JP2004325824A - 焦点制御装置および方法、画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents
焦点制御装置および方法、画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004325824A JP2004325824A JP2003120950A JP2003120950A JP2004325824A JP 2004325824 A JP2004325824 A JP 2004325824A JP 2003120950 A JP2003120950 A JP 2003120950A JP 2003120950 A JP2003120950 A JP 2003120950A JP 2004325824 A JP2004325824 A JP 2004325824A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image
- unit
- imaging
- processing
- distance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Studio Devices (AREA)
- Focusing (AREA)
- Automatic Focus Adjustment (AREA)
- Studio Circuits (AREA)
Abstract
【課題】正確なフォーカス制御を実現させる。
【解決手段】ユーザがフォーカス位置選択部13を操作して、光ビーコン2−1乃至2−Nを選択する。グループ内要素抽出部15は、フォーカス選択部13からの信号に基づいて、選択された光ビーコン2のグループ識別情報を抽出し、同一のグループ識別情報を有する光ビーコンの画像上の位置をグループ情報記憶部14から抽出し、距離測定位置計算部16に出力する。距離測定位置計算部16は、選択された光ビーコン2までの距離を求めるための距離を測定する位置を決定し、距離測定部17に供給する。距離測定部17は、測定位置までの距離を計算し、計算結果をフォーカス制御部19に供給する。フォーカス制御部19は、この測定位置までの距離に基づいて、光学ユニット11aを制御して、フォーカスを制御する。本発明は、画像合成装置に適用することが可能である。
【選択図】 図1
【解決手段】ユーザがフォーカス位置選択部13を操作して、光ビーコン2−1乃至2−Nを選択する。グループ内要素抽出部15は、フォーカス選択部13からの信号に基づいて、選択された光ビーコン2のグループ識別情報を抽出し、同一のグループ識別情報を有する光ビーコンの画像上の位置をグループ情報記憶部14から抽出し、距離測定位置計算部16に出力する。距離測定位置計算部16は、選択された光ビーコン2までの距離を求めるための距離を測定する位置を決定し、距離測定部17に供給する。距離測定部17は、測定位置までの距離を計算し、計算結果をフォーカス制御部19に供給する。フォーカス制御部19は、この測定位置までの距離に基づいて、光学ユニット11aを制御して、フォーカスを制御する。本発明は、画像合成装置に適用することが可能である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焦点制御装置および方法、画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、精度の高いフォーカス制御を実現することにより違和感の無い合成画像を生成できるようにした焦点制御装置および方法、画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビデオカメラやスチルカメラなど、オートフォーカス技術が幅広く使われるようになってきている。オートフォーカスは、フォーカスを合わせる画面内の位置(測距点)に対してフォーカスを合わせるもので、オートフォーカス装置の中には、測距点として中央の一点だけではなく、画面内の複数の点を選択できる装置もある。複数の測距点の中から一つを選択する方法としては、オートフォーカス装置が自動で一点を選択する、または、ユーザが指定した測距点を選択する、といったものが一般的であるが、画像上の任意の位置を測距点としてユーザが指定できる技術(例えば、特許文献1参照)、フォーカスを合わせたときに測距点上にあった対象を追跡して、対象にフォーカスを合わせ続ける技術(例えば、特許文献2参照)などもある。
【0003】
一方、3次元CGを実写映像上に合成して、現実空間と仮想空間との融合を目的とした、いわゆるAR(Augmented Reality)、MR(Mixed Reality)に関する技術が提案されてきている。特に、実空間内の平面上に配置された点滅する光ビーコン(点滅によりIDを発する)を3乃至4個観測し、IDとカメラとの位置関係を求め、あたかもCG(Computer Graphics)などの仮想的3次元物体が実世界上に配置されているかのように見せる技術や、2次元映像をあたかも実世界の物体上に表示しているかのように見せる技術などが提案されている。
【0004】
これらの画像合成技術においては、合成の背景となる実写画像である合成元画像と、CGや別の実写画像である合成元画像とが、いずれも焦点の合った画像であることを前堤としている。従って、もし、片方の合成元画像の焦点が外れているとすると、それらを合成した際に得られる合成結果画像は、不自然な違和感のある画像となってしまうという問題があった。
【0005】
この問題に対し、焦点が外れてぼけている画像に対しては、上記のオートフォーカス技術やマニュアルフォーカスによってカメラの焦点をあわせることにより、対象をボケない画像にして、実写画像の焦点を合わせることで、合成画像共々焦点の合った画像を合成するという方法や、絞りを絞るなどして、被写界深度(被写体となる空間の奥行き)を深くすることでぼけの少ない実写画像を得るといった方法が一般的である。
【0006】
また、合成する画像の各画素に対応した距離情報に基づいて、合成画像をぼかすことにより、合成される両方の画像が、ともに同程度ボケることで違和感の無い、なじみの良い合成画像を生成する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
また、実世界の画像からステレオ手法による距離画像を取得し、注視点(則距点)付近の画像は輪郭をシャープなまま残し、注視点とは距離の異なる部分は、注視点の距離との差に応じてぼかして提示することにより、立体感のある画像を表示する技術が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【0008】
【特許文献1】
特許第3217163号
【0009】
【特許文献2】
特開平6−169425号公報
【0010】
【特許文献3】
特許第3366894号
【0011】
【特許文献4】
特開2000−354257号公報、
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、既存のオートフォーカス技術においては、中央の1点ないし複数の決まった位置にある測距点にフォーカスを合わせるものが多く、実世界の光ビーコンに対して、フォーカスを合わせるということができなかった。このため、特に、3次元CGや2次元映像を、その光ビーコン上(複数の光ビーコンにより構成される面上)に合成しようとする場合、則距点となる光ビーコンに対して焦点が合っていることが必須となってしまうので、則距点となっていない光ビーコンにフォーカスを合わせた画像を用いて、その他の画像を合成すると違和感のある不自然な画像となってしまうという課題があった。
【0013】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、実世界に配した光ビーコンに対して正確にフォーカスを合わせる事ができるようにすることで、自然な違和感の無い合成画像を生成できるようにするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の焦点制御装置は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像手段と、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択手段と、選択手段により選択された送信装置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定手段と、距離測定手段で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
前記撮像手段により撮像された複数の送信装置の画像上の位置である撮像位置を検出する検出手段をさらに設けるようにさせることができ、距離測定手段には、選択手段により選択された送信装置の、検出手段により検出された撮像位置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定させるようにすることができる。
【0016】
前記選択手段により選択された、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかの送信装置に対応する2以上の送信装置の、検出手段により検出されたそれぞれの撮像位置に基づいて、画像上の対象までの距離を測定する測定位置を計算する測定位置計算手段とをさらに設けるようにさせることができ、距離測定手段には、測定位置計算手段によって計算された測定位置までの距離を、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離として測定させるようにすることができる。
【0017】
前記測定位置計算手段には、選択手段により選択された、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかの送信装置に対応する2以上の送信装置の、検出手段により検出された複数の送信装置の撮像位置の重心位置を測定位置として計算させるようにすることができる。
【0018】
前記複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶する送信装置位置情報記憶手段をさらに設けるようにさせることができ、測定位置計算手段には、選択手段により選択された送信装置に基づく2以上の送信装置の撮像位置、および、送信装置位置情報記憶手段に記憶された、選択手段により選択された送信装置に基づいた2以上の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算させるようにすることができる。
【0019】
前記複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの送信装置の空間内の位置情報を抽出するデータ解析手段とをさらに設けるようにさせることができ、送信装置位置情報記憶手段には、データ解析手段により抽出された複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶させるようにすることができる。
【0020】
前記撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、送信装置の属するグループの情報と共に記憶するグループ情報記憶手段と、選択手段によって選択された送信装置のグループに属する送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置をグループ情報記憶手段より抽出するグループ内要素抽出手段とをさらに設けるようにさせることができ、測定位置計算手段には、選択手段によって選択された送信装置のグループに属する複数の送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置、および、送信装置位置情報記憶手段に記憶された、複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算させるようにすることができる。
【0021】
前記撮像手段により撮像された、複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの送信装置の属するグループの情報を抽出するデータ解析手段とをさらに設けるようにさせることができ、グループ情報記憶手段には、撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、データ解析手段により抽出された送信装置の属するグループの情報と共に記憶させるようにすることができる。
【0022】
本発明の撮像装置は、請求項1に記載の焦点制御装置を備えることを特徴とする。
【0023】
本発明の焦点制御方法は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択ステップと、選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定ステップと、距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行うフォーカス制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0024】
本発明の第1の記録媒体のプログラムは、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択ステップと、選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定ステップと、距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行うフォーカス制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の第1のプログラムは、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択ステップと、選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定ステップと、距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行うフォーカス制御ステップとを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0026】
本発明の画像処理装置は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像手段と、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択手段と、第1の選択手段により選択された送信装置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定手段と、第1の距離測定手段で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御手段と、撮像手段により撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力手段と、画像入力手段により入力されたその他の画像を加工する加工手段と、加工手段により加工されたその他の画像と、撮像手段により撮像された画像とを合成する合成手段と、合成手段により合成された画像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0027】
前記合成手段により合成されるその他の画像の合成位置を決定する合成位置決定手段をさらに設けるようにさせることができる。
【0028】
前記撮像手段により撮像された複数の送信装置の画像上の位置である撮像位置を検出する検出手段をさらに設けるようにさせることができ、第1の距離測定手段には、第1の選択手段により選択された送信装置の、検出手段により検出された撮像位置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定させるようにすることができる。
【0029】
前記第1の選択手段により選択された送信装置に基づく2以上の送信装置のそれぞれの撮像位置に基づいて、画像上の対象までの距離を測定する測定位置を計算する第1の測定位置計算手段とをさらに設けるようにさせることができ、第1の距離測定手段には、第1の測定位置計算手段によって計算された測定位置までの距離を、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離として測定させるようにすることができる。
【0030】
前記第1の測定位置計算手段には、複数の送信装置の、検出手段により検出された複数の送信装置の撮像位置の重心位置を測定位置として計算させるようにすることができる。
【0031】
前記複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶する送信装置位置情報記憶手段をさらに設けるようにさせることができ、第1の測定位置計算手段には、2以上の送信装置の、検出手段により検出された複数の送信装置の撮像位置、および、送信装置位置情報記憶手段に記憶された、複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算させるようにすることができる。
【0032】
前記撮像手段により撮像された、複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの送信装置の空間内の位置情報を抽出するデータ解析手段とをさらに設けるようにさせることができ、送信装置位置情報記憶手段には、データ解析手段により抽出された複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶させるようにすることができる。
【0033】
前記撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、送信装置の属するグループの情報と共に記憶するグループ情報記憶手段と、第1の選択手段によって選択された送信装置のグループに属する送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置をグループ情報記憶手段より抽出するグループ内要素抽出手段とをさらに設けるようにさせることができ、第1の測定位置計算手段には、第1の選択手段によって選択された送信装置のグループに属する複数の送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置、および、送信装置位置情報記憶手段に記憶された、複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算させるようにすることができる。
【0034】
前記撮像手段により撮像された、複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの送信装置の属するグループの情報を抽出するデータ解析手段とをさらに設けるようにさせることができ、グループ情報記憶手段には、撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、データ解析手段により抽出された送信装置の属するグループの情報と共に記憶させるようにすることができる。
【0035】
前記撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第2の選択手段をさらに設けるようにさせることができ、グループ内要素抽出手段には、第2の選択手段によって選択された送信装置のグループに属する送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置もグループ情報記憶手段より抽出させるようにすることができる。
【0036】
前記第2の選択手段によって選択された送信装置のグループに属する複数の送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置、および、送信装置位置情報記憶手段に記憶された、複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいてその他の画像が合成される位置を計算する第2の測定位置計算手段と、その他の画像が合成される位置までの距離を測定する第2の距離測定手段と、第1の距離測定手段により測定された距離と、第2の距離測定手段により測定された距離との差分を計算する差分計算手段とをさらに設けるようにさせることができ、加工手段には、差分計算手段により計算された差分に基づいて、画像入力手段により入力されたその他の画像を加工させるようにすることができる。
【0037】
前記加工手段には、差分計算手段により計算された差分に基づいて、画像入力手段により入力されたその他の画像をぼかし加工させるようにすることができる。
【0038】
本発明の画像処理方法は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップと、第1の選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定ステップと、第1の距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御ステップと、撮像ステップの処理で撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力ステップと、画像入力ステップの処理で入力されたその他の画像を加工する加工ステップと、加工ステップの処理で加工されたその他の画像と、撮像ステップの処理で撮像された画像とを合成する合成ステップと、合成ステップの処理で合成された画像を表示する表示ステップとを含むことを特徴とする。
【0039】
本発明の第2の記録媒体のプログラムは、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップと、第1の選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定ステップと、第1の距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御ステップと、撮像ステップの処理で撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力ステップと、画像入力ステップの処理で入力されたその他の画像を加工する加工ステップと、加工ステップの処理で加工されたその他の画像と、撮像ステップの処理で撮像された画像とを合成する合成ステップと、合成ステップの処理で合成された画像を表示する表示ステップとを含むことを特徴とする。
【0040】
本発明の第2のプログラムは、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップと、第1の選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定ステップと、第1の距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御ステップと、撮像ステップの処理で撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力ステップと、画像入力ステップの処理で入力されたその他の画像を加工する加工ステップと、加工ステップの処理で加工されたその他の画像と、撮像ステップの処理で撮像された画像とを合成する合成ステップと、合成ステップの処理で合成された画像を表示する表示ステップとを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0041】
本発明の焦点制御装置および方法、並びに第1のプログラムにおいては、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置が撮像され、撮像された複数の送信装置のうちのいずれかが選択され、選択された送信装置に基づいて、撮像された画像上の対象までの距離が測定され、測定された距離に基づいて、焦点を合わせる制御が行われる。
【0042】
本発明の画像処理装置および方法、並びに第2のプログラムにおいては、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置が撮像され、撮像された複数の送信装置のうちのいずれかが選択され、選択された送信装置に基づいて、撮像された画像上の対象までの距離が測定され、測定された距離に基づいて、焦点を合わせる制御が行われ、撮像された画像とは異なる、その他の画像が入力され、入力されたその他の画像が加工され、加工されたその他の画像と、撮像された画像とが合成され、合成された画像が表示される。
【0043】
本発明の焦点制御装置、または、画像処理装置は、独立した装置であっても良いし、画像処理を行うブロックであっても良い。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0045】
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
【0046】
即ち、本発明の焦点制御装置は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置(例えば、図1の光ビーコン2−1乃至2−N)を撮像する撮像手段(例えば、図1のID認識カメラ11)と、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択手段(例えば、図1のフォーカス位置選択部13)と、選択手段により選択された送信装置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定手段(例えば、図1の距離測定部17)と、距離測定手段で測定された距離に基づいて、焦点を合わせるようにする制御する焦点制御手段(例えば、図1のフォーカス制御部19)とを備えることを特徴とする。
【0047】
