【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自走式の走行装置、自動車のパワーウインドウ、電動スライドドア、電動サンルーフ、建物の自動ドア等における移動体開閉制御装置、特に移動体が開扉途中に閉扉指令を受けた時の移動体の開閉制御に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、移動体をモータ等の駆動源により自動的に開閉する機器が増加している。この種の機器やシステムとしてはエレベータのドアやビルの出入り口の自動ドアなどがよく知られているが、最近は自動車において重いスライドドアやバックドアなどをモータにより付勢し、手動操作によらずにスイッチ操作で開閉する車種が増加している。この背景にはセダン中心の需要がワンボックスカーやレクリエーションビークルへとユーザーの好みが多様化したことが挙げられる。また、このような一般に車高のある大型車を女性が運転するケースも増加し、重いスライドドアや開扉時の位置が高いバックドアを手動で開閉することが困難な状況が増えてきたことも一因である。
【０００３】
従来、この種の移動体開閉制御装置としては、自動車の自動バックドアに導電ゴムよりなる挟み込みを検知するスイッチセンサを設ける例が知られている（例えば、特許文献１参照）。
【０００４】
また、自動車の自動スライドドアに導電ゴムよりなる挟み込みを検知するスイッチセンサを設ける例が開示されている（例えば、特許文献２参照）。
【０００５】
いずれもモータにより付勢されたドアが自動的に閉じる際に、ドアと車体の間で人体の一部や異物を挟み込むと、これを検出して開扉することで安全を図るというものである。
【０００６】
このような従来の移動体開閉制御装置における制御回路としては、図７に示されるような回路構成の記載がある。バックドアスイッチ１は車両の運転席やエンジンキーに設けられ、有線あるいは無線により制御部としてのコンピュータ２へバックドアの開閉操作を指令する。コンピュータ２は、バックドアスイッチ１からの操作指令を受け、ドライバ３を介してバックドアモータ４を正転駆動、逆転駆動、或いは停止させる。ドライバ３はバッテリー５から給電され、バックドアモータ４を駆動する。
【０００７】
また、車両側にはドアを引き込んで閉じてしまうクローザアセンブリが配置される。クローザアセンブリは駆動手段としてのクローザモータ６と一対のジャンクション７．８より構成される。ジャンクション７、８はバックドアが下方へ回動して全閉する直前の状態で互いに接続されるように設けられている。ジャンクション７はコンピュータ２に接続され、ジャンクション７とジャンクション８が接続された際の信号をコンピュータ２に入力する。するとコンピュータ２はドライバ３を介してバックドアモータ４を停止させると共に、別のドライバ９を介してクローザモータ６を駆動させる。クローザモータ６はクローザアッセンブリを構成するロック手段を介してバックドアを全閉位置まで移動させてこれをロックする。
【０００８】
以上の構成により車両はバックドアモータ４とクローザモータ６の駆動力により、バックドアスイッチ１の操作のみでバックドアを回動させてこれを自動的に開閉できる構成が実現できる。
【０００９】
また、この先行技術においては感圧センサ１０が設けられ、バックドアと車体に異物が挟まれたことを検出して、電流検出素子１１を介してコンピュータ２へ入力する。この感圧センサ１０としては、図８に示される導電ゴムを用いたセンサが利用されている。この感圧センサ１０は断面円形で、ゴムや軟質の合成樹脂材等、絶縁性を有する弾性材より成る外皮部１２と、長手方向に沿って略螺旋形状に配置された４本の電極線１３、１４、１５、１６により構成されている。かかる構成により、外皮部１２が弾性変形すると電極線１３〜１６が撓み、お互いが接触して導通する。
【００１０】
【特許文献１】
特開２００２−２４２５３５号公報
【特許文献２】
特開２００２−２３５４８０号公報
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の移動体開閉制御装置では、開扉途中での閉扉操作でリスクが残っていた。すなわち、スライドドア等において開扉操作途中に急に運転席から閉扉操作が指令された際に、運転者がドアの向こう側にいる人に気づかずに閉扉操作する可能性である。特にそれが小さな子供である場合、スライドドアの窓からは姿が見えず、また開き始めたドアに子供が乗り込もうとして腕を出すリスクがあった。
【００１２】
また、このようなリスクを回避するために設けられた従来の図８に示される感圧センサも、スライドドアがごくわずかしか開かないで閉じようとする上記のようなケースでは、外皮部１２が弾性変形するのに必要な十分なストロークが得られにくく、柔らかく細い対象物の挟み込みに対する感度が十分ではいという課題があった。
【００１３】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、開扉途中の急な閉扉指令に対してドアへの挟み込みの検出を確実に行える移動体開閉制御装置を提供することを目的とする。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の移動体開閉制御装置は、開扉途中の急な閉扉指令に対してドアが所定の開扉位置に至るまで閉扉操作を遅延するよう制御するよう構成する。
【００１５】
これにより、開扉途中の急な閉扉指令に対して運転者がドアの外側を目視で確認できるようになり、ドアへの挟み込みの危険を未然に防ぐことができる。
【００１６】
また、可撓性でケーブル状の圧電センサを備えることで、上記ドアの閉扉作動の遅延と相まって圧電センサが当該ドアの振動を検出することでドアへの挟み込みの検出を確実に行えるものである。
