JP2004323324A - Silicon monoxide sintered compact and sputtering target - Google Patents

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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a silicon monoxide sintered compact which combines securement of a film deposition rate and stability of film properties by an RF (radio-frequency reactive sputtering) method. <P>SOLUTION: (1) The silicon monoxide sintered compact is obtained by molding raw material powder comprising, by mass, 3 to 30% silicon powder doped with boron, phosphorous or antimony, and the balance silicon monoxide or a silicon oxide based mixture. In this case, the content of silicon monoxide in the mixture is desirably controlled to ≥20%. Further, the bulk density of the silicon monoxide sintered compact after sintering is desirably controlled to ≥95%. (2) The silicon monoxide sintered compact has a specific resistance of 1 to 500 Ω cm. Further, the sputtering target is made of the silicon monoxide sintered compact in the (1) or (2). <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一酸化珪素焼結体およびスパッタリングターゲットに関し、さらに詳しくは、光学用保護膜として透明プラスチックのガス透過防止、ガラスのNa溶出防止、またはレンズ表面の保護膜などに用いられ、高周波反応性スパッタリングに好適な一酸化珪素焼結体およびこれからなるスパッタリングターゲットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
SiO膜またはSiO(1<X<2)膜などの酸化珪素系の薄膜は、電気絶縁性に優れ、機械的強度も高いため、各種の光学用部品のバリア膜として使用されるとともに、透明であり、またガスに対する遮断性にも優れることから、透明プラスチックのガス透過防止の保護膜としても利用されている。このようなSiO膜またはSiO膜を基体材料に成膜する場合には、珪素(Si)、一酸化珪素(SiO)および二酸化珪素(SiO)をスパッタリングターゲットとして反応性スパッタリング法が行われる。
【0003】
この反応性スパッタリング法には、高周波反応性スパッタリング法(以下、単に「RF法」という)および2極直流反応性スパッタリング法(以下、単に「DC法」という)が代表的な方法として用いられている。
【0004】
図1は、RF法に用いられるスパッタリング装置の概略構成を説明する図である。同図に示すように、真空炉1には動作ガスとしてArガスを供給する手段2と、真空排気する排気手段3とが備えられ、これらの手段2、3を制御することによって、真空炉1内の圧力をコントロールしている。真空炉1内にはカソード電極4と基板電極5とが対向して配置され、カソード電極4上にはターゲット6が取り付けられ、基板電極5上には基板7が取り付けられる。カソード電極4には高周波電源8が整合回路9を介して真空炉1外より接続されている。また、基板電極5には直流電源10がフィルタ11を介して真空炉1外より接続されている。
【0005】
RF法では、図1に示す装置を用いて、まず、カソード電極4に高周波電源8からの高周波電力を印加すると、真空炉1内でArガスが電離または励起して、Ar+ イオンが発生する。次に、基板電極5に直流電源10より直流電圧を印加すると、Ar+ イオンが基板7に照射され、基板7の表面をスパッタし、その後、ターゲット6をAr+ イオンでスパッタして、基板7に薄膜を形成する。
【0006】
これに対し、DC法によって薄膜を形成するには、前記図1に示す真空炉1内を減圧条件にして、Arガスの動作ガスにN やO 等を混合して導入し、RF法において印加される高周波電圧に替えて、カソード電極4および基板電極5間に直流電圧を印加して放電(グロー放電)させる。放電によりArガスがAr+ イオンを発生、カソード電極4側へ高速で衝突し、カソード電極4上へ配置されたターゲット6の物質を飛び出させる。そして、飛び出した物質を窒化物あるいは酸化物として基体の表面上へ堆積して薄膜を形成する。
【0007】
このDC法では、高抵抗物質や絶縁体をターゲットにすると、ターゲットが正イオンによって帯電してスパッタリングが困難になるという問題がある。しかし、DC法によれば、高周波放電を利用しているRF法に比べ、電源等の装置構成が簡易であり、電源の信頼性やメンテナンス性に優れるとともに、操作も簡便であるという利点がある。しかも、RF法に比べ、スパッタレート(成膜速度)が速く効率的な成膜作業が可能になる。
