JP2004320849A - 電源管理システム - Google Patents

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Hirohito Takahashi
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Abstract

【課題】同一のブレーカに接続された電気機器同士の使用が競合してもこれにより重要な電気機器の電源が勝手に遮断されることがない電源管理システムを得ること。
【解決手段】図示しない通信ネットワークを介して電源管理サーバと接続された第1の電源管理区域202の制御端末217は、ブレーカ213を流れる電流を把握し、各電気機器215に電源211を供給する経路の途中に配置された各スイッチを電源管理サーバに設定された優先順位に沿って、許容電流の範囲となるようにオン・オフ制御する。電源管理サーバには電気機器215別にそれらの使用時間帯を記憶しており、第1の制御端末217はこれを超過した使用に対して警告を発する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は家庭や事業所等のように複数の電気機器を使用する場所における電源管理システムに係り、特に電気機器の使用環境の安全性に配慮した電源管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
家庭や事業所では漏電ブレーカや配線保護用ブレーカを介して各電気機器に配電を行っている。これにより、漏電が発生したり、一部の電源系統に過度の電力が供給されたときの保護を図ることができる。
【0003】
図15は、最も単純な電源管理システムの構成を示したものである。商用電源等の電源101はブレーカ102を介して、電源ケーブル103によって各電気機器104〜104に接続されており、これらの図示しない電源スイッチがオンとなっているものに対して電力を供給するようになっている。
【0004】
このような単純な電源管理システムでは、電気機器104〜104の中で比較的消費電力の大きなエアーコンディショナ等の電気機器(電子機器をも含む)の使用が幾つか同時に行われると、ブレーカ102の規定アンペア数を超過する場合がある。夜間等の時間帯に、電源ケーブル103に電気機器104〜104の一部として天井灯等の照明の電気機器が点灯状態で接続されていたとすると、規定アンペア数の超過でブレーカ102が電源101の供給を遮断すると、室内が真っ暗になる。このような場合には、手元に非常灯が備えられていないと手探りでブレーカ102の電源を再度投入することになる。これは、電源ケーブル103が1つのブレーカ102を介して電源101に接続されているので、ブレーカ102が遮断状態となると電気機器104〜104のすべてに電力が供給されない状態となるからである。
【0005】
そこで、ブレーカが電源を遮断しないように個々の電気機器の電力供給を制御するようにした電源管理システムが提案されている(たとえば特許文献1、特許文献2)。
【0006】
図16は、特許文献1による電源管理システムの概要を表わしたものである。この提案では、電源101に接続されたブレーカ102の後に、利用形態分配器111という利用形態に応じて電源の分配を行う分配器を配置している。この利用形態分配器111はたとえば第1〜第3の分配器112〜114で構成されている。第1の分配器112からは第1〜第3および第6のコンセント121〜123、126に電源が供給されており、第1の利用形態で電源を利用できるようになっている。第2の分配器113からは第4および第5のコンセント124、125に電源が供給されており、第2の利用形態で電源を利用できるようになっている。更に、第3の分配器114からは第7のコンセント127に電源が供給されており、第3の利用形態で電源を利用できるようになっている。また、各コンセント121〜127にはそれぞれ図示しないソフトブレーカが接続されており、それぞれが内蔵のソフトウェア(プログラム)によって電力の供給についての優先順位を設定できるようになっている。
【0007】
この提案の電源管理システムでは、第1〜第7のコンセント121〜127の全体による図示しない電気機器の消費電力がブレーカ102の規定アンペアを超過するような場合には、許容範囲に収まるように優先順位の低いソフトブレーカの切断が試みられるようになっている。たとえば、優先順位の高いパソコンと優先順位の低いエアーコンディショナ、洗濯機等の電気機器に電力を供給しているときに優先順位の中クラスの電子レンジのスイッチを入れようとしたとする。この場合には、電子レンジよりも優先順位の低いエアーコンディショナや洗濯機のソフトブレーカを作動させるようにして無条件にこれらを切断し、電子レンジへの給電の方を優先させる。もちろん、優先順位が高いパソコンへの給電の切断は行われない。
【0008】
また、特定の電気機器の電源の切り忘れを防止するようにした電源管理システムも提案されている(たとえば特許文献3)。この提案では、電子蚊取器を使用した場合に、アラーム時刻になると、アラームスイッチが閉成し、スピーカによりアラーム報知が始まり、電子蚊取器への電源の供給が停止し、その動作が停止するようになっている。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−51462号公報(第0021段落、第0027段落、図6)
【特許文献2】
実開昭57−130543号公報(実用新案登録請求の範囲、図1)
【特許文献3】
特開平5−52977号公報(第0010段落、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に示された提案の電源管理システムでは、第1〜第7のコンセント121〜127にそれぞれソフトブレーカを用いて優先順位の設定を行うようにしている。このため、各コンセントの優先順位にマッチさせるように電気機器を接続する必要がある。したがって、1つの部屋に1つのコンセントしか配置されていないような場合には、優先順位が本来大きく異なるような電気機器をこのコンセントに共通して接続することができない。また、第1〜第7のコンセント121〜127はそれぞれソフトウェアによって優先順位を変更することができるものの、コンセント単位で優先順位が定められるので、新たな電気機器をそのコンセントに接続する際に優先順位を変更する手間が必要であった。特に1つのコンセントに複数の電気機器を接続する場合でそれらの電気機器の所有者が異なるような場合には、優先順位をどのように設定するかについて見方が分かれる場合があった。このような場合に共同使用のコンセントの優先順位を勝手に変更されると、消費電力が超過する場合にパーソナルコンピュータ等の停電に弱い電気機器の電源が突然遮断される場合があり、機器の損傷を発生させるといった不都合が生じる場合もあった。
