JP2004329553A - 浴槽椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】浴槽内に載置して使用する浴槽椅子や浴槽内への入出のステップとして使用できるのに加えて、一方の浴槽内壁に背もたれした状態にある者の足先と他方の浴槽内壁との間に介在させ、足裏を宛がった状態で踏ん張る支持台となるフットレストとしての機能をも備えている浴槽椅子の提供を目的とする。
【解決手段】着座部と脚部とを備え、前記着座部の一側壁を浴槽内の一方の壁面側に沿わせるように載置して使用する浴槽椅子であって、着座部の他側壁が、一側壁よりも下方に長い垂れ壁となっていることを特徴とする構成とした。
【選択図】 図1
【解決手段】着座部と脚部とを備え、前記着座部の一側壁を浴槽内の一方の壁面側に沿わせるように載置して使用する浴槽椅子であって、着座部の他側壁が、一側壁よりも下方に長い垂れ壁となっていることを特徴とする構成とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽内に載置して使用する浴槽椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴槽内に載置して使用する浴槽椅子としては、図6に示したように、腰掛け部分となる板状の着座部102と、着座部102の各コーナー部近傍でそれぞれ下方に向けて延出している4本の脚部103とを備えた浴槽椅子100が知られている。
着座部102は、多数の孔102aが穿設されており、湯が張られた状態の浴槽内に浴槽椅子100を載置させるとき、着座部102の下方部分に溜まる空気が抜けるようになっている。
脚部103は、先端に吸盤103aが設けられており、浮力などにより浴槽椅子100が不安定になることを防ぎ、安定した状態で浴槽椅子100を浴槽床に固定するようになっている。
【0003】
また、対向する内壁面に肘掛け用の傾斜面が設けられている浴槽の場合、対向する前記肘掛け用の傾斜面にバスボードを掛け渡して浴槽椅子を形成させることも提案されている。(たとえば、特開2002−300981号公報参照。)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した浴槽椅子100は、浴槽床に吸盤103aで固定されているため、上方向からの力に対して固定保持力を備えているが、横方向からの力に対しては不安定である。したがって、浴槽椅子100を入浴する際のステップとして使用したとき、浴槽内で浴槽椅子100が横方向にずれ動くおそれがあり危険であるという問題がある。
【0005】
また、特開2002−300981号公報で提案されているバスボードは、肘掛け用の傾斜面の上に載置させて浴槽椅子を形成させるという構造上、肘掛け用の傾斜面が設けられている位置を低い位置に設定しなければ、浴槽椅子として使用したとき、体の殆どが湯船に浸からなくなってしまうという問題がある。
【0006】
同様の理由から、上記バスボードを取り付ける浴槽は、浴槽深さを深くするとともに略満水状態まで湯を張る必要もあり、多くの制約が必要となってしまうとともに、掛け渡したバスボードを入浴の際にステップとして使用するには、洗い場床の高さよりも高くなってしまうため、適しているとはいえない。
【0007】
また、上述した浴槽椅子100および特開2002−300981号公報で提案されているバスボードは、いずれも入浴している者の足先を支持するフットレストとして使用するには適していない。
【0008】
すなわち、上記フットレストは、一方の浴槽内壁部分に背もたれした状態で、足を伸ばしたとき足先が他方の浴槽内壁部分に届かないような大きめの浴槽で入浴する際、足先方向にずり落ちてしまうのを防ぐために、前記他方の浴槽内壁部分と足先部分との間に介在させ、足裏を宛がった状態で踏ん張ってもずれ動かず安定していることが必要となる。
【0009】
しかし、特開2002−300981号公報で提案されているバスボードは、肘掛け用の傾斜面に載置しているだけであるため、上述したフットレストとして使用する際の安定性に欠け、その側面部分に足裏を宛がった状態で踏ん張ったとき、踏ん張った力によりバスボードが取り付けられている肘掛け用の傾斜面からずり落ちたり、ひっくり返ったりしてしまう。
【0010】
また、浴槽椅子100は、吸盤103aにより浴槽床に吸着固定されてはいるが、上述したバスボードと同様に側方からの力に対しては安定性に欠けるという問題があり、しかも足裏を受けるだけの側面を有していないため、足裏を宛がった状態で踏ん張ることが難しいという問題がある。
【0011】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みて、浴槽内に載置して使用する浴槽椅子や浴槽内への入出のステップとして使用できるのに加えて、一方の浴槽内壁に背もたれした状態にある者の足先と他方の浴槽内壁との間に介在させ、足裏を宛がった状態で踏ん張る支持台となるフットレストとしての機能をも備えている浴槽椅子を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項1の浴槽椅子」と記す。)は、着座部と脚部とを備え、前記着座部の一側壁を浴槽内の一方の壁面側に沿わせるように載置して使用する浴槽椅子であって、着座部の他側壁が、一側壁よりも下方に長い垂れ壁となっていることを特徴とする構成とした。
【0013】
