JP2004337464A - 光学像取り込み装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スキャンミラーの電気配線作業を容易で、電気配線による反射光ノイズが低減された鮮明な観察画像が得られる光学像取り込み装置が望まれている。
【解決手段】被検体に照射する観察光を導光する光ファイバ11と、この光ファイバからの光を集光して焦点を被検体に照射する集光レンズ13と、集光レンズから被検体に照射される光の焦点を集光レンズの光軸と直交する所定範囲で走査させるスキャンミラー14において、スキャンミラー14は、集光レンズに入射させる光の入射角を、所定角度範囲で走査させるミラー部15と、ミラー部を支持すると共に所定角度範囲で走査駆動するミラー支持体19とからなり、ミラー部とミラー支持体の走査駆動を制御する電位を供給する配線31〜34を反射ミラー支持体の光反射率よりも低い部材で反射ミラー支持体面に生成した光学像取り込み装置。
【選択図】 図3
【解決手段】被検体に照射する観察光を導光する光ファイバ11と、この光ファイバからの光を集光して焦点を被検体に照射する集光レンズ13と、集光レンズから被検体に照射される光の焦点を集光レンズの光軸と直交する所定範囲で走査させるスキャンミラー14において、スキャンミラー14は、集光レンズに入射させる光の入射角を、所定角度範囲で走査させるミラー部15と、ミラー部を支持すると共に所定角度範囲で走査駆動するミラー支持体19とからなり、ミラー部とミラー支持体の走査駆動を制御する電位を供給する配線31〜34を反射ミラー支持体の光反射率よりも低い部材で反射ミラー支持体面に生成した光学像取り込み装置。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微少な共焦点光学系を用いて内視鏡下で生体組織の断面像を得るための光学像取り込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生体内部、例えば内視鏡下で生体組織の断面像を得るために微小な共焦点光学系を用いた走査型顕微鏡が用いられている。この走査共焦点顕微鏡は、観察対象にスポット観察光を走査投射し、その観察対象からの反射光を基に観察対象の断面像を生成するようになっている。
【0003】
このような走査共焦点顕微鏡には、観察対象にスポット観察光を走査投射させるスキャンミラーが用いられている。このスキャンミラーは、シリコン基板と、このシリコン基板上に配置されたヒンジを有するミラーを形成したプレートウェハと、このプレートウェハ上にシリコンスペーサを介して、石英ガラスレンズが配置された構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この特許文献1に開示されているスキャンミラーの構成を図12と図13を用いて説明する。なお、図12は、従来のスキャンミラーを構成するシリコン基板と、プレートウェハの構成を示す分解斜視図で、図13は、従来のスキャンミラーの構成を示す断面図である。
【0005】
このスキャンミラーは、シリコン基板111、プレートウェハ112、シリコンスペーサ114、及び石英ガラスレンズ板116を貼り合わせて構成されている。
【0006】
このスキャンミラーのスキャンミラー機構は、図12に示すように、前記プレートウェハ112に2つのミラー117、118が形成され、このミラー117、118はそれぞれヒンジ131、132、及び133、134でプレートウェハ112の本体に対して傾斜駆動可能に保持されている。前記各ミラー117、118の上面には、光の反射面を兼ねた電極135、136および137、138が形成されている。これら各電極135、136、137、138には、それぞれリード線139、140、141、142が接続されており、これらリード線139〜142を介して、外部から電圧が印加されるようになっている。
【0007】
前記シリコン基板111には、前記ミラー117、118が配置される位置に凹部126が設けられている。この凹部126は、前記ミラー117、118が傾斜駆動するためのスペースである。
【0008】
前記リード線139〜142を介して、前記ミラー117、118のそれぞれの電極135〜138に電圧を印加すると、ミラー117、118のそれぞれの電極135〜138と凹部126の間で静電引力が発生し、その静電引力によりミラー117、118がヒンジ131、132、133、134を中心にプレートウェハ112に対して傾くようになっている。
【0009】
このような構成のスキャンミラー機構を用いたスキャンミラーは、図13に示すように、前記シリコン基板111の上に前記ミラー117、118が形成されたプレートウェハ112が貼り合わされ、このプレートウェハ112の上面にシリコンスペーサ114と石英ガラスレンズ板116とが積層され、前記プレートウェハ112とシリコンスペーサ114の間に光ファイバ113が挿入配置されている。
【0010】
前記シリコンスペーサ114には、前記プレートウェハ112のミラー117、118が位置する部分に開口が設けられ、この開口の一方の側面には、前記光ファイバ113の先端から照射された観察光を前記ミラー117へ反射させる固定反射ミラー122が形成されている。
【0011】
さらに、前記シリコンスペーサ114に設けられた開口と接する石英ガラスレンズ板116には、前記ミラー117から反射された観察光を前記ミラー118へと反射させる反射ミラー124が設けられ、かつ、前記ミラー118から反射された観察光を観察部位に集光させる回折レンズ119が設けられている。
【0012】
つまり、前記光ファイバ113からシリコンスペーサ114の開口に設けられた固定反射ミラー122へと照射された観察光は、この固定反射ミラー122で反射されてプレートウェハ112に設けられたミラー117へと照射される。このプレートウェハ112のミラー117に照射された観察光は、このミラー117で、前記石英ガラスレンズ板116に設けられた反射ミラー124へと反射され、この反射ミラー124に照射された観察光は、前記プレートウェハ112のミラー118へと反射させる。このミラー118に前記石英ガラスレンズ板116の反射ミラー124から照射された観察光は、前記石英ガラスレンズ板116に設けられた回折レンズ119へと反射させ、回折レンズ119は、前記プレートウェハ112のミラー118から反射照射された観察光を集光して観察部位に照射させる。
【0013】
即ち、前記プレートウェハ112のミラー117、118の角度を変えることにより、回折レンズ119から観察部位に集光照射させる観察光を走査する。
【0014】
この回折レンズ119で集光照射された観察光は、観察部位で反射し、その観察部位からの反射光が前述した観察光の照射と逆の経路を経て、光ファイバー113の先端へと反射集光され、この光ファイバー113の基端に設けた図示していない観察部位反射光検出手段で検出し、その観察部位反射光の強度により観察部位の断層像を生成するようになっている。
【0015】
【特許文献1】
特開平11−183807号公報。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1に提案されているスキャンミラーは、ミラー117、118の最上面に反射面を兼ねた電極135〜138が設けられている。この反射面を兼ねた電極135〜138には、ミラー117、118を傾斜駆動させるための電圧を印加させるためのリード線139〜142が設けられている。
【0017】
一方、生体内部の観察では、各観察部位による観察光の屈折率差が極小さいために、観察部位から反射して得られる反射光の強度も極弱いものとなる。よってこの極弱い反射光から観察部位の画像を生成するには、シビアなS/N比の反射光が求められる。
【0018】
しかし、前記特許文献1に提案されているスキャンミラーは、共焦点光学系のピンホールとして光ファイバー113を用いているため、観察光の強度分布は照射方向との直交軸においてガウシアンカーブを示している。よってスキャンミラーのミラー117、118以外、例えばスキャンミラーの駆動に必要な電気配線のリード線139〜142にも微弱ながら観察光が照射されている。
【0019】
この観察光の有効反射範囲外での反射光、即ちリード線139〜142から反射される観察光は微弱ではあるが、生体内部の観察部位から反射された反射光に比較すれば大きい強度を有することになる。しかもこのリード線139〜142などの有効反射範囲外は光の散乱体であることから、この有効反射範囲外からの散乱光が前記光ファイバ113へ入射されると、生体観察部位からの反射光が大きなノイズ源となり、鮮明な観察部位画像が生成できない課題があった。
【0020】
また、このスキャンミラーのプレートウェハ112のミラー117、118の最上面には、反射面だけの機能を有した膜を作成し、前記シリコン基板111の凹部126の底面にミラー117、118の駆動用の電極と、その電極に電圧印加用のリード線を形成させることもできるが、構造が複雑化となり電気的接続が困難となる課題があった。
【0021】
本発明は、このように事情に鑑みなされたもので、電気配線がスキャンミラーの最上面に設けて電気的接続作業が容易で、電気配線による反射光によるノイズを低減し、鮮明な生体観察画像が容易に生成できる光学像取り込み装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学像取り込み装置は、被検体に照射するための光を導光する導光手段と、この導光手段からの光を集光し、その集光された光の焦点を被検体に照射する集光手段と、上記集光手段から被検体に照射される光の焦点を上記集光手段の光軸と直交する所定の角度範囲で走査させるスキャンミラー手段と、上記スキャンミラー手段は、上記集光手段に入射させる光の入射角を、所定の角度範囲で走査駆動する反射ミラーと、この反射ミラーを支持すると共に所定角度範囲で走査駆動する反射ミラー支持体とからなり、上記反射ミラーと反射ミラー支持体の走査駆動を制御する電位を供給する電気配線を上記反射ミラー支持体の光反射率よりも低い部材で上記反射ミラー支持体面に生成した配線手段と、を具備したことを特徴としている。
