JP2004336603A - 平板型表示装置の壁掛け装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】平板型表示装置の傾斜角度を遠隔操作によって調整可能とする。
【解決手段】LCD14の背面側にある壁に沿って、平板状部2a、2bを配置し、LCD14の表示画面が前記壁とほぼ平行にある状態において、LCD14の下部を、それの表示画面の水平方向に沿う軸の回りに回転自在に支持するように平板状部2bに支持部16を設け、LCD14の垂直方向に沿って進退可能に、ギアボックス6を平板状部2a、2b間に設け、ギアボックス6にアーム8の一端が結合され、アーム8の他端がLCD14に結合されている。
【選択図】 図1
【解決手段】LCD14の背面側にある壁に沿って、平板状部2a、2bを配置し、LCD14の表示画面が前記壁とほぼ平行にある状態において、LCD14の下部を、それの表示画面の水平方向に沿う軸の回りに回転自在に支持するように平板状部2bに支持部16を設け、LCD14の垂直方向に沿って進退可能に、ギアボックス6を平板状部2a、2b間に設け、ギアボックス6にアーム8の一端が結合され、アーム8の他端がLCD14に結合されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプラズマディスプレイパネルや液晶表示装置のような平板型表示装置を、壁等に掛ける壁掛け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
平板型表示装置の壁掛け装置としては、例えば特許文献1に示されているようなものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−152628号公報
【0004】
特許文献1に開示されている壁掛け装置では、壁に固定される固定サポートと、平板型表示装置が取り付け可能な傾動サポートとが設けられている。固定サポートの上端部と、傾動サポートの上端部とが連結サポートによって結合されている。固定サポートと連結サポートの一端部との結合は、連結ピンによって行われている。固定サポートの下端部には傾動サポートの下端部が連結軸によって結合されている。傾動サポートの上端部と連結サポートの他端部との結合は、調整軸を介して行われている。即ち、前記調整軸は、傾動サポートの軸方向に設けたノッチ付きガイド溝内に、刻み送り可能に係合させることによって行われており、傾動サポートの傾き調整は、調整軸のガイド溝への嵌合位置を変えることによって行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この壁掛け装置では、平板型表示装置の傾きを調整する場合、調整軸のガイド溝への嵌合位置を一々変更しなければならない。そのため、視聴者は、平板型表示装置の傾きを変更したい場合には、平板型表示装置の背面側にある壁掛け装置の位置まで移動して、調整軸のガイド溝への嵌合位置を変更しなければらならず、その作業が面倒である。近年、テレビジョン受像機のリモートコントロール装置による遠隔操作が行われるようになっている。従って、壁掛けされた平板型表示装置において、その傾斜角度も遠隔操作によって調整できるようにすることが望まれている。
【0006】
本発明は、遠隔操作が可能な平板型表示装置の壁掛け装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による平板型表示装置の壁掛け装置は、平板型表示装置の背面側にある壁に沿って配置された平板状の固定部を有している。この固定部は、壁に固定する必要はなく、例えば天井から吊り下げることも可能である。表示装置の表示画面が前記壁とほぼ平行にある状態において、表示装置の下部を、表示装置の表示画面の水平方向に沿う軸の回りに回転自在に支持する支持部が上記固定部に設けられている。前記表示画面の垂直方向に沿って進退可能に自走式駆動部が前記固定部に設けられている。この自走式駆動部にアームの一端が固定され、アームの他端が表示装置に結合されている。
【0008】
このように構成された壁掛け装置では、自走式駆動部が垂直方向に沿って自走することによって、アームの一端の位置が昇降する。これに連れて、アームの他端が支持部を回転の中心として円弧運動をする。従って、平板型表示装置が固定部に対してなす角度が変化する。自走式駆動部は、例えば内蔵するモータによって駆動することができるので、遠隔操作を容易に行うことができる。
【0009】
前記表示装置が前記固定部に対して所定角度をなす傾斜状態において、前記駆動部が前記表示装置の上部よりも下方にある上昇点と、前記表示装置が前記固定部に平行な垂直状態において、前記上昇点よりも下方で前記表示装置の下部よりも上方にある下降点との間を、昇降するように、前記駆動装置を設けることもできる。