【００１７】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項１にかかる移動体開閉制御装置は、本体の開口に開閉自在に構成された移動体と、移動体を駆動する駆動手段と、移動体の開閉を指令する入力手段と、この移動体と本体の間で物体の挟み込みを検出する検出手段と、移動体の開閉を制御する制御部を有する。そして、開扉途中の急な閉扉指令により挟み込みが起こりにくいよう、制御部が入力手段から開扉途中に閉扉指令が発せられた時には、移動体を所定の開扉位置に至るまで閉扉操作を遅延するよう制御する。
【００１８】
本発明の請求項２にかかる移動体開閉制御装置は、移動体として自動車に設けられたスライドドアもしくはバックドアと、自動車の運転席に設けられた入力手段を有する。そして、スライドドアもしくはバックドアの開扉途中の急な閉扉指令に対して運転者がドアの外側を目視で確認できるよう、制御部が入力手段から開扉途中に閉扉指令が発せられた時には移動体が所定の開扉位置に至るまで閉扉操作を遅延するよう制御する。
【００１９】
本発明の請求項３にかかる移動体開閉制御装置は、検出手段として可撓性でケーブル状の圧電センサを有する。そして、移動体と本体の間で起こる挟み込みを感度良く検出できる。
【００２０】
本発明の請求項４にかかる移動体開閉制御装置は、制御部が入力手段から開扉指令が発せられた時点で計数を開始するカウンタ手段を有する。そして、開扉途中に急な閉扉指令が発せられた時には、挟み込みの発生を防止するため、このカウンタ手段が所定時間を計数し終えるまでは閉扉指令が発せられても駆動手段への閉扉作動を遅延するよう制御する。
【００２１】
本発明の請求項５にかかる移動体開閉制御装置は、センサがノイズを除去するフィルタを備えた検出回路を有する。そして、開扉途中に急な閉扉指令が発せられた時には、挟み込みの発生を防止するため、制御部は入力手段から開扉指令が発せられた時点で計数を開始するカウンタ手段を有し、このカウンタ手段が少なくとも前記検出回路の時定数に基づく立上り時間を超える所定時間を計数し終えるまでは閉扉指令が発せられても駆動手段への閉扉作動を遅延するよう制御する。
【００２２】
【実施例】
以下本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【００２３】
（実施例１）
図１〜図６は、本発明の実施例１における移動体開閉制御装置とその応用例を示すものである。
【００２４】
図１は本発明を移動体として自動車のバックドアに搭載した車両の斜視図である。車体１７の後方にはバックドア１８が開閉自在に設けられている。
【００２５】
図２はこのバックドア１８が開扉された状態を示す斜視図である。バックドア１８が開くと、車内にはラゲッジルーム（荷物室）１９が形成されており、荷物等を車内に搬出入できる。バックドア１８はその上端近傍２０をヒンジ（図示せず）によって軸支され、バックドアモータ（図示せず）によって回動される。バックドア１８はダンパー２１によって支えられている。ダンパー２１はシリンダとピストンから成り、バックドア１８の開閉の衝撃を吸収し開閉をスムーズに行えるよう設けられる。バックドア１８と対向する車体１７の開口２２は一般にリヤゲートと呼ばれ、バックドア１８と共に車体１７の内部を閉塞する。
【００２６】
図３はバックドア１８の外周部の断面Ａ−Ａであり、センサの実装構造を示す。バックドア１８は２枚の板金で形成される。ラゲッジルーム１９側に位置するインナーパネル２３と車外側に位置するアウターパネル２４である。２枚のパネルはその外縁部２５でアウターパネル２４の端部が折り返され、インナーパネル２３と噛みあうよう形成される。
【００２７】
バックドア１８の周縁部はかかる構成により図示の通り厚みのない薄板状となるが、中央部はインナー２３がラゲッジルーム１９側に膨らむよう掲載され、バックドア１８は厚みを持つ。この厚みのある部位にセンサは取り付けられる。
【００２８】
ブラケット２６はビス２７によってこのバックドア１８の厚み部に固着され、その一端にプロテクター２８を保持する。プロテクタ２８の先端には圧電センサ２９が配される。圧電センサ２９は可撓性でケーブル状をした圧電センサで、その詳細は後述する。プロテクタ２８はこの圧電センサ２９を弾性保持し、圧電センサ２９よりも柔軟性を有するＥＰＤＭなどゴムあるいは弾性を有するエラストマーなどの樹脂から成る。本実施例では中空部３０が設けられ、圧電センサ２９が異物の挟み込みやバックドア１８への衝突に際してこれらを感度良く検出できるよう、センサを撓みやすくなるよう形成されている。中空部３０は必要に応じてゴムや樹脂は発泡させて置換できる。
【００２９】
図４はかかる圧電センサ２９の詳細を示す部分破断斜視図である。信号導出用電極としての中心電極３１、外側電極３２と、両電極間の複合圧電材３３と、被覆層３４から構成されており、外径が２．５ｍｍ程度のケーブル状をしているものである。そして、複合圧電材３３は、塩素化ポリエチレンと圧電セラミックス粉体とを混合した複合圧電材を使用して成形されたものである。この圧電センサ２９は、高感度で耐久性がよく生産効率がよく、プロテクタ２８の前記した構成と相俟って本来の機能を十分に発揮し、良好な接触検知が行えるものである。
【００３０】
図５は本発明に関わる制御システムの構成を示すブロック図である。バックドアスイッチ１は車両の運転席やエンジンキーに設けられ、有線あるいは無線により制御部３５へバックドアの開閉操作を指令する。制御部３５はマイクロコンピュータ等で構成され、バックドアスイッチ１からの操作指令を受け、ドライバ３を介してバックドアモータ４を正転駆動、逆転駆動、或いは停止させる。ドライバ３はバッテリー５からスイッチ３６を介して給電され、バックドアモータ４を駆動する。また、スイッチ３５は制御部３５によってオン・オフを制御される。
【００３１】
また、車両側にはドアを引き込んで閉じてしまうクローザアセンブリが配置される。クローザアセンブリは駆動手段としてのクローザモータ６とジャンクション３７より構成される。ジャンクション３７はバックドアが下方へ回動して全閉する直前の状態で制御部３５にクローザ信号を出力する。この信号を監視することで制御部３５はバックドアが閉扉位置に移動したことを検出できる。
【００３２】
