JP2004346467A - Pollen-preventive fabric - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To give a fabric having a character that can prevent pollens from sticking thereto and further can simply remove the pollens on the fabric only by lightly shaking the fabric even when pollens stick to, without any adverse effect on the fabric hand feeling and the lightness of the fabric. <P>SOLUTION: A coating film including a water-dispersible cationic silicone resin is formed on the surface of the fiber fabric. The coating film is resistant to pollen adhesion to the surface, even when they stick to the fabric and the pollens can be easily removed only by lightly shaking the fabric. Thus, pollens are markedly inhibited from being brought into the house, when the fabric is lightly shaken before coming into the house. The number of the pollens that are brought into the house are markedly decreased. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、花粉防止布帛に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の食生活、生活習慣、生活環境などの急激な変化とともに、花粉アレルギー患者の数は増加する一方であり、大きな社会問題にもなっている。花粉アレルギーの症状を軽減するには、花粉を吸い込むのを極力避け、眼、鼻腔内の粘膜、皮膚などに花粉を付着させないことが必要である。そのためには、眼鏡、マスク、帽子などの着用、帰宅時のうがい、洗顔などが推奨され、また衣服から花粉を振り落とすこと、濡れ雑巾で床、壁などを拭くことなども行われている。しかしながら、花粉は非常に微細な粒子であり、わずかな隙間からでも入り込み、また衣服などに付着して屋内に侵入するので、前述のような対策を講じても、花粉アレルギーの症状を充分に軽減することはできない。
【0003】
このような現状に鑑み、マスク、衣服などの材料になる繊維布帛について、種々の提案がなされている。
【0004】
たとえば、布帛の組織を高密度化することによって、花粉が布帛を通過するのを防止できる。しかしながら、高密度化を行っても、花粉が布帛に付着するのを防ぐことはできず、しかも付着した花粉は屋内に入る際に振り払った位では布帛から脱落し難いので、屋内に花粉を持ち込んでしまう。
【0005】
また、花粉の直径(たとえばスギ花粉は20〜30μm程度)よりも細い繊維径を有する極細繊維からなる布帛が知られている。この布帛は、花粉が布帛を通過するのを防止するという点では有効である。しかしながら、この布帛も高密度化布帛と同様の欠点を有している。
【0006】
また、花粉が布帛に付着する原因になる静電気の発生を防止するために、帯電防止加工を施した布帛が知られている。帯電防止加工布帛は、帯電防止加工を施していない布帛に比べると、花粉が付着するのを防止する効果を有している。しかしながら、その効果は充分ではない。しかも、帯電防止加工布帛は、花粉が糸の隙間から侵入するのを防ぐことはできない。
【0007】
また、高分子繊維からなる布帛に、シリコーン系樹脂からなる被膜を形成し、さらに帯電処理を施してなる、花粉アレルギー用の防塵マスクが知られている(たとえば、特許文献1参照)。ここで使用されるシリコーン系樹脂は、酢酸型、オキシム型、アルコール型などの1成分形縮合型、2成分形縮合型、加熱硬化型などの、一般的な撥水性シリコーン系樹脂である。この防塵マスクは、布帛表面のシリコーン系樹脂からなる被膜に花粉を付着させることによって、花粉を吸引することを防止しようとするものである。しかしながら、このような防塵マスクは、前述のように花粉を付着させることを目的としているので、いったん付着した花粉は振り払ったくらいでは脱落し難く、花粉は屋内に持ち込まれ、他の衣服などと擦り合わさったりして脱落し、再び空気中に飛散することになる。
【0008】
また、ポリエステル系繊維からなる布帛の表面に、チタン含有複合酸化物と、アルキルシリケート系樹脂、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂から選ばれる1種または2種以上の樹脂とからなる被膜を形成したポリエステル系布帛が知られている(たとえば、特許文献2参照)。そして、シリコーン系樹脂としては、一般的な撥水性シリコーン系樹脂とともに、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基などの親水性基を有する吸水性シリコーン系樹脂、エチレングリコールなどを付加した吸水性シリコーン系樹脂などが記載されている。しかしながら、特許文献2では、ポリエステル系布帛に消臭性、抗菌性などを有するチタン含有複合酸化物を付着させるにあたり、バインダ樹脂として前述の樹脂を使用しているにすぎない。
【0009】
【特許文献1】
特開平10−225526号公報
【特許文献2】
特開2002−69839号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、花粉が付着しにくく、花粉が付着しても容易に脱落し、しかも風合いが良好で、軽量であり、各種衣料品の材料として好適に使用できる花粉防止布帛を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、繊維布帛の表面の全面または一部に、水に分散可能なカチオン性シリコーン系樹脂を含む被膜が形成されていることを特徴とする花粉防止布帛である。
【0012】
本発明に従えば、繊維布帛の表面に、水に分散可能なカチオン性シリコーン系樹脂(以後「水分散性カチオン性シリコーン系樹脂」と称す)からなる被膜を形成することによって、繊維布帛が本来有している風合い、軽量性などを損なうことなく、花粉が付着し難く、かつ花粉が付着しても容易に脱落する花粉防止布帛を得ることができる。
【0013】
したがって本発明の花粉防止布帛は、各種の衣料品、マスク、眼帯、包帯などの医療補助品などの材料として好適に使用できる。さらに本発明の花粉防止布帛からなる衣料品、医療補助品などは、花粉が付着し難く、たとえ花粉が付着しても、振り払うことなどによって容易に脱落するので、屋内に花粉を持ち込むことは非常に少なくなる。
【0014】
また本発明の花粉防止布帛は、被膜がさらにカチオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤から選ばれる1種または2種以上の界面活性剤を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂からなる被膜に、さらにカチオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤から選ばれる界面活性剤を含有させることによって、本発明の花粉防止布帛の優れた効果である、花粉の付着性の低下および離脱性(花粉の布帛からの脱落性)の向上が一層顕著になる。
【0016】
また本発明の花粉防止布帛は、被膜がさらに帯電防止剤および/または撥水性合成樹脂とを含むことを特徴とする。
【0017】
本発明に従えば、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂からなる被膜に、さらに帯電防止剤を含有させることによって、本発明の花粉防止布帛における、花粉の付着性が一層低下し、かつ花粉の離脱性がさらに向上する。また、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂からなる被膜に、さらに撥水性合成樹脂を含有させることによって、花粉の付着防止性および離脱性を低下させることなく、被膜の繊維布帛に対する付着強度、さらには花粉防止布帛の耐洗濯性、染色堅牢性などをも向上させることができる。
【0018】
また本発明の花粉防止布帛は、前述の水分散性カチオン性シリコーン系樹脂の繊維布帛への付着量が繊維布帛の全重量の0.05〜5重量%であることを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂の繊維布帛への付着量は、繊維布帛の全重量の0.05〜5重量%であることが好ましい。これによって、繊維布帛が本来有する風合いおよび軽量性がもっとも良好に保持され、かつ花粉の付着防止性および離脱性が一層向上する。
【0020】
また本発明の花粉防止布帛は、前述の界面活性剤の繊維布帛への付着量が繊維布帛の全重量の0.1〜3重量%であることを特徴とする。
【0021】
本発明に従えば、界面活性剤の繊維布帛への付着量が、繊維布帛の全重量の0.1〜3重量%であることが好ましい。これによって、界面活性剤を添加する効果が最大限に発揮される。
【0022】
また本発明の花粉防止布帛は、前述の帯電防止剤の繊維布帛への付着量が繊維布帛の全重量の0.1〜2重量%であることを特徴とする。
【0023】
本発明に従えば、帯電防止剤の繊維布帛への付着量は、繊維布帛の全重量の0.1〜2重量%であることが好ましい。これによって、帯電防止剤を添加する効果が最大限に発揮される。
【0024】
また本発明の花粉防止布帛は、前述の撥水性合成樹脂の繊維布帛への付着量が繊維布帛の全重量の0.5〜5重量%であることを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、撥水性合成樹脂の繊維布帛への付着量は、繊維布帛の全重量の0.5〜5重量%であることが好ましい。これによって、撥水性合成樹脂を添加する効果が最大限に発揮される。
【0026】
また本発明の花粉防止布帛は、前述の撥水性合成樹脂がシリコーン系樹脂および/またはアクリル系樹脂であることを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、撥水性合成樹脂は撥水性シリコーン系樹脂、撥水性アクリル樹脂またはこれらの混合物であることが好ましい。これによって、撥水性合成樹脂に望まれる効果が、一層高い水準で発揮される。
【0028】
また本発明の花粉防止布帛は、前述の繊維布帛が織物、編物または不織布であることを特徴とする。
【0029】
また本発明の花粉防止布帛は、前述の繊維布帛がポリエステル繊維、セルロース繊維、アセテート繊維およびナイロン繊維から選ばれる1種または2種以上の繊維を含む織物、編物または不織布であることを特徴とする。
【0030】
本発明に従えば、本発明の花粉防止布帛の材料になる繊維布帛としては、織物、編物または不織布であることが好ましく、ポリエステル繊維、セルロース繊維、アセテート繊維およびナイロン繊維から選ばれる1種または2種以上の繊維を含む織物、編物または不織布であることが特に好ましい。これらの繊維布帛は耐用性に優れ、良好な染色性および風合いを有し、汎用性が高いので、各種衣料品、医療補助品などの材料として使用し易い。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の花粉防止布帛は、繊維布帛の表面の一部または全面に、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂を含む被膜が形成されている。
【0032】
