以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるワイヤレスAVシステム1の構成を示すブロック図である。本実施形態のワイヤレスAVシステム1として、ディスプレイ分離型のワイヤレスTV受信機に適用した例である。また、図11は、ディスプレイ分離型のワイヤレスTV受信機であるワイヤレスAVシステム1の概略を示した説明図である。
図1および図11に示すように、ワイヤレスAVシステム1(無線通信システム)は、ベース機器としてのワイヤレスセンタユニット(以下、ワイヤレスセンタという)2と、ポータブル端末(無線端末)としてのテレビジョン(TV)本体ユニット(以下、TV本体という)3とから構成され、ワイヤレスセンタ2(通信装置,センタ装置)とTV本体3(通信装置,表示装置,端末装置)とはペアとなって無線伝送ネットワークを構成する。
図11に示すように、TV本体3は、バッテリ内蔵でワイヤレスである。また、リモコンを備えて、ビデオデッキなどのリモコン操作ができるようになっている。また、ワイヤレスセンタ2は、BSやU/VHF等のアンテナやDVDプレーヤやビデオデッキ等のAV機器等に接続されている。そして、ワイヤレスセンタ2からTV本体3へ、映像及び/又は音声データがワイヤレス伝送されるようになっている。また、ワイヤレスセンタ2とTV本体3との間でコマンドが双方向にワイヤレス伝送されるようになっている。
図1に示すように、ワイヤレスセンタ2は、BS端子11,U/VHFアンテナ端子12,ダイバーシティ端子13の各アンテナ端子と、デジタルVTR,DVDプレーヤなどの機器を接続するビデオ1入力端子(S端子付き)14,ビデオ2入力端子(デコーダ入力)15,ビデオ3入力端子(モニタ/BS出力兼用)16と、AC電源17またはCar−DC電源18から電力が供給される電力供給端子とを備える。
TV本体3は、デジタルVTR,DVD(Digital Versatile Disc)プレーヤなどの機器を接続するビデオ4入力端子(TV出力兼用)21と、AC電源22またはCar−DC電源23から電力が供給される電源入力端子とを備える。
TV本体3は、ワイヤレスセンタ2と分離可能でバッテリ内蔵により携帯又は可搬できる薄型表示装置であり、例えば液晶テレビジョン(以下、液晶テレビという)、無機EL/有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどの種々の表示装置を含む広い概念であり、表示機構により限定されるものではない。また、本明細書において、TV本体3は、主として表示出力機能や音響出力機能などを有し、一方、ワイヤレスセンタ2は、主としてチューナ部やTV本体3を制御する制御機能などを収容する。本実施の形態によるTV本体3は、薄型表示装置として液晶テレビを例にして説明する。
ワイヤレスセンタ2とTV本体3間は、IEEE802.11規格に準拠するSS(Spread Spectrum:スペクトラム拡散)無線方式によりデータ(映像及び/又は音声データ)が送受信される。最近、周波数帯として5GHz帯が開放され、2.4GHz帯の代わりに5GHz帯を用いる態様でもよい。ワイヤレスセンタ2からTV本体3へのデータ伝送は、MPEG(Moving Picture Expert Group)2の映像圧縮フォーマットを用いて、動画像伝送やDVD−Video、デジタル放送を10Mbpsを超える通信回線で伝送する。また、ワイヤレスセンタ2とTV本体3間のコマンド(伝送チャンネル変更情報を含む制御コマンド)伝送は、SS無線方式により行う。
MPEGビデオやMPEGオーディオの符号化されたストリーム(ビット列)、さらに他の符号化ストリームも含めて実際のアプリケーションに適用する場合には、同期を含めて符号化ストリームを多重化して統合し1本化するとともに、そのストリームを蓄積メディアやネットワーク等が持つ、固有の物理フォーマットやプロトコルに適合したデータ形式にする必要がある。
MPEG2システムには、MPEG1と同様に1つのプログラムを構成するプログラム・ストリーム(MPEG2−PS,PS:Program Stream)と、複数のプログラムを構成できるトランスポート・ストリーム(MPEG2−TS,TS:Transport Stream)とがある。
MPEGストリームは、1ビットのフラグも多数あるがヘッダなどの各単位ごとにバイト整列されたバイト・ストリームである。MPEGシステム全体に共通した構造として固定長でないデータ部分には、長さを示す情報が先行して置かれ、不要な場合はその部分をスキップしたり、次のデータ群の先頭を確認して信頼性の高い分離処理ができるデータ構造となっている。
MPEG2符号化方式に準拠し、圧縮された映像、音声信号を受信する装置は、復号化側において映像、音声データのオーバーフロー、アンダーフローを防止するために、符号化側での映像、音声サンプリング周波数と、復号化側での映像、音声サンプリング周波数またはSTC(System Time Clock)を一致させる必要がある。
そのため、復号化装置ではMPEG2システム規格(ISO/IEC規格13818−1)で規定されたPCR(Program Clock Reference:プログラム時刻基準参照値)またはSCR(System Clock Reference:システム時刻基準参照値)を用いることにより、符号化側の映像、音声サンプリング周波数と復号化側の映像、音声サンプリング周波数を一致させている。
