JP2004346117A - Polyester film for mold release film - Google Patents

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JP2004346117A JP2003141959A JP2003141959A JP2004346117A JP 2004346117 A JP2004346117 A JP 2004346117A JP 2003141959 A JP2003141959 A JP 2003141959A JP 2003141959 A JP2003141959 A JP 2003141959A JP 2004346117 A JP2004346117 A JP 2004346117A
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polarizing plate
polyester
polyester film
release film
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Hiroteru Okumura
博輝 奥村
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Mitsubishi Polyester Film Corp
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Mitsubishi Polyester Film Corp
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a polyester film for a mold release film which permits practice of a precise inspection of a polarizing plate without detriment to handling properties in a crossed Nicol prism method, and a mold release film for protecting the polarizing plate obtained using the film. <P>SOLUTION: The polyester film for the mold release film has a dynamic friction coefficient of at most 0.5 and a maximum transmittance of a 550 nm light of at most 30% in a crossed Nicol prism state, and contains 0 piece/m<SP>2</SP>of foreign matters of a maximum size of at least 150 μm and at most 1.5 pieces/m<SP>2</SP>of foreign matters of a maximum size of at least 30 μm in the film. The mold release film for protecting the polarizing plate is manufactured using the film. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示用途等のフィルムにおいて重要な特性である光学特性に優れたポリエステルフィルムであり、特に偏光板用の離型フィルムに好適に使用されるポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話やパーソナルコンピューターの急速な普及に伴い、従来型のディスプレイであるCRTに比べ、薄型軽量化、低消費電力、高画質化等の高性能化が可能である液晶ディスプレイ(LCD)の需要が著しく伸びつつあり、LCDの大画面化についてもその技術の成長は著しい。LCDの大画面化の1例として、最近では例えば17インチ以上の大型モニタや大型TV用途にLCDが使用されている。大画面化されたLCDにおいては、LCD内に組み込まれたバックライトの輝度を上げることや、輝度を向上させるフィルムを液晶ユニット内に組み込むこと等により、大画面で明るいLCDとする場合が多い。
【0003】
このようないわゆる高輝度タイプのLCDでは、ディスプレイ中に存在する小さな輝点が問題となる場合が多く、ディスプレイ中に組み込まれる偏光板、位相差板または位相差偏光板といった構成部材においては、これまでの低輝度タイプのLCDでは問題にならなかったような微小なサイズの異物が問題となってきており、製造工程における異物の混入を防ぐ一方で、万一、異物が混入した場合であっても欠陥として確実に認知できるような検査性の向上も重要となってきている。
【0004】
偏光板の欠陥検査としては、クロスニコル法による目視検査が一般的であり、30インチ以上の大型TV用途に使用する偏光板等では、クロスニコル法を利用した自動異物検査器による検査も実施されつつある。このクロスニコル法は2枚の偏光板をその配向主軸を直交させて消光状態とし、異物や欠陥があればそこが輝点として現れるので、目視による欠点検査ができるという方法である。ここで、偏光板には粘着剤層を介して離型層を設置したポリエステルフィルムが使用されており、2枚の偏光板の間に離型ポリエステルフィルムが挟み込まれた状態でクロスニコル検査を実施するが、一般に、離型ポリエステルフィルムをこれに用いた場合には、クロスニコル法の検査の障害となり、異物の混入や欠陥を見逃しやすくなるという不具合が生じる場合がある。また、ポリエステルフィルムに異物や欠陥がある場合には、偏光板の欠陥なのかどうかが判別できずに偏光板を不良品とする場合があるため、偏光板製造の際の不良率を上昇させる原因となる場合があり問題となる。
【0005】
従来の離型フィルム用二軸配向ポリエステルフィルムとしては、フィルム内の異物個数を規定しているもの(例えば、特許文献1参照)、二枚の偏光板の間にポリエステルフィルムを挟み込んだ際、リタデーション値がある範囲内である場合に検査性が向上するといったもの(例えば、特許文献2参照)等が知られているいるが、これらを使用しても欠陥を確実に見いだすための検査を実施する場合には、問題となる場合がある。また、フィルム中の異物を減らす方法として特許文献1の実施例1に記載された方法が有用であるが、かかるフィルムを離型フィルムとした際に離型フィルムのハンドリング性の点で問題が生じる場合があり、好ましくない。
【0006】
【特許文献1】特開平08−294988号公報
