JP2004348025A - ファイバーグレーティングの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は光ファイバーに照射する紫外線レーザー光の光量を容易にしかも正確に制御して、光ファイバー長手方向に所望の空間的分布を高精度で得る方法を提供するものである。
【解決手段】本発明の方法には、2つのコンポーネントが必要で、1つは、紫外線レーザー光のビームを所望の角度に外部駆動機構で制御し反射させるミラー、例えばガルバノスキャナーで、もう1つのコンポーネントは、このミラーで反射された紫外線レーザー光ビームを平行光として出射するレンズ系、例えばf−θレンズである。これらのコンポーネントを用い、反射ミラーの反射角を外部駆動機構で制御して走査し、位相マスク法または2光束干渉法の光ファイバーの位置でその長手方向に走査すれば、ファイバーグレーティングの長手方向屈折率分布を任意の所望する分布にすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の方法には、2つのコンポーネントが必要で、1つは、紫外線レーザー光のビームを所望の角度に外部駆動機構で制御し反射させるミラー、例えばガルバノスキャナーで、もう1つのコンポーネントは、このミラーで反射された紫外線レーザー光ビームを平行光として出射するレンズ系、例えばf−θレンズである。これらのコンポーネントを用い、反射ミラーの反射角を外部駆動機構で制御して走査し、位相マスク法または2光束干渉法の光ファイバーの位置でその長手方向に走査すれば、ファイバーグレーティングの長手方向屈折率分布を任意の所望する分布にすることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線レーザー光を光ファイバーに照射し、光ファイバーのコア部に縞状の屈折率高低を誘起して回折格子すなわちグレーティングを形成するファイバーグレーティングの作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバーの長手方向に屈折率の高低を周期的に形成したファイバーグレーティングは鋭い反射スペクトル特性を有している。反射する光信号の波長λは、長手方向屈折率変動の周期Λと光ファイバーの実効屈折率neffを用いて
λFBG=2×neff×Λ ・・・・ (1)
と表される。
【0003】
このようなファイバーグレーティングを形成する方法としては、従来より、位相マスク法(例えば、U.S. Patent No. 5,367,588)および2光束干渉法(例えば、U.S. Patent No. 4,725,110、U.S. Patent No. 4,807,950)が知られている。いずれの方法も紫外線レーザー光の干渉を利用したものである。位相マスク法は、2Λの周期間隔で形成した回折格子を有する位相マスクに紫外線レーザー光を入射させ、この位相マスクで回折される+1次と−1次の回折光を干渉させ、その干渉縞を光ファイバー内に形成する方法である。また、2光束干渉法は、紫外線レーザー光をビームスプリッターで2つのビームに分岐し、複数のミラーを用いて両ビームを光ファイバー上で重ねて干渉させ、その干渉縞を光ファイバー内に形成する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
光ファイバー内に形成されるファイバーグレーティングの周期的屈折率変動がファイバーグレーティングの全長にわたって一様な場合、その反射スペクトルにおいて、式(1)で表される中心波長のほかに多くにサイドローブが発生する。すなわち中心波長の近傍で、それより短い波長および長い波長において多数の反射信号スペクトルが見られる。これらのサイドローブはアポダイゼーションを適用すれば抑制できることが知られている。アポダイゼーションとは、ファイバーグレーティングの周期的屈折率変動の振幅に分布を持たせ、ファイバーグレーティングの長手方向中央部で大きく、端部へ向けて連続的に小さくすることである。このアポダイゼーションを施すには、紫外線レーザー光照射ビームに所望の空間的分布を持たせたり、あるいはその累積光量に空間的分布を持たせることでなされる。しかしながら、紫外線レーザー光の光源はそれなりの空間的分布を有しており、また累積光量の空間的分布を所望の形状とするには高精度の制御が必要であり、容易ではない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は光ファイバーに照射する紫外線レーザー光の光量を容易にしかも正確に制御して、光ファイバー長手方向に所望の空間的分布を高精度で得る方法を提供するものである。本発明の方法には、2つのコンポーネントが必要である。1つは、紫外線レーザー光のビームを所望の角度に外部駆動機構で制御し反射させるミラーである。このコンポーネントとしては、例えば、ガルバノスキャナーとしてすでに市販されている。もう1つのコンポーネントは、このミラーで反射された紫外線レーザー光ビームを平行光として出射するレンズ系である。このコンポーネントは、複数のレンズを組み合わせたものであり、出射光軸が平行で、f−θレンズとして市販されている。さらに、出射光軸を平行にし、かつ出射ビームを絞り入射角度によらず一定の面に焦点を結ぶ高機能のレンズ系も市販されている。これらのコンポーネントもいずれも入手は容易である。
