JP2004344582A - 電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】プリーツフィルタの目詰まりを掃除中に確実に解消できる電気掃除機を提供する。
【解決手段】プリーツフィルタ48に付着した塵埃を除去する除去手段51を設ける。プリーツフィルタ48の目詰まりを検知する検知手段を設ける。検知手段でプリーツフィルタ48の目詰まりを検知した際に、電動送風機7の回転数を所定の回転数以下に低下させる。除去手段51によりプリーツフィルタ48に付着した塵埃を除去した後、電動送風機7の回転数を元の状態に戻す。電動送風機7の吸い込みによるプリーツフィルタ48への塵埃の付着力を低下させプリーツフィルタ48の目詰まりを掃除中に確実に解消できる。
【選択図】 図1
【解決手段】プリーツフィルタ48に付着した塵埃を除去する除去手段51を設ける。プリーツフィルタ48の目詰まりを検知する検知手段を設ける。検知手段でプリーツフィルタ48の目詰まりを検知した際に、電動送風機7の回転数を所定の回転数以下に低下させる。除去手段51によりプリーツフィルタ48に付着した塵埃を除去した後、電動送風機7の回転数を元の状態に戻す。電動送風機7の吸い込みによるプリーツフィルタ48への塵埃の付着力を低下させプリーツフィルタ48の目詰まりを掃除中に確実に解消できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動送風機の吸込側に位置するフィルタを備えた電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電気掃除機は、電動送風機を収容した掃除機本体を備えている。この掃除機本体には、ホース体および吸込口体としての床ブラシなどが連通接続される本体吸込口が開口して設けられている。この本体吸込口は、掃除機本体内に設けられた集塵室を介して電動送風機の吸込側に連通している。この集塵室内には、本体吸込口から空気とともに吸い込んだ塵埃を空気から分離して除去するフィルタが配設されている。このフィルタの下方には、このフィルタを叩いて振動させる除去手段としての塵落とし用モータが設けられている。この塵落とし用モータは、制御手段としてのマイクロコンピュータにより駆動を制御される。また、このマイクロコンピュータは、電動送風機の駆動も制御している。そして、この電気掃除機では、掃除が終了して電動送風機が停止した際にマイクロコンピュータが塵落とし用モータを駆動させてフィルタに付着した塵埃を落とす(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特公平7−38840号公報(第2−4頁、図1および図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の電気掃除機では、掃除中にフィルタが目詰まりした場合などに、このフィルタの塵落としができないという問題点を有している。
【0005】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、フィルタの目詰まりを掃除中に確実に解消できる電気掃除機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、掃除機本体の風路中に位置するフィルタに付着した塵埃を除去する除去手段と、フィルタの目詰まりを検知する検知手段と、この検知手段でフィルタの目詰まりを検知した際に、電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させ、除去手段によりフィルタに付着した塵埃を除去した後、電動送風機の回転数を元の状態に戻す制御手段とを具備したものである。そして、掃除中にフィルタの目詰まりを検知すると、電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させて電動送風機の吸い込みによるフィルタへの塵埃の付着力を低下させ、フィルタに付着した塵埃を除去手段により除去することで、フィルタの目詰まりを掃除中に確実に解消できる。
【0007】
また、本発明は、所定の時間間隔毎に電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させ、除去手段によりフィルタに付着した塵埃を除去した後、電動送風機の回転数を元の状態に戻す制御手段を具備したものである。そして、所定の時間間隔毎に電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させて電動送風機の吸い込みによるフィルタへの塵埃の付着力を低下させ、除去手段によりフィルタに付着した塵埃を除去することで、フィルタの目詰まりを掃除中に定期的かつ確実に解消できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態の電気掃除機の構成を図面を参照して説明する。
【0009】
図1および図3において、1は掃除機本体で、この掃除機本体1は、吸い込んだ吸込風を旋回させて塵埃を遠心分離にて集塵する、いわゆるサイクロン方式の電気掃除機である。また、この掃除機本体1は、下ケース2、この下ケース2の上側に取り付けられた中ケース3、この中ケース3の後部を閉塞して下ケース2および中ケース3に取り付けられた上ケース4、および、中ケース3の前側上部を開閉可能に覆う蓋体5を備えた本体ケース6を有している。さらに、本体ケース6の中ケース3と上ケース4との間には、電動送風機7が収容されている。
【0010】
そして、下ケース2の前側には、底部に旋回輪11が旋回可能かつ回転可能に取り付けられた有底円筒状の空間であるカップ保持部12が設けられている。このカップ保持部12の上側は、蓋体5により覆われる。また、下ケース2の後側の両側には、本体ケース6の進行方向前側および後側に沿って回転可能な一対の走行輪13がそれぞれ取り付けられている。この結果、掃除機本体1が被掃除面としての床面上を走行可能となっている。
【0011】
