JP2004340093A - 太陽熱利用発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽熱利用発電装置の提供。
【解決手段】太陽熱集熱器10と、発電装置30と、凝縮器70とを有し、低沸点作動流体をエネルギー伝達媒体として用い、太陽熱をエネルギー源として発電を行なう太陽熱利用発電装置。太陽熱集熱器が、低沸点作動流体を加熱するための一次加熱管12、および、該一次加熱管を出た後のガス化した低沸点作動流体を再加熱するための二次加熱管14を有する。発電装置は、発電機32、36と発電機タービン34、38を有する。凝縮器は、作動ガスを冷却して液化させるための熱交換器72を有する。蓄熱流体を収容する蓄熱器50を併用すれば、非日照時間帯での発電を行なうことができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽熱を利用した発電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自然界に存在する熱エネルギーを利用した発電方法として、海洋温度差発電法が知られている(特公平2−1989号公報参照)。この方法では、装置構成として、発電機、発電機タービン、蒸発器、凝縮器が使用される。海洋温度差発電法では、低沸点作動流体として、例えば、アンモニアを用い、表層海水を高温熱源とし、深層海水を低温熱源として利用する。蒸発器、発電機タービンおよび凝縮器を経て循環する低沸点作動流体は、蒸発器において、高温熱源である表層海水によって加熱されて蒸発し、ガスとして発電機タービンを駆動回転させた後、凝縮器に導かれ、ポンプで揚水した低温熱源としての深層海水によって冷却されて液化して蒸発器に導かれ、前記サイクルを繰り返す。
【0003】
【特許文献1】
特公平2−1989号公報
【0004】
また、太陽熱と、海洋エネルギー(表層海水と深層海水の温度差の利用、および波力エネルギーの利用)の両者を併用する発電方法も知られている(特開平10−205891号公報参照)。
【0005】
【特許文献2】
特開平10−205891号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記いずれの方法も、無限の海水熱エネルギーを利用できる点で、極めて魅力的であるが、以下の欠点を有する。
(1)低熱源として約700mの深海水を利用し、高熱源として海表面近くの海水を利用するために、これらの海水を大量にポンプで揚水する大規模設備と膨大な設備建設費用を必要とし、発電効率を考慮した設備費が高価に過ぎる。場合により、漁業権に関する補償費用が設備建設費用に含まれる。
(2)海洋温度差発電法では、高熱源として海表面近くの海水を利用するが、その温度は、最高でも40℃程度であり、そのため、低沸点作動流体の加熱、蒸発で得られる作動圧力は限定された小さなものとなる。
(3)多数の太陽熱集熱器を海上に設置した場合、これらは、常に風と、波浪の影響を受けるため、太陽熱集熱器の浸水沈没対策を含む保守管理に多大の労力と費用を必要とする。
(4)設備の自己消費電力を無視できない。
(5)大規模な海洋温度差発電装置を一般家庭あるいは小規模事業所で設置することは不可能である。
【0007】
本発明の目的は、太陽熱利用発電装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的に照らし、本発明によれば、以下の構成を有する太陽熱利用発電装置が提供される。
【0009】
太陽熱集熱器と、発電装置と、凝縮器とを有し、低沸点作動流体をエネルギー伝達媒体として用い、太陽熱をエネルギー源として発電を行なう発電装置であり、
太陽熱集熱器が、低沸点作動流体を加熱するための一次加熱管、および、該一次加熱管を出た後のガス化した低沸点作動流体を再加熱するための二次加熱管を有し、
発電装置が、発電機と、発電機タービンとを有し、
凝縮器が、作動ガスを冷却して液化させるための熱交換器を有し、
また、
二次加熱管から排出される低沸点作動流体の過熱ガスを作動ガスとして発電機タービンに導くための導管と、
発電機タービンを駆動した後の作動ガスを凝縮器に導くための導管と、
凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を一次加熱管に導くための導管とを更に有する太陽熱利用発電装置。
前記低沸点作動流体としては、例えば、ハイドロ・フルオロ・カーボン(HFC)R410A(沸点:−51.5℃)を用いることができる。ハイドロ・フルオロ・カーボン(HFC)を用いた場合、太陽熱集熱器での加熱温度を72.1℃として、発生する飽和圧力は約49.96Kg/cm(=4.9Mpa)である。
低沸点作動流体を太陽熱集熱器の一次加熱管を通過させ、さらに、二次加熱管を通過させることにより、過熱蒸気(スーパースチーム)が得られ、それにより発電機タービンを高効率で運転することができる。
発電機タービンから出た作動ガス(低沸点作動流体)は凝縮器に入り、冷却されて、温度約40℃の液体になる。液化した低沸点作動流体は、膨張器(膨張弁、キャピラリーチューブ等)を通過させることにより、約5℃(液体)まで冷却可能である。
【0010】
(1)本発明の一好適態様によれば、太陽熱を貯溜する蓄熱器を併用可能である。この蓄熱器を併用した装置は、
蓄熱器内に、蓄熱流体と、該蓄熱流体内に浸漬された蓄熱流体加熱用熱交換器とが収容され、
蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体として低沸点作動流体を用い、該低沸点作動流体を太陽熱集熱器内で加熱するために、前記一次および二次加熱管と同様に、前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用の一次および二次加熱管が太陽熱集熱器内に配設され、
前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次加熱管を経て前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用二次加熱管から排出される低沸点作動流体の過熱ガスを蓄熱流体加熱用熱交換器に導くための導管と、
蓄熱流体加熱用熱交換器を出た低沸点作動流体を、凝縮器に導くための導管と、
凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次加熱管に導くための導管とを更に有する(請求項2に対応する)。
蓄熱器は、夜間または非日照時間帯における発電を可能にするために必要な装置である。蓄熱器で用いる蓄熱流体は、比熱が大きいこと、熱伝導性が良好であること、流動性が良好であることを要求される。このような条件を満たす流体材料としては、水の他に、種々考えられるが、現時点での最適例は、ベントナイトを主成分とし、エチレングリコール、防錆剤および水を含む混合材料である。なお、参考のために、含水ベントナイト(エチレングリコール、防錆剤を含まない場合)の特性を示すと、以下のとおりである。