本発明の焦点制御相方法は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップ(例えば、図11のステップS1の処理)と、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択ステップ(例えば、図11のステップS3,S4の処理)と、選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定ステップ(例えば、図11のステップS7の処理)と、距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、焦点を合わせるようにする制御するフォーカス制御ステップ(例えば、図11のステップS8の処理)とを含むことを特徴とする。
【0048】
本発明の画像処理装置は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置(例えば、図14の光ビーコン2−1乃至2−8)を撮像する撮像手段(例えば、図14のID認識カメラ221)と、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択手段(例えば、図14のフォーカス位置選択部223)と、第1の選択手段により選択された送信装置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定手段(例えば、図14の距離測定部227)と、第1の距離測定手段で測定された距離に基づいて、焦点を合わせるようにする制御する焦点制御手段(例えば、図14のフォーカス制御部229)と、撮像手段により撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力手段(例えば、図14の画像入力部256)と、画像入力手段により入力されたその他の画像を加工する加工手段(例えば、図14のぼかし処理部257)と、加工手段により加工されたその他の画像を、撮像手段により撮像された画像に合成する合成手段(例えば、図14の画像合成部259)と、合成手段により合成された画像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0049】
本発明の画像処理方法は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップ(図11のフローチャートのステップS1の処理)と、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップ(図11のフローチャートのステップS3,S4の処理)と、第1の選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定ステップ(図11のフローチャートのステップS7の処理)と、第1の距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、焦点を合わせるようにする制御する焦点制御ステップ(図11のフローチャートのステップS8の処理)と、撮像ステップの処理で撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力ステップ(図15のフローチャートのステップS42,S43の処理)と、画像入力ステップの処理で入力されたその他の画像を加工する加工ステップ(図15のフローチャートのステップS49の処理)と、加工ステップの処理で加工されたその他の画像を、撮像ステップの処理で撮像された画像に合成する合成ステップ(図15のフローチャートのステップS51の処理)と、合成ステップの処理で合成された画像を表示する表示ステップ(図15のフローチャートのステップS52の処理)とを含むことを特徴とする。
【0050】
図1は、本発明を適用した撮像部1の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0051】
撮像部1は、画像を撮像すると共に、撮像した領域に光ビーコン2−1乃至2−Nを含む場合、光ビーコン2−1乃至2−Nの点滅パターンにより取得されるIDデータに基づいて、予め記憶されている光ビーコン2−1乃至2−Nの情報からフォーカスを制御する。
【0052】
光ビーコン2−1乃至2−Nは、所定の発光パターンで光を発することによりデータを送信するものであり、データを送信する送信装置として機能する。このデータは、IDデータと呼ばれるものであり、光ビーコン2−1乃至2−Nをそれぞれ識別するものであるが、転送可能なデータ量に余裕があるため、その他のデータを含めて送信することも可能である。例えば、IDデータに含められるデータとしては、コンテンツデータ(画像データ、音声データ、または、テキストデータなど)、リンク先データ(URL(Uniform Resource Locator)、アドレス、ホストネームなどのデータ)、および、自らが所属するグループを識別するグループ識別データなどがあるが、これらに限るものではなく、電子データとして管理できるデータであれば含めて送信することが可能である。このように、光ビーコン2−1乃至2−4は、その発光パターンを変化させることによりIDデータのみならず、様々なデータを送信することができる。尚、ここでは、IDデータに、各光ビーコン2−1乃至2−Nのそれぞれの空間内の位置を示す情報(空間内の位置を示す座標)も含まれている。
【0053】
また、ここでいう自らが所属するグループを識別するグループ識別データとは次のようなものである。例えば、図1においては、点線で囲まれる、複数の光ビーコン2の群はグループと称され、これらのグループを識別するデータがグループ識別データとなる。したがって、今の場合、光ビーコン2−1乃至2−4は、同一のグループに属しているので、同一のグループ識別データを含んだ点滅パターンで発光する。
【0054】
光ビーコン2−1乃至2−Nは、現実空間内の所定の位置に配置されている。尚、以下の説明において、光ビーコン2−1乃至2−Nを特に区別する必要がないとき、単に、光ビーコン2と称する。
【0055】
撮像部1のID(Identifier)認識カメラ11は、撮像した画像データを表示部3とID情報解析部12に出力すると共に、撮像された光ビーコン2から発せられている発光パターンからIDデータと位置データを取得し、ID情報解析部12に出力する。また、ID認識カメラ11の光学ユニット11aは、複数のレンズや、それらのレンズを駆動させてフォーカス制御部19を制御する機構を備えており、フォーカス制御部19から供給される制御信号に基づいて、焦点位置を制御する(フォーカスを制御する)。
【0056】
ID情報解析部12は、ID認識カメラ11より取得されたIDデータと位置データを解析して、各光ビーコン2のIDデータに含まれているグループ識別情報、および、各光ビーコン2に対応する撮像された画像上の撮像位置情報を、撮像された画像から求め、フォーカス位置選択部13、および、グループ情報記憶部14に出力すると共に、IDデータに含まれている各光ビーコン2の空間上の位置情報を光ビーコン位置記憶部18に出力する。
【0057】
フォーカス位置選択部13は、キーボード、マウス、タブレットボタン、または、ジョイスティックなどにより構成され、ユーザが表示部3に表示される画像をみながら、自らが焦点を合わせたい位置に存在する、または、その付近に存在する光ビーコン2を選択するとき操作される。フォーカス位置選択部13は、ユーザによる操作内容に対応して、選択された光ビーコン2を指定する信号(選択された光ビーコンのIDを示す信号)を生成して、グループ内要素抽出部15に出力する。
【0058】
グループ情報記憶部14は、ID情報解析部12より供給された光ビーコン2のそれぞれを識別する情報、それぞれの光ビーコン2の所属するグループ識別情報および、撮像された画像上の位置情報を記憶する。
【0059】
グループ内要素抽出部15は、フォーカス位置選択部13より供給されたユーザにより選択されている光ビーコン2のグループ識別情報と同一の全ての光ビーコン2の撮像画像上の位置情報を、グループ情報記憶部14より抽出し、距離測定位置計算部16に出力する。
【0060】
距離測定位置計算部16は、グループ内要素抽出部15より供給されてくるユーザにより選択された光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報に基づいて、空間内の焦点を合わせる距離測定位置、すなわち、測距点となる画像上の位置(座標)を計算し、計算により求められた距離測定位置(測距点の画像上の座標)の情報と共に、グループ内要素抽出部15より供給されてきたユーザにより選択された光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報を距離測定部17に出力する。尚、距離測定位置の計算方法については後述する。
【0061】
距離測定部17は、距離測定位置計算部16を介して供給されてくるユーザにより選択された光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報(撮像された画像上の座標)と、光ビーコン位置記憶部18に記憶されている各光ビーコン2の空間内の位置情報(空間内の座標)に基づいて、撮像部11からフォーカス位置として選択された光ビーコン2と同一グループに属する複数の光ビーコン2から構成される面(の重心位置:距離測定位置)までの距離(フォーカス距離)を求めてフォーカス制御部19に出力する。
【0062】
フォーカス制御部19は、距離測定部17より供給されてくるフォーカス距離(焦点を合わせる位置までの距離)に基づいて、光学ユニット11aを制御する信号を光学ユニット11aに供給し、光学ユニット11aの焦点距離を制御する(フォーカス制御を実行する)。
【0063】
ここで、図2を参照して、ID認識カメラ11の詳細な構成について説明する。イメージセンサ31の受光部41は、撮像される対象となる撮像領域3の光を電気信号に光電変換した後、演算部42に出力する。また、受光部41の受光素子51は、CMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)素子からなり、従来のCCD(Charge Coupled Device)素子よりも高速に動作することができる。より詳細には、受光素子51が、撮像される対象となる撮像領域3の光を光電変換し、増幅器52に出力する。増幅器52は、受光素子51より入力される光電変換された電気信号を増幅して、演算部42に出力する。
【0064】
演算部42の記憶部61は、受光部41より入力された増幅されている電気信号を記憶し、適宜比較部62に出力する。比較部62は、記憶部61に記憶された電気信号の値に基づいて、演算処理を行い、演算結果を所定のリファレンス値(=基準信号レベル)と比較して、比較結果を出力部63に出力する。出力部63は、比較結果に基づいてセンサ出力信号を生成してデータ生成部32に出力する。但し、演算部42の処理内容は、画像モードとIDモードの2つの動作モードにより異なる。尚、この2つの異なる動作モードによる演算内容の詳細については後述する。
【0065】
データ生成部32の画像デコード処理部71は、画像モードの場合、センサ出力信号をデコード処理して撮像画像を生成して、画像合成部14に出力する。また、IDモードの場合、IDデコード処理部72は、センサ出力信号をデコード処理してIDデータと位置データを生成し、表示位置取得部12、リンク先データ解析部16、およびID画像変換部20に出力する。
【0066】
次に、図3を参照して、画像デコード処理部71の詳細な構成について説明する。画像デコード処理部71の画素値決定部81は、センサ出力信号に基づいて画素値を決定し、フレームメモリ82の対応する画素位置に決定した画素値を記憶させる。フレームメモリ82は、1フレーム分の画素値を記憶するメモリであり、画素位置毎に画素値を記憶する。
【0067】
出力部83は、フレームメモリ82に1フレーム分の画素値が記憶されたとき、順次画像データとして読出し、出力する。
【0068】
次に、図4を参照して、IDデコード処理部72の詳細な構成について説明する。IDデコード部101のIDデコード回路111は、IC(Integrated Circuit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのデバイスにより構成されており、イメージセンサ31から入力されるセンサ出力信号より各画素のIDデータを復元する。このIDデコード回路111は、処理能力が十分であれば、マイクロプロセッサやDSP(Digital Signal Processor)によってソフトウェアで構成するようにしても良い。
【0069】
フラグレジスタ112は、IDデータをデコードするために必要なフラグ類を記憶するためのレジスタであり、データレジスタ113は、デコード途中またはデコードを完了したIDを記憶しておくためのレジスタである。
【0070】
尚、図4においては、IDデコード部101は、1個のみが示されているが、処理速度の要求により、例えば、各画素毎に設けるようにしてもよいし、垂直方向、または、水平方向のライン毎に設けるようにしても良い。
【0071】
タイミング制御部102は、IDデコード処理部72の全体の動作に必要なタイミングを制御するタイミング制御信号を出力する。より具体的には、タイミング制御部102は、IDデコード回路111とセンサ出力信号のタイミングの同期をとり、所望のセンサ出力信号に対して、対応するフレームメモリ103のフラグデータをフラグレジスタ112に、IDデータをデータレジスタ113に、それぞれロードして、IDデコード処理を進めるためのタイミング制御信号を生成し、IDデコード部101(のIDデコード回路111、フラグレジスタ112、および、データレジスタ113)に供給する。また、このとき、タイミング制御部102は、フレームメモリ103へのアドレス信号、リードライトなどのタイミング制御信号を生成し供給する。さらに、タイミング制御部102は、重心計算部104のIDレジスタ121、および、ID重心計算回路122、並びに、ID座標格納メモリ105のタイミング制御を行うタイミング制御信号を生成して供給する。
【0072】
フレームメモリ103は、受光素子51、または演算部42毎に演算されたセンサ出力信号がデコードされたIDデータとフラグデータを格納するメモリであり、イメージセンサ31が1画素につき1個の演算部42をもつ場合には、センサの画像サイズであるM画素×N画素と同じサイズとなり、データ幅はフラグレジスタ112とデータレジスタ113のビット幅の和で構成される。図4においては、各画素の位置に対応する座標が、I軸とJ軸により示されており、それぞれの座標位置にIDデータとフラグデータが格納される。
【0073】
重心計算部104は、同一のIDデータを持つ撮像画像上の画素の重心位置の座標を求め、IDデータに、光ビーコン2の検出位置としての位置データ(=光ビーコン2の撮像画像上の位置データ)を付して出力する。より詳細には、重心計算部104のIDレジスタ121は、タイミング制御部102より入力される所定のIDデータがデコード部101よりデコードされたことを示すタイミング制御信号によりフレームメモリ103に今記憶されたIDデータを読出し、ID重心計算回路122に出力する。ID重心計算回路122は、入力されたIDデータ毎に、対応する画素の座標位置のI座標とJ座標、並びにデータの個数を順次加算してID座標格納メモリ105に記憶させる。また、ID重心計算回路122は、フレームメモリ103に1フレーム分のデータが格納されたとき、ID座標格納メモリ105よりID毎にI座標の和とJ座標の和を、データの個数で割ることにより重心位置の座標を求めて、IDデータと共に出力する。
【0074】
次に、図5,図6を参照して、光ビーコン2の構成について説明する。
【0075】
図5の光ビーコン2は、送信データ保存用メモリ151、点滅制御部152、発光部153から構成される。送信データ保存メモリ151は、予め送信するためのデータを記憶しており、適宜読み出して点滅制御部152に出力する。点滅制御部152は、発信器とIC,ASIC,FPGA、ワンチップマイコンなどのデジタル回路によって構成されており、送信データ保存用メモリ151に記憶されたデータの内容に基づいて、点滅パターンを発生させると共に、発生された点滅パターンで発光部153を発光させる。発光部153は、高速に点滅することができる光源であれば良く、出力波長もセンサが反応する範囲であれば良い。また、発光部153が発する光は、可視光だけではなく、赤外域などでもよく、応答速度や、寿命の点から、LED(Light Emission Diode)は最適な光源の1つであるといえる。
【0076】
また、図6は、図示せぬネットワークを介して他の装置と通信することによりデータを可変とすることが可能な光ビーコン2のその他の構成を示している。このため、図6においては、送信データ保存用メモリ151に替えて、データ送受信部161が設けられている。ここでネットワークとは、有線・無線の通信回線、例えば電話回線、ISDN、RS−232C、RS−422、Ethernet(R)(10base−T,100base−T)、USB(Universal Serial Bus)、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394、IEEE802.11a、IEEE802.11b、BlueToothなどの通信手段により他の装置とデータ通信ができる環境をいう。また、データ送受信部161は、この通信手段に対応するデータ通信用IC及びドライバから構成されており、ネットワークを介して受信した光ビーコン2の送信データを、点滅制御部152に出力する。点滅制御部152は、送信データに基づいて、点滅パターンを発生し、データに応じた点滅パターンで発光部153を発光させる。
【0077】
次に、ID認識カメラ11の動作について説明する。
【0078】
受光部41の受光素子51は、光を光電変換し、変換した電気信号を増幅部52に出力する。増幅部52は、電気信号を増幅して演算部42に出力する。演算部42の記憶部61は、受光部41より入力された電気信号を順次記憶して、4フレーム分の電気信号を記憶し、いっぱいになると、最も古いフレームの電気信号を消去して、最新のフレームの電気信号を記憶する処理を繰り返して、常に最新の4フレーム分の電気信号を記憶しており、その4フレーム分の電気信号を比較部62に出力する。
【0079】
比較部62の動作は、画像モードとIDモードにより異なる。この動作モードは、例えば、図7で示すように図示せぬ制御装置により、所定の時間間隔で交互に切り替えるようにしてもよい。また、画像モードとIDモードがそれぞれ30fps(frame per second)や60fpsといった従来のフレームレートで切り替えられるようにしても良い。さらに、IDモードには、IDデータをデコードするIDデコード処理区間と、デコードされたIDデータを持つ画素の座標位置としての位置データを求めるID重心計算区間がある。
【0080】
尚、図7においては、画像モードとIDモードが同時間の場合を示しているが、それぞれの動作モードの時間は、同時間でも良いし、同時間でなくてもよい。また、図7の下段で示すように、各画像モードの後のタイミングでは、画像デコード処理部71により、センサ出力信号がデコードされて撮像画像の画像データが出力され、IDモードの後のタイミングで、IDデコード処理部72により、センサ出力信号がデコードされてIDデータと位置データが出力される。
【0081】
まず、画像モードの場合の動作について説明する。
【0082】
画像モードの場合、イメージセンサ31の比較部62は、各画素の受光部41で検出した輝度を示す信号レベル(記憶部61に記憶された電気信号)を、基準信号レベルと比較して、図8で示すように、基準信号レベルよりも低くなったときに、図9で示すようにアクティブになるような信号(図9中の1の信号)を出力する。
【0083】
ここで、図8は、輝度信号レベルを示しており、図9は、センサ出力信号を示している。輝度信号レベルは、実質的に受光素子51の充電電圧の変化を示している。受光素子51は、所定のタイミングで充電される電圧と逆極性の所定のリセットレベルの電圧が印加され、その後のタイミングから受光素子により蓄積される電荷量に対応して電圧レベルが低下する。従って、図8においては、時刻0において蓄積される電荷は0であるので、輝度信号レベルは、リセットレベル(所定のレベル)となっている。この状態から時間が経過するに従って、電荷が蓄積されて、輝度信号レベルが低下する。今の場合、図8中のHで示す直線が、比較的輝度信号レベルの高い(明るい)画素値として、Lで示す直線が、比較的輝度信号レベルの低い(暗い)画素値として示されている。
【0084】
画素値のレベルが高い輝度信号レベルの変化Hは、時刻0から時間T(H)だけ経過したタイミングである時刻T(H)において、基準信号レベルに達する電荷が蓄積されていることが示されている。一方、画素値のレベルが低い輝度信号レベルの変化Lは、時刻0から時間T(L)だけ経過したタイミングである時刻T(L)において、基準信号レベルに達する電荷が蓄積されていることが示されている。
【0085】
すなわち、図8で示すように、明るい画素ほど基準信号レベルに達する時間が短く(図中T(H))、暗い画素ほど基準信号レベルに達する時間(図中T(L))が長くなる(T(H)<T(L))。比較部62は、実際の受光部41より出力される各画素の電気信号(輝度信号)が、前記基準信号レベルに達したかどうかの比較結果(コンパレータ出力)を図9で示すように2値のセンサ出力信号として出力する。このような処理により、イメージセンサ31は、画像を高速に撮像して基準信号との比較演算を行い、1画面(フレーム)分の結果をセンサ出力信号として出力する。
【0086】
さらに、画像デコード処理部71の画素値決定部81は、この時間T(H),T(L)を計測するために、このイメージセンサ31が1画面単位で出力する結果を、フレーム単位でカウントし、各画素で何番目のフレームでセンサ出力信号が図9で示すようにアクティブになるかを示すセンサ出力信号をエンコードして画像データとして出力する。今の場合、センサ出力信号は、時刻T(H)が、フレーム数F(H)であり、時刻T(L)が、フレーム数F(L)である。
【0087】
すなわち、画像モードの場合、画像デコード処理部71の画素値決定部81が、このセンサ出力信号を正しい明るさの値に変換するために、この基準信号に到達するまでの時間(フレーム数)の逆数を各画素毎に計算することで、センサ出力信号を画像データにデコードし、フレームメモリ82に記憶させる。そして、1フレーム分の画像データが蓄積された時、出力部83は、フレームメモリ82に記憶された画素値を画像データとして順次読出して出力する。この動作により、ID認識カメラ11は、画像モードにおいて画像データを出力することができる(詳細は、48Kframes/s CMOS Image Sensor for Real−time 3−D Sensing and Motion Detection” ISSCC Digest of Technical Papers, pp.94−95, Feb.2001、または、特開2001−326857を参照されたい)。
【0088】
一方、動作モードがIDモードの場合、比較部62は、記憶部61に記憶されている時間的に連続する4フレーム分の電気信号を輝度信号として以下の式(1)のような演算処理を実行する。
V(N)=F(N)+F(N−1)−F(N−2)−F(N−3)・・・(1)
【0089】
ここで、Nはフレーム番号を表し、V(N)は、Nフレーム目の輝度値が入力された時点での比較値を示し、F(N)はNフレーム目の受光部41に蓄積された輝度を示す。この演算により、光の変化を検出することができるため、その演算結果をセンサ出力信号としてデータ生成部32に出力する。データ生成部32は、このセンサ出力信号を用いて、後述するIDデコード処理を行うことで、点滅パターンからなるIDデータを復元し、光ビーコン2からのIDデータを生成することが可能となる。
【0090】
尚、比較部62の演算方法は、式(1)に限るものではなく、他の演算(1次微分や2値化画像の比較など)によって実現するようにしてもよいが、以下の説明においては、光変化の検出の安定性の高い、式(1)を用いて説明するものとする。
【0091】
ここで、IDデコード処理部72の動作について説明する。
【0092】
IDデコード部101のIDデコード回路111は、タイミング制御部102からのセンサ出力信号のタイミングの同期を図るためのタイミング制御信号に基づいて、イメージセンサ31から入力されるセンサ出力信号より各画素のIDデータを復元する。この際、IDデコード回路111は、タイミング制御信号に応じて、フラグレジスタ112を制御して、フレームメモリ103にロードされたフラグデータを用いて、センサ出力信号からIDデータをデコードし、デコード途中またはデコードを完了したIDをデータレジスタ113に記憶させる。
【0093】
さらに、フレームメモリ103は、これらのデコード処理がなされたフラグデータとIDデータを対応する座標位置に格納する。
【0094】
重心計算部104のIDレジスタ121は、タイミング制御部102より入力される所定のIDデータがデコード部101よりデコードされたことを示すタイミング制御信号により、フレームメモリ103に今記憶されたIDデータの情報をID重心計算回路122に読み出させる。
【0095】
ID重心計算回路122は、読み出したIDデータに対応する画素の座標位置のI座標とJ座標を順次加算して、これに画素の個数の情報を付してID座標格納メモリ105に記憶させ、この処理を繰り返す。
【0096】
そして、フレームメモリ103に1フレーム分のデータが格納されたとき、ID重心計算回路122は、ID座標格納メモリ105よりID毎にI座標の和とJ座標の和を、データの個数で割ることにより重心位置の座標を位置データとして求めて、対応するIDデータと共に出力する。
【0097】