【0023】
本発明の光学像取り込み装置は、上記配線手段の電気配線が上記反射ミラー支持体面のほぼ外周全域を囲んでいることを特徴としている。
【0024】
本発明の光学像取り込み装置は、上記配線手段の電気配線が、光反射率の高位な導電部材で形成された導電膜層と、上記導電膜層の面上に反射率の低位な部材で形成された低光反射率層と、からなることを特徴としている。
【0025】
本発明の光学像取り込み装置は、上記配線手段の電気配線が、光反射率の低位な部材を含有する導電部材で形成されていることを特徴としている。
【0026】
本発明の光学像取り込み装置は、上記導電膜層が金属導電膜で、かつ、上記低光反射率層が金属チッ化膜もしくは金属酸化膜からなる低反射率層であることを特徴としている。
【0027】
本発明の光学像取り込み装置は、上記光反射率の低位な部材がカーボンであることを特徴としている。
【0028】
本発明の光学像取り込み装置の上記スキャンミラー手段は、被検体内に挿入される内視鏡挿入部の先端、または内視鏡のチャンネルに挿入可能なチューブ先端に設けられたことを特徴としている。
【0029】
本発明の光学像取り込み装置は、スキャンミラーを構成する反射ミラーと反射ミラー支持体を走査駆動制御する電位を供給する電位供給配線による反射光ノイズが大幅に低減でき、精細な断面像の観察が可能となった。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明に係る光学像取り込み装置の第1の実施形態について、図1乃至図4と図6を用いて説明する。
【0031】
図1は本発明に係る光学像取り込み装置の全体構成を示すブロック図、図2は本発明に係る光学像取り込み装置の第1の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す断面図、図3は本発明に係る光学像取り込み装置の第1の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す平面図、図4は図2に示す本発明に係る光学像取り込み装置の楕円Aで示すコンタクト部39の構成を示す拡大図、図6は図3に示す本発明に係る光学像取り込み装置の楕円Bで示すヒンジ22の構成を示す拡大図である。
【0032】
本発明の第1の実施形態の光学像取り込み装置10は、図1に示すように、観察光導光用のファイバ11から照射された観察光を後述するスキャンミラー14に反射させる固定反射ミラー12と、この固定反射ミラー12から反射された観察光をリード線16を介して印加された電圧により傾斜させるミラー部15を有するスキャンミラー14と、このスキャンミラー14のミラー部15から反射された観察光を集光させて、生体内の観察部位に焦点を結ばせる集光レンズ13からなっている。
【0033】
つまり、集光レンズ13から生体の観察部位に焦点を結ばせた観察光は、前記スキャンミラー14のミラー部15の傾き角度をリード線16を介して印加される電圧に応じて可変駆動させることで、観察光が観察部位を走査するようになっている。
【0034】
この観察部位を走査した観察光は、観察部位で反射されて、観察部位への観察光の照射と逆の経路で反射光が光ファイバ11へと取り込まれるようになっている。
【0035】
この画像取り込み装置10のスキャンミラー14の構成について、図2と図3を用いて説明する。
【0036】
スキャンミラー14は、直方体のシリコン基板21と、このシリコン基板21の上面に積層されるミラー部15を形成する矩形状のシリコンチッ化膜及びシリコンの二層膜で生成されたプレートウェハ17とからなっている。前記シリコン基板21の上面には、前記プレートウェハ17に設けられるミラー部15に対応する凹部18が穿設されていると共に、前記プレートウェハ17が載置貼着されるようになっている。
【0037】
前記プレートウェハ17は、外周に沿って所定の幅のプレートウェハ基板部17aと、外形状と略相似形の開口17bとからなる全体形状が略ロの字状に形成されている。この開口17bには、プレートウェハ17の外径と相似形に形成され、シリコンチッ化膜で生成されたミラー支持体19が配置されている。このミラー支持体19は、対向する側面の中心部をヒンジ20a、20bにより前記プレートウェハ17のプレートウェハ基板部17aに保持されている。つまり、ミラー支持体19は、ヒンジ20a、20bを中心に傾斜駆動するようになっている。
【0038】
このミラー支持体19の中心部分には略円形状の開口が設けられ、この開口内には、シリコンチッ化膜で形成された円形状のミラー部15が配置されている。このミラー部15は、前記ミラー支持体19のヒンジ20a、20bと軸方向で直交する位置にヒンジ22a、22bを介して前記ミラー支持体19に保持されている。つまり、このミラー部15は、ヒンジ22a、22bを中心に傾斜駆動するようになっている。
【0039】
即ち、前記ミラー支持体19とミラー部15は、それぞれのヒンジ20a、20b、22a、22bを中心に相互に直交する方向、つまり、2軸方向に傾斜駆動されるようになっている。
【0040】
前記ミラー部15は、厚み10μmの薄膜シリコン42、シリコンチッ化膜44、及び反射膜29、30からなる層構造を有している。また、前記ミラー支持体19は、薄膜シリコン42、シリコンチッ化膜44、及び後述する配線31、32、33、34からなる層構造を有している。つまり、ミラー支持体19の最上層には、反射膜は配置してなく、配線31〜34が配置されている。なお、前記ミラー部15は、前記ヒンジ22a、22bを結ぶ中心線を境に2つの反射膜29、30を有している。
【0041】
なお、配線31〜34は、前記ミラー支持体19とミラー部15に電圧を印加して、静電引力によりミラー支持体19とミラー部15を傾斜駆動させるための電圧印加用である。
【0042】
次に、図3の図中楕円Bで示す範囲内の前記ミラー部15とヒンジ22aの構成について、図6を用いて説明する。ヒンジ22aは、シリコンチッ化膜44を梁形状に形成され、その面上を通ってミラー部15まで延出させたアルミ49とチタンナイトライド48の2層膜からなる配線31で構成されている。
【0043】
ミラー部15は、薄膜シリコン42、前記ヒンジ21からのシリコンチッ化膜44、及び反射膜29の層構成で、反射膜29は、密着力を向上させるためのクロム47と、実際の反射面である金46の層構成となっている。
【0044】
前記ヒンジ22aの配線31の先端は、前記反射膜29一部端部に挿入させて、反射膜29と配線31とを密着積層させることで、電気的に導通接続するようになっている。なお、前記ミラー部15のヒンジ22bは、ヒンジ22aと同様な構成であり、また、前記ミラー支持体19のヒンジ20a、20bの構成も前記ヒンジ22a、22bと同様な構成である。
【0045】
なお、反射膜29、30及び配線31〜34は導電体で、シリコンチッ化膜44が絶縁体であるため、前記ミラー部15とミラー支持体19を構成するシリコンチッ化膜44の面上において、特定の箇所以外は反射膜29,30及び配線31〜34は絶縁配置されている。
【0046】
前記ミラー部15と前記ミラー支持体17の薄膜シリコン42と、前記反射膜29、30と配線31〜34の電気的接続は、前記ミラー部15の反射膜29、30に設けられたコンタクト部38、39と、ミラー支持体17に設けたコンタクト部36、37で行われている。
【0047】
このコンタクト部36〜39に構成について、図2に示す楕円Aのミラー部15に設けられているコンタクト部39を例に、図4を用いて説明する。
【0048】
前記ミラー部15のコンタクト部39が形成される部分の薄膜シリコン42中に、ボロンを高濃度拡散されたP+領域43を形成させる。この形成されたP+領域43の面上に開口部を有したシリコンチッ化膜44を形成し、この開口部を貫通して薄膜アルミからなるコンタクトパッド45を形成させ、このコンタクトパッド45とP+領域43を導通させ、前記コンタクトパック45の上面に前記反射膜29を形成されるようになっている。
【0049】
なお、他のコンタクト部36〜38も同様の構成で生成するが、コンタクト部36、37は、前記コンタクト部38、39の反射膜29に代えて配線32、34が配置される。
【0050】
前記配線31〜34の配置ついて説明すると、図3に示すように、前記ミラー部15の反射膜29に先端が接続された配線31は、前記ヒンジ22aの面上からミラー支持体19に設けられている前記ミラー部15が配置される円形孔の内周近傍の面上から前記ミラー支持体19のヒンジ20aの面上を介して、プレートウェハ基板17aに設けられたパッド24へと配置されている。前記ミラー部15の反射膜30に先端が接続された配線33は、前記ヒンジ22bの面上からミラー支持体19に設けられている前記ミラー部15が配置される円形孔の内周近傍の面上から前記ミラー支持体19のヒンジ20bの面上を介して、プレートウェハ基板17aに設けられたパッド26へと配置されている。
【0051】
前記ミラー支持体19のコンタクト部36に接続された配線32は、前記ミラー支持体19の面上から前記ミラー支持体19のヒンジ20aの面上を介して、プレートウェハ基板17aに設けられたパッド25へと配置されている。前記ミラー支持体17のコンタクト部37に接続された配線34は、ミラー支持体19の面上から前記ミラー支持体19のヒンジ20bの面上を介して、プレートウェハ基板17aに設けられたパッド27へと配置されている。
【0052】
つまり、前記パッド24は、配線31、ミラー部15の反射膜29、コンタクト部39、ミラー部15の薄膜シリコン42、コンタクト部38、ミラー部15の反射膜30、及び配線33を介して前記パッド26と導通している。前記パッド25は、配線32、コンタクト部36、ミラー支持体19の薄膜シリコン42、コンタクト部37、及び配線34を介して前記パッド27と導通している。
