JP2004339425A - コークス炉の加熱方法及びコークス炉の燃料ガス供給設備 - Google Patents

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達也 工藤
Shoichi Tokumasa
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Hideki Sasanuma
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Abstract

【課題】コークス炉の燃料ガスとしてBFGが使用できない際において、COG燃焼による問題を解消し、希釈ガスとしてコークス炉排ガスや空気を使用する際における問題も解消することのできるコークス炉の加熱方法及びコークス炉の燃料ガス供給設備を提供する。
【解決手段】コークス炉で発生するCOGと外部から供給される実質不活性ガスからなる希釈ガスとを予混合して、蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させることを特徴とするコークス炉の加熱方法。また、コークス炉で発生するCOGと希釈ガスとを予混合し(1段目混合)、さらに当該予混合したガスにCOGを混合して(2段目混合)、蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させることを特徴とするコークス炉の加熱方法。前記希釈ガスが酸素製造プラントで副生したものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄熱室を有するコークス炉の加熱方法及びコークス炉の燃料ガス供給設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コークス炉においては、燃料ガスと燃焼用空気とをそれぞれ蓄熱室で予熱し、ついで燃料ガスと燃焼用空気とを燃焼室に導入して燃焼させ、発生した熱によって炭化室に装入された石炭を乾留し、コークスを製造している。
【0003】
燃料ガスとしては、コークス炉で発生し高カロリーのCOGと、高炉で発生し低カロリーのBFGとを混合し、混合後の燃料ガスの発熱量(燃料ガス単位体積あたり燃焼したときに発生する熱量)を一定の最適発熱量とした上で使用している。
【0004】
高炉改修や高炉休風等でBFGが供給されない時期がある。このような時期には、コークス炉の燃料ガスとしてCOGのみが使用可能である。しかしCOG単独でコークス炉の燃料ガスとすると、発熱量が高カロリーであるため、燃焼室内における炎の長さが短くなり、燃焼室の全長を均一に加熱することができなくなる。また、COGをそのまま蓄熱室に導入して予熱すると、炭化水素が熱分解してカーボンが析出し、蓄熱室を構成するレンガに堆積することとなる。
【0005】
特許文献1においては、リッチガスをコークス炉を出た排ガスの一部又は空気と予混合して低カロリーガスに調整し、これを蓄熱室に導き加熱した後、燃焼室に導入して燃焼させるようにしたコークス炉の加熱方法が記載されている。これにより、燃焼室において均一加熱ができ、蓄熱室におけるカーボン析出トラブルの発生がなく、さらにNOxの発生を極少に抑制することができるとしている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭52−77101号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
コークス炉からの排ガスは、酸素を含有している。通常のCOGとBFGの混合ガスを燃料ガスとする場合でも、排ガス中の酸素濃度は6%程度まで達する場合があり、BFGを用いないCOG専焼の場合には、排ガス中の酸素濃度は11%程度まで増大する場合がある。さらに、コークス炉の燃焼切り替え等に際して排ガス中の酸素濃度が配管内等で局所的にさらに増加すると考えられる。COGは、主に水素とメタンから構成されており、酸素濃度が5%程度で爆発限界に達するため、その濃度以上での配管内輸送、高温予熱は好ましくない。
【0008】
コークス炉の排ガスは露点が120℃程度と高いので、排ガスを希釈ガスとして用いた場合には配管内でのドレン発生や配管の腐食の問題が発生することとなる。また、排ガス中の煤煙がリサイクルされてしまい、蓄熱室内に煤煙が蓄積することとなる。さらに排ガスは高温であるため、蓄熱室でのアンバランスが発生する。
【0009】
コークス炉が設備トラブルで休止した場合、当然のことながらコークス炉排ガスの発生も停止する。従って、設備再開時には希釈用の排ガスが得られず、COG単独で燃料ガスとせざるを得ないという問題がある。特許文献1に記載のように、希釈ガスとして排ガスに代えて空気を用いようとすると、上記の爆発限界の制約により、空気の混合率は極めて小さく制限され、目標とする希釈を達成できないという問題がある。