図2は、上記ワイヤレスAVシステム1のワイヤレスセンタ2の構成を示すブロック図である。
図2において、ワイヤレスセンタ2は、BS端子11に接続され選局信号41によりBS放送を受信・選局するBSチューナ31と、U/VHFアンテナ端子12に接続され選局信号41によりU/VHF放送を受信・選局するU/VHFチューナ32と、BSチューナ31又はU/VHFチューナ32で受信・選局された映像・音声(AV)信号を復調する映像・音声復調部33と、音声切換信号42により受信した音声とEPG(Electrical Program Guide:電子番組ガイド)などの番組に関する情報とを切換える音声切換部34と、ソース選択信号43により受信した映像・音声情報、番組に関する情報、ビデオ1入力端子(外部入力1)14、ビデオ2入力端子(デコーダ入力)(外部入力2)15、ビデオ3入力端子(モニタ/BS出力兼用)(外部入力3)16からの外部入力情報を選択する第1のセレクタ35と、TVコマンド信号44を送受信して第1のセレクタ35により選択されたデータをMPEG2の映像圧縮フォーマットに変換し、SS無線方式によりTV本体3に送信するSS送受信ユニット36(通信手段,通信状態検出手段,通信状態送信手段)と、選局信号41,音声切換信号42,ソース選択信号43等を送信するとともに、TVコマンド信号44を送受信して装置全体の制御を行うワイヤレスセンタマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)37(制御手段)と、ワイヤレスセンタマイコン37の制御プログラム、通信制御データ、さらに伝送チャンネル変更プログラム等の種々のデータを記憶する電気的に書換可能な不揮発性メモリであるEEPROM(electrically erasable programmable ROM)38(記憶手段)とを備えて構成される。
ワイヤレスセンタ2は、放送受信用チューナを複数(ここでは2台)備え、複数のBSチューナ31,U/VHFチューナのうち少なくとも1つは地上デジタル放送受信可能なチューナであってもよい。
SS送受信ユニット36は、第1のセレクタ35により選択されたデータをデジタル信号に変換するA/D変換部51、データをMPEG2の映像圧縮フォーマットに変換するMPEG2エンコーダ52、送信データをSS無線方式により送信するSS無線機及び無線制御部からなるSS無線送受信エンジン53、及びSS送受信ユニット36の各部を制御するとともに、電波状態を検出する第1のSS−CPU(Central Processing Unit)54を備えて構成される。
SS無線送受信エンジン53は、TV本体3のSS送受信ユニット61(図3で後述する)に、MPEG2ストリームやコマンド等を送信する送信機能と、SS送受信ユニット61との間でコマンド等を受信する受信機能とを備える。
EEPROM38に書き込むプログラムを変えることによってワイヤレスセンタ2及びTV本体3における各種の仕様を変更することができる。すなわち、最近ではシステム開発のデバッグごとにマスクROMを変更する時間損失を回避するため、プログラムROMを不揮発性メモリ、例えばEPROM,EEPROMとし、プログラム開発・修正時間の大幅な短縮を図っている。また、プログラムをダウンロードしてEEPROMのプログラム内容を書き換えるようにすれば機能のアップグレードや機能の変更を容易に行うことが可能になる。
図3は、上記ワイヤレスAVシステム1のTV本体3の構成を示すブロック図である。
図3において、TV本体3は、TVコマンド信号71を送受信してワイヤレスセンタ2のSS送受信ユニット36から送信されたMPEG2ストリームやコマンド伝送データを受信するとともに、受信したMPEG2ストリームなどを元データにデコード(復元)するSS送受信ユニット61(通信手段,通信状態検出手段,通信状態取得手段)と、SS送受信ユニット61により復元したデータとビデオ4入力端子(TV出力兼用)(外部入力4)21を介して外部から入力されるAV信号とをソース選択信号72により選択する第2のセレクタ62と、映像信号を表示し音声信号を出力するLCD,スピーカ等からなるTV部63(表示手段)と、テレビ放送などの原画像とOSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)表示との画像重畳処理をOSD出力信号73により行うOSD合成部69と、TVコマンド信号71を送受信するとともに、ソース選択信号72、OSD出力信号73等を送信して装置全体の制御を行うTVマイコン64(制御手段)と、TVマイコン64の制御プログラム、通信制御データ、さらに伝送チャンネル変更プログラム等の種々のデータを記憶する電気的に書換可能な不揮発性メモリであるEEPROM65(記憶手段)と、図示しないリモートコントロール装置(以下、リモコン装置という)からの制御コマンドを受光するリモコン受光部66と、バッテリ67と、バッテリ67の充放電を制御するバッテリチャージャマイコン68とを備えて構成される。
SS送受信ユニット61は、SS無線方式により送信されたデータを受信するSS無線機及び無線制御部からなるSS無線送受信エンジン81、受信したMPEG2ストリームをデコードするMPEG2デコーダ82、デコードされたデータをアナログ信号に変換するD/A変換部83、及びSS送受信ユニット61の各部を制御するとともに、電波状態を検出する第2のSS−CPU84(通信状態検出手段)を備えて構成される。
