JP2004319603A - Radio wave absorber - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波吸収体に関し、特にマイクロ波帯域及びミリ波帯域における電磁波吸収特性に優れているとともに、機械的強度が大きな電波吸収体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の急速な普及や通信技術の発展及び多様化により、電磁波に関する様々な問題が報告されており、対策が検討されている。電磁波に関する対策としては、電子機器が「外部に強い電磁波を出さないようにする」エミッション対策と、「外部からの電磁波によって影響を受けない(誤作動しない)ようにする」イミュニティ対策が挙げられる。電磁波としては、電子機器が外部に発生する不要電磁波と、電子機器内部の干渉波がある。
【0003】
電磁波問題として古くから知られているものに、高層ビル等の電磁波反射によるTVゴーストや大形橋梁によるレーダーゴースト発生がある。この問題に対しては、電波吸収体をビル外面や橋梁に取り付けるという不要電磁波対策が行われてきた。しかし近年においては不要電磁波の周波数が高周波数化の一途をたどっているばかりでなく、携帯電話、無線LANといった様々な電子機器の出現により電磁波問題の種類も多様化し、不要電磁波へのさらなる対策が必要となっている。
【0004】
電子機器が発生する不要な電磁波そのものを減少させることを目的とした電磁波対策が検討されている。しかしながら電磁波の発生抑制対策は完全ではなく、発生した電磁波に対する対策が必要とされている。発生した不要な電磁波の対策としては、電磁波を吸収する材料により、電子機器内部の部品や電子機器の外壁を被覆するという方法がある。このような電磁波対策の効果を十分に得るためには、電磁波吸収性能に優れた電波吸収体が不可欠である。また電子機器は屋外や、大電力の電磁波照射テストを行う電波暗室等の過酷な環境で使用されているため、十分な耐熱性や機械的強度を有し、過酷な使用条件においても耐性がある電波吸収体が望まれている。
【0005】
電磁波問題が注目され、不要電磁波の吸収を目的とした種々の電波吸収体が開発されている一方、電子機器からの不要電磁波及び電子機器の電磁波耐性を測定するための設備として、電波暗室が建てられている。
【0006】
電波暗室の壁面には電波吸収体が取り付けられており、電波吸収体としては、樹脂中に導電性材料又は磁性材料を分散させたものが主に使用されている。
【0007】
ピラミッド状又はウェッジ状の突起を有する電波吸収体に関しては、特開平4−267596号(特許文献1)等、多くの報告がされている。ピラミッド状又はウェッジ状の突起を有する電波吸収体(導電材及び/又は磁性材からなる)は、その表面付近では空気に近い特性インピーダンスを有するが、内部に行くに従って誘電損失が大きくなるインピーダンスを有するので、不要電磁波を削減することができる。またピラミッド形状及びウェッジ形状には、電磁波が特定の方向に反射するのを抑制する効果がある。しかしながら電子機器の使用する電磁波が高周波数化している状況では、電磁波の特定の方向への反射を抑制するのみでは反射量の制御が充分とは言えず、特に高周波帯域においては不要電磁波の削減率が低下してしまうという問題がある。
【0008】
特開平10−041674号(特許文献2)は、熱可塑性有機高分子発泡体の表面に導電層を形成してなる第一発泡粒子と、熱可塑性有機高分子発泡体からなる第二発泡粒子とが互いに融着してなる構造を有する電波吸収体を開示している。導電層はカーボンブラック、グラファイト、金属粉などの導電性粉体により形成されている。この電波吸収体は、発泡粒子同士の一部あるいは大部分を互いに融着させることにより比較的大きな機械的強度を有している。しかしながら、電波暗室用の電波吸収体として一般的な形状であるピラミッド形状にすると、ピラミッドの先端が破損して電磁波吸収性能が悪化する場合があり、充分な強度を有しているとは言えない。
【0009】
【特許文献1】
特開平4−267596号公報
【特許文献2】
特開平10−041674号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、電波吸収体の表面において電磁波を効率的に散乱させることにより、マイクロ波帯及びミリ波帯において優れた電磁波吸収特性を有する電波吸収体を提供することである。
【0011】
本発明のもう一つの目的は、マイクロ波帯及びミリ波帯において優れた電磁波吸収特性を有するとともに、大きな機械的強度を有する電波吸収体を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、(a) 少なくとも一方が導電性を有する成形体及び短繊維を使用し、成形体の表面に短繊維を植毛することにより、電磁波の反射量が減少した電波吸収体を得ることができること、(b)短繊維の植毛により電波吸収体の機械的強度が増加することを発見し、本発明に想到した。