さらに、蓋体5の前側には、前方に向けて開口した本体吸込口14が設けられている。この本体吸込口14には、可撓性を有するホース体15の基端が連通されて着脱可能に接続されている。このホース体15の先端には、電動送風機7の動作モードなどが選択可能な手許操作部16が設けられている。この手許操作部16には、掃除機本体1内の電動送風機7などの駆動状態を所定の状態に設定する複数の設定ボタン17が設けられているとともに、掃除する際に操作者が把持する把持部18が基端側に突設されている。また、この手許操作部16の先端には、伸縮可能な細長略円筒状の延長管21が着脱可能に連通接続されている。さらに、この延長管21の先端には、例えば室内の床面の絨毯などの上に設置させて、この絨毯上の塵埃を吸い込む吸込口体としての床ブラシ22が着脱可能に連通接続されている。
【0012】
また、下ケース2と上ケース4との間は、中ケース3により電動送風機7を収容した送風機室23とコードリール24を収容したコードリール室25とに区画されている。
【0013】
送風機室23の前部には、この送風機室23の前部を閉塞して平面視略円形状の隔壁26が設けられている。この隔壁26には、カップ保持部12と電動送風機7の吸込側とを気密な状態で互いに連通させる複数の連通孔27が格子状に設けられている。また、この隔壁26には、後述する中心軸部54が挿通される円形状の軸支孔28が略中心域を前後方向に貫通して設けられている。
【0014】
一方、コードリール室25内のコードリール24には、電動送風機7を駆動させる電源を外部から供給させる電源コード31が巻回されている。この電源コード31は、下ケース2の後部に設けられた図示しないコード口から本体ケース6の外部へと引き出し可能に導出されている。また、この電源コード31の先端には、壁面などに設けられた図示しないコンセント部に取り外し可能に差し込まれる図示しないプラグ部が設けられている。
【0015】
また、カップ保持部12には、塵埃分離部としての集塵装置としてのダストカップ33が設けられている。このダストカップ33は、このダストカップ33をカップ保持部12に取り付けた状態で吸込側が本体吸込口14に連通する細塵分離部34、この細塵分離部34の排気側に連通しカップ保持部12上に載置されるサイクロン集塵部としての有底円筒状のカップ部35、および、これら細塵分離部34とカップ部35とを操作者が一体的に把持可能にするハンドル部36を備えている。
【0016】
細塵分離部34は、鉛直下方向に向けて略L字状に屈曲したパイプ状の筒部41を備えている。この筒部41の側壁には、この側壁を貫通してカップ保持部12に連通する複数の孔部42が設けられ、これら孔部42には、電動送風機7による吸込風とともに吸い込んだ微細な塵埃、すなわち細塵を捕捉するネット状のネットフィルタ43が取り付けられている。また、筒部41の吸込側は、カップ部35に向けて湾曲している。
【0017】
カップ部35は、電動送風機7による吸込風とともに吸い込んだ電動送風機7へと吸い込ませたくない比較的粒子が大きく質量の大きな塵埃を内部で旋回させて、この塵埃を自重による遠心分離により落下させて集塵する略円筒状のカップ部本体44を備えている。このカップ部本体44の下端部には、このカップ部本体44の下端部を閉塞するカップ部下蓋45が、カップ部本体44の下端部を開閉可能に取り付けられている。また、カップ部本体44の上端部には、このカップ部本体44内とカップ保持部12とを連通するカップ部排気孔46が設けられている。このカップ部排気孔46には、カップ部本体44内で遠心分離できなかった細塵を捕捉するメッシュフィルタ47が取り付けられている。
【0018】
ハンドル部36は、ダストカップ33をカップ保持部12に取り付けた状態で本体吸込口14の下方に位置している。また、このハンドル部36には、図示しないが、カップ部下蓋45をカップ部本体44に対して開閉させる操作ボタンが設けられている。
【0019】
一方、カップ保持部12と隔壁26との間には、フィルタとしてのプリーツフィルタ48が取り付けられている。すなわち、このプリーツフィルタ48は、電動送風機7の吸込側に連通して位置している。また、このプリーツフィルタ48は、掃除機本体1の幅方向に沿って前後方向に交互に湾曲した、いわゆるプリーツ状に設けられている。さらに、このプリーツフィルタ48は、隔壁26の連通孔27のカップ保持部12側全体を覆うように取り付けられ、隔壁26から若干前方に離間されている。またさらに、このプリーツフィルタ48は、ダストカップ33にて集塵できなかった細塵を捕捉する。
【0020】
そして、プリーツフィルタ48の後部には、このプリーツフィルタ48に付着した塵埃を掃除、すなわち塵落としする除去手段51が設けられている。この除去手段51は、略円盤状の回転体52と、この回転体52を周方向に沿って回動させる駆動部としての塵落とし用モータ53とを備えている。
【0021】
回転体52は、プリーツフィルタ48の排気側と隔壁26との間に亘って位置しており、円筒状の中心軸部54を同心状に有している。この中心軸部54は、回転体52の後側に向けて突設されており、軸支孔28内に挿通されて回動可能に軸支されている。また、回転体52は、中心軸部54の周囲に放射状に複数の貫通孔55が貫通して設けられている。これら貫通孔55は、回転体52の周方向に沿って略等角度の間隔で互いに離間されている。さらに、回転体52の貫通孔55と貫通孔55との間には、プリーツフィルタ48に当接してこのプリーツフィルタ48を振動させる突起56が設けられている。この突起56は、回転体52の前側に向けて縮径するように突出しており、例えば図示しないばねなどで前後方向に付勢された状態でプリーツフィルタ48の凹凸部の間に浅く係合している。
【0022】
塵落とし用モータ53は、中心軸部54内に回転軸57が圧入されている。そして、この塵落とし用モータ53は、電源コード31を介して供給された電力により駆動して回転体52を周方向に向けて回動させる。この結果、塵落とし用モータ53の駆動により、回転軸57を介して回転体52が回動し、この回転体52の回動により、突起56がプリーツフィルタ48の後側面の凹部からこの凹部に隣接する凹部に移動する際に、プリーツフィルタ48の後側面に対して弾性的に前後することで、除去手段51がプリーツフィルタ48を振動させる。
【0023】
そして、掃除機本体1内には、電動送風機7の駆動により吸い込まれた空気が、本体吸込口14から、細塵分離部34およびカップ部35、あるいは孔部42およびカップ保持部12、貫通孔55、連通孔27および送風機室23などを経由して排気口に至る風路58が形成されている。したがって、プリーツフィルタ48は、風路58中に位置している。
【0024】
