JP2004321209A - 武道用具 - Google Patents

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武之 辻本
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Abstract

【課題】スリムで軽い感じのする軽快で、より軽量化が可能な武道用具を提供する。
【解決手段】競技者が相手の身体に向けて打撃を繰り出す武道の試合あるいは練習の際に競技者の身に装着されると共に、打撃に伴う衝撃を受ける箇所に衝撃緩和材3を充填した用具本体1を備える。衝撃緩和材3が、衝撃吸収能力に優れた高衝撃吸収性高密度発泡材3Aを層状に含ませている武道用具。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は武道用具に関し、詳しくは、空手やボクシング等のように、競技者が相手の身体に向けて打撃を繰り出す武道に使用される武道用具に関し、武道の試合あるいは練習の際に競技者の身に着けられると共に前記打撃に伴う衝撃を受ける箇所に衝撃緩和材を充填した用具本体を備えた武道用具に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、空手やボクシングの試合や練習の際、競技者の頭部を保護する為に、競技者が頭に被って着用するギヤ本体(用具本体)を備えているヘッドギヤ(武道用具)が用いられる。従来のヘッドギヤは、着用者の両眼部から口部にかけての部分を露出させるための開口部がギヤ本体の正面に形成されていると共に、衝撃緩和材がギヤ本体の正面および側面に充填されていて、装着者の顔面ならびに左右の両側面をスポンジ類の衝撃緩和材で包むことにより、打撃による衝撃から守る構成としている。このヘッドギヤを使う場合、ギヤ本体を後頭部に位置する端部を紐で縛って頭に装着する。ヘッドギヤを着けていれば、相手が繰り出す強打を頭部に受けたような時でも、強打に伴う衝撃はギヤ本体に充填されている衝撃緩和材で吸収されて和らげられるので、損傷は最低限に抑えられると同時に、強打を繰り出した相手方競技者も拳や手首を痛めずに済み、安全に試合や練習が行える。
【0003】
従来のヘッドギヤの場合、従来の衝撃緩和材の衝撃緩和機能はそれほど高くないので、ギヤ本体の正面上部および鼻部両側の箇所のスポンジ類の厚みを他の箇所よりかなり厚くして衝撃緩和機能を高めることで、競技者がより安全に試合や練習を行うことができるように図られている(例えば、非特許文献1)。
【0004】
【非特許文献1】
株式会社ウイニング発行 2001−2002 CATALOG
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のヘッドギヤの場合、厚ぼったくて重く感じられ、軽快なヘッドギヤとは言い難いという問題がある。ギヤ本体の正面上部および鼻部両側の箇所では、スポンジ類の厚みが他の箇所よりかなり厚くなって大きく突出して嵩高く映る結果、競技者は厚ぼったくて重いヘッドギヤであると感じる。特に、競技者が成人に達していない青少年、あるいは体力が十分でない場合には、用具の重量は競技を行う上で大きな負担となり、競技の楽しみを減殺させるものとなっている。
【0005】
そこで、本発明は上記従来技術の有する実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、スリムで軽い感じのする軽快で、より軽量化が可能な武道用具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は各請求項記載の発明により達成される。すなわち、本発明は、競技者が相手の身体に向けて打撃を繰り出す武道の試合あるいは練習の際に競技者の身に装着されると共に、前記打撃に伴う衝撃を受ける箇所に衝撃緩和材を充填した用具本体を備えた武道用具であって、前記衝撃緩和材が、衝撃吸収能力に優れた高衝撃吸収性高密度発泡材を層状に含ませていることを特徴とする。
【0007】
この武道用具の場合、競技者は用具本体を身に着けて試合あるいは練習を行っている間に、時として打撃に伴う衝撃を用具本体で受ける。しかし、用具本体が受けた打撃に伴う衝撃は、衝撃緩和材によって大半が吸収されて弱められるので、試合や練習を安全に行うことができる。
【0008】
そして、本発明の武道用具によれば、用具本体の衝撃緩和材を衝撃吸収能力が極めて高い高密度発泡材(高衝撃吸収性高密度発泡材)が層状に含まれる構成とし、高衝撃吸収性高密度発泡材が全面にわたって衝撃を十分に吸収する。その結果、本発明の武道用具によれば、衝撃緩和材を分厚くして用具本体を嵩高いものにしなくても、打撃に伴う衝撃に対して必要な衝撃緩和機能を確実に発揮することができる。よって、本発明の武道用具は、スリムで軽量感のある軽快なものとなる。