【0013】
すなわち本発明の電波吸収体は、短繊維が表面に植毛された成形体からなり、前記短繊維及び前記成形体の少なくとも一方が導電性であることを特徴とする。
【0014】
前記短繊維の長さは500μm〜10 mmであり、繊度は1d〜20 dであるのが好ましい。前記成形体は特に限定されず、平板状であっても差し支えないが、表面にピラミッド状又はウェッジ状の突起を有する板状体であるのが好ましい。
【0015】
前記成形体は導電性樹脂からなるのが好ましい。前記成形体が導電性樹脂からなることにより、大きな電磁波吸収効果が得られる。
【0016】
前記短繊維は起毛状態で植毛されているのが好ましい。植毛された前記短繊維は導電性繊維層を形成しており、前記導電性繊維層の体積固有抵抗値は101〜106Ω・cmであるのが好ましい。
【0017】
前記短繊維はナイロン、ポリエステル、レーヨン、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリ塩化ビニルからなる群から選ばれた少なくとも1種の化学繊維からなるのが好ましい。前記短繊維は金属繊維、カーボン繊維及び金属被覆繊維からなる群から選ばれた少なくとも1種であっても良い。前記短繊維は、難燃性又は不燃性であるのが好ましい。
【0018】
前記成形体は発泡樹脂からなるのが好ましい。前記発泡樹脂はポリオレフィン、ポリスチレン又はオレフィンとスチレンとの共重合体からなるのが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1及び2は、本発明の電波吸収体の一例を示す。図1(a)及び図2に示すように、この電波吸収体は、複数のピラミッド部1aを有する成形体1と、その表面に形成された短繊維層2からなり、短繊維層2は、接着剤層2aにより成形体1の表面に植毛された短繊維2bからなる。この例では、成形体1は導電性を有するが、成形体1自体は非導電性でも良く、その場合は短繊維が導電性を有さなければならない。尚、本明細書中、「導電性を有する」とは、体積固有抵抗値が100〜107Ω・cmであることを意味する。以下、導電性の樹脂成形体1に非導電性の短繊維2bを植毛した場合について、詳細に説明する。
【0020】
樹脂成形体1の各ピラミッド部1aは、基板1bから一体的に突出している。図1(b)に示すように、基板1b上に各ピラミッド部1aが同じ向きに隙間無く並んでいる。図示の例では、16個のピラミッド部1a(縦4×横4)を有するが、1つの成形体1に設けるピラミッド部1aの数は特に限定されない。ピラミッド部1aの大きさは特に限定されず、例えば100 mm(底辺)×250 mm(高さ)とする。ピラミッド部1aを100 mm(底辺)×250 mm(高さ)とした場合、基板1bの厚さは50 mm程度であるのが好ましい。
【0021】
図2に詳細に示すように、短繊維2bは起毛状態となるように接着剤層2aにより植毛されている。接着剤層2aの厚さは100〜500μmとするのが好ましい。接着剤層2aの厚さが100μm未満であると、接着する短繊維2bとの接着強度が弱く短繊維2bが剥がれやすくなり、500μm超であると接着強度は増すものの短繊維2bが接着剤層2a内に埋まってしまって起毛状態にならず、短繊維2bによる電波の反射抑制効果が得られない他、コスト高となる。
【0022】
樹脂成形体1の原料を成形型に充填する。樹脂成形体1の原料としては、電波吸収に求められる物性を具備するものであれば特に限定されないが、成形体1の成形性、生産性、製造コスト及び電波吸収体の軽量化を考慮すると、カーボンブラック等の導電性材料を添加した樹脂が好ましい。成形体1用の樹脂としては、ポリオレフィン、ポリスチレン又はオレフィンとスチレンとの共重合体が好ましい。
【0023】
樹脂成形体1は、発泡させた樹脂により形成するのが好ましく、ポリプロピレンの発泡体により形成するのが特に好ましい。成形体1が発泡樹脂からなることにより、コスト安となる他、電波吸収体を軽量化することができる。発泡体の見掛け密度は0.02〜0.1 g/cm3であるのが好ましい。発泡体の見掛け密度が0.02 g/cm3未満であると機械的強度が小さ過ぎ、0.1 g/cm3以上であると電波吸収体の重量が大きすぎる上、原料コストが高価となる。一般的には、見掛け密度が0.015〜0.1 g/cm3、直径0.5〜10 mm程度のビーズ状発泡体を使用する。
【0024】
導電性の発泡ビーズを成形型に充填し、成形型を蒸気等により加熱することにより、発泡ビーズ同士が融着し、導電性の発泡成形体が得られる。導電性発泡ビーズが発泡形状をある程度維持したままで融着する。
【0025】
得られた樹脂成形体1の表面にプライマー処理を施した後、スプレーガンによって接着剤を均一に塗布する。接着剤としては特に限定されず、酢酸ビニルエマルジョン系、アクリルエマルジョン系等の接着剤を使用できる。酢酸ビニルエマルジョン系の接着剤としては、例えば昭和高分子(株)製のポリゾールを用いるのが好ましい。
【0026】