一方、本体ケース6内の電動送風機7の排気側には、制御手段61が配設されている。この制御手段61は、例えばタイマなどを有する回路を備えた回路基板などを備えており、図2に示すように、電動送風機7および塵落とし用モータ53に電気的に接続されている。そして、この制御手段61は、電動送風機7および塵落とし用モータ53に供給される電力を制御することで、これら電動送風機7および塵落とし用モータ53の駆動状態を制御する。
【0025】
さらに、制御手段61には、検知手段62が電気的に接続されている。この検知手段62は、例えば電動送風機7の吸込圧力を検知しており、この電動送風機7の吸込圧力が所定値以下となった場合に、プリーツフィルタ48が目詰まりしたと判断して制御手段61に伝達する。
【0026】
次に、上記第1の実施の形態の掃除動作を説明する。
【0027】
まず、本体ケース6の蓋体5を回動させてダストカップ33を嵌合させ、蓋体5を閉じる。
【0028】
また、本体吸込口14にホース体15の基端を連通接続させるとともに、先端に床ブラシ22が連通接続された延長管21の基端をホース体15の先端に連通接続させる。
【0029】
そして、下ケース2の後方から電源コード31を導出させて、この電源コード31のプラグ部を、壁面などに設けられたコンセント部に差し込む。
【0030】
この後、ホース体15の手許操作部16を把持しつつ、この手許操作部16の所定の設定ボタン17をオンして電動送風機7を駆動させる。
【0031】
すると、床ブラシ22の先端から塵埃とともに空気が吸い込まれる。そして、この塵埃を含んだ空気は吸込風となり、延長管21やホース体15それぞれの内部を順次通過して蓋体5の本体吸込口14へと吸気された後、ダストカップ33の細塵分離部34の筒部41内へと吸い込まれる。
【0032】
そして、吸込風に含まれる比較的軽い塵埃、すなわち細塵は、ネットフィルタ43に捕捉され、この細塵を捕捉された吸込風の一部が孔部42からカップ保持部12へと流入する。
【0033】
また、比較的大きい塵埃を含む残りの吸込風は、筒部41内を直進し、カップ部35のカップ部本体44内に流入する。
【0034】
ここで、ネットフィルタ43によりある程度の塵埃が捕捉され、ネットフィルタ43を通過してカップ保持部12内に流入する吸込風の量が減少すると、筒部41を介してカップ部本体44内に流入する吸込風の量が相対的に増加する。そして、このカップ部本体44内に流入する吸込風の流れは、ネットフィルタ43に捕捉されてある程度塊となった塵埃をこのネットフィルタ43から剥離させ、ネットフィルタ43の目詰まりを解消する。このネットフィルタ43から剥離された塵埃は、カップ部本体44内に集塵される。
【0035】
またさらに、カップ部本体44に流入した吸込風は、このカップ部本体44内でこのカップ部本体44の内周で渦巻き状に回転して旋回風となる。
【0036】
すると、このカップ部本体44内での吸込風の旋回により、この吸込風とともに吸い込まれた塵埃が自重による遠心分離にてカップ部本体44内に落下して、このカップ部本体44内に集塵される。
【0037】
さらに、このカップ部本体44内で旋回した吸込風は、メッシュフィルタ47を通過してカップ部排気孔46からカップ保持部12へと流入する。
【0038】
そして、カップ保持部12に流入した吸込風は、プリーツフィルタ48を通過した後、連通孔27を介して電動送風機7の吸込側へと吸い込まれて、この電動送風機7を通過して排気風となり、図示しない排気口から掃除機本体1の外部へと排気される。
【0039】
次に、上記第1の実施の形態の塵落としの制御を図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0040】
制御手段61は、例えば電動送風機7の電流値などを検知することで、電気掃除機が動作中であるかどうかを判断する(ステップ1)。なお、制御手段61は、掃除開始から所定の時間、例えば10分経過した後に、塵落としの制御を開始する。
【0041】
このステップ1で電気掃除機が動作中でないと制御手段61が判断した際には、ステップ1に戻る。
【0042】
一方、ステップ1で電気掃除機が動作中であると制御手段61が判断した際には、制御手段61が、例えば切モード用の設定ボタン17にて操作者が電動送風機7を停止したかどうかを判断する(ステップ2)。
【0043】
このステップ2で電動送風機7を停止したと制御手段61が判断した際には、制御手段61が、塵落とし用モータ53を所定の時間駆動させてプリーツフィルタ48を振動させ、このプリーツフィルタ48を塵落としして、プリーツフィルタ48の目詰まりを解消し(ステップ3)、ステップ1に戻る。
【0044】
一方、ステップ2で電動送風機7を停止していないと制御手段61が判断した際には、制御手段61が、検知手段62を介してプリーツフィルタ48が目詰まり状態であるかどうかを判断する(ステップ4)。
【0045】
このステップ4でプリーツフィルタ48が目詰まり状態でないと制御手段61が判断した際には、ステップ1に戻る。
【0046】
一方、ステップ4でプリーツフィルタ48が目詰まり状態であると制御手段61が判断した際には、制御手段61が、電動送風機7に供給される電力を制御して電動送風機7の回転数を所定の回転数よりも低減させる(ステップ5)。このとき、制御手段61は、低減させる直前の電動送風機7の回転数を記憶する。
【0047】
この後、制御手段61が、塵落とし用モータ53を所定の時間駆動させて、プリーツフィルタ48を振動させ、このプリーツフィルタ48を塵落としして、プリーツフィルタ48の目詰まりを解消する(ステップ6)。
【0048】
そして、制御手段61が、電動送風機7の回転数を元の状態、すなわちステップ5で記憶した回転数に戻し(ステップ7)、ステップ1に戻る。
【0049】
上述したように、上記第1の実施の形態では、検知手段62にてプリーツフィルタ48の目詰まりを検知した際に、制御手段61が電動送風機7の回転数を所定の回転数以下に低下させ、除去手段51によりプリーツフィルタ48に付着した塵埃を除去した後、電動送風機7の回転数を元の状態に戻す構成とした。
【0050】
したがって、電動送風機7は、通常の回転数のままだと吸込力が大きく除去手段51によりプリーツフィルタ48の塵落としが容易でないが、電動送風機7の回転数を一旦低減させることで、電動送風機7の吸い込みによるプリーツフィルタ48への塵埃の付着力を低下させ、プリーツフィルタ48の付着した塵埃を除去手段51にて確実に除去し、プリーツフィルタ48の目詰まりを掃除中に確実に解消でき、電動送風機7による吸込力の低下なども防止できる。
