JP2004317809A - 光変調装置 - Google Patents

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Haruyasu Ito
晴康 伊藤
Tsuneyuki Uragami
恒幸 浦上
Shinichiro Aoshima
紳一郎 青島
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Abstract

【課題】被変調光として入射される光の光学パラメータを正確に変調することが可能な光変調装置を提供する。
【解決手段】導光部10を介して入射された被変調光の第1光学パラメータを変調する光変調器20と、光変調器20に対する所望の変調量を指示する変調量指示部15と、光変調器20での実効変調量を評価する変調量評価部30と、光変調器20における被変調光の変調動作を制御する制御演算部21及び変調制御部22とによって光変調装置1を構成する。制御演算部21は、所望の変調量及び実効変調量が一致するように、光変調器20による第1光学パラメータの変調量に対する好適な制御条件を演算して求める。変調制御部22は、制御演算部21から入力された制御条件に基づいて、光変調器20の変調動作を制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被変調光として入射された光の光学パラメータを変調する光変調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光変調装置は、被変調光として入射された光の位相や強度(振幅)、偏光、波長などの光学パラメータを変調する装置である。このような光変調装置は、様々な光の制御に用いることができる。例えば、高強度のレーザ光の波形整形に光変調装置を適用することにより、レーザ光を用いた材料加工や、有害物質の分解等の物質の反応などを効率的に制御することが可能となる(特許文献1参照)。
【0003】
このような光変調装置としては、例えば、空間光変調器や音響光学素子などがある。空間光変調器では、光変調層として例えば液晶層を用い、印加する電圧によって液晶層の各部位での状態を制御する。そして、被変調光を液晶層に入射させることによってその光学パラメータを変調する。また、音響光学素子では、被変調光は、素子を伝搬する際に、素子内部を伝搬する音響波との相互作用によって変調される。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−42275号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した光変調装置においては、被変調光として入射される光が有する様々な光学パラメータのうち、変調対象となっている光学パラメータ、あるいはそれ以外の光学パラメータに変調特性が依存する場合がある。このとき、被変調光が入射することにより、その光学パラメータに応じて光変調装置での変調特性が変化してしまうという問題が生じる。
【0006】
例えば、液晶層を光変調層とする光アドレス型空間光変調器に対して高強度の光を被変調光として入射すると、その強度に依存して変調特性が変化する。このように変調特性の変化が発生すると、被変調光を光変調装置によって正確に変調することができない。
【0007】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、被変調光として入射される光の光学パラメータを正確に変調することが可能な光変調装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による光変調装置は、(1)被変調光の第1光学パラメータを変調するとともに、第2光学パラメータに依存した変調特性を有する光変調手段と、(2)光変調手段による第1光学パラメータの実効変調量を評価する変調量評価手段と、(3)評価された実効変調量、及び第1光学パラメータに対する所望の変調量に基づいて、光変調手段による変調量に対する制御条件を演算して求める制御演算手段と、(4)求められた制御条件に基づいて、光変調手段による第1光学パラメータの変調を制御する変調制御手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
上記した光変調装置においては、光変調手段によって被変調光の第1光学パラメータに与えようとする変調量に対して、実際に与えられる実効的な変調量を評価する。そして、所望の変調量と実効変調量とが一致するように制御条件を求めて、光変調手段による変調動作を制御している。
【0010】
これにより、被変調光が入射することによって、光変調手段での変調特性に変化が生じた場合であっても、被変調光の光学パラメータを充分な精度で正確に変調することが可能となる。なお、光変調手段での変調特性が依存する第2光学パラメータについては、被変調光の光学パラメータのうちで、変調対象である第1光学パラメータであっても良く、あるいは第1光学パラメータとは異なる光学パラメータであっても良い。
【0011】
変調量評価手段の構成としては、光変調手段の前段または後段の少なくとも一方において被変調光の第1光学パラメータを計測する第1パラメータ計測手段を有する構成を用いることができる。このような構成では、変調対象である第1光学パラメータ自体の計測結果を参照して、光変調手段による変調量の制御条件を求めることができる。
【0012】
