JP2004330613A - 射出成形機における成形材料供給装置 - Google Patents

射出成形機における成形材料供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】射出成形機の成形稼動中にBMCやゴム系の成形材料補給のためホッパー内のピストンを引き上げる際にバレル内成形材料の引き込み現象を発生させないようにした成形材料供給装置を提供する。
【解決手段】ホッパーHPに投入された成形材料MTに対する押込み手段を構成しているピストンPSの両端面側を連通するための気体通路82及び同通路を遮断、導通する弁体88と、ホッパーへの成形材料の補給投入時に前記ピストンの引き上げ動作に対応して前記気体通路が導通するよう前記弁体を駆動せしめる前記弁体駆動手段86とを備えるようにし、前記ピストン引き上げ時にホッパー内の前記ピストン下面側で負圧の発生を阻止する。従って、射出成形機の成形稼動中にBMCやゴム系の成形材料補給のためホッパー内のピストンを引き上げる際にバレル内成形材料の引き込み現象を発生させることがない。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、シート状又は、円柱状をした、ペレットに比較すると大きな固形の成形材料をホッパーに投入し、成形サイクル中は同ホッパー内で前記成形材料に対し上方より押込み力を与えて加圧するタイプの射出成形機における成形材料供給装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、射出成形機による成形用プラスチック材料には様々なものがあるが、これらを大別するとPE、PET(ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート)等の熱可塑性材料と、メラニン、尿素樹脂等の熱硬化性材料及び、シリコンゴムやBMC(Bulk Modulus Compound)等の熱硬化性に近い材料とに分けることができる。
【0003】
前記熱可塑性の成形材料は予めペレット状に加工されており、ペレットとして射出成形機のホッパーに投入される。また、前記熱硬化性の成形材料は粉末状である。しかるに、前記BMCや、シリコンゴム等のゴム系の成形材料はシート状またはホッパー内径にほぼ等しい外径の円柱・円筒状のものが成形材料として市場に供給されている。なお、本願出願人は、シート状あるいは円筒状の成形材料をホッパー内に効率よく供給及び切換える装置をすでに提案している。
【0004】
【特許文献1】
実公平7−53956号公報 考案の名称「原料供給装置」
【0005】
このようなBMCやゴム系成形材料(以下単に成形材料という)はその製造段階で加硫されまた、揮発性の成分を多く含むためその保管・搬送に際しても劣化即ち、揮発性成分が材料中に保存されるべく外気に曝されないよう細心の注意が払われている。(例えば揮発性成分の少なくなった前記成形材料を用いて射出成形するとその成形品には白濁が現れ成形品質を損なうこととなる。)
【0006】
さらに、この成形材料が射出成形機のバレル内で射出スクリュによる過度のせん断や加熱を受けその有効揮発性成分が散逸しないよう計量工程時の運転条件にも注意が払われている。
【0007】
また、ペレットとは異なり、この成形材料はホッパーから自重によりバレル開口部を通ってバレル内側へ落下・供給できないためホッパー内にて成形材料の上端面部分を下方に向けて押圧し、成形材料をバレル開口部へ押込むための押込み手段が必要である。この押込み手段による成形材料の押圧は、通常、計量工程即ち、射出スクリュを回転させながら可塑化された成形材料がバレル先端部に送られて滞留し、その滞留量が所定量に達するまで射出スクリュは滞留量に応じて後退する工程の間続けられる。
【0008】
図6は、上述した成形材料用の射出成形機の射出装置側からみた構成を示す。
【0009】