【0011】
また、特許文献3に示した電源管理システムでは、アラーム報知があるもののスイッチが一方的に遮断されてしまう。したがって、アラーム報知が不在時に行われたような場合にはパーソナルコンピュータのように電源が突然遮断されることが好ましくない電気機器に不具合が発生する可能性があった。
【0012】
そこで本発明の目的は、同一のブレーカに接続された電気機器同士の使用が競合してもこれにより重要な電気機器の電源が勝手に遮断されることがない電源管理システムを提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、電気機器を使用時間帯との関係で不都合を発生させることなく電源の遮断を管理することのできる電源管理システムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、(イ)同一のブレーカから電源の供給を受ける個々の電気機器の使用時の電流値を個別に計測する個別電流値計測手段と、(ロ)個々の電気機器の使用によるブレーカを流れる電流の総和が予め定めた所定の値以上となるか否かを判別する総電流値超過有無判別手段と、(ハ)個々の電気機器とブレーカとの間の電源をオン・オフ制御する個別スイッチ手段と、(ニ)個々の電気機器の電源使用についての優先順位を少なくとも記憶した電気機器データ格納手段と、(ホ)総電流値超過有無判別手段が前記した所定の値以上の電流が流れると判別したとき前記した所定の値未満となるように優先順位の低い電気機器に対応するものから個別スイッチ手段を電源オフの状態に変更するスイッチ制御手段とを電源管理システムに具備させる。
【0015】
すなわち請求項1記載の発明では、個々の電気機器の通電時の電流を測定してこれがブレーカの予め定めたしきい値を超えるときには優先順位の低い電気機器をスイッチによって順次切り離して電流値の制限を満足するようにしている。電気機器を個別にかつ優先順位に沿って制御するので、重要な電気機器の電源が勝手に遮断されることがなくなる。
【0016】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の電源管理システムで、(イ)電気機器データ格納手段は、個々の電気機器の使用時の電流値と使用の行われる使用時間帯を表わしたデータを少なくとも格納しており、(ロ)スイッチ制御手段は優先順位に沿って所定の電気機器に対応するスイッチ手段を電源オフの状態に変更したときに予め定めた所定の値とブレーカを流れる電流の総和の差を求める余裕電流算出手段と、この余裕電流算出手段によって算出された電流値以内に収まりかつ使用時間帯の電気機器に対応する電源オフの状態のスイッチを優先順位の高いものから電源オンの状態に変更する電気機器追加手段とを更に具備することを特徴としている。
【0017】
すなわち請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明でブレーカを流れる電流がしきい値を超過して優先順位の低い電気機器の使用を停止したとき、これによって電流に余裕が生じた場合に、オフとなっているスイッチのうち対応する電気機器の通電時の電流が余裕の範囲内に収まるものを優先順位の高いものから通電可能にしたものである。これにより、たまたま使用電流の大きな電気機器の使用を停止したとき等には、他の電気機器を代わって通電させることができるので、制約された電流値の範囲内で電気機器を効率的に使用することができる。
【0018】
請求項3記載の発明では、請求項1記載の電源管理システムで、(イ)電気機器データ格納手段は、個々の電気機器の使用の行われる使用時間帯を少なくとも格納しており、(ロ)個別電流値計測手段が使用時間帯以外の時間帯の電気機器の通電を検出したときその電気機器の電源の切り忘れを警告する警告手段を更に具備することを特徴としている。
【0019】
すなわち請求項3記載の発明では、個々の電気機器の使用状態が個別電流値計測手段で把握可能になっていることに鑑みて、使用時間帯を超える使用に対して警告を発するようにしている。電源自体を遮断するものではないので、重要な電気機器を時間を延長して使用しているような場合に突然の電源供給停止による不具合が発生することがない。
【0020】
請求項4記載の発明では、請求項2記載の電源管理システムで、(イ)個別電流値計測手段を用いて個々の電気機器の使用時間帯および使用時の電流値を判別する電気機器使用状況判別手段と、(ロ)この使用状況判別手段によって判別された使用状況を基にして電気機器データ格納手段に電気機器別の使用時間帯を表わしたデータを格納する使用時間帯データ格納手段とを具備することを特徴としている。
【0021】
すなわち請求項4記載の発明では、個別電流値計測手段を用いて個々の電気機器の使用状況を把握できるので、電気機器別の使用時間帯を表わしたデータを自動的に作成することにして、省力化を図ると共に実態に即した電源管理を可能にしている。
【0022】
請求項5記載の発明では、請求項2記載の電源管理システムで、(イ)電気機器データ格納手段に格納される特定の電気機器別の使用時間帯は固定した時間帯であり、(ロ)スイッチ制御手段はこの電気機器の使用時間帯以外はこの電気機器に対応するスイッチを遮断する使用時間帯外スイッチ遮断手段を更に具備することを特徴としている。
【0023】
すなわち請求項5記載の発明では、ある時間になったら必ず電源を切るといった要請のある電気機器に対応させ、その電気機器に対応するスイッチを使用時間帯以外で遮断するようにしている。
【0024】
請求項6記載の発明では、請求項1記載の電源管理システムで、電気機器データ格納手段は、通信ネットワークを介した所定の部位に設けられており、この部位では電気機器データ格納手段をブレーカごとに配置していることを特徴としている。
【0025】
すなわち請求項6記載の発明では、通信ネットワークに接続されたサーバ等の装置に電気機器データ格納手段を配置することで複数の部署あるいは地域における電源管理を統合することができる。これにより、総合的な電源管理が可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】