すると制御部３５はドライバ３を介してバックドアモータ４を停止させると共に、別のドライバ９を介してクローザモータ６を駆動させる。クローザモータ６はクローザアッセンブリを構成するロック手段を介してバックドアを全閉位置まで移動させてこれをロックする。ドライバ９もバッテリー５からスイッチ３８を介して給電され、クローザモータ６を駆動する。
【００３３】
バッテリー５はさらにスイッチ３９を介して圧電センサ２９にも給電し、もちろん制御部３５にも給電する。かかるスイッチ３５、３８、３９により、制御部３５は圧電センサ２９、バックドアモータ４、クローザモータ６への給電を自在に制御することができる。
【００３４】
圧電センサ２９の出力信号は、アンプ４０で所定倍率に増幅され、接触信号のみを取り出すためにローパスフィルタ４１に入力され、ノイズを除去した上でコンパレータ４２である閾値との比較が行われ、挟み込みや衝突があったかどうかが判定された上で、制御部３５に入力される。
【００３５】
さて、かかる構成により車両の運転席に設けられたバックドアスイッチ１からバックドアの開扉指令が制御部３５に入力され、上記の手順でバックドアが開き始めた時点で、運転席の操作者が急に閉扉指令をバックドアスイッチ１から入力した場合の制御のしかたを説明する。このようなケースとしては、操作者、一般には運転手がバックドアスイッチを誤って操作し、あわてて閉扉操作を指令したケースや、いったんバックドアを開けようとして操作したものの気が変わった、あるいは急遽、別なことが気になったなどが考えられる。
【００３６】
このようなケースでは、最初のバックドアスイッチ１の操作に基づいてクローザモータ６が作動を始め、通常１秒程度を要してロックが解除される。その後、バックドアモータ４が正回転を始めてバックドアが開き始める。当然、ドアの初速は小さな値である。従って、バックドアスイッチ１が連続して操作された場合、バックドアがほんの数ミリから数センチしか開かないうちに閉扉方向に逆転を開始するケースもある。このようなケースが最も危険であるが、操作者の意向を重視すると二度目の閉扉操作指令を無視することはできない。
【００３７】
そこで、本発明では制御部３５がバックドアスイッチ１の操作指令に対して、遅延機能を有する。具体的には制御部３５はバックドアスイッチ１から開扉指令が発せられた時点で計数を開始するカウンタ手段を有し、このカウンタ手段が所定時間を計数し終えるまでは続けて閉扉指令が発せられてもバックドアモータ４への閉扉作動を遅延するよう制御する。
【００３８】
図６は制御部３５がかかるシステムにおいて、どのような制御を行うかを示したタイムチャートである。
【００３９】
バックドアスイッチは開扉指令Ａおよび閉扉指令Ｂを入力する。これは通常一対の操作であり、開扉状態で荷物の出し入れなどが行われるため、開扉指令Ａと閉扉指令Ｂの間は十分な時間が経過することが一般的である。
【００４０】
バックドアスイッチの開扉指令Ａによって、制御部はドライバ９を介してクローザモータを逆回転させ、バックドアは閉扉位置のロックが外される。合わせてカウンタ手段が計数を開始する。そして所定の時間Ｔ１が計数される。次いでドライバ３を介してバックドアモータを正回転させ、開扉方向へ駆動する。
【００４１】
先にも述べた通り通常の開閉操作は十分な時間が経過しているため、閉扉指令Ｂが入力された時点ではこの時間Ｔ１は経過し終わっている。従って、閉扉指令Ｂはそのまま実行され、制御部はドライバ３を介してバックドアモータを逆回転させ、閉扉方向へ駆動する。そして制御部はドライバ９を介してクローザモータを正回転させ、バックドアは閉扉位置にロックされる。
【００４２】
開扉指令Ａを受け付けた時点で制御部は圧電センサへの給電を開始する。圧電センサの出力は若干の立上り時間を要した後、検知可能となる。開扉中は挟みこみが発生する可能性はないが、開扉時もセンサに通電することで、特にセンサにケーブル状の圧電センサを用いることで、開扉途中で人や異物や天井などの建物の一部にバックドアが接触した場合にもこれを検知することができる。つまり、接触によりバックドアが大きく強く振動するため、振動を検出するタイプの圧電センサはバックドアの接触を検出できるのである。このような場合、制御部はドライバ３を介してバックドアモータを停止させ、それ以上ドアが開扉方向に動くことを中断するため、極めて安全である。
【００４３】
次いで、バックドアスイッチの開扉指令Ｃと閉扉指令Ｄが連続して短い間に入力された場合の制御のしかたを説明する。
【００４４】
まず、開扉指令Ｃが入力されるとそのまま実行され、制御部はドライバ９を介してクローザモータを逆回転させ、バックドアは閉扉位置のロックが外される。合わせてカウンタ手段が計数を開始する。そして所定の時間Ｔ１が計数される。次いでドライバ３を介してバックドアモータを正回転させ、開扉方向へ駆動する。
【００４５】
続いて入力された閉扉指令Ｄに対しては、カウンタ手段が所定の時間Ｔ１を計数し終えていないため、開扉のための作動はこれが経過するまで遅延される。すなわち、Ｔ１が経過した時点で制御部はドライバ３を介してバックドアモータを逆回転させ、閉扉方向へ駆動する。そして制御部はドライバ９を介してクローザモータを正回転させ、バックドアは閉扉位置にロックされる。
【００４６】
ここでカウンタ手段により計数される所定時間Ｔ１とは、運転席から後部を見た時に開きつつあるバックドアの向こう側に誰か人が立っているかどうか、何か衝突や挟み込みの可能性のある状況が発生しているかどうかを確認できるほどの開口、例えば数十センチ以上の間隙が開く時間に設定される。
【００４７】
かかる構成により、開扉途中の急な閉扉指令に対して運転者がドアの外側を目視で確認できるようになり、ドアへの挟み込みの危険を未然に防ぐことができる。
【００４８】
また、可撓性でケーブル状の圧電センサを備えることで、上記ドアの閉扉作動の遅延と相まって圧電センサが当該ドアの振動を検出することでドアへの挟み込みの検出を確実に行えるものである。
【００４９】
（実施例２）
図９は本発明の実施例２における移動体開閉制御装置を示すものであり、基本構成および作用は実施例１と同じであるので、相違点についてのみ説明する。