以上の動作により、例えば、図10で示すように、2個の光ビーコン2−1,2−2が、点滅しながら発光してデータを送信する場合、ID認識カメラ11には、図10上部に示すような現実空間上の光ビーコン2−1,2−2の物理的な位置に応じた、撮像画像上の位置の画素で光の信号を受光する。例えば、光ビーコン2−1から発せられた光が座標位置(10,10)の受光素子51で受光されるものとし、光ビーコン2−2から発せられた光が座標位置(90,90)の受光素子51で受光されるものとする。このとき、各受光部41の座標位置(10,10)と(90,90)の受光素子51では、それぞれが光ビーコン2−1と2−2の点滅パターンにより受光強度(明るさ)の時間的変化として信号を受信することができる。今の場合、座標(10,10)の位置データに対応する画素は、IDデータとして「321」が、座標(90,90)の位置データに対応する画素は、IDデータとして105がデコード結果として求められている。
【0098】
結果として、この受光強度の変化を上述の式(1)などにより2値化することにより1/0のビット列からなるIDデータを取得する事ができる。
【0099】
尚、図1で示される光ビーコン2と撮像部1は、相互に機能することにより撮像処理を実現させることになるので、撮像システムを構成しているとも言える。
【0100】
次に、図11のフローチャートを参照して、撮像部1によるフォーカス制御処理について説明する。
【0101】
ステップS1において、ID認識カメラ11は、例えば、図1で示すように、撮像領域を撮像し、その中に含まれる光ビーコン2−1乃至2−NのIDデータとその位置データを取得すると共に、撮像画像の画像データを生成し、IDデータ、および、位置データをID情報解析部12に、撮像した画像データを表示部3、および、ID情報解析部12にそれぞれ出力する。このとき、表示部3は、入力された画像データに対応する画像を表示する。
【0102】
ステップS2において、ID情報解析部12は、ID認識カメラ11より入力されたIDデータ、および、位置データ、並びに撮像された画像データに基づいて、各光ビーコン2のID、空間内の位置情報、撮像された画像上の撮像位置情報、および、グループ識別情報を取得し、取得したID、撮像された画像上の位置情報、および、各光ビーコン2のグループ識別情報をフォーカス位置選択部13、および、グループ情報記憶部14に供給して記憶させると共に、各光ビーコン2の空間内の位置情報を光ビーコン位置情報記憶部18に供給し、記憶させる。
【0103】
ステップS3において、フォーカス位置選択部13は、フォーカス位置が選択されたか否かを判定する。すなわち、フォーカス位置選択部13は、ユーザが表示部3に表示された画像を見ながら、撮像された光ビーコン2のうちで、自らがフォーカスを合わせたいと思う画像上の位置に最も近い光ビーコン2を、キーボードなどを操作して図示せぬ画像上のポインタなどが操作されることにより選択されたか否かを判定する。
【0104】
ステップS3において、ユーザが、フォーカス位置選択部13を操作して、撮像された画面上のいずれかの光ビーコン2が選択されていないと判定された場合、その処理は、ステップS1に戻り、いずれかの光ビーコン2が選択されるまで、ステップS1乃至S3の処理が繰り返される。
【0105】
ステップS3において、ユーザが、フォーカス位置選択部13を操作して、撮像された画面上のいずれかの光ビーコン2が選択された場合、ステップS4において、フォーカス位置選択部13は、撮像された画像上のいずれかの光ビーコン2が選択されたと判定し、ユーザにより選択されたフォーカス位置に最も近い光ビーコン2のIDをグループ内要素抽出部15に出力し、その処理は、ステップS5に進む。
【0106】
ステップS5において、グループ内要素抽出部15は、フォーカス位置選択部13より供給された、選択された光ビーコン2のID情報に基づいて、フォーカス位置選択部13がユーザによって操作されて、選択された光ビーコン2のグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の画像上の撮像位置情報をグループ情報記憶部14より抽出し、距離測定位置計算部16に出力する。
【0107】
すなわち、例えば、図1で示される光ビーコン2−1乃至2−4が同一のグループであり、その他の光ビーコン2−5乃至2−Nがその他のグループである場合、表示部3に表示された光ビーコン2の画像を見ながら、ユーザがフォーカス位置選択部13を操作して、自らのフォーカスを定めたい位置の最も近い光ビーコン2として、光ビーコン2−1を選択したとき、フォーカス位置選択部13は、選択された光ビーコン2−1のIDの情報をグループ内要素抽出部15に出力する(ステップS4の処理)。
【0108】
さらに、グループ内要素抽出部15は、この選択された光ビーコン2−1を識別するIDに基づいて、選択された光ビーコン2−1と同一のグループ識別情報を持つ全ての光ビーコン2、すなわち、今の場合、光ビーコン2−1乃至2−4の撮像画像上の撮像位置情報を読み出して、距離測定位置計算部16に出力する。
【0109】
ステップS6において、距離測定位置計算部16は、グループ内要素抽出部15より供給された、ユーザにより選択された光ビーコン2と同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報から、距離を測定する位置を計算し、求められた距離測定位置の情報(画像上の位置情報)を距離測定部17に供給する。
【0110】
より詳細には、距離測定位置計算部16は、グループ内要素抽出部15より供給された、ユーザにより選択された光ビーコン2のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報から、その重心位置を求めて、求められた重心位置を距離測定位置の位置情報として距離測定部17に供給する。
【0111】
すなわち、今の場合、図1で示される光ビーコン2−1が選択されており、同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報として、光ビーコン2−1乃至2−4の撮像された画像上の位置情報が供給されている。光ビーコン2−iの画像上の位置情報が座標(Xi,Yi)であるとすれば、距離測定位置となる重心位置(XG,YG)は、以下の式(2)により求められる。
【数1】
【0112】
ステップS7において、距離測定部17は、ユーザにより選択された光ビーコン2付近までの焦点距離、すなわち、ユーザにより選択された光ビーコン2のグループに属する全ての光ビーコン2からなる面上の上述の距離計測位置までの距離(:フォーカス距離)を計算し、計算結果をフォーカス制御部19に供給する。
【0113】
ここで、図12のフローチャートを参照して、距離測定部17によるフォーカス距離計算処理について説明する。
【0114】
ステップS21において、距離測定部17は、ID認識カメラ11の測定位置を基準とした座標系を、空間位置(光ビーコン2の位置を特定する空間内の位置)を特定する座標系に変換する変換行列と、ID認識カメラ11の光学ブロック11aに採用されているレンズの持つ焦点距離固有値fを求める。尚、以下においては、ID認識カメラ11の測定位置を基準とした座標系をカメラ座標と称し、空間位置を特定する座標系をワールド座標と称し、さらに、変換行列を単に行列Uと称する。
【0115】
従って、距離測定部17は、ステップS21において、カメラ座標とワールド座標の関係を示す行列Uと焦点距離固有値fを求める。
【0116】
より詳細には、今の場合、距離測定部17は、空間内の座標が既知である4個の光ビーコン2−1乃至2−4のワールド座標系の位置から、それらのカメラ座標系における重心位置を求め、その重心位置までの距離を求める。
【0117】
尚、以下の説明においては、図13で示されるように、ID認識カメラ11を基準としたカメラ座標系を(xc,yc,zc)とし、撮像された画像上の座標系を(X,Y)、空間内の位置を示すワールド座標系を(xw,yw,zw)とそれぞれ定義する。ここで、これらの座標系の関係は、以下の式(3)で表される。
【0118】
【数2】
【0119】
ここで、Uは上述した行列Uであり、ワールド座標系Wとカメラ座標系Cの変換行列である。そこで、式(3)は、C,U,Wのそれぞれの詳細を示すと以下の式(4)となる。
【0120】
【数3】
【0121】
さらに、画像上の座標は、以下のような関係となる。
【数4】
【0122】
ここで、fは、焦点距離固有値であり、光学ブロック11aで採用されている図示せぬレンズに固有の値である。
【0123】
従って、4個の光ビーコン2−1乃至2−4のワールド座標系における座標(xw,yw,zw)が既知であるので(今の場合、光ビーコン2の点滅パターンからID認識カメラ11により、それぞれの光ビーコン2のワールド座標系の位置が取得されているので)、この行列Uを求めることが可能である。
【0124】
ここで、光ビーコン2−1乃至2−4が平面上に置かれているとすると、Zw=0とすることができる。したがって、上記の式(4)は、以下の式(6)のように変形することが可能となる。
【0125】
【数5】
【0126】また、行列Uはスケールファクタを含んでいるので、式(6)の行列要素であるu34を1とすることで、式(6)における未知数は8個である。ここで、ID認識カメラ11で観察された4点の光ビーコン2−iの点滅により送信されている個々のワールド座標系の座標pwiは、pwi=(xwi,ywi,0)(i=1・・・4)であり、それぞれに対応する画像上に投影された光ビーコン2−iの座標Piは、Pi=(Xi,Yi)であり、それぞれ既知であるので、これらを式(6)に代入することで、行列Uを求めることが可能になる。以上で、カメラ座標系Cとワールド座標系Wの位置関係が求めることができる。
【0127】
次に、画像上の座標系(X,Y)とワールド座標系との位置関係を求めるために、焦点距離固有値fを求める方法について説明する。ここで、式(6)は、焦点距離固有値fを行列Uの要素に含めた形とすることにより、以下の式(7)のように変形することができる。
【0128】
【数6】
【0129】
ここで、式(7)におけるX,Yは、それぞれ以下の式(8)の関係を有する。
【0130】
【数7】
【0131】
式(6)と式(7)の関係から、行列Vと行列Uの関係は、次に示す式(9)のような関係となる。
【0132】
【数8】
【0133】
さらに、式(7)は、以下の式(10)のように変形できる。ここで、u1,u2,u4は3次元空間を張る基底直交ベクトルである。
【0134】
【数9】
【0135】
u1,u2,u3は3次元空間上の直交基底ベクトルであるので、u3を以下の式(11)のように定義することができる。
【0136】
【数10】
【0137】
u1とu2は基底ベクトルであるから、次の2式の関係が成り立つ。
【0138】
【数11】
【0139】
【数12】
【0140】
したがって、焦点距離固有値fは、式(9)と式(12)の関係から、以下の式(14)の関係が成立することになる。
【0141】
【数13】
【0142】
また、式(9)と式(13)の関係から、以下の式(15)の関係が成立することなる。
【0143】
【数14】
【0144】
従って、距離測定部17は、上記の式(14)、または、式(15)、並びに、式(9)の関係から、ID認識カメラ11の測定位置を基準とした座標系を、空間位置(光ビーコン2の位置を特定する空間内の位置)を特定する座標系に変換する変換行列Uと、ID認識カメラ11の光学ブロック11aに採用されているレンズの持つ焦点距離固有値fを求める。
【0145】
すなわち、距離測定部17は、光ビーコン2−iの撮像位置をPi=(Xi,Yi)とすると、光ビーコン位置記憶部18に記憶されている、光ビーコン2−iのワールド座標を読み出す。尚、読み出した光ビーコン2−iのワールド座標がpwi=(xwi,ywi)と示すものとする。
【0146】
さらに、距離測定部17は、式(3)の行列WとCそれぞれに、上記ワールド座標pwdと対応する画像上のPdとを4点ずつ代入することにより、行列Uを求める。
【0147】
より詳細には、撮像された画像上にある同一のグループに属する光ビーコン2−1乃至2−4のワールド座標pwi=(xwi,ywi,0)と、それに対応する光ビーコン2−1乃至2−4の撮像位置Pi=(Xi,Yi)との関係は、式(7),式(8)で与えられるので、距離測定部17は、以下の式(16),式(17)のように展開する。
【0148】
【数15】
【0149】
【数16】
【0150】
ここで、要素v33はスケールファクタを持つため、v33=1と置き、画像上にある光ビーコン2−iのワールド座標pwi=(xwi,ywi,0)と、それに対応する、光ビーコン2−iの撮像位置Pi=(Xi,Yi)を光ビーコン2−1乃至2−4の4点について代入すると、以下の式(18)が成り立つので、距離測定部17は、以下の式(18)の両辺に逆行列を乗じて、式(19)のようにして展開し、行列要素vijを求める。
【0151】
【数17】
【0152】
【数18】
【0153】
尚、ここで、A,Xは、以下の式(20)で示されるものである。また、i,jは、それぞれ行列の行番号と列番号を示すパラメータである。
【0154】
【数19】
【0155】
そして、距離測定部17は、ここで求めたAの要素を式(9),式(10),式(14),式(15)にそれぞれ代入することにより、焦点距離固有値fと、行列Uを求める。
【0156】
ステップS22において、距離測定部17は、距離測定位置計算部16より供給された全ての光ビーコン2−iのワールド座標pwi(xwi,ywi,zwi)を、式(3)(実質的には、式(4))に代入し、対応するカメラ座標系におけるpci(xci,yci,zci)を求める。
【0157】
ステップS23において、距離測定部17は、以下の式(21)を用いて、求めた全ての光ビーコン2−iのカメラ座標系における重心位置pcg=(xcg,ycg,zcg)を計算する
【0158】
【数20】
【0159】
ここで、Nは求めたカメラ座標の個数を示す。
【0160】
ステップS24において、距離計算部17は、求められた重心位置pcgと原点の距離を求め、焦点距離を決定してフォーカス制御部19に出力する。すなわち、カメラ座標系における原点は、ID認識カメラ11の位置となるので、距離計算部17は、√((xcg)2+(ycg)2+(zcg)2)を焦点距離としてフォーカス制御部19に出力する。
【0161】
尚、この計算方法については、例えば、中沢、中野、小松、斎藤共著「画像中の特徴点に基づく実写画像とCG画像との動画合成システム」(映像情報メディア学会誌、Vol.51, No.7, pp.1086−1095, 1997)に開示されている。
【0162】
また、式(14)と式(15)から求められる焦点距離固有値fは、光ビーコン2の検出誤差から必ずしも一致しないが、中沢外著の論文(前述)には、式(14)、および、式(15)を利用した評価関数を最小にするような、検出誤差を抑制する手法も開示されている。
【0163】
さらに、3点の光ビーコン2の座標が既知である場合も、対象物体上の3点の位置から3次元位置及び姿勢を計測することが可能である。例えば、Robert M. Haralick、 Chung−nan Lee、 Karsten Ottenberg、Michael Nolle共著の論文“Analysis and Solutions of The Three Point Perspective Pose Estimation Problem”(In Proceedings of the Conference on Computer Vision and Pattern Recognition, Maui, Hawaii, USA, pp.592−598, 1991)を参照されたい。
【0164】
なお、ここでは、ID認識カメラ5から光ビーコン1までの距離を、光ビーコン1(送信装置)が発する(自身の)の空間上での位置情報に基づいて計測した例を示したが、光ビーコンまでの距離を別の測距手段で測距することも当然考えられる。
【0165】
また、ここでは、認識したIDが属するグループのカメラ座標の重心を距離測定位置として採用したが、任意の1つないし複数のID、あるいは、それらの情報に基づいて計算された位置を測距点として採用するようにしてもよい。
【0166】
ここで、図11のフローチャートの説明に戻る。
【0167】
ステップS8において、フォーカス制御部19は、距離測定部17より供給された焦点距離情報に基づき、ID認識カメラ11の光学ユニット11aを制御する。
【0168】
以上の処理により、撮像部1のID認識カメラ11により撮像される画像は、ユーザの所望とする画像上の位置に焦点を合わせた画像を撮像することが可能となる。また、既知の光ビーコン2を用いてフォーカス制御を行うため、被写体がはっきりと撮像できる状態ではないような場合、すなわち、撮像位置と被写体の間に霞がかかった状態や、完全に光の無い暗闇を撮像するような場合、被写体を捕らえた上でしか、フォーカス制御ができなかった従来の手法とは異なり、光ビーコン2の発光パターンと、発光位置さえ確認できれば、ユーザの所望とする位置に正確にフォーカスを合わせることが可能となる。
【0169】
さらに、以上においては、撮像部1は上述の処置によりフォーカス制御をより正確なものとするため、撮像部1は、フォーカス制御装置(焦点制御装置)として機能している。
【0170】
また、以上においては、ユーザが所望とする画像内の位置までの空間的な距離を測定することで、その位置に正確にフォーカスを合わせる手法について説明してきたが、この光ビーコン2を用いた所定の位置までの距離を求める技術を応用して違和感の無い合成画像を生成することも可能である。
【0171】
すなわち、画像内の位置を複数に設定し、設定された複数の位置までの空間的な距離をそれぞれ求め、求められた位置までの距離に応じて、例えば、第1の位置までの空間的な距離に基づいて、フォーカスを合わせ、第2の位置までの空間的な距離に基づいて、撮像している画像上に合成させようとする画像をぼかすなどして、通常の撮像状態で発生する現象を再現した上で、ぼかし処理がなされた画像を撮像している画像上に合成するようにしてもよい。
【0172】
図14は、光ビーコン2を用いてフォーカス制御を行い、さらに、撮像している画像上に、それとは異なるその他の画像を合成させようとする所望の位置までの空間的な距離に応じて、合成画像をぼかした上で合成する画像合成部201の構成を示すブロック図である。
【0173】
図14の画像合成部201の撮像部211は、基本的に、図1を参照して説明した撮像部1と同一のものであり、図14の撮像部211のID認識カメラ221、光学ユニット221a、ID情報解析部222、選択部223、グループ情報記憶部224、グループ内要素抽出部225、距離測定位置計算部226、距離測定部227、光ビーコン位置記憶部228、フォーカス制御部229は、図1の撮像部1のID認識カメラ11、光学ユニット11a、ID情報解析部12、選択部13、グループ情報記憶部14、グループ内要素抽出部15、距離測定位置計算部16、距離測定部17、光ビーコン位置記憶部18、フォーカス制御部19に対応するもので基本的に同様に機能を有する。
【0174】
ただし、ID認識カメラ221は、撮像した画像データを、画像合成部259を介して画像表示部260に供給している。尚、画像合成部259は、合成位置調整部258から合成しようとする画像のデータが供給されていない状態の場合、ID認識カメラ221で撮像された画像をそのまま画像表示部260に出力し表示させる。
【0175】
また、ID情報解析部222は、各光ビーコン2のIDデータに含まれているグループ識別情報、各光ビーコン2に対応する撮像された画像上の撮像位置情報を、撮像された画像から求め、フォーカス位置選択部223に加えて、合成位置選択部251にも出力する。
【0176】
さらに、グループ情報記憶部224は、グループ内要素抽出部225に加えて、グループ内要素抽出部252にもグループ識別情報に対応した情報を提供する。また、光ビーコン位置記憶部228は、距離測定部227のみならず、距離測定部254にも光ビーコン2のそれぞれの空間的な位置情報を供給する。さらに、距離測定部227は、測定した距離の情報をフォーカス制御部229のみならず、差分計算部255にも供給する。
【0177】
合成位置選択部251は、図1のフォーカス位置選択部13と基本的に同様の機能を有するものであるが、ユーザが画像表示部260に表示される画像をみながら、自らが撮像している画像上に、それとは異なる画像を合成させたい位置に存在する、または、その付近に存在する光ビーコン2を選択するとき操作される。フォーカス位置選択部251は、ユーザによる操作内容に対応して、選択された光ビーコン2を指定する信号(選択された光ビーコンのIDを示す信号)を生成して、グループ内要素抽出部252に出力する。
【0178】
グループ内要素抽出部252は、図1のグループ内要素抽出部15と同様のものであり、合成位置選択部251より供給されたユーザにより選択されている光ビーコン2のグループ識別情報と同一の全ての光ビーコン2の撮像画像上の位置情報を、グループ情報記憶部224より抽出し、距離測定位置計算部253に出力する。
【0179】
距離測定位置計算部253は、図1の距離測定位置計算部16と同様のものであり、グループ内要素抽出部252より供給されてくるユーザにより選択された合成位置の光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報に基づいて、空間内の画像を合成する位置までの距離を測定する距離測定位置、すなわち、画像上の位置(座標)を計算し、計算により求められた距離測定位置(画像上の画像を合成させる位置の座標)の情報と共に、グループ内要素抽出部252より供給されてきたユーザにより選択された光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報を距離測定部254、および、合成位置調整部258に出力する。
【0180】
距離測定部254は、図1の距離測定部17と同様のものであり、距離測定位置計算部253を介して供給されてくるユーザにより合成位置として選択された光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報(撮像された画像上の座標)と、光ビーコン位置記憶部228に記憶されている各光ビーコン2の空間内の位置情報(空間内の座標)に基づいて、撮像部211から同一グループに属する複数の光ビーコン2から構成される面(の重心位置:距離測定位置)までの距離を求めて差分計算部255に出力する。
【0181】
差分計算部255は、距離測定部227により測定されたフォーカスを合わせるために選択された位置から撮像部211までの距離(現実空間の距離)と、画像を合成するために選択された位置から撮像部211までの距離(現実空間の距離)との差分を求め、求められた差分をぼかし処理部257に出力する。
【0182】
画像入力部256は、今現在撮像されている画像に、合成しようとする画像を入力するために使用するものであり、例えば、記録媒体を装着するドライブであったり、または、合成しようとする画像を供給するパーソナルコンピュータなどとのインタフェース、すなわち、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子や、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394端子などである。
【0183】
ぼかし処理部257は、差分計算部255より供給される、フォーカスを合わせるために選択された位置から撮像部211までの距離と、画像を合成するために選択された位置から撮像部211までの距離との差分に基づいて、画像入力部256より供給された、撮像している画像上に、合成しようとする画像に、ぼかし処理を施して合成位置調整部258に出力する。
【0184】
合成位置調整部258は、ぼかし処理部257より供給された、ぼかし処理がなされた合成しようとする画像を、距離測定位置計算部253より供給された、画像を合成しようとするために選択された光ビーコン2のグループと、同一のグループに属する複数の光ビーコン2の重心位置となる画像上の位置情報に基づいて合成する画像の位置を調整して、画像合成部259に出力する。
【0185】
画像合成部259は、ID認識カメラ221より供給されてくる、今現在撮像している画像と、合成位置調整部258より供給されてくるぼかし処理がなされた画像を合成し、画像表示部260に出力して、表示させる。
【0186】
尚、図14で示される光ビーコン2と画像合成部201は、相互に機能することにより画像合成処理を実現させることになるので、画像合成システムを構成しているとも言える。
【0187】
次に、図15を参照して、図14の画像合成部201による画像合成処理について説明する。
【0188】
ステップS41において、フォーカス制御処理が実行される。すなわち、今撮像されている画像上の、ユーザの所望とする位置にフォーカスが調整された画像が撮像される。
【0189】
すなわち、例えば、図14で示される壁5上に光ビーコン2−1乃至2−8が配置され、そのうち光ビーコン2−1乃至2−4が第1のグループに属し、光ビーコン2−5乃至2−8が第2のグループに属するものとした場合、ユーザが、フォーカス位置選択部223を制御して、フォーカスを合わせたい位置、または、その近傍の位置に存在する光ビーコン2として、光ビーコン2−1を選択したとき、撮像される画像は、図14中の光ビーコン2−1乃至2−4で形成される形状の重心位置にフォーカス位置が設定されて、その位置にフォーカスの合った画像が撮像される。今の場合、図14で示されるように距離d1が焦点距離として求められ、対応するフォーカス制御がなされることになる。
【0190】
尚、ステップS41の処理は、図11を参照して説明したフォーカス制御処理と同様の処理であるので、その説明は省略する。また、図14においては、壁5は、段差5aによりそれぞれの画像合成部201からの距離が領域により異なっており、段差5aを境界として、光ビーコン2−1乃至2−4が存在する領域(面)の方が、光ビーコン2−5乃至2−8が存在する領域(面)よりも画像合成部201に接近している。
【0191】
ステップS42において、合成位置選択部251は、合成位置が選択されたか否かを判定する。すなわち、合成位置選択部251は、ユーザが画像表示部260に表示された画像を見ながら、撮像された光ビーコン2のうちで、自らが画像を合成したいと思う画像上の位置に最も近い光ビーコン2を、キーボードなどを操作して図示せぬ画像上のポインタなどにより選択されたか否かを判定する。
【0192】
