JP2004335238A - 水素エネルギーシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】これまでの電力貯蔵は、二次電池では課題が多く、また、水素燃料として変換貯蔵して燃料電池で発電(再生)するには、変換ロスが大きく、コスト高である。
【解決手段】太陽の光エネルギーを太陽光受領体が受領し電気変換する光電変換手段と、風の流体エネルギーを風力受領体が受領し電気変換する風電変換手段と、前記光電変換手段および風電変換手段の発生電力を用い水電解または炭化水素系の化合物を改質して水素を発生させる水素発生手段と、前記水素発生手段の水素を導入し吸蔵し放出する水素吸蔵合金、リザーブタンクおよび熱媒体循環系を含む水素ヒートポンプ手段と、前記水素ヒートポンプ手段から水素を導入して発電をする燃料電池手段と、前記水素ヒートポンプ手段の水素吸蔵合金の発熱または吸熱を集熱し蓄熱をする蓄熱手段で構成している。
【選択図】 図1
【解決手段】太陽の光エネルギーを太陽光受領体が受領し電気変換する光電変換手段と、風の流体エネルギーを風力受領体が受領し電気変換する風電変換手段と、前記光電変換手段および風電変換手段の発生電力を用い水電解または炭化水素系の化合物を改質して水素を発生させる水素発生手段と、前記水素発生手段の水素を導入し吸蔵し放出する水素吸蔵合金、リザーブタンクおよび熱媒体循環系を含む水素ヒートポンプ手段と、前記水素ヒートポンプ手段から水素を導入して発電をする燃料電池手段と、前記水素ヒートポンプ手段の水素吸蔵合金の発熱または吸熱を集熱し蓄熱をする蓄熱手段で構成している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【技術分野】
本発明は、太陽光や風力または炭化水素系の化合物を用いた水素エネルギーシステムに関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
従来、風力発電や太陽電池で電気変換して余剰電力を蓄電して晴天時以外の夜間時や雨天時など電力を貯蔵して電源として用いる場合、二次電池などで蓄電して用いられている。大電力量を蓄電するには、非常に重く大きな二次電池を沢山設置する必要がある。しかし、従来の鉛電池などの二次電池では、高額であり、耐久時間が短く、しかも廃棄するにも鉛などの公害が発生し、課題が多い。
【0003】
また、風力発電や太陽電池で電気変換した電力を用いて、水電解で水素生成して、水素燃料として貯蔵し、燃料電池で発電(再生)する方法では、変換ロスも大きく、結果システムコストが高くなり提供されることがない。
【0004】
【発明の目的】
本発明の目的は、水素エネルギーシステムにおいて、太陽光、風力、炭化水素系の化合物から水素を生成して、一端水素吸蔵合金の容器に貯めおき、水素吸蔵合金の機能によるヒートポンプ効果を用いて冷暖房熱源をつくりながら、夜間時や雨天時のほか無風時など必要時に貯蔵した水素を用いて燃料電池で発電(再生)して電源として用いることにある。これまで課題が多い二次電池を用いることなく、また、水素燃料として貯蔵して、冷暖房熱と大電力量の供給を可能とし、システムをコンパクトにして、且つ、コスト安で提供することにある。
【0005】
また、本発明の別の目的は、ビルや浜の風力を用いることで、防風をしながら発電を行う防風帯として利用することにある
【0006】
さらに、本発明の別の目的は、風力エネルギーを船舶の推力を得る帆として利用することにあり、地球温暖化効果ガスの削減ができる省エネルギーな船舶を提供することにある。
【0007】
【発明の概要】
上記問題点を解決するために、本発明の水素エネルギーシステムにおいては、太陽光、風力、炭化水素系の化合物から水素を生成して、一端水素吸蔵合金の容器に貯めおき、必要時に水素と酸素(空気)から発電して電源として用いる。一方で、水素の吸蔵時の発熱と放出時の冷熱を蓄熱して冷暖房の熱源として蓄熱利用することを主な特徴としている。
【0008】
