JP2004325533A - ロッドインテグレータ及びこれを用いた照明装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光源部1と、光源部1からの光束の輝度分布を均一化するロッドインテグレータ部と、ロッドインテグレータ部からの出射光束で被照明部を照明する複数のリレーレンズ6とを備える。そして、ロッドインテグレータ部であるロッドインテグレータ4を、入射側ロッド41と出射側ロッド42とから構成し、入射側ロッド41の光軸に垂直な断面の断面積を、出射側ロッド42の光軸に垂直な断面の断面積よりも縮小し、光源部1からの入射光束を繰り返して内面反射させ、射出面で均一な輝度分布を得る。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロッドインテグレータ及びこれを用いた照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
透過型あるいは反射型の表示素子を備えた投射型の表示装置(以下、プロジェクタという)には、赤、青、緑に対してそれぞれ表示素子を有する3板式プロジェクタと、1枚のみの表示素子を使用する単板式プロジェクタのタイプがある。これらのタイプのうち、コンパクトなタイプは単板式プロジェクタであるが、この単板式プロジェクタとして、現在一般的なのが、テキサスインスツルメンツ社の開発した反射型の表示素子であるDigital Micro MirrorDeviceTM(以下、DMD8という)を使用したDigital Light ProcessingTM(以下、DLP方式という)と呼ばれるものである。
【0003】
DMD8は、図17等に示すように、ヒンジで回転可能に軸支された13.2μmあるいは16.2μmのマイクロミラー80を縦横に並び備え、この微小なマイクロミラー80を水平位置から±12°(または±10°)の2値の間の角度で揺動させる。このマイクロミラー80の角度がある1値の場合には図17に示すように、DMD8に対する入射光束は投射レンズ9に取り込まれるが、別の1値の場合には図18に示すように、DMD8に対する入射光束は投射レンズ9に取り込まれることはない。したがって、マイクロミラー80を高速動作させ、投射レンズ9に光を入射させる回数を変更すれば、画像の階調を表現して画像を形成することができる。
【0004】
単板式でDLP方式のプロジェクタにおける光学系の基本構造としては、図19に示すように、楕円リフレクター2の一方の焦点部に白色光を発する超高圧水源ランプ等からなるランプ3をセットした光源部1と、楕円リフレクター2のもう一方の焦点部に集光されたランプ3の2次光源像を取り込んで内面反射を繰り返すことにより、射出面における面内の輝度ムラを減少させるロッドインテグレータ4と、このロッドインテグレータ4の入射面近傍に配置され、図に示す中心から所定の角度で赤、青、緑の光を透過するダイクロイックコートを3分割して蒸着した円板形のガラス板をモータで回転させることにより、光源部1からの白色光を赤、青、緑に時分割するカラーホイール5と、ロッドインテグレータ4の出射側端面をパネル面に結像するリレーレンズ6と、光束の方向を変更するミラー部7と、画素に相当する微細なマイクロミラー80の角度を2値の間で変更することにより、階調を表現して画像を形成するDMD8と、このDMD8に表示される画像を図示しないスクリーン面に拡大する投射レンズ9とから構成されたタイプが知られている。
【0005】
DMD8は、時分割された赤、青、緑に対応した画像を表示する。この画像表示は、高速で行われるので、人間の目の残像現象が脳で合成され、1つの画像として知覚されることとなる(以下、カラーフィールドシーケンシャル方式という)。
【0006】
ロッドインテグレータ4に対する入射光束の入射角度と相対輝度の関係を示す1例を図20に示す。この図20によれば、入射角度とのピークは12〜13°付近であり、それよりも小さい角度の場合には、相対輝度の低下しているのが分かる。このため、図29の上図(a)に示すように、光束のもつ入射角が小さく、ロッドインテグレータ4の側面で内部反射をしない場合、射出面輝度分布の断面は、図21に示すように周辺が明るく、センターが暗い中抜け状態となる。
これを解消するため、図29の下図(b)に示すように、ロッドインテグレータ4の全長を長くし、入射光のもつ角度分布が小さくてもロッドインテグレータ4の内部で反射させると、反射した光がセンター付近を照明し、射出面の輝度分布を均一化することができる。
しかしながら、ロッドインテグレータ4を長くすると、コンパクト化を図ることができないという問題を生じる。
【0007】
この問題を解消するため、図22に示すようなロッドインテグレータ4を短縮する技術が提案されている(特許文献1参照)。同図において、ロッドインテグレータ4は、光軸を中心に同断面積の複数個に分割され、これら複数個の集合体として構成されている。このように分割すれば、ロッドインテグレータ4は、分割後の個々の断面積が分割前の断面積よりも減少するので、内面反射の回数が増加し、全長を短くすることができる。
【0008】