SS無線送受信エンジン81は、ワイヤレスセンタ2のSS送受信ユニット36からのMPEG2ストリームやコマンド等を受信する受信機能と、SS送受信ユニット61からコマンド等を送信する送信機能とを備える。
特に、第2のSS−CPU84は、受信電波の電界強度、エラー率、エラー率に基づく再送要求によりワイヤレスセンタ2とTV本体3間の通信状態(電波の強弱、通信路の妨害)を検出する電波状態検出手段としての機能を備える。検出された電波状態を示す情報は、TVコマンド信号71としてTVマイコン64に送られる。なお、通信状態の検出は、受信電波の電界強度、エラー率、およびエラー率に基づく再送要求のうち、何れか1つを利用してもよいし、2つ以上を組み合わせて利用してもよい。また、ワイヤレスセンタ2のSS送受信ユニット36にコマンド伝送してもよい。
本実施の形態では、TV本体3の第2のSS−CPU84が上記電波状態検出機能を備える構成を示したが、ワイヤレスセンタ2の第1のSS−CPU54が同様の機能を備え、検出した電波状態を示す情報をワイヤレスセンタ2からTV本体3にコマンド伝送する態様でもよい。あるいは、第1のSS−CPU54及び第2のSS−CPU84双方が電波状態検出機能を備える構成でもよい。さらに、上記電波状態検出機能をTVマイコン64又はワイヤレスセンタマイコン37が行う態様でもよい。
TVマイコン64は、CPU、記憶手段等からなり、AV機器コントロール処理の実行を含む装置全体の制御を行う。上記記憶手段は、ROM、RAM、及び電気的に書換可能な不揮発性メモリであるEEPROMやフラッシュROMなどを備え、プログラム、通信制御データ、さらに端末の識別コード等の種々のデータを記憶する。
特に、TVマイコン64は、ネットワークに接続されたAV機器を、少なくとも送信機器と受信機器とに分けてTV部63の表示画面上にグラフィック表示するとともに、距離又は通信状態に応じてAV機器の表示を変える制御を行う。すなわち、TVマイコン64は、ネットワークに接続された全てのAV機器を、画面上で遠近感を示すようにグラフィック表示する制御を行う。
また、TVマイコン64は、内部にOSD発生部110(表示制御手段)を有し、番組のチャンネル、時刻、音量などの情報をテレビ等の画面上に表示制御する。TV等の映像装置、テレビ会議システム等の電子機器では、番組のチャンネル、時刻、音量などの情報をテレビ画面上に表示することが一般的になっている。OSDのデータは画像ではなく、ビットマップと呼ばれる形式で保持されており、このビットマップからY,Cb,Crで表されるYUV形式の画素値に変換され、その変換された画素がテレビ放送などの原画像の上に重畳される。また、TV出力兼用ビデオ4入力端子(外部入力4)21に図示しないDVD等の画像再生装置を接続すれば、表示画面上に再生画像に重畳してOSD表示が可能である。なお、テレビ放送などの原画像とOSD表示との画像重畳処理は、OSD合成部69が行う。
ネットワークに接続されたAV機器は、TV部63の表示画面上に再生画像に重畳してOSD表示される。なお、本実施の形態では、OSD表示としているが、表示画面上に映像の他にグラフィックな表示ができるものであればどのような表示方法でもよく、例えばアプリケーション実行によりグラフィック画像を合成表示する態様でもよい。
ネットワーク上の各AV機器が、送信機器と受信機器とに大別して表示され、さらに、受信機器は映像機器と音響機器とに分けて表示される。すなわち、ネットワーク中の全てのAV機器を、TV部63上で表示する。
また、図示は省略するが、TV本体3は、スピーカ、キー入力部、カード型外部拡張記憶媒体を挿脱するためのスロット等を備え、カード型外部拡張記憶媒体を該スロットに装着してデータを直接読み取る構成としてもよい。カード型外部拡張記憶媒体は、例えば電源バックアップにより書き込まれた情報を保持するSRAM(Static RAM)カードや電源バックアップが不要なフラッシュメモリ等からなるコンパクトフラッシュ(登録商標)(Compact Flash)(CF)、スマートメディア(Smart Media(登録商標))、メモリースティック(商標)、さらにはコンパクトフラッシュ(登録商標)と同程度の大きさ又はPCカードTypeIIに装着可能な超小型ハードディスクドライブ(HDD)等である。
リモコン受光部66は、IR(Infrared:赤外線)を使用する光通信ポート部であり、TV本体3又はワイヤレスセンタ2に対して各種操作を行うリモコン装置からの光信号を受光する。具体的には、赤外線を利用してデータを伝送するための規格であるIrDA(Infrared Data Association),ASK(Amplitude Shift Keying)等に準拠して光通信を行うためのI/Oポート、又は電波による無線通信ポートである。
バッテリ67は、TV本体3各部に所定の電源を供給する。バッテリチャージャマイコン68は、バッテリ67が充電可能状態になったとき、例えばTV本体3がワイヤレスセンタ2やその他のクレードル等に装着されたことを検知したり、AC電源22またはCar−DC電源23に接続されたことを検知したりすると、バッテリ67の充電媒体に対し電力供給端子(いずれも図示略)を介して充放電の制御を行う。バッテリチャージャマイコン68は、具体的にはバッテリパックの放電電流を積算し、バッテリパックの残存容量が所定値以下になったと判断したときに充電を開始するとともに、充電時にはバッテリパックへの充電電流を積算しバッテリパックが満充電状態になったと判断したときに充電を停止させる。充電されたバッテリ67は、TV本体3が商用電源から切り離された場合に携帯TVの主電源となり、本体各部に電力を供給する。