本発明の水素エネルギーシステムは、太陽の光エネルギーを太陽光受領体が受領し電気変換する光電変換手段と、風の流体エネルギーを風力受領体が受領し電気変換する風電変換手段と、前記光電変換手段および風電変換手段の発生電力を用い水電解または炭化水素系の化合物を改質して水素を発生させる水素発生手段と、前記水素発生手段の水素を導入し吸蔵し放出する水素吸蔵合金、リザーブタンクおよび熱媒体循環系を含む水素ヒートポンプ手段と、前記水素ヒートポンプ手段から水素を導入して発電をする燃料電池手段と、前記水素ヒートポンプ手段の水素吸蔵合金の発熱または吸熱を集熱し蓄熱をする蓄熱手段で構成したことを特徴とする水素エネルギーシステム。
【0009】
光電変換手段の太陽光受領体は、一般的に単結晶、多結晶、アモルファスなどの太陽電池と表されるもので構造物の状態などにより、ガラス基盤成形態や高分子フィルム基盤成形態の太陽電池を用いることが好ましい。光電変換は変換効率が良い方がより好ましく、特に形式などを特定するものではない。
【0010】
また、太陽光受領体は、独立パネル型であれば太陽を追尾することが好ましく、この場合の追尾方法は、常に太陽光線に対し太陽光受領体の面が直角になるように電子制御するとよい。
【0011】
風電変換手の風力受領体は、発電機を備えた風車が一般的で、風車を回転軸の周囲に平行に設けたものや、回転軸の先端に直角方向に設けたものがあるが、特に形式を特定するものではない。好ましくは、単体風車を用いるほか、防風対策を兼ねる場合や船舶で用いる場合などでは、複数の風車を平面状に並べた面状構造体となるように構成するとよい。
【0012】
また、風力受領体を船舶で用いる場合は、風方向に対して、常に風力受領体の面を電子制御することが好ましい。このようにすると船舶の推力を得る帆としても理想的となる。
【0013】
水素発生手段の水電解は、太陽光受領体と風力受領体によって発電された電力を用いて水電解装置が水素と酸素をつくる。この場合、発生気体の気体圧を高圧にして作動させる水電解装置が好ましく、水素圧を高くすることによって、次に述べる水素解離圧特性の高い水素吸蔵合金を装着した水素貯蔵容器が、水素吸蔵(水素化)時の発熱温度をより高くして、暖房用の温熱として熱媒体が集熱して蓄熱する蓄熱手段が効果的となる。
【0014】
水素ヒートポンプ手段は、水素貯蔵容器内部を熱媒体流路と水素流路が分離した2つの水素貯蔵容器の水素流路間に電磁弁を介して配管で連通され、水素解離圧特性の違う水素吸蔵合金をそれぞれ内部に装着して構成されることが好ましい。また、水素貯蔵容器の熱媒体流路と、温熱および冷熱の2つの熱媒体容器にそれぞれ分かれて電磁弁を介して配管で連通され熱媒体循環系が構成されることが好ましい。
【0015】
燃料電池手段は、電解質の種類などによって多様な燃料電池形態があるが、変換効率がよいものが好ましい。また、燃料電池に可逆燃料電池を用いて、発電と水電解の装置として共有することが好ましく、形式などを特定するものではない。
【0016】
【発明の実施形態】
以下、本発明に係る水素エネルギーシステムの実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
光電変換手段1の太陽光受領体は、ガラス基盤に単結晶、多結晶、アモルファスなど半導体(p−n型)で成形された太陽電池が、構造物の屋根の斜面や窓に外壁材として用いられて光電変換が行われている。また、砂漠など大規模な太陽光発電プラントで太陽電池パネルが直接架台に設けられる場合には、太陽光受領体が太陽を追尾することが好ましく、この場合の追尾方法は、常に太陽光線に対し太陽光受領体の面が直角になるように電子制御される。
【0018】
風電変換手段2の風力受領体は、回転軸の先端にプロペラが回転軸に直角方向に取り付け、回転軸の他端に発電機を備えた風車の複数が、平面状に並べた面状構造体が定置架台に取り付けられて構成されている。また、風力受領体は、風方向に対して、常に風力受領体の面が受風できるように電動力と電子制御によって水平回転できるようにされている。
【0019】
このようにすると、防風対策の防風帯として用いる場合を除き、船舶の推力を得るために帆として用いられる場合では、特に理想的となる。