【0051】
また、掃除中にプリーツフィルタ48の目詰まりを自動で解消するので、電動送風機7の吸込力の低減を防止でき、かつプリーツフィルタ48を取り外して洗うなどの手間を削減でき、操作者の手を汚すことなどをも防止できる。
【0052】
さらに、掃除終了時、あるいは掃除中断時などに操作者が設定ボタン17などで電動送風機7を停止させると、プリーツフィルタ48の目詰まりの有無に拘らず制御手段61が除去手段51によりプリーツフィルタ48を塵落としするため、電動送風機7が停止して吸込力が発生しない状態でプリーツフィルタ48の塵落としをすることでプリーツフィルタ48の目詰まりをより確実に解消できるとともに、次の掃除の際にプリーツフィルタ48の目詰まりを解消した状態で掃除を開始できる。
【0053】
なお、上記第1の実施の形態において、塵落としの制御の開始までの時間は、掃除する場所などに応じて適宜設定すればよく、操作者が任意に設定できるようにしてもよい。
【0054】
次に、第2の実施の形態の電気掃除機による塵落としの制御を図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0055】
この第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態のステップ1ないしステップ3およびステップ5ないしステップ7と同様のステップ1ないしステップ3およびステップ5ないしステップ7の制御をする。
【0056】
そして、ステップ4の代わりに、制御手段61は、電気掃除機が所定の時間、例えば5分間、動作したかどうかを判断するステップ11の制御をする。
【0057】
上述したように、上記第2の実施の形態では、所定の時間間隔毎に電動送風機7の回転数を所定の回転数以下に低下させ、除去手段51によりプリーツフィルタ48に付着した塵埃を除去した後、電動送風機7の回転数を元の状態に戻す構成としたので、上記第1の実施の形態と同様の作用によりプリーツフィルタ48の目詰まりを定期的かつ確実に解消できる。
【0058】
また、検知手段62が必要なくなるため、構成を簡略化でき、製造性を向上できるとともに、検知手段62の誤作動などによりプリーツフィルタ48の目詰まりを検知できない場合などを考慮する必要もなく、プリーツフィルタ48の目詰まりをより確実に解消できる。
【0059】
なお、上記第2の実施の形態において、所定の時間間隔は、掃除する場所に応じて適宜設定すればよく、操作者が任意に設定できるようにしてもよい。
【0060】
また、上記各実施の形態において、検知手段62は、例えば電動送風機7の電流値を検知するなど、他の様々な方法にてプリーツフィルタ48の目詰まりを判断してもよい。
【0061】
さらに、塵落としの際には、例えば表示、あるいは鳴動などにて操作者に塵落とし中であることを報知する構成も可能である。この場合には、掃除中に制御手段61が塵落とし制御をして電動送風機7の回転数が低減しても、操作者が電動送風機7の故障などと誤認することがない。
【0062】
またさらに、電動送風機7の回転数を低減させる制御は、電動送風機7を停止させる制御も含む。この場合には、電動送風機7による吸込力が発生しない状態でプリーツフィルタ48の塵落としをするので、プリーツフィルタ48の目詰まりをより確実に解消できる。
【0063】
そして、上記各実施の形態の各制御を併用した制御をすることも可能である。
【0064】
また、除去手段51としては、例えばプリーツフィルタ48の前側面に接触して回転するブラシなどを塵落とし用モータ53にて回動させる構成など、他の様々な構成が可能である。
【0065】
さらに、電気掃除機の構成を簡略化する場合には、電動送風機7を操作者が停止させた際の塵落とし制御をしない構成とすることも可能である。
【0066】
またさらに、プリーツフィルタ48以外のフィルタ、例えば図示しない排気口に設けたフィルタなど、掃除機本体1の風路58中に位置するフィルタであれば、どのフィルタにも対応させて用いることができる。
【0067】
そして、キャニスタ型の電気掃除機に限らず、床ブラシ22が掃除機本体1の下面に直接形成されたアップライト型、その他、掃除機本体1と床ブラシ22とが一体化された自走式の電気掃除機あるいはハンディ型、あるいは紙パック式の集塵機能を有する電気掃除機などであっても対応させて用いることができる。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、掃除中にフィルタの目詰まりを検知すると、電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させて電動送風機の吸い込みによるフィルタへの塵埃の付着力を低下させ、フィルタに付着した塵埃を除去手段により除去することで、フィルタの目詰まりを掃除中に確実に解消できる。
【0069】
また、本発明によれば、所定の時間間隔毎に電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させて電動送風機の吸い込みによるフィルタへの塵埃の付着力を低下させ、除去手段によりフィルタに付着した塵埃を除去することで、フィルタの目詰まりを掃除中に定期的かつ確実に解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の電気掃除機の形態を示す断面図である。
【図2】同上電気掃除機の一部を示すブロック図である。
【図3】同上電気掃除機を示す斜視図である。
【図4】同上電気掃除機の制御を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態による制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 掃除機本体
7 電動送風機
48 フィルタとしてのプリーツフィルタ
51 除去手段
58 風路
61 制御手段