【0011】
【表1】
Figure 2004340093
【0012】
蓄熱器には、蓄熱流体を加熱するための熱交換器(蓄熱流体加熱用熱交換器)が配設される。この熱交換器で用いる加熱媒体は、先に述べた低沸点作動流体である。熱交換器用加熱媒体は、太陽熱集熱器内に設けた一次および二次加熱管を通って、順次、加熱および再加熱(過熱)され、その後、蓄熱流体加熱用熱交換器に導かれて蓄熱流体に対する熱伝達が行なわれる。蓄熱流体加熱用熱交換器を出た加熱媒体すなわち低沸点作動流体は、ガス状態で凝縮器に導かれ、凝縮器で液化した後、太陽熱集熱器内に配設された蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用の一次および二次加熱管に導かれる。このようにして、蓄熱流体加熱用熱交換器で用いる加熱媒体(低沸点作動流体)の循環が行なわれる。
【0013】
(2)本発明の第2の好適態様によれば、夜間発電または非日照時間帯での発電を可能にする以下の装置が提供される。
前記蓄熱器が、いずれも蓄熱流体内に浸漬されている、低沸点作動流体を加熱するための熱交換器としての、蓄熱器内一次加熱管と、該蓄熱器内一次加熱管を出た後のガス化した低沸点作動流体を再加熱するための熱交換器としての、蓄熱器内二次加熱管とを有し、
前記蓄熱器内二次加熱管から排出される低沸点作動流体の過熱ガスを作動ガスとして発電機タービンに導くための導管と、
発電機タービンを駆動した後の作動ガスを凝縮器に導くための前記導管と、
凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を前記蓄熱器内一次加熱管に導くための導管とを更に有する太陽熱利用発電装置(請求項3に対応する)。
本実施態様では、蓄熱器内に、先に述べた蓄熱流体加熱用熱交換器の他に、低沸点作動流体を加熱するための熱交換器として、蓄熱器内一次加熱管と、蓄熱器内二次加熱管とが配設される。低沸点作動流体が、これらの蓄熱器内一次および二次加熱管を通過する過程で、蓄熱流体の保有する熱を受けて、加熱および再加熱(過熱)され、発電機タービンの運転に供される。なお、蓄熱流体の加熱は、先に述べた蓄熱流体加熱用熱交換器によって行なわれる。
【0014】
(3)本発明の第3の好適態様によれば、閉鎖系としての太陽熱利用発電装置において、凝縮器を強制冷却する以下の装置が提供される。
凝縮器が、放熱用熱交換器であって、該熱交換器を空冷するためのファンを有し、発電機タービンを駆動した後の作動ガスによって前記ファンの駆動用タービンが駆動せしめられ、もって凝縮器を通る作動ガスの冷却による液化が行なわれる太陽熱利用発電装置(請求項4に対応する)。
本実施態様では、凝縮器(放熱用熱交換器)における冷却用ファンの動力を作動ガスから得ており、太陽熱利用発電装置の自己消費電力の節減を企図し得る。
【0015】
(4)本発明の第4の好適態様によれば、以下の装置が提供される。
太陽熱集熱器における前記一次および二次加熱管の各導入部に逆止弁が配設され、もって発電機タービンに送給されるべき低沸点作動流体の流れが一方向に規定される太陽熱利用発電装置(請求項5に対応する)。
【0016】
(5)本発明の第5の好適態様によれば、以下の装置が提供される。
蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体としての低沸点作動流体を加熱するために太陽熱集熱器内に配設された蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次および二次加熱管の各導入部、および、蓄熱流体加熱用熱交換器の導入部に、それぞれ逆止弁が配設されている太陽熱利用発電装置(請求項6に対応する)。
【0017】
(6)本発明の第6の好適態様によれば、以下の装置が提供される。
発電機タービンを駆動した後の作動ガスが凝縮器を経て液化された後の、発電機タービンに送給されるべき低沸点作動流体を加熱するための、太陽熱集熱器内の前記一次加熱管に至る前記導管の途中に、低沸点作動流体用送給ポンプが介挿されており、該送給ポンプの駆動用タービンが、蓄熱流体加熱用熱交換器を出て凝縮器に向うガス状態の低沸点作動流体によって駆動されるようになっている太陽熱利用発電装置(請求項7に対応する)。
本実施態様では、凝縮器を出て太陽熱集熱器内の一次加熱管に至る低沸点作動流体の移送を、蓄熱流体加熱用熱交換器を出て凝縮器に向うガス状態の低沸点作動流体を動力源とする送給ポンプによって行なう構成になされており、送給ポンプの駆動を外部電力源に依存する場合に比して、太陽熱利用発電装置の自己消費電力の節減を企図し得る。
【0018】
(7)本発明の第7の好適態様によれば、以下の装置が提供される。
蓄熱流体加熱用熱交換器を出て凝縮器に至り、該凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次加熱管に導くための導管の途中に、低沸点作動流体用送給ポンプが介挿されており、該送給ポンプの駆動用タービンが、発電機タービンを駆動した後の作動ガスによって駆動せしめられるようになっている太陽熱利用発電装置(請求項8に対応する)。
本実施態様では、凝縮器を出て蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次加熱管に至る低沸点作動流体の移送を、発電機タービンを駆動した後の作動ガスを動力源とする送給ポンプによって行なう構成になされており、送給ポンプの駆動を外部電力源に依存する場合に比して、太陽熱利用発電装置の自己消費電力の節減を企図し得る。
【0019】
(8)本発明の第8の好適態様によれば、以下の装置が提供される。
凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を太陽熱集熱器内の前記一次加熱管に導くための前記導管の途中に、低沸点作動流体用貯溜タンクと、該貯溜タンクの下流側に位置する開閉弁とが配設されており、この開閉弁が開成された時に、貯溜タンクと前記導管とが導通状態になる太陽熱利用発電装置(請求項9に対応する)。
本実施態様では、太陽熱集熱器内の一次および二次加熱管、発電機タービン、凝縮器の間を繋ぐ導管内を循環して流れる低沸点作動流体を貯溜する貯溜タンクを導管の途中に設けている。貯溜タンクに併設した開閉弁は、日照を確認するために、太陽熱利用発電装置に、別途、配設した光センサーの出力信号によって開閉させるものとする。また、貯溜タンク内に低沸点作動流体加熱用ヒーターを配設し、日照開始時に光センサーから出力される信号によってヒーター(電熱ヒーター)を付勢するものとする。すなわち、日照開始時における光センサーからの出力信号により、ヒーターが付勢されるだけでなく、前記開閉弁が開成される。この状態で、加熱された貯溜タンク内の低沸点作動流体がガス化して、開閉弁を通して貯溜タンクから排出され、太陽熱集熱器内の一次加熱管に流入して加熱され、さらに二次加熱管に流入して再加熱(過熱)される。太陽熱集熱器内での低沸点作動流体の加熱が始まれば、貯溜タンク内の加熱ヒーターは最早不要であり、加熱電源回路を遮断する。日照開始から加熱ヒーターの電源回路を遮断に至るまでの時間は、太陽熱利用発電装置に配設する制御装置の設定によるものとする。また、前記開閉弁の閉成は、日照が得られなくなったことを光センサーが検知した時の光センサーの出力信号を受けて、日照終了時から一定時間経過後に実行される。開閉弁の閉成も、制御装置に依存する。