また本発明の花粉防止布帛は、繊維布帛の表面の一部または全面に、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂および界面活性剤を含む被膜が形成されている。
【0033】
また本発明の花粉防止布帛は、繊維布帛の表面の一部または全面に、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂、界面活性剤および帯電防止剤を含む被膜が形成されている。
【0034】
また本発明の花粉防止布帛は、繊維布帛の表面の一部または全面に、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂、界面活性剤および撥水性合成樹脂とを含む被膜が形成されている。
【0035】
また本発明の花粉防止布帛は、繊維布帛の表面の一部または全面に、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂、界面活性剤、帯電防止剤および撥水性合成樹脂を含む被膜が形成されている。
【0036】
本発明において、繊維布帛は、特に制限されることはなく、従来からこの分野で常用されているものを用いることができる。
【0037】
繊維布帛の形態は特に制限されないけれども、得られる花粉防止布帛の汎用性を向上させることなどを考慮すると、たとえば、織物、編物、不織布などが好ましい。織物としては、たとえば、平織、綾織、朱子織、もじり織、ジャカード織、重ね織などが挙げられる。編物としては、たとえば、天竺編み、フライス編み、スムース編み、鹿の子編み、ツーウェー編み、ハーフ編み、サテン編みなどが挙げられる。不織布としては、たとえば、ニードルパンチ、サーマルボンド、ケミカルボンド、ステッチボンドなどの乾式法、パルプなどの湿式法、スパンボンド法、メルトブローン法、スパンレース法などによって製造される不織布などが挙げられる。
【0038】
繊維布帛を構成する繊維の形態としては特に制限されることはなく、たとえば、フィラメント糸、紡績糸、混紡糸、嵩高糸(伸縮性嵩高加工糸、非伸縮性嵩高加工糸など)、中空糸、被覆糸、コアヤーン、複合糸、扁平糸、異形断面糸、スプリット糸、混繊糸などが挙げられる。
【0039】
繊維布帛を構成する繊維としては、合成繊維、天然繊維、再生繊維、半合成繊維などが挙げられる。合成繊維としては特に制限されることはなく、従来の合成繊維をいずれも使用でき、たとえば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリウレタン繊維、アクリル繊維などが挙げられる。天然繊維としては、たとえば、木綿、羊毛、麻、セルロース繊維などが挙げられる。再生繊維としては、たとえば、レーヨン、キュプラなどが挙げられる。半合成繊維としては、たとえば、アセテート、トリアセテート、プロミックスなどが挙げられる。これらの繊維は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。これらの中でもポリエステル繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維などの合成繊維、アセテート繊維などの半合成繊維などが好ましく、これらの繊維からなるダル糸、CDポリエステルニット加工糸、スパンデックス繊維(たとえば商品名:エスパ、東洋紡績(株)製)などが特に好ましい。ダル糸の単繊度は通常0.1〜1000デニール程度、好ましくは0.5〜5デニール程度である。CDポリエステルニット加工糸の単繊度は通常0.5〜500デニール程度、好ましくは1〜5デニール程度である。スパンデックス繊維の単繊度は通常0.1〜500デニール程度、好ましくは0.5〜5デニール程度である。
【0040】
繊維布帛の目付けは特に制限されることはなく、布帛の形態、布帛を構成する糸の材質、形態などに応じて広い範囲から適宜選択できる。しかしながら、布帛の目付けは、通常は50〜500g/m程度、好ましくは100〜300g/m程度である。
【0041】
繊維布帛の表面に花粉防止被膜を形成する水分散性カチオン性シリコーン系樹脂としては公知のものを使用でき、たとえば、公知のオルガノポリシロキサンにカチオン性基を導入することによって、水分散性が付与された変性オルガノポリシロキサンが挙げられる。カチオン性基としては特に制限されないけれども、たとえば、アミノ基などが挙げられる。水分散性カチオン性シリコーン系樹脂の具体例としては、たとえば、カルボキシ基変性オルガノポリシロキサン、アミノ基変性オルガノポリシロキサンなどが挙げられる。このようなカチオン性オルガノポリシロキサンは、部分的に、ポリシロキサン鎖のSi原子が他のポリシロキサン鎖のSi原子と酸素原子を介して結合する架橋構造を有していてもよい。また水分散性カチオン性オルガノポリシロキサンの重量平均分子量は特に制限されないけれども、通常は300〜10000、好ましくは500〜5000である。また市販の水分散性カチオン性シリコーン系樹脂を使用することもできる。その具体例としては、たとえば、バイガードAS(商品名、バイエル社製)、ライトテックス900(商品名、共栄社化学(株)製)、ハイソフターK−300(商品名、明成化学(株)製)、シリコランFS−1(商品名、京浜化成(株)製)、ヒルソフトSA−1(商品名、クラリアント社製)などが挙げられる。これらの水分散性カチオン性シリコーン系樹脂の中でも、離型性の高いものが好ましく、たとえば、シリコランFS−1などが挙げられる。水分散性カチオン性シリコーン系樹脂は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。水分散性カチオン性シリコーン系樹脂の繊維布帛への付着量は特に制限されず、繊維布帛の形態および繊維布帛を構成する糸の形態、材質、得られる花粉防止布帛の用途などの各種条件に応じて広い範囲から適宜選択されるけれども、通常は繊維布帛の全重量の0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。0.05重量%未満では、花粉の付着防止性および離脱性が不充分になる可能性がある。5重量%を大幅に超えると、繊維布帛の風合い、染色性、軽量性などが損なわれるおそれがある。
【0042】
花粉防止被膜中には、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂とともに、カチオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤から選ばれる1種または2種以上の界面活性剤が含まれていてもよい。カチオン性界面活性剤としては公知のものを使用でき、たとえば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、牛脂アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ヤシ油アルキルトリメチルアンモニウムブロミド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミドなどのアルキルアンモニウム塩、ラノリン誘導第4級アンモニウム塩、塩化べンザルコニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、ラウリルアミンオキシド、ヤシ油アルキルアミンオキシド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミドなどが挙げられる。カチオン性界面活性剤は、1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。非イオン性界面活性剤としても公知のものを使用でき、たとえば、モノラウリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタンなどのソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、トリステアリン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノイソステアリン酸POEソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリエチレングリコールモノラウリン酸、ポリエチレングリコールモノステアリン酸、ポリエチレングリコールモノオレイン酸、ポリエチレングリコールジステアリン酸、ポリエチレングリコールジオレイン酸、ポリエチレングリコールジイソステアリン酸などのポリエチレングリコール脂肪酸エステル、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEベヘニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル、モノステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、ジオレイン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸テトラグリセリル、トリステアリン酸テトラグリセリル、ペンタステアリン酸テトラグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリルなどのポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリコールジエステル、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウロイルモノエタノールアミド、ミリストイルモノエタノールアミド、ラウロイルジエタノールアマイド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアマイド、ラウロイルイソプロパノールアマイド、ミリストイルイソプロパノールアマイド、ヤシ油脂肪酸イソプロパノールアマイドなどの脂肪酸アルカノールアマイド、マルチトールヒドロキシ脂肪酸エーテル、アルキル化多糖、アルキルグルコシド、シュガーエステルなどの糖誘導体、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸プロピレングリコール、自己乳化型モノステアリン酸プロピレングリコールなどのプロピレングリコール脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリル、自己乳化型モノステアリン酸グリセリルなどのグリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸POEグリセリルなどのポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ヘキサステアリン酸POEソルビット、テトラステアリン酸POEソルビット、テトラオレイン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビットなどのポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、POEオクチルフェノールエーテル、POEノニルフェノールエーテル、POEクロロフェノールエーテル、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。非イオン性界面活性剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。界面活性剤の繊維布帛に対する付着量は特に制限されず、界面活性剤そのものの種類、併用する水分散性カチオン性シリコーン系樹脂の種類および付着量、繊維布帛の形態および繊維布帛を構成する糸の形態、材質、得られる花粉防止布帛の用途などの各種条件に応じて広い範囲から適宜選択されるけれども、通常は繊維布帛の全重量に対して0.1〜3重量%、好ましくは0.5〜2重量%である。0.1重量%未満では、界面活性剤を添加した効果が充分に発揮されない可能性がある。3重量%を大幅に超えると、花粉防止被膜の強度および繊維布帛に対する付着性に悪影響をおよぼすおそれがある。
【0043】