【００５０】
本実施例２において、実施例１と異なる点は、図２において断面Ｂ−Ｂにセンサを配した点である。つまり、移動体側ではなく固定側である車体にセンサを設けている。
【００５１】
この構成においては、センサが固定側に配されるので、ドアの開閉振動による影響を受けにくく、安定な検知が期待できる。
【００５２】
（実施例３）
図１０は本発明の実施例３における移動体開閉制御装置を示すものであり、基本構成および作用は実施例１と同じであるので、相違点についてのみ説明する。
【００５３】
図に示すように、スライドドア４３の一端断面Ａ−Ａ部に圧電センサを設けることができる。また、サンルーフ４４の断面Ｂ−Ｂ部にも同様に本発明を実施できる。さらにはパワーウィンドウ４５の断面Ｃ−Ｃ部にも設けることができる。
【００５４】
この構成においては、本発明をバックドアのみならずスライドドアやサンルーフ、パワーウィンドウなど広く応用可能である。
【００５５】
（実施例４）
図１１は本発明の実施例４における移動体開閉制御装置を示すものであり、基本構成および作用は実施例１と同じであるので、相違点についてのみ説明する。
【００５６】
実施例１におけるカウンタ手段により計数される所定時間Ｔ１の代わりに、所定の開扉位置を超えて開扉しているか否かを検出する機能を備えている。４６がかかる機能を果たす光電式スイッチであり、制御部は移動体（本実施例ではスライドドア）４３がこの光電式スイッチ４６により少なくとも所定の開扉位置を超えて開扉しているか否かを検出する。
【００５７】
入力手段から開扉途中に閉扉指令が発せられた時にはこの開扉位置を検出する機能により移動体が所定の開扉位置を超えて開扉していない場合には、所定の開扉位置に至るまで閉扉操作を遅延するよう制御する。
【００５８】
かかる構成により、開扉途中の急な閉扉指令に対して運転者がドアの外側を目視で確認できるようになり、ドアへの挟み込みの危険を未然に防ぐことができる。
【００５９】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項１に係る移動体開閉制御装置によれば、制御部は入力手段から開扉途中に閉扉指令が発せられた時には移動体が所定の開扉位置に至るまで閉扉操作を遅延するよう制御する構成としているので、開扉途中の急な閉扉指令に対して操作者が移動体の外側を目視で確認できるようになり、移動体による挟み込みの危険を未然に防ぐことができるという効果がある。
【００６０】
また、請求項２に係る移動体開閉制御装置は、移動体を自動車に設けられたスライドドアもしくはバックドアとし、入力手段は自動車の運転席に設けられ、制御部は入力手段から開扉途中に閉扉指令が発せられた時には運転席から車両の外側が見える位置まで移動体が開扉するまで閉扉操作を遅延するよう制御する構成としているので、開扉途中の急な閉扉指令に対して運転手がスライドドア等の外側を目視で確認できるようになり、スライドドア等による挟み込みの危険を未然に防ぐことができるという効果がある。
【００６１】
また、請求項３に係る移動体開閉制御装置は、センサとして可撓性でケーブル状の圧電センサを用いた構成としているので、ドアの閉扉作動の遅延と相まって圧電センサが当該ドアの振動を検出することでドアへの挟み込みの検出を確実に行えるものである。
【００６２】
また、請求項４に係る移動体開閉制御装置は、制御部が入力手段から開扉指令が発せられた時点で計数を開始するカウンタ手段を有し、このカウンタ手段が所定時間を計数し終えるまでは閉扉指令が発せられても駆動手段への閉扉作動を遅延するよう制御する構成としているので、所定時間の遅延を例えば制御部たるマイコンのソフトウェアなどで簡単に実現することができる。
【００６３】
また、請求項５に係る移動体開閉制御装置は、センサがノイズを除去するフィルタを有する検出回路を備え、制御部は入力手段から開扉指令が発せられた時点で計数を開始するカウンタ手段を有し、このカウンタ手段が少なくとも検出回路の時定数に基づく立上り時間を超える所定時間を計数し終えるまでは閉扉指令が発せられても駆動手段への閉扉作動を遅延するよう制御する構成としているので、センサが移動体と本体の間で発生する挟み込みをより確実に検出し閉扉操作を安全に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例１における移動体開閉制御装置の斜視図
【図２】同装置の開扉状態を示す斜視図
【図３】同装置のセンサ実装状態を示す要部断面図
【図４】同装置の圧電センサ詳細構成を示す部分斜視図
【図５】同装置のシステム構成を示すブロック図
【図６】同タイミングチャート
【図７】従来の移動体開閉制御装置のシステム構成を示すブロック図
【図８】従来の移動体開閉制御装置のセンサ詳細構成を示す部分斜視図
【図９】本発明の実施例２におけるセンサ実装状態を示す要部断面図
【図１０】本発明の実施例３における移動体開閉制御装置の斜視図
【図１１】本発明の実施例４における移動体開閉制御装置の斜視図
【符号の説明】
１ バックドアスイッチ
１８ バックドア
２６ ブラケット
２８ プロテクタ
２９ 圧電センサ
３５ 制御部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a self-propelled traveling device, a power window of an automobile, an electric sliding door, an electric sunroof, a moving object opening / closing control device in an automatic door of a building, etc., particularly when the moving object receives a door closing command during opening. The present invention relates to open / close control of a moving body.
