JP2004339192A - キラルな化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】合成するのが容易であり、少量で用いることができ、例えば一定の反射波長を用いるために、コレステリックピッチの改善された温度安定性を示し、液晶ホスト混合物の特性に影響せず、ホスト混合物中で良好な溶解性を示す、高いHTPを有するキラルな化合物を提供する。
【解決手段】本発明は、キラルな化合物、液晶媒体、液晶デバイス、異方性ポリマー、光学、電気光学、装飾、セキュリティー、化粧品、診断、電気、電子、電荷移動、半導体、光学的記録、エレクトロルミネセント、光伝導体、電子写真およびレーザー照射用途におけるこれらの使用並びに、当該キラルな化合物を含む、液晶媒体、ポリマー、光学素子、ディスプレイおよび装飾またはセキュリティーマーキングに関する。

Description

本発明は、キラルな化合物並びに、液晶媒体、液晶デバイス、異方性ポリマー、光学、電気光学、装飾、セキュリティー、化粧品、診断、電気、電子、電荷移動、半導体、光学的記録、エレクトロルミネセント、光伝導体、電子写真およびレーザー照射用途におけるこれらの使用に関する。本発明は、さらに、当該キラルな化合物を含む、液晶媒体、ポリマー、光学成分、ディスプレイおよび装飾またはセキュリティーマーキングに関する。
キラルな化合物は、例えば液晶ディスプレイにおいて用いられる液晶混合物において、らせんねじれを誘発するかまたは増強するためのドーパントとして用いることができる。ほとんどの実際的用途に十分な第1の近似における分子らせんのピッチpは、式(1):
Figure 2004339192
による液晶ホスト混合物におけるキラルなドーパントの濃度cに反比例する。比例定数は、キラルなドーパントのらせんねじれ力(HTP)である。
多くの用途について、ねじれ相を有するLC混合物を有するのが望ましい。これらの中には、例えば、例えば単独で、または他のキラルなドーパントと組み合わせて本発明のコレステリック化合物の適切な選択により、温度補償された特性を有するディスプレイを含む、相変化ディスプレイ、ゲスト−ホストディスプレイ、パッシブおよびアクティブマトリックスTNおよびSTNディスプレイ、例えばAMD−TN、強誘電ディスプレイおよびコレステリックディスプレイ、例えばSSCT(表面安定化コレステリック組織)、PSCT(ポリマー安定化コレステリック組織)ディスプレイまたは「青色相」に基づくディスプレイがある。これらの用途のために、高いHTPを有する入手可能なキラルなドーパントを有して、所望のピッチを誘発するのに必要なドーパントの量を減少させるのが有利である。
いくつかの用途について、強力ならせんねじれおよび従って短いピッチ長さを示すLC混合物を有することが望ましい。例えば、選択的に反射性のコレステリックディスプレイ、例えばSSCTまたはPSCTにおいて用いられる液晶混合物において、ピッチを、コレステリックらせんにより反射される最大の波長が可視光線の範囲内にあるように選択しなければならない。他の可能な用途は、光学素子、例えばコレステリックブロードバンド偏光板または遅延フィルムのためのキラルな液晶相を有するポリマーフィルムである。
式(1)から明らかなように、短いピッチを、多量のドーパントを用いるかまたは高いHTPを有するドーパントを用いることにより、達成することができる。
キラルな化合物は、例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3に開示されている。
しかし、従来技術のキラルなドーパントは、しばしばHTPの低い値を示し、従って多量のドーパントが必要である。これは、キラルなドーパントを純粋な鏡像体としてのみ用いることができ、従って高価であり、合成するのが困難であるため、欠点である。
さらに、従来技術のキラルなドーパントを多量に用いる際には、これらは、しばしば、液晶ホスト混合物の特性、例えば透明点、誘電異方性Δε、粘度、駆動電圧または切換時間に悪影響を与える。
従来技術のキラルな化合物の他の欠点は、これらが、しばしば、液晶ホスト混合物中で低い溶解性を示し、これにより低温において不所望な結晶化が生じることである。この欠点を克服するために、代表的に、2種または3種以上の異なるキラルなドーパントを、ホスト混合物に加えなければならない。これは、高い費用を導き、また、ねじれのこれらの温度係数を互いに補償するように異なるドーパントを選択しなければならないため、混合物の温度補償のために追加の努力を必要とする。
従って、合成するのが容易であり、少量で用いることができ、例えば一定の反射波長を用いるために、コレステリックピッチの改善された温度安定性を示し、液晶ホスト混合物の特性に影響せず、ホスト混合物中で良好な溶解性を示す、高いHTPを有するキラルな化合物に対する顕著な要求がある。
国際公開第95/16007号パンフレット 国際公開第98/00428号パンフレット 英国特許第2 328 207 A号明細書
本発明は、これらの特性を有するが、前に議論した従来技術のキラルなドーパントの欠点を有しない、キラルな化合物を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、専門家に有用であるドーパントとして用いることができるキラルな化合物のプールを拡張することにある。
これらの目的は、以下に記載するキラルな化合物を提供することにより達成することができることが見出された。
発明の概要
本発明は、式I
Figure 2004339192
式中、
1−4は、互いに独立して、アネレートされた(anellated)ベンゼン、シクロヘキサンまたはシクロヘキセンであり、ここで、1つまたは2つ以上のCH基は、随意に、Nにより置換されており、1つまたは2つ以上のCH基は、随意に、Oおよび/またはSにより、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように置換されており、
1−4は、互いに独立して、CH、O、S、CO、NHまたはCFであり、
1−4は、互いに独立して、ただし、O、SおよびNHは、互いに直接隣接していない条件でUの意味の1つを有し、または単結合を示し、
Zは、C、Si、Ge、SnまたはTiであり、
1−12は、互いに独立して、R、P−Spまたは−W−A−(W−A−Rであり、
Rは、各々の存在において、独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、OH、NCS、SF、1〜40個のC原子を有し、非置換であるか、F、Cl、Br、IもしくはCNにより単置換または多置換されている直鎖状もしくは分枝状アルキルであり、ここで、1つもしくは2つ以上のCH基は、随意に、各々の場合において、互いに独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR−、−SiR00−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−SO−、−CG=CG−もしくは−C≡C−により、2個のOもしくは2個のS原子が互いに直接結合しないように置換されているか、またはP−Sp−を示し、
およびR00は、互いに独立して、Hまたは1〜12個のC原子を有するアルキルであり、
およびGは、互いに独立して、H、F、ClまたはCNであり、
Pは、重合可能な、または反応性の基であり、
Spは、スペーサー基または単結合であり、
およびAは、各々の存在において、独立して、置換もしくは非置換芳香族もしくは脂環式環、または2つもしくは3つ以上の縮合した芳香族もしくは脂環式環を含む基であり、ここで、これらの環は、随意に、N、OおよびSから選択された1個または2個以上のヘテロ原子を含み、
およびWは、各々の存在において、独立して、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−S−CO−、−CO−S−、−O−COO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CHCH−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CH=CH−、−CH=CR−、−CR=CR00−、−CG=CG−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または単結合であり、
mは、各々の存在において、独立して、0、1、2または3である、
で表される、キラルな化合物に関する。
本発明は、さらに、式Iで表される1種または2種以上のキラルな化合物および随意に1種または2種以上の追加のキラルな化合物を含む、特に液晶混合物にドーピングするための、光学的に活性な材料またはキラルなドーパント材料に関する。
本発明は、さらに、少なくとも1種の式Iで表される化合物を含むか、または前記したキラルなドーパント材料を含む、液晶混合物に関する。
本発明は、さらに、少なくとも1種の式Iで表される化合物を含むか、または前記したキラルなドーパント材料を含む、重合可能な液晶材料に関する。
本発明は、さらに、少なくとも1種の式Iで表される化合物および、式Iで表される前記化合物および/または追加の化合物であることができる、少なくとも1種の重合可能なメソゲン性化合物を含む、重合可能な液晶混合物に関する。
本発明は、さらに、式Iで表される重合可能な化合物または、式Iで表される1種もしくは2種以上の化合物を含む重合可能な液晶混合物を重合させることにより得られる、線状のまたは架橋したポリマーに関する。
本発明は、さらに、配向した状態にある、式Iで表される重合可能な化合物または、式Iで表される1種もしくは2種以上の化合物を含む重合可能な液晶混合物を重合させることにより得られる、ねじれた構造を有する異方性ポリマー、好ましくは、前記重合可能な材料の層から得られた異方性ポリマーフィルムに関する。
本発明は、さらに、式Iで表される化合物の、液晶材料中でのキラルなドーパントまたは光学的、電気光学的、電気的、半導電性もしくは電子的成分もしくはデバイスとしての使用に関する。
本発明は、さらに、本明細書中に記載した式Iで表される化合物、液晶混合物、ポリマーまたはポリマーフィルムの、電気光学的ディスプレイ、液晶ディスプレイ、光学的フィルム、偏光板、補償板、ビームスプリッター、反射性フィルム、配向層、カラーフィルター、ホログラフィー素子、高温スタンピング箔、着色絵柄、例えば消費者物品もしくは有価証券のための装飾もしくはセキュリティーマーキング、LC顔料、接着剤、異方性機械的特性を有する合成樹脂、化粧品、診断、非線形光学、光学的情報蓄積における、キラルなドーパントとして、集積回路の素子としての電子デバイス、例えば電界効果トランジスタ(FET)における、平坦パネルディスプレイ用途における薄膜トランジスタとして、または電波方式認識(RFID)タグのための、または有機発光ダイオード(OLED)用途、エレクトロルミネセントディスプレイもしくはLCDのバックライトのための半導電性素子における、光起電もしくはセンサーデバイスのための、レーザー照射用途およびデバイスにおける、電池における電極もしくは電解質材料として、光伝導体として、電子写真用途もしくは電子写真式記録のための使用に関する。
本発明は、さらに、本明細書中に記載した式Iで表される化合物、液晶混合物、ポリマーまたはポリマーフィルムを含む、液晶デバイスに関する。
用語の定義
用語「液晶またはメソゲン性材料」または「液晶またはメソゲン性化合物」は、1つまたは2つ以上の棒型、ラス型またはディスク型のメソゲン性基、即ちLC相挙動を誘発する能力を有する基を含む材料または化合物を意味する。メソゲン性基を含む化合物または材料は、必ずしもそれら自体LC相を示す必要はない。また、これらが、他の化合物との混合物においてのみ、あるいはメソゲン性化合物もしくは材料またはこれらの混合物を重合させた際に、LC相挙動を示すことも可能である。