【0009】
本発明の好ましい実施形態として、前記衝撃緩和材が、打撃に伴う衝撃を先に受ける側の面(衝撃先受面)に高弾性発泡材を配置し、その裏面側に前記高衝撃吸収性高密度発泡材を層状に重ねている形態があげられる。
【0010】
この実施形態によれば、高衝撃吸収性高密度発泡材における打撃に伴う衝撃を先に受ける側の面(衝撃先受面)に、重ねて層状に配置した高弾性発泡材により、衝撃をしっかり受け止めながら、高衝撃吸収性高密度発泡材で衝撃を十分に吸収する。すなわち、高弾性発泡材で衝撃を確実に受け止めることにより、打撃に伴う衝撃が局所的(ポイント状)ではなく広域的(面状)に伝わる結果、高衝撃吸収性高密度発泡材がいわばポイントではなく、面で衝撃を十分に吸収することができる。したがって、本発明の武道用具を、よりスリムでより軽い感じのものとすることができる。
【0011】
本発明の好ましい実施形態として、前記衝撃緩和材が、打撃に伴う衝撃を先に受ける側の面(衝撃先受面)に前記高衝撃吸収性高密度発泡材を配置し、その裏面側に高弾性発泡材を層状に重ねている形態があげられる。
【0012】
この実施形態によれば、強い衝撃を受けた場合にも衝撃を十分に吸収し、例えば、この構成をパンチミットに用いた場合に、トレーナーの手に与える衝撃を反発して、高密度発泡材と高弾性発泡材が協働して、強打による衝撃をも十分に吸収して弱めることができ、トレーナーを障害から保護できることになる。
【0013】
本発明の他の好ましい実施形態として、高衝撃吸収性高密度発泡材はボール重量286g,落下高さ50.8cmの条件でボールリバウンド率15%以下となる衝撃吸収能力を有する形態が挙げられる。
【0014】
この実施形態によれば、高衝撃吸収性高密度発泡材の衝撃吸収能力が十分であるので、本発明の武道用具を、十分にスリムで十分に軽い感じのものとすることができる。高衝撃吸収性高密度発泡材は、ボール重量286g,落下高さ50.8cmの条件でボールリバウンド率10%以下となる衝撃吸収能力を有することが一層好ましい。
【0015】
本発明の他の好ましい実施形態として、高衝撃吸収性高密度発泡材は厚み20〜45mmであり、高弾性発泡材は厚み5〜20mmである形態が挙げられる。
【0016】
この実施形態によれば、高衝撃吸収性高密度発泡材および高弾性発泡材の厚みが拳あるいは脚による打撃の衝撃を和らげるのに適した厚みであるので、競技者が拳あるいは脚でもって相手の身体に向けて打撃を繰り返す武道に好適な武道用具を提供できる。
【0017】
高衝撃吸収性高密度発泡材は、高密度ウレタンフォームであることが好ましい。
【0018】
高密度ウレタンフォームが極めて高い弾性率を有する材料であり、高衝撃吸収性高密度発泡材の厚みを減らしても、必要な衝撃緩和機能を衝撃緩和材に確実に発揮させられるので、よりスリムで軽量感のある超軽快な武道用具を提供することが可能となる。
【0019】
前記高衝撃吸収性高密度発泡材の具体的な材料としては、NASA開発メモリーフォーム(発売元:山光油業(株)など)が挙げられる。メモリーフォームは、従前のウレタンフォームが加圧に対して衝撃吸収率70%程度の衝撃吸収能力であるのに対し、ボールリバウンド率5〜10%(すなわち、衝撃吸収率90〜95%)という極めて高い衝撃吸収能力を示し、長期間使用しても復元性が衰えず、耐久性に富む高密度ウレタンフォームである。このメモリーフォームの主要性状を以下に示す。
【0020】
(1) 密度 0.096 g/cm 試験法ASTM D−3575
(2) ボールリバウンド率5〜10%(ボール重量286g 落下高さ50.8cm)
(3) 圧縮〜歪 圧縮率25% 0.053〜0.105 kg/cm 試験法ASTM D−3574
圧縮〜歪 圧縮率50% 0.070〜0.176 kg/cm 試験法ASTM D−3574
(4) 圧縮永久歪 0% 試験法ASTM D−1564
(5) 引張り強度 0.98 〜2.32kg/cm 試験法ASTM D−412
(6) 圧縮クリープ 0% 2psi 荷重1000hrs 室温
(7) 伸度 120〜210 % 試験法ASTM D−412
(8) 引裂き強度 0.46kg/ cm 試験法ASTM D−412
(9) 回復速度 2〜4分 2hr 80%圧縮
又、高弾性発泡材の具体的な材料としては、軟質スチレン系エラストマー架橋フォーム等のゴム弾性発泡材が挙げられる。この高弾性発泡材は、高衝撃吸収性高密度発泡材に比べて腰のある材料であり、衝撃吸収は高衝撃吸収性高密度発泡材が主として担うことから、高弾性発泡材は衝撃吸収率70%程度の衝撃吸収能力のものでもよい。
【0021】
本発明の他の好ましい実施形態として、武道用具が、競技者の頭に被せられて着用されるギヤ本体を用具本体として備えているヘッドギアであって、着用者の両眼部の部分を露出させるための開口部が前記ギヤ本体の正面に形成されていると共に、衝撃緩和材がギヤ本体の正面および側面に充填されている形態が挙げられる。