【0053】
前記プレートウェハ基板17aには、前記パッド24〜27以外にパッド40、28が設けられている。パッド40は、プレートウェハ基板17aを構成しているシリコン基板21へ達する開口部41が設けられ、この開口部41を介してパッド40とシリコン基板21とを電気的に導通し、このパッド40からプレートウェハ基板17aの面上に配置した配線35を介して、前記パッド28に接続されている。
【0054】
なお、前記パッド24〜28には、図1で説明したリード線16が接続されるようになっている。なお、パッド24と26には、ミラー部15を傾斜駆動させる電圧印加用のリード線、パッド25と27には、ミラー支持体19を傾斜駆動させる電圧印加用のリード線、及びパッド28には、接地用リード線がそれぞれ接続されるようになっている。
【0055】
このような構成の光学像取り込み装置の作用について説明する。前記パッド28には、接地電位が接続され、前記パッド24と26には、互いに逆位相の正弦波電位が印加される。この正弦波の周波数は、前記ミラー部15の共振周波数に設定されている。
【0056】
このパッド24と26に接続されている配線31、33、及び反射膜29、30の抵抗値は、ミラー部15の薄膜化シリコン42に比べはるかに小さく設定されている。このため、前記パッド24と26に入力された電位は、ミラー部15の薄膜化シリコン42内の抵抗成分により電位分布を発生させる。
【0057】
すなわち、例えば、パッド24に50V、パッド26に0Vを入力すると、ミラー部15の薄膜化シリコン42中におけるコンタクト部39の直下では、ほぼ50V、コンタクト部38の直下では、ほぼ0Vとなり、それぞれのコンタクト部39と38の間では緩やかに変化する電位分布となる。
【0058】
ところで、ミラー部15の薄膜化シリコン42の底面と対抗するシリコン基板21の凹部18の底面の電位は、パッド28と導通しているために接地電位の0Vである。よってミラー部15の薄膜化シリコン42と、凹部18の底面との間には電位差が生じ、この結果、クーロン引力が発生する。このクーロン引力は、ミラー部15の薄膜化シリコン42内の電位分布による分布を持つため、ヒンジ22a、22bを軸としてねじりモーメントを発生させ、ミラー部15全体を左右に傾斜駆動させる。
【0059】
次に、パッド25と27に、互いに逆位相の正弦波、もしくは鋸歯状波電位を入力される。この電位の入力により前記ミラー支持体19の薄膜シリコン42とシリコン基板21の凹部18との間で前記ミラー部15と同様にクーロン引力が発生し、ミラー支持体19はヒンジ20a,20bを軸としてねじりモーメントが発生して、ミラー支持体19が傾斜駆動させる。
【0060】
このミラー部15とミラー支持体19の傾斜駆動により、前記ミラー部15で反射される観察光、又は反射光は、ミラー部15の表面の反射膜29、30で反射される。このミラー部15の表面には、反射部29,30のみが形成されるために不要なノイズ光を生成することはない。
【0061】
一方、前記ミラー部15を支持するミラー支持体19で反射される光のうち、特に配線31〜34で反射される光が光学ノイズとなる。しかし、このミラー支持体19に設けられる配線31〜34の表面は、チタンナイトライド48によって覆ったことにより反射率が低下して光学ノイズの低減が可能となる。
【0062】
つまり、チタンナイトライド48の反射率は、スキャンミラー14の基礎基板シリコンチッ化膜44の反射率よりも低く、このシリコンチッ化膜44よりも低い反射率のチタンナイトライド48で配線31〜34のアルミ49を覆うことで、配線31〜34による光反射を激減させて、このスキャンミラー14による光学ノイズが生じにくい光学像取り込み装置が提供できる。また、スキャンミラー14の傾斜駆動制御の電位供給も容易となる。
【0063】
なお、上述した本発明の第1の実施形態である光学像取り込み装置において、ミラー部15の反射膜29、30をクロム47と金46の2層薄膜構成とし、前記配線31〜34はアルミ49とチタンナイトライド48の2層構造としたが、観察に用いる観察光の波長領域等によって、これらの組み合わせは無数に考えられる。
【0064】
例えば、配線31〜34をアルミと酸化クロムの2層膜としたり、さらに配線31と反射膜29、および配線33と反射膜30との接続部は、配線31、33の先端部が反射膜29,30の上に被さるように形成しても良い。
【0065】
さらに、観察光が可視光領域である場合、前記配線31〜34は、チタンナイトライド48以上に低反射率である酸化クロムを用いたり、300nm付近の近紫外光の場合は、300nm付近に光吸収ピークがある銀を用いると反射率が10%程度まで低減させることができるために、反射面29、30をアルミで構成し、配線31〜34を銀薄膜で形成し、かつ、その銀薄膜の表面は剥き出しの状態としても良い。また、カーボンを多量に含む樹脂の薄膜で配線31〜35を形成することで光学ノイズの低減も可能である。このように1層構成で導電性機能を兼ねることで組み立て製造効率の向上が可能となる。
【0066】
また、前記配線31〜34は、アルミとチタンナイトライドの2層構造に、さらに反射防止膜のコーティングを施した3層構造として、さらなる低反射率化を図っても良い。
【0067】
次に、本発明に係る光学像取り込む装置の第2の実施形態について図5を用いて説明する。図5は本発明に係る光学像取り込み装置の第2の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す平面図である。なお、図3と同一部分は、同一符号を付して詳細説明は省略する。
【0068】
前述した第1の実施形態のスキャンミラー14は、図3に示すよう、パッド25、27から配線32、34を介してミラー支持体19のコンタクト部36、37に接続され、ミラー支持体19の上面に形成される配線32、34は、所定の幅でミラー支持体19の外形状に沿って形成されている。
【0069】
この第2の実施形態のスキャンミラー14は、図5に示すように、ミラー支持体19の上面の略全面を覆うように配線32a、34aを設け、つまり、配線32、34は、パッド25、27から前記プレートウェハ基板17a及びヒンジ20a、20bの上面に所定幅で形成されて、前記ミラー支持体19の上面の略全面を覆うように設けられた配線32a、34aに接続されている。なお、配線32a、34aは、ミラー部15の外周近傍まで近接形成させている。
【0070】
一方、前記光ファイバ11から照射され固定反射ミラー12で反射されてスキャンミラー14に照射される観察光は、ガウシアンカーブの強度分布を持つために、スキャンミラー14においては、ミラー部15の中心で最大の光強度となり、その中心から半径方向に徐々に光強度が減少する。
【0071】
従って、光ノイズの原因となる反射有効半径外の反射光のうち、ミラー支持体19の面でミラー部15に近い領域ほど反射光が少ない、つまり、照射された光が吸収されることが望ましい。
【0072】
よって、前述した第2の実施形態にように、ミラー支持体19の観察光が照射される上面のほぼ全面に配線32a、34aを設け、この配線32a、34aはチタンナイトライド49で覆われていることからミラー支持体19の光反射率は大幅に減少させることができる。
【0073】
つまり、チタンナイトライド49は、ミラー支持体19のシリコンチッ化膜44に比して低反射率であることから、前述した第1の実施形態のミラー支持体19に比して、この第2の実施形態のミラー支持体19の光り反射率が改善され、光学ノイズを一層低減させることができる。
【0074】
次に、上述した本発明に係る光学像取り込み装置10を用いて、体腔内の観察部位を観察する作用について、図7乃至図11を用いて説明する。
【0075】
最初に図7乃至図9を用いて、内視鏡に設けられている、例えば、鉗子チャンネル等を用いて、挿入可能なプローブタイプの光学像取り込み装置について説明する。
【0076】
図7は本発明に係るプローブタイプの光学像取り込み装置を内視鏡のチャンネルに挿通させた状態を説明する説明図、図8は本発明に係るプローブタイプの光学像取り込み装置の先端部の第1の構成を示す断面図、図9は本発明に係るプローブタイプの光学像取り込み装置の先端部の第2の構成を示す断面図である。
【0077】
図7に示すように、体腔内に挿入され、体腔内の観察部位像を取り込む対物光学手段を有する挿入部60aと、その挿入部60aの基端に設けられ、挿入部60aを操作すると共に、前記対物光学手段で取り込んだ観察部位像を観察する接眼光学手段を有する操作部60bとからなる内視鏡60を用いて、この内視鏡60の操作部60bから挿入部60aに掛けて設けられているチャンネルに挿入されるプローブタイプ光学像取り込み装置61とからなる。
【0078】
このプローブタイプ光学像得取り込み装置61の先端部61aの第1の構成は、図8に示すように、プローブ65の先端内部に、プローブ65と同軸方向に観察光を走査照射させる光学像取り込み装置62が内蔵され、この光学像取り込み装置62には、スキャンミラーを駆動させる電位供給用のケーブルと、観察部位に照射すると共に、観察部位から反射された観察光を導光する光ファイバとからなるユニバーサルコード64が接続されている。
【0079】
このような構成のプローブタイプ光学像取り込み装置61が前記内視鏡60のチャンネルに挿通されて、プローブ65の先端部61aに設けた光学像取り込み装置62から、例えば、観察光63が観察部位に対して照射され、この観察光63は、光学像取り込み装置62のスキャンミラーの傾斜駆動により図中点線で示す観察光63aのように走査される。
【0080】
つまり、内視鏡60による観察部位の観察時に、プローブタイプ光学像取り込み装置61を用いて、観察部位に観察光を走査照射して観察部位の断面像の観察が可能となる。
【0081】