また、変調量評価手段の構成として、光変調手段の前段または後段の少なくとも一方において被変調光の第2光学パラメータを計測する第2パラメータ計測手段と、第1光学パラメータ及び第2光学パラメータの相関を用いて、第1光学パラメータの実効変調量を評価する第1パラメータ評価手段とを有する構成を用いることができる。このような構成では、第2光学パラメータが第1光学パラメータとは異なる光学パラメータである場合にも、第2光学パラメータの計測結果を参照して、光変調手段による変調量の制御条件を求めることができる。
【0013】
これらの構成のように、変調量評価手段が被変調光の光学パラメータに対する計測手段を有する構成では、光変調手段の前段または後段の少なくとも一方に、被変調光の一部を分岐して計測手段へと導く光分岐手段が設置されていることが好ましい。
【0014】
あるいは、変調量評価手段の構成として、光変調手段の後段において光変調手段に被変調光とは別に入射されたプローブ光の所定の光学パラメータを計測するプローブ光計測手段と、被変調光の第1光学パラメータ及びプローブ光の所定の光学パラメータの相関を用いて、第1光学パラメータの実効変調量を評価する第1パラメータ評価手段とを有する構成を用いても良い。このような構成では、被変調光とは別の光をプローブ光に用いて計測を行い、このプローブ光の光学パラメータの計測結果を参照して、光変調手段による変調量の制御条件を求めることができる。
【0015】
ここで、光変調手段によって変調される第1光学パラメータは、被変調光の位相、強度(振幅)、偏光、及び波長の少なくとも1つであることが好ましい。また、光変調手段の変調特性が依存する第2光学パラメータは、被変調光の位相、強度、偏光、及び波長の少なくとも1つであることが好ましい。
【0016】
また、光変調手段としては、1次元または2次元の変調量分布で被変調光の第1光学パラメータを変調する空間光変調手段を用いることができる。この場合には、変調量評価手段は、実効変調量として実効変調量分布を評価することが好ましい。このような空間光変調手段としては、例えば、被変調光の第1光学パラメータとして位相を変調するとともに、第2光学パラメータとして強度に依存した変調特性を有する光アドレス型空間光変調器がある。
【0017】
あるいは、光変調手段としては、印加される音響波との相互作用により、被変調光の第1光学パラメータとして位相を変調する進行波型の音響光学素子を用いることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明による光変調装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0019】
図1は、本発明による光変調装置の第1実施形態の構成を示すブロック図である。光変調装置1は、被変調光として入射される光が有する位相や強度などの光学パラメータのうち、変調対象となっている光学パラメータ(第1光学パラメータ)を所定の変調量で変調する装置である。本実施形態による光変調装置1は、導光部10、変調量指示部15、光変調器20、制御演算部21、変調制御部22、及び変調量評価部30を備えている。
【0020】
光変調器20は、入射された被変調光の第1光学パラメータを変調する光変調手段である。また、この光変調器20は、その被変調光の第1光学パラメータに対する変調特性が、被変調光の所定の光学パラメータ(第2光学パラメータ)に依存している。
【0021】
光変調器20の変調特性が依存する被変調光の第2光学パラメータは、変調対象である第1光学パラメータ、あるいは、第1光学パラメータとは異なる光学パラメータである。例えば、変調対象の第1光学パラメータが被変調光の位相である場合、第2光学パラメータは、位相、あるいは、位相とは異なる光学パラメータである強度、偏光、波長などである。
【0022】
また、光変調器20の前段には、導光光学系を有する導光部10が設けられている。導光部10は、被変調光として入射された光を所定の入射条件によって光変調器20へと導く。そして、被変調光は、光変調器20においてその第1光学パラメータが変調された後、光変調装置の外部へと出射される。
【0023】
被変調光の変調を行う光変調器20に対し、変調量指示部15、及び変調量評価部30が設置されている。変調量指示部15は、光変調器20によって被変調光の第1光学パラメータに与えようとする所望の変調量を指示する指示手段である。この変調量指示部15は、例えば変調量入力装置または変調量演算装置などを有し、自動または操作者の手動により被変調光の第1光学パラメータに対する光変調器20での変調量を指示する。
【0024】
また、変調量評価部30は、光変調器20による被変調光の第1光学パラメータの実効的な変調量を評価する評価手段である。この変調量評価部30は、光変調器20による被変調光の変調に関して必要な計測あるいは演算等を行う。そして、その結果に基づいて光変調器20での第1光学パラメータの実効変調量を評価する。
【0025】
光変調器20における被変調光の変調動作は、制御演算部21、及び変調制御部22によって制御されている。制御演算部21には、変調量指示部15から指示された第1光学パラメータに対する所望の変調量、及び変調量評価部30によって評価された実効変調量が入力されている。制御演算部21は、これらの所望の変調量及び実効変調量に基づいて、所望の変調量と実効変調量との一致が改善されるように、光変調器20による第1光学パラメータの変調量に対する好適な制御条件を演算して求める。
【0026】
制御演算部21で求められた光変調器20の制御条件は、変調制御部22へと入力される。変調制御部22は、制御演算部21から入力された制御条件に基づいて、光変調器20の変調動作を制御する。これにより、光変調器20による被変調光の第1光学パラメータの変調は、その実効変調量が所望の変調量に一致するように変調制御部22によって制御される。