用語「重合可能な」および「反応性の」は、重合反応、例えばラジカル性またはイオン性連鎖重合、重付加または重縮合に関与することができる化合物または基、および例えば、重合類似反応においてポリマー主鎖に縮合または付加によりグラフトされることができる反応性化合物または反応性基を含む。
用語「フィルム」は、いくらか顕著な機械的安定性および可撓性を示す自立性の、即ち独立して立つフィルム、並びに支持基板上または2つの基板の間の被膜または層を含む。
用語「ダイレクター」は、液晶材料中のメソゲンの、カラマイト性(calamitic)化合物の場合において分子の長軸の、またはディスコティック化合物の場合において分子の短軸の好ましい配向方向を意味する。
用語「平面状構造」または「平面状配向」は、光学軸が、層の平面にほぼ平行である、光学的に異方性の材料の層を意味する。
用語「らせん的にねじれた構造」は、メソゲンが、分子副層内の好ましい方向においてこれらの主要な分子軸で配向しており、種々の副層中の前述の好ましい配向方向が、らせん軸の周囲に角度φでねじれている、液晶材料の1または2以上の層を含むフィルムを意味する。用語「平面状配向を有するらせん的にねじれた構造」は、前述のらせん的にねじれた構造を有するフィルムであって、らせん軸が、フィルム平面にほぼ垂直である、即ちフィルム法線に対してほぼ平行である、前記フィルムを意味する。
本発明は、式Iで表されるキラルな化合物の両方の鏡像体形態に関する。式Iで表される化合物の鏡像体のRおよびS型のいずれかを、光学的に活性な材料またはキラルなドーパントとして用いて、例えば液晶材料におけるらせんねじれを誘発することができる。
式Iで表されるキラルな化合物は、いくつかの利点を有する。
・これらは、低い温度依存性を有する高いHTPを示す、
・これらは、液晶混合物への高い溶解性を示す、
・これらは、液晶性相を示すことができる、
・これらは、高い熱的および化学的安定性を示す、
・これらを、液晶混合物中でキラルなドーパントとして用いる際には、これらの高い溶解性により、一層多量のドーパントを用いて、高いねじれ(=低いピッチ)を得ることができる、
・多量のドーパントが必要である場合には、本発明のドーパントの広い液晶相により、ホスト混合物の液晶相への悪影響は小さい、
・その高いHTPにより、一層少ない量の本発明のドーパントが、高いピッチを達成するために必要であり、これにより、混合物の液晶特性への悪影響は小さい、
・式Iで表されるキラルな化合物のRおよびS鏡像体の両方は、高度な鏡像体純度を伴って製造することが容易である、
・これらは、商業的に入手可能であり、安価なキラルな出発物質から容易に合成することができる、
・これらを、特定の用途のために容易に修正することができる、
・両方のらせんの有用性は、単一の回転方向円偏光した光を反射するキラルなフィルムまたはコーティングの製造を可能にするため、例えば、セキュリティー用途において用いるための顕著な利点である。
式Iで表されるキラルな化合物は、メソゲン性またはさらに液晶性であることができる。即ち、これらは、例えば他の化合物との混合物中で中間相挙動を誘発するかまたは増強し、またはさらにそれら自体1つまたは2つ以上の中間相を示すことができる。また、本発明の化合物が、(共)重合した際に、他の化合物との混合物中でのみ、または重合可能な化合物の場合において中間相挙動を示すことも可能である。メソゲン性の本発明のキラルな化合物が、特に好ましい。
式Iで表される化合物は、LCD用途、特に、高い複屈折、高い極性および高い誘電異方性が必要であるネマティックまたはアイソトロピック相においてLC混合物を用いる用途のための混合物において用いるのに、特に適する。
さらに、式Iで表される化合物を、反射性メソゲンとして用いることができ、これを用いて、LCDにおける光学的フィルム、特に光学的遅延もしくは補償フィルム、配向層、カラーフィルターまたは偏光板として用いるためのポリマーまたはポリマーフィルムを製造することができる。
式Iで表される重合可能な化合物を用いる他の分野は、半導体または電荷移動材料としてである。これらの材料を、電子デバイス、例えば集積回路の素子としての電界効果トランジスタ(FET)において、平坦パネルディスプレイ用途における薄膜トランジスタとして、または電波方式認識(RFID)タグのために、または有機発光ダイオード(OLED)用途のための半導電性素子、エレクトロルミネセントディスプレイもしくはLCDのバックライトにおいて、光起電もしくはセンサーデバイスのために、用いることができる。
また、式Iで表される化合物を、基Pを介して、他の重合可能なメソゲン性モノマーおよび式Iで表される他の化合物と共重合させて、LC相挙動を誘発するかまたは増強することも可能である。
本発明のLCDは、例えば、慣用のLCD、特にDAP(配向相の変形)もしくはVA(垂直配向)モード、例えばECB(電気的に制御された複屈折)、CSH(色超ホメオトロピック)のLCD、VAもしくはVAC(垂直配向コレステリック)ディスプレイ、MVA(マルチドメイン(multi-domain)垂直配向)もしくはPVA(パターン化垂直配向)ディスプレイ、曲がりモードのディスプレイもしくはハイブリッドタイプディスプレイ、例えばOCB(光学的に補償された曲がりセルもしくは光学的に補償された複屈折)、R−OCB(反射性OCB)、HAN(ハイブリッド配向ネマティック)もしくはパイセル(πセル)ディスプレイ、さらに、TN(ねじれネマティック)、HTN(高度にねじれたネマティック)もしくはSTN(超ねじれネマティック)のディスプレイ、AMD−TN(アクティブマトリックス駆動TN)ディスプレイ、「超TFT」ディスプレイとしても知られているIPS(面内切換)モードのディスプレイ、または例えば、DE 102 172 73およびWO 02/93244 A1中に記載されている、以下で短く「アイソトロピックモードディスプレイ」と呼ぶ、アイソトロピック状態における液晶を用いるディスプレイ、さらに相変化、ゲスト−ホスト、強誘電性、フレクソエレクトリック(flexoelectric)もしくはコレステリックディスプレイ、例えばSSCT(表面安定化コレステリック組織)、PSCT(ポリマー安定化コレステリック組織)もしくは「青色相」に基づくディスプレイである。
特に好ましいのは、TN、STN、AMD−TN、コレステリック、強誘電体およびアイソトロピックモードディスプレイである。
式Iは、特に、以下の化合物を包含する。
−K、K、KおよびKがベンゼンである、式I1で表される化合物。
Figure 2004339192
−K、K、KおよびKがアネレートされたシクロヘキサンである、式I2で表される化合物。
Figure 2004339192
−K、K、KおよびKがアネレートされたシクロヘキセンである化合物、例えば以下の式
Figure 2004339192
で表される化合物。
−KおよびKがベンゼンであり、KおよびKがアネレートされたシクロヘキサンもしくはシクロヘキセンであるか、またはKおよびKがベンゼンであり、KおよびKがアネレートされたシクロヘキセンもしくはシクロヘキサジエンである化合物。
−K1−4の1つまたは2つ以上が、式I1〜I4に示すようにベンゼン、アネレートされたシクロヘキサンもしくはシクロヘキセンであるが、さらに、1つまたは2つ以上のCH基が、Nにより置換されており、1つまたは2つ以上のCH基が、Oおよび/またはSにより、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように置換されている化合物、例えば以下の式
Figure 2004339192
Figure 2004339192
で表される化合物。
特に好ましいのは、式I1〜I8で表される化合物、最も好ましいのは、式I1、I2、I7およびI8で表される化合物である。
さらに好ましいのは、
−化合物が、光学的に活性である、
−化合物が、少なくとも90%の鏡像体的純度を有する、
−ZがSiまたはTiであり、U−V、U−V、U−VおよびU−Vの各々がOである場合には、K〜Kの少なくとも1つは、非置換フェニレンとは異なり、および/またはX〜X12の少なくとも1つは、Hとは異なる、
−ZがCであり、U−V、U−V、U−VおよびU−Vの各々がO、O−CHまたはCである場合には、K〜Kの少なくとも1つは、非置換フェニレンとは異なり、および/またはX〜X12の少なくとも1つは、Hとは異なる、
−VおよびVは、単結合であり、VおよびVは、単結合ではない、
−VおよびVは、単結合ではなく、VおよびVは、単結合である、
−V、V、VおよびVは、単結合である、
−V、V、VおよびVは、単結合ではない、
−U1−4は、CH、OおよびCOから選択されている、
−V1−4は、CH、OおよびCO並びに単結合から選択されている、
−U=U=U=Uである、
−U=U≠U=Uである、
−V=V=V=Vである、
−V=V≠V=Vである、
−Zは、炭素原子である、
−K=K=K=Kである、
−Wは、単結合である、
−X1−12の少なくとも1つは、Hとは異なる、
−X、X、X、X、XおよびX10は、Hとは異なり、X、X、X、X、X11およびX12は、Hである、
−X、X、XおよびXは、Hとは異なり、X、X、X、X、X、X10、X11およびX12は、Hである、
−X1−12の1つまたは2つ以上は、Hとは異なるRを示す、
−RまたはX1−12は、F、Cl、Br、I、CN、OH、NO、NCS、SFまたは、1〜40個のC原子を有し、非置換であるか、F、Cl、Br、IもしくはCNにより単置換もしくは多置換されており、ここで、1つまたは2つ以上のCH基が、随意に、各々の場合において互いに独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR−、−SiR00−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−SO−、−CG=CG−もしくは−C≡C−により、酸素原子が互いに直接結合しないように置換されている、直鎖状もしくは分枝状アルキルから選択されている、
−RまたはX1−12は、F、Cl、CN、NO、1〜20個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、チオエーテル、アルキルスルホニル、アルキルスルファニル、アルキルスルファニルカルボニル、アミノアルキルまたはアミノジアルキルから選択されており、ここで、1個または2個以上のH原子は、随意に、FまたはClにより置換されており、極めて好ましくは、F、Cl、CNおよび1〜12個のC原子を有するアルキルまたはアルコキシから選択されている、
−X1−12の少なくとも1つ、好ましくは1つまたは2つは、重合可能な基を示すかまたは含む、
−少なくとも1つ、好ましくは1つまたは2つの基RはP−Sp−である、
−X1−12の少なくとも1つ、好ましくは2つ、4つまたは6つは、−W−A−(W−A−Rである、
−−A−(W−A−は、1つ、2つまたは3つの5または6員環を含む、
−−A−(W−A−は、ビシクロヘキシル、ビフェニル、フェニルシクロヘキシル、シクロヘキシルフェニルまたはビフェニルシクロヘキシルであり、ここで、フェニル環は、随意に、1個または2個のF原子で置換されている、
−WおよびWは、−COO−、−OCO−、−CH−CH−および単結合から選択されている、
−WおよびWの少なくとも1つは、−CFO−、−OCF−、−CFCF−または−CF=CF−であり、他方は、−COO−、−OCO−、−CH−CH−または単結合である、
−WおよびWの少なくとも1つは、−C≡C−である、