62 検知手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動送風機の吸込側に位置するフィルタを備えた電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電気掃除機は、電動送風機を収容した掃除機本体を備えている。この掃除機本体には、ホース体および吸込口体としての床ブラシなどが連通接続される本体吸込口が開口して設けられている。この本体吸込口は、掃除機本体内に設けられた集塵室を介して電動送風機の吸込側に連通している。この集塵室内には、本体吸込口から空気とともに吸い込んだ塵埃を空気から分離して除去するフィルタが配設されている。このフィルタの下方には、このフィルタを叩いて振動させる除去手段としての塵落とし用モータが設けられている。この塵落とし用モータは、制御手段としてのマイクロコンピュータにより駆動を制御される。また、このマイクロコンピュータは、電動送風機の駆動も制御している。そして、この電気掃除機では、掃除が終了して電動送風機が停止した際にマイクロコンピュータが塵落とし用モータを駆動させてフィルタに付着した塵埃を落とす(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特公平7−38840号公報(第2−4頁、図1および図5)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の電気掃除機では、掃除中にフィルタが目詰まりした場合などに、このフィルタの塵落としができないという問題点を有している。
【0005】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、フィルタの目詰まりを掃除中に確実に解消できる電気掃除機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、掃除機本体の風路中に位置するフィルタに付着した塵埃を除去する除去手段と、フィルタの目詰まりを検知する検知手段と、この検知手段でフィルタの目詰まりを検知した際に、電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させ、除去手段によりフィルタに付着した塵埃を除去した後、電動送風機の回転数を元の状態に戻す制御手段とを具備したものである。そして、掃除中にフィルタの目詰まりを検知すると、電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させて電動送風機の吸い込みによるフィルタへの塵埃の付着力を低下させ、フィルタに付着した塵埃を除去手段により除去することで、フィルタの目詰まりを掃除中に確実に解消できる。
【0007】
また、本発明は、所定の時間間隔毎に電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させ、除去手段によりフィルタに付着した塵埃を除去した後、電動送風機の回転数を元の状態に戻す制御手段を具備したものである。そして、所定の時間間隔毎に電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させて電動送風機の吸い込みによるフィルタへの塵埃の付着力を低下させ、除去手段によりフィルタに付着した塵埃を除去することで、フィルタの目詰まりを掃除中に定期的かつ確実に解消できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態の電気掃除機の構成を図面を参照して説明する。
【0009】
図1および図3において、1は掃除機本体で、この掃除機本体1は、吸い込んだ吸込風を旋回させて塵埃を遠心分離にて集塵する、いわゆるサイクロン方式の電気掃除機である。また、この掃除機本体1は、下ケース2、この下ケース2の上側に取り付けられた中ケース3、この中ケース3の後部を閉塞して下ケース2および中ケース3に取り付けられた上ケース4、および、中ケース3の前側上部を開閉可能に覆う蓋体5を備えた本体ケース6を有している。さらに、本体ケース6の中ケース3と上ケース4との間には、電動送風機7が収容されている。
【0010】
そして、下ケース2の前側には、底部に旋回輪11が旋回可能かつ回転可能に取り付けられた有底円筒状の空間であるカップ保持部12が設けられている。このカップ保持部12の上側は、蓋体5により覆われる。また、下ケース2の後側の両側には、本体ケース6の進行方向前側および後側に沿って回転可能な一対の走行輪13がそれぞれ取り付けられている。この結果、掃除機本体1が被掃除面としての床面上を走行可能となっている。
【0011】
さらに、蓋体5の前側には、前方に向けて開口した本体吸込口14が設けられている。この本体吸込口14には、可撓性を有するホース体15の基端が連通されて着脱可能に接続されている。このホース体15の先端には、電動送風機7の動作モードなどが選択可能な手許操作部16が設けられている。この手許操作部16には、掃除機本体1内の電動送風機7などの駆動状態を所定の状態に設定する複数の設定ボタン17が設けられているとともに、掃除する際に操作者が把持する把持部18が基端側に突設されている。また、この手許操作部16の先端には、伸縮可能な細長略円筒状の延長管21が着脱可能に連通接続されている。さらに、この延長管21の先端には、例えば室内の床面の絨毯などの上に設置させて、この絨毯上の塵埃を吸い込む吸込口体としての床ブラシ22が着脱可能に連通接続されている。
【0012】
また、下ケース2と上ケース4との間は、中ケース3により電動送風機7を収容した送風機室23とコードリール24を収容したコードリール室25とに区画されている。
【0013】
送風機室23の前部には、この送風機室23の前部を閉塞して平面視略円形状の隔壁26が設けられている。この隔壁26には、カップ保持部12と電動送風機7の吸込側とを気密な状態で互いに連通させる複数の連通孔27が格子状に設けられている。また、この隔壁26には、後述する中心軸部54が挿通される円形状の軸支孔28が略中心域を前後方向に貫通して設けられている。
【0014】
一方、コードリール室25内のコードリール24には、電動送風機7を駆動させる電源を外部から供給させる電源コード31が巻回されている。この電源コード31は、下ケース2の後部に設けられた図示しないコード口から本体ケース6の外部へと引き出し可能に導出されている。また、この電源コード31の先端には、壁面などに設けられた図示しないコンセント部に取り外し可能に差し込まれる図示しないプラグ部が設けられている。
【0015】
また、カップ保持部12には、塵埃分離部としての集塵装置としてのダストカップ33が設けられている。このダストカップ33は、このダストカップ33をカップ保持部12に取り付けた状態で吸込側が本体吸込口14に連通する細塵分離部34、この細塵分離部34の排気側に連通しカップ保持部12上に載置されるサイクロン集塵部としての有底円筒状のカップ部35、および、これら細塵分離部34とカップ部35とを操作者が一体的に把持可能にするハンドル部36を備えている。