【0022】
この実施形態によれば、競技者の頭部に加わる衝撃や打撃を繰り出した相手に跳ね返る衝撃がギヤ本体の衝撃緩和材で十分に緩和されるスリムで軽量感のある軽快なヘッドギアを提供できる。
【0023】
上記の実施形態の場合のより好ましい実施形態として、ギヤ本体の開口部の周りでは、衝撃緩和材における高衝撃吸収性高密度発泡材と高弾性発泡材との間に薄手の剛性材が積層配置されている形態が挙げられる。
【0024】
この実施形態によれば、薄手の剛性材で衝撃先受面の側の高弾性発泡材が補強されるので、より大きな打撃を受けても高弾性発泡材は持ちこたえ、打撃に伴う衝撃を広域的(面状)に伝える役割を果たす。
【0025】
本発明の他の好ましい実施形態として、武道用具が、競技相手としてのトレーナの手に嵌められて着用されるミット本体を用具本体として備えているパンチングミットであって、ミット本体の表側が打撃の受け部になっている一方、ミット本体の裏側にトレーナの手が嵌まる手袋部が付設されていて、衝撃緩和材がミット本体の略全体にわたって充填されている形態が挙げられる。
【0026】
この実施形態によれば、トレーナの手や肘および肩あるいはパンチを繰り出す競技者の拳に加わる衝撃が、ミット本体の衝撃緩和材で十分に和らげられるスリムで軽量感のある軽快なパンチミットを提供できる。
【0027】
本発明の他の好ましい実施形態として、武道用具が、競技者の手に嵌められて着用されるグローブ本体を用具本体として備えているグローブであって、グローブ本体の全体形状が競技者の手が嵌まる手袋状に整えられ、グローブ本体における手の甲の側に衝撃緩和材が充填されている形態が挙げられる。
【0028】
この実施形態によれば、グローブによる強打を繰り出す競技者の拳あるいはグローブによる強打を受ける競技者に加わる衝撃がグローブ本体の衝撃緩和材で十分に和らげられるスリムで軽量感のある軽快なグローブを提供できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
〈第1実施形態〉
図1は、本発明の第1実施形態に係るスポーツ用のヘッドギア(武道用具)を示す斜視図である。図1のヘッドギヤは、競技者の頭に着用されるギヤ本体(用具本体)1を備えていて、ギヤ本体1の正面の略中央には着用者の両眼部の部分を露出させるための開口部2が左右に長く形成されていると共に、ギヤ本体1の中空体内には衝撃緩和材3が全域的に充填されており、ギヤ本体1を競技者の頭に被せて後頭部に位置する端を紐4で縛ることによって、ヘッドギヤが装着される構成とされている。
【0031】
ギヤ本体1は、人工皮革材料あるいは天然皮革材料などの柔軟性のある表皮材1aを用い、競技者の顔面および側面を包める形で滑らかに仕上げられていると共に、開口部2の周りは下部中央のちょうど鼻の上にあたる箇所を除いて前方に膨出するように膨出部1bが成形されている。このギヤ本体1の開口部2の周りの膨出部1bは、膨らんだ分だけ後述する高弾性発泡材が厚く充填されており、ギヤ本体1の表面が隆起した状態となる。この構成により、目や鼻の周囲を確実に保護可能になっている。
【0032】
ギヤ本体1の略下半を占める頬ガード部分は、鼻筋の位置で左右に途切れて接続されていないので、ギヤ本体1の略下半の中央には上下に途切れ目が生じているものの、途切れ目は帯状ピース5を縫い付けて接続してあるので、頬ガード部分は途切れ目で開くことなく、鼻周りを確実に守れる構成としてある。さらに、ギヤ本体1の正面下端側は、競技者の口が覗くように側方から中央へ向かって徐々に斜め上方へ切れ上がってゆくように成形されている。また、ギヤ本体1の左右の各側方には、競技者の耳を守る耳環6を環状に突出させるようにして設けてある。
【0033】
競技者がこのヘッドギヤを頭に装着した場合、眼はギヤ本体1の正面にある開口部2により十分な視界を有し、鼻はギヤ本体1の頬ガード部分の間に埋没して守られる。すなわち、相手方の競技者が繰り出す強打を競技者が受けた時は、強打に伴う衝撃が衝撃緩和材3で吸収されて和らげられるので、強打による負傷を避けることができると共に、強打を繰り出した競技相手も拳や手首を痛めずに済み、試合や練習を安全に行える。
【0034】
次に、第1実施形態のヘッドギヤにおける構成上の特徴である衝撃緩和材3について、図面を参照しながら具体的に説明する。図2は、ギヤ本体1を開口部2の直上の位置で左右に破断した、ギヤ本体1の正面部分の内部構造を示す断面図、図3は衝撃緩和材3の層構造を示す説明図である。
【0035】
