JP2004322386A - 部品製作組立方法およびその装置 - Google Patents

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真人 根岸
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Abstract

【課題】複数部品を有する組立構造体を安価に製作する。
【解決手段】図1の(a)に示すように、アライメントマーク成形用の2つの窪み11b、11cを有する第1の型11を用いて、基板10上に樹脂製の突起からなるアライメントマーク10b、10cを形成し、図1の(b)〜(f)に示す工程では、基板10のアライメントマーク10b、10cを型12〜16の位置合わせ用の窪み12b〜16b、12c〜16cに嵌合させることで位置決めを行い、各型12〜16の部品成形用の窪み12a〜16aに充填された樹脂層を硬化させて、シャフト1、犠牲層S、歯車2、犠牲層S、止め輪3等を成形する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数部品からなる組立構造体、例えば軸に回転自在に取り付けた状態の歯車等を製造するために、型に形成された空洞(部品成形用の窪み)内で樹脂を硬化させて部品を作る工程を繰り返すことで、複数部品の製作と組立を同時に行う部品製作組立方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
樹脂部品の製作と構造体への組み込みを同時に行う従来の技術として、特開2002−250870号公報に開示されている例がある。これは、2枚の基板上にそれぞれ形成された2つの微細構造層を接合して、3層構造のミクロンオーダーの微細構造体である光学素子を製造する方法であって、図9に示すように、半導体基板120の上面に、半導体プロセスに用いられるフォトリソグラフィー技術によって図示しない静電アクチュエータを製作し、他方、ガラス基板196の表面には、プラズマCVD法によって成膜された酸化シリコン膜をフォトリソグラフィー技術を用いてエッチングすることでプリズム層142を製作し、2つの基板120、196を、基板120の静電アクチュエータと基板196のプリズム層142が対面するように重ね、その間に樹脂材171による支持層141を成形するもので、2つの基板120、196の平面部の間にギャップ材172を含む樹脂材173を塗布して、2つの基板120、196間のギャップGを精度良く保持し、アライナーによって精度良く横方向のアライメントを行う。このようにアライナーを用いて基板196、120の位置を合わせたうえで、紫外線を樹脂材173に照射し硬化させる。これによって2つの基板120、196は仮止めされた状態となり、支持層141となる樹脂材171を硬化させる際には、仮止めされた構造体をアライナーから硬化用の炉などに移して加熱、硬化させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の技術は、以下の理由で広範囲な部品組立に応用するのが難しい。
【0004】
1)部品数の多い多層構造をもつ組立構造体には適用できない。上記の従来例は2枚の基板にはさまれた空間に充填した樹脂を硬化させて部品組立を行う技術であり、3層の構造なら効率的に製作することができるが、それよりも層数が増えると、例えば4層の積層構造には対応できない。従って部品数の多い複雑な組立構造体をこの方法で生産することはできない。
【0005】
2)位置合わせのために精密装置であるアライナーが必要であるため、作業が複雑で工程数も多い。すなわち、従来例ではアライメントマークをアライナーで読み取る必要があるため、高価な精密装置であるアライナーが必要なうえに、アライナーで測定し、位置調整する工程が必要となり製造コストを下げることが難しい。
【0006】
3)部品すべてにアライナーが読み取れるアライメントマークを設けなければならない。上記の従来例のようにアライメントマークをアライナーで読み取るためには、アライナーで読み取れるアライメントマークを全ての層や部品上にあらかじめ製作しておく必要があり、このために製作コストが上昇する。
【0007】
4)部品が比較的薄いか、透明体でなければならない。上記の従来例のように表裏の両側から顕微鏡などの光学的なアライメントマーク検出手段によってアライメントマークを読み取って位置合わせするアライナーを用いた場合には、両面の測定位置ずれのために精度が上がらず、これを回避するために、片側のみから光学的手段によって位置合わせするアライナーを用いると、基板や部品を透かしてその下に設けられたアライメントマークを読み取ることになり、そのためには基板や部品が透明であることが要求される。従って金属などを用いることができず、材料選択範囲が制限されてしまう。さらに、部品や基板が厚いとアライメントマークの読み取り位置が上下方向、すなわち焦点方向にずれるので位置測定精度が悪くなる。また、透明な部品や基板の厚さの平行度が悪いと、これを透かして観察したアライメントマークの位置も横方向にずれて、精度が落ちる。
【0008】
5)紫外線硬化樹脂による仮止めが必要である。上記の従来例では精密装置であるアライナーで位置を読みながら仮止めを行うために紫外線硬化樹脂が必要であり、また、本来製作する部品の構造ではない仮止め構造を製作する工程を必要とするため、工程が複雑になりコスト高である。さらに、熱硬化樹脂を部品に用いると、精密装置であるアライナーの中を昇温させ、高精度を保持するのが難しいため、使用できる樹脂の選択範囲を狭めてしまう。
【0009】