【0008】
このため、ターゲットを構成する焼結体が導電性を具備するように、主となる材料(PLZT・PZT系)の一部(酸素成分)を欠損させて、低抵抗化することによって、直流反応性スパッタリングを行う方法が試みられている(例えば。特許文献1、2)。しかし、酸素欠損により焼結体に導電性を具備させる方法では、適用できる物質が制限されることから、酸化珪素系の成膜には適用できない方法である。
【0009】
【許文献1】
特開2000−264731号公報
【許文献2】
特開2001−5871号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述の通り、DC法では、高抵抗物質や絶縁体をターゲットとすると、スパッタリングが困難になるという問題がある。これに対し、本出願人は、SiO膜またはSiO(1<X<2)膜などの酸化珪素系の成膜に際し、ドープしたSi粉末を混合して焼結体を成形し、焼結体の抵抗率を下げて、反応性スパッタリングにDC法を適用できる方法を提案した(特願2002−099515号参照)。
【0011】
すなわち、Siは単結晶の育成段階において、ボロン(B)、リン(P)またはアンチモン(Sb)をドープすることによって、容易に低抵抗化を図ることができるので、絶縁体であるSiOにドープしたSiを導電体として混合、焼結することにより、良好な導電性が得られる。さらに、これらを混合焼結した場合であっても、反応性スパッタリングによってSi、SiOおよびSiO粉末のいずれであっても、同一組成の酸化珪素の薄膜を成膜するので、成膜される膜特性に影響を及ぼすことがない。
【0012】
具体的な焼結体の構成としては、ボロン(B)、リン(P)またはアンチモン(Sb)をドープした珪素粉末(Si)を20〜80%(質量%)含有させ、残部は一酸化珪素(SiO)からなる原料粉末を成形したものである。これにより、酸化珪素系の成膜に際して、異種材料の使用にはならず、単一組成の薄膜を成膜することが可能になる。
【0013】
ところで、SiO膜またはSiO(1<X<2)膜などの酸化珪素系の成膜に際して、絶縁体であるSiOにヘビードープしたSiを多量に混合すると、ターゲットの酸素濃度が目減りする。このため、目標とする薄膜組成との酸素濃度の差が大きい場合には、スパッタリング雰囲気の酸素濃度を上昇させて、供給される酸素の比率を高めることが必要になる。
【0014】
これにより、反応性スパッタリングの条件が変化し易く、その結果、成膜された酸化珪素の膜特性にバラツキが発生したり、ターゲット表面がスパッタリング中に酸化され易くなるために酸化膜が形成され、異常放電やスパッタリングレート(成膜速度)の低下につながるおそれがある。
【0015】
上記の懸念を払拭して、常に成膜された酸化珪素の膜特性を安定させるために、反応性スパッタリングにRF法の採用が要求されるようになる。しかし、前述の通り、RF法では、DC法に比べスパッタリングレート(成膜速度)が遅くなる。また、高出力投入時にドープされたSiが割れ易いなどの問題もあることから、ヘビードープされたSiの混合量を低下させたい場合もある。
【0016】
本発明は、上述した酸化珪素系の薄膜を反応性スパッタリング法によって成膜する際の問題点に鑑みてなされたものであり、RF法を採用した場合であっても、スパッタリングレート(成膜速度)を確保するとともに、成膜される膜特性の安定化を図ることが可能となる、一酸化珪素焼結体およびスパッタリングターゲットを提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述した課題を解決するため、酸化珪素系薄膜の成膜方法について、種々の検討を加えた結果、RF法を適用して反応性スパッタリングを行う場合であっても、導電性のある一酸化珪素の焼結体を採用すれば、成膜される膜特性の安定性を確保できると同時に、良好なスパッタレート(成膜速度)が得られ、生産性の向上を図れることを明らかにした。
【0018】
さらに、導電性のある一酸化珪素の焼結体を得る場合に、反応性スパッタリングにRF法を適用するときは、DC法を適用するのに比べ、焼結体の電気伝導度が要求されないため、DC法より少ないドープ量でも効果を得ることができる。これにより、高出力投入時にドープされたSiが多い場合に割れ易いなどの問題も解消することが可能になる。
【0019】
本発明は、上記の知見に基づいて完成したものであり、下記(1)〜(4)の一酸化珪素焼結体および(5)の一酸化珪素焼結体からなるスパッタリングターゲットを要旨としている。
(1)質量%で、ボロン、リンまたはアンチモンをドープした珪素粉末を3〜30%含有させ、残部は一酸化珪素からなる原料粉末を成形したことを特徴とする一酸化珪素焼結体である。
(2)質量%で、ボロン、リンまたはアンチモンをドープした珪素粉末を3〜30%含有させ、残部は酸化珪素系の混合物からなる原料粉末を成形したことを特徴とする一酸化珪素焼結体である。この場合に、前記混合物中の一酸化珪素の含有量を20%以上にするのが望ましい。
【0020】
さらに、上記(1)および(2)の一酸化珪素焼結体は、焼結後の嵩密度が95%以上にするのが望ましい。
(3)比抵抗が1Ω・cm〜500Ω・cmであることを特徴とする一酸化珪素焼結体である。
(4)ドープしたボロン濃度が、焼結後に1〜50ppmwであることを特徴とする一酸化珪素焼結体である。
(5)上記(1)〜(4)の一酸化珪素焼結体からなることを特徴とするスパッタリングターゲットである。
【0021】