しかしながら、上記効果は分割された各ロッドインテグレータ4に入射する光束が等しい場合には得られるものの、光軸ずれ等で各ロッドインテグレータ4の入射光束が均等でない場合、各ロッドインテグレータ4毎の射出面の輝度値が一致しないため、全体として見ると、輝度の分布が均一にならないという問題が新たに生じる。
【0009】
また、単板式でDLP方式のプロジェクタは、光源部1からの白色光を図に示すようなカラーホイール5を回転させることにより、赤、青、緑とする時分割方式であるから、例えば赤の光の場合には、青や緑の光が処分されることとなり、光の利用効率が1/3程度に低下してしまうという別の問題がある。
【0010】
そこで、処分される光を再利用する技術が提案されている(特許文献2参照)。係る技術は、図23に示すように、光源部1から出射される白色光をミラー10で90°曲げ、図示しないレンズ系で輝度分布が均一の矩形の開口11に入射させる。この開口11を白色光が通過すると、交差した複数のダイクロイックミラー12・12Aにより赤、青、緑の色に分離される。ダイクロイックミラー12は、赤のみを反射し、その他の青と緑からなる補色を透過する特性を有している。これに対し、ダイクロイックミラー12Aは、青のみを反射し、その他の赤と緑からなる補色を透過する。このため、赤の光は上方向、青の光は下方向、そして緑の光は透過方向に進行する。
【0011】
これら赤、青、緑の光は、全反射ミラー13・13Aにより方向が揃えられ、矩形の開口11Aを透過する。この透過により、上から順に赤、緑、青の光の色帯が形成され、この色帯が正方形の断面を有する回転プリズム14に入射する。この入射した光は、回転プリズム14の回転に伴い、色帯の上下位置が動き、1/4回転すると元の位置に復帰する。したがって、回転プリズム14は、色帯をスクロールさせる機能を有することとなる(プリズムスクロールの原理については、図25参照)。
【0012】
すなわち、開口11Aをリレーレンズ6で画像表示素子面に結像させることにより、画像表示素子面をスクロールする赤、緑、青の色帯を得ることができる。赤、緑、青の色帯のスクロールに合わせて画像表示素子上に結像を表示し、しかも、スクロールが高速なので、投射レンズ9によりスクリーン上に投射された画像は、人間の目の残像現象が脳で合成されることにより、1つの画像として知覚される(以下、カラースクロール方式という)。
【0013】
しかし、係る技術の場合、赤、緑、青の画像をビデオフィールドの1/3ずつ遅延させているので、画像表示素子上の赤、緑、青の光は、例えば図24のようになる。これを実現するためには、図26の左図のように、回転プリズム14に非常に平衡度の高い光を入射させる必要がある。このように処分される光を再利用する技術は、光源部1と照明光学系に高い平衡度を必要とするので、画像が暗くなるおそれが少なくない。
【0014】
一方、単板式でDLP方式のプロジェクタの光利用効率を高める技術も提案されている(特許文献3参照)。図27はSCR方式・単板DLP方式でカラースクロール方式のプロジェクタにおける光学系の基本構造を示すもので、この場合には、楕円リフレクター2の第1焦点部に光源をセットした光源部1と、楕円リフレクター2の第2焦点部に集光された2次光源の面内の輝度ムラを減少させるロッドインテグレータ4と、円板ガラスの表面に渦巻き状の赤、青、緑の光を透過するダイクロイックフィルタ16、16A、16Bが蒸着されたSCRカラーホイール5Aと、ロッドインテグレータ4の出射側端面をパネル面に結像するリレーレンズ6と、光束の方向を変更するミラー部7と、画素に相当する微細なマイクロミラー80の角度を2値の間で変更することにより、階調を表現して画像を形成するDMD8と、このDMD8に表示される画像を図示しないスクリーン面に拡大する投射レンズ9とから構成されている。
【0015】
ロッドインテグレータ4の入射側端面には図28に示すように、2次光源像が入射できる孔以外の部分にミラー40が蒸着され、このミラー40がSCRカラーホイール5Aのダイクロイックフィルタ16、16A、16Bで反射された補色光を反射して光を再利用し、光の利用効率を向上させるよう機能する。また、投射レンズ9は、DMD8のマイクロミラー80の角度のうち1値では投射レンズ9に入射させるが、他の1値では投射レンズ9に入射させない機能を発揮する。
【0016】
しかし、SCRカラーホイール5Aを使用する場合、画像表示素子がストライプ配列であり、しかも、画像表示素子上の色帯が曲線なので、光のロスを招くという問題が生じる。また、ロッドインテグレータ4とSCRカラーホイール5Aとの間に空間を形成しなければならず、この空間に基づき、ロッドインテグレータ4の外部に逃げてしまう反射光により、発生する光にロスが生じるおそれがある。また、ロッドインテグレータ4の射出面とSCRカラーホイール5Aの位置が一致していないので、画像表示素子でロッドインテグレータ4とSCRカラーホイール5A上の色帯の両方には焦点を合わせることができず、光の利用効率が低下することとなる。さらに、SCRカラーホイール5Aによる光学系の増大や渦状の蒸着によりコストアップを招くという問題もある。
【0017】
【特許文献1】
特開平9‐222603号公報
【0018】
【特許文献2】
特開平4‐316296号公報
【0019】
【特許文献3】
特開2001‐242416号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