【0006】
これらの2つのコンポーネントを組み合わせて構成したファイバーグレーティング作製のための位相マスク法光学系を図1に示す。2がガルバノスキャナーで、3がf−θレンズである。入射紫外線レーザー光ビーム1は、外部から印加される電圧による制御でガルバノスキャナーは6のように首振りを行い、その反射光は8から9の範囲を走査する。この反射光ビームをf−θレンズに入射させれば、出射側において平行光として10および11のように出射され、7の範囲を走査する。位相マスク4に入射したビームは+1次および−1次の回折光を位相マスク裏面に出射し、互いに干渉して干渉縞を形成し、これによって位相マスク裏面近傍に配置された光ファイバー5に回折格子、すなわちファイバーグレーティングが形成される。図のf−θレンズは、出射光の光軸は平行ビームで、かつそれぞれのビームを絞る機能がついているものである。ガルバノスキャナー2に印加する電圧を図2の(a)のように小さな振幅とすれば、走査範囲7は小さく、短いファイバーグレーティングが形成される。図2(c)のように大きな振幅の電圧を印加すれば長いファイバーグレーティングが形成される。ガルバノスキャナーの印加電圧を、図2(a)の小さな振幅の電圧から、図2(b)、図2(c)のように大きな電圧振幅へ徐々に変化させれば、図4に示すような屈折率分布を持たせたアポダイゼーション機能を付与したファイバーグレーティングの製作が可能である。この場合、印加電圧の順序は逆でも構わない。本発明の方法の長所は、ガルバノスキャナーの印加電圧をコンピュータ制御等によって詳細にプログラムすれば、光ファイバー長手方向に任意の屈折率分布を有するファイバーグレーティングの作製が可能となることである。
【0007】
図3は、ガルバノスキャナーおよびf−θレンズを用いて、2光束干渉光学系に紫外線レーザー光ビームを入射させファイバーグレーティングを作製する場合の図である。2光束干渉光学系はビームスプリッター14およびミラー13、15、16からなり、この系に入射した紫外線レーザー光ビームはビームスプリッター14で2つに分岐され、ミラー13、15、16を介して光ファイバー5の位置で重なって干渉し、光ファイバー内に干渉縞を形成し、ファイバーグレーティングが形成される。ガルバノスキャナー2の首振り6でf−θレンズの出射光は7のように走査し、光ファイバー5の位置では12の範囲で両ビームが重なって干渉し、12の範囲にわたって走査する。図1の場合と同じように、ガルバノスキャナーの印加電圧を制御することで光ファイバー長手方向に任意の屈折率分布を有するファイバーグレーティングの作製が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1および図2は本発明の請求項1に対する実施の形態を示す図である。ガルバノスキャナー2に印加する電圧を図2の(a)のように小さな振幅とすれば、走査範囲7は小さく、短いファイバーグレーティングが形成される。図2(c)のように大きな振幅の電圧を印加すれば長いファイバーグレーティングが形成される。ファイバーグレーティングのある位置における走査ビームの滞在時間を長くすればその位置におけるファイバーグレーティングの周期的屈折率変動の振幅が大きくなる。また、照射ビームの走査を繰り返せば、累積的に照射光量が増加しファイバーグレーティングの周期的屈折率変動の振幅が大きくなる。はじめに図2(a)のように小振幅の電圧をガルバノスキャナーに印加してファイバーグレーティング中央部を走査し、徐々に図2(b)、図2(c)のように印加電圧を大きくして行けば、累積照射光量はファイバーグレーティング中央部でもっとも大きく、端部に向かって小さくすることができ、図4(a)に示すようなアポダイゼーション付き屈折率分布を形成することができる。ガルバノスキャナーに印加する電圧をコンピュータ制御等によって詳細にプログラムすれば、光ファイバー長手方向に任意の屈折率変動振幅の分布を有するファイバーグレーティングの作製が可能となることである。図2において、位相マスクをはずして同じようなビーム走査を行えば、光ファイバーのバックグラウンドの屈折率に分布を持たせることも可能となり、これと位相マスクを取り付けた図2のビーム走査と組み合わせれば、図4(b)に示す上下対称の屈折率変動振幅の分布を得ることもできる。本発明はアポダイゼーション機能付与だけに限定されるものではなく、他の目的のための屈折率変動振幅の分布を付与するためにも有効であり、例えばファイバーグレーティング長手方向に屈折率変動振幅分布に周期性を持たせたサンプルドファイバーグレーティング等の作製が容易となる。このように、本発明の方法で、任意の屈折率変動振幅の分布を得ることが可能となる。
【0009】
図3は本発明の請求項2に対する実施の形態を示す図である。図は、2光束干渉光学系に上述の実施形態と同様にガルバノスキャナー2とf−θレンズ3を用いて、平行光の走査ビームを入射させ、これを光ファイバー5の上で12の範囲にわたって走査させるものである。本発明のこの方法で、光ファイバー長手方向に任意の屈折率変動振幅の分布を得ることが可能となる。