樹脂成形体1の表面に形成した接着剤層2aに、短繊維2bを植毛する。短繊維2bを植毛する方法は特に限定されないが、静電吹き付け法が好ましい。静電吹き付け法にはアップメソッド法とダウンメソッド法があるが、ダウンメソッド法が好ましい。静電吹き付け装置としては被吹き付け物を陽極、繊維等の吹き付け物を陰極として両極間に高電位差を生じさせ、発生する静電気により繊維を陽極の表面に吹き付ける原理のものであれば、どのような装置を用いても特に問題はない。
【0027】
短繊維2bは、長さ500μm〜10 mm、繊度1d〜20 dのものを使用する。例えば繊維長1mm、繊度1.7 dのものを使用することができる。短繊維2bとしては特に限定されず、化学繊維等を使用することができる。化学繊維としては、ナイロン、アクリル、レーヨン、ポリプロピレン、ポリエステル及び塩化ビニルが挙げられる。樹脂成形体1がポリプロピレンからなる場合、ポリプロピレンからなる短繊維を使用すると、電波吸収体全体がポリプロピレン製となり、リサイクル面で有効である。短繊維2bの色は特に限定されず、任意の色のものを使用できる。このため樹脂成形体1の表面全体に着色した短繊維2bを隙間無く植毛することにより、所望の色の電波吸収体を作製することができる。これにより従来の黒を基調とした電波吸収体を使用する時に比べて、電波暗室の光量を減少させることができ、使用電力を削減できる。
【0028】
図3に示すように、静電吹き付け装置は、吹き付けブース30と、吹き付けブース30内に設けられた吹き付け器31と、吹き付け器31に接続された吹き付け物供給器32とを有している。吹き付け物供給器32には、吹き付け器31によって噴射する短繊維2bを入れるようになっている。また吹き付け器31には、高電圧発生装置33及び圧縮空気供給装置34が接続されているので、吹き付け器31と被吹き付け物との間に高電圧を印加するとともに、短繊維2bと圧縮空気を吹き付け器31に供給し、短繊維2bを噴射することができる。
【0029】
吹き付けブース30内に表面に接着剤層2aを積層した樹脂成形体1を設置し、吹き付け物供給器32内に短繊維2bを入れる。次いで樹脂成形体1をアースし、吹き付け器31が陰極となるように40 kV、2mA程度の電圧を印加すると、吹き付け器31から短繊維2bが樹脂成形体1に向かって噴射される。吹き付け器31から噴射される短繊維2bは帯電しているので、図2に示すように、大部分は接着剤層2aに刺さって起毛状態になる。このように植毛された短繊維2bは、樹脂成形体1の表面に起毛した短繊維層2を形成する。
【0030】
静電吹き付け法により接着剤層2aに植毛した短繊維2bは完全に接着剤層2aに固着していないので、乾燥工程により接着剤層2aに十分に固着する。短繊維2b付きの成形体1を65〜75℃程度の乾燥炉内で30分程度乾燥させた後、乾燥炉から取り出して自然乾燥する。
【0031】
樹脂成形体1の表面に短繊維2bを植毛することにより、成形体1の表面で起毛状態となっている短繊維2bにより、電磁波を効率的に散乱することができる。また短繊維層2を設けることにより、電波吸収体の機械的強度が増加する他、短繊維2bは任意の色とすることができるため、彩色した電波吸収体を作製することができる。
【0032】
前述の例の他、非導電性の樹脂成形体1に導電性の短繊維2bを植毛しても良い。非導電性の成形体1用の樹脂としては、導電性材料を含有しない以外、前述の例と同じでよい。樹脂成形体1が非導電性樹脂からなる場合、発泡倍率の大きな発泡樹脂を原料とすることができるため、電波吸収体の軽量化及び原料コストの削減が可能となる。また電波吸収体表面で効率的に電波を散乱し、遮断することができるため、少量の導電性材料で良好な電磁波吸収特性を得られる。
【0033】
導電性の樹脂成形体1に、導電性の短繊維2bを植毛しても良い。樹脂成形体1と短繊維2bの両方を導電性の樹脂とすることにより、導電性物質が二層構造となり、電波吸収体のインピーダンス整合を高めることができる。
【0034】
導電性繊維としては、炭素繊維及び金属繊維の他に、ナイロン、ポリエステル等の繊維に金属被膜を施した金属被膜繊維等が挙げられる。なお、導電性繊維に着色樹脂を表面コーティングすれば、任意の色の短繊維を得ることができる。
【0035】
短繊維2bとしては、耐熱性及び/又は導電性を有するものを使用しても良い。耐熱性を有する短繊維を用いると、耐熱性を要する電波吸収体を作製する場合にも、樹脂成形体1の原料となる樹脂に難燃剤を添加する必要が無い。耐熱性及び/又は導電性の繊維としては、炭素繊維、金属繊維、フッ素樹脂繊維、アラミド繊維等が挙げられる。
【0036】
電波吸収体の形状としては、ピラミッド形状の突起を有する板状体に限定されるものではなく、ウェッジ状、波形の突起を有する板状体や、突起の無い板状体であっても良い。突起の無い板状の電波吸収体の場合、電波が電波吸収体内部に入るに従って誘電損失が大きくなるようなインピーダンスを有する多層構造とするのが好ましい。
【0037】
【実施例】