また、本発明の請求項2に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項2の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1の浴槽椅子の構成に加えて、浴槽への装着時、浴槽の内壁に弾接して着座部の動きを規制する弾性部材が、着座部の側面に形成されている構成とした。
【0014】
また、本発明の請求項3に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項3の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1または請求項2の浴槽椅子の構成に加えて、着座面が、浴槽内の他側壁側から一側壁側に下り勾配となるように傾斜している構成とした。
【0015】
また、本発明の請求項4に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項4の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1〜請求項3のいずれかの浴槽椅子の構成に加えて、浴槽内の設置状態で、着座面の高さが、浴室洗い場の床部分の高さと略同じ高さとなる長さに脚部が設けられている構成とした。
【0016】
また、本発明の請求項5に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項5の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1〜請求項4のいずれかの浴槽椅子の構成に加えて、垂れ壁の下端と、浴槽床との間に隙間が形成されている構成とした。
【0017】
また、本発明の請求項6に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項6の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1〜請求項5のいずれかの浴槽椅子の構成に加えて、着座部が、浴槽の側面壁に設けられている湯の循環ノズルに対応する位置に、前記循環ノズルを回避する切り欠きが設けられている構成とした。
【0018】
また、本発明の請求項7に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項7の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1〜請求項6のいずれかの浴槽椅子の構成に加えて、着座部が、アクリル真空成型により形成された上面形成部材と、下面形成部材とを繊維強化プラスチック樹脂を介在させて接着されてなる構成とした。
【0019】
また、本発明の請求項8に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項8の浴槽椅子」と記す。)は、請求項7の浴槽椅子の構成に加えて、少なくとも着座部における上面形成部材と下面形成部材との接着部分の着座部外側に臨んでいる部分が、樹脂材料により防水コーティングされている構成とした。
【0020】
上記構成において、着座部の形状は、浴槽内に載置可能な大きさであれば特に限定されないが、浴槽内の一方の壁面およびこの壁面を挟む側壁面により形成される空間に丁度収まる程度の大きさ・形状とすると、入浴剤などにより浴槽内が見えないときでも、浴槽椅子を踏み外すことなく入浴用のステップとして使用することができるようになるため好ましい。
また、請求項2の浴槽椅子のように着座部の側面に弾性部材を形成させたとき、確実に浴槽椅子を保持することができるため好ましい。
【0021】
さらに、浴槽椅子の着座部の高さは、請求項4の浴槽椅子のように、浴槽内に載置したとき着座面の高さが浴室洗い場の床部分の高さと略同じとなるようにすると、浴槽内と浴室洗い場との出入りが最も自然に行えるようになるため好ましい。
加えて、着座部は、請求項6の浴槽椅子のように、浴槽内に設けられている循環ノズルを回避する切り欠きを設けるようにすると、浴槽椅子を設置した状態でも循環ノズルから供給されるお湯の流れを阻害することがなくなる。
【0022】
また、着座部は、最も一般的な樹脂成型品と同様に、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などの射出成型品やブロー成型品などにより構成されていてもよく、特に限定されないが、請求項7の浴槽椅子のように、アクリル真空成型により形成した上面形成部材と、下面形成部材とを繊維強化プラスチック樹脂(FRP)を介在させて接着することにより着座部を形成するようにすると、金型起工などに対する初期投資を抑えて安価に製造することができるにもかかわらず、表面部分の平滑性が確保され清潔性や安全性に優れているとともに、FRPによる補強効果で強度的にも問題のない着座部を得ることができるため好ましい。
【0023】
また、上述したようにアクリル真空成型品である上面形成部材と下面形成部材とをFRPを介在させて接着するときは、請求項8の浴槽椅子のように、接着部分の着座部外側に臨んでいる部分が、樹脂材料により防水コーティングされるようにすると、着座部内に湯水が浸入して、製品剥離を起こして安全性に問題を生じたり、菌が繁殖して衛生的に問題を生じたりするおそれがなくなるため好ましい。
【0024】
また、垂れ壁は、浴槽内の一方の側面壁に沿わせている着座部の一側壁よりも幅広に形成されていれば特に限定されないが、足裏に好適に宛がわれるためには5cm〜15cm程度の幅を有していることが好ましく、5cm〜10cm程度の幅を有していることがより好ましい。