【0010】
COGとBFGを混合して燃料ガスとする通常の場合、混合後の燃料ガスの発熱量を一定に保持する手段として、混合後のガスラインにカロリー計を設け、COGの流量を調整して燃料ガス発熱量を調整する方法が採用される。実質発熱成分を有しない希釈ガスとCOGとを混合する場合においては、燃料ガスの発熱量を一定に保持するため、BFGを使用する通常の場合と比較してCOGの混合比率が増大する。そのため、COG流量が既設のCOG流量調整ラインの許容上限を超えてしまうことがある。このような場合、大流量に対応できるCOG流量調整ラインを新設する必要があった。
【0011】
高カロリーのCOGと実質発熱成分を有しない排ガスとを混合して燃料ガスとする場合、両者の発熱量の差が大きいので、混合後の混合性が十分ではなく、混合後のガスラインにおけるカロリー計での測定精度が低下することがある。
【0012】
本発明は、コークス炉の燃料ガスとしてBFGが使用できない際において、COG燃焼による問題を解消し、希釈ガスとしてコークス炉排ガスや空気を使用する際における問題も解消することのできるコークス炉の加熱方法及びコークス炉の燃料ガス供給設備を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨とするところは以下の通りである。
(1)蓄熱室を有するコークス炉の加熱方法において、コークス炉で発生するCOGと外部から供給される実質不活性ガスからなる希釈ガスとを予混合して、蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させることを特徴とするコークス炉の加熱方法。
(2)蓄熱室を有するコークス炉の加熱方法において、コークス炉で発生するCOGと希釈ガスとを予混合し(1段目混合)、さらに当該予混合したガスにCOGを混合して(2段目混合)、蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させることを特徴とするコークス炉の加熱方法。
(3)前記2段目混合後のガスの発熱量が一定となるよう、2段目混合におけるCOGの流量を調整することを特徴とする上記(2)に記載のコークス炉の加熱方法。
(4)前記希釈ガスは、窒素濃度が97%以上であることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のコークス炉の加熱方法。
(5)前記希釈ガスが、酸素製造プラントで副生したものであることを特徴とする上記(4)に記載のコークス炉の加熱方法。
(6)燃料ガスを蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させるコークス炉の燃料ガス供給設備において、COGとBFGを混合して燃料ガスとするためのCOG用配管11及びBFG用配管12を有し、COG用配管11とBFG用配管12が合流して蓄熱室へつながる経路Aと、さらにCOG用配管11から分岐した分岐COG用配管21と実質不活性ガスからなる希釈ガス用配管22とを合流した後、BFG用配管12に接続した経路Bとを有し、BFG用配管12に導入するガスについては、BFGを導入することと、経路BによりCOGと前記希釈ガスを混合したガスを導入することとを切り替え可能に構成したことを特徴とするコークス炉の燃料ガス供給設備。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
第1の発明は、蓄熱室を有するコークス炉の加熱方法において、コークス炉で発生するCOGと希釈ガスとを予混合して、蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させるに際し、希釈ガスとして外部から供給される実質不活性ガスからなるガスを用いることを特徴とする。ここにおいて実質不活性ガスとは、酸素含有量が少なく、なおかつ酸素含有量が変動しないガスをいう。酸素含有量は3%以下であれば好ましい。ガスの主成分を窒素とすると、安価に供給できるので好ましい。また、外部から供給されるガスとは、コークス炉において発生するガス以外のガスを意味する。外部から供給を受けるので、実質不活性ガスを入手することが可能になる。
【0016】
このように希釈ガスとして実質不活性ガスを用いるので、希釈ガスとしてコークス炉の排ガス又は空気を用いる特許文献1に記載の方法と比較し、COGが爆発限界に達する危険性を解消することができる。
【0017】
また、外部から供給される希釈ガスを用いるので、コークス炉設備トラブル休止の後に稼働を開始するに際しても希釈ガスの供給を受けることができる。
【0018】