本発明において「酸化珪素系混合物」と規定しているのは、主体は一酸化珪素(SiO)から構成されているが、一部を二酸化珪素(SiO)に置換した構成からなる混合物であり、SiO膜またはSiO(1<X<2)膜などの酸化珪素系の成膜に最適な原料をいう。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の一酸化珪素焼結体は、質量%で、B、PまたはSbをドープしたSi粉末を3〜30%含有させることを特徴としている。さらに、上限の含有量を20%にするのが望ましい。ドープしたSi粉末を含有させることにより、この焼結体は導電性を有することになるが、Si粉末の含有を低位に抑えることができるので、RF法による反応性スパッタリングにおいて、膜特性にバラツキが少なくなり、良好なスパッタレート(成膜速度)を得ることができる。しかも、高出力投入時に発生するターゲットのひび割れなどの問題も解消できる。
【0023】
ドープしたSi粉末とSiO粉末、またはSiOとSiOとの混合粉末とを混合して焼結する際に、SiO粉末の内部または表面において「SiO」の一部が「Si+SiO」に熱分解する。したがって、ドープしたSi粉末を含有させることにより、Si粉末同士が接触して導電性を示す部分もあるが、混合焼結時にSiO粉末内部か表面において、SiOの一部が熱分解するとき、熱分解したSiに導電性のSi粉末中のドープ元素、B、PまたはSbが熱拡散することによって、電気伝導性を有することになる。
【0024】
本発明の焼結体では、ドープしたSi粉末の含有が3%未満であると、ドープしたSi粉末を混合したことによる効果が十分に発揮されず、焼結体の比抵抗が十分に下がらない。また、比抵抗のバラツキも大きくなる。このため、ドープしたSi粉末の含有の下限を3%とした。
【0025】
一方、ドープしたSi粉末の含有が30%を超えると、ターゲットの酸素濃度が目減りすることになり、スパッタリング雰囲気から供給される酸素の比率を高めることが必要になる。このため、反応性スパッタリングの条件が変化し易く、膜特性にバラツキが発生し易くなる。このため、ドープしたSi粉末の含有の上限を30%とし、望ましくは20%とした。
【0026】
混合焼結に際し、SiOを混合させることなく、ドープしたSi粉末とSiO粉末とを混合して焼結しても、ターゲット用として要求される嵩密度95%を達成することができない。しかし、ホットプレス時にSiO粉末を存在させれば、充分に嵩密度95%以上を達成することができる。SiOは昇華温度が1200℃程度と低いため、ホットプレスにともなってガラス状になることから、原料粉末にSiOが混合していると、Si粉末やSiO粉末の隙間にSiOが浸透して、ガラス状焼結体が形成されるためである。
【0027】
このことから、本発明の焼結体では、原料粉末としてドープしたSi粉末とSiO粉末の混合が必須である。しかし、ターゲットの酸素濃度を調節するために、ドープしたSi粉末とSiO粉末の混合原料にSiO粉末を混合させるのも有効であることから、混合原料として、主体はSiO粉末から構成されているが、一部をSiO粉末に置き換えた「酸化珪素系混合物」を用いることができる。
【0028】
上記の「酸化珪素系混合物」を用いる場合であっても、SiOの特性を消失させることなく、ターゲットの膜特性の均一化を図るため、SiO粉末の含有量は20%以上にする必要がある。望ましくは、30%以上である。
【0029】
また、この一酸化珪素焼結体は、焼結性の向上、導電特性の均一化および膜組成の均一化の観点から、原料粉末の平均粒径を細かくするのが望ましい。一方、原料粉末が微細になりすぎると、混合不良の問題が発生する。したがって、原料粉末の平均粒径は、1〜20μmの範囲にするのが望ましい。
【0030】
本発明の一酸化珪素焼結体では、比抵抗が500Ω・cmを超えて高抵抗になると、反応性スパッタリングにRF法を適用する場合であっても、成膜能率の向上が図れない。一方、比抵抗を低くするほど成膜能率や膜特性の観点から望ましいが、比抵抗が1Ω・cmまで低抵抗になると、RF法に適用する場合の効果が飽和する。さらに、比抵抗を1Ω・cm未満にしようとすると、Siの含有比率が上昇し、原料中のSiO比率が低下することになる。
【0031】
このため、本発明の一酸化珪素焼結体では、比抵抗を1Ω・cm〜500Ω・cmとした。同様の観点から、比抵抗を上記の範囲で制御するため、ドープしたボロン濃度を、焼結後に1〜50ppmwで管理することとした。
【0032】
ボロンをそのまま混合して焼結すると、ボロンの混合量が極めて微量になるため、均一に混合することが困難になる。このため、本発明では、ボロンをドープしたSi粉末をマザーアロイとして用い、これを混合するようにしている。
【0033】
ボロンをそのまま混合して焼結する方法では、焼結体のボロン濃度分布が不均一となり、比抵抗のバラツキが大きい焼結体しか得られない。比抵抗のバラツキを定量的に表す方法として、下記式で示される変動係数が用いられる。
【0034】
変動係数 = 標準偏差/平均値
通常、本発明の効果を問題なく発揮するには、比抵抗の変動係数を1以下にするのが望ましい。本発明による焼結体の比抵抗の変動係数は1以下で管理するのが可能であり、具体的には0.5以下の焼結体を得ることができる。
【0035】
一方、マザーアロイを用いることなく、極微量のボロンをそのまま混合し焼結した場合には、変動係数が大きく1を超えることになり、RF法を適用して反応性スパッタリングを行う場合に、プラズマが不安定になるなどの問題が発生し、RF法への適用が困難になる。
【0036】
