JP2004346651A - Steel tower elevated construction method - Google Patents
Steel tower elevated construction method Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004346651A JP2004346651A JP2003146161A JP2003146161A JP2004346651A JP 2004346651 A JP2004346651 A JP 2004346651A JP 2003146161 A JP2003146161 A JP 2003146161A JP 2003146161 A JP2003146161 A JP 2003146161A JP 2004346651 A JP2004346651 A JP 2004346651A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tower
- raising
- upper structure
- steel
- arm
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Electric Cable Installation (AREA)
- Suspension Of Electric Lines Or Cables (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既設の高圧送電線用の鉄塔を嵩上げする工法に関し、特に、鉄塔の中間部から上の部分を嵩上げして高い鉄塔を構築する工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
高圧送電線用の鉄塔は、一般に基礎の上に形鋼等の鉄骨を組上げて構築し、鉄塔間に支持されている架空送電線はカテナリ曲線を描いて張られている。前記架空送電線は、最初に敷設した状態では、下部の樹木等との間隔を十分に確保しているものであるが、月日が経つ間に樹木が成長すること等により、前記架空送電線に対して樹木の先端が接近するという問題が発生する。また、市街に張られている送電線においても、高層構造物が建築されたりすることで、電線の地上高が不足するという問題も発生する。これ等の問題に対して、鉄塔を高くすることにより送電線の地上高を確保する方法が用いられているが、前記鉄塔を高くするためには、既設の鉄塔の近傍に新しい鉄塔を構築することが望ましいことではあるが、場所の問題等が大きな制約条件となる。そこで、前記既設の鉄塔を嵩上げする工法が多く用いられており、例えば、鉄塔の途中の部分で切り離して、下部材に取付けた架台に上部材を支持して、ジャッキ状の伸縮装置を用いて、上部材を少しずつせり上げて、その間隙部に鉄塔部を構築して一体化する方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−147063号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記ジャッキ状のせり上げ装置を用いる場合に、そのための機構が複雑であることの他に、地面に近い場所での工事に限定されるために、追加する基部の鉄塔部分に追加して組み立てる資材が多く必要となる。また、せり上げされる上部材の重量が大きいために、せり上げ装置の能力を非常に大きいものを用いる必要があり、比較的工事期間が長くなるという問題がある。
【0005】
本発明は、鉄塔の任意の部分に嵩上げ装置を配置して、途中の部分で切り離した上部構造体を容易に嵩上げでき、追加して組み立てる鉄塔部材の使用量を少なくできて、容易に施工可能な工法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、既設の鉄塔を中間部の所定の位置で切り離し、前記切り離した鉄塔の上部構造体をせり上げて、下部構造体との間に生じる隙間に、新たな構造体を構築して一体化する鉄塔の嵩上げ工法に関する。請求項1の発明は、前記上部構造体を支持してせり上げるために、前記鉄塔の内部に挿入するタワー部材を補助手段として用い、前記鉄塔の上部構造体に上部を固定するタワー部材に対して、鉄塔の下部構造体には前記タワー部材を上昇させる手段を設けて、前記下部構造体を上部構造体のせり上げに対する基台として用い、前記タワー部材を鉄塔の切り離し部に対して位置決めした状態で、上部構造体をせり上げる作業を行い、前記上部構造体が所定の高さまでせり上がった状態で、前記鉄塔の上下構造体の間に新たな構造体を構築して、上下の構造体を一体化して、新たな高い鉄塔として構築することを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、前記鉄塔の切り離しする位置を最下部の腕金の位置に設定し、前記上部構造体を支持してせり上げるためのタワー部材を、前記鉄塔の内部に装着し、前記鉄塔を切り離しする前に、前記最下部の腕金を取り外すとともに、該当するケーブルを上の腕金に仮に支持させて、せり上げ作業を行うことを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、前記既設の鉄塔を高く構築する嵩上げ工法において、前記鉄塔の切り離し部の上部構造体に上部を固定するタワー部材に対して、鉄塔の下部構造体には前記タワー部材を上昇させる手段を設ける工程と、鉄塔に支持されるケーブルを移設する工程と、切り離し部に位置する腕金を取り外して、切り離し部を形成する工程と、前記タワー部材を鉄塔の切り離し部に対して位置決めした状態で、上部構造体をせり上げる作業を行う工程と、前記上部構造体が所定の高さまでせり上がった状態で、前記鉄塔の上下構造体の間に新たな構造体を構築して、上下の構造体を一体化して、新たな高い鉄塔として構築する工程と、前記新たに構築した構造体に腕金を取付ける工程と、仮に支持されていたケーブルを正常な配置位置に移設する工程と、前記タワー部材を取り外す工程と、を経て、新たな高い鉄塔として構築することを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、前記上部構造体をせり上げるに際して、切り離し部の外部にせり上げ用のガイド部材を設け、上部構造体が捩じれを生じないように前記ガイド部材により保護しながら、せり上げ作業を行うことを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、前記上部構造体に上部を固定して、下部構造体に対してタワー部材を上昇させるために、前記下部構造体にタワーガイド部材を上下方向に所定の間隔を介して複数段に設け、前記タワーガイド部材においては、タワー部材の角の部分をガイドするローラを設け、前記タワーガイド部材に沿わせて、タワー部材を介して上部構造体のせり上げの動作を行うことを特徴とする。