花粉防止被膜中に、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂および界面活性剤とともに含まれる帯電防止剤としては、繊維製品の帯電処理において常用される帯電防止剤を使用できる。帯電防止剤の具体例としては、たとえば、第4級アンモニウム塩、グアニジン系化合物、リン酸エステル塩、ポリエステル樹脂などが挙げられる。また市販の帯電防止剤を使用することもできる。その具体例としては、たとえば、エレナイト(商品名、非イオン性界面活性剤、グアニジン系化合物、高松油脂(株)製)、エレナスタットKE100(商品名、第4級アンモニウム塩、京浜化成(株)製)、デートロンN(商品名、リン酸エステル塩、日華化学(株)製)、コロモデルWL−6(商品名、ポリエステル樹脂水分散物、高松油脂(株)製)などが挙げられる。帯電防止剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。帯電防止剤の繊維布帛に対する付着量は特に制限されず、帯電防止剤そのものの種類、併用する水分散性カチオン性シリコーン系樹脂の種類および付着量、繊維布帛の形態および繊維布帛を構成する糸の形態、材質、得られる花粉防止布帛の用途などの各種条件に応じて広い範囲から適宜選択されるけれども、通常は繊維布帛の全重量に対して0.1〜2重量%、好ましくは0.3〜1重量%である。0.1重量%未満では、帯電防止剤による花粉の付着防止性および離脱性の向上が明瞭に認められない可能性がある。2重量%を超えると、花粉防止被膜の強度および繊維布帛に対する付着性に悪影響をおよぼすおそれがある。
【0044】
花粉防止被膜中に、水分散性シリコーン系樹脂および界面活性剤とともに含まれる撥水性合成樹脂としては、繊維製品の撥水処理に常用される公知のものを使用でき、たとえば、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、フッ素系樹脂とアクリル系樹脂との混合物、パーフルオロアルキル基含有ポリマー(たとえば、パーフルオロアルキル基含有アクリル酸エステルの重合体)などが挙げられる。これらの中でも、撥水性シリコーン系樹脂、撥水性アクリル樹脂などが好ましい。また、市販の撥水性合成樹脂を使用することもできる。その具体例としては、たとえば、AG780(いずれも商品名、パーフルオロ基含有アクリル酸エステル重合体、旭硝子(株)製)、NKガードNDN−7(商品名、フッ素系樹脂、日華化学(株)製)などが挙げられる。撥水性合成樹脂は、1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。撥水性合成樹脂の繊維布帛に対する付着量は特に制限されず、撥水性合成樹脂そのものの種類、シリコーン系樹脂の種類および付着量、帯電防止剤の種類および付着量、繊維布帛の形態および繊維布帛を構成する糸の形態、材質、得られる花粉防止布帛の用途などの各種条件に応じて広い範囲から適宜選択されるけれども、通常は繊維布帛の全重量に対して0.5〜5重量%、好ましくは1〜3重量%である。0.5重量%未満では、花粉防止被膜の繊維布帛への付着性および花粉防止被膜の強度が不充分になる可能性がある。5重量%を超えると、繊維布帛の風合いなどを損なうとともに、花粉の付着防止性および離脱性が低下するおそれがある。なお、撥水性合成樹脂は、通常、花粉の離脱性を損なうものであるが、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂と併用することによって、花粉の離脱を妨げる作用が弱くなり、前記付着量の範囲で使用する場合には、花粉の離脱を妨げる作用をほとんど示さなくなる。
【0045】
花粉防止被膜中には、その好ましい特性を損なわない範囲で、前述の各成分以外に、たとえば、柔軟剤、架橋剤などの一般的な繊維用処理剤が含まれていてもよい。
【0046】
本発明の花粉防止布帛は、たとえば、繊維布帛に精練、染色、樹脂加工および熱処理を施す一般的な工程において、樹脂加工の際に、花粉防止被膜を形成することによって製造できる。
【0047】
精練は、公知の方法にしたがって実施することができる。たとえば、適当な界面活性剤を含むアルカリ水溶液の水浴に布帛を浸漬すればよい。これによって、布帛に付着している糊剤、余分な油剤などを除去することができる。
【0048】
染色は、公知の方法にしたがって実施することができる。たとえば、染色は、適当な染料および/または顔料を含む染色浴に布帛を浸漬し、通常100〜130℃程度、好ましくは110〜120℃の温度下に行われ、通常10〜60分程度、好ましくは15〜30分程度で終了する。染色した布帛は、必要に応じて、乾燥される。乾燥は、通常は80〜110℃程度の温度下に行われ、5〜10分程度で終了する。染色を行う前に、布帛に熱セット処理を施してもよい。熱セット処理の際の加熱温度および加熱時間は、布帛を構成する繊維の材質、布帛の種類などに応じて適宜選択すればよい。また、布帛がナイロン繊維を含む場合は、染色を行う前に、白化処理を行ってもよい。白化処理は公知の方法に従って行うことができ、たとえば、硫酸、グリセリンおよび水を含む白化処理液に布帛を浸漬し、布帛を白化処理液から取り出して絞り、さらに水に浸漬して白化処理液を洗い流し、乾燥することによって行われる。
【0049】
樹脂加工は、たとえば、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂ならびに必要に応じて界面活性剤、帯電防止剤、撥水性合成樹脂および他の添加剤から選ばれる1種または2種以上を、水に溶解または分散させて処理液を調製し、この処理液に染色布帛を浸漬するか、または染色布帛に処理液を塗布または印刷することによって行われる。処理液は、繊維布帛(染色布帛)への各成分の付着量の調整、作業性などを考慮し、固形分含有量が0.01〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%になるように調製される。染色布帛の処理液への浸漬は、通常15〜30℃の温度下に行われ。0.5〜2分程度で終了する。浸漬後の布帛、通常マングルで絞り率が60〜100%程度になるように絞られる。また染色布帛に処理液を塗布するには公知の塗布方法が採用でき、たとえば、ハケ塗り、ロールコーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、バーコーター、サイズプレス、スプレーコート、グラビアコーター、カーテンコーターなどが挙げられる。また捺染の手法を利用したスクリーン印刷を行ってもよい。染色布帛の一部に処理液を塗布する場合は、柄模様、エンボス模様などでもよい。
【0050】
熱処理は、公知の方法にしたがって実施することができる。たとえば、高温スチーミング法で130〜200℃、5〜15分蒸熱するか、またはサーモゾル法で180〜210℃、20秒〜2分乾熱処理することによって行うことができる。
【0051】
さらに必要に応じて、熱処理後に、洗浄を行ってもよい。洗浄は公知の方法にしたがって実施することができる。たとえば、非イオン性界面活性剤1〜2g/リットル、水酸化ナトリウム水溶液3〜5cc/リットル、ハイドロサルファイト2〜3g/リットルを含む70〜80℃の洗浴に、布帛を浸漬する還元洗浄などが挙げられる。
【0052】
このようにして得られる本発明の花粉防止布帛は、従来から繊維布帛が使用されるすべての用途に使用でき、特に、コート、アウターその他の各種衣料品、マスク、包帯、眼帯などの医療用補助品などに好適に使用できる。
【0053】
【実施例】
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明する。なお、以下において、「%」とあるのは、特に断らないかぎり「重量%」を意味する。
【0054】
実施例1
経糸、緯糸ともに65d/15fのトリアセテート、30d/24fのポリエステルにて製織された織物(ポリエステル/トリアセテート=34%/66%)を精練し、水洗し、130℃で乾燥し、190℃で2分間の熱セットを行い、次いで下記の黒色染色液に浴比1:20、130℃で30分間浸漬して染色を行い、染色液から取り出し、130℃で乾燥し、染色布帛を製造した。
【0055】
〔黒色染色液〕
黒色分散染料:12%owf
(商品名:TA7Y01P、ダイスター社製)
非イオン性界面活性剤:1g/リットル
(商品名:ニッカサンソルトSN−130、日華化学(株)製)
酢酸:1g/リットル
【0056】
次いで、カチオン性ポリオルガノシロキサンおよびカチオン性界面活性剤を含むカチオン性シリコーン系樹脂の水分散液(商品名:シリコランFS−1、京浜化成(株)製)に帯電防止剤(商品名:エレナイト139、高松油脂(株)製)を加えて分散させ、さらに水を加え、カチオン性ポリオルガノシロキサンを0.3%owf、カチオン性界面活性剤を0.6%owfおよび帯電防止剤を0.5%owfの割合で含む水性処理液を調製した。
【0057】
上記で得られた染色布帛を水性処理液に浸漬し、マングルにより絞り率80%で絞り、130℃で乾燥し、150℃で1分間熱処理を行い、本発明の花粉防止布帛を製造した。この布帛は、カチオン性ポリオルガノシロキサンの付着量が0.3%、カチオン性界面活性剤の付着量が0.6%および帯電防止剤の付着量が0.5%であった。
【0058】
なお、得られた花粉防止布帛の被膜を形成した面に水をスプレーしたところ、水は直ぐにしみ込み、該布帛が良好な水濡れ性を有していることが明らかである。
【0059】
比較例1
水性処理液による処理を行わない以外は、実施例1と同様に操作し、比較例の布帛を製造した。
【0060】
実施例1および比較例1の各布帛を、自社法および(財)日本紡績検査協会法にて花粉付着試験を行った。花粉の付着防止性および離脱性は、次のようにして評価した。結果を表1に示す。
【0061】
〔付着防止性評価〕
1cm角にカットした実施例1および比較例1の布帛1枚を、それぞれ、花粉20mgが入った20ml容のサンプル瓶に入れ、蓋をした。これをピリングメーター(ICI形試験機)に入れ、10分間回転処理を行った。処理後、布帛を取り出し、電子顕微鏡にて布帛表面の花粉付着数をカウントした。同じ操作を10回繰り返して行い、平均花粉付着数を求め、下記の式に従って付着防止性を算出した。付着防止性の数値が大きいほど、花粉が付着しにくいことになる。
付着防止性(%)=(1−実施例1または比較例1の平均花粉付着数/比較例1の平均花粉付着数)×100
【0062】
〔離脱性評価〕
(財)日本紡績検査協会にて花粉リリース性試験を行った。すなわち、実施例1および比較例1の布帛を7cm角にカットし、これに一定量の花粉を付着させた後、手で軽く左右に振り払うリリース操作を5回繰り返した。それぞれの布帛における同一区画を、リリース操作の前後にマイクロスコープにより撮影し、花粉の個数をカウントし、下記の式に従って花粉の減少率を算出し、花粉の離脱性を評価した。
減少率(%)=[(リリース操作前の花粉数−リリース操作後の花粉数)/リリース操作前の花粉数]×100
【0063】
【表1】

Figure 2004346467
【0064】
表1から、実施例1は比較例1に比べ、花粉の付着数も少なく、付着した花粉も容易に布帛から離脱することがわかる。
【0065】
実施例2
織物(ポリエステル/トリアセテート=20%/80%)について、実施例1と同様にして染色までを行い、染色布帛を製造した。
【0066】
次いで、カチオン性ポリオルガノシロキサンおよびカチオン性界面活性剤を含むカチオン性シリコーン系樹脂の水分散液(シリコランFS−1)にフッ素系撥水性合成樹脂(商品名:NKガードNDN−7、日華化学(株)製)を加えて分散させ、さらに水を加え、カチオン性ポリオルガノシロキサンを0.3%owf、カチオン性界面活性剤を0.6%owfおよびフッ素系撥水性合成樹脂を3%owfの割合で含む水性処理液を調製した。
【0067】
染色布帛を水性処理液に浸漬し、マングルにより絞り率80%で絞り、130℃で乾燥し、150℃で1分間熱処理を行い、実施例の花粉付着防止加工布帛を得た。この布帛は、カチオン性ポリオルガノシロキサンの付着量が0.3%、カチオン性界面活性剤の付着量が0.6%および撥水性合成樹脂の付着量が3%であった。
【0068】
比較例2
水性処理液による処理を行わない以外は、実施例2と同様に操作し、比較例の布帛を製造した。
【0069】
実施例2および比較例2の各布帛について、実施例1と同様にして、花粉の付着防止性を比較評価したところ、実施例2の布帛は35.2%であり、比較例2の布帛に比べ、花粉が付着しにくいことが判った。