比抵抗の変動係数を測定する場合には、試料として焼結後にφ6インチ×t5mmに機械加工し、スパッタリングターゲットを作製する。得られた試料を用いて、比抵抗を直列4ピン、探針間隔1mmの4端子比抵抗測定機で測定する。測定箇所は、任意の直径の両端5mmを除く部分を等間隔に25点および前記直径に直交する直径も同様に25点として、合計で50点を測定する。測定された50点の測定値の標準偏差と平均値から変動係数を求める。
【0037】
本発明の一酸化珪素焼結体に含有される、ドープされたSi粉末の比抵坑は、0.01Ωcm(高抵抗率)〜0.0001Ωcm(低抵抗率)を目標にするのが望ましい。Si粉末のドーピング濃度を高めるとしても、Siへのドーピング元素の固溶限度にも限界があるとともに、高濃度のドープされた低抵抗のSi粉末を用いることによって、均一な原料混合が困難になる場合がある。一方、ドープ濃度が低すぎる(高抵抗すぎる)と、焼結体の比抵抗が十分に低下しないからである。
【0038】
B、PまたはSbによるドープ方法は、特に限定するものではなく、通常、シリコン単結晶の育成段階で採用されている方法であればよい。B、PまたはSbのドープ量は、育成されたSi単結晶が上記の比抵抗を満足するように添加される。
【0039】
本発明の一酸化珪素焼結体は、SiO単独の粉末、または酸化珪素系の混合粉末、すなわち、SiO粉末、またはSiOとSiOとの混合粉末にドープしたSi粉末を20〜80%含有させて、充分に混合し、得られた粉体を100kg/cm以上の圧力で加圧しながら、望ましくは1250〜1400℃の温度で加圧焼成して製造する。
【0040】
焼結温度が高すぎると、Si粉末の溶解が発生し良好な焼結体が得られず、一方、焼結温度が低すぎると、焼結が不十分であり、B、Pのドープ元素の熱拡散が充分に行われなくなる。このため、本発明の一酸化珪素焼結体の製造では、焼結温度は1250〜1400℃にするのが望ましく、1300〜1400℃にするのがさらに望ましい。
【0041】
本発明のスパッタリングターゲットは、リチウム電池の製造において効果を発揮する。本発明のスパッタリングターゲットを用いて、金属製集電体表面にRF法によりSiO薄膜を形成し、リチウム二次電池用負極を作製すると、SiOを負極とする場合に問題になっていた初期効率(1サイクル目の放電容量/1サイクル目の充電容量)の低さが著しく改善されることが分かっている。
【0042】
【実施例】
本発明の一酸化珪素焼結体を用いることによる効果を、前記図1に示すRF法が適用されるスパッタリング装置を用いた実施例に基づいて説明する。
【0043】
実施例では、Bでドープすることにより、比抵抗を0.004Ωcmに調整したSi粉末を用いた。Si粉末およびSiO粉末ともに、平均粒径が10μm以下になるまで微粉砕した。このSi粉末をSiO粉末中に70〜100%の範囲で含有させ、得られた粉体を9.8MPa(100kgf/cm)の圧力をかけながら、1400℃で2時間加圧焼結させた後、φ6インチ×t5mmに機械加工して、スパッタリングターゲットとした。
【0044】
上記条件で得られた各焼結体の比抵抗および密度比を測定し、さらにこの焼結体をターゲットとして利用して、RF法を用いた反応性スパッタリングにて一酸化珪素膜(SiO膜)を形成し、単位時間当たりの成膜厚みを測定したスパッタレートと膜特性のバラツキを観察した。
【0045】
比抵抗の測定はφ6インチ×t5mmに機械加工したスパッタリングターゲットを試料として4端子法にて行い、また、密度比は(嵩密度/理論密度)×100%で示している。膜特性のバラツキは、透過率および屈折率等の測定結果より観察している。上記の測定結果および観察結果は、表1に示す。
【0046】
【表1】

Figure 2004323324
【0047】
表1の結果から、本発明で規定するように、ドープしたSi粉末をSiO粉末中に3〜30%の範囲で含有させることによって、スパッタレート(成膜速度)とともに、膜特性のバラツキ状況も良好であることが分かる。
【0048】
【発明の効果】
本発明の一酸化珪素焼結体によれば、焼結体の抵抗率を下げて反応性スパッタリングにRF法に適用するので、成膜される膜特性が安定して、成膜速度も確保でき、さらに異種材料の使用にはならず、単一組成の薄膜を成膜することができる。したがって、この一酸化珪素焼結体からなるスパッタリングターゲットを用いれば、良好なスパッタレートと膜特性のバラツキが少ないスパッタリング反応が保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】RF法に用いられるスパッタリング装置の概略構成を説明する図である。
【符号の説明】
1:真空炉、 2:Arガス供給手段
3:排気手段、 4:カソード電極
5:基板電極、 6:ターゲット
7:基板、 8:高周波電源
9:整合回路、 10:直流電源
11:フィルタ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a sintered body of silicon monoxide and a sputtering target, and more particularly, it is used as a protective film for an optical material to prevent gas permeation of a transparent plastic, prevent elution of Na from glass, or a protective film on a lens surface. The present invention relates to a silicon monoxide sintered body suitable for reactive sputtering and a sputtering target made of the same.