同図6において、射出成形機の射出装置側に配置された基台BSには支持台10が載置されている。前記支持台10には、射出スクリュ16を回転可能且つ進退可能に挿通するバレル14を貫通させ、且つ締結手段12Aにより固定するためのバレル支持部12が配設されている。さらに、バレル14の左方側外周部分にはバンドヒータ18が配設されバレル14を加熱するようになっている。
【0010】
参照符号20は射出ノズルであって、バレル14左端部に取付けられたノズル支持体24の左端部に取付けられている。なお、参照符号16Aは射出スクリュ16の軸部である。
【0011】
前記バレル支持部12のバレル14上部には、成形材料をバレル14を介して射出スクリュ16の溝部へ供給するためのホッパー26が配設されている。さらに、バレル支持部12の上端部にはガイド22が配設されている。このガイド22上には、上端部に圧力センサ32Aを設けた油圧シリンダ32と同シリンダ32のロッド下端に取付けられホッパー26内の成形材料に対しホッパー26の上部開口から下方に向けて押込み力を発生させるため押込み用のピストン30を有する押込み装置PSDが設けられている。なお、参照符号Sはピストン30の上下方向位置を検出するセンサである。
【0012】
即ち、図示の如く、この押込み装置PSDは、さらに、前記ガイド22上において図の紙面垂直方向に摺動可能に立設されたフレーム体25とその頂部に固定したシリンダ取付けプレート28ならびに、図示しないが前記フレーム体25を前記ガイド22に沿って移動せしめる駆動部を有する。
【0013】
この駆動部は、ホッパー26の上部開口から成形材料を新たに供給する作業あるいは、ホッパー26自体の清掃、取付け、分解等の作業時に前記ピストン30、フレーム体25を移動させて、ホッパー26の開口部上方にスペースを確保するものである。
【0014】
前記支持台10の右方上面にはガイド34が配設され、同ガイド34上には射出スクリュ26の軸部16Aに係合部36を介し回転力を与える回転伝達装置42が搭載されている。前記係合部36は射出スクリュ16の軸方向の移動はナット42Bにより規制され回転のみを伝達可能に構成されている。
【0015】
前記回転伝達装置42の上方には支持台40を介して計量用のサーボモータ38が配設されている。従って、サーボモータ38の回転はカバー42A内側のプーリ、タイミングベルトを介して下方の回転伝達装置42へ伝達され、さらに前記係合部36を介して射出スクリュ16の軸部16Aへ与えられる。
【0016】
また、回転伝達装置42はガイド34上にてX方向に摺動可能に配設されている。図示しないが、前記回転伝達装置42及び射出スクリュ16をX方向に移動せしめる射出シリンダが前記バレル支持部12に射出スクリュ16と並列に配設されており、その各シリンダのピストンロッド端部は回転伝達装置42に固定されている。
【0017】
参照符号10Aは、射出ノズル20の左端を型締機構側に配設された金型の樹脂導入部と接触させるためのいわゆるノズルタッチ用の駆動シリンダであって、そのピストンロッド右端が前記支持台10に取付けられている。
【0018】
しかしながら、上述した射出成形機による成形品には、なお成形品質の点で可塑化不均一性が存在し、成形品中に成形材料の粗密を生じるという問題がある。
【0019】
その原因には様々な現象が介在しているが、その1つとして図7に示すように、ホッパー26内の成形材料MTの残量が少なくなり、ピストン30のストローク限STに近づいたとき成形材料補給のためロッドRDを介しピストン30をY方向に上昇させる必要がある。その場合、ピストン30下面と接触している成形材料MTは、ピストン30下面から離れず、ピストン30とともに上昇する。
【0020】
即ち、ホッパーHPとピストン30外周面との隙間から外気が侵入してピストン30下面と成形材料MT上面の間に入り、負圧状態が解消されて両者が容易に分離するまでは射出スクリュ16の溝部にある成形材料MTがホッパーHPの下端開口からホッパー内部へ引き込まれ、この引き込みは最終的には成形中の成形品にまで伝達するという現象が生じる。
【0021】