本発明は上記従来の技術の有する未解決の課題に鑑みてなされたものであり、複数部品からなる組立構造体の各部品を成形により製作し、同時に組み立てることを可能とし、しかも高価なアライナーによる位置決めを必要とせず、より簡便で効率的に各部品の位置合わせを行うことのできる、極めて低コストな部品製作組立方法およびその装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
本発明の他の目的は、全部の部品に位置合わせ用のアライメントマーク等を必要とすることなく各部品の組み立てを可能にすることである。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、透明ではない樹脂材料や金属、セラミック等でも複数部品の製作および組み立てを同時に行うことのできる部品製作組立方法およびその装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の部品製作組立方法は、複数部品からなる組立構造体を製造するための部品製作組立方法であって、アライメント部材成形部を有する第1の型を用いて基体上に複数の樹脂製のアライメント部材を成形する工程と、成形された複数のアライメント部材に嵌合するアライメント部と第1の部品成形用の窪みを有する第2の型を用いて基体上に第1の樹脂層を成形する工程と、成形された第1の樹脂層上に、基体の複数のアライメント部材に嵌合するアライメント部と第2の部品成形用の窪みを有する第3の型を用いて第2の樹脂層を成形する工程と、第3層以上所定の複数層まで、第2の樹脂層と同様に繰り返し樹脂層を成形する工程と、を有し、各樹脂層の成形工程において、前記基体の前記複数のアライメント部材を各型の前記アライメント部に嵌合させることで、前記基体と各型の位置合わせを行うことを特徴とする。
【0013】
【作用】
各型と基板の位置合わせは、基板上に樹脂成形によって形成した突起からなる複数のアライメント部材と、型に設けられた窪みからなるアライメント部を嵌合させるだけでよい。従って、高価なアライナーを必要とせず、また、部品全てにアライナーが読み取れるアライメントマークを形成する必要もない。
【0014】
また、成形樹脂を硬化させる手段として紫外線だけでなく、X線などを用いて硬化させてもよいし、型温度を昇温して硬化させてもよい。あるいは焼き固めてもよく、硬化手段および成形樹脂材料の選択範囲を広げることができる。
【0015】
従来例のように、紫外線硬化樹脂による仮止めを行ってから、部品となる樹脂を硬化させる場合に比べて、仮止め工程を省略することで工程の簡素化を大幅に促進できる。
【0016】
加えて、不透明な材料でも多層構造を簡単に製作することができる。
【0017】
3層または4層以上の多層構造でも、2層の場合と同じ工程を繰り返すことで簡単に製作可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は第1の実施の形態による部品製作組立方法を説明する工程図であって、まず図1の(a)に示すように、部品を組み立てる土台となる基板10および第1の型11を準備する。基板10は第1の型11の平面状の中央部11aに対向する平面10aを有する。基板10は土台なので、材料は問わない。例えば樹脂材料、ガラス基板やシリコン基板が選択可能である。
【0020】
第1の型11はステンレスなど金属を用いて機械加工によって製作する。第1の型11の外縁部は、図1の(b)に示す樹脂製のアライメント部材であるアライメントマーク10b、10cを形成するためのアライメント部材成形部であるアライメントマーク成形用の窪み11b、11cを有する。各アライメントマーク10b、10cは水平方向のアライメントを行うものであるため円筒形である。
【0021】
また、図2の(a)に示すように、第1の型11の外縁部には、垂直方向のアライメントを行うために、基板10に突き当てる3個の突き当て面11dと、突き当て面11d等を有する3箇所のアライメント部と中央部11aを分離するための3個の溝部11eを設ける。
【0022】
図1の(a)に示す工程では、第1の型11のアライメントマーク成形用の窪み11b、11cに熱硬化性樹脂を充填して、基板10を押し当てる。基板10を押し当てた状態で加熱し型温度を上昇させて熱硬化性樹脂を硬化させる。再び常温にもどした後、型11をはがすと図1の(b)に示すように、基板10上に2つの円筒状の突起であるアライメントマーク10b、10cが形成される。
【0023】
このとき、型11の窪み11b、11cに充填した樹脂量が多いと樹脂が窪みからあふれ、型11の中央部11aにまで広がる恐れがあるが、型11の外縁部を分離する溝部11eがあるため、あふれた樹脂が基板10の部品を形成する部分にまで広がることを防止できる。
【0024】
次に図2の(b)に示す第2の型12を準備する。この型12の中央部には第1の樹脂層であるシャフト1(図1の(c)参照)を成形するための部品成形用の窪み12aが設けられ、外縁部には基板10上に形成されたアライメントマーク10b、10cに嵌合するアライメント部である2つの位置合わせ用の窪み12b、12cが設けられている。一方の窪み12bは、基板10の円筒形のアライメントマーク10bよりもわずかに大きな径の円筒形であり、基板10のアライメントマーク10bに整合し、他方の窪み12cはアライメントマーク10cよりもわずかに大きな隙間をもつ並行溝(溝部)となっており、アライメントマーク10cに摺動自在に係合するようになっている。
【0025】