−mは、0または1である、
式Iで表される化合物である。
およびAは、互いに独立して、芳香族もしくは脂環式環、好ましくは5、6もしくは7員環、または2つもしくは3つ以上、好ましくは2つもしくは3つの縮合した芳香族もしくは脂環式環を含む基であり、ここで、これらの環は、随意に、N、OおよびSから選択された1つまたは2つ以上のヘテロ原子を含み、随意にLにより単置換または多置換されており、ここで、Lは、Rの意味の1つを有する。
好ましい基AおよびAは、例えば、フラン、ピロール、チオフェン、オキサゾール、チアゾール、チアジアゾール、イミダゾール、フェニレン、シクロヘキシレン、シクロヘキセニレン、ピラン、ジまたはテトラヒドロピラン、ジオキサン、ジチアン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、アズレン、インダン、ナフタレン、テトラまたはデカヒドロナフタレン、アントラセンおよびフェナントレンである。
極めて好ましくは、AおよびAは、さらに、1つまたは2つ以上のCH基がNにより置換されていることができる1,4−フェニレン、さらに、1つまたは2つの隣接していないCH基がOおよび/またはSにより置換されていることができる1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−ビシクロ−(2,2,2)−オクチレン、ピペリジン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルから選択されており、これらのすべての基が、非置換であるか、Lで単置換または多置換されていることが可能である。
特に好ましい基AおよびAは、随意に2、3、5および/または6位においてLにより置換されている1,4−フェニレン、トランス−1,4−シクロヘキシレン、2,6−ジオキサン−1,4−ジイル、3,5−ジオキサン−1,4−ジイル、テトラヒドロピラン−2,5−ジイルおよびテトラヒドロピラン−3,6−ジイルである。
Lは、好ましくは、F、Cl、Br、I、CN、OH、NO、NCS、SFまたは1〜8個のC原子を有する直鎖状もしくは分枝状アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、チオエーテル、アルキルスルホニル、アルキルスルファニル、アルキルスルファニルカルボニル、アミノアルキルまたはアミノジアルキルであり、ここで、1個または2個以上のH原子は、随意に、FまたはClにより置換されている。
Lは、極めて好ましくは、F、Cl、CN、OH、NO、CH、C、OCH、OC、OC、COCH、COC、COOCH、COOC、SOCF、CF、OCF、OCHFまたはOC、特にF、Cl、CN、CH、C、OCH、COCHまたはOCF、最も好ましくはF、Cl、CH、OCHまたはCOCHである。
好ましくは、基−A−(W−A−は、単環式基AおよびAのみを含む。極めて好ましくは、基−A−(W−A−は、1つまたは2つの5または6員環を有する基である。
特に好ましい基−A−(W−A−Rを、以下の表1に示す。
表1
Figure 2004339192
Figure 2004339192
式中、Rは、式Iの意味の1つを有し、Y1−13は、互いに独立して、前に示したLの意味の1つを有し、W、WおよびWは、互いに独立して、式IにおけるWの意味の1つを有する。
これらの基におけるRは、好ましくは、1〜12個、好ましくは1〜8個のC原子を有する直鎖状アルキルもしくはアルコキシまたは2〜12個、好ましくは2〜7個のC原子を有するアルケニル、またはP−Spである。
これらの基におけるY1−13は、好ましくは、H、F、Cl、1〜8個、好ましくは1〜4個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、スルファニルアルキルまたはスルホニルアルキルを示し、ここで、1個または2個以上のH原子は、随意に、FまたはClにより置換されており、特にCF、OCF、SOCFまたはSCFを示す。
これらの基におけるW、WおよびWは、好ましくは、単結合、CH=CH、C≡C、OCF、CFO、CHCH、CFCH、CHCF、CFCF、COO、OOC、CHOまたはOCHを示す。
特に好ましいのは、以下の化合物である。
Figure 2004339192
Figure 2004339192
Figure 2004339192
式中、U1−4、V1−4、X1−12およびZは、式Iの意味または本明細書中に示す好ましい意味の1つを有する。
特に好ましいのは、X、X、X、X、XおよびX10が表1に示す基から選択されている、式Ia〜Ifで表される化合物である。
さらに好ましいのは、ZがC原子である、式Ia〜Ifで表される化合物である。
式IaおよびIbにおける
Figure 2004339192
は、好ましくは、
Figure 2004339192
から選択される。
式IcおよびIdにおける
Figure 2004339192
は、好ましくは、
Figure 2004339192
から選択される。
式IeおよびIfにおける
Figure 2004339192
は、好ましくは、
Figure 2004339192
から選択される。
R、LまたはX1−12の1つが、アルキルまたはアルコキシ基である、即ちここで、末端CH基が、−O−により置換されている場合には、これは、直鎖状または分枝状であることができる。これは、好ましくは、直鎖状であり、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有し、従って、好ましくは、例えば、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシまたはオクトキシ、さらにメチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ノノキシ、デコキシ、ウンデコキシ、ドデコキシ、トリデコキシまたはテトラデコキシである。
オキサアルキル、即ち、1つのCH基が−O−により置換されているものは、好ましくは、例えば、直鎖状2−オキサプロピル(=メトキシメチル)、2−(=エトキシメチル)もしくは3−オキサブチル(=2−メトキシエチル)、2−、3−もしくは4−オキサペンチル、2−、3−、4−もしくは5−オキサヘキシル、2−、3−、4−、5−もしくは6−オキサヘプチル、2−、3−、4−、5−、6−もしくは7−オキサオクチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−もしくは8−オキサノニルまたは2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−もしくは9−オキサデシルである。
R、LまたはX1−12の1つが、1つまたは2つ以上のCH基が−CH=CH−により置換されているアルキル基である場合には、これは、直鎖状または分枝状であることができる。これは、好ましくは直鎖状であり、2〜10個のC原子を有し、従って、好ましくは、ビニル、プロプ−1−またはプロプ−2−エニル、ブト−1−、−2−またはブト−3−エニル、ペント−1−、−2−、−3−またはペント−4−エニル、ヘクス−1−、−2−、−3−、−4−またはヘクス−5−エニル、ヘプト−1−、−2−、−3−、−4−、−5−またはヘプト−6−エニル、オクト−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−またはオクト−7−エニル、ノン−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−またはノン−8−エニル、デク−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−、−8−またはデク−9−エニルである。
特に好ましいアルケニル基は、C〜C−1E−アルケニル、C〜C−3E−アルケニル、C〜C−4−アルケニル、C〜C−5−アルケニルおよびC−6−アルケニル、特にC〜C−1E−アルケニル、C〜C−3E−アルケニルおよびC〜C−4−アルケニルである。特に好ましいアルケニル基の例は、ビニル、1E−プロペニル、1E−ブテニル、1E−ペンテニル、1E−ヘキセニル、1E−ヘプテニル、3−ブテニル、3E−ペンテニル、3E−ヘキセニル、3E−ヘプテニル、4−ペンテニル、4Z−ヘキセニル、4E−ヘキセニル、4Z−ヘプテニル、5−ヘキセニル、6−ヘプテニル等である。5個までのC原子を有する基が、一般的に好ましい。
R、LまたはX1−12の1つが、アルキル基であり、ここで1つのCH基が−O−により置換されており、1つが−CO−により置換されている場合には、これらの基は、好ましくは、隣接している。従って、これらの基は、一緒に、カルボニルオキシ基−CO−O−またはオキシカルボニル基−O−CO−を形成する。好ましくは、この基は、直鎖状であり、2〜6個のC原子を有する。
従って、これは、好ましくは、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、アセチルオキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ペンタノイルオキシメチル、2−アセチルオキシエチル、2−プロピオニルオキシエチル、2−ブチリルオキシエチル、3−アセチルオキシプロピル、3−プロピオニルオキシプロピル、4−アセチルオキシブチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、プロポキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(プロポキシカルボニル)エチル、3−(メトキシカルボニル)プロピル、3−(エトキシカルボニル)プロピル、4−(メトキシカルボニル)−ブチルである。
R、LまたはX1−12の1つが、アルキル基であり、ここで2つまたは3つ以上のCH基が−O−および/または−COO−により置換されている場合には、これは、直鎖状または分枝状であることができる。これは、好ましくは直鎖状であり、3〜12個のC原子を有する。従って、これは、好ましくは、ビス−カルボキシ−メチル、2,2−ビス−カルボキシ−エチル、3,3−ビス−カルボキシ−プロピル、4,4−ビス−カルボキシ−ブチル、5,5−ビス−カルボキシ−ペンチル、6,6−ビス−カルボキシ−ヘキシル、7,7−ビス−カルボキシ−ヘプチル、8,8−ビス−カルボキシ−オクチル、9,9−ビス−カルボキシ−ノニル、10,10−ビス−カルボキシ−デシル、ビス−(メトキシカルボニル)−メチル、2,2−ビス−(メトキシカルボニル)−エチル、3,3−ビス−(メトキシカルボニル)−プロピル、4,4−ビス−(メトキシカルボニル)−ブチル、5,5−ビス−(メトキシカルボニル)−ペンチル、6,6−ビス−(メトキシカルボニル)−ヘキシル、7,7−ビス−(メトキシカルボニル)−ヘプチル、8,8−ビス−(メトキシカルボニル)−オクチル、ビス−(エトキシカルボニル)−メチル、2,2−ビス−(エトキシカルボニル)−エチル、3,3−ビス−(エトキシカルボニル)−プロピル、4,4−ビス−(エトキシカルボニル)−ブチル、5,5−ビス−(エトキシカルボニル)−ヘキシルである。
R、LまたはX1−12の1つが、CNまたはCFにより単置換されているアルキルまたはアルケニル基である場合には、これは、好ましくは直鎖状である。CNまたはCFによる置換は、任意の所望の位置においてであることができる。