以下、上述のように構成されたワイヤレスAVシステム1の動作を説明する。
図4は、複数の送受信機によるネットワーク構成を示す図である。図示のように、部屋Aには送信機A−1及び送信機A−2とその受信機があり、部屋Bには送信機B−1及び送信機B−2があり、部屋Cには送信機C−1及び送信機C−2がある。送信機A−1,A−2,B−1,B−2,C−1,C−2は、上述したワイヤレスAVシステム1のワイヤレスセンタ2に、受信機は、ワイヤレスAVシステム1のTV本体3にそれぞれ対応する。
家庭内AVネットワークを実現するための技術として、例えば2000年1月に標準化が完了したHAVi(Home Audio/Video Interoperability)Architectureと呼ばれる標準仕様がある。この仕様は、HAVi V1.0 Specification版の概要部分(1 Generalの1.1 Scope)に記述されているように、家庭用電化製品やコンピュータを接続して、ユーザが或る機器を使って別の機器を操作するためのインタフェースを提供するためのものである。
HAVi仕様書では、一例としてIEEE1394とIEC(International Electrotechnical Commission)61883準拠の家庭用電化製品とによるネットワークの構築を想定している。また、同仕様書の同概要部分に記述のように、HAViによって実現されたネットワークに接続されている機器をすべてのユーザが自由に使用できる。このように、HAViに基づいて家庭内にあるAV機器を接続してAVネットワークを構築することにより、ユーザは離れた部屋にあるAV機器であっても自由に組み合わせて使用できる。
ワイヤレスAVシステム1としては、無線LAN、Bluetooth(商標)、UWB(Ultra Wideband)などが使用される。無線LANは、無線LAN機能を持つ携帯ノート型パソコン、PDA(Personal Digital Assistants)などの携帯情報端末に幅広く用いられている。より低消費電力が要求される携帯電話機では、Bluetooth(商標),UWBなどの小電力近距離双方向無線通信方式が注目されている。Bluetooth(商標)は、マスタ(サーバ)とスレーブ(クライアント)との間で近距離の双方向無線通信を行うシステムであり、地球上の任意の場所で機器間の通信を可能にするため、全世界で使える2.4GHz周波数帯を使用する。
図5は、図4のネットワーク構成を受信機(TV本体3)の表示画面に表示する方法を説明する図である。図示のように、ネットワーク上の各AV機器が、各部屋ごとに送信機及び受信機からなる無線通信装置として表示される。すなわち、ネットワーク中の全ての無線通信装置を、TV部63上で表示する。図5では、部屋Aの送信機A−1及び送信機A−2と、部屋Bの送信機B−1及び送信機B−2と、部屋Cの送信機C−1及び送信機C−2とが、TV部63上にアイコンにより表示される。また、機種名等の詳細情報も表示される。
ネットワークに接続されたAV機器を表示する場合、上記各AV機器はユーザが位置しかつ受信機が位置する部屋Aを中心として近い距離のものほど、画面上に大きく表示される。例えば、部屋Bが部屋Aから最も遠くにある場合、部屋Bにある送信機B−1及び送信機B−2は最も小さく表示される。図5の例では、距離に応じて機器の表示の大きさを変える例であるが、これは一例であり、表示の濃淡や色を変えたり、3D表示できる表示装置であれば遠近感を表す表示効果を利用して表示したりする形態でもよい。あるいは、これらの組み合わせも可能である。
次に、図4に示されるネットワーク構成を図5に示されるように表示画面に表示するための処理手順について図6および図7に基づいて説明する。図6は、この表示処理手順を示すフロー図である。図7は、上記表示画面に各部屋を示す表示枠と、各送信機を示す画像とを表示する位置の詳細を示している。図7では、表示画面の水平方向をX方向とし、垂直方向をY方向としている。また、表示画面の左上を座標(0,0)としている。
ここで、各機器(送信機)は、どの部屋に位置するかが予め登録されているものとする。すなわち、上記ネットワーク構成では、部屋Aには、送信機A−1および送信機A−2が位置し、部屋Bには、送信機B−1および送信機B−2が位置し、部屋Cには、送信機C−1および送信機C−2が位置することが受信機(TV本体3)に予め登録されている。
図6に示されるように、まず、各送信機A−1,A−2,B−1,B−2,C−1,C−2の受信感度Ra1,Ra2,Rb1,Rb2,Rc1,Rc2をそれぞれ求める(ステップS100。以下、単に「S100」と記載することがある。他のステップについても同様である。)。次に、各部屋A,B,Cに存在する送信機の平均受信感度Ra=(Ra1+Ra2)/2,Rb=(Rb1+Rb2)/2,Rc=(Rc1+Rc2)/2をそれぞれ求める(S101)。
次に、求めた平均受信感度Ra,Rb,Rcから、各部屋A,B,Cを示す表示枠の大きさを求める(S102)。すなわち、各部屋A,B,Cの表示枠におけるX方向の長さLxa,Lxb,LxcとY方向の長さLya,Lyb,Lycとを、Lxa:Lxb:Lxc=Lya:Lyb:Lyc=Ra:Rb:Rcを満足するように決定する。
