JP2004346765A - エンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水用原液並びにエンジン冷却水 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、遠赤外線作用によってエンジン冷却水中の防錆剤の劣化を防ぐと共に、防錆効果を生起するエンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水用原液並びにエンジン冷却水を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明のエンジン冷却水は、不凍性としてのエチレングリコールと平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石が付与された活性化水を、エンジン冷却水として用いることにより、10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石と水との瞬間的反応により水がH+イオンとOH−イオンに電気分解され、活発化したH+イオンが管壁に表面に水素イオン皮膜を形成し、水中の溶存酸素や残留塩素などの腐食性ガスとの接触を防ぎ、酸化腐食を防止する。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明のエンジン冷却水は、不凍性としてのエチレングリコールと平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石が付与された活性化水を、エンジン冷却水として用いることにより、10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石と水との瞬間的反応により水がH+イオンとOH−イオンに電気分解され、活発化したH+イオンが管壁に表面に水素イオン皮膜を形成し、水中の溶存酸素や残留塩素などの腐食性ガスとの接触を防ぎ、酸化腐食を防止する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水用原液並びにエンジン冷却水に関する。詳しくは自動車、船舶、発電機などのエンジンの冷却用としてラジエーター内を循環させる防錆効果の優れたエンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水用原液並びにエンジン冷却水に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両や船舶、発電機などに搭載される水冷型エンジンで使用される冷却水は、高温で燃焼・爆発を繰り返すエンジンの温度を一定に保つために、燃焼室のすぐ外側に冷却水を通し、ここで受け取った熱を別のラジエーターで放熱冷却し、再び循環させている。
【0003】
そこで、冷却水の機能を充分に発揮させるために熱伝導率を高めたり、凍結を予防し、また鉄やアルミなどの内部水路を長時間に渡り循環することによる錆の発生を抑える必要上、不凍液としてエチレングリコール、防錆剤としてリン酸塩系物質および消泡剤などを配合したもの、所謂LLC(ロングライフクーラント液)を水で希釈してエンジンの冷却水としている。
【0004】
ここで、腐食作用とは金属が酸素と結合しておきるものであり、防錆剤としてのリン酸塩は酸素より強く金属と結合し、金属表面に防錆皮膜を生成することによって酸素との結合を遮断するものである。
【0005】
しかし鉄やアルミなどの内部水路を長期間に渡り循環するにつれて防錆剤が金属表面から剥がされるなどの劣化が生じ、そこから腐食が進行する問題が生じてくる。このとき、新たに防錆剤を添加すれば腐食の進行はくい止められるものであるが、初期に投入した防錆剤の劣化により剥がれて沈殿する原因にもなる。また、リン酸塩はカルシウム分と結合してリン酸カルシウムになり、沈殿を起こしやすい物質となり、ラジエーターを詰める原因ともなる。
【0006】
従って業務用車両では約1年ごと、自家用車では約2年ごとに冷却水を取り替えているのが現状であるが、錆、スケールの沈積および化学物質によって汚染された冷却水は産業廃棄物となり、この処理にあたっては処理コストが高くなる、あるいは環境上好ましくない問題がる。
【0007】
そこで前記汚染された冷却水を廃棄せずに再処理するために、供給クーラント液及び使用済クーラントリザーバを設ける工程と、圧送構造を作動させて供給クーラント液をクーラント源からクーラント通路内へ移動し、これによって使用済クーラントをクーラント通路からリザーバ構造へ流入させる工程と、使用済クーラントを化学的に処理して金属及び他の汚染物をクーラントから除去し、これによって供給クーラント液として使用可能な処理済クーラント液をつくりだす工程とを有する方法がある(特許文献1参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−167217号公報(要約書参照。)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記冷却水を再処理する方法では、リザーバ内の使用済クーラント液を化学的に処理して金属又は他の汚染物を使用済クーラント液から除去する装置が必要となり、またその再処理に時間を費やさなければならない問題がある。
更に再処理をした冷却水に防錆剤や不凍液を再び投入しなければならず、再処理および新たなクーラント液の投入によってコスト高となる問題がある。