R、LまたはX1−12の1つが、少なくともハロゲンにより単置換されているアルキルまたはアルケニル基である場合には、これは、好ましくは直鎖状である。ハロゲンは、好ましくはFまたはClであり、多置換の場合において、好ましくはFである。得られた基はまた、パーフルオロ化基を含む。単置換の場合において、FまたはCl置換基は、任意の所望の位置においてであることができるが、好ましくはω位においてである。末端F置換基を有する特に好ましい直鎖状基の例は、フルオロメチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、6−フルオロヘキシルおよび7−フルオロヘプチルである。しかし、Fの他の位置は、除外されない。
ハロゲンは、好ましくはFまたはClである。
R、LまたはX1−12は、極性または無極性基であることができる。極性基の場合において、これは、CN、SF、ハロゲン、OCH、SCN、COR、COORまたは1〜4個のC原子を有するモノ、オリゴもしくはポリフッ素化されているアルキルもしくはアルコキシ基から選択されている。Rは、1〜4個、好ましくは1〜3個のC原子を有する、随意にフッ素化されているアルキルである。特に好ましい極性基は、F、Cl、CN、OCH、COCH、COC、COOCH、COOC、CF、CHF、CHF、OCF、OCHF、OCHF、CおよびOC、特にF、Cl、CN、CF、OCHFおよびOCFから選択されている。無極性基の場合において、これは、好ましくは、15個までのC原子を有するアルキルまたは2〜15個のC原子を有するアルコキシである。
R、LまたはX1−12は、アキラルまたはキラルな基であることができる。キラルな基である場合には、これは、好ましくは、式III:
Figure 2004339192
式中、
は、1〜9個のC原子を有するアルキレンもしくはアルキレンオキシ基または単結合であり、
は、非置換であるか、F、Cl、BrまたはCNにより単置換または多置換されていることができる、1〜10個のC原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、また、1つまたは2つ以上の隣接していないCH基が、各々の場合において、互いに独立して、−C≡C−、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−または−CO−S−により、酸素原子が互いに直接結合しないように置換されていることも可能であり、
は、F、Cl、Br、CNまたは、Qについて定義したがQとは異なる、アルキルもしくはアルコキシ基である、
から選択される。
式III中のQが、アルキレンオキシ基である場合には、O原子は、好ましくは、キラルなC原子に隣接している。
式IIIで表される好ましいキラルな基は、2−アルキル、2−アルコキシ、2−メチルアルキル、2−メチルアルコキシ、2−フルオロアルキル、2−フルオロアルコキシ、2−(2−エチン)−アルキル、2−(2−エチン)−アルコキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−アルキルおよび1,1,1−トリフルオロ−2−アルコキシである。
特に好ましいキラルな基は、例えば、2−ブチル(=1−メチルプロピル)、2−メチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルペンチル、特に2−メチルブチル、2−メチルブトキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−エチルヘキソキシ、1−メチルヘキソキシ、2−オクチルオキシ、2−オキサ−3−メチルブチル、3−オキサ−4−メチルペンチル、4−メチルヘキシル、2−ヘキシル、2−オクチル、2−ノニル、2−デシル、2−ドデシル、6−メトキシオクトキシ、6−メチルオクトキシ、6−メチルオクタノイルオキシ、5−メチルヘプチルオキシカルボニル、2−メチルブチリルオキシ、3−メチルバレロイルオキシ、4−メチルヘキサノイルオキシ、2−クロロプロピオニルオキシ、2−クロロ−3−メチルブチリルオキシ、2−クロロ−4−メチルバレリルオキシ、2−クロロ−3−メチルバレリルオキシ、2−メチル−3−オキサペンチル、2−メチル−3−オキサヘキシル、1−メトキシプロピル−2−オキシ、1−エトキシプロピル−2−オキシ、1−プロポキシプロピル−2−オキシ、1−ブトキシプロピル−2−オキシ、2−フルオロオクチルオキシ、2−フルオロデシルオキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルオキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−オクチル、2−フルオロメチルオクチルオキシである。極めて好ましいのは、2−ヘキシル、2−オクチル、2−オクチルオキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−ヘキシル、1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルおよび1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルオキシである。
さらに、アキラルな分枝状基R、LまたはX1−12を含む化合物は、時々、例えば、結晶化に対する傾向の減少のために、重要である場合がある。このタイプの分枝状基は、一般的に、1つより多い鎖分枝を含まない。好ましいアキラルな分枝状基は、イソプロピル、イソブチル(=メチルプロピル)、イソペンチル(=3−メチルブチル)、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシおよび3−メチルブトキシである。
重合可能な、または反応性の基Pは、好ましくは、
Figure 2004339192
から選択されており、Wは、H、Cl、CN、フェニルまたは1〜5個のC原子を有するアルキル、特にH、ClまたはCHであり、WおよびWは、互いに独立して、Hまたは1〜5個のC原子を有するアルキル、特にメチル、エチルまたはn−プロピルであり、W、WおよびWは、互いに独立して、Cl、1〜5個のC原子を有するオキサアルキルまたはオキサカルボニルアルキルであり、Pheは、1,4−フェニレンであり、kおよびkは、互いに独立して0または1である。
特に好ましくは、Pは、ビニル基、アクリレート基、メタクリレート基、オキセタン基またはエポキシ基、特に好ましくはアクリレートまたはメタクリレート基である。
スペーサー基Spについて、当業者にこの目的のために知られているすべての基を、用いることができる。スペーサー基Spは、好ましくは、P−Sp−がP−Sp’−X−であるように、式Sp’−Xで表され、ここで、
Sp’は、非置換であるか、F、Cl、Br、IまたはCNにより単置換または多置換されていることができる、20個までのC原子を有するアルキレンであり、1つまたは2つ以上の隣接していないCH基は、各々の場合において互いに独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR−、−SiR00−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−CH=CH−または−C≡C−により、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように置換されていることも可能であり、
Xは、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−COO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CH=CR−、−CG=CG−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または単結合であり、
、R00、GおよびGは、式Iに示す意味の1つを有する。
Xは、好ましくは、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CHCH−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CH=CR−、−CX=CX−、−C≡C−または単結合、特に−O−、−S−、−C≡C−、−CX=CX−または単結合、極めて好ましくは、共役系を形成することができる基、例えば−C≡C−もしくは−CX=CX−または単結合である。
代表的な基Sp’は、例えば、−(CH−、−(CHCHO)−CHCH−、−CHCH−S−CHCH−または−CHCH−NH−CHCH−または−(SiR00−O)−であり、pは、2〜12の整数であり、qは、1〜3の整数であり、RおよびR00は、前に示した意味を有する。
好ましい基Sp’は、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、オクタデシレン、エチレンオキシエチレン、メチレンオキシブチレン、エチレン−チオエチレン、エチレン−N−メチルイミノエチレン、1−メチルアルキレン、エテニレン、プロペニレンおよびブテニレンである。
さらに好ましいのは、Spが単結合である、1つまたは2つの基P−Sp−を有する化合物である。2つの基P−Spを有する化合物の場合において、2つの重合可能な基Pおよび2つのスペーサー基Spの各々は、同一であるかまたは異なることができる。
他の好ましい態様において、基Sp’は、式IV:
Figure 2004339192
式中、
およびQは、式IIIにおいて示した意味を有し、
は、Qとは異なる、1〜10個のC原子を有するアルキレンもしくはアルキレン−オキシ基または単結合であり、
は、重合可能な基Pに結合している、
で表されるキラルな基である。
他の好ましい態様は、光異性化可能な基、例えばC=C、C=NまたはN=N二重結合を有する基を含む、式Iで表されるキラルな化合物に関する。これらの化合物は、これらの形状を、例えばUV光での光照射によるE−Zまたはシス−トランス異性化により、変化する。
特に好ましいのは、WまたはWが、光異性化可能な基、特に−CH=CH−COO−または−OCO−CH=CH−である、1つまたは2つ以上の基−W−A−(W−A−Rを含む、式Iで表される光異性化可能な化合物である。極めて特に好ましいのは、Wが−OCO−CH=CH−であり、Aが随意に置換されたフェニレンである、1つまたは2つ以上の基−W−A−(W−A−Rを含む、式Iで表される光異性化可能な化合物である。
式Iで表される化合物を、知られており、文献中に記載されている方法により、またはこれと同様にして合成することができる。特に、これらを、以下に示す反応スキームにより、またはこれと同様にして製造することができる。本発明の化合物を製造するための他の方法を、例から採用することができる。
以下に示す出発物質、例えば(1)〜(5)を、例えば、a)D.S. Lingenfelter, R.C. Helgeson, D.J. Cram, J. Org. Chem. 1981, 46, 393-406;b)P. Wipf, J.K. Jung, J. Org. Chem. 2000, 65, 6319-6337;c)P.J. Cox, W. Wang, V. Snieckus, Tet. Letters 1992, 33, 2253-2256;d)L. Pu, Chem. Rev. 1998, 98, 2405-2494;e)Y. Tian, Q.C. Yang, T.C.W. Mak, Tetrahedron 2002, 58, 3951-3961;f)H.F. Chow, M.K. Ng, Tet. Asymmetry 1996, 7, 2251-2262およびg)M. Hatsuda, H. Hiramatsu, M. Seki, J. Org. Chem. 2001, 66, 4437-4439に記載されている手順を用いて、合成することができる。
Figure 2004339192