【0027】
【実施例】
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0028】
図1は本発明の一実施例における電源管理システムの概要を表わしたものである。この電源管理システム200は通信ネットワーク201に接続された第1〜第nの電源管理区域202〜202を配置している。通信ネットワーク201は、たとえばインターネット網やLAN(ローカルネットワーク)のようなネットワークであり、電源管理サーバ203を接続している。電源管理サーバ203はパーソナルコンピュータあるいはワークステーションのようなコンピュータで構成されており、図示しないがCPU(中央処理装置)と、このCPUが実行する制御プログラムを格納した磁気ディスク等の記憶媒体と、制御プログラムの実行時の作業用メモリであるRAM(ランダム・アクセス・メモリ)や通信制御装置を備えている。第1〜第nの電源管理区域202〜202は、電源を管理するそれぞれの場所に配置されており、それぞれがブレーカや管理される対象としての電気機器を備えている。たとえば各階のフロアが比較的狭いビルを所有する会社であれば、それぞれの階を結んでLANが構築されており、1階からn階までが第1〜第nの電源管理区域202〜202となっている。
【0029】
電源管理サーバ203は、第1〜第nの電源管理区域202〜202のそれぞれにおける電気機器の使用状況に関するデータを保持している。そして、電気の使用状況について何らかの問題が発生した場合、その図示しないディスプレイに警告表示を行うようになっている。第1〜第nの電源管理区域202〜202で数値“n”は任意の正の整数であるが、電源管理システム200を一度構築した後も必要に応じてその数を増減できるようになっている。
【0030】
図2は一例として第1の電源管理区域の構成を示したものである。第2〜第nの電源管理区域202〜202は、基本的に第1の電源管理区域202の構成と同じなので、これらの図示は省略する。第1の電源管理区域202は、商用電源、あるいはバッテリ等からなる電源211を備えており、ブレーカ212に接続されている。ブレーカ212は過電流を防止するための装置であり、規定のアンペア数を超える電流が流れると電源211を遮断する。ブレーカ212の出力側に接続された電源ケーブル213は、第1〜第mのスイッチ214〜214を介して第1〜第mの電気機器215〜215の対応するものに1つずつ接続されている。第1〜第mのスイッチ214〜214は制御線216を介して第1の電源管理区域202を担当する第1の制御端末217に接続されており、これら第1〜第mのスイッチ214〜214を個別にオン・オフ制御するようになっている。また、第1〜第mのスイッチ214〜214は図示しない電流計を直列に接続しており、第1〜第mの電気機器215〜215の対応するものに電源を供給するとき電流の計測を行うようになっている。これらの電流値は制御線216を介して第1の制御端末217に送られる。
【0031】
第1の制御端末217は通信ネットワーク201に接続されている。第1の制御端末217は、図示しないがCPUと制御プログラムが書き込まれた電気的に書き換え可能なROM(リード・オンリ・メモリ)としてのフラッシュメモリ(flash memory)と、作業用メモリとしてのRAM(ランダム・アクセス・メモリ)および通信制御装置等から構成される装置本体部分と、これに接続されたキーボード、マウス等の入力機器およびディスプレイから構成されている。第1の制御端末217は第1〜第mのスイッチ214〜214から送られてくる電流値を積算してブレーカ212に流れる電流値を求める。この結果、電源211の管理に問題が生じる可能性があれば、第1の制御端末217のディスプレイに警告情報を表示すると共に装置本体部分に内蔵されたスピーカあるいは装置本体部分に接続された図示しないオーディオ出力用のスピーカから警告音あるいは警告のメッセージを出力するようになっている。電源211の管理に問題が生じる可能性がある場合、第1の制御端末217は通信ネットワーク201に接続された電源管理サーバ203と情報交換を行うことができる。
【0032】
図3は、電源管理サーバに格納されている第1の電源管理区域に関する電源管理データの内容を表わしたものである。第1の電源管理区域についての電源管理データ221は、電気機器別管理データ222と、ブレーカの規定値223およびブレーカのしきい値224から構成されている。この図では示していないが、第2〜第nの電源管理区域202〜202についても同様の電源管理データ221〜221が用意されている。
【0033】
電源管理データ221は、図2に示した第1〜第mの電気機器215〜215のそれぞれについて、それらが使用されるときの消費電流(アンペア)、使用時間帯、1回の使用時間、1ヶ月当りの使用回数ならびに優先順位が記されている。ポインタ225は第1〜第mの電気機器215〜215の使用状態の変化によって電源211(図2)の供給を制限しなければならない状況になったときに電源211の供給を遮断する電気機器を示すものである。図3では第mの電気機器215の優先順位がm番目で最も低いので、最初に電源を遮断するように指示されている。ポインタ225は第1〜第mの電気機器215〜215に対して第1〜第mのスイッチ214〜214のオン・オフ制御が行われるたびに移動し得る。
【0034】
ブレーカの規定値223はブレーカ212の規定アンペア数を示している。したがって、ブレーカの規定値223として示された値(第1の電源管理区域202の場合には30アンペア。)を超える電流が所定時間以上継続して流れるとブレーカ212が電源211を遮断する。ブレーカのしきい値224は電源管理サーバ203上に設定された値であり、第1〜第mのスイッチ214〜214の使用による電流値の総計の目標上限値である。この目標上限値を超える量で電源211の使用が行われようとすると第1〜第mのスイッチ214〜214のいずれかが遮断されるよう制御が行われることになる。
【0035】