【0070】
実施例3
織物(ポリエステル/トリアセテート=43%/57%)について、実施例1と同様にして染色までを行い、染色布帛を製造した。
【0071】
次いで、カチオン性ポリオルガノシロキサンおよびカチオン性界面活性剤を含むカチオン性シリコーン系樹脂の水分散液(シリコランFS−1)に水を加え、カチオン性ポリオルガノシロキサンを0.3%owfおよびカチオン性界面活性剤を0.6%owfの割合で含む水性処理液を調製した。
【0072】
染色布帛を水性処理液に浸漬し、マングルにより絞り率80%で絞り、乾燥し、熱処理を行い、本発明の花粉防止布帛を製造した。この布帛は、カチオン性ポリオルガノシロキサンシンの付着量が0.3%およびカチオン性界面活性剤の付着量が0.6%であった。
【0073】
比較例3
水性処理液による処理を行わない以外は、実施例3と同様に操作し、比較例の布帛を製造した。
【0074】
実施例3および比較例3の各布帛について、実施例1と同様にして、花粉の付着防止性を比較評価した。結果を表2に示す。
【0075】
また、実施例3および比較例3の各布帛について、花粉の離脱性を次の方法に従って評価した。結果を表2に示す。
【0076】
試験方法:実施例3および比較例3の各布帛の1cm角に花粉1mgを均一に広げ、布帛表面の花粉付着数を電子顕微鏡にてカウントした。その後、花粉の付着した布を指で軽く5回叩き、各回ごとに電子顕微鏡にて布帛表面の花粉の付着数をカウントし、下記の式に従って花粉の減少率を算出し、さらに減少率の平均値を求め、花粉の離脱性を評価した。減少率が大きいほど、花粉の離脱性に優れることになる。
減少率(%)=[1−各水準の叩き後の花粉平均付着数/各水準の叩き前の花粉平均付着数]×100
【0077】
【表2】
Figure 2004346467
【0078】
表2から、本発明の花粉防止布帛が、花粉の付着防止性および離脱性に優れていることが判る。
【0079】
実施例4
ポリエチレンテレフタレート100%タフタ織物を実施例1と同様にして染色し、染色布帛を製造した。この染色布帛を下記組成の水性処理液に浸漬し、マングルにより絞り率80%で絞り、140℃で乾燥し、170℃で1分間熱処理を行い、本発明の花粉防止布帛を製造した。この布帛は、カチオン性ポリオルガノシロキサンの付着量が0.3%、カチオン性界面活性剤の付着量が0.6%および帯電防止剤の付着量が0.5%であった。
【0080】
〔水性処理液〕
カチオン性ポリオルガノシロキサン(シリコランFS−1) 0.3%owf
カチオン性界面活性剤(シリコランFS−1に含まれる) 0.6%owf
帯電防止剤(エレナイト139) 0.5%owf
水 残部
【0081】
比較例4
水性処理液による処理を行わない以外は、実施例4と同様に操作し、比較例の布帛を製造した。
【0082】
実施例4および比較例4の各布帛について、実施例1と同様にして花粉の付着防止性を比較評価し、また実施例3と同様にして減少率(%)を求め、花粉の離脱性を評価した。結果を表3に示す。
【0083】
【表3】
Figure 2004346467
【0084】
表3から、本発明の花粉防止布帛が、花粉の付着防止性および離脱性に優れていることが判る。
【0085】
【発明の効果】
本発明によれば、繊維布帛の表面に水分散性カチオン性シリコーン系樹脂からなる被膜を形成することによって、繊維布帛が本来有している風合い、軽量性などを損なうことなく、花粉が付着し難く、かつ花粉が付着しても容易に脱落する花粉防止布帛を得ることができる。
【0086】
したがって本発明の花粉防止布帛は、コート、アウターその他の衣料品、マスク、眼帯、包帯などの医療補助品などの材料として好適に使用できる。さらに本発明の花粉防止布帛からなる衣料品、医療補助品などは、花粉が付着し難く、たとえ花粉が付着しても、軽く振り払うことなどによって容易に脱落するので、屋内に花粉を持ち込むことは非常に少なくなる。
【0087】
本発明によれば、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂からなる被膜に、さらにカチオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤から選ばれる界面活性剤を含有させることによって、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂による効果が向上する。
【0088】
本発明によれば、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂からなる被膜に、さらに帯電防止剤を含有させることによって、本発明の花粉防止布帛における、花粉の付着性が一層低下し、かつ花粉の離脱性がさらに向上する。
【0089】
本発明によれば、水分散性カチオン性シリコーン系樹脂からなる被膜に、さらに撥水性合成樹脂を含有させることによって、花粉の付着防止性および離脱性を損なうことなく、被膜の繊維布帛に対する付着強度、さらには花粉防止布帛の耐洗濯性、染色堅牢性などをも向上させることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a pollen prevention fabric.
[0002]
[Prior art]
With the recent rapid changes in eating habits, lifestyles, living environment, and the like, the number of pollen allergic patients is increasing, which is also a major social problem. In order to reduce the symptoms of pollen allergy, it is necessary to avoid pollen inhalation as much as possible and to prevent pollen from adhering to eyes, nasal mucous membranes, skin, and the like. For this purpose, wearing glasses, masks, hats, and the like, gargle when returning home, washing the face, and the like are recommended. In addition, pollen is shaken off clothes, and floors and walls are wiped with a wet cloth. However, pollen is a very fine particle that can penetrate through small gaps and adhere to clothes and enter indoors, so even if the above measures are taken, the symptoms of pollen allergy are sufficiently reduced. I can't.
[0003]
In view of such a current situation, various proposals have been made for fiber cloths used as materials for masks, clothes, and the like.
[0004]
For example, pollen can be prevented from passing through the fabric by increasing the density of the fabric structure. However, even if the densification is performed, pollen cannot be prevented from adhering to the cloth, and the pollen that has adhered is hard to fall off from the cloth when it is shaken off when entering the room. Bring it in.
[0005]
Further, a cloth made of ultrafine fibers having a fiber diameter smaller than the diameter of pollen (for example, cedar pollen is about 20 to 30 μm) is known. This fabric is effective in preventing pollen from passing through the fabric. However, this fabric also has the same disadvantages as the densified fabric.
[0006]
Further, there is known a fabric which has been subjected to an antistatic process in order to prevent generation of static electricity which causes pollen to adhere to the fabric. The antistatic fabric has an effect of preventing pollen from adhering as compared with a fabric that has not been subjected to antistatic treatment. However, the effect is not enough. Moreover, the antistatic fabric cannot prevent pollen from entering through the gap between the yarns.
[0007]
Further, a dust-proof mask for pollen allergy is known, which is obtained by forming a coating made of a silicone resin on a cloth made of a polymer fiber and further performing a charging treatment (for example, see Patent Document 1). The silicone resin used here is a general water-repellent silicone resin such as a one-component condensation type such as an acetic acid type, an oxime type, and an alcohol type, a two-component condensation type, and a heat curing type. This dust mask is intended to prevent pollen from being sucked by attaching pollen to a coating made of a silicone resin on the surface of the cloth. However, since such a dust mask is intended to adhere pollen as described above, pollen once adhered is difficult to fall off just by shaking it off, and the pollen is taken indoors and used with other clothes. They fall off due to rubbing and scatter into the air again.