【0020】
また、風力受領体は、大面積を利用して遠方者へ津波や台風など緊急な気象情報やニュースなどを目視で伝達するために表裏面に絵画、図形、文字など描写して、表示帯(板)として用いられている。発電される電力を用いて描写すると夜間では特に効果的となる。
【0021】
水素発生手段3の水電解装置は、電極間に高分子電解膜等を介した構成で、太陽光受領体と風力受領体によって発電された電力を用いて、水を水素と酸素に分解し、その発生気体圧によって装置内部が高圧化して作動をしている。このため、水素流路が次に連通するリザーブタンク8の内部も圧縮された同圧の水素が流入している。
【0022】
このリザーブタンク8は、内部が空洞な圧力容器であるがこれ以外にも、リザーブタンク8の内部を水素と熱媒体の流路に分離して、水素流路内に水素解離圧特性の高い水素吸蔵合金を装着し、水素を吸蔵させることが好ましい。この場合のリザーブタンク8の水素放出は、熱媒体流路内へ外気温の熱媒体を流入させ水素放出圧を高圧にすることができる。
【0023】
また、図示はないが水素発生手段3の改質装置は、炭化水素を分解する各種触媒が化合物にあわせて装着された装置であり、改質装置によって炭化水素系の化合物が改質されて発生した水素が、水素解離圧特性の低い水素吸蔵合金を装着した水素貯蔵容器4bに導入できるように電磁弁を介して配管され連通している。
【0024】
水素ヒートポンプ手段4a、4bの2つの水素貯蔵容器は、内部を熱媒体流路と水素流路に分離され、水素貯蔵容器4a内の水素流路には、水素解離圧特性の高い水素吸蔵合金が装着されて、他方の水素貯蔵容器4b内の水素流路には、ヒートポンプとして作動中でも燃料電池へ水素補給をするために作動最低圧が常圧より常に高くなるような水素解離圧特性の低い水素吸蔵合金が装着されて、2つの水素貯蔵容器の水素流路が電磁弁を介して熱媒体循環路に連通して構成されている。
【0025】
水素吸蔵合金材料としては、ヒステリシス値の最小な材料がよく、例えば、LaNi系の合金、MgTi系の合金などを使用することができる。また、水素吸蔵合金の装着は、あらかじめ粒子径を約20〜50μmに調整した粉末状の水素吸蔵合金材料を、接着剤などの粘性物質と混合してペースト化したものを用いることもできる。
【0026】
このようにヒートポンプ手段が構成されると、熱駆動による水素移送が可能になり、水素吸蔵(水素化)や水素放出が外部動力を投入しなくてもヒートポンプとして機能し、水素吸蔵合金の可逆的反応熱を熱媒体が受領することができる。
【0027】
蓄熱手段10は、水素ヒートポンプ手段4aの水素貯蔵容器内部の熱媒体流路と連通する配管には、外部の温熱蓄熱部と冷熱蓄熱部に分離された蓄熱容器と、それぞれ電磁弁を介して配管で連通し熱媒体循環系が構成され、容器外周は保温材で保護され放熱防止がされている。
【0028】
燃料電池手段5は、電解質の種類などによって多様な燃料電池形態があるが、変換高率がよいものが好ましく、形式などを特定するものではない。また、燃料電池手段5の燃料電池と水素発生手段3の水電解装置は、余剰電力で水電解装置を作動している場合では、燃料電池での発電は必要がないため、可逆燃料電池が共有されている。
【0029】
このようにリザーブタンク8と、水素貯蔵容器4aの水素流路が連通されると、高圧な水素圧により水素貯蔵容器4aの水素吸蔵合金が水素吸蔵(水素化)をして発熱温度が高温となり、暖房用の温熱として熱媒体が集熱して蓄熱する蓄熱手段が効果的となる。
【0030】
また、水素解離圧特性の高い水素吸蔵合金が装着された水素貯蔵容器4a内と、他方の水素解離圧特性の低い水素吸蔵合金が装着され水素貯蔵容器4b内の水素流路を連通して、水素貯蔵容器4b内の熱媒体流路を外気温の熱媒体で冷却すると、水素貯蔵容器4aが水素放出して、水素解離圧差によって水素貯蔵容器4bが水素吸蔵(水素化)をする。このため、水素貯蔵容器4a内の水素吸蔵合金の水素放出による吸熱を、冷房用の冷熱として熱媒体流路の熱媒体が循環して集熱する。
【0031】