【0010】
【発明の効果】
ファイバーグレーティングを作製する光学系に、外部駆動機構により反射角度を制御できる反射ミラー、例えばガルバノスキャナー、および異なる入射角の入射光ビームを平行に出射させるレンズ系、例えばf−θレンズを取り込み、紫外線レーザー光を光ファイバーに照射して、紫外線レーザー光のビームを反射ミラーで反射角度を走査し、その反射光をレンズ系に入射させて平行光を出射させ、位相マスク法または2光束干渉法の光学系に入射させて光ファイバーの位置でその長手方向に走査すれば、容易に屈折率分布を付与することができる。反射ミラーの外部駆動機構をコンピュータープログラム制御等で行えば任意の屈折率分布を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガルバノスキャナー2で入射紫外線レーザー光ビームの反射角度を走査し、f−θレンズ3で平行光に変換して位相マスク4に照射し、光ファイバー5の長手方向にビームを走査してファイバーグレーティングを作製する光学系の図である。
【図2】ガルバノスキャナーに印加する電圧を示す図である。
【図3】ガルバノスキャナー2で入射紫外線レーザー光ビームの反射角度を走査し、f−θレンズ3で平行光に変換して2光束干渉光学系に入射させ、光ファイバー5の長手方向にビームを走査してファイバーグレーティングを作製する光学系の図である。
【図4】本発明の方法で形成されるファイバーグレーティングの長手方向屈折率変動分布の例を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線レーザー光を光ファイバーに照射し、光ファイバーのコア部に縞状の屈折率高低を誘起して回折格子すなわちグレーティングを形成するファイバーグレーティングの作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバーの長手方向に屈折率の高低を周期的に形成したファイバーグレーティングは鋭い反射スペクトル特性を有している。反射する光信号の波長λは、長手方向屈折率変動の周期Λと光ファイバーの実効屈折率neffを用いて
λFBG=2×neff×Λ ・・・・ (1)
と表される。
【0003】
このようなファイバーグレーティングを形成する方法としては、従来より、位相マスク法(例えば、U.S. Patent No. 5,367,588)および2光束干渉法(例えば、U.S. Patent No. 4,725,110、U.S. Patent No. 4,807,950)が知られている。いずれの方法も紫外線レーザー光の干渉を利用したものである。位相マスク法は、2Λの周期間隔で形成した回折格子を有する位相マスクに紫外線レーザー光を入射させ、この位相マスクで回折される+1次と−1次の回折光を干渉させ、その干渉縞を光ファイバー内に形成する方法である。また、2光束干渉法は、紫外線レーザー光をビームスプリッターで2つのビームに分岐し、複数のミラーを用いて両ビームを光ファイバー上で重ねて干渉させ、その干渉縞を光ファイバー内に形成する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
光ファイバー内に形成されるファイバーグレーティングの周期的屈折率変動がファイバーグレーティングの全長にわたって一様な場合、その反射スペクトルにおいて、式(1)で表される中心波長のほかに多くにサイドローブが発生する。すなわち中心波長の近傍で、それより短い波長および長い波長において多数の反射信号スペクトルが見られる。これらのサイドローブはアポダイゼーションを適用すれば抑制できることが知られている。アポダイゼーションとは、ファイバーグレーティングの周期的屈折率変動の振幅に分布を持たせ、ファイバーグレーティングの長手方向中央部で大きく、端部へ向けて連続的に小さくすることである。このアポダイゼーションを施すには、紫外線レーザー光照射ビームに所望の空間的分布を持たせたり、あるいはその累積光量に空間的分布を持たせることでなされる。しかしながら、紫外線レーザー光の光源はそれなりの空間的分布を有しており、また累積光量の空間的分布を所望の形状とするには高精度の制御が必要であり、容易ではない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は光ファイバーに照射する紫外線レーザー光の光量を容易にしかも正確に制御して、光ファイバー長手方向に所望の空間的分布を高精度で得る方法を提供するものである。本発明の方法には、2つのコンポーネントが必要である。1つは、紫外線レーザー光のビームを所望の角度に外部駆動機構で制御し反射させるミラーである。このコンポーネントとしては、例えば、ガルバノスキャナーとしてすでに市販されている。もう1つのコンポーネントは、このミラーで反射された紫外線レーザー光ビームを平行光として出射するレンズ系である。このコンポーネントは、複数のレンズを組み合わせたものであり、出射光軸が平行で、f−θレンズとして市販されている。さらに、出射光軸を平行にし、かつ出射ビームを絞り入射角度によらず一定の面に焦点を結ぶ高機能のレンズ系も市販されている。これらのコンポーネントもいずれも入手は容易である。
