JP2004346912A - Fuel injection control device for internal combustion engine - Google Patents
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の燃料噴射制御装置に関し、特に、燃料の動的挙動をモデル化した燃料挙動モデルを用いて燃料噴射装置による燃料供給量を制御する内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の燃料供給量を運転条件に応じて制御する装置として、吸気系における燃料挙動を記述する数式モデルを設定し、運転条件や燃料条件から設定した数式モデルを演算することで燃料挙動をシミュレートすることにより必要な燃料供給量を求めて燃料噴射装置を制御する燃料挙動モデルによる制御技術が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−213281号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、内燃機関の冷間始動時などは、噴射された燃料の蒸発が促進されにくく、吸気ポート内面などへの燃料付着量が多くなる。付着量が多すぎると液ダレが生じて空燃比制御が悪化することが懸念され、モデル制御を行う上での障害となる。即ち、冷間始動時には、もともと付着している燃料が少ないので、吸気ポート内面などを濡らすために消費される燃料量を考慮して噴射燃料が増量されるが、付着した燃料は温度が低いために蒸発しにくく、液ダレが発生しやすい。液ダレが発生すると、液ダレした燃料がうまく燃焼せず、エミッションやドライバビリティーの悪化を招く原因となる。従って、本発明の目的は、冷間始動時においても的確な燃焼を行う燃料噴射制御が可能な内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置は、燃料噴射装置から内燃機関の気筒へと流入する燃料の動的挙動をモデル化した燃料挙動モデルを利用して燃料噴射装置による燃料供給量を制御する制御部を備える内燃機関の燃料噴射制御装置において、吸気ポートへの燃料噴射時に、吸気ポート内面及び/又は吸気バルブ表面への燃料付着面積を増大させる付着面積増大手段を備え、制御部は、内燃機関の冷間始動時に、付着面積増大手段を用いて燃料付着面積を増大させることを特徴としている。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、付着面積増大手段が、燃圧を変化させて噴霧広がり角を変化させるものであることを特徴としている。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置において、付着面積増大手段が、空気を燃料と同時に噴射させることで、噴霧広がり角又は噴射方向を変化させるものであることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明に係る内燃機関の燃料噴射量制御装置の実施形態をこれを適用した内燃機関と共に示す構成図である。
【0009】
図1に示されるエンジン(内燃機関)1は、多気筒エンジンであるが、図にはそのうちの一気筒についてのみ示してある。エンジン1には、吸気管2と排気管3とが接続されている。吸気管2には吸入空気の温度を検出する吸気温センサ22と、吸入空気量を検出するエアフローメータ23と、アクセルペダル4の操作に連動するスロットルバルブ24が配置されると共にこのスロットルバルブ24の開度を検出するスロットル開度センサ25が配置されている。なお、スロットルバルブ24は、いわゆる電子制御式のスロットルバルブであってもよい。
【0010】
吸気管2上にはサージタンク20が配設されており、このサージタンク20内には、吸気管2内部の圧力を検出するための圧力センサ26が配置されている。さらに、エンジン1の各気筒に接続される吸気ポート21には電磁駆動式のインジェクタ27が設けられており、このインジェクタ27には燃料タンク5から燃料であるガソリンが供給される。燃料は、燃料タンク5内の燃料ポンプ7によってインジェクタ27に送出される。燃料ポンプ7は電動タイプであり、後述するエンジンECU6に接続されており、このエンジンECU6によってその駆動が制御される。本実施形態のエンジン1は、各気筒ごとに独立してインジェクタ27が配置されているマルチポイントインジェクションシステムである。
【0011】