[0002]
[Prior art]
In recent years, devices that automatically open and close a moving body by a drive source such as a motor have increased. Well-known devices and systems of this type include elevator doors and automatic doors at the entrances and exits of buildings. The number of vehicles that can be opened and closed by switch operation is increasing. This is attributable to the diversification of users' preference to sedan-centered demand for one-box cars and recreational vehicles. In addition, the number of cases in which women generally drive large vehicles with such heights has increased, and it has become increasingly difficult to manually open and close heavy sliding doors and back doors that are high when opened. Is also a factor.
[0003]
Conventionally, as this type of moving body opening / closing control device, there has been known an example in which a switch sensor for detecting entrapment made of conductive rubber is provided in an automatic back door of an automobile (for example, see Patent Document 1).
[0004]
Further, there is disclosed an example in which a switch sensor for detecting pinching made of conductive rubber is provided in an automatic sliding door of an automobile (for example, see Patent Document 2).
[0005]
In any case, when a door energized by a motor is automatically closed, if a part of a human body or a foreign object is caught between the door and the vehicle body, this is detected and the door is opened to ensure safety. .
[0006]
As a control circuit in such a conventional moving body opening / closing control device, there is a description of a circuit configuration as shown in FIG. The back door switch 1 is provided in a driver's seat or an engine key of the vehicle, and instructs a computer 2 as a control unit to open and close the back door by wire or wirelessly. The computer 2 receives an operation command from the back door switch 1 and drives the back door motor 4 through the driver 3 to rotate forward, reverse, or stop. The driver 3 is supplied with power from the battery 5 and drives the back door motor 4.
[0007]
In addition, a closer assembly that draws in and closes the door is disposed on the vehicle side. The closer assembly includes a closer motor 6 as a driving means and a pair of junctions 7.8. The junctions 7 and 8 are provided so as to be connected to each other in a state immediately before the back door pivots downward and is fully closed. The junction 7 is connected to the computer 2, and inputs a signal when the junction 7 and the junction 8 are connected to the computer 2. Then, the computer 2 stops the back door motor 4 via the driver 3 and drives the closer motor 6 via another driver 9. The closer motor 6 moves the back door to the fully closed position via locking means constituting the closer assembly and locks it.
[0008]
With the above configuration, the vehicle can be configured to be able to automatically open and close the back door only by operating the back door switch 1 by the driving force of the back door motor 4 and the closer motor 6.
[0009]
Further, in this prior art, a pressure-sensitive sensor 10 is provided, which detects that a foreign object is caught between the back door and the vehicle body, and inputs the foreign object to the computer 2 via the current detecting element 11. As the pressure sensor 10, a sensor using conductive rubber shown in FIG. 8 is used. The pressure-sensitive sensor 10 has a circular cross-section, and has an outer skin portion 12 made of an insulating elastic material such as rubber or soft synthetic resin material, and four electrode wires 13 arranged in a substantially spiral shape along the longitudinal direction. , 14, 15, and 16. With such a configuration, when the outer skin portion 12 is elastically deformed, the electrode wires 13 to 16 bend and come into contact with each other to conduct electricity.
[0010]
[Patent Document 1]
JP 2002-242535 A [Patent Document 2]
JP 2002-235480 A
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional moving body opening / closing control device, there is a risk in closing the door during opening. That is, when a closing operation is suddenly instructed from the driver's seat during a door opening operation in a sliding door or the like, there is a possibility that the driver performs the closing operation without noticing a person on the other side of the door. Especially when it was a small child, there was a risk that the child would not be able to see through the window of the sliding door and would have his arm out trying to get into the door that had begun to open.
[0012]
In addition, the conventional pressure-sensitive sensor shown in FIG. 8 which is provided to avoid such a risk also requires the outer skin portion 12 to be closed in the above-described case where the slide door is only slightly opened and closed. There was a problem that it was difficult to obtain a sufficient stroke necessary for elastic deformation, and the sensitivity to pinching of a soft and thin object was not sufficient.
[0013]
An object of the present invention is to solve the above-mentioned conventional problem, and an object of the present invention is to provide a moving body opening / closing control device capable of reliably detecting pinching of a door in response to a sudden closing command during opening of a door.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the moving body opening / closing control device of the present invention is configured to perform control such that a door closing operation is delayed until the door reaches a predetermined opening position in response to a sudden closing command in the middle of opening. .
