1.3 ° with respect to the longitudinal direction of the nozzle from the end of the throat portion 2 to the tip of the outlet. The inner diameter is widened and tapered. If the spread angle θ is less than 0.5 ° or exceeds 1.5 °, an unacceptable decrease in the peeling ability is caused.
[0017]
In the present invention, the ratio (B / A) of the length B from the end of the throat 2 to the tip of the outlet 3 and the diameter A of the throat 2 is 10 or more, preferably 15 to 25. If the ratio is less than 10, the peeling ability is unacceptably reduced, while it is practically impossible to design a nozzle exceeding 25.
[0018]
Further, the blast nozzle of the present invention is preferably a high-speed nozzle dedicated to plastic abrasives in order to manufacture a lightweight and inexpensive nozzle. Although not particularly limited, it is preferable to use a plastic abrasive mainly composed of a thermosetting resin or a thermoplastic resin. Examples of the thermosetting resin include a melamine resin, a urea resin, a phenol resin, a ketone resin, an epoxy resin, a guanamine resin, and a rubber elastomer. Examples of the thermoplastic resin include polyamide (PA) resin, polycarbonate (PC) resin, acrylonitrile butadiene styrene (ABS) resin, polypropylene (PP) resin, polyethylene terephthalate (PET), and polyamide (PAE). Resin, olefin (TPO) resin, rubber resin and the like. These resins can be used alone or as a mixture of two or more kinds. In particular, those containing a thermosetting resin as a main component are preferable, and melamine resins, urea resins and phenol resins are more preferable. One or a mixture of two or more resins is used. When two or more resins are used as the base resin of the shot material, a blend or copolymer of two or more resins may be used, and a copolymer of two or more monomers may be used. May be used. Also, not all of the resin particles need to be made of the same type of resin as a base material.
[0019]
All of the above-mentioned resins have excellent heat resistance and impact resistance, do not deteriorate even when heated when projected, and are hard to be powdered by the impact of projection, so that they can be used repeatedly. In addition, since dust is less likely to be generated, the environment for the blasting process is also favorable. In particular, shot materials mainly composed of melamine resin have excellent heat resistance and impact resistance, projectile materials mainly composed of urea resin have high impact resistance, projectile materials mainly composed of phenol resin have high heat resistance, ketone Projectiles based on resin are abrasion resistant, projectiles based on epoxy resin are heat and water resistant, projectiles based on guanamine resin are impact resistant, polycarbonate based Are excellent in heat resistance and impact resistance, respectively.
[0020]
The particle size and shape of the blast material 21 are not particularly limited, but are preferably 20 to 5000 μm, more preferably 100 to 3000 μm, still more preferably 100 to 1000 μm, and still more preferably 100 to 100 μm. A material having a size of about 850 μm and processed into sharp polygonal particles is used.
[0021]
In the blast nozzle of the present invention, the inner shape is important, and the outer shape can be changed each time so as to facilitate blasting. That is, it is possible to attach a handle so that a person can easily hold it, or to make it possible to hang from the upper portion, so that blasting can be performed efficiently. The material can be a cheap and lightweight material, for example, a material such as brass, since a high-speed nozzle can be realized.
[0022]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described based on examples.
Examples 1 to 10 and Comparative Examples 1 to 8
Various parameters such as the length and the spread angle of each part of the nozzle shown in FIG. 1 were varied as shown in Table 1 below to produce various test nozzles. The nozzle length B was set to a practical length for manufacturing (up to about 25 times the throat diameter A), and the spread angle θ was set to 0.5 ° to about 3.0 °.
[0023]
A peeling strength confirmation test was performed using the various nozzles that were prototyped under the following blast conditions.
1) Test equipment: Direct pressure blast equipment E-10
2) Projection pressure: 0.5 MPa (set pressure)
3) Projection distance (distance from nozzle tip to cutting plate G): 100 mm
4) Injection angle: 45 °
5) Beads: MG-3 (Bridgestone Corporation: melamine resin)
6) Test material (Acrylic cutting plate G): A5052P-H112 (manufactured by Kobe Steel: Hardness Barcol hardness 77)
7) Injection time: 15 minutes continuous
The theoretical blast width Y, the measured blast width Z, the rate of increase (%) of Z with respect to Y, the maximum cutting depth, and the cutting amount (g) for the test material (acrylic cutting plate G) by the blasting treatment according to the above conditions are as follows. Also shown in Table 2.