第1実施形態のヘッドギヤは、図2に示すように、ギヤ本体1に充填する衝撃緩和材3を、衝撃吸収能力が極めて高い高密度発泡材(高衝撃吸収性高密度発泡材)3Aが層状に含まれると共に、高衝撃吸収性高密度発泡材(以下、適宜「高密度発泡材」と略記)3Aの打撃に伴う衝撃を先に受ける側の面(衝撃先受面)に、高弾性発泡材3Bが層状に重ねられた構成としている。高密度発泡材3Aと高弾性発泡材3Bの間は、接着剤などで接着してある。なお、第1実施形態におけるギヤ本体1の場合、前述したように、開口部2の周りで衝撃緩和材3が厚く充填されているが、衝撃緩和材3が厚くなっている分だけ高弾性発泡材3Bを余分に充填してあり、重量増をできるだけ抑えるように構成してある。
【0036】
衝撃緩和材3の場合、通常、衝撃が加わる個所では、図3に示すように、高密度発泡材3Aは厚みd1が20mm〜45mmの高密度ウレタンフォームであり、高弾性発泡材3Bは厚みd2が5mm〜20mmの軟質スチレン系エラストマー架橋フォームである。この場合、高密度発泡材3Aや高弾性発泡材3Bの厚みが拳あるいは脚による打撃の衝撃を和らげるのに適する厚みであるため、第1実施形態のヘッドギヤは、ボクシングや空手あるいはテコンドー等のように、競技者が拳あるいは脚でもって、相手の身体に向けて打撃を繰り出す武道にも好適である。
【0037】
高密度発泡材3Aの具体的な高密度ウレタンフォームとしては、前掲のNASA開発メモリーフォームが挙げられ、高弾性発泡材3Bの具体的な軟質スチレン系エラストマー架橋フォームとしては、ピタフォーム(商品名。発売元:(株)第一化学)が挙げられる。
【0038】
上記の構成とした衝撃緩和材3の場合、打撃による衝撃が先に加わる高弾性発泡材3Bは十分な腰があり、衝撃を受けても簡単にはひしゃげずに持ちこたえて、打撃による衝撃を素通りさせずに次層の高密度発泡材3Aへは打撃に伴う衝撃が局所的ではなく広域的に伝達されて、高密度発泡材3Aはいわばポイントではなく面で衝撃を確実に吸収するので、強打に伴う大きな衝撃でも十分に和らげることができる。よって、第1実施形態のヘッドギヤは、スリムで軽量感のある軽快なものとなる。加えて、第1実施形態の場合、高密度発泡材3Aである高密度ウレタンフォームの衝撃吸収能力が非常に高いので、衝撃緩和材3の厚みを減らしても必要な衝撃緩和機能を衝撃緩和材3に確実に発揮させられる結果、よりスリムで軽量感のある軽快なヘッドギヤとなる。
【0039】
【実施例】
第1実施形態のヘッドギヤに係る具体的な実施例を説明する。以下の実施例では、高密度発泡材3Aとして厚みを約5mmとしたグレードの異なる3種類のメモリフォーム3A1〜3A3を併用した。高弾性発泡材3Bとして、厚みを約5mmとしたピタフォーム3B1を用いた。表皮材1aには、人工皮革(商品名:ソフリナ)を用いた。
【0040】
(a)メモリフォーム3A1
(1) 密度 0.096 g/cm 試験法ASTM D−3575
(2) ボールリバウンド率 5%(ボール重量286 g 落下高さ50.8 cm )
(3) 圧縮〜歪 圧縮率25% 0.141 kg/cm 試験法ASTM D−3574
圧縮〜歪 圧縮率50% 0.176 kg/cm 試験法ASTM D−3574
(4) 圧縮永久歪 0% 試験法ASTM D−1564
(5) 引張り強度 2.32kg/cm 試験法ASTM D−412
(6) 圧縮クリープ 0% 2psi 荷重1000hrs 室温
(7) 伸度 120% 試験法ASTM D−412
(8) 引裂き強度 0.81kg/ cm 試験法ASTM D−412
(9) 回復速度 4分 2hr 80%圧縮
(10) 硬さ 固め(高弾性発泡材3Bはさらに固い)
(b)メモリフォーム3A2
(1) 密度0.096 g/cm 試験法ASTM D−3575
(2) ボールリバウンド率 10%(ボール重量286 g 落下高さ50.8 cm )
(3) 圧縮〜歪 圧縮率25% 0.105 kg/cm 試験法ASTM D−3574
圧縮〜歪 圧縮率50% 0.134 kg/cm 試験法ASTM D−3574
(4) 圧縮永久歪 0% 試験法ASTM D−1564
(5) 引張り強度 1.54kg/cm 試験法ASTM D−412
(6) 圧縮クリープ 0% 2psi 荷重1000hrs 室温
(7) 伸度 155% 試験法ASTM D−412
(8) 引裂き強度 0.46kg/ cm 試験法ASTM D−412
(9) 回復速度 3分 2hr 80%圧縮
(10) 硬さ やや柔らかい。
【0041】
(c)メモリフォーム3A3
(1) 密度 0.096 g/cm 試験法ASTM D−3575
(2) ボールリバウンド率 10%(ボール重量286 g 落下高さ50.8 cm )
(3) 圧縮〜歪 圧縮率25% 0.053 kg/cm 試験法ASTM D−3574
圧縮〜歪 圧縮率50% 0.070 kg/cm 試験法ASTM D−3574
(4) 圧縮永久歪 0% 試験法ASTM D−1564