型12の2つの窪み12b、12cを基板10のアライメントマーク10b、10cにそれぞれ嵌合させることにより、基板10に平行な面内での位置を決めることができる。また型12の外縁部には、型11と同様に、基板10に突き当てる3個の突き当て面12dが設けられており基板10に当接して垂直方向の位置を決めることができる。このように、アライメントマーク10b、10cとの嵌め合いと、突き当て面10dを用いて、基板10に対して型12の位置を精度よく決めることができる。また部品が形成される中央部と突き当て部10dを含む外縁部と分離するための溝12eを設ける。
【0026】
図1の(b)に示す工程において、型12の中央部の窪み12aに熱硬化性樹脂を充填し、基板10上のアライメントマーク10b、10cを型12に設けられた位置合わせ用の窪み12b、12cに嵌め込んで突き当て面12dに基板10の外縁部を当接することにより、基板10の水平方向、および垂直方向の位置を決める。この状態で型12の温度をヒーターで上昇させて熱硬化性樹脂を硬化させ、再び常温にもどした後、型12をはがすと図1の(c)に示すシャフト1が形成される。
【0027】
次に、第3の型13を準備する。この型13の中央部には歯車とシャフトの間の軸受隙間に相当する部品成形用の窪み13aを製作しておく。これは後に溶解除去される犠牲層を形成するためのものである。型13の中央部の窪み13aに溶解除去可能な樹脂を充填し、先ほどと同様、基板10上のアライメントマーク10b、10cと型13に設けられた位置合わせ用の窪み13b、13cとを嵌め込み、突き当て面13dに基板10の外縁部を当接することにより、基板10の水平方向、および垂直方向の位置を決める。この状態で型13の温度をヒーターで上昇させて前記樹脂を硬化させ、再び常温にもどした後、型13をはがすと図1の(d)に示す犠牲層Sが形成される。
【0028】
次に第4の型14を準備する。この型14の中央部には歯車本体の形となる部品成形用の窪み14aが設けられており、その窪み14aに硬化性樹脂を充填し、基板10上のアライメントマーク10b、10cを型14に設けられた位置合わせ用の窪み14b、14cに嵌め込んで、突き当て面14dに基板10の外縁部を当接することにより、基板10の水平方向、および垂直方向の位置を決める。この状態で型14の温度をヒーターで上昇させて、熱硬化性樹脂を硬化させ、再び常温にもどした後、型14をはがすと図1の(e)に示す歯車2が形成される。
【0029】
次に第5の型15を準備する。この型15には第2の犠牲層の形となる部品成形用の窪み15aが設けられており、その窪み15aに溶解除去可能な樹脂を充填し、先ほどと同様、基板10上のアライメントマーク10b、10cと型15に設けられた位置合わせ用の窪み15b、15cとを嵌め込んで突き当て面15dに基板10の外縁部を当接することにより、基板10の水平方向、および垂直方向の位置を決める。この状態で型15の温度をヒーターで上昇させて樹脂を硬化させ、再び常温にもどした後、型15をはがすと図1の(f)に示す第2の犠牲層Sが形成される。
【0030】
次に第6の型16を準備する。この型16にはシャフト1の止め輪の形となる成形用の窪み16aが設けられており、その窪み16aに樹脂を充填し、先ほどと同様、基板10上のアライメントマーク10b、10cと型16に設けられた位置合わせ用の窪み16b、16cとを嵌め込んで突き当て面16dを基板10の外縁部に当接することにより、基板10の水平方向、および垂直方向の位置を決める。この状態で型16の温度をヒーターで上昇させて樹脂を硬化させ、再び常温にもどした後、型16をはがすと図1の(g)に示す止め輪3が形成される。
【0031】
最後に図1の(h)に示すように第1、第2の犠牲層S、Sを溶剤で溶解・除去し、シャフト1に回転自在に取り付けられた状態の歯車2および歯車2と一体である止め輪3を得る。この溶解工程においては、犠牲層S、Sを溶かす溶剤として、例えば水溶性の犠牲層を用いる場合には水を容器に入れ、その中に上記の樹脂積層体を入れて、犠牲層S、Sを溶かす。このとき、超音波発振機を水槽の中で動作させると反応が促進され、犠牲層S、Sを早く溶解・除去することができる。
【0032】
本発明の実施の形態によれば、各型と基板の位置合わせは、基板上に樹脂成形によって形成した突起からなる樹脂製のアライメント部材と、型に設けられたアライメント部である位置合わせ用の窪みを嵌合させるだけでよく、高価なアライナーを用いる必要がない。そして、製作される部品全てにアライメントマークを設ける必要もない。
【0033】
アライナーを見ながら樹脂を硬化する工程がないので、成形樹脂を硬化させる手段として紫外線だけでなく、X線などを用いて硬化させてもよいし、型温度を昇温させて硬化させてもよい。さらには焼き固めてもよいため、材料の選択範囲を広げることができる。
【0034】
そして従来例のように紫外線硬化樹脂による仮止めの工程を必要とすることなく、工程数を大幅に低減できる。
【0035】
また、不透明な材料で多層構造を製作することが可能であり、しかも3層や4層以上の多層構造でも、2層の場合と同じ工程を繰り返せば簡単に製作できる。
【0036】
また、本実施の形態ではアライメントマークの形状を円筒形状としたが、この場合は、図3に示すように、例えば円筒形状のアライメントマーク10bに対し、これに嵌合する型12〜16の位置合わせ用の窪み12b〜16bにテーパー形状の面取りをつけておくと、型と基板との位置合わせが不正確でもアライメントマークの嵌め込みをスムーズに行うことができる。
【0037】
また、離型の利便性を考えて、アライメントマークの形をわずかにテーパーをつけた円筒形状とするのも有効である。
【0038】
基板10が透明基板であれば、以上の工程による各部品の材料に光硬化型の樹脂を用いることができる。