図4は、電源管理サーバにおける各電気機器の優先順位の条件設定内容を表わしたものである。この図に示した条件設定内容231は、電源管理システムの運用責任者が運用状況に応じて自由に変更することができる。ここでは最も優先順位の高い第1優先を、1回の使用時間が長く1ヶ月当りの使用回数が多いものとしている。次に優先順位の高い第2優先は、1回の使用時間が長く1ヶ月当りの使用回数が少ないものとしている。次の第3優先は、1回の使用時間が短く1ヶ月当りの使用回数が多いものとしている。最も優先順位の低い第4優先は、1回の使用時間が短く1ヶ月当りの使用回数が少ないものとしている。第1〜第mの電気機器215〜215の総数が5つ以上の場合には、これら優先順位の4つのグループで大まかな分類を行うと共に、1つの優先順位のグループの中でさらにこれら4つの優先順位の分け方のルールに従って1つ1つの電気機器215の優先順位を定めるようにしている。
【0036】
一例を挙げると、第1の電源管理区域202はある事業所の実験室であり、第1の電気機器215は実験装置である。この実験装置は11時から17時の間に使用され、1回に3時間連続して使用される(図3)。また、1ヶ月当りの使用回数は90回である。したがって、1日に約3回使用されることになる。第2の電気機器215はこの実験室の天井の照明器具であり、毎日9時から18時まで9時間連続して使用される。1ヶ月当りの使用回数は30回である。第mの電気機器215はこの実験室に備えられた電気ポットであり、12時から13時までの昼休みに1週間に1度程度使用される。したがって、1ヶ月当りの使用回数は4回である。
【0037】
このような場合、1回の使用時間が長い第2の電気機器215(実験室の天井の照明器具)の優先順位が一番高くなる。次に第1の電気機器215(実験装置)の優先順位が高く、第mの電気機器215(電気ポット)の優先順位が一番低くなる。このようにして決定された優先順位は、図3の電気機器別管理データ222における「優先順位」として数値“1”から順に優先順位の低いものほど大きな整数値として示される。この逆に優先順位の高いものほど大きな数値としてもよい。ポインタ225は本実施例の場合、現在最も大きな数値の優先順位を示すことになる。
【0038】
図5は、電源管理サーバによる特定の電源管理区域についての試験運用の処理の様子を表わしたものである。たとえば図1に示した第1の電源管理区域202がこの電源管理システム200に新たに組み込まれる場合には、電源管理サーバ203側がたとえば1ヶ月という期間を定めてこの第1の電源管理区域202について試験運用を行って、図3に示した電源管理データを作成する。
【0039】
このためには、電源管理サーバ203側で第1の電源管理区域202について試験運用のモードに設定して試験運用を開始させる(ステップS301:Y)。これにより、電源管理サーバ203の図示しない作業用メモリの所定領域に第1の電源管理区域202用の電気機器別管理テーブル(試験用)が作成される(ステップS302)。この後、電源管理サーバ203は第1の電源管理区域202の第1の制御端末217から試験運用期間内であることを条件にして運用についての報告を待機する(ステップS303、S304)。試験運用期間が1ヶ月であるとすると、この1ヶ月以内に第1の制御端末217から報告があると(ステップS303:Y)、その都度、電気機器別管理テーブル(試験用)の更新が行われる(ステップS305)。
【0040】
たとえばこの試験運用期間になった時点で第1のスイッチ214がオンにされて第1の電気機器215の使用が開始されたとする。第1の制御端末217は電源211が第1の電気機器215に供給を開始したことと消費電流の値を電源管理サーバ203側に通知する。電源管理サーバ203側ではこれを基にして第1の電気機器215の消費電流の値を該当領域に書き込み、使用開始時間を記録すると共に1ヶ月当りの使用回数を“1”だけカウントアップする。なお、第1の電気機器215が試験運用期間ですでに使用されている場合には、消費電流の値を突入電流を除いた形で、それらの上限値に設定する。平均値を求めることも可能である。使用時間帯の開始時刻については開始の最も早い時刻にするが、平均値を求めることも可能である。
【0041】
第1のスイッチ214がオフにされて第1の電気機器215の使用が終了した場合、第1の制御端末217は第1の電気機器215への電源211の供給が遮断されたことを電源管理サーバ203側に通知する。電源管理サーバ203はこれを基にして使用時間帯の終了時刻を求める。第1の電気機器215についての終了時刻にばらつきがある場合には、終了の最も遅い時刻が電気機器別管理テーブル(試験用)に更新データとして上書きされる。以下同様にして第1〜第mの電気機器215〜215の使用状況について変化が起きるたびに第1の制御端末217がこれを電源管理サーバ203側に通知して電気機器別管理テーブル(試験用)の内容を更新させることになる。
【0042】
電気機器別管理テーブル(試験用)の内容の更新は試験運用期間内に限られる。この期間が経過すると(ステップS304:N)、電源管理サーバ203は得られたデータを基にして、図4に示した条件設定内容231を参照して第1〜第mの電気機器215〜215に関して優先順位を設定する。また、最も低い優先順位の電気機器215にポインタを付与する(ステップS306)。このようにして図3に示した電気機器別管理データ222と同一内容のデータが完成する。そこでこれを電気機器別管理データ222として所定の不揮発メモリ領域に保存する(ステップS307)。このとき、図3に示したブレーカの規定値223およびブレーカのしきい値224についても第1の制御端末217から取得して、全体を第1の電源管理区域についての電源管理データ221として保存するようにしてもよい。
【0043】
図6は、本実施例の第1の制御端末の処理の流れの概要を表わしたものである。この電源管理システム200を動作させるためには図1に示した電源管理サーバ203が動作している状態で第1の制御端末217(図2)を立ち上げる。これにより第1の電源管理区域202の電源管理が可能になる。第1の制御端末217はその電源が投入されると、電源管理サーバ203から第1の電源管理区域202におけるブレーカ212のしきい値と、第1〜第mの電気機器215〜215の使用時間帯と、現時点の電源管理サーバ203のポインタ225(図3)の示す電気機器215についてのデータを読み出して、所定の領域に格納する(ステップS321)。そして、第1〜第mのスイッチ214〜214をすべてオンにする(ステップS322)。これら第1〜第mのスイッチ214〜214をオンにすることで、第1〜第mの電気機器215〜215側の図示しない電源スイッチをオンにすると、これらの通電が可能になる。
【0044】