次に、各部屋A,B,Cの表示枠を表示画面に描画するように表示制御する(S103)。すなわち、まず、図7に示されるように、各部屋A,B,Cの表示枠の中心座標(Xa,Ya),(Xb,Yb),(Xc,Yc)を、表示画面に均等に配置されるように求める。次に、求めた各部屋A,B,Cの表示枠の中心座標と、ステップS102で求めた各部屋A,B,Cの表示枠の大きさとに基づいて、各部屋A,B,Cの表示枠を表示画面に描画させる。例えば、部屋Aに関しては、各頂点の座標が(Xa−Lxa/2,Ya−Lya/2),(Xa+Lxa/2,Ya−Lya/2),(Xa−Lxa/2,Ya+Lya/2),(Xa+Lxa/2,Ya+Lya/2)となる表示枠が描画される。
次に、各送信機の受信感度から、各部屋に存在する送信機(機器)を示す画像の大きさを求める(S104)。具体的には、送信機A−1,送信機A−2を示す画像のX方向の長さLxa1,Lxa2とY方向の長さLya1,Lya2とを、Lxa1:Lxa2=Lya1:Lya2=Ra1:Ra2を満足するように決定する。同様に、送信機B−1,送信機B−2を示す画像のX方向の長さLxb1,Lxb2とY方向の長さLyb1,Lyb2とを、Lxb1:Lxb2=Lyb1:Lyb2=Rb1:Rb2を満足するように決定し、送信機C−1,送信機C−2を示す画像のX方向の長さLxc1,Lxc2とY方向の長さLyc1,Lyc2とを、Lxc1:Lxc2=Lyc1:Lyc2=Rc1:Rc2を満足するように決定する。
そして、各送信機を示す画像を、該送信機が存在する部屋を示す表示枠内にそれぞれ描画するように表示制御する(S105)。例えば、送信機A−1に関しては、部屋Aの表示枠内に、X方向の長さがLxa1となり、Y方向の長さがLya1となる画像が描画される。
以上説明したように、本実施の形態に係るワイヤレスAVシステム1は、ベース機器としてのワイヤレスセンタ2と、端末装置としてのTV本体3とから構成され、TV本体3は、ワイヤレスセンタ2のSS送信ユニット36から送信されたMPEG2ストリームやコマンド伝送データを受信するとともに、受信したMPEG2ストリームなどをデコードするSS受信ユニット61と、映像信号に基づいて表示出力し音声信号に基づいて音声出力するTV部63と、装置全体の制御を行うTVマイコン64と、受信電波の電界強度、エラー率、エラー率に基づく再送要求によりワイヤレスセンタ2およびTV本体3間の通信状態を検出する第2のSS−CPU84とを備える。TVマイコン64は、ネットワークに接続されたAV機器を、TV部63の画面上で遠近感を示すようにアイコン等でOSD表示する。
これにより、ユーザが見ているTV本体3に近いAV機器ほど大きく表示され、離れた部屋にあるAV機器は小さく表示されることになりネットワークに接続されているAV機器等の接続状況を感覚的に分りやすく知ることができる。また、各部屋に位置する送信機を部屋毎に表示することにより、受信機から送信機までの距離が似ている複数の送信機であっても、部屋が異なることにより、送信機の位置を容易に識別することができる。
なお、本実施の形態では、ネットワークに接続されているAV機器をTV部63にOSD表示することにより、接続状況を知らせるようにしているが、OSD表示に限らずどのような表示方法でもよい。
また、本実施の形態では、通信状態に応じて距離を判別しているが、GPS(Global Positioning System)を用いて位置を検出するものでもよく、同様の効果を得ることができる。但し、本実施の形態のように電波強度、エラー率、エラー率に基づく再送要求を用いるものは、既設の部材をそのまま用いることができること、ソフトウェアの変更のみで実現できることから容易かつ低コストで実施できる効果がある。
また、本実施の形態では、通信状態の検出をTV本体3のSS送受信ユニット61が行っているが、ワイヤレスセンタ2のSS送受信ユニット36が通信状態の検出を行い、検出結果をTV本体3のSS送受信ユニット61に無線送信することもできる。この場合、通信状態の検出をTV本体3で行う必要がないから、TV本体3の小型化、低消費電力化を図ることができる。
さらに、送信機(ワイヤレスセンタ2)が他の送信機(ワイヤレスセンタ2)との通信状態を検出し、検出結果を受信機(TV本体3)に送信することもできる。図8は、受信機だけでなく、送信機A−2,C−1も、受信機および他の送信機のそれぞれとの通信状態を検出した検出結果を表形式で示す図である。図示のような検出結果を受信機が取得することにより、図4に示されるように、受信機と送信機との間の平面上の位置関係を受信機の表示画面に表示させることができ、送信機の位置を一層容易に把握することができる。
また、TV本体3は、通信可能なワイヤレスセンタ2のうち、通信リンクが確立されたワイヤレスセンタ2との通信状態を取得しても良い。この場合、ユーザが通信を所望するワイヤレスセンタ2との通信状態を把握できるため、通信状態が改善されるようにTV本体3を移動させることができる。
以上、本発明のワイヤレスAVシステムにおける機器制御システムについて、具体的な実施の形態を示して説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上記各実施形態又は他の実施形態にかかる発明の構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