【0039】
その他の部品を形成する樹脂材料として、X線や電子線で硬化する樹脂等を用いることもできる。
【0040】
樹脂を硬化させた後に型からはがさなければならないが、そのとき、あらかじめ型にフッ素化合物などの離型材からなる離型層を作成すると便利である。
【0041】
また、部品形成材料として、金属またはセラミックの微細な粉末を練りこんだ樹脂を用い、これを焼き固めることにより、金属部品やセラミック部品からなる組立構造体を製造できる。このような材質を選択すれば、樹脂を構造材として用いた場合よりも強度の高い部品を製作することができる。この場合は、焼き固める工程により、樹脂に微細粉末を練り込んだ層が残り、練り込まなかった層は蒸発し除去されるので、それが犠牲層となって空洞となる。
【0042】
図4は一変形例による型構造を示すもので、図2に示す型構造ではそれぞれの工程ごとに1つの型が必要であったが、本変形例は、基板10上に設けられたアライメントマーク10b、10cに嵌合する位置合わせ用の2つの窪み20b、20c、および3個の突き当て面20dを有するハウジング20を図1の(b)〜(f)までの各工程において共通に使用し、部品成形用の窪み20aを有する中型22を着脱自在に設けたものである。
【0043】
ハウジング20には、アライメントマーク10b、10cにそれぞれ嵌合する位置合わせ用の窪み20b、20cが設けてあり、一方の窪み20bは円筒形のアライメントマーク10bよりもわずかに大きな径の円筒形であり、他方の窪み20cは並行溝となっている。この2つの窪み20b、20cをアライメントマーク10b、10cに係合させることにより、水平面内での位置を決め、3個の突き当て面20dによって垂直方向の位置を決めることができる。このように、アライメントマーク10b、10cとの嵌め合いと、突き当て面20dを用いて、型の位置を精度よく決めることができる。
【0044】
また、ハウジング20には、中型22を突き当てるための一対の突き当て基準部材20fを有し、部品成形用の窪み20aをもつ中型22の側面をこれに突き当てて、取付手段であるネジ20gで横方向と縦方向からしっかりと固定することで、図1の(b)に示す第2の型12と同様の型構成が形成される。図1の(c)〜(f)に用いられる型13〜16についても、同じハウジング20と各工程の部品成形用の窪みを有する中型(図示せず)を用いる。
【0045】
各樹脂層の製作工程は図1の工程と同様であるから説明を省略する。
【0046】
各部品ごとに型を製作する場合に比べて、アライメントマークに嵌合するアライメント部を有するハウジングを共通に使用できるので型の製作コストを下げることができる。
【0047】
図5は第2の実施の形態による部品製作組立方法を示す工程図であって、この場合は、同図の(a)に示すように、基板10にアライメントマーク10b、10cを形成すると同時にシャフト1の成形を行うための第1の型21を用いる。すなわち第1の型21はその中央部にシャフト1を成形するための部品成形用の窪み21aを有し、基板10にアライメントマーク10b、10cを成形するためのアライメントマーク成形用の窪み21b、21cを外縁部の2箇所に、突き当て面21dおよび溝部21eを外縁部の3箇所に設けたものである。
【0048】
図5の(a)に示す第1工程において、型21の窪み21a、21b、21cに樹脂を充填し、基板10を押しつけて加熱し、硬化させることで基板10にシャフト1、アライメントマーク10b、10cを形成する。
【0049】
これ以後の図5の(b)〜(g)に示す工程は、第1の実施の形態による図1の(c)〜(h)に示す工程と同様であるから同一符号で表わし、説明は省略する。
【0050】
本実施の形態によれば、第1の実施の形態より工程数および使用する型数が少なくてすみ、より一層低コストである。それ以外の点については第1の実施の形態と同様である。
【0051】
図6は第3の実施の形態を示すもので、第1の実施の形態の歯車2に対してキャップ4を取り付けた構造を製作する。まず、図6の(a)に示すように、止め輪3の製作工程まで終えた状態の樹脂積層体に対して7番目の型となる第1の型31を準備する。型31には基板10上に形成されたアライメントマーク10b、10cに嵌合する位置合わせ用の窪み31b、31cが設けられ、一方の窪み31bは円筒形のアライメントマーク10bよりもわずかに大きな径の円筒形で、アライメントマーク10bに整合するようになっている。他方の窪み31cはアライメントマーク10cよりもわずかに大きな隙間をもつ並行溝となっており、アライメントマーク10cに摺動自在に係合する。
【0052】
この2つの位置合わせ用の窪み31b、31cを基板10のアライメントマーク10b、10cに嵌めることにより、基板10に平行な面内での位置を決めることができる。また、型31には、基板10に突き当てる3箇所の突き当て面31dが設けられ、基板10に垂直方向の位置を決めることができる。このように、アライメントマーク10b、10cとの嵌め合いと、突き当て面31dを用いて、基板10に対して型31の位置を精度よく決めることができる。
【0053】
型31には、図6の(b)に示すように、歯車2上に樹脂製のアライメント部材である2つの第2のアライメントマーク2b、2cを形成するためのアライメント部材成形部であるアライメントマーク成形用の窪み31f、31gが設けられており、その窪み31f、31gに樹脂を充填し,先ほどと同様、基板10上のアライメントマーク10b、10cと型31に設けられた位置合わせ用の窪み31b、31cとを嵌め込んで、型31の突き当て面31dを基板10に当接することで、基板10の水平方向および垂直方向の位置を決める。この状態で型31の温度をヒーターで上昇させ樹脂を硬化させ、再び常温にもどした後、型31をはがすと図6の(b)に示す第2のアライメントマーク2b、2cが歯車2上に形成される。