【0010】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、遠赤外線作用によってエンジン冷却水中の防錆剤の劣化を防ぐと共に、防錆効果を生起するエンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水用原液並びにエンジン冷却水を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るエンジン冷却水用添加剤は、水分子の一部がイオン化された活性化水と、該活性化水に混入される平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石とを備える。
【0012】
エンジンの冷却に用いられる水は、普通の上水をそのまま用いることもあるが、一般には、水に不凍性を付与するためのエチレングリコールを主成分とし、これに防食性をもたせるための防錆剤や消包剤を配合したエンジン冷却水用原液を、上水で希釈してエンジン冷却水として用いられている。この場合の希釈率は、地域ごとの冬季の気温に応じて変わり、たとえば九州地方の場合はおおむね水60:原液40の割合である。
【0013】
ここで、本発明のエンジン冷却水用添加剤は、前記不凍性および防食性が付与されたエンジン冷却水に添加することにより、10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石と水との瞬間的反応により水がH+イオンとOH−イオンに電気分解され、活発化したH+イオンが管壁の表面に水素イオン皮膜を形成し、水中の溶存酸素や残留塩素などの腐食性ガスとの接触を防ぎ、酸化腐食を防止する。
【0014】
また、水分子の一部がイオン化された活性化水とは、水に高圧直流静電位を付加して水分子の一部がイオン化される活性化水、遠赤外線を放射する鉱物に水を接触させることによって水分子の一部がイオン化される活性化水、または磁力線に対して直角に水が横切る時に発生するエネルギーによって水分子の一部がイオン化される活性化水などがあり、磁力、あるいは遠赤外線によるエネルギーによって水中のイオンに働きかけ、水のイオン化が促進され、それまでマイナスの電荷を帯びていた活性化の低い水集団は、プラス電荷を帯びた活性化の高い状態となる。この活性化水の中では、藻類や菌類などの活動も不活性化され、水アカやスケール・スライムの抑制・除去などの効果を得ることができる。
【0015】
従って活性化水と遠赤外線が放射される粉末岩石との相乗効果によってエンジン冷却水のイオン化が促進されることとなり、これによりエンジン冷却水に含まれる不凍液としてのエチレングリコールや防錆剤および消包剤の劣化を防止し、防錆効果を維持し続ける。
【0016】
また、本発明に係るエンジン冷却水用原液は、水分子の一部がイオン化された冷却水に不凍性を付与するための添加液と、該添加液に混入される平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石とを備える。
【0017】
ここで、本発明のエンジン冷却水用原液は、不凍液として例えばエチレングリコールの分子がイオン化するように活性化し、この原液に対して平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石を混入したものをエンジン冷却水用原液とする。
このエンジン冷却水用原液を上水で希釈してエンジン冷却水として(たとえば九州地方の場合はおおむね水60:原液40の割合)用いることにより、10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石と水との瞬間的反応により水がH+イオンとOH−イオンに電気分解され、活発化したH+イオンが管壁に表面に水素イオン皮膜を形成し、水中の溶存酸素や残留塩素などの腐食性ガスとの接触を防ぎ、酸化腐食を防止する。
【0018】
さらに、磁力、あるいは遠赤外線によるエネルギーによって水中のイオンに働きかけ、水のイオン化が促進され、それまでマイナスの電荷を帯びていた活性化の低い水集団は、プラス電荷を帯びた活性化水と遠赤外線が放射される粉末岩石との相乗効果によってエンジン冷却水のイオン化が促進されることとなり、これによりエンジン冷却水に含まれる不凍液の劣化を防止し、防錆効果を維持し続けることが可能となる。
【0019】
また、本発明に係るエンジン冷却水は、冷却水に不凍性を付与するための添加液において、水分子の一部がイオン化された活性化水と、該活性化水に混入される平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石とを備える。
【0020】
ここで、本発明のエンジン冷却水は、不凍性としてのエチレングリコールと平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石が付与された活性化水を、エンジン冷却水として用いることにより、10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石と水との瞬間的反応により水がH+イオンとOH−イオンに電気分解され、活発化したH+イオンが管壁に表面に水素イオン皮膜を形成し、溶存酸素や残留塩素などの腐食性ガスとの接触を防ぎ、酸化腐食を防止する。
【0021】
さらに、活性化水と岩石粉末の相乗効果によってエンジン冷却水のイオン化が促進されることとなり、これによりエンジン冷却水に含まれる不凍液の劣化を防止し、防錆効果を維持し続けることが可能となる。
【0022】
ここで用いる岩石の粒径を10μm以下に紛砕することによって、循環冷却装置内で粉末が沈澱することもなく、装置内の目詰まりや摩耗による影響が発生することもない。また、微粉末とすることにより表面積が増大し、遠赤外線の放射効率も高くなる。