すなわち、垂れ壁の幅が狭すぎると足裏を十分に支持することができず、逆に垂れ壁の幅が大きすぎると、浴槽椅子自身の高さを高く設定する必要が生じてしまい、半身浴などが行いにくくなってしまうおそれが生じてしまう。
【0025】
また、請求項5の浴槽のように、垂れ壁の下端と、浴槽床との間に隙間が形成されるようにすると、垂れ壁に荷重がかかったとき着座面が変形することにより不快な擦れ音などが生じることを防ぐことができるとともに、浴槽内に浴槽椅子を入れたままの状態で排水を行っても、浴槽椅子と浴槽床との間に水が留まることがない。さらに、垂れ壁の下端と浴槽床との間で足先を挟むことがない。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる浴槽椅子の1実施形態である浴槽椅子1を示した側面視断面図である。
図1に示したように、浴槽椅子1は、着座部2と脚部3とを備えている。
【0027】
着座部2は、図1に示したように、上面形成部材20aと下面形成部材20bとを繊維強化プラスチック樹脂(以下、「FRP」と記す。)20cを介在させて接着することにより形成されており、着座面21、垂れ22、浴槽壁当接面23を備えている。
【0028】
上面形成部材20aおよび下面形成部材20bは、それぞれの形状に合わせた型を用いてアクリルシートを真空成型することで形成される。
また、上面形成部材20aおよび下面形成部材20bがFRP20cを介在させて接着されている着座部2の外側に臨んでいる部分は、ソフトアクリルのモール材20dで覆い防水コーティング処理が施されている。
【0029】
着座面21は、図1〜図4に示したように中心部よりも周囲が盛り上った形状をしているとともに、浴槽壁当接面23側が低くなるようにに傾斜が設けられている。
【0030】
また、着座面21は、浴槽4の一方の壁面側に沿わせて配置させたとき、図5に示したように、浴槽本体40の内壁に沿うような形状に形成されており、また、着座面21の浴槽壁当接面23側の中央部分に切り欠き凹部21aが設けられているとともに、周壁に着座部2の動きを規制する弾性部材21bが設けられている。
【0031】
切り欠き凹部21aは、図5に示したように、浴槽本体4に設けられている循環ノズル44と対応する位置に設けられ、循環ノズル44を丁度回避する大きさをしている。
弾性部材21bは、耐久性や耐熱性に優れたシリコンゴムにより形成され、浴槽本体4の周壁に沿うように上方側の肉厚が厚くなるように形成されている。
【0032】
垂れ壁22は、浴槽壁当接面23よりも下方に長く形成されており、図1に示したように浴槽椅子1を載置した状態で浴槽床41との間に隙間Sが形成されるようになっている。
脚部3は、図4および図5に示したように、着座部2の下面の外周縁近傍の5箇所に設けられており、パイプ形状をした脚部本体31と、ゴム製のキャップ32とを備えている。
【0033】
脚部本体31は、図1に示したように、一端側がボルト5により着座部2に螺着固定されており、他端にキャップ32が取り付けられている。
キャップ32は、下側の径が大きく形成され、浴槽床41に対してグリップ力が働くようになっている。
【0034】
以上のような構成をしている浴槽椅子1は、図5に示したように、浴槽本体4の一方の壁面43側に沿わせるようにして載置することで、洗い場床から浴槽床41に出入りする際のステップとして使用することができる。
このとき、着座面21は、中心部よりも周囲が盛り上った形状をしているため、浴槽内のお湯が入浴剤などを入れることにより透明でない場合であっても、入浴する者が浴槽椅子の端部がどの辺りに位置するのかを足裏からの感覚により識別することができ、また着座面21の内側方向に荷重がかかる構造となっているため、浴槽内で浴槽椅子が引っくり返りにくくなっている。
【0035】
また、入浴状態にあるときは、図2および図3に示したように使用することができる。
まず、図2は、入浴者Pが浴槽4の他方の壁43に背もたれした状態にあるとき、入浴者Pの足先部分Fと、浴槽4の一方の壁42との間に浴槽椅子1を介在させてフットレストとして使用している様子を示した側面図である。
【0036】
図2に示したように、入浴者Pの足先部分Fは、浴槽椅子1の着座部2の垂れ壁22に支持されることで、入浴者Pが大きな浴槽に使っていても、足先部分F側へずり落ちることなく踏ん張ることが可能となっている。
すなわち、浴槽椅子1は、足先側となる浴槽4の一方の壁42が、着座部の幅だけ入浴者P側へと近づいたこととなるため、小柄な人でも足先を支持させる面を提供することができる。
【0037】
また、垂れ壁22は、浴槽床41との間に隙間が設けられているため、足先部分Fから垂れ壁22に大きな荷重が掛けられたときであっても、着座部2自身が歪んだ際に、垂れ壁22の下端部が浴槽床41と擦れ合って不快な音を発することがなく、また、所定の隙間を予め確保していることから、垂れ壁22と浴槽床41との間で足先部分Fを挟むこともない。
【0038】
図3は、浴槽椅子1の着座面21に腰掛けて入浴している状態を示した側面図である。
図3に示したように、浴槽椅子1は、腰掛けることで、一般に浴槽本体4内に湯張りを行う80%満水時の水位高さが、丁度入浴者Pの胸の位置に来るようになっているため、最も半身浴を行う際に理想的とされる心臓近辺に水位レベルを確保することを容易に行うことが可能となる。
【0039】