[0002]
[Prior art]
A silicon oxide-based thin film such as a SiO 2 film or a SiO X (1 <X <2) film has excellent electrical insulation properties and high mechanical strength, so that it is used as a barrier film for various optical components. Since it is transparent and has excellent gas barrier properties, it is also used as a protective film for preventing gas permeation of transparent plastic. When such a SiO 2 film or a SiO X film is formed on a base material, a reactive sputtering method is performed using silicon (Si), silicon monoxide (SiO), and silicon dioxide (SiO 2 ) as a sputtering target. .
[0003]
As the reactive sputtering method, a high-frequency reactive sputtering method (hereinafter simply referred to as “RF method”) and a bipolar direct current reactive sputtering method (hereinafter simply referred to as “DC method”) are used as typical methods. I have.
[0004]
FIG. 1 is a diagram illustrating a schematic configuration of a sputtering apparatus used for the RF method. As shown in FIG. 1, the vacuum furnace 1 is provided with a means 2 for supplying Ar gas as an operating gas and an exhaust means 3 for evacuating the vacuum. The pressure inside is controlled. A cathode electrode 4 and a substrate electrode 5 are arranged in the vacuum furnace 1 so as to face each other. A target 6 is mounted on the cathode electrode 4, and a substrate 7 is mounted on the substrate electrode 5. A high frequency power supply 8 is connected to the cathode electrode 4 from outside the vacuum furnace 1 via a matching circuit 9. A DC power supply 10 is connected to the substrate electrode 5 from outside the vacuum furnace 1 via a filter 11.
[0005]
In the RF method, when high-frequency power from a high-frequency power supply 8 is first applied to the cathode electrode 4 using the apparatus shown in FIG. 1, Ar gas is ionized or excited in the vacuum furnace 1 to generate Ar + ions. Next, when a DC voltage is applied from the DC power supply 10 to the substrate electrode 5, Ar + ions are irradiated on the substrate 7 to sputter the surface of the substrate 7, and then the target 6 is sputtered with Ar + ions to form a thin film on the substrate 7. To form
[0006]
On the other hand, in order to form a thin film by the DC method, N 2 , O 2, or the like is mixed and introduced into the working gas of Ar gas under the reduced pressure condition in the vacuum furnace 1 shown in FIG. , A DC voltage is applied between the cathode electrode 4 and the substrate electrode 5 to cause a discharge (glow discharge). The Ar gas generates Ar + ions by the discharge, and collides with the cathode electrode 4 at a high speed to cause the substance of the target 6 disposed on the cathode electrode 4 to fly out. Then, the protruded substance is deposited as a nitride or an oxide on the surface of the base to form a thin film.
[0007]
In the DC method, when a high-resistance substance or an insulator is used as a target, there is a problem that the target is charged by positive ions and sputtering becomes difficult. However, according to the DC method, there is an advantage that the device configuration such as a power supply is simpler, the reliability and maintenance of the power supply are excellent, and the operation is simple as compared with the RF method using high-frequency discharge. . In addition, compared to the RF method, the sputtering rate (film forming speed) is high, and an efficient film forming operation can be performed.
[0008]
For this reason, a part of the main material (PLZT / PZT system) (oxygen component) is deficient so that the sintered body constituting the target has conductivity, and the resistance is reduced to reduce the direct current reaction. A method of performing reactive sputtering has been attempted (for example, Patent Documents 1 and 2). However, in the method of providing conductivity to the sintered body due to oxygen deficiency, applicable materials are limited, and thus the method is not applicable to silicon oxide-based film formation.
[0009]
[License 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-264731 [License Document 2]
JP 2001-5871 A
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the DC method has a problem that sputtering is difficult when a high-resistance substance or an insulator is used as a target. On the other hand, the present applicant, when forming a silicon oxide-based film such as a SiO 2 film or a SiO X (1 <X <2) film, mixes doped Si powder to form a sintered body, and forms a sintered body. A method has been proposed in which the DC method can be applied to reactive sputtering by lowering the body resistivity (see Japanese Patent Application No. 2002-099515).
[0011]
In other words, Si can be easily doped with boron (B), phosphorus (P), or antimony (Sb) in the single crystal growing stage, so that the resistance can be easily reduced. Good conductivity can be obtained by mixing and sintering the obtained Si as a conductor. Further, even when the sintered mixture of these, Si by reactive sputtering, be any of SiO and SiO 2 powder, since a thin film of silicon oxide of the same composition, a film to be formed Does not affect properties.
[0012]
As a specific configuration of the sintered body, silicon powder (Si) doped with boron (B), phosphorus (P) or antimony (Sb) is contained in an amount of 20 to 80% (mass%), and the rest is silicon monoxide. It is obtained by molding a raw material powder made of (SiO). This makes it possible to form a thin film having a single composition without using different materials when forming a silicon oxide-based film.
[0013]
By the way, in the case of forming a silicon oxide based film such as a SiO 2 film or a SiO X (1 <X <2) film, if a large amount of heavyly doped Si is mixed into SiO as an insulator, the oxygen concentration of the target decreases. Therefore, when the difference in oxygen concentration from the target thin film composition is large, it is necessary to increase the oxygen concentration in the sputtering atmosphere to increase the ratio of supplied oxygen.