【特許文献2】特開2000−338327号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであって、その解決課題は、偏光板のクロスニコル法による検査において、ハンドリング性を損なうことなく精度ある検査を実施できるような離型フィルム用ポリエステルフィルム、および当該フィルムを用いた偏光板保護用離型フィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構成を有するポリエステルフィルムによれば、上記課題が容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明の要旨は、動摩擦係数が0.5以下、クロスニコル下における550nm光の最大透過率が30%以下のポリエステルフィルムであり、当該フィルム中に存在する最大径150μm以上の異物が0個/m、最大径30μm以上の異物が1.5個/m以下であることを特徴とする離型フィルム用ポリエステルフィルム、および当該フィルムを用いてなる偏光板保護用離型フィルムに存する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうポリエステルとは、ジカルボン酸と、ジオールとからあるいはヒドロキシカルボン酸とから重縮合によって得られるエステル基を含むポリマーを指す。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、コハク酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、ジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール等を、ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等をそれぞれ例示することができる。
【0011】
かかるポリマーの代表的なものとして、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6―ナフタレート等が例示される。これらのポリマーはホモポリマーであってもよく、また第3成分を共重合させたものでもよい。
本発明のフィルムとしては、優れた強度や寸法安定性の観点から2軸配向ポリエステルフィルムであることが好ましく、2軸延伸フィルムが好ましく用いられるが、得られたフィルムが2軸配向性を持てば、未延伸または少なくとも一方に延伸されたポリエステルフィルムを用いることもできる。
【0012】
本発明におけるポリエステルフィルムは、偏光フィルム2枚を使用してクロスニコル状態とし、2枚の偏光フィルムの間にポリエステルフィルムを挟み込んだ積層体とした際に、積層体について550nm光の透過率が30%以下であり、好ましくは15%以下、10%以下の場合が最も好ましい。クロスニコル下での550nm光の最大透過率が30%を超える場合には、偏光板を使用したクロスニコル検査の際に光漏れが大きく、また面内での干渉色の変動が大きくなる傾向にあり、結果として輝点などの欠陥部分を見落とす可能性が高くなり好ましくない。
【0013】
さらに、フィルム中に存在する最大径150μm以上の異物は0個/mであり、最大径30μm以上の異物は1.5個/m以下、好ましくは1個/m以下である。最大径150μm以上の異物が0個/mまたは最大径30μm以上の異物が1.5個/m以下の条件を逸脱する場合には、検査の際にポリエステルフィルム中の異物が輝点となり、偏光板等の不良と判別がつかない場合が多く、偏光板等自身を不良品と見なす場合があるため好ましくない。
さらには、本発明のフィルムの動摩擦係数は0.5以下であり、好ましくは0.4以下である。動摩擦係数が0.5を超える場合には、離型フィルムとした際に製品ロールの巻ズレを引き起こす場合があったり、偏光板保護用として離型フィルムを使用する際にはそのハンドリング性が悪化したりする点で好ましくない。
フィルムヘーズについては6%以下であることが好ましく、フィルムヘーズが6%を超える場合には、欠陥部の輝点が発見しにくくなる傾向がある。
【0014】
また、ポリエステルフィルムを180℃、10分間熱処理した後、ジメチルホルムアミドにより抽出されるオリゴマー量(以下、表面OL量という)は、10mg/m以下、さらには1mg/m以下であることが望ましい。表面OL量が10mg/mより多い場合には、離型層設置時の加熱工程においてフィルム表面にOLが析出し、離型層設置工程を汚染したり、離型層を設け偏光板に貼り合わせた際に、粘着剤へオリゴマーが転移し、結果として粘着剤に異物を混入させたりする場合がある。
【0015】
さらに、フィルム表面に存在する幅10μm以上の傷の数が、20個/m以下、さらには10個/m以下が好ましい。幅10μmの傷の数が20個/mより多い場合、クロスニコル検査の際にフィルム表面の傷の箇所が輝点となる場合や、反射光により偏光板等の外観検査を行う場合、輝点として認知し偏光板等を不良品とする場合がある。
また、色差計を用いて透過光により測定されるb値は、−2.0〜2.0の範囲内であることが好ましい。b値がこの範囲を外れる場合には、ポリエステルフィルム上に離型層を設置した離型フィルムロールにおいてその端面の色調が極端に黄色い場合や青い場合があり、実用上問題の生じる場合がある。
【0016】
本発明のポリエステルフィルムには、作業性を良好にする目的でフィルム中にフィラーを添加し、フィルムの滑り性を向上させることが好ましく、添加するフィラーとしては、例えばシリカ、炭酸カルシウム、カオリン、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ゼオライト等の無機粒子、またはシリコーン樹脂、架橋ポリスチレン、アクリル樹脂等の有機粒子を単独または混合体でフィルム中に配合させることが挙げられる。この場合、使用する粒子の平均粒径、添加量、さらに粒径分布は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されるものではないが、平均粒径は0.1〜4.0μm、添加量は0.01〜3.0重量%であることが好ましい。
【0017】
このような添加フィラー群の中でも、ポリエステルに対して0.03重量%以上の添加量でフィルム中に炭酸カルシウム粒子を配合することにより、異物の少ないポリエステルフィルムを作成することができ、好ましい場合がある。
本発明のポリエステルフィルムは、本発明の効果を損なわない限り、単層フィルムであっても複数の層が積層された多層フィルムであってもよいが、2種2層、2種3層や3種3層といった多層構成のフィルムであることが好ましい。
【0018】
以下、本発明のフィルムの製造方法に関して具体的に説明するが、本発明の要旨を満足する限り、本発明は以下の例示に特に限定されるものではない。
公知の手法により乾燥したポリエステルチップを溶融押出装置に供給し、それぞれのポリマーの融点以上である温度に加熱し溶融する。次いで、溶融したポリマーをダイから押出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
【0019】
本発明においては、このようにして得られたシートを2軸方向に延伸してフィルム化することが好ましい。延伸条件について具体的に述べると、前記未延伸シートを、好ましくは縦方向に70〜145℃で1.3〜6倍に延伸し、縦1軸延伸フィルムとした後、横方向に90〜160℃で1.3〜6倍延伸を行い、150〜240℃で1〜600秒間熱処理を行うことが好ましい。さらにこの際、熱処理の最高温度ゾーンおよび/または熱処理出口のクーリングゾーンにおいて、縦方向および/または横方向に0.1〜20%弛緩する方法が好ましい。また、必要に応じて再縦延伸、再横延伸を付加することも可能である。延伸方法としては、逐次2軸延伸であっても同時2軸延伸であってもよく、同時2軸延伸法による延伸方法が好ましい。