このような現象が生じると、ホッパーHPからバレル14内に供給されていた成形材料MTが再度ホッパー側へ戻されることとなり、上記可塑化不均一性及び成形品中の成形材料の粗密を生じる原因となるのである。また、BMC等の成形では一般に冷却時間が2分以上と長くかかるため、この時間を利用してホッパーHPに成形材料を投入して補給する。このことは成形材料MTを投入する毎に上記現象が発生することを意味する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明者は、上述した現象の発生を阻止することにより、上記可塑化不均一性及び成形品中の成形材料の粗密を生じる原因の1つを確実に取り除くことができると考え、そのためにはピストン30を引き上げる際に、ピストン30下面と成形材料MT上面の間に負圧状態が生じないようにすることで前記引き込み現象を阻止できるということに着眼した。
【0023】
従って、本発明の目的は、射出成形機の成形稼動中にBMCやゴム系の成形材料補給のためホッパー内のピストンを引き上げる際にバレル内成形材料の引き込み現象を発生させないようにした成形材料供給装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明による成形材料供給装置は、
先端部に射出ノズルを取付けると共に内部に射出スクリュを回転及び進退自在に挿通したバレル、同バレル後部の成形材料供給口位置に配設したホッパー、同ホッパー内に予め投入された前記成形材料を同ホッパー底部開口を介して前記バレル内側へ押込むための押込み手段を有する射出成形機における成形材料供給装置であって、前記押込み手段は、
前記ホッパーに投入されている前記成形材料上面を押圧するピストン、同ピストンに固定結合されたロッド及び同ロッドを介して前記ホッパー軸心方向に前記ピストンを移動せしめるピストン駆動部と、
前記ピストンの両端面の間を連通するための気体通路及び同通路を遮断、導通する弁体と、
前記ホッパーへの成形材料の補給投入時に前記ピストン駆動部のピストン引き上げ動作に対応して前記気体通路を導通せしめるよう前記弁体を駆動せしめる弁体駆動手段
とを備え、前記ピストン引き上げ時にホッパー内で負圧の発生を阻止するよう構成される。
【0025】
その場合、前記気体通路下端は、前記ピストン下面に形成した凹部に開口されており、前記弁体は、前記凹部内に摺動可能に収容される子ピストン及び同子ピストンの上面に結合し前記ピストン内をその上端面側まで摺動可能に貫通するロッドとにより構成され、前記弁体駆動手段は、前記ピストン上面に取付けられ、前記貫通ロッドと結合し同貫通ロッドを介して前記子ピストンを前記凹部から下方へ移動せしめるシリンダユニットにより構成されていることができる。
【0026】
またその場合、前記気体通路下端は、前記ピストン下面に形成した凹部に開口されており、前記弁体は、前記凹部内に摺動可能に収容される子ピストン及び同子ピストンの上面に結合し前記ピストン内をその上端面側まで摺動可能に貫通すると共にその端部にストッパー部材を設けたロッドとにより構成され、前記弁体駆動手段は、前記凹部内に収納され前記子ピストンの上面を下方に押圧せしめるバネにより構成することができる。
【0027】
さらにまた、前記気体通路下端は、前記ピストン下面に形成した凹部に開口されており、前記弁体は、前記凹部内に摺動可能に収容される子ピストン及び同子ピストンの上面に結合し前記ピストン内をその上端面側まで摺動可能に貫通すると共にその端部にストッパー部材を設けたロッドとにより構成され、前記弁体駆動手段は、前記ストッパー部材に下端部が当接しその上端部は前記ピストン上端面から所定間隔離れた位置に設けた位置規制部材に当接しているバネにより構成することができる。
【0028】
またその場合、前記気体通路下端は、前記ピストン下面に開口されており、前記弁体は、上面が前記ピストンの下面に当接すると共に前記気体通路下端開口部を封止する子ピストン及び同子ピストンの上面に結合し前記ピストン内をその上端面側まで摺動可能に貫通すると共にその下方移動量を規制する移動量規制手段に結合するロッドとにより構成することができる。