エンジン1の各気筒を構成するシリンダ10内には図の上下方向に往復動するピストン11が設けられ、このピストン11はコンロッド12を介して図示していないクランク軸に連結されている。ピストン11の上方には、シリンダ10とシリンダヘッド13とによって区画された燃焼室14が形成されている。この燃焼室14の上部には点火プラグ15が配置されると共に、開閉可能な吸気バルブ16と排気バルブ17を介してそれぞれ吸気管2と排気管3に接続されている。排気管3には、排気ガス中の酸素濃度に応じた所定の電気信号を出力する空燃比センサ31が配置されている。
【0012】
エンジン1を制御するエンジンECU6は、マイクロコンピュータを中心に構成されており、上述した各センサ(吸気温センサ22、エアフローメータ23、スロットル開度センサ25、圧力センサ26、空燃比センサ31)や車速センサ60、クランクポジションセンサ61の各出力信号が入力されると共に、点火プラグ15、インジェクタ27、燃料ポンプ7の動作を制御するものである。
【0013】
本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置において使用される燃料挙動モデルの概要について図2を参照して説明する。図2は、インジェクタ27近傍(吸気ポート21付近)における燃料挙動のシミュレーションモデルを示す模式図である。以下の説明では、コンピュータによる数値化処理を考慮して時刻を表すカウンタ値を「k」で表す。図2において、Fi(k)は、時刻kにおいてインジェクタ27から噴射される燃料量(インジェクタ噴射量)を示している。
【0014】
また、Fw(k)は、時刻kにおいて吸気ポート21の内面や吸気バルブ16の吸気ポート21側表面(以下、単に吸気バルブ16の表面と言う)に付着している燃料量(壁面付着燃料量)を示している。さらに、この吸気ポート21の内面と吸気バルブ16の表面とを、以下、吸気ポート21の壁面等と呼ぶこととする。さらに、Fc(k)は、時刻kにおいて気筒内(シリンダ10内の燃焼室14内)に供給される燃料量(筒内供給燃料量)を示している。
【0015】
ここで、時刻kにおけるインジェクタ噴射量Fi(k)のうち、吸気ポート21の壁面等に付着する割合(壁面付着率)をR(k)とし、時刻kにおいて壁面付着燃料量Fw(k)のうち、気化せずに吸気ポート21の壁面等に残留する割合(壁面残留率)をP(k)とすると、以下の式(1)、(2)が成立する。これらの式は、C.F.アキノの式として一般に知られている。
【0016】
【数1】
【0017】
なお、P(k),R(k)は、機関負荷KL,エンジン回転数Ne,バルブタイミング(バルブオーバーラップ量)VT,吸気ポート21等の壁温Twをパラメータとしてマップ化されており、エンジンECU6内に格納されている。この、P(k),R(k)は、制御中に補正され、常に最適な値が維持されるようになっている。また、本実施形態の場合は、冷間始動時にのみ用いる冷間始動専用のPRマップと、それ以外の時に用いるPRマップとが用意されている。上述した式(1),(2)式のFc(k)から求められる燃焼室14内の空燃比がストイキとなるように、Fi(k)が算出される。
【0018】
しかし、エンジン1の冷間始動時には、上述した吸気ポート21の壁面等の温度は低く、かつ、その表面にはほとんど燃料が付着していない。このため、冷間始動直後は、壁面を濡らすために消費される燃料分と、温度が低くて蒸発しにくい分の燃料量を見込んで、始動時増量が行われる。そのような状況下では、壁面に付着した燃料が流下して液ダレによって液滴状に燃焼室14内に滴下してしまうことがある。このような液ダレが生じると、上述した燃料モデルによる制御(推定)の誤差が大きくなり、制御精度が悪化してしまう。
【0019】
上述した制御では、付着燃料は吸気流によって持ち去られる分を(1−P)Fwとして考慮しているが、これは上述した液ダレのような状況を考慮したものではない。上述した制御は、燃料は混合気(気相)として燃焼室14に入ることを想定した制御であり、液ダレのように液相として燃焼室14に入る現象が生じると制御精度が悪化する。そこで、本実施形態では、冷間始動時には、インジェクタ27からの燃料噴射によって吸気ポート21の壁面等に付着する燃料の面積、即ち、燃料付着面積を広くするように燃料噴射制御を行う。
【0020】