[0025]
[Table 1]
[0026]
[Table 2]
[0027]
From the results shown in Tables 1 and 2, it can be seen that the maximum peeling force is obtained when the spread angle θ is around 1.146 °. As for the nozzle length B, the maximum cutting depth was obtained at about 20 times the inner diameter A of the throat portion 2.
[0028]
From the test results shown in Table 2 above, for the inner diameter A of 6 mm, the type having a nozzle length B of about 20 times exhibits the most peeling force, and the nozzle spread angle θ at this time is 1.146 °. Then, the nozzle outlet diameter becomes 10.8 mm. When the outlet pressure Pe is calculated from the Laval nozzle calculation formulas (1) and (2), it is approximately 0.018 MPa. If this fluid is used as the above-mentioned appropriate expansion jet, the outlet pressure and the back pressure become equal, and therefore the back pressure is also assumed to be around 0.018 MPa.
[0029]
The specific heat ratio “κ” (= 1.4) in the above formulas (1) and (2) is a value for an ideal gas. However, in this test, since the air was exhausted by the blower at a flow rate of about 14 m 3 / min, it is considered that the back pressure was originally 0.1 MPa at atmospheric pressure, but was reduced to 0.2 MPa or less. Further, when the outlet pressure P is set to 0.018 MPa, the outlet area (diameter) can be calculated based on the inner diameter A of each throat portion 2. In this way, another size nozzle can be designed.
[0030]
Next, the conventional type nozzle of Comparative Example 2 and the nozzle of the present invention of Example 5 were taken out, and these two nozzles were subjected to (1) peeling force, (2) cutting amount and injection amount, and (3) ) The wear rate was compared and examined. The results are as follows.
[0031]
(1) Peeling Force As shown in FIG. 4, when the nozzle of Example 5 is compared with the nozzle of Comparative Example 2, the cutting depth of the acrylic cutting plate G is about eight times, and the peeling force is greatly improved. You can see that it is doing. This is due to the fact that the nozzles are optimally designed so that the beads are accelerated inside the nozzles at the same time as the nozzles are intensively sprayed with the spread angle θ of the nozzles narrowed.
[0032]
(2) Cutting amount and injection amount As shown in FIG. 5, the cutting amount of the acrylic cutting plate G is clearly larger in the nozzle of Example 5, and it can be seen that the blast material is efficiently injected. At this time, as shown in FIG. 6, there is not much difference in the injection amount of the blast material. This means that the difference in the peeling force is not due to the amount of beads, but to the difference in the projection speed of beads.
[0033]
(3) Consumption Rate As shown in FIG. 7, the consumption rate of the beads is higher in the high-speed nozzle of the fifth embodiment. This is, of course, due to an increase in the bead speed. However, in view of the peeling effect, even if the consumption rate increases by several%, the nozzle of the fifth embodiment is totally higher than the nozzle of the second comparative example. It can be seen that peeling can be performed efficiently.
[0034]
As a result, when the nozzle of the present invention (Example 5) is compared with the conventional nozzle (Comparative Example 2), it is possible to develop a nozzle whose cutting force is improved about eight times. In addition, even if the consumption rate is considered, energy-efficient coating peeling and surface cleaning can be performed. Furthermore, based on the results of this test, it is possible to design nozzles of other sizes according to the Laval nozzle theory.
[0035]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to realize a lightweight, inexpensive, high-speed blast nozzle that enables an operator to stop blasting for a long time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an internal structure when a blast nozzle of the present invention is cut along a longitudinal direction.
FIG. 2 is a cross-sectional view of a conventional venturi-type nozzle.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a conventional conventional nozzle.
FIG. 4 is a graph showing the relationship between the cutting width and the cutting depth of the nozzles of Example 5 and Comparative Example 2.
FIG. 5 is a graph showing the cutting amounts of the nozzles of Example 5 and Comparative Example 2.
FIG. 6 is a graph showing injection amounts of nozzles of Example 5 and Comparative Example 2.
FIG. 7 is a graph showing the relationship between the number of projections of nozzles of Example 5 and Comparative Example 2 and the consumption rate (%).
[Explanation of symbols]
1 Inlet 2 Throat 3 Exit