従来の照明装置は、以上のように構成されているので、射出面の輝度分布を均一化するには、ロッドインテグレータ4を延長せざるを得ないという問題がある。また、カラースクロール方式では光利用効率が十分ではなく、しかも、セットサイズが大型化するとともに、製造コストが上昇するという問題がある。
【0021】
本発明は、上記に鑑みなされたもので、ロッドインテグレータを延長しなくても射出面の輝度分布を均一化することができ、十分な光利用効率を期待でき、しかも、セットサイズを小型化することのできる安価なロッドインテグレータ及びこれを用いた照明装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、上記課題を達成するため、入射光束を繰り返し内面反射させ、射出面で略均一な輝度分布を得るものであって、
入射側ロッドと出射側ロッドとを備え、入射側ロッドの光軸に略垂直な断面の断面積を、出射側ロッドの光軸に略垂直な断面の断面積よりも小さくしたことを特徴としている。
なお、入射側ロッドと出射側ロッドの中心軸を略一致させることができる。
また、入射側ロッドと出射側ロッドの断面を相似形とすることができる。
【0023】
また、入射側ロッドと出射側ロッドの断面を略矩形とすることが可能である。
また、入射側ロッドの断面を略円形とし、出射側ロッドの断面を略矩形とすることが可能である。
また、入射側ロッドと出射側ロッドの中心軸を略一致させて一体化することが可能である。
また、入射側ロッドの長さをL1,出射側ロッドの長さをL2とし、入射側ロッドの対角長をD1,出射側ロッドの対角長をD2としたとき、
【式3】
とすることが可能である。
【0024】
また、入射側ロッドの長さをL1,出射側ロッドの長さをL2とし、入射側ロッドの対角長をD1,出射側ロッドの対角長をD2としたとき、
【式4】
としても良い。
また、出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域に、少なくとも2種類以上の異なる波長の光に対して透過性を有するフィルタを分割して設けても良い。
また、出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域を、出射側ロッドの短辺方向に分割しても良い。
また、出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域に、フィルタの非存在部を設けても良い。
【0025】
また、出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域に、全反射部を設けることができる。
また、フィルタを赤、青、緑の透過フィルタとすることができる。
また、赤、青、緑の透過フィルタの面積をそれぞれ異ならせることができる。
また、赤、青、緑の透過フィルタを、透過以外の可視波長成分を反射するダイクロイックフィルタとすることができる。
【0026】
また、入射側ロッドからの入射光束を遮らない出射側ロッドの入射側の内面に、全反射部を設けることが可能である。
さらに、入射側ロッドと出射側ロッドの光軸に略垂直な断面が略同一のロッドインテグレータを備え、このロッドインテグレータの入射光を遮らない部分に全反射部を設けることが可能である。
さらにまた、フィルタの入射面又は射出面に、一方向の偏光のみ透過し、他方向の偏光のみ反射する偏光反射素子を設けることが可能である。
【0027】
また、本発明においては、上記課題を達成するため、光源部と、この光源部からの光束の輝度分布を略均一化するロッドインテグレータ部と、このロッドインテグレータ部からの出射光束で被照明部を照明するレンズ系とを含んでなるものであって、
ロッドインテグレータ部を請求項1ないし18いずれかに記載のロッドインテグレータとしたことを特徴としている。
【0028】
また、本発明においては、上記課題を達成するため、光源部と、この光源部からの光束の輝度分布を略均一化して領域毎に色彩を分割するロッドインテグレータ部と、このロッドインテグレータ部から色分割されて射出した光束をスクロールさせるスクロール部と、このスクロール部からの出射光束で被照明部を照明するレンズ系とを含んでなるものであって、
ロッドインテグレータ部を請求項9ないし18いずれかに記載のロッドインテグレータとしたことを特徴としている。
【0029】
なお、レンズ系の結像倍率をm、スクロール方向の出射側ロッドの長さをA、対応する被照明部のスクロール時における照明高さをBとしたとき、m×A<Bとしても良い。
さらに、スクロール方向を照明領域の短辺方向としても良い。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明すると、本実施形態における照明装置は、図1や図2等に示すように、光源部1と、この光源部1からの光束の輝度分布を均一化するロッドインテグレータ部と、このロッドインテグレータ部からの出射光束で被照明部を照明する複数のリレーレンズ6と、画像表示素子15とを備え、ロッドインテグレータ部をロッドインテグレータ4とするようにしている。
【0031】
光源部1は、楕円リフレクター2の一方の焦点部に、白色光を発する超高圧水源ランプやメタルハライドランプ等からなるランプ3がセットされ、このランプ3から発した光が楕円リフレクター2のもう一方の焦点部に集光され、2次光源が生成される。