【0020】
本発明のポリエステルフィルムは、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その要求特性に応じて必要な特性、例えば帯電防止性、耐候性および表面硬度の向上のため、必要に応じて縦延伸終了後、横延伸のテンター入口前にコートをしてテンター内で乾燥する、いわゆるインラインコートを行ってもよい。また、フィルム製造後にオフラインコートで各種のコートを行ってもよい。このようなコートは片面、両面のいずれでもよい。コーティングの材料としては、オフラインコーティングの場合は水系および/または溶媒系のいずれでもよいが、インラインコーティングの場合は水系または水分散系が好ましい。
【0021】
また、本発明のポリエステルフィルムには、本発明の効果を損なわない範囲であれば、他の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等を混合することができる。また、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、顔料、蛍光増白剤等を混合することができる。
本発明のポリエステルフィルムに離型層を設置する場合、離型層を構成する材料は離型性を有するものであれば特に限定されるものではなく、硬化型シリコーン樹脂を主成分とするタイプでもよいし、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂等の有機樹脂とのグラフト重合等による変性シリコーンタイプ等を使用してもよい。それらの中でも、硬化型シリコーン樹脂を主成分とした場合に離型性が良好な点で良い。
【0022】
硬化型シリコーン樹脂の種類としては、溶剤付加型・溶剤縮合型・溶剤紫外線硬化型、無溶剤付加型、無溶剤縮合型、無溶剤紫外線硬化型、無溶剤電子線硬化型等いずれの硬化反応タイプでも用いることができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、種々の諸物性、特性は以下のように測定、または定義されたものである。
【0024】
(1)クロスニコル下での550nm光の最大透過率の測定
ポリエステルフィルムの端部からフィルム幅方向に、フィルム幅に対して10、50、90%の位置に相当する箇所よりそれぞれ6cm角の正方形サンプルを切り出し、3箇所のフィルムについて王子計測機器社製の自動複屈折率計(KOBRA−21ADH)により、550nm光におけるリタデーション、および配向角をそれぞれ測定し、下記式▲1▼により550nm光における透過率を算出した。3箇所のサンプルの内、最も高い透過率をそのフィルムの最大透過率とした。
透過率=Sin(2θ)・Sin (π・Re/550) …▲1▼
(上記式中、θはポリエステルフィルムの配向角(deg.)Reはポリエステルフィルムのリタデーション(nm)を意味する)
【0025】
(2)異物個数の測定
幅700mm、長さ10m(面積7m)のポリエステルフィルムについて、クロスニコル法を用いた目視による異物検査を行い、検出された全異物の大きさを、光学顕微鏡を用いて測定し、長軸が150μm以上の大きさの異物個数、長軸が30μm以上の大きさの異物個数をカウントした後、単位面積あたりに換算した。なお、本実施例では、長尺サンプルにより異物検査を実施したが、例えばA4サイズのような小さな試料でも同様な手法により、異物個数の測定は可能である。
【0026】
(3)動摩擦係数の測定
平滑なガラス板上に、幅15mm、長さ150mmに切り出したフィルム同士を2枚重ね、その上にゴム板をのせ、更にその上に荷重をのせ、2枚のフィルムの接圧を2g/cmとして、20mm/分でフィルム同志を滑らせて摩擦力を測定した。5mm滑らせた点での摩擦係数を動摩擦係数として算出した。
【0027】
(3)フィルムヘーズの測定
JIS−K6714に準じ、日本電色工業社製分球式濁度計NDH−20Dによりフィルムのヘーズを測定した。
【0028】
(4)表面オリゴマー量の測定
上部が開放され、底辺の面積が250cmとなるように、熱処理後のポリエステルフィルムを折って、四角の箱を作成した。なお、フィルムに塗布層を設けられている場合は、塗布層面が内側となるようにする。次いで、上記の方法で作成した箱の中にDMF10mlを入れ3分間放置後DMFを回収し、回収したDMFを液体クロマトグラフィー(島津LC−7A)に供給して、DMF中のオリゴマー量を求め、この値を、DMFを接触させたフィルム面積で割って、フィルム表面オリゴマー量(mg/m)とした。DMF中のオリゴマー量は、標準試料ピーク面積と測定試料ピーク面積のピーク面積比より求めた(絶対検量線法)。標準試料の作成は、予め分取したオリゴマー(環状三量体)を正確に秤量し、正確に秤量したDMFに溶解して作成した。標準試料の濃度は、0.001〜0.01mg/mlの範囲が好ましい。なお、液体クロマトグラフの条件は下記のとおりとした。
移動相A:アセトニトリル
移動相B:2%酢酸水溶液
カラム:三菱化学(株)製 MCI GEL ODS 1HU
カラム温度:40℃
流速:1ml/分
検出波長:254nm
【0029】
(5)傷個数の測定
幅1500mm、長さ10m(面積15m)のフィルム表面にハロゲンライトにて光を当て、目視にてフィルム表面を観察、輝点となって現れるキズの個数をカウントし、全てのキズについて光学顕微鏡にて幅を測定し、幅10μm以上のキズの個数を算出した。本実施例では、長尺サンプルについて幅10μm以上のキズ個数をカウントしたが、例えばA4サイズ程度の大きさのフィルムであっても、上記と同様な方法にて幅10μm以上のキズ個数を測定することは可能である。
【0030】
(6)b値の測定
日本電色工業(株)製分光色色差計 SE−2000型を用いて、JIS Z−8722の方法に準じて透過法によるb値を測定した。
【0031】
(8)クロスニコル下での目視検査性
得られたポリエステルフィルムを用いて硬化型シリコーン樹脂(信越化学製「KS−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CAT−PL−8」)1部、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン混合溶媒系2200部より成る離型剤を塗工量が0.1g/mmになるように塗布して170℃で10秒間の乾燥を行い、離型フィルムを得た後、離型フィルムの幅方向が偏光フィルムの配向軸と平行となるように、粘着剤を介して離型フィルムを偏光フィルムに密着させ偏光板とし、密着させた離型フィルム上に配向軸がフィルム幅方向と直交するように検査用の偏光板を重ね合わせ、偏光板側より白色光を照射し、検査用の偏光板より10人の検査員がそれぞれ目視にて観察し、クロスニコル下での目視検査性を下記基準に従い評価した。なお、測定の際には、得られたポリエステルフィルムの端部からフィルム幅方向に、フィルム幅に対して10、50、90%の位置に相当する箇所よりそれぞれA4サイズのサンプルを切り出して実施した。
【0032】
<クロスニコル下での目視検査性 判定基準>
(検査性良好) ◎>○>△>×>×× (検査性不良)