[0014]
Thereby, the conditions of the reactive sputtering are easily changed, and as a result, the film characteristics of the formed silicon oxide vary, or an oxide film is formed because the target surface is easily oxidized during sputtering, There is a possibility that abnormal discharge or a decrease in sputtering rate (film forming rate) may be caused.
[0015]
In order to eliminate the above concerns and stabilize the film characteristics of the formed silicon oxide, it is required to employ the RF method for reactive sputtering. However, as described above, the sputtering rate (film forming rate) is lower in the RF method than in the DC method. In addition, there is a problem that the doped Si is liable to be broken at the time of inputting a high output. Therefore, there is a case where it is desired to reduce the mixing amount of the heavily doped Si.
[0016]
The present invention has been made in view of the above-described problems when a silicon oxide-based thin film is formed by a reactive sputtering method. Even when the RF method is employed, the sputtering rate (film forming speed) is reduced. It is an object of the present invention to provide a silicon monoxide sintered body and a sputtering target which can stabilize the characteristics of a film to be formed while ensuring the above conditions.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted various studies on a method of forming a silicon oxide-based thin film in order to solve the above-described problem. As a result, even when reactive sputtering is performed by applying an RF When a sintered body of silicon monoxide having a property is adopted, the stability of the film characteristics to be formed can be ensured, and at the same time, a good sputtering rate (film forming rate) can be obtained, and the productivity can be improved. Revealed.
[0018]
Furthermore, when an RF method is applied to reactive sputtering when obtaining a conductive silicon monoxide sintered body, the electrical conductivity of the sintered body is not required as compared with applying the DC method. The effect can be obtained even if the doping amount is smaller than that of the DC method. Thereby, it is possible to solve the problem that the Si is easily broken when a large amount of Si is doped at the time of high output.
[0019]
The present invention has been completed based on the above findings, and has a gist of a sputtering target including the following silicon monoxide sintered bodies (1) to (4) and (5). .
(1) A silicon monoxide sintered body characterized by containing 3 to 30% by mass of a silicon powder doped with boron, phosphorus or antimony, and molding the remaining material powder of silicon monoxide. .
(2) A silicon monoxide sintered body characterized in that a silicon powder doped with boron, phosphorus or antimony is contained in an amount of 3 to 30% by mass%, and the remainder is formed from a raw material powder made of a silicon oxide-based mixture. It is. In this case, the content of silicon monoxide in the mixture is desirably 20% or more.
[0020]
Further, it is desirable that the bulk density of the sintered silicon monoxide of the above (1) and (2) is 95% or more after sintering.
(3) A silicon monoxide sintered body having a specific resistance of 1 Ω · cm to 500 Ω · cm.
(4) A silicon monoxide sintered body characterized in that the concentration of doped boron is 1 to 50 ppmw after sintering.
(5) A sputtering target comprising the above silicon monoxide sintered body (1) to (4).
[0021]
In the present invention, what is defined as a “silicon oxide-based mixture” is a mixture mainly composed of silicon monoxide (SiO) but partially substituted by silicon dioxide (SiO 2 ). , SiO 2 film or SiO X (1 <X <2) film.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The silicon monoxide sintered body according to the present invention is characterized by containing 3 to 30% by mass of Si powder doped with B, P or Sb. Further, it is desirable to set the upper limit content to 20%. By including doped Si powder, the sintered body has conductivity, but the content of Si powder can be suppressed to a low level, so that in the reactive sputtering by the RF method, the film characteristics vary. Therefore, a good sputtering rate (film forming rate) can be obtained. In addition, problems such as cracks in the target that occur when the high power is applied can be solved.
[0023]
When mixing and sintering doped Si powder and SiO powder or mixed powder of SiO and SiO 2 , part of “SiO” is thermally decomposed into “Si + SiO 2 ” inside or on the surface of the SiO powder. . Therefore, by including doped Si powder, there are portions where the Si powders come into contact with each other and exhibit conductivity, but when a part of the SiO is thermally decomposed inside or on the surface of the SiO powder during mixed sintering, heat The doping element, B, P or Sb in the conductive Si powder is thermally diffused into the decomposed Si, so that the Si has electric conductivity.
[0024]
In the sintered body of the present invention, if the content of the doped Si powder is less than 3%, the effect of mixing the doped Si powder is not sufficiently exhibited, and the specific resistance of the sintered body is not sufficiently reduced. . In addition, the variation of the specific resistance increases. Therefore, the lower limit of the content of the doped Si powder is set to 3%.
[0025]
On the other hand, when the content of the doped Si powder exceeds 30%, the oxygen concentration of the target decreases, and it becomes necessary to increase the ratio of oxygen supplied from the sputtering atmosphere. For this reason, the conditions of the reactive sputtering are apt to change, and the film characteristics tend to vary. For this reason, the upper limit of the content of the doped Si powder is set to 30%, preferably 20%.