この図8に示したプローブタイプ光学像取り込み装置61の先端部61aの第1の構成は、プローブ65と同軸方向に観察光を照射するようになっている。これに対して、図9に示すプローブタイプ光学像取り込み装置61の先端部61a’は、観察光をプローブ65の軸方向と直交する方向に観察光を走査照射する光学像取り込み装置66を配置している。つまり、この光学像取り込み装置66から図中の観察光67、67aは、プローブ65の軸方向と直交する方向に走査照射させて、内視鏡60及びプローブタイプ光学像取り込み装置61の挿入方向と直交する体腔内観察部位の断面像が観察可能となる。
【0082】
次に、このプローブタイプ光学像取り込み装置を、内視鏡に組み込んだ内視鏡一体型光学像取り込み装置を図10と図11を用いて説明する。
【0083】
内視鏡70は、体腔内に挿入される挿入部71aと、この挿入部71aに基端に設けられ、挿入部71aを操作したりする操作部71bからなっている。
【0084】
この内視鏡70の挿入部71aの先端には、図11に示すように、挿入部71aと同軸方向に光学像取り込み装置10が配置されており、この光学像取り込み装置10の前面に照明ガラス74が配置され、光学像取り込み装置10からの観察光を挿入部71aと同軸方向に照射されるようになっている。
【0085】
さらに、この内視鏡70の挿入部71aの先端には、対物レンズ72と、この対物レンズ72の結像位置に撮像素子73とが配置されており、対物レンズ72で取り込んだ観察部位像を撮像素子73で撮像信号として操作部71b側へと出力するようになっている。
【0086】
なお、前記光学像取り込み装置10のスキャンミラーの傾斜駆動制御用の電位供給線や観察光と反射光導光用の光ファイバ、及び撮像素子73の駆動信号と撮像信号用の信号線等のユニバーサルケーブル75が挿入部71aから操作部71bへと配置され、かつ、操作部71bから図示ていない光源装置や光学像生成装置、及び撮像信号処理装置などへと接続されている。
【0087】
このように、前記プローブタイプ光学像取り込み装置と内視鏡一体型光学像取り込み装置を用いることで、通常の内視鏡の診断において観察部位を観察している際に、観察部位の断面像又は3次元画像による観察が必要な場合、光学像取り込み装置10、62,66を速やかに駆動させて必要な断面像の観察が可能となる。
【0088】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0089】
(付記1) 被検体に照射するための光を導光する導光手段と、
この導光手段からの光を集光し、その集光された光の焦点を被検体に照射する集光手段と、
上記集光手段から被検体に照射される光の焦点を上記集光手段の光軸と直交する所定の角度範囲で走査させるスキャンミラー手段と、
上記スキャンミラー手段は、上記集光手段に入射させる光の入射角を、所定の角度範囲で走査駆動する反射ミラーと、この反射ミラーを支持すると共に所定角度範囲で走査駆動する反射ミラー支持体とからなり、上記反射ミラーと反射ミラー支持体の走査駆動を制御する電位を供給する電気配線を上記反射ミラー支持体の光反射率よりも低い部材で上記反射ミラー支持体面に生成した配線手段と、
を具備したことを特徴とする光学像取り込み装置。
【0090】
(付記2) 上記配線手段の電気配線が上記反射ミラー支持体面のほぼ外周全域を囲んでいることを特徴とする請求項1記載の光学像取り込み装置。
【0091】
(付記3) 上記配線手段の電気配線が、光反射率の高位な導電部材で形成された導電膜層と、上記導電膜層の面上に反射率の低位な部材で形成された低光反射率層と、からなることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
【0092】
(付記4) 上記配線手段の電気配線が、光反射率の低位な部材を含有する導電部材で形成されていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
【0093】
(付記5) 上記導電膜層が金属導電膜で、かつ、上記低光反射率層が金属チッ化膜もしくは金属酸化膜からなる低反射率層であることを特徴とする請求項3に記載の光学像取り込み装置。
【0094】
(付記6) 上記光反射率の低位な部材がカーボンであることを特徴とする請求項4に記載の光学像取り込み装置。
【0095】
(付記7) 上記スキャンミラー手段は、被検体内に挿入される内視鏡挿入部の先端、または内視鏡のチャンネルに挿入可能なチューブ先端に設けられたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
【0096】
(付記8) 被検体に照射するための光を発生する光源手段と、この光源手段からの光を集光出射するための集光手段と、この集光手段によって被検体側に集光された焦点を上記集光手段の光軸と直交する方向に走査する光走査手段と、上記被検体からの戻り光を検出する光検出手段と、を有する光学像取り込み装置において、
上記光走査手段を構成するスキャンミラーデバイスと、
このスキャンミラーデバイスの面上に一体に形成された振れ角を変化できるミラー部と、
上記スキャンミラーデバイスの面上に配置された電気配線と、
を具備し、上記電気配線表面の反射率は、上記被検体に照射される光による上記スキャンミラーデバイスの面上の上記電気配線が設置されていない地肌の反射率に比べて低いことを特徴とする光学像取り込み装置。
【0097】
(付記9) 上記電気配線は、上記スキャンミラーデバイスの面上のほぼ全域に設けられたことを特徴とする付記8に記載の光学像取り込み装置。
【0098】
(付記10) 上記電気配線は、金属導電膜からなる層と、この金属導電膜からなる層の面上に形成される低反射率層とからなることを特徴とする付記8または9のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
【0099】
(付記11) 上記電気配線は、カーボンを含む導電性材と低反射率材とからなることを特徴とする付記8または9のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
【0100】
(付記12) 上記スキャンミラーデバイスは、被検体内に挿入可能な太さのチューブ内に実装され、その長手方向がチューブの軸方向と略並行に配置されていることを特徴とする付記8乃至11のいずれかに記載の画像取り込み装置。
【0101】
【発明の効果】
本発明の光学像取り込み装置は、観察光を反射させるミラー部の周囲から生じる反射光ノイズが低減でき、特に、ミラー部を支持するミラー支持体に設けられるミラー駆動制御電位の供給用配線をミラー支持体の基板よりも低反射率の部材で生成することで、反射光ノイズが大幅に削減された観察部位の反射光が得られ、ノイズの少ない断面像の観察が可能となる効果を有している。
【0102】
また、内視鏡と併用使用することで、観察部位の詳細観察が可能となる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係る光学像取り込み装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係る光学像取り込み装置の第1の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す断面図。
【図3】本発明に係る光学像取り込み装置の第1の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す平面図。
【図4】図2に示す本発明に係る光学像取り込み装置の楕円Aで示すコンタクト部39の構成を示す拡大図。
【図5】本発明に係る光学像取り込み装置の第2の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す平面図。
【図6】図3に示す本発明に係る光学像取り込み装置の楕円Bで示すヒンジ211の構成を示す拡大図である。
【図7】本発明に係るプローブタイプの光学像内視鏡装置を内視鏡のチャンネルに挿通させた状態を説明する説明図。
【図8】本発明に係るプローブタイプの光学像取り込み装置の先端部の第1の構成を示す断面図。
【図9】本発明に係るプローブタイプの光学像取り込み装置の先端部の第2の構成を示す断面図。
【図10】本発明に係る内視鏡一体型光学像取り込み装置の内視鏡装置を示す平面図。
【図11】本発明に係る内視鏡一体型光学像取れ込み装置の挿入部先端の構成を示す断面図。
【図12】従来の光学像取り込み装置に用いるスキャンミラーの構成を示す斜視図。
【図13】従来の光学像取り込み装置に用いるスキャンミラーの作用を示す断面図。
【符号の説明】
10…光学像取り込み装置
11…ファイバ
12…固定反射ミラー
13…集中レンズ
14…スキャンミラー
15…ミラー部
17…プレートウェハ
18…凹部
19…ミラー支持体
20…ヒンジ
21…シリコン基板
22…ヒンジ
24〜28…パッド
29,30…反射部
31〜35…配線
36〜39…コンタクト部
42…薄膜シリコン
43…P+領域
44…シリコンチッ化膜
45…コンタクトパッド
46…金
47…クロム
48…チタンナイトライド
【発明の属する技術分野】
本発明は、微少な共焦点光学系を用いて内視鏡下で生体組織の断面像を得るための光学像取り込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生体内部、例えば内視鏡下で生体組織の断面像を得るために微小な共焦点光学系を用いた走査型顕微鏡が用いられている。この走査共焦点顕微鏡は、観察対象にスポット観察光を走査投射し、その観察対象からの反射光を基に観察対象の断面像を生成するようになっている。
【0003】