ステップS42において、ユーザが、合成位置選択部251を操作して、撮像された画面上のいずれかの光ビーコン2を選択していないと判定された場合、その処理は、ステップS41に戻り、いずれかの光ビーコン2が選択されるまで、ステップS41,S42の処理が繰り返される。
【0193】
ステップS42において、ユーザが、合成位置選択部251を操作して、撮像された画面上のいずれかの光ビーコン2が選択された場合、ステップS43において、合成位置選択部251は、撮像された画像上のいずれかの光ビーコン2が選択されたとみなし、ユーザにより選択されたフォーカス位置に最も近い光ビーコン2のID情報をグループ内要素抽出部252に出力し、その処理は、ステップS44に進む。
【0194】
ステップS44において、グループ内要素抽出部252は、合成位置選択部251より供給された、選択された光ビーコン2のID情報に基づいて、合成位置選択部251がユーザによって操作されて、選択された光ビーコン2のグループに属する全ての光ビーコン2のグループ識別情報に分類される光ビーコン2の画像上の撮像位置情報をグループ情報記憶部224より抽出し、距離測定位置計算部253に出力する。
【0195】
すなわち、例えば、図14で示される光ビーコン2−5乃至2−8が同一のグループである場合、画像表示部260に表示された光ビーコン2の画像を見ながら、ユーザが合成位置選択部251を操作して、自らの画像を合成したい位置に最も近い光ビーコンとして光ビーコン2−5を選択したとき、合成位置選択部251は、選択された光ビーコン2−5のIDの情報をグループ内要素抽出部252に出力する(ステップS43の処理)。
【0196】
さらに、グループ内要素抽出部252は、この選択された光ビーコン2−5を識別するIDに基づいて、選択された光ビーコン2−5と同一のグループ識別情報を持つ全ての光ビーコン2、すなわち、今の場合、光ビーコン2−5乃至2−8の撮像画像上の撮像位置情報を抽出して、距離測定位置計算部253に出力する。
【0197】
ステップS45において、距離測定位置計算部253は、グループ内要素抽出部252より供給された、ユーザにより選択された光ビーコン2のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報から、距離を測定する位置を計算し、求められた距離測定位置の情報(画像上の位置情報)を距離測定部254、および、合成位置調整部258に供給する。
【0198】
より詳細には、距離測定位置計算部253は、グループ内要素抽出部252より供給された、ユーザにより選択された光ビーコン2のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報から、その重心位置を求めて、求められた重心位置を距離測定位置の位置情報として距離測定部254、および、合成位置調整部258に供給する。
【0199】
すなわち、今の場合、図14で示される光ビーコン2−5が選択されており、同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報として、光ビーコン2−5乃至2−8の撮像された画像上の位置情報が供給されている。光ビーコン2−i(5≦i≦8)の画像上の位置情報、すなわち、座標が(Xi,Yi)であるとすると、距離測定位置となる重心位置(XG,YG)は、上述した式(2)により求められる。
【0200】
ステップS46において、距離測定部254は、ユーザにより選択された光ビーコン2付近までの距離、すなわち、ユーザにより画像を合成する位置として選択された光ビーコン2−5のグループに属する全ての光ビーコン2−5乃至2−8からなる面上の上述の距離計測位置までの距離を演算し、演算結果を差分計算部255に供給する。すなわち、今の場合、図14で示される、距離d2の値が、画像が合成される位置までの距離として求められることになる。尚、この処理は、図11のステップS7の処理(図12のフローチャートを参照して説明した処理)において説明した焦点距離を求める処理と実施的に同様の処理であるので、その説明は省略する。
【0201】
ステップS47において、差分計算部255は、距離計算部227から供給された撮像部221からフォーカス位置(焦点距離)までの距離d1と、距離計算部254から供給された画像が合成される位置までの距離d2との差分d3(=|d2−d1|)を求めてぼかし処理部257に出力する。
【0202】
ステップS48において、画像入力部256は、合成される画像が入力されているか否かを判定し、入力されるまでその処理を繰り返し、合成されるべき画像が入力されたと判定された場合、その処理は、ステップS49に進む、
【0203】
ステップS49において、ぼかし処理部257は、差分計算部255より供給された差分d3に基づいて、画像入力部256に入力された画像にぼかし処理を施し、ぼかした画像を合成位置調整部258に供給する。
【0204】
ここで、図16のフローチャートを参照して、ぼかし処理について説明する。
【0205】
ステップS71において、ぼかし処理部257は、図示せぬカウンタyを0に初期化する。尚、このカウンタyは、合成される画像の垂直方向の画素位置を特定するカウンタである。
【0206】
ステップS72において、ぼかし処理部257は、図示せぬカウンタxを0に初期化する。尚、このカウンタxは、合成される画像の水平方向の画素位置を特定するカウンタである。
【0207】
ステップS73において、ぼかし処理部257は、合成される画像上の画素位置(x,y)の、差分d3に対応した所定の近傍の範囲に存在する画素を抽出する。すなわち、例えば、ぼかし処理部257は、合成される画像上の画素位置(x,y)を中心として、半径が差分d3となる範囲内に存在する画素を、合成される画像(画像入力部256より供給された画像)より抽出する。
【0208】
ステップS74において、ぼかし処理部257は、抽出した合成される画像上の画素位置(x,y)を中心として、半径が差分d3となる範囲内に存在する画素の画素値の平均値を求めて、求められた平均画素値をぼかした画像の画素位置(x,y)の画素値とする。
【0209】
すなわち、入力画像をIとし、その(x,y)の位置における画素値をI(x,y)とし、ぼかし処理がなされて出力される画像をOとし、その(x,y)の位置における画素値をO(x,y)とすると、入力画像I上の画素値I(x,y)に対する差分d3を用いて、(x,y)の位置の出力画像O上の画素値O(x,y)を求める式は、例えば、次の式(22)のように表される。
【0210】
【数21】
【0211】
ここで、(i,j)は、画素(x,y)を中心とした半径d3(差分)の領域Wに含まれる画素で、Nは領域Wに含まれる画素数を示す。
【0212】
ステップS75において、ぼかし処理部257は、カウンタxを1インクリメントさせる。ステップS76において、ぼかし処理部257は、カウンタxが合成される画像の水平方向の画素数以上であるか否かを判定し、水平方向の画素数以上ではないと判定された場合、その処理は、ステップS73に戻る。すなわち、水平方向の画素数以上であると判定されるまで、ステップS73乃至S76の処理が繰り返される。そして、水平方向の画素数以上であると判定された場合、その処理は、ステップS77に進む。
【0213】
ステップS77において、ぼかし処理部257は、カウンタyを1インクリメントさせる。ステップS78において、ぼかし処理部257は、カウンタyが合成される画像の垂直方向の画素数以上であるか否かを判定し、垂直方向の画素数以上ではないと判定された場合、その処理は、ステップS72に戻る。すなわち、垂直方向の画素数以上であると判定されるまで、ステップS72乃至S78の処理が繰り返される。そして、垂直方向の画素数以上であると判定された場合、その処理は、ステップS79に進む。
【0214】
ステップS79において、ぼかし処理部257は、合成される画像を合成位置調整部258に出力する。すなわち、合成される画像上の全ての画素にぼかし処理が施された後、ぼかし処理がなされた、合成される画像は、合成位置調整部258に出力されて、処理は終了する。
【0215】
すなわち、画像を合成する位置は、フォーカスを合わせる位置とは異なる位置であることが多く、そのような場合、フォーカスが合っていない状態、すなわち、画像が新たに合成される位置では本来撮像されるべき光が、焦点が合っていないことにより分散することになるので、式(22)による演算により画素値を求めることで、焦点距離からの差分に応じた、ぼけた画素値を生成することが可能となる。
【0216】
尚、以上の例においては、合成しようとする画像I上の注目画素(x,y)を中心として差分d3を半径とした範囲内に存在する画素値の平均値をぼかした画像の画素値とする例について説明してきたが、これに限るものではなく、例えば、注目画素を中心とした、差分d3×d3の範囲に存在する画素の平均画素値などであってもよい。
【0217】
ここで、図15のフローチャートの説明に戻る。
【0218】
ステップS50において、合成画像調整部258は、距離測定位置計算部253より供給された、距離測定位置の情報、すなわち、画像が合成される位置の情報に基づいて、合成される画像の位置を調整し、画像合成部259に出力する。
【0219】
ステップS51において、画像合成部259は、ID認識カメラ221より供給された、今撮像されている画像と、ぼかし処理がなされ、所定の合成位置に調整された画像を合成し、ステップS52において、合成画像を画像表示部260に表示する。
【0220】
以上の処理により、例えば、今の場合、図17で示されるように、ステップS41の処理により、光ビーコン2−1乃至2−4からなる面の領域Aの重心位置までの距離として距離d1が求められ、その距離でフォーカスが設定される。そして、ステップS46の処理により、画像を合成する位置となる光ビーコン2−5乃至2−8からなる面の領域Bまでの距離d2が計算される。
【0221】
尚、図17において、上部が壁5をID認識カメラ221で撮像したときの正面図であり、下部が壁5の上面図である。
【0222】
従って、ID認識カメラ221で撮像される画像においては、領域A近傍では焦点が合った画像となるが、領域B近傍では、焦点がぼけた画像となるはずである。
【0223】
そこで、ステップS49の処理で、図17の領域B近傍に、撮像されている画像とは異なる画像を合成する場合、ID認識カメラ221からの距離の差分d3(=|d2−d1|)に対応するぼかし処理を、合成しようとする画像に施してから、今撮像されている画像の領域Bに合成することにより、合成画像における焦点のぼけた状態までも正確に再現することで、奥行きのある違和感の無い合成画像を生成することが可能となる。
【0224】
尚、以上の例においては、合成しようとする画像が1枚である場合について説明してきたが、合成される画像は、それ以上の数であってもよい。
【0225】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行させることが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに記録媒体からインストールされる。
【0226】
図18は、図1の撮像部1、または、図14の画像合成部201の電気的な内部構成をソフトウェアにより実現する場合のパーソナルコンピュータの一実施の形態の構成を示している。パーソナルコンピュータのCPU1001は、パーソナルコンピュータの全体の動作を制御する。また、CPU1001は、バス1004および入出力インタフェース1005を介してユーザからキーボードやマウスなどからなる入力部1006から指令が入力されると、それに対応してROM(Read Only Memory)1002に格納されているプログラムを実行する。あるいはまた、CPU1001は、ドライブ1010に接続された磁気ディスク1021、光ディスク1022、光磁気ディスク1023、または半導体メモリ1024から読み出され、記憶部1008にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)1003にロードして実行する。これにより、上述した図1の撮像部1、または、図14の画像合成部201の機能が、ソフトウェアにより実現されている。さらに、CPU1001は、通信部1009を制御して、外部と通信し、データの授受を実行する。
【0227】
プログラムが記録されている記録媒体は、図18に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク1021(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク1022(CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク1023(MD(Mini−Disc)を含む)、もしくは半導体メモリ1024などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM1002や、記憶部1008に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0228】
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
【0229】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0230】
【発明の効果】
本発明によれば、撮像しようとする画像内の位置に対応した被写体までの距離を測定することができるので、正確なフォーカス制御を実現させることが可能になると共に、違和感の無い合成画像を生成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した撮像部を示すブロック図である。
【図2】図1のID認識カメラのブロック図である。
【図3】図2の画像デコード処理部のブロック図である。
【図4】図2のIDデコード処理部のブロック図である。
【図5】図1の光ビーコンのブロック図である。
【図6】図1の光ビーコンのブロック図である。
【図7】ID認識カメラの動作を説明する図である。
【図8】ID認識カメラが画像信号を生成する動作を説明する図である。
【図9】ID認識カメラが画像信号を生成する動作を説明する図である。
【図10】ID認識カメラが点滅パターンをデコードする動作を説明する図である。
【図11】図1の撮像部によるフォーカス制御処理を説明するフローチャートである。
【図12】図11のフローチャートのステップS7の処理であるフォーカス距離計算処理を説明するフローチャートである。
【図13】フォーカス距離計算処理を説明する図である。
【図14】本発明を適用した画像合成部の構成を示すブロック図である。
【図15】図14の画像合成部による画像合成処理を説明するフローチャートである。
【図16】図15のフローチャートのステップS49の処理である画像のぼかし処理を説明するフローチャートである。
【図17】画像のぼかし処理を説明する図である。
【図18】媒体を説明する図である。
【符号の説明】
1 撮像部, 2,2−1乃至2−N 光ビーコン, 3 表示部, 11 ID認識カメラ, 11a 光学ユニット, 12 ID情報解析部, 13 フォーカス位置選択部, 14 グループ情報記憶部, 15 グループ内要素抽出部, 16 距離測定位置計算部, 17 距離測定部, 18 光ビーコン位置記憶部, 19 フォーカス制御部, 201 合成画像部, 211 撮像部, 221 ID認識カメラ, 221a 光学ユニット, 222 ID情報解析部, 223 フォーカス位置選択部, 224 グループ情報記憶部, 225 グループ内要素抽出部, 226 距離測定位置計算部, 227 距離測定部, 228 光ビーコン位置記憶部, 229 フォーカス制御部, 251 合成位置選択部, 252 グループ内要素抽出部, 253 距離測定位置計算部, 254 距離測定部, 255 差分計算部, 256 画像入力部, 257 ぼかし処理部, 258 合成位置調整部, 259 画像合成部, 260 画像表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は、焦点制御装置および方法、画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、精度の高いフォーカス制御を実現することにより違和感の無い合成画像を生成できるようにした焦点制御装置および方法、画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビデオカメラやスチルカメラなど、オートフォーカス技術が幅広く使われるようになってきている。オートフォーカスは、フォーカスを合わせる画面内の位置(測距点)に対してフォーカスを合わせるもので、オートフォーカス装置の中には、測距点として中央の一点だけではなく、画面内の複数の点を選択できる装置もある。複数の測距点の中から一つを選択する方法としては、オートフォーカス装置が自動で一点を選択する、または、ユーザが指定した測距点を選択する、といったものが一般的であるが、画像上の任意の位置を測距点としてユーザが指定できる技術(例えば、特許文献1参照)、フォーカスを合わせたときに測距点上にあった対象を追跡して、対象にフォーカスを合わせ続ける技術(例えば、特許文献2参照)などもある。
【0003】
一方、3次元CGを実写映像上に合成して、現実空間と仮想空間との融合を目的とした、いわゆるAR(Augmented Reality)、MR(Mixed Reality)に関する技術が提案されてきている。特に、実空間内の平面上に配置された点滅する光ビーコン(点滅によりIDを発する)を3乃至4個観測し、IDとカメラとの位置関係を求め、あたかもCG(Computer Graphics)などの仮想的3次元物体が実世界上に配置されているかのように見せる技術や、2次元映像をあたかも実世界の物体上に表示しているかのように見せる技術などが提案されている。
【0004】
これらの画像合成技術においては、合成の背景となる実写画像である合成元画像と、CGや別の実写画像である合成元画像とが、いずれも焦点の合った画像であることを前堤としている。従って、もし、片方の合成元画像の焦点が外れているとすると、それらを合成した際に得られる合成結果画像は、不自然な違和感のある画像となってしまうという問題があった。
【0005】
この問題に対し、焦点が外れてぼけている画像に対しては、上記のオートフォーカス技術やマニュアルフォーカスによってカメラの焦点をあわせることにより、対象をボケない画像にして、実写画像の焦点を合わせることで、合成画像共々焦点の合った画像を合成するという方法や、絞りを絞るなどして、被写界深度(被写体となる空間の奥行き)を深くすることでぼけの少ない実写画像を得るといった方法が一般的である。
【0006】
また、合成する画像の各画素に対応した距離情報に基づいて、合成画像をぼかすことにより、合成される両方の画像が、ともに同程度ボケることで違和感の無い、なじみの良い合成画像を生成する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【0007】
また、実世界の画像からステレオ手法による距離画像を取得し、注視点(則距点)付近の画像は輪郭をシャープなまま残し、注視点とは距離の異なる部分は、注視点の距離との差に応じてぼかして提示することにより、立体感のある画像を表示する技術が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【0008】
【特許文献1】
特許第3217163号
【0009】
【特許文献2】
特開平6−169425号公報
【0010】
【特許文献3】
特許第3366894号
【0011】
【特許文献4】
特開2000−354257号公報、
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、既存のオートフォーカス技術においては、中央の1点ないし複数の決まった位置にある測距点にフォーカスを合わせるものが多く、実世界の光ビーコンに対して、フォーカスを合わせるということができなかった。このため、特に、3次元CGや2次元映像を、その光ビーコン上(複数の光ビーコンにより構成される面上)に合成しようとする場合、則距点となる光ビーコンに対して焦点が合っていることが必須となってしまうので、則距点となっていない光ビーコンにフォーカスを合わせた画像を用いて、その他の画像を合成すると違和感のある不自然な画像となってしまうという課題があった。
【0013】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、実世界に配した光ビーコンに対して正確にフォーカスを合わせる事ができるようにすることで、自然な違和感の無い合成画像を生成できるようにするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の焦点制御装置は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像手段と、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択手段と、選択手段により選択された送信装置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定手段と、距離測定手段で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
前記撮像手段により撮像された複数の送信装置の画像上の位置である撮像位置を検出する検出手段をさらに設けるようにさせることができ、距離測定手段には、選択手段により選択された送信装置の、検出手段により検出された撮像位置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定させるようにすることができる。
【0016】
前記選択手段により選択された、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかの送信装置に対応する2以上の送信装置の、検出手段により検出されたそれぞれの撮像位置に基づいて、画像上の対象までの距離を測定する測定位置を計算する測定位置計算手段とをさらに設けるようにさせることができ、距離測定手段には、測定位置計算手段によって計算された測定位置までの距離を、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離として測定させるようにすることができる。
【0017】
前記測定位置計算手段には、選択手段により選択された、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかの送信装置に対応する2以上の送信装置の、検出手段により検出された複数の送信装置の撮像位置の重心位置を測定位置として計算させるようにすることができる。
【0018】
前記複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶する送信装置位置情報記憶手段をさらに設けるようにさせることができ、測定位置計算手段には、選択手段により選択された送信装置に基づく2以上の送信装置の撮像位置、および、送信装置位置情報記憶手段に記憶された、選択手段により選択された送信装置に基づいた2以上の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算させるようにすることができる。
【0019】
前記複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの送信装置の空間内の位置情報を抽出するデータ解析手段とをさらに設けるようにさせることができ、送信装置位置情報記憶手段には、データ解析手段により抽出された複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶させるようにすることができる。
【0020】
前記撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、送信装置の属するグループの情報と共に記憶するグループ情報記憶手段と、選択手段によって選択された送信装置のグループに属する送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置をグループ情報記憶手段より抽出するグループ内要素抽出手段とをさらに設けるようにさせることができ、測定位置計算手段には、選択手段によって選択された送信装置のグループに属する複数の送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置、および、送信装置位置情報記憶手段に記憶された、複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算させるようにすることができる。
【0021】
前記撮像手段により撮像された、複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの送信装置の属するグループの情報を抽出するデータ解析手段とをさらに設けるようにさせることができ、グループ情報記憶手段には、撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、データ解析手段により抽出された送信装置の属するグループの情報と共に記憶させるようにすることができる。
【0022】
本発明の撮像装置は、請求項1に記載の焦点制御装置を備えることを特徴とする。
【0023】
本発明の焦点制御方法は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択ステップと、選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定ステップと、距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行うフォーカス制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0024】