[0026]
In the mixed sintering, even if the doped Si powder and the SiO 2 powder are mixed and sintered without mixing the SiO, the bulk density of 95% required for the target cannot be achieved. However, if the SiO powder is present during hot pressing, a bulk density of 95% or more can be sufficiently achieved. Since SiO has a low sublimation temperature of about 1200 ° C. and becomes glassy by hot pressing, if SiO is mixed in the raw material powder, SiO penetrates into the gaps between the Si powder and SiO 2 powder, This is because a glassy sintered body is formed.
[0027]
For this reason, in the sintered body of the present invention, it is essential to mix the Si powder and the SiO powder doped as the raw material powder. However, it is also effective to mix SiO 2 powder with a mixed material of doped Si powder and SiO powder in order to adjust the oxygen concentration of the target. Therefore, the main material is composed of SiO powder as the mixed material. However, a “silicon oxide-based mixture” in which a part is replaced with SiO 2 powder can be used.
[0028]
Even when the above-mentioned "silicon oxide-based mixture" is used, the content of SiO powder needs to be 20% or more in order to achieve uniform film properties of the target without losing the properties of SiO. . Desirably, it is 30% or more.
[0029]
In addition, it is desirable that the average particle diameter of the raw material powder of the silicon monoxide sintered body be reduced from the viewpoints of improving the sinterability, making the conductive properties uniform, and making the film composition uniform. On the other hand, if the raw material powder is too fine, a problem of poor mixing occurs. Therefore, the average particle size of the raw material powder is desirably in the range of 1 to 20 μm.
[0030]
In the silicon monoxide sintered body of the present invention, when the specific resistance is higher than 500 Ω · cm, the film forming efficiency cannot be improved even when the RF method is applied to reactive sputtering. On the other hand, the lower the specific resistance, the better from the viewpoint of film forming efficiency and film characteristics. However, when the specific resistance is as low as 1 Ω · cm, the effect when applied to the RF method is saturated. Further, if the specific resistance is to be made less than 1 Ω · cm, the content ratio of Si increases, and the SiO ratio in the raw material decreases.
[0031]
Therefore, in the silicon monoxide sintered body of the present invention, the specific resistance is set to 1 Ω · cm to 500 Ω · cm. From the same viewpoint, in order to control the specific resistance in the above range, the concentration of the doped boron is controlled at 1 to 50 ppmw after sintering.
[0032]
When boron is directly mixed and sintered, the amount of boron is extremely small, so that it is difficult to uniformly mix the boron. For this reason, in the present invention, boron-doped Si powder is used as a mother alloy and mixed.
[0033]
In the method of directly mixing and sintering boron, the boron concentration distribution of the sintered body becomes non-uniform, and only a sintered body having a large variation in specific resistance can be obtained. As a method for quantitatively expressing the variation in the specific resistance, a variation coefficient represented by the following equation is used.
[0034]
Coefficient of variation = standard deviation / average In general, it is desirable to make the coefficient of variation of specific resistance 1 or less in order to exert the effect of the present invention without any problem. The coefficient of variation of the specific resistance of the sintered body according to the present invention can be controlled to 1 or less, and specifically, a sintered body of 0.5 or less can be obtained.
[0035]
On the other hand, if a very small amount of boron is directly mixed and sintered without using a mother alloy, the coefficient of variation will greatly exceed 1, and when performing reactive sputtering using the RF method, plasma is generated. Problems such as instability occur, making application to the RF method difficult.
[0036]
In the case of measuring the coefficient of variation of the specific resistance, a sample is machined to φ6 inches × t5 mm after sintering to prepare a sputtering target. Using the obtained sample, the specific resistance is measured with a 4-terminal specific resistance measuring instrument having 4 pins in series and a probe interval of 1 mm. A total of 50 measurement points are measured, with 25 points at equal intervals except for both ends of 5 mm at an arbitrary diameter and 25 points at a diameter perpendicular to the diameter. The coefficient of variation is determined from the standard deviation and the average value of the measured values at 50 points.
[0037]
It is desirable that the resistivity of the doped Si powder contained in the silicon monoxide sintered body of the present invention is targeted at 0.01 Ωcm (high resistivity) to 0.0001 Ωcm (low resistivity). Even if the doping concentration of the Si powder is increased, the solid solution limit of the doping element in Si is limited, and uniform mixing of the raw materials becomes difficult by using a high-concentration doped low-resistance Si powder. There are cases. On the other hand, if the dope concentration is too low (high resistance), the specific resistance of the sintered body does not sufficiently decrease.
[0038]
The doping method using B, P, or Sb is not particularly limited, and may be any method that is usually employed in the stage of growing a silicon single crystal. The doping amount of B, P or Sb is added so that the grown Si single crystal satisfies the above specific resistance.
[0039]
The silicon monoxide sintered body of the present invention contains 20 to 80% of a Si powder doped into a powder of SiO alone or a mixed powder of silicon oxide, that is, a SiO powder or a mixed powder of SiO and SiO 2. Then, the mixture is sufficiently mixed, and the obtained powder is pressurized at a pressure of 100 kg / cm 2 or more, and desirably press-fired at a temperature of 1250 to 1400 ° C. to produce the powder.