【0054】
次に8番目の型となる第2の型32を準備する。この型32には犠牲層の形となる部品成形用の窪み32aが設けられており、その窪み32aに溶解除去可能な樹脂を充填し、歯車2上に形成された第2のアライントマーク2b、2cと型32に設けられた位置合わせ用の窪み32b、32cとを嵌め込んで型32の突き当て面32dを歯車2に当接することにより、歯車2に対して水平方向および垂直方向の位置を決める。この状態で型32の温度をヒーターで上昇させ樹脂を硬化させ、再び常温にもどした後、型32をはがすと図6の(c)に示す犠牲層Sが形成される。
【0055】
次に9番目の型となる第3の型33を準備する。この型33にはキャップの形となる部品成形用の窪み33aが設けられており、その窪み33aに樹脂を充填し、歯車2上の第2のアライメントマーク2b、2cと型33に設けられた位置合わせ用の窪み33b、33cを嵌め込んで型33の突き当て面33dに歯車2を当接することにより、歯車2に対して水平方向および垂直方向の位置を決める。この状態で型33の温度をヒーターで上昇させ樹脂を硬化させ、再び常温にもどした後、型33をはがすと図6の(d)に示すキャップ4が形成される。この例ではキャップ4の中央に穴が開いている。
【0056】
最後に図6の(e)に示すように犠牲層S、S、Sを溶剤で溶解させ、シャフト1に取り付けられたキャップつきの歯車構造を得る。この時、キャップ4の中央に穴が開いているので犠牲層S〜Sを溶解するときに溶剤が犠牲層S〜Sに到達しやすい構造となっている。
【0057】
本実施の形態では歯車の上に第2のアライメントマークを形成し、その位置を基準にキャップを組み立てているため、キャップと歯車との間の位置精度を向上させることができる。
【0058】
その他の点は第1の実施の形態と同様である。
【0059】
図7は上記第1ないし第3の実施の形態における成形工程を連続的かつ自動的に行うための部品製作組立装置を示す。この装置は、ベース40上にチャンバー隔壁41を立設し、隔壁内部を真空にする。チャンバー隔壁41は、内部を真空にしても充分な強度を有し、基板や部品および型を出し入れするためのふた(図示せず)が開閉可能に取り付けられている。また、チャンバー隔壁41は雰囲気圧力調整手段である気圧調整装置41aに接続されており、内部の雰囲気圧力を調整可能になっている。
【0060】
ベース40の上には水平面内で2軸の方向に移動自在なXテーブル42、Yテーブル43が設けられ、Yテーブル43の上に型温度を調節する温調手段である熱交換器44を設け、熱交換器44を配管45a、45bで循環型温度調節装置46に接続する。循環型温度調節装置46から出た流体は配管45aを通って熱交換器44に供給され、配管45bを通って再び循環型温度調節装置46に戻る。この温度調節機構により、型の温度を上昇させたり、冷却したりすることができる。
【0061】
Yテーブル43上には前記実施の形態に用いられる各型が図示しない型保持手段によって着脱自在に固定される。例えば、図1の(d)に示す工程では、第4の型14をYテーブル43上に固定し、基板10上のアライメントマーク10b、10cを用いて位置合わせを行い、シャフト1上の犠牲層S上に歯車2を成形する。
【0062】
ベース40上には一対のコラム47が固定され、コラム47は、垂直方向であるZ方向に移動可能にZスライド48を支持する。Zスライド48には弾性材からなる弾性体49を介して基体保持手段であるバックプレート50が保持され、バックプレート50は外部から力がかかると弾性体49が歪みX、Y、Z方向に微小量動くことができる。これによって、後述するように型のアライメント部をアライメントマークに嵌合させる位置合わせを行うことが可能となる。
【0063】
バックプレート50にはガラスなど透明材料で製作した窓51が設けられており、バックプレート50の上の紫外線ランプ52から窓51を通して紫外線を照射することができる。
【0064】
基板10はバックプレート50に固定保持され、各部品成形工程が順次行われる。
【0065】
Zスライド48上には、さらに、第1の樹脂供給手段であるディスペンサ53、第2の樹脂供給手段であるディスペンサ54、離型材を塗布するための離型材塗布手段である離型材塗布用スプレー55が並設される。
【0066】
図示しないコントローラには、気圧調整装置41a、Xテーブル42、Yテーブル43、循環型温度調節装置46、Zスライド48、紫外線ランプ52、第1の樹脂充填用のディスペンサ53、第2の樹脂充填用のディスペンサ54、離型材塗布用スプレー55を接続する。
【0067】
図8は、上記の装置を用いて第1の実施の形態によってシャフト1および歯車2の製作と組み立てを同時に行う場合のシーケンスを示すフローチャートである。
【0068】
ステップ100は初期設定であり、この工程ではまず、気圧調整装置41aを用いてチャンバー隔壁41の内部の気圧を大気圧にし、Zスライド48を最上部に移動させ、紫外線ランプ52を消して、循環型温度調節装置46を常温にセットする。
【0069】
ステップ101は基板の取り付け工程であり、多層部品を組み立てる基礎である基板10をバックプレート50に固定する。
【0070】
ステップ102は型の取り付け工程であり、まず第1の型11をYテーブル43に固定する。
【0071】
ステップ103は離型材の塗布工程であり、Xテーブル42およびYテーブル43を移動させ、離型材塗布用スプレー55を用いて型11に離型材、例えばフッ素樹脂を塗布する。