また、着座面21は、僅かに一方の壁42側が低くなるような傾斜が設けられているとともに、中心部よりも周囲が盛り上った形状をしているため、浴槽椅子1を半身浴を行う際のベンチとして使用したとき、入浴者Pが、着座面21から滑り落ちることが起こりにくく、より安定した状態で着座面21上に腰掛けることが可能となる。
【0040】
上述したように使用される浴槽椅子1は、着座面21に傾斜面が設けられているとともに、中心部よりも周囲が盛り上った形状をしており、しかも、切り欠き凹部21aが設けられているため、着座面21上に残った水が除去されやすくなっている。
【0041】
また、図5に示したように、浴槽本体41の内壁部分に沿うように着座部2が形成されているとともに、弾性部材21bが着座部2の周囲を浴槽の内壁部分で保持させるようにしているため、脚部3のゴム製のキャップ32による浴槽床41への保持固定効果と加えて、確実に浴槽椅子1を浴槽本体4内に固定保持することが可能となるのである。
【0042】
なお、本発明にかかる浴槽椅子は、上記実施の形態に限定されるものではない。
たとえば、上記実施の形態では、浴槽椅子1は、5本の脚部3を備えていたが、安定して浴槽椅子が浴槽内に保持固定できるのであれば、脚部の数が4本以下であっても、6本以上であっても構わない。
【0043】
【発明の効果】
本発明の請求項1にかかる浴槽椅子は、以上のように構成されているので、浴槽内に載置して使用する浴槽椅子や浴槽内への入出のステップとして使用できるのに加えて、一方の浴槽内壁に背もたれした状態にある者の足先と他方の浴槽内壁との間に介在させ、足裏を宛がった状態で踏ん張る支持台となるフットレストとしての機能をも備えている。
したがって、一方の壁に足先が届かないような浴槽に入浴するときでも、垂れ壁が足先部分を支持することで、快適安全に入浴することができる。
【0044】
また、本発明の請求項2にかかる浴槽椅子は、請求項1の浴槽椅子の効果に加えて、弾性部材が浴槽周壁部分から着座部を保持するようになっているため、確実に浴槽内に保持固定される。
また、本発明の請求項3にかかる浴槽椅子は、請求項1または請求項2の浴槽椅子の効果に加えて、傾斜が設けられているため半身浴のベンチとして使用したとき、入浴者の安定度を高める。
【0045】
また、本発明の請求項4にかかる浴槽椅子は、請求項1〜請求項3の何れかに記載の浴槽椅子の効果に加えて、着座面の高さが浴室洗い場の床部分の高さと略同じ高さとなるようになっているため、浴槽内に洗い場から容易に出入りすることができるステップとして機能させることができる。
【0046】
また、本発明の請求項5にかかる浴槽椅子は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の浴槽椅子の効果に加えて、浴槽床との間に隙間が形成されているため、浴槽椅子をフットレストとして使用したとき、垂れ壁に荷重がかかったときでも、垂れ壁が浴槽床と擦れて不快な音を発することなく、浴槽内に設置したままでも浴槽床の排水機能を損なうこともない。
【0047】
また、本発明の請求項6にかかる浴槽椅子は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の浴槽椅子の効果に加えて、循環ノズルを回避する切り欠きが設けられているため、浴槽椅子を設置したままであっても、循環ノズルからの給湯が阻害されることがない。
【0048】
また、本発明の請求項7にかかる浴槽椅子は、請求項1〜請求項6の何れかに記載の浴槽椅子の効果に加えて、着座部がアクリル真空成型により形成された上面形成部材と下面形成部材とが繊維強化プラスチック樹脂を介在されて接着されている構成をしているため、金型を作成する設備のコストを安く抑えることができるとともに、強度的に優れた浴槽椅子を得ることができる。
【0049】
また、本発明の請求項8にかかる浴槽椅子は、請求項7に記載の浴槽椅子の効果に加えて、防水コーティング処理がなされているため、着座部内に水が入り込んで張り合わせ部分が剥がれたり、水が腐って衛生的に問題が生じたりすることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる浴槽椅子の1実施形態を示した側面視断面図である。
【図2】図1の浴槽椅子をフットレストとして使用した様子を示した側面図である。
【図3】図1の浴槽椅子を半身浴のベンチとして使用した様子を示した側面図である。
【図4】図1の浴槽椅子を示した上面図および側面図である。
【図5】図1の浴槽椅子を浴槽内に取り付けた状態を示した側面図である。
【図6】従来の浴槽椅子を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 浴槽椅子
2 着座部
21 着座面
22 垂れ面
3 脚部
4 浴槽本体
41 浴槽床
P 入浴者
F 足先部分
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽内に載置して使用する浴槽椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、浴槽内に載置して使用する浴槽椅子としては、図6に示したように、腰掛け部分となる板状の着座部102と、着座部102の各コーナー部近傍でそれぞれ下方に向けて延出している4本の脚部103とを備えた浴槽椅子100が知られている。
着座部102は、多数の孔102aが穿設されており、湯が張られた状態の浴槽内に浴槽椅子100を載置させるとき、着座部102の下方部分に溜まる空気が抜けるようになっている。