本発明の第1の記録媒体のプログラムは、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択ステップと、選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定ステップと、距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行うフォーカス制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0025】
本発明の第1のプログラムは、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択ステップと、選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定ステップと、距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行うフォーカス制御ステップとを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0026】
本発明の画像処理装置は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像手段と、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択手段と、第1の選択手段により選択された送信装置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定手段と、第1の距離測定手段で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御手段と、撮像手段により撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力手段と、画像入力手段により入力されたその他の画像を加工する加工手段と、加工手段により加工されたその他の画像と、撮像手段により撮像された画像とを合成する合成手段と、合成手段により合成された画像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0027】
前記合成手段により合成されるその他の画像の合成位置を決定する合成位置決定手段をさらに設けるようにさせることができる。
【0028】
前記撮像手段により撮像された複数の送信装置の画像上の位置である撮像位置を検出する検出手段をさらに設けるようにさせることができ、第1の距離測定手段には、第1の選択手段により選択された送信装置の、検出手段により検出された撮像位置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定させるようにすることができる。
【0029】
前記第1の選択手段により選択された送信装置に基づく2以上の送信装置のそれぞれの撮像位置に基づいて、画像上の対象までの距離を測定する測定位置を計算する第1の測定位置計算手段とをさらに設けるようにさせることができ、第1の距離測定手段には、第1の測定位置計算手段によって計算された測定位置までの距離を、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離として測定させるようにすることができる。
【0030】
前記第1の測定位置計算手段には、複数の送信装置の、検出手段により検出された複数の送信装置の撮像位置の重心位置を測定位置として計算させるようにすることができる。
【0031】
前記複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶する送信装置位置情報記憶手段をさらに設けるようにさせることができ、第1の測定位置計算手段には、2以上の送信装置の、検出手段により検出された複数の送信装置の撮像位置、および、送信装置位置情報記憶手段に記憶された、複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算させるようにすることができる。
【0032】
前記撮像手段により撮像された、複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの送信装置の空間内の位置情報を抽出するデータ解析手段とをさらに設けるようにさせることができ、送信装置位置情報記憶手段には、データ解析手段により抽出された複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶させるようにすることができる。
【0033】
前記撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、送信装置の属するグループの情報と共に記憶するグループ情報記憶手段と、第1の選択手段によって選択された送信装置のグループに属する送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置をグループ情報記憶手段より抽出するグループ内要素抽出手段とをさらに設けるようにさせることができ、第1の測定位置計算手段には、第1の選択手段によって選択された送信装置のグループに属する複数の送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置、および、送信装置位置情報記憶手段に記憶された、複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算させるようにすることができる。
【0034】
前記撮像手段により撮像された、複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの送信装置の属するグループの情報を抽出するデータ解析手段とをさらに設けるようにさせることができ、グループ情報記憶手段には、撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、データ解析手段により抽出された送信装置の属するグループの情報と共に記憶させるようにすることができる。
【0035】
前記撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第2の選択手段をさらに設けるようにさせることができ、グループ内要素抽出手段には、第2の選択手段によって選択された送信装置のグループに属する送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置もグループ情報記憶手段より抽出させるようにすることができる。
【0036】
前記第2の選択手段によって選択された送信装置のグループに属する複数の送信装置の、撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置、および、送信装置位置情報記憶手段に記憶された、複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいてその他の画像が合成される位置を計算する第2の測定位置計算手段と、その他の画像が合成される位置までの距離を測定する第2の距離測定手段と、第1の距離測定手段により測定された距離と、第2の距離測定手段により測定された距離との差分を計算する差分計算手段とをさらに設けるようにさせることができ、加工手段には、差分計算手段により計算された差分に基づいて、画像入力手段により入力されたその他の画像を加工させるようにすることができる。
【0037】
前記加工手段には、差分計算手段により計算された差分に基づいて、画像入力手段により入力されたその他の画像をぼかし加工させるようにすることができる。
【0038】
本発明の画像処理方法は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップと、第1の選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定ステップと、第1の距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御ステップと、撮像ステップの処理で撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力ステップと、画像入力ステップの処理で入力されたその他の画像を加工する加工ステップと、加工ステップの処理で加工されたその他の画像と、撮像ステップの処理で撮像された画像とを合成する合成ステップと、合成ステップの処理で合成された画像を表示する表示ステップとを含むことを特徴とする。
【0039】
本発明の第2の記録媒体のプログラムは、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップと、第1の選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定ステップと、第1の距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御ステップと、撮像ステップの処理で撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力ステップと、画像入力ステップの処理で入力されたその他の画像を加工する加工ステップと、加工ステップの処理で加工されたその他の画像と、撮像ステップの処理で撮像された画像とを合成する合成ステップと、合成ステップの処理で合成された画像を表示する表示ステップとを含むことを特徴とする。
【0040】
本発明の第2のプログラムは、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップと、第1の選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定ステップと、第1の距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御ステップと、撮像ステップの処理で撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力ステップと、画像入力ステップの処理で入力されたその他の画像を加工する加工ステップと、加工ステップの処理で加工されたその他の画像と、撮像ステップの処理で撮像された画像とを合成する合成ステップと、合成ステップの処理で合成された画像を表示する表示ステップとを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0041】
本発明の焦点制御装置および方法、並びに第1のプログラムにおいては、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置が撮像され、撮像された複数の送信装置のうちのいずれかが選択され、選択された送信装置に基づいて、撮像された画像上の対象までの距離が測定され、測定された距離に基づいて、焦点を合わせる制御が行われる。
【0042】
本発明の画像処理装置および方法、並びに第2のプログラムにおいては、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置が撮像され、撮像された複数の送信装置のうちのいずれかが選択され、選択された送信装置に基づいて、撮像された画像上の対象までの距離が測定され、測定された距離に基づいて、焦点を合わせる制御が行われ、撮像された画像とは異なる、その他の画像が入力され、入力されたその他の画像が加工され、加工されたその他の画像と、撮像された画像とが合成され、合成された画像が表示される。
【0043】
本発明の焦点制御装置、または、画像処理装置は、独立した装置であっても良いし、画像処理を行うブロックであっても良い。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0045】
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加される発明の存在を否定するものではない。
【0046】
即ち、本発明の焦点制御装置は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置(例えば、図1の光ビーコン2−1乃至2−N)を撮像する撮像手段(例えば、図1のID認識カメラ11)と、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択手段(例えば、図1のフォーカス位置選択部13)と、選択手段により選択された送信装置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定手段(例えば、図1の距離測定部17)と、距離測定手段で測定された距離に基づいて、焦点を合わせるようにする制御する焦点制御手段(例えば、図1のフォーカス制御部19)とを備えることを特徴とする。
【0047】
本発明の焦点制御相方法は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップ(例えば、図11のステップS1の処理)と、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択ステップ(例えば、図11のステップS3,S4の処理)と、選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定ステップ(例えば、図11のステップS7の処理)と、距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、焦点を合わせるようにする制御するフォーカス制御ステップ(例えば、図11のステップS8の処理)とを含むことを特徴とする。
【0048】
本発明の画像処理装置は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置(例えば、図14の光ビーコン2−1乃至2−8)を撮像する撮像手段(例えば、図14のID認識カメラ221)と、撮像手段により撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択手段(例えば、図14のフォーカス位置選択部223)と、第1の選択手段により選択された送信装置に基づいて、撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定手段(例えば、図14の距離測定部227)と、第1の距離測定手段で測定された距離に基づいて、焦点を合わせるようにする制御する焦点制御手段(例えば、図14のフォーカス制御部229)と、撮像手段により撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力手段(例えば、図14の画像入力部256)と、画像入力手段により入力されたその他の画像を加工する加工手段(例えば、図14のぼかし処理部257)と、加工手段により加工されたその他の画像を、撮像手段により撮像された画像に合成する合成手段(例えば、図14の画像合成部259)と、合成手段により合成された画像を表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0049】
本発明の画像処理方法は、所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップ(図11のフローチャートのステップS1の処理)と、撮像ステップの処理で撮像された複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップ(図11のフローチャートのステップS3,S4の処理)と、第1の選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定ステップ(図11のフローチャートのステップS7の処理)と、第1の距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、焦点を合わせるようにする制御する焦点制御ステップ(図11のフローチャートのステップS8の処理)と、撮像ステップの処理で撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力ステップ(図15のフローチャートのステップS42,S43の処理)と、画像入力ステップの処理で入力されたその他の画像を加工する加工ステップ(図15のフローチャートのステップS49の処理)と、加工ステップの処理で加工されたその他の画像を、撮像ステップの処理で撮像された画像に合成する合成ステップ(図15のフローチャートのステップS51の処理)と、合成ステップの処理で合成された画像を表示する表示ステップ(図15のフローチャートのステップS52の処理)とを含むことを特徴とする。
【0050】
図1は、本発明を適用した撮像部1の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0051】
撮像部1は、画像を撮像すると共に、撮像した領域に光ビーコン2−1乃至2−Nを含む場合、光ビーコン2−1乃至2−Nの点滅パターンにより取得されるIDデータに基づいて、予め記憶されている光ビーコン2−1乃至2−Nの情報からフォーカスを制御する。
【0052】
光ビーコン2−1乃至2−Nは、所定の発光パターンで光を発することによりデータを送信するものであり、データを送信する送信装置として機能する。このデータは、IDデータと呼ばれるものであり、光ビーコン2−1乃至2−Nをそれぞれ識別するものであるが、転送可能なデータ量に余裕があるため、その他のデータを含めて送信することも可能である。例えば、IDデータに含められるデータとしては、コンテンツデータ(画像データ、音声データ、または、テキストデータなど)、リンク先データ(URL(Uniform Resource Locator)、アドレス、ホストネームなどのデータ)、および、自らが所属するグループを識別するグループ識別データなどがあるが、これらに限るものではなく、電子データとして管理できるデータであれば含めて送信することが可能である。このように、光ビーコン2−1乃至2−4は、その発光パターンを変化させることによりIDデータのみならず、様々なデータを送信することができる。尚、ここでは、IDデータに、各光ビーコン2−1乃至2−Nのそれぞれの空間内の位置を示す情報(空間内の位置を示す座標)も含まれている。
【0053】
また、ここでいう自らが所属するグループを識別するグループ識別データとは次のようなものである。例えば、図1においては、点線で囲まれる、複数の光ビーコン2の群はグループと称され、これらのグループを識別するデータがグループ識別データとなる。したがって、今の場合、光ビーコン2−1乃至2−4は、同一のグループに属しているので、同一のグループ識別データを含んだ点滅パターンで発光する。
【0054】
光ビーコン2−1乃至2−Nは、現実空間内の所定の位置に配置されている。尚、以下の説明において、光ビーコン2−1乃至2−Nを特に区別する必要がないとき、単に、光ビーコン2と称する。
【0055】
撮像部1のID(Identifier)認識カメラ11は、撮像した画像データを表示部3とID情報解析部12に出力すると共に、撮像された光ビーコン2から発せられている発光パターンからIDデータと位置データを取得し、ID情報解析部12に出力する。また、ID認識カメラ11の光学ユニット11aは、複数のレンズや、それらのレンズを駆動させてフォーカス制御部19を制御する機構を備えており、フォーカス制御部19から供給される制御信号に基づいて、焦点位置を制御する(フォーカスを制御する)。
【0056】
ID情報解析部12は、ID認識カメラ11より取得されたIDデータと位置データを解析して、各光ビーコン2のIDデータに含まれているグループ識別情報、および、各光ビーコン2に対応する撮像された画像上の撮像位置情報を、撮像された画像から求め、フォーカス位置選択部13、および、グループ情報記憶部14に出力すると共に、IDデータに含まれている各光ビーコン2の空間上の位置情報を光ビーコン位置記憶部18に出力する。
【0057】
フォーカス位置選択部13は、キーボード、マウス、タブレットボタン、または、ジョイスティックなどにより構成され、ユーザが表示部3に表示される画像をみながら、自らが焦点を合わせたい位置に存在する、または、その付近に存在する光ビーコン2を選択するとき操作される。フォーカス位置選択部13は、ユーザによる操作内容に対応して、選択された光ビーコン2を指定する信号(選択された光ビーコンのIDを示す信号)を生成して、グループ内要素抽出部15に出力する。
【0058】
グループ情報記憶部14は、ID情報解析部12より供給された光ビーコン2のそれぞれを識別する情報、それぞれの光ビーコン2の所属するグループ識別情報および、撮像された画像上の位置情報を記憶する。
【0059】
グループ内要素抽出部15は、フォーカス位置選択部13より供給されたユーザにより選択されている光ビーコン2のグループ識別情報と同一の全ての光ビーコン2の撮像画像上の位置情報を、グループ情報記憶部14より抽出し、距離測定位置計算部16に出力する。
【0060】
距離測定位置計算部16は、グループ内要素抽出部15より供給されてくるユーザにより選択された光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報に基づいて、空間内の焦点を合わせる距離測定位置、すなわち、測距点となる画像上の位置(座標)を計算し、計算により求められた距離測定位置(測距点の画像上の座標)の情報と共に、グループ内要素抽出部15より供給されてきたユーザにより選択された光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報を距離測定部17に出力する。尚、距離測定位置の計算方法については後述する。
【0061】
距離測定部17は、距離測定位置計算部16を介して供給されてくるユーザにより選択された光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報(撮像された画像上の座標)と、光ビーコン位置記憶部18に記憶されている各光ビーコン2の空間内の位置情報(空間内の座標)に基づいて、撮像部11からフォーカス位置として選択された光ビーコン2と同一グループに属する複数の光ビーコン2から構成される面(の重心位置:距離測定位置)までの距離(フォーカス距離)を求めてフォーカス制御部19に出力する。
【0062】
フォーカス制御部19は、距離測定部17より供給されてくるフォーカス距離(焦点を合わせる位置までの距離)に基づいて、光学ユニット11aを制御する信号を光学ユニット11aに供給し、光学ユニット11aの焦点距離を制御する(フォーカス制御を実行する)。
【0063】
ここで、図2を参照して、ID認識カメラ11の詳細な構成について説明する。イメージセンサ31の受光部41は、撮像される対象となる撮像領域3の光を電気信号に光電変換した後、演算部42に出力する。また、受光部41の受光素子51は、CMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)素子からなり、従来のCCD(Charge Coupled Device)素子よりも高速に動作することができる。より詳細には、受光素子51が、撮像される対象となる撮像領域3の光を光電変換し、増幅器52に出力する。増幅器52は、受光素子51より入力される光電変換された電気信号を増幅して、演算部42に出力する。
【0064】
演算部42の記憶部61は、受光部41より入力された増幅されている電気信号を記憶し、適宜比較部62に出力する。比較部62は、記憶部61に記憶された電気信号の値に基づいて、演算処理を行い、演算結果を所定のリファレンス値(=基準信号レベル)と比較して、比較結果を出力部63に出力する。出力部63は、比較結果に基づいてセンサ出力信号を生成してデータ生成部32に出力する。但し、演算部42の処理内容は、画像モードとIDモードの2つの動作モードにより異なる。尚、この2つの異なる動作モードによる演算内容の詳細については後述する。
【0065】
データ生成部32の画像デコード処理部71は、画像モードの場合、センサ出力信号をデコード処理して撮像画像を生成して、画像合成部14に出力する。また、IDモードの場合、IDデコード処理部72は、センサ出力信号をデコード処理してIDデータと位置データを生成し、表示位置取得部12、リンク先データ解析部16、およびID画像変換部20に出力する。
【0066】
次に、図3を参照して、画像デコード処理部71の詳細な構成について説明する。画像デコード処理部71の画素値決定部81は、センサ出力信号に基づいて画素値を決定し、フレームメモリ82の対応する画素位置に決定した画素値を記憶させる。フレームメモリ82は、1フレーム分の画素値を記憶するメモリであり、画素位置毎に画素値を記憶する。
【0067】
出力部83は、フレームメモリ82に1フレーム分の画素値が記憶されたとき、順次画像データとして読出し、出力する。
【0068】
次に、図4を参照して、IDデコード処理部72の詳細な構成について説明する。IDデコード部101のIDデコード回路111は、IC(Integrated Circuit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのデバイスにより構成されており、イメージセンサ31から入力されるセンサ出力信号より各画素のIDデータを復元する。このIDデコード回路111は、処理能力が十分であれば、マイクロプロセッサやDSP(Digital Signal Processor)によってソフトウェアで構成するようにしても良い。
【0069】
フラグレジスタ112は、IDデータをデコードするために必要なフラグ類を記憶するためのレジスタであり、データレジスタ113は、デコード途中またはデコードを完了したIDを記憶しておくためのレジスタである。
【0070】
尚、図4においては、IDデコード部101は、1個のみが示されているが、処理速度の要求により、例えば、各画素毎に設けるようにしてもよいし、垂直方向、または、水平方向のライン毎に設けるようにしても良い。
【0071】