第2の発明は、蓄熱室を有するコークス炉の加熱方法において、コークス炉で発生するCOGと希釈ガスとを予混合し(1段目混合)、さらに当該予混合したガスにCOGを混合して(2段目混合)、蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させることを特徴とする。
【0019】
コークス炉の燃料ガス供給設備においては、通常はCOGとBFGを混合して燃料ガスとするので、COGとBFGを混合して燃料ガスとするためのCOG用配管11及びBFG用配管12を有し、混合後の燃料ガスの発熱量を一定に保持する手段として、混合後の燃料ガス配管12にカロリー計15を設け、混合前のCOG用配管11にCOG流量調整弁14を設け、COGの流量を調整して燃料ガス発熱量を調整する方法が採用される。実質発熱成分を有しない希釈ガスとCOGとを1段で混合する従来の場合においては、燃料ガスの発熱量を最適な熱量に保持するため、BFGを使用する通常の場合と比較してCOGの混合比率が増大し、COG流量が既設のCOG流量調整弁14の許容上限を超えてしまうことがあった。
【0020】
上記第2の発明においては、COGの混合を1段目混合と2段目混合の2段階で混合することとした。このため、2段目混合においては従来の1段混合に比較してCOGの流量を少なくすることができる。2段目混合のためのCOGを既設の燃料ガス供給設備におけるCOG流量調整弁14の許容範囲内流量に抑えれば、当該既設のCOG流量調整弁14を用いることが可能になる。最終的な燃料ガスのカロリー一定制御については、2段目混合において既設のCOG流量調整弁14を用いて制御を行うことができるので、1段目混合におけるCOGと希釈ガスの混合においては、COGと希釈ガスを一定流量で、あるいは一定比率で混合することができる。本発明を実施する上で、既設の燃料ガス供給設備に付加する新規設備は1段目混合に関する部分であり、この部分に複雑な流量調整機構を設ける必要がなくなるので、設備投資額を低額に抑えることが可能になる。1段目混合前の希釈ガス用配管22と分岐COG用配管21にも、希釈ガス流量調整弁28と分岐COG流量調整弁29とが配置されることがあるが、これらの流量調整弁はガス流量を一定に調整する機能のみを具備すればいいので、上記COG流量調整弁14に比較して安価に製造することが可能である。1段目混合を終えたガスは、1段目合流後配管23から既設のBFG用配管12に導入することにより、その後の2段目混合が実施される。
【0021】
この場合、2段目混合後の燃料ガスの発熱量が一定となるよう、2段目混合におけるCOGの流量をCOG流量調整弁14において調整することとなる。
【0022】
2段目混合においては、1段目混合を終えてある程度の発熱量を有するガスとCOGガスとを混合する。従って、実質発熱成分を有しない排ガスとCOGとを混合する従来の場合と異なり、2段目混合前の両ガス間の発熱量の差が小さく、混合後のガスラインにおけるカロリー計15での測定精度を改善することができる。このため、従来の1段混合に比較し、燃料ガスの発熱量を精度良く一定に保持することが可能になる。
【0023】
本発明で用いる希釈ガスとしては、窒素濃度が97%以上であると好ましい。窒素濃度が97%以上であれば、必然的に酸素濃度は3%未満と低酸素濃度であり、また酸素濃度の変動も3%未満に抑えられる。その結果、希釈ガスとしてコークス炉の排ガス又は空気を用いる特許文献1に記載の方法と比較し、安定してCOGの爆発限界内とすることができる。
【0024】
コークス炉が製鉄所の敷地内あるいは製鉄所の隣接地に設けられている場合、同じ製鉄所内には製鋼工場で使用する純酸素ガスを製造するための酸素製造プラントが設けられていることが多い。酸素製造プラントにおいては、空気から酸素を分離して純酸素ガスとしているので、当然のことながら副生ガスとして窒素を主成分とするガスが生成する。酸素製造プラントで副生される窒素ガスにおいては、窒素濃度が99%以上であり、その他成分は酸素、アルゴン等であり、露点は−20℃以下である。従って、本発明で用いる希釈ガスとして最適である。
【0025】
希釈ガスとして酸素製造プラントで副生した窒素ガスを用いることにより、当然窒素濃度が97%としたときの上記効果と同様の効果を得ることができる。また、酸素製造プラントで副生した窒素ガスはコークス炉の外部から供給される希釈ガスであるから、前記第1の発明と同様の効果を発揮することができる。
【0026】
酸素製造プラントで副生した窒素ガスは露点が−20℃以下であるから、希釈ガスとして使用したときに配管内でのドレン発生や配管の腐食が起こらない。
【0027】
第3の発明は、コークス炉の燃料ガス供給設備に関するものである。
【0028】