このような走査共焦点顕微鏡には、観察対象にスポット観察光を走査投射させるスキャンミラーが用いられている。このスキャンミラーは、シリコン基板と、このシリコン基板上に配置されたヒンジを有するミラーを形成したプレートウェハと、このプレートウェハ上にシリコンスペーサを介して、石英ガラスレンズが配置された構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この特許文献1に開示されているスキャンミラーの構成を図12と図13を用いて説明する。なお、図12は、従来のスキャンミラーを構成するシリコン基板と、プレートウェハの構成を示す分解斜視図で、図13は、従来のスキャンミラーの構成を示す断面図である。
【0005】
このスキャンミラーは、シリコン基板111、プレートウェハ112、シリコンスペーサ114、及び石英ガラスレンズ板116を貼り合わせて構成されている。
【0006】
このスキャンミラーのスキャンミラー機構は、図12に示すように、前記プレートウェハ112に2つのミラー117、118が形成され、このミラー117、118はそれぞれヒンジ131、132、及び133、134でプレートウェハ112の本体に対して傾斜駆動可能に保持されている。前記各ミラー117、118の上面には、光の反射面を兼ねた電極135、136および137、138が形成されている。これら各電極135、136、137、138には、それぞれリード線139、140、141、142が接続されており、これらリード線139〜142を介して、外部から電圧が印加されるようになっている。
【0007】
前記シリコン基板111には、前記ミラー117、118が配置される位置に凹部126が設けられている。この凹部126は、前記ミラー117、118が傾斜駆動するためのスペースである。
【0008】
前記リード線139〜142を介して、前記ミラー117、118のそれぞれの電極135〜138に電圧を印加すると、ミラー117、118のそれぞれの電極135〜138と凹部126の間で静電引力が発生し、その静電引力によりミラー117、118がヒンジ131、132、133、134を中心にプレートウェハ112に対して傾くようになっている。
【0009】
このような構成のスキャンミラー機構を用いたスキャンミラーは、図13に示すように、前記シリコン基板111の上に前記ミラー117、118が形成されたプレートウェハ112が貼り合わされ、このプレートウェハ112の上面にシリコンスペーサ114と石英ガラスレンズ板116とが積層され、前記プレートウェハ112とシリコンスペーサ114の間に光ファイバ113が挿入配置されている。
【0010】
前記シリコンスペーサ114には、前記プレートウェハ112のミラー117、118が位置する部分に開口が設けられ、この開口の一方の側面には、前記光ファイバ113の先端から照射された観察光を前記ミラー117へ反射させる固定反射ミラー122が形成されている。
【0011】
さらに、前記シリコンスペーサ114に設けられた開口と接する石英ガラスレンズ板116には、前記ミラー117から反射された観察光を前記ミラー118へと反射させる反射ミラー124が設けられ、かつ、前記ミラー118から反射された観察光を観察部位に集光させる回折レンズ119が設けられている。
【0012】
つまり、前記光ファイバ113からシリコンスペーサ114の開口に設けられた固定反射ミラー122へと照射された観察光は、この固定反射ミラー122で反射されてプレートウェハ112に設けられたミラー117へと照射される。このプレートウェハ112のミラー117に照射された観察光は、このミラー117で、前記石英ガラスレンズ板116に設けられた反射ミラー124へと反射され、この反射ミラー124に照射された観察光は、前記プレートウェハ112のミラー118へと反射させる。このミラー118に前記石英ガラスレンズ板116の反射ミラー124から照射された観察光は、前記石英ガラスレンズ板116に設けられた回折レンズ119へと反射させ、回折レンズ119は、前記プレートウェハ112のミラー118から反射照射された観察光を集光して観察部位に照射させる。
【0013】
即ち、前記プレートウェハ112のミラー117、118の角度を変えることにより、回折レンズ119から観察部位に集光照射させる観察光を走査する。
【0014】
この回折レンズ119で集光照射された観察光は、観察部位で反射し、その観察部位からの反射光が前述した観察光の照射と逆の経路を経て、光ファイバー113の先端へと反射集光され、この光ファイバー113の基端に設けた図示していない観察部位反射光検出手段で検出し、その観察部位反射光の強度により観察部位の断層像を生成するようになっている。
【0015】
【特許文献1】
特開平11−183807号公報。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1に提案されているスキャンミラーは、ミラー117、118の最上面に反射面を兼ねた電極135〜138が設けられている。この反射面を兼ねた電極135〜138には、ミラー117、118を傾斜駆動させるための電圧を印加させるためのリード線139〜142が設けられている。
【0017】
一方、生体内部の観察では、各観察部位による観察光の屈折率差が極小さいために、観察部位から反射して得られる反射光の強度も極弱いものとなる。よってこの極弱い反射光から観察部位の画像を生成するには、シビアなS/N比の反射光が求められる。
【0018】
しかし、前記特許文献1に提案されているスキャンミラーは、共焦点光学系のピンホールとして光ファイバー113を用いているため、観察光の強度分布は照射方向との直交軸においてガウシアンカーブを示している。よってスキャンミラーのミラー117、118以外、例えばスキャンミラーの駆動に必要な電気配線のリード線139〜142にも微弱ながら観察光が照射されている。
【0019】
この観察光の有効反射範囲外での反射光、即ちリード線139〜142から反射される観察光は微弱ではあるが、生体内部の観察部位から反射された反射光に比較すれば大きい強度を有することになる。しかもこのリード線139〜142などの有効反射範囲外は光の散乱体であることから、この有効反射範囲外からの散乱光が前記光ファイバ113へ入射されると、生体観察部位からの反射光が大きなノイズ源となり、鮮明な観察部位画像が生成できない課題があった。
【0020】
また、このスキャンミラーのプレートウェハ112のミラー117、118の最上面には、反射面だけの機能を有した膜を作成し、前記シリコン基板111の凹部126の底面にミラー117、118の駆動用の電極と、その電極に電圧印加用のリード線を形成させることもできるが、構造が複雑化となり電気的接続が困難となる課題があった。
【0021】
本発明は、このように事情に鑑みなされたもので、電気配線がスキャンミラーの最上面に設けて電気的接続作業が容易で、電気配線による反射光によるノイズを低減し、鮮明な生体観察画像が容易に生成できる光学像取り込み装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の光学像取り込み装置は、被検体に照射するための光を導光する導光手段と、この導光手段からの光を集光し、その集光された光の焦点を被検体に照射する集光手段と、上記集光手段から被検体に照射される光の焦点を上記集光手段の光軸と直交する所定の角度範囲で走査させるスキャンミラー手段と、上記スキャンミラー手段は、上記集光手段に入射させる光の入射角を、所定の角度範囲で走査駆動する反射ミラーと、この反射ミラーを支持すると共に所定角度範囲で走査駆動する反射ミラー支持体とからなり、上記反射ミラーと反射ミラー支持体の走査駆動を制御する電位を供給する電気配線を上記反射ミラー支持体の光反射率よりも低い部材で上記反射ミラー支持体面に生成した配線手段と、を具備したことを特徴としている。
【0023】
本発明の光学像取り込み装置は、上記配線手段の電気配線が上記反射ミラー支持体面のほぼ外周全域を囲んでいることを特徴としている。
【0024】
本発明の光学像取り込み装置は、上記配線手段の電気配線が、光反射率の高位な導電部材で形成された導電膜層と、上記導電膜層の面上に反射率の低位な部材で形成された低光反射率層と、からなることを特徴としている。
【0025】
本発明の光学像取り込み装置は、上記配線手段の電気配線が、光反射率の低位な部材を含有する導電部材で形成されていることを特徴としている。
【0026】
本発明の光学像取り込み装置は、上記導電膜層が金属導電膜で、かつ、上記低光反射率層が金属チッ化膜もしくは金属酸化膜からなる低反射率層であることを特徴としている。
【0027】
本発明の光学像取り込み装置は、上記光反射率の低位な部材がカーボンであることを特徴としている。
【0028】
本発明の光学像取り込み装置の上記スキャンミラー手段は、被検体内に挿入される内視鏡挿入部の先端、または内視鏡のチャンネルに挿入可能なチューブ先端に設けられたことを特徴としている。
【0029】
本発明の光学像取り込み装置は、スキャンミラーを構成する反射ミラーと反射ミラー支持体を走査駆動制御する電位を供給する電位供給配線による反射光ノイズが大幅に低減でき、精細な断面像の観察が可能となった。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明に係る光学像取り込み装置の第1の実施形態について、図1乃至図4と図6を用いて説明する。
【0031】
図1は本発明に係る光学像取り込み装置の全体構成を示すブロック図、図2は本発明に係る光学像取り込み装置の第1の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す断面図、図3は本発明に係る光学像取り込み装置の第1の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す平面図、図4は図2に示す本発明に係る光学像取り込み装置の楕円Aで示すコンタクト部39の構成を示す拡大図、図6は図3に示す本発明に係る光学像取り込み装置の楕円Bで示すヒンジ22の構成を示す拡大図である。
【0032】