出発物質からの式Iで表される化合物の合成を、以下のスキーム1〜3に示すように、例えばa)D. Yang, M.-K. Wong, J. Am. Chem. Soc. 1998, 120, 5943-5952;b)J. Jamrozik, S. Schab, K. Nagraba, Monatsh. fuer Chemie 1994, 125, 451-456;c)I. Shibuya, Y. Gama, M. Shimizu, Heterocycles 1998, 48, 461-464;d)A. Gaucher, Y. Zuliani, J.-P. Mazaleyrat, Tet. Asymm. 2001, 12, 2571-2580およびe)D. Xiao, Z. Zhang, X. Zhang, Org. Lett. 1999, 1, 1679-1681に記載されている手順により、またはこれと同様にして、達成することができる。
スキーム1
Figure 2004339192
スキーム2
Figure 2004339192
スキーム3
Figure 2004339192
式Iで表される化合物を、液晶マトリックスのらせん的にねじれた分子構造を示すディスプレイ、例えばアクティブもしくはパッシブマトリックスタイプのTNディスプレイ、STN,相変化、ゲスト−ホスト、強誘電体もしくはコレステリックディスプレイ、例えばSSCT(表面安定化コレステリック組織)、PSCT(ポリマー安定化コレステリック組織)または「青色相」に基づくディスプレイのための液晶混合物において用いることができる。
従って、本発明の他の目的は、式Iで表される少なくとも1種のキラルな化合物を含む、液晶混合物、特にキラルなスメクティックまたはコレステリック液晶混合物である。
本発明の他の目的は、式Iで表される少なくとも1種のキラルな化合物を含む液晶媒体を含む液晶ディスプレイである。
式Iで表されるキラルな化合物は、HTPの高い値を特徴とする。これにより、高いらせんねじれ、即ち低いピッチを有する液晶混合物の、少量の式Iで表されるキラルな化合物のみを用いることによる製造が、可能になる。これは、多量のキラルなドーパントを液晶混合物に加えると、この液晶相挙動および電気光学的特性、例えば誘電異方性、粘度または透明点に悪影響が生じることがしばしば観察されるため、顕著な利点である。従って、式Iで表されるキラルな化合物を液晶混合物またはディスプレイにおいて用いることにより、この特性が、従来技術のドーパントと比較して、一層小さい程度に変化するのみであり、例えば、ディスプレイの一層低いしきい値電圧および一層迅速な切換時間がもたらされる。
式Iで表されるキラルな化合物は、さらに、液晶ホスト混合物への高い溶解性を特徴とする。低温における不所望な自発的な結晶化が減少し、混合物の動作温度範囲を、拡大することができる。従って、しばしば結晶化を回避するために加えられる第2のドーパントを用いることを、回避することができる。
従って、本発明の特に好ましい態様は、式Iで表される化合物である、1種のみのキラルな化合物を含む液晶混合物および、このような混合物を含むディスプレイに関する。
式Iで表されるキラルな化合物はまた、液晶ホスト混合物に加えた際に、HTPの低い温度依存性を示す。従って、これらは、ピッチの低い温度依存性を有する液晶混合物およびディスプレイのためのキラルドーパントとして有用である。
本発明の液晶混合物は、好ましくは、0.1〜30重量%、特に1〜25重量%および極めて特に好ましくは2〜15重量%の式Iで表されるキラルな化合物を含む。これは、好ましくは、式Iで表される1種、2種または3種のキラルな化合物を含む。
式Iで表される化合物は、特に、コレステリックディスプレイ、特にSSCTまたはPSCTディスプレイのためのコレステリック液晶混合物において用いるのに適する。コレステリックディスプレイは、例えば、WO 92/19695、WO 93/23496、US 5,453,863またはUS 5,493,430に記載されており、これらの文献の開示全体を、本出願中に、参照により導入する。
式Iで表されるキラルな化合物を、SSCTまたはPSCTディスプレイのためのコレステリック液晶媒体におけるドーパントとして用いる際には、これらは、ネマティックホスト混合物への良好な溶解性を示し、らせんピッチおよび反射波長の低い温度依存性を有する高度ならせんねじれを誘発することが見出された。反射色の高度な明るさおよび低い温度依存性を有するコレステリック混合物を、式Iによる1種のキラルなドーパントのみを、好ましくは少量で用いることによっても達成することができる。これは、多量のドーパントが必要であり、らせんねじれの反対の温度依存性を有する2種または3種以上のドーパント(例えば正の温度依存性を有するドーパントおよび負の温度依存性を有するドーパント)を用いて、反射波長の良好な温度補償を達成することがしばしば必要である従来技術にまさる、顕著な利点である。
従って、本発明の特に好ましい態様は、式Iで表される化合物である1種のキラルなドーパントを、好ましくは15%またはこれ以下、特に10%またはこれ以下、極めて好ましくは5%またはこれ以下の量で含む、SSCTおよびPSCTディスプレイにおいて用いるための、コレステリック液晶媒体に関する。
前記した用途のために、液晶混合物は、好ましくは、式Iで表される少なくとも1種のキラルな化合物を含むキラルな成分、および1種または2種以上のネマティックまたはネマトゲン性(nematogenic)化合物を含むネマティック成分を含む。
好ましくは、液晶混合物は、2〜25種、好ましくは3〜15種の化合物からなり、この少なくとも1種は、式Iで表されるキラルな化合物である。ネマティック成分を形成する他の化合物は、好ましくは、ネマティックまたはネマトゲン性物質、例えばアゾキシベンゼン、ベンジリデン−アニリン、ビフェニル、ターフェニル、安息香酸フェニルまたは安息香酸シクロヘキシル、シクロヘキサンカルボン酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル、シクロヘキシル安息香酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル、シクロヘキシルシクロヘキサンカルボン酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル、安息香酸、シクロヘキサンカルボン酸およびシクロヘキシルシクロヘキサンカルボン酸のシクロヘキシルフェニルエステル、フェニルシクロヘキサン、シクロヘキシルビフェニル、フェニルシクロヘキシルシクロヘキサン、シクロヘキシルシクロヘキサン、シクロヘキシルシクロヘキセン、シクロヘキシルシクロヘキシルシクロヘキセン、1,4−ビスシクロヘキシルベンゼン、4,4’−ビス−シクロヘキシルビフェニル、フェニルまたはシクロヘキシルピリミジン、フェニルまたはシクロヘキシルピリジン、フェニルまたはシクロヘキシルピリダジン、フェニルまたはシクロヘキシルジオキサン、フェニルまたはシクロヘキシル−1,3−ジチアン、1,2−ジフェニル−エタン、1,2−ジシクロヘキシルエタン、1−フェニル−2−シクロヘキシルエタン、1−シクロヘキシル−2−(4−フェニルシクロヘキシル)エタン、1−シクロヘキシル−2−ビフェニル−エタン、1−フェニル−2−シクロヘキシルフェニルエタン、随意にハロゲン化されたスチルベン、ベンジルフェニルエーテル、トラン、置換されたケイ皮酸および他の群のネマティックまたはネマトゲン性物質の既知の群から選択された、低分子量液晶化合物である。これらの化合物における1,4−フェニレン基はまた、側方に一または二フッ素化されていてもよい。
この好ましい態様の液晶混合物は、このタイプのアキラルな化合物に基づく。
これらの液晶混合物の成分として可能である、最も重要な化合物は、以下の式
R’−L’−G’−E−R”
式中、同一であるかまたは異なることができるL’およびEは、各々の場合において、互いに独立して、−Phe−、−Cyc−、−Phe−Phe−、−Phe−Cyc−、−Cyc−Cyc−、−Pyr−、−Dio−、−B−Phe−および−B−Cyc−並びにこれらの鏡像により形成される群からの2価の基であり、ここで、Pheは、非置換またはフッ素置換1,4−フェニレンであり、Cycは、トランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−シクロヘキセニレンであり、Pyrは、ピリミジン−2,5−ジイルまたはピリジン−2,5−ジイルであり、Dioは、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであり、およびBは、2−(トランス−1,4−シクロヘキシル)エチル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイルまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルである、
により特徴づけることができる。
これらの化合物におけるG’は、以下の2価の基−CH=CH−、−N(O)N−、−CH=CY−、−CH=N(O)−、−C≡C−、−CH−CH−、−CO−O−、−CH−O−、−CO−S−、−CH−S−、−CH=N−、−COO−Phe−COO−または単結合から選択され、Yは、ハロゲン、好ましくは塩素、または−CNである。
R’およびR”は、各々の場合において、互いに独立して、1〜18個、好ましくは3〜12個のC原子を有するアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルカノイルオキシ、アルコキシカルボニルもしくはアルコキシカルボニルオキシであり、あるいはまた、R’およびR”の一方は、F、CF、OCF、Cl、NCSまたはCNである。
これらの化合物のほとんどにおいて、R’およびR”は、各々の場合において、互いに独立して、種々の鎖の長さを有するアルキル、アルケニルまたはアルコキシであり、ここで、ネマティック媒体中のC原子の合計は、一般的に2〜9、好ましくは2〜7である。
これらの化合物またはこの混合物の多くは、商業的に入手できる。これらの化合物のすべては、知られているか、または、文献(例えば標準的な学術書、例えばHouben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie[有機化学の方法]、Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart)に記載されているように、正確には、知られており、前述の反応に好適な反応条件下で、自体公知の方法により調製することができる。また、自体公知であるが、ここでは述べない変法を、ここで用いることができる。
式Iで表される化合物の好ましい使用は、重合可能な液晶混合物、異方性ポリマーゲルおよび異方性ポリマーフィルム、特に、均一な平面状配向を有するらせん状にねじれた分子構造を示す、即ち、らせん軸が、フィルム、例えば配向したコレステリックフィルムの面に垂直に配向したポリマーフィルムの製造である。
異方性ポリマーゲルおよびこれを含むディスプレイは、例えば、DE 195 04 224およびGB 2 279 659中に開示されている。
配向したコレステリックポリマーフィルムを、例えば、ブロードバンド反射性偏光板、カラーフィルター、セキュリティーマーキングとして、または液晶顔料の製造のために用いることができる。
ブロードバンドコレステリック反射性偏光板は、例えば、EP 0 606 940、WO 97/35219またはEP 0 982 605中に記載されている。カラーフィルターは、例えば、EP 0 720 041またはEP 0 685 749およびR. Maurer et al., SID 1990 Digest, 110-113中に記載されている。液晶顔料は、例えば、EP 0 601 483、WO 97/27251、WO 97/27252、WO 97/30136またはWO 99/11719中に記載されている。