[0008]
Further, a polyester formed on a surface of a cloth made of polyester fibers, on a surface of which a film made of a titanium-containing composite oxide and one or more resins selected from an alkylsilicate-based resin, a silicone-based resin and a fluorine-based resin is formed. A system fabric is known (for example, see Patent Document 2). Examples of the silicone resin include a water-absorbing silicone resin having a hydrophilic group such as a hydroxyl group, a carboxyl group, an amino group, and an amide group, and a water-absorbing silicone added with ethylene glycol, in addition to a general water-repellent silicone resin. A series resin is described. However, in Patent Document 2, when the titanium-containing composite oxide having deodorant properties, antibacterial properties, and the like is attached to the polyester-based fabric, only the above-described resin is used as the binder resin.
[0009]
[Patent Document 1]
JP-A-10-225526
[Patent Document 2]
JP-A-2002-69839
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a pollen-preventing cloth which is hard to adhere to pollen, easily falls off even if pollen adheres, has a good texture, is lightweight, and can be suitably used as a material for various types of clothing. It is.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is the pollen-preventing fabric, wherein a coating containing a water-dispersible cationic silicone resin is formed on the entire surface or a part of the surface of the fiber fabric.
[0012]
According to the present invention, by forming a coating made of a water-dispersible cationic silicone resin (hereinafter referred to as "water-dispersible cationic silicone resin") on the surface of the fiber cloth, the fiber cloth It is possible to obtain a pollen-preventing fabric that is hard to adhere to pollen and easily falls off even if pollen adheres, without impairing the texture, lightness, etc. possessed.
[0013]
Therefore, the pollen-preventing fabric of the present invention can be suitably used as a material for various clothing items, medical aids such as masks, eye patches, and bandages. Furthermore, clothing, medical auxiliary products, and the like made of the pollen-preventing fabric of the present invention hardly adhere to pollen, and even if pollen adheres, they easily fall off by shaking off, so it is very difficult to bring pollen indoors. Less.
[0014]
Further, the pollen-preventing fabric of the present invention is characterized in that the coating further contains one or more surfactants selected from a cationic surfactant and a nonionic surfactant.
[0015]
According to the present invention, the pollen-preventing fabric of the present invention is obtained by further adding a surfactant selected from a cationic surfactant and a nonionic surfactant to a coating made of a water-dispersible cationic silicone resin. The excellent effects of the above, such as a reduction in the adhesion of pollen and an improvement in the releasability (the ability of the pollen to fall off from the fabric), become even more remarkable.
[0016]
The pollen-preventing fabric of the present invention is characterized in that the coating further contains an antistatic agent and / or a water-repellent synthetic resin.
[0017]
According to the present invention, by adding an antistatic agent to the coating made of the water-dispersible cationic silicone resin, the pollen adhesion of the anti-pollen fabric of the present invention is further reduced, and the release of pollen The performance is further improved. In addition, by adding a water-repellent synthetic resin to the coating made of the water-dispersible cationic silicone resin, the adhesion of the coating to the fiber cloth is reduced without lowering the pollen adhesion prevention and release properties. The washing resistance and the color fastness of the pollen preventing cloth can also be improved.
[0018]
Further, the pollen-preventing fabric of the present invention is characterized in that the amount of the water-dispersible cationic silicone resin adhered to the fiber cloth is 0.05 to 5% by weight based on the total weight of the fiber cloth.
[0019]
According to the present invention, the amount of the water-dispersible cationic silicone resin adhered to the fiber cloth is preferably 0.05 to 5% by weight based on the total weight of the fiber cloth. As a result, the texture and the lightness inherent to the fiber fabric are most preferably maintained, and the pollen adhesion prevention and release properties are further improved.
[0020]
Further, the pollen-preventing fabric of the present invention is characterized in that the amount of the surfactant attached to the fiber fabric is 0.1 to 3% by weight based on the total weight of the fiber fabric.
[0021]
According to the present invention, the amount of the surfactant attached to the fiber cloth is preferably 0.1 to 3% by weight based on the total weight of the fiber cloth. Thereby, the effect of adding the surfactant is maximized.
[0022]
Further, the pollen-preventing fabric of the present invention is characterized in that the adhesion amount of the above-mentioned antistatic agent to the fiber fabric is 0.1 to 2% by weight based on the total weight of the fiber fabric.
[0023]
According to the present invention, the amount of the antistatic agent attached to the fiber cloth is preferably 0.1 to 2% by weight based on the total weight of the fiber cloth. This maximizes the effect of adding the antistatic agent.
[0024]
Further, the pollen-preventing fabric of the present invention is characterized in that the amount of the water-repellent synthetic resin adhering to the fiber fabric is 0.5 to 5% by weight based on the total weight of the fiber fabric.
[0025]
According to the present invention, the amount of the water-repellent synthetic resin adhered to the fiber cloth is preferably 0.5 to 5% by weight based on the total weight of the fiber cloth. Thereby, the effect of adding the water-repellent synthetic resin is maximized.
[0026]
The pollen-preventing fabric of the present invention is characterized in that the water-repellent synthetic resin is a silicone resin and / or an acrylic resin.
[0027]
According to the present invention, the water-repellent synthetic resin is preferably a water-repellent silicone resin, a water-repellent acrylic resin, or a mixture thereof. Thereby, the effect desired for the water-repellent synthetic resin is exhibited at a higher level.
[0028]
The pollen-preventing fabric of the present invention is characterized in that the fiber fabric is a woven fabric, a knitted fabric, or a nonwoven fabric.
[0029]
Further, the pollen-preventing fabric of the present invention is characterized in that the above-mentioned fiber fabric is a woven fabric, a knitted fabric or a nonwoven fabric containing one or more kinds of fibers selected from polyester fibers, cellulose fibers, acetate fibers and nylon fibers. .
[0030]
According to the present invention, the fibrous fabric used as the material of the pollen-preventing fabric of the present invention is preferably a woven fabric, a knitted fabric or a nonwoven fabric, and one or two selected from polyester fiber, cellulose fiber, acetate fiber and nylon fiber. It is particularly preferred that the fabric is a woven, knitted or nonwoven fabric containing more than one kind of fiber. These fiber fabrics are excellent in durability, have good dyeing properties and texture, and have high versatility, so that they can be easily used as materials for various garments and medical aids.
[0031]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the pollen prevention fabric of the present invention, a coating containing a water-dispersible cationic silicone resin is formed on a part or the entire surface of the fiber fabric.
[0032]
In the pollen-preventing fabric of the present invention, a coating containing a water-dispersible cationic silicone resin and a surfactant is formed on a part or the entire surface of the fiber fabric.
[0033]
In the pollen-preventing fabric of the present invention, a coating containing a water-dispersible cationic silicone resin, a surfactant and an antistatic agent is formed on a part or the entire surface of the fiber fabric.
[0034]
In the pollen-preventing fabric of the present invention, a coating containing a water-dispersible cationic silicone resin, a surfactant and a water-repellent synthetic resin is formed on a part or the entire surface of the fiber fabric.
[0035]
In the pollen-preventing fabric of the present invention, a coating containing a water-dispersible cationic silicone resin, a surfactant, an antistatic agent and a water-repellent synthetic resin is formed on a part or the entire surface of the fiber fabric.
[0036]
In the present invention, the fiber fabric is not particularly limited, and those conventionally used in this field can be used.
[0037]
Although the form of the fiber cloth is not particularly limited, in consideration of improving the versatility of the obtained pollen-preventing cloth, for example, a woven fabric, a knitted fabric, a nonwoven fabric, and the like are preferable. Examples of the woven fabric include plain weave, twill weave, satin weave, woven weave, jacquard weave, and overlap weave. Examples of the knitted material include sheet knitting, milling, smooth knitting, fawn knitting, two-way knitting, half knitting, and satin knitting. Examples of the nonwoven fabric include nonwoven fabrics manufactured by a dry method such as needle punch, thermal bond, chemical bond, and stitch bond, a wet method such as pulp, a spun bond method, a melt blown method, and a spunlace method.
[0038]
The form of the fibers constituting the fiber cloth is not particularly limited, and examples thereof include filament yarns, spun yarns, blended yarns, bulky yarns (such as stretchable bulky processed yarns and non-stretched bulky processed yarns), hollow fibers, and the like. Coated yarns, core yarns, composite yarns, flat yarns, modified cross-section yarns, split yarns, blended yarns, and the like.
[0039]
Examples of the fibers constituting the fiber fabric include synthetic fibers, natural fibers, regenerated fibers, and semi-synthetic fibers. The synthetic fiber is not particularly limited, and any of the conventional synthetic fibers can be used, and examples thereof include polyester fiber, nylon fiber, polyurethane fiber, and acrylic fiber. Examples of the natural fiber include cotton, wool, hemp, and cellulose fiber. Regenerated fibers include, for example, rayon, cupra and the like. Examples of the semi-synthetic fibers include acetate, triacetate, and promix. These fibers can be used alone or in combination of two or more. Among them, synthetic fibers such as polyester fiber, cellulose fiber, nylon fiber and the like, semi-synthetic fibers such as acetate fiber and the like are preferable, and dull yarns, CD polyester knit processed yarns, and spandex fibers (for example, trade names: ESPA, Toyobo Co., Ltd.) is particularly preferred. The single fineness of the dull yarn is usually about 0.1 to 1000 denier, preferably about 0.5 to 5 denier. The single fineness of the CD polyester knitted yarn is usually about 0.5 to 500 denier, preferably about 1 to 5 denier. The single denier of the spandex fiber is usually about 0.1 to 500 denier, preferably about 0.5 to 5 denier.