上記判定基準中、△以上のものが実使用上問題なく使用できるレベルである。
【0033】
(9)異物認知性
硬化型シリコーン樹脂(信越化学製「KS−779H」)100部、硬化剤(信越化学製「CAT−PL−8」)1部、メチルエチルケトン(MEK)/トルエン混合溶媒系2200部よりなる離型剤を塗工量が0.1g/mmになるようにポリエステルの片面に塗布して170℃で10秒間の乾燥を行い、離型フィルムを得た後、離型フィルムの幅方向が偏光フィルムの配向軸と平行となるように、公知のアクリル系粘着剤を介して離型フィルムを偏光フィルムに密着させ離型フィルム付きの偏光板を作成した。ここで、上記偏光板を作成する際、粘着剤と偏光フィルムとの間に50μm以上の大きさを持つ黒色の金属粉(異物)を50個/mとなるように混入させた。このようにして得られた異物を混入させた偏光板離型フィルム上に配向軸が離型フィルム幅方向と直交するように検査用の偏光板を重ね合わせ、偏光板側より白色光を照射し、検査用の偏光板より10人の検査員がそれぞれ目視にて観察し、粘着剤と偏光フィルムとの間に混入させた異物を見いだせるかどうかを下記分類にて評価した。なお、測定の際には、得られたフィルムの中央部と両端部の計3カ所のフィルムを用いて評価し、目視検査性が最も良好であった箇所の結果をもって、そのフィルムの異物認知性とした。
<異物認知性・分類基準>
(異物認知性良好) ◎>○>△>× (異物認知性不良)
上記判定基準中、○以上のものが実使用上問題なく使用できるレベルである。
【0034】
実施例1
(ポリエステルチップの製造法)
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール70部、および酢酸カルシウム一水塩0.07部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に、燐酸0.04部および三酸化アンチモン0.035部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じて、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常法に従い、チップ化して固有粘度が0.65であるポリエステルAを得た。
ポリエステルAを公知の方法により固層重合し、IV=0.75となるポリエステルBを得た。
上記ポリエステルAを製造する際、平均一次粒径0.7μmの炭酸カルシウムを10000ppm添加し、ポリエステルCを得た。
上記ポリエステルAを製造する際、平均一次粒径2.4μmの非晶質シリカを8000ppm添加し、ポリエステルDを得た。
上記ポリエステルAを製造する際、平均一次粒径60nmのδ型の酸化アルミニウムを20000ppm添加し、ポリエステルEを得た。
【0035】
(ポリエステルフィルムの製造)
上記ポリエステルA〜Eを下記表1に示す配合比でA層、B層用の混合原料とし、2台の二軸押出機に各々を供給し、285℃で溶融した後、A層を最外層(表層)、B層を中間層として、全厚みに対して、A層/B層/A層=8%/84%/8%の厚み比となるように、2種3層の構成で20℃に冷却したキャスティングドラム上に共押出し、冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、105℃にて縦方向に3.1倍延伸した後、テンター内で予熱工程を経て100℃で4.7倍の横延伸を施した後、200℃で10秒間の熱処理を行い、その後180℃で幅方向に10%の弛緩を加え、幅3000mm、厚み40μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムは、目視検査性や異物認知性に優れ実用性の高いポリエステルフィルムであった。
【0036】
実施例2〜4
原料配合、製膜条件、フィルム厚みを表1記載のようにした以外は実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは、表1に示したような結果となり、それぞれで目視検査性や異物認知性に差があるものの、いずれも実用性の高いフィルムであった。
【0037】
比較例1〜4
原料配合、製膜条件を下記表2記載のようにした以外、実施例1と同様にして製造し、ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムは目視検査性や異物認知性に差があるものの、何れも劣っており、b値も高く、実用性に欠けたフィルムであった。
【0038】
【表1】

Figure 2004346117
【0039】
【表2】
Figure 2004346117
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、偏光板のクロスニコル法による検査において、精度ある検査を実施できるような離型フィルム用ポリエステルフィルムを提供することができ、本発明の工業的価値は高い。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyester film having excellent optical properties, which is an important property in films for liquid crystal display and the like, and particularly to a polyester film suitably used as a release film for a polarizing plate.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, with the rapid spread of mobile phones and personal computers, liquid crystal displays (LCDs) that can achieve higher performance such as thinner and lighter, lower power consumption, and higher image quality than CRTs, which are conventional displays, are available. Demand is growing remarkably, and technology for LCD screens is also growing remarkably. As one example of increasing the screen size of an LCD, recently, for example, an LCD is used for a large monitor of 17 inches or more or a large TV. In a large-screen LCD, a large-screen bright LCD is often used by increasing the brightness of a backlight incorporated in the LCD, or incorporating a film for improving the brightness in a liquid crystal unit.