さらに、水素解離圧特性の低い水素吸蔵合金が装着された水素貯蔵容器4b内の水素流路に、外部の熱源により水素吸蔵合金を加熱して水素放出をさせ、他方の水素解離圧特性の高い水素吸蔵合金が装着された水素貯蔵容器4a内の水素流路を外気温の熱媒体で冷却すると、水素を元の水素貯蔵容器4a内に戻す再生行程が行われ、連続なヒートポンプ機能の連続作動が可能になり、冷熱の蓄熱手段がより効果的となる。
【0032】
本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、貯蔵電力は、水力や波力の自然エネルギーから発電される電力のほか、公共電力の余剰や夜間の電力も含まれる。また、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、水素エネルギーシステムにおいて、太陽光、風力、炭化水素系の化合物から水素を生成して、一端水素燃料に変換して貯めおくことで、これまで課題が多い二次電池を用いることなく、大電力量の電力貯蔵を可能とし、システムをコンパクトにして、且つ、安価に提供することができる。また、水素貯蔵容器をヒートポンプとして作動させることで同時に冷暖房の熱源を提供することができる。さらに、風力エネルギーを船舶の推力として利用し、広く地球温暖化効果ガスの削減にも貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る概略構成図である。
【符号の説明】
1 光電変換手段
2 風電変換手段
3 水素発生手段
4a、4b 水素ヒートポンプ手段
5 燃料電池手段
8 リザーブタンク
10 蓄熱手段
12 電力(再生)
【技術分野】
本発明は、太陽光や風力または炭化水素系の化合物を用いた水素エネルギーシステムに関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
従来、風力発電や太陽電池で電気変換して余剰電力を蓄電して晴天時以外の夜間時や雨天時など電力を貯蔵して電源として用いる場合、二次電池などで蓄電して用いられている。大電力量を蓄電するには、非常に重く大きな二次電池を沢山設置する必要がある。しかし、従来の鉛電池などの二次電池では、高額であり、耐久時間が短く、しかも廃棄するにも鉛などの公害が発生し、課題が多い。
【0003】
また、風力発電や太陽電池で電気変換した電力を用いて、水電解で水素生成して、水素燃料として貯蔵し、燃料電池で発電(再生)する方法では、変換ロスも大きく、結果システムコストが高くなり提供されることがない。
【0004】
【発明の目的】
本発明の目的は、水素エネルギーシステムにおいて、太陽光、風力、炭化水素系の化合物から水素を生成して、一端水素吸蔵合金の容器に貯めおき、水素吸蔵合金の機能によるヒートポンプ効果を用いて冷暖房熱源をつくりながら、夜間時や雨天時のほか無風時など必要時に貯蔵した水素を用いて燃料電池で発電(再生)して電源として用いることにある。これまで課題が多い二次電池を用いることなく、また、水素燃料として貯蔵して、冷暖房熱と大電力量の供給を可能とし、システムをコンパクトにして、且つ、コスト安で提供することにある。
【0005】
また、本発明の別の目的は、ビルや浜の風力を用いることで、防風をしながら発電を行う防風帯として利用することにある
【0006】
さらに、本発明の別の目的は、風力エネルギーを船舶の推力を得る帆として利用することにあり、地球温暖化効果ガスの削減ができる省エネルギーな船舶を提供することにある。
【0007】
【発明の概要】
上記問題点を解決するために、本発明の水素エネルギーシステムにおいては、太陽光、風力、炭化水素系の化合物から水素を生成して、一端水素吸蔵合金の容器に貯めおき、必要時に水素と酸素(空気)から発電して電源として用いる。一方で、水素の吸蔵時の発熱と放出時の冷熱を蓄熱して冷暖房の熱源として蓄熱利用することを主な特徴としている。
【0008】