[0040]
The basis weight of the fiber cloth is not particularly limited, and can be appropriately selected from a wide range according to the form of the cloth, the material and form of the yarns constituting the cloth, and the like. However, the basis weight of the fabric is usually 50 to 500 g / m 2 Degree, preferably 100 to 300 g / m 2 It is about.
[0041]
Known water-dispersible cationic silicone resins that form a pollen-preventing coating on the surface of the fiber cloth can be used. For example, water-dispersibility is imparted by introducing a cationic group into a known organopolysiloxane. Modified organopolysiloxane. The cationic group is not particularly limited, but includes, for example, an amino group. Specific examples of the water-dispersible cationic silicone resin include, for example, carboxy group-modified organopolysiloxane, amino group-modified organopolysiloxane, and the like. Such a cationic organopolysiloxane may partially have a crosslinked structure in which a Si atom of a polysiloxane chain is bonded to a Si atom of another polysiloxane chain via an oxygen atom. The weight average molecular weight of the water-dispersible cationic organopolysiloxane is not particularly limited, but is usually 300 to 10,000, preferably 500 to 5,000. A commercially available water-dispersible cationic silicone resin can also be used. Specific examples thereof include, for example, Vigard AS (trade name, manufactured by Bayer AG), Lighttex 900 (trade name, manufactured by Kyoeisha Chemical Co., Ltd.), HiSofter K-300 (trade name, manufactured by Meisei Chemical Co., Ltd.), Silicolan FS-1 (trade name, manufactured by Keihin Kasei Co., Ltd.), Hillsoft SA-1 (trade name, manufactured by Clariant) and the like. Among these water-dispersible cationic silicone resins, those having high releasability are preferable, and examples thereof include silicolan FS-1. One type of water-dispersible cationic silicone resin can be used alone, or two or more types can be used in combination. The amount of the water-dispersible cationic silicone resin adhered to the fiber cloth is not particularly limited, and depends on various conditions such as the form of the fiber cloth, the form and material of the yarn constituting the fiber cloth, and the application of the obtained pollen prevention cloth. Although it is appropriately selected from a wide range, it is usually 0.05 to 5% by weight, preferably 0.1 to 1% by weight based on the total weight of the fiber cloth. If the content is less than 0.05% by weight, the anti-adhesive property and the release property of pollen may be insufficient. If the content exceeds 5% by weight, the texture, dyeability, lightness and the like of the fiber cloth may be impaired.
[0042]
The pollen prevention coating may contain one or more surfactants selected from a cationic surfactant and a nonionic surfactant, together with the water-dispersible cationic silicone resin. Known cationic surfactants can be used, for example, lauryltrimethylammonium chloride, cetyltrimethylammonium chloride, tallowalkyltrimethylammonium chloride, stearyltrimethylammonium chloride, behenyltrimethylammonium chloride, dioctyldimethylammonium chloride, distearyldimethyl Alkyl ammonium salts such as ammonium chloride, coconut oil alkyltrimethylammonium bromide, stearyltrimethylammonium bromide, lanolin-derived quaternary ammonium salts, benzalkonium chloride, stearyldimethylbenzylammonium chloride, laurylamine oxide, coconut oil alkylamine oxide, stearic acid Diethylaminoethylamido And the like. One cationic surfactant can be used alone, or two or more cationic surfactants can be used in combination. Known nonionic surfactants can be used, for example, sorbitan monolaurate, sorbitan sesquioleate, sorbitan trioleate, sorbitan monooleate, sorbitan monostearate, sorbitan tristearate, sorbitan monoisostearate Sorbitan fatty acid esters such as polyoxyethylene sorbitan monolaurate, POE sorbitan monostearate, POE sorbitan tristearate, polyoxyethylene sorbitan fatty acid esters such as POE sorbitan monostearate, POE sorbitan monoisostearate, polyethylene glycol monooleate, Polyethylene glycol monolauric acid, polyethylene glycol monostearic acid, polyethylene glycol monooleic acid Polyethylene glycol fatty acid esters such as polyethylene glycol distearic acid, polyethylene glycol dioleic acid, and polyethylene glycol diisostearate; polyoxyethylene alkyl ethers such as POE lauryl ether, POE cetyl ether, POE stearyl ether, POE oleyl ether, and POE behenyl ether; Diglyceryl stearate, diglyceryl monooleate, diglyceryl dioleate, diglyceryl monoisostearate, tetraglyceryl monostearate, tetraglyceryl tristearate, tetraglyceryl pentastearate, hexaglyceryl monolaurate, hexaglyceryl monomyristate , Decaglyceryl distearate, decaglyceryl diisostearate Polyglycerol fatty acid esters such as glycerol, polyglycol diester, coconut oil fatty acid monoethanolamide, lauroyl monoethanolamide, myristoyl monoethanolamide, lauroyl diethanolamide, coconut oil fatty acid diethanolamide, lauroyl isopropanol amide, myristoyl isopropanol amide, coconut fatty acid Fatty acid alkanol amides such as isopropanol amide, maltitol hydroxy fatty acid ethers, sugar derivatives such as alkylated polysaccharides, alkyl glucosides, sugar esters, polyoxyethylene castor oil, polyoxyethylene hardened castor oil, propylene glycol monostearate, self-emulsifying type Propylene glycol fatty acid esters such as propylene glycol monostearate, Glyceryl monostearate, glyceryl fatty acid esters such as self-emulsifying glyceryl monostearate, polyoxyethylene glycerin fatty acid esters such as POE glyceryl monostearate, POE sorbitol hexastearate, POE sorbite tetrastearate, POE sorbite tetraoleate, Examples include polyoxyethylene sorbite fatty acid esters such as POE sorbite monolaurate, POE octyl phenol ether, POE nonyl phenol ether, POE chlorophenol ether, polyethylene glycol and the like. One type of nonionic surfactant can be used alone, or two or more types can be used in combination. The amount of the surfactant attached to the fiber cloth is not particularly limited, and the type of the surfactant itself, the type and amount of the water-dispersible cationic silicone resin used in combination, the form of the fiber cloth, and the amount of the yarn constituting the fiber cloth Although it is appropriately selected from a wide range according to various conditions such as the form, material, and use of the obtained pollen-preventing fabric, it is usually 0.1 to 3% by weight, preferably 0.5% by weight based on the total weight of the fiber fabric. ~ 2% by weight. If the amount is less than 0.1% by weight, the effect of adding the surfactant may not be sufficiently exerted. If the content exceeds 3% by weight, the strength of the anti-pollen coating and the adhesion to the fiber fabric may be adversely affected.
[0043]
As the antistatic agent contained in the anti-pollen coating together with the water-dispersible cationic silicone resin and the surfactant, an antistatic agent commonly used in the charging treatment of textiles can be used. Specific examples of the antistatic agent include a quaternary ammonium salt, a guanidine compound, a phosphate ester salt, and a polyester resin. Also, a commercially available antistatic agent can be used. Specific examples thereof include, for example, Elenite (trade name, nonionic surfactant, guanidine compound, manufactured by Takamatsu Oil & Fats Co., Ltd.), Elenastat KE100 (trade name, quaternary ammonium salt, Keihin Kasei Co., Ltd.) ), Detron N (trade name, phosphate ester salt, manufactured by Nichika Chemical Co., Ltd.), Coromodel WL-6 (trade name, aqueous dispersion of polyester resin, manufactured by Takamatsu Oil & Fats Co., Ltd.), and the like. One kind of antistatic agent can be used alone, or two or more kinds can be used in combination. The amount of the antistatic agent attached to the fiber cloth is not particularly limited, and the type of the antistatic agent itself, the type and amount of the water-dispersible cationic silicone resin used in combination, the form of the fiber cloth and the amount of the yarn constituting the fiber cloth Although it is appropriately selected from a wide range according to various conditions such as the form, material, and use of the obtained pollen-preventing cloth, it is usually 0.1 to 2% by weight, preferably 0.3 to 2% by weight based on the total weight of the fiber cloth. 11% by weight. If the amount is less than 0.1% by weight, the antistatic agent may not be able to clearly show the improvement in pollen adhesion prevention and release properties. If it exceeds 2% by weight, the strength of the anti-pollen coating and the adhesion to the fiber cloth may be adversely affected.
[0044]
As the water-repellent synthetic resin contained together with the water-dispersible silicone resin and the surfactant in the pollen prevention coating, known resins commonly used for water-repellent treatment of textiles can be used. Resin, a mixture of a fluorine resin and an acrylic resin, a perfluoroalkyl group-containing polymer (for example, a polymer of a perfluoroalkyl group-containing acrylate), and the like. Among these, a water-repellent silicone resin and a water-repellent acrylic resin are preferred. Alternatively, a commercially available water-repellent synthetic resin can be used. Specific examples thereof include, for example, AG780 (trade name, perfluoro group-containing acrylate polymer, manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.), NK Guard NDN-7 (trade name, fluororesin, Nikka Chemical Co., Ltd.) )). One of the water-repellent synthetic resins can be used alone, or two or more can be used in combination. The amount of the water-repellent synthetic resin adhered to the fiber cloth is not particularly limited, and the type of the water-repellent synthetic resin itself, the type and the amount of the silicone resin, the type and the amount of the antistatic agent, the form of the fiber cloth and the fiber cloth Although it is appropriately selected from a wide range according to various conditions such as the form of the constituting yarn, the material, and the use of the obtained pollen preventing cloth, it is usually 0.5 to 5% by weight, preferably 0.5 to 5% by weight based on the total weight of the fiber cloth. Is 1 to 3% by weight. If the amount is less than 0.5% by weight, the adhesion of the anti-pollen coating to the fiber cloth and the strength of the anti-pollen coating may be insufficient. If the content exceeds 5% by weight, the texture of the fiber cloth and the like may be impaired, and the anti-adhesiveness and releasability of pollen may be reduced. The water-repellent synthetic resin usually impairs the release of pollen, but when used in combination with the water-dispersible cationic silicone resin, the effect of preventing the release of pollen is weakened, and the range of the adhesion amount is reduced. In the case of the use in the above, almost no effect of preventing the release of pollen is exhibited.