また、上記実施形態では、ワイヤレスAV機器として携帯TVを用いているが、TV受信機に限らず無線通信機能を持った又はその融合された装置に適用可能である。例えば、AV機器として、VTR(Video Tape Recorder)のほか、HDDやDVDに記録する記録再生装置でもよい。また、データ送受信の可能な装置として、パソコンに代表される情報機器機能に融合された装置であってもよく、全てのシステムに適用可能である。また、送受信データの内容はどのようなものであってもよい。
また、本実施の形態では、TV受信機で説明したが、これに限定されるものではなく、前述のように、チューナとパソコンや、チューナを使用する他のAV機器にも応用できる。
また、上記無線通信装置及びワイヤレスAVシステムを構成する各処理部等の種類、設定情報の種類・形式などは前述した実施形態に限られない。特に、HAViに準拠する機器に適用して好適である。
また、チューナとして、BSチューナとUHF/VHFチューナの2つの放送を例に挙げているが、CSチューナなど放送の種類や数はこれに限定されるものではない。
また、本実施の形態では無線通信装置及びワイヤレスAVシステムという名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、無線通信機器、AV機器、機器コントロールシステム等であってもよい。
以上説明したワイヤレスAVシステムは、このワイヤレスAVシステムを機能させるためのプログラムでも実現される。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。本発明では、この記録媒体として、メインメモリそのものがプログラムメディアであってもよいし、また外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
いずれの場合においても、格納されているプログラムはCPUがアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいはいずれの場合もプログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
さらに、図示されていないが、外部の通信ネットワークとの接続が可能な手段を備えている場合には、その通信接続手段を介して通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように、流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
なお、本実施の形態は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、以下のように構成することができる。
すなわち、本発明に係る表示装置は、上記課題を解決するため、複数の送信装置から無線送信されたデータを受信する受信手段と、情報を表示出力する表示手段と、自装置の動作を制御する制御手段とを備えており、該制御手段は、前記受信手段の受信状態を検出する受信状態検出手段と、前記送信装置のそれぞれを示す画像を、前記受信状態検出手段が検出した受信状態に基づいて表示するように前記表示手段を表示制御する表示制御手段とを備える構成である。
ここで、受信状態は、受信電波の電界強度および受信したデータのエラー率の何れか1つ、またはそれらの組合せに基づいて検出することができる。
上記の構成によると、受信状態検出手段が受信手段の受信状態を検出し、検出した受信状態に基づいて、表示制御手段が各送信装置の画像を表示するように表示手段を制御している。受信状態は、送信装置と表示装置との間の障害物にも依存するが、基本的には、送信装置と表示装置との間の距離に依存する。したがって、受信状態に基づいて、各送信装置の画像を表示することにより、ユーザが表示装置から各送信装置までの大まかな遠近を容易に把握することができ、所望の送信装置を探し出すことが容易となる。
本発明に係る表示装置は、上記課題を解決するため、複数の通信装置のそれぞれとデータの無線通信を行う通信手段と、情報を表示出力する表示手段と、自装置の動作を制御する制御手段とを備えており、該制御手段は、前記通信手段の通信状態を検出する通信状態検出手段と、前記通信装置のそれぞれを示す画像を、前記通信状態検出手段が検出した通信状態に基づいて表示するように前記表示手段を表示制御する表示制御手段を備える構成である。
ここで、通信状態は、受信電波の電界強度、受信したデータのエラー率、および該エラー率に基づくデータの再送要求回数の少なくとも1つに基づいて検出することができる。
上記の構成によると、通信状態検出手段が通信手段の通信状態を検出し、検出した通信状態に基づいて、表示制御手段が各通信装置の画像を表示するように表示手段を制御している。通信状態は、通信装置と表示装置との間の障害物にも依存するが、基本的には、通信装置と表示装置との間の距離に依存する。したがって、通信状態に基づいて各通信装置の画像を表示することにより、ユーザが表示装置から各通信装置までの大まかな遠近を容易に把握することができ、所望の通信装置を探し出すことが容易となる。
なお、前記表示制御手段は、前記通信状態検出手段が検出した通信状態に基づいて、自装置からの遠近を決定し、決定した遠近に基づいて、前記通信装置のそれぞれを示す画像を表示することが望ましい。この場合、各通信装置の画像を遠近に基づいて表示するので、ユーザが表示装置から各通信装置までの大まかな遠近をいっそう容易に把握することができ、所望の通信装置を探し出すことがいっそう容易となる。