なお岩石の粒径を0.2μm以下とした場合にはコロイド状となり、全く沈澱することがなく、水との反応による電気分解効率が非常に高くなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0024】
本発明を適用したエンジン冷却水用添加剤は、図1に示すようにタンク2内に収納される上水をポンプ3によって活性化装置1を通して強制的に循環させることによって水分子の一部がイオン化された活性化水4となる。
この活性化装置は、円筒状容器の内部に、電気エネルギー放射物としてのトルマリンと遠赤外線放射物としての「降龍岩」を粉砕して粒径3〜10mm程度の球状に焼結した装置であり、この装置内を上水あるいはエチレングリコールを強制的に接触させることによって電気エネルギーと遠赤外線作用によって水分子の一部がイオン化されて活性化される。
【0025】
遠赤外線を放射する岩石としては、SiO2とAl2O3を主成分としFe2O3,Na2O,K2O,MgOその他を少量含有する天然岩石を用いるが望ましい。このような成分の天然岩石としては、たとえば宮崎県東臼杵郡で産出する熱変性岩石で「降龍岩」といわれる岩石が知られている。この「降龍岩」は、火山活動によって生成されたものと考えられており、組成例として、SiO2:66.9%、Al2O3:13.8%、Fe2O3:5.2%、Na2O:3.6%、KO2:2.5%、MgO:2.4%、その他CaO、TiO2、MnO、P2O5など少量の分析例が得られている。
【0026】
そして前記組成の岩石を1200℃で焼成セラミック化し、これを粒径0.5μmの超微粒子に粉砕した遠赤外線放射粉末とする。ここで、岩石を1200℃で焼成セラミック化することにより、遠赤外線放射粉末が酸化し難くなり、これにより成分変化が起こらず遠赤外線放射を不変的に継続する効果を得ることが可能となる。
また、粒径0.5μmの遠赤外線粉末とすることで、エンジン始動時に沈澱状態の遠赤外線粉末が液中へ浮遊し、エンジン周囲に設けられる循環冷却装置内で冷却水への均質な混合ができ、かつ沈澱することもなく、装置内への目詰まりや摩耗による影響が発生することもない。
【0027】
そこで前記遠赤外線放射粉末を前記活性化装置によって上水を活性化した添加液に混入するものである。即ちエンジン冷却水中の遠赤外線放射粉末の混入率は0.05〜0.1重量%が望ましい範囲となり、この混入率が0.05%未満であると燃焼効率向上の効果が得られず、他方0.1%を超えて混入させても効果は飽和することになる。従って例えば普通自動車のエンジン冷却水の水量は約4000cc〜8000cc位であり、遠赤外線放射粉末の混入率は0.05重量%とした場合には、水量が8000ccでは8000g×0.05%=4gとなる。また、遠赤外線放射粉末の混入率は0.1重量%とした場合には、水量が8000ccでは8000g×0.1%=8gの計算式となる。
【0028】
また、本発明を適用したエンジン冷却水用原液は、不凍液としてのエチレングリコールを図1において前述したように、活性化装置1を通して強制的に循環接触させることによって分子がイオン化し活性化する。そしてこの不凍液に対して前述した遠赤外線放射粉末の混入率(重量%)を、(0.05〜0.1)×(原液の希釈倍率)とする。
【0029】
ここで、原液の希釈倍率とは、自動車エンジンの冷却水として本発明のエンジン冷却水用原液を上水で希釈する場合の希釈倍率を指す。この希釈倍率は前述したように、地域ごとの冬季の気温に応じて変わり、たとえば九州地方の場合はおおむね水60:原液40の割合(希釈率2.5)である。したがって、九州地方の場合には、原液に対する遠赤外線放射粉末の混入率は0.0025〜0.25重量%が望ましい範囲となる。この範囲に遠赤外線放射粉末を混入させることにより、原液を2.5倍に希釈したときに冷却水中の遠赤外線放射の混入率は0.05〜0.1重量%となる。
【0030】
また、本発明を適用したエンジン冷却水は、図1において前述した活性化装置1に上水を強制的に通して活性化された活性化水と不凍液としてのエチレングリコールとの混合割合を約7:3とし、この活性化水とエチレングリコールとの混合液に対して遠赤外線放射粉末の混入率を0.05〜0.1重量%とする。
なお、上水とエチレングリコールとの混合液を活性化装置に強制的に通して活性化する場合でも同様の効果を得ることができる。
【0031】
ここで、活性化装置は必ずしも電気エネルギー放射物としてのトルマリンと遠赤外線放射物としての「降龍岩」を粉砕して粒径3〜10mm程度の球状に焼結した装置である必要性は無く、例えばパイプに設けた磁石による磁力線に対して直角に水が横切る時に発生するエネルギーによって水分子の一部をイオン化するなど上水や不凍液を活性化できるものであればいかなるものであっても良い。
【0032】
また、不凍液は必ずしもエチレングリコールである必要性は無く、冬季や寒冷地などのように氷点下に気温が下がった場合でもエンジン冷却水が氷結しないものであれば良く、例えばアルコールのように環境に悪影響を及ぼさないものであればより一層好ましい。
【0033】
次に図2に本発明を適用したエンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水用原液並びにエンジン冷却水の防錆作用を説明する。
循環冷却管5内の水と遠赤外線放射粉末とが瞬間的に反応して水が電気分解を起こす。この電気分解を起こす時の科学式がH2O→H++OH−であり、水素が発生することとなる。
【0034】