この状態で第1の制御端末217は第1〜第mの電気機器215〜215のうちの電源スイッチがオンとなったものについて、第1〜第mのスイッチ214〜214のうちのこれらに対応するものの検出する電流の報告値を加算してブレーカ212に流れる総電流を求め、これが電源管理サーバ203側に登録しておいたブレーカ212のしきい値を超過するかどうかを監視する(ステップS323)。すなわち、この初期状態では後に説明する定期的な電気機器の切り忘れチェックのための警告時刻が到来していなければ(ステップS324:N)、第1〜第mのスイッチ214〜214がすべてオンとなっているので(ステップS325:N)、ブレーカ212のしきい値が超過するかどうかのチェックのみが行われる。
【0045】
この状態で第1の電源管理区域202では第1〜第mのスイッチ214〜214がすべてオンとなった状態で各種の電気機器の通電のオン・オフが行われることになる。その結果としてある時刻に総電流がブレーカ212のしきい値を超過したことを第1の制御端末217が検出したとする(ステップS323:Y)。すると、第1の制御端末217の前記したCPUは電源管理サーバ203から読み出しておいたポインタ225の示す電気機器に対応するスイッチをオフにする。そして、電源管理サーバ203に対して次の優先順位にポインタ225を移動させるように指示すると共に、移動したポインタ225の示す電気機器を代わりに記憶する(ステップS326)。
【0046】
このようにして1つの電気機器(これを図3に示す第mの電気機器215とする。)の対応する第mのスイッチ214がオフになる。この状態で第1の制御端末217は再びブレーカ212を流れる電流の総和がしきい値を超えるかどうかをチェックする(ステップS323)。まだ総電流がしきい値を超えていたとすると(Y)、今回のポインタ225の示す電気機器215に対応するスイッチ214がオフにされる。また、ポインタ225が更に次の優先順位に移動する。以上のようにしてブレーカ212を流れる電流の総和がしきい値以下となるまで、電気機器215への給電を、次々と対応するスイッチ214をオフにすることで遮断する。
【0047】
以上のようにしてブレーカ212を流れる電流の総和がしきい値以下となったら(ステップS323:N)、警告時刻がまだ到来していない場合(ステップS324:N)、第1の制御端末217はオンとなりうるいずれかのスイッチ214がオフとなっているかをチェックする(ステップS325)。一例として第mのスイッチ214がオフとなる前に図示しない第4のスイッチ214が使用時間帯を経過したことでオフとなっており、総電流がしきい値を超えていなかったが、その後に他の電気機器の通電制御によって総電流が27アンペアに増加したため第mのスイッチ214がオフとなった場合を考える。このような例の場合には第4のスイッチ214と第mのスイッチ214がオフになっているので(ステップS325:Y)、スイッチの追加オン制御が実行される(ステップS327)。このスイッチの追加オン制御では通電量に余裕が生じた分だけ、すでにオフになっており現在はオンになりうるスイッチをオンにする制御である。
【0048】
図7は、このスイッチの追加オン制御の流れを表わしたものである。まず第1の制御端末217のCPUは、ブレーカ212のしきい値と現在の総電流の差を演算する(ステップS341)。総電流が27アンペアに増加したことで第mのスイッチ214がオフになった場合には、総電流は17アンペアに減少している。そこで、しきい値と総電流の差は25アンペアから17アンペアを差し引いた8アンペアとなる。
【0049】
図8は、この関係を図解したものである。本実施例で図2に示したブレーカ212の規定値261は30アンペア(A)であり、ブレーカ212のしきい値262は25アンペアである。第mのスイッチ214がオフになったことによる使用中の電流値263は17アンペアなので、余裕値264は8アンペアである。この余裕値264についての条件式265をこの図8に参考に示した。
【0050】
図7に戻って説明を続ける。次のステップS342ではオフとなっているスイッチの中でオンとなりうるもののうち優先順位の最も高いスイッチ214を判別して、そのスイッチ214に対応する電気機器215の通電量(消費電流)をこの差から減算する。ここでスイッチの中でオンとなりうるものとしたのは、使用時間帯から大きく外れた電気機器215を除外するためである。本実施例では使用時間帯よりも2時間ずつ余裕を見ることにしているが、システムの構成によっては余裕を数分に縮めたり、余裕を設けないようにしてもよい。
【0051】
第4のスイッチ214は使用時間帯を経過したことでオフとなっているが、オフとなった時刻から所定時間経過して現在の時刻では使用可能となっているものとする。第4のスイッチ214に対応する図示しない第4の電気機器215の消費電流が仮に5アンペアであるとすると、減算値は8アンペアから5アンペアを差し引いた3アンペアとなる。この値は負ではないので(ステップS343:N)、該当する第4のスイッチ214がオンになる(ステップS344)。そして、オンになりうるスイッチ214が存在するかどうかをチェックする(ステップS345)。ステップS343で値が負となった場合(Y)も同様である。このようなスイッチ214があれば(Y)、オフとなっているスイッチ214の中でオンとなりうる次の優先順位のスイッチ214を判別して、そのスイッチ214に対応する電気機器215の通電量(消費電流)をこの差から減算する(ステップS346)。そして、その差が負でないならば(ステップS347:N)、ステップS344に進んでそのスイッチ214をオンにする。以下同様である。
【0052】
これに対してステップS346の演算結果が負になるような場合には(ステップS347:Y)、対象となる残りのスイッチがあるかどうかを判別して(ステップS345)、なければ処理を終了させる(エンド)。あれば更に次の優先順位のスイッチについてステップS346の処理を行う。このようにして優先順位を下げていき、この例で残った3アンペア以内に収まる電気機器215に対応するスイッチ214の可能性を探ることになる。このとき、消費電流の少ない電気機器がいくつか対象になれば更に複数のスイッチ214がオンになる可能性があることになる。
【0053】