[0045]
The pollen-preventing coating may contain, in addition to the above-mentioned components, a general fiber treating agent such as a softening agent or a cross-linking agent, as long as the preferable properties are not impaired.
[0046]
The pollen-preventing fabric of the present invention can be produced, for example, by forming a pollen-preventing film at the time of resin processing in a general process of scouring, dyeing, resin processing and heat treatment of a fiber cloth.
[0047]
The scouring can be performed according to a known method. For example, the cloth may be immersed in a water bath of an alkaline aqueous solution containing a suitable surfactant. As a result, it is possible to remove the sizing agent, excess oil agent and the like adhering to the cloth.
[0048]
Staining can be performed according to a known method. For example, the dyeing is carried out by immersing the cloth in a dyeing bath containing a suitable dye and / or pigment, usually at a temperature of about 100 to 130 ° C., preferably 110 to 120 ° C., usually about 10 to 60 minutes, preferably about 10 to 60 minutes. Is completed in about 15 to 30 minutes. The dyed fabric is dried if necessary. Drying is usually performed at a temperature of about 80 to 110 ° C., and is completed in about 5 to 10 minutes. Before dyeing, the fabric may be subjected to a heat setting treatment. The heating temperature and the heating time in the heat setting treatment may be appropriately selected according to the material of the fibers constituting the fabric, the type of the fabric, and the like. When the cloth contains nylon fibers, a whitening treatment may be performed before dyeing. The whitening treatment can be performed according to a known method.For example, the cloth is immersed in a whitening treatment liquid containing sulfuric acid, glycerin and water, the cloth is taken out of the whitening treatment liquid, squeezed, and further immersed in water to remove the whitening treatment liquid. This is done by rinsing and drying.
[0049]
In the resin processing, for example, a water-dispersible cationic silicone resin and, if necessary, one or more selected from a surfactant, an antistatic agent, a water-repellent synthetic resin, and other additives are dissolved in water. Alternatively, the treatment is carried out by preparing a treatment liquid by dispersing, and immersing the dyed cloth in the treatment liquid, or applying or printing the treatment liquid on the dyed cloth. The treatment liquid has a solid content of 0.01 to 20% by weight, preferably 0.5 to 10% by weight, in consideration of the adjustment of the amount of each component attached to the fiber cloth (dyed cloth) and workability. It is prepared as follows. The immersion of the dyed fabric in the treatment liquid is usually performed at a temperature of 15 to 30 ° C. It is completed in about 0.5 to 2 minutes. The immersed cloth is squeezed so that the squeezing rate is usually about 60 to 100% by mangle. Known coating methods can be used to apply the treatment liquid to the dyed fabric, and examples thereof include brush coating, roll coater, blade coater, air knife coater, bar coater, size press, spray coat, gravure coater, and curtain coater. Can be Screen printing using a printing method may be performed. When the treatment liquid is applied to a part of the dyed cloth, a pattern pattern, an emboss pattern, or the like may be used.
[0050]
The heat treatment can be performed according to a known method. For example, it can be performed by steaming at 130 to 200 ° C. for 5 to 15 minutes by a high-temperature steaming method, or by performing dry heat treatment at 180 to 210 ° C. for 20 seconds to 2 minutes by a thermosol method.
[0051]
If necessary, cleaning may be performed after the heat treatment. Washing can be performed according to a known method. For example, reduction washing in which a cloth is immersed in a washing bath at 70 to 80 ° C. containing 1 to 2 g / l of a nonionic surfactant, 3 to 5 cc / l of an aqueous solution of sodium hydroxide, and 2 to 3 g / l of hydrosulfite is performed. No.
[0052]
The thus-obtained pollen-preventing fabric of the present invention can be used for all applications in which fiber fabrics are conventionally used, and in particular, medical aids such as coats, outerwear and other various garments, masks, bandages, eye patches and the like. It can be suitably used for products.
[0053]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to Examples and Comparative Examples. In the following, “%” means “% by weight” unless otherwise specified.
[0054]
Example 1
A woven fabric (polyester / triacetate = 34% / 66%) woven with 65d / 15f triacetate and 30d / 24f polyester for both warp and weft is scoured, washed with water, dried at 130 ° C and 2 minutes at 190 ° C. And then immersed in the following black dyeing solution at a bath ratio of 1:20 at 130 ° C. for 30 minutes to perform dyeing, taken out of the dyeing solution, and dried at 130 ° C. to produce a dyed fabric.
[0055]
(Black staining solution)
Black disperse dye: 12% owf
(Product name: TA7Y01P, manufactured by Dystar)
Nonionic surfactant: 1 g / liter
(Product name: Nikka Sun Salt SN-130, manufactured by Nikka Chemical Co., Ltd.)
Acetic acid: 1 g / liter
[0056]
Subsequently, an aqueous dispersion of a cationic silicone resin containing a cationic polyorganosiloxane and a cationic surfactant (trade name: Silicolan FS-1, manufactured by Keihin Kasei Co., Ltd.) was added to an antistatic agent (trade name: Elenite 139). , Manufactured by Takamatsu Yushi Co., Ltd.), added with water, and added 0.3% owf of cationic polyorganosiloxane, 0.6% owf of cationic surfactant and 0.5% of antistatic agent. An aqueous treatment liquid containing a ratio of% owf was prepared.
[0057]
The dyed fabric obtained above was immersed in an aqueous treatment solution, squeezed with a mangle at a squeezing ratio of 80%, dried at 130 ° C., and heat-treated at 150 ° C. for 1 minute to produce a pollen-preventing fabric of the present invention. In this fabric, the attached amount of the cationic polyorganosiloxane was 0.3%, the attached amount of the cationic surfactant was 0.6%, and the attached amount of the antistatic agent was 0.5%.
[0058]
In addition, when water was sprayed on the surface of the obtained pollen-preventing fabric on which the coating was formed, the water permeated immediately, and it was clear that the fabric had good water wettability.
[0059]
Comparative Example 1
The same operation as in Example 1 was carried out except that the treatment with the aqueous treatment liquid was not performed, to produce a fabric of a comparative example.
[0060]
Each of the fabrics of Example 1 and Comparative Example 1 was subjected to a pollen adhesion test by the in-house method and the Japan Spinning Inspection Association method. The pollen adhesion prevention and release properties were evaluated as follows. Table 1 shows the results.
[0061]
(Evaluation of anti-adhesion properties)
One piece of the fabric of Example 1 and Comparative Example 1 cut into a 1 cm square was placed in a 20 ml sample bottle containing 20 mg of pollen, and the lid was closed. This was put into a pilling meter (ICI type testing machine) and subjected to a rotation treatment for 10 minutes. After the treatment, the cloth was taken out, and the number of pollen adhering to the cloth surface was counted with an electron microscope. The same operation was repeated 10 times to determine the average number of pollen adhesions, and the anti-adhesion property was calculated according to the following equation. The larger the value of the anti-adhesion property, the less pollen is likely to adhere.
Anti-adhesion property (%) = (1−average pollen adhesion number of Example 1 or Comparative Example 1 / average pollen adhesion number of Comparative Example 1) × 100
[0062]
(Evaluation of detachability)
A pollen release test was conducted by the Japan Spinning Inspection Association. That is, the cloths of Example 1 and Comparative Example 1 were cut into 7 cm squares, a fixed amount of pollen was adhered to the cloths, and then the release operation of gently shaking the cloth left and right by hand was repeated five times. The same section of each fabric was photographed with a microscope before and after the release operation, the number of pollens was counted, the pollen reduction rate was calculated according to the following equation, and the releasability of the pollen was evaluated.
Reduction rate (%) = [(number of pollen before release operation−number of pollen after release operation) / number of pollen before release operation] × 100
[0063]
[Table 1]
Figure 2004346467
[0064]
From Table 1, it can be seen that Example 1 has a smaller number of pollen attached than Comparative Example 1, and the attached pollen is easily separated from the cloth.
[0065]
Example 2
The woven fabric (polyester / triacetate = 20% / 80%) was dyed in the same manner as in Example 1 to produce a dyed fabric.
[0066]
Then, a fluorine-based water-repellent synthetic resin (trade name: NK Guard NDN-7, Nichika Chemical Co., Ltd.) was added to an aqueous dispersion (silicolan FS-1) of a cationic silicone resin containing a cationic polyorganosiloxane and a cationic surfactant. (Manufactured by Co., Ltd.), and water was further added. The cationic polyorganosiloxane was 0.3% owf, the cationic surfactant was 0.6% owf, and the fluorine-based water-repellent synthetic resin was 3% owf. Aqueous treatment solution was prepared containing at the following ratio.