冷間始動時の燃料付着面積を広くすることで、広い範囲に薄く燃料が付着して液ダレが生じにくくなり、上述した燃料モデルによる制御精度の悪化を防止することができる。また、壁面を通じて付着燃料に伝達する熱量が増加するので、付着燃料の蒸発も促進され、燃焼が安定しやすくなるという利点もある。本実施形態では、燃圧を変化させて、インジェクタ27から噴射される燃料流の噴霧広がりを変化させて、燃料付着面積を増大させる。
【0021】
上述したように、本実施形態における燃料ポンプ7はエンジンECU6によって、その駆動を制御できる。そこで、冷間始動時には、燃料ポンプ7によって発生させる燃圧を通常時よりも上げ、図3のように噴霧広がり角θを通常時よりも大きくする。なお、本実施形態のインジェクタ27の噴霧広がりは、インジェクタ27の軸線に対して垂直な平面上で円形となるが長円形や楕円形などとなっていてもよい。噴霧広がり角θが大きくなるということは、これらの図形の面積が広くなることを意味する。
【0022】
この制御を行う際の、上記式(1),(2)に関する部分のフローチャートを図4に示す。図4のフローチャートの制御は、エンジン1の始動後に所定時間毎に繰り返し実行される。まず、エンジン1の状態や車両の運転状態などに関する各種パラメータを取得する(ステップ400)。これは、上述した各種センサの出力値がエンジンECU6に入力されることである。取得した情報に基づいて、燃焼室14に供給すべき筒内供給燃料量Fcが算出される(ステップ405)。
【0023】
次いで、冷間始動時か否かを判定するのであるが、ここでは、まず、前回エンジン1が停止されていた時間(エンジン停止期間)を取得し、この時間が所定時間(α秒)以上であるか否かを判定する(ステップ410)。エンジン停止時間は、前回のイグニッションオフから今回のエンジン始動完了判定(または、イグニッションオン)までの時間をエンジンECU6内部のタイマなどを用いて取得すればよい。
【0024】
この所定時間α秒は、燃焼によって暖まったエンジン1が停止後に十分に冷えるまでの時間として設定される。ステップ410が否定される場合は、まだエンジン1は熱を有しており、冷間始動にはあたらないとして、通常のPRマップを用いて残留率P及び付着率Rが算出(マップに基づいて決定)される(ステップ415)。この場合の燃料噴射は通常の燃料噴射となる。一方、ステップ410が肯定され、エンジン停止期間が所定時間α秒を超えている場合は、次にエンジン始動後からの経過時間を取得し、この時間が所定時間(β秒)以上であるか否かを判定する(ステップ420)。
【0025】
エンジン始動後の経過時間は、エンジン停止期間の場合と同様に、今回のエンジン始動完了判定(または、イグニッションオン)からの時間をエンジンECU6内部のタイマなどを用いて取得すればよい。この所定時間β秒は、エンジン1が冷間始動されてから十分に暖まるまでの時間として設定される。ステップ420が肯定される場合は、冷間始動であったとしても既に十分に暖まっていると考えられるので、やはり通常のPRマップを用いて残留率P及び付着率Rが算出される(ステップ415)。この場合の燃料噴射も通常の燃料噴射となる。
【0026】
一方、ステップ420が否定され、エンジン始動後の経過時間が所定時間β秒未満である場合は、エンジン1が冷間始動されてまだ十分に暖まっていないと判断できる。この場合は、噴射燃料の付着面積を拡大させる制御機構を作動させる(ステップ425)。本実施形態でいえば、燃料ポンプ7の駆動を制御して噴霧広がり角θを通常時よりも大きくする。そしてさらに、この場合は、冷間始動時専用のPRマップによって残留率P及び付着率Rが算出される(ステップ430)。
【0027】
冷間始動時は、噴射された燃料が吸気ポート21の壁面などに付着する現象と付着していた燃料が脱離する現象とが、通常時とは異なる。そこで、本実施形態のように、冷間始動時専用のPRマップを利用することで、より正確な燃料噴射制御を行うことができる。ただし、冷間始動時専用のPRマップを用いなければ燃料噴射制御を行えないということではなく、冷間始動時専用のPRマップを用いることでより一層制御精度を向上できるということである。
【0028】
なお、ステップ415において用いられる壁温Twと、ステップ430において用いられる壁温Tw(Tw’)とを異ならせても良い。具体的には、燃料付着面積を増大させることによって、燃料が付着する部位が異なる場合があり得る。即ち、付着面積が小さいときは主として吸気バルブ16の裏側に燃料が付着されるが、付着面積を増大させることで主として吸気ポート21の内壁に燃料が付着されるようになる場合がある。このような場合は、通常時は吸気バルブ16の温度をTwとして用い、付着面積増大時には吸気ポート21内壁温度(エンジンブロック内の冷却水温度などとほぼ等しい)をTw’として用いることができる。