【0006】
これらの2つのコンポーネントを組み合わせて構成したファイバーグレーティング作製のための位相マスク法光学系を図1に示す。2がガルバノスキャナーで、3がf−θレンズである。入射紫外線レーザー光ビーム1は、外部から印加される電圧による制御でガルバノスキャナーは6のように首振りを行い、その反射光は8から9の範囲を走査する。この反射光ビームをf−θレンズに入射させれば、出射側において平行光として10および11のように出射され、7の範囲を走査する。位相マスク4に入射したビームは+1次および−1次の回折光を位相マスク裏面に出射し、互いに干渉して干渉縞を形成し、これによって位相マスク裏面近傍に配置された光ファイバー5に回折格子、すなわちファイバーグレーティングが形成される。図のf−θレンズは、出射光の光軸は平行ビームで、かつそれぞれのビームを絞る機能がついているものである。ガルバノスキャナー2に印加する電圧を図2の(a)のように小さな振幅とすれば、走査範囲7は小さく、短いファイバーグレーティングが形成される。図2(c)のように大きな振幅の電圧を印加すれば長いファイバーグレーティングが形成される。ガルバノスキャナーの印加電圧を、図2(a)の小さな振幅の電圧から、図2(b)、図2(c)のように大きな電圧振幅へ徐々に変化させれば、図4に示すような屈折率分布を持たせたアポダイゼーション機能を付与したファイバーグレーティングの製作が可能である。この場合、印加電圧の順序は逆でも構わない。本発明の方法の長所は、ガルバノスキャナーの印加電圧をコンピュータ制御等によって詳細にプログラムすれば、光ファイバー長手方向に任意の屈折率分布を有するファイバーグレーティングの作製が可能となることである。
【0007】
図3は、ガルバノスキャナーおよびf−θレンズを用いて、2光束干渉光学系に紫外線レーザー光ビームを入射させファイバーグレーティングを作製する場合の図である。2光束干渉光学系はビームスプリッター14およびミラー13、15、16からなり、この系に入射した紫外線レーザー光ビームはビームスプリッター14で2つに分岐され、ミラー13、15、16を介して光ファイバー5の位置で重なって干渉し、光ファイバー内に干渉縞を形成し、ファイバーグレーティングが形成される。ガルバノスキャナー2の首振り6でf−θレンズの出射光は7のように走査し、光ファイバー5の位置では12の範囲で両ビームが重なって干渉し、12の範囲にわたって走査する。図1の場合と同じように、ガルバノスキャナーの印加電圧を制御することで光ファイバー長手方向に任意の屈折率分布を有するファイバーグレーティングの作製が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1および図2は本発明の請求項1に対する実施の形態を示す図である。ガルバノスキャナー2に印加する電圧を図2の(a)のように小さな振幅とすれば、走査範囲7は小さく、短いファイバーグレーティングが形成される。図2(c)のように大きな振幅の電圧を印加すれば長いファイバーグレーティングが形成される。ファイバーグレーティングのある位置における走査ビームの滞在時間を長くすればその位置におけるファイバーグレーティングの周期的屈折率変動の振幅が大きくなる。また、照射ビームの走査を繰り返せば、累積的に照射光量が増加しファイバーグレーティングの周期的屈折率変動の振幅が大きくなる。はじめに図2(a)のように小振幅の電圧をガルバノスキャナーに印加してファイバーグレーティング中央部を走査し、徐々に図2(b)、図2(c)のように印加電圧を大きくして行けば、累積照射光量はファイバーグレーティング中央部でもっとも大きく、端部に向かって小さくすることができ、図4(a)に示すようなアポダイゼーション付き屈折率分布を形成することができる。ガルバノスキャナーに印加する電圧をコンピュータ制御等によって詳細にプログラムすれば、光ファイバー長手方向に任意の屈折率変動振幅の分布を有するファイバーグレーティングの作製が可能となることである。図2において、位相マスクをはずして同じようなビーム走査を行えば、光ファイバーのバックグラウンドの屈折率に分布を持たせることも可能となり、これと位相マスクを取り付けた図2のビーム走査と組み合わせれば、図4(b)に示す上下対称の屈折率変動振幅の分布を得ることもできる。本発明はアポダイゼーション機能付与だけに限定されるものではなく、他の目的のための屈折率変動振幅の分布を付与するためにも有効であり、例えばファイバーグレーティング長手方向に屈折率変動振幅分布に周期性を持たせたサンプルドファイバーグレーティング等の作製が容易となる。このように、本発明の方法で、任意の屈折率変動振幅の分布を得ることが可能となる。
【0009】
図3は本発明の請求項2に対する実施の形態を示す図である。図は、2光束干渉光学系に上述の実施形態と同様にガルバノスキャナー2とf−θレンズ3を用いて、平行光の走査ビームを入射させ、これを光ファイバー5の上で12の範囲にわたって走査させるものである。本発明のこの方法で、光ファイバー長手方向に任意の屈折率変動振幅の分布を得ることが可能となる。
【0010】