燃料ガス供給設備において通常用いる燃料ガスはCOGとBFGの混合ガスであるため、COGとBFGを混合して燃料ガスとするためのCOG用配管11及びBFG用配管12を有し、COG用配管11とBFG用配管12が合流して蓄熱室へつながる経路(以下「経路A」という。)を有する。本発明においては、さらにCOG用配管11から分岐した分岐COG用配管21を有し、COGを分岐COG配管21に供給することができる。また、実質不活性ガスからなる希釈ガス用配管22を有する。分岐COG配管21と希釈ガス用配管22とが合流し(1段目合流)、ここにおいてCOGと希釈ガスとを混合することができる。合流した後の1段目合流後配管23はBFG用配管12に接続される。分岐COG用配管21、希釈ガス用配管22と、これらが合流してBFG用配管12に接続するまでを経路Bと呼ぶ。BFG用配管12に導入するガスについては、BFGを導入することと、経路BによりCOGと希釈ガスを混合したガスを導入することとを切り替え可能に構成する。
【0029】
BFG用配管12に導入するガスについては、上記のように切り替え可能に構成されている。通常のCOGとBFGを混合して燃料ガスとする場合においては、BFG用配管12にBFGを導入する。図1に示す例においては、BFG遮断弁17を開とし、希釈ガス遮断弁26と分岐COG遮断弁27とを閉とすることにより、BFG用配管12にBFGが導入される。一方、BFGを用いない場合においては、経路BによりCOGと希釈ガスを混合したガスを導入する。図1に示す例においては、BFG遮断弁17を閉とし、希釈ガス遮断弁26と分岐COG遮断弁27とを開とすることにより、BFG用配管12にCOGと希釈ガスを混合したガスが導入される。
【0030】
COG用配管11とBFG用配管12から供給されるガスが2段目混合によって混合した後の燃料ガスは、2段目合流後配管24(燃料ガス配管13)を通過して蓄熱室に送られ、その後図示しない燃焼室に導入して燃焼させる。
【0031】
本発明のコークス炉の燃料ガス供給設備は、燃料ガスを蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させる通常のコークス炉の燃料ガス供給設備を改造することにより実現する。従って、経路Aは、COG用配管11とBFG用配管12の合流後蓄熱室までの間にカロリー計15を有し、COG用配管11にはCOG流量調整弁14を有している。カロリー計で測定した燃料ガスの発熱量が一定になるよう、カロリー制御装置19の制御によりCOG流量調整弁14でCOGの流量を調整することができる。経路BによりCOGと希釈ガスを混合したガスを導入する場合においても、COG流量調整弁14を通過するCOGの流量を調整することにより、混合後の燃料ガスの発熱量を一定に保持することができる。
【0032】
【実施例】
蓄熱室を有するコークス炉を加熱するための燃料ガス供給設備として、図1に示す経路Aを有する設備を改造することにより、本発明を適用した。COGとして供給されるガスは、水素54%、メタン27%、その他から構成されるガスであり、発熱量は4200Kcal/Nmである。
【0033】
(本発明例)
本発明例においては、図1の経路Aに経路Bを付加し、コークス炉で発生するCOGと希釈ガスとを経路Bにおいて予混合し(1段目混合)、さらに当該予混合したガスを経路Aに戻してCOGを混合して(2段目混合)、蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させることとした。希釈ガスとしては、製鉄所内の酸素製造プラントで副生された、窒素濃度が99%の窒素ガスを供給した。
【0034】
本発明の適用に際しては、まずBFG遮断弁17を全閉、希釈ガス遮断弁26及び分岐COG遮断弁27を全開とする。これにより、経路Bにおいて、発熱量が4200Kcal/Nmの上記COG:4800Nm/Hrと、希釈ガスとしての上記窒素ガス:20300Nm/Hrとを混合し、1段目混合後のガスとして発熱量がBFGなみの800Kcal/Nmのガスとした。
【0035】
次に、2段目混合として、上記混合したガスを1段目混合後配管23から経路AのBFG用配管12へ輸送した後、COG用配管11を経由したCOGと混合し、燃料ガス配管13(2段目混合後配管24)に流した。燃料ガス配管13にはカロリー計15が設置されており、カロリー計15での発熱量の測定値が1150Kcal/Nmとなるように、2段目に混合するCOG流量をカロリー制御装置19を介してCOG流量調整弁14により調整した。このとき、2段目混合に用いるCOGの流量は2900Nm/Hrとなった。
【0036】
蓄熱室前で最終的な燃料ガスの発熱量を別のカロリー計により配管内深さ方向に測定位置を種々変えて測定したところ、いずれの測定値も1150±5Kcal/Nmに収まっていた。
【0037】