この水素ガスが金属の管表面の酸化した、いわゆる赤錆を除去し、さらに水素イオン(H+)が活発となり、管壁面に水素イオン皮膜を形成することになる。この水素イオン皮膜によって水中の溶存酸素や残留塩素等の腐食性ガスと菅壁面との接触を防ぎ、酸化による赤錆の発生を防ぐことが可能となる。
【0035】
また、水中には水酸イオン(OH−)が大量に発生し、これによりPHが高まり、ヒドロキシルイオン(H3O2 −)というマイナスイオンが発生する。これによりエンジン冷却水は活性化した不純物のない弱アルカルイオン水に変性されることで、エンジン冷却水用添加剤では防錆剤や不凍液の劣化を防ぎ、安定した防錆効果を持続させる。
【0036】
さらに、エンジン冷却水用原液およびエンジン冷却水では、不凍液の劣化を防ぐと共に、活性化水と遠赤外線放射粉末との相乗効果によって赤錆の除去および赤錆の発生を防ぎ、安定した防錆効果を持続させる。
【0037】
また、図3および図4において本発明による他の作用効果を説明する。
エンジンのシリンダーブロック6に設けられる循環冷却管5内壁面側は前述したように水素イオンにより陽極となる。
一方シリンダー燃焼室7内に吸入されるガソリンと空気の混合気体中の酸素はマイナスイオンであるため、シリンダー燃焼室7内は陰極となる。その結果、循環冷却管5側からシリンダー燃焼室7内へと電流が生じ、この電気エネルギーによってシリンダー燃焼室7内の混合ガスに高速分子運動を起こし、シリンダー燃焼室7内の隅々までの混合気のクラスターを瞬時に細分化する。この細分化されたシリンダー燃焼室7内の混合ガスは燃えやすくなり、燃焼効率が高まることが予想される。
【0038】
そこで前述した本発明のエンジン冷却水用原液を上水で2.5倍に希釈して日産プリメーラ(ガソリン車):排気量1990ccのエンジン冷却水として注入した場合と、エンジン冷却水用原液として市販のロングライフクーラントをそのまま用いた場合での月平均1,200km走行後の燃費を測定した。その測定結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
表1の測定結果から、本発明のエンジン冷却水用原液を注入後、1ヶ月の平均では8.94%の伸びを示し、2ヶ月後では18.17%、また2ヶ月間の平均でも15.52%と大幅な伸びを示していることから推測すると、6ヶ月後には25%以上の改善効果がでるものと推定できる。
【0041】
また、表1において使用した普通乗用車で本発明のエンジン冷却水用原液を注入後におけるエンジンのアイドリング時および毎分1,500回転時の排ガス中のCO2(二酸化炭素)、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)およびNOx(窒素酸化物)の排気ガス淨化率を測定した結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
表2の測定結果から、アイドリング時の各種排ガスの淨化率は、CO2=30.0%、CO=18.2%、HC=56.0%、NOx=14.1%であり、毎分1,500回転時(走行時)では、CO2=36.3%、CO=56.0%、HC=70.5%、NOx=57.5%と大幅な各種排ガスの淨化率の向上となっている。この結果により走行時における有害排気ガスの抑制効果を得られることが判明した。
また、燃料消費量の抑制効果で各種は排気ガスの排出量が減少しており、測定はしていないもののエキゾーストパイプのカーボン付着具合から見ても、PM(粒子状物質)の排出量も燃費が改善された分(15%以上)と同等の抑制がされているものと考えられることから、今後ディーゼル車での実証にも同様の結果は得られると推測されるものである。
【0044】
なお、前記表1〜表3における比較実験においては本発明のエンジン冷却水用原液を使用したが、このエンジン冷却水用原液以外の本発明のエンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水を使用した場合でもほぼ同様な測定結果を得ることができた。
【0045】
【発明の効果】
以上述べて来た如く本発明によれば、添加液、あるいは不凍性を付与するためのエンジン冷却水用原液またはエンジン冷却水を活性化させたうえで、遠赤外線を放射する岩石を平均粒径10μm以下に紛砕した粉末を混入させることによって、活性化水との相乗効果によって冷却管内壁面に水素イオン皮膜を形成し、赤錆の除去および長期間の防錆効果が得られる。
【0046】
遠赤外線放射粉末としてSiO2とAl2O3を主成分とした天然岩石を平均粒径10μm以下に紛砕した粉末を用いることによって、表面積の増加により遠赤外線の放射効率を高めることができ、これにより、冷却水に対する必要な混入量が少なくてすみ、冷却水への均質な混合ができ、かつ循環冷却装置内で沈殿することもなく、装置内の目詰まりや摩耗による影響が発生することもない。
【0047】
また、冷却管内壁面に水素イオンによりシリンダー燃焼室内へと電流が生じ、この電気エネルギーによってシリンダー燃焼室内の混合ガスに高速分子運動を起こし、シリンダー燃焼室内の隅々までの混合気のクラスターを瞬時に細分化する。この細分化されたシリンダー燃焼室内の混合ガスは燃えやすくなり、燃焼効率が高まることにより燃費の向上および有害排ガスが著しく減少する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における活性化水の生成方法の一例を示す説明図である。
【図2】本発明の防錆作用を示す説明図である。
【図3】水冷式エンジンの概要を示す説明図である。
【図4】図3における部分拡大説明図である。
【符号の説明】
1 活性化装置
2 タンク
3 ポンプ
4 活性化水
5 循環冷却管