【0011】
前述したようにして、鉄塔の嵩上げを行うことにより、工事のための主要施設を鉄塔の内部に配置できるので、市街地の鉄塔のように、周囲に余裕部分がない場所でも、容易に嵩上げ作業を行うことができる。また、鉄塔のせり上げのために、鉄塔の内部に挿入するタワー部材を用いて、下部構造体をせり上げの基台として用いることで、大規模な設備を必要とせず、作業性を良好に発揮できる。さらに、せり上げされる上部構造体に対して、タワー部材と外側に配置するガイド部材とを用いて、せり上げ作業に際して、鉄塔の軸線に捩じれが発生することを防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図示される例にしたがって、本発明の鉄塔の嵩上げ工法を説明する。一般的な送電線用鉄塔は、図1に示すように構成されているもので、下部の地盤に基礎を構築した上に鉄骨を縦横・斜めに組み合わせて、所定の高さの鉄塔1を構築しており、前記鉄塔1は下部構造体2の上に略直立させた状態の上部構造体3を設けている。前記上部構造体3には、腕金5〜7を所定の間隔で張り出して設け、碍子を用いて送電線(ケーブル)を支持している。なお、前記上部構造体3の頂部には、架空地線を支持するが、その説明は省略する。また、前記腕金5〜7にそれぞれ支持されるケーブルは、所定の間隔を介して立設されている鉄塔1……の間では、カテナリ曲線を描いて張られているもので、前記ケーブルの最も地面に近い部分でも、樹木や建物に対して、法規上の間隔を維持できるように設けられる。
【0013】
前記鉄塔1に支持されるケーブルに対して、近接する位置にある樹木や建物が、法規上の間隔を維持できない状態が発生した時には、鉄塔を高く構築し直すことが求められる。また、市街地の開発が進んで、送電系統の近傍にも高い建物を構築可能にすることが望まれる場合には、鉄塔1をより高く構築し直すことが必要となる。前記課題に対処するために、以下に、鉄塔1の下部構造体2に対して上部構造体3を切り離し、前記下部構造体2と上部構造体3の間に嵩上げ部を形成することにより、上部構造体3に支持されるケーブルを嵩上げする例について説明する。そして、前述したようにして鉄塔1を高くする工法を用いる場合には、下部構造体2を改修することがないので、既設の鉄塔の基礎を含めた下部構造をそのまま用い、上部構造体3のみを高くせり上げして、嵩上げした鉄塔として改造することが可能である。
【0014】
図2に示す例は、上部構造体3を嵩上げする工程の準備段階を説明するものであるが、本実施例においては、上部構造体3を切り離しする位置を、腕金5の部分に設定するものであるから、前記腕金5に支持されるケーブル8を腕金6に移設する。また、上部の腕金6、7に支持されているケーブル8……は、上部構造体3の基部側に移設して金車9……にそれぞれ支持させるようにし、その後に、腕金5に支持されるケーブル8……を腕金6に移設する。つまり、この準備段階では、全てのケーブル8……を、上部の2つの腕金6、7に支持させるとともに、上部構造体3の本体に近接させる位置に集約し、その後の作業の邪魔にならないようにする。
【0015】
前記図2に示すように、上部の2つの腕金6、7に、ケーブル8……をそれぞれ移設して、その後の工事の邪魔にならないように集約した後で、図3に示すように、腕金5を除去する作業を行う。前記腕金5を除去する以降の工事においては、図4に示すように、地盤上にウインチ15を配置して、作業用プーリ18を腕金6に取付けて、ワイヤ16を上部に配置する。そして、腕金5を上部構造体3から外し、ウインチ15により降下させるが、その際の作業の安全のために、作業員が、図5に示すように、ガイドロープ17を用いて案内しながら行うようにする。前述したようにして、腕金6の一端部に設けた作業用プーリ18を介して、腕金5aを取り外し、その後に作業用プーリ18を腕金6の他端部に移設して、腕金5bの取り外しを行い、上部構造体3を下部構造体2から切り離して分離する準備を行う。
【0016】
前記図3の準備段階と平行して、鉄塔1の下部の鉄骨で囲まれた内部で、せり上げ用の補助部材としてのタワー部材の組み立てを行うもので、図4に示すように、上部構造体3を下部構造体2に沿って上昇させるために、前記フロートタワー20を用いるようにしている。前記フロートタワー20を所定の長さに組み立てた後で、フロートタワー20を上昇させて、その頂部と途中部分を固定用部材25、25aを用いて上部構造体3に固定する。また、前記フロートタワー20の下部は、下部構造体2に設けたタワーガイド30、30aに支持させるが、前記タワーガイド30……の構造と、フロートタワーをガイドする動作は、後で説明する。前記フロートタワー20を上昇させるに際しては、上部構造体3の上部に作業用プーリ18を取り付けて、ワイヤ16により吊り下げたフロートタワー20をウインチ15により持ち上げて、上部構造体3に対してフロートタワー20の上部を固定用部材25、25aにより固定させるようにする。
【0017】
なお、前記実施例において、下部構造体2に設けるタワーガイド30、30aと、上部構造体3に取付ける固定用部材25……は、上部構造体3を上昇させる際に、安全性を確保するために、図示するように2つずつ設けること以外に、より多くの数の固定・ガイド部材を用いて支持させるようにしても良いことはもちろんである。また、下部構造体2に設けるタワーガイド30、30aは、フロートタワー20を組み立てる際にも利用できるものであり、他の場所で所定の長さに構成したセグメントを、前記タワーガイド30を用いて直立させた状態で保持することが可能である。そして、所定の長さ(高さ)のフロートタワー20を鉄塔1の下部の内部空間に構築し、図4に示すようにして、下部構造体2から上部構造体3を切り離す部分を中心にして、その上下でフロートタワー20を支持させるが、前記フロートタワー20の下部を支持するタワーガイド30では、前記フロートタワー20をスライドさせながら上昇させるようにする。
【0018】