タイミング制御部102は、IDデコード処理部72の全体の動作に必要なタイミングを制御するタイミング制御信号を出力する。より具体的には、タイミング制御部102は、IDデコード回路111とセンサ出力信号のタイミングの同期をとり、所望のセンサ出力信号に対して、対応するフレームメモリ103のフラグデータをフラグレジスタ112に、IDデータをデータレジスタ113に、それぞれロードして、IDデコード処理を進めるためのタイミング制御信号を生成し、IDデコード部101(のIDデコード回路111、フラグレジスタ112、および、データレジスタ113)に供給する。また、このとき、タイミング制御部102は、フレームメモリ103へのアドレス信号、リードライトなどのタイミング制御信号を生成し供給する。さらに、タイミング制御部102は、重心計算部104のIDレジスタ121、および、ID重心計算回路122、並びに、ID座標格納メモリ105のタイミング制御を行うタイミング制御信号を生成して供給する。
【0072】
フレームメモリ103は、受光素子51、または演算部42毎に演算されたセンサ出力信号がデコードされたIDデータとフラグデータを格納するメモリであり、イメージセンサ31が1画素につき1個の演算部42をもつ場合には、センサの画像サイズであるM画素×N画素と同じサイズとなり、データ幅はフラグレジスタ112とデータレジスタ113のビット幅の和で構成される。図4においては、各画素の位置に対応する座標が、I軸とJ軸により示されており、それぞれの座標位置にIDデータとフラグデータが格納される。
【0073】
重心計算部104は、同一のIDデータを持つ撮像画像上の画素の重心位置の座標を求め、IDデータに、光ビーコン2の検出位置としての位置データ(=光ビーコン2の撮像画像上の位置データ)を付して出力する。より詳細には、重心計算部104のIDレジスタ121は、タイミング制御部102より入力される所定のIDデータがデコード部101よりデコードされたことを示すタイミング制御信号によりフレームメモリ103に今記憶されたIDデータを読出し、ID重心計算回路122に出力する。ID重心計算回路122は、入力されたIDデータ毎に、対応する画素の座標位置のI座標とJ座標、並びにデータの個数を順次加算してID座標格納メモリ105に記憶させる。また、ID重心計算回路122は、フレームメモリ103に1フレーム分のデータが格納されたとき、ID座標格納メモリ105よりID毎にI座標の和とJ座標の和を、データの個数で割ることにより重心位置の座標を求めて、IDデータと共に出力する。
【0074】
次に、図5,図6を参照して、光ビーコン2の構成について説明する。
【0075】
図5の光ビーコン2は、送信データ保存用メモリ151、点滅制御部152、発光部153から構成される。送信データ保存メモリ151は、予め送信するためのデータを記憶しており、適宜読み出して点滅制御部152に出力する。点滅制御部152は、発信器とIC,ASIC,FPGA、ワンチップマイコンなどのデジタル回路によって構成されており、送信データ保存用メモリ151に記憶されたデータの内容に基づいて、点滅パターンを発生させると共に、発生された点滅パターンで発光部153を発光させる。発光部153は、高速に点滅することができる光源であれば良く、出力波長もセンサが反応する範囲であれば良い。また、発光部153が発する光は、可視光だけではなく、赤外域などでもよく、応答速度や、寿命の点から、LED(Light Emission Diode)は最適な光源の1つであるといえる。
【0076】
また、図6は、図示せぬネットワークを介して他の装置と通信することによりデータを可変とすることが可能な光ビーコン2のその他の構成を示している。このため、図6においては、送信データ保存用メモリ151に替えて、データ送受信部161が設けられている。ここでネットワークとは、有線・無線の通信回線、例えば電話回線、ISDN、RS−232C、RS−422、Ethernet(R)(10base−T,100base−T)、USB(Universal Serial Bus)、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394、IEEE802.11a、IEEE802.11b、BlueToothなどの通信手段により他の装置とデータ通信ができる環境をいう。また、データ送受信部161は、この通信手段に対応するデータ通信用IC及びドライバから構成されており、ネットワークを介して受信した光ビーコン2の送信データを、点滅制御部152に出力する。点滅制御部152は、送信データに基づいて、点滅パターンを発生し、データに応じた点滅パターンで発光部153を発光させる。
【0077】
次に、ID認識カメラ11の動作について説明する。
【0078】
受光部41の受光素子51は、光を光電変換し、変換した電気信号を増幅部52に出力する。増幅部52は、電気信号を増幅して演算部42に出力する。演算部42の記憶部61は、受光部41より入力された電気信号を順次記憶して、4フレーム分の電気信号を記憶し、いっぱいになると、最も古いフレームの電気信号を消去して、最新のフレームの電気信号を記憶する処理を繰り返して、常に最新の4フレーム分の電気信号を記憶しており、その4フレーム分の電気信号を比較部62に出力する。
【0079】
比較部62の動作は、画像モードとIDモードにより異なる。この動作モードは、例えば、図7で示すように図示せぬ制御装置により、所定の時間間隔で交互に切り替えるようにしてもよい。また、画像モードとIDモードがそれぞれ30fps(frame per second)や60fpsといった従来のフレームレートで切り替えられるようにしても良い。さらに、IDモードには、IDデータをデコードするIDデコード処理区間と、デコードされたIDデータを持つ画素の座標位置としての位置データを求めるID重心計算区間がある。
【0080】
尚、図7においては、画像モードとIDモードが同時間の場合を示しているが、それぞれの動作モードの時間は、同時間でも良いし、同時間でなくてもよい。また、図7の下段で示すように、各画像モードの後のタイミングでは、画像デコード処理部71により、センサ出力信号がデコードされて撮像画像の画像データが出力され、IDモードの後のタイミングで、IDデコード処理部72により、センサ出力信号がデコードされてIDデータと位置データが出力される。
【0081】
まず、画像モードの場合の動作について説明する。
【0082】
画像モードの場合、イメージセンサ31の比較部62は、各画素の受光部41で検出した輝度を示す信号レベル(記憶部61に記憶された電気信号)を、基準信号レベルと比較して、図8で示すように、基準信号レベルよりも低くなったときに、図9で示すようにアクティブになるような信号(図9中の1の信号)を出力する。
【0083】
ここで、図8は、輝度信号レベルを示しており、図9は、センサ出力信号を示している。輝度信号レベルは、実質的に受光素子51の充電電圧の変化を示している。受光素子51は、所定のタイミングで充電される電圧と逆極性の所定のリセットレベルの電圧が印加され、その後のタイミングから受光素子により蓄積される電荷量に対応して電圧レベルが低下する。従って、図8においては、時刻0において蓄積される電荷は0であるので、輝度信号レベルは、リセットレベル(所定のレベル)となっている。この状態から時間が経過するに従って、電荷が蓄積されて、輝度信号レベルが低下する。今の場合、図8中のHで示す直線が、比較的輝度信号レベルの高い(明るい)画素値として、Lで示す直線が、比較的輝度信号レベルの低い(暗い)画素値として示されている。
【0084】
画素値のレベルが高い輝度信号レベルの変化Hは、時刻0から時間T(H)だけ経過したタイミングである時刻T(H)において、基準信号レベルに達する電荷が蓄積されていることが示されている。一方、画素値のレベルが低い輝度信号レベルの変化Lは、時刻0から時間T(L)だけ経過したタイミングである時刻T(L)において、基準信号レベルに達する電荷が蓄積されていることが示されている。
【0085】
すなわち、図8で示すように、明るい画素ほど基準信号レベルに達する時間が短く(図中T(H))、暗い画素ほど基準信号レベルに達する時間(図中T(L))が長くなる(T(H)<T(L))。比較部62は、実際の受光部41より出力される各画素の電気信号(輝度信号)が、前記基準信号レベルに達したかどうかの比較結果(コンパレータ出力)を図9で示すように2値のセンサ出力信号として出力する。このような処理により、イメージセンサ31は、画像を高速に撮像して基準信号との比較演算を行い、1画面(フレーム)分の結果をセンサ出力信号として出力する。
【0086】
さらに、画像デコード処理部71の画素値決定部81は、この時間T(H),T(L)を計測するために、このイメージセンサ31が1画面単位で出力する結果を、フレーム単位でカウントし、各画素で何番目のフレームでセンサ出力信号が図9で示すようにアクティブになるかを示すセンサ出力信号をエンコードして画像データとして出力する。今の場合、センサ出力信号は、時刻T(H)が、フレーム数F(H)であり、時刻T(L)が、フレーム数F(L)である。
【0087】
すなわち、画像モードの場合、画像デコード処理部71の画素値決定部81が、このセンサ出力信号を正しい明るさの値に変換するために、この基準信号に到達するまでの時間(フレーム数)の逆数を各画素毎に計算することで、センサ出力信号を画像データにデコードし、フレームメモリ82に記憶させる。そして、1フレーム分の画像データが蓄積された時、出力部83は、フレームメモリ82に記憶された画素値を画像データとして順次読出して出力する。この動作により、ID認識カメラ11は、画像モードにおいて画像データを出力することができる(詳細は、48Kframes/s CMOS Image Sensor for Real−time 3−D Sensing and Motion Detection” ISSCC Digest of Technical Papers, pp.94−95, Feb.2001、または、特開2001−326857を参照されたい)。
【0088】
一方、動作モードがIDモードの場合、比較部62は、記憶部61に記憶されている時間的に連続する4フレーム分の電気信号を輝度信号として以下の式(1)のような演算処理を実行する。
V(N)=F(N)+F(N−1)−F(N−2)−F(N−3)・・・(1)
【0089】
ここで、Nはフレーム番号を表し、V(N)は、Nフレーム目の輝度値が入力された時点での比較値を示し、F(N)はNフレーム目の受光部41に蓄積された輝度を示す。この演算により、光の変化を検出することができるため、その演算結果をセンサ出力信号としてデータ生成部32に出力する。データ生成部32は、このセンサ出力信号を用いて、後述するIDデコード処理を行うことで、点滅パターンからなるIDデータを復元し、光ビーコン2からのIDデータを生成することが可能となる。
【0090】
尚、比較部62の演算方法は、式(1)に限るものではなく、他の演算(1次微分や2値化画像の比較など)によって実現するようにしてもよいが、以下の説明においては、光変化の検出の安定性の高い、式(1)を用いて説明するものとする。
【0091】
ここで、IDデコード処理部72の動作について説明する。
【0092】
IDデコード部101のIDデコード回路111は、タイミング制御部102からのセンサ出力信号のタイミングの同期を図るためのタイミング制御信号に基づいて、イメージセンサ31から入力されるセンサ出力信号より各画素のIDデータを復元する。この際、IDデコード回路111は、タイミング制御信号に応じて、フラグレジスタ112を制御して、フレームメモリ103にロードされたフラグデータを用いて、センサ出力信号からIDデータをデコードし、デコード途中またはデコードを完了したIDをデータレジスタ113に記憶させる。
【0093】
さらに、フレームメモリ103は、これらのデコード処理がなされたフラグデータとIDデータを対応する座標位置に格納する。
【0094】
重心計算部104のIDレジスタ121は、タイミング制御部102より入力される所定のIDデータがデコード部101よりデコードされたことを示すタイミング制御信号により、フレームメモリ103に今記憶されたIDデータの情報をID重心計算回路122に読み出させる。
【0095】
ID重心計算回路122は、読み出したIDデータに対応する画素の座標位置のI座標とJ座標を順次加算して、これに画素の個数の情報を付してID座標格納メモリ105に記憶させ、この処理を繰り返す。
【0096】
そして、フレームメモリ103に1フレーム分のデータが格納されたとき、ID重心計算回路122は、ID座標格納メモリ105よりID毎にI座標の和とJ座標の和を、データの個数で割ることにより重心位置の座標を位置データとして求めて、対応するIDデータと共に出力する。
【0097】
以上の動作により、例えば、図10で示すように、2個の光ビーコン2−1,2−2が、点滅しながら発光してデータを送信する場合、ID認識カメラ11には、図10上部に示すような現実空間上の光ビーコン2−1,2−2の物理的な位置に応じた、撮像画像上の位置の画素で光の信号を受光する。例えば、光ビーコン2−1から発せられた光が座標位置(10,10)の受光素子51で受光されるものとし、光ビーコン2−2から発せられた光が座標位置(90,90)の受光素子51で受光されるものとする。このとき、各受光部41の座標位置(10,10)と(90,90)の受光素子51では、それぞれが光ビーコン2−1と2−2の点滅パターンにより受光強度(明るさ)の時間的変化として信号を受信することができる。今の場合、座標(10,10)の位置データに対応する画素は、IDデータとして「321」が、座標(90,90)の位置データに対応する画素は、IDデータとして105がデコード結果として求められている。
【0098】
結果として、この受光強度の変化を上述の式(1)などにより2値化することにより1/0のビット列からなるIDデータを取得する事ができる。
【0099】
尚、図1で示される光ビーコン2と撮像部1は、相互に機能することにより撮像処理を実現させることになるので、撮像システムを構成しているとも言える。
【0100】
次に、図11のフローチャートを参照して、撮像部1によるフォーカス制御処理について説明する。
【0101】
ステップS1において、ID認識カメラ11は、例えば、図1で示すように、撮像領域を撮像し、その中に含まれる光ビーコン2−1乃至2−NのIDデータとその位置データを取得すると共に、撮像画像の画像データを生成し、IDデータ、および、位置データをID情報解析部12に、撮像した画像データを表示部3、および、ID情報解析部12にそれぞれ出力する。このとき、表示部3は、入力された画像データに対応する画像を表示する。
【0102】
ステップS2において、ID情報解析部12は、ID認識カメラ11より入力されたIDデータ、および、位置データ、並びに撮像された画像データに基づいて、各光ビーコン2のID、空間内の位置情報、撮像された画像上の撮像位置情報、および、グループ識別情報を取得し、取得したID、撮像された画像上の位置情報、および、各光ビーコン2のグループ識別情報をフォーカス位置選択部13、および、グループ情報記憶部14に供給して記憶させると共に、各光ビーコン2の空間内の位置情報を光ビーコン位置情報記憶部18に供給し、記憶させる。
【0103】
ステップS3において、フォーカス位置選択部13は、フォーカス位置が選択されたか否かを判定する。すなわち、フォーカス位置選択部13は、ユーザが表示部3に表示された画像を見ながら、撮像された光ビーコン2のうちで、自らがフォーカスを合わせたいと思う画像上の位置に最も近い光ビーコン2を、キーボードなどを操作して図示せぬ画像上のポインタなどが操作されることにより選択されたか否かを判定する。
【0104】
ステップS3において、ユーザが、フォーカス位置選択部13を操作して、撮像された画面上のいずれかの光ビーコン2が選択されていないと判定された場合、その処理は、ステップS1に戻り、いずれかの光ビーコン2が選択されるまで、ステップS1乃至S3の処理が繰り返される。
【0105】
ステップS3において、ユーザが、フォーカス位置選択部13を操作して、撮像された画面上のいずれかの光ビーコン2が選択された場合、ステップS4において、フォーカス位置選択部13は、撮像された画像上のいずれかの光ビーコン2が選択されたと判定し、ユーザにより選択されたフォーカス位置に最も近い光ビーコン2のIDをグループ内要素抽出部15に出力し、その処理は、ステップS5に進む。
【0106】
ステップS5において、グループ内要素抽出部15は、フォーカス位置選択部13より供給された、選択された光ビーコン2のID情報に基づいて、フォーカス位置選択部13がユーザによって操作されて、選択された光ビーコン2のグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の画像上の撮像位置情報をグループ情報記憶部14より抽出し、距離測定位置計算部16に出力する。
【0107】
すなわち、例えば、図1で示される光ビーコン2−1乃至2−4が同一のグループであり、その他の光ビーコン2−5乃至2−Nがその他のグループである場合、表示部3に表示された光ビーコン2の画像を見ながら、ユーザがフォーカス位置選択部13を操作して、自らのフォーカスを定めたい位置の最も近い光ビーコン2として、光ビーコン2−1を選択したとき、フォーカス位置選択部13は、選択された光ビーコン2−1のIDの情報をグループ内要素抽出部15に出力する(ステップS4の処理)。
【0108】
さらに、グループ内要素抽出部15は、この選択された光ビーコン2−1を識別するIDに基づいて、選択された光ビーコン2−1と同一のグループ識別情報を持つ全ての光ビーコン2、すなわち、今の場合、光ビーコン2−1乃至2−4の撮像画像上の撮像位置情報を読み出して、距離測定位置計算部16に出力する。
【0109】
ステップS6において、距離測定位置計算部16は、グループ内要素抽出部15より供給された、ユーザにより選択された光ビーコン2と同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報から、距離を測定する位置を計算し、求められた距離測定位置の情報(画像上の位置情報)を距離測定部17に供給する。
【0110】
より詳細には、距離測定位置計算部16は、グループ内要素抽出部15より供給された、ユーザにより選択された光ビーコン2のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報から、その重心位置を求めて、求められた重心位置を距離測定位置の位置情報として距離測定部17に供給する。
【0111】
すなわち、今の場合、図1で示される光ビーコン2−1が選択されており、同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報として、光ビーコン2−1乃至2−4の撮像された画像上の位置情報が供給されている。光ビーコン2−iの画像上の位置情報が座標(Xi,Yi)であるとすれば、距離測定位置となる重心位置(XG,YG)は、以下の式(2)により求められる。
【数1】
【0112】
ステップS7において、距離測定部17は、ユーザにより選択された光ビーコン2付近までの焦点距離、すなわち、ユーザにより選択された光ビーコン2のグループに属する全ての光ビーコン2からなる面上の上述の距離計測位置までの距離(:フォーカス距離)を計算し、計算結果をフォーカス制御部19に供給する。
【0113】
ここで、図12のフローチャートを参照して、距離測定部17によるフォーカス距離計算処理について説明する。
【0114】
ステップS21において、距離測定部17は、ID認識カメラ11の測定位置を基準とした座標系を、空間位置(光ビーコン2の位置を特定する空間内の位置)を特定する座標系に変換する変換行列と、ID認識カメラ11の光学ブロック11aに採用されているレンズの持つ焦点距離固有値fを求める。尚、以下においては、ID認識カメラ11の測定位置を基準とした座標系をカメラ座標と称し、空間位置を特定する座標系をワールド座標と称し、さらに、変換行列を単に行列Uと称する。
【0115】
従って、距離測定部17は、ステップS21において、カメラ座標とワールド座標の関係を示す行列Uと焦点距離固有値fを求める。
【0116】
より詳細には、今の場合、距離測定部17は、空間内の座標が既知である4個の光ビーコン2−1乃至2−4のワールド座標系の位置から、それらのカメラ座標系における重心位置を求め、その重心位置までの距離を求める。
【0117】
尚、以下の説明においては、図13で示されるように、ID認識カメラ11を基準としたカメラ座標系を(xc,yc,zc)とし、撮像された画像上の座標系を(X,Y)、空間内の位置を示すワールド座標系を(xw,yw,zw)とそれぞれ定義する。ここで、これらの座標系の関係は、以下の式(3)で表される。
【0118】
【数2】
【0119】
ここで、Uは上述した行列Uであり、ワールド座標系Wとカメラ座標系Cの変換行列である。そこで、式(3)は、C,U,Wのそれぞれの詳細を示すと以下の式(4)となる。
【0120】
【数3】
【0121】
さらに、画像上の座標は、以下のような関係となる。
【数4】
【0122】
ここで、fは、焦点距離固有値であり、光学ブロック11aで採用されている図示せぬレンズに固有の値である。
【0123】
従って、4個の光ビーコン2−1乃至2−4のワールド座標系における座標(xw,yw,zw)が既知であるので(今の場合、光ビーコン2の点滅パターンからID認識カメラ11により、それぞれの光ビーコン2のワールド座標系の位置が取得されているので)、この行列Uを求めることが可能である。
【0124】
ここで、光ビーコン2−1乃至2−4が平面上に置かれているとすると、Zw=0とすることができる。したがって、上記の式(4)は、以下の式(6)のように変形することが可能となる。
【0125】
【数5】
【0126】また、行列Uはスケールファクタを含んでいるので、式(6)の行列要素であるu34を1とすることで、式(6)における未知数は8個である。ここで、ID認識カメラ11で観察された4点の光ビーコン2−iの点滅により送信されている個々のワールド座標系の座標pwiは、pwi=(xwi,ywi,0)(i=1・・・4)であり、それぞれに対応する画像上に投影された光ビーコン2−iの座標Piは、Pi=(Xi,Yi)であり、それぞれ既知であるので、これらを式(6)に代入することで、行列Uを求めることが可能になる。以上で、カメラ座標系Cとワールド座標系Wの位置関係が求めることができる。
【0127】
次に、画像上の座標系(X,Y)とワールド座標系との位置関係を求めるために、焦点距離固有値fを求める方法について説明する。ここで、式(6)は、焦点距離固有値fを行列Uの要素に含めた形とすることにより、以下の式(7)のように変形することができる。
【0128】
【数6】
【0129】
ここで、式(7)におけるX,Yは、それぞれ以下の式(8)の関係を有する。
【0130】
【数7】
【0131】
式(6)と式(7)の関係から、行列Vと行列Uの関係は、次に示す式(9)のような関係となる。
【0132】
【数8】
【0133】
さらに、式(7)は、以下の式(10)のように変形できる。ここで、u1,u2,u4は3次元空間を張る基底直交ベクトルである。
【0134】
【数9】
【0135】
u1,u2,u3は3次元空間上の直交基底ベクトルであるので、u3を以下の式(11)のように定義することができる。
【0136】
【数10】
【0137】
u1とu2は基底ベクトルであるから、次の2式の関係が成り立つ。
【0138】
【数11】
【0139】
【数12】
【0140】
したがって、焦点距離固有値fは、式(9)と式(12)の関係から、以下の式(14)の関係が成立することになる。
【0141】
【数13】
【0142】
また、式(9)と式(13)の関係から、以下の式(15)の関係が成立することなる。
【0143】
【数14】
【0144】
従って、距離測定部17は、上記の式(14)、または、式(15)、並びに、式(9)の関係から、ID認識カメラ11の測定位置を基準とした座標系を、空間位置(光ビーコン2の位置を特定する空間内の位置)を特定する座標系に変換する変換行列Uと、ID認識カメラ11の光学ブロック11aに採用されているレンズの持つ焦点距離固有値fを求める。
【0145】
すなわち、距離測定部17は、光ビーコン2−iの撮像位置をPi=(Xi,Yi)とすると、光ビーコン位置記憶部18に記憶されている、光ビーコン2−iのワールド座標を読み出す。尚、読み出した光ビーコン2−iのワールド座標がpwi=(xwi,ywi)と示すものとする。
【0146】
さらに、距離測定部17は、式(3)の行列WとCそれぞれに、上記ワールド座標pwdと対応する画像上のPdとを4点ずつ代入することにより、行列Uを求める。
【0147】
より詳細には、撮像された画像上にある同一のグループに属する光ビーコン2−1乃至2−4のワールド座標pwi=(xwi,ywi,0)と、それに対応する光ビーコン2−1乃至2−4の撮像位置Pi=(Xi,Yi)との関係は、式(7),式(8)で与えられるので、距離測定部17は、以下の式(16),式(17)のように展開する。
【0148】
【数15】
【0149】
【数16】
【0150】
ここで、要素v33はスケールファクタを持つため、v33=1と置き、画像上にある光ビーコン2−iのワールド座標pwi=(xwi,ywi,0)と、それに対応する、光ビーコン2−iの撮像位置Pi=(Xi,Yi)を光ビーコン2−1乃至2−4の4点について代入すると、以下の式(18)が成り立つので、距離測定部17は、以下の式(18)の両辺に逆行列を乗じて、式(19)のようにして展開し、行列要素vijを求める。
【0151】
【数17】
【0152】
【数18】
【0153】
尚、ここで、A,Xは、以下の式(20)で示されるものである。また、i,jは、それぞれ行列の行番号と列番号を示すパラメータである。
【0154】
【数19】
【0155】
そして、距離測定部17は、ここで求めたAの要素を式(9),式(10),式(14),式(15)にそれぞれ代入することにより、焦点距離固有値fと、行列Uを求める。
【0156】
ステップS22において、距離測定部17は、距離測定位置計算部16より供給された全ての光ビーコン2−iのワールド座標pwi(xwi,ywi,zwi)を、式(3)(実質的には、式(4))に代入し、対応するカメラ座標系におけるpci(xci,yci,zci)を求める。