【0010】
このように構成すると、表示装置の傾斜角度を変化させる間に、外部から自走式駆動部が見えることがなく、美観を損なうことがない。
【0011】
更に、前記アームとは別のアームの中途を前記固定部の一部に回転自在に結合し、それの一端部を前記表示装置に結合し、前記傾斜状態において、前記別のアームの他端部が前記固定部の別の場所に接触するように構成することもできる。
【0012】
このように構成した場合、表示装置の重量が別のアームの一端部にかかり、当該別のアームを回転させようとするが、別のアームの他端部が固定部に接触しているので、別のアームは回転しない。従って、アームが回り止めとして機能し、表示装置が傾斜状態よりも更に自動的に傾斜することを防止できる。
【0013】
最初に述べた態様において、前記駆動装置は、前記垂直方向に沿って形成されたラックに噛み合う平歯車を有し、この平歯車は、内蔵するモータにウオームとウオームギヤを介して結合されているものとすることもできる。
【0014】
このように構成すると、モータにウオームとウオームギヤとを介して平歯車が結合されているので、表示装置の重量によってモータが自然に回転することがなく、所定の角度に表示装置を傾斜させた状態を維持することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の1実施形態の壁掛け装置は、図1に示すように、家屋内の側壁等に取り付けられた固定部2を有している。固定部2は、例えば上下方向に所定の間隔をあけて水平に配置された2つの平板状部2a、2bからなる。なお、平板状部2a、2bは、側壁に直接に取り付けることもできるが、この他に、天井等から吊り下げることもできる。
【0016】
平板状部2a、2bの間には、平板状部2a、2bの長さ方向に間隔をおいて柱状部3a、3bが形成されている。これら柱状部3a、3bの内画面に、ラック4a、4bが、柱状部3a、3bの長さ方向に沿って配置されている。これらラック4a、4bは、平板状部2a、2bにほぼ垂直に配置され、互いに対向するように配置されている。
【0017】
ラック4a、4bの間に、自走式駆動部、例えばギアボックス6が配置されている。ギアボックス6は、図2に示すように、ラック4a、4bに噛み合う歯車、例えばピニオン6a、6bを有している。ギアボックス6内には、電気モータ(図示せず)が配置されている。このモータの回転軸にウオームが取り付けられている。ウオームには、ウオームギアが噛み合っている。このウオームギアは、平歯車6a、6bが互いに反対方向に回転するように、更に複数の歯車を介してピニオン6a、6bに噛み合っている。従って、ギアボックス6は、モータの回転方向を正転、逆転させることによって、ラック4a、4bに沿って昇降する。
【0018】
なお、ギアボックス6内には、クラッチが設けられている。このクラッチは、同一直線上に同心に配置され、それぞれ別個の軸に支持された2つの歯車を有し、これら歯車間に、一方の歯車の回転を他方の歯車に伝達させるための回転伝達体、例えばグリスを有している。そして、他方の歯車側に機械的な拘束が加わったとき、グリスの作用によって両歯車間での回転の伝達が中止され、ギアボックスの上昇または下降が停止される。また、機械的な拘束が解かれると、両歯車間での回転の伝達がグリスによって行われる。
【0019】
ギアボックス6の正面の両側には、ギアボックス6よりも幾分正面側に突出した状態でアーム8a、8bが配置されている。これらアーム8a、8bには、その下端部から中途まで、それらの長さ方向に沿って長孔10a、10bが形成されている。これら長孔10a、10bの下端には、ギアボックス6に固定された駆動ピン12a、12bが挿通されている。これら駆動ピン12a、12bは、長孔10a、10bの長縁間の距離よりも幾分小さい直径を持つものである。即ち、駆動ピン12a、12bは、長孔10a、10bに遊嵌されている。
【0020】
これらアーム8a、8bの先端は、図3及び図4に示すように、平板型表示装置、例えばLCD14の背面に金具15、15を介してピン17によって回転自在に結合されている。図3に示すように、LCD14の表示画面が側壁とほぼ平行な状態にあるとき、平板状部2a、2bは、表示画面の水平方向にほぼ平行にあり、かつ平板状部2a、2bは、表示画面の垂直方向に間隔をあけて配置されている。なお、実際には、LCD14は、若干正面側に傾いた状態にある。
【0021】