【0072】
ステップ104は樹脂充填工程であり、Xテーブル42およびYテーブル43を移動させ、型11に設けられたアライメントマーク成形用の窪み11b、11cに、第1のディスペンサ53によって樹脂を充填する。
【0073】
なお、第2の実施の形態においては、アライメントマーク成形用の窪み21b、21cと第1の部品であるシャフト1を成形するための窪み21aを有する型21を用いて、型21の窪み21a〜21cに樹脂を充填し、第1層の成形とアライメントマークの成形を同時に行う。
【0074】
第2のディスペンサ54は、後述するように犠牲層となる樹脂を充填する工程で用いる。このように、2種類の樹脂を充填するためのディスペンサ53、54が設けてあり、工程によって使い分ける。
【0075】
図7においては、図1の(d)に示す工程を想定しているので、アライメントマーク10b、10cはすでに成形が終わっており、型14にはアライメントマーク10b、10cに嵌合する窪み14b、14cが示されている。
【0076】
ステップ105は樹脂の脱気工程であり、気圧調節装置41aによりチャンバー内部の気圧を下げることで、充填した樹脂に溶け込んでいた不要なガスや泡が放出させる。この操作によって、内部に泡などの欠陥が発生するのを防ぐ効果がある。充分時間がたってガスが抜けた後、気圧調節装置41aによりチャンバー内部の気圧を大気圧にもどしておく。
【0077】
ステップ106は型締め工程であり、Xテーブル42およびYテーブル43を用いて型11を基板10の真下に移動させる。次にZスライド48を下げて基板10に押し当てる。
【0078】
この時のXYテーブル42、43の位置はアライメントマーク10b、10cが形成される位置であるから、記憶しておき、後の工程で使用する。
【0079】
ステップ107は硬化工程であり、充填した樹脂が熱硬化樹脂の場合は、循環型温度調節装置46から加熱した流体を熱交換器44に流入させ、型の温度を上昇させ、樹脂を硬化させる。硬化するのに充分な時間がたった後、循環型温度調節装置46から常温の流体を、熱交換器44に送り込み型の温度を常温に戻す。
【0080】
充填した樹脂が光硬化樹脂の場合は、紫外線ランプ52を点灯させ、紫外線によって樹脂を硬化させる。硬化するのに充分な時間がたった後、紫外線ランプ52を消す。
【0081】
ステップ108は離型工程であり、Zスライド48を上昇させて部品を型からはがす。
【0082】
このようにしてアライメントマークの成形を完了させ、次の樹脂層の成形を行う。
【0083】
ステップ109は次の型の取り付け工程であり、次の型をYテーブル43に固定する。
【0084】
ステップ110は離型材の塗布工程であり、Xテーブル42およびYテーブル43を移動させ、離型材塗布用スプレー55を用いて型に離型材、例えばフッ素樹脂を塗布する。
【0085】
ステップ111は樹脂の充填工程であり、Xテーブル42およびYテーブル43を移動させ、型に設けられた部品成形用の窪みに、ディスペンサ53からなる樹脂を充填する。この時、犠牲層となる樹脂の成形であればディスペンサ54を用いて充填する。このように2種類のディスペンサ53、54を工程によって使い分ける。
【0086】
ステップ112は樹脂の脱気工程であり、気圧調節装置41aによりチャンバー内部の気圧を下げる。すると充填した樹脂に溶け込んでいた不要なガスや泡が外に出てくる。この操作によって、内部に泡などの欠陥が発生するのを防ぐ効果がある。充分時間がたってガスが抜けた後、気圧調節装置41aによりチャンバー内部の気圧を大気圧にもどしておく。
【0087】
ステップ113は型締め工程であり、XYテーブル42、43をアライメントマークを成形した時のステップ106における位置とほぼ同じ位置に移動させる。すなわち、あらかじめ記憶しておいたデータに基づいてXYテーブル42、43を早送りし、次にZスライド48を下げると、アライメントマーク10b、10cと型のアライメントマーク用の窪みが嵌合し、水平方向の位置が決まる。さらにZスライド48を押し下げると基板10と型の突き当て面が突き当たり、上下方向の位置が決まる。この時、バックプレート50が弾性体49を介してZスライド48上に固定されているので、小さな力で水平方向に移動することができる。また、図4に示した嵌め合いテーパーの作用により、自動的に水平方向の位置が調節される。
【0088】
ステップ114は硬化工程であり、充填した樹脂が熱硬化樹脂の場合は、循環型温度調節装置46から、加熱した流体を熱交換器44に送り込み、型の温度を上昇させ、樹脂を硬化させる。硬化するのに充分な時間がたった後、循環型温度調節装置46から、常温の流体を熱交換器44に送り込み、型の温度を常温に戻す。
【0089】
充填した樹脂が光硬化樹脂の場合は、紫外線ランプ52を点灯させて、樹脂を硬化させる。硬化するのに充分な時間がたった後、紫外線ランプ52を消す。
【0090】
ステップ115は離型工程であり、Zスライド48を上昇させて、部品を型からはがす。
【0091】
ステップ116では、全部の層が成形されるまでステップ109にもどり、上記の工程を繰り返す。
【0092】
ステップ117は犠牲層を溶解する工程であり、全部の樹脂層の成形を完了した基板10をバックプレート50からはずし、犠牲層を溶解させる。これは、例えば犠牲層として水溶性樹脂を用いた場合は超音波振動子などを備えた水槽のなかで部品を洗浄する。
【0093】
このようにして、複数部品からなる多層構造体が製造される。
【0094】
部品に使用する樹脂の材質が2種類以上であれば、さらに多くのディスペンサをZスライドに配設する。