(5) 引張り強度 1.19kg/cm 試験法ASTM D−412
(6) 圧縮クリープ 0% 2psi 荷重1000hrs 室温
(7) 伸度 170% 試験法ASTM D−412
(8) 引裂き強度 0.32kg/ cm 試験法ASTM D−412
(9) 回復速度 2分 2hr 80%圧縮
(10) 硬さ 柔らかい
(d)ピタフォーム3B1
(1) 見掛け密度 0.088g/cm 試験法JIS K 6767 試験片JIS B 形
(2) 引張強さ 120N/cm 試験法JIS K 6767付属書A 試験片JIS 1号形
(3) 伸び 210% 試験法JIS K 6767付属書A 試験片JIS 1号形
(4) 引裂強さ 21N/cm 試験法JIS K 6767 試験片JIS B 形
(5) 圧縮永久ひずみ率 4.4 %試験法JIS K 6767付属書A 試験片JIS 1号形
(6) 圧縮硬さ 25%圧縮 2.8N/cm試験法JIS K 6767 B 法
(7) 反ぱつ弾性 26% 試験法JIS K 6767−1995 に準拠
(実施例a)
実施例aのヘッドギヤは、図15(a)に示すようにメモリフォーム3A1,3A2とピタフォーム3B1を積層した衝撃緩和材3を有する構成とした。
【0042】
(実施例b)
実施例bのヘッドギヤは、図15(b)に示すようにメモリフォーム3A1〜3A3とピタフォーム3B1を積層した衝撃緩和材3を有する構成とした。
【0043】
(実施例c)
実施例cのヘッドギヤは、図15(c)に示すようにメモリフォーム3A1,3A2とピタフォーム3B1を積層した衝撃緩和材3を有する。
【0044】
実施例a〜cのヘッドギヤの衝撃緩和材3の衝撃緩和機能を確認する為に、メモリフォーム3A1〜3A3とピタフォーム3B1を、図15(a)〜図15(c)にそれぞれ示す積層形態で重ねた長さ130mm・幅90の積層試験片について、動的圧縮試験を行った。試験方法は、JIS Z 0235,試験機は垂直落下形とし、5.8kgの重錘を60cmの高さから落下させた時の加速度・作用時間を測定した。測定は、5分の時間間隔で2回行った。また、比較例として、従来の市販のヘッドギヤ(ウイニング社製。商品名:FG−3000)の厚み50mmの衝撃緩和材についても、同様の測定を行った。測定結果を、表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 2004321209
表1より、実施例a〜cと比較例のデータを比較すれば、メモリフォーム3A1〜3A3を使用している実施例a〜cの衝撃緩和材3は、加速度が比較例の半分以下であり、衝撃緩和機能が向上したことが数値的に裏付けられていることが理解できる。しかも、各実施例は比較例に比べて、重量は軽く、厚みも薄いものである。
【0046】
〈第2実施形態〉
図4は、本発明の第2実施形態に係るスポーツ用のヘッドギア(武道用具)を示す斜視図である。図4に示すヘッドギヤは、ギヤ本体7の頬ガード部分が鼻筋の位置で左右に途切れず接続されている上、図5に示すように、頬ガード部分が鼻筋の位置で最も前にせり出すように曲がっていると共に、図6に示すように、ギヤ本体7の開口部8の周りでは、衝撃緩和材9の内に薄手の剛性材10を配置した構成とした他は、実質的に第1実施形態のヘッドギヤと同一のものであるので、相違点のみ説明する。図5〜図7において、図1〜図4と事実上同一の部材は、図1〜図4と同一の番号を付した。
【0047】
第2実施形態の衝撃緩和材9の場合、剛性材10を配置したところでは、図7に示すように、高密度発泡材9Aと高弾性発泡材9Bとの間に積層配置した剛性材10との3層構造であり、剛性材10を配置していない箇所では、剛性材10の分だけ衝撃緩和材9が一層少なくなっている。薄手の剛性材10としては、アルミニウム等の軽金属製薄板や硬質プラスチックス製薄板などが挙げられる他、鋼製の線あるいは棒材、更には薄板材などの鉄製であってもよく、鋼製の線あるいは棒材の場合、3〜7mm径程度が好ましい。
【0048】
第2実施形態のヘッドギヤによれば、薄手の剛性材10で衝撃先受面の側の高弾性発泡材3Bが積層されているので、より大きな打撃を受けても高弾性発泡材3Bが受け止めて持ちこたえ、衝撃を十分に和らげる。
【0049】
〈第3実施形態〉
図8は、本発明の第3実施形態に係るスポーツ用のパンチミット(武道用具)を示す平面図、図9は第3実施形態のパンチミットの側面図である。図8及び図9に示すパンチングミットは、競技あるいは練習相手としてのトレーナの手に嵌められて着用されるミット本体(用具本体)11を備え、ミット本体11の表側が打撃の受け部12になっている一方、ミット本体11の裏側にトレーナの手が嵌まる手袋部13が付設されていて、衝撃緩和材14をミット本体11の略全体にわたって充填した構成としている。ミット本体11は、人工皮革材料あるいは天然皮革材料などの柔軟性のある表皮材11aを用いて、競技者の手のひらよりずっと大きくて略楕円板の形で滑らかに仕上げられていると共に、ミット本体11の表側の受け部12の中央が凹む向きに湾曲するように成形されている。