【0029】
この場合、前記子ピストンの側面形状は下方に向けて細くなる傾斜を有するよう構成することができる。
【0030】
その場合、前記弁体駆動手段は前記気体通路上端開口部に接続した圧縮気体供給装置で構成することもできる。
【0031】
さらにまた、前記気体通路下端は、前記ピストン下面に形成した末広がりの傾斜側面を有する凹部に開口されており、前記弁体は、前記末広がりの傾斜側面を有する凹部内に摺動可能に収容される子ピストン及び同子ピストンの上面に結合されその下方移動量を規制する移動量規制手段により構成され、前記弁体駆動手段は、前記気体通路上端開口部に接続した圧縮気体供給装置で構成することができる。
【0032】
【作用】
ホッパーに投入された成形材料に対する押込み手段を構成しているピストンの両端面側を連通するための気体通路及び同通路を遮断、導通する弁体と、ホッパーへの成形材料の補給投入時に前記ピストンの引き上げ動作に対応して前記気体通路が導通するよう前記弁体を駆動せしめる前記弁体駆動手段とを備えるようにし、前記ピストン引き上げ時にホッパー内の前記ピストン下面側で負圧の発生を阻止する。従って、射出成形機の成形稼動中にBMCやゴム系の成形材料補給のためホッパー内のピストンを引き上げる際にバレル内成形材料の引き込み現象を発生させることがない。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る実施態様に基づく実施例について図1乃至図5を参照して詳細に説明する。
【0034】
図1は本発明の第1実施例であって、同図(a)は成形動作の進行により、ホッパーHP内の成形材料MTが少なくなり、同成形材料MTを補給するため、ロッドRDを介してピストンPSを上方Yへ引き上げる直前の状態を示す。また、同図(b)はピストンPSを引き上げている途中の状態を示す。
【0035】
図1(a)において、ピストンPSの上端面にはフランジ52によりシリンダ50が取り付けられている。ピストンPSの下端面には凹部RC(図1(a)参照)が形成されており気体通路54は前記フランジ52及びピストンPSを貫通して形成され、その下端は前記凹部RCに開口している。さらに、凹部RCには子ピストン58が摺動可能に収容され、同子ピストン58の上面にはロッド56が結合されており、その上端部は前記シリンダ50のピストンロッドと結合されている。ここで、ロッド56及び子ピストン58は本発明における弁体を構成し、また、シリンダ50は本発明における弁体駆動手段を構成している。
【0036】
図1(b)に示すように、ピストンPSの引き上げ動作とともにシリンダ50が駆動され、子ピストン58が凹部RCから下方へ抜け出るとピストンPSの上端面側の空気がそれまで負圧状態となっていたピストンPSの下端面側の空間に前記気体通路54を通って進入する。この例で、ピストンPSを引き上げ動作の前に子ピストン58を駆動して前記負圧状態となっている時間を極力短くすることもできる。
【0037】
図2は、弁体駆動手段としてバネ64を用いた場合の実施例である。図(a)において、バネ64は成形材料MTにより弁体としての子ピストン66を介し圧縮されている。この例では、子ピストン66に一体結合しているロッド60の上端部60Aは、図(b)に示されるように、バネ64がある程度伸張したときストッパーの機能をするようになっている。この状態では、図1(b)と同様、ピストンPSの上端面側の空気が気体通路62を通って進入し、ピストンPS下端面側の負圧状態を解消する。
【0038】
図3に示した実施例は、弁体駆動手段としてのバネをピストンPSの上端面側に配置した場合である。同図(a)において、ピストンPS下端面には凹部RCが形成され同凹部RCに弁体としての子ピストン78が収容されている。子ピストン78の上面にはピストンPS内で摺動可能に貫通しピストンPSの上端面側に突き出ているロッド76が一体結合されている。参照符号74はロッド76及び子ピストン78のストッパー部材であってその上面にバネ72が配置されている。参照符号70は下端部をピストンPS上端面に固定した中空状のバネ収納ケースであって、前記バネ72の上端はケース70の頂部内面に当接している。また、前記ストッパー部材74の上方に伸びているロッド76の軸部は前記ケース頂部を貫通し且つその軸心がガイドされている。また、気体通路77の下端側は凹部RCの側面に開口している。