[0015]
Accordingly, the driver can visually check the outside of the door in response to a sudden closing command during the opening of the door, and the danger of being caught in the door can be prevented.
[0016]
Further, by providing a flexible cable-shaped piezoelectric sensor, the piezoelectric sensor detects the vibration of the door in combination with the delay of the closing operation of the door, so that the pinching of the door can be reliably detected. .
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
A moving body opening / closing control device according to claim 1 of the present invention includes a moving body configured to be openable and closable at an opening of a main body, a driving unit that drives the moving body, an input unit that commands opening and closing of the moving body, The control device includes a detection unit that detects an object sandwiched between the moving body and the main body, and a control unit that controls opening and closing of the moving body. Then, when the control unit issues a door closing command from the input means during the door opening, the closing operation of the moving body is delayed until the door reaches the predetermined opening position so that the sudden closing command during the door opening is unlikely to be pinched. Control to do.
[0018]
A moving body opening / closing control device according to a second aspect of the present invention includes a sliding door or a back door provided in a car as a moving body, and input means provided in a driver's seat of the car. Then, in response to a sudden closing command during the opening of the sliding door or the back door, the control unit moves when the closing command is issued from the input means during the opening so that the driver can visually check the outside of the door. Control is performed to delay the door closing operation until the body reaches a predetermined door opening position.
[0019]
The moving object opening / closing control device according to claim 3 of the present invention has a flexible cable-shaped piezoelectric sensor as the detecting means. And the entrapment that occurs between the moving body and the main body can be detected with high sensitivity.
[0020]
The moving body opening / closing control device according to a fourth aspect of the present invention includes a counter unit that starts counting when the control unit issues a door opening command from the input unit. Then, when a sudden closing command is issued during the opening of the door, in order to prevent the occurrence of pinching, even if the closing command is issued until the counter means has counted a predetermined time, the closing operation to the driving means is performed. Control to delay.
[0021]
A moving object opening / closing control device according to claim 5 of the present invention includes a detection circuit including a filter in which a sensor removes noise. When a sudden closing command is issued during the opening of the door, the control unit has counter means for starting counting when the opening command is issued from the input means in order to prevent the occurrence of pinching. Until the counter means finishes counting at least a predetermined time exceeding the rise time based on the time constant of the detection circuit, control is exercised to delay the closing operation of the driving means even if the door closing command is issued.
[0022]
【Example】
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0023]
(Example 1)
1 to 6 show a moving body opening / closing control device according to a first embodiment of the present invention and an application example thereof.
[0024]
FIG. 1 is a perspective view of a vehicle in which the present invention is mounted on a back door of an automobile as a moving body. A back door 18 is provided at the rear of the vehicle body 17 so as to be freely opened and closed.
[0025]
FIG. 2 is a perspective view showing a state where the back door 18 is opened. When the back door 18 opens, a luggage room (luggage room) 19 is formed in the vehicle, and luggage and the like can be carried in and out of the vehicle. The back door 18 is rotatably supported by a hinge (not shown) in the vicinity of the upper end 20 and is rotated by a back door motor (not shown). The back door 18 is supported by a damper 21. The damper 21 is composed of a cylinder and a piston, and is provided so as to absorb the impact of opening and closing the back door 18 and smoothly open and close the back door 18. The opening 22 of the vehicle body 17 facing the back door 18 is generally called a rear gate, and closes the inside of the vehicle body 17 together with the back door 18.
[0026]
FIG. 3 is a cross section AA of the outer peripheral portion of the back door 18 and shows a mounting structure of the sensor. The back door 18 is formed by two sheet metals. An inner panel 23 is located on the luggage room 19 side and an outer panel 24 is located on the outside of the vehicle. The ends of the outer panel 24 are folded back at the outer edges 25 of the two panels, and are formed so as to mesh with the inner panel 23.
[0027]
The peripheral portion of the back door 18 has a thin plate shape as shown in the figure due to such a configuration, but the central portion is placed so that the inner 23 expands toward the luggage room 19, and the back door 18 has a thickness. The sensor is attached to this thick part.
[0028]
The bracket 26 is fixed to the thick portion of the back door 18 by a screw 27, and holds a protector 28 at one end thereof. A piezoelectric sensor 29 is provided at the tip of the protector 28. The piezoelectric sensor 29 is a flexible cable-shaped piezoelectric sensor, the details of which will be described later. The protector 28 elastically holds the piezoelectric sensor 29 and is made of a resin such as rubber or elastic elastomer such as EPDM which is more flexible than the piezoelectric sensor 29. In the present embodiment, a hollow portion 30 is provided, and the piezoelectric sensor 29 is formed so as to be easily bent so that the sensor can be detected with high sensitivity when a foreign object is pinched or collides with the back door 18. The hollow portion 30 can be replaced by foaming rubber or resin if necessary.
[0029]
FIG. 4 is a partially broken perspective view showing details of the piezoelectric sensor 29. It is composed of a center electrode 31 as an electrode for signal derivation, an outer electrode 32, a composite piezoelectric material 33 between both electrodes, and a coating layer 34, and has a cable shape with an outer diameter of about 2.5 mm. is there. The composite piezoelectric material 33 is formed using a composite piezoelectric material obtained by mixing chlorinated polyethylene and piezoelectric ceramic powder. The piezoelectric sensor 29 has a high sensitivity, a high durability, a high production efficiency, a sufficient original function in combination with the above-described configuration of the protector 28, and a good contact detection can be performed.