【0032】
ロッドインテグレータ部であるロッドインテグレータ4は、入射側ロッド41と出射側ロッド42とを一列に並べ備え、光源部1からの入射光束を繰り返して内面反射させ、射出面で均一な輝度分布を得るよう機能する。入射側ロッド41と出射側ロッド42とは、共に断面が矩形の角柱形に形成され、異なる大きさに形成されており、従来例よりも全長が短縮される。入射側ロッド41は、2次光源の近傍に配置され、光軸に垂直な断面の断面積が出射側ロッド42の光軸に垂直な断面の断面積よりも縮小形成されるとともに、出射側ロッド42に段付きに接続されており、2次光源を取り込むよう機能する。ロッドインテグレータ4は、リレーレンズ6により画像表示素子面を照明すると同時に、出射側ロッド42の射出面が画像表示素子面に結像するよう設計される。
【0033】
画像表示素子15としては、透過型表示素子や反射型表示素子を使用することができる。具体的には、液晶パネル、LCoS(Liquid CristalSilicon)、DMD素子等を使用できる。画像表示素子15により変調され、射出した光は、図示しないが、一般的には投射レンズ9等でスクリーン等に投射される。これにより、コンパクトで輝度ムラの少ない照明光学系が提供される。
【0034】
次いで、ロッドインテグレータ4の全長が短いにもかかわらず、ロッドインテグレータ4の射出面における輝度分布を均一化できる原理について説明すると、ロッドインテグレータ4の入射面は、上記したように、2次光源を取り込むよう機能する。
【0035】
ここで、光源であるランプ3の輝度分布の一例を図3に示す。同図によると、ランプ3からの光は、±45°内に含まれる光束が多く、±45°を超えると、輝度値が急激に低下しているのが分かる。すなわち、図30に示すように、上記±45°を超えた光が少ないということは、ロッドインテグレータ4の入射面に対して入射角度が0°付近の光束は元々少ないことも分かる。ロッドインテグレータ4の入射面に対して入射角度が0°付近の光束は、楕円リフレクター2にランプ3固定用のランプホールが穿孔されていること、ランプ3からの光がロッドインテグレータ4に入射する際、ランプ3の管面自体等に光がけられることによっても減少する。
【0036】
上記により、ロッドインテグレータ4に対する入射光は、0°付近の角度の輝度が低い分布となる(図20参照)。このため、ロッドインテグレータ4の壁面での反射がないとすると、ロッドインテグレータ4の射出面での強度分布は図21に示すように、センター付近の輝度が低く、周辺が高い中抜け状態となる。
これを解消するため、ロッドインテグレータ4の入射側ロッド41と出射側ロッド42の長さと断面積とを適当な値に変更すれば、中抜けの輝度を向上させることができる。
【0037】
先ず、図4に示すように、入射側ロッド41に入射した光束の内、出射側ロッド42の射出面の端部に向かう光線RAYが入射側ロッド41の光軸方向の内面でけられないことが必要である。そこで、入射側ロッド41の長さをL1,出射側ロッド42の長さをL2とし、入射側ロッド41の対角長(矩形の場合、以下同じ)をD1,出射側ロッド42の対角長をD2としたとき、(5)式の条件で入射側ロッド41の対角長を決定するのが良い。これにより、周辺部における輝度低下を防止することができる。
【0038】
【式5】
【0039】
次いで、中抜け部の輝度を向上させるためには、入射側ロッド41の長さをL1,出射側ロッド42の長さをL2とし、入射側ロッド41の対角長をD1,出射側ロッド42の対角長をD2としたとき、(6)式の範囲内にL1、L2、D1、D2を設定すると良い。例えば、D1=L1×D2/(L1+L2)の条件で入射側ロッド41の対角長をD1を決定した場合について考える。
【0040】
【式6】
【0041】
図5(a),(b),(c),(d)、図6(a),(b),(c),(d)に、L1/(L1+L2)の値を0.2〜0.9まで変化させ、入射側ロッド41の壁面における反射光がロッドインテグレータ4の射出面でどの位置を照明しているのかを示す。これより、0.3<L1/(L1+L2)<0.9のとき、ロッドインテグレータ4の中心部付近を照明しており、中抜け状態を解消するよう作用するのが分かる。また、上記したように(7)式の関係が成立する必要があるため、(8)式の関係式が成立する。
【0042】
【式7】
【0043】
【式8】
【0044】
従来の光学系の場合には、シングルロッドを使用するので、ロッドインテグレータ4の射出面の輝度ムラを抑制しようとすると、ロッド長が長くなるという問題があった。
これに対し、本実施形態の場合、短い全長で輝度ムラを低下させることができ、効果的である。また、入射側ロッド41と出射側ロッド42とを一体化することにより、これらの位置精度を調整する必要がなくなり、しかも、空気とガラスの屈折率差に基づき、境界面で4%程度反射が起こるのを防止するために蒸着していたARコートを省略することもできる。
【0045】
図7に段付きロッドインテグレータ4とシングルのロッドインテグレータ4とが同一の長さの場合におけるロッド射出面での輝度分布の比較を示す。同図によれば、段付きのロッドインテグレータ4は、シングルタイプに比べ、ロッド射出面での輝度分布を改善することができる。また、同一レベルの輝度分布の均一にするため、シングルのロッドインテグレータ長さの約60%の長さに短縮することができる。