ここで、遠近に基づいて画像を表示するには、例えば、遠近法に基づいて、近くに位置する通信機器の画像を大きく表示し、遠くに位置する通信機器の画像を小さく表示することが考えられる。或いは、3D表示で奥行きを表現することが考えられる。
また、前記通信状態検出手段は、通信リンクが確立された前記通信装置との通信状態を検出することが望ましい。この場合、ユーザが通信したい通信装置との受信状態を把握できるため、受信状態が改善されるように表示装置を移動させることができる。
また、前記表示制御手段は、前記通信装置のそれぞれを示す画像を、前記通信状態検出手段が検出した通信状態に応じた形態で表示するように前記表示手段を表示制御することが望ましい。
ここで、形態としては、画像の形状、寸法、色などが挙げられる。また、通信状態に応じた形態としては、例えば、通信状態が良好である場合には、画像の輪郭を鮮鋭化したり、画像の寸法を大きくしたり、画像の色を濃くしたりすることが考えられる。一方、通信状態が不良である場合には、画像の輪郭を暈かしたり、寸法を小さくしたり、色を淡くしたりすることが考えられる。したがって、上記の構成によると、ユーザが表示装置から各送信装置までの大まかな遠近を感覚的に把握することができ、所望の送信装置を迅速に探し出すことができる。
また、前記通信装置が位置する部屋の情報を記憶する記憶手段をさらに備えており、前記表示制御手段は、前記部屋のそれぞれに関して、前記通信状態検出手段が検出した通信状態のうち、前記部屋に位置する通信装置の通信状態に基づいて、前記部屋を示す画像を表示するように表示制御することが望ましい。この場合、表示装置から通信装置までの距離が似ている複数の通信装置であっても、部屋が異なることにより、通信装置の位置を容易に識別することができる。
本発明に係る無線通信システムは、上記課題を解決するため、1または複数の通信装置が表示装置と無線通信可能に接続された無線通信システムであって、前記通信装置は、前記表示装置とデータの無線通信を行う通信手段と、自装置の動作を制御する制御手段とを備えており、前記表示装置は、前記通信装置とデータの無線通信を行う通信手段と、情報を表示出力する表示手段と、自装置の動作を制御する制御手段とを備えており、前記通信装置の制御手段は、前記通信手段の通信状態を検出する通信状態検出手段と、前記通信状態検出手段が検出した通信状態を、前記通信手段を介して前記表示装置に送信する通信状態送信手段を備えており、前記表示装置の制御手段は、前記通信装置の通信状態検出手段が検出した通信状態を、前記通信手段を介して取得する通信状態取得手段と、前記通信装置を示す画像を、前記通信状態取得手段が取得した通信状態に基づいて表示するように前記表示手段を表示制御する表示制御手段とを備える構成である。
ここで、通信状態は、受信電波の電界強度、受信したデータのエラー率、および該エラー率に基づくデータの再送要求回数の少なくとも1つに基づいて検出することができる。
上記の構成によると、通信状態検出手段が通信手段の通信状態を検出し、検出した通信状態に基づいて、表示制御手段が各通信装置の画像を表示するように表示手段を制御している。通信状態は、通信装置と表示装置との間の障害物にも依存するが、基本的には、通信装置と表示装置との間の距離に依存する。したがって、通信状態に基づいて各通信装置の画像を表示することにより、ユーザが表示装置から各通信装置までの大まかな遠近を容易に把握することができ、所望の通信装置を探し出すことが容易となる。
また、通信装置が通信状態の検出を行うので、表示装置が通信状態検出手段を備える必要がない。したがって、表示装置の小型化、低消費電力化が可能である。このことは、表示装置が携帯電話機、PDAなどの携帯型端末装置において好適である。
なお、前記表示装置の前記表示制御手段は、前記通信状態取得手段が取得した通信状態に基づいて、自装置からの遠近を決定し、決定した遠近に基づいて、前記通信装置を示す画像を表示するように前記表示手段を表示制御することが望ましい。この場合、各通信装置の画像を遠近に基づいて表示するので、ユーザが表示装置から各通信装置までの大まかな遠近をいっそう容易に把握することができ、所望の通信装置を探し出すことがいっそう容易となる。
ここで、遠近に基づいて画像を表示するには、例えば、遠近法に基づいて、近くに位置する通信機器の画像を大きく表示し、遠くに位置する通信機器の画像を小さく表示することが考えられる。或いは、3D表示で奥行きを表現することが考えられる。
また、前記表示装置の前記通信状態取得手段は、通信リンクが確立された前記通信装置との通信状態を取得することが望ましい。この場合、ユーザが通信したい通信装置との受信状態を把握できるため、受信状態が改善されるように表示装置を移動させることができる。
また、前記表示装置の前記表示制御手段は、前記通信装置を示す画像を、前記通信状態取得手段が取得した通信状態に応じた形態で表示するように前記表示手段を表示制御することが望ましい。この場合、上述のように、ユーザが表示装置から各送信装置までの大まかな遠近を感覚的に把握することができ、所望の送信装置を迅速に探し出すことができる。
また、前記表示装置は、前記通信装置が位置する部屋の情報を記憶する記憶手段をさらに備えており、前記表示装置の前記表示制御手段は、前記部屋のそれぞれに関して、前記通信状態取得手段が取得した通信状態のうち、前記部屋に位置する通信装置の通信状態に基づいて、前記部屋を示す画像を表示するように表示制御することが望ましい。この場合、表示装置から通信装置までの距離が似ている複数の通信装置であっても、部屋が異なることにより、通信装置の位置を容易に識別することができる。