[0030]
FIG. 5 is a block diagram showing the configuration of the control system according to the present invention. The back door switch 1 is provided in a driver's seat or an engine key of the vehicle, and instructs the control unit 35 to open or close the back door by wire or wirelessly. The control unit 35 is configured by a microcomputer or the like, and receives an operation command from the back door switch 1 and drives the back door motor 4 through the driver 3 to rotate forward, reverse, or stop. The driver 3 is supplied with power from the battery 5 via the switch 36 and drives the back door motor 4. The switch 35 is controlled on / off by the control unit 35.
[0031]
In addition, a closer assembly that draws in and closes the door is disposed on the vehicle side. The closer assembly includes a closer motor 6 as a driving means and a junction 37. The junction 37 outputs a closer signal to the control unit 35 in a state immediately before the back door rotates downward and is fully closed. By monitoring this signal, the control unit 35 can detect that the back door has moved to the closed position.
[0032]
Then, the control unit 35 stops the back door motor 4 via the driver 3 and drives the closer motor 6 via another driver 9. The closer motor 6 moves the back door to the fully closed position via locking means constituting the closer assembly and locks it. The driver 9 is also supplied with power from the battery 5 via the switch 38 and drives the closer motor 6.
[0033]
The battery 5 also supplies power to the piezoelectric sensor 29 via the switch 39, and of course to the control unit 35. With the switches 35, 38, and 39, the control unit 35 can freely control power supply to the piezoelectric sensor 29, the back door motor 4, and the closer motor 6.
[0034]
The output signal of the piezoelectric sensor 29 is amplified to a predetermined magnification by an amplifier 40, input to a low-pass filter 41 to extract only a contact signal, and after removing noise, comparison with a threshold value of a comparator 42 is performed. It is determined whether or not there has been a collision, and then input to the control unit 35.
[0035]
Now, a back door opening command is input to the control unit 35 from the back door switch 1 provided in the driver's seat of the vehicle with this configuration, and when the back door starts to open in the above procedure, the operator in the driver's seat is opened. The control method when the door closing command is suddenly input from the back door switch 1 will be described. In such cases, the operator, in general, the driver mistakenly operated the back door switch, promptly instructing the door to be closed, or changed the mind once operated to open the back door, or Suddenly, you may have noticed something different.
[0036]
In such a case, the closer motor 6 starts operating based on the first operation of the back door switch 1, and the lock is released usually in about one second. Thereafter, the back door motor 4 starts to rotate forward and the back door starts to open. Of course, the initial speed of the door is a small value. Therefore, when the back door switch 1 is operated continuously, there is a case where the back door starts to reverse in the closing direction before the back door opens only a few millimeters to a few centimeters. Such a case is the most dangerous, but if the intention of the operator is emphasized, the second door closing operation command cannot be ignored.
[0037]
Therefore, in the present invention, the control unit 35 has a delay function for the operation command of the back door switch 1. Specifically, the control unit 35 has counter means for starting counting when the back door switch 1 issues a door opening command, and continuously issues a door closing command until the counter means finishes counting a predetermined time. Even if it is, the control to delay the closing operation of the back door motor 4 is performed.
[0038]
FIG. 6 is a time chart showing what kind of control the control unit 35 performs in such a system.
[0039]
The back door switch inputs a door opening command A and a door closing command B. This is usually a pair of operations, and a load is taken in and out while the door is open. Therefore, it is general that a sufficient time elapses between the opening command A and the closing command B.
[0040]
In response to the back door switch opening command A, the control unit rotates the closer motor in the reverse direction via the driver 9, and the back door is unlocked at the closed position. At the same time, the counter means starts counting. Then, the predetermined time T1 is counted. Next, the back door motor is rotated forward through the driver 3 and driven in the door opening direction.
[0041]
As described above, since a sufficient time has elapsed in the normal opening / closing operation, the time T1 has elapsed when the door closing command B is input. Therefore, the door closing command B is executed as it is, and the control unit rotates the back door motor in the reverse direction via the driver 3 to drive in the door closing direction. Then, the control unit rotates the closer motor forward through the driver 9, and the back door is locked at the closed position.
[0042]
Upon receiving the door opening command A, the control unit starts power supply to the piezoelectric sensor. The output of the piezoelectric sensor can be detected after a certain rise time is required. While the door is open, there is no possibility of pinching, but by energizing the sensor even when the door is opened, especially by using a cable-shaped piezoelectric sensor for the sensor, people, foreign objects, ceiling, etc. Even when the back door contacts a part of the building, it can be detected. That is, the back door vibrates greatly and strongly due to the contact, so that the piezoelectric sensor of the type that detects the vibration can detect the contact of the back door. In such a case, the control unit stops the back door motor via the driver 3 and stops the door from moving further in the door opening direction, which is extremely safe.
[0043]
Next, a description will be given of a control method in a case where the back door switch opening command C and the closing command D are continuously input for a short time.
[0044]
First, when the door opening command C is input, the command is executed as it is, the control unit rotates the closer motor in the reverse direction via the driver 9, and the back door is unlocked at the closed position. At the same time, the counter means starts counting. Then, the predetermined time T1 is counted. Next, the back door motor is rotated forward through the driver 3 and driven in the door opening direction.
[0045]
In response to the subsequently input door closing command D, the operation for opening the door is delayed until the lapse of time since the counter means has not finished counting the predetermined time T1. That is, when T1 has elapsed, the control unit reversely rotates the back door motor via the driver 3 and drives the back door motor in the door closing direction. Then, the control unit rotates the closer motor forward through the driver 9, and the back door is locked at the closed position.