前記図4に示されるようにして、鉄塔1の上部の内部に、フロートタワー20を位置決めしてから、図5に示すように、上部構造体3を下部構造体2から切り離して、上昇させる際に用いるせり上げ用ガイド40を組み立てる。前記せり上げ用ガイド40は、上部構造体3を上昇させる際に、下部構造体2に対して上部構造体3が捩じれを生じることがないようにガイドするもので、そのせり上げ用ガイド40を複数のセグメントに分解した状態で、ウインチ15により吊り上げて、鉄塔1の所定の位置(切断する位置)に合わせて組み立てる。前記せり上げ用ガイド40を組み立てる際には、作業用プーリ18を腕金6の端部に取付けて、各せり上げ用ガイドのセグメント40a、40b……を各々吊り上げるようにして行うこともできるが、以下の図22以降に説明するように、各構成部材を鉄塔の組み立て位置に巻き上げて、上下の部材を組み立てるような手法を用いることが可能である。そして、前記せり上げ用ガイド40を組み立てた後で、図6に示すようにして、上部構造体3を下部構造体2から切り離し部Xで切り離し、上部構造体3を上昇させる作業を行う。
【0019】
図6に示す例は、上部構造体3を上部に固定したフロートタワー20を上昇させて、下部構造体2から切り離し部Xを介して切り離した上部構造体3を、ウインチにより持ち上げる作業状態を説明している。前記上部構造体3を上昇させるためには、ウインチにより巻き取られるワイヤ16を、下部構造体2に設けた複数の上下のプーリ19……に掛け渡して、フロートタワー20を上昇させるようにするもので、前記ワイヤ16をウインチにより巻きとることで、フロートタワー20をタワーガイド30……に沿わせて上昇させる。また、前記フロートタワー20を上昇させる(せり上げする)に際しては、上部構造体3の捩じれを防止するために、前記せり上げ用ガイド40が有効に作用するものとされる。
【0020】
前述したようにして、上部構造体3をせり上げして、図7の状態まで、上部構造体3を上昇させると、下部構造体2の上部と上部構造体3の間には、所定の間隔Hの嵩上げ部10が形成されるが、鉄塔の鉄骨はその嵩上げ部10にはなくて、フロートタワー20を介して上部構造体3を下部構造体2の上部に支持している状態となっている。そこで、前記嵩上げ部10に鉄骨を組み立てて追加塔部材11とし、切り離されている上下の構造体を前記追加塔部材11を介して一体化する作業を、図8に示すようにして行う。
【0021】
図8および図9に示す例は、嵩上げ部10の部分に鉄骨を組み立てて、追加塔部材11を構築する工程を説明しているもので、そのために、フロートタワー20を下部構造体2と上部構造体3の各々に対して固定した状態で、嵩上げ部10を維持させて鉄骨を組み立てる作業を行う。前記嵩上げ部10に鉄骨を組み立てる際には、前記フロートタワー20の吊り上げに用いたワイヤを用いて行うことも可能であるが、その他に、作業用プーリ18をせり上げ用ガイドまたは腕金6に取付け、別のウインチとワイヤとを用いて鉄骨部材を巻き上げて、鉄塔を組み立てるようにして行う。なお、前記追加塔部材11を組み立てるに際して、従来の鉄塔の構築の場合と同様にして行うことができるもので、鉄骨部材を1つずつ巻き上げて組み立てることや、セグメント状に仮組み立てしたものを巻き上げて、鉄塔の上部での作業能率を向上させるような手段を、任意に用いることが可能である。
【0022】
前記図9に示すように、内部からフロートタワー20に支持されて、外部からはせり上げ用ガイド40により支持された状態で、追加塔部材11を構築した後では、下部構造体2と上部構造体3とが前記追加塔部材11により一体化されて、ケーブル8を支持して自立可能な鉄塔として構成される。そこで、前記鉄塔のせり上げに使用したせり上げ用ガイド40とフロートタワー20を取り除く作業を、図10、11に示すようにして実施する。図10に示す例では、せり上げ用ガイド40をセグメントに分割して吊り下げる作業を説明しており、その作業に際しては、セグメント40a、40bをそれぞれ分割し、腕金6の端部に配置した作業用プーリ18を用いて吊り下げるようにする。また、鉄塔の内部で上部構造体3を支持していたフロートタワー20は、上部構造体3の上部に移設した作業用プーリ18を用いて、鉄塔内部を下降させ、下端部が地面に達してから、その下部のセグメントから順次切り離して、取り除くようにして分解する。その後に、タワーガイド30、30aを順次下部構造体2から取り外して、ウインチを用いてワイヤにより吊り下げて除去する作業を行う。
【0023】
前述したようにして、嵩上げに使用した補助部材を除去してから、図12に示すようにして、腕金5を腕金6の下部に取付ける作業を行う。前記腕金5の組み立てに際しては、腕金6の先端部に作業用プーリ18を取付けて、腕金5a、5bのセグメントを吊り上げて、そのセグメントの基部を上部構造体3に対して取り付け、碍子等を取付けてケーブル8を移設する準備を行う。前記腕金5を組み立ててから、各腕金5〜7の所定の位置に、ケーブル8……を支持する碍子等を付け代えて、各ケーブル8……をそれぞれの取付位置に移設して、前記ケーブル8……を仮止めしていた金車9……を取り外す。前述したようにして、嵩上げ(せり上げ)作業が完成した鉄塔1Aには、図14に示すように、工事前の状態と同様に、それぞれのケーブル8……が支持されて、送電が可能な状態が設定される。
【0024】
前述したようにして鉄塔1を嵩上げする工事を実施するに際して、補助的に使用する部材は、以下に説明するような構成を有するものを用い、その補助具を各部分に取付けて、上部構造体3のせり上げ工事を行う。図15、16に示すタワーセグメント20aは、四角の断面形状を有し、所定の長さのものとして構成されるもので、アングル材を用いた四隅の柱部材21に対して、上部と下部に図16に示すような補強板部材22を配置して、前記タワーセグメント20aを上下に接続可能にしている。また、前記タワーセグメント20aは、上部構造体3を自立させる状態で支持しながらせり上げするために使用するものであることから、その曲げ強度を大きくする必要があり、そのために、横部材23と斜め部材24を適宜組み合わせて、剛性の大きな部材として構成している。さらに、前記タワーセグメントの柱部材21……の各々には、上部構造体に対する固定のためのネジ孔等を任意の間隔で配置して、上部構造体3に対する取付作業を任意に行い得るように構成している。
【0025】
前記セグメント20a……を上下に継ぎ足して、1本の柱状の部材として構成したフロートタワー20の上部を、上部構造体3に固定するためには、例えば、図17に示すような固定手段を用いることができる。前記図17に示す例において、上部構造体3の四隅のアングル材で構成される縦柱部材26……に対して、取付用金物27を各々固定し、前記取付用金物27に対して横梁部材28を固定保持させるような固定用部材25として構成している。そして、前記固定用部材25においては、横梁部材28を上部構造体の各柱に取付けておき、前記横梁部材28に対してフロートタワー20を位置決めして固定することで、上部構造体3とフロートタワー20とを一体化する。なお、前記フロートタワー20と横梁部材28との間隔が空いている時には、補助的な接続手段を介して固定すれば良いが、前記フロートタワー20は、上部構造体3の中に挿入した状態で、大きな隙間が生じない程度のサイズを有する部材として構成し、フロートタワーの強度を大きなものとしているので、前記固定用部材25の接続部分では、上部構造体3とフロートタワー20の間の接続のために、多くの補助部材を使用しなくとも良い。