本発明に係る無線通信システムは、上記の構成において、前記通信装置は、複数台であり、各通信装置は、前記通信手段が、前記表示装置とともに他の通信装置とデータの無線通信を行っており、前記通信状態検出手段が、前記表示装置とともに他の通信装置との通信状態を検出しており、前記表示装置の表示制御手段は、前記通信状態取得手段が取得した各通信装置における通信状態に基づいて、前記通信装置を示す画像を表示するように前記表示手段を表示制御する構成である。
ところで、通信状態により、表示装置から各通信装置までの大まかな遠近といった直線(1次元)上の位置関係は容易に把握できるが、さらに表示装置から各通信装置への方向を追加した平面(2次元)上の位置関係は、指向性を有する電磁波を送受信しない限り容易に把握することが困難である。
これに対し、上記の構成によると、各通信装置が、表示装置および他の通信装置のそれぞれとの通信状態を検出し、これらの検出した通信状態に基づいて、各通信装置を示す画像を表示している。この場合、或る通信装置が、表示装置および他の通信装置のそれぞれとの大まかな遠近を把握できるので、表示装置と通信装置との間の平面上の位置関係を容易に把握することができる。
なお、上記構成では、表示装置との通信状態の検出も通信装置が行っているが、表示装置が各通信装置との通信状態を検出する通信状態検出手段をさらに備えることにより、表示装置が行うこともできる。
本発明に係る表示装置の制御方法は、上記課題を解決するため、複数の送信装置から無線送信されたデータを受信する受信手段と、情報を表示出力する表示手段とを備える表示装置の制御方法であって、前記受信手段の受信状態を検出し、検出した受信状態に基づいて、前記送信装置のそれぞれを示す画像を表示する方法である。
上記の方法によると、受信手段の受信状態を検出し、検出した受信状態に基づいて、各送信装置の画像を表示する。受信状態は、送信装置と表示装置との間の障害物にも依存するが、基本的には、送信装置と表示装置との間の距離に依存する。したがって、受信状態に基づいて、各送信装置の画像を表示することにより、ユーザが表示装置から各送信装置までの大まかな遠近を容易に把握することができ、所望の送信装置を探し出すことが容易となる。
本発明に係る表示装置の制御方法は、上記課題を解決するため、複数の通信装置のそれぞれとデータの無線通信を行う通信手段と、情報を表示出力する表示手段とを備える表示装置の制御方法であって、前記通信手段の通信状態を検出し、検出した通信状態に基づいて、前記通信装置のそれぞれを示す画像を表示する方法である。
上記の方法によると、通信手段の通信状態を検出し、検出した通信状態に基づいて、各通信装置の画像を表示する。通信状態は、通信装置と表示装置との間の障害物にも依存するが、基本的には、通信装置と表示装置との間の距離に依存する。したがって、通信状態に基づいて各通信装置の画像を表示することにより、ユーザが表示装置から各通信装置までの大まかな遠近を容易に把握することができ、所望の通信装置を探し出すことが容易となる。
本発明に係る無線通信システムの制御方法は、上記課題を解決するため、1または複数の通信装置が表示装置と無線通信可能に接続された無線通信システムであって、前記通信装置は、前記表示装置とデータの無線通信を行う通信手段とを備えており、前記表示装置は、前記通信装置とデータの無線通信を行う通信手段と、情報を表示出力する表示手段とを備える無線通信システムの制御方法であって、前記通信装置の通信手段の通信状態を検出し、検出した通信状態を、前記通信装置から前記表示装置に送信し、送信した通信状態に基づいて、前記通信装置を示す画像を前記表示装置の表示手段に表示する方法である。
上記の方法によると、通信手段の通信状態を検出し、検出した通信状態に基づいて、各通信装置の画像を表示する。通信状態は、通信装置と表示装置との間の障害物にも依存するが、基本的には、通信装置と表示装置との間の距離に依存する。したがって、通信状態に基づいて各通信装置の画像を表示することにより、ユーザが表示装置から各通信装置までの大まかな遠近を容易に把握することができ、所望の通信装置を探し出すことが容易となる。また、通信装置が通信状態の検出を行うので、表示装置が通信状態の検出を行う必要がない。したがって、表示装置の小型化、低消費電力化が可能である。
なお、上記表示装置における制御手段を、表示装置制御プログラムによりコンピュータ上で実行させることができる。また、上記無線通信システムにおける制御手段を、無線通信システム制御プログラムによりコンピュータ上で実行させることができる。さらに、上記表示装置制御プログラム、および/または、上記無線通信システム制御プログラムをコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶させることにより、任意のコンピュータ上で上記表示装置制御プログラム、および/または、上記無線通信システム制御プログラムを実行させることができる。
以上のように、本発明に係る表示装置は、通信状態検出手段が通信手段の通信状態を検出し、検出した通信状態に基づいて、表示制御手段が各通信装置の画像を表示するように表示手段を制御するので、ユーザが表示装置から各通信装置までの大まかな遠近を容易に把握することができ、所望の通信装置を探し出すことが容易となるという効果を奏する。