異方性ポリマーゲルまたは配向したポリマーフィルムの製造のために、液晶混合物は、少なくとも1種の重合可能な化合物、好ましくは重合可能なメソゲン性化合物を含まなければならない。
従って、本発明の他の目的は、少なくとも2種の化合物を含む重合可能な液晶混合物であり、このうち少なくとも1種は、式Iで表されるキラルな化合物であり、このうち少なくとも1種は、重合可能な化合物である。重合可能な化合物は、前述の少なくとも1種の式Iで表される化合物または追加の化合物であることができる。
好ましくは、重合可能な液晶混合物は、1つの重合可能な官能基を有する少なくとも1種の重合可能なメソゲン性化合物および、2つまたは3つ以上の重合可能な官能基を有する少なくとも1種の重合可能なメソゲン性化合物を含む。
本発明のために用いられる重合可能なメソゲン性単反応性、二反応性および多反応性化合物は、自体公知であり、例えば有機化学の標準的な学術書、例えばHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, Thieme-Verlag, Stuttgart中に記載されている方法により、製造することができる。
重合可能なLC混合物において、本発明の化合物と共にモノマーまたはコモノマーとして用いることができる、好適な重合可能なメソゲン性化合物の例は、例えば、WO 93/22397、EP 0 261 712、DE 195 04 224、WO 95/22586、WO 97/00600およびGB 2 351 734に開示されている。しかし、これらの文献中に開示されている化合物は、本発明の範囲を限定するべきではない単なる例と見なされるべきである。
特に有用なキラルな、およびアキラルな重合可能なメソゲン性化合物(反応性メソゲン)の例を、以下のリスト中に示すが、これは、単に例示的と解釈するべきであり、いかなる方法によっても本発明を限定せず、代わりに本発明を説明することを意図する:
Figure 2004339192
Figure 2004339192
Figure 2004339192
前述の式において、Pは、重合可能な基、好ましくはアクリル、メタクリル、ビニル、ビニルオキシ、プロペニルエーテル、エポキシ、オキセタンまたはスチリル基であり、xおよびyは、1〜12の同一の、または異なる整数であり、Aは、随意にLにより単置換、二置換または三置換されている1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンであり、uおよびvは、互いに独立して、0または1であり、Zは、−COO−、−OCO−、−CHCH−、−CH=CH−、−C≡C−または単結合であり、Rは、極性基または無極性基であり、Terは、テルペノイド基、例えばメンチルであり、Cholは、コレステリル基であり、L、LおよびLは、互いに独立して、H、F、Cl、CNまたは、1〜7個のC原子を有する、随意にハロゲン化されているアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルもしくはアルコキシカルボニルオキシ基であり、rは、0、1、2、3または4である。前述の式中のフェニル環は、随意に、1、2、3または4個の基Lにより置換されている。
この関連において、用語「極性基」は、F、Cl、CN、NO、OH、OCH、OCN、SCN、4個までのC原子を有する、随意にフッ素化されたアルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシもしくはアルコキシカルボニルオキシ基または、1〜4個のC原子を有するモノ、オリゴもしくはポリフッ素化されたアルキルもしくはアルコキシ基から選択された基を意味する。用語「無極性基」は、前の「極性基」の定義により包含されない、1個または2個以上、好ましくは1〜12個のC原子を有する、随意にハロゲン化されたアルキル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシまたはアルコキシカルボニルオキシ基を意味する。
異方性ポリマーフィルムまたはポリマーゲルの製造のための重合可能な液晶混合物は、好ましくは、0.1〜35重量%、特に0.5〜15重量%および極めて特に好ましくは0.5〜5重量%の、式Iで表される1種または2種以上の重合可能なキラルな化合物を含む。
1〜3種の式Iで表されるキラルな化合物を含む、重合可能な液晶混合物が、好ましい。
さらに好ましいのは、少なくとも1つの重合可能な基Pを有する式Iで表される少なくとも1種のキラルな化合物を含む、重合可能な液晶混合物である。
異方性ポリマーフィルムを製造するために、重合可能なLC混合物を、好ましくは、基板上に塗布し、配向させ、インサイチュ(in situ)で、例えば熱または化学線への暴露により重合させて、LC分子の配向を固定する。配向および硬化を、混合物のLC相において実施する。この手法は、業界において十分知られており、一般的に、例えば、D.J. Broer, et al., Angew. Makromol. Chem. 183, (1990), 45-66中に記載されている。
LC材料の配向を、例えば、材料を塗布する基板の処理により、塗布中もしくは塗布後の材料の剪断により、磁場もしくは電場を塗布した材料に加えることにより、または界面活性化合物をLC材料に加えることにより、達成することができる。配向手法の概観は、例えば、I. Sageにより、"Thermotropic Liquid Crystals", G.W. Gray編、John Wiley & Sons, 1987, 75〜77頁中に、並びにT. UchidaおよびH. Sekiにより、「液晶−用途および使用、第3巻」、B. Bahadur編、World Scientific Publishing, Singapore 1992, 1〜63頁中に示されている。配向材料および手法の概観は、J. Cognard, Mol. Cryst. Liq. Cryst. 78, Supplement 1 (1981), 1〜77頁中に示されている。
重合は、熱または化学線への暴露により生じる。化学線は、光、例えばUV光、IR光もしくは可視光線での照射、X線もしくはガンマ線での照射または高エネルギー粒子、例えばイオンもしくは電子での照射を意味する。好ましくは、重合を、非吸収波長において、UV照射により実施する。化学線の源として、例えば、単一のUVランプまたはUVランプのセットを用いることができる。高いランプ出力を用いる際には、硬化時間を減少させることができる。化学線の他の可能な源は、レーザー、例えばUVレーザー、IRレーザーまたは可視レーザーである。
重合を、好ましくは、化学線の波長において吸収を示す開始剤の存在下で実施する。例えば、UV光により重合する際には、UV照射の下で分解されて、重合反応を開始する遊離基またはイオンを生成する光開始剤を用いることができる。アクリレートまたはメタクリレート基を有する重合可能なメソゲンを硬化させる際に、好ましくはラジカル光開始剤を用い、ビニル、エポキシドおよびオキセタン基を有する重合可能なメソゲンを硬化させる際に、好ましくは、陽イオン性光開始剤を用いる。また、加熱した際に分解して、重合を開始する遊離基またはイオンを生成する重合開始剤を用いることも可能である。ラジカル重合のための光開始剤として、例えば、商業的に入手できるイルガキュア(Irgacure)651、イルガキュア184、ダロキュア(Darocure)1173またはダロキュア4205(すべてCiba Geigy AGから)を用いることができ、一方陽イオン性光重合の場合には、商業的に入手できるUVI6974(Union Carbide)を用いることができる。
好ましくは、重合を、不活性ガスの雰囲気下で、好ましくは窒素雰囲気下で、実施する。
基板として、例えば、ガラスまたは石英シートおよびプラスチックフィルムまたはシートを用いることができる。また、第2の基板を、被覆した混合物の最上部に、重合前、重合中および/または重合後に配置することも可能である。基板は、重合後に取り外すかまたは取り外さないことができる。化学線による硬化の場合において、2枚の基板を用いる際には、少なくとも1枚の基板は、重合のために用いられる化学線について、透過性でなければならない。等方性または複屈折性基板を用いることができる。基板を、重合したフィルムから、重合後に取り外さない場合には、好ましくは、等方性基板を用いる。好ましくは、少なくとも1枚の基板は、プラスチック基板、例えばポリエステルのフィルム、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)もしくはポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリカーボネート(PC)またはトリアセチルセルロース(TAC)、特に好ましくはPETフィルムまたはTACフィルムである。複屈折性基板として、例えば、一軸方向に伸長したプラスチックフィルムを用いることができる。例えば、PETフィルムは、ICI Corp.から、商品名メリネックス(Melinex)の下で商業的に入手できる。
重合可能な混合物は、好ましくは、基板上に、または基板間に、薄層として被覆し、そのキラルな中間相、例えばコレステリックまたはキラルスメクティック相に配向させて、平面状配向を与え、即ちここで、分子らせんの軸は、層を横断して延在する。平面状配向を、例えば、混合物を、例えばドクターブレードにより剪断することにより、達成することができる。また、配向層、例えばラビングしたポリイミドまたはスパッタリングしたSiOの層を、基板の少なくとも1枚の最上部に設けることも可能である。あるいはまた、第2の基板を、被覆した材料の最上部に配置する。この場合において、2枚の基板を一緒に配置することにより生じる剪断は、良好な配向を生じるのに十分である。また、電場または磁場を、被覆した混合物に適用することも可能である。
いくつかの場合において、第2の基板を設けることは、重合可能な混合物の配向を補助するのみならず、重合を阻害し得る酸素を排除することに有利である。あるいはまた、硬化は、不活性ガス雰囲気下で実施することができる。しかし、空気中での硬化もまた、好適な光開始剤および高いランプ出力を用いて可能である。陽イオン系光開始剤を用いる際には、酸素排除は、ほとんどの場合必要ではないが、水を排除しなければならない。
異方性ポリマーフィルムの製造のための本発明の重合可能な液晶混合物は、好ましくは、0.1〜35重量%、特に0.5〜15重量%および極めて特に好ましくは0.5〜5重量%の、式Iで表される1種または2種以上の重合可能なキラルな化合物を含む。1〜3種の式Iで表されるキラルな化合物を含む、重合可能な液晶混合物が、好ましい。
重合可能な材料は、さらに、1種または2種以上の他の好適な成分、例えば触媒、増感剤、安定剤、阻害剤、連鎖移動剤、共反応モノマー、界面活性化合物、潤滑剤、湿潤剤、分散剤、疎水剤(hydrophobing agent)、接着剤、流動改善剤、泡消し剤、脱気剤、希釈剤、反応性希釈剤、補助剤、着色剤、染料または顔料を含むことができる。
好ましくは、本発明の重合可能な混合物は、例えば組成物の貯蔵中の不所望な自発的重合を防止するために用いられる安定剤を含む。安定剤として、原則的に、この目的のために当業者に知られているすべての化合物を用いることができる。これらの化合物は、多くの種類が商業的に入手できる。安定剤についての代表例は、4−エトキシフェノールまたはブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)である。