【0020】
(9)本発明の第9の好適態様によれば、以下の装置が提供される。
凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を、蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次加熱管に導くための前記導管の途中に、低沸点作動流体用貯溜タンクと、該貯溜タンクの下流側に位置する開閉弁とが配設されており、この開閉弁が開成された時に、貯溜タンクと前記導管とが導通状態になる太陽熱利用発電装置(請求項10に対応する)。
【0021】
(10)本発明の第10の好適態様によれば、以下の装置が提供される。
凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を蓄熱器内一次加熱管に導くための前記導管の途中に、低沸点作動流体用貯溜タンクと、該貯溜タンクの下流側に位置する開閉弁とが配設されており、この開閉弁が開成された時に、貯溜タンクと前記導管とが導通状態になる太陽熱利用発電装置(請求項11に対応する)。
【0022】
(11)本発明の第11の好適態様によれば、以下の装置が提供される。
太陽熱集熱器内の前記一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により発電機タービンを駆動する系統を太陽熱エネルギー直接利用サイクルと称し、
蓄熱器内の前記蓄熱流体に蓄えられた熱エネルギーを利用して、低沸点作動流体を加熱するための蓄熱器内一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により発電機タービンを駆動する系統を太陽熱エネルギー間接利用サイクルと称し、
蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により蓄熱流体加熱用熱交換器を介して蓄熱流体を加熱する系統を蓄熱流体加熱サイクルと称する時、
日照時間帯には、太陽熱エネルギー直接利用サイクルおよび蓄熱流体加熱サイクルを作動させ、非日照時間帯には、太陽熱エネルギー間接利用サイクルを作動させるための制御装置を具備し、
この制御装置が太陽光センサー、および蓄熱流体温度測定用温度センサーを含み、太陽光センサーおよび蓄熱流体温度測定用温度センサーの出力信号に基づいて、低沸点作動流体の流路を規定する配管系に配設した各種弁の切り換え、および/または、開閉が行なわれ、もって太陽熱エネルギー直接利用サイクル、太陽熱エネルギー間接利用サイクル、および蓄熱流体加熱サイクルの作動が選択的に行なわれるようになっている太陽熱利用発電装置(請求項12に対応する)。
【0023】
(12)本発明の第12の好適態様によれば、以下の装置が提供される。
太陽熱集熱器内の前記一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により発電機タービンを駆動する系統を太陽熱エネルギー直接利用サイクルと称し、
蓄熱器内の蓄熱流体に蓄えられた熱エネルギーを利用して、低沸点作動流体を加熱するための蓄熱器内一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により発電機タービンを駆動する系統を太陽熱エネルギー間接利用サイクルと称し、
蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により蓄熱流体加熱用熱交換器を介して蓄熱流体を加熱する系統を蓄熱流体加熱サイクルと称する時、
日照時間帯には、太陽熱エネルギー直接利用サイクルおよび蓄熱流体加熱サイクルを作動させ、非日照時間帯には、太陽熱エネルギー間接利用サイクルを作動させるための制御装置を具備し、
この制御装置が太陽光センサーを有し、該太陽光センサーの出力信号に基づいて前記開閉弁が開閉され、また、前記貯溜タンク内に配設された電気ヒーターが所定時間の間選択的に付勢されるようになっている太陽熱利用発電装置(請求項13に対応する)。
以下、本発明による太陽熱利用発電装置の具体例を添付図を見ながら説明する。
【0024】
【発明の実施の形態】
図示された太陽熱利用発電装置は、太陽熱集熱器10、発電装置30、蓄熱器50、および凝縮器70を主装置として構成されている。以下、これら装置について説明する。
【0025】
(1)太陽熱集熱器
太陽熱集熱器10は、細長い溝形状の凹面鏡と加熱管とを一組として、4組から成る装置である。図では、複数の加熱管を単なる直線で示しているに過ぎないが、これらに沿って、それぞれ凹面鏡(図示せず)が併設される。加熱管は、凹面鏡の焦点位置に置かれ、集められた太陽光を受けて加熱される。図示の加熱管は、第一の一次加熱管12、第一の二次加熱管14、第二の一次加熱管16、第二の二次加熱管18である。太陽熱集熱器10は、加熱管内を流れる低沸点作動流体(例:ハイドロ・フルオロ・カーボン(HFC))が、初めに一次加熱管で加熱されてガス化し、得られた作動ガスが二次加熱管に進入して再加熱(過熱)される仕組みになされている。
【0026】
第一の一次加熱管12の入口および出口には、それぞれ、導管L1、L2が接続されている(*注:図中の矢印は、個々の導管を示すものではなく、単に流体の流れ方向を示すに過ぎない)。第一の二次加熱管14の入口および出口には、それぞれ、導管L2、L3が接続されている。
第二の一次加熱管16の入口および出口には、それぞれ、導管L4、L5が接続されている。第一の二次加熱管18の入口および出口には、それぞれ、導管L5、L6が接続されている。
また、第一の一次加熱管12の入口に近く、導管L1に逆止弁V1が介挿され、第一の二次加熱管14の入口に近く、導管L2に逆止弁V2が介挿されている。さらに、導管L2、L5に、それぞれ、気液分離器120、122が介挿されている。そして、気液分離器120の液体排出口に導管L7の一端が接続され、導管L7の他端が、逆止弁V1の下流側で、逆止弁V3を介して、導管L1に接続されている。
【0027】
また、第二の一次加熱管16の入口に近く、導管L4に逆止弁V4が介挿され、第二の二次加熱管18の入口に近く、導管L5に逆止弁V5が介挿されている。そして、気液分離器122の液体排出口に導管L8の一端が接続され、導管L8の他端が、逆止弁V4の下流側で、逆止弁V6を介して、導管L4に接続されている。
【0028】
(2)発電装置
発電装置30は、一対の発電機、すなわち第一発電機32および第二発電機36を有する。そして、第一発電機32は第一発電機タービン34を具備し、第二発電機36は第二発電機タービン38(低圧タービン)を具備する。