【0039】
図3(a)では、子ピストン78下面が成形材料MTとの接触により凹部RC内で押し上げられており、従って、バネ72は圧縮された状態となっている。この状態で図(b)に示すように、ピストンPSが引き上げられると同時にバネ72が伸張し、子ピストン78の上面がピストンPSの下端面より低い位置に達すると図示の如くピストンPSの気体通路77を通って大気がホッパーHP内に進入し、負圧状態が解消される。
【0040】
図4はさらに他の実施例を示す。同図4(a)に示されるように、この例ではピストンPSの下端面に図1乃至3のような凹部RCは形成されていない。その代わり、弁体としての子ピストン88の上面がピストンPS下端面に当接し且つ、気体通路82の下端開口部を封止している。子ピストン88の上面中央部から上方に延設しピストンPSを貫通するロッド80が設けられている。参照符号86は、ロッド80の上部との結合部分を一般的に示しており、同結合部分86は図1(a)のシリンダユニット50や図3(a)のバネ72及びストッパー部材74を収納するケース70に対応している。
【0041】
また、結合部分86を単に図2(a)のストッパー部材60Aのように構成することも可能である。同図(b)に示すように、ピストンPSを引き上げると同時に子ピストン88を下方へ押し下げることにより子ピストン88上面が気体通路82の封止状態を解除するのでピストンPSの上端面側、下端面側が連通状態となり負圧の発生を図1乃至図3の場合よりもすばやく解消できる。なお、図4(a)において、子ピストン88の底部及び側面は成形材料MTと接触しており、この接触状態を保持しようとする保持力がある程度大きい場合は前述した結合部分86はストッパー部材だけでもよい。また、子ピストン88の側面形状を下方に向かい径細となるテ―パ状に形成することにより、下方動作の際、近傍の成形材料MTを押し広げ、前記封止面を成形材料MTの進入から保護する効果がある。
【0042】
さらに、図4(a)において、参照符号84は、圧縮気体供給装置を示す。気体通路82を前記圧縮気体供給装置84と管路接続することにより前述した負圧状態そのものを最初から発生させないようにすることも可能である。
【0043】
図5は、圧縮気体供給装置84を負圧発生の阻止のみでなく弁体駆動手段としても利用する場合の実施例である。同図5において、ピストンPSの下端面には末広がりの傾斜側面を有する凹部90が形成され、同凹部90に弁体としての子ピストン92が収容されている。子ピストン92上面中央にはボルト96がねじ込まれ固定されている。ボルト96の頭部はピストンPS内に形成された段付穴に収容され、その段部にボルト頭部下端面が当接しストッパーとして機能するようになっている。
【0044】
従って、圧縮気体供給装置84から圧縮気体PGが気体通路94へ与えられると前記凹部90にて子ピストン92上面にその気体圧力が作用し同子ピストン92は一点鎖線で示される位置までボルト頭部とともに距離Lだけ押し下げられる。その間に前記傾斜側面を有する凹部90と子ピストン92の間に隙間が形成され、圧縮気体はピストンPS下端面を成形材料MTから分離するよう作用する。このような状態でピストンPSの引き上げ動作を行えば負圧の発生はほとんどなくなり、また圧縮気体のためピストンPSの引き上げ動作の動力を節約できる。
【0045】
以上の実施例説明では、ピストンPS下端面と成形材料MTとの接触状態がホッパー内の負圧を解消することで容易に分離するものとしたが、成形材料によっては負圧を解消しても部分的に前記下端面との接触状態がそのまま維持される場合があり、このような場合ピストンPSを回転させて機械的に接触状態を断つようにしてもよい。また、ピストンPSの下端面をテフロン(登録商標)等比較的分離性のよい材質で形成するようにしてもよい。