本発明の第1の実施形態の光学像取り込み装置10は、図1に示すように、観察光導光用のファイバ11から照射された観察光を後述するスキャンミラー14に反射させる固定反射ミラー12と、この固定反射ミラー12から反射された観察光をリード線16を介して印加された電圧により傾斜させるミラー部15を有するスキャンミラー14と、このスキャンミラー14のミラー部15から反射された観察光を集光させて、生体内の観察部位に焦点を結ばせる集光レンズ13からなっている。
【0033】
つまり、集光レンズ13から生体の観察部位に焦点を結ばせた観察光は、前記スキャンミラー14のミラー部15の傾き角度をリード線16を介して印加される電圧に応じて可変駆動させることで、観察光が観察部位を走査するようになっている。
【0034】
この観察部位を走査した観察光は、観察部位で反射されて、観察部位への観察光の照射と逆の経路で反射光が光ファイバ11へと取り込まれるようになっている。
【0035】
この画像取り込み装置10のスキャンミラー14の構成について、図2と図3を用いて説明する。
【0036】
スキャンミラー14は、直方体のシリコン基板21と、このシリコン基板21の上面に積層されるミラー部15を形成する矩形状のシリコンチッ化膜及びシリコンの二層膜で生成されたプレートウェハ17とからなっている。前記シリコン基板21の上面には、前記プレートウェハ17に設けられるミラー部15に対応する凹部18が穿設されていると共に、前記プレートウェハ17が載置貼着されるようになっている。
【0037】
前記プレートウェハ17は、外周に沿って所定の幅のプレートウェハ基板部17aと、外形状と略相似形の開口17bとからなる全体形状が略ロの字状に形成されている。この開口17bには、プレートウェハ17の外径と相似形に形成され、シリコンチッ化膜で生成されたミラー支持体19が配置されている。このミラー支持体19は、対向する側面の中心部をヒンジ20a、20bにより前記プレートウェハ17のプレートウェハ基板部17aに保持されている。つまり、ミラー支持体19は、ヒンジ20a、20bを中心に傾斜駆動するようになっている。
【0038】
このミラー支持体19の中心部分には略円形状の開口が設けられ、この開口内には、シリコンチッ化膜で形成された円形状のミラー部15が配置されている。このミラー部15は、前記ミラー支持体19のヒンジ20a、20bと軸方向で直交する位置にヒンジ22a、22bを介して前記ミラー支持体19に保持されている。つまり、このミラー部15は、ヒンジ22a、22bを中心に傾斜駆動するようになっている。
【0039】
即ち、前記ミラー支持体19とミラー部15は、それぞれのヒンジ20a、20b、22a、22bを中心に相互に直交する方向、つまり、2軸方向に傾斜駆動されるようになっている。
【0040】
前記ミラー部15は、厚み10μmの薄膜シリコン42、シリコンチッ化膜44、及び反射膜29、30からなる層構造を有している。また、前記ミラー支持体19は、薄膜シリコン42、シリコンチッ化膜44、及び後述する配線31、32、33、34からなる層構造を有している。つまり、ミラー支持体19の最上層には、反射膜は配置してなく、配線31〜34が配置されている。なお、前記ミラー部15は、前記ヒンジ22a、22bを結ぶ中心線を境に2つの反射膜29、30を有している。
【0041】
なお、配線31〜34は、前記ミラー支持体19とミラー部15に電圧を印加して、静電引力によりミラー支持体19とミラー部15を傾斜駆動させるための電圧印加用である。
【0042】
次に、図3の図中楕円Bで示す範囲内の前記ミラー部15とヒンジ22aの構成について、図6を用いて説明する。ヒンジ22aは、シリコンチッ化膜44を梁形状に形成され、その面上を通ってミラー部15まで延出させたアルミ49とチタンナイトライド48の2層膜からなる配線31で構成されている。
【0043】
ミラー部15は、薄膜シリコン42、前記ヒンジ21からのシリコンチッ化膜44、及び反射膜29の層構成で、反射膜29は、密着力を向上させるためのクロム47と、実際の反射面である金46の層構成となっている。
【0044】
前記ヒンジ22aの配線31の先端は、前記反射膜29一部端部に挿入させて、反射膜29と配線31とを密着積層させることで、電気的に導通接続するようになっている。なお、前記ミラー部15のヒンジ22bは、ヒンジ22aと同様な構成であり、また、前記ミラー支持体19のヒンジ20a、20bの構成も前記ヒンジ22a、22bと同様な構成である。
【0045】
なお、反射膜29、30及び配線31〜34は導電体で、シリコンチッ化膜44が絶縁体であるため、前記ミラー部15とミラー支持体19を構成するシリコンチッ化膜44の面上において、特定の箇所以外は反射膜29,30及び配線31〜34は絶縁配置されている。
【0046】
前記ミラー部15と前記ミラー支持体17の薄膜シリコン42と、前記反射膜29、30と配線31〜34の電気的接続は、前記ミラー部15の反射膜29、30に設けられたコンタクト部38、39と、ミラー支持体17に設けたコンタクト部36、37で行われている。
【0047】
このコンタクト部36〜39に構成について、図2に示す楕円Aのミラー部15に設けられているコンタクト部39を例に、図4を用いて説明する。
【0048】
前記ミラー部15のコンタクト部39が形成される部分の薄膜シリコン42中に、ボロンを高濃度拡散されたP+領域43を形成させる。この形成されたP+領域43の面上に開口部を有したシリコンチッ化膜44を形成し、この開口部を貫通して薄膜アルミからなるコンタクトパッド45を形成させ、このコンタクトパッド45とP+領域43を導通させ、前記コンタクトパック45の上面に前記反射膜29を形成されるようになっている。
【0049】
なお、他のコンタクト部36〜38も同様の構成で生成するが、コンタクト部36、37は、前記コンタクト部38、39の反射膜29に代えて配線32、34が配置される。
【0050】
前記配線31〜34の配置ついて説明すると、図3に示すように、前記ミラー部15の反射膜29に先端が接続された配線31は、前記ヒンジ22aの面上からミラー支持体19に設けられている前記ミラー部15が配置される円形孔の内周近傍の面上から前記ミラー支持体19のヒンジ20aの面上を介して、プレートウェハ基板17aに設けられたパッド24へと配置されている。前記ミラー部15の反射膜30に先端が接続された配線33は、前記ヒンジ22bの面上からミラー支持体19に設けられている前記ミラー部15が配置される円形孔の内周近傍の面上から前記ミラー支持体19のヒンジ20bの面上を介して、プレートウェハ基板17aに設けられたパッド26へと配置されている。
【0051】
前記ミラー支持体19のコンタクト部36に接続された配線32は、前記ミラー支持体19の面上から前記ミラー支持体19のヒンジ20aの面上を介して、プレートウェハ基板17aに設けられたパッド25へと配置されている。前記ミラー支持体17のコンタクト部37に接続された配線34は、ミラー支持体19の面上から前記ミラー支持体19のヒンジ20bの面上を介して、プレートウェハ基板17aに設けられたパッド27へと配置されている。
【0052】
つまり、前記パッド24は、配線31、ミラー部15の反射膜29、コンタクト部39、ミラー部15の薄膜シリコン42、コンタクト部38、ミラー部15の反射膜30、及び配線33を介して前記パッド26と導通している。前記パッド25は、配線32、コンタクト部36、ミラー支持体19の薄膜シリコン42、コンタクト部37、及び配線34を介して前記パッド27と導通している。
【0053】
前記プレートウェハ基板17aには、前記パッド24〜27以外にパッド40、28が設けられている。パッド40は、プレートウェハ基板17aを構成しているシリコン基板21へ達する開口部41が設けられ、この開口部41を介してパッド40とシリコン基板21とを電気的に導通し、このパッド40からプレートウェハ基板17aの面上に配置した配線35を介して、前記パッド28に接続されている。
【0054】
なお、前記パッド24〜28には、図1で説明したリード線16が接続されるようになっている。なお、パッド24と26には、ミラー部15を傾斜駆動させる電圧印加用のリード線、パッド25と27には、ミラー支持体19を傾斜駆動させる電圧印加用のリード線、及びパッド28には、接地用リード線がそれぞれ接続されるようになっている。
【0055】
このような構成の光学像取り込み装置の作用について説明する。前記パッド28には、接地電位が接続され、前記パッド24と26には、互いに逆位相の正弦波電位が印加される。この正弦波の周波数は、前記ミラー部15の共振周波数に設定されている。
【0056】
このパッド24と26に接続されている配線31、33、及び反射膜29、30の抵抗値は、ミラー部15の薄膜化シリコン42に比べはるかに小さく設定されている。このため、前記パッド24と26に入力された電位は、ミラー部15の薄膜化シリコン42内の抵抗成分により電位分布を発生させる。
【0057】
すなわち、例えば、パッド24に50V、パッド26に0Vを入力すると、ミラー部15の薄膜化シリコン42中におけるコンタクト部39の直下では、ほぼ50V、コンタクト部38の直下では、ほぼ0Vとなり、それぞれのコンタクト部39と38の間では緩やかに変化する電位分布となる。
【0058】
ところで、ミラー部15の薄膜化シリコン42の底面と対抗するシリコン基板21の凹部18の底面の電位は、パッド28と導通しているために接地電位の0Vである。よってミラー部15の薄膜化シリコン42と、凹部18の底面との間には電位差が生じ、この結果、クーロン引力が発生する。このクーロン引力は、ミラー部15の薄膜化シリコン42内の電位分布による分布を持つため、ヒンジ22a、22bを軸としてねじりモーメントを発生させ、ミラー部15全体を左右に傾斜駆動させる。
【0059】
次に、パッド25と27に、互いに逆位相の正弦波、もしくは鋸歯状波電位を入力される。この電位の入力により前記ミラー支持体19の薄膜シリコン42とシリコン基板21の凹部18との間で前記ミラー部15と同様にクーロン引力が発生し、ミラー支持体19はヒンジ20a,20bを軸としてねじりモーメントが発生して、ミラー支持体19が傾斜駆動させる。