6 シリンダーブロック
7 シリンダー燃焼室
【発明の属する技術分野】
本発明はエンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水用原液並びにエンジン冷却水に関する。詳しくは自動車、船舶、発電機などのエンジンの冷却用としてラジエーター内を循環させる防錆効果の優れたエンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水用原液並びにエンジン冷却水に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両や船舶、発電機などに搭載される水冷型エンジンで使用される冷却水は、高温で燃焼・爆発を繰り返すエンジンの温度を一定に保つために、燃焼室のすぐ外側に冷却水を通し、ここで受け取った熱を別のラジエーターで放熱冷却し、再び循環させている。
【0003】
そこで、冷却水の機能を充分に発揮させるために熱伝導率を高めたり、凍結を予防し、また鉄やアルミなどの内部水路を長時間に渡り循環することによる錆の発生を抑える必要上、不凍液としてエチレングリコール、防錆剤としてリン酸塩系物質および消泡剤などを配合したもの、所謂LLC(ロングライフクーラント液)を水で希釈してエンジンの冷却水としている。
【0004】
ここで、腐食作用とは金属が酸素と結合しておきるものであり、防錆剤としてのリン酸塩は酸素より強く金属と結合し、金属表面に防錆皮膜を生成することによって酸素との結合を遮断するものである。
【0005】
しかし鉄やアルミなどの内部水路を長期間に渡り循環するにつれて防錆剤が金属表面から剥がされるなどの劣化が生じ、そこから腐食が進行する問題が生じてくる。このとき、新たに防錆剤を添加すれば腐食の進行はくい止められるものであるが、初期に投入した防錆剤の劣化により剥がれて沈殿する原因にもなる。また、リン酸塩はカルシウム分と結合してリン酸カルシウムになり、沈殿を起こしやすい物質となり、ラジエーターを詰める原因ともなる。
【0006】
従って業務用車両では約1年ごと、自家用車では約2年ごとに冷却水を取り替えているのが現状であるが、錆、スケールの沈積および化学物質によって汚染された冷却水は産業廃棄物となり、この処理にあたっては処理コストが高くなる、あるいは環境上好ましくない問題がる。
【0007】
そこで前記汚染された冷却水を廃棄せずに再処理するために、供給クーラント液及び使用済クーラントリザーバを設ける工程と、圧送構造を作動させて供給クーラント液をクーラント源からクーラント通路内へ移動し、これによって使用済クーラントをクーラント通路からリザーバ構造へ流入させる工程と、使用済クーラントを化学的に処理して金属及び他の汚染物をクーラントから除去し、これによって供給クーラント液として使用可能な処理済クーラント液をつくりだす工程とを有する方法がある(特許文献1参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−167217号公報(要約書参照。)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記冷却水を再処理する方法では、リザーバ内の使用済クーラント液を化学的に処理して金属又は他の汚染物を使用済クーラント液から除去する装置が必要となり、またその再処理に時間を費やさなければならない問題がある。
更に再処理をした冷却水に防錆剤や不凍液を再び投入しなければならず、再処理および新たなクーラント液の投入によってコスト高となる問題がある。
【0010】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、遠赤外線作用によってエンジン冷却水中の防錆剤の劣化を防ぐと共に、防錆効果を生起するエンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水用原液並びにエンジン冷却水を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るエンジン冷却水用添加剤は、水分子の一部がイオン化された活性化水と、該活性化水に混入される平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石とを備える。
【0012】
エンジンの冷却に用いられる水は、普通の上水をそのまま用いることもあるが、一般には、水に不凍性を付与するためのエチレングリコールを主成分とし、これに防食性をもたせるための防錆剤や消包剤を配合したエンジン冷却水用原液を、上水で希釈してエンジン冷却水として用いられている。この場合の希釈率は、地域ごとの冬季の気温に応じて変わり、たとえば九州地方の場合はおおむね水60:原液40の割合である。
【0013】
ここで、本発明のエンジン冷却水用添加剤は、前記不凍性および防食性が付与されたエンジン冷却水に添加することにより、10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石と水との瞬間的反応により水がH+イオンとOH−イオンに電気分解され、活発化したH+イオンが管壁の表面に水素イオン皮膜を形成し、水中の溶存酸素や残留塩素などの腐食性ガスとの接触を防ぎ、酸化腐食を防止する。
【0014】
また、水分子の一部がイオン化された活性化水とは、水に高圧直流静電位を付加して水分子の一部がイオン化される活性化水、遠赤外線を放射する鉱物に水を接触させることによって水分子の一部がイオン化される活性化水、または磁力線に対して直角に水が横切る時に発生するエネルギーによって水分子の一部がイオン化される活性化水などがあり、磁力、あるいは遠赤外線によるエネルギーによって水中のイオンに働きかけ、水のイオン化が促進され、それまでマイナスの電荷を帯びていた活性化の低い水集団は、プラス電荷を帯びた活性化の高い状態となる。この活性化水の中では、藻類や菌類などの活動も不活性化され、水アカやスケール・スライムの抑制・除去などの効果を得ることができる。