【0046】
以上本発明の好適な実施例について図面を参照して説明したが、本発明はこれらの開示内容に限定されるものでないことは当然である。
【0047】
【発明の効果】
本発明による成形材料供給装置は、
先端部に射出ノズルを取付けると共に内部に射出スクリュを回転及び進退自在に挿通したバレル、同バレル後部の成形材料供給口位置に配設したホッパー、同ホッパー内に予め投入された前記成形材料を同ホッパー底部開口を介して前記バレル内側へ押込むための押込み手段を有する射出成形機における成形材料供給装置であって、前記押込み手段は、
前記ホッパーに投入されている前記成形材料上面を押圧するピストン、同ピストンに固定結合されたロッド及び同ロッドを介して前記ホッパー軸心方向に前記ピストンを移動せしめるピストン駆動部と、
前記ピストンの両端面側を連通するための気体通路及び同通路を遮断、導通する弁体と、
前記ホッパーへの成形材料の補給投入時に前記ピストン駆動部のピストン引き上げ動作に対応して前記気体通路が導通するよう前記弁体を駆動せしめる弁体駆動手段を備えて構成されているので、前記ピストン引き上げ時にホッパー内の前記ピストン下面側で負圧の発生を阻止することが可能となり、従って、ピストン引き上げ時に可塑化不均一性及び成形品中の成形材料の粗密を生ずることもないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すピストン断面図であって、(a)はピストン引き上げ動作直前の気体通路遮断状態を示し、(b)は引き上げ動作中の気体通路導通状態を示す。
【図2】本発明の他の実施例を示すピストン断面図であって、(a)はピストン引き上げ動作直前の気体通路遮断状態を示し、(b)は引き上げ動作中の気体通路導通状態を示す。
【図3】本発明のさらに他の実施例を示すピストン断面図であって、(a)はピストン引き上げ動作直前の気体通路遮断状態を示し、(b)は引き上げ動作中の気体通路導通状態を示す。
【図4】ピストン下面に凹部を形成しない本発明の他の実施例を示すピストン断面図であって、(a)はピストン引き上げ動作直前の気体通路遮断状態を示し、(b)は引き上げ動作中の気体通路導通状態を示す。
【図5】圧縮気体で弁体を駆動する本発明のさらに他の実施例を示すピストン断面図である。
【図6】BMCやゴム系材料成形用射出成形機の射出装置正面図である。
【図7】ホッパーへ成形材料を補給するときに生じる引込み現象を説明するためのホッパー底部開口部の拡大断面図である。
【符号の説明】
10 支持台
12 バレル支持部
14 バレル
16 射出スクリュ
18 バンドヒータ
20 射出ノズル
22 ガイド
24 ノズル支持体
25 フレーム体
26 ホッパー
28 シリンダ取付けプレート
30 ピストン
32 シリンダ
34 ガイド
36 係合部
38 サーボモータ
40 支持台
42 回転伝達装置
50 シリンダユニット
52 フランジ
54、62、77、82、94 気体通路
56、60、76、80 ロッド
58、66、78、88、92 子ピストン
60A、74、96 ストッパー部材
64、72 バネ
84 圧縮気体供給装置
86 結合部分
HP ホッパー
PS ピストン
RC 凹部
RD ロッド

Claims (11)

  1. 先端部に射出ノズルを取付けると共に内部に射出スクリュを回転及び進退自在に挿通したバレル、同バレル後部の成形材料供給口位置に配設したホッパー、同ホッパー内に予め投入された前記成形材料を同ホッパー底部開口を介して前記バレル内側へ押込むための押込み手段を有する射出成形機における成形材料供給装置であって、前記押込み手段は、
    前記ホッパーに投入されている前記成形材料上面を押圧するピストン、同ピストンに固定結合されたロッド及び同ロッドを介して前記ホッパー軸心方向に前記ピストンを移動せしめるピストン駆動部と、