【0026】
前記フロートタワー20を下部構造体2の部分で支持するためのタワーガイド30は、図18〜21に説明するような構造の部材を用いているもので、前記タワーガイド30はその内部の開口部にフロートタワー20を支持するために、平面視で四角形状のガイド枠35と、下部構造体2の柱部材26に固定して、前記ガイド枠35を支持するための取付部材31とを組み合わせている。前記取付部材31は、図20に示すように、下部構造体2のアングル材で構成される柱部材26に対して、その内外面にそれぞれ押圧される内外のプレート32、33を、ネジで固定して取付け、内プレート33から舌片34を突出配置している。また、ガイド枠35は角部に配置する角部フレーム36を図21のように構成し、内面に向けて直交する状態の軸で支持されるローラ部材39、39を設け、その角部に舌片38を突出させて、前記ガイド枠35を取付部材31に対して、それぞれ舌片34、38を用いて接続する。なお、前記ガイド枠35と取付部材31の間隔が大きい場合には、補助的な接続部材を間に設けることができる。
【0027】
図18の平面図と図19の側面図に見られるように、ガイド枠35の中にはフロートタワー20をガイドする開口を設けており、ローラ部材39……により前記フロートタワー20を上下動可能にそれぞれ支持している。また、前記ガイド枠35の4つの角部に配置する角部フレーム36……の間には、接続部材37を配置して、内部に支持するフロートタワー20の外形に対応させるようにする。したがって、前記フロートタワー20のサイズに対応させて、前記接続部材37……の長さを設定することにより、任意の断面サイズを有するフロートタワーに対しても、1種類のガイド枠35を用いることが可能となる。なお、前記ローラ部材39……により支持されるフロートタワー20は、上下動させるに際して、遊びがないように保持される必要があるので、前記ガイド枠35の内部を貫通する開口のサイズを、フロートタワーに対応させて正確に決定する。
【0028】
前述したように構成したタワーガイド30は、下部構造体2に対して所定の間隔で2組以上の複数配置し、前記タワーガイド30によりフロートタワー20を上下動方向に案内し、前記フロートタワー20の上部に固定した上部構造体3を上昇させる動作を行う。また、前記フロートタワー20を用いて上部構造体3を上昇させてから、追加塔部材11を図9に示すように構築するまでの間は、上部構造体3をフロートタワー20により保持するのであるから、前記フロートタワー20は十分な強度を有するものとして構成する必要がある。
【0029】
なお、前記図20に説明した取付部材31は、前記図17の例において、上部構造体3とフロートタワー20の上部とを固定するための取付用金物としても用いることができる。前記鉄塔の柱部材に対して、ガイド部材や固定部材を取付ける際に、前記図20に示すような取付部材を共通に用いることで、使用する部品の種類を少なくできることになる。
【0030】
前記上部構造体3を上昇させる際に使用するせり上げ用ガイド40は、前記図9に示すように、下部構造体2に固定・保持させる下部のガイド部材41と、上部構造体3に取付ける上部材42とを組み合わせて構成する。前記上部材42には、所定の位置からアーム部材43を複数本、所定の間隔で垂下させて固定し、下部材42には、前記アーム部材43を挿入する部分を設けて、前記アーム部材43……を下部材に沿わせて案内し、上部構造体3をせり上げる際に捩じれ等が生じないようにガイドする。そのために、前記上部材42に垂下させているアーム部材43……は、上部材42に対しては固定保持されるもので、下部材41に対してはアーム部材に設けているボルト孔を用いて、任意の位置で固定可能であるが、上昇させる際にはボルトを外すことで、上昇させる作業に支障が生じないように案内する作用を行う。
【0031】
例えば、前記せり上げ用ガイドは、図22に示されるような構造のものとすることができるものであり、鉄塔の縦柱部材26に対して切断部Xを挟むようにして、その切断部Xの上下の所定の位置に上部材42と下部材41とをそれぞれ固定し、上下の部材41、42の間にアーム部材43を配置する。前記アーム部材43は、上部材42の上部フレーム50に固定保持されて、下部フレーム60に対して摺動可能で、任意の位置でボルト等による固定が可能なように設けられ、鉄塔の上部材が上昇される際には、前記アーム部材43を下部フレーム60に摺動させるようにして、上昇の動作の邪魔にならないようガイドし、上昇作業の中断時には、前記アーム部材43の所定の位置で、下部フレーム60に固定保持させる処理を行い、せり上げしている上部構造体を支持させる。
【0032】
前記上部材42は図23、24に示すように構成されているもので、図22とともに説明するに、鉄塔の縦柱部材26に対して上部フレーム50を固定するために、基部固定部材55と上部固定保持部材58とを所定の間隔を介して設け、斜め接続材59で接続している。前記上部フレーム50を縦柱部材26に取付ける基部固定部材55は、アングル材で構成する内側板56、外側板57を、ボルトのような固定手段を用いて締め付けて固定している。前記基部固定部材55とアーム保持部材51の間には、任意の長さの水平アーム52を配置しているが、前記各構成部材は、任意のアングル材を組み合わせて構成される。また、前記上部フレーム50のアーム保持部材51には、アーム部材43の上端部をボルト等で固定保持させ、鉄塔の上部材が上昇される動作にしたがって、前記上部材42も同時に上昇される。
【0033】
鉄塔の切り離し部Xの下部に設けられるせり上げ用ガイド40の下部材41は、図25、26に詳細に説明するように構成されているもので、前記下部材41の構成を図22とともに以下に説明する。前記下部材41の下部フレーム60において、鉄塔の縦柱部材26に対する基部固定部材65は、前記上部材の基部固定部材55と同様に構成されており、アングル材で構成する内側板66、外側板67を、ボルトのような固定手段を用いて締め付けて固定している。また、前記基部固定部材65に水平アーム62により保持される下部フレーム60は、アングル材により略井桁状に組み立てられているもので、前記下部フレーム60のガイド部61に対して、アーム部材43、43をそれぞれ位置させて、アーム部材43が上昇される動作を許容できるように支持する。