【0015】
従って活性化水と遠赤外線が放射される粉末岩石との相乗効果によってエンジン冷却水のイオン化が促進されることとなり、これによりエンジン冷却水に含まれる不凍液としてのエチレングリコールや防錆剤および消包剤の劣化を防止し、防錆効果を維持し続ける。
【0016】
また、本発明に係るエンジン冷却水用原液は、水分子の一部がイオン化された冷却水に不凍性を付与するための添加液と、該添加液に混入される平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石とを備える。
【0017】
ここで、本発明のエンジン冷却水用原液は、不凍液として例えばエチレングリコールの分子がイオン化するように活性化し、この原液に対して平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石を混入したものをエンジン冷却水用原液とする。
このエンジン冷却水用原液を上水で希釈してエンジン冷却水として(たとえば九州地方の場合はおおむね水60:原液40の割合)用いることにより、10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石と水との瞬間的反応により水がH+イオンとOH−イオンに電気分解され、活発化したH+イオンが管壁に表面に水素イオン皮膜を形成し、水中の溶存酸素や残留塩素などの腐食性ガスとの接触を防ぎ、酸化腐食を防止する。
【0018】
さらに、磁力、あるいは遠赤外線によるエネルギーによって水中のイオンに働きかけ、水のイオン化が促進され、それまでマイナスの電荷を帯びていた活性化の低い水集団は、プラス電荷を帯びた活性化水と遠赤外線が放射される粉末岩石との相乗効果によってエンジン冷却水のイオン化が促進されることとなり、これによりエンジン冷却水に含まれる不凍液の劣化を防止し、防錆効果を維持し続けることが可能となる。
【0019】
また、本発明に係るエンジン冷却水は、冷却水に不凍性を付与するための添加液において、水分子の一部がイオン化された活性化水と、該活性化水に混入される平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石とを備える。
【0020】
ここで、本発明のエンジン冷却水は、不凍性としてのエチレングリコールと平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石が付与された活性化水を、エンジン冷却水として用いることにより、10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石と水との瞬間的反応により水がH+イオンとOH−イオンに電気分解され、活発化したH+イオンが管壁に表面に水素イオン皮膜を形成し、溶存酸素や残留塩素などの腐食性ガスとの接触を防ぎ、酸化腐食を防止する。
【0021】
さらに、活性化水と岩石粉末の相乗効果によってエンジン冷却水のイオン化が促進されることとなり、これによりエンジン冷却水に含まれる不凍液の劣化を防止し、防錆効果を維持し続けることが可能となる。
【0022】
ここで用いる岩石の粒径を10μm以下に紛砕することによって、循環冷却装置内で粉末が沈澱することもなく、装置内の目詰まりや摩耗による影響が発生することもない。また、微粉末とすることにより表面積が増大し、遠赤外線の放射効率も高くなる。
なお岩石の粒径を0.2μm以下とした場合にはコロイド状となり、全く沈澱することがなく、水との反応による電気分解効率が非常に高くなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0024】
本発明を適用したエンジン冷却水用添加剤は、図1に示すようにタンク2内に収納される上水をポンプ3によって活性化装置1を通して強制的に循環させることによって水分子の一部がイオン化された活性化水4となる。
この活性化装置は、円筒状容器の内部に、電気エネルギー放射物としてのトルマリンと遠赤外線放射物としての「降龍岩」を粉砕して粒径3〜10mm程度の球状に焼結した装置であり、この装置内を上水あるいはエチレングリコールを強制的に接触させることによって電気エネルギーと遠赤外線作用によって水分子の一部がイオン化されて活性化される。
【0025】
遠赤外線を放射する岩石としては、SiO2とAl2O3を主成分としFe2O3,Na2O,K2O,MgOその他を少量含有する天然岩石を用いるが望ましい。このような成分の天然岩石としては、たとえば宮崎県東臼杵郡で産出する熱変性岩石で「降龍岩」といわれる岩石が知られている。この「降龍岩」は、火山活動によって生成されたものと考えられており、組成例として、SiO2:66.9%、Al2O3:13.8%、Fe2O3:5.2%、Na2O:3.6%、KO2:2.5%、MgO:2.4%、その他CaO、TiO2、MnO、P2O5など少量の分析例が得られている。
【0026】
そして前記組成の岩石を1200℃で焼成セラミック化し、これを粒径0.5μmの超微粒子に粉砕した遠赤外線放射粉末とする。ここで、岩石を1200℃で焼成セラミック化することにより、遠赤外線放射粉末が酸化し難くなり、これにより成分変化が起こらず遠赤外線放射を不変的に継続する効果を得ることが可能となる。