脚部103は、先端に吸盤103aが設けられており、浮力などにより浴槽椅子100が不安定になることを防ぎ、安定した状態で浴槽椅子100を浴槽床に固定するようになっている。
【0003】
また、対向する内壁面に肘掛け用の傾斜面が設けられている浴槽の場合、対向する前記肘掛け用の傾斜面にバスボードを掛け渡して浴槽椅子を形成させることも提案されている。(たとえば、特開2002−300981号公報参照。)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した浴槽椅子100は、浴槽床に吸盤103aで固定されているため、上方向からの力に対して固定保持力を備えているが、横方向からの力に対しては不安定である。したがって、浴槽椅子100を入浴する際のステップとして使用したとき、浴槽内で浴槽椅子100が横方向にずれ動くおそれがあり危険であるという問題がある。
【0005】
また、特開2002−300981号公報で提案されているバスボードは、肘掛け用の傾斜面の上に載置させて浴槽椅子を形成させるという構造上、肘掛け用の傾斜面が設けられている位置を低い位置に設定しなければ、浴槽椅子として使用したとき、体の殆どが湯船に浸からなくなってしまうという問題がある。
【0006】
同様の理由から、上記バスボードを取り付ける浴槽は、浴槽深さを深くするとともに略満水状態まで湯を張る必要もあり、多くの制約が必要となってしまうとともに、掛け渡したバスボードを入浴の際にステップとして使用するには、洗い場床の高さよりも高くなってしまうため、適しているとはいえない。
【0007】
また、上述した浴槽椅子100および特開2002−300981号公報で提案されているバスボードは、いずれも入浴している者の足先を支持するフットレストとして使用するには適していない。
【0008】
すなわち、上記フットレストは、一方の浴槽内壁部分に背もたれした状態で、足を伸ばしたとき足先が他方の浴槽内壁部分に届かないような大きめの浴槽で入浴する際、足先方向にずり落ちてしまうのを防ぐために、前記他方の浴槽内壁部分と足先部分との間に介在させ、足裏を宛がった状態で踏ん張ってもずれ動かず安定していることが必要となる。
【0009】
しかし、特開2002−300981号公報で提案されているバスボードは、肘掛け用の傾斜面に載置しているだけであるため、上述したフットレストとして使用する際の安定性に欠け、その側面部分に足裏を宛がった状態で踏ん張ったとき、踏ん張った力によりバスボードが取り付けられている肘掛け用の傾斜面からずり落ちたり、ひっくり返ったりしてしまう。
【0010】
また、浴槽椅子100は、吸盤103aにより浴槽床に吸着固定されてはいるが、上述したバスボードと同様に側方からの力に対しては安定性に欠けるという問題があり、しかも足裏を受けるだけの側面を有していないため、足裏を宛がった状態で踏ん張ることが難しいという問題がある。
【0011】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みて、浴槽内に載置して使用する浴槽椅子や浴槽内への入出のステップとして使用できるのに加えて、一方の浴槽内壁に背もたれした状態にある者の足先と他方の浴槽内壁との間に介在させ、足裏を宛がった状態で踏ん張る支持台となるフットレストとしての機能をも備えている浴槽椅子を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項1の浴槽椅子」と記す。)は、着座部と脚部とを備え、前記着座部の一側壁を浴槽内の一方の壁面側に沿わせるように載置して使用する浴槽椅子であって、着座部の他側壁が、一側壁よりも下方に長い垂れ壁となっていることを特徴とする構成とした。
【0013】
また、本発明の請求項2に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項2の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1の浴槽椅子の構成に加えて、浴槽への装着時、浴槽の内壁に弾接して着座部の動きを規制する弾性部材が、着座部の側面に形成されている構成とした。
【0014】
また、本発明の請求項3に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項3の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1または請求項2の浴槽椅子の構成に加えて、着座面が、浴槽内の他側壁側から一側壁側に下り勾配となるように傾斜している構成とした。
【0015】
また、本発明の請求項4に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項4の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1〜請求項3のいずれかの浴槽椅子の構成に加えて、浴槽内の設置状態で、着座面の高さが、浴室洗い場の床部分の高さと略同じ高さとなる長さに脚部が設けられている構成とした。
【0016】
また、本発明の請求項5に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項5の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1〜請求項4のいずれかの浴槽椅子の構成に加えて、垂れ壁の下端と、浴槽床との間に隙間が形成されている構成とした。