また、ポリマーの架橋を増大させるために、2つまたは3つ以上の重合可能な官能基を有する非メソゲン性化合物を、好ましくは20重量%までの量で、多官能性のメソゲン性の重合可能な化合物の代わりに、またはこれに加えて、重合可能な混合物に加えることも可能である。二官能性非メソゲン性モノマーについての代表例は、1〜20個のC原子を有するアルキル基を有するアルキルジアクリレートまたはアルキルジメタクリレートである。2つより多い重合可能な基を有する非メソゲン性モノマーについての代表例は、トリメチルプロパントリメタクリレートまたはペンタエリスリトールテトラアクリレートである。
1つのみの重合可能な官能基を有する化合物を含む本発明の組成物の重合により、線状ポリマーが得られ、一方1つより多い重合可能な官能基を有する化合物の存在下で、架橋したポリマーが得られる。
異方性ポリマーゲルの製造のために、液晶混合物を、前記したようにインサイチュで重合させることができるが、この場合において、重合可能な混合物の配向は、常には必要ではない。
本発明のキラルなドーパント材料または光学的に活性な材料はまた、式Iで表されるキラルな化合物に加えて、1種または2種以上のさらなるキラルなドーパントを含むことができる。典型的に用いられるキラルなドーパントは、例えば、商業的に入手できるRもしくはS811、RもしくはS1011、RもしくはS2011、RもしくはS3011、RもしくはS4011またはCB15(Merck KGaA, Darmstadt, ドイツ国から)である。極めて好ましいのは、高いらせんねじれ力(HTP)を有するキラルなドーパント、特にWO 98/00428に記載されているソルビトール基を含むドーパント、GB 2,328,207に記載されているヒドロベンゾイン基を含むドーパント、WO 02/94805に記載されているキラルなビナフチル誘導体、WO 02/34739に記載されているキラルなビナフトールアセタール誘導体、WO 02/06265に記載されているキラルなTADDOL誘導体並びにWO 02/06196およびWO 02/06195に記載されている、少なくとも1つのフッ素化結合基および末端または中心のキラルな基を有するキラルなドーパントである。
前記した液晶混合物または重合可能な液晶混合物は、1種もしくは2種以上の式Iで表される光学的に活性な化合物または1種もしくは2種以上の式Iで表される化合物を含むドーパント材料および、例えば前に列挙したものから選択された、1種もしくは2種以上の追加のドーパントを含むことができる。
式Iで表されるキラルな化合物およびこれらを含む液晶混合物、液晶ポリマーまたは液晶顔料はまた、化粧品および医薬組成物において用いるために、例えばEP 815 826中に記載されているように、着色化粧品のために、または人の皮膚もしくは毛髪の保護のためのUVフィルターとして、特に、例えばDE 196 29 761もしくはEP 1 038 941中に記載されているように、UV−AおよびUV−B放射線に対する保護において、好適である。本発明のドーパントは、高いHTPを有し、従って少量のみが、短いピッチを得て、UV範囲において反射を示し、UVフィルターとして適する材料を得るのに必要である。
式Iで表されるキラルな化合物を含み、特に200〜400nmの波長のUV光を反射する、液晶混合物、液晶ポリマーまたは液晶顔料は、本発明の他の目的である。他の目的は、化粧品組成物、特に、UVフィルターとして、式Iで表されるキラルな化合物を含み、特に200〜440nm、特に280〜400nm、200〜230nm(UV−C)および280〜330nm(UV−B)の範囲内の波長のUV光を反射する、液晶混合物、液晶ポリマーまたは液晶顔料を含む、人の皮膚または毛髪の保護のための化粧品または医薬組成物である。
式Iで表されるキラルな化合物は、特に、平面状配向を有する、即ちらせん軸が、フィルム平面にほぼ垂直である、らせん的にねじれた構造を有するコレステリック液晶フィルムまたは層の製造に適する。このような層またはフィルムは、入射光の、コレステリック材料のらせん的にねじれた構造との相互作用により生じた、円偏光した可視光線の選択的反射を示す。反射中心波長λは、等式(2)
λ=n・p (2)
により、コレステリック材料のピッチpおよび平均屈折率nに依存する。
反射された波長帯のバンド幅Δλは、等式(3)
Δλ=Δn・p (3)
により、コレステリック材料のピッチおよび複屈折Δnに依存する。
平面状配向を有するコレステリック層の反射波長λは、等式(4)
λ(α)=λ(0)cos[arcsin((sinα)/n)] (4)
式中、λ(0)は、法線観察における反射波長であり、λ(α)は、視野角αにおける反射波長である、
により、第一近似において、視野角に依存する(Eberle et al., Liq. Cryst. 1989, 5(3), 907-916参照)。従って、一層大きい視野角における反射色は、一層短い波長の方向に変動する。この現象はまた、専門家には、「色フロップ(colour flop)」として知られており、装飾またはセキュリティー用途において利用される。
従って、本発明は、さらに、本明細書中に記載した、式Iで表される化合物または重合可能なLC混合物を、この配向した状態で重合させることにより得られる、キラルな異方性ポリマーフィルム、特にコレステリックフィルムに関する。
また、光学的特性、例えばピッチまたは反射波長、視野角または温度依存性、反射バンド幅または反射光の回転方向(handedness)を、容易に変化させることができる、コレステリック反射性フィルムを製造することも可能である。例えば、種々のコレステリック材料および/または光マスキング手法を用いることにより、異なる配向および/または異なる光学的特性を有する少なくとも2つの領域のパターンを有する反射性フィルムを、製造することができる。好ましくは、このようなフィルムは、らせんピッチ、反射波長、反射光の回転方向および反射光の視野角依存性から選択された少なくとも1つの特性が異なる少なくとも2つの領域のパターン(色フロップ)を示す。このようなフィルムは、本発明の他の目的である。
例えば、異なる反射波長λの領域を含む水平のパターンを有するコレステリック反射性フィルムまたは反射された波長帯の広いバンド幅Δλを有するブロードバンド反射性フィルムを、製造することができる。このようなフィルムの製造は、例えば、WO 00/34808およびP. van de Witte et al., J. Mater. Chem. 9 (1999) 2087-2094中に記載されており、この開示全体を、参照により本出願中に組み込む。
このようなフィルムはまた、例えば、光異性化可能な基を有するキラルな化合物を含む本発明の液晶混合物を用いることにより、製造することができる。キラルな光異性化可能な化合物は、前記した式Iで表される化合物または追加の化合物であることができる。前記したように、光異性化可能な化合物は、この形状を、例えば、例えばUV光での光照射によるE−Zまたはシス−トランス異性化により変化し、従って分子の形状および従って物理的分子特性、例えばらせんねじれ力を完全に変化させる。例えば、光異性化が、化合物のHTPを減少させる場合には、これは次に、ピッチおよび従って液晶混合物の反射波長を増大させる。
光照射を、例えば、UV光または他の高エネルギー源、例えばレーザーによる照射を用いて達成することができる。光マスキング手法を用いることにより、キラリティーを、材料の選択された領域においてのみ変化させることが可能であり、これを次に、例えば重合により固定する。このようにして、光マスクの形状におけるパターンが得られ、ここで、層の異なる領域は、異なる反射波長を示す。キラルな光異性化可能な化合物のHTPの変化が、通常光照射の強度に依存するため、液晶混合物におけるねじれの変化を、また、例えば光マスクの代わりに、またはこれに加えて灰色フィルターを用いることにより、照射強度の局所的な変化により制御することができる。
また、異なる濃度および/またはHTPおよび/または回転方向を有するキラルな異性化可能な、およびキラルな異性化不能な化合物を含む液晶混合物を用いて、反射された光のピッチおよび/または回転方向を、容易に変化させることができるフィルムを製造することも、可能である。このようなフィルムまたはこの選択された部分におけるねじれの方向の変化を、2種のキラルな化合物の量およびHTPを適切に選択することにより、達成することができる。例えば、液晶混合物は、キラルな異性化可能な、およびキラルな異性化不能な化合物を含み、この一方は、左旋性であり、他方は、右旋性である。異性化可能な化合物は、一層大きいHTPを有し、および/または異性化不能な化合物と比較して過剰の量で存在し、従って液晶混合物の正味のねじれ方向は、異性化可能な化合物のねじれ方向に相当する。光照射により、異性化可能な化合物のHTPは減少し、一方異性化不能なキラルな化合物は、このHTPが変化しない。この結果、キラルな液晶混合物の正味のねじれ方向は、逆転する。
また、コレステリックフィルムまたは層の平面に垂直な方向におけるねじれの変化を、染料、例えばUV染料を、異性化可能な化合物が光異性化を示す波長において吸収最大を有する液晶混合物に加えることにより、達成することも可能である。染料は、層の厚さを通じて光照射の強度における勾配を形成し、従って異性化および従ってねじれの変化は、層の最上部において、底部におけるよりも迅速である。このようにして、ピッチ勾配が形成され、反射された波長帯の拡大がもたらされる。この方法は、ブロードバンド反射性偏光板の製造のために特に有用である。
本発明のLCフィルムは、光学素子、例えば液晶ディスプレイまたは投射システムにおける偏光板、補償板、円偏光板またはカラーフィルターとして、装飾絵柄として、液晶または効果顔料の製造のために、非線形光学において、光学的記録または情報蓄積のために、空間的に変化する反射色を有する反射性フィルムのために、装飾、情報蓄積またはセキュリティー使用、例えば製品ラベルあるいは物品の識別、証明もしくは鑑定またはIDカード、紙幣、クレジットカードチケットもしくは他の有価証券の偽造の防止のためのセキュリティーマーキングのためのパターン化された、または多色のフィルムまたは絵柄のために有用である。
本発明のLCフィルムを、透過型または反射型のディスプレイにおいて用いることができる。これらを、慣用のLCD、特にDAP(配向相の変形)もしくはVA(垂直配向)モード、例えばECB(電気的に制御された複屈折)、CSH(色超ホメオトロピック)のLCD、VANもしくはVAC(垂直配向ネマティックもしくはコレステリック)ディスプレイ、MVA(マルチドメイン(multi-domain)垂直配向)もしくはPVA(パターン化垂直配向)ディスプレイにおいて、曲がりモードのディスプレイもしくはハイブリッドタイプディスプレイ、例えばOCB(光学的に補償された曲がりセルもしくは光学的に補償された複屈折)、R−OCB(反射性OCB)、HAN(ハイブリッド配向ネマティック)もしくはパイセル(πセル)ディスプレイにおいて、さらに、TN(ねじれネマティック)、HTN(高度にねじれたネマティック)もしくはSTN(超ねじれネマティック)モードのディスプレイにおいて、AMD−TN(アクティブマトリックス駆動TN)ディスプレイにおいて、または、「超TFT」ディスプレイとしても知られているIPS(面内切換)モードのディスプレイにおいて、用いることができる。
前記および以下の例において、他に示さなければ、すべての温度は、訂正されずに摂氏度で示し、すべての部および百分率は、重量によるものである。