[0067]
The dyed fabric was immersed in an aqueous treatment liquid, squeezed with a mangle at a squeezing ratio of 80%, dried at 130 ° C., and heat-treated at 150 ° C. for 1 minute to obtain a pollen adhesion-preventive processed fabric of the example. In this fabric, the attached amount of the cationic polyorganosiloxane was 0.3%, the attached amount of the cationic surfactant was 0.6%, and the attached amount of the water-repellent synthetic resin was 3%.
[0068]
Comparative Example 2
The same operation as in Example 2 was carried out except that the treatment with the aqueous treatment liquid was not performed, to produce a fabric of a comparative example.
[0069]
For each of the fabrics of Example 2 and Comparative Example 2, the pollen adhesion prevention properties were compared and evaluated in the same manner as in Example 1. As a result, the fabric of Example 2 was 35.2%. In comparison, it was found that pollen was less likely to adhere.
[0070]
Example 3
The woven fabric (polyester / triacetate = 43% / 57%) was dyed in the same manner as in Example 1 to produce a dyed fabric.
[0071]
Next, water is added to an aqueous dispersion (silicolan FS-1) of a cationic silicone resin containing a cationic polyorganosiloxane and a cationic surfactant, and 0.3% owf of the cationic polyorganosiloxane and the cationic interface are added. An aqueous treatment liquid containing the activator at a ratio of 0.6% owf was prepared.
[0072]
The dyed fabric was immersed in an aqueous treatment solution, squeezed with a mangle at a squeezing ratio of 80%, dried, and heat-treated to produce a pollen-preventing fabric of the present invention. In this fabric, the amount of the cationic polyorganosiloxane synth was 0.3%, and the amount of the cationic surfactant was 0.6%.
[0073]
Comparative Example 3
The same operation as in Example 3 was carried out except that the treatment with the aqueous treatment liquid was not performed, to produce a fabric of a comparative example.
[0074]
For each of the fabrics of Example 3 and Comparative Example 3, in the same manner as in Example 1, the pollen adhesion preventing properties were comparatively evaluated. Table 2 shows the results.
[0075]
In addition, for each of the fabrics of Example 3 and Comparative Example 3, the releasability of pollen was evaluated according to the following method. Table 2 shows the results.
[0076]
Test method: 1 mg of pollen was uniformly spread over a 1 cm square of each of the fabrics of Example 3 and Comparative Example 3, and the number of pollen adhered on the fabric surface was counted by an electron microscope. Thereafter, the cloth on which the pollen is adhered is lightly tapped five times with a finger, and the number of pollen adhering to the cloth surface is counted with an electron microscope each time, and the pollen reduction rate is calculated according to the following formula, and the average of the reduction rate is further calculated. The values were determined, and the release of pollen was evaluated. The larger the rate of decrease, the better the pollen release property.
Reduction rate (%) = [1−average number of pollen adhered after beating at each level / average number of pollen adhered before beating at each level] × 100
[0077]
[Table 2]
Figure 2004346467
[0078]
From Table 2, it can be seen that the pollen-preventing fabric of the present invention is excellent in pollen adhesion prevention and release properties.
[0079]
Example 4
A 100% polyethylene terephthalate taffeta fabric was dyed in the same manner as in Example 1 to produce a dyed fabric. This dyed fabric was immersed in an aqueous treatment liquid having the following composition, squeezed with a mangle at a squeezing ratio of 80%, dried at 140 ° C., and heat-treated at 170 ° C. for 1 minute to produce a pollen-preventing fabric of the present invention. In this fabric, the attached amount of the cationic polyorganosiloxane was 0.3%, the attached amount of the cationic surfactant was 0.6%, and the attached amount of the antistatic agent was 0.5%.
[0080]
(Aqueous treatment liquid)
Cationic polyorganosiloxane (silicolan FS-1) 0.3% owf
Cationic surfactant (contained in silicolan FS-1) 0.6% owf
Antistatic agent (Elenite 139) 0.5% owf
Water
[0081]
Comparative Example 4
The same operation as in Example 4 was carried out except that the treatment with the aqueous treatment liquid was not performed, to produce a fabric of a comparative example.
[0082]
For each of the fabrics of Example 4 and Comparative Example 4, comparative evaluation of the pollen adhesion prevention properties was performed in the same manner as in Example 1, and the reduction rate (%) was determined in the same manner as in Example 3 to determine the pollen release property. evaluated. Table 3 shows the results.
[0083]
[Table 3]
Figure 2004346467
[0084]
From Table 3, it can be seen that the pollen-preventing fabric of the present invention has excellent pollen adhesion-preventing properties and release properties.
[0085]
【The invention's effect】
According to the present invention, by forming a coating made of a water-dispersible cationic silicone-based resin on the surface of a fiber cloth, pollen can be adhered without impairing the texture, lightness, etc. inherent to the fiber cloth. It is possible to obtain a pollen-preventing fabric that is difficult and easily falls off even when pollen adheres.
[0086]
Therefore, the pollen-preventing fabric of the present invention can be suitably used as a material for medical supplies such as coats, outerwear and other clothing, masks, eye patches, bandages and the like. Furthermore, clothing, medical aids, and the like made of the pollen-preventing fabric of the present invention are hard to adhere to pollen, and even if pollen adheres, they are easily dropped off by lightly shaking, etc. Very low.
[0087]
According to the present invention, by adding a surfactant selected from a cationic surfactant and a nonionic surfactant to the coating made of the water-dispersible cationic silicone resin, The effect of the system resin is improved.
[0088]
According to the present invention, by adding an antistatic agent to the coating made of the water-dispersible cationic silicone resin, the pollen adhesion of the anti-pollen fabric of the present invention is further reduced, and the release of pollen The performance is further improved.
[0089]
According to the present invention, the water-dispersible cationic silicone resin film further contains a water-repellent synthetic resin so that the adhesion strength of the film to the fiber cloth can be maintained without impairing the adhesion prevention and release properties of pollen. Furthermore, the washing resistance and the color fastness of the pollen-preventing cloth can be improved.

Claims (10)

繊維布帛の表面の全面または一部に、水に分散可能なカチオン性シリコーン系樹脂を含む被膜が形成されていることを特徴とする花粉防止布帛。A pollen-preventing cloth, wherein a coating containing a water-dispersible cationic silicone resin is formed on the entire surface or a part of the surface of the fiber cloth. 被膜がさらにカチオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤から選ばれる1種または2種以上の界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1記載の花粉防止布帛。The pollen-preventing fabric according to claim 1, wherein the coating further comprises one or more surfactants selected from a cationic surfactant and a nonionic surfactant. 被膜がさらに帯電防止剤および/または撥水性合成樹脂を含むことを特徴とする請求項1または2記載の記載の花粉防止布帛。3. The pollen-preventing fabric according to claim 1, wherein the coating further comprises an antistatic agent and / or a water-repellent synthetic resin. 水に分散可能なカチオン性シリコーン系樹脂の繊維布帛への付着量が、繊維布帛の全重量の0.05〜5重量%であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれかに記載の花粉防止布帛。The amount of the cationic silicone resin dispersible in water attached to the fiber cloth is 0.05 to 5% by weight based on the total weight of the fiber cloth. A pollen-preventing fabric as described. 界面活性剤の繊維布帛への付着量が繊維布帛全重量の0.1〜3重量%であることを特徴とする請求項2〜4のうちのいずれかに記載の花粉防止布帛。The pollen-preventing cloth according to any one of claims 2 to 4, wherein the amount of the surfactant attached to the fiber cloth is 0.1 to 3% by weight of the total weight of the fiber cloth. 帯電防止剤の繊維布帛への付着量が繊維布帛の全重量の0.1〜2重量%であることを特徴とする請求項2〜5のうちのいずれかに記載の花粉防止布帛。The pollen-preventing cloth according to any one of claims 2 to 5, wherein the amount of the antistatic agent attached to the fiber cloth is 0.1 to 2% by weight of the total weight of the fiber cloth. 撥水性合成樹脂の繊維布帛への付着量が繊維布帛の全重量の0.5〜5重量%であることを特徴とする請求項2〜6のうちのいずれかに記載の花粉防止布帛。The pollen-preventing cloth according to any one of claims 2 to 6, wherein the amount of the water-repellent synthetic resin adhered to the fiber cloth is 0.5 to 5% by weight of the total weight of the fiber cloth. 撥水性合成樹脂が撥水性シリコーン系樹脂および/またはアクリル系樹脂であることを特徴とする請求項2〜7のうちのいずれかに記載の花粉防止布帛。The pollen-preventing cloth according to any one of claims 2 to 7, wherein the water-repellent synthetic resin is a water-repellent silicone resin and / or an acrylic resin. 繊維布帛が織物、編物または不織布であることを特徴とする請求項1〜8のうちのいずれかに記載の花粉防止布帛。The pollen-preventing fabric according to any one of claims 1 to 8, wherein the fiber fabric is a woven fabric, a knitted fabric, or a nonwoven fabric. 繊維布帛がポリエステル繊維、セルロース繊維、アセテート繊維およびナイロン繊維から選ばれる1種または2種以上の繊維を含む織物、編物または不織布であることを特徴とする請求項1〜9のうちのいずれかに記載の花粉防止布帛。The fiber fabric is a woven fabric, a knitted fabric, or a nonwoven fabric containing one or more fibers selected from polyester fibers, cellulose fibers, acetate fibers, and nylon fibers, according to any one of claims 1 to 9, A pollen-preventing fabric as described.
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