本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0038】
実施例1
プロピレン−エチレン共重合体樹脂からなる発泡ビーズ(カーボンブラックの配合比14〜16質量%、嵩密度0.037〜0.040 g/cm3、粒径4〜6mm)を金型に充填し、3〜4kg/cm2Gの蒸気により加熱して、融着させた。この発泡成形体を冷却してから金型から取り出し、約60℃で24時間乾燥させることにより、ピラミッド状突起を有する樹脂成形体1を得た。この樹脂成形体1の見掛け密度は、0.045 g/cm3、体積固有抵抗値は8×102〜1.2〜103Ω・cmであった。
【0039】
樹脂成形体1の表面にプライマー処理を施した後、接着剤(昭和高分子(株)製:ポリゾールF−445)をスプレーガンで均一に塗布し、形成した接着剤層2aに繊維長さ1mm、繊度1.7 d、青色のナイロン短繊維2bを植毛した。植毛には、静電吹き付け装置を使用した。短繊維2bを植毛した成形体を、約70℃の乾燥炉内に30分間程度入れて乾燥させた後自然乾燥し、図1に示す構造の電波吸収体を得た。
【0040】
実施例2
繊維長さ3.0 mm、繊度3dの炭素繊維を短繊維2bとして使用した以外実施例1と同様にして電波吸収体を作製した。
【0041】
実施例1〜2により得られた電波吸収体の電波吸収量を測定した。結果を表1に示す。また実施例1で作製した電波吸収体のピラミッド部1aの先端強度を測定した。結果を表2に示す。
【0042】
比較例1
短繊維2bを植毛しない以外実施例1と同様にして作製した発泡ピラミッド成形体の電波吸収量を測定した。結果を表1に示す。また実施例1で作製した樹脂成形体1のピラミッド部1aの先端強度を測定した。結果を表2に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
注 *サンプル1〜5は、実施例1の電波吸収体及び比較例1の成形体の各ピラミッド部1aを表す。
【0045】
表1より、導電性樹脂成形体の表面に非導電性ナイロン短繊維を植毛することにより、特に30 GHz以上の高周波数域で電磁波吸収特性が向上することが確認できる。また導電性樹脂成形体の表面に導電性短繊維を植毛することにより、高周波領域のみならず低周波数領域においても電磁波吸収特性が向上することが分かる。
【0046】
表2より、樹脂成形体の表面に短繊維層を形成することにより、短繊維層を形成しないものと比較してピラミッド先端部の強度が約2倍となり、電波吸収体の機械的強度が大幅に向上することが分かる。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の電波吸収体は、短繊維が表面に植毛された成形体からなるために、電波吸収体の表面で効率的に電磁波を散乱し、遮断することができる。このため、従来不要電磁波の削減が困難であった高周波数域においても、優れた電磁波吸収特性を有する。また短繊維を植毛することにより、電波吸収体の機械的強度が増加する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電波吸収体の一例を示し、(a) は電波吸収体の断面図であり、(b) は上面図である。
【図2】図1のA部を示す拡大断面図である。
【図3】電波吸収体に短繊維を植毛する装置の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
1・・・樹脂成形体
1a・・・ピラミッド部
1b・・・基板
2・・・短繊維層
2a・・・接着剤層
2b・・・短繊維
30・・・吹き付けブース
31・・・吹き付け器
32・・・吹き付け物供給器
33・・・高電圧発生装置
34・・・圧縮空気供給装置[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a radio wave absorber, and more particularly, to a radio wave absorber having excellent electromagnetic wave absorption characteristics in a microwave band and a millimeter wave band and having high mechanical strength.