【0050】
トレーナが第3実施形態のパンチミットを使って練習を行う場合、トレーナが手をミット本体11の裏側の手袋部13に嵌めて装着し、ミット本体11の表側を練習者の方へ向けておいて、練習者が繰り出す打撃をめり込ませる感じで受け止めるようにする。第3実施形態のパンチミットのように、ミット本体11の受け部12の中央が凹んでいると打撃を受け止め易く、例えばボクシングの場合には、アッパー等のパンチでも受け損なわずに練習ができる。
【0051】
トレーナは、練習者が繰り出す強打をミット本体11の受け部12で受けても、強打に伴う衝撃が衝撃緩和材14で吸収されて和らげられるので、トレーナの肘・肩の負担を軽減することができると共に、強打を繰り出す練習者も拳や手首を痛めずに済み、安全に練習することができる。
【0052】
次に、第3実施形態のパンチミットにおける構成上の特徴である衝撃緩和材14について、図面を参照しながら具体的に説明する。図10は衝撃緩和材14を表側から見て示す平面図、図11は第3実施形態の衝撃緩和材の層構造を示す説明図であり、皮革や布製カバーなどの表皮材は省略してある。
【0053】
図10及び図11(a)に示すように、衝撃緩和材14を、高弾性発泡材14Bと、この高弾性発泡材14Bにおける衝撃先受面である表側面に重ねて配置した高密度発泡材14Aと、を有する二層構造の構成としている。衝撃緩和材14の場合、高密度発泡材14Aに周囲を少し残して、高密度発泡材14Aの平面形状とは同じ形の凹みを形成し、この凹みに高密度発泡材14Aを嵌め込んでいる。高密度発泡材14Aと高弾性発泡材14Bの間は、接着剤などで接着してある。
【0054】
衝撃緩和材14の場合、高密度発泡材14Aは厚みが10〜20mmであり、高弾性発泡材14Bは厚みが20〜45mmである。この場合、高密度発泡材14Aおよび高弾性発泡材14Bの厚みが、拳あるいは脚による打撃の衝撃を和らげるのに適しているので、この実施形態のパンチミットは、ボクシングや空手あるいはテコンドー等のように、競技者が拳あるいは脚でもって相手の身体に向けて打撃を繰り出す武道に好適である。また、高密度発泡材14Aは第1実施形態で挙げたメモリーフォームが例示され、高弾性発泡材14Bとしては第1実施形態で挙げたピタフォームが例示される。
【0055】
上記の構成とした衝撃緩和材14の場合、受け面となる高密度発泡材14Aの衝撃を十分に吸収し、トレーナーの手に与える衝撃を反発して、高密度発泡材14Aと高弾性発泡材14Bが協働して、強打による衝撃をも十分に吸収して弱めることができる。その結果、第3実施形態のパンチミットによれば、衝撃緩和材14を分厚くしてミット本体11を嵩高いものにしなくても、打撃に伴う衝撃に対して必要な衝撃緩和機能を確実に発揮することができる。よって、第3実施形態のパンチミットは、ミット本体11がスリムで軽量感のある軽快なものとなる。
【0056】
変形例として、図11(a)に示したパンチミットに代えて、図11(b)に示すように構成してもよい。すなわち、このパンチミットは、図11(a)に示したものとは異なり、衝撃先受面に高弾性発泡材14Bを配置すると共に、中心部に高密度発泡材14Aを配置し、更に裏面側にて高弾性発泡材14Bを配置した構成となっている。このパンチミットは、打ち込んだ打撃に対して直ちに反発作用が生じるため、例えば、軽い打撃を素早い動作で多数回繰り出す練習に適する。具体的には、衝撃先受面の高弾性発泡材14Bを5〜30mm厚として、中心部の高密度発泡材14Aを10〜20mm程度とし、裏面側の高弾性発泡材14Bを5〜30mm厚程度とすることが好ましい。
【0057】
〈第4実施形態〉
図12は、本発明の第4実施形態に係るスポーツ用のグローブ(武道用具)を示す平面図、図13は、第3実施形態のグローブの側面図である。図12及び図13に示すグローブは、競技者の手に嵌められて着用されるグローブ本体(用具本体)15を備え、グローブ本体全体が競技者の手が嵌まる手袋状に整えられ、グローブ本体15における手の甲の側に衝撃緩和材16を充填した構成としている。第4実施形態のグローブのグローブ本体15は、人工皮革材料あるいは天然皮革材料などの柔軟性のある表皮材15aを用いて、競技者の拳の大きさ・形で滑らかに仕上げられている。
【0058】
競技者が第4実施形態のグローブを使って試合や練習を行う場合、競技者の手をグローブ本体15の内に嵌め込んで装着して握り締めて拳をつくり、対戦相手の競技相手へグローブを繰り出す。グローブが競技相手に当たって生じる打撃に伴う衝撃は、衝撃緩和材16で吸収されて和らげられるので、強打を繰り出した競技者も拳や手首を痛めずに済み、強打された競技相手も損傷を避けることができると同時に、試合や練習を安全に行える。