本発明の水素エネルギーシステムは、太陽の光エネルギーを太陽光受領体が受領し電気変換する光電変換手段と、風の流体エネルギーを風力受領体が受領し電気変換する風電変換手段と、前記光電変換手段および風電変換手段の発生電力を用い水電解または炭化水素系の化合物を改質して水素を発生させる水素発生手段と、前記水素発生手段の水素を導入し吸蔵し放出する水素吸蔵合金、リザーブタンクおよび熱媒体循環系を含む水素ヒートポンプ手段と、前記水素ヒートポンプ手段から水素を導入して発電をする燃料電池手段と、前記水素ヒートポンプ手段の水素吸蔵合金の発熱または吸熱を集熱し蓄熱をする蓄熱手段で構成したことを特徴とする水素エネルギーシステム。
【0009】
光電変換手段の太陽光受領体は、一般的に単結晶、多結晶、アモルファスなどの太陽電池と表されるもので構造物の状態などにより、ガラス基盤成形態や高分子フィルム基盤成形態の太陽電池を用いることが好ましい。光電変換は変換効率が良い方がより好ましく、特に形式などを特定するものではない。
【0010】
また、太陽光受領体は、独立パネル型であれば太陽を追尾することが好ましく、この場合の追尾方法は、常に太陽光線に対し太陽光受領体の面が直角になるように電子制御するとよい。
【0011】
風電変換手の風力受領体は、発電機を備えた風車が一般的で、風車を回転軸の周囲に平行に設けたものや、回転軸の先端に直角方向に設けたものがあるが、特に形式を特定するものではない。好ましくは、単体風車を用いるほか、防風対策を兼ねる場合や船舶で用いる場合などでは、複数の風車を平面状に並べた面状構造体となるように構成するとよい。
【0012】
また、風力受領体を船舶で用いる場合は、風方向に対して、常に風力受領体の面を電子制御することが好ましい。このようにすると船舶の推力を得る帆としても理想的となる。
【0013】
水素発生手段の水電解は、太陽光受領体と風力受領体によって発電された電力を用いて水電解装置が水素と酸素をつくる。この場合、発生気体の気体圧を高圧にして作動させる水電解装置が好ましく、水素圧を高くすることによって、次に述べる水素解離圧特性の高い水素吸蔵合金を装着した水素貯蔵容器が、水素吸蔵(水素化)時の発熱温度をより高くして、暖房用の温熱として熱媒体が集熱して蓄熱する蓄熱手段が効果的となる。
【0014】
水素ヒートポンプ手段は、水素貯蔵容器内部を熱媒体流路と水素流路が分離した2つの水素貯蔵容器の水素流路間に電磁弁を介して配管で連通され、水素解離圧特性の違う水素吸蔵合金をそれぞれ内部に装着して構成されることが好ましい。また、水素貯蔵容器の熱媒体流路と、温熱および冷熱の2つの熱媒体容器にそれぞれ分かれて電磁弁を介して配管で連通され熱媒体循環系が構成されることが好ましい。
【0015】
燃料電池手段は、電解質の種類などによって多様な燃料電池形態があるが、変換効率がよいものが好ましい。また、燃料電池に可逆燃料電池を用いて、発電と水電解の装置として共有することが好ましく、形式などを特定するものではない。
【0016】
【発明の実施形態】
以下、本発明に係る水素エネルギーシステムの実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0017】
光電変換手段1の太陽光受領体は、ガラス基盤に単結晶、多結晶、アモルファスなど半導体(p−n型)で成形された太陽電池が、構造物の屋根の斜面や窓に外壁材として用いられて光電変換が行われている。また、砂漠など大規模な太陽光発電プラントで太陽電池パネルが直接架台に設けられる場合には、太陽光受領体が太陽を追尾することが好ましく、この場合の追尾方法は、常に太陽光線に対し太陽光受領体の面が直角になるように電子制御される。
【0018】
風電変換手段2の風力受領体は、回転軸の先端にプロペラが回転軸に直角方向に取り付け、回転軸の他端に発電機を備えた風車の複数が、平面状に並べた面状構造体が定置架台に取り付けられて構成されている。また、風力受領体は、風方向に対して、常に風力受領体の面が受風できるように電動力と電子制御によって水平回転できるようにされている。
【0019】
このようにすると、防風対策の防風帯として用いる場合を除き、船舶の推力を得るために帆として用いられる場合では、特に理想的となる。
【0020】