【0017】
また、本発明の請求項6に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項6の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1〜請求項5のいずれかの浴槽椅子の構成に加えて、着座部が、浴槽の側面壁に設けられている湯の循環ノズルに対応する位置に、前記循環ノズルを回避する切り欠きが設けられている構成とした。
【0018】
また、本発明の請求項7に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項7の浴槽椅子」と記す。)は、請求項1〜請求項6のいずれかの浴槽椅子の構成に加えて、着座部が、アクリル真空成型により形成された上面形成部材と、下面形成部材とを繊維強化プラスチック樹脂を介在させて接着されてなる構成とした。
【0019】
また、本発明の請求項8に記載の発明にかかる浴槽椅子(以下、「請求項8の浴槽椅子」と記す。)は、請求項7の浴槽椅子の構成に加えて、少なくとも着座部における上面形成部材と下面形成部材との接着部分の着座部外側に臨んでいる部分が、樹脂材料により防水コーティングされている構成とした。
【0020】
上記構成において、着座部の形状は、浴槽内に載置可能な大きさであれば特に限定されないが、浴槽内の一方の壁面およびこの壁面を挟む側壁面により形成される空間に丁度収まる程度の大きさ・形状とすると、入浴剤などにより浴槽内が見えないときでも、浴槽椅子を踏み外すことなく入浴用のステップとして使用することができるようになるため好ましい。
また、請求項2の浴槽椅子のように着座部の側面に弾性部材を形成させたとき、確実に浴槽椅子を保持することができるため好ましい。
【0021】
さらに、浴槽椅子の着座部の高さは、請求項4の浴槽椅子のように、浴槽内に載置したとき着座面の高さが浴室洗い場の床部分の高さと略同じとなるようにすると、浴槽内と浴室洗い場との出入りが最も自然に行えるようになるため好ましい。
加えて、着座部は、請求項6の浴槽椅子のように、浴槽内に設けられている循環ノズルを回避する切り欠きを設けるようにすると、浴槽椅子を設置した状態でも循環ノズルから供給されるお湯の流れを阻害することがなくなる。
【0022】
また、着座部は、最も一般的な樹脂成型品と同様に、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂などの射出成型品やブロー成型品などにより構成されていてもよく、特に限定されないが、請求項7の浴槽椅子のように、アクリル真空成型により形成した上面形成部材と、下面形成部材とを繊維強化プラスチック樹脂(FRP)を介在させて接着することにより着座部を形成するようにすると、金型起工などに対する初期投資を抑えて安価に製造することができるにもかかわらず、表面部分の平滑性が確保され清潔性や安全性に優れているとともに、FRPによる補強効果で強度的にも問題のない着座部を得ることができるため好ましい。
【0023】
また、上述したようにアクリル真空成型品である上面形成部材と下面形成部材とをFRPを介在させて接着するときは、請求項8の浴槽椅子のように、接着部分の着座部外側に臨んでいる部分が、樹脂材料により防水コーティングされるようにすると、着座部内に湯水が浸入して、製品剥離を起こして安全性に問題を生じたり、菌が繁殖して衛生的に問題を生じたりするおそれがなくなるため好ましい。
【0024】
また、垂れ壁は、浴槽内の一方の側面壁に沿わせている着座部の一側壁よりも幅広に形成されていれば特に限定されないが、足裏に好適に宛がわれるためには5cm〜15cm程度の幅を有していることが好ましく、5cm〜10cm程度の幅を有していることがより好ましい。
すなわち、垂れ壁の幅が狭すぎると足裏を十分に支持することができず、逆に垂れ壁の幅が大きすぎると、浴槽椅子自身の高さを高く設定する必要が生じてしまい、半身浴などが行いにくくなってしまうおそれが生じてしまう。
【0025】
また、請求項5の浴槽のように、垂れ壁の下端と、浴槽床との間に隙間が形成されるようにすると、垂れ壁に荷重がかかったとき着座面が変形することにより不快な擦れ音などが生じることを防ぐことができるとともに、浴槽内に浴槽椅子を入れたままの状態で排水を行っても、浴槽椅子と浴槽床との間に水が留まることがない。さらに、垂れ壁の下端と浴槽床との間で足先を挟むことがない。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる浴槽椅子の1実施形態である浴槽椅子1を示した側面視断面図である。
図1に示したように、浴槽椅子1は、着座部2と脚部3とを備えている。
【0027】
着座部2は、図1に示したように、上面形成部材20aと下面形成部材20bとを繊維強化プラスチック樹脂(以下、「FRP」と記す。)20cを介在させて接着することにより形成されており、着座面21、垂れ22、浴槽壁当接面23を備えている。
【0028】
上面形成部材20aおよび下面形成部材20bは、それぞれの形状に合わせた型を用いてアクリルシートを真空成型することで形成される。
また、上面形成部材20aおよび下面形成部材20bがFRP20cを介在させて接着されている着座部2の外側に臨んでいる部分は、ソフトアクリルのモール材20dで覆い防水コーティング処理が施されている。
【0029】
着座面21は、図1〜図4に示したように中心部よりも周囲が盛り上った形状をしているとともに、浴槽壁当接面23側が低くなるようにに傾斜が設けられている。