【0034】
前記下部材41を構成する下部フレーム60は、その下部の所定の位置で縦柱部材26に固着されている下部固定部材68と、前記下部フレーム60の間を斜め接続材69で接続して補強している。なお、前記補強手段の構造は特に限定されるものではないが、前記上部材42の場合と同様に、せり上げ用ガイド40が負担すると想定される鉄塔の上部材の揺れ等により発生する偏荷重に対して、安定した支持作用を発揮できるようにすることが必要である。また、前記下部フレーム60のガイド部61では、アーム部材43をボルト等を用いて固定可能とし、また、鉄塔の上部材が上昇されるときには、前記ガイド部61に対してアーム部材43が摺動可能とされるが、前記アーム部材43が2本の縦のアングル材を対にして設けていることから、前記せり上げ用ガイド40により上昇の案内が行われるのであるから、鉄塔の上部構造体の上昇作業中に、揺動したりすることがないようにガイドされるものとなる。
【0035】
なお、前記せり上げ用ガイド40としては、前記実施例に開示した構成の下部材41と上部材42を用いることに限定されるものではなく、他の構造の機構を用いても良い。そして、前記せり上げ用ガイド40を用いることで、途中で切断されて、上部材をせり上げる鉄塔が、強風が吹き付ける等の自然の影響や、鉄塔の上部構造体の上昇工事の作業の影響により揺れたりすることを防止できて、鉄塔の嵩上げ作業を安定した状態で行うことを可能にする。
【0036】
前記本発明の工法を簡単にまとめると、以下のような手順に従って行われると、説明できる。
A:最下部(C3)のケーブルを上の腕金に(金車を用いて)仮止めし、既設の最下部の腕金(C3)を除去する。
B:塔本体の下部構造体の内部にタワーガイドを設け、上部構造体に対して内部に挿入するタワー部材への固定部材を装着するとともに、捩じれ防止用のガイド部材を装着する。
C:鉄塔内部にタワー部材を挿入し、その上部を上部構造体に接続・固定するとともに、せり上げ用ワイヤと駆動部材を取付ける。
D:上部構造体を切り離して、ウインチにてワイヤを巻き上げて、タワー部材を上昇させることにより上部構造体をせり上げする。
E:せり上げ用ガイド部材を利用して、新規構造体を組み立て、上下の構造体を接続して一体化した鉄塔を構築する。
F:せり上げ用ガイド部材、タワー部材を撤去する。
G:中間部の腕金(C2)を利用して、新設の腕金(C3)を取り付けてケーブルを移設し、他のケーブルも仮止め位置から正常な位置に戻す。
H:鉄塔上と敷地内の後かたづけを行い、工事完了。
以上のような工程にしたがって、鉄塔の嵩上げ工事が行われる。
【0037】
【発明の効果】
前述したようにして、鉄塔の嵩上げを行うことにより、工事のための主要施設を鉄塔の内部に配置できるので、市街地の鉄塔のように、周囲に余裕部分がない場所でも、容易に嵩上げ作業を行うことができる。また、鉄塔のせり上げのために、鉄塔の内部に挿入するタワー部材を用いて、下部構造体をせり上げの基台として用いることで、大規模な設備を必要とせず、作業性を良好に発揮できる。さらに、せり上げされる上部構造体に対して、タワー部材と外側に配置するガイド部材とを用いて、せり上げの際の捩じれが発生することを防止できる。そして、前記上部構造体のせり上げのための主要な部材を小型化できるので、鉄塔の中間部に配置する場合でも、その組み立て・解体を容易に行うことができ、工事期間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な鉄塔の構造の説明図である。
【図2】嵩上げ工事の準備段階の説明図である。
【図3】嵩上げ部の腕金を除去する工事の説明図である。
【図4】フロートタワーを位置決めして取付ける工事の説明図である。
【図5】せり上げ用ガイドを取付ける工事の説明図である。
【図6】嵩上げ工事の説明図である。
【図7】嵩上げ部を形成した状態の説明図である。
【図8】嵩上げ部に追加塔部材を構築する途中の説明図である。
【図9】嵩上げ部に追加塔部材を構築した状態の説明図である。
【図10】せり上げ用ガイドを除去する工事の説明図である。
【図11】フロートタワーを撤去する状態の説明図である。
【図12】最下部の腕金を取付ける工事の説明図である。
【図13】ケーブルを元の位置に戻す工事の説明図である。
【図14】嵩上げの終了した鉄塔の説明図である。
【図15】フロートタワーの構成を示す側面図である。
【図16】フロートタワーの平面図である。
【図17】上部構造体とフロートタワーの接続部の構造の説明図である。
【図18】タワーガイドに設けるガイド枠の平面図である。
【図19】ガイド枠の側面図である。
【図20】取付部材の説明図である。
【図21】角部フレームの説明図である。
【図22】せり上げ用ガイドの構成を示す側面図である。
【図23】上部材の要部の構成を示す平面図である。
【図24】図23に対応する斜視図である。
【図25】下部材の構成を示す平面図である。
【図26】下部材の斜視図である。
【符号の説明】
1 鉄塔、 2 下部構造体、 3 上部構造体、 5〜7 腕金、
8 ケーブル、 9 金車、 10 嵩上げ部、
11 追加塔部材、 15 ウインチ, 16 ワイヤ、
17 ガイドロープ、 18 作業用プーリ、
20 フロートタワー、 20a タワーセグメント、
21 角部材、 22 上部材、 23 横部材、
24 斜め部材、 25 固定用部材、 26 鉄骨、
27 取付用金物、 28 横部材、 29 固定部、
30 タワーガイド、 31 取付部材、 32・33 プレート、
34 舌片、 35 ガイド枠、 36 角部フレーム、
37 接続部材、 38 舌片、 39 ローラ部材、
40 せり上げ用ガイド、 41 下部材、 42 上部材、
43 アーム部材、 50 上部フレーム、51 アーム保持部材、
52 水平アーム、 55 基部固定部材、
58 上部固定保持部材、 59 斜め接続材、
60 下部フレーム、 62 水平アーム、 69 斜め接続材。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for raising a tower for an existing high-voltage transmission line, and more particularly to a method for raising a tower above a middle part of the tower to construct a high tower.