このLCD14の下端は、支持部16に支持されている。支持部16は、図1に示すように、アーム4bの外側の平板状部2bに、それの長さ方向に沿う回転軸18を有している。この回転軸18は、図3から明らかなように、駆動ピン12bよりも幾分後方に位置している。この回転軸18に、概略L字状の受け部材20が回転自在に支持され、この受け部材20に設けた支持ピン22がLCD14の下端部に挿入されている。なお図示していないが、アーム4aの外側にも、同一の構成の支持部16が設けられている。
【0022】
LCD14の下部が支持部16によって支持され、この支持部16よりも上方にあるLCD14の背面にアーム4a、4bの上端がピン17によって結合され、これらアーム4a、4bの長孔8a、8bに挿通された駆動ピン12a、12bがギアボックス6に結合されている。従って、ピン17、駆動ピン12a、12b、支持部16が各頂点に位置する三角形を形成している。
【0023】
従って、図3に示すようにLCD14がほぼ垂直な状態(若干、正面側に傾斜した状態)において、ギアボックス6が上昇を開始すると、アーム4a、4bの下端が駆動ピン12a、12bによって上方に直線状に駆動される。これによって、アーム4a、4bの上端が、支持部16の回転軸16を中心として円弧運動する。この運動に伴ってLCD14の上端が平板状部2aから離れる方向に傾斜する。最終的には図4に示す上昇点までギアボックスが上昇し、図4に示すような角度にまでLCD14が傾斜する。ギアボックス6内のモータを適当に回転させることによって、所望の角度でLCD14が傾斜した状態とすることができる。
【0024】
ギアボックス6のモータの回転軸に設けたウオームがウオームギアに噛み合っているので、ウオームギアが自然に逆転することはなく、LCD14が所望の角度状態を維持する。
【0025】
図4に示すような状態からギアボックス6のモータを逆転させると、ギアボックスが下降を開始し、駆動ピン12a、12bがアーム4a、4bを下方に直線状に駆動して、図3に示すように下降点までギアボックス6が降下し、LCD14は、ほぼ垂直状態になる。
【0026】
ギアボックス6のモータを、遠隔制御装置によって正転、逆転させることは、周知技術によって容易に行えるので、遠隔制御装置によってモータを制御することによって、壁掛け装置に視聴者が手を触れずに、任意の角度にLCD14を傾斜させることができる。
【0027】
また、図3及び図4から明らかなように、LCD14が垂直状態にあるとき、ギアボックス6は下降点にある。この下降点は、LCD14の下部よりも上方であって、LCD14の上端よりも下方にある。LCD14が傾斜状態にあるとき、ギアボックス6は、上昇点にある。この上昇点は、LCD14の上端よりも下方にある。従って、ギアボックス6は、LCD14が傾斜状態と垂直状態との間で昇降しても、LCD14の上面及び下面からギアボックス6が突出することはなく、ギアボックス6がLCD14の美観を損なうことはない。
【0028】
ラック4bと支持部16との間にある平板状部2a、2b間に跨って、これらに垂直に垂直片部24が形成されている。この垂直辺部24におけるLCD14の背面上部にアーム26の一端部が回転自在に結合されている。同様に、LCD14の背面下部にアーム28の一端部が回転自在に結合されている。これらアーム26、28の中途が、垂直辺部24に回転自在に結合されている。
【0029】
これらアーム26、28は、LCD14が垂直状態にあるときには、図1に示すように互いにほぼ一直線上に位置している。この状態から上述したようにLCD14が傾斜していくと、アーム26は、反時計方向に回転し、アーム28は時計方向に回転する。そして、LCD14が傾斜状態にあるとき、図5に示すようにアーム26、28が180度よりも小さい所定の角度をなしている。このとき、アーム26、28の他端部は、垂直辺部24から平板状部2a、2bに平行に突出している板状の受け部30に接触している。その結果、アーム26は反時計方向にそれ以上回転することはできず、アーム28は時計方向にそれ以上回転することができない。従って、LCD14の傾斜状態がアーム26、28によって維持されており、この傾斜状態において、さらにLCD14が平板状部2a、2bとLCD14とがなす角度が大きくなるように、自然に傾斜することが阻止されている。
【0030】
図示は省略しているが、アーム26、28は、もう1組、ラック4a側にも設けられている。
【0031】