【0029】
ステップ415又はステップ430の後、算出されたP(k),R(k)に基づいて燃料噴射量Fi(k)が算出され(ステップ440)、さらに、この燃料噴射量Fi(k)及び壁面付着量Fw(k)から次回の壁面付着量Fw(k+1)が算出される(ステップ445)。このようにすることで液ダレが防止され、燃料モデルによる制御精度の悪化が防止される。また、付着面積増大によって、壁面を通じて付着燃料に伝達する熱量が増加し、付着燃料の蒸発も促進されて燃焼も安定しやすくなる。
【0030】
上述した実施形態では、燃圧を変化させて燃料付着面積を増大させたが、いわゆるエアアシストを用いて燃料付着面積を増大させても良い。エアアシストとは、燃料と同時に空気を噴射させることで噴射燃料の微細化を図り、燃焼を促進させるものである。ここでは、これを利用して燃料付着面積を増大させる。なお、エアアシストによって噴射燃料が微細化されることで、吸気ポート21の内壁などへの付着量自体が抑制され、排出HC量が抑制されるという利点もある。また、エアアシストによって燃焼を改善し、混合比をリーン化して排出NOx量を低減させることも可能となる。
【0031】
図5に、エアアシストを用いて燃料付着面積を増大させる場合の図1相当図を示す。図5に示されるエンジン1においては、スロットルバルブ24の近傍からインジェクタ27の噴射口までエアアシスト配管8が配設されている。そして、このエアアシスト配管8上にはバルブ9が設けられており、バルブ9はエンジンECU6に接続されている。バルブ9が開かれていれば、インジェクタ27によって燃料を噴射することで、エアアシスト配管8からの空気が噴射される燃料に混合される。本実施形態のバルブ9は、エンジンECU6によって開度制御(又は開閉DUTY比制御)され、エアアシスト量を制御し得る。ただし、バルブ9は、単に開閉の二段階で制御されても良い。その他の部分に関しては、図1の場合と同様であるため詳しい説明は省略する。
【0032】
本実施形態の場合は、エアアシストを行うことによって、噴射された燃料の
噴霧広がり角θを広げ、燃料付着面積を増大させている。また、インジェクタ27の燃料噴射口とエアアシストを行うエア噴射口との位置によっては、燃料噴射の方向を変化させることで、燃料付着面積を増大させることも可能となる。エアアシストによって、噴霧広がり角θと噴射方向の両方を同時に変えることで燃料付着面積を増大させることも可能である。
【0033】
噴射方向を変える場合を図6に示す。通常時は、最も温度の高い吸気バルブ16をねらって燃料噴射を行い、燃料の気化を促進させる。しかし、冷間始動時は、吸気バルブ16を狙って燃料噴射を行うと、吸気バルブ16が暖まっていないので、吸気バルブ16から燃焼室14内への液ダレが生じやすくなる。そこで、ここでは、燃料噴射が吸気ポート21の内壁に向くように、エアアシストによって噴射方向を変更している。このとき、同時に付着面積も増加されている。
【0034】
付着面積増大に関しては、噴射方向と吸気ポート21の内面とが斜めとなるようにして燃料付着面積がより広くなるようになされており、壁面を通じて付着燃料に伝達される単位面積あたりの熱量を増加させて付着燃料の蒸発も促進させている。このようにすることで、噴射燃料が吸気ポート21の内面に薄く(蒸発も促進される)付着し、液ダレが生じにくくなる。このエアアシストを用いた実施形態も、上述した図4のフローチャートの制御によって制御し得る。このとき、ステップ425においては、エアアシストを作動させることが付着面積拡大制御機能を作動させることになる。なお、通常時もエアアシストを行う場合は、通常時と冷間始動時とでエアアシスト量を変えることで付着面積を増大させることも可能である。この場合は、バルブ9の開度を調節して、付着面積を増大させればよい。
【0035】
上述した実施形態では、燃料ポンプ7やエアアシスト機構(エアアシスト配管8及びバルブ9)が付着面積増大手段として、エンジンECU6が制御部として、エンジンECU6やインジェクタ27が燃料噴射装置として機能している。
【0036】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、燃圧を変えたり、エアアシストインジェクタを利用することで、燃料付着面積を変化させたが、一気筒あたり二つ以上のインジェクタを配設して(全ての気筒についてでなくても良い)燃料付着面積を変化させることも考えられる。冷間始動時には二つのインジェクタから噴射して燃料付着面積を増大させ、通常時は一方のインジェクタのみを用いるようにしても良い。あるいは、二つのインジェクタによる燃料付着面積が異ならせてあり、冷間始動時には燃料付着面積の広い方を用い、通常時は他方を用いるようにしても良い。