【0157】
ステップS23において、距離測定部17は、以下の式(21)を用いて、求めた全ての光ビーコン2−iのカメラ座標系における重心位置pcg=(xcg,ycg,zcg)を計算する
【0158】
【数20】
【0159】
ここで、Nは求めたカメラ座標の個数を示す。
【0160】
ステップS24において、距離計算部17は、求められた重心位置pcgと原点の距離を求め、焦点距離を決定してフォーカス制御部19に出力する。すなわち、カメラ座標系における原点は、ID認識カメラ11の位置となるので、距離計算部17は、√((xcg)2+(ycg)2+(zcg)2)を焦点距離としてフォーカス制御部19に出力する。
【0161】
尚、この計算方法については、例えば、中沢、中野、小松、斎藤共著「画像中の特徴点に基づく実写画像とCG画像との動画合成システム」(映像情報メディア学会誌、Vol.51, No.7, pp.1086−1095, 1997)に開示されている。
【0162】
また、式(14)と式(15)から求められる焦点距離固有値fは、光ビーコン2の検出誤差から必ずしも一致しないが、中沢外著の論文(前述)には、式(14)、および、式(15)を利用した評価関数を最小にするような、検出誤差を抑制する手法も開示されている。
【0163】
さらに、3点の光ビーコン2の座標が既知である場合も、対象物体上の3点の位置から3次元位置及び姿勢を計測することが可能である。例えば、Robert M. Haralick、 Chung−nan Lee、 Karsten Ottenberg、Michael Nolle共著の論文“Analysis and Solutions of The Three Point Perspective Pose Estimation Problem”(In Proceedings of the Conference on Computer Vision and Pattern Recognition, Maui, Hawaii, USA, pp.592−598, 1991)を参照されたい。
【0164】
なお、ここでは、ID認識カメラ5から光ビーコン1までの距離を、光ビーコン1(送信装置)が発する(自身の)の空間上での位置情報に基づいて計測した例を示したが、光ビーコンまでの距離を別の測距手段で測距することも当然考えられる。
【0165】
また、ここでは、認識したIDが属するグループのカメラ座標の重心を距離測定位置として採用したが、任意の1つないし複数のID、あるいは、それらの情報に基づいて計算された位置を測距点として採用するようにしてもよい。
【0166】
ここで、図11のフローチャートの説明に戻る。
【0167】
ステップS8において、フォーカス制御部19は、距離測定部17より供給された焦点距離情報に基づき、ID認識カメラ11の光学ユニット11aを制御する。
【0168】
以上の処理により、撮像部1のID認識カメラ11により撮像される画像は、ユーザの所望とする画像上の位置に焦点を合わせた画像を撮像することが可能となる。また、既知の光ビーコン2を用いてフォーカス制御を行うため、被写体がはっきりと撮像できる状態ではないような場合、すなわち、撮像位置と被写体の間に霞がかかった状態や、完全に光の無い暗闇を撮像するような場合、被写体を捕らえた上でしか、フォーカス制御ができなかった従来の手法とは異なり、光ビーコン2の発光パターンと、発光位置さえ確認できれば、ユーザの所望とする位置に正確にフォーカスを合わせることが可能となる。
【0169】
さらに、以上においては、撮像部1は上述の処置によりフォーカス制御をより正確なものとするため、撮像部1は、フォーカス制御装置(焦点制御装置)として機能している。
【0170】
また、以上においては、ユーザが所望とする画像内の位置までの空間的な距離を測定することで、その位置に正確にフォーカスを合わせる手法について説明してきたが、この光ビーコン2を用いた所定の位置までの距離を求める技術を応用して違和感の無い合成画像を生成することも可能である。
【0171】
すなわち、画像内の位置を複数に設定し、設定された複数の位置までの空間的な距離をそれぞれ求め、求められた位置までの距離に応じて、例えば、第1の位置までの空間的な距離に基づいて、フォーカスを合わせ、第2の位置までの空間的な距離に基づいて、撮像している画像上に合成させようとする画像をぼかすなどして、通常の撮像状態で発生する現象を再現した上で、ぼかし処理がなされた画像を撮像している画像上に合成するようにしてもよい。
【0172】
図14は、光ビーコン2を用いてフォーカス制御を行い、さらに、撮像している画像上に、それとは異なるその他の画像を合成させようとする所望の位置までの空間的な距離に応じて、合成画像をぼかした上で合成する画像合成部201の構成を示すブロック図である。
【0173】
図14の画像合成部201の撮像部211は、基本的に、図1を参照して説明した撮像部1と同一のものであり、図14の撮像部211のID認識カメラ221、光学ユニット221a、ID情報解析部222、選択部223、グループ情報記憶部224、グループ内要素抽出部225、距離測定位置計算部226、距離測定部227、光ビーコン位置記憶部228、フォーカス制御部229は、図1の撮像部1のID認識カメラ11、光学ユニット11a、ID情報解析部12、選択部13、グループ情報記憶部14、グループ内要素抽出部15、距離測定位置計算部16、距離測定部17、光ビーコン位置記憶部18、フォーカス制御部19に対応するもので基本的に同様に機能を有する。
【0174】
ただし、ID認識カメラ221は、撮像した画像データを、画像合成部259を介して画像表示部260に供給している。尚、画像合成部259は、合成位置調整部258から合成しようとする画像のデータが供給されていない状態の場合、ID認識カメラ221で撮像された画像をそのまま画像表示部260に出力し表示させる。
【0175】
また、ID情報解析部222は、各光ビーコン2のIDデータに含まれているグループ識別情報、各光ビーコン2に対応する撮像された画像上の撮像位置情報を、撮像された画像から求め、フォーカス位置選択部223に加えて、合成位置選択部251にも出力する。
【0176】
さらに、グループ情報記憶部224は、グループ内要素抽出部225に加えて、グループ内要素抽出部252にもグループ識別情報に対応した情報を提供する。また、光ビーコン位置記憶部228は、距離測定部227のみならず、距離測定部254にも光ビーコン2のそれぞれの空間的な位置情報を供給する。さらに、距離測定部227は、測定した距離の情報をフォーカス制御部229のみならず、差分計算部255にも供給する。
【0177】
合成位置選択部251は、図1のフォーカス位置選択部13と基本的に同様の機能を有するものであるが、ユーザが画像表示部260に表示される画像をみながら、自らが撮像している画像上に、それとは異なる画像を合成させたい位置に存在する、または、その付近に存在する光ビーコン2を選択するとき操作される。フォーカス位置選択部251は、ユーザによる操作内容に対応して、選択された光ビーコン2を指定する信号(選択された光ビーコンのIDを示す信号)を生成して、グループ内要素抽出部252に出力する。
【0178】
グループ内要素抽出部252は、図1のグループ内要素抽出部15と同様のものであり、合成位置選択部251より供給されたユーザにより選択されている光ビーコン2のグループ識別情報と同一の全ての光ビーコン2の撮像画像上の位置情報を、グループ情報記憶部224より抽出し、距離測定位置計算部253に出力する。
【0179】
距離測定位置計算部253は、図1の距離測定位置計算部16と同様のものであり、グループ内要素抽出部252より供給されてくるユーザにより選択された合成位置の光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報に基づいて、空間内の画像を合成する位置までの距離を測定する距離測定位置、すなわち、画像上の位置(座標)を計算し、計算により求められた距離測定位置(画像上の画像を合成させる位置の座標)の情報と共に、グループ内要素抽出部252より供給されてきたユーザにより選択された光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報を距離測定部254、および、合成位置調整部258に出力する。
【0180】
距離測定部254は、図1の距離測定部17と同様のものであり、距離測定位置計算部253を介して供給されてくるユーザにより合成位置として選択された光ビーコン2の属するグループと同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報(撮像された画像上の座標)と、光ビーコン位置記憶部228に記憶されている各光ビーコン2の空間内の位置情報(空間内の座標)に基づいて、撮像部211から同一グループに属する複数の光ビーコン2から構成される面(の重心位置:距離測定位置)までの距離を求めて差分計算部255に出力する。
【0181】
差分計算部255は、距離測定部227により測定されたフォーカスを合わせるために選択された位置から撮像部211までの距離(現実空間の距離)と、画像を合成するために選択された位置から撮像部211までの距離(現実空間の距離)との差分を求め、求められた差分をぼかし処理部257に出力する。
【0182】
画像入力部256は、今現在撮像されている画像に、合成しようとする画像を入力するために使用するものであり、例えば、記録媒体を装着するドライブであったり、または、合成しようとする画像を供給するパーソナルコンピュータなどとのインタフェース、すなわち、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子や、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394端子などである。
【0183】
ぼかし処理部257は、差分計算部255より供給される、フォーカスを合わせるために選択された位置から撮像部211までの距離と、画像を合成するために選択された位置から撮像部211までの距離との差分に基づいて、画像入力部256より供給された、撮像している画像上に、合成しようとする画像に、ぼかし処理を施して合成位置調整部258に出力する。
【0184】
合成位置調整部258は、ぼかし処理部257より供給された、ぼかし処理がなされた合成しようとする画像を、距離測定位置計算部253より供給された、画像を合成しようとするために選択された光ビーコン2のグループと、同一のグループに属する複数の光ビーコン2の重心位置となる画像上の位置情報に基づいて合成する画像の位置を調整して、画像合成部259に出力する。
【0185】
画像合成部259は、ID認識カメラ221より供給されてくる、今現在撮像している画像と、合成位置調整部258より供給されてくるぼかし処理がなされた画像を合成し、画像表示部260に出力して、表示させる。
【0186】
尚、図14で示される光ビーコン2と画像合成部201は、相互に機能することにより画像合成処理を実現させることになるので、画像合成システムを構成しているとも言える。
【0187】
次に、図15を参照して、図14の画像合成部201による画像合成処理について説明する。
【0188】
ステップS41において、フォーカス制御処理が実行される。すなわち、今撮像されている画像上の、ユーザの所望とする位置にフォーカスが調整された画像が撮像される。
【0189】
すなわち、例えば、図14で示される壁5上に光ビーコン2−1乃至2−8が配置され、そのうち光ビーコン2−1乃至2−4が第1のグループに属し、光ビーコン2−5乃至2−8が第2のグループに属するものとした場合、ユーザが、フォーカス位置選択部223を制御して、フォーカスを合わせたい位置、または、その近傍の位置に存在する光ビーコン2として、光ビーコン2−1を選択したとき、撮像される画像は、図14中の光ビーコン2−1乃至2−4で形成される形状の重心位置にフォーカス位置が設定されて、その位置にフォーカスの合った画像が撮像される。今の場合、図14で示されるように距離d1が焦点距離として求められ、対応するフォーカス制御がなされることになる。
【0190】
尚、ステップS41の処理は、図11を参照して説明したフォーカス制御処理と同様の処理であるので、その説明は省略する。また、図14においては、壁5は、段差5aによりそれぞれの画像合成部201からの距離が領域により異なっており、段差5aを境界として、光ビーコン2−1乃至2−4が存在する領域(面)の方が、光ビーコン2−5乃至2−8が存在する領域(面)よりも画像合成部201に接近している。
【0191】
ステップS42において、合成位置選択部251は、合成位置が選択されたか否かを判定する。すなわち、合成位置選択部251は、ユーザが画像表示部260に表示された画像を見ながら、撮像された光ビーコン2のうちで、自らが画像を合成したいと思う画像上の位置に最も近い光ビーコン2を、キーボードなどを操作して図示せぬ画像上のポインタなどにより選択されたか否かを判定する。
【0192】
ステップS42において、ユーザが、合成位置選択部251を操作して、撮像された画面上のいずれかの光ビーコン2を選択していないと判定された場合、その処理は、ステップS41に戻り、いずれかの光ビーコン2が選択されるまで、ステップS41,S42の処理が繰り返される。
【0193】
ステップS42において、ユーザが、合成位置選択部251を操作して、撮像された画面上のいずれかの光ビーコン2が選択された場合、ステップS43において、合成位置選択部251は、撮像された画像上のいずれかの光ビーコン2が選択されたとみなし、ユーザにより選択されたフォーカス位置に最も近い光ビーコン2のID情報をグループ内要素抽出部252に出力し、その処理は、ステップS44に進む。
【0194】
ステップS44において、グループ内要素抽出部252は、合成位置選択部251より供給された、選択された光ビーコン2のID情報に基づいて、合成位置選択部251がユーザによって操作されて、選択された光ビーコン2のグループに属する全ての光ビーコン2のグループ識別情報に分類される光ビーコン2の画像上の撮像位置情報をグループ情報記憶部224より抽出し、距離測定位置計算部253に出力する。
【0195】
すなわち、例えば、図14で示される光ビーコン2−5乃至2−8が同一のグループである場合、画像表示部260に表示された光ビーコン2の画像を見ながら、ユーザが合成位置選択部251を操作して、自らの画像を合成したい位置に最も近い光ビーコンとして光ビーコン2−5を選択したとき、合成位置選択部251は、選択された光ビーコン2−5のIDの情報をグループ内要素抽出部252に出力する(ステップS43の処理)。
【0196】
さらに、グループ内要素抽出部252は、この選択された光ビーコン2−5を識別するIDに基づいて、選択された光ビーコン2−5と同一のグループ識別情報を持つ全ての光ビーコン2、すなわち、今の場合、光ビーコン2−5乃至2−8の撮像画像上の撮像位置情報を抽出して、距離測定位置計算部253に出力する。
【0197】
ステップS45において、距離測定位置計算部253は、グループ内要素抽出部252より供給された、ユーザにより選択された光ビーコン2のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報から、距離を測定する位置を計算し、求められた距離測定位置の情報(画像上の位置情報)を距離測定部254、および、合成位置調整部258に供給する。
【0198】
より詳細には、距離測定位置計算部253は、グループ内要素抽出部252より供給された、ユーザにより選択された光ビーコン2のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報から、その重心位置を求めて、求められた重心位置を距離測定位置の位置情報として距離測定部254、および、合成位置調整部258に供給する。
【0199】
すなわち、今の場合、図14で示される光ビーコン2−5が選択されており、同一のグループに属する全ての光ビーコン2の撮像された画像上の位置情報として、光ビーコン2−5乃至2−8の撮像された画像上の位置情報が供給されている。光ビーコン2−i(5≦i≦8)の画像上の位置情報、すなわち、座標が(Xi,Yi)であるとすると、距離測定位置となる重心位置(XG,YG)は、上述した式(2)により求められる。
【0200】
ステップS46において、距離測定部254は、ユーザにより選択された光ビーコン2付近までの距離、すなわち、ユーザにより画像を合成する位置として選択された光ビーコン2−5のグループに属する全ての光ビーコン2−5乃至2−8からなる面上の上述の距離計測位置までの距離を演算し、演算結果を差分計算部255に供給する。すなわち、今の場合、図14で示される、距離d2の値が、画像が合成される位置までの距離として求められることになる。尚、この処理は、図11のステップS7の処理(図12のフローチャートを参照して説明した処理)において説明した焦点距離を求める処理と実施的に同様の処理であるので、その説明は省略する。
【0201】
ステップS47において、差分計算部255は、距離計算部227から供給された撮像部221からフォーカス位置(焦点距離)までの距離d1と、距離計算部254から供給された画像が合成される位置までの距離d2との差分d3(=|d2−d1|)を求めてぼかし処理部257に出力する。
【0202】
ステップS48において、画像入力部256は、合成される画像が入力されているか否かを判定し、入力されるまでその処理を繰り返し、合成されるべき画像が入力されたと判定された場合、その処理は、ステップS49に進む、
【0203】
ステップS49において、ぼかし処理部257は、差分計算部255より供給された差分d3に基づいて、画像入力部256に入力された画像にぼかし処理を施し、ぼかした画像を合成位置調整部258に供給する。
【0204】
ここで、図16のフローチャートを参照して、ぼかし処理について説明する。
【0205】
ステップS71において、ぼかし処理部257は、図示せぬカウンタyを0に初期化する。尚、このカウンタyは、合成される画像の垂直方向の画素位置を特定するカウンタである。
【0206】
ステップS72において、ぼかし処理部257は、図示せぬカウンタxを0に初期化する。尚、このカウンタxは、合成される画像の水平方向の画素位置を特定するカウンタである。
【0207】
ステップS73において、ぼかし処理部257は、合成される画像上の画素位置(x,y)の、差分d3に対応した所定の近傍の範囲に存在する画素を抽出する。すなわち、例えば、ぼかし処理部257は、合成される画像上の画素位置(x,y)を中心として、半径が差分d3となる範囲内に存在する画素を、合成される画像(画像入力部256より供給された画像)より抽出する。
【0208】
ステップS74において、ぼかし処理部257は、抽出した合成される画像上の画素位置(x,y)を中心として、半径が差分d3となる範囲内に存在する画素の画素値の平均値を求めて、求められた平均画素値をぼかした画像の画素位置(x,y)の画素値とする。
【0209】
すなわち、入力画像をIとし、その(x,y)の位置における画素値をI(x,y)とし、ぼかし処理がなされて出力される画像をOとし、その(x,y)の位置における画素値をO(x,y)とすると、入力画像I上の画素値I(x,y)に対する差分d3を用いて、(x,y)の位置の出力画像O上の画素値O(x,y)を求める式は、例えば、次の式(22)のように表される。
【0210】
【数21】
【0211】
ここで、(i,j)は、画素(x,y)を中心とした半径d3(差分)の領域Wに含まれる画素で、Nは領域Wに含まれる画素数を示す。
【0212】
ステップS75において、ぼかし処理部257は、カウンタxを1インクリメントさせる。ステップS76において、ぼかし処理部257は、カウンタxが合成される画像の水平方向の画素数以上であるか否かを判定し、水平方向の画素数以上ではないと判定された場合、その処理は、ステップS73に戻る。すなわち、水平方向の画素数以上であると判定されるまで、ステップS73乃至S76の処理が繰り返される。そして、水平方向の画素数以上であると判定された場合、その処理は、ステップS77に進む。
【0213】
ステップS77において、ぼかし処理部257は、カウンタyを1インクリメントさせる。ステップS78において、ぼかし処理部257は、カウンタyが合成される画像の垂直方向の画素数以上であるか否かを判定し、垂直方向の画素数以上ではないと判定された場合、その処理は、ステップS72に戻る。すなわち、垂直方向の画素数以上であると判定されるまで、ステップS72乃至S78の処理が繰り返される。そして、垂直方向の画素数以上であると判定された場合、その処理は、ステップS79に進む。
【0214】
ステップS79において、ぼかし処理部257は、合成される画像を合成位置調整部258に出力する。すなわち、合成される画像上の全ての画素にぼかし処理が施された後、ぼかし処理がなされた、合成される画像は、合成位置調整部258に出力されて、処理は終了する。
【0215】
すなわち、画像を合成する位置は、フォーカスを合わせる位置とは異なる位置であることが多く、そのような場合、フォーカスが合っていない状態、すなわち、画像が新たに合成される位置では本来撮像されるべき光が、焦点が合っていないことにより分散することになるので、式(22)による演算により画素値を求めることで、焦点距離からの差分に応じた、ぼけた画素値を生成することが可能となる。
【0216】
尚、以上の例においては、合成しようとする画像I上の注目画素(x,y)を中心として差分d3を半径とした範囲内に存在する画素値の平均値をぼかした画像の画素値とする例について説明してきたが、これに限るものではなく、例えば、注目画素を中心とした、差分d3×d3の範囲に存在する画素の平均画素値などであってもよい。
【0217】
ここで、図15のフローチャートの説明に戻る。
【0218】
ステップS50において、合成画像調整部258は、距離測定位置計算部253より供給された、距離測定位置の情報、すなわち、画像が合成される位置の情報に基づいて、合成される画像の位置を調整し、画像合成部259に出力する。
【0219】
ステップS51において、画像合成部259は、ID認識カメラ221より供給された、今撮像されている画像と、ぼかし処理がなされ、所定の合成位置に調整された画像を合成し、ステップS52において、合成画像を画像表示部260に表示する。
【0220】
以上の処理により、例えば、今の場合、図17で示されるように、ステップS41の処理により、光ビーコン2−1乃至2−4からなる面の領域Aの重心位置までの距離として距離d1が求められ、その距離でフォーカスが設定される。そして、ステップS46の処理により、画像を合成する位置となる光ビーコン2−5乃至2−8からなる面の領域Bまでの距離d2が計算される。
【0221】
尚、図17において、上部が壁5をID認識カメラ221で撮像したときの正面図であり、下部が壁5の上面図である。
【0222】
従って、ID認識カメラ221で撮像される画像においては、領域A近傍では焦点が合った画像となるが、領域B近傍では、焦点がぼけた画像となるはずである。
【0223】
そこで、ステップS49の処理で、図17の領域B近傍に、撮像されている画像とは異なる画像を合成する場合、ID認識カメラ221からの距離の差分d3(=|d2−d1|)に対応するぼかし処理を、合成しようとする画像に施してから、今撮像されている画像の領域Bに合成することにより、合成画像における焦点のぼけた状態までも正確に再現することで、奥行きのある違和感の無い合成画像を生成することが可能となる。
【0224】
尚、以上の例においては、合成しようとする画像が1枚である場合について説明してきたが、合成される画像は、それ以上の数であってもよい。
【0225】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行させることが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに記録媒体からインストールされる。
【0226】
図18は、図1の撮像部1、または、図14の画像合成部201の電気的な内部構成をソフトウェアにより実現する場合のパーソナルコンピュータの一実施の形態の構成を示している。パーソナルコンピュータのCPU1001は、パーソナルコンピュータの全体の動作を制御する。また、CPU1001は、バス1004および入出力インタフェース1005を介してユーザからキーボードやマウスなどからなる入力部1006から指令が入力されると、それに対応してROM(Read Only Memory)1002に格納されているプログラムを実行する。あるいはまた、CPU1001は、ドライブ1010に接続された磁気ディスク1021、光ディスク1022、光磁気ディスク1023、または半導体メモリ1024から読み出され、記憶部1008にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)1003にロードして実行する。これにより、上述した図1の撮像部1、または、図14の画像合成部201の機能が、ソフトウェアにより実現されている。さらに、CPU1001は、通信部1009を制御して、外部と通信し、データの授受を実行する。
【0227】
プログラムが記録されている記録媒体は、図18に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク1021(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク1022(CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク1023(MD(Mini−Disc)を含む)、もしくは半導体メモリ1024などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM1002や、記憶部1008に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0228】
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