【0059】
次に、第4実施形態のグローブにおける構成上の特徴である衝撃緩和材16について、図面を参照しながら具体的に説明する。図14は、衝撃緩和材16の層構造を示す説明図である。
【0060】
すなわち、第4実施形態のグローブは、図14に示すように、グローブ本体15に充填する衝撃緩和材16を、高密度発泡材16Aと、高密度発泡材16Aにおける衝撃先受面である表側面に重ねて配置した高弾性発泡材16Bとを有する二層構造としている。衝撃緩和材16の場合、グローブ本体15の手の甲の殆ど全体が高密度発泡材16Aと高弾性発泡材16Bの両方で二重に覆われるように、高密度発泡材16Aと高弾性発泡材16Bを充填する。高密度発泡材16Aと高弾性発泡材16Bの間は、接着剤などで接着してある。
【0061】
衝撃緩和材16の場合、高密度発泡材16Aは厚みが20〜45mmであり、衝撃先受面の側の高弾性発泡材16Bは厚みが5〜15mmである。この場合、高密度発泡材16Aおよび高弾性発泡材16Bの厚みが、拳あるいは脚による打撃の衝撃を和らげるのに適しているので、第4実施形態のグローブは、ボクシングや空手あるいはテコンドー等のように、競技者が拳あるいは脚で相手の身体に向けて打撃を繰り出す武道に好適である。また、高密度発泡材16Aとしては、第1実施形態で挙げたメモリーフォームが例示され、高弾性発泡材16Bは第1実施形態で挙げたピタフォームが例示される。
【0062】
上記の構成とした衝撃緩和材16の場合、第1実施形態におけると同様、打撃に伴う衝撃が高弾性発泡材16Bを素通りするのを抑える一方、高密度発泡材16Aに衝撃を広域的に伝え、高密度発泡材16Aと高弾性発泡材16Bが協働して強打による衝撃をも十分に吸収して弱めることができる。その結果、第4実施形態のグローブによれば、衝撃緩和材16を分厚くしてグローブ本体15を嵩高いものにせずとも、打撃に伴う衝撃に対して必要な衝撃緩和機能を確実に発揮することができる。よって、第4実施形態のグローブは、グローブ本体15がスリムで軽量感のある軽快なものとなる。
【0063】
【実施例】
第4実施形態のグローブに係る具体的な実施例Aを説明する。以下の実施例では、高密度発泡材16Aとして厚みを約5mmとしたグレードの違う前掲のメモリフォーム3A1,3A3と、下記のメモリフォーム3A4を併用した。高弾性発泡材16Bは、厚みを約5mmとしたピタフォーム3B1を用いた。表皮材15aには、人工皮革(ソフリナ)を用いた。
【0064】
(A)メモリフォーム3A4
(1) 密度0.096 g/cm 試験法ASTM D−3575
(2) ボールリバウンド率10%(ボール重量286 g 落下高さ50.8cm)
(3) 圧縮〜歪 圧縮率25% 0.053 kg/cm 試験法ASTM D−3574
圧縮〜歪 圧縮率50% 0.070 kg /cm 試験法ASTM D−3574
(4) 圧縮永久歪 0% 試験法ASTM D−1564
(5) 引張り強度 0.98kg/cm 試験法ASTM D−412
(6) 圧縮クリープ 0% 2psiw 荷重1000hrs 室温
(7) 伸度 210% 試験法ASTM D−412
(8) 引裂き強度 0.25kg/cm 試験法ASTM D−412
(9) 回復速度 2分 2hr 127℃(荷重無し)
(10) 硬さ 非常に柔らか
(実施例A)
実施例Aのグローブは、図16に示すように、メモリフォーム3A1,3A3,3A4とピタフォーム3B1を積層した衝撃緩和材16を有する。実施例Aのグローブの衝撃緩和材16の衝撃緩和機能を確認する為に、メモリフォーム3A1,3A3,3A4とピタフォーム3B1を、図16に示す積層形態で重ねた長さ130mm・幅90の積層試験片について、動的圧縮試験を行った。試験方法は、JIS Z 0235に準じて、試験機は垂直落下形とし、5.8kgの重錘を60cmの高さから落下させた時の加速度・作用時間を測定した。測定は5分の時間間隔で2回行った。また、比較例として、市販のグローブ(ウイニング社製。商品名:MS−500)の厚み45mmの衝撃緩和材についても同様の測定を行った。測定結果を、表2に示す。
【0065】
【表2】
Figure 2004321209
表2より、実施例Aと比較例のデータを比較すれば、メモリフォーム3A1,3A3,3A4を使用している実施例Aの衝撃緩和材16は、加速度が比較例の半分以下であり、衝撃緩和機能が向上したことが理解できる。
【0066】
〔別実施の形態〕