【0027】
本実施形態による光変調装置の効果について説明する。
【0028】
図1に示した光変調装置1においては、被変調光の第1光学パラメータに対して変調量指示部15から指示された変調量に対して、変調量評価部30によって光変調器20で実際に与えられる実効的な変調量を評価する。そして、変調制御部22は、所望の変調量と実効変調量とが一致するように制御演算部21で求められた制御条件に基づいて、光変調器20による変調動作を制御している。
【0029】
これにより、被変調光が入射することによって、光変調器20での変調特性に変化が生じた場合であっても、被変調光に対して充分な精度で正確に、変調対象となっている第1光学パラメータを変調することが可能となる。
【0030】
ここで、被変調光を変調する光変調器20としては、例えば、1次元または2次元の変調量分布で被変調光の第1光学パラメータを変調することが可能な空間光変調器を用いることができる。このように空間光変調器を用いる場合、変調量評価部30は、光変調器20での実効変調量として、空間光変調器に対応する1次元または2次元の実効変調量分布を評価することが好ましい。
【0031】
あるいは、光変調器20としては、印加される音響波との相互作用により、変調対象である被変調光の第1光学パラメータとして位相を変調する進行波型の音響光学素子を用いることができる。
【0032】
また、光変調器20によって変調される第1光学パラメータは、被変調光の位相、強度(振幅)、偏光、及び波長の少なくとも1つであることが好ましい。同様に、光変調器20の変調特性が依存する第2光学パラメータは、被変調光の位相、強度(振幅)、偏光、及び波長の少なくとも1つであることが好ましい。また、これらの第1光学パラメータ及び第2光学パラメータは、上述したように、同一の光学パラメータであっても良く、あるいは異なる光学パラメータであっても良い。
【0033】
上記構成の光変調装置1による被変調光の変調精度の向上効果について、光変調器20として空間光変調器である光アドレス型空間光変調器を用いた場合を例として具体的に説明する。光アドレス型空間光変調器は、一般に、被変調光の第1光学パラメータとして位相を変調する。また、被変調光の第2光学パラメータとして強度に依存した変調特性を有する。
【0034】
図2(a)は、光変調器の一例である光アドレス型空間光変調器の構成を模式的に示す側面断面図である。この空間光変調器50は、その一方の面(図中の左側の面)が被変調光入射面、他方の面(右側の面)が被変調光に対する変調条件を設定するための書き込み光入射面となっている反射型の光アドレス型空間光変調器である。
【0035】
空間光変調器50は、被変調光入射面側の支持基板である透明基板51と、書き込み光入射面側の支持基板である透明基板57とによって、光変調層である液晶層54を挟み込むように構成されている。透明基板51、57としては、例えば、所定波長の光を効率良く透過させるガラス基板が用いられる。また、液晶層54としては、ネマティック液晶などが用いられ、配向層53a、53b、及びスペーサ54a、54bによって保持されるとともに液晶分子が所定の方向に配向される。
【0036】
透明基板51、57の液晶層54側となる内側の面上には、それぞれITO膜などからなる透明電極52、56が形成されている。また、透明電極56の液晶層54側の面上には、さらに、アモルファスシリコン(α−Si)などの光導電材料からなる光導電層55が設けられている。
【0037】
また、配向層53bと、光導電層55との間には、配向層53b側から順に誘電体多層膜鏡58、及び遮光層59が設けられている。誘電体多層膜鏡58としては、被変調光に対応した所定の波長帯域の光を反射するように多層膜として形成されたものが用いられる。また、遮光層59は、空間光変調器50のうちで、透明基板51及び液晶層54を含む部分と、透明基板57及び光導電層55を含む部分とを光学的に分離するための層である。
【0038】
このような構成において、図2(b)に模式的に示すように、光アドレス型空間光変調器50における液晶層54、及び光導電層55は、それぞれ固定抵抗、及び可変抵抗として機能する。この空間光変調器50に対して、設定しようとする変調量分布に対応した1次元または2次元の強度パターンを有する書き込み光を透明基板57側から入射すると、光導電層55の各部位において電気抵抗が変化する。このとき、透明電極52、56の間に一定の電圧を印加しておくと、光導電層55の各部位で電気抵抗が変化することにより、それに対応して液晶層54の各部位に印加される電圧が変化する。
【0039】
図3は、光アドレス型空間光変調器における書き込み光の強度と位相変調量との相関を示すグラフである。このグラフにおいて、横軸は透明基板57側から入射される書き込み光の単位面積当たりの強度(μW/cm)を示し、また、縦軸は透明基板51側から入射される被変調光に対する位相変調量(rad)を示している。
【0040】
上述のように、書き込み光の強度に応じて液晶層54の各部位に印加される電圧が変化することにより、光変調層である液晶層54の状態が各部位において変化する。そして、このような状態にある空間光変調器50に対して、透明基板51側から被変調光が入射されると、被変調光の位相は、液晶層54の各部位において、図3に示した書き込み光の強度に応じた位相変調量で変調されるとともに誘電体多層膜鏡58で反射されて、変調された出射光として透明基板51側から出射される。
【0041】