【0060】
このミラー部15とミラー支持体19の傾斜駆動により、前記ミラー部15で反射される観察光、又は反射光は、ミラー部15の表面の反射膜29、30で反射される。このミラー部15の表面には、反射部29,30のみが形成されるために不要なノイズ光を生成することはない。
【0061】
一方、前記ミラー部15を支持するミラー支持体19で反射される光のうち、特に配線31〜34で反射される光が光学ノイズとなる。しかし、このミラー支持体19に設けられる配線31〜34の表面は、チタンナイトライド48によって覆ったことにより反射率が低下して光学ノイズの低減が可能となる。
【0062】
つまり、チタンナイトライド48の反射率は、スキャンミラー14の基礎基板シリコンチッ化膜44の反射率よりも低く、このシリコンチッ化膜44よりも低い反射率のチタンナイトライド48で配線31〜34のアルミ49を覆うことで、配線31〜34による光反射を激減させて、このスキャンミラー14による光学ノイズが生じにくい光学像取り込み装置が提供できる。また、スキャンミラー14の傾斜駆動制御の電位供給も容易となる。
【0063】
なお、上述した本発明の第1の実施形態である光学像取り込み装置において、ミラー部15の反射膜29、30をクロム47と金46の2層薄膜構成とし、前記配線31〜34はアルミ49とチタンナイトライド48の2層構造としたが、観察に用いる観察光の波長領域等によって、これらの組み合わせは無数に考えられる。
【0064】
例えば、配線31〜34をアルミと酸化クロムの2層膜としたり、さらに配線31と反射膜29、および配線33と反射膜30との接続部は、配線31、33の先端部が反射膜29,30の上に被さるように形成しても良い。
【0065】
さらに、観察光が可視光領域である場合、前記配線31〜34は、チタンナイトライド48以上に低反射率である酸化クロムを用いたり、300nm付近の近紫外光の場合は、300nm付近に光吸収ピークがある銀を用いると反射率が10%程度まで低減させることができるために、反射面29、30をアルミで構成し、配線31〜34を銀薄膜で形成し、かつ、その銀薄膜の表面は剥き出しの状態としても良い。また、カーボンを多量に含む樹脂の薄膜で配線31〜35を形成することで光学ノイズの低減も可能である。このように1層構成で導電性機能を兼ねることで組み立て製造効率の向上が可能となる。
【0066】
また、前記配線31〜34は、アルミとチタンナイトライドの2層構造に、さらに反射防止膜のコーティングを施した3層構造として、さらなる低反射率化を図っても良い。
【0067】
次に、本発明に係る光学像取り込む装置の第2の実施形態について図5を用いて説明する。図5は本発明に係る光学像取り込み装置の第2の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す平面図である。なお、図3と同一部分は、同一符号を付して詳細説明は省略する。
【0068】
前述した第1の実施形態のスキャンミラー14は、図3に示すよう、パッド25、27から配線32、34を介してミラー支持体19のコンタクト部36、37に接続され、ミラー支持体19の上面に形成される配線32、34は、所定の幅でミラー支持体19の外形状に沿って形成されている。
【0069】
この第2の実施形態のスキャンミラー14は、図5に示すように、ミラー支持体19の上面の略全面を覆うように配線32a、34aを設け、つまり、配線32、34は、パッド25、27から前記プレートウェハ基板17a及びヒンジ20a、20bの上面に所定幅で形成されて、前記ミラー支持体19の上面の略全面を覆うように設けられた配線32a、34aに接続されている。なお、配線32a、34aは、ミラー部15の外周近傍まで近接形成させている。
【0070】
一方、前記光ファイバ11から照射され固定反射ミラー12で反射されてスキャンミラー14に照射される観察光は、ガウシアンカーブの強度分布を持つために、スキャンミラー14においては、ミラー部15の中心で最大の光強度となり、その中心から半径方向に徐々に光強度が減少する。
【0071】
従って、光ノイズの原因となる反射有効半径外の反射光のうち、ミラー支持体19の面でミラー部15に近い領域ほど反射光が少ない、つまり、照射された光が吸収されることが望ましい。
【0072】
よって、前述した第2の実施形態にように、ミラー支持体19の観察光が照射される上面のほぼ全面に配線32a、34aを設け、この配線32a、34aはチタンナイトライド49で覆われていることからミラー支持体19の光反射率は大幅に減少させることができる。
【0073】
つまり、チタンナイトライド49は、ミラー支持体19のシリコンチッ化膜44に比して低反射率であることから、前述した第1の実施形態のミラー支持体19に比して、この第2の実施形態のミラー支持体19の光り反射率が改善され、光学ノイズを一層低減させることができる。
【0074】
次に、上述した本発明に係る光学像取り込み装置10を用いて、体腔内の観察部位を観察する作用について、図7乃至図11を用いて説明する。
【0075】
最初に図7乃至図9を用いて、内視鏡に設けられている、例えば、鉗子チャンネル等を用いて、挿入可能なプローブタイプの光学像取り込み装置について説明する。
【0076】
図7は本発明に係るプローブタイプの光学像取り込み装置を内視鏡のチャンネルに挿通させた状態を説明する説明図、図8は本発明に係るプローブタイプの光学像取り込み装置の先端部の第1の構成を示す断面図、図9は本発明に係るプローブタイプの光学像取り込み装置の先端部の第2の構成を示す断面図である。
【0077】
図7に示すように、体腔内に挿入され、体腔内の観察部位像を取り込む対物光学手段を有する挿入部60aと、その挿入部60aの基端に設けられ、挿入部60aを操作すると共に、前記対物光学手段で取り込んだ観察部位像を観察する接眼光学手段を有する操作部60bとからなる内視鏡60を用いて、この内視鏡60の操作部60bから挿入部60aに掛けて設けられているチャンネルに挿入されるプローブタイプ光学像取り込み装置61とからなる。
【0078】
このプローブタイプ光学像得取り込み装置61の先端部61aの第1の構成は、図8に示すように、プローブ65の先端内部に、プローブ65と同軸方向に観察光を走査照射させる光学像取り込み装置62が内蔵され、この光学像取り込み装置62には、スキャンミラーを駆動させる電位供給用のケーブルと、観察部位に照射すると共に、観察部位から反射された観察光を導光する光ファイバとからなるユニバーサルコード64が接続されている。
【0079】
このような構成のプローブタイプ光学像取り込み装置61が前記内視鏡60のチャンネルに挿通されて、プローブ65の先端部61aに設けた光学像取り込み装置62から、例えば、観察光63が観察部位に対して照射され、この観察光63は、光学像取り込み装置62のスキャンミラーの傾斜駆動により図中点線で示す観察光63aのように走査される。
【0080】
つまり、内視鏡60による観察部位の観察時に、プローブタイプ光学像取り込み装置61を用いて、観察部位に観察光を走査照射して観察部位の断面像の観察が可能となる。
【0081】
この図8に示したプローブタイプ光学像取り込み装置61の先端部61aの第1の構成は、プローブ65と同軸方向に観察光を照射するようになっている。これに対して、図9に示すプローブタイプ光学像取り込み装置61の先端部61a’は、観察光をプローブ65の軸方向と直交する方向に観察光を走査照射する光学像取り込み装置66を配置している。つまり、この光学像取り込み装置66から図中の観察光67、67aは、プローブ65の軸方向と直交する方向に走査照射させて、内視鏡60及びプローブタイプ光学像取り込み装置61の挿入方向と直交する体腔内観察部位の断面像が観察可能となる。
【0082】
次に、このプローブタイプ光学像取り込み装置を、内視鏡に組み込んだ内視鏡一体型光学像取り込み装置を図10と図11を用いて説明する。
【0083】
内視鏡70は、体腔内に挿入される挿入部71aと、この挿入部71aに基端に設けられ、挿入部71aを操作したりする操作部71bからなっている。
【0084】
この内視鏡70の挿入部71aの先端には、図11に示すように、挿入部71aと同軸方向に光学像取り込み装置10が配置されており、この光学像取り込み装置10の前面に照明ガラス74が配置され、光学像取り込み装置10からの観察光を挿入部71aと同軸方向に照射されるようになっている。
【0085】
さらに、この内視鏡70の挿入部71aの先端には、対物レンズ72と、この対物レンズ72の結像位置に撮像素子73とが配置されており、対物レンズ72で取り込んだ観察部位像を撮像素子73で撮像信号として操作部71b側へと出力するようになっている。
【0086】
なお、前記光学像取り込み装置10のスキャンミラーの傾斜駆動制御用の電位供給線や観察光と反射光導光用の光ファイバ、及び撮像素子73の駆動信号と撮像信号用の信号線等のユニバーサルケーブル75が挿入部71aから操作部71bへと配置され、かつ、操作部71bから図示ていない光源装置や光学像生成装置、及び撮像信号処理装置などへと接続されている。
【0087】
このように、前記プローブタイプ光学像取り込み装置と内視鏡一体型光学像取り込み装置を用いることで、通常の内視鏡の診断において観察部位を観察している際に、観察部位の断面像又は3次元画像による観察が必要な場合、光学像取り込み装置10、62,66を速やかに駆動させて必要な断面像の観察が可能となる。
【0088】
[付記]
以上詳述した本発明の実施形態によれば、以下のごとき構成を得ることができる。
【0089】
(付記1) 被検体に照射するための光を導光する導光手段と、
この導光手段からの光を集光し、その集光された光の焦点を被検体に照射する集光手段と、