図6の処理に戻って説明を続ける。図7に示したスイッチの追加オン制御が終了したら、第1の制御端末217は配下の第1〜第mの電気機器215〜215のいずれかの通電がオフとなるか(ステップS328:Y)、第1の制御端末217の制御自体が終了する(ステップS329:Y)までこのループで監視制御が行われる。そして、第1の制御端末217の制御が終了しない場合には新たに第1〜第mの電気機器215〜215のいずれかの通電がオフとなった時点で(ステップS328:Y)、ステップS323の処理に戻ることになる。
【0054】
したがって、先に説明した第mのスイッチ214がオフになり、かつこれがオフになった唯一のスイッチである場合であっても、新たな電気機器215の通電がオフになった時点で(ステップS328:Y)、ステップS323の比較処理が行われて、その後にステップS325の処理に進むので、その間、頻繁に図7に示したスイッチの追加オン制御が繰り返されるといった不都合は発生しない。
【0055】
ところで、予め定めた警告時刻が到来すると(ステップS324:Y)、第1の制御端末217は第1〜第mの電気機器215〜215のうちのいずれかに電源の切り忘れがないかどうかをチェックして、切り忘れを警告する警告制御を行う(ステップS330)。
【0056】
図9は、この警告制御の流れを表わしたものである。第1の制御端末217は予め定めた警告時刻が到来したかどうかをチェックする(ステップS361)。警告時刻はたとえば3時間単位とか1時間単位というように所定の時間を置いて設定してもよいし、予め警告時刻テーブルを作成しておいて、幾つかの警告時刻を予めこれに記入するようなものであってもよい。警告時刻と次の警告時刻の間が長いほど第1〜第mの電気機器215〜215のうちの使用時間帯が特定されているものについての切り忘れを検出するまでの時間が長くなる傾向がある。この一方で警告時刻を数多く設定すると、頻繁に警告が出て、これに対応する処理が煩雑となるという問題がある。したがって、警告時刻の時間間隔はこの電源管理システム200を実際に適用しながら調整することが好ましい。
【0057】
たとえば16時が1つの警告時刻でこの時刻が到来したものとする(ステップS361:Y)。この場合、第1の制御端末217は使用時間帯以外でオンとなっている電気機器215が存在するかどうかをチェックし、存在する場合にはこれを抽出する(ステップS362)。この処理は、まず図6のステップS321で電源管理サーバ203から取得した第1〜第mの電気機器215〜215についての使用時間帯と現在時刻から使用時間帯外とされる電気機器215を抜き出し、これらの1つずつについて対応するスイッチ214を用いて通電が行われているかをチェックすることで実現する。この結果として、たとえば実験室の電気ポットとしての第mの電気機器215が13時で電源を切るはずであるのに対して16時の段階でまだ通電していることが確認されたとする。
【0058】
このように切り忘れの電気機器215が存在する場合には(図9ステップS363:Y)、その電気機器(ここでは第mの電気機器215)について電源管理サーバ203側および第1の制御端末217側で表示する警告画面を作成し(ステップS364)、電源管理サーバ203側にはその画面を表示するデータを送り、これらを警告画面として表示させ、また第1の制御端末217に表示する(ステップS365)。警告画面の作成は予め作成した基本的な画面に時刻等の必要な情報を自動的に組み込むようにすることで完全に自動的に処理することができる。また、電源管理サーバ203側の表示には、必要なデータのみを電源管理サーバ203側に送って電源管理サーバ203側で警告画面を作成させ表示させるようにしてもよい。
【0059】
図10は、電源管理サーバ側のディスプレイに表示される警告画面の一例を示しており、図11は第1の制御端末側のディスプレイに表示される警告画面の一例を示している。図10では電源管理サーバ203側のディスプレイに表示されるので、その警告画面241は第1の制御端末217側の警告画面242よりも第1〜第mの電源管理区域202〜202の中で切り忘れの場所の大まかな位置が把握しやすいようになっている。
【0060】
電源管理サーバ203側の担当者あるいは第1の制御端末217側の担当者は状況を見て、直接その現場に出向くなり、現場近くの者に電話する等によって適切な対応を採ることができる。第1の制御端末217はこれ以後、第mの電気機器215(実験室の電気ポット)の電源が切られるか(ステップS366:Y)、あるいはその第mの電気機器215の使用時間帯が再度到来する(ステップS367:Y)まで、警告画面を継続して表示することになる。第mの電気機器215の電源が切られると、第1の制御端末217は第mのスイッチ214の通電を検出しなくなり、これが電源管理サーバ203側に通知されるので、警告画面241、242の表示が終了する。使用時間帯が再度到来した場合には(ステップS367:Y)、警告表示が終了する(リターン)。
【0061】
図12は、先に説明したような理由から警告の行われる周期を変更する場合に第1の制御端末に現われる警告チェックの設定画面を示したものである。この警告チェックの設定画面243は、図10あるいは図11に示した警告画面241、242における「警告チェックの設定」というボタンを押すことで表示することができる。この周期変更についての処理の流れは特に説明しないが、図12に示した警告チェックの設定画面243が表示された状態で、チェック開始時刻をたとえば午前零時(0:00)と入力したり、チェック間隔を少し延ばして「3時間半毎」等に変更することができる。
【0062】
ところで、本実施例では図5で説明したように使用時間帯を試験運用の際に設定できるようにしている。しかしながら、その後の事情でこれを変更する必要が生じる場合もある。このような場合には、図10あるいは図11に示した警告画面241、242における「解除」ボタンを押すことで簡単に変更できるようになっている。
【0063】
図13は、使用時間帯の変更処理の流れを表わしたものである。一例として第mの電気機器215(実験室に備えられた電気ポット)の使用時間を従来の12時から13時までを12時から17時までに変更するものとする。先の説明では16時が警告時刻となっているので、この時刻に図10および図11に示した警告画面241、242が表示されることになる。第1の制御端末217は警告画面241、242が表示された状態で「解除」ボタンが押されるかを監視している(ステップS381:N、S382:Y)。この状態で「解除」ボタンが押されたら(ステップS381:Y)、その電気機器(この場合には第mの電気機器215)が通電中であるかを第mのスイッチ214の通電量によって判断する(ステップS383)。なお、電源管理サーバ203側のディスプレイに警告画面241が表示されている状態で「解除」ボタンが押された場合、電源管理サーバ203がこれを第1の制御端末217に通知する。