(1)上記各実施形態の場合、衝撃緩和材を構成する高密度発泡材としてウレタン発泡材系のメモリーフォーム、高弾性発泡材としてピタフォームを用いた例を示したが、その他、ボールリバウンド率の低いEGR(例えば、(株)イノアックコーポレーション製)材であってもよく、又、高衝撃吸収性を有し、ボールリバウンド率の低いものであればウレタン系の材料に限られない。特に、EGRは低温でも硬くなり難いので、寒冷地での使用に適している。もっとも、上記メモリーフォームのような高密度発泡材も、練習中あるいは試合中では人体側に密接して装着され体温の熱伝達を受けることになるので、低温による支障は生じ難くなる。
【0067】
(2)第1実施形態の場合、ギヤ本体1の途切れ目を帯状ピースで接続した構成としたが、ギヤ本体1の途切れ目を帯状ピースで接続せずに途切れ目のあるままの構成とした他は、第1実施形態と同様のヘッドギヤが、別実施の形態として挙げられる。
【0068】
(3)図12〜14で示した第4実施形態のグローブの変形例として、各指毎に保護する手袋状のグローブとしても使用できる。更に、各指の先が露出した、いわゆるオープンフィンガーグローブにも使用できる。いずれのタイプも、本願発明の構成によれば衝撃吸収力が大きく軽量化が可能になるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るヘッドギアを示す斜視図
【図2】第1実施形態のギヤ本体の正面部分の内部構造を示す断面図
【図3】第1実施形態の衝撃緩和材の層構造を示す説明図
【図4】第2実施形態に係るヘッドギアを示す斜視図
【図5】第2実施形態に係るヘッドギアを示す側面図
【図6】第2実施形態に係るヘッドギアを示す正面図
【図7】第2実施形態の衝撃緩和材の層構造を示す説明図
【図8】第3実施形態に係るパンチミットを示す平面図
【図9】第3実施形態のパンチミットの側面図
【図10】第3実施形態の衝撃緩和材を示す平面図
【図11】(a)第3実施形態の衝撃緩和材の層構造を示す説明図、(b)(a)の変形例を示す説明図
【図12】第4実施形態に係るグローブを示す平面図
【図13】第4実施形態に係るグローブの側面図
【図14】第4実施形態の衝撃緩和材の層構造を示す説明図
【図15】第1実施形態に係るヘッドギヤの実施例の衝撃緩和材の層構成を示す説明図
【図16】第4実施形態に係るグローブの実施例の衝撃緩和材の層構成を示す説明図
【符号の説明】
1,7 ギヤ本体
2,8 開口部
3,9,14,16 衝撃緩和材
3A,9A,14A,16A 高密度発泡材
3B,9B,14B,16B 高弾性発泡材
10 薄手の剛性材
11 ミット本体
12 受け部
13 手袋部
15 グローブ本体

Claims (8)

  1. 競技者が相手の身体に向けて打撃を繰り出す武道の試合あるいは練習の際に競技者の身に装着されると共に、前記打撃に伴う衝撃を受ける箇所に衝撃緩和材を充填した用具本体を備えた武道用具であって、前記衝撃緩和材が、衝撃吸収能力に優れた高衝撃吸収性高密度発泡材を層状に含ませていることを特徴とする武道用具。
  2. 前記衝撃緩和材が、打撃に伴う衝撃を先に受ける側の面(衝撃先受面)に高弾性発泡材を配置し、その裏面側に前記高衝撃吸収性高密度発泡材を層状に重ねている請求項1記載の武道用具。
  3. 前記衝撃緩和材が、打撃に伴う衝撃を先に受ける側の面(衝撃先受面)に前記高衝撃吸収性高密度発泡材を配置し、その裏面側に高弾性発泡材を層状に重ねている請求項1記載の武道用具。
  4. 前記高衝撃吸収性高密度発泡材が、ボール重量286g,落下高さ50.8cmの条件でボールリバウンド率15%以下となる衝撃吸収能力を有する請求項1〜3のいずれか1に記載の武道用具。
  5. 武道用具が、競技者の頭に被せられて着用されるギヤ本体を用具本体として備えているヘッドギアであって、着用者の両眼部の部分を露出させるための開口部が前記ギヤ本体の正面に形成されていると共に、衝撃緩和材がギヤ本体の正面および側面に充填されている請求項1〜4のいずれか1に記載の武道用具。
  6. 前記ギヤ本体の開口部の周りでは、前記衝撃緩和材における高衝撃吸収性高密度発泡材と高弾性発泡材との間に薄手の剛性材が積層配置されている請求項5に記載の武道用具。
  7. 武道用具が、競技相手としてのトレーナの手に嵌められて着用されるミット本体を用具本体として備えているパンチングミットであって、ミット本体の表側が打撃の受け部になっている一方、ミット本体の裏側にトレーナの手が嵌まる手袋部が付設されていて、衝撃緩和材がミット本体の略全体にわたって充填されている請求項1〜4のいずれか1に記載の武道用具。
  8. 武道用具が、競技者の手に嵌められて着用されるグローブ本体を用具本体として備えているグローブであって、グローブ本体の全体形状が競技者の手が嵌まる手袋状に整えられ、グローブ本体における手の甲の側に衝撃緩和材が充填されている請求項1〜4のいずれか1に記載の武道用具。
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