第一発電機タービン34および第二発電機タービン38は、同時運転されるか、または、第二発電機タービン38を単独で運転できるようになっている。制御装置による指示の下で行なう、この選択的運転は、3方弁である切り換え弁CV1を介して導管L3に接続された導管L9、この導管L9に介挿された3方弁である切り換え弁CV2、第一発電機タービン34と第二発電機タービン38を連結する導管L10、この導管L10に介挿された切り換え弁CV3、および3方弁である切り換え弁CV2と3方弁である切り換え弁CV3とを連結する導管L20によって可能である。
【0029】
(3)蓄熱器
蓄熱器50は、断熱壁容器52内に熱容量の大きな蓄熱流体(例:ベントナイトを主成分とし、エチレングリコール、防錆剤および水を含む混合材料、あるいは水)を収納した構造体である。断熱壁容器52内には、蓄熱流体に浸漬して、蓄熱流体加熱用熱交換器54、同作動ガス過熱用熱交換器56、いずれも熱交換器としての蓄熱器内一次加熱管58および蓄熱器内二次加熱管60が配設されている。
【0030】
蓄熱流体加熱用熱交換器54の入口には、第二の二次加熱管18に連なる導管L6が接続され、その出口には、導管L11が接続されている。導管L11の他端は、逆止弁V9を介して作動ガス過熱用熱交換器56の入口に接続されている。また、導管L11には、気液分離器124が介挿されている。作動ガス過熱用熱交換器56の出口は、導管L13によって、切り換え弁CV7を介して、導管L12に連結されている。さらに、気液分離器124の液体出口に接続された導管L21が、逆止弁V8を介して、逆止弁V7の下流側で導管L6に接続されている。
【0031】
熱交換器としての蓄熱器内一次加熱管58の入口には、導管L14が接続され、その出口には、導管L15が接続されている。そして、蓄熱器内二次加熱管60の入口に、逆止弁V10を介して導管L15が接続され、出口に導管L16が接続されている。
また、導管L15に、気液分離器126が介挿されている。さらに、気液分離器126の液体出口に接続された導管L17が逆止弁V12を介して、逆止弁V11の下流側で、導管L14に連結されている。
【0032】
(4)凝縮器
凝縮器70は、全体として空調装置の室外機に類似し、凝縮器用第一熱交換器72、同じく第二熱交換器74、凝縮器用冷却ファン76、および冷却ファン用タービン78を有する。凝縮器第一熱交換器72の入口には、導管L18の一端が接続され、導管L18(冷却ファン用タービン78が介挿されている)の他端が第二発電機タービン38の出口に接続されている。第二発電機タービン38を出て凝縮器用第一熱交換器72の入口に向って導管L18内を流れる作動ガスは、導管L18の途中に配置された送給ポンプP1の駆動タービンを回転させ、さらに、冷却ファン用タービン78を回転させる構成になっている。
【0033】
凝縮器用第一熱交換器72の出口には、導管L19の一端が接続され、導管L19の他端が導管L1に連結されている。導管L19には、膨張器100および送給ポンプP2が介挿されている。膨張器100は、凝縮器70で液化した低沸点作動流体を通過させて、その温度降下を図るために設けたものである。
【0034】
凝縮器用第二熱交換器74の入口に接続された導管L12を流れる作動ガスは、送給ポンプP2の駆動タービンを回転させる。凝縮器用第二熱交換器74の出口には、導管L4の端部が接続され、この導管L4に、凝縮器用第二熱交換器74側から順番に、膨張器102、送給ポンプP1が介挿されている。
【0035】
(5)貯溜タンク
第一貯溜タンク: 凝縮器70の第一熱交換器72を出た液体状態の低沸点作動流体を太陽熱集熱器10内の第一の一次加熱管12に導くための導管L1の途中に、低沸点作動流体用第一貯溜タンク90と、その上流側に位置する逆止弁V13と、同じく下流側に位置する開閉弁SV1とが配設され、さらに開閉弁SV1の下流側で導管L1に3方弁である切り換え弁CV6が介挿されている。この3方弁である切り換え弁CV6は、導管L1内の流れを維持する第1位置と、開閉弁SV1側から来る流れを、蓄熱器50における一次加熱管58に通じる導管L14に導く第2位置との間で、切り換えられる。
【0036】
第二貯溜タンク: 凝縮器70の第二熱交換器74を出た液体状態の低沸点作動流体を太陽熱集熱器10内の第二の一次加熱管16に導くための導管L4の途中に、低沸点作動流体用第二貯溜タンク92と、その上流側に位置する逆止弁V14と、同じく下流側に位置する開閉弁SV2と、開閉弁SV2の下流側に位置する3方弁である切り換え弁CV5とが配設されている。この切り換え弁CV5は、導管L22によって、導管L6に介挿された4方弁である切り換え弁CV4に連結されている。したがって、切り換え弁CV5は、導管L4を導通状態にする第1位置と、開閉弁SV2側から来る流れを、切り換え弁CV4側に導通する第2位置との間で切り換えられる。なお、切り換え弁CV4は、蓄熱器50に設けた温度センサーの出力信号によって、導管L6内の流れを、蓄熱流体加熱用熱交換器54側に導通する第1位置と、導管L12(切り換え弁CV7)側に導通する第2位置との間で、切り換えられる。
【0037】
以下、太陽熱利用発電装置の動作について説明する。
日照時間帯における発電
(太陽熱エネルギー直接利用サイクル)
(1)第一貯溜タンク90、太陽熱集熱器10(第一の一次加熱管12、第一の二次加熱管14): 夜明け時、または、曇天から晴天への移行時において、太陽熱利用発電装置に設けた光センサーが日光を検知すると、光センサーが信号を出力する。この出力信号により、第一貯溜タンク90内に配設された低沸点作動流体加熱用ヒーターが付勢されるとともに、開閉弁SV1が開成される。貯溜タンク内の低沸点作動流体がヒーターによって加熱されガス化が始まると、逆止弁V13によって導管L1内の流れ方向が規定された低沸点作動流体が、開閉弁SV1を通って貯溜タンク90から排出され、逆止弁V1を経て、太陽熱集熱器10内の第一の一次加熱管12内に流入して加熱される。
【0038】
(2)太陽熱集熱器10(第一の一次加熱管12、第一の二次加熱管14):第一の一次加熱管12内で加熱された低沸点作動流体はガス化し、導管L2、気液分離器120、逆止弁V2を経て、第一の二次加熱管14内に流入して再加熱(過熱)される。この再加熱温度は、凹面反射鏡の集光面積の設定により、例えば、72.1℃以下になされる。第一の一次加熱管12内で、低沸点作動流体の完全なガス化がなされず、気液混在状態の低沸点作動流体が第一の一次加熱管12から排出された場合には、気液分離器120を通過する際に、液体が分離され、導管L7、逆止弁V3を経て、第一の一次加熱管12内に戻される。ヒーターによる低沸点作動流体の加熱は、ヒーターの消勢により所定時間経過後に終了する。この終了タイミングは、太陽熱集熱器10における低沸点作動流体の加熱により、発電に必要なガス圧が導管L3内で得られた時である。
【0039】