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with the rapid spread of electronic devices and the development and diversification of communication technologies, various problems related to electromagnetic waves have been reported, and countermeasures have been studied. As measures against electromagnetic waves, there are emission measures for preventing electronic devices from emitting strong electromagnetic waves, and immunity measures for preventing electronic devices from being affected by external electromagnetic waves (to prevent malfunction). The electromagnetic wave includes an unnecessary electromagnetic wave generated outside the electronic device and an interference wave inside the electronic device.
[0003]
Electromagnetic wave problems that have long been known include TV ghosts due to electromagnetic wave reflection in high-rise buildings and radar ghosts caused by large bridges. In order to solve this problem, unnecessary electromagnetic wave countermeasures have been taken by attaching a radio wave absorber to the outer surface of a building or a bridge. However, in recent years, the frequency of unnecessary electromagnetic waves has not only continued to increase, but also with the advent of various electronic devices such as mobile phones and wireless LANs, the types of electromagnetic wave problems have diversified, and further measures against unnecessary electromagnetic waves have been taken. Is needed.
[0004]
Electromagnetic wave countermeasures aimed at reducing unnecessary electromagnetic waves generated by electronic devices have been studied. However, measures for suppressing the generation of electromagnetic waves are not perfect, and measures for the generated electromagnetic waves are required. As a countermeasure against the generated unnecessary electromagnetic waves, there is a method of covering components inside the electronic device and outer walls of the electronic device with a material that absorbs the electromagnetic wave. In order to sufficiently obtain the effect of such measures against electromagnetic waves, a radio wave absorber excellent in electromagnetic wave absorption performance is indispensable. In addition, since electronic devices are used outdoors or in harsh environments such as anechoic chambers that perform high-power electromagnetic wave irradiation tests, they have sufficient heat resistance and mechanical strength, and are resistant even under severe use conditions. A radio wave absorber is desired.