[0002]
[Prior art]
A steel tower for a high-voltage transmission line is generally constructed by assembling a steel frame such as a shaped steel on a foundation, and an overhead transmission line supported between the towers is drawn in a catenary curve. When the overhead transmission line is initially laid, the space between the overhead transmission line and the lower tree or the like is sufficiently secured.However, the tree grows over time, and the like. The problem that the tip of a tree approaches to it. In addition, even in a transmission line extending in a city, a problem arises that the ground clearance of the electric wire is insufficient due to the construction of a high-rise structure. For these problems, a method of securing the ground clearance of the transmission line by raising the tower is used.In order to increase the height of the tower, a new tower is built near the existing tower. Although it is desirable, location issues and the like are major constraints. Therefore, a method of raising the existing steel tower is often used, for example, by separating the steel tower in the middle part of the steel tower, supporting the upper member on a gantry attached to the lower member, using a jack-like expansion device. There has been proposed a method in which an upper member is lifted up little by little, and a steel tower portion is constructed and integrated in a gap portion thereof (for example, see Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2002-147063 A
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, when using the jack-shaped lifting device, in addition to the complexity of the mechanism for it, to be limited to construction near the ground, to be added to the tower portion of the base to be added A lot of materials to be assembled are required. Further, since the weight of the upper member to be lifted is large, it is necessary to use a device having a very large capacity of the lifting device, and there is a problem that the construction period is relatively long.
[0005]
The present invention arranges a lifting device at an arbitrary portion of a tower, can easily lift a separated upper structure at an intermediate portion, can reduce the amount of additional tower members to be assembled, and can be easily constructed. It aims to provide a simple construction method.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, an existing steel tower is separated at a predetermined position in an intermediate part, an upper structure of the separated steel tower is lifted, and a new structure is constructed and integrated in a gap generated between the tower and a lower structure. The present invention relates to a method of raising a steel tower. The invention of
[0007]
The invention according to
[0008]
According to a third aspect of the present invention, in the method of raising the height of the existing steel tower, the tower member is fixed to an upper structure of a separation portion of the steel tower, and the tower member is fixed to a lower structure of the steel tower. A step of providing means for raising, a step of transferring a cable supported by the tower, a step of removing a metal arm located at the separation section, a step of forming a separation section, and the tower member with respect to the separation section of the tower. In the positioned state, a step of lifting the upper structure, and in a state where the upper structure is raised to a predetermined height, constructing a new structure between the upper and lower structures of the steel tower, A step of integrating the upper and lower structures to construct a new tall tower, a step of attaching a ferrule to the newly constructed structure, and moving the temporarily supported cables to a normal arrangement position And that step, through the steps of removing the tower member, characterized by constructing a high new tower.
[0009]
According to the invention of claim 4, when the upper structure is lifted, a lifting guide member is provided outside the separation portion, and the upper structure is protected by the guide member so as not to be twisted. Work is performed.
[0010]
The invention according to
[0011]
As described above, by raising the tower, the main facilities for construction can be arranged inside the tower, so even in places where there is no margin around, such as a tower in an urban area, the raising work can be easily performed. It can be carried out. In addition, by using a tower member inserted inside the tower to lift the tower, and using the lower structure as a base for lifting, large-scale equipment is not required and workability is improved. Can demonstrate. Furthermore, by using a tower member and a guide member disposed outside the upper structure to be lifted, it is possible to prevent the axis of the tower from being twisted during the lifting operation.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The method for raising a steel tower according to the present invention will be described with reference to the illustrated example. A general power transmission tower is constructed as shown in Fig. 1. A foundation is constructed on the lower ground and steel frames are combined vertically and horizontally and diagonally to construct a
[0013]
When a tree or a building at a position close to the cable supported by the
[0014]
The example shown in FIG. 2 describes a preparation stage of a step of raising the
[0015]
As shown in FIG. 2, the
[0016]
In parallel with the preparatory stage of FIG. 3, a tower member as an auxiliary member for lifting is assembled inside a steel frame at the lower part of the
[0017]
In the above embodiment, the tower guides 30 and 30a provided on the
[0018]
When the
[0019]
The example shown in FIG. 6 describes a work state in which the
[0020]
As described above, when the
[0021]
The example shown in FIGS. 8 and 9 describes a process of assembling a steel frame at the portion of the raised
[0022]
As shown in FIG. 9, after the
[0023]
As described above, after removing the auxiliary member used for raising, the work of attaching the
[0024]
When carrying out the work for raising the
[0025]
In order to fix the upper part of the
[0026]
A
[0027]
As shown in the plan view of FIG. 18 and the side view of FIG. 19, an opening for guiding the
[0028]
The
[0029]
The mounting
[0030]
As shown in FIG. 9, the lifting
[0031]
For example, the lifting guide may have a structure as shown in FIG. 22, and the cutting portion X is sandwiched between the
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
The
[0035]
The lifting
[0036]
Briefly summarizing the method of the present invention, it can be explained that the method is performed according to the following procedure.
A: Temporarily fix the lowermost (C3) cable to the upper arm (using a wheel) and remove the existing lowermost arm (C3).
B: A tower guide is provided inside the lower structure of the tower body, a fixing member for the tower member inserted into the upper structure is mounted, and a guide member for preventing twisting is mounted.
C: A tower member is inserted into a steel tower, the upper part is connected and fixed to an upper structure, and a lifting wire and a driving member are attached.
D: The upper structure is cut off, the wire is wound up by a winch, and the upper member is lifted by raising the tower member.
E: A new structure is assembled using the lifting guide member, and an upper and lower structures are connected to construct an integrated steel tower.
F: Remove the lifting guide member and the tower member.
G: Using the arm member (C2) in the middle, a new arm member (C3) is attached and the cable is relocated, and the other cables are returned from the temporary fixing position to the normal position.
H: After finishing the work on the tower and inside the site, the construction is completed.
According to the above steps, the work of raising the tower is performed.
[0037]
【The invention's effect】
As described above, by raising the tower, the main facilities for construction can be placed inside the tower, so even in places where there is no margin around, such as a tower in an urban area, the raising work can be easily performed. It can be carried out. In addition, by using a tower member inserted into the tower for raising the tower, the lower structure is used as a base for lifting, so that large-scale facilities are not required and workability is improved. Can demonstrate. Furthermore, it is possible to prevent the torsion at the time of raising from occurring by using the tower member and the guide member disposed outside the upper structure to be raised. And since the main member for raising the upper structure can be reduced in size, even when it is arranged in the middle part of the steel tower, it can be easily assembled and dismantled, and the construction period can be shortened. It becomes possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view of a structure of a general steel tower.