(3)発電装置30: 先ず、導管L3から、発電装置30に至る経路介挿された切り換え弁CV1、CV2について説明する。切り換え弁CV1は、太陽熱集熱器10に配設された光センサーの出力信号を受けて、導管L3内の流れを導管L9側に導く第1位置(太陽熱エネルギー直接利用サイクルの場合)と、蓄熱器内二次加熱管60の出口に連なる導管L16内の流れを導管L9側に導く第2位置(太陽熱エネルギー間接利用サイクルの場合)との間で切り換えられる。切り換え弁CV2は、導管L9に配設された圧力センサーの出力信号を受けて、導管L9内の流れを第一発電機タービン34に流す第1位置(十分な日照が得られる場合)と、導管L9内の流れを、直接、第二発電機タービン38に流す第2位置(十分な日照が得られない場合、または、非日照時間帯)との間で切り換えられる。
【0040】
太陽熱エネルギー直接利用サイクルの場合、第一の二次加熱管14を出た作動ガスは、導管L3、切り換え弁CV1、CV2を経て、導管L9に沿って第一発電機タービン34に入る。作動ガスは、第一発電機タービン34のローターを回転させた後、第一発電機タービン34から排出され、導管L10、および、この導管L10に介挿された切り換え弁CV3を経て、第二発電機タービン38に入る。第二発電機タービン38のローターを回転させた作動ガスは、第二発電機タービン38から排出された後、導管L18を通って、送給ポンプP1および冷却ファン用タービン78の動力源として働きながら、凝縮器用第一熱交換器72に入る。以上、作動ガスが、第一発電機タービン34および第二発電機タービン38を通る過程で、それぞれ第一発電機32、第二発電機36の発電が行なわれる。
【0041】
ただし、作動ガスの圧力が十分でない場合(弱日照の場合)には、切り換え弁CV2を切り換えて、第一発電機タービン34側を「閉」とし、バイパス導管L20側を「開」として、作動ガスを、導管L9から切り換え弁CV2、CV3を経て、第二発電機タービン38に導入することにする。この結果、発電は、第二発電機36のみによって行なわれる。なお、これら切り換え弁の切り換え制御は、先に言及した制御装置(圧力センサーを具備する)によって自動的に行なわれる。
【0042】
(4)凝縮器70: 第二発電機タービン38から排出された作動ガスは、導管L18を通る間に、送給ポンプP1のタービン・ローターを回転させ、さらに凝縮器用冷却ファン76の駆動装置であるタービン78のローターを回転させる。この後、作動ガスは、凝縮器70の第一熱交換器72に入り、冷却ファン76の回転によって冷却されて液化し、第一熱交換器72から排出される。凝縮器用第一熱交換器72を出た低沸点作動流体は、導管L19に介挿された膨張器100を通過して更に温度低下し、送給ポンプP2の送給駆動力を受けて、逆止弁V13、第一貯溜タンク90、開閉弁SV1および切り換え弁CV6を通過し、導管L1に沿って、太陽熱集熱器10における第一の一次加熱管12内に進入する。低沸点作動流体は、この循環サイクルを反復することになる。
【0043】
なお、切り換え弁CV6は、太陽熱集熱器10に配設された光センサーの出力信号を受けて、十分な日照が得られる場合には、導管L14側が「閉」、第一の一次加熱管12に至る導管L1が導通(開)状態になる第1位置と、前記とは逆の状態になる第2位置との間で切り換えられる。
なおまた、導管L19に介挿された送給ポンプP2のタービン・ローターの駆動源は、導管L12内の作動ガスの流れである。
【0044】
(5) 第二貯溜タンク92、太陽熱集熱器10(第二の一次加熱管16、第二の二次加熱管18): 開閉弁SV2、逆止弁V14が併設された第二貯溜タンク92の付勢は、第一貯溜タンク90の場合と同様である。貯溜タンク内の低沸点作動流体がヒーターによって加熱されガス化が始まると、逆止弁V14によって導管L4内の流れ方向が規定された低沸点作動流体が、開閉弁SV2を通って貯溜タンク92から排出されて切り換え弁CV5に至る。この切り換え弁CV5は、第二の一次加熱管16側を「開」とし、導管L22および切り換え弁CV4側を「閉」とする第1位置(十分な日照が得られる場合)と、その逆の第2位置(十分な日照が得られない場合、または、非日照時間帯)との間で切り換えられる。かくして、第1位置にある切り換え弁CV5を通過した低沸点作動流体は、逆止弁V4を経て、太陽熱集熱器10内の第二の一次加熱管16内に流入して加熱される。
【0045】
(6)太陽熱集熱器10(第二の一次加熱管16、第二の二次加熱管18):第二の一次加熱管16内で加熱された低沸点作動流体はガス化し、導管L5、気液分離器122、逆止弁V5を経て、第二の二次加熱管18内に流入して再加熱(過熱)される。この再加熱温度は、凹面反射鏡の集光面積の設定により、例えば、72.1℃以下になされる。第二の一次加熱管16内で、低沸点作動流体の完全なガス化がなされず、気液混在状態の低沸点作動流体が第二の一次加熱管16から排出された場合には、気液分離器122を通過する際に、液体が分離され、導管L8、逆止弁V6を経て、第二の一次加熱管16内に戻される。ヒーターによる低沸点作動流体の加熱は、ヒーターの消勢により所定時間経過後に終了する。この終了タイミングは、太陽熱集熱器10における低沸点作動流体の加熱により、第2発電機タービン(低圧タービン)による発電に必要なガス圧が導管L6内で得られた時である(低沸点作動流体がハイドロ・フルオロ・カーボンである場合、約49.96Kg/cm(=4.9Mpa)、低沸点作動流体の温度=約72.1℃)。
【0046】
(7)蓄熱器50、蓄熱流体加熱用熱交換器54: 第二の二次加熱管18を出た作動ガスは、導管L6、切り換え弁CV4、逆止弁V7を経て、蓄熱器50の蓄熱流体加熱用熱交換器54内に進入する。なお、切り換え弁CV4の切り換えは、蓄熱器50に配設された蓄熱流体温度測定用温度センサーの出力信号によって行なわれる。すなわち、蓄熱流体温度が目標温度(例、72.1℃)よりも低い場合に、切り換え弁CV4は、導管L12側が「閉」、蓄熱流体加熱用熱交換器54側が「開」になされる。また、蓄熱流体温度が目標温度に達している場合に、切り換え弁CV4は、導管L12側が「開」、蓄熱流体加熱用熱交換器54側が「閉」になされる。
【0047】
蓄熱流体加熱用熱交換器54内に進入した作動ガスは、蓄熱流体加熱用熱交換器54を通過する間に、その保有熱エネルギーを、熱交換器54の周囲の蓄熱流体に奪われる。この結果、蓄熱流体の温度が上昇し、太陽熱集熱器10の第二の二次加熱管18で加熱された低沸点作動流体(高温作動ガス)による蓄熱流体の加熱が行なわれる。なお、蓄熱器50の蓄熱流体中に電熱コイルを設け、太陽熱利用発電装置の余剰電力を利用して蓄熱流体を補助的に加熱することもできる。
【0048】
熱交換器54を通過する間に蓄熱流体に熱エネルギーを奪われた作動ガスは、その一部が液化し、作動ガスと共に気液分離器124に入る。液化した低沸点作動流体は、気液分離器124の排出口から導管L21に排出され、逆止弁V8を経て、逆止弁V7の下流側で導管L6内に導入されて、熱交換器54へ進入する高温作動ガスと合流する。