【0030】
また、着座面21は、浴槽4の一方の壁面側に沿わせて配置させたとき、図5に示したように、浴槽本体40の内壁に沿うような形状に形成されており、また、着座面21の浴槽壁当接面23側の中央部分に切り欠き凹部21aが設けられているとともに、周壁に着座部2の動きを規制する弾性部材21bが設けられている。
【0031】
切り欠き凹部21aは、図5に示したように、浴槽本体4に設けられている循環ノズル44と対応する位置に設けられ、循環ノズル44を丁度回避する大きさをしている。
弾性部材21bは、耐久性や耐熱性に優れたシリコンゴムにより形成され、浴槽本体4の周壁に沿うように上方側の肉厚が厚くなるように形成されている。
【0032】
垂れ壁22は、浴槽壁当接面23よりも下方に長く形成されており、図1に示したように浴槽椅子1を載置した状態で浴槽床41との間に隙間Sが形成されるようになっている。
脚部3は、図4および図5に示したように、着座部2の下面の外周縁近傍の5箇所に設けられており、パイプ形状をした脚部本体31と、ゴム製のキャップ32とを備えている。
【0033】
脚部本体31は、図1に示したように、一端側がボルト5により着座部2に螺着固定されており、他端にキャップ32が取り付けられている。
キャップ32は、下側の径が大きく形成され、浴槽床41に対してグリップ力が働くようになっている。
【0034】
以上のような構成をしている浴槽椅子1は、図5に示したように、浴槽本体4の一方の壁面43側に沿わせるようにして載置することで、洗い場床から浴槽床41に出入りする際のステップとして使用することができる。
このとき、着座面21は、中心部よりも周囲が盛り上った形状をしているため、浴槽内のお湯が入浴剤などを入れることにより透明でない場合であっても、入浴する者が浴槽椅子の端部がどの辺りに位置するのかを足裏からの感覚により識別することができ、また着座面21の内側方向に荷重がかかる構造となっているため、浴槽内で浴槽椅子が引っくり返りにくくなっている。
【0035】
また、入浴状態にあるときは、図2および図3に示したように使用することができる。
まず、図2は、入浴者Pが浴槽4の他方の壁43に背もたれした状態にあるとき、入浴者Pの足先部分Fと、浴槽4の一方の壁42との間に浴槽椅子1を介在させてフットレストとして使用している様子を示した側面図である。
【0036】
図2に示したように、入浴者Pの足先部分Fは、浴槽椅子1の着座部2の垂れ壁22に支持されることで、入浴者Pが大きな浴槽に使っていても、足先部分F側へずり落ちることなく踏ん張ることが可能となっている。
すなわち、浴槽椅子1は、足先側となる浴槽4の一方の壁42が、着座部の幅だけ入浴者P側へと近づいたこととなるため、小柄な人でも足先を支持させる面を提供することができる。
【0037】
また、垂れ壁22は、浴槽床41との間に隙間が設けられているため、足先部分Fから垂れ壁22に大きな荷重が掛けられたときであっても、着座部2自身が歪んだ際に、垂れ壁22の下端部が浴槽床41と擦れ合って不快な音を発することがなく、また、所定の隙間を予め確保していることから、垂れ壁22と浴槽床41との間で足先部分Fを挟むこともない。
【0038】
図3は、浴槽椅子1の着座面21に腰掛けて入浴している状態を示した側面図である。
図3に示したように、浴槽椅子1は、腰掛けることで、一般に浴槽本体4内に湯張りを行う80%満水時の水位高さが、丁度入浴者Pの胸の位置に来るようになっているため、最も半身浴を行う際に理想的とされる心臓近辺に水位レベルを確保することを容易に行うことが可能となる。
【0039】
また、着座面21は、僅かに一方の壁42側が低くなるような傾斜が設けられているとともに、中心部よりも周囲が盛り上った形状をしているため、浴槽椅子1を半身浴を行う際のベンチとして使用したとき、入浴者Pが、着座面21から滑り落ちることが起こりにくく、より安定した状態で着座面21上に腰掛けることが可能となる。
【0040】
上述したように使用される浴槽椅子1は、着座面21に傾斜面が設けられているとともに、中心部よりも周囲が盛り上った形状をしており、しかも、切り欠き凹部21aが設けられているため、着座面21上に残った水が除去されやすくなっている。
【0041】
また、図5に示したように、浴槽本体41の内壁部分に沿うように着座部2が形成されているとともに、弾性部材21bが着座部2の周囲を浴槽の内壁部分で保持させるようにしているため、脚部3のゴム製のキャップ32による浴槽床41への保持固定効果と加えて、確実に浴槽椅子1を浴槽本体4内に固定保持することが可能となるのである。
【0042】
なお、本発明にかかる浴槽椅子は、上記実施の形態に限定されるものではない。
たとえば、上記実施の形態では、浴槽椅子1は、5本の脚部3を備えていたが、安定して浴槽椅子が浴槽内に保持固定できるのであれば、脚部の数が4本以下であっても、6本以上であっても構わない。
【0043】
【発明の効果】
本発明の請求項1にかかる浴槽椅子は、以上のように構成されているので、浴槽内に載置して使用する浴槽椅子や浴槽内への入出のステップとして使用できるのに加えて、一方の浴槽内壁に背もたれした状態にある者の足先と他方の浴槽内壁との間に介在させ、足裏を宛がった状態で踏ん張る支持台となるフットレストとしての機能をも備えている。
したがって、一方の壁に足先が届かないような浴槽に入浴するときでも、垂れ壁が足先部分を支持することで、快適安全に入浴することができる。