また、風力受領体は、大面積を利用して遠方者へ津波や台風など緊急な気象情報やニュースなどを目視で伝達するために表裏面に絵画、図形、文字など描写して、表示帯(板)として用いられている。発電される電力を用いて描写すると夜間では特に効果的となる。
【0021】
水素発生手段3の水電解装置は、電極間に高分子電解膜等を介した構成で、太陽光受領体と風力受領体によって発電された電力を用いて、水を水素と酸素に分解し、その発生気体圧によって装置内部が高圧化して作動をしている。このため、水素流路が次に連通するリザーブタンク8の内部も圧縮された同圧の水素が流入している。
【0022】
このリザーブタンク8は、内部が空洞な圧力容器であるがこれ以外にも、リザーブタンク8の内部を水素と熱媒体の流路に分離して、水素流路内に水素解離圧特性の高い水素吸蔵合金を装着し、水素を吸蔵させることが好ましい。この場合のリザーブタンク8の水素放出は、熱媒体流路内へ外気温の熱媒体を流入させ水素放出圧を高圧にすることができる。
【0023】
また、図示はないが水素発生手段3の改質装置は、炭化水素を分解する各種触媒が化合物にあわせて装着された装置であり、改質装置によって炭化水素系の化合物が改質されて発生した水素が、水素解離圧特性の低い水素吸蔵合金を装着した水素貯蔵容器4bに導入できるように電磁弁を介して配管され連通している。
【0024】
水素ヒートポンプ手段4a、4bの2つの水素貯蔵容器は、内部を熱媒体流路と水素流路に分離され、水素貯蔵容器4a内の水素流路には、水素解離圧特性の高い水素吸蔵合金が装着されて、他方の水素貯蔵容器4b内の水素流路には、ヒートポンプとして作動中でも燃料電池へ水素補給をするために作動最低圧が常圧より常に高くなるような水素解離圧特性の低い水素吸蔵合金が装着されて、2つの水素貯蔵容器の水素流路が電磁弁を介して熱媒体循環路に連通して構成されている。
【0025】
水素吸蔵合金材料としては、ヒステリシス値の最小な材料がよく、例えば、LaNi系の合金、MgTi系の合金などを使用することができる。また、水素吸蔵合金の装着は、あらかじめ粒子径を約20〜50μmに調整した粉末状の水素吸蔵合金材料を、接着剤などの粘性物質と混合してペースト化したものを用いることもできる。
【0026】
このようにヒートポンプ手段が構成されると、熱駆動による水素移送が可能になり、水素吸蔵(水素化)や水素放出が外部動力を投入しなくてもヒートポンプとして機能し、水素吸蔵合金の可逆的反応熱を熱媒体が受領することができる。
【0027】
蓄熱手段10は、水素ヒートポンプ手段4aの水素貯蔵容器内部の熱媒体流路と連通する配管には、外部の温熱蓄熱部と冷熱蓄熱部に分離された蓄熱容器と、それぞれ電磁弁を介して配管で連通し熱媒体循環系が構成され、容器外周は保温材で保護され放熱防止がされている。
【0028】
燃料電池手段5は、電解質の種類などによって多様な燃料電池形態があるが、変換高率がよいものが好ましく、形式などを特定するものではない。また、燃料電池手段5の燃料電池と水素発生手段3の水電解装置は、余剰電力で水電解装置を作動している場合では、燃料電池での発電は必要がないため、可逆燃料電池が共有されている。
【0029】
このようにリザーブタンク8と、水素貯蔵容器4aの水素流路が連通されると、高圧な水素圧により水素貯蔵容器4aの水素吸蔵合金が水素吸蔵(水素化)をして発熱温度が高温となり、暖房用の温熱として熱媒体が集熱して蓄熱する蓄熱手段が効果的となる。
【0030】
また、水素解離圧特性の高い水素吸蔵合金が装着された水素貯蔵容器4a内と、他方の水素解離圧特性の低い水素吸蔵合金が装着され水素貯蔵容器4b内の水素流路を連通して、水素貯蔵容器4b内の熱媒体流路を外気温の熱媒体で冷却すると、水素貯蔵容器4aが水素放出して、水素解離圧差によって水素貯蔵容器4bが水素吸蔵(水素化)をする。このため、水素貯蔵容器4a内の水素吸蔵合金の水素放出による吸熱を、冷房用の冷熱として熱媒体流路の熱媒体が循環して集熱する。
【0031】
さらに、水素解離圧特性の低い水素吸蔵合金が装着された水素貯蔵容器4b内の水素流路に、外部の熱源により水素吸蔵合金を加熱して水素放出をさせ、他方の水素解離圧特性の高い水素吸蔵合金が装着された水素貯蔵容器4a内の水素流路を外気温の熱媒体で冷却すると、水素を元の水素貯蔵容器4a内に戻す再生行程が行われ、連続なヒートポンプ機能の連続作動が可能になり、冷熱の蓄熱手段がより効果的となる。