【発明の効果】
ファイバーグレーティングを作製する光学系に、外部駆動機構により反射角度を制御できる反射ミラー、例えばガルバノスキャナー、および異なる入射角の入射光ビームを平行に出射させるレンズ系、例えばf−θレンズを取り込み、紫外線レーザー光を光ファイバーに照射して、紫外線レーザー光のビームを反射ミラーで反射角度を走査し、その反射光をレンズ系に入射させて平行光を出射させ、位相マスク法または2光束干渉法の光学系に入射させて光ファイバーの位置でその長手方向に走査すれば、容易に屈折率分布を付与することができる。反射ミラーの外部駆動機構をコンピュータープログラム制御等で行えば任意の屈折率分布を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガルバノスキャナー2で入射紫外線レーザー光ビームの反射角度を走査し、f−θレンズ3で平行光に変換して位相マスク4に照射し、光ファイバー5の長手方向にビームを走査してファイバーグレーティングを作製する光学系の図である。
【図2】ガルバノスキャナーに印加する電圧を示す図である。
【図3】ガルバノスキャナー2で入射紫外線レーザー光ビームの反射角度を走査し、f−θレンズ3で平行光に変換して2光束干渉光学系に入射させ、光ファイバー5の長手方向にビームを走査してファイバーグレーティングを作製する光学系の図である。
【図4】本発明の方法で形成されるファイバーグレーティングの長手方向屈折率変動分布の例を示す図である。
Claims (2)
- 紫外線レーザー光を光ファイバーに照射してファイバーグレーティングを作製する方法において、外部駆動機構により反射角度を制御できる反射ミラー、および異なる入射角の入射光ビームを平行に出射させるレンズ系を用い、該紫外線レーザー光のビームを該反射ミラーで反射角度を走査し、その反射光を該レンズ系に入射させて平行光を出射させ、その出射ビームを位相マスクに略垂直方向へ入射させ、位相マスク裏面に配置した光ファイバーの長手方向に走査させてファイバーグレーティングを形成することを特徴とするファイバーグレーティングの作製方法。
- 紫外線レーザー光を光ファイバーに照射してファイバーグレーティングを作製する方法において、外部駆動機構により反射角度を制御できる反射ミラー、および異なる入射角の入射光ビームを平行に出射させるレンズ系を用い、該紫外線レーザー光のビームを該反射ミラーで反射角度を走査し、その反射光をビームスプリッターおよびミラーからなる2光束干渉光学系に入射させ、両ビームが干渉する位置に配置した光ファイバーの長手方向に走査させ、ファイバーグレーティングを形成することを特徴とするファイバーグレーティングの作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003147393A JP2004348025A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | ファイバーグレーティングの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003147393A JP2004348025A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | ファイバーグレーティングの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004348025A true JP2004348025A (ja) | 2004-12-09 |
Family
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003147393A Pending JP2004348025A (ja) | 2003-05-26 | 2003-05-26 | ファイバーグレーティングの製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2004348025A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7593609B2 (en) | 2007-10-26 | 2009-09-22 | National Chiao Tung University | Method for modulating refractive indices of optical fiber gratings |
-
2003
- 2003-05-26 JP JP2003147393A patent/JP2004348025A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7593609B2 (en) | 2007-10-26 | 2009-09-22 | National Chiao Tung University | Method for modulating refractive indices of optical fiber gratings |
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