【0229】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0230】
【発明の効果】
本発明によれば、撮像しようとする画像内の位置に対応した被写体までの距離を測定することができるので、正確なフォーカス制御を実現させることが可能になると共に、違和感の無い合成画像を生成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した撮像部を示すブロック図である。
【図2】図1のID認識カメラのブロック図である。
【図3】図2の画像デコード処理部のブロック図である。
【図4】図2のIDデコード処理部のブロック図である。
【図5】図1の光ビーコンのブロック図である。
【図6】図1の光ビーコンのブロック図である。
【図7】ID認識カメラの動作を説明する図である。
【図8】ID認識カメラが画像信号を生成する動作を説明する図である。
【図9】ID認識カメラが画像信号を生成する動作を説明する図である。
【図10】ID認識カメラが点滅パターンをデコードする動作を説明する図である。
【図11】図1の撮像部によるフォーカス制御処理を説明するフローチャートである。
【図12】図11のフローチャートのステップS7の処理であるフォーカス距離計算処理を説明するフローチャートである。
【図13】フォーカス距離計算処理を説明する図である。
【図14】本発明を適用した画像合成部の構成を示すブロック図である。
【図15】図14の画像合成部による画像合成処理を説明するフローチャートである。
【図16】図15のフローチャートのステップS49の処理である画像のぼかし処理を説明するフローチャートである。
【図17】画像のぼかし処理を説明する図である。
【図18】媒体を説明する図である。
【符号の説明】
1 撮像部, 2,2−1乃至2−N 光ビーコン, 3 表示部, 11 ID認識カメラ, 11a 光学ユニット, 12 ID情報解析部, 13 フォーカス位置選択部, 14 グループ情報記憶部, 15 グループ内要素抽出部, 16 距離測定位置計算部, 17 距離測定部, 18 光ビーコン位置記憶部, 19 フォーカス制御部, 201 合成画像部, 211 撮像部, 221 ID認識カメラ, 221a 光学ユニット, 222 ID情報解析部, 223 フォーカス位置選択部, 224 グループ情報記憶部, 225 グループ内要素抽出部, 226 距離測定位置計算部, 227 距離測定部, 228 光ビーコン位置記憶部, 229 フォーカス制御部, 251 合成位置選択部, 252 グループ内要素抽出部, 253 距離測定位置計算部, 254 距離測定部, 255 差分計算部, 256 画像入力部, 257 ぼかし処理部, 258 合成位置調整部, 259 画像合成部, 260 画像表示部
Claims (27)
- 所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された前記複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された送信装置に基づいて、前記撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定手段と、
前記距離測定手段で測定された距離に基づいて、前記撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御手段と
を備えることを特徴とする焦点制御装置。 - 前記撮像手段により撮像された前記複数の送信装置の画像上の位置である撮像位置を検出する検出手段をさらに備え、
前記距離測定手段は、前記選択手段により選択された前記送信装置の、前記検出手段により検出された撮像位置に基づいて、前記撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する
ことを特徴とする請求項1に記載の焦点制御装置。 - 前記選択手段により選択された、前記撮像手段により撮像された前記複数の送信装置のうちのいずれかの送信装置に対応する2以上の送信装置の、前記検出手段により検出されたそれぞれの撮像位置に基づいて、前記画像上の対象までの距離を測定する測定位置を計算する測定位置計算手段とをさらに備え、
前記距離測定手段は、前記測定位置計算手段によって計算された測定位置までの距離を、前記撮像手段により撮像された前記画像上の対象までの距離として測定する
ことを特徴とする請求項2に記載の焦点制御装置。 - 前記測定位置計算手段は、前記選択手段により選択された、前記撮像手段により撮像された前記複数の送信装置のうちのいずれかの送信装置に対応する前記2以上の送信装置の、前記検出手段により検出された複数の送信装置の撮像位置の重心位置を測定位置として計算する
ことを特徴とする請求項3に記載の焦点制御装置。 - 前記複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶する送信装置位置情報記憶手段をさらに備え、
前記測定位置計算手段は、前記選択手段により選択された送信装置に基づく前記2以上の送信装置の撮像位置、および、前記送信装置位置情報記憶手段に記憶された、前記選択手段により選択された送信装置に基づいた前記2以上の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算する
ことを特徴とする請求項3に記載の焦点制御装置。 - 前記複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの前記送信装置の前記空間内の位置情報を抽出するデータ解析手段とをさらに備え、
送信装置位置情報記憶手段は、前記データ解析手段により抽出された前記複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶する
ことを特徴とする請求項5に記載の焦点制御装置。 - 前記撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、前記送信装置の属するグループの情報と共に記憶するグループ情報記憶手段と、
前記選択手段によって選択された前記送信装置のグループに属する送信装置の、前記撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置を前記グループ情報記憶手段より抽出するグループ内要素抽出手段とをさらに備え、
前記測定位置計算手段は、前記選択手段によって選択された前記送信装置のグループに属する複数の送信装置の、前記撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置、および、前記送信装置位置情報記憶手段に記憶された、前記複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算する
ことを特徴とする請求項5に記載の焦点制御装置。 - 前記撮像手段により撮像された、前記複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの前記送信装置の属するグループの情報を抽出するデータ解析手段とをさらに備え、
前記グループ情報記憶手段は、前記撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、前記データ解析手段により抽出された前記送信装置の属するグループの情報と共に記憶する
ことを特徴とする請求項7に記載の焦点制御装置。 - 請求項1に記載の焦点制御装置を備えることを特徴とする撮像装置。
- 所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、
前記撮像ステップの処理で撮像された前記複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択ステップと、
前記選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、前記撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定ステップと、
前記距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、前記撮像手段の焦点を合わせる制御を行うフォーカス制御ステップと
を含むことを特徴とする焦点制御方法。 - 所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、
前記撮像ステップの処理で撮像された前記複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択ステップと、
前記選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、前記撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定ステップと、
前記距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、前記撮像手段の焦点を合わせる制御を行うフォーカス制御ステップと
を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。 - 所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、
前記撮像ステップの処理で撮像された前記複数の送信装置のうちのいずれかを選択する選択ステップと、
前記選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、前記撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する距離測定ステップと、
前記距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、前記撮像手段の焦点を合わせる制御を行うフォーカス制御ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された前記複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択手段と、
前記第1の選択手段により選択された送信装置に基づいて、前記撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定手段と、
前記第1の距離測定手段で測定された距離に基づいて、前記撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御手段と、
前記撮像手段により撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力手段と、
前記画像入力手段により入力された前記その他の画像を加工する加工手段と、
前記加工手段により加工された前記その他の画像と、前記撮像手段により撮像された画像とを合成する合成手段と、
前記合成手段により合成された画像を表示する表示手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記合成手段により合成される前記その他の画像の合成位置を決定する合成位置決定手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。 - 前記撮像手段により撮像された前記複数の送信装置の画像上の位置である撮像位置を検出する検出手段をさらに備え、
前記第1の距離測定手段は、前記第1の選択手段により選択された前記送信装置の、前記検出手段により検出された撮像位置に基づいて、前記撮像手段により撮像された画像上の対象までの距離を測定する
ことを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。 - 前記第1の選択手段により選択された送信装置に基づく2以上の送信装置のそれぞれの撮像位置に基づいて、前記画像上の対象までの距離を測定する測定位置を計算する第1の測定位置計算手段とをさらに備え、
前記第1の距離測定手段は、前記第1の測定位置計算手段によって計算された測定位置までの距離を、前記撮像手段により撮像された前記画像上の対象までの距離として測定する
ことを特徴とする請求項15に記載の画像処理装置。 - 前記第1の測定位置計算手段は、前記複数の送信装置の、前記検出手段により検出された複数の送信装置の撮像位置の重心位置を測定位置として計算する
ことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。 - 前記複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶する送信装置位置情報記憶手段をさらに備え、
前記第1の測定位置計算手段は、前記2以上の送信装置の、前記検出手段により検出された複数の送信装置の撮像位置、および、前記送信装置位置情報記憶手段に記憶された、前記複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算する
ことを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。 - 前記撮像手段により撮像された、前記複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの前記送信装置の前記空間内の位置情報を抽出するデータ解析手段とをさらに備え、
前記送信装置位置情報記憶手段は、前記データ解析手段により抽出された前記複数の送信装置の空間内の位置情報を記憶する
ことを特徴とする請求項18に記載の画像処理装置。 - 前記撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、前記送信装置の属するグループの情報と共に記憶するグループ情報記憶手段と、
前記第1の選択手段によって選択された前記送信装置のグループに属する送信装置の、前記撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置を前記グループ情報記憶手段より抽出するグループ内要素抽出手段とをさらに備え、
前記第1の測定位置計算手段は、前記第1の選択手段によって選択された前記送信装置のグループに属する複数の送信装置の、前記撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置、および、前記送信装置位置情報記憶手段に記憶された、前記複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいて測定位置を計算する
ことを特徴とする請求項18に記載の画像処理装置。 - 前記撮像手段により撮像された、前記複数の送信装置が所定の点滅パターンで発光することにより送信するデータを取得するデータ取得手段と、
前記データ取得手段により取得されたデータを解析し、それぞれの前記送信装置の属するグループの情報を抽出するデータ解析手段とをさらに備え、
前記グループ情報記憶手段は、前記撮像手段により撮像された送信装置の画像上の撮像位置を、前記データ解析手段により抽出された前記送信装置の属するグループの情報と共に記憶する
ことを特徴とする請求項20に記載の画像処理装置。 - 前記撮像手段により撮像された前記複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第2の選択手段をさらに備え、
前記グループ内要素抽出手段は、前記第2の選択手段によって選択された前記送信装置のグループに属する送信装置の、前記撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置も前記グループ情報記憶手段より抽出する
ことを特徴とする請求項21に記載の画像処理装置。 - 前記第2の選択手段によって選択された前記送信装置のグループに属する複数の送信装置の、前記撮像装置により撮像された画像上のそれぞれの撮像位置、および、前記送信装置位置情報記憶手段に記憶された、前記複数の送信装置の空間内の位置情報に基づいて前記その他の画像が合成される位置を計算する第2の測定位置計算手段と、
前記その他の画像が合成される位置までの距離を測定する第2の距離測定手段と、
前記第1の距離測定手段により測定された距離と、前記第2の距離測定手段により測定された距離との差分を計算する差分計算手段とをさらに備え、
前記加工手段は、前記差分計算手段により計算された差分に基づいて、前記画像入力手段により入力された前記その他の画像を加工する
ことを特徴とする請求項22に記載の画像処理装置。 - 前記加工手段は、前記差分計算手段により計算された差分に基づいて、前記画像入力手段により入力された前記その他の画像をぼかし加工する
ことを特徴とする請求項23に記載の画像処理装置。 - 所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、
前記撮像ステップの処理で撮像された前記複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップと、
前記第1の選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、前記撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定ステップと、
前記第1の距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、前記撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御ステップと、
前記撮像ステップの処理で撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力ステップと、
前記画像入力ステップの処理で入力された前記その他の画像を加工する加工ステップと、
前記加工ステップの処理で加工された前記その他の画像と、前記撮像ステップの処理で撮像された画像とを合成する合成ステップと、
前記合成ステップの処理で合成された画像を表示する表示ステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、
前記撮像ステップの処理で撮像された前記複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップと、
前記第1の選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、前記撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定ステップと、
前記第1の距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、前記撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御ステップと、
前記撮像ステップの処理で撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力ステップと、
前記画像入力ステップの処理で入力された前記その他の画像を加工する加工ステップと、
前記加工ステップの処理で加工された前記その他の画像と、前記撮像ステップの処理で撮像された画像とを合成する合成ステップと、
前記合成ステップの処理で合成された画像を表示する表示ステップと
を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。 - 所定の点滅パターンで発光し、データを送信する複数の送信装置を撮像する撮像ステップと、
前記撮像ステップの処理で撮像された前記複数の送信装置のうちのいずれかを選択する第1の選択ステップと、
前記第1の選択ステップの処理で選択された送信装置に基づいて、前記撮像ステップの処理で撮像された画像上の対象までの距離を測定する第1の距離測定ステップと、
前記第1の距離測定ステップの処理で測定された距離に基づいて、前記撮像手段の焦点を合わせる制御を行う焦点制御ステップと、
前記撮像ステップの処理で撮像された画像とは異なる、その他の画像を入力する画像入力ステップと、
前記画像入力ステップの処理で入力された前記その他の画像を加工する加工ステップと、
前記加工ステップの処理で加工された前記その他の画像と、前記撮像ステップの処理で撮像された画像とを合成する合成ステップと、
前記合成ステップの処理で合成された画像を表示する表示ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003120950A JP2004325824A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 焦点制御装置および方法、画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003120950A JP2004325824A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 焦点制御装置および方法、画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004325824A true JP2004325824A (ja) | 2004-11-18 |
Family
ID=33499643
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003120950A Withdrawn JP2004325824A (ja) | 2003-04-25 | 2003-04-25 | 焦点制御装置および方法、画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004325824A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012247356A (ja) * | 2011-05-30 | 2012-12-13 | Canon Inc | 撮像モジュール、撮像装置、画像処理装置及び画像処理方法。 |
-
2003
- 2003-04-25 JP JP2003120950A patent/JP2004325824A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012247356A (ja) * | 2011-05-30 | 2012-12-13 | Canon Inc | 撮像モジュール、撮像装置、画像処理装置及び画像処理方法。 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10293252B2 (en) | Image processing device, system and method based on position detection | |
WO2014064870A1 (ja) | 画像処理装置および画像処理方法 | |
US20130100255A1 (en) | Information processing system using captured image, information processing device, and information processing method | |
CN107507243A (zh) | 一种摄像机参数调整方法、导播摄像机及系统 | |
EP2343685B1 (en) | Information processing device, information processing method, program, and information storage medium | |
JP5725953B2 (ja) | 撮像装置及びその制御方法、並びに情報処理装置 | |
CN109453517B (zh) | 虚拟角色控制方法和装置、存储介质、移动终端 | |
JP2012216006A (ja) | 情報処理システム、情報処理装置、撮像装置、および情報処理方法 | |
CN1758720A (zh) | 图像处理方法和图像处理装置 | |
JP2014106732A (ja) | 情報処理装置および情報処理方法 | |
JP2014023159A (ja) | 撮影装置、その撮影制御方法及び眼球認識装置 | |
JPWO2019050038A1 (ja) | 画像生成方法および画像生成装置 | |
WO2015156149A1 (ja) | 画像処理装置および画像処理方法 | |
JP2004334269A (ja) | 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム | |
JP3637226B2 (ja) | 動き検出方法、動き検出装置及び記録媒体 | |
JP5874626B2 (ja) | 表示制御装置、表示制御システム、表示制御方法及びプログラム | |
JP5892060B2 (ja) | 表示制御装置、表示制御システム、表示制御方法及びプログラム | |
JP2010114752A (ja) | 撮像装置及び撮像方法及びプログラム | |
JP2003179800A (ja) | 多視点画像生成装置、画像処理装置、および方法、並びにコンピュータ・プログラム | |
JPWO2018189880A1 (ja) | 情報処理装置、情報処理システム、および画像処理方法 | |
JP5356036B2 (ja) | モーションキャプチャにおけるグループトラッキング | |
JPWO2016158119A1 (ja) | 医療用観察装置、情報処理方法、プログラム、及びビデオ顕微鏡装置 | |
JP2004054890A (ja) | 画像表示装置および方法、送信装置および方法、画像表示システム、記録媒体、並びにプログラム | |
JP6633140B2 (ja) | 常時キャリブレーションシステム及びその方法 | |
JPWO2016158184A1 (ja) | 医療用観察装置、レンズ駆動制御装置、レンズ駆動制御方法、プログラム、及びビデオ顕微鏡装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060704 |