(比較例)
上記本発明例と同じ設備を用い、BFG遮断弁17及び分岐COG遮断弁27をともに全閉、希釈ガス遮断弁26を全開とし、COGは全量COG用配管11から供給し、BFG用配管12には1段目混合後配管23を経由して希釈ガスを供給し、経路AにおいてCOGと希釈ガスとを1段で混合するようにした。希釈ガスとしては上記本発明例と同じ窒素ガスを供給した。
【0038】
COGと窒素ガスの混合後で発熱量を1150Kcal/Nmとする前提でCOG流量がCOG流量調整弁14の調整範囲内の約3500Nm/Hrとなるように窒素ガスの流量を9200Nm/Hrとした。該窒素ガスをBFG用配管12へ輸送した後、COGと混合し、カロリー計15での熱熱量の測定値が1150Kcal/Nmとなるように、カロリー制御装置19を介してCOG流量調整弁14によりCOG流量を調整した。
【0039】
蓄熱室前で最終的な燃料ガスの発熱量を別のカロリー計により配管内深さ方向に測定位置を種々変えて測定したところ、1130〜1170Kcal/Nmの間でばらついていた。このことは、カロリー計15が燃料ガスの平均的発熱量を測定しておらず、測定精度が悪いことを示している。
【0040】
【発明の効果】
本発明は、蓄熱室を有するコークス炉の加熱方法において、コークス炉で発生するCOGと外部から供給される実質不活性ガスからなる希釈ガスとを予混合して燃料ガスとするので、希釈ガスとしてコークス炉排ガスを用いる従来と比較し、コークス炉立ち上げの初期から希釈された燃料ガスを得ることができ、さらに設備保護、長期安定燃焼を確保できるという効果を有する。
【0041】
本発明はまた、蓄熱室を有するコークス炉の加熱方法において、コークス炉で発生するCOGと希釈ガスとを予混合し(1段目混合)、さらに当該予混合したガスにCOGを混合して(2段目混合)燃料ガスとする2段混合を用いるので、従来の1段混合と比較し、既設の燃料ガスカロリー調整用流量調整機構をそのまま用いることができ、またカロリー計の測定精度向上による燃料ガス発熱量の精度向上効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料ガス供給設備を示す図である。
【符号の説明】
1 燃料ガス供給設備
2 蓄熱室
3 燃焼室
4 炭化室
11 COG用配管
12 BFG用配管
13 燃料ガス配管
14 COG流量調整弁
15 カロリー計
16 COG遮断弁
17 BFG遮断弁
18 燃料ガス流量調整弁
19 カロリー制御装置
21 分岐COG用配管
22 希釈ガス用配管
23 1段目合流後配管
24 2段目合流後配管
26 希釈ガス遮断弁
27 分岐COG遮断弁
28 希釈ガス流量調整弁
29 分岐COG流量調整弁

Claims (6)

  1. 蓄熱室を有するコークス炉の加熱方法において、コークス炉で発生するCOGと外部から供給される実質不活性ガスからなる希釈ガスとを予混合して、蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させることを特徴とするコークス炉の加熱方法。
  2. 蓄熱室を有するコークス炉の加熱方法において、コークス炉で発生するCOGと希釈ガスとを予混合し(1段目混合)、さらに当該予混合したガスにCOGを混合して(2段目混合)、蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させることを特徴とするコークス炉の加熱方法。
  3. 前記2段目混合後のガスの発熱量が一定となるよう、2段目混合におけるCOGの流量を調整することを特徴とする請求項2に記載のコークス炉の加熱方法。
  4. 前記希釈ガスは、窒素濃度が97%以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコークス炉の加熱方法。
  5. 前記希釈ガスが、酸素製造プラントで副生したものであることを特徴とする請求項4に記載のコークス炉の加熱方法。
  6. 燃料ガスを蓄熱室で予熱し、燃焼室に導入して燃焼させるコークス炉の燃料ガス供給設備において、COGとBFGを混合して燃料ガスとするためのCOG用配管及びBFG用配管を有し、前記COG用配管とBFG用配管が合流して蓄熱室へつながる経路Aと、さらに前記COG用配管から分岐した分岐COG用配管と実質不活性ガスからなる希釈ガス用配管とを合流した後、前記BFG用配管に接続した経路Bとを有し、前記BFG用配管に導入するガスについては、BFGを導入することと、経路BによりCOGと前記希釈ガスを混合したガスを導入することとを切り替え可能に構成したことを特徴とするコークス炉の燃料ガス供給設備。
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