FIG. 2 is an explanatory diagram of a preparation stage of a raising work.
FIG. 3 is an explanatory view of a construction for removing a ferrule of a raised portion.
FIG. 4 is an explanatory view of a work for positioning and mounting a float tower.
FIG. 5 is an explanatory view of a construction for mounting a lifting guide.
FIG. 6 is an explanatory view of raising work.
FIG. 7 is an explanatory diagram of a state where a raised portion is formed.
FIG. 8 is an explanatory view in the process of constructing an additional tower member in the raising section.
FIG. 9 is an explanatory view of a state where an additional tower member is constructed in the raising section.
FIG. 10 is an explanatory view of a construction for removing a lifting guide.
FIG. 11 is an explanatory diagram of a state in which the float tower is removed.
FIG. 12 is an explanatory view of a construction for attaching a lower arm.
FIG. 13 is an explanatory diagram of a construction for returning a cable to an original position.
FIG. 14 is an explanatory diagram of a steel tower whose raising has been completed.
FIG. 15 is a side view showing the configuration of the float tower.
FIG. 16 is a plan view of the float tower.
FIG. 17 is an explanatory diagram of a structure of a connecting portion between the upper structure and the float tower.
FIG. 18 is a plan view of a guide frame provided in the tower guide.
FIG. 19 is a side view of the guide frame.
FIG. 20 is an explanatory diagram of a mounting member.
FIG. 21 is an explanatory diagram of a corner frame.
FIG. 22 is a side view showing a configuration of a lifting guide.
FIG. 23 is a plan view showing a configuration of a main part of an upper member.
FIG. 24 is a perspective view corresponding to FIG.
FIG. 25 is a plan view showing a configuration of a lower member.
FIG. 26 is a perspective view of a lower member.
[Explanation of symbols]
1 tower, 2 lower structure, 3 upper structure, 5-7 arm,
8 cable, 9 gold car, 10 raising part,
11 additional tower members, 15 winches, 16 wires,
17 guide rope, 18 work pulley,
20 float tower, 20a tower segment,
21 corner member, 22 upper member, 23 side member,
24 oblique members, 25 fixing members, 26 steel frames,
27 mounting hardware, 28 horizontal member, 29 fixing part,
30 Tower guide, 31 Mounting member, 32/33 plate,
34 tongue pieces, 35 guide frames, 36 corner frames,
37 connecting member, 38 tongue piece, 39 roller member,
40 Guide for lifting, 41 Lower member, 42 Upper member,
43 arm member, 50 upper frame, 51 arm holding member,
52 horizontal arm, 55 base fixing member,
58 upper fixed holding member, 59 diagonal connecting material,
60 lower frame, 62 horizontal arm, 69 diagonal connection material.
Claims (5)
前記上部構造体を支持してせり上げるために、前記鉄塔の内部に挿入するタワー部材を補助手段として用い、
前記鉄塔の上部構造体に上部を固定するタワー部材に対して、鉄塔の下部構造体には前記タワー部材を上昇させる手段を設けて、前記下部構造体を上部構造体のせり上げに対する基台として用い、
前記タワー部材を鉄塔の切り離し部に対して位置決めした状態で、上部構造体をせり上げる作業を行い、
前記上部構造体が所定の高さまでせり上がった状態で、前記鉄塔の上下構造体の間に新たな構造体を構築して、上下の構造体を一体化して、新たな高い鉄塔として構築することを特徴とする鉄塔の嵩上げ工法。The existing tower is cut off at a predetermined position in the middle part, the upper structure of the separated tower is lifted, and a new structure is constructed and integrated in a gap generated between the tower and the lower structure. Raising method,
In order to support and lift the upper structure, a tower member inserted into the steel tower is used as an auxiliary means,
For the tower member fixing the upper part to the upper structure of the tower, means for raising the tower member are provided in the lower structure of the tower, and the lower structure is used as a base for raising the upper structure. Use
In a state where the tower member is positioned with respect to the separation portion of the steel tower, work to lift the upper structure,
With the upper structure raised to a predetermined height, a new structure is constructed between the upper and lower structures of the tower, and the upper and lower structures are integrated to form a new high tower. A method of raising a steel tower.
前記上部構造体を支持してせり上げるためのタワー部材を、前記鉄塔の内部に装着し、
前記鉄塔を切り離しする前に、前記最下部の腕金を取り外すとともに、該当するケーブルを上の腕金に仮に支持させて、せり上げ作業を行うことを特徴とする請求項1に記載の鉄塔の嵩上げ工法。Set the position to disconnect the tower at the position of the lower arm,
A tower member for supporting and raising the upper structure is mounted inside the tower,
2. The steel tower according to claim 1, wherein, prior to separating the tower, the lowermost arm is removed, and the corresponding cable is temporarily supported by an upper arm. Raising method.
前記鉄塔の切り離し部の上部構造体に上部を固定するタワー部材に対して、鉄塔の下部構造体には前記タワー部材を上昇させる手段を設ける工程と、
鉄塔に支持されるケーブルを移設する工程と、
切り離し部に位置する腕金を取り外して、切り離し部を形成する工程と、
前記タワー部材を鉄塔の切り離し部に対して位置決めした状態で、上部構造体をせり上げる作業を行う工程と、
前記上部構造体が所定の高さまでせり上がった状態で、前記鉄塔の上下構造体の間に新たな構造体を構築して、上下の構造体を一体化して、新たな高い鉄塔として構築する工程と、
前記新たに構築した構造体に腕金を取付ける工程と、仮に支持されていたケーブルを正常な配置位置に移設する工程と、
前記タワー部材を取り外す工程と、を経て、新たな高い鉄塔として構築することを特徴とする鉄塔の嵩上げ工法。In the raising method of building the existing steel tower high,
For a tower member that fixes the upper part to the upper structure of the separation part of the tower, a step of providing means for raising the tower member in the lower structure of the tower,
Relocating the cable supported by the tower,
A step of removing the arm located at the separation portion to form a separation portion,
In the state where the tower member is positioned with respect to the separation part of the steel tower, a step of lifting the upper structure,
A step of constructing a new structure between the upper and lower structures of the tower with the upper structure raised to a predetermined height, and integrating the upper and lower structures to form a new high tower. When,
A step of attaching a ferrule to the newly constructed structure, and a step of relocating a temporarily supported cable to a normal arrangement position,
A step of removing the tower member to build a new high tower.