【0064】
「解除」ボタンが押されたときに第mのスイッチ214が通電中であれば(ステップS383:Y)、第1の制御端末217はこれを使用時間帯の変更を意味するものと判断する。そして使用時間帯の再測定を実行する(ステップS384)。これに対して第mのスイッチ214が通電中でなければ(ステップS383:N)、第1の制御端末217は警告によって切り忘れに気付いた者が第mの電気機器215の電源を切った後に警告表示を終了させるために「解除」ボタンを押したものと判断する。したがって、この場合には使用時間帯の変更処理を行うことなく処理を終了させる(エンド)。
【0065】
図14は図13のステップS384における使用時間の再測定の処理を具体的に示したものである。まず、第1の制御端末217は第mのスイッチ214の通電の有無をたとえば10分に1回あるいは1分に1回といった短時間の監視に切り替えて、通電が停止する時刻を監視する(ステップS401)。そして、その通電が停止したら(Y)、これを使用時間帯の終了時刻として一時記憶する(ステップS402)。
【0066】
次に第mのスイッチ214の通電開始を同様に監視して(ステップS403)、通電が開始したら(Y)、これを使用時間帯の開始時刻として一時記憶する(ステップS404)。そしてこれら開始時刻と終了時刻を用いて使用時間帯を決定する(ステップS405)。したがって、第mの電気機器215の使用者は「解除」ボタンを押した後、この電気ポットの電源を希望する時刻に切り、次の日に希望する時刻に電源を入れることで第1の制御端末217は新たな使用時間帯(たとえば12時から17時)を決定することになる。
【0067】
図13に戻って説明を続ける。このようにして新たな使用時間帯が測定されたら(ステップS384)、第1の制御端末217はこれを電源管理サーバ203に通知する(ステップS385)。これにより、図3に示した電気機器別管理データ222の対応する箇所のデータが変更されることになる。
【0068】
<発明の変形可能性>
【0069】
以上説明した実施例では使用時間帯を延長する場合について説明した。このため、警告画面が表示されたときに「解除」ボタンを押すことで使用時間帯の再測定を行うことにしたが、使用時間帯を縮めたり全く異なった時間帯に変更する場合には、必ずしも警告画面が表示されない。そこで、このような場合には、制御端末側で所定の手順によって使用時間帯の再測定モードに移行させ、このモードで個々の電気機器を指定するようにすればよい。
【0070】
また、この場合に最長24時間の再測定を行うのではなく1週間の再測定を行うことで曜日ごとの各電気機器の使用時間帯を把握して、これらを超過した際の警告表示を行うことができる。
【0071】
また実施例では使用時間帯を実際の使用状況を測定しながら設定することにしたが、電気機器によっては使用時間帯が固定されることが好ましい場合がある。たとえば実施例で第2の電気機器215は実験室の天井の照明器具であるが、その実験室の性格上、毎日9時から18時まで正確に使用されるものとする。このような場合には電源管理サーバの保管する電源管理データに時間が固定されているデータであることを付記するようにすればよい。これにより、制御端末側はこの電源管理データを読み出して固定された使用時間帯としての制御を行うことができる。すなわち、毎日9時になると対応するスイッチ(実施例では第2のスイッチ214)をオンとし、18時になると警告を行うことなくこのスイッチをオフにする。したがって、第2の電気機器215を常時、電源が入っている状態に設定しておくことで、第2のスイッチ214のオン・オフに応じてこの照明器具のオン・オフを正確な時間帯で行うことができる。
【0072】
更に電源管理システムは電源管理サーバを使用しているので、この電源管理サーバを気象情報を管理するサイトと連結しておくことにより、窓側の照明器具の点灯時間や気温変動に対する室内の空調の時間帯の変動を電源管理サーバから適宜、制御端末側に指示するようにすることもできる。対象となる電気機器には気象データに従う旨の付加情報を付記しておけばよい。これにより、本来の電力あるいは電流制御が行われる一方で、特定の電気機器の省電力に努めることができ、これにより余裕の生じた電力あるいは電流を他の電気機器の使用に振り向けることができる。したがって、家庭ではブレーカの規定アンペア数を必要以上高めることなく各電気機器に有効に振り分けることができる。
【0073】
また、実施例では第1〜第mのスイッチ214〜214のそれぞれに電流計を接続して通電状態の電気機器215の総電流をこれらの電流計の測定した電流値の総和で求めることにしたが、ブレーカ自体に電流計を接続してこのような計算を不要としてもよい。
【0074】
更に実施例では第1〜第nの電源管理区域202〜202のそれぞれに1つずつブレーカ212を配置するようにしたが、1つの電源管理区域202に複数のブレーカ212が存在するような構成であってもよい。ただし、この場合にはそれぞれの電気機器215がどのブレーカ212と接続されているかを制御端末217が把握している必要がある。
【0075】
また、実施例では電気機器の切り忘れを警告したが、電源の入れ忘れについても同様に警告を発することが可能である。また、使用時間帯が固定されている電気機器については電源の入れ忘れに対してブレーカの電源供給に制約がなければ、使用時間帯の開始時点で電源を強制的に供給するようにすることも可能である。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、個々の電気機器の通電時の電流を測定することにしているので、漏電や異常な通電をも把握することが可能であり、安全性の高い電源管理システムを構築することができる。また、コンセントや電気機器のグループ単位で電源の制御を行う場合と比べると、電気機器を個別にかつ優先順位に沿って制御するので、重要な電気機器の電源が勝手に遮断されるといった不都合を解消することができる。
【0077】