[0005]
The electromagnetic wave problem is attracting attention, and various electromagnetic wave absorbers for the purpose of absorbing unnecessary electromagnetic waves have been developed.On the other hand, an anechoic chamber has been built as a facility to measure the electromagnetic wave immunity of unnecessary electromagnetic waves from electronic devices and electronic devices. Have been.
[0006]
A radio wave absorber is attached to the wall surface of the anechoic chamber, and as the radio wave absorber, a material obtained by dispersing a conductive material or a magnetic material in a resin is mainly used.
[0007]
There are many reports on radio wave absorbers having pyramidal or wedge-shaped projections, such as Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 4-267596 (Patent Document 1). A radio wave absorber (formed of a conductive material and / or a magnetic material) having a pyramid-shaped or wedge-shaped projection has a characteristic impedance close to that of air near its surface, but has an impedance such that dielectric loss increases toward the inside. Therefore, unnecessary electromagnetic waves can be reduced. Further, the pyramid shape and the wedge shape have an effect of suppressing reflection of an electromagnetic wave in a specific direction. However, in the situation where the frequency of electromagnetic waves used by electronic devices is increasing, the control of the amount of reflection is not sufficient simply by suppressing the reflection of electromagnetic waves in a specific direction. Is reduced.
[0008]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-041674 (Patent Document 2) discloses a first foamed particle formed by forming a conductive layer on the surface of a thermoplastic organic polymer foam, and a second foamed particle composed of a thermoplastic organic polymer foam. Discloses a radio wave absorber having a structure formed by fusing each other. The conductive layer is formed of a conductive powder such as carbon black, graphite, and metal powder. This radio wave absorber has relatively large mechanical strength by fusing a part or most of the expanded particles to each other. However, when a pyramid shape, which is a general shape as a radio wave absorber for an anechoic chamber, is used, the tip of the pyramid may be damaged and electromagnetic wave absorption performance may be deteriorated, and it cannot be said that the pyramid has sufficient strength. .
[0009]
[Patent Document 1]
JP-A-4-267596 [Patent Document 2]
JP-A-10-041674
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, an object of the present invention is to provide a radio wave absorber having excellent electromagnetic wave absorption characteristics in a microwave band and a millimeter wave band by efficiently scattering electromagnetic waves on the surface of the radio wave absorber.
[0011]
Another object of the present invention is to provide a radio wave absorber having excellent electromagnetic wave absorption characteristics in a microwave band and a millimeter wave band and having a large mechanical strength.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in view of the above object, the present inventors have found that (a) using a molded article and a short fiber, at least one of which is conductive, and implanting the short fiber on the surface of the molded article to reflect electromagnetic waves; The present inventors have found that a radio wave absorber having a reduced amount can be obtained, and (b) that the mechanical strength of the radio wave absorber increases due to the implantation of short fibers.
[0013]
That is, the radio wave absorber of the present invention is formed of a molded body having short fibers planted on its surface, and at least one of the short fiber and the molded body is conductive.
[0014]
The short fibers preferably have a length of 500 μm to 10 mm and a fineness of 1 d to 20 d. The molded body is not particularly limited and may be a flat plate, but is preferably a plate having a pyramid-shaped or wedge-shaped projection on the surface.
[0015]
The molded body is preferably made of a conductive resin. When the molding is made of a conductive resin, a large electromagnetic wave absorbing effect can be obtained.
[0016]
The short fibers are preferably planted in a raised state. The planted short fibers form a conductive fiber layer, and the conductive fiber layer preferably has a volume resistivity of 10 1 to 10 6 Ω · cm.
[0017]
The short fibers are preferably made of at least one chemical fiber selected from the group consisting of nylon, polyester, rayon, polyethylene, polypropylene and polyvinyl chloride. The short fibers may be at least one selected from the group consisting of metal fibers, carbon fibers, and metal-coated fibers. The short fibers are preferably flame-retardant or non-flammable.