【0032】
本発明について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、貯蔵電力は、水力や波力の自然エネルギーから発電される電力のほか、公共電力の余剰や夜間の電力も含まれる。また、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、水素エネルギーシステムにおいて、太陽光、風力、炭化水素系の化合物から水素を生成して、一端水素燃料に変換して貯めおくことで、これまで課題が多い二次電池を用いることなく、大電力量の電力貯蔵を可能とし、システムをコンパクトにして、且つ、安価に提供することができる。また、水素貯蔵容器をヒートポンプとして作動させることで同時に冷暖房の熱源を提供することができる。さらに、風力エネルギーを船舶の推力として利用し、広く地球温暖化効果ガスの削減にも貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る概略構成図である。
【符号の説明】
1 光電変換手段
2 風電変換手段
3 水素発生手段
4a、4b 水素ヒートポンプ手段
5 燃料電池手段
8 リザーブタンク
10 蓄熱手段
12 電力(再生)
Claims (5)
- 太陽の光エネルギーを太陽光受領体が受領し電気変換する光電変換手段と、風の流体エネルギーを風力受領体が受領し電気変換する風電変換手段と、前記光電変換手段および風電変換手段の発生電力を用い水電解または炭化水素系の化合物を改質して水素を発生させる水素発生手段と、前記水素発生手段の水素を導入し吸蔵し放出する水素吸蔵合金、リザーブタンクおよび熱媒体循環系を含む水素ヒートポンプ手段と、前記水素ヒートポンプ手段から水素を導入して発電をする燃料電池手段と、前記水素ヒートポンプ手段の水素吸蔵合金の発熱または吸熱を集熱し蓄熱をする蓄熱手段で構成したことを特徴とする水素エネルギーシステム。
- 前記風力受領体は、発電機を備えた風車の複数を平面状に並べた面状構造体で、電子制御により常に風圧力を受けるように風向きに対応して追尾させる請求項1記載の水素エネルギーシステム。
- 前記風力受領体は、表裏面に絵画、図形、文字など描写し表示帯(板)として用い、遠方者へ情報などを伝達する請求項1、2記載の水素エネルギーシステム。
- 前記水素発生手段および燃料電池手段は、可逆燃料電池を共有して水電解または発電をおこなう請求項1記載の水素エネルギーシステム。
- 前記水素ヒートポンプ手段は、それぞれ水素解離圧特性の違う水素吸蔵合金を装着した2つの水素貯蔵容器で構成し、ヒートポンプ作動中に、一方で水電解または改質されて発生する水素を補給(導入)しながら、他方で燃料電池へ水素を供給する請求項1記載の水素エネルギーシステム。
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---|---|---|---|
JP2003128721A JP2004335238A (ja) | 2003-05-07 | 2003-05-07 | 水素エネルギーシステム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009071959A (ja) * | 2007-09-12 | 2009-04-02 | Takasago Thermal Eng Co Ltd | 電力供給システム |
JP2017219152A (ja) * | 2016-06-09 | 2017-12-14 | 高砂熱学工業株式会社 | 水素供給施設および水素供給方法 |
-
2003
- 2003-05-07 JP JP2003128721A patent/JP2004335238A/ja active Pending
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