上記の実施の形態では、アーム26、28を設けたが、場合によっては不要である。また、上記の実施の形態では、2つのラック4a、4bと2つのピニオン6a、6bとを設けたが、ラック4aとピニオン6aまたはラック4bとピニオン6bのいずれかの組のみを設けることも可能である。上記の実施の形態では、駆動ピン12a、12bによってアーム8a、8bを駆動したが、長孔10a、10bを除去し、アーム8a、8bの下端をギアボックス6に回転自在に結合することも可能である。また、ギアボックス6が上昇するときに、LCD14を傾斜させ、ギアボックス6が下降するときに、LCD14を垂直状態にしたが、これに限ったものではなく、逆にギアボックス6が上昇するときにLCD14を垂直状態にし、ギアボックス6が下降するときにLCD14を傾斜させることもできる。支持部16は、ラック4a、4bの外側に個別に設けたが、回転軸18をラック4a、4bの外側に設け、これらによって回転自在に支持されるLCDの水平方向に長いL字状の受け部材を設け、この受け部材の両端にそれぞれ支持ピン22を設けることもできる。上記の実施の形態では、LCD14を使用したが、これに限ったものではなく、例えばPDP(プラズマディスプレイパネル)等の他の平板型表示装置を使用することもできる。上記の実施の形態では、固定部2を2つの平板状部2a、2bによって構成したが、固定部を例えばフレーム状に形成することもできるし、或いは1つの大型の板状部に形成することもできる。
【0032】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、平板型表示装置を自走する駆動部によって傾斜状態と垂直状態との間の任意の角度に傾斜させることができるので、遠隔制御によって、平板型表示装置の傾斜角度を任意に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態の壁掛け装置の斜視図である。
【図2】図1の壁掛け装置において使用しているギアボックスとラックとの関係を示す図である。
【図3】図1の壁掛け装置によってLCDを垂直状態に保持した状態における駆動部とアームとの関係を示す側面図である。
【図4】図1の壁掛け装置によってLCDを傾斜状態に保持した状態の駆動部とアームとの関係を示す側面図である。
【図5】図1の壁掛け装置によってLCDを傾斜状態に保持した状態での2つのアームの状態を示す側面図である。
【符号の説明】
2 固定部
6 ギアボックス(自走式駆動部)
8a 8b アーム
16 支持部
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプラズマディスプレイパネルや液晶表示装置のような平板型表示装置を、壁等に掛ける壁掛け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
平板型表示装置の壁掛け装置としては、例えば特許文献1に示されているようなものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−152628号公報
【0004】
特許文献1に開示されている壁掛け装置では、壁に固定される固定サポートと、平板型表示装置が取り付け可能な傾動サポートとが設けられている。固定サポートの上端部と、傾動サポートの上端部とが連結サポートによって結合されている。固定サポートと連結サポートの一端部との結合は、連結ピンによって行われている。固定サポートの下端部には傾動サポートの下端部が連結軸によって結合されている。傾動サポートの上端部と連結サポートの他端部との結合は、調整軸を介して行われている。即ち、前記調整軸は、傾動サポートの軸方向に設けたノッチ付きガイド溝内に、刻み送り可能に係合させることによって行われており、傾動サポートの傾き調整は、調整軸のガイド溝への嵌合位置を変えることによって行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この壁掛け装置では、平板型表示装置の傾きを調整する場合、調整軸のガイド溝への嵌合位置を一々変更しなければならない。そのため、視聴者は、平板型表示装置の傾きを変更したい場合には、平板型表示装置の背面側にある壁掛け装置の位置まで移動して、調整軸のガイド溝への嵌合位置を変更しなければらならず、その作業が面倒である。近年、テレビジョン受像機のリモートコントロール装置による遠隔操作が行われるようになっている。従って、壁掛けされた平板型表示装置において、その傾斜角度も遠隔操作によって調整できるようにすることが望まれている。
【0006】
本発明は、遠隔操作が可能な平板型表示装置の壁掛け装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による平板型表示装置の壁掛け装置は、平板型表示装置の背面側にある壁に沿って配置された平板状の固定部を有している。この固定部は、壁に固定する必要はなく、例えば天井から吊り下げることも可能である。表示装置の表示画面が前記壁とほぼ平行にある状態において、表示装置の下部を、表示装置の表示画面の水平方向に沿う軸の回りに回転自在に支持する支持部が上記固定部に設けられている。前記表示画面の垂直方向に沿って進退可能に自走式駆動部が前記固定部に設けられている。この自走式駆動部にアームの一端が固定され、アームの他端が表示装置に結合されている。