また、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明でブレーカを流れる電流がしきい値を超過して優先順位の低い電気機器の使用を停止したとき、電流値の余裕が生じた範囲内で他の電気機器の使用を開始させることができるので、制約された電流値の範囲内で電気機器を効率的に使用することができる。しかもこの場合には優先順位の高いものから検討し、しかも使用時間帯に入っているものを検討の対象とするので、電気機器の効率的な通電制御が可能になる。
【0078】
更に請求項3記載の発明によれば、個々の電気機器の使用状態が個別電流値計測手段で把握可能になっていることに鑑みて、使用時間帯を超える使用に対して警告を発するので、電源自体を一方的に遮断する場合と異なり、重要な電気機器を時間を延長して使用しているような場合に突然の電源供給停止による不具合が発生することがない。
【0079】
また請求項4記載の発明によれば、個別電流値計測手段を用いて個々の電気機器の使用状況を把握し、使用時間帯を表わしたデータを自動的に作成するので、省力化を図ると共に実態に即した電源管理を可能にすることができる。
【0080】
更に請求項5記載の発明によれば、ある時間になったら必ず電源を切るといった要請のある電気機器に対応して電気機器に対応するスイッチを使用時間帯以外で遮断するので、暖房器具等の電源の切り忘れを確実に防止することができ、安全性を高めることができる。
【0081】
また請求項6記載の発明によれば、通信ネットワークを介した制御が行われるので、気象等の環境に応じた電源管理も可能になり、サービスの多様化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における電源管理システムの概要を表わしたシステム構成図である。
【図2】本実施例における第1の電源管理区域の構成を示したブロック図である。
【図3】本実施例で電源管理サーバに格納されている第1の電源管理区域に関する電源管理データの内容を表わしたである。
【図4】本実施例で電源管理サーバにおける各電気機器の優先順位の条件設定内容を表わした説明図である。
【図5】本実施例で特定の電源管理区域についての試験運用の処理の様子を表わした流れ図である。
【図6】本実施例の第1の制御端末の処理の流れの概要を表わした流れ図である。
【図7】本実施例のスイッチの追加オン制御の流れを表わした流れ図である。
【図8】本実施例である電気機器に対応するスイッチをオフにした場合に生じる電流の余裕を示した説明図である。
【図9】実施例の警告制御の流れを表わした流れ図である。
【図10】本実施例で電源管理サーバ側のディスプレイに表示される警告画面の一例を示した平面図である。
【図11】本実施例で第1の制御端末側のディスプレイに表示される警告画面の一例を示した平面図である。
【図12】本実施例の警告チェックの設定画面を示した平面図である。
【図13】本実施例で使用時間帯の変更処理を表わした流れ図である。
【図14】本実施例で使用時間帯の再測定の処理を表わした流れ図である。
【図15】従来の最も単純な電源管理システムの構成を示したシステム構成図である。
【図16】従来提案された電源管理システムの概要を表わしたシステム構成図である。
【符号の説明】
200 電源管理システム
201 通信ネットワーク
202 電源管理区域
203 電源管理サーバ
211 電源
212 ブレーカ
214 スイッチ
215 電気機器
217 制御端末
221 電源管理データ
231 条件設定内容
241、242 警告画面
243 設定画面

Claims (6)

  1. 同一のブレーカから電源の供給を受ける個々の電気機器の使用時の電流値を個別に計測する個別電流値計測手段と、
    前記個々の電気機器の使用による前記ブレーカを流れる電流の総和が予め定めた所定の値以上となるか否かを判別する総電流値超過有無判別手段と、
    前記個々の電気機器と前記ブレーカとの間の電源をオン・オフ制御する個別スイッチ手段と、
    前記個々の電気機器の電源使用についての優先順位を少なくとも記憶した電気機器データ格納手段と、
    前記総電流値超過有無判別手段が前記所定の値以上の電流が流れると判別したとき前記所定の値未満となるように優先順位の低い電気機器に対応するものから前記個別スイッチ手段を電源オフの状態に変更するスイッチ制御手段
    とを具備することを特徴とする電源管理システム。
  2. 前記電気機器データ格納手段は、個々の電気機器の使用時の電流値と使用の行われる使用時間帯を表わしたデータを少なくとも格納しており、
    前記スイッチ制御手段は優先順位に沿って所定の電気機器に対応するスイッチ手段を電源オフの状態に変更したときに前記予め定めた所定の値と前記ブレーカを流れる電流の総和の差を求める余裕電流算出手段と、この余裕電流算出手段によって算出された電流値以内に収まりかつ使用時間帯の電気機器に対応する電源オフの状態のスイッチを優先順位の高いものから電源オンの状態に変更する電気機器追加手段とを更に具備することを特徴とする請求項1記載の電源管理システム。
  3. 前記電気機器データ格納手段は、個々の電気機器の使用の行われる使用時間帯を少なくとも格納しており、
    前記個別電流値計測手段が前記使用時間帯以外の時間帯の電気機器の通電を検出したときその電気機器の電源の切り忘れを警告する警告手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載の電源管理システム。
  4. 前記個別電流値計測手段を用いて個々の電気機器の使用時間帯および使用時の電流値を判別する電気機器使用状況判別手段と、
    この電気機器使用状況判別手段によって判別された使用状況を基にして前記電気機器データ格納手段に電気機器別の使用時間帯を表わしたデータを格納する使用時間帯データ格納手段
    とを具備することを特徴とする請求項2記載の電源管理システム。
  5. 前記電気機器データ格納手段に格納される特定の電気機器別の使用時間帯は固定した時間帯であり、
    前記スイッチ制御手段はこの電気機器の使用時間帯以外はこの電気機器に対応するスイッチを遮断する使用時間帯外スイッチ遮断手段を更に具備することを特徴とする請求項2記載の電源管理システム。
  6. 前記電気機器データ格納手段は、通信ネットワークを介した所定の部位に設けられており、この部位では電気機器データ格納手段をブレーカごとに配置していることを特徴とする請求項1記載の電源管理システム。
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