[0018]
The molded body is preferably made of a foamed resin. The foamed resin is preferably made of polyolefin, polystyrene, or a copolymer of olefin and styrene.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
1 and 2 show an example of the radio wave absorber of the present invention. As shown in FIGS. 1A and 2, this radio wave absorber includes a molded
[0020]
Each pyramid portion 1a of the resin molded
[0021]
As shown in detail in FIG. 2, the
[0022]
The raw material of the resin molded
[0023]
The resin molded
[0024]
By filling the conductive mold with the conductive foam beads and heating the mold with steam or the like, the foam beads are fused to each other to obtain a conductive foam molded article. The conductive foam beads fuse while maintaining the foam shape to some extent.
[0025]
After the surface of the obtained resin molded
[0026]
[0027]
The
[0028]
As shown in FIG. 3, the electrostatic spraying device includes a
[0029]
The
[0030]
Since the
[0031]
By implanting the
[0032]
In addition to the above-described example, the conductive
[0033]
The conductive
[0034]
Examples of the conductive fiber include a metal-coated fiber obtained by applying a metal coating to a fiber such as nylon or polyester, in addition to carbon fiber and metal fiber. In addition, if the conductive fiber is surface-coated with a colored resin, short fibers of any color can be obtained.
[0035]
As the
[0036]
The shape of the radio wave absorber is not limited to a plate-like body having pyramid-shaped protrusions, and may be a plate-like body having wedge-like or wavy protrusions, or a plate-like body without protrusions. In the case of a plate-shaped radio wave absorber without projections, it is preferable to use a multilayer structure having an impedance such that dielectric loss increases as radio waves enter the radio wave absorber.
[0037]
【Example】
The present invention will be described in more detail by the following examples, but the present invention is not limited thereto.
[0038]
Example 1
Filling a mold with foamed beads (compounding ratio of carbon black: 14 to 16% by mass, bulk density: 0.037 to 0.040 g / cm 3 , particle size: 4 to 6 mm) made of propylene-ethylene copolymer resin, It was heated and fused by steam of 3 to 4 kg / cm 2 G. The foam molded body was cooled, taken out of the mold, and dried at about 60 ° C. for 24 hours to obtain a resin molded
[0039]
After a primer treatment is performed on the surface of the resin molded
[0040]
Example 2
A radio wave absorber was produced in the same manner as in Example 1 except that carbon fibers having a fiber length of 3.0 mm and a fineness of 3d were used as the
[0041]
The amount of radio wave absorption of the radio wave absorber obtained in Examples 1 and 2 was measured. Table 1 shows the results. Further, the tip strength of the pyramid portion 1a of the radio wave absorber manufactured in Example 1 was measured. Table 2 shows the results.
[0042]
Comparative Example 1
The amount of radio wave absorption of the foamed pyramid formed in the same manner as in Example 1 except that the
[0043]
[Table 1]
[0044]
[Table 2]
Note *
[0045]
From Table 1, it can be confirmed that by implanting non-conductive nylon short fibers on the surface of the conductive resin molded body, the electromagnetic wave absorption characteristics are improved particularly in a high frequency range of 30 GHz or more. In addition, it can be seen that by implanting the conductive short fibers on the surface of the conductive resin molded body, the electromagnetic wave absorption characteristics are improved not only in the high frequency region but also in the low frequency region.
[0046]
According to Table 2, the strength of the tip of the pyramid is approximately doubled by forming the short fiber layer on the surface of the resin molded product, compared to the case without the short fiber layer, and the mechanical strength of the radio wave absorber is greatly increased. It can be seen that it improves.
[0047]
【The invention's effect】
As described in detail above, since the radio wave absorber of the present invention is formed of a molded body having short fibers planted on its surface, it can efficiently scatter and block electromagnetic waves on the surface of the radio wave absorber. For this reason, it has excellent electromagnetic wave absorption characteristics even in a high frequency range where it has conventionally been difficult to reduce unnecessary electromagnetic waves. By implanting the short fibers, the mechanical strength of the radio wave absorber increases.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an example of a radio wave absorber of the present invention, wherein (a) is a cross-sectional view of the radio wave absorber and (b) is a top view.
FIG. 2 is an enlarged sectional view showing a portion A in FIG.
FIG. 3 is a conceptual diagram showing an example of an apparatus for implanting short fibers in a radio wave absorber.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
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