液晶ホスト中のキラルな化合物のらせんねじれ力HTPの値を、等式HTP=(p*c)−1に従ってμm−1で示し、式中、pは、μmで示す分子らせんのピッチであり、cは、相対値で示す、ホスト中のキラルな化合物の重量濃度である(従って、例えば、1重量%の濃度は、0.01のcの値に相当する)。他に述べない限り、HTP値は、0.5%の濃度および20℃の温度において、商業的に入手できる液晶ホスト混合物MLC−6260(Merck KGaA, Darmstadt, ドイツ国)において決定した。
以下の略語を用いて、化合物の液晶相挙動を例示する:G=ガラス状、C=結晶性;N=ネマティック;S=スメクティック;N、Ch=キラルネマティックまたはコレステリック;I=アイソトロピック。これらの記号間の数値は、摂氏度での相転移温度を示す。
例1
化合物(1)を、以下のようにして製造する。
Figure 2004339192
二硫化炭素(0.4mL、7mmol)、R−(+)−1,1’−ビ−2−ナフトール(5g、17mmol)およびトリエチルアミン(7mL、51mmol)をアセトニトリル(35mL)に溶解した溶液に、トリフルオロ酢酸銀(7.7g、35mmol)を、少量ずつ、氷水浴上でかきまぜながら3分間にわたり加えた。反応混合物を、5時間にわたり、室温で連続的にかきまぜた。減圧下で溶媒を蒸発させた後に、酢酸エチルを、残留物に加え、硫化銀を、濾過により除去した、得られた有機溶液を、シリカゲルカラムを通過させて、無色固体を得た(3g、30%)。
Figure 2004339192
同様にして、以下の化合物が得られた。
Figure 2004339192

Claims (21)

  1. 式I
    Figure 2004339192
    式中、
    1−4は、互いに独立して、アネレートされたベンゼン、シクロヘキサンまたはシクロヘキセンであり、ここで、1つまたは2つ以上のCH基は、随意に、Nにより置換されており、1つまたは2つ以上のCH基は、随意に、Oおよび/またはSにより、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように置換されており、
    1−4は、互いに独立して、CH、O、S、CO、NHまたはCFであり、
    1−4は、互いに独立して、Uの意味の1つを有し、ただし、O、SおよびNHは、互いに直接隣接していないか、または単結合を示し、
    Zは、C、Si、Ge、SnまたはTiであり、
    1−12は、互いに独立して、R、P−Spまたは−W−A−(W−A−Rであり、
    Rは、各々の存在において、独立して、H、F、Cl、Br、I、CN、NO、OH、NCS、SF、1〜40個のC原子を有し、非置換であるか、F、Cl、Br、IもしくはCNにより単置換または多置換されている直鎖状もしくは分枝状アルキルであり、ここで、1つもしくは2つ以上のCH基は、随意に、各々の場合において、互いに独立して、−O−、−S−、−NH−、−NR−、−SiR00−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−、−CO−S−、−SO−、−CG=CG−もしくは−C≡C−により、2個のOもしくは2個のS原子が互いに直接結合しないように置換されているか、またはP−Sp−を示し、
    およびR00は、互いに独立して、Hまたは1〜12個のC原子を有するアルキルであり、
    およびGは、互いに独立して、H、F、ClまたはCNであり、
    Pは、重合可能な、または反応性の基であり、
    Spは、スペーサー基または単結合であり、
    およびAは、各々の存在において、独立して、置換もしくは非置換芳香族もしくは脂環式環、または2つもしくは3つ以上の縮合した芳香族もしくは脂環式環を含む基であり、ここで、これらの環は、随意に、N、OおよびSから選択された1個または2個以上のヘテロ原子を含み、
    およびWは、各々の存在において、独立して、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−S−CO−、−CO−S−、−O−COO−、−CO−NR−、−NR−CO−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CHCH−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CH=CH−、−CH=CR−、−CR=CR00−、−CG=CG−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または単結合であり、
    mは、各々の存在において、独立して、0、1、2または3である、
    で表される、キラルな化合物。
  2. 2つの基VおよびVまたは2つの基VおよびVまたはV1−4のすべてが、単結合であることを特徴とする、請求項1に記載のキラルな化合物。
  3. 、V、VおよびVが、単結合ではないことを特徴とする、請求項1に記載のキラルな化合物。
  4. Zが、炭素原子であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のキラルな化合物。
  5. 以下の式
    Figure 2004339192
    Figure 2004339192
    Figure 2004339192
    式中、U1−4、V1−4、X1−12およびZは、式Iの意味の1つを有する、
    から選択されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のキラルな化合物。
  6. 1−12の少なくとも1つが、Hとは異なることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のキラルな化合物。
  7. RおよびX1−12の少なくとも1つが、重合可能な基を示すか、またはこれを含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のキラルな化合物。
  8. RおよびX1−12が、F、Cl、CN、NO、1〜20個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、チオエーテル、アルキルスルホニル、アルキルスルファニル、アルキルスルファニルカルボニル、アミノアルキルまたはアミノジアルキルから選択されており、ここで、1個または2個以上のH原子は、随意に、FまたはClにより置換されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のキラルな化合物。
  9. 1−12の少なくとも1つが、−W−A−(W−A−Rであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のキラルな化合物。
  10. およびAが、さらに、1つもしくは2つ以上のCH基がNにより置換されていることができる1,4−フェニレン、さらに、1つもしくは2つの隣接していないCH基がOおよび/またはSにより置換されていることができる1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキソラン−4,5−ジイル、1,4−シクロヘキセニレン、1,4−ビシクロ−(2,2,2)−オクチレン、ピペリジン−1,4−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルから選択されており、これらのすべての基が、非置換であるか、Lで単置換または多置換されていることが可能であり、ここで、Lは、式IにおけるRの意味の1つを有することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載のキラルな化合物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の式Iで表される1種または2種以上のキラルな化合物および随意に1種または2種以上の追加のキラルな化合物を含む、光学的に活性な材料またはキラルなドーパント材料。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の少なくとも1種のキラルな化合物または材料を含む、液晶混合物。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の少なくとも1種のキラルな化合物または材料を含む、重合可能な液晶材料。
  14. 請求項1〜11のいずれかに記載の少なくとも1種の式Iで表される化合物または材料および、式Iで表される前記化合物または追加の化合物であることができる、少なくとも1種の重合可能なメソゲン性化合物を含む、重合可能な液晶混合物。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の化合物または混合物を重合させることにより得られる、線状のまたは架橋したポリマー。
  16. 配向した状態にある、請求項1〜14のいずれかに記載の化合物または混合物の層を重合させることにより得られた、ねじれた構造を有する異方性ポリマーフィルム。
  17. 請求項1〜11のいずれかに記載の化合物または材料の、液晶材料中でのキラルなドーパントまたは光学的、電気光学的、電気的、半導電性もしくは電子的素子もしくはデバイスとしての使用。
  18. 請求項1〜16のいずれかに記載の化合物、混合物、ポリマーまたはポリマーフィルムの、電気光学的ディスプレイ、液晶ディスプレイ、光学的フィルム、偏光板、補償板、ビームスプリッター、反射性フィルム、配向層、カラーフィルター、ホログラフィー素子、高温スタンピング箔、着色絵柄、消費者物品もしくは有価証券のための装飾もしくはセキュリティーマーキング、LC顔料、接着剤、異方性機械的特性を有する合成樹脂、化粧品、診断、非線形光学、光学的情報蓄積における、キラルなドーパントとして、集積回路の素子としての電子デバイス、例えば電界効果トランジスタ(FET)における電子デバイス、平坦パネルディスプレイ用途における薄膜トランジスタとして、または電波方式認識(RFID)タグのための、または有機発光ダイオード(OLED)用途、エレクトロルミネセントディスプレイもしくはLCDのバックライトのための半導電性素子における、光起電もしくはセンサーデバイスのための、レーザー照射用途およびデバイスにおける、電池における電極もしくは電解質材料として、光伝導体として、電子写真用途もしくは電子写真式記録のための使用。
  19. 請求項1〜16のいずれかに記載の化合物、混合物、ポリマーまたはポリマーフィルムを含む、液晶ディスプレイ。
  20. 請求項1〜16のいずれかに記載の化合物、混合物、ポリマーまたはポリマーフィルムを含むことを特徴とする、光学的フィルム、遅延もしくは補償フィルム、配向層、カラーフィルター、偏光板、液晶顔料、装飾絵柄、空間的に変化する反射色を有する反射性フィルム、装飾、情報蓄積もしくはセキュリティー使用のためのパターン化された、もしくは多色フィルムもしくは絵柄、物品の識別、証明もしくは鑑定またはIDカード、紙幣、クレジットカードチケットもしくは他の有価証券の偽造防止のための製品ラベルもしくはセキュリティーマーキング。
  21. 請求項1〜16のいずれかに記載の化合物、混合物、ポリマーまたはポリマーフィルムを含むことを特徴とする、半導体または電荷移動材料、電子デバイス、電界効果トランジスタ(FET)、集積回路の素子、薄膜トランジスタ、電波方式認識(RFID)タグ、有機発光ダイオード(OLED)の半導電性素子、エレクトロルミネセントディスプレイまたはディスプレイのバックライト、光起電またはセンサーデバイス。
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