このような光アドレス型空間光変調器では、被変調光として高強度の光を入射すると、その強度に依存して位相変調特性が変化する場合がある。図4は、光アドレス型空間光変調器における被変調光の強度と位相シフトとの相関を示すグラフである。このグラフにおいて、横軸は透明基板51側から入射される被変調光の単位面積当たりの強度(W/cm)を示し、また、縦軸は空間光変調器50での位相変調特性の変化によって被変調光に生じる位相シフト(rad)を示している。
【0042】
また、図4に示す2種類のデータのうち、白四角で示すデータ点は、パルス幅45fs、繰返し周波数1kHzの光を用いて計測された結果を示している。また、黒丸で示すデータ点は、パルス幅96fs、繰返し周波数76MHzの光を用いて計測された結果を示している。
【0043】
この図4に示したデータでは、被変調光の強度が200mW/cmに達すると約1度の位相シフトが発生しており、さらに強度が増大することによって位相シフトが増大している。このように、レーザ光などの被変調光が高強度となってくると、空間光変調器での位相変調特性が入射光の強度に依存して変化し、余分な位相シフトが発生する。このとき、空間光変調器による実効的な変調量が位相シフトの分だけずれてしまうこととなり、被変調光を正確に変調することができない。
【0044】
また、光変調装置に用いられる光変調器の他の例として、AOPDF(Acousto−Optic Programmable Dispersive Filter)がある。AOPDFは、二酸化テルル(TeO)などからなる進行波型の音響光学素子であり、被変調光は、素子を伝搬する際に、素子内部を伝搬する音響波との相互作用により位相変調を受ける。また、このAOPDFでは、音響波の周波数、位相、振幅等を制御することにより、被変調光に対する位相変調量を制御することができる。
【0045】
このようなAOPDFでは、その素子の媒質内部を被変調光として高強度レーザ光が伝搬すると、非線形光学効果による屈折率変化に起因した自己位相変調が発生する。したがって、この強度に依存した余分な位相シフトにより、上記した空間光変調器の場合と同様に、実効的な変調量がずれてしまうこととなり、被変調光を正確に変調することができない。
【0046】
これに対して、図1に示した光変調装置1では、光変調器20での実効変調量を変調量評価部30によって評価し、それに基づいて光変調器20を制御している。これにより、被変調光の強度等による変調特性の変化にかかわらず、高強度レーザ光などの被変調光を正確に変調することが可能となる。
【0047】
図5は、光変調装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。本光変調装置1Aは、変調対象である被変調光の第1光学パラメータを変調するものであり、導光部10、光分岐部11、12、変調量指示部15、光変調器20、制御演算部21、変調制御部22、及び変調量評価部30を備えている。これらのうち、導光部10、変調量指示部15、光変調器20、制御演算部21、及び変調制御部22の構成については、図1に示した第1実施形態と同様である。
【0048】
光変調器20の前段及び後段には、それぞれ前段光分岐部11、及び後段光分岐部12が設けられている。前段光分岐部11は、導光部10を介して光変調器20へと入射される変調前の被変調光の一部を所定の分岐率によって分岐する。また、後段光分岐部12は、光変調器20から出射される変調後の被変調光の一部を所定の分岐率によって分岐する。
【0049】
被変調光の変調を行う光変調器20に対し、その実効変調量を評価する変調量評価部30が設置されている。本実施形態においては、変調量評価部30は、第1パラメータ計測部31を有して構成されている。また、この第1パラメータ計測部31には、光分岐部11、12によってそれぞれ分岐された被変調光が入力されている。第1パラメータ計測部31は、これらの分岐された被変調光の第1光学パラメータを計測する。そして、変調量評価部30は、第1パラメータ計測部31による被変調光の計測結果を参照して、光変調器20での第1光学パラメータの実効変調量を評価する。
【0050】
光変調器20における被変調光の変調動作は、制御演算部21、及び変調制御部22によって制御されている。制御演算部21は、変調量指示部15から指示された変調量、及び変調量評価部30から入力された実効変調量に基づいて、光変調器20による第1光学パラメータの変調量に対する好適な制御条件を演算して求める。変調制御部22は、制御演算部21から入力された制御条件に基づいて、光変調器20の変調動作を制御する。これにより、光変調器20による被変調光の第1光学パラメータの変調は、その実効変調量が所望の変調量に一致するように制御される。
【0051】
本実施形態による光変調装置の効果について説明する。
【0052】
図5に示した光変調装置1Aにおいては、被変調光の第1光学パラメータに対する所望の変調量と、評価された実効変調量とが一致するように求められた制御条件に基づいて、光変調器20による変調動作を制御している。これにより、被変調光の光学パラメータを充分な精度で正確に変調することが可能となる。
【0053】
また、本実施形態においては、変調量評価部30を、被変調光の第1光学パラメータを計測する第1パラメータ計測部31を有する構成としている。このような構成では、変調対象である第1光学パラメータ自体の計測結果を参照して、光変調器20による変調量の制御条件を求めることができる。なお、第1パラメータ計測部31による被変調光の計測については、一般には、光変調器20の前段または後段の少なくとも一方において計測すれば良い。この場合、被変調光を分岐する光分岐部11、12については、そのうちの必要な一方のみを設置する構成としても良い。