【0046】
なお、上記実施形態ではガラスの全反射を利用したロッドインテグレータ4について説明したが、図8に示すように、鏡で囲んだロッドインテグレータ4でも同様の作用効果を期待することができる。また、図9に示すように、ロッドの段数を増加することもできる。また、入射側ロッド41と出射側ロッド42とを共に断面矩形にした場合について説明したが、何らこれに限定されるものではない。入射側ロッド41と出射側ロッド42の断面形は、画像表示素子15の外形と相似になるため、矩形になってしまうが、図10に示すように断面円形等としても良い。さらに、ロッドインテグレータ4に入射光が斜めに入射する場合には、入射側ロッド41と出射側ロッド42の中心軸をずらすことも可能である。
【0047】
次に、図11や図12等は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、光源部1と、この光源部1からの光束の輝度分布を均一化して領域毎に色彩を分割するロッドインテグレータ部と、このロッドインテグレータ部から色分割されて射出した光束をスクロールさせるスクロール部と、このスクロール部からの出射光束で被照明部を照明する複数のリレーレンズ6と、画像表示素子15とを備え、ロッドインテグレータ部を、ロッドインテグレータ4としてその出射側ロッド42の光軸に垂直な射出面領域には、少なくとも2種類以上の異なる波長の光に対して透過性を有するダイクロイックフィルタ16・16A・16Bを分割して設けるようにしている。
【0048】
光源部1は、楕円リフレクター2の一方の焦点部に、白色光を発する超高圧水源ランプやメタルハライドランプ等からなるランプ3がセットされ、このランプ3から発した光が楕円リフレクター2の他方の焦点部に集光され、2次光源が生成される。
【0049】
ロッドインテグレータ部であるロッドインテグレータ4は、入射側ロッド41と出射側ロッド42とが一列に一体化され、光源部1からの入射光束を繰り返して内面反射させ、射出面で均一な輝度分布を得るよう機能する。入射側ロッド41と出射側ロッド42とは、共に断面が矩形の角柱形に形成され、異なる大きさに形成されており、従来例よりも全長が短縮される。入射側ロッド41は、2次光源の近傍に配置され、光軸に垂直な断面の断面積が出射側ロッド42の光軸に垂直な断面の断面積よりも縮小形成されるとともに、出射側ロッド42に段付きに接続されており、2次光源を取り込むよう機能する。
【0050】
出射側ロッド42は、その射出面に赤、青、緑の複数のダイクロイックフィルタ16・16A・16Bが図11の上下方向に並設され、出射光が赤、青、緑の帯状の光となる。ダイクロイックフィルタ16・16A・16Bにより補正された光は入射側に反射する。この反射した光の一部は、全反射ミラー43で再度反射されてその一部が再利用されることとなる。
【0051】
回転プリズム14の射出光束は、リレーレンズ6により画像表示素子面を照明すると同時に、出射側ロッド42の射出面が画像表示素子面に結像するよう設計される。画像表示素子15としては、透過型表示素子や反射型表示素子を使用することができる。具体的には、液晶パネル、LCoS、DMD素子等を使用できる。画像表示素子15には、スクロールに合わせて赤、青、緑の光の当たる部分の画像が表示されるが、これが高速(画像のフィールド周波数の2〜3倍程度)で行われるため、残像現象により視聴者の頭の中で画像が形成される。画像表示素子15を透過、あるいは反射した光束は、図示しないが、通常、投射レンズ9等でスクリーン等に投射される。これにより、コンパクトで輝度ムラの少ない照明光学系を提供することができる。
【0052】
ここで、出射側ロッド42の射出面には、赤、青、緑の複数のダイクロイックフィルタ16・16A・16Bが帯状に並設され、出射光が赤、青、緑の帯状となる。ダイクロイックフィルタ16・16A・16Bにより補正された光は入射側に反射する。この反射した光の一部は、全反射ミラー43で再度反射されてその一部が再利用される。このような作用効果は、図11に示す段付きロッドの他、図13のシングルロッドでも同様に期待することができる。
【0053】
以下、図13に示すシングルロッドからなるロッドインテグレータ4について説明すると、これに用いられる光源部1は、楕円リフレクター2の一方の焦点部に、白色光を発する超高圧水源ランプやメタルハライドランプ等からなるランプ3がセットされ、このランプ3から発した光が楕円リフレクター2の他方の焦点部に集光され、2次光源が生成される。
【0054】
ロッドインテグレータ4は、その入射側が2次光源の近傍に配置され、射出面には、赤、青、緑の複数のダイクロイックフィルタ16・16A・16Bが帯状に並設され、出射光が赤、青、緑の帯状となる。ダイクロイックフィルタ16・16A・16Bにより補色光は入射側に反射する。この反射した光の一部は、全反射ミラー43で再度反射されてその一部が再利用される。赤、青、緑のダイクロイックフィルタ16・16A・16Bは、面積が同一でも良いが、図13に示すように一部が異なる面積でも良い。この面積の変更により、赤、青、緑の光量の比率を変えることができ、スクロール時における白色の色度を調整することができる。