【0044】
また、本発明の請求項2にかかる浴槽椅子は、請求項1の浴槽椅子の効果に加えて、弾性部材が浴槽周壁部分から着座部を保持するようになっているため、確実に浴槽内に保持固定される。
また、本発明の請求項3にかかる浴槽椅子は、請求項1または請求項2の浴槽椅子の効果に加えて、傾斜が設けられているため半身浴のベンチとして使用したとき、入浴者の安定度を高める。
【0045】
また、本発明の請求項4にかかる浴槽椅子は、請求項1〜請求項3の何れかに記載の浴槽椅子の効果に加えて、着座面の高さが浴室洗い場の床部分の高さと略同じ高さとなるようになっているため、浴槽内に洗い場から容易に出入りすることができるステップとして機能させることができる。
【0046】
また、本発明の請求項5にかかる浴槽椅子は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の浴槽椅子の効果に加えて、浴槽床との間に隙間が形成されているため、浴槽椅子をフットレストとして使用したとき、垂れ壁に荷重がかかったときでも、垂れ壁が浴槽床と擦れて不快な音を発することなく、浴槽内に設置したままでも浴槽床の排水機能を損なうこともない。
【0047】
また、本発明の請求項6にかかる浴槽椅子は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の浴槽椅子の効果に加えて、循環ノズルを回避する切り欠きが設けられているため、浴槽椅子を設置したままであっても、循環ノズルからの給湯が阻害されることがない。
【0048】
また、本発明の請求項7にかかる浴槽椅子は、請求項1〜請求項6の何れかに記載の浴槽椅子の効果に加えて、着座部がアクリル真空成型により形成された上面形成部材と下面形成部材とが繊維強化プラスチック樹脂を介在されて接着されている構成をしているため、金型を作成する設備のコストを安く抑えることができるとともに、強度的に優れた浴槽椅子を得ることができる。
【0049】
また、本発明の請求項8にかかる浴槽椅子は、請求項7に記載の浴槽椅子の効果に加えて、防水コーティング処理がなされているため、着座部内に水が入り込んで張り合わせ部分が剥がれたり、水が腐って衛生的に問題が生じたりすることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる浴槽椅子の1実施形態を示した側面視断面図である。
【図2】図1の浴槽椅子をフットレストとして使用した様子を示した側面図である。
【図3】図1の浴槽椅子を半身浴のベンチとして使用した様子を示した側面図である。
【図4】図1の浴槽椅子を示した上面図および側面図である。
【図5】図1の浴槽椅子を浴槽内に取り付けた状態を示した側面図である。
【図6】従来の浴槽椅子を示した斜視図である。
【符号の説明】
1 浴槽椅子
2 着座部
21 着座面
22 垂れ面
3 脚部
4 浴槽本体
41 浴槽床
P 入浴者
F 足先部分
Claims (8)
- 着座部と脚部とを備え、前記着座部の一側壁を浴槽内の一方の壁面側に沿わせるように載置して使用する浴槽椅子であって、
着座部の他側壁が、一側壁よりも下方に長い垂れ壁となっていることを特徴とする浴槽椅子。 - 浴槽への装着時、浴槽の内壁に弾接して着座部の動きを規制する弾性部材が、着座部の側面に形成されている請求項1に記載の浴槽椅子。
- 着座面が、浴槽内の他側壁側から一側壁側に下り勾配となるように傾斜している請求項1または請求項2に記載の浴槽椅子。
- 浴槽内の設置状態で、着座面の高さが、浴室洗い場の床部分の高さと略同じ高さとなる長さに脚部が設けられている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の浴槽椅子。
- 垂れ壁の下端と、浴槽床との間に隙間が形成されている請求項1〜請求項4のいずれかに記載の浴槽椅子。
- 着座部が、浴槽の側面壁に設けられている湯の循環ノズルに対応する位置に、前記循環ノズルを回避する切り欠きが設けられている請求項1〜請求項5のいずれかに記載の浴槽椅子。
- 着座部が、アクリル真空成型により形成された上面形成部材と、下面形成部材とを繊維強化プラスチック樹脂を介在させて接着されてなる請求項1〜請求項6のいずれかに記載の浴槽椅子。
- 少なくとも着座部における上面形成部材と下面形成部材との接着部分の着座部外側に臨んでいる部分が、樹脂材料により防水コーティングされている請求項7に記載の浴槽椅子。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008079661A (ja) * | 2006-09-26 | 2008-04-10 | Showa Aircraft Ind Co Ltd | 浴槽用の仕切台板 |
JP2011245022A (ja) * | 2010-05-26 | 2011-12-08 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 浴槽用の身体載置台及びそれを備える浴槽 |
CN104434495A (zh) * | 2014-12-18 | 2015-03-25 | 徐道永 | 带盖斜置式头靠成人桑拿桶 |
-
2003
- 2003-05-07 JP JP2003129245A patent/JP2004329553A/ja not_active Withdrawn
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