[0003]
In such a so-called high-brightness type LCD, small bright spots present in the display are often problematic, and in a component such as a polarizing plate, a retardation plate, or a retardation polarizing plate incorporated in the display, such a problem may occur. Small-sized foreign matter, which was not a problem in low-brightness LCDs up to now, has become a problem. It is also important to improve the testability so that it can be reliably recognized as a defect.
[0004]
As a defect inspection of the polarizing plate, a visual inspection by a cross Nicol method is generally used, and for a polarizing plate used for a large TV of 30 inches or more, an inspection by an automatic foreign particle inspection device using the cross Nicol method is also performed. It is getting. The crossed Nicols method is a method in which two polarizing plates are set in an extinction state with their alignment principal axes orthogonal to each other, and if there is a foreign substance or a defect, it appears as a bright spot. Here, a polyester film provided with a release layer via an adhesive layer is used for the polarizing plate, and cross Nicol inspection is performed with the release polyester film sandwiched between two polarizing plates. In general, when a release polyester film is used for this, it may hinder the inspection by the cross Nicol method, and may cause inconvenience that foreign substances are easily mixed or defects are easily overlooked. Also, if the polyester film has a foreign substance or a defect, it may not be possible to determine whether the defect is a defect of the polarizing plate, and the polarizing plate may be a defective product. This may be a problem.
[0005]
As a conventional biaxially oriented polyester film for a release film, one that regulates the number of foreign substances in the film (for example, see Patent Document 1), when a polyester film is sandwiched between two polarizing plates, the retardation value is It is known that the inspection performance is improved when it is within a certain range (for example, see Patent Literature 2). However, even if these are used, an inspection for surely finding a defect is performed. Can be a problem. Further, the method described in Example 1 of Patent Document 1 is useful as a method for reducing foreign substances in a film, but when such a film is used as a release film, a problem arises in the handleability of the release film. In some cases, this is not preferred.
[0006]
[Patent Document 1] JP-A-08-294988 [Patent Document 2] JP-A-2000-338327
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and a problem to be solved is a polyester film for a release film capable of performing an accurate inspection without impairing handling properties in an inspection of a polarizing plate by a cross Nicol method. And a release film for protecting a polarizing plate using the film.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have found that the above problems can be easily solved by using a polyester film having a specific configuration, and have completed the present invention.
[0009]
That is, the gist of the present invention is a polyester film having a dynamic friction coefficient of 0.5 or less and a maximum transmittance of 550 nm light under crossed Nicols of 30% or less. Particles / m 2 , and the number of foreign substances having a maximum diameter of 30 μm or more is 1.5 pieces / m 2 or less, and the polyester film for a release film and the release film for protecting a polarizing plate using the film are present. .
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The polyester in the present invention refers to a polymer containing an ester group obtained by polycondensation from a dicarboxylic acid and a diol or from a hydroxycarboxylic acid. Examples of dicarboxylic acids include terephthalic acid, succinic acid, isophthalic acid, adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, dodecane diacid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, and 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid. Glycol, 1,3-propanediol, 1,6-hexanediol, 1,4-butanediol, diethylene glycol, triethylene glycol, neopentyl glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, polyethylene glycol, etc. as hydroxycarboxylic acid Can be exemplified by p-hydroxybenzoic acid, 6-hydroxy-2-naphthoic acid and the like.
[0011]
Representative examples of such polymers include polyethylene terephthalate, polytrimethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, and polyethylene-2,6-naphthalate. These polymers may be homopolymers or copolymers of the third component.
The film of the present invention is preferably a biaxially oriented polyester film from the viewpoint of excellent strength and dimensional stability, and a biaxially oriented film is preferably used, provided that the obtained film has biaxial orientation. It is also possible to use a polyester film that has not been stretched or has been stretched in at least one direction.
[0012]
When the polyester film in the present invention is formed into a crossed Nicols state by using two polarizing films and a laminate in which the polyester film is sandwiched between the two polarizing films, the laminate has a transmittance of 550 nm light of 30. %, Preferably 15% or less, and most preferably 10% or less. When the maximum transmittance of 550 nm light under crossed Nicols exceeds 30%, light leakage is large at the time of crossed Nicols inspection using a polarizing plate, and fluctuation of interference colors in a plane tends to be large. Yes, as a result, there is a high possibility that a defective portion such as a bright spot is overlooked, which is not preferable.
[0013]
Further, the maximum diameter 150μm or more foreign substances present in the film was 0 / m 2, the maximum diameter 30μm or more foreign bodies 1.5 / m 2 or less, preferably 1 / m 2 or less. If the number of foreign substances having a maximum diameter of 150 μm or more deviates from the condition of 0 / m 2 or the number of foreign substances having a maximum diameter of 30 μm or more exceeds 1.5 / m 2 , the foreign substances in the polyester film become bright spots during the inspection. In many cases, it cannot be determined that the polarizing plate or the like is defective, and the polarizing plate or the like may be considered to be defective.
Further, the coefficient of dynamic friction of the film of the present invention is 0.5 or less, preferably 0.4 or less. When the coefficient of kinetic friction exceeds 0.5, the roll of the product roll may be displaced when the release film is formed, or when the release film is used for protecting the polarizing plate, the handling property is deteriorated. Or it is not preferred.
The film haze is preferably 6% or less, and if the film haze exceeds 6%, it tends to be difficult to find a luminescent spot of a defective portion.