なお、全反射ミラー43としては、例えばアルミ反射ミラーを使用することができる。
【0055】
なお、必ずしもダイクロイックフィルタ16・16A・16Bを使用する必要はなく、赤、青、緑を透過するが、補色を吸収するカラーフィルタを使用することも可能である。このようなカラーフィルタを使用する場合、補色が反射されないので、光を再利用することはできなくなるものの、ダイクロイックフィルタ16・16A・16Bのような入射角度に対するカット波長の変化が少ないので、より高い色の再現性を得ることが可能となる。
【0056】
また、図14に示すように、色帯の一部にコートのない部分44を設けることもできる。例えば、色帯を上方向から下方向に赤、青、緑、透明になるように配置すれば、透明の部分に入射する白色光がそのまま出力されるので、輝度を向上させることができる。透明の部分には、反射防止膜、換言すれば、ARコートを蒸着して透過率の向上が期待できる。
【0057】
また、図15に示すように、色帯を上方向から下方向に全反射部45、赤、緑、青、全反射部45になるように配列すれば、ロッドインテグレータ4の入射部分の面積が小さく、光源部1による2次光源が取り込めないような場合には、入射部分を大きくすることができるため、光の利用効率の向上が期待できる。また、全反射部45に入射する白色光は入射側に反射し、反射した光の一部は全反射ミラー43で再度反射されるが、その光が赤、緑、青のフィルタに入射すると、光が再利用されるので、利用効率を向上させることができる。この場合の全反射ミラー43についても、例えばアルミ反射ミラーを使用することができる。
また、赤のダイクロイックフィルタと青のダイクロイックフィルタの間に隙間を形成したい場合等にも、この方法を用いれば、光の利用効率を向上させることができる。
【0058】
偏光を利用した光学系等の場合には、ダイクロイックフィルタ16・16A・16Bの入射側あるいは射出側に偏光反射素子を配置することにより、光の再利用の他、偏光の分離と再利用とが可能になる。偏光反射素子には、直線偏光反射素子と円偏光反射素子とがあり、直線偏光反射素子としては、ワイヤーグリッド偏光板や3M社のD‐BEFがあげられる。また、円偏光反射素子には、コレステリック液晶等があげられる。
【0059】
直線偏光反射素子をダイクロイックフィルタ16・16A・16Bの射出側に配置する場合について説明すると、直線偏光反射素子とダイクロイックフィルタ16・16A・16Bとの間には、直線偏光反射素子の偏光軸に対して45°の光学軸をもつようλ/4板が配置される。直線偏光反射素子に入射する光のうち、一方の直線偏光は透過されるが、これと90°回転した方向の光は反射される。反射された直線偏光はλ/4板を透過すると、円偏光となり、そのうちの一部の光が全反射ミラー43で再度反射する。円偏光はミラー面で反射されることにより、元の円偏光とは逆方向に回転する円偏光となる。
【0060】
円偏光がダイクロイックフィルタ16・16A・16Bを透過してλ/4板を再度透過すると、反射した直線偏光とは逆の直線偏光、すなわち、直線偏光反射素子を透過する方向の直線偏光に変換されるため、光の利用効率を向上させることが可能になる。
【0061】
リレーレンズ6の結像倍率をm、スクロール方向の出射側ロッド42の長さをA、対応する被照明部のスクロール時における照明高さをBとしたとき、これらの関係はm×A<Bであることが好ましい。これを図12や図26に基づいて説明すると、スクロールするためには、図26の回転プリズム14のa面から入射した光束がb面に入射する必要がある。
しかしながら、B=m×Aであると、図26の左図のように出射側ロッド42の射出面からの広がりのある光束を取り込むことができないため、光のロスが大きく、結果として暗い照明系しか得ることができない。
【0062】
そのため、m×A<Bとする必要がある。Aを適正な小さなサイズにすることにより、図26の右図のように光の利用効率を維持することができる。現実的には、(9)式程度にする必要がある。これにより、回転プリズム14が停止している場合の照明は図16のようになり、瞬間的には照明光は画像表示素子15の一部しか照明していないこととなる。
【0063】
【式9】
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ロッドインテグレータを延長しなくても射出面の輝度分布を均一化することができ、光利用効率を向上させ、しかも、セットサイズを小型化することができるという効果がある。
具体的には、入射側ロッドと出射側ロッドとを備え、入射側ロッドの光軸に略垂直な断面の断面積を、出射側ロッドの光軸に略垂直な断面の断面積よりも小さくすれば、ロッドインテグレータを延長しなくても、射出面の輝度分布を略均一化することができる。
また、出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域に、少なくとも2種類以上の異なる波長の光に対して透過性を有するフィルタを分割して設ければ、カラースクロール方式に対応させることができる。
【0065】
また、出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域を、出射側ロッドの短辺方向に分割すれば、カラースクロール方式に対応させることが可能になる。