【0008】
このように構成された壁掛け装置では、自走式駆動部が垂直方向に沿って自走することによって、アームの一端の位置が昇降する。これに連れて、アームの他端が支持部を回転の中心として円弧運動をする。従って、平板型表示装置が固定部に対してなす角度が変化する。自走式駆動部は、例えば内蔵するモータによって駆動することができるので、遠隔操作を容易に行うことができる。
【0009】
前記表示装置が前記固定部に対して所定角度をなす傾斜状態において、前記駆動部が前記表示装置の上部よりも下方にある上昇点と、前記表示装置が前記固定部に平行な垂直状態において、前記上昇点よりも下方で前記表示装置の下部よりも上方にある下降点との間を、昇降するように、前記駆動装置を設けることもできる。
【0010】
このように構成すると、表示装置の傾斜角度を変化させる間に、外部から自走式駆動部が見えることがなく、美観を損なうことがない。
【0011】
更に、前記アームとは別のアームの中途を前記固定部の一部に回転自在に結合し、それの一端部を前記表示装置に結合し、前記傾斜状態において、前記別のアームの他端部が前記固定部の別の場所に接触するように構成することもできる。
【0012】
このように構成した場合、表示装置の重量が別のアームの一端部にかかり、当該別のアームを回転させようとするが、別のアームの他端部が固定部に接触しているので、別のアームは回転しない。従って、アームが回り止めとして機能し、表示装置が傾斜状態よりも更に自動的に傾斜することを防止できる。
【0013】
最初に述べた態様において、前記駆動装置は、前記垂直方向に沿って形成されたラックに噛み合う平歯車を有し、この平歯車は、内蔵するモータにウオームとウオームギヤを介して結合されているものとすることもできる。
【0014】
このように構成すると、モータにウオームとウオームギヤとを介して平歯車が結合されているので、表示装置の重量によってモータが自然に回転することがなく、所定の角度に表示装置を傾斜させた状態を維持することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の1実施形態の壁掛け装置は、図1に示すように、家屋内の側壁等に取り付けられた固定部2を有している。固定部2は、例えば上下方向に所定の間隔をあけて水平に配置された2つの平板状部2a、2bからなる。なお、平板状部2a、2bは、側壁に直接に取り付けることもできるが、この他に、天井等から吊り下げることもできる。
【0016】
平板状部2a、2bの間には、平板状部2a、2bの長さ方向に間隔をおいて柱状部3a、3bが形成されている。これら柱状部3a、3bの内画面に、ラック4a、4bが、柱状部3a、3bの長さ方向に沿って配置されている。これらラック4a、4bは、平板状部2a、2bにほぼ垂直に配置され、互いに対向するように配置されている。
【0017】
ラック4a、4bの間に、自走式駆動部、例えばギアボックス6が配置されている。ギアボックス6は、図2に示すように、ラック4a、4bに噛み合う歯車、例えばピニオン6a、6bを有している。ギアボックス6内には、電気モータ(図示せず)が配置されている。このモータの回転軸にウオームが取り付けられている。ウオームには、ウオームギアが噛み合っている。このウオームギアは、平歯車6a、6bが互いに反対方向に回転するように、更に複数の歯車を介してピニオン6a、6bに噛み合っている。従って、ギアボックス6は、モータの回転方向を正転、逆転させることによって、ラック4a、4bに沿って昇降する。
【0018】
なお、ギアボックス6内には、クラッチが設けられている。このクラッチは、同一直線上に同心に配置され、それぞれ別個の軸に支持された2つの歯車を有し、これら歯車間に、一方の歯車の回転を他方の歯車に伝達させるための回転伝達体、例えばグリスを有している。そして、他方の歯車側に機械的な拘束が加わったとき、グリスの作用によって両歯車間での回転の伝達が中止され、ギアボックスの上昇または下降が停止される。また、機械的な拘束が解かれると、両歯車間での回転の伝達がグリスによって行われる。
【0019】
ギアボックス6の正面の両側には、ギアボックス6よりも幾分正面側に突出した状態でアーム8a、8bが配置されている。これらアーム8a、8bには、その下端部から中途まで、それらの長さ方向に沿って長孔10a、10bが形成されている。これら長孔10a、10bの下端には、ギアボックス6に固定された駆動ピン12a、12bが挿通されている。これら駆動ピン12a、12bは、長孔10a、10bの長縁間の距離よりも幾分小さい直径を持つものである。即ち、駆動ピン12a、12bは、長孔10a、10bに遊嵌されている。