【0037】
あるいは、インジェクタの噴霧孔を複数設け、冷間時には複数用いて噴霧させ、通常時はいくつかの噴霧孔を使用しないようにしても良い。噴霧孔を選択的に使用することも考えられる。あるいは、インジェクタ自体(あるいは噴霧部分のみ)を傾けることができるような機構を採用してもよい。また、上述した実施形態では、冷間始動であるか否かを経過時間から判定したが、冷却水温やエンジンオイル温度などから判定しても良い。もちろん、冷却水温やエンジンオイル温度と外気温とを比較するなどしても良い。
【0038】
【発明の効果】
本発明の内燃機関の燃料噴射制御装置は、燃料噴射装置から内燃機関の気筒へと流入する燃料の動的挙動をモデル化した燃料挙動モデルを利用して燃料噴射装置による燃料供給量を制御する制御部と、吸気ポートへの燃料噴射時に、吸気ポート内面及び/又は吸気バルブ表面への燃料付着面積を増大させる付着面積増大手段とを備えており、制御部は、内燃機関の冷間始動時に、付着面積増大手段を用いて燃料付着面積を増大させる。このため、冷間始動時には吸気ポートの内面や吸気バルブの表面への燃料付着を分散させることで液ダレを発生させにくくできる。この結果、液ダレによるエミッションやドライバビリティーの悪化を抑止し、冷間始動時においても的確な燃焼を行う燃料噴射制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料噴射装置の第一実施形態を適用した内燃機関を示す概略構成図である。
【図2】燃料挙動モデルを説明する図である。
【図3】噴射広がり角θを変えて燃料付着面積を増大させることを説明する断面図である。
【図4】本発明に係る燃料噴射制御を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の燃料噴射装置の第二実施形態を適用した内燃機関を示す概略構成図である。
【図6】噴射方向を変えて燃料付着面積を増大させることを説明する断面図である。
【符号の説明】
1…内燃機関、2…吸気管、3…排気管、4…アクセルペダル、5…燃料タンク、6…エンジンECU、7…燃料ポンプ、8…エアアシスト配管、9…バルブ9、14…燃焼室、21…吸気ポート、27…インジェクタ。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuel injection control device for an internal combustion engine, and more particularly, to a fuel injection control device for an internal combustion engine that controls the amount of fuel supplied by the fuel injection device using a fuel behavior model that models the dynamic behavior of fuel.
[0002]
[Prior art]
As a device that controls the fuel supply amount of the internal combustion engine according to the operating conditions, a mathematical model that describes the fuel behavior in the intake system is set, and the fuel behavior is simulated by calculating the mathematical model set from the operating conditions and the fuel conditions. A control technique based on a fuel behavior model for controlling a fuel injection device by obtaining a required fuel supply amount by controlling the fuel supply amount is known.