【0016】
細塵分離部34は、鉛直下方向に向けて略L字状に屈曲したパイプ状の筒部41を備えている。この筒部41の側壁には、この側壁を貫通してカップ保持部12に連通する複数の孔部42が設けられ、これら孔部42には、電動送風機7による吸込風とともに吸い込んだ微細な塵埃、すなわち細塵を捕捉するネット状のネットフィルタ43が取り付けられている。また、筒部41の吸込側は、カップ部35に向けて湾曲している。
【0017】
カップ部35は、電動送風機7による吸込風とともに吸い込んだ電動送風機7へと吸い込ませたくない比較的粒子が大きく質量の大きな塵埃を内部で旋回させて、この塵埃を自重による遠心分離により落下させて集塵する略円筒状のカップ部本体44を備えている。このカップ部本体44の下端部には、このカップ部本体44の下端部を閉塞するカップ部下蓋45が、カップ部本体44の下端部を開閉可能に取り付けられている。また、カップ部本体44の上端部には、このカップ部本体44内とカップ保持部12とを連通するカップ部排気孔46が設けられている。このカップ部排気孔46には、カップ部本体44内で遠心分離できなかった細塵を捕捉するメッシュフィルタ47が取り付けられている。
【0018】
ハンドル部36は、ダストカップ33をカップ保持部12に取り付けた状態で本体吸込口14の下方に位置している。また、このハンドル部36には、図示しないが、カップ部下蓋45をカップ部本体44に対して開閉させる操作ボタンが設けられている。
【0019】
一方、カップ保持部12と隔壁26との間には、フィルタとしてのプリーツフィルタ48が取り付けられている。すなわち、このプリーツフィルタ48は、電動送風機7の吸込側に連通して位置している。また、このプリーツフィルタ48は、掃除機本体1の幅方向に沿って前後方向に交互に湾曲した、いわゆるプリーツ状に設けられている。さらに、このプリーツフィルタ48は、隔壁26の連通孔27のカップ保持部12側全体を覆うように取り付けられ、隔壁26から若干前方に離間されている。またさらに、このプリーツフィルタ48は、ダストカップ33にて集塵できなかった細塵を捕捉する。
【0020】
そして、プリーツフィルタ48の後部には、このプリーツフィルタ48に付着した塵埃を掃除、すなわち塵落としする除去手段51が設けられている。この除去手段51は、略円盤状の回転体52と、この回転体52を周方向に沿って回動させる駆動部としての塵落とし用モータ53とを備えている。
【0021】
回転体52は、プリーツフィルタ48の排気側と隔壁26との間に亘って位置しており、円筒状の中心軸部54を同心状に有している。この中心軸部54は、回転体52の後側に向けて突設されており、軸支孔28内に挿通されて回動可能に軸支されている。また、回転体52は、中心軸部54の周囲に放射状に複数の貫通孔55が貫通して設けられている。これら貫通孔55は、回転体52の周方向に沿って略等角度の間隔で互いに離間されている。さらに、回転体52の貫通孔55と貫通孔55との間には、プリーツフィルタ48に当接してこのプリーツフィルタ48を振動させる突起56が設けられている。この突起56は、回転体52の前側に向けて縮径するように突出しており、例えば図示しないばねなどで前後方向に付勢された状態でプリーツフィルタ48の凹凸部の間に浅く係合している。
【0022】
塵落とし用モータ53は、中心軸部54内に回転軸57が圧入されている。そして、この塵落とし用モータ53は、電源コード31を介して供給された電力により駆動して回転体52を周方向に向けて回動させる。この結果、塵落とし用モータ53の駆動により、回転軸57を介して回転体52が回動し、この回転体52の回動により、突起56がプリーツフィルタ48の後側面の凹部からこの凹部に隣接する凹部に移動する際に、プリーツフィルタ48の後側面に対して弾性的に前後することで、除去手段51がプリーツフィルタ48を振動させる。
【0023】
そして、掃除機本体1内には、電動送風機7の駆動により吸い込まれた空気が、本体吸込口14から、細塵分離部34およびカップ部35、あるいは孔部42およびカップ保持部12、貫通孔55、連通孔27および送風機室23などを経由して排気口に至る風路58が形成されている。したがって、プリーツフィルタ48は、風路58中に位置している。
【0024】
一方、本体ケース6内の電動送風機7の排気側には、制御手段61が配設されている。この制御手段61は、例えばタイマなどを有する回路を備えた回路基板などを備えており、図2に示すように、電動送風機7および塵落とし用モータ53に電気的に接続されている。そして、この制御手段61は、電動送風機7および塵落とし用モータ53に供給される電力を制御することで、これら電動送風機7および塵落とし用モータ53の駆動状態を制御する。
【0025】
さらに、制御手段61には、検知手段62が電気的に接続されている。この検知手段62は、例えば電動送風機7の吸込圧力を検知しており、この電動送風機7の吸込圧力が所定値以下となった場合に、プリーツフィルタ48が目詰まりしたと判断して制御手段61に伝達する。
【0026】
次に、上記第1の実施の形態の掃除動作を説明する。
【0027】
まず、本体ケース6の蓋体5を回動させてダストカップ33を嵌合させ、蓋体5を閉じる。
【0028】
また、本体吸込口14にホース体15の基端を連通接続させるとともに、先端に床ブラシ22が連通接続された延長管21の基端をホース体15の先端に連通接続させる。
【0029】
そして、下ケース2の後方から電源コード31を導出させて、この電源コード31のプラグ部を、壁面などに設けられたコンセント部に差し込む。
【0030】
この後、ホース体15の手許操作部16を把持しつつ、この手許操作部16の所定の設定ボタン17をオンして電動送風機7を駆動させる。
【0031】
すると、床ブラシ22の先端から塵埃とともに空気が吸い込まれる。そして、この塵埃を含んだ空気は吸込風となり、延長管21やホース体15それぞれの内部を順次通過して蓋体5の本体吸込口14へと吸気された後、ダストカップ33の細塵分離部34の筒部41内へと吸い込まれる。
【0032】
そして、吸込風に含まれる比較的軽い塵埃、すなわち細塵は、ネットフィルタ43に捕捉され、この細塵を捕捉された吸込風の一部が孔部42からカップ保持部12へと流入する。