【0054】
図6は、光変調装置の第3実施形態の構成を示すブロック図である。本光変調装置1Bは、変調対象である被変調光の第1光学パラメータを変調するものであり、導光部10、光分岐部11、12、変調量指示部15、光変調器20、制御演算部21、変調制御部22、及び変調量評価部30を備えている。これらのうち、導光部10、変調量指示部15、光変調器20、制御演算部21、及び変調制御部22の構成については、図1に示した第1実施形態と同様である。
【0055】
光変調器20の前段及び後段には、それぞれ前段光分岐部11、及び後段光分岐部12が設けられている。前段光分岐部11は、導光部10を介して光変調器20へと入射される変調前の被変調光の一部を所定の分岐率によって分岐する。また、後段光分岐部12は、光変調器20から出射される変調後の被変調光の一部を所定の分岐率によって分岐する。
【0056】
被変調光の変調を行う光変調器20に対し、その実効変調量を評価する変調量評価部30が設置されている。本実施形態においては、変調量評価部30は、第2パラメータ計測部32、及び第1パラメータ評価部33を有して構成されている。また、この第2パラメータ計測部32には、光分岐部11、12によってそれぞれ分岐された被変調光が入力されている。第2パラメータ計測部32は、これらの分岐された被変調光の第2光学パラメータを計測する。また、第1パラメータ評価部33は、第2パラメータ計測部32によって計測された第2光学パラメータを参照し、第1光学パラメータ及び第2光学パラメータの相関を示す関係式を用いて、光変調器20での第1光学パラメータの実効変調量を評価する。
【0057】
光変調器20における被変調光の変調動作は、制御演算部21、及び変調制御部22によって制御されている。制御演算部21は、変調量指示部15から指示された変調量、及び変調量評価部30から入力された実効変調量に基づいて、光変調器20による第1光学パラメータの変調量に対する好適な制御条件を演算して求める。変調制御部22は、制御演算部21から入力された制御条件に基づいて、光変調器20の変調動作を制御する。これにより、光変調器20による被変調光の第1光学パラメータの変調は、その実効変調量が所望の変調量に一致するように制御される。
【0058】
本実施形態による光変調装置の効果について説明する。
【0059】
図6に示した光変調装置1Bにおいては、被変調光の第1光学パラメータに対する所望の変調量と、評価された実効変調量とが一致するように求められた制御条件に基づいて、光変調器20による変調動作を制御している。これにより、被変調光の光学パラメータを充分な精度で正確に変調することが可能となる。
【0060】
また、本実施形態においては、変調量評価部30を、被変調光の第2光学パラメータを計測する第2パラメータ計測部32と、第1光学パラメータを評価する第1パラメータ評価部33とを有する構成としている。このような構成では、光変調器20の変調特性が依存する第2光学パラメータが第1光学パラメータとは異なる光学パラメータである場合にも、第2光学パラメータの計測結果を参照して、光変調器20による変調量の制御条件を求めることができる。
【0061】
なお、第1パラメータ評価部33における実効変調量の評価に用いられる第1光学パラメータと第2光学パラメータとの相関としては、例えば、図4に示したような被変調光の強度と位相シフトとの相関を用いることができる。また、第2パラメータ計測部32による被変調光の計測については、一般には、光変調器20の前段または後段の少なくとも一方において計測すれば良い。この場合、被変調光を分岐する光分岐部11、12については、そのうちの必要な一方のみを設置する構成としても良い。
【0062】
図7は、光変調装置の第4実施形態の構成を示すブロック図である。本光変調装置1Cは、変調対象である被変調光の第1光学パラメータを変調するものであり、導光部10、変調量指示部15、光変調器20、制御演算部21、変調制御部22、及び変調量評価部30を備えている。これらのうち、導光部10、変調量指示部15、光変調器20、制御演算部21、及び変調制御部22の構成については、図1に示した第1実施形態と同様である。
【0063】
被変調光の変調を行う光変調器20に対し、その実効変調量を評価する変調量評価部30が設置されている。本実施形態においては、変調量評価部30は、プローブ光計測部34、及び第1パラメータ評価部35を有して構成されている。また、光変調器20には、被変調光とは別にプローブ光が入射されており、光変調器20を通過して出射されたプローブ光がプローブ光計測部34へと入力されている。プローブ光計測部34は、光変調器20から出射されたプローブ光の所定の光学パラメータを計測する。また、第1パラメータ評価部35は、プローブ光計測部34によって計測された光学パラメータを参照し、被変調光の第1光学パラメータ及びプローブ光の光学パラメータの相関を示す関係式を用いて、光変調器20での第1光学パラメータの実効変調量を評価する。
【0064】
光変調器20における被変調光の変調動作は、制御演算部21、及び変調制御部22によって制御されている。制御演算部21は、変調量指示部15から指示された変調量、及び変調量評価部30から入力された実効変調量に基づいて、光変調器20による第1光学パラメータの変調量に対する好適な制御条件を演算して求める。変調制御部22は、制御演算部21から入力された制御条件に基づいて、光変調器20の変調動作を制御する。これにより、光変調器20による被変調光の第1光学パラメータの変調は、その実効変調量が所望の変調量に一致するように制御される。