【0020】
これらアーム8a、8bの先端は、図3及び図4に示すように、平板型表示装置、例えばLCD14の背面に金具15、15を介してピン17によって回転自在に結合されている。図3に示すように、LCD14の表示画面が側壁とほぼ平行な状態にあるとき、平板状部2a、2bは、表示画面の水平方向にほぼ平行にあり、かつ平板状部2a、2bは、表示画面の垂直方向に間隔をあけて配置されている。なお、実際には、LCD14は、若干正面側に傾いた状態にある。
【0021】
このLCD14の下端は、支持部16に支持されている。支持部16は、図1に示すように、アーム4bの外側の平板状部2bに、それの長さ方向に沿う回転軸18を有している。この回転軸18は、図3から明らかなように、駆動ピン12bよりも幾分後方に位置している。この回転軸18に、概略L字状の受け部材20が回転自在に支持され、この受け部材20に設けた支持ピン22がLCD14の下端部に挿入されている。なお図示していないが、アーム4aの外側にも、同一の構成の支持部16が設けられている。
【0022】
LCD14の下部が支持部16によって支持され、この支持部16よりも上方にあるLCD14の背面にアーム4a、4bの上端がピン17によって結合され、これらアーム4a、4bの長孔8a、8bに挿通された駆動ピン12a、12bがギアボックス6に結合されている。従って、ピン17、駆動ピン12a、12b、支持部16が各頂点に位置する三角形を形成している。
【0023】
従って、図3に示すようにLCD14がほぼ垂直な状態(若干、正面側に傾斜した状態)において、ギアボックス6が上昇を開始すると、アーム4a、4bの下端が駆動ピン12a、12bによって上方に直線状に駆動される。これによって、アーム4a、4bの上端が、支持部16の回転軸16を中心として円弧運動する。この運動に伴ってLCD14の上端が平板状部2aから離れる方向に傾斜する。最終的には図4に示す上昇点までギアボックスが上昇し、図4に示すような角度にまでLCD14が傾斜する。ギアボックス6内のモータを適当に回転させることによって、所望の角度でLCD14が傾斜した状態とすることができる。
【0024】
ギアボックス6のモータの回転軸に設けたウオームがウオームギアに噛み合っているので、ウオームギアが自然に逆転することはなく、LCD14が所望の角度状態を維持する。
【0025】
図4に示すような状態からギアボックス6のモータを逆転させると、ギアボックスが下降を開始し、駆動ピン12a、12bがアーム4a、4bを下方に直線状に駆動して、図3に示すように下降点までギアボックス6が降下し、LCD14は、ほぼ垂直状態になる。
【0026】
ギアボックス6のモータを、遠隔制御装置によって正転、逆転させることは、周知技術によって容易に行えるので、遠隔制御装置によってモータを制御することによって、壁掛け装置に視聴者が手を触れずに、任意の角度にLCD14を傾斜させることができる。
【0027】
また、図3及び図4から明らかなように、LCD14が垂直状態にあるとき、ギアボックス6は下降点にある。この下降点は、LCD14の下部よりも上方であって、LCD14の上端よりも下方にある。LCD14が傾斜状態にあるとき、ギアボックス6は、上昇点にある。この上昇点は、LCD14の上端よりも下方にある。従って、ギアボックス6は、LCD14が傾斜状態と垂直状態との間で昇降しても、LCD14の上面及び下面からギアボックス6が突出することはなく、ギアボックス6がLCD14の美観を損なうことはない。
【0028】
ラック4bと支持部16との間にある平板状部2a、2b間に跨って、これらに垂直に垂直片部24が形成されている。この垂直辺部24におけるLCD14の背面上部にアーム26の一端部が回転自在に結合されている。同様に、LCD14の背面下部にアーム28の一端部が回転自在に結合されている。これらアーム26、28の中途が、垂直辺部24に回転自在に結合されている。
【0029】
これらアーム26、28は、LCD14が垂直状態にあるときには、図1に示すように互いにほぼ一直線上に位置している。この状態から上述したようにLCD14が傾斜していくと、アーム26は、反時計方向に回転し、アーム28は時計方向に回転する。そして、LCD14が傾斜状態にあるとき、図5に示すようにアーム26、28が180度よりも小さい所定の角度をなしている。このとき、アーム26、28の他端部は、垂直辺部24から平板状部2a、2bに平行に突出している板状の受け部30に接触している。その結果、アーム26は反時計方向にそれ以上回転することはできず、アーム28は時計方向にそれ以上回転することができない。従って、LCD14の傾斜状態がアーム26、28によって維持されており、この傾斜状態において、さらにLCD14が平板状部2a、2bとLCD14とがなす角度が大きくなるように、自然に傾斜することが阻止されている。