【0049】
一方、気液分離器124を通過した残存作動ガスは、導管L11、これに介挿された逆止弁V9を経て、作動ガス過熱用熱交換器56に入る。作動ガスは、熱交換器56を通過する間に蓄熱流体によって加熱され、再び過熱ガスになる。この過熱ガス温度は、蓄熱流体加熱用熱交換器54に入る作動ガス(低沸点作動流体)の温度よりも低い。
【0050】
作動ガス過熱用熱交換器56を出た過熱作動ガスは、導管L13、および、切り換え弁CV7を経て導管L12に入り、送給ポンプP2の駆動タービンを回転させる。
【0051】
駆動タービンを駆動させた後の作動ガスは、凝縮器70の凝縮器用第二熱交換器74に入り、凝縮器用冷却ファン76の作用で冷却され、液化する。液化した低沸点作動流体は、第二熱交換器74を出た後、膨張器102を通過して更に温度低下し、送給ポンプP1、逆止弁V14、第二貯溜タンク92を経て、導管L4に沿って、切り換え弁CV5に至る。蓄熱流体過熱サイクル時における切り換え弁CV5は、太陽熱集熱器10に配設された光センサーの出力信号により、太陽熱集熱器10における第二の一次加熱管16側が「開」、切り換え弁CV4側が「閉」になっており、切り換え弁CV5を通過した低沸点作動流体は、導管L4に沿って、太陽熱集熱器10における第二の一次加熱管16に入る([0045]欄〜[0046]欄参照)。
【0052】
第二の一次加熱管16に入った低沸点作動流体は、前記[0045]欄で説明したとおりのプロセスを経て、第二の二次加熱管18から過熱作動ガスとして排出され、導管L6を経て切り換え弁CV4に至る。ここで、蓄熱器50に収容されている蓄熱流体の温度が目標温度(例、72.1℃)に到達している場合、蓄熱器50に配設した温度センサーの出力信号により、切り換え弁CV4は、導管L12側が「開」、蓄熱流体加熱用熱交換器54に向う側を「閉」になっている。そのため、過熱作動ガスは、切り換え弁CV4から、導管L12を経て切り換え弁CV7に至る。この切り換え弁CV7は、蓄熱器50に配設した温度センサーの出力信号により、切り換え弁CV4の導管L12側が「開」になっている場合に、導管L13側が「閉」になっている。したがって、過熱作動ガスは、切り換え弁CV7、導管L12を経て流れ、送給ポンプP2のタービン・ローターを駆動回転せた後、凝縮器70の凝縮器用第二熱交換器74に入る。凝縮器用第二熱交換器74に入った作動ガスは、凝縮器用冷却ファン76の作用で冷却され、液化する。液化した低沸点作動流体は、第二熱交換器74を出た後、膨張器102を通過して更に温度低下し、送給ポンプP1、逆止弁V14、第二貯溜タンク92を経て、導管L4に沿って、切り換え弁CV5に至る。切り換え弁CV5を通過した低沸点作動流体は、導管L4に沿って、太陽熱集熱器10における第二の一次加熱管16に入る(切り換え弁CV5の開閉状態については、[0051]欄参照)。この後は、本欄([0052])冒頭参照。
【0053】
非日照時間帯(弱日照の場合を含む)における発電
(太陽熱エネルギー間接利用サイクル)
(1)蓄熱器50: 非日照時間帯(または弱日照の場合)には、切り換え弁CV6は、太陽熱集熱器10に配設された光センサーの出力信号により、第一の一次加熱管12側が「閉」、導管L14側が「開」になされる。このため、第一貯溜タンク90([0037]欄参照)から開閉弁SV1を経て導管L1に流れる低沸点作動流体は、切り換え弁CV6から導管L14へ流れ、逆止弁V11を経て、蓄熱器内一次加熱管58内に流入する。
【0054】
蓄熱器内一次加熱管58内に進入した低沸点作動流体は、既に加熱された状態にある蓄熱流体の保有熱エネルギーを受けて加熱されて、気液混在またはガス状になり、導管L15へ流れ、気液分離器126に入る。ガス化しなかった低沸点作動流体は、気液分離器126で分離されて、導管L17、逆止弁V12を経て流れ、導管L14で、蓄熱器内一次加熱管58に流入する低沸点作動流体に合流する。ガス化した低沸点作動流体は、気液分離器126を出て導管L15に沿って流れ、逆止弁V10を経て、蓄熱器内二次加熱管60内に流入する。ガス化した低沸点作動流体は、蓄熱器内二次加熱管60を通過する間に加熱されて過熱作動ガスになり、導管L16を流れて切り換え弁CV1に至る。
【0055】
切り換え弁CV1は、太陽熱集熱器10に配設された光センサーの出力信号を受けて、導管L3内の流れを導管L9側に導く第1位置(太陽熱エネルギー直接利用サイクルの場合)と、蓄熱器内二次加熱管60の出口に連なる導管L16内の流れを導管L9側に導く第2位置(太陽熱エネルギー間接利用サイクルの場合)との間で切り換えられることは、[0039]欄で説明したとおりである(切り換え弁CV6も、太陽熱エネルギー直接利用サイクルの場合と、太陽熱エネルギー間接利用サイクルの場合とで切り換えられる点に留意すべきである)。非日照時間帯(または弱日照の場合)(すなわち、太陽熱エネルギー間接利用サイクルの場合)には、切り換え弁CV1は、導管L3側が「閉」、導管L9側(すなわち、切り換え弁CV2側)が「開」になっており、過熱作動ガスは切り換え弁CV2に至る。切り換え弁CV2を経た過熱作動ガスは、切り換え弁CV2を経て、導管L9に沿って第一発電機タービン34に入る。このように、切り換え弁CV1、CV2を経た後の作動ガスの流れは、[0040]欄で説明したとおりである。
【0056】
非日照時間帯(弱日照の場合を含む)における送給ポンプP2の作動
弱日照または日没になった場合、太陽熱集熱器10に配設された光センサーの出力信号により、切り換え弁CV5は、第二の一次加熱管16に向う側が「閉」、導管L22および切り換え弁CV4に向う側が「開」になされる。したがって、導管L4、第二貯溜タンク92、開閉弁SV2を経て、切り換え弁CV5に至った低沸点作動流体は、導管L22、切り換え弁CV4、導管L6を経て、蓄熱流体加熱用熱交換器54内に進入する。この場合、蓄熱流体加熱用熱交換器54は、蓄熱流体に熱エネルギーを付与するのではなく、熱エネルギーを受けるように働く。蓄熱流体加熱用熱交換器54内を流れる間に、低沸点作動流体は加熱され、気液混在、またはガス状になり、気液分離器124に入る。液状低沸点作動流体は、気液分離器124の排出口から導管L21に排出され、逆止弁V8を経て、逆止弁V7の下流側で導管L6内に導入されて、熱交換器54へ進入する低沸点作動流体と合流する。
【0057】
一方、気液分離器124を通過した作動ガスは、導管L11、逆止弁V9を経て、作動ガス過熱用熱交換器56に入る。熱交換器56を通過する間に蓄熱流体によって作動ガスが加熱され、過熱ガスになる。
【0058】