【0065】
本実施形態による光変調装置の効果について説明する。
【0066】
図7に示した光変調装置1Cにおいては、被変調光の第1光学パラメータに対する所望の変調量と、評価された実効変調量とが一致するように求められた制御条件に基づいて、光変調器20による変調動作を制御している。これにより、被変調光の光学パラメータを充分な精度で正確に変調することが可能となる。
【0067】
また、本実施形態においては、変調量評価部30を、プローブ光の所定の光学パラメータを計測するプローブ光計測部34と、被変調光の第1光学パラメータを評価する第1パラメータ評価部35とを有する構成としている。このような構成では、被変調光とは別の光をプローブ光に用いて計測を行い、このプローブ光の光学パラメータの計測結果を参照して、光変調器20による変調量の制御条件を求めることができる。
【0068】
ここで、光変調器20に入射させるプローブ光については、被変調光と同一波長の光を用いることができる。あるいは、被変調光とは異なる波長の光をプローブ光として用いても良い。異なる波長のプローブ光を用いた場合でも、光変調器20での変調特性、及びその相関をあらかじめ評価しておけば、それによって被変調光での変調量の制御条件を求めることが可能である。また、計測対象となるプローブ光の光学パラメータについては、光変調器20によって変調される光学パラメータとすることが好ましい。あるいは、光変調器20の変調特性が依存する光学パラメータとしても良い。
【0069】
以下、上述した光変調装置の具体的な構成例について説明する。
【0070】
図8は、光変調装置の具体的な構成の一例を示す図である。本実施例の光変調装置は、被変調光の第2光学パラメータを計測することによって光変調器20での第1光学パラメータの実効変調量を評価する図6に示した光変調装置1Bに対応している。
【0071】
本実施例では、光変調器20として、図2(a)に示した構成の反射型の光アドレス型空間光変調器50を有する空間光変調装置20aを用いている。この空間光変調装置20aは、被変調光の位相を2次元の変調量分布で変調するものであり、また、被変調光の強度に依存した位相変調特性を有する(図4参照)。
【0072】
空間光変調装置20aは、上記した光アドレス型空間光変調器50と、書き込み光源60と、書き込み光生成用の液晶パネル62とを有する。書き込み光源60から出射された光は、レンズ61を介して、所定の2次元パターンが表示された液晶パネル62へと入射する。そして、この液晶パネル62を通過することにより、所定の2次元強度パターンを有する書き込み光が生成される。この書き込み光は、レンズ63、64からなる結像光学系を介して空間光変調器50へと入射し、これによって、空間光変調器50での被変調光に対する変調条件が設定される。
【0073】
空間光変調装置20aの後段には、光分岐部12として、全反射鏡または一部透過鏡からなる反射鏡12aが設置されている。反射鏡12aによって分岐された被変調光は、偏光板32bを介して、第2パラメータ計測部32であるCCDカメラ32aへと入射する。CCDカメラ32aは、入射された被変調光の2次元の強度分布を計測する。
【0074】
CCDカメラ32aで計測された被変調光の2次元強度分布は、コンピュータ41へと入力されている。本実施例においては、コンピュータ41は、変調量評価部30の第1パラメータ評価部33、及び制御演算部21として機能する。コンピュータ41は、CCDカメラ32aによる被変調光の2次元強度分布の計測結果を参照して、空間光変調装置20aでの位相の実効変調量分布を評価する。そして、所望の変調量分布及び実効変調量分布に基づいて、空間光変調装置20aに対する制御条件を演算して求める。例えば、被変調光の平均入射光強度が200mW/cmであれば、上述したように約1度の位相シフトを生じるので、−1度の位相差を実現するように制御条件を決定する。
【0075】
コンピュータ41で求められた制御条件は、変調制御部22である液晶パネルドライバ22aへと入力されている。液晶パネルドライバ22aは、入力された制御条件に基づいて、空間光変調装置20aの液晶パネル62に表示されている書き込み光生成用の2次元パターンを制御する。これにより、光アドレス型空間光変調器50における位相の変調量分布が制御される。
【0076】
ここで、本実施例では、被変調光の位相を変調する空間光変調装置20aを光変調器20として用いている。このため、空間光変調装置20a等での損失分を除けば、被変調光の強度は変化しない。したがって、図8に示した構成では、空間光変調装置20aの後段に設置した反射鏡12aによって分岐した被変調光を計測に用いている。あるいは、空間光変調装置20aの前段に被変調光を分岐する一部透過鏡などの光分岐部を設置する構成としても良い。
【0077】
図9は、光変調装置の具体的な構成の他の例を示す図である。本実施例の光変調装置は、プローブ光の所定の光学パラメータを計測することによって光変調器20での被変調光の第1光学パラメータの実効変調量を評価する図7に示した光変調装置1Cに対応している。ここで、空間光変調装置20a、液晶パネルドライバ22a、被変調光に対する後段の反射鏡12a、CCDカメラ32a、及び偏光板32bの構成については、図8に示した実施例と同様である。
【0078】