また、粒径0.5μmの遠赤外線粉末とすることで、エンジン始動時に沈澱状態の遠赤外線粉末が液中へ浮遊し、エンジン周囲に設けられる循環冷却装置内で冷却水への均質な混合ができ、かつ沈澱することもなく、装置内への目詰まりや摩耗による影響が発生することもない。
【0027】
そこで前記遠赤外線放射粉末を前記活性化装置によって上水を活性化した添加液に混入するものである。即ちエンジン冷却水中の遠赤外線放射粉末の混入率は0.05〜0.1重量%が望ましい範囲となり、この混入率が0.05%未満であると燃焼効率向上の効果が得られず、他方0.1%を超えて混入させても効果は飽和することになる。従って例えば普通自動車のエンジン冷却水の水量は約4000cc〜8000cc位であり、遠赤外線放射粉末の混入率は0.05重量%とした場合には、水量が8000ccでは8000g×0.05%=4gとなる。また、遠赤外線放射粉末の混入率は0.1重量%とした場合には、水量が8000ccでは8000g×0.1%=8gの計算式となる。
【0028】
また、本発明を適用したエンジン冷却水用原液は、不凍液としてのエチレングリコールを図1において前述したように、活性化装置1を通して強制的に循環接触させることによって分子がイオン化し活性化する。そしてこの不凍液に対して前述した遠赤外線放射粉末の混入率(重量%)を、(0.05〜0.1)×(原液の希釈倍率)とする。
【0029】
ここで、原液の希釈倍率とは、自動車エンジンの冷却水として本発明のエンジン冷却水用原液を上水で希釈する場合の希釈倍率を指す。この希釈倍率は前述したように、地域ごとの冬季の気温に応じて変わり、たとえば九州地方の場合はおおむね水60:原液40の割合(希釈率2.5)である。したがって、九州地方の場合には、原液に対する遠赤外線放射粉末の混入率は0.0025〜0.25重量%が望ましい範囲となる。この範囲に遠赤外線放射粉末を混入させることにより、原液を2.5倍に希釈したときに冷却水中の遠赤外線放射の混入率は0.05〜0.1重量%となる。
【0030】
また、本発明を適用したエンジン冷却水は、図1において前述した活性化装置1に上水を強制的に通して活性化された活性化水と不凍液としてのエチレングリコールとの混合割合を約7:3とし、この活性化水とエチレングリコールとの混合液に対して遠赤外線放射粉末の混入率を0.05〜0.1重量%とする。
なお、上水とエチレングリコールとの混合液を活性化装置に強制的に通して活性化する場合でも同様の効果を得ることができる。
【0031】
ここで、活性化装置は必ずしも電気エネルギー放射物としてのトルマリンと遠赤外線放射物としての「降龍岩」を粉砕して粒径3〜10mm程度の球状に焼結した装置である必要性は無く、例えばパイプに設けた磁石による磁力線に対して直角に水が横切る時に発生するエネルギーによって水分子の一部をイオン化するなど上水や不凍液を活性化できるものであればいかなるものであっても良い。
【0032】
また、不凍液は必ずしもエチレングリコールである必要性は無く、冬季や寒冷地などのように氷点下に気温が下がった場合でもエンジン冷却水が氷結しないものであれば良く、例えばアルコールのように環境に悪影響を及ぼさないものであればより一層好ましい。
【0033】
次に図2に本発明を適用したエンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水用原液並びにエンジン冷却水の防錆作用を説明する。
循環冷却管5内の水と遠赤外線放射粉末とが瞬間的に反応して水が電気分解を起こす。この電気分解を起こす時の科学式がH2O→H++OH−であり、水素が発生することとなる。
【0034】
この水素ガスが金属の管表面の酸化した、いわゆる赤錆を除去し、さらに水素イオン(H+)が活発となり、管壁面に水素イオン皮膜を形成することになる。この水素イオン皮膜によって水中の溶存酸素や残留塩素等の腐食性ガスと菅壁面との接触を防ぎ、酸化による赤錆の発生を防ぐことが可能となる。
【0035】
また、水中には水酸イオン(OH−)が大量に発生し、これによりPHが高まり、ヒドロキシルイオン(H3O2 −)というマイナスイオンが発生する。これによりエンジン冷却水は活性化した不純物のない弱アルカルイオン水に変性されることで、エンジン冷却水用添加剤では防錆剤や不凍液の劣化を防ぎ、安定した防錆効果を持続させる。
【0036】
さらに、エンジン冷却水用原液およびエンジン冷却水では、不凍液の劣化を防ぐと共に、活性化水と遠赤外線放射粉末との相乗効果によって赤錆の除去および赤錆の発生を防ぎ、安定した防錆効果を持続させる。
【0037】
また、図3および図4において本発明による他の作用効果を説明する。
エンジンのシリンダーブロック6に設けられる循環冷却管5内壁面側は前述したように水素イオンにより陽極となる。
一方シリンダー燃焼室7内に吸入されるガソリンと空気の混合気体中の酸素はマイナスイオンであるため、シリンダー燃焼室7内は陰極となる。その結果、循環冷却管5側からシリンダー燃焼室7内へと電流が生じ、この電気エネルギーによってシリンダー燃焼室7内の混合ガスに高速分子運動を起こし、シリンダー燃焼室7内の隅々までの混合気のクラスターを瞬時に細分化する。この細分化されたシリンダー燃焼室7内の混合ガスは燃えやすくなり、燃焼効率が高まることが予想される。
【0038】
そこで前述した本発明のエンジン冷却水用原液を上水で2.5倍に希釈して日産プリメーラ(ガソリン車):排気量1990ccのエンジン冷却水として注入した場合と、エンジン冷却水用原液として市販のロングライフクーラントをそのまま用いた場合での月平均1,200km走行後の燃費を測定した。その測定結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