作動ガス過熱用熱交換器56を出た過熱作動ガスは、導管L13、および、切り換え弁CV7を経て導管L12に入り、送給ポンプP2の駆動タービンを回転させる。作動ガスは、この後、凝縮器用第二熱交換器74、膨張器102、送給ポンプP1、第二貯溜タンク92、開閉弁SV2、切り換え弁CV5、導管L22を経て、切り換え弁CV4に至り、循環サイクルを反復する。この際、切り換え弁CV7は、切り換え弁CV4側が「閉」、導管L13側が「開」になっている。切り換え弁CV7の弁切り換え制御に用いられる指示信号は、太陽熱エネルギー直接利用サイクルから太陽熱エネルギー間接利用サイクルへの切り換え時点で、蓄熱器50に配設された温度センサーの出力信号から、太陽熱集熱器10に配設された光センサーの出力信号に切り換えられる。
【0059】
(2)太陽熱利用発電装置の稼働停止: 第二発電機タービン38を駆動するための作動ガス圧力が、駆動圧力に満たない旨の情報が導管L22に配設された圧力センサーの出力信号により制御装置にもたらされた時、開閉弁SV1、SV2が閉成され、送給ポンプP1、P2が第一貯溜タンク90、92に低沸点作動流体を貯留し、導管内の作動ガス量の減少に伴って、導管内作動ガス圧力が低下し、第二発電機タービン38、送給ポンプP1、P2の作動が停止し、太陽熱利用発電装置の稼働が停止する。
【0060】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明によれば、太陽熱利用発電装置が提供される。本発明の利点は、以下のとおりである。
(1)低沸点作動流体を太陽熱集熱器で加熱して、加熱により発生する作動ガスで発電機タービンを駆動させ、発電機タービンを出た作動ガスを凝縮器に導いて液化させ、液化した低沸点作動流体を太陽熱集熱器に戻して循環させる構成を採用したため、海洋温度差発電法に比して、大きな装置設置面積を必用とせず、十分な小型化を達成できる。
(2)太陽熱集熱器と、蓄熱流体を収容する蓄熱器とを用い、日照時間帯に、蓄熱器の蓄熱流体を加熱しておき、この保存熱を利用して、低沸点作動流体のガス化を行ない、非日照時間帯での発電を行なうことができる。したがって、適度な晴天に恵まれれば、昼夜を問わず、発電を行なうことが可能である。
(3)作動ガスで駆動される冷却用ファンを、凝縮器(放熱用熱交換器)に設けた場合、外部電力を用いる必要がなく、太陽熱利用発電装置の自己消費電力の節減を企図し得る。
(4)導管内を流れる低沸点作動流体を推進させるための送給ポンプを設けた場合でも、これを作動ガスの圧力で駆動させることができ、外部電力を用いる必要がなく、太陽熱利用発電装置の自己消費電力の節減を企図し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一具体例に係わる太陽熱利用発電装置の概念図。
【符号の説明】
10 太陽熱集熱器
12 第一の一次加熱管
14 第一の二次加熱管
16 第二の一次加熱管
18 第二の二次加熱管
30 発電装置
32 第一発電機
34 第一発電機タービン
36 第二発電機
38 第二発電機タービン
50 蓄熱器
52 断熱壁容器
54 蓄熱流体加熱用熱交換器
56 作動ガス過熱用熱交換器
58 蓄熱器内一次加熱管(熱交換器)
60 蓄熱器内二次加熱管(熱交換器)
70 凝縮器
72 凝縮器用第一熱交換器
74 凝縮器用第二熱交換器
76 凝縮器用冷却ファン
78 冷却ファン用タービン
90 第一貯溜タンク
92 第二貯溜タンク
100、102 膨張器
120、122、124、126 気液分離器
L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9、L10、L11、L12、L13、L14、L15、L16、L17、L18、L19、L20、L21、L22 導管、
P1、P2 送給ポンプ、
V1、V2、V3、V4、V5、V6、V7、V8、V9、V10、V11、V12、V13、V14 逆止弁、
CV1、CV2、CV3、CV4、CV5、CV6、CV7 切り換え弁、
SV1、SV2 開閉弁

Claims (13)

  1. 太陽熱集熱器と、発電装置と、凝縮器とを有し、低沸点作動流体をエネルギー伝達媒体として用い、太陽熱をエネルギー源として発電を行なう発電装置であり、
    前記太陽熱集熱器が、低沸点作動流体を加熱するための一次加熱管、および、該一次加熱管を出た後のガス化した低沸点作動流体を再加熱するための二次加熱管を有し、
    前記発電装置が、発電機と、発電機タービンとを有し、
    前記凝縮器が、作動ガスを冷却して液化させるための熱交換器を有し、
    また、
    前記二次加熱管から排出される低沸点作動流体の過熱ガスを作動ガスとして前記発電機タービンに導くための導管と、
    前記発電機タービンを駆動した後の作動ガスを前記凝縮器に導くための導管と、
    前記凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を前記一次加熱管に導くための導管とを更に有することを特徴とする太陽熱利用発電装置。
  2. 太陽熱利用発電装置が、断熱壁容器から成る蓄熱器を更に有し、
    該蓄熱器内に、蓄熱流体と、該蓄熱流体内に浸漬された蓄熱流体加熱用熱交換器とが収容され、
    前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体として低沸点作動流体を用い、該低沸点作動流体を前記太陽熱集熱器内で加熱するために、前記一次および二次加熱管と同様に、前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用の一次および二次加熱管が前記太陽熱集熱器内に配設されており、
    前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次加熱管を経て前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用二次加熱管から排出される低沸点作動流体の過熱ガスを前記蓄熱流体加熱用熱交換器に導くための導管と、
    前記蓄熱流体加熱用熱交換器を出た低沸点作動流体を、前記凝縮器に導くための導管と、
    前記凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次加熱管に導くための導管とを更に有することを特徴とする請求項1に記載された太陽熱利用発電装置。
  3. 前記蓄熱器が、いずれも前記蓄熱流体内に浸漬されている、低沸点作動流体を加熱するための熱交換器としての、蓄熱器内一次加熱管と、該蓄熱器内一次加熱管を出た後のガス化した低沸点作動流体を再加熱するための熱交換器としての、蓄熱器内二次加熱管とを有し、
    前記蓄熱器内二次加熱管から排出される低沸点作動流体の過熱ガスを作動ガスとして前記発電機タービンに導くための導管と、
    前記発電機タービンを駆動した後の作動ガスを前記凝縮器に導くための前記導管と、
    前記凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を前記蓄熱器内一次加熱管に導くための導管とを更に有することを特徴とする請求項2に記載された太陽熱利用発電装置。