また、出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域に、フィルタの非存在部を設ければ、光利用効率を向上させることが可能になる。
また、出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域に全反射部を設ければ、光利用率を向上させることが可能になる。
また、フィルタを赤、青、緑の透過フィルタとすれば、カラースクロール方式への対応が期待できる。
また、赤、青、緑の透過フィルタの面積をそれぞれ異ならせれば、赤、青、緑の光量バランスの変更が期待できる。
【0066】
また、赤、青、緑の透過フィルタを、透過以外の可視波長成分を反射するダイクロイックフィルタとすれば、透過以外の可視波長成分を反射することにより、光を再利用し、高い光利用効率が期待できる。
また、入射側ロッドからの入射光束を遮らない出射側ロッドの入射側の内面に、全反射部を設ければ、光を再利用し、高い光利用効率を得ることが可能になる。
【0067】
また、入射側ロッドと出射側ロッドの光軸に略垂直な断面が略同一のロッドインテグレータを備え、このロッドインテグレータの入射光を遮らない部分に全反射部を設ければ、光を再利用し、高い光利用効率を得ることが可能になる。
また、フィルタの入射面及び又は射出面に、一方向の偏光のみ透過し、他方向の偏光のみ反射する偏光反射素子を設ければ、偏光を利用する光学系で高い利用効率を得ることが可能になる。
【0068】
さらに、光源部と、この光源部からの光束の輝度分布を略均一化するロッドインテグレータ部と、このロッドインテグレータ部からの出射光束で被照明部を照明するレンズ系とを含み、ロッドインテグレータ部を請求項1ないし18いずれかに記載のロッドインテグレータとすれば、コンパクトな照明光学系であるにもかかわらず、均一な輝度分布を得ることができる。
【0069】
さらにまた、光源部と、この光源部からの光束の輝度分布を略均一化して領域毎に色彩を分割するロッドインテグレータ部と、このロッドインテグレータ部から色分割されて射出した光束をスクロールさせるスクロール部と、このスクロール部からの出射光束で被照明部を照明するレンズ系とを含み、ロッドインテグレータ部を請求項9ないし18いずれかに記載のロッドインテグレータとすれば、コンパクトな照明光学系であるにもかかわらず、均一な輝度分布と高い光利用効率を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロッドインテグレータの実施形態を示す斜視説明図である。
【図2】本発明に係る照明装置の実施形態を示す説明図である。
【図3】本発明に係る照明装置の実施形態におけるランプの角度毎の輝度分布(配光分布)の一例を示すグラフである。
【図4】本発明に係る照明装置の実施形態における入射側ロッドに入射した光束中、出射側ロッドの射出面の端部に向かう光線RAYが入射側ロッドの光軸方向の内面でけられないのが必要なことを示す説明図である。
【図5】本発明に係る照明装置の実施形態における中抜け部の輝度を向上させることを説明する説明図である。
【図6】本発明に係る照明装置の実施形態における中抜け部の輝度を向上させることを説明する説明図である。
【図7】本発明に係るロッドインテグレータの実施形態における段付きロッドインテグレータとシングルのロッドインテグレータとが同一の長さの場合におけるロッド射出面での輝度分布の比較を示すグラフである。
【図8】本発明に係るロッドインテグレータの実施形態における鏡で囲んだロッドインテグレータを示す斜視説明図である。
【図9】本発明に係るロッドインテグレータの実施形態におけるロッドインテグレータの段数を増やした状態を示す斜視説明図である。
【図10】本発明に係るロッドインテグレータの実施形態における入射側ロッドの断面を断面円形に形成した状態を示す斜視説明図である。
【図11】本発明に係るロッドインテグレータの第2の実施形態を示す斜視説明図である。
【図12】本発明に係る照明装置の第2の実施形態を示す説明図である。
【図13】本発明に係るロッドインテグレータの実施形態におけるシングルロッドからなるロッドインテグレータを示す斜視図である。
【図14】本発明に係るロッドインテグレータの実施形態における色帯の一部にコートのない部分を設けた状態を示す斜視図である。
【図15】本発明に係るロッドインテグレータの実施形態における色帯を上方向から全反射部、赤、緑、青、全反射部になるよう配列した状態を示す斜視説明図である。
【図16】本発明に係るロッドインテグレータの実施形態における回転プリズムが停止している場合の照明を示す断面説明図である。
【図17】従来のDMDにおけるマイクロミラーの角度がある1値の場合を示す説明図である。
【図18】従来のDMDにおけるマイクロミラーの角度が別の1値の場合を示す説明図である。
【図19】単板式でDLP方式のプロジェクタの光学系の基本構造を示す説明図である。
【図20】ロッドインテグレータに対する入射光束の入射角度と相対輝度の関係を示すグラフである。
【図21】ロッドインテグレータの側面で内部反射をしない場合、射出面の輝度分布を示すグラフである。
【図22】ロッドインテグレータを短縮する技術を示す斜視図である。