表1の測定結果から、本発明のエンジン冷却水用原液を注入後、1ヶ月の平均では8.94%の伸びを示し、2ヶ月後では18.17%、また2ヶ月間の平均でも15.52%と大幅な伸びを示していることから推測すると、6ヶ月後には25%以上の改善効果がでるものと推定できる。
【0041】
また、表1において使用した普通乗用車で本発明のエンジン冷却水用原液を注入後におけるエンジンのアイドリング時および毎分1,500回転時の排ガス中のCO2(二酸化炭素)、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)およびNOx(窒素酸化物)の排気ガス淨化率を測定した結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
表2の測定結果から、アイドリング時の各種排ガスの淨化率は、CO2=30.0%、CO=18.2%、HC=56.0%、NOx=14.1%であり、毎分1,500回転時(走行時)では、CO2=36.3%、CO=56.0%、HC=70.5%、NOx=57.5%と大幅な各種排ガスの淨化率の向上となっている。この結果により走行時における有害排気ガスの抑制効果を得られることが判明した。
また、燃料消費量の抑制効果で各種は排気ガスの排出量が減少しており、測定はしていないもののエキゾーストパイプのカーボン付着具合から見ても、PM(粒子状物質)の排出量も燃費が改善された分(15%以上)と同等の抑制がされているものと考えられることから、今後ディーゼル車での実証にも同様の結果は得られると推測されるものである。
【0044】
なお、前記表1〜表3における比較実験においては本発明のエンジン冷却水用原液を使用したが、このエンジン冷却水用原液以外の本発明のエンジン冷却水用添加剤およびエンジン冷却水を使用した場合でもほぼ同様な測定結果を得ることができた。
【0045】
【発明の効果】
以上述べて来た如く本発明によれば、添加液、あるいは不凍性を付与するためのエンジン冷却水用原液またはエンジン冷却水を活性化させたうえで、遠赤外線を放射する岩石を平均粒径10μm以下に紛砕した粉末を混入させることによって、活性化水との相乗効果によって冷却管内壁面に水素イオン皮膜を形成し、赤錆の除去および長期間の防錆効果が得られる。
【0046】
遠赤外線放射粉末としてSiO2とAl2O3を主成分とした天然岩石を平均粒径10μm以下に紛砕した粉末を用いることによって、表面積の増加により遠赤外線の放射効率を高めることができ、これにより、冷却水に対する必要な混入量が少なくてすみ、冷却水への均質な混合ができ、かつ循環冷却装置内で沈殿することもなく、装置内の目詰まりや摩耗による影響が発生することもない。
【0047】
また、冷却管内壁面に水素イオンによりシリンダー燃焼室内へと電流が生じ、この電気エネルギーによってシリンダー燃焼室内の混合ガスに高速分子運動を起こし、シリンダー燃焼室内の隅々までの混合気のクラスターを瞬時に細分化する。この細分化されたシリンダー燃焼室内の混合ガスは燃えやすくなり、燃焼効率が高まることにより燃費の向上および有害排ガスが著しく減少する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における活性化水の生成方法の一例を示す説明図である。
【図2】本発明の防錆作用を示す説明図である。
【図3】水冷式エンジンの概要を示す説明図である。
【図4】図3における部分拡大説明図である。
【符号の説明】
1 活性化装置
2 タンク
3 ポンプ
4 活性化水
5 循環冷却管
6 シリンダーブロック
7 シリンダー燃焼室
Claims (9)
- 水分子の一部がイオン化された活性化水と、
該活性化水に混入される平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石とを備える
ことを特徴とするエンジン冷却水用添加剤。 - 前記岩石がSiO2とAl2O3を主成分としFe2O3,Na2O,K2O,MgOその他を少量含有する天然岩石である
ことを特徴とする請求項1記載のエンジン冷却水用添加剤。 - 前記岩石を1200度以上で焼成セラミック化した
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のエンジン冷却水用添加剤。 - 水分子の一部がイオン化された冷却水に不凍性を付与するための添加液と、
該添加液に混入される平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石とを備える
ことを特徴とするエンジン冷却水用原液。 - 前記岩石がSiO2とAl2O3を主成分としFe2O3,Na2O,K2O,MgOその他を少量含有する天然岩石である
ことを特徴とする請求項4記載のエンジン冷却水用原液。 - 前記岩石を1200度以上で焼成セラミック化した
ことを特徴とする請求項4又は請求項5記載のエンジン冷却水用原液。 - 水分子の一部がイオン化された活性化水と、
該活性化水に混入される平均粒径が10μm以下に紛砕された遠赤外線が放射される岩石と、
前記活性化水に混入される不凍液とを備える
ことを特徴とするエンジン冷却水。 - 前記岩石がSiO2とAl2O3を主成分としFe2O3,Na2O,K2O,MgOその他を少量含有する天然岩石である
ことを特徴とする請求項8記載のエンジン冷却水。 - 前記岩石を1200度以上で焼成セラミック化した
ことを特徴とする請求項8又は請求項9記載のエンジン冷却水。
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