[0040]
If the sintering temperature is too high, dissolution of the Si powder occurs and a good sintered body cannot be obtained. On the other hand, if the sintering temperature is too low, sintering is insufficient and the doping of B and P Thermal diffusion is not performed sufficiently. Therefore, in the production of the silicon monoxide sintered body of the present invention, the sintering temperature is desirably set to 1250 to 1400 ° C, and more desirably 1300 to 1400 ° C.
[0041]
The sputtering target of the present invention is effective in producing a lithium battery. When an SiO thin film is formed on the surface of a metal current collector by the RF method using the sputtering target of the present invention to produce a negative electrode for a lithium secondary battery, the initial efficiency (which is a problem when SiO is used as the negative electrode) has been problematic. It has been found that the discharge capacity at the first cycle / the charge capacity at the first cycle) is significantly improved.
[0042]
【Example】
The effect of using the silicon monoxide sintered body of the present invention will be described based on an embodiment using a sputtering apparatus to which the RF method shown in FIG. 1 is applied.
[0043]
In the example, a Si powder whose specific resistance was adjusted to 0.004 Ωcm by doping with B was used. Both the Si powder and the SiO powder were pulverized until the average particle diameter became 10 μm or less. This Si powder was contained in the SiO powder in a range of 70 to 100%, and the obtained powder was sintered at 1400 ° C. for 2 hours while applying a pressure of 9.8 MPa (100 kgf / cm 2 ). Then, it was machined to φ6 inch × t5 mm to obtain a sputtering target.
[0044]
The specific resistance and the density ratio of each sintered body obtained under the above conditions were measured, and the silicon monoxide film (SiO film) was subjected to reactive sputtering using an RF method using the sintered bodies as targets. Was formed, and the variation in the sputter rate and the film characteristics was measured by measuring the film thickness per unit time.
[0045]
The specific resistance is measured by a four-terminal method using a sputtering target machined to φ6 inches × t5 mm as a sample, and the density ratio is represented by (bulk density / theoretical density) × 100%. Variations in the film properties are observed from the measurement results such as the transmittance and the refractive index. The above measurement results and observation results are shown in Table 1.
[0046]
[Table 1]
Figure 2004323324
[0047]
From the results shown in Table 1, as specified in the present invention, by including the doped Si powder in the SiO powder in a range of 3 to 30%, the variation in the film characteristics as well as the sputter rate (film formation rate) is reduced. It turns out that it is favorable.
[0048]
【The invention's effect】
According to the silicon monoxide sintered body of the present invention, since the resistivity of the sintered body is reduced and the reactive sputtering is applied to the RF method, the film characteristics to be formed are stable, and the film forming speed can be secured. Further, a thin film having a single composition can be formed without using different materials. Therefore, the use of the sputtering target made of this silicon monoxide sintered body guarantees a good sputtering rate and a sputtering reaction with little variation in film characteristics.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating a schematic configuration of a sputtering apparatus used for an RF method.
[Explanation of symbols]
1: vacuum furnace, 2: Ar gas supply means 3: exhaust means, 4: cathode electrode 5: substrate electrode, 6: target 7: substrate, 8: high frequency power supply 9: matching circuit, 10: DC power supply 11: filter

Claims (7)

質量%で、ボロン、リンまたはアンチモンをドープした珪素粉末を3〜30%含有させ、残部は一酸化珪素からなる原料粉末を成形したことを特徴とする一酸化珪素焼結体。A silicon monoxide sintered body characterized in that a silicon powder doped with boron, phosphorus or antimony is contained in an amount of 3 to 30% by mass, and a raw material powder composed of silicon monoxide is formed in the remainder. 質量%で、ボロン、リンまたはアンチモンをドープした珪素粉末を3〜30%含有させ、残部は酸化珪素系の混合物からなる原料粉末を成形したことを特徴とする一酸化珪素焼結体。A silicon monoxide sintered body characterized in that 3 to 30% by mass of silicon powder doped with boron, phosphorus or antimony is contained, and the remainder is formed of a raw material powder of a silicon oxide-based mixture. 前記混合物中の一酸化珪素の含有量が20%以上であることを特徴とする請求項2に記載の一酸化珪素焼結体。The silicon monoxide sintered body according to claim 2, wherein the content of silicon monoxide in the mixture is 20% or more. 焼結後の嵩密度が95%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の一酸化珪素焼結体。The sintered silicon monoxide body according to any one of claims 1 to 3, wherein the bulk density after sintering is 95% or more. 比抵抗が1Ω・cm〜500Ω・cmであることを特徴とする一酸化珪素焼結体。A silicon monoxide sintered body having a specific resistance of 1 Ω · cm to 500 Ω · cm. ドープしたボロン濃度が、焼結後に1〜50ppmwであることを特徴とする一酸化珪素焼結体。A silicon monoxide sintered body, wherein the concentration of doped boron is 1 to 50 ppmw after sintering. 請求項1〜6にいずれかに記載の一酸化珪素焼結体からなることを特徴とするスパッタリングターゲット。A sputtering target comprising the silicon monoxide sintered body according to claim 1.
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