【0095】
また、離型が容易である場合には離型材塗布の工程を省略してもよい。
【0096】
型と基板の位置あわせは、基板上に形成したアライメントマークと、型に設けられた位置合わせ用の窪みを嵌合させるだけでよく、高価なアライナーを必要とせず、装置コストを低減できる。また、部品全てにアライナーが読み取れるアライメントマークを形成する必要もないため、部品の製作コストを下げることができる。
【0097】
アライナーを見ながら樹脂を硬化させる工程がないので、硬化手段として紫外線を用いる光硬化樹脂だけでなく、X線などを用いて硬化させ樹脂や型温度を昇温して硬化させる樹脂を用いることができ、さらには、焼き固めることもできるため、材料の選択範囲を広げることができる。
【0098】
従来例のように紫外線硬化樹脂による仮止めの工程を行ってから、部品となる樹脂を硬化させる場合に比べて、仮止め工程がないため工程が簡素化できる。
【0099】
紫外線硬化樹脂に限定する必要がないので、不透明な材料で多層構造を製作することができる。しかも2層の場合と同じ工程を繰り返すことで3層以上の多層構造を簡単に製作可能である。
【0100】
アライメントマークの製作工程と第1層の部品の製作工程を統合することで、製作工程を簡略化し、製造コストを下げることができる。
【0101】
犠牲層を用いて軸受隙間などを製作することで、部品移動の可能な構造自由度を向上させることができる。
【0102】
金属粉またはセラミック粉を練りこんだ材質の層を焼き固め、それ以外の部分を犠牲層として蒸発除去することにより、軸受隙間など製作可能な構造自由度を大幅に向上させることができる。さらに、構造材料として焼き固めた後は金属やセラミックスとなるので、単純に樹脂を硬化させた部品とは異なり機械的強度の高い構造が製作可能となる。
【0103】
アライメントマークに嵌合する窪みを設けたハウジングと、層状部品を成形する中型とに分離し、両者を着脱可能に固定する型を用いることで、アライメント部を共通化し、型の製造コストを下げることができる。
【0104】
さらに、型と基板の位置が多少ずれていても、面取りに沿って両者の位置が自動的に調整するテーパーを設けることで、スムーズにアライメントマークの嵌合を行うことができる。これによって、型と基板の位置決め精度の必要度を下げることができるので、部品製作組立装置の製作コストを下げることができる。
【0105】
また、基板と部品層の位置を決めるのではなく、部品層と部品層の位置を決めるアライメントマークを用いることで、特に部品層の相対位置精度が重要な場合に組立精度が向上できる。
【0106】
本発明の実施態様は以下の通りである。
【0107】
本発明の部品製作組立方法は、複数部品からなる組立構造体を製造するための部品製作組立方法であって、アライメント部材成形部を有する第1の型を用いて基体上に複数の樹脂製のアライメント部材を成形する工程と、成形された複数のアライメント部材に嵌合するアライメント部と第1の部品成形用の窪みを有する第2の型を用いて基体上に第1の樹脂層を成形する工程と、成形された第1の樹脂層上に、基体の複数のアライメント部材に嵌合するアライメント部と第2の部品成形用の窪みを有する第3の型を用いて第2の樹脂層を成形する工程と、第3層以上所定の複数層まで、第2の樹脂層と同様に繰り返し樹脂層を成形する工程とを有し、各樹脂層の成形工程において、前記基体の前記複数のアライメント部材を各型の前記アライメント部に嵌合させることで、前記基体と各型の位置合わせを行うことを特徴とする。
【0108】
また、複数部品からなる組立構造体を製造するための部品製作組立方法であって、アライメント部材成形部および第1の部品成形用の窪みを有する第1の型を用いて基体上に複数の樹脂製のアライメント部材および第1の樹脂層を成形する工程と、成形された第1の樹脂層上に、基体の複数のアライメント部材に嵌合するアライメント部と第2の部品成形用の窪みを有する第2の型を用いて第2の樹脂層を成形する工程と、第3層以上所定の複数層まで、第2の樹脂層と同様に繰り返し樹脂層を成形する工程とを有し、前記第2層およびそれ以後の各樹脂層の成形工程において、前記基体の前記複数のアライメント部材を各型の前記アライメント部に嵌合させることで、前記基体と各型の位置合わせを行うことを特徴とする部品製作組立方法でもよい。
【0109】
また、複数部品からなる組立構造体を製造するための部品製作組立方法であって、アライメント部材成形部を有する第1の型を用いて基体上の樹脂積層体に複数の樹脂製のアライメント部材を成形する工程と、成形された複数のアライメント部材に嵌合するアライメント部と第1の部品成形用の窪みを有する第2の型を用いて樹脂積層体上に第1の樹脂層を成形する工程と、成形された第1の樹脂層上に、樹脂積層体の複数のアライメント部材に嵌合するアライメント部と第2の部品成形用の窪みを有する第3の型を用いて第2の樹脂層を成形する工程と、第3層以上所定の複数層まで、第2の樹脂層と同様に繰り返し樹脂層を成形する工程とを有し、各樹脂層の成形工程において、前記樹脂積層体の前記複数のアライメント部材を各型の前記アライメント部に嵌合させることで、前記樹脂積層体と各型の位置合わせを行うことを特徴とする部品製作組立方法でもよい。
【0110】
前記所定の複数層の樹脂層のうちの少なくとも1層が犠牲層であって、前記所定の複数層を成形後に前記犠牲層を溶解除去するとよい。
【0111】
前記所定の複数層のうちの犠牲層となる樹脂層を除く残りの樹脂層が金属またはセラミックの粉末を含有し、前記所定の複数層を成形後に加熱することで、前記犠牲層を蒸発除去し、前記粉末を焼き固めてもよい。
【0112】