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-213281
[Problems to be solved by the invention]
However, at the time of a cold start of the internal combustion engine or the like, evaporation of the injected fuel is not easily promoted, and the amount of fuel adhering to the inner surface of the intake port or the like increases. If the amount of adhesion is too large, there is a concern that liquid dripping will occur and air-fuel ratio control will deteriorate, which will be an obstacle to performing model control. That is, during cold start, the amount of fuel originally attached is small, so the amount of injected fuel is increased in consideration of the amount of fuel consumed to wet the inner surface of the intake port, but the attached fuel has a low temperature. Hardly evaporates and liquid dripping easily occurs. When the liquid dripping occurs, the liquid dripping fuel does not burn well, which causes deterioration of emission and drivability. SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, an object of the present invention is to provide a fuel injection control device for an internal combustion engine capable of performing fuel injection control for performing accurate combustion even during a cold start.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The fuel injection control device for an internal combustion engine according to
[0006]
According to a second aspect of the present invention, in the fuel injection control device for an internal combustion engine according to the first aspect, the adhesion area increasing means changes the spray pressure by changing the fuel pressure.
[0007]
According to a third aspect of the present invention, in the fuel injection control device for an internal combustion engine according to the first aspect, the adhesion area increasing means changes the spray spread angle or the injection direction by injecting air simultaneously with the fuel. It is characterized by being.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a configuration diagram showing an embodiment of a fuel injection amount control device for an internal combustion engine according to the present invention, together with an internal combustion engine to which the embodiment is applied.
[0009]
The engine (internal combustion engine) 1 shown in FIG. 1 is a multi-cylinder engine, but only one of the cylinders is shown in the figure. An
[0010]
A
[0011]
A
[0012]
The engine ECU 6 for controlling the
[0013]
The outline of a fuel behavior model used in the fuel injection control device for an internal combustion engine according to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 2 is a schematic diagram showing a simulation model of the fuel behavior near the injector 27 (near the intake port 21). In the following description, a counter value representing a time is represented by “k” in consideration of a digitization process by a computer. In FIG. 2, Fi (k) indicates the amount of fuel (injector injection amount) injected from
[0014]
Fw (k) is the amount of fuel adhering to the inner surface of the
[0015]
Here, of the injector injection amount Fi (k) at time k, the ratio of adhering to the wall surface or the like of the intake port 21 (wall adhesion ratio) is R (k). When the ratio (wall residual ratio) remaining on the wall surface of the
[0016]
(Equation 1)
[0017]
Note that P (k) and R (k) are mapped using the engine load KL, the engine speed Ne, the valve timing (valve overlap amount) VT, and the wall temperature Tw of the
[0018]
However, at the time of cold start of the
[0019]
In the above-described control, the amount of the attached fuel carried away by the intake air flow is considered as (1-P) Fw, but this does not take into account the situation such as the liquid dripping described above. The above control is a control assuming that the fuel enters the
[0020]
By increasing the fuel attachment area at the time of the cold start, the fuel adheres thinly over a wide range, so that liquid dripping hardly occurs, and it is possible to prevent the control accuracy from being deteriorated by the above-described fuel model. Further, since the amount of heat transmitted to the attached fuel through the wall surface increases, the evaporation of the attached fuel is also promoted, and there is an advantage that the combustion is easily stabilized. In the present embodiment, the fuel pressure is changed to change the spray spread of the fuel flow injected from the
[0021]
As described above, the drive of the
[0022]
FIG. 4 shows a flowchart of a portion related to the above equations (1) and (2) when performing this control. The control in the flowchart of FIG. 4 is repeatedly executed at predetermined time intervals after the
[0023]
Next, it is determined whether or not a cold start is being performed. Here, first, a time during which the
[0024]
The predetermined time α seconds is set as a time until the
[0025]
As in the case of the engine stop period, the elapsed time after the start of the engine may be obtained by using the timer inside the
[0026]
On the other hand, if step 420 is denied and the elapsed time after the engine start is less than the predetermined time β seconds, it can be determined that the
[0027]
At the time of cold start, the phenomenon that the injected fuel adheres to the wall surface of the
[0028]
Note that the wall temperature Tw used in
[0029]
After
[0030]