    前記ピストンの両端面側を連通するための気体通路及び同通路を遮断、導通する弁体と、
    前記ホッパーへの成形材料の補給投入時に前記ピストン駆動部のピストン引き上げ動作に対応して前記気体通路が導通するよう前記弁体を駆動せしめる弁体駆動手段
    とを備え、前記ピストン引き上げ時にホッパー内の前記ピストン下面側で負圧の発生を阻止するよう構成したことを特徴とする射出成形機における成形材料供給装置。
  2. 請求項1において、前記気体通路下端は、前記ピストン下面に形成した凹部に開口されており、前記弁体は、前記凹部内に摺動可能に収容される子ピストン及び同子ピストンの上面に結合し前記ピストン内をその上端面側まで摺動可能に貫通するロッドとにより構成され、前記弁体駆動手段は、前記ピストン上面に取付けられ、前記貫通ロッドと結合し同貫通ロッドを介して前記子ピストンを前記凹部から下方へ移動せしめるシリンダユニットにより構成されていることを特徴とする射出成形機における成形材料供給装置。
  3. 請求項1において、前記気体通路下端は、前記ピストン下面に形成した凹部に開口されており、前記弁体は、前記凹部内に摺動可能に収容される子ピストン及び同子ピストンの上面に結合し前記ピストン内をその上端面側まで摺動可能に貫通すると共にその端部にストッパー部材を設けたロッドとにより構成され、前記弁体駆動手段は、前記凹部内に収納され前記子ピストンの上面を下方に押圧せしめるバネにより構成されていることを特徴とする射出成形機における成形材料供給装置。
  4. 請求項1において、前記気体通路下端は、前記ピストン下面に形成した凹部に開口されており、前記弁体は、前記凹部内に摺動可能に収容される子ピストン及び同子ピストンの上面に結合し前記ピストン内をその上端面側まで摺動可能に貫通すると共にその端部にストッパー部材を設けたロッドとにより構成され、前記弁体駆動手段は、前記ストッパー部材に下端部が当接しその上端部は前記ピストン上端面から所定間隔離れた位置に設けた位置規制部材に当接しているバネにより構成されていることを特徴とする射出成形機における成形材料供給装置。
  5. 請求項1において、前記気体通路下端は、前記ピストン下面に開口されており、前記弁体は、上面が前記ピストンの下面に当接すると共に前記気体通路下端開口部を封止する子ピストン及び同子ピストンの上面に結合し前記ピストン内をその上端面側まで摺動可能に貫通すると共にその下方移動量を規制する移動量規制手段に結合するロッドとにより構成されていることを特徴とする射出成形機における成形材料供給装置。
  6. 請求項5において、前記子ピストンの側面形状は下方に向けて細くなる傾斜を有することを特徴とする射出成形機における成形材料供給装置。
  7. 請求項5または6において、前記弁体駆動手段は前記ロッド上端部に結合したシリンダユニットであることを特徴とする射出成形機における成形材料供給装置。
  8. 請求項5または6において、前記弁体駆動手段は前記ロッド上端部を下方に向けて押圧するバネを有することを特徴とする射出成形機における成形材料供給装置。
  9. 請求項5または6において、前記弁体駆動手段は前記気体通路上端開口部に接続した圧縮気体供給装置であることを特徴とする射出成形機における成形材料供給装置。
  10. 請求項1において、前記気体通路下端は、前記ピストン下面に形成した末広がりの傾斜側面を有する凹部に開口されており、前記弁体は、前記末広がりの傾斜側面を有する凹部内に摺動可能に収容される子ピストン及び同子ピストンの上面に結合されその下方移動量を規制する移動量規制手段により構成され、前記弁体駆動手段は、前記気体通路上端開口部に接続した圧縮気体供給装置であることを特徴とする射出成形機における成形材料供給装置。
  11. 請求項1乃至10において、前記押込み手段にはさらに前記ピストンを所定量回転せしめる回転手段を備えることを特徴とする射出成形機における成形材料供給装置。
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