【0033】
また、比較的大きい塵埃を含む残りの吸込風は、筒部41内を直進し、カップ部35のカップ部本体44内に流入する。
【0034】
ここで、ネットフィルタ43によりある程度の塵埃が捕捉され、ネットフィルタ43を通過してカップ保持部12内に流入する吸込風の量が減少すると、筒部41を介してカップ部本体44内に流入する吸込風の量が相対的に増加する。そして、このカップ部本体44内に流入する吸込風の流れは、ネットフィルタ43に捕捉されてある程度塊となった塵埃をこのネットフィルタ43から剥離させ、ネットフィルタ43の目詰まりを解消する。このネットフィルタ43から剥離された塵埃は、カップ部本体44内に集塵される。
【0035】
またさらに、カップ部本体44に流入した吸込風は、このカップ部本体44内でこのカップ部本体44の内周で渦巻き状に回転して旋回風となる。
【0036】
すると、このカップ部本体44内での吸込風の旋回により、この吸込風とともに吸い込まれた塵埃が自重による遠心分離にてカップ部本体44内に落下して、このカップ部本体44内に集塵される。
【0037】
さらに、このカップ部本体44内で旋回した吸込風は、メッシュフィルタ47を通過してカップ部排気孔46からカップ保持部12へと流入する。
【0038】
そして、カップ保持部12に流入した吸込風は、プリーツフィルタ48を通過した後、連通孔27を介して電動送風機7の吸込側へと吸い込まれて、この電動送風機7を通過して排気風となり、図示しない排気口から掃除機本体1の外部へと排気される。
【0039】
次に、上記第1の実施の形態の塵落としの制御を図4に示すフローチャートを参照して説明する。
【0040】
制御手段61は、例えば電動送風機7の電流値などを検知することで、電気掃除機が動作中であるかどうかを判断する(ステップ1)。なお、制御手段61は、掃除開始から所定の時間、例えば10分経過した後に、塵落としの制御を開始する。
【0041】
このステップ1で電気掃除機が動作中でないと制御手段61が判断した際には、ステップ1に戻る。
【0042】
一方、ステップ1で電気掃除機が動作中であると制御手段61が判断した際には、制御手段61が、例えば切モード用の設定ボタン17にて操作者が電動送風機7を停止したかどうかを判断する(ステップ2)。
【0043】
このステップ2で電動送風機7を停止したと制御手段61が判断した際には、制御手段61が、塵落とし用モータ53を所定の時間駆動させてプリーツフィルタ48を振動させ、このプリーツフィルタ48を塵落としして、プリーツフィルタ48の目詰まりを解消し(ステップ3)、ステップ1に戻る。
【0044】
一方、ステップ2で電動送風機7を停止していないと制御手段61が判断した際には、制御手段61が、検知手段62を介してプリーツフィルタ48が目詰まり状態であるかどうかを判断する(ステップ4)。
【0045】
このステップ4でプリーツフィルタ48が目詰まり状態でないと制御手段61が判断した際には、ステップ1に戻る。
【0046】
一方、ステップ4でプリーツフィルタ48が目詰まり状態であると制御手段61が判断した際には、制御手段61が、電動送風機7に供給される電力を制御して電動送風機7の回転数を所定の回転数よりも低減させる(ステップ5)。このとき、制御手段61は、低減させる直前の電動送風機7の回転数を記憶する。
【0047】
この後、制御手段61が、塵落とし用モータ53を所定の時間駆動させて、プリーツフィルタ48を振動させ、このプリーツフィルタ48を塵落としして、プリーツフィルタ48の目詰まりを解消する(ステップ6)。
【0048】
そして、制御手段61が、電動送風機7の回転数を元の状態、すなわちステップ5で記憶した回転数に戻し(ステップ7)、ステップ1に戻る。
【0049】
上述したように、上記第1の実施の形態では、検知手段62にてプリーツフィルタ48の目詰まりを検知した際に、制御手段61が電動送風機7の回転数を所定の回転数以下に低下させ、除去手段51によりプリーツフィルタ48に付着した塵埃を除去した後、電動送風機7の回転数を元の状態に戻す構成とした。
【0050】
したがって、電動送風機7は、通常の回転数のままだと吸込力が大きく除去手段51によりプリーツフィルタ48の塵落としが容易でないが、電動送風機7の回転数を一旦低減させることで、電動送風機7の吸い込みによるプリーツフィルタ48への塵埃の付着力を低下させ、プリーツフィルタ48の付着した塵埃を除去手段51にて確実に除去し、プリーツフィルタ48の目詰まりを掃除中に確実に解消でき、電動送風機7による吸込力の低下なども防止できる。
【0051】
また、掃除中にプリーツフィルタ48の目詰まりを自動で解消するので、電動送風機7の吸込力の低減を防止でき、かつプリーツフィルタ48を取り外して洗うなどの手間を削減でき、操作者の手を汚すことなどをも防止できる。
【0052】
さらに、掃除終了時、あるいは掃除中断時などに操作者が設定ボタン17などで電動送風機7を停止させると、プリーツフィルタ48の目詰まりの有無に拘らず制御手段61が除去手段51によりプリーツフィルタ48を塵落としするため、電動送風機7が停止して吸込力が発生しない状態でプリーツフィルタ48の塵落としをすることでプリーツフィルタ48の目詰まりをより確実に解消できるとともに、次の掃除の際にプリーツフィルタ48の目詰まりを解消した状態で掃除を開始できる。
【0053】
なお、上記第1の実施の形態において、塵落としの制御の開始までの時間は、掃除する場所などに応じて適宜設定すればよく、操作者が任意に設定できるようにしてもよい。
【0054】
次に、第2の実施の形態の電気掃除機による塵落としの制御を図5に示すフローチャートを参照して説明する。
【0055】
この第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態のステップ1ないしステップ3およびステップ5ないしステップ7と同様のステップ1ないしステップ3およびステップ5ないしステップ7の制御をする。
【0056】
そして、ステップ4の代わりに、制御手段61は、電気掃除機が所定の時間、例えば5分間、動作したかどうかを判断するステップ11の制御をする。
【0057】
上述したように、上記第2の実施の形態では、所定の時間間隔毎に電動送風機7の回転数を所定の回転数以下に低下させ、除去手段51によりプリーツフィルタ48に付着した塵埃を除去した後、電動送風機7の回転数を元の状態に戻す構成としたので、上記第1の実施の形態と同様の作用によりプリーツフィルタ48の目詰まりを定期的かつ確実に解消できる。