本実施例では、光アドレス型空間光変調器50を有する空間光変調装置20aに対して、被変調光とは別にプローブ光が入射されている。また、このプローブ光に対して空間光変調装置20aの後段には、偏光ビームスプリッタ34bが設置されている。空間光変調器50を通過して反射されたプローブ光は、偏光ビームスプリッタ34bを介して、プローブ光計測部34であるCCDカメラ34aへと入射する。CCDカメラ34aは、入射されたプローブ光の2次元分布を計測する。
【0079】
CCDカメラ34aで計測されたプローブ光の2次元分布は、CCDカメラ32aで計測された被変調光の2次元強度分布とともに、コンピュータ42へと入力されている。本実施例においては、コンピュータ42は、変調量評価部30の第1パラメータ評価部35、及び制御演算部21として機能する。コンピュータ42は、CCDカメラ34aによるプローブ光の2次元分布の計測結果等を参照して、空間光変調装置20aでの位相の実効変調量分布を評価する。そして、所望の変調量分布及び実効変調量分布に基づいて、空間光変調装置20aに対する制御条件を演算して求める。
【0080】
コンピュータ42で求められた制御条件は、変調制御部22である液晶パネルドライバ22aへと入力されている。液晶パネルドライバ22aは、入力された制御条件に基づいて、空間光変調装置20aの液晶パネル62に表示されている書き込み光生成用の2次元パターンを制御する。これにより、光アドレス型空間光変調器50における位相の変調量分布が制御される。
【0081】
ここで、空間光変調装置20aへと入射させるプローブ光としては、空間光変調装置20aでの位相変調特性に影響を与えないように、被変調光に比べて弱い光を用いることが好ましい。また、このプローブ光は、被変調光に対して、光軸や波長などのパラメータにより光学的に分離可能としておくことが好ましい。図9に示した構成では、被変調光とは異なる光軸で空間光変調装置20aへとプローブ光を入射することにより、被変調光とプローブ光とを分離している。
【0082】
また、本実施例では、被変調光の位相を変調する空間光変調装置20aを光変調器20として用いている。このため、プローブ光は、空間光変調装置20aによって位相変調を受けて偏光が変化する。したがって、空間光変調装置20aの後段の偏光ビームスプリッタ34bによって分岐されたプローブ光をCCDカメラ34aで計測することにより、空間光変調装置20aでの位相の実効変調量分布を評価することができる。
【0083】
図10は、光変調装置の具体的な構成の他の例を示す図である。本実施例の光変調装置は、被変調光の第1光学パラメータを計測することによって光変調器20での実効変調量を評価する図5に示した光変調装置1Aに対応している。
【0084】
本実施例では、光変調器20として、音響光学素子であるAOPDF20bを用いている。このAOPDF20bは、印加される制御信号に依存して被変調光の位相を波長毎に変調する0次元の位相変調素子であり、また、素子内部での非線形光学効果により、被変調光の強度に依存した位相変調特性を有する。
【0085】
AOPDF20bの前段、及び後段には、光分岐部11、12として、それぞれ一部透過鏡11b、12bが設置されている。また、これらの一部透過鏡11b、12bは、反射鏡11c、及び一部透過鏡12cとともにマッハツェンダ干渉計を構成している。一部透過鏡11b、12bのそれぞれで分岐された被変調光は、このマッハツェンダ干渉計によって干渉した後、第1パラメータ計測部31である分光器31aによって計測される。
【0086】
分光器31aで計測された被変調光の干渉スペクトルは、コンピュータ43へと入力されている。本実施例においては、コンピュータ43は、変調量評価部30、及び制御演算部21として機能する。ここでは、まず、分光器31aによって取得された干渉スペクトルをフーリエ変換する。フーリエ変換の計算結果は、DC成分、+の周波数成分、及び−の周波数成分の3つに分離するので、+の周波数成分(または−の周波数成分)のみを残し、それを逆フーリエ変換する。
【0087】
このとき、得られるスペクトルは複素数であり、その位相成分にAOPDF20bを通過した際に受けた位相変調成分の情報が入っている。したがって、この位相変調成分の情報を抽出して実効変調量を評価し、所望の位相変調量と比較することによって、AOPDF20bに対する制御条件が求められる。
【0088】
コンピュータ43で求められた制御条件は、変調制御部22であるAOPDFドライバ22bへと入力されている。AOPDFドライバ22bは、入力された制御条件に基づいて、AOPDF20bを制御する。これにより、AOPDF20bにおける位相の変調量が制御される。
【0089】
本発明による光変調装置は、上記した実施形態及び実施例に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、被変調光を計測することによって光変調器20による実効変調量を評価する図5、図6に示した光変調装置1A、1Bでは、被変調光を光分岐部11、12で分岐する構成を用いている。これに対して、被変調光を分岐せず、その光軸を切り換えて被変調光のすべてを計測手段へと入射する構成としても良い。また、光変調手段としては、空間光変調器や音響光学素子に限らず、様々なものを用いて良い。
【0090】
【発明の効果】
本発明による光変調装置は、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。すなわち、光変調手段によって被変調光の第1光学パラメータに与えようとする変調量に対して、実際に与えられる実効変調量を評価し、所望の変調量と実効変調量とが一致するように制御条件を求めて光変調手段による変調動作を制御する構成によれば、被変調光が入射することによって、光変調手段での変調特性に変化が生じた場合であっても、被変調光の光学パラメータを充分な精度で正確に変調することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光変調装置の第1実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】光アドレス型空間光変調器の構成の一例を模式的に示す側面断面図である。