【0030】
図示は省略しているが、アーム26、28は、もう1組、ラック4a側にも設けられている。
【0031】
上記の実施の形態では、アーム26、28を設けたが、場合によっては不要である。また、上記の実施の形態では、2つのラック4a、4bと2つのピニオン6a、6bとを設けたが、ラック4aとピニオン6aまたはラック4bとピニオン6bのいずれかの組のみを設けることも可能である。上記の実施の形態では、駆動ピン12a、12bによってアーム8a、8bを駆動したが、長孔10a、10bを除去し、アーム8a、8bの下端をギアボックス6に回転自在に結合することも可能である。また、ギアボックス6が上昇するときに、LCD14を傾斜させ、ギアボックス6が下降するときに、LCD14を垂直状態にしたが、これに限ったものではなく、逆にギアボックス6が上昇するときにLCD14を垂直状態にし、ギアボックス6が下降するときにLCD14を傾斜させることもできる。支持部16は、ラック4a、4bの外側に個別に設けたが、回転軸18をラック4a、4bの外側に設け、これらによって回転自在に支持されるLCDの水平方向に長いL字状の受け部材を設け、この受け部材の両端にそれぞれ支持ピン22を設けることもできる。上記の実施の形態では、LCD14を使用したが、これに限ったものではなく、例えばPDP(プラズマディスプレイパネル)等の他の平板型表示装置を使用することもできる。上記の実施の形態では、固定部2を2つの平板状部2a、2bによって構成したが、固定部を例えばフレーム状に形成することもできるし、或いは1つの大型の板状部に形成することもできる。
【0032】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、平板型表示装置を自走する駆動部によって傾斜状態と垂直状態との間の任意の角度に傾斜させることができるので、遠隔制御によって、平板型表示装置の傾斜角度を任意に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態の壁掛け装置の斜視図である。
【図2】図1の壁掛け装置において使用しているギアボックスとラックとの関係を示す図である。
【図3】図1の壁掛け装置によってLCDを垂直状態に保持した状態における駆動部とアームとの関係を示す側面図である。
【図4】図1の壁掛け装置によってLCDを傾斜状態に保持した状態の駆動部とアームとの関係を示す側面図である。
【図5】図1の壁掛け装置によってLCDを傾斜状態に保持した状態での2つのアームの状態を示す側面図である。
【符号の説明】
2 固定部
6 ギアボックス(自走式駆動部)
8a 8b アーム
16 支持部
Claims (4)
- 平板型表示装置の背面側にある壁に沿って配置された平板状の固定部と、
前記表示装置の表示画面が前記壁とほぼ平行にある状態において、前記表示装置の下部を、それの表示画面の水平方向に沿う軸の回りに回転自在に支持するように上記固定部に設けられた支持部と、
前記表示画面の垂直方向に沿って進退可能に、前記固定部に設けられた自走式駆動部と、
この自走式駆動部に一端が結合され、他端が前記表示装置に結合されているアームとを、
有する平板型表示装置の壁掛け装置。 - 請求項1記載の平板型表示装置の壁掛け装置において、前記表示装置が前記固定部に対して所定角度をなす傾斜状態において、前記駆動部が前記表示装置の上部よりも下方にある上昇点と、前記表示装置が前記固定部に平行な垂直状態において、前記上昇点よりも下方で前記表示装置の下部よりも上方にある下降点との間を、前記駆動装置が昇降する平板型表示装置の壁掛け装置。
- 請求項1記載の平板型表示装置の壁掛け装置において、前記駆動装置は、前記垂直方向に沿って形成されたラックに噛み合う平歯車を有し、この平歯車は、モータにウオームとウオームギヤを介して結合されている平板型表示装置の壁掛け装置。
- 請求項2記載の平板型表示装置の壁掛け装置において、前記アームとは別のアームの中途が前記固定部の一部に回転自在に結合され、前記別のアームの一端部が前記表示装置に結合され、前記傾斜状態において、前記別のアームの他端部が前記固定部の別の場所に接触している平板型表示装置の壁掛け装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2003-05-12 JP JP2003132610A patent/JP2004336603A/ja active Pending
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