【図23】処分される光を再利用する技術を示す説明図である。
【図24】赤、緑、青の画像をビデオフィールドの1/3ずつ遅延させた画像表示素子上の赤、緑、青の光を示す断面説明図である。
【図25】プリズムスクロールの原理図である。
【図26】回転プリズムに平衡度の高い光を入射させる状態を示す説明図である。
【図27】SCR方式・単板DLP方式でカラースクロール方式のプロジェクタにおける光学系の基本構造を示す説明図である。
【図28】ロッドインテグレータの2次光源像が入射できる孔以外の部分にミラーを蒸着した状態を示す斜視説明図である。
【図29】光束のもつ入射角が小さく、ロッドインテグレータの側面で内部反射をしない場合やロッドインテグレータの全長を長くした状態を示す説明図である。
【図30】±45°を超えた光が少ない場合、ロッドインテグレータの入射面に対して入射角度が0°付近の光束は元々少ないことを示す説明図である。
【符号の説明】
1 光源部
4 ロッドインテグレータ
6 リレーレンズ(レンズ系)
9 投射レンズ
14 回転プリズム
15 画像表示素子
16 ダイクロイックフィルタ
16A ダイクロイックフィルタ
16B ダイクロイックフィルタ
41 入射側ロッド
42 出射側ロッド
43 全反射ミラー
44 コートのない部分
45 全反射部
Claims (22)
- 入射光束を繰り返し内面反射させ、射出面で略均一な輝度分布を得るロッドインテグレータであって、
入射側ロッドと出射側ロッドとを備え、入射側ロッドの光軸に略垂直な断面の断面積を、出射側ロッドの光軸に略垂直な断面の断面積よりも小さくしたことを特徴とするロッドインテグレータ。 - 入射側ロッドと出射側ロッドの中心軸を略一致させた請求項1記載のロッドインテグレータ。
- 入射側ロッドと出射側ロッドの断面を相似形とした請求項1又は2記載のロッドインテグレータ。
- 入射側ロッドと出射側ロッドの断面を略矩形とした請求項1、2、又は3記載のロッドインテグレータ。
- 入射側ロッドの断面を略円形とし、出射側ロッドの断面を略矩形とした請求項1又は2記載のロッドインテグレータ。
- 入射側ロッドと出射側ロッドの中心軸を略一致させて一体化した請求項1ないし5いずれかに記載のロッドインテグレータ。
- 出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域に、少なくとも2種類以上の異なる波長の光に対して透過性を有するフィルタを分割して設けた請求項1ないし8いずれかに記載のロッドインテグレータ。
- 出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域を、出射側ロッドの短辺方向に分割した請求項9記載のロッドインテグレータ。
- 出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域に、フィルタの非存在部を設けた請求項9又は10記載のロッドインテグレータ。
- 出射側ロッドの光軸に略垂直な射出面領域に、全反射部を設けた請求項9、10、又は11記載のロッドインテグレータ。
- フィルタを赤、青、緑の透過フィルタとした請求項9ないし12いずれかに記載のロッドインテグレータ。
- 赤、青、緑の透過フィルタの面積をそれぞれ異ならせた請求項13記載のロッドインテグレータ。
- 赤、青、緑の透過フィルタを、透過以外の可視波長成分を反射するダイクロイックフィルタとした請求項13又は14記載のロッドインテグレータ。
- 入射側ロッドからの入射光束を遮らない出射側ロッドの入射側の内面に、全反射部を設けた請求項1ないし15いずれかに記載のロッドインテグレータ。
- 入射側ロッドと出射側ロッドの光軸に略垂直な断面が略同一のロッドインテグレータを備え、このロッドインテグレータの入射光を遮らない部分に全反射部を設けた請求項1ないし16いずれかに記載のロッドインテグレータ。
- フィルタの入射面又は射出面に、一方向の偏光のみ透過し、他方向の偏光のみ反射する偏光反射素子を設けた請求項9ないし17いずれかに記載のロッドインテグレータ。
- 光源部と、この光源部からの光束の輝度分布を略均一化するロッドインテグレータ部と、このロッドインテグレータ部からの出射光束で被照明部を照明するレンズ系とを含んでなる照明装置であって、
ロッドインテグレータ部を請求項1ないし18いずれかに記載のロッドインテグレータとしたことを特徴とする照明装置。 - 光源部と、この光源部からの光束の輝度分布を略均一化して領域毎に色彩を分割するロッドインテグレータ部と、このロッドインテグレータ部から色分割されて射出した光束をスクロールさせるスクロール部と、このスクロール部からの出射光束で被照明部を照明するレンズ系とを含んでなる照明装置であって、
ロッドインテグレータ部を請求項9ないし18いずれかに記載のロッドインテグレータとしたことを特徴とする照明装置。 - レンズ系の結像倍率をm、スクロール方向の出射側ロッドの長さをA、対応する被照明部のスクロール時における照明高さをBとしたとき、
m×A<Bとした請求項20記載の照明装置。 - スクロール方向を照明領域の短辺方向とした請求項20又は21記載の照明装置。
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