【0058】
また、検知手段62が必要なくなるため、構成を簡略化でき、製造性を向上できるとともに、検知手段62の誤作動などによりプリーツフィルタ48の目詰まりを検知できない場合などを考慮する必要もなく、プリーツフィルタ48の目詰まりをより確実に解消できる。
【0059】
なお、上記第2の実施の形態において、所定の時間間隔は、掃除する場所に応じて適宜設定すればよく、操作者が任意に設定できるようにしてもよい。
【0060】
また、上記各実施の形態において、検知手段62は、例えば電動送風機7の電流値を検知するなど、他の様々な方法にてプリーツフィルタ48の目詰まりを判断してもよい。
【0061】
さらに、塵落としの際には、例えば表示、あるいは鳴動などにて操作者に塵落とし中であることを報知する構成も可能である。この場合には、掃除中に制御手段61が塵落とし制御をして電動送風機7の回転数が低減しても、操作者が電動送風機7の故障などと誤認することがない。
【0062】
またさらに、電動送風機7の回転数を低減させる制御は、電動送風機7を停止させる制御も含む。この場合には、電動送風機7による吸込力が発生しない状態でプリーツフィルタ48の塵落としをするので、プリーツフィルタ48の目詰まりをより確実に解消できる。
【0063】
そして、上記各実施の形態の各制御を併用した制御をすることも可能である。
【0064】
また、除去手段51としては、例えばプリーツフィルタ48の前側面に接触して回転するブラシなどを塵落とし用モータ53にて回動させる構成など、他の様々な構成が可能である。
【0065】
さらに、電気掃除機の構成を簡略化する場合には、電動送風機7を操作者が停止させた際の塵落とし制御をしない構成とすることも可能である。
【0066】
またさらに、プリーツフィルタ48以外のフィルタ、例えば図示しない排気口に設けたフィルタなど、掃除機本体1の風路58中に位置するフィルタであれば、どのフィルタにも対応させて用いることができる。
【0067】
そして、キャニスタ型の電気掃除機に限らず、床ブラシ22が掃除機本体1の下面に直接形成されたアップライト型、その他、掃除機本体1と床ブラシ22とが一体化された自走式の電気掃除機あるいはハンディ型、あるいは紙パック式の集塵機能を有する電気掃除機などであっても対応させて用いることができる。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、掃除中にフィルタの目詰まりを検知すると、電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させて電動送風機の吸い込みによるフィルタへの塵埃の付着力を低下させ、フィルタに付着した塵埃を除去手段により除去することで、フィルタの目詰まりを掃除中に確実に解消できる。
【0069】
また、本発明によれば、所定の時間間隔毎に電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させて電動送風機の吸い込みによるフィルタへの塵埃の付着力を低下させ、除去手段によりフィルタに付着した塵埃を除去することで、フィルタの目詰まりを掃除中に定期的かつ確実に解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の電気掃除機の形態を示す断面図である。
【図2】同上電気掃除機の一部を示すブロック図である。
【図3】同上電気掃除機を示す斜視図である。
【図4】同上電気掃除機の制御を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態による制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 掃除機本体
7 電動送風機
48 フィルタとしてのプリーツフィルタ
51 除去手段
58 風路
61 制御手段
62 検知手段
Claims (3)
- 電動送風機を収容した掃除機本体と、
この掃除機本体の風路中に位置するフィルタと、
このフィルタに付着した塵埃を除去する除去手段と、
前記フィルタの目詰まりを検知する検知手段と、
この検知手段で前記フィルタの目詰まりを検知した際に、前記電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させ、前記除去手段により前記フィルタに付着した塵埃を除去した後、前記電動送風機の回転数を元の状態に戻す制御手段と
を具備したことを特徴とした電気掃除機。 - 電動送風機を収容した掃除機本体と、
この掃除機本体の風路中に位置するフィルタと、
このフィルタに付着した塵埃を除去する除去手段と、
所定の時間間隔毎に前記電動送風機の回転数を所定の回転数以下に低下させ、前記除去手段により前記フィルタに付着した塵埃を除去した後、前記電動送風機の回転数を元の状態に戻す制御手段と
を具備したことを特徴とした電気掃除機。 - 制御手段は、電動送風機が停止した際に、除去手段によりフィルタに付着した塵埃を所定時間除去する
ことを特徴とした請求項1または2記載の電気掃除機。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100804568B1 (ko) * | 2006-03-31 | 2008-02-20 | 도시바 테크 가부시키가이샤 | 전기 청소기 |
EP1972248A3 (en) * | 2007-03-19 | 2011-08-03 | Hitachi Koki Co., Ltd. | Dust collection device |
KR101136592B1 (ko) * | 2009-12-30 | 2012-04-18 | 엘지전자 주식회사 | 진공 청소기의 이물 막힘 감지구조 |
DE102017220313A1 (de) * | 2017-11-15 | 2019-05-16 | BSH Hausgeräte GmbH | Saugleistungsoptimierung bei einem Bodensauggerät |
-
2003
- 2003-05-26 JP JP2003147973A patent/JP2004344582A/ja active Pending
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