【図3】光アドレス型空間光変調器における書き込み光の強度と位相変調量との相関を示すグラフである。
【図4】光アドレス型空間光変調器における被変調光の強度と位相シフトとの相関を示すグラフである。
【図5】光変調装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。
【図6】光変調装置の第3実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】光変調装置の第4実施形態の構成を示すブロック図である。
【図8】光変調装置の構成の一例を示す図である。
【図9】光変調装置の構成の他の例を示す図である。
【図10】光変調装置の構成の他の例を示す図である。
【符号の説明】
10…導光部、11…前段光分岐部、12…後段光分岐部、15…変調量指示部、20…光変調器、20a…空間光変調装置、20b…音響光学素子、21…制御演算部、22…変調制御部、30…変調量評価部、31…第1パラメータ計測部、32…第2パラメータ計測部、33…第1パラメータ評価部、34…プローブ光計測部、35…第1パラメータ評価部、
50…光アドレス型空間光変調器、51、57…透明基板、52、56…透明電極、53a、53b…配向層、54…液晶層、54a、54b…スペーサ、55…光導電層、58…誘電体多層膜鏡、59…遮光層、60…書き込み光源、62…液晶パネル。

Claims (10)

  1. 被変調光の第1光学パラメータを変調するとともに、第2光学パラメータに依存した変調特性を有する光変調手段と、
    前記光変調手段による前記第1光学パラメータの実効変調量を評価する変調量評価手段と、
    評価された前記実効変調量、及び前記第1光学パラメータに対する所望の変調量に基づいて、前記光変調手段による変調量に対する制御条件を演算して求める制御演算手段と、
    求められた前記制御条件に基づいて、前記光変調手段による前記第1光学パラメータの変調を制御する変調制御手段と
    を備えることを特徴とする光変調装置。
  2. 前記変調量評価手段は、
    前記光変調手段の前段または後段の少なくとも一方において前記被変調光の前記第1光学パラメータを計測する第1パラメータ計測手段
    を有することを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
  3. 前記変調量評価手段は、
    前記光変調手段の前段または後段の少なくとも一方において前記被変調光の前記第2光学パラメータを計測する第2パラメータ計測手段と、
    前記第1光学パラメータ及び前記第2光学パラメータの相関を用いて、前記第1光学パラメータの前記実効変調量を評価する第1パラメータ評価手段と
    を有することを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
  4. 前記光変調手段の前段または後段の少なくとも一方に、前記被変調光の一部を分岐して計測手段へと導く光分岐手段が設置されていることを特徴とする請求項2または3記載の光変調装置。
  5. 前記変調量評価手段は、
    前記光変調手段の後段において前記光変調手段に前記被変調光とは別に入射されたプローブ光の所定の光学パラメータを計測するプローブ光計測手段と、
    前記被変調光の前記第1光学パラメータ及び前記プローブ光の前記所定の光学パラメータの相関を用いて、前記第1光学パラメータの前記実効変調量を評価する第1パラメータ評価手段と
    を有することを特徴とする請求項1記載の光変調装置。
  6. 前記光変調手段によって変調される前記第1光学パラメータは、前記被変調光の位相、強度、偏光、及び波長の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の光変調装置。
  7. 前記光変調手段の変調特性が依存する前記第2光学パラメータは、前記被変調光の位相、強度、偏光、及び波長の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の光変調装置。
  8. 前記光変調手段は、1次元または2次元の変調量分布で前記被変調光の前記第1光学パラメータを変調する空間光変調手段であり、
    前記変調量評価手段は、前記実効変調量として実効変調量分布を評価することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の光変調装置。
  9. 前記空間光変調手段は、前記被変調光の前記第1光学パラメータとして位相を変調するとともに、前記第2光学パラメータとして強度に依存した変調特性を有する光アドレス型空間光変調器であることを特徴とする請求項8記載の光変調装置。
  10. 前記光変調手段は、印加される音響波との相互作用により、前記被変調光の前記第1光学パラメータとして位相を変調する進行波型の音響光学素子であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の光変調装置。
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