上記集光手段から被検体に照射される光の焦点を上記集光手段の光軸と直交する所定の角度範囲で走査させるスキャンミラー手段と、
上記スキャンミラー手段は、上記集光手段に入射させる光の入射角を、所定の角度範囲で走査駆動する反射ミラーと、この反射ミラーを支持すると共に所定角度範囲で走査駆動する反射ミラー支持体とからなり、上記反射ミラーと反射ミラー支持体の走査駆動を制御する電位を供給する電気配線を上記反射ミラー支持体の光反射率よりも低い部材で上記反射ミラー支持体面に生成した配線手段と、
を具備したことを特徴とする光学像取り込み装置。
【0090】
(付記2) 上記配線手段の電気配線が上記反射ミラー支持体面のほぼ外周全域を囲んでいることを特徴とする請求項1記載の光学像取り込み装置。
【0091】
(付記3) 上記配線手段の電気配線が、光反射率の高位な導電部材で形成された導電膜層と、上記導電膜層の面上に反射率の低位な部材で形成された低光反射率層と、からなることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
【0092】
(付記4) 上記配線手段の電気配線が、光反射率の低位な部材を含有する導電部材で形成されていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
【0093】
(付記5) 上記導電膜層が金属導電膜で、かつ、上記低光反射率層が金属チッ化膜もしくは金属酸化膜からなる低反射率層であることを特徴とする請求項3に記載の光学像取り込み装置。
【0094】
(付記6) 上記光反射率の低位な部材がカーボンであることを特徴とする請求項4に記載の光学像取り込み装置。
【0095】
(付記7) 上記スキャンミラー手段は、被検体内に挿入される内視鏡挿入部の先端、または内視鏡のチャンネルに挿入可能なチューブ先端に設けられたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
【0096】
(付記8) 被検体に照射するための光を発生する光源手段と、この光源手段からの光を集光出射するための集光手段と、この集光手段によって被検体側に集光された焦点を上記集光手段の光軸と直交する方向に走査する光走査手段と、上記被検体からの戻り光を検出する光検出手段と、を有する光学像取り込み装置において、
上記光走査手段を構成するスキャンミラーデバイスと、
このスキャンミラーデバイスの面上に一体に形成された振れ角を変化できるミラー部と、
上記スキャンミラーデバイスの面上に配置された電気配線と、
を具備し、上記電気配線表面の反射率は、上記被検体に照射される光による上記スキャンミラーデバイスの面上の上記電気配線が設置されていない地肌の反射率に比べて低いことを特徴とする光学像取り込み装置。
【0097】
(付記9) 上記電気配線は、上記スキャンミラーデバイスの面上のほぼ全域に設けられたことを特徴とする付記8に記載の光学像取り込み装置。
【0098】
(付記10) 上記電気配線は、金属導電膜からなる層と、この金属導電膜からなる層の面上に形成される低反射率層とからなることを特徴とする付記8または9のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
【0099】
(付記11) 上記電気配線は、カーボンを含む導電性材と低反射率材とからなることを特徴とする付記8または9のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
【0100】
(付記12) 上記スキャンミラーデバイスは、被検体内に挿入可能な太さのチューブ内に実装され、その長手方向がチューブの軸方向と略並行に配置されていることを特徴とする付記8乃至11のいずれかに記載の画像取り込み装置。
【0101】
【発明の効果】
本発明の光学像取り込み装置は、観察光を反射させるミラー部の周囲から生じる反射光ノイズが低減でき、特に、ミラー部を支持するミラー支持体に設けられるミラー駆動制御電位の供給用配線をミラー支持体の基板よりも低反射率の部材で生成することで、反射光ノイズが大幅に削減された観察部位の反射光が得られ、ノイズの少ない断面像の観察が可能となる効果を有している。
【0102】
また、内視鏡と併用使用することで、観察部位の詳細観察が可能となる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係る光学像取り込み装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明に係る光学像取り込み装置の第1の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す断面図。
【図3】本発明に係る光学像取り込み装置の第1の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す平面図。
【図4】図2に示す本発明に係る光学像取り込み装置の楕円Aで示すコンタクト部39の構成を示す拡大図。
【図5】本発明に係る光学像取り込み装置の第2の実施形態に用いるスキャンミラーの構成を示す平面図。
【図6】図3に示す本発明に係る光学像取り込み装置の楕円Bで示すヒンジ211の構成を示す拡大図である。
【図7】本発明に係るプローブタイプの光学像内視鏡装置を内視鏡のチャンネルに挿通させた状態を説明する説明図。
【図8】本発明に係るプローブタイプの光学像取り込み装置の先端部の第1の構成を示す断面図。
【図9】本発明に係るプローブタイプの光学像取り込み装置の先端部の第2の構成を示す断面図。
【図10】本発明に係る内視鏡一体型光学像取り込み装置の内視鏡装置を示す平面図。
【図11】本発明に係る内視鏡一体型光学像取れ込み装置の挿入部先端の構成を示す断面図。
【図12】従来の光学像取り込み装置に用いるスキャンミラーの構成を示す斜視図。
【図13】従来の光学像取り込み装置に用いるスキャンミラーの作用を示す断面図。
【符号の説明】
10…光学像取り込み装置
11…ファイバ
12…固定反射ミラー
13…集中レンズ
14…スキャンミラー
15…ミラー部
17…プレートウェハ
18…凹部
19…ミラー支持体
20…ヒンジ
21…シリコン基板
22…ヒンジ
24〜28…パッド
29,30…反射部
31〜35…配線
36〜39…コンタクト部
42…薄膜シリコン
43…P+領域
44…シリコンチッ化膜
45…コンタクトパッド
46…金
47…クロム
48…チタンナイトライド
Claims (7)
- 被検体に照射するための光を導光する導光手段と、
この導光手段からの光を集光し、その集光された光の焦点を被検体に照射する集光手段と、
上記集光手段から被検体に照射される光の焦点を上記集光手段の光軸と直交する所定の角度範囲で走査させるスキャンミラー手段と、
上記スキャンミラー手段は、上記集光手段に入射させる光の入射角を、所定の角度範囲で走査駆動する反射ミラーと、この反射ミラーを支持すると共に所定角度範囲で走査駆動する反射ミラー支持体とからなり、上記反射ミラーと反射ミラー支持体の走査駆動を制御する電位を供給する電気配線を上記反射ミラー支持体の光反射率よりも低い部材で上記反射ミラー支持体面に生成した配線手段と、
を具備したことを特徴とする光学像取り込み装置。 - 上記配線手段の電気配線が上記反射ミラー支持体面のほぼ外周全域を囲んでいることを特徴とする請求項1記載の光学像取り込み装置。
- 上記配線手段の電気配線が、光反射率の高位な導電部材で形成された導電膜層と、上記導電膜層の面上に反射率の低位な部材で形成された低光反射率層と、からなることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
- 上記配線手段の電気配線が、光反射率の低位な部材を含有する導電部材で形成されていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
- 上記導電膜層が金属導電膜で、かつ、上記低光反射率層が金属チッ化膜もしくは金属酸化膜からなる低反射率層であることを特徴とする請求項3に記載の光学像取り込み装置。
- 上記光反射率の低位な部材がカーボンであることを特徴とする請求項4に記載の光学像取り込み装置。
- 上記スキャンミラー手段は、被検体内に挿入される内視鏡挿入部の先端、または内視鏡のチャンネルに挿入可能なチューブ先端に設けられたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光学像取り込み装置。
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JP2003139522A JP2004337464A (ja) | 2003-05-16 | 2003-05-16 | 光学像取り込み装置 |
Publications (1)
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ID=33528579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004337464A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006126443A1 (ja) * | 2005-05-23 | 2006-11-30 | Micro Precision Co. & Ltd. | 光偏向素子 |
-
2003
- 2003-05-16 JP JP2003139522A patent/JP2004337464A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006126443A1 (ja) * | 2005-05-23 | 2006-11-30 | Micro Precision Co. & Ltd. | 光偏向素子 |
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