[0014]
After the polyester film is heat-treated at 180 ° C. for 10 minutes, the amount of oligomers (hereinafter referred to as surface OL amount) extracted by dimethylformamide is preferably 10 mg / m 2 or less, more preferably 1 mg / m 2 or less. . When the surface OL amount is more than 10 mg / m 2 , OL is deposited on the film surface in the heating step at the time of setting the release layer, thereby contaminating the release layer setting step, or attaching the release layer to the polarizing plate. When combined, the oligomer may be transferred to the pressure-sensitive adhesive, and as a result, foreign matter may be mixed into the pressure-sensitive adhesive.
[0015]
Further, the number of flaws having a width of 10 μm or more existing on the film surface is preferably 20 / m 2 or less, more preferably 10 / m 2 or less. When the number of scratches having a width of 10 μm is more than 20 / m 2 , when the spot of the scratch on the film surface becomes a bright spot during the cross Nicol inspection, or when the appearance inspection of a polarizing plate or the like is performed by reflected light, It is recognized as a point, and a polarizing plate or the like may be a defective product.
Further, the b value measured by transmitted light using a color difference meter is preferably in the range of -2.0 to 2.0. When the b value is out of this range, the color tone of the end face of the release film roll having the release layer provided on the polyester film may be extremely yellow or blue, which may cause a practical problem.
[0016]
In the polyester film of the present invention, it is preferable to add a filler into the film for the purpose of improving workability and to improve the slipperiness of the film. Examples of the filler to be added include silica, calcium carbonate, kaolin, and oxidized material. Inorganic particles such as titanium, aluminum oxide, barium sulfate, and zeolite, or organic particles such as silicone resin, cross-linked polystyrene, and acrylic resin may be used alone or as a mixture in the film. In this case, the average particle size of the particles used, the amount added, and the particle size distribution are not particularly limited as long as the effects of the present invention are not impaired, but the average particle size is 0.1 to 4.0 μm. The amount is preferably from 0.01 to 3.0% by weight.
[0017]
Among such additive filler groups, by blending calcium carbonate particles in the film in an amount of 0.03% by weight or more based on the polyester, a polyester film with less foreign matters can be produced, which is preferable. is there.
The polyester film of the present invention may be a single-layer film or a multilayer film in which a plurality of layers are laminated as long as the effects of the present invention are not impaired. It is preferable that the film has a multilayer structure such as three seed layers.
[0018]
Hereinafter, the method for producing a film of the present invention will be specifically described, but the present invention is not particularly limited to the following examples as long as the gist of the present invention is satisfied.
The polyester chips dried by a known method are supplied to a melt extrusion device, and are heated and melted at a temperature not lower than the melting point of each polymer. Next, the molten polymer is extruded from a die and quenched and solidified on a rotary cooling drum so as to have a temperature equal to or lower than the glass transition temperature, to obtain a substantially amorphous unoriented sheet. In this case, in order to improve the flatness of the sheet, it is preferable to increase the adhesion between the sheet and the rotary cooling drum. In the present invention, the electrostatic application adhesion method and / or the liquid application adhesion method are preferably employed.
[0019]
In the present invention, it is preferable that the sheet thus obtained is stretched biaxially to form a film. The stretching conditions are specifically described as follows. Preferably, the unstretched sheet is stretched 1.3 to 6 times at 70 to 145 ° C. in the longitudinal direction to form a longitudinally uniaxially stretched film, and then 90 to 160 in the transverse direction. It is preferred that the film be stretched 1.3 to 6 times at a temperature of 150 ° C. and heat-treated at a temperature of 150 to 240 ° C. for 1 to 600 seconds. Further, at this time, a method of relaxing 0.1 to 20% in the longitudinal direction and / or the transverse direction in the maximum temperature zone of the heat treatment and / or the cooling zone at the heat treatment outlet is preferable. Further, re-longitudinal stretching and re-lateral stretching can be added as necessary. The stretching method may be sequential biaxial stretching or simultaneous biaxial stretching, and is preferably a simultaneous biaxial stretching method.
[0020]
The polyester film of the present invention may be stretched longitudinally if necessary, in order to improve necessary properties such as antistatic property, weather resistance and surface hardness, as long as the effects of the present invention are not impaired. After completion, a so-called in-line coating may be performed in which the coating is performed before the entrance of the tenter for the horizontal stretching and the drying is performed in the tenter. In addition, various coats may be applied by an off-line coat after the production of the film. Such a coat may be on one side or both sides. The material for the coating may be any of an aqueous system and / or a solvent system in the case of off-line coating, but an aqueous system or an aqueous dispersion system is preferable in the case of in-line coating.
[0021]
Further, other thermoplastic resins such as polyethylene naphthalate and polytrimethylene terephthalate can be mixed into the polyester film of the present invention as long as the effects of the present invention are not impaired. Further, an ultraviolet absorber, an antioxidant, a surfactant, a pigment, a fluorescent whitening agent and the like can be mixed.
When a release layer is provided on the polyester film of the present invention, the material constituting the release layer is not particularly limited as long as it has releasability, and a type containing a curable silicone resin as a main component can be used. Alternatively, a modified silicone type obtained by graft polymerization with an organic resin such as a urethane resin, an epoxy resin, or an alkyd resin may be used. Among them, when a curable silicone resin is used as a main component, good releasability is good.
[0022]
The types of curable silicone resins include any of the curing reaction types such as solvent addition type, solvent condensation type, solvent ultraviolet curing type, solventless addition type, solventless condensation type, solventless ultraviolet curing type, and solventless electron beam curing type. However, it can be used.