上部構造体が捩じれを生じないように前記ガイド部材により保護しながら、せり上げ作業を行うことを特徴とする請求項1または3のいずれかに記載の鉄塔の嵩上げ工法。When lifting the upper structure, a guide member for lifting is provided outside the separation portion,
4. The method for raising a steel tower according to claim 1, wherein the lifting operation is performed while protecting the upper structure from being twisted by the guide member.
前記タワーガイド部材においては、タワー部材の角の部分をガイドするローラを設け、
前記タワーガイド部材に沿わせて、タワー部材を介して上部構造体のせり上げの動作を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の鉄塔の嵩上げ工法。In order to fix the upper part to the upper structure and raise the tower member with respect to the lower structure, a plurality of tower guide members are provided in the lower structure at predetermined intervals in the vertical direction,
In the tower guide member, a roller that guides a corner portion of the tower member is provided,
The method of raising a steel tower according to any one of claims 1 to 4, wherein an operation of lifting the upper structure is performed along the tower guide member via the tower member.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003146161A JP3988937B2 (en) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | Steel tower raising method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003146161A JP3988937B2 (en) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | Steel tower raising method |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004346651A true JP2004346651A (en) | 2004-12-09 |
JP3988937B2 JP3988937B2 (en) | 2007-10-10 |
Family
ID=33533093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003146161A Expired - Lifetime JP3988937B2 (en) | 2003-05-23 | 2003-05-23 | Steel tower raising method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3988937B2 (en) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101038077B1 (en) * | 2010-10-27 | 2011-06-01 | 한국전력공사 | Method for lifting of power transmission steel tower using lifting device |
KR101038078B1 (en) * | 2010-10-27 | 2011-06-01 | 한국전력공사 | Device for lifting of power transmission steel tower |
KR101306208B1 (en) | 2011-12-23 | 2013-09-09 | 한국전력공사 | Device for lifting of power transmission steel tower |
CN104594697A (en) * | 2015-02-05 | 2015-05-06 | 中国电力工程顾问集团西南电力设计院有限公司 | Variable slope joint for section of non-filler plate four-piece combined angle steel of power transmission tower |
KR101621944B1 (en) * | 2014-07-22 | 2016-05-17 | 주식회사 남강엔지니어링 | setting device based towers enclosing |
JP2020502425A (en) * | 2016-12-21 | 2020-01-23 | ヴェスタス ウィンド システムズ エー/エス | Wind turbine with cable support structure |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104278874A (en) * | 2013-07-06 | 2015-01-14 | 湖北省电力公司黄冈供电公司 | Method for assembling iron tower through high-voltage power transmission lines |
-
2003
- 2003-05-23 JP JP2003146161A patent/JP3988937B2/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101038077B1 (en) * | 2010-10-27 | 2011-06-01 | 한국전력공사 | Method for lifting of power transmission steel tower using lifting device |
KR101038078B1 (en) * | 2010-10-27 | 2011-06-01 | 한국전력공사 | Device for lifting of power transmission steel tower |
KR101306208B1 (en) | 2011-12-23 | 2013-09-09 | 한국전력공사 | Device for lifting of power transmission steel tower |
KR101621944B1 (en) * | 2014-07-22 | 2016-05-17 | 주식회사 남강엔지니어링 | setting device based towers enclosing |
CN104594697A (en) * | 2015-02-05 | 2015-05-06 | 中国电力工程顾问集团西南电力设计院有限公司 | Variable slope joint for section of non-filler plate four-piece combined angle steel of power transmission tower |
JP2020502425A (en) * | 2016-12-21 | 2020-01-23 | ヴェスタス ウィンド システムズ エー/エス | Wind turbine with cable support structure |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3988937B2 (en) | 2007-10-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2022252829A1 (en) | Liftable scaffold, lifting and installation methods thereof, and construction method for prefabricated building | |
WO2014073063A1 (en) | Scaffolding equipment for aggregate smokestack dismantling and dismantling method for aggregate smokestack using same equipment | |
JP2004346651A (en) | Steel tower elevated construction method | |
CN103132702A (en) | Longspan pipe truss pulling bar lifting and overhead rotating emplacing construction method | |
JP2004346652A (en) | Structure of elevated steel tower and construction method | |
JP2010133084A (en) | Method of constructing hollow high structure | |
CN103243908B (en) | Slab form system and building construction build method | |
JP2980020B2 (en) | Push-up type self-climbing device for tower structures | |
JP3142819B2 (en) | How to build a roof frame | |
CN111021205A (en) | Concrete anti-collision guardrail formwork device and manufacturing method | |
JP6438931B2 (en) | Temporary column, temporary column installation structure, and roof frame construction method | |
JP2004036235A (en) | Construction method for heightening steel tower | |
CN210561720U (en) | Pier stud maintenance repair operation platform | |
JP7177431B2 (en) | Lift-up device and tower-like structure construction method | |
CN217839714U (en) | Adjustable railway pier top hanging fence installation device | |
CN214573256U (en) | Arch rib side turning opposite pulling erecting device | |
CN118561144B (en) | Integral hoisting equipment for steel reinforcement cage of support conversion beam and working method of integral hoisting equipment | |
JP4109637B2 (en) | Working frame dismantling method and simple scaffold | |
JP2944998B1 (en) | Scaffolding equipment for building tower structures | |
CN219195664U (en) | Steel arch lifting device suitable for horizontal splicing lifting vertical rotation construction | |
CN219952606U (en) | Safety platform for beam slab prefabricated field | |
CN217106054U (en) | Safe operation platform for truss high-altitude construction | |
JP7158304B2 (en) | Transport system and installation method | |
JP3894341B2 (en) | Disassembly method of boiler and boiler building | |
JP2001329689A (en) | Construction method for building |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051013 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070130 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070322 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070711 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070712 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100727 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3988937 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110727 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120727 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120727 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130727 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140727 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |