JP2004331460A - Swelling synthetic fluorine mica-based mineral and gas barrier layered body using the same - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、所定の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物、並びにこれを用いた、ガスバリア性組成物及びガスバリア性積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
膨潤性合成フッ素雲母系化合物を含む層状ケイ酸塩の使用用途の例として、ガスバリア性フィルムがあげられる。このガスバリア性フィルムは、食品や薬品の包装分野において、酸素ガスバリア性等のガスバリア性に優れている包装材料であり、内容物の品質劣化を防ぐ目的で使用されている。このようなガスバリア性フィルムとしては、種々なものが考案されている。その中でも、層状ケイ酸塩と水溶性高分子とを混合し、熱可塑性樹脂フィルムに塗工したガスバリア性積層体が開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、5μm以下の無機層状化合物を水に十分膨潤させた状態で、高水素結合性樹脂あるいはその水溶液に添加する方法などが開示されている。
【0004】
さらに、特許文献2には、層状ケイ酸塩をナイロン6樹脂中に分子レベルで均一に分散し、ガスバリア性を向上させる方法が開示されている。しかし、この方法では、層状ケイ酸塩に含まれる合成時の原料や副生物などの粗大粒子をジェットミルで微粉砕し、さらにふるいによる分級を行って所定の粒子を得ている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−93133号公報
【特許文献2】
特開平11−228817号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1においては、市販の層状ケイ酸塩をそのまま使用しているが、一般に酸化ケイ素などの不純物を少量含むことが多く、結果として得られるフィルムのヘイズ、平滑性、高湿度下でのガスバリア性が必ずしも十分でない。
【0007】
また、特許文献2においては、乾式での方法のため、不純分の分離が十分ではない。さらにポリアミド系樹脂中へ分散させているので、最終的に得られる積層体のヘイズ、高湿度下でのガスバリア性が必ずしも十分でない。
【0008】
上記のいずれの場合も、上記不純物を除去すると、結果として得られるフィルムのヘイズ、平滑性、高湿度下でのガスバリア性を向上することが考えられる。上記不純物を除去する方法としては、遠心分離機を用いて遠心分離をし、上記不純物を固形分として分離して除去する方法が考えられる。この遠心分離機の種類としては、デカンタ型遠心分離機、バスケット型遠心分離機、円筒型遠心分離機等があげられる。
【0009】
上記デカンタ型遠心分離機は、水平軸の周りに回転する外筒と、この外筒とわずかの速度差で同一方法に回転するスクリューコンベアからなる。そして、処理液は、上記スクリューコンベアの中空軸から供給され、外筒の回転による遠心力により、固形分は壁面に堆積する。堆積した固形分は、スクリューコンベアによって、装置の一端に搬送され排出される。一方、上澄み液は、装置の他端に搬送され、排出される。固形分は、スクリューコンベアによって搬送されるので、圧縮性を持った固形分の分離に適している。
【0010】
しかし、このデカンタ型遠心分離機の遠心力は、1000〜4000G程度であり、不純物の沈降速度が遅く、完全に壁面へ沈降する前にスクリューコンベアによって撹拌され、再度分散してしまう。また、不純物の一部は、壁面に沈降するが、遠心力が高くないため十分に圧縮されない。このため、不純物は、スラリー状でスクリューコンベアで搬送することができず、装置内に溜まっていく。溜まった不純物は、スクリューコンベアによって再び撹拌される。これらの結果、膨潤性合成フッ素雲母系鉱物分散液中に含まれている不純物をデカンタ型遠心分離機で十分に除去することができない。
【0011】
また、上記バスケット型遠心分離機は、回転バスケット中に処理液を供給し、そこで得られる遠心力を用いて壁面に固形分を分離させる装置である。
【0012】
しかし、このバスケット型遠心分離機の遠心力は、1000〜2500G程度であるので、上記の不純物の沈降速度が遅く、十分に不純物を取り除くためには、処理速度を下げて処理しなければならず、経済的に非常に不利である。また、処理速度を上げると、処理後の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物は、未だ不純物をかなり含んだものとなり、不純物を除去することによる効果を十分に得られない場合が多い。
【0013】
さらに、上記円筒型遠心分離機は、直径5〜15cm、長さ100cm以下の円筒を10000〜20000rpmで高速回転させる装置であり、上記の2種の遠心分離機と異なり、十分な遠心力を得ることができる。この円筒型遠心分離機の分離機構は、まず、処理液が円筒下端部から供給され、回転する円筒内を通過する。このとき、遠心力によって、固形分は、円筒内壁に堆積し、上澄みは、円筒上端部から排出される。また、固形分の排出機構はないので、適当な間隔で遠心機を止め、円筒内から固形分を取り出す必要がある。
【0014】
しかし、膨潤性合成フッ素雲母系鉱物中の不純物の含有量は、数体積%〜数十体積%であるため、堆積する不純分がすぐ、円筒内に満たされてしまい、頻繁に遠心機を止める必要が生じる。また、堆積する不純物が円筒内にすぐ満たされてしまうので、新たに加えた処理液の遠心分離処理が十分に行われず、不純物を含有したまま、円筒上端部から排出されてしまうことが生じやすい。
【0015】
そこで、この発明は、ヘイズ、平滑性、及び高湿度下でのガスバリア性に優れたガスバリア性積層体、及びこのガスバリア性積層体に使用可能な膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明は、遠心分離によって遠心分離部の内壁に分離された不純物を、間欠的に上記遠心分離部外に排出する機構を有する遠心分離機を用いて遠心分離処理された、粉末X線回折から得られる回折ピークの相対強度が、[Id=9.6 Å]/[Id=12.4 Å]×100≦2、かつ[Id=4.0 Å]/[Id=12.4 Å]×100≦20を満たす膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を用いることにより、上記の課題を解決したのである。
【0017】
特定の遠心分離法で処理するので、不純物が極めて少ない膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を得ることができる。そして、この膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を用いることにより、ヘイズ、平滑性、及び高湿度下でのガスバリア性に優れたガスバリア性積層体を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下において、この発明について詳細に説明する。
この発明にかかる膨潤性合成フッ素雲母系鉱物(以下、「精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物」と称する。)は、後述する不純物を含んだ膨潤性合成フッ素雲母系鉱物(以下、「処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物」と称する。)を、特定の機能を有した遠心分離機を用いて遠心分離処理し、精製することにより得られる鉱物である。
【0019】
上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物の主成分である膨潤性合成フッ素雲母系鉱物とは、下記の式(1)を満たす人工鉱物であり、SiO4正四面体を基本にして、この四面体が六角網目の板状に連なっており、この上下2枚の板の間に八面体配位をとるイオンがイオン結合し、サンドイッチ層を形成している。このサンドイッチ層とサンドイッチ層の間に層間イオンと呼ばれるアルカリ金属またはアルカリ土類金属イオンが非常に弱いイオン結合で配位している構造を有する。
X0.33〜1.0Y2〜3Z4O10F2 (1)
なお、ここで、Xは配位数12の陽イオン、Yは配位数6の陽イオン、Zは配位数4の陽イオンを表す。具体的には、Xは、Na+、K+、Ca2+、Ba2+、Rb2+、Sr2+、Li+から選ばれる1種または2種以上の陽イオン、また、Yは、Mg2+、Fe2+、Ni2+、Mn2+、Al3+、Fe3+、Li+から選ばれる1種または2種以上の陽イオン、さらに、Zは、Si4+、Ge4+、Al3+、Fe3+、B3+から選ばれる1種または2種以上の陽イオンである。
【0020】
また、一般式(1)のZに入るSiの数により、上記膨潤性合成フッ素雲母系鉱物には、二ケイ素型(ジシリシックタイプ)、三ケイ素型(トリシリシックタイプ)、四ケイ素タイプ(テトラシリシック)の各タイプが存在する。これらの中でも、四ケイ素タイプであり、上記X、すなわち、層間イオン種がNa+或いはLi+であり、結晶構造中において電荷のバランスを層間イオンが補っている四ケイ素雲母は、膨潤性を有しており、特に好ましい。
【0021】
この膨潤性合成フッ素雲母系鉱物の具体例としては、ナトリウムテトラシリシックマイカ[NaMg2.5(Si4O10)F2]、ナトリウム又はリチウムテニオライト[(NaまたはLi)Mg2Li(Si4O10)F2]、ナトリウム又はリチウムヘクトライト[(NaまたはLi)0.33Mg2.67Li0.33(Si4O10)F2]などが挙げられ、これらの中でも、ナトリウムテトラシリシックマイカ、ナトリウム又はリチウムヘクトライトがより好適に用いられる。これらは1種のみでも2種以上混合しても使用することができる。なお、上記の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物の具体例についてのそれぞれの組成式については、理想的な組成を示しており、厳密に一致している必要はない。
【0022】
上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物は、原料として、目的とする膨潤性フッ素雲母の化学組成となるように、シリカ、マグネシア、フッ化マグネシウム、ケイフッ化ナトリウム、フッ化ナトリウム、フッ化リチウム、炭酸ナトリウム及び炭酸リチウム等を調合し、これを内燃式電気炉中、1400〜1500℃で溶融後、溶融体を鋳型に流出させて冷却する過程で、鋳型内にフッ素雲母系鉱物を結晶成長させる、いわゆる溶融法といわれる公知の方法によって合成することができる。
【0023】
また、他の合成方法として、特開平2−149415号公報に開示されているような、タルクを出発物質として用い、これにアルカリ金属イオンをインターカレーションして、上記処理前の膨潤性フッ素雲母系鉱物を得る方法をあげることができる。この方法では、タルクにケイフッ化アルカリあるいはフッ化アルカリを混合し、磁性ルツボ内で約700〜1200℃で短時間加熱処理することによって上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物が得られる。
【0024】
上記の溶融法によって上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を製造する場合、膨潤性合成フッ素雲母系鉱物とはいえない副生成物(以下、単に「副生成物」と称する。)や未反応原料等が混在する。また、この溶融法での製造時には、結晶自体は大きく良好なものが得られるが、上記副生成物として、主にクリストバライト等が混在する。
【0025】
上記のインターカレーション法によって上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を製造する場合、溶融法に比べて、副生成物や未反応原料等の不純物が少なく比較的純度の高いものが得られるものの、上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物に類縁する副生物(以下、単に「副生物」と称する。)が混在する。この副生物の例としては、膨潤性に乏しい相からなる合成フッ素雲母系鉱物があげられる。
【0026】
したがって、一般的に市販の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物は、上記の合成法で製造されたものが大半であるので、上記の副生成物や副生物(以下、併せて「不純物」と称する。)を含有する。このため、上記市販の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物は、上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物に該当する。そして、この不純物は、上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物中に、数体積%〜数十体積%含有する。
【0027】
この処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物に、後述する水溶性高分子を混合して、後述する熱可塑性樹脂フィルムに塗工すると、得られる積層体は、ヘイズが大きくなって、十分な透明性が得られにくくなり、かつ、平滑性やガスバリア性、特に高湿度下におけるガスバリア性が十分でない傾向がある。
【0028】
上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物から上記不純物を取り除く方法として、上記の特定の遠心分離機を用いて遠心分離する方法があげられる。
この遠心分離機としては、上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を分散した分散液を、回転して遠心力を付与する遠心分離部に連続的又は断続的に供給したとき、遠心分離によって上記遠心分離部の内壁に分離された不純物を、間欠的に上記遠心分離部外に排出する機構を有する遠心分離機があげられる。
【0029】
このような遠心分離機としては、ディスク型遠心分離機(デラバル型遠心分離機又は分離板型遠心分離機ともいう。)を例としてあげることができる。このディスク型遠心分離機の機構を図1を用いて説明する。
【0030】
上記ディスク型遠心分離機は、遠心分離操作が行われる遠心分離部11、この遠心分離部11の内部に設けられる、円錐状の分離板が間隔1mm以内の間隔で数十枚〜数百枚程度積み重ねられた、回転自在の分離板群14、この分離板群14の回転中心部である円錐頂点部を通る軸部分を貫通して、遠心分離対象溶液をこの分離板群14に供給するインレットパイプ12、及び上記遠心分離部11を回転させるモータ(図示せず)の駆動力を伝達するスピンドル13等を有する。
【0031】
上記遠心分離部11を高速回転させながら、インレットパイプ12から上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を分散した分散液を導入すると、上記分散液は、上記分離板群14の各分離板間を通過する。このとき、各分離板間を通る上記分散液は、遠心力を受け、上記不純物を含む濃厚液と、主成分である膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を含有する上澄み液に分離され、この不純物を含む濃厚液は、スラッジスペース15に集まる。また、上記上澄み液は、上記遠心分離部11の上部に設けられた上部回収部16に集められ、ポンプによって系外に送られ、回収される。なお、上記スラッジスペース15とは、上記遠心分離部11の内壁のうち、上記分離板群14の回転軸から最も遠い部分をいう。上記遠心分離部11の内壁の形状は、このスラッジスペース15とする部分を、上記分離板群14の回転軸から最も遠い位置に設け、ここから、上記遠心分離部11の上端部及び下端部に向けて、上記分離板群14の回転軸に向って、直線状又は緩やかな曲線状とすると、上記遠心分離部11の内壁に衝突した上記濃厚液が、上記スラッジスペース15に集まりやすくなり、好ましい。
【0032】
そして、上記スラッジスペース15には、固形物排出口17が設けられており、所定間隔ごとに自動又は手動でこの固形物排出口17を開放することにより、上記不純物を含む濃厚液を排出することができる。
【0033】
上記分離板群14は、上記したように多数の分離板を有するので、分離沈降面積としては、非常に大きな面積を有することとなる。また、分離板間が1mm以内の間隔であることから、沈降距離が非常に短くなる。
【0034】
上記遠心分離機を用いて遠心処理を行う場合、上記遠心分離部11が回転することで得られる遠心力は、5000〜50000Gが好ましく、7000〜30000Gがより好ましい。5000Gより小さいと、上記不純物を十分に除去できない場合が生じる。一方、50000Gより大きくてもよいが、装置的に、このような遠心力を得られるディスク型遠心分離機の入手が困難である。
【0035】
また、上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を分散した分散液中の処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物の分散濃度は、0.5〜15重量%が好ましく、2〜10重量%がより好ましく、3〜8重量%がさらに好ましい。0.5重量%より少ない場合は、生産性が低い傾向がある。一方、15重量%より多いと、上記濃厚液の排出間隔が非常に短くなり、時間当たりの処理量が大幅に減ってしまい、返って生産効率が悪化する傾向がある。
【0036】
上記の遠心分離機を用いた遠心分離処理を行う回数は、1回に限定されるものではなく、必要に応じて、2回以上の複数回行うことができる。
また、上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を分散した分散液に使用される分散媒としては、イオン交換水や蒸留水等があげられる。
【0037】
上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を分散した分散液を遠心分離処理にかける前に、必要に応じて、ガスバリア性、透明性、平滑性等の物性を損なわない範囲で、分散剤等を少量添加してもよい。この場合、上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を上記分散媒に分散させて分散液を調整し、ここに分散剤を添加して分散処理をすることができる。
【0038】
上記分散剤の種類としては、高分子型、界面活性型、無機型等のものがあげられるが、中でも、高分子型、特に、ポリカルボン酸型高分子を用いるのがより好ましい。このポリカルボン酸型高分子を用いることにより、遠心分離処理時の収率がよく、さらに、最終的に得られる積層体の高湿度下でのガスバリア性、ヘイズ、及び平滑性がいずれも良好となる。
【0039】
上記ポリカルボン酸型高分子としては、重量平均分子量が1000〜1000000のポリカルボン酸のナトリウム塩やアンモニウム塩等があげられる。
【0040】
なお、上記処理前の膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を機械的な粉砕処理にかけると、上記の遠心分離処理を行っても、上記不純物の遠心分離除去が困難となりやすく、最終的に積層体を得ても、ガスバリア性やヘイズ等の劣化が生じやすい。
【0041】
上記の遠心分離機による遠心分処理によって得られる精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物は、これをイオン交換水に分散濃度0.5重量%に均一に分散させたとき、この分散液の光透過度が下記の式(2)を満たすのが好ましい。
(I/I0)×100≧30 (2)
上記式において、I0は、入射光(660nm)の強度を示し、Iは、透過光の強度を示す。なお、この光透過度の測定は、各種の光度計を用いて測定することができ、その測定時の光路長は1cmである。
【0042】
また、上記式(2)の左辺の値は、30以上が好ましく、40以上がより好ましい。上記式(2)の左辺の値が30より小さいと、その膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を含有するガスバリア性フィルムは、十分なガスバリア性が得られないだけでなく、透明性や平滑性が著しく悪くなる。さらに、上記式(2)の左辺の値の上限は、100である。理論的にI≦I0なので、上記式(2)の左辺の値は、100を超えることは生じない。
【0043】
上記の遠心分離機による遠心分処理によって得られる精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物に含まれる上記不純物の存在は、X線回折分析により得られる回折ピークで確認することができる。すなわち、膨潤性に乏しい相(非膨潤性合成フッ素雲母)については、面間隔dがほぼ9.6Å(9.4〜9.8Å)のピークで確認することができる。また、クリストバライトについては、面間隔dがほぼ4.0Å(3.9〜4.1Å)のピークで確認することができる。また、膨潤性合成フッ素雲母系鉱物については、面間隔dがほぼ12.4Å(12.1〜12.6Å)のピークで確認することができる。いずれも、ピークトップの強度を評価する。測定は、120℃で10時間以上乾燥した後、23℃−50%RH状態にて24時間以上放置したサンプルについて行われる。なお、サンプルの粒度は、100メッシュのふるいを通過するものに揃えた。
【0044】
(1)粉末X線回折分析条件
装置:理学電機(株)製RINT2000シリーズ、X線:Cu Kα線 (40kV−30mA)
カウンタモノクロメータ:全自動モノクロメータ、発散スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリット:0.15mm、スキャンスピード:4°/分、スキャンステップ:0.01°、走査軸:2θ/θ
【0045】
(2)ピーク強度Iの算出条件
平滑化(点数9)、バックグラウンド除去(曲率0.00)、Kα2除去(Kα2/Kα1 0.5)
【0046】
具体的には上記粉末X線回折分析において、膨潤性に乏しい相(非膨潤性合成フッ素雲母)を示す面間隔dがほぼ9.6Åの回折ピーク強度を[Id=9.6 Å]、クリストバライトを示す面間隔dがほぼ4.0Åの回折ピーク強度を[Id=4.0 Å]、及び膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を示す面間隔dがほぼ12.4Åの回折ピーク強度を[Id=12.4 Å]としたとき、各回折ピークの相対強度が、[Id=9.6 Å]/[Id=12.4 Å]×100≦2、かつ[Id=4.0 Å]/[Id=12.4 Å]×100≦20を満たすのがよく、さらに[Id=9.6 Å]/[Id=12.4 Å]=0、かつ[Id=4.0 Å]/[Id=12.4 Å]×100≦10であるのが好ましい。
【0047】
[Id=9.6 Å]/[Id=12.4 Å]×100>2である場合や、[Id=4.0 Å]/[Id=12.4 Å]×100>20である場合は、ガスバリア性が不十分となる場合があったり、コーティング層の強度、透明性、平滑性が低下する。
【0048】
上記の遠心分離機による遠心分処理によって得られる精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を含む組成物は、ガスバリア性組成物として使用される。
【0049】
上記ガスバリア性組成物としては、上記精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物、水溶性高分子、金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物を含有した組成物▲1▼と、上記精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物と水溶性高分子とを水系溶媒に溶解及び懸濁することにより得られる組成物▲2▼があげられる。
【0050】
上記組成物▲1▼に含まれる水溶性高分子と、金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物とは、重縮合するので、有機物と無機物とが複合した緻密な構造体ができ、この構造体の隙間に、所定の精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物が埋め込まれ、非常に緻密な膜が得られる。さらに、所定の回折ピークの相対強度を有する精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を用いるので、膜状としたとき、高湿度条件下で十分なガスバリア性等を発現する。
【0051】
上記組成物▲1▼に含有される水溶性高分子とは、水溶性を有する高分子物質をいい、官能基として、水酸基、アミノ基、酸アミド基、チオール基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等を有するものがあげられる。この水溶性高分子の例としては、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール系重合体、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、アミロース、アミロペクチン、プルラン、カードラン、ザンタン、キチン、キトサン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリアクリルアミド等や、これらの共重合体、変性体等の誘導体があげられる。
【0052】
上記変性ポリビニルアルコールとしては、疎水基を含んだ変性ポリビニルアルコール、例えば、α−オレフィン単位やシリル基を含有するポリビニルアルコールの変性体等があげられる。
【0053】
これらの中でも、ポリアクリルアミドが好ましい。ポリアクリルアミドを用いることにより、得られる組成物▲1▼からなる層と後述する基材との密着性が向上し、より良好な性能が得られる。これらは、少なくとも1種のみを使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
【0054】
上記水溶性高分子の重量平均分子量は、特に限定されないが、500〜1500万が好ましく、5000〜1000万がより好ましい。500より小さいと、最終的に得られる組成物のガスバリア性が悪くなる傾向がある。一方、1500万より大きいと、水溶液とした場合の粘度が高くなりすぎる傾向がある。
【0055】
上記金属アルコキシドは、下記の化学式(1)であらわされる化合物をいう。
M(OR)n (1)
上記式(1)において、Mは、ケイ素、チタン、ジルコニウム、アルミニウム等から選ばれる少なくとも一種の金属元素を示し、Rは、炭素数1〜8の低級アルキル基を示し、nは1〜4の整数を示す。
【0056】
上記金属アルコキシドは、その加水分解物及び/又はその縮合物を使用するので、触媒の作用で加水分解及び縮合するものであれば特に限定されない。この金属アルコキシドの例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン等のアルコキシシラン化合物、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−tert−ブトキシチタン、テトラ−sec−ブトキシチタン等のチタンアルコキシド化合物、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラ−n−プロポキシジルコニウム、テトラ−n−ブトキシジルコニウム、テトラ−tert−ブトキシジルコニウム、テトラ−sec−ブトキシジルコニウム等のジルコニウムアルコキシド化合物、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリ−n−プロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシアルミニウム等のアルミニウムアルコキシド化合物等があげられる。これらの中でも、アルコキシシラン化合物が最も好適である。これらは、少なくとも1種が使用され、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0057】
上記金属アルコキシドの使用量は、特に限定されないが、上記水溶性高分子100重量部に対して、50〜5000重量部がよく、100〜4000重量部が好ましい。50重量部より少ないと、十分なガスバリア性や耐熱水性が発現しにくくなる傾向にある。また、5000重量部より多いと、得られるガスバリア性組成物からなるコート層の脆性が増し、性能も悪くなる傾向にある。
【0058】
上記組成物▲1▼に含まれる水溶性高分子と精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物との混合割合は、特に限定されないが、重量比で、水溶性高分子/精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物=99.5/0.5〜20/80がよく、99/1〜30/70が好ましい。精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物が0.5重量%より少ないと、高湿度下でのガスバリア性や水蒸気バリア性が不十分となる場合がある。一方、80重量%より大きくなると、透明性や基材との密着性が悪くなったり、上記組成物▲1▼がゲル化しやすくなる傾向がある。
【0059】
上記金属アルコキシドの加水分解反応や縮合反応を行うためには、水、加水分解反応や縮合反応を行う触媒、及び有機溶媒が用いられる。さらに、得られるガスバリア性組成物からなる層の耐熱水性をさらに向上させたり、膜強度及び基材との密着性を向上させる目的で、架橋剤を添加することができる。さらにまた、上記の水溶性高分子と金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物との結合性をより向上させるため、有機官能基及び加水分解基を有するシラン化合物を添加してもよい。
【0060】
上記金属アルコキシドの加水分解反応及びその縮合反応、又はそれらの反応生成物と上記水溶性高分子との重縮合反応は、酸性条件、塩基性条件のいずれの条件下においても促進される。酸性条件下における触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸等の鉱酸、リン酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸があげられる。また、塩基性条件下における触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の無機塩基、アンモニア、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン等の有機塩基があげられる。これらの中でも、酸性条件が好ましく、塩酸が特に好ましい。さらに、これらの触媒は、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。さらにまた、触媒は、加水分解反応を目的とする触媒と、重縮合反応を目的にする触媒とに分けて用いてもよい。
【0061】
上記の触媒の添加量は、特に限定されず、溶液がゲル化しない範囲内で、任意の量を添加することができる。
【0062】
上記有機溶媒は、上記の金属アルコキシドを溶解させ、さらに、上記水溶性高分子の水溶液と相溶するものであれば特に限定はされないが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコールが好ましい。これらは、1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0063】
上記有機溶媒の添加量は、特に限定されないが、金属アルコキシド100重量部に対し、2〜500重量部がよく、10〜300重量部が好ましい。2重量部より少ないと、金属アルコキシドが十分に溶解せず、加水分解反応が抑制される。一方、500重量部より多いと、水溶性高分子の溶解性が低下する傾向がある。
【0064】
上記架橋剤とは、上記組成物▲1▼中の他の成分と架橋反応しうるものであれば、特に制限されない。上記架橋剤としては、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、アルデヒド化合物、オキサゾリン化合物、メラミン化合物、アジリジン化合物等があげられる。これらの中でも、特に性能の向上に効果があるのは、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、アルデヒド化合物である。
【0065】
上記カルボジイミド化合物の具体例としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド等のモノカルボジイミド化合物、ポリウレタンの技術分野において公知のジイソシアネート化合物の脱炭酸反応によって得られるポリカルボジイミド化合物等があげられる。上記のポリウレタンの技術分野において公知のジイソシアネート化合物としては、メチレンジフェニルジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレンー1,5−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ノルボルネン・ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等があげられる。この中でも、特に親水性のカルボジイミド化合物が好適であり、具体例としては、日清紡(株)製:商品名 カルボジライト等があげられる。
【0066】
上記エポキシ化合物の具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ノナエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロジレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル類、グリセロールトリグリシジルエーテル等のトリグリシジルエーテル類、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等のテトラグリシジルエーテル類などがあげられる。
【0067】
上記イソシアネート化合物の具体例としては、ブロック化イソシアネート化合物(例えば第一工業製薬(株)製、商品名 エラストロン、エラストロンBNシリーズ)、トリレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビスシクロへキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等があげられる。
【0068】
上記アルデヒド化合物の具体例としては、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、ヘキサンジアール、ヘプタンジアール、オクタンジアール、ノナンジアール、デカンジアール、ドデカンジアール、2,4−ジメチルヘキサンジアール、5−メチルヘプタンジアール、4−メチルオクタンジアール、2,5−ジメチルオクタンジアール、3,6−ジメチルデカンジアール、オルトフタルアルデヒド等があげられる。
【0069】
上記の架橋剤を添加する場合には、その添加量は特に限定されないが、水溶性高分子内の反応性基1モルに対して、0.1×10−3〜1モルがよく、0.5×10−3〜0.5モルが好ましい。0.1×10−3モルより少ないと得られるガスバリア性組成物からなる層の性能の向上に特に効果はない。一方、1モルより多いと、溶液がゲル化したり、得られるガスバリア性フィルムの性能が低下する傾向がある。
【0070】
上記有機官能基と加水分解基を有するシラン化合物とは、一分子中に有機官能基及び加水分解基を有し、通常では結合しにくい有機質と無機質とを結合させるバインダーとして作用するものをいう。
【0071】
上記有機官能基としては、ビニル基、アミノ基、ハロゲン基、エポキシ基、メタクリロイル基、メルカプト基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、アルデヒド基、イソシアネート基、スルホン酸基、リン酸基等があげられる。これらは、1種の官能基のみを有してもよく、2種以上の官能基を有してもよい。
【0072】
上記加水分解基とは、無機質と化学結合できる官能基をいい、低級アルコキシル基をいう。具体的には、メトキシ基、エトキシ基等があげられる。これは、1種のみでもよく、2種以上を有していてもよい。
【0073】
上記有機官能基と加水分解基を有するシラン化合物の例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等があげられる。これらの中でも、エポキシ系の3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等がより好ましい。
【0074】
上記有機官能基と加水分解基を有するシラン化合物を添加する場合には、その添加量は、特に限定されないが、金属アルコキシド100重量部に対し、0.001〜100重量部がよく、0.01〜25重量部が好ましい。上記範囲外の添加量だと、得られるガスバリア性フィルムの性能が低下する傾向がある。
【0075】
上記ガスバリア性組成物には、最終的に得られるガスバリア性フィルムの性能を低下させない範囲で、分散剤、可塑剤等の各種添加剤を必要に応じて含有させることができる。
【0076】
次に、この発明にかかるガスバリア性組成物の製造方法について説明する。上記の水溶性高分子、金属アルコキシド又はその加水分解物及び/若しくはその縮合物、並びに膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を混合する。これらの混合順序は特に制限されないが、金属アルコキシドを直接加える場合は、まず、上記水溶性高分子の水溶液に有機溶媒及び触媒を添加し、次いで、金属アルコキシド及び、必要に応じて、有機官能基及び加水分解基を有するシラン化合物を混合させ、溶液を完全に相溶させ、必要に応じて、さらにその他の各種添加剤を加えることが好ましい。
【0077】
また、上記精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を当初から含有させる場合は、上記の水溶性高分子の水溶液に混合させるのがよい。この際、両者の混合方法は、特に限定されないが、上記水溶性高分子の水溶液に直接、上記精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を添加してもよく、また、上記水溶性高分子の水溶液に、上記精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物をあらかじめ膨潤・へき開させた分散液を添加してもよい。
【0078】
上記精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を当初から含有させる場合は、上記の水溶性高分子と、上記精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物とを複合させながら、上記水溶性高分子と、上記金属アルコキシドの加水分解物及び/又はその縮合物との重縮合反応を行うので、一液型の組成物▲1▼が得られる。
【0079】
この一液型の組成物▲1▼は、膜としたとき、非常に緻密な膜となる。さらに、所定の回折ピークの相対強度を有する精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を用いる。これらにより、高湿度条件下で十分なガスアリア性等を発現する。
【0080】
上記組成物▲2▼に使用される溶媒としては、イオン交換水又は蒸留水が好適に用いられる。またイオン交換水又は蒸留水を主な成分とし、メタノール、プロパノール、イソプロパノール等を添加されていてもよい。
【0081】
上記組成物▲2▼に用いられる上記水溶性高分子とは、上記組成物▲1▼に用いられる水溶性高分子と等しいものを使用することができる。
【0082】
これらの中でも、ポリビニルアルコール系重合体が好ましい。また、高湿度下でのガスバリア性をより向上させるためには、ケン化度が90モル%以上のポリビニルアルコール系重合体が好ましく、97モル%以上のポリビニルアルコール系重合体がより好ましい。
【0083】
また、上記ポリビニルアルコール系重合体を用いる場合は、重合度は、100〜5000が好ましく、200〜2000がより好ましい。100より小さいと、ガスバリア性が低下する傾向があり、5000より大きいと、塗工液の粘度が大きく、塗工が困難となり好ましくない。
【0084】
さらに、上記ポリビニルアルコール系重合体の中でも、分子中に疎水基を含有した変性ポリビニルアルコールが、高湿度下において高いガスバリア性が発現され好ましい。
【0085】
上記水溶性高分子及び精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物の上記水系溶媒へ溶解及び懸濁させる合計固形分は、総固形分として0.5〜15重量%が好ましい。さらに、上記ガスバリア性組成物の粘度と後述する熱可塑性樹脂フィルムへの塗工適性、塗工厚み、ガスバリア性など考慮すると2〜10重量%が更に好ましい。0.5重量%より少ないと、フィルムへの塗工時に乾燥不十分となる場合がある。一方15重量%より多いと、塗工液の粘度が高くなりすぎる場合がある。
【0086】
上記組成物▲2▼に含まれる上記の水溶性高分子と精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物との添加割合は任意であるが、水溶性高分子/精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物(重量比)で99.5/0.5〜20/80がよく、99/1〜30/70が好ましい。精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物が0.5重量%より少ないと、ガスバリア性が十分でなく、80重量%より多いとコーティング膜の強度が弱くなる場合がある。
【0087】
上記組成物▲2▼に含まれる上記の水溶性高分子と精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物の混合方法はどのような手順で調製しても良い。即ち、▲1▼精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を水系溶媒に分散させた後、水溶性高分子を固体のまま添加して溶解させる。▲2▼水溶性高分子を水系溶媒に溶解させたあと、精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を添加する。▲3▼精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物分散液と水溶性高分子水溶液とを混合する。このうちどの手順によって混合しても良い。
【0088】
上記組成物▲2▼には、必要に応じて、架橋剤を添加することができる。この架橋剤を添加することにより、耐熱水性を向上させることができる。上記架橋剤としては、上記組成物▲1▼に用いた架橋剤のほかに、チタンやジルコニウム、アルミニウム等の有機金属塩又は無機金属、ケイ素化合物等があげられる。
【0089】
上記チタン化合物の具体例としてはテトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルへキシル)チタネート、テトラメチルチタネート、チタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート、チタンオクタンジオレート、チタンラクテート、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレート等があげられる。
【0090】
上記ジルコニウム化合物の具体例としてはジルコニウムノルマルプロピレート、ジルコニウムノルマルブチレート、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムモノアセチルアセトネート、ジルコニウムビスアセチルアセトネート、ジルコニウムモノエチルアセトアセテート、ジルコニウムアセチルアセトネートビスエチルアセトアセトネート、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムトリブトキシステアレート等の有機ジルコニウム化合物、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、臭化ジルコニウムなどのハロゲン化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、塩基性硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウムなどの鉱酸ジルコニウム塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、硫酸ジルコニウムナトリウム、酢酸ジルコニウムアンモニウム、シュウ酸ジルコニウムナトリウム、クエン酸ジルコニウムナトリウム、クエン酸ジルコニウムアンモニウムなどのジルコニウム錯塩があげられる。
【0091】
上記アルミニウム化合物の例としては、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリイソプロピレート、アルミニウムトリブチレート、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウム有機キレート等があげられる。
【0092】
上記ケイ素化合物の例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロピルシリケート、テトラノルマルブチルシリケート、ブチルシリケートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)シリケート、テトラメチルシリケート、ケイ素アセチルアセトネート、ケイ素エチルアセトアセテート、ケイ素オクタンジオレート、ケイ素ラクテート、ケイ素トリエタノールアミネート、ポリヒドロキシケイ素ステアレート、ケイ素ノルマルプロピレート、ケイ素モノアセチルアセトネート、ケイ素ビスアセチルアセトネート、ケイ素モノエチルアセトアセテート、ケイ素ビスエチルアセトネート、ケイ素アセテート、ケイ素トリブトキシステアレート等があげられる。
【0093】
上記架橋剤の添加量は、特に限定されないが、この架橋剤を添加しすぎるとガスバリア性が低下してしまうので低下しない範囲で添加することができる。架橋剤の添加量は架橋される官能基(水酸基など)に対して、モル比で1/1000〜1/2の範囲で添加するのがよく、1/500〜1/10の範囲で添加するのがより好ましい。添加量が1/1000より少ないと得られるフィルムに十分な耐熱水性を付与できず、一方1/2より多いと得られるフィルムのガスバリア性が低くなる傾向がある。
【0094】
上記組成物▲1▼及び▲2▼には、ガスバリア性、透明性及び平滑性等を損なわない範囲であれば、必要に応じて、各種の添加剤を混合してもよい。各種の添加剤としては、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、紫外線吸収剤、着色剤、可塑剤等があげられる。
【0095】
上記組成物▲1▼又は▲2▼を周知の方法で成形することにより、ガスバリア性フィルムを得ることができる。また、上記組成物▲1▼又は▲2▼を、基材の少なくとも片面に塗工することによって、ガスバリア性積層体を得ることができる。
【0096】
上記組成物▲1▼又は▲2▼を塗工する基材としては、熱可塑性樹脂フィルムがあげられ、この熱可塑性樹脂フィルムの具体例としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂、またはそれらの混合物よりなるフィルム、またはそれらのフィルムの積層体があげられる。この熱可塑性樹脂フィルムは、未延伸フィルムであってもよく、また、延伸フィルムであってもよい。
【0097】
また、上記熱可塑性樹脂フィルムの表面には、接着性を向上させるため、公知のコロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、アンカーコート剤塗布処理などを行ってもよい。特に、上記組成物▲1▼又は▲2▼から形成される塗工層と、上記熱可塑性樹脂フィルムとの間にアンカーコート層を形成されると、両層の接合性がより向上するので好ましい。
【0098】
上記組成物▲1▼又は▲2▼を熱可塑性樹脂フィルムに塗工する方法は、特に限定されないが、グラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、ダイコーティング等の通常の塗工方法を採用することができる。なお、コーティングはフィルムの延伸前であっても延伸後であってもよい。
【0099】
上記組成物▲1▼又は▲2▼を熱可塑性樹脂フィルムに塗工することによって形成されるガスバリアコート層の乾燥は特に限定されないが、熱可塑性樹脂フィルムの融点及び軟化点以下の温度で行うことができる。上記ガスバリアコート層は、高温・長時間での熱処理を必要としないため、150℃以下、数秒の比較的低温・短時間での乾燥・熱処理で十分である。
【0100】
上記ガスバリアコート層の厚みは、特に限定されないが、乾燥状態で0.05〜5.0μmがよく、0.1〜4.μmが好ましく、0.2〜3.0μmがより好ましい。0.05μmより薄いと、ガスバリア性が十分でない場合がある。一方、5.0μmより厚いと、膜強度が弱くなる傾向にある。
【0101】
この発明にかかるガスバリア性積層体は、高湿度下、具体的には23℃、90%RHでのガスバリア性が良好である。上記ガスバリアコート層1μmあたりの23℃、90%RHでの酸素透過度は、10cc/m2・day・atm以下がよく、8cc/m2・day・atm以下が好ましい。10cc/m2・day・atmより大きいと、ガスバリア性包装材料とした場合の実用性に欠ける。
【0102】
またこの発明にかかるガスバリア性積層体の透明性はヘイズ値で10%以下がよく、5%以下が好ましく、透明性が非常に高いものとなる。
さらにまたこの発明にかかるガスバリア性積層体の塗工面の平滑性はざらつき感が全くなく、平滑性に優れたものとなる。
透明性と平滑性に優れるため、塗工面への印刷加工や他のフィルムとのラミネート加工時には悪影響を示さない利点を有する。
【0103】
この発明にかかるガスバリア性積層体は、そのままガスバリア性フィルムとして使用することができ、また、このガスバリア性積層体を他のフィルム又はシートに積層して、ガスバリア性を有する多層体として使用することができる。
【0104】
【実施例】
以下に実施例及び比較例をあげてこの発明をさらに具体的に説明する。まず、使用原料、精製方法及び評価方法について下記に示す。
【0105】
[使用原料]
(水溶性高分子)
・変性ポリビニルアルコール…(株)クラレ製AQ−4105(以下、「AQ4105」と略する。)
・ポリアクリルアミド…東京化成工業(株)、10重量%水溶液(以下、「PAM」と略する。)
【0106】
(膨潤性合成フッ素雲母系鉱物)
・トピー工業(株)製:NTSゾル(固形分10重量%、平均粒径13.5μm)(以下、「NTS1」と略する。)
・NTS1の湿式粉砕物(固形分10重量%、平均粒径2.8μm)(以下、「NTS2」と略する。)
【0107】
・トピー工業(株)製:NHTゾル(固形分8重量%、平均粒径7.2μm)(以下、「NHT」と略する。)
・コープケミカル(株)製:ソマシフME−100(平均粒径6μm)(以下、「ME100」と略する。)
なお、上記樹脂や膨潤性合成フッ素雲母系鉱物の溶媒、分散媒は、イオン交換水を用いた。
【0108】
(金属アルコキシド)
・テトラエトキシシラン…多摩化学工業(株)製:正ケイ酸エチル(以下、「TEOS」と略する。)
【0109】
(架橋剤)
・カルボジイミド化合物…日清紡(株)製:カルボジライト V−02−L2(有効成分40重量%、カルボジイミド等量385)(以下、「カルボジイミド」と略する。)
【0110】
(熱可塑性樹脂フィルム)
・二軸延伸ポリエステルフィルム…東洋紡積(株)製ポリエステルフィルムE5100(厚みは12μm、ヘイズは3.2%である。以下「PETフィルム」と略する。)
【0111】
[評価方法]
(相対強度)
理学電機(株)製RINT2000を用いて、粉末X線回折法により分析し、各ピークの強度から算出した。
サンプルについては120℃で10時間以上乾燥した後、23℃−50%RH状態にて24時間以上放置したサンプルについて測定した。そして、下記の比を算出した。
・ピーク強度比A=[Id=9.6 Å]/[Id=12.4 Å]×100
・ピーク強度比B=[Id=4.0 Å]/[Id=12.4 Å]×100
【0112】
<測定条件>
X線:Cu Kα線 (40kV−30mA)、カウンタモノクロメータ:全自動モノクロメータ、発散スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリット:0.15mm、スキャンスピード:4°/分、スキャンステップ:0.01°、平滑化(点数9)、バックグランド除去(曲率0.00)、Kα2除去(Kα2/Kα1=0.5)
【0113】
(光透過度)
無機層状化合物の分散濃度が0.5重量%となるように、イオン交換水中でホモジナイザーを用いて20分間撹拌し、分散させた。そして、光度計として、(株)島津製作所製:UV−2200を用いて、入射光660nm、光路長1cmの条件で測定をし、その値から下記式に従って、光透過度を算出した。
光透過度[%]=(I/I0)×100
I0:入射光の強度
I:透過光の強度
【0114】
(透明度)
日本電色工業(株)製NDH2000を用いて、JIS K7105に従い、ヘイズを測定した。
【0115】
(コート面の平滑性)
塗工用組成物の塗工面を指でなぞり、下記の基準で評価した。
○:ザラツキ感なし
×:ザラツキ感あり
【0116】
(フィルムのガスバリア性)
酸素透過試験器(Modern Contorol社製、OX−TRAN2/20)により、23℃、相対湿度90%の雰囲気下における酸素透過度を測定した。
フィルムのガスバリア性は基材のフィルムの種類や厚み、およびコート層の厚みにより変化するため、下記の式に従って、ガスバリアコート層1μmあたりの酸素透過度(Psamp1e)(単位:cc・1μm/m2・day・atm)を算出した。
1/Ptotal=1/Psamp1e+1/Pbase
Ptotal;実施例及び比較例で得られた積層フィルムの測定結果(酸素透過度)
Pbase;基材フィルムの酸素透過度
Psamp1e;ガスバリアコート層の酸素透過度
【0117】
(実施例1)
アルファ・ラバル(株)製ディスク型遠心分離機BTPX205(遠心分離部(ボウル)容量3.1リットル、スラッジスペース1リットル)に、5重量%のNTS1分散液を流量200リットル/hrで1時間流した。固形分排出間隔を70秒とし、不純物を間欠的に排出した。得られた上澄み液を精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物分散液とした。得られた精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物のピーク強度比及び光透過度を測定した。その結果を表1に示す。
次いで、得られた上澄み液中に含まれる精製NTSとAQ4105水溶液を固形分比で3:7(重量比)となるように混合し、総固形分が5重量%となるように調製した。得られた液をメイヤーバーを用いて膜厚0.5μmとなるように、PETフィルムに塗工した。乾燥は、100℃、1分間で行った。得られた積層体を用いて上記の方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0118】
(実施例2)
無機層状化合物として、NHTの8重量%分散液を用いた以外は、実施例1と同様にして、上澄み液を得た。得られた精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物のピーク強度比及び光透過度を測定した。その結果を表1に示す。
次いで、得られた上澄み液を用いて、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体を用いて上記の方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0119】
(実施例3)
上記ディスク型遠心分離機BTPX205に、5重量%のNTS1分散液を流量200リットル/hrで1時間流した。固形分排出間隔を70秒とした。得られた上澄み液をもう一度、上記ディスク型遠心分離機BTPX205に、流量200リットル/hrで、固形分排出間隔120秒の条件で流した。得られた上澄み液を精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物分散液とした。得られた精製膨潤性合成フッ素雲母系鉱物のピーク強度比及び光透過度を測定した。その結果を表1に示す。
次いで、得られた上澄み液を用いて、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体を用いて上記の方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0120】
(比較例1)
巴工業(株)製円筒型遠心分離機ASM−100(容量2.6リットル)に、5重量%のNTS1分散液を流量100リットル/hrで15分間通した。15分後、分離機内に固形分が堆積し、原液がそのまま流出してきた。得られた流出液中の鉱物のピーク強度比及び光透過度を測定した。その結果を表1に示す。
次いで、得られた流出液を用いて、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体を用いて上記の方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0121】
(比較例2)
三菱化工機(株)製デカンタ型遠心分離機DS−10(容量1.2リットル)に、5重量%のNTS1分散液を流量40リットル/hrで通したが、固形分の脱水性が悪いため、固形分が排出されることなく、原液がほとんどそのまま流出した。得られた流出液中の鉱物のピーク強度比及び光透過度を測定した。その結果を表1に示す。
次いで、得られた流出液を用いて、実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体を用いて上記の方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0122】
(比較例3)
無機層状化合物として、NTS1を用い、遠心分離処理を行わず、ピーク強度比及び光透過度を測定した。その結果を表1に示す。
次いで、上記NTS1にAQ4105水溶液を混合し、固形分が3/7(重量比)、総固形分5重量%となるように調製した。得られた液を用いて実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体を用いて上記の方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0123】
(比較例4)
無機層状化合物として、NTS2を用い、遠心分離処理を行わず、ピーク強度比及び光透過度を測定した。その結果を表1に示す。
次いで、上記NTS2にAQ4105水溶液を混合し、固形分が3/7(重量比)、総固形分5重量%となるように調製した。得られた液を用いて実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体を用いて上記の方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0124】
(比較例5)
無機層状化合物として、ME100を用い、水浸漬処理を行ったもののピーク強度比及び光透過度を測定した。その結果を表1に示す。なお、水浸漬処理は、ME100を5重量%となるように、イオン交換水中にホモジナイザーを用いて20分間分散した後、一晩スターラー撹拌する処理である。
次いで、水浸漬処理を行った上記ME100分散液にAQ4105水溶液を混合し、固形分が3/7(重量比)、総固形分5重量%となるように調製した。得られた液を用いて実施例1と同様にして積層体を得た。この積層体を用いて上記の方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0125】
【表1】
【0126】
(実施例4)
表2に記載の水溶性高分子の4重量%水溶液125g(固形分5g)を調製し、上記ディスク型遠心分離機BTPX205により精製した固形分1.68重量%の精製NTS1分散液125g(固形分2.1g)と混合させた。次いで、エタノール75gを添加した後、1N塩酸水溶液を適量添加してから、TEOS75g、有機官能基及び加水分解基を有するシラン化合物として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン(株)製:KBM−403)を7.5g加えた。次に、液が均一になった時点で、架橋剤としてカルボジイミドを0.5g添加して塗工液を得た。
得られた塗工液をPETフィルムにメイヤーバーを用いて膜厚0.5μmとなるように塗工した。乾燥は、100℃、1分間行った。その結果を表2に示す。
【0127】
(実施例5)
水溶性高分子としてPAMを用いた以外は、実施例4と同様にして、塗工液を得た。得られた塗工液をPETフィルムにメイヤーバーを用いて膜厚0.5μmとなるように塗工した。乾燥は、100℃、1分間行った。その結果を表2に示す。
【0128】
(比較例6)
遠心分離処理をしていないNTS1を用いた以外は、実施例4と同様にして、塗工液を得た。得られた塗工液をPETフィルムにメイヤーバーを用いて膜厚0.5μmとなるように塗工した。乾燥は、100℃、1分間行った。その結果を表2に示す。
【0129】
【表2】
【0130】
【発明の効果】
この発明にかかる膨潤性合成フッ素雲母系鉱物は、特定の遠心分離法で処理するので、不純物が極めて少ないものである。
【0131】
そして、この膨潤性合成フッ素雲母系鉱物を用いることにより、ヘイズ、平滑性、及び高湿度下でのガスバリア性に優れたガスバリア性積層体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスク型遠心分離機の機構の例を示す模式図
【符号の説明】
11 遠心分離部
12 インレットパイプ
13 スピンドル
14 分離板群
15 スラッジスペース
16 上部回収部
17 固形物排出口[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a predetermined swellable synthetic fluoromica-based mineral, and a gas-barrier composition and a gas-barrier laminate using the same.
[0002]
[Prior art]
As an example of the use application of the layered silicate containing the swellable synthetic fluoromica compound, there is a gas barrier film. This gas barrier film is a packaging material having excellent gas barrier properties such as oxygen gas barrier properties in the field of food and medicine packaging, and is used for the purpose of preventing quality deterioration of contents. Various types of such gas barrier films have been devised. Among them, a gas barrier laminate in which a layered silicate and a water-soluble polymer are mixed and applied to a thermoplastic resin film is disclosed.
[0003]
For example, Patent Literature 1 discloses a method in which an inorganic layered compound having a size of 5 μm or less is sufficiently swelled in water and added to a high hydrogen bonding resin or an aqueous solution thereof.
[0004]
Further, Patent Document 2 discloses a method of uniformly dispersing a layered silicate in a nylon 6 resin at a molecular level to improve gas barrier properties. However, in this method, coarse particles such as raw materials and by-products included in the layered silicate at the time of synthesis are finely pulverized by a jet mill and classified by a sieve to obtain predetermined particles.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-6-93133
[Patent Document 2]
JP-A-11-228817
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in Patent Document 1, a commercially available layered silicate is used as it is, but generally contains a small amount of impurities such as silicon oxide, and the resulting film has haze, smoothness, and high humidity. Does not always have sufficient gas barrier properties.
[0007]
Further, in Patent Document 2, the separation of impurities is not sufficient because of the dry method. Furthermore, since it is dispersed in the polyamide resin, the haze of the finally obtained laminate and the gas barrier properties under high humidity are not necessarily sufficient.
[0008]
In any of the above cases, it is conceivable that the removal of the impurities improves the haze, smoothness, and gas barrier properties of the resulting film under high humidity. As a method of removing the impurities, a method of performing centrifugal separation using a centrifugal separator and separating and removing the impurities as a solid content can be considered. Examples of the centrifuge include a decanter centrifuge, a basket centrifuge, and a cylindrical centrifuge.
[0009]
The decanter-type centrifuge comprises an outer cylinder that rotates around a horizontal axis, and a screw conveyor that rotates in the same manner as this outer cylinder with a slight speed difference. Then, the processing liquid is supplied from the hollow shaft of the screw conveyor, and the solid content is deposited on the wall surface by the centrifugal force caused by the rotation of the outer cylinder. The deposited solids are conveyed to one end of the device by a screw conveyor and discharged. On the other hand, the supernatant liquid is conveyed to the other end of the device and discharged. Since the solids are conveyed by a screw conveyor, they are suitable for separating solids having compressibility.
[0010]
However, the centrifugal force of this decanter centrifuge is about 1000 to 4000 G, and the sedimentation speed of the impurities is slow, and the impurities are stirred by the screw conveyor before completely settling on the wall surface and dispersed again. Further, some of the impurities settle on the wall surface, but are not sufficiently compressed because the centrifugal force is not high. For this reason, the impurities cannot be conveyed in the form of slurry in a screw conveyor, and accumulate in the apparatus. The accumulated impurities are stirred again by the screw conveyor. As a result, impurities contained in the swellable synthetic fluoromica-based mineral dispersion cannot be sufficiently removed by a decanter centrifuge.
[0011]
The basket type centrifugal separator is a device that supplies a processing liquid into a rotating basket and separates solids on a wall surface using centrifugal force obtained therefrom.
[0012]
However, since the centrifugal force of this basket type centrifuge is about 1000 to 2500 G, the sedimentation speed of the above-mentioned impurities is slow, and in order to sufficiently remove the impurities, the processing speed must be reduced. Very economically disadvantageous. Further, when the treatment speed is increased, the swellable synthetic fluoromica-based mineral after treatment still contains considerable impurities, and in many cases, the effect of removing the impurities cannot be sufficiently obtained.
[0013]
Further, the above-mentioned cylindrical centrifuge is a device for rotating a cylinder having a diameter of 5 to 15 cm and a length of 100 cm or less at a high speed of 10,000 to 20,000 rpm. Unlike the above two types of centrifuges, a sufficient centrifugal force is obtained. be able to. In the separation mechanism of this cylindrical centrifuge, first, the processing liquid is supplied from the lower end of the cylinder and passes through the rotating cylinder. At this time, due to the centrifugal force, the solid content is deposited on the inner wall of the cylinder, and the supernatant is discharged from the upper end of the cylinder. Further, since there is no solid content discharging mechanism, it is necessary to stop the centrifuge at an appropriate interval and take out the solid content from the cylinder.
[0014]
However, since the content of impurities in the swellable synthetic fluoromica-based mineral is several volume% to several tens volume%, the accumulated impurities are immediately filled in the cylinder, and the centrifuge is frequently stopped. Need arises. In addition, since the accumulated impurities are immediately filled in the cylinder, the newly added processing liquid is not sufficiently centrifuged, and is likely to be discharged from the upper end of the cylinder while containing the impurities. .
[0015]
Therefore, an object of the present invention is to provide a gas barrier laminate having excellent haze, smoothness, and gas barrier properties under high humidity, and a swellable synthetic fluoromica-based mineral that can be used for the gas barrier laminate. And
[0016]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is based on powder X-ray diffraction, wherein the impurities separated on the inner wall of the centrifugal separator by centrifugation are centrifuged using a centrifugal separator having a mechanism for intermittently discharging the impurities to the outside of the centrifugal separator. The relative intensity of the obtained diffraction peak is [Id = 9.6 Å] / [Id = 12.4 Å] × 100 ≦ 2 and [Id = 4.0 Å] / [Id = 12.4 ÅThe above-mentioned problem was solved by using a swellable synthetic fluoromica-based mineral satisfying × 100 ≦ 20.
[0017]
Since the treatment is performed by a specific centrifugation method, a swellable synthetic fluoromica-based mineral having extremely few impurities can be obtained. By using this swellable synthetic fluorine mica-based mineral, a gas barrier laminate excellent in haze, smoothness, and gas barrier properties under high humidity can be obtained.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The swellable synthetic fluoromica-based mineral (hereinafter, referred to as “purified swellable synthetic fluoromica-based mineral”) according to the present invention is a swellable synthetic fluoromica-based mineral containing impurities described below (hereinafter, “before treatment”). This is a mineral obtained by subjecting a swellable synthetic fluoromica-based mineral to a centrifugal separation process using a centrifuge having a specific function and purifying the resultant.
[0019]
The swellable synthetic fluoromica-based mineral that is the main component of the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the above treatment is an artificial mineral that satisfies the following formula (1),4On the basis of a regular tetrahedron, the tetrahedron is connected in a hexagonal mesh plate shape, and ions taking octahedral coordination are ion-bonded between the upper and lower two plates to form a sandwich layer. It has a structure in which alkali metal or alkaline earth metal ions called interlayer ions are coordinated between the sandwich layers by a very weak ionic bond.
X0.33~1.0Y2~3Z4O10F2 (1)
Here, X represents a cation having a coordination number of 12, Y represents a cation having a coordination number of 6, and Z represents a cation having a coordination number of 4. Specifically, X is Na+, K+, Ca2+, Ba2+, Rb2+, Sr2+, Li+One or more cations selected from the group consisting of2+, Fe2+, Ni2+, Mn2+, Al3+, Fe3+, Li+One or more cations selected from the group consisting of4+, Ge4+, Al3+, Fe3+, B3+And one or more cations selected from
[0020]
The swellable synthetic fluoromica-based minerals are classified into a disilicon type (disilicic type), a trisilicone type (trisilicic type), and a tetrasilicone type according to the number of Si in Z of the general formula (1). (Tetrasilicic) types. Among them, the tetrasilicon type is used, and the above X, that is, the interlayer ion species is Na+Or Li+Tetrasilicic mica in which interlayer ions compensate for the charge balance in the crystal structure has a swelling property, and is particularly preferable.
[0021]
Specific examples of the swellable synthetic fluoromica-based mineral include sodium tetrasilicic mica [NaMg2.5(Si4O10) F2], Sodium or lithium teniolite [(Na or Li) Mg2Li (Si4O10) F2], Sodium or lithium hectorite [(Na or Li)0.33Mg2.67Li0.33(Si4O10) F2Among them, sodium tetrasilicic mica, sodium or lithium hectorite is more preferably used. These can be used alone or in combination of two or more. It should be noted that the respective composition formulas for the specific examples of the above-mentioned swellable synthetic fluoromica-based mineral show ideal compositions, and do not need to exactly match.
[0022]
The swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment is, as a raw material, silica, magnesia, magnesium fluoride, sodium silicofluoride, sodium fluoride, lithium fluoride so that the intended chemical composition of the swellable fluoromica is obtained. , Sodium carbonate, lithium carbonate, etc. are melted at 1400-1500 ° C. in an internal combustion type electric furnace, and then the melt is discharged into a mold and cooled, and crystal growth of a fluoromica mineral in the mold It can be synthesized by a known method called a so-called melting method.
[0023]
As another synthesis method, talc is used as a starting material as disclosed in JP-A-2-149415, and an alkali metal ion is intercalated into the starting material to obtain the swellable fluoromica before the treatment. A method of obtaining a system mineral can be given. In this method, a swellable synthetic fluoromica-based mineral before the above treatment is obtained by mixing talc with alkali silicofluoride or alkali fluoride and subjecting it to heat treatment at about 700 to 1200 ° C. for a short time in a magnetic crucible.
[0024]
When the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment is produced by the above-mentioned melting method, by-products (hereinafter, simply referred to as “by-products”) that cannot be said to be swellable synthetic fluoromica-based minerals and unswellable synthetic fluoromica-based minerals. Reaction raw materials are mixed. In addition, during the production by the melting method, a large and good crystal is obtained, but cristobalite is mainly mixed as the by-product.
[0025]
When producing the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the above treatment by the above-mentioned intercalation method, compared with the melting method, a product having less impurities such as by-products and unreacted raw materials and having relatively high purity can be obtained. However, by-products (hereinafter, simply referred to as “by-products”) similar to the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment are mixed. An example of this by-product is a synthetic fluoromica-based mineral consisting of a poorly swellable phase.
[0026]
Therefore, generally, most of commercially available swellable synthetic fluoromica-based minerals are produced by the above-mentioned synthesis method, and thus the above-mentioned by-products and by-products (hereinafter, collectively referred to as “impurities”). ). Therefore, the commercially available swellable synthetic fluoromica-based mineral corresponds to the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment. This impurity is contained in the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment in a volume of several to several tens of volume%.
[0027]
When a water-soluble polymer described below is mixed with a swellable synthetic fluoromica-based mineral before this treatment and applied to a thermoplastic resin film described below, the resulting laminate has a large haze and is sufficiently transparent. It tends to be difficult to obtain smoothness and gas barrier properties, especially gas barrier properties under high humidity.
[0028]
As a method for removing the impurities from the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment, there is a method of centrifuging using the above specific centrifuge.
As the centrifugal separator, when a dispersion liquid in which the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the above treatment is dispersed is continuously or intermittently supplied to a centrifugal separation unit that applies centrifugal force by rotating, There is a centrifugal separator having a mechanism for intermittently discharging impurities separated on the inner wall of the centrifugal separation section to the outside of the centrifuge section.
[0029]
As such a centrifuge, a disk centrifuge (also referred to as a DeLaval centrifuge or a separation plate centrifuge) can be given as an example. The mechanism of the disk centrifuge will be described with reference to FIG.
[0030]
The disk-type centrifugal separator includes a
[0031]
When the dispersion liquid in which the swellable synthetic fluorinated mica-based mineral before the treatment is dispersed is introduced from the
[0032]
The
[0033]
Since the
[0034]
When centrifuging is performed using the centrifugal separator, the centrifugal force obtained by rotating the
[0035]
Further, the dispersion concentration of the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment in the dispersion liquid in which the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment is dispersed is preferably 0.5 to 15% by weight, and more preferably 2 to 10% by weight. Is more preferable, and 3 to 8% by weight is further preferable. If the amount is less than 0.5% by weight, the productivity tends to be low. On the other hand, if the content is more than 15% by weight, the interval of discharging the concentrated liquid becomes very short, and the throughput per hour is greatly reduced, and the production efficiency tends to deteriorate.
[0036]
The number of times of performing the centrifugal separation using the above-described centrifuge is not limited to one, and may be performed two or more times as necessary.
Examples of the dispersion medium used in the dispersion liquid in which the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment is dispersed include ion-exchanged water and distilled water.
[0037]
Before subjecting the dispersion in which the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment is dispersed to centrifugation, if necessary, gas barrier properties, transparency, dispersing agents, etc., as long as physical properties such as smoothness are not impaired. May be added in small amounts. In this case, the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment is dispersed in the dispersion medium to prepare a dispersion, and a dispersant is added thereto to perform a dispersion treatment.
[0038]
Examples of the type of the dispersant include a polymer type, a surfactant type, and an inorganic type. Among them, a polymer type, particularly, a polycarboxylic acid type polymer is more preferably used. By using this polycarboxylic acid type polymer, the yield at the time of centrifugation treatment is good, and the gas barrier property under high humidity of the finally obtained laminate, haze, and smoothness are all good. Become.
[0039]
Examples of the polycarboxylic acid type polymer include a sodium salt and an ammonium salt of a polycarboxylic acid having a weight average molecular weight of 1,000 to 1,000,000.
[0040]
When the swellable synthetic fluoromica-based mineral before the treatment is subjected to a mechanical pulverization treatment, even if the above-described centrifugation treatment is performed, it becomes difficult to remove the impurities by centrifugation. Even if it is obtained, deterioration such as gas barrier properties and haze is likely to occur.
[0041]
When the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral obtained by the centrifugal treatment with the above-mentioned centrifugal separator is uniformly dispersed in ion-exchanged water to a dispersion concentration of 0.5% by weight, the light transmittance of the dispersion is Preferably satisfies the following expression (2).
(I / I0) × 100 ≧ 30 (2)
In the above formula, I0Indicates the intensity of incident light (660 nm), and I indicates the intensity of transmitted light. The light transmittance can be measured using various photometers, and the optical path length at the time of the measurement is 1 cm.
[0042]
Further, the value on the left side of the above formula (2) is preferably 30 or more, and more preferably 40 or more. When the value on the left side of the above formula (2) is less than 30, the gas barrier film containing the swellable synthetic fluoromica-based mineral cannot not only obtain a sufficient gas barrier property but also has remarkable transparency and smoothness. become worse. Further, the upper limit of the value on the left side of Expression (2) is 100. Theoretically I ≦ I0Therefore, the value on the left side of Expression (2) does not exceed 100.
[0043]
The presence of the impurities contained in the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral obtained by the centrifugal treatment with the centrifuge can be confirmed by a diffraction peak obtained by X-ray diffraction analysis. That is, a phase having poor swelling (non-swelling synthetic fluorine mica) can be confirmed by a peak at a plane spacing d of approximately 9.6 ° (9.4 to 9.8 °). In addition, cristobalite can be confirmed at a peak where the plane distance d is approximately 4.0 ° (3.9 to 4.1 °). In addition, the swellable synthetic fluoromica-based mineral can be confirmed by a peak at a plane spacing d of about 12.4 ° (12.1 to 12.6 °). In each case, the peak top strength is evaluated. The measurement is performed on a sample that has been dried at 120 ° C. for 10 hours or more and then left at 23 ° C.-50% RH for 24 hours or more. In addition, the particle size of the sample was adjusted to a value that passes through a sieve of 100 mesh.
[0044]
(1) X-ray powder diffraction analysis conditions
Apparatus: RINT2000 series manufactured by Rigaku Denki Co., Ltd., X-ray: Cu Kα ray (40 kV-30 mA)
Counter monochromator: fully automatic monochromator, divergence slit: 1 °, scattering slit: 1 °, light receiving slit: 0.15 mm, scan speed: 4 ° / min, scan step: 0.01 °, scanning axis: 2θ / θ
[0045]
(2) Conditions for calculating peak intensity I
Smoothing (score 9), background removal (curvature 0.00), Kα2 removal (Kα2 / Kα1 0.5)
[0046]
Specifically, in the powder X-ray diffraction analysis, the diffraction peak intensity at a plane spacing d of approximately 9.6 ° indicating a poorly swellable phase (non-swellable synthetic fluorine mica) is [Id = 9.6 Å], And the diffraction peak intensity at a spacing d of approximately 4.0 ° indicating cristobalite is [Id = 4.0 Å] And a diffraction peak intensity at a plane spacing d of approximately 12.4 ° indicating a swellable synthetic fluoromica-based mineral [Id = 12.4 Å], The relative intensity of each diffraction peak is [Id = 9.6 Å] / [Id = 12.4 Å] × 100 ≦ 2 and [Id = 4.0 Å] / [Id = 12.4 Å] × 100 ≦ 20, and [Id = 9.6 Å] / [Id = 12.4 Å] = 0 and [Id = 4.0 Å] / [Id = 12.4 Å] × 100 ≦ 10 is preferable.
[0047]
[Id = 9.6 Å] / [Id = 12.4 Å] × 100> 2 or [Id = 4.0 Å] / [Id = 12.4 ÅWhen x100> 20, the gas barrier properties may be insufficient, or the strength, transparency and smoothness of the coating layer may be reduced.
[0048]
The composition containing the purified and swellable synthetic fluoromica-based mineral obtained by the centrifugal treatment with the centrifuge is used as a gas barrier composition.
[0049]
Examples of the gas barrier composition include a composition (1) containing the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral, a water-soluble polymer, a hydrolyzate of a metal alkoxide and / or a condensate thereof, A composition (2) obtained by dissolving and suspending a fluoromica-based mineral and a water-soluble polymer in an aqueous solvent is exemplified.
[0050]
Since the water-soluble polymer contained in the composition (1) and the hydrolyzate of metal alkoxide and / or its condensate are polycondensed, a dense structure in which an organic substance and an inorganic substance are combined is formed. A predetermined refined and swellable synthetic fluoromica-based mineral is embedded in the gaps between the structures, and a very dense film is obtained. Further, since a purified swellable synthetic fluoromica-based mineral having a relative intensity of a predetermined diffraction peak is used, when formed into a film, sufficient gas barrier properties and the like are exhibited under high humidity conditions.
[0051]
The water-soluble polymer contained in the composition (1) refers to a polymer substance having water solubility, and as a functional group, a hydroxyl group, an amino group, an acid amide group, a thiol group, a carboxyl group, a sulfonic acid group, Those having a phosphate group and the like can be mentioned. Examples of this water-soluble polymer include polyvinyl alcohol, ethylene-vinyl alcohol copolymer, polyvinyl alcohol polymers such as modified polyvinyl alcohol, carboxymethyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, hydroxymethyl cellulose, amylose, amylopectin, pullulan, curdlan, Derivatives such as xanthan, chitin, chitosan, sodium polyacrylate, polyethyleneimine, polyallylamine, polyacrylamide and the like, and copolymers and modified products thereof are mentioned.
[0052]
Examples of the modified polyvinyl alcohol include a modified polyvinyl alcohol containing a hydrophobic group, such as a modified polyvinyl alcohol containing an α-olefin unit or a silyl group.
[0053]
Among these, polyacrylamide is preferred. By using polyacrylamide, the adhesion between the layer composed of the obtained composition (1) and a substrate described later is improved, and better performance is obtained. These may be used alone or in combination of two or more.
[0054]
The weight average molecular weight of the water-soluble polymer is not particularly limited, but is preferably from 500 to 15,000,000, more preferably from 5000 to 10,000,000. If it is smaller than 500, the gas barrier properties of the finally obtained composition tend to be poor. On the other hand, when it is larger than 15,000,000, the viscosity in the case of an aqueous solution tends to be too high.
[0055]
The metal alkoxide refers to a compound represented by the following chemical formula (1).
M (OR)n (1)
In the above formula (1), M represents at least one metal element selected from silicon, titanium, zirconium, aluminum and the like, R represents a lower alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, and n represents 1 to 4 carbon atoms. Indicates an integer.
[0056]
Since the hydrolyzate and / or condensate thereof is used as the metal alkoxide, the metal alkoxide is not particularly limited as long as it hydrolyzes and condenses by the action of a catalyst. Examples of the metal alkoxide include tetramethoxysilane, tetraethoxysilane, tetraisopropoxysilane, tetra-n-propoxysilane, tetra-n-butoxysilane, tetra-tert-butoxysilane, tetra-sec-butoxysilane, and the like. Alkoxysilane compounds, titanium alkoxide compounds such as tetramethoxytitanium, tetraethoxytitanium, tetraisopropoxytitanium, tetra-n-propoxytitanium, tetra-n-butoxytitanium, tetra-tert-butoxytitanium, tetra-sec-butoxytitanium, Tetramethoxy zirconium, tetraethoxy zirconium, tetraisopropoxy zirconium, tetra-n-propoxy zirconium, tetra-n-butoxy zirconium, tetra-tert-butoxy Zirconium alkoxide compounds such as ruconium, tetra-sec-butoxyzirconium, trimethoxyaluminum, triethoxyaluminum, triisopropoxyaluminum, tri-n-propoxyaluminum, tri-n-butoxyaluminum, tri-tert-butoxyaluminum, tri- and aluminum alkoxide compounds such as sec-butoxyaluminum. Of these, alkoxysilane compounds are most preferred. At least one of these may be used, and only one type may be used or two or more types may be used in combination.
[0057]
The amount of the metal alkoxide used is not particularly limited, but is preferably 50 to 5000 parts by weight, and more preferably 100 to 4000 parts by weight, based on 100 parts by weight of the water-soluble polymer. If the amount is less than 50 parts by weight, sufficient gas barrier properties and hot water resistance tend to be hardly exhibited. On the other hand, if the amount is more than 5000 parts by weight, the coat layer made of the obtained gas barrier composition tends to be brittle and the performance tends to be poor.
[0058]
The mixing ratio of the water-soluble polymer and the purified and swellable synthetic fluoromica-based mineral contained in the composition (1) is not particularly limited, but the weight ratio is water-soluble polymer / purified and swellable synthetic fluoromica-based mineral. = 99.5 / 0.5 to 20/80, preferably 99/1 to 30/70. If the amount of the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral is less than 0.5% by weight, the gas barrier property and the water vapor barrier property under high humidity may be insufficient. On the other hand, if it is more than 80% by weight, the transparency and the adhesion to the substrate tend to deteriorate, and the composition (1) tends to gel.
[0059]
In order to perform the hydrolysis reaction or the condensation reaction of the metal alkoxide, water, a catalyst for performing the hydrolysis reaction or the condensation reaction, and an organic solvent are used. Further, a crosslinking agent can be added for the purpose of further improving the hot water resistance of the layer made of the obtained gas barrier composition or improving the film strength and the adhesion to the substrate. Furthermore, a silane compound having an organic functional group and a hydrolyzable group may be added in order to further improve the binding between the water-soluble polymer and the hydrolyzate of the metal alkoxide and / or its condensate.
[0060]
The hydrolysis reaction and the condensation reaction of the metal alkoxide, or the polycondensation reaction between the reaction product thereof and the water-soluble polymer are promoted under any of acidic conditions and basic conditions. Examples of the catalyst under acidic conditions include mineral acids such as hydrochloric acid, nitric acid, and sulfuric acid, and organic acids such as phosphoric acid, acetic acid, citric acid, oxalic acid, and p-toluenesulfonic acid. Examples of the catalyst under basic conditions include inorganic bases such as sodium hydroxide, calcium hydroxide, and magnesium hydroxide, ammonia, pyridine, triethylamine, N, N-dimethylbenzylamine, tripropylamine, tributylamine, tripentyl. Organic bases such as amines are exemplified. Among these, acidic conditions are preferred, and hydrochloric acid is particularly preferred. Further, these catalysts may be used alone or in combination of two or more. Furthermore, the catalyst may be used separately for a catalyst intended for a hydrolysis reaction and a catalyst intended for a polycondensation reaction.
[0061]
The addition amount of the above-mentioned catalyst is not particularly limited, and an arbitrary amount can be added as long as the solution does not gel.
[0062]
The organic solvent is not particularly limited as long as it dissolves the metal alkoxide and is further compatible with the aqueous solution of the water-soluble polymer. However, lower alcohols such as methanol, ethanol, propanol and butanol are preferable. These may be used alone or in combination of two or more.
[0063]
The amount of the organic solvent to be added is not particularly limited, but is preferably 2 to 500 parts by weight, more preferably 10 to 300 parts by weight, per 100 parts by weight of the metal alkoxide. When the amount is less than 2 parts by weight, the metal alkoxide is not sufficiently dissolved, and the hydrolysis reaction is suppressed. On the other hand, if it is more than 500 parts by weight, the solubility of the water-soluble polymer tends to decrease.
[0064]
The crosslinking agent is not particularly limited as long as it can undergo a crosslinking reaction with other components in the composition (1). Examples of the crosslinking agent include carbodiimide compounds, epoxy compounds, isocyanate compounds, aldehyde compounds, oxazoline compounds, melamine compounds, and aziridine compounds. Among these, carbodiimide compounds, epoxy compounds, isocyanate compounds, and aldehyde compounds are particularly effective in improving performance.
[0065]
Specific examples of the carbodiimide compound include monocarbodiimide compounds such as dicyclohexylcarbodiimide, diisobutylcarbodiimide, diisopropylcarbodiimide, and diphenylcarbodiimide, and polycarbodiimide compounds obtained by a decarboxylation reaction of a diisocyanate compound known in the polyurethane technical field. Known diisocyanate compounds in the technical field of polyurethane include methylene diphenyl diisocyanate, tolylene diisocyanate, xylylene diisocyanate, naphthylene-1,5-diisocyanate, tetramethyl xylylene diisocyanate, isophorone diisocyanate, hydrogenated xylylene diisocyanate, dicyclohexyl methane Examples thereof include diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, dimer acid diisocyanate, norbornene diisocyanate, and trimethylhexamethylene diisocyanate. Among them, a hydrophilic carbodiimide compound is particularly preferable, and specific examples include carbodilite and the like, manufactured by Nisshinbo Co., Ltd.
[0066]
Specific examples of the epoxy compound include ethylene glycol diglycidyl ether, diethylene glycol diglycidyl ether, triethylene glycol diglycidyl ether, tetraethylene glycol diglycidyl ether, nonaethylene glycol diglycidyl ether, propylene glycol diglycidyl ether, diprodylene glycol Diglycidyl ethers, tripropylene glycol diglycidyl ether, 1,6-hexanediol diglycidyl ether, neopentyl glycol diglycidyl ether, diglycidyl ethers such as glycerol diglycidyl ether, triglycidyl ethers such as glycerol triglycidyl ether, Tetraglycidyl ether such as pentaerythritol tetraglycidyl ether Such as Le acids, and the like.
[0067]
Specific examples of the isocyanate compound include a blocked isocyanate compound (for example, manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd., trade names: Elastron, Elastron BN series), tolylene diisocyanate, 4,4′-diphenylmethane diisocyanate, xylylene diisocyanate, hexa Examples include methylene diisocyanate, 4,4'-methylenebiscyclohexyl diisocyanate, and isophorone diisocyanate.
[0068]
Specific examples of the aldehyde compound include glyoxal, malondialdehyde, succinaldehyde, glutaraldehyde, hexanedial, heptanedial, octanedial, nonandial, decandial, dodecandial, and 2,4-dimethylhexanedial. , 5-methylheptanedial, 4-methyloctanedial, 2,5-dimethyloctanedial, 3,6-dimethyldecandial, orthophthalaldehyde and the like.
[0069]
When the above-mentioned crosslinking agent is added, the amount of addition is not particularly limited, but is 0.1 × 10 5 per 1 mol of the reactive group in the water-soluble polymer.-3~ 1 mol is good, 0.5 × 10-3~ 0.5 mol is preferred. 0.1 × 10-3When the amount is less than the mole, there is no particular effect on improving the performance of the layer made of the gas barrier composition obtained. On the other hand, if it is more than 1 mol, the solution tends to gel or the performance of the obtained gas barrier film tends to decrease.
[0070]
The silane compound having an organic functional group and a hydrolyzable group refers to a silane compound having an organic functional group and a hydrolyzable group in one molecule and acting as a binder for bonding an organic substance and an inorganic substance that are usually hard to bond.
[0071]
Examples of the organic functional groups include vinyl, amino, halogen, epoxy, methacryloyl, mercapto, carboxyl, hydroxyl, alkoxy, cyano, aldehyde, isocyanate, sulfonic, and phosphoric acid groups. And the like. These may have only one type of functional group, or may have two or more types of functional groups.
[0072]
The above-mentioned hydrolyzable group refers to a functional group capable of chemically bonding to an inorganic substance, and refers to a lower alkoxyl group. Specific examples include a methoxy group and an ethoxy group. This may be only one kind, or may have two or more kinds.
[0073]
Examples of the silane compound having an organic functional group and a hydrolyzable group include vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, 3-aminopropyltrimethoxysilane, N- (2-aminoethyl) -3-aminopropyltrimethoxy Silane, N- (2-aminoethyl) -3-aminopropylmethyldimethoxysilane, 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane, 3-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane, 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyl Examples include trimethoxysilane, 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethylmethyldimethoxysilane, 3-chloropropyltrimethoxysilane, 3-mercaptopropyltrimethoxysilane, 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane, and the like. Among these, epoxy 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane, 3-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane, 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, and the like are more preferable.
[0074]
When the silane compound having an organic functional group and a hydrolyzable group is added, the amount of addition is not particularly limited, but is preferably 0.001 to 100 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the metal alkoxide. ~ 25 parts by weight are preferred. If the amount is outside the above range, the performance of the obtained gas barrier film tends to decrease.
[0075]
The gas barrier composition may contain various additives such as a dispersant and a plasticizer, if necessary, as long as the performance of the finally obtained gas barrier film is not deteriorated.
[0076]
Next, a method for producing the gas barrier composition according to the present invention will be described. The above-mentioned water-soluble polymer, metal alkoxide or hydrolyzate thereof and / or condensate thereof, and swellable synthetic fluoromica-based mineral are mixed. The order of mixing these is not particularly limited. When the metal alkoxide is directly added, first, an organic solvent and a catalyst are added to the aqueous solution of the water-soluble polymer, and then the metal alkoxide and, if necessary, the organic functional group are added. And a silane compound having a hydrolyzable group, so that the solution is completely compatible, and if necessary, various other additives are preferably added.
[0077]
When the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral is contained from the beginning, it is preferable to mix it with the aqueous solution of the water-soluble polymer. At this time, the method of mixing the two is not particularly limited, the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral may be directly added to the aqueous solution of the water-soluble polymer, or the aqueous solution of the water-soluble polymer may be added. Alternatively, a dispersion obtained by swelling and cleaving the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral in advance may be added.
[0078]
When the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral is contained from the beginning, the water-soluble polymer and the metal alkoxide are mixed while the purified water-soluble polymer and the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral are combined. The polycondensation reaction with a hydrolyzate and / or a condensate thereof is carried out, whereby a one-pack type composition (1) is obtained.
[0079]
This one-pack type composition (1) becomes a very dense film when formed into a film. Further, a purified swellable synthetic fluoromica-based mineral having a relative intensity of a predetermined diffraction peak is used. By these, sufficient gas aria properties and the like are exhibited under high humidity conditions.
[0080]
As the solvent used in the composition (2), ion-exchanged water or distilled water is preferably used. In addition, ion-exchanged water or distilled water may be the main component, and methanol, propanol, isopropanol, or the like may be added.
[0081]
The water-soluble polymer used in the composition (2) may be the same as the water-soluble polymer used in the composition (1).
[0082]
Among these, a polyvinyl alcohol polymer is preferable. In order to further improve the gas barrier properties under high humidity, a polyvinyl alcohol polymer having a saponification degree of 90 mol% or more is preferable, and a polyvinyl alcohol polymer having a saponification degree of 97 mol% or more is more preferable.
[0083]
When the polyvinyl alcohol polymer is used, the degree of polymerization is preferably from 100 to 5,000, more preferably from 200 to 2,000. If it is less than 100, the gas barrier properties tend to decrease, and if it is more than 5,000, the viscosity of the coating liquid becomes large, making coating difficult, which is not preferable.
[0084]
Further, among the above-mentioned polyvinyl alcohol-based polymers, modified polyvinyl alcohol containing a hydrophobic group in the molecule is preferable because it exhibits high gas barrier properties under high humidity.
[0085]
The total solid content of the water-soluble polymer and the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral dissolved and suspended in the aqueous solvent is preferably 0.5 to 15% by weight as a total solid content. Further, the viscosity is more preferably 2 to 10% by weight in consideration of the viscosity of the gas barrier composition and the suitability for application to a thermoplastic resin film described later, the thickness of the application, the gas barrier property, and the like. If the amount is less than 0.5% by weight, drying may be insufficient when the film is coated. On the other hand, if it is more than 15% by weight, the viscosity of the coating liquid may be too high.
[0086]
The addition ratio of the water-soluble polymer and the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral contained in the composition (2) is arbitrary, but the water-soluble polymer / purified swellable synthetic fluoromica-based mineral (weight ratio) )) Is preferably 99.5 / 0.5 to 20/80, and more preferably 99/1 to 30/70. If the amount of the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral is less than 0.5% by weight, the gas barrier property is not sufficient, and if it is more than 80% by weight, the strength of the coating film may be weak.
[0087]
The mixing method of the water-soluble polymer and the purified swellable synthetic fluoromica-based mineral contained in the composition (2) may be prepared by any procedure. That is, (1) a purified swellable synthetic fluoromica-based mineral is dispersed in an aqueous solvent, and a water-soluble polymer is added as a solid and dissolved. (2) After dissolving the water-soluble polymer in the aqueous solvent, a purified swellable synthetic fluoromica-based mineral is added. {Circle around (3)} A purified swellable synthetic fluoromica-based mineral dispersion is mixed with a water-soluble polymer aqueous solution. Mixing may be performed by any of these procedures.
[0088]
A crosslinking agent can be added to the composition (2) as needed. By adding this crosslinking agent, the hot water resistance can be improved. Examples of the crosslinking agent include organic metal salts or inorganic metals such as titanium, zirconium, and aluminum, and silicon compounds in addition to the crosslinking agent used in the composition (1).
[0089]
Specific examples of the above titanium compound include tetraisopropyl titanate, tetranormal butyl titanate, butyl titanate dimer, tetra (2-ethylhexyl) titanate, tetramethyl titanate, titanium acetylacetonate, titanium tetraacetylacetonate, and polytitanium acetylacetonate. Nitrate, titanium ethyl acetoacetate, titanium octanediolate, titanium lactate, titanium triethanol aminate, polyhydroxytitanium stearate and the like.
[0090]
Specific examples of the zirconium compound include zirconium normal propylate, zirconium normal butyrate, zirconium tetraacetylacetonate, zirconium monoacetylacetonate, zirconium bisacetylacetonate, zirconium monoethylacetoacetate, zirconium acetylacetonate bisethylacetoacetate Organic zirconium compounds such as zirconium acetate, zirconium acetate, and zirconium tributoxy cysteate; ores such as zirconium halides such as zirconium oxychloride, zirconium hydroxychloride, zirconium tetrachloride, and zirconium bromide; zirconium sulfate; basic zirconium sulfate; and zirconium nitrate. Zirconium acid salt, ammonium zirconium carbonate, sodium zirconium sulfate , Zirconium acetate ammonium, sodium oxalate, zirconium sodium citrate, zirconium complex salts such as zirconium citrate ammonium and the like.
[0091]
Examples of the aluminum compound include aluminum triethoxide, aluminum triisopropylate, aluminum tributyrate, aluminum acetylacetonate, and aluminum organic chelate.
[0092]
Examples of the silicon compound include tetramethoxysilane, tetraethoxysilane, tetraisopropyl silicate, tetra-n-butyl silicate, butyl silicate dimer, tetra (2-ethylhexyl) silicate, tetramethyl silicate, silicon acetylacetonate, silicon ethyl acetoacetate , Silicon octanediolate, silicon lactate, silicon triethanolaminate, polyhydroxy silicon stearate, silicon normal propylate, silicon monoacetylacetonate, silicon bisacetylacetonate, silicon monoethylacetoacetate, silicon bisethylacetonate, Silicon acetate, silicon tributoxy stearate and the like can be mentioned.
[0093]
The amount of the above-mentioned cross-linking agent is not particularly limited. However, if this cross-linking agent is added too much, the gas barrier property is lowered. The amount of the crosslinking agent to be added is preferably in a molar ratio of 1/1000 to 1/2, and more preferably in a range of 1/500 to 1/10, with respect to the functional group (hydroxyl group) to be crosslinked. Is more preferred. If the addition amount is less than 1/1000, sufficient hot water resistance cannot be imparted to the obtained film, while if it is more than 1/2, the gas barrier properties of the obtained film tend to be low.
[0094]
Various additives may be added to the above-mentioned compositions (1) and (2), if necessary, as long as the gas barrier properties, transparency, smoothness and the like are not impaired. Examples of various additives include a dispersant, an antifoaming agent, an antioxidant, a weathering agent, a lubricant, an ultraviolet absorber, a coloring agent, and a plasticizer.
[0095]
A gas barrier film can be obtained by molding the above composition (1) or (2) by a known method. Further, a gas barrier laminate can be obtained by applying the composition (1) or (2) on at least one surface of a substrate.
[0096]
Examples of the substrate on which the composition (1) or (2) is applied include a thermoplastic resin film. Specific examples of the thermoplastic resin film include polyamide resins such as nylon 6, nylon 66, and nylon 46. And a film made of a polyester resin such as polyethylene terephthalate, polyethylene naphthalate and polybutylene naphthalate, a polyolefin resin such as polypropylene and polyethylene, or a mixture thereof, or a laminate of these films. This thermoplastic resin film may be an unstretched film or a stretched film.
[0097]
Further, the surface of the thermoplastic resin film may be subjected to a known corona discharge treatment, a flame treatment, an ultraviolet treatment, an anchor coating agent coating treatment, etc. in order to improve the adhesiveness. In particular, it is preferable to form an anchor coat layer between the coating layer formed from the composition (1) or (2) and the thermoplastic resin film, since the bonding property between both layers is further improved. .
[0098]
The method of applying the above composition (1) or (2) to the thermoplastic resin film is not particularly limited, but a normal coating method such as gravure roll coating, reverse roll coating, wire bar coating, die coating, etc. is adopted. can do. The coating may be performed before or after stretching the film.
[0099]
Drying of the gas barrier coat layer formed by applying the above composition (1) or (2) to a thermoplastic resin film is not particularly limited, but is performed at a temperature lower than the melting point and softening point of the thermoplastic resin film. Can be. Since the gas barrier coat layer does not require heat treatment at a high temperature for a long time, drying and heat treatment at a relatively low temperature and a short time of 150 ° C. or less and several seconds are sufficient.
[0100]
The thickness of the gas barrier coat layer is not particularly limited, but is preferably 0.05 to 5.0 μm in a dry state, and 0.1 to 4.0 μm. μm is preferred, and 0.2 to 3.0 μm is more preferred. If the thickness is less than 0.05 μm, the gas barrier properties may not be sufficient. On the other hand, when the thickness is more than 5.0 μm, the film strength tends to be weak.
[0101]
The gas barrier laminate according to the present invention has good gas barrier properties under high humidity, specifically at 23 ° C. and 90% RH. The oxygen permeability at 23 ° C. and 90% RH per 1 μm of the gas barrier coat layer is 10 cc / m 2.2・ Day ・ atm or less is good, 8cc / m2* Day * atm or less is preferable. 10cc / m2If it is larger than day · atm, it is not practical for gas barrier packaging materials.
[0102]
The transparency of the gas barrier laminate according to the present invention is preferably 10% or less in haze value, more preferably 5% or less, and the transparency is extremely high.
Furthermore, the smoothness of the coated surface of the gas barrier laminate according to the present invention has no roughness at all and is excellent in smoothness.
Since it is excellent in transparency and smoothness, it has an advantage that it has no adverse effect when printing on a coated surface or laminating with another film.
[0103]
The gas barrier laminate according to the present invention can be used as it is as a gas barrier film, and the gas barrier laminate can be laminated on another film or sheet and used as a multilayer having gas barrier properties. it can.
[0104]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples. First, the raw materials used, the purification method, and the evaluation method are shown below.
[0105]
[Raw materials]
(Water-soluble polymer)
-Modified polyvinyl alcohol: AQ-4105 manufactured by Kuraray Co., Ltd. (hereinafter abbreviated as "AQ4105")
-Polyacrylamide: Tokyo Chemical Industry Co., Ltd., 10% by weight aqueous solution (hereinafter abbreviated as "PAM")
[0106]
(Swellable synthetic fluoromica-based mineral)
-Manufactured by Topy Industries, Ltd .: NTS sol (solid content: 10% by weight, average particle size: 13.5 µm) (hereinafter abbreviated as "NTS1")
・ Wet pulverized product of NTS1 (solid content: 10% by weight, average particle size: 2.8 μm) (hereinafter abbreviated as “NTS2”)
[0107]
-Topy Industries, Ltd .: NHT sol (solid content 8% by weight, average particle size 7.2 μm) (hereinafter abbreviated as "NHT")
-Corp Chemical Co., Ltd .: Somasif ME-100 (average particle size: 6 [mu] m) (hereinafter abbreviated as "ME100").
Note that ion-exchanged water was used as a solvent and a dispersion medium for the resin and the swellable synthetic fluoromica-based mineral.
[0108]
(Metal alkoxide)
Tetraethoxysilane: manufactured by Tama Chemical Industry Co., Ltd .: Ethyl orthosilicate (hereinafter abbreviated as “TEOS”)
[0109]
(Crosslinking agent)
-Carbodiimide compound: Nisshinbo Co., Ltd .: Carbodilite V-02-L2 (active ingredient 40% by weight, carbodiimide equivalent 385) (hereinafter abbreviated as "carbodiimide")
[0110]
(Thermoplastic resin film)
-Biaxially stretched polyester film: polyester film E5100 manufactured by Toyobo Co., Ltd. (having a thickness of 12 µm and a haze of 3.2%; hereinafter abbreviated as "PET film")
[0111]
[Evaluation method]
(Relative strength)
Using RINT2000 manufactured by Rigaku Denki Co., Ltd., the powder was analyzed by a powder X-ray diffraction method and calculated from the intensity of each peak.
The sample was dried at 120 ° C. for 10 hours or more, and then measured for a sample left at 23 ° C.-50% RH for 24 hours or more. Then, the following ratio was calculated.
Peak intensity ratio A = [Id = 9.6 Å] / [Id = 12.4 Å] X 100
Peak intensity ratio B = [Id = 4.0 Å] / [Id = 12.4 Å] X 100
[0112]
<Measurement conditions>
X-ray: Cu Kα ray (40 kV-30 mA), counter monochromator: fully automatic monochromator, divergence slit: 1 °, scattering slit: 1 °, light receiving slit: 0.15 mm, scan speed: 4 ° / min, scan step : 0.01 °, smoothing (score 9), background removal (curvature 0.00), Kα2 removal (Kα2 / Kα1 = 0.5)
[0113]
(Light transmittance)
The mixture was stirred and dispersed in ion-exchanged water for 20 minutes using a homogenizer so that the dispersion concentration of the inorganic layered compound was 0.5% by weight. Then, using a UV-2200 (manufactured by Shimadzu Corporation) as a photometer, measurement was performed under conditions of incident light of 660 nm and an optical path length of 1 cm, and the light transmittance was calculated from the value according to the following equation.
Light transmittance [%] = (I / I0) × 100
I0: Incident light intensity
I: intensity of transmitted light
[0114]
(Transparency)
The haze was measured using NDH2000 manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd. in accordance with JIS K7105.
[0115]
(Smoothness of coated surface)
The coating surface of the coating composition was traced with a finger and evaluated according to the following criteria.
:: No roughness
×: There is a feeling of roughness
[0116]
(Gas barrier properties of film)
The oxygen permeability in an atmosphere at 23 ° C. and a relative humidity of 90% was measured using an oxygen permeation tester (OX-TRAN 2/20, manufactured by Modern Control).
Since the gas barrier property of the film changes depending on the type and thickness of the substrate film and the thickness of the coat layer, the oxygen permeability (P) per 1 μm of the gas barrier coat layer is calculated according to the following equation.samp1e) (Unit: cc · 1 μm / m)2Day.atm) was calculated.
1 / Ptotal= 1 / Psamp1e+ 1 / Pbase
Ptotal; Measurement results (oxygen permeability) of the laminated films obtained in Examples and Comparative Examples
Pbase; Oxygen permeability of base film
Psamp1e; Oxygen permeability of gas barrier coat layer
[0117]
(Example 1)
A 5% by weight NTS1 dispersion liquid is flowed at a flow rate of 200 liter / hr for 1 hour to a disk type centrifuge BTPX205 (centrifuge (bowl) capacity: 3.1 liters, sludge space: 1 liter) manufactured by Alfa Laval Co., Ltd. did. The solids discharge interval was set to 70 seconds, and impurities were discharged intermittently. The resulting supernatant was used as a purified swellable synthetic fluoromica-based mineral dispersion. The peak intensity ratio and light transmittance of the obtained purified swellable synthetic fluoromica-based mineral were measured. Table 1 shows the results.
Next, the purified NTS and the aqueous solution of AQ4105 contained in the obtained supernatant were mixed at a solid content ratio of 3: 7 (weight ratio) to prepare a total solid content of 5% by weight. The obtained liquid was applied to a PET film using a Mayer bar so as to have a thickness of 0.5 μm. Drying was performed at 100 ° C. for 1 minute. The obtained laminate was evaluated by the above method. Table 1 shows the results.
[0118]
(Example 2)
A supernatant was obtained in the same manner as in Example 1, except that an 8 wt% dispersion of NHT was used as the inorganic layered compound. The peak intensity ratio and light transmittance of the obtained purified swellable synthetic fluoromica-based mineral were measured. Table 1 shows the results.
Next, a laminate was obtained in the same manner as in Example 1 using the obtained supernatant. This laminate was evaluated by the above method. Table 1 shows the results.
[0119]
(Example 3)
A 5 wt% dispersion of NTS1 was flowed through the disk-type centrifuge BTPX205 at a flow rate of 200 l / hr for 1 hour. The solids discharge interval was 70 seconds. The obtained supernatant liquid was again flown into the disk-type centrifugal separator BTPX205 at a flow rate of 200 L / hr at a solid content discharge interval of 120 seconds. The resulting supernatant was used as a purified swellable synthetic fluoromica-based mineral dispersion. The peak intensity ratio and light transmittance of the obtained purified swellable synthetic fluoromica-based mineral were measured. Table 1 shows the results.
Next, a laminate was obtained in the same manner as in Example 1 using the obtained supernatant. This laminate was evaluated by the above method. Table 1 shows the results.
[0120]
(Comparative Example 1)
A 5% by weight NTS1 dispersion was passed through a cylindrical centrifuge ASM-100 (2.6 liter capacity) manufactured by Tomoe Kogyo KK at a flow rate of 100 liter / hr for 15 minutes. After 15 minutes, solids accumulated in the separator and the undiluted solution flowed out. The peak intensity ratio and light transmittance of the mineral in the obtained effluent were measured. Table 1 shows the results.
Next, a laminate was obtained in the same manner as in Example 1 using the obtained effluent. This laminate was evaluated by the above method. Table 1 shows the results.
[0121]
(Comparative Example 2)
A 5% by weight NTS1 dispersion was passed through a decanter type centrifuge DS-10 (1.2 liter) manufactured by Mitsubishi Kakoki Co., Ltd. at a flow rate of 40 liter / hr. The undiluted solution flowed out as it was without discharging solids. The peak intensity ratio and light transmittance of the mineral in the obtained effluent were measured. Table 1 shows the results.
Next, a laminate was obtained in the same manner as in Example 1 using the obtained effluent. This laminate was evaluated by the above method. Table 1 shows the results.
[0122]
(Comparative Example 3)
NTS1 was used as the inorganic layered compound, and the peak intensity ratio and the light transmittance were measured without performing centrifugation. Table 1 shows the results.
Next, an aqueous solution of AQ4105 was mixed with the NTS1 to prepare a solid content of 3/7 (weight ratio) and a total solid content of 5% by weight. A laminate was obtained in the same manner as in Example 1 using the obtained liquid. This laminate was evaluated by the above method. Table 1 shows the results.
[0123]
(Comparative Example 4)
Using NTS2 as the inorganic layered compound, the peak intensity ratio and the light transmittance were measured without performing centrifugation. Table 1 shows the results.
Next, an aqueous solution of AQ4105 was mixed with the NTS2 to prepare a solid content of 3/7 (weight ratio) and a total solid content of 5% by weight. A laminate was obtained in the same manner as in Example 1 using the obtained liquid. This laminate was evaluated by the above method. Table 1 shows the results.
[0124]
(Comparative Example 5)
Using ME100 as the inorganic layered compound, the peak intensity ratio and the light transmittance of the sample subjected to the water immersion treatment were measured. Table 1 shows the results. The water immersion treatment is a treatment in which ME100 is dispersed in ion-exchanged water for 20 minutes using a homogenizer so that the concentration of ME100 becomes 5% by weight, followed by stirring with a stirrer overnight.
Next, an aqueous solution of AQ4105 was mixed with the ME100 dispersion liquid subjected to the water immersion treatment, so that the solid content was adjusted to 3/7 (weight ratio) and the total solid content to 5% by weight. A laminate was obtained in the same manner as in Example 1 using the obtained liquid. This laminate was evaluated by the above method. Table 1 shows the results.
[0125]
[Table 1]
[0126]
(Example 4)
125 g (solid content: 5 g) of a 4% by weight aqueous solution of the water-soluble polymer shown in Table 2 was prepared, and 125 g (solid content) of a purified NTS1 dispersion having a solid content of 1.68% by weight purified by the above-mentioned disk centrifuge BTPX205. 2.1 g). Then, after adding 75 g of ethanol, an appropriate amount of 1N hydrochloric acid aqueous solution is added, and then 75 g of TEOS and 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane (a product of Shin-Etsu Silicone Co., Ltd.) as a silane compound having an organic functional group and a hydrolyzing group are used. : KBM-403). Next, when the liquid became uniform, 0.5 g of carbodiimide was added as a crosslinking agent to obtain a coating liquid.
The obtained coating solution was applied to a PET film using a Meyer bar so as to have a thickness of 0.5 μm. Drying was performed at 100 ° C. for 1 minute. Table 2 shows the results.
[0127]
(Example 5)
A coating liquid was obtained in the same manner as in Example 4, except that PAM was used as the water-soluble polymer. The obtained coating solution was applied to a PET film using a Meyer bar so as to have a thickness of 0.5 μm. Drying was performed at 100 ° C. for 1 minute. Table 2 shows the results.
[0128]
(Comparative Example 6)
A coating liquid was obtained in the same manner as in Example 4 except that NTS1 that had not been subjected to centrifugation was used. The obtained coating solution was applied to a PET film using a Meyer bar so as to have a thickness of 0.5 μm. Drying was performed at 100 ° C. for 1 minute. Table 2 shows the results.
[0129]
[Table 2]
[0130]
【The invention's effect】
The swellable synthetic fluoromica-based mineral according to the present invention is treated by a specific centrifugal separation method, and therefore has very few impurities.
[0131]
By using this swellable synthetic fluorine mica-based mineral, a gas barrier laminate excellent in haze, smoothness, and gas barrier properties under high humidity can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an example of a mechanism of a disk-type centrifuge.
[Explanation of symbols]
11 Centrifuge
12 Inlet pipe
13 spindle
14 Separation plate group
15 Sludge space
16 Upper collection section
17 Solid matter outlet
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