[0023]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples, but the present invention is not limited to the following examples unless it exceeds the gist. Various physical properties and characteristics are measured or defined as follows.
[0024]
(1) Measurement of the maximum transmittance of 550 nm light under crossed Nicols A square of 6 cm square from a position corresponding to 10, 50, and 90% of the film width from the edge of the polyester film in the film width direction. A sample was cut out, and the retardation at 550 nm light and the orientation angle of each of the three films were measured by an automatic birefringence meter (KOBRA-21ADH) manufactured by Oji Scientific Instruments, and the transmission at 550 nm light was obtained by the following equation (1). The rate was calculated. Of the three samples, the highest transmittance was taken as the maximum transmittance of the film.
Transmittance = Sin 2 (2θ) · Sin 2 (π · Re / 550) (1)
(In the above formula, θ means the orientation angle (deg.) Of the polyester film, and Re means the retardation (nm) of the polyester film.)
[0025]
(2) Measurement of Number of Foreign Substances A polyester film having a width of 700 mm and a length of 10 m (area of 7 m 2 ) was visually inspected for foreign substances using a cross Nicol method, and the size of all detected foreign substances was measured using an optical microscope. After counting the number of foreign substances having a major axis of 150 μm or more and the number of foreign substances having a major axis of 30 μm or more, they were converted to unit area. In the present embodiment, the foreign substance inspection is performed using a long sample. However, the number of foreign substances can be measured by a similar method using a small sample such as an A4 size sample.
[0026]
(3) Measurement of dynamic friction coefficient Two films cut to a width of 15 mm and a length of 150 mm are stacked on a smooth glass plate, a rubber plate is placed thereon, and a load is further placed thereon, and the two films are placed. With the contact pressure of 2 g / cm 2 , the frictional force was measured by sliding the films at 20 mm / min. The coefficient of friction at the point of sliding by 5 mm was calculated as the dynamic friction coefficient.
[0027]
(3) Measurement of film haze According to JIS-K6714, the haze of the film was measured with a spectroscopic turbidimeter NDH-20D manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd.
[0028]
(4) Measurement of Surface Oligomer Amount The polyester film after the heat treatment was folded so that the top was opened and the area of the bottom was 250 cm 2 , thereby forming a square box. In the case where a coating layer is provided on the film, the coating layer surface should be inside. Next, 10 ml of DMF was placed in the box created by the above method, and left for 3 minutes to collect DMF. The collected DMF was supplied to liquid chromatography (Shimadzu LC-7A) to determine the amount of oligomer in DMF. This value was divided by the area of the film in contact with DMF to obtain the amount of oligomer on the film surface (mg / m 2 ). The amount of oligomer in DMF was determined from the peak area ratio between the standard sample peak area and the measurement sample peak area (absolute calibration curve method). The standard sample was prepared by accurately weighing oligomers (cyclic trimers) fractionated in advance and dissolving in accurately weighed DMF. The concentration of the standard sample is preferably in the range of 0.001 to 0.01 mg / ml. The conditions of the liquid chromatography were as follows.
Mobile phase A: Acetonitrile Mobile phase B: 2% acetic acid aqueous solution Column: MCI GEL ODS 1HU manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation
Column temperature: 40 ° C
Flow rate: 1 ml / min Detection wavelength: 254 nm
[0029]
(5) Measurement of the number of scratches The surface of a film having a width of 1500 mm and a length of 10 m (area 15 m 2 ) is irradiated with light with a halogen light, the film surface is visually observed, and the number of scratches appearing as bright spots is counted. The width of all the scratches was measured with an optical microscope, and the number of scratches having a width of 10 μm or more was calculated. In this example, the number of scratches having a width of 10 μm or more was counted for a long sample. For example, even for a film having a size of about A4 size, the number of scratches having a width of 10 μm or more is measured in the same manner as described above. It is possible.
[0030]
(6) Measurement of b value The b value was measured by a transmission method using a spectral color difference meter SE-2000 manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd. according to the method of JIS Z-8722.
[0031]
(8) Visual inspection under crossed nicols Using the obtained polyester film, 100 parts of a curable silicone resin (“KS-779H” manufactured by Shin-Etsu Chemical) and a curing agent (“CAT-PL-8” manufactured by Shin-Etsu Chemical) 1 part of a release agent composed of 2200 parts of a methyl ethyl ketone (MEK) / toluene mixed solvent system was applied so that the coating amount became 0.1 g / mm 2 , and dried at 170 ° C. for 10 seconds to obtain a release film. After obtaining, the release film is in close contact with the polarizing film via an adhesive so that the width direction of the release film is parallel to the orientation axis of the polarizing film to form a polarizing plate. A polarizing plate for inspection is overlapped so that the orientation axis is perpendicular to the width direction of the film, and white light is irradiated from the polarizing plate side. Nicole under Was evaluated according to the following criteria. In the measurement, A4 size samples were cut out from the positions corresponding to 10, 50 and 90% of the film width in the film width direction from the end of the obtained polyester film. .
[0032]
<Criteria for visual inspection under crossed Nicols>
(Good testability) ◎ > ○ > △ > × > ×× (Poor testability)
Out of the above criteria, those that are not less than △ are levels that can be used without any practical problems.