[0046]
Here, the predetermined time T1 counted by the counter means is whether or not someone is standing behind the back door that is opening when the rear is viewed from the driver's seat, and a situation where there is a possibility of collision or pinching. The opening is set to such a time that an opening enough to confirm whether or not a gap has occurred, for example, a gap of several tens cm or more is opened.
[0047]
With this configuration, the driver can visually check the outside of the door in response to a sudden closing command during the opening of the door, and the danger of being caught in the door can be prevented.
[0048]
Further, by providing a flexible cable-shaped piezoelectric sensor, the piezoelectric sensor detects the vibration of the door in combination with the delay of the closing operation of the door, so that the pinching of the door can be reliably detected. .
[0049]
(Example 2)
FIG. 9 shows a moving body opening / closing control device according to the second embodiment of the present invention. Since the basic configuration and operation are the same as those of the first embodiment, only different points will be described.
[0050]
The second embodiment is different from the first embodiment in that a sensor is arranged at a section BB in FIG. That is, the sensor is provided on the vehicle body on the fixed side instead of the moving body side.
[0051]
In this configuration, since the sensor is arranged on the fixed side, it is hardly affected by the opening and closing vibration of the door, and stable detection can be expected.
[0052]
(Example 3)
FIG. 10 shows a moving body opening / closing control device according to a third embodiment of the present invention. Since the basic configuration and operation are the same as those of the first embodiment, only different points will be described.
[0053]
As shown in the figure, a piezoelectric sensor can be provided in the section AA at one end of the slide door 43. The present invention can be similarly applied to the section BB of the sunroof 44. Furthermore, it can be provided also at the section CC of the power window 45.
[0054]
In this configuration, the present invention can be widely applied to not only a back door but also a sliding door, a sunroof, a power window, and the like.
[0055]
(Example 4)
FIG. 11 shows a moving body opening / closing control device according to a fourth embodiment of the present invention. Since the basic configuration and operation are the same as those of the first embodiment, only the differences will be described.
[0056]
Instead of the predetermined time T1 counted by the counter means in the first embodiment, a function is provided for detecting whether or not the door has been opened beyond a predetermined door opening position. Reference numeral 46 denotes a photoelectric switch performing such a function, and the control unit determines whether or not the moving body (sliding door in this embodiment) 43 has been opened by the photoelectric switch 46 beyond at least a predetermined door opening position. To detect.
[0057]
When a closing command is issued during the opening of the door from the input means, the door opening position is detected by the function of detecting the opening position, and if the moving body does not open beyond the predetermined opening position, the door reaches the predetermined opening position. Until the door closing operation is delayed.
[0058]
With this configuration, the driver can visually check the outside of the door in response to a sudden closing command during the opening of the door, and the danger of being caught in the door can be prevented.
[0059]
【The invention's effect】
As described above, according to the moving body opening / closing control device according to the first aspect of the present invention, when the closing instruction is issued from the input unit during the opening of the moving body, the control unit moves the moving body to the predetermined opening position. The system is configured to delay the door closing operation, so that the operator can visually check the outside of the moving body in response to a sudden closing command during the opening of the door, preventing danger of being pinched by the moving body. There is an effect that can be.
[0060]
Further, the moving body opening / closing control device according to claim 2 is configured such that the moving body is a slide door or a back door provided in the car, the input means is provided in a driver's seat of the car, and the control unit is provided from the input means in the middle of opening the door. When a command to close the door is issued, the control is such that the closing operation is delayed until the moving body opens from the driver's seat to a position where the outside of the vehicle can be seen. Can visually confirm the outside of the slide door or the like, and the danger of being caught by the slide door or the like can be prevented.
[0061]
Further, since the moving body opening / closing control device according to claim 3 is configured to use a flexible cable-shaped piezoelectric sensor as a sensor, the piezoelectric sensor detects the vibration of the door in combination with the delay of the door closing operation. By doing so, it is possible to reliably detect the pinching of the door.
[0062]
Further, the moving body opening / closing control device according to claim 4 includes a counter means for starting counting when the control unit issues a door opening command from the input means, and until the counter means finishes counting a predetermined time. Is configured to delay the closing operation of the driving means even if a door closing command is issued, so that a delay of a predetermined time can be easily realized by, for example, software of a microcomputer as a control unit.
[0063]
Further, the moving object opening / closing control device according to claim 5 includes a detection circuit having a filter in which the sensor removes noise, and the control unit includes a counter unit that starts counting when a door opening command is issued from the input unit. Since the counter means is configured to control to delay the closing operation of the driving means even if a door closing command is issued until the counter means finishes counting at least a predetermined time exceeding the rise time based on the time constant of the detection circuit. In addition, the sensor can more reliably detect the entrapment generated between the moving body and the main body, and the door closing operation can be executed safely.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a moving body opening / closing control device according to a first embodiment of the present invention; FIG. 2 is a perspective view showing a door opening state of the device; FIG. FIG. 4 is a partial perspective view showing a detailed configuration of a piezoelectric sensor of the device. FIG. 5 is a block diagram showing a system configuration of the device. FIG. 6 is a timing chart of the device. FIG. FIG. 8 is a partial perspective view showing a detailed configuration of a sensor of a conventional moving object opening / closing control device. FIG. 9 is a cross-sectional view of a main part showing a sensor mounting state according to a second embodiment of the present invention. FIG. 11 is a perspective view of a moving body opening / closing control device according to a third embodiment. FIG. 11 is a perspective view of a moving body opening / closing control device according to a fourth embodiment of the present invention.
1 Backdoor switch 18 Backdoor 26 Bracket 28 Protector 29 Piezoelectric sensor 35 Control unit