少なくとも1個の型が、前記複数のアライメント部材に係合するアライメント部を有するハウジングと、部品成形用の窪みを有する中型と、前記中型を前記ハウジングに対して着脱自在に取り付ける取付手段を有するとよい。
【0113】
前記複数のアライメント部材がそれぞれ円柱形状を有し、各型のアライメント部が、少なくとも1個のアライメント部材を嵌合させる円筒穴と、残りのアライメント部材を摺動自在に係合させる溝部とを有し、前記円筒穴および前記溝部にテーパー形状の面取り部が設けられているとよい。
【0114】
本発明の部品製作組立装置は、ベースの表面に沿って2次元的に移動自在であるXYテーブルと、前記XYテーブル上に複数の型を交互に着脱自在に固定保持するための型保持手段と、前記型保持手段に付設された温調手段と、前記XYテーブルに垂直な方向に往復移動自在であるZテーブルと、前記Zテーブルに弾性材を介して支持された、基体を着脱自在に保持するための基体保持手段と、前記Zテーブルに支持された離型材塗布手段と、前記基体上に、前記型との間の位置合わせを行う樹脂製のアライメント部材および複数の樹脂層を成形するための樹脂を供給する樹脂供給手段と、周囲の雰囲気圧力を調整する雰囲気圧力調整手段と、前記XYテーブル、前記温調手段、前記Zテーブル、前記離型材塗布手段、前記樹脂供給手段および前記雰囲気圧力調整手段を所定のプログラムに従って制御するためのコントローラと、を有することを特徴とする。
【0115】
【発明の効果】
本発明は上述のとおり構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0116】
半導体プロセスに用いる精密なアライナー等を必要とすることなく、複数の部品となる樹脂層を成形する成形装置上においてまず樹脂製のアライメント部材を基体と一体に成形し、アライメント部材の嵌め合いによる簡単な位置合わせによって各部品を成形し積層することで、部品の製作および組立を効率的かつ安価に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による部品製作組立方法を説明する工程図である。
【図2】第1の実施の形態に用いる2つの型構造を説明する図である。
【図3】アライメントマークとこれを嵌合させる窪みを説明する図である。
【図4】第1の実施の形態に用いる型の変形例を示す図である。
【図5】第2の実施の形態による部品製作組立方法を説明する工程図である。
【図6】第3の実施の形態による部品製作組立方法を説明する工程図である。
【図7】第1ないし第3の実施の形態に用いる装置を説明する図である。
【図8】第1の実施の形態による動作フローを説明するシーケンス図である。
【図9】従来例を説明する図である。
【符号の説明】
1 シャフト
2 歯車
2b、2c、10b、10c アライメントマーク
3 止め輪
4 キャップ
10 基板
11〜16、21、31〜33 型
11b、11c、21b、21c、31f、31g アライメントマーク成形用の窪み
12b〜16b、12c〜16c、20b、20c、21b、21c、31b〜33b、31c〜34c 位置合わせ用の窪み
11d〜16d、20d、21d、31d〜33d 突き当て面
12a〜16a、20a、21a、32a、33a 部品成形用の窪み
20 ハウジング
22 中型
40 ベース
41 チャンバー隔壁
41a 気圧調節装置
42 Xテーブル
43 Yテーブル
44 熱交換器
46 循環型温度調節装置
47 コラム
48 Zスライド
49 弾性体
50 バックプレート
51 窓
52 紫外線ランプ
53、54 ディスペンサ
55 離型材塗布用スプレー

Claims (2)

  1. 複数部品からなる組立構造体を製造するための部品製作組立方法であって、
    アライメント部材成形部を有する第1の型を用いて基体上に複数の樹脂製のアライメント部材を成形する工程と、
    成形された複数のアライメント部材に嵌合するアライメント部と第1の部品成形用の窪みを有する第2の型を用いて基体上に第1の樹脂層を成形する工程と、
    成形された第1の樹脂層上に、基体の複数のアライメント部材に嵌合するアライメント部と第2の部品成形用の窪みを有する第3の型を用いて第2の樹脂層を成形する工程と、
    第3層以上所定の複数層まで、第2の樹脂層と同様に繰り返し樹脂層を成形する工程と、を有し、
    各樹脂層の成形工程において、前記基体の前記複数のアライメント部材を各型の前記アライメント部に嵌合させることで、前記基体と各型の位置合わせを行うことを特徴とする部品製作組立方法。
  2. ベースの表面に沿って2次元的に移動自在であるXYテーブルと、
    前記XYテーブル上に複数の型を交互に着脱自在に固定保持するための型保持手段と、
    前記型保持手段に付設された温調手段と、
    前記XYテーブルに垂直な方向に往復移動自在であるZテーブルと、
    前記Zテーブルに弾性材を介して支持された、基体を着脱自在に保持するための基体保持手段と、
    前記Zテーブルに支持された離型材塗布手段と、
    前記基体上に、前記型との間の位置合わせを行う樹脂製のアライメント部材および複数の樹脂層を成形するための樹脂を供給する樹脂供給手段と、
    周囲の雰囲気圧力を調整する雰囲気圧力調整手段と、
    前記XYテーブル、前記温調手段、前記Zテーブル、前記離型材塗布手段、前記樹脂供給手段および前記雰囲気圧力調整手段を所定のプログラムに従って制御するためのコントローラと、を有することを特徴とする部品製作組立装置。
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