In the embodiment described above, the fuel adhesion area is increased by changing the fuel pressure. However, the fuel adhesion area may be increased using so-called air assist. The air assist is to inject air at the same time as the fuel, thereby miniaturizing the injected fuel and promoting combustion. Here, this is used to increase the fuel attachment area. It is to be noted that, by making the injected fuel finer by the air assist, the amount of adhesion itself to the inner wall of the
[0031]
FIG. 5 shows a diagram corresponding to FIG. 1 in the case where the fuel attachment area is increased using air assist. In the
[0032]
In the case of the present embodiment, by performing the air assist, the spray divergence angle θ of the injected fuel is increased, and the fuel adhesion area is increased. In addition, depending on the position of the fuel injection port of the
[0033]
FIG. 6 shows a case where the injection direction is changed. Normally, fuel injection is performed by aiming at the
[0034]
Regarding the increase in the adhesion area, the injection direction and the inner surface of the
[0035]
In the above-described embodiment, the
[0036]
The present invention is not limited to the above embodiment. In the above embodiment, the fuel adhesion area is changed by changing the fuel pressure or using the air-assisted injector. However, two or more injectors are arranged per cylinder (even if not all the cylinders are used). (Good) It is conceivable to change the fuel attachment area. At the time of cold start, fuel may be injected from two injectors to increase the fuel attachment area, and only one of the injectors may be used in normal times. Alternatively, the fuel adhering areas of the two injectors may be different, and the one with the larger fuel adhering area may be used during cold start, and the other may be used during normal operation.
[0037]
Alternatively, a plurality of spray holes of the injector may be provided, and a plurality of spray holes may be used at the time of a cold state, and some spray holes may not be used in a normal state. It is also conceivable to use the spray holes selectively. Alternatively, a mechanism that can tilt the injector itself (or only the spray portion) may be employed. Further, in the above-described embodiment, whether or not a cold start is performed is determined from the elapsed time, but may be determined from the cooling water temperature, the engine oil temperature, and the like. Of course, a comparison may be made between the cooling water temperature or the engine oil temperature and the outside air temperature.
[0038]
【The invention's effect】
The fuel injection control device for an internal combustion engine of the present invention controls the fuel supply amount by the fuel injection device using a fuel behavior model that models the dynamic behavior of the fuel flowing from the fuel injection device to the cylinder of the internal combustion engine. A control unit; and an adhesion area increasing unit configured to increase an adhesion area of fuel to an intake port inner surface and / or an intake valve surface when fuel is injected into the intake port. Then, the fuel adhesion area is increased by using the adhesion area increasing means. For this reason, at the time of a cold start, the liquid dripping can be made less likely to occur by dispersing the adhesion of the fuel to the inner surface of the intake port and the surface of the intake valve. As a result, it is possible to suppress deterioration of emission and drivability due to liquid dripping, and to perform fuel injection control for performing accurate combustion even during cold start.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing an internal combustion engine to which a first embodiment of a fuel injection device of the present invention is applied.
FIG. 2 is a diagram illustrating a fuel behavior model.
FIG. 3 is a cross-sectional view for explaining that the fuel spread area is increased by changing the injection spread angle θ.
FIG. 4 is a flowchart illustrating fuel injection control according to the present invention.
FIG. 5 is a schematic configuration diagram showing an internal combustion engine to which a second embodiment of the fuel injection device of the present invention is applied.
FIG. 6 is a cross-sectional view for explaining increasing a fuel attachment area by changing an injection direction.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
吸気ポートへの燃料噴射時に、前記吸気ポート内面及び/又は吸気バルブ表面への燃料付着面積を増大させる付着面積増大手段を備え、
前記制御部は、前記内燃機関の冷間始動時に、前記付着面積増大手段を用いて燃料付着面積を増大させることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。In a fuel injection control device for an internal combustion engine having a control unit that controls a fuel supply amount by the fuel injection device using a fuel behavior model that models a dynamic behavior of fuel flowing into a cylinder of the internal combustion engine from the fuel injection device. ,
At the time of fuel injection to the intake port, there is provided an attachment area increasing means for increasing an attachment area of the fuel to the inner surface of the intake port and / or the surface of the intake valve,
The fuel injection control device for an internal combustion engine, wherein the control unit increases the fuel adhesion area by using the adhesion area increasing means at a cold start of the internal combustion engine.
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