  4. 前記凝縮器が、放熱用熱交換器であって、該熱交換器を空冷するためのファンを有し、前記発電機タービンを駆動した後の前記作動ガスによって前記ファンの駆動用タービンが駆動せしめられ、もって前記凝縮器を通る前記作動ガスの冷却による液化が行なわれることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された太陽熱利用発電装置。
  5. 前記太陽熱集熱器における前記一次および二次加熱管の各導入部に逆止弁が配設され、もって前記発電機タービンに送給されるべき低沸点作動流体の流れが一方向に規定されることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された太陽熱利用発電装置。
  6. 前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体としての低沸点作動流体を加熱するために前記太陽熱集熱器内に配設された前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次および二次加熱管の各導入部、および、前記蓄熱流体加熱用熱交換器の導入部に、それぞれ逆止弁が配設されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載された太陽熱利用発電装置。
  7. 前記発電機タービンを駆動した後の作動ガスが前記凝縮器を経て液化された後の、前記発電機タービンに送給されるべき低沸点作動流体を加熱するための、前記太陽熱集熱器内の前記一次加熱管に至る前記導管の途中に、低沸点作動流体用送給ポンプが介挿されており、該送給ポンプの駆動用タービンが、前記蓄熱流体加熱用熱交換器を出て前記凝縮器に向うガス状態の低沸点作動流体によって駆動されるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項6までのいずれか1項に記載された太陽熱利用発電装置。
  8. 前記蓄熱流体加熱用熱交換器を出て前記凝縮器に至り、該凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次加熱管に導くための導管の途中に、低沸点作動流体用送給ポンプが介挿されており、該送給ポンプの駆動用タービンが、前記発電機タービンを駆動した後の前記作動ガスによって駆動せしめられるようになっていることを特徴とする請求項2から請求項7までのいずれか1項に記載された太陽熱利用発電装置。
  9. 前記凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を前記太陽熱集熱器内の前記一次加熱管に導くための前記導管の途中に、低沸点作動流体用貯溜タンクと、該貯溜タンクの下流側に位置する開閉弁とが配設されており、前記開閉弁が開成された時に、前記貯溜タンクと前記導管とが導通状態になることを特徴とする請求項1に記載された太陽熱利用発電装置。
  10. 前記凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を、前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次加熱管に導くための前記導管の途中に、低沸点作動流体用貯溜タンクと、該貯溜タンクの下流側に位置する開閉弁とが配設されており、前記開閉弁が開成された時に、前記貯溜タンクと前記導管とが導通状態になることを特徴とする請求項2または請求項9に記載された太陽熱利用発電装置。
  11. 前記凝縮器を出た液体状態の低沸点作動流体を前記蓄熱器内一次加熱管に導くための前記導管の途中に、低沸点作動流体用貯溜タンクと、該貯溜タンクの下流側に位置する開閉弁とが配設されており、前記開閉弁が開成された時に、前記貯溜タンクと前記導管とが導通状態になることを特徴とする請求項3、請求項9および請求項10のうちのいずれか1項に記載された太陽熱利用発電装置。
  12. 前記太陽熱集熱器内の前記一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により前記発電機タービンを駆動する系統を太陽熱エネルギー直接利用サイクルと称し、
    前記蓄熱器内の前記蓄熱流体に蓄えられた熱エネルギーを利用して、低沸点作動流体を加熱するための前記蓄熱器内一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により前記発電機タービンを駆動する系統を太陽熱エネルギー間接利用サイクルと称し、
    前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により前記蓄熱流体加熱用熱交換器を介して前記蓄熱流体を加熱する系統を蓄熱流体加熱サイクルと称する時、
    日照時間帯には、太陽熱エネルギー直接利用サイクルおよび蓄熱流体加熱サイクルを作動させ、非日照時間帯には、太陽熱エネルギー間接利用サイクルを作動させるための制御装置を具備し、
    前記制御装置が太陽光センサー、および蓄熱流体温度測定用温度センサーを含み、前記太陽光センサーおよび前記蓄熱流体温度測定用温度センサーの出力信号に基づいて、低沸点作動流体の流路を規定する配管系に配設した各種弁の切り換え、および/または、開閉が行なわれ、もって太陽熱エネルギー直接利用サイクル、太陽熱エネルギー間接利用サイクル、および蓄熱流体加熱サイクルの作動が選択的に行なわれることを特徴とする請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載された太陽熱利用発電装置。
  13. 前記太陽熱集熱器内の前記一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により前記発電機タービンを駆動する系統を太陽熱エネルギー直接利用サイクルと称し、
    前記蓄熱器内の前記蓄熱流体に蓄えられた熱エネルギーを利用して、低沸点作動流体を加熱するための前記蓄熱器内一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により前記発電機タービンを駆動する系統を太陽熱エネルギー間接利用サイクルと称し、
    前記蓄熱流体加熱用熱交換器の加熱媒体用一次および二次加熱管によって加熱された低沸点作動流体により前記蓄熱流体加熱用熱交換器を介して前記蓄熱流体を加熱する系統を蓄熱流体加熱サイクルと称する時、
    日照時間帯には、太陽熱エネルギー直接利用サイクルおよび蓄熱流体加熱サイクルを作動させ、非日照時間帯には、太陽熱エネルギー間接利用サイクルを作動させるための制御装置を具備し、
    前記制御装置が太陽光センサーを含み、該太陽光センサーの出力信号に基づいて前記開閉弁が開閉され、また、前記貯溜タンク内に配設された電気ヒーターが所定時間の間選択的に付勢されるようになっていることを特徴とする請求項9から請求項11までのいずれか1項に記載された太陽熱利用発電装置。
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