[0033]
(9) 100 parts of a curing silicone resin ("KS-779H" manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), 1 part of a curing agent ("CAT-PL-8" manufactured by Shin-Etsu Chemical), and a mixed solvent of methyl ethyl ketone (MEK) / toluene 2200 Part of the release agent is applied to one side of the polyester so that the coating amount is 0.1 g / mm 2 and dried at 170 ° C. for 10 seconds to obtain a release film. The release film was closely adhered to the polarizing film via a known acrylic pressure-sensitive adhesive so that the width direction became parallel to the orientation axis of the polarizing film, to prepare a polarizing plate with a release film. Here, at the time of producing the polarizing plate, a black metal powder (foreign matter) having a size of 50 μm or more was mixed between the adhesive and the polarizing film so as to be 50 particles / m 2 . A polarizing plate for inspection is superimposed on the polarizing plate release film mixed with the foreign matter thus obtained so that the orientation axis is orthogonal to the width direction of the release film, and white light is irradiated from the polarizing plate side. Then, ten inspectors visually inspected the polarizing plate for inspection, and evaluated whether or not foreign substances mixed between the adhesive and the polarizing film could be found by the following classification. At the time of the measurement, evaluation was performed using a total of three films at the center and both ends of the obtained film, and based on the result of the portion having the best visual inspection property, the foreign substance recognition property of the film was evaluated. And
<Foreign body recognition and classification criteria>
(Good foreign object recognition) ◎> ○ > △ > × (Poor foreign object recognition)
Among the above-mentioned criteria, those having a rating of ○ or more are levels that can be used without practical problems.
[0034]
Example 1
(Method of manufacturing polyester chips)
100 parts of dimethyl terephthalate, 70 parts of ethylene glycol and 0.07 part of calcium acetate monohydrate were placed in a reactor, heated and heated, and methanol was distilled off to carry out a transesterification reaction. It took about four and a half hours after the start of the reaction. Then, the temperature was raised to 230 ° C., and the transesterification reaction was substantially completed. Next, 0.04 part of phosphoric acid and 0.035 part of antimony trioxide were added, and polymerization was carried out according to a conventional method. That is, the reaction temperature was gradually increased to finally 280 ° C., while the pressure was gradually decreased to finally 0.05 mmHg. After 4 hours, the reaction was terminated, and the mixture was formed into chips according to a conventional method to obtain a polyester A having an intrinsic viscosity of 0.65.
Polyester A was subjected to solid phase polymerization by a known method to obtain polyester B having an IV of 0.75.
In producing the polyester A, 10,000 ppm of calcium carbonate having an average primary particle size of 0.7 μm was added to obtain a polyester C.
In producing the polyester A, 8000 ppm of amorphous silica having an average primary particle size of 2.4 μm was added to obtain a polyester D.
In producing the polyester A, 20,000 ppm of δ-type aluminum oxide having an average primary particle size of 60 nm was added to obtain a polyester E.
[0035]
(Manufacture of polyester film)
The polyesters A to E were used as mixed raw materials for the A layer and the B layer at the compounding ratios shown in Table 1 below, and each was supplied to two twin-screw extruders and melted at 285 ° C. (Surface layer), using layer B as an intermediate layer, two layers and three layers are arranged so that the thickness ratio of layer A / layer B / layer A = 8% / 84% / 8% with respect to the total thickness is 20%. It was co-extruded on a casting drum cooled to ° C. and solidified by cooling to obtain a non-oriented sheet. Next, after stretching 3.1 times in the longitudinal direction at 105 ° C., performing 4.7 times stretching at 100 ° C. through a preheating step in a tenter, and then performing a heat treatment at 200 ° C. for 10 seconds. At 180 ° C., 10% relaxation was applied in the width direction to obtain a polyester film having a width of 3000 mm and a thickness of 40 μm. The resulting film was a highly practical polyester film having excellent visual inspection properties and foreign matter recognition.
[0036]
Examples 2 to 4
A polyester film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the raw material composition, film forming conditions, and film thickness were as shown in Table 1. The obtained polyester films had the results shown in Table 1, and although each had a difference in the visual inspection property and the foreign matter recognition property, each was a highly practical film.
[0037]
Comparative Examples 1-4
A polyester film was obtained in the same manner as in Example 1 except that the raw material blending and film forming conditions were as shown in Table 2 below. The obtained polyester films were inferior in visual inspection and foreign matter recognition, but were all inferior, had high b-values, and lacked practicality.
[0038]
[Table 1]
Figure 2004346117
[0039]
[Table 2]
Figure 2004346117
[0040]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a polyester film for a release film capable of performing an accurate inspection in an inspection of a polarizing plate by a crossed Nicols method, and the industrial value of the present invention is high.

Claims (3)

動摩擦係数が0.5以下、クロスニコル下における550nm光の最大透過率が30%以下のポリエステルフィルムであり、当該フィルム中に存在する最大径150μm以上の異物が0個/m、最大径30μm以上の異物が1.5個/m以下であることを特徴とする離型フィルム用ポリエステルフィルム。A polyester film having a coefficient of kinetic friction of 0.5 or less and a maximum transmittance of 550 nm light under crossed Nicols of 30% or less, wherein there are no foreign matters having a maximum diameter of 150 μm or more present in the film, and 0 / m 2 and a maximum diameter of 30 μm. A polyester film for a release film, wherein the number of the above foreign substances is 1.5 / m 2 or less. 請求項1に記載のポリエステルフィルムを用いてなる偏光板保護用離型フィルム。A release film for protecting a polarizing plate, comprising the polyester film according to claim 1. 17インチ以上の大型液晶モニタに使用する偏光板を保護することを特徴とする請求項2記載の偏光板保護用離型フィルム。The release film for protecting a polarizing plate according to claim 2, which protects a polarizing plate used for a large liquid crystal monitor of 17 inches or more.
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