JP2004316715A - ナットの弛み止め部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】装着時の捻じ込み作業が不要で、細かな手作業を必要とせず、ワンタッチでボルトへの装着が可能な、ナットに対して継続的な戻り方向への回転力が付与されても回転する恐れがない強い回転抵抗力を備える。
【解決手段】弛み止め部材1は、同一平面の円周上にある円形断面の線状弾性体2より形成される。この線状弾性体2の一端3は円の外方に曲折し、他端4にはテーパーを付けて内方に曲折する。板材5を取り付ける際には板材5の孔5aへボルト6のおねじ部6aを挿通しナット7を手締めにて軽く締め付けその外部に弛み止め部材1を装着する。弛み止め部材1の装着時には近接する両端部を拡開して内径を押し広げ若干大径とすると共に、前後方向に捻りを加えながらねじ谷6bに螺合する。
【選択図】 図2
【解決手段】弛み止め部材1は、同一平面の円周上にある円形断面の線状弾性体2より形成される。この線状弾性体2の一端3は円の外方に曲折し、他端4にはテーパーを付けて内方に曲折する。板材5を取り付ける際には板材5の孔5aへボルト6のおねじ部6aを挿通しナット7を手締めにて軽く締め付けその外部に弛み止め部材1を装着する。弛み止め部材1の装着時には近接する両端部を拡開して内径を押し広げ若干大径とすると共に、前後方向に捻りを加えながらねじ谷6bに螺合する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、線状の弾性体より形成されボルトのねじ谷に螺合するナットの弛み止め部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
橋梁に用いる鋼桁や建築物の軸組となる鉄骨は、工場で所定形状に加工された後、組立図に基づき継手部に必要な添接板をボルトナットにより仮組して現場に輸送されているが、この仮組時のボルトナットの締付具合が不十分な場合には、輸送中の振動でナットに弛みが生じ易く添接板が脱落する恐れがあった。
【0003】
この脱落を防止するためボルトナットが傷付かない程度まで仮締めして搬出しなければならず、現場にて組み立てる際にはこれらのボルトナットの仮締めを全て弛める必要があった。この仮締めを弛める作業は工具を用いて一本づつ行なわねばならず作業が煩雑で効率が悪かった。
【0004】
ところでナットの弛み止め部材としては、ボルトに設けた挿入孔に差込む割りピンタイプのものや、あるいはダブルナット、又は一度締めたら弛まない特殊な構造のナット等があるが、何れも仮締めナットの弛み止め部材として用いるのには作業性、コスト面、弛み止めの機能面として難があったので、これらが仮締め用に用いられることはなかった。
【0005】
これらとは異なる線状の弾性体より形成されボルトのねじ谷に螺合するナットの弛み止め部材も提案されており、この弛み止め部材は作業性も良くコストも低廉であるので仮締めにも適用可能な部材であった。このような線状の弾性体からなるナットの弛み止め部材については、例えば特許文献1、特許文献2あるいは特許文献3に記載されるような構造が提案されていた。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−179525号公報
【特許文献2】
特開2000−154818号公報
【特許文献3】
特開平9−144739号公報
【0007】
ここで特許文献1に記載される弛み止め部材は、例えば図3に示すように螺旋状に形成した合成樹脂や金属製からなる線状の弾性体12で、ボルト16の雄ねじ16aのねじ谷16bに螺合する構成となっており、ボルト16にナット17を螺着して板材15を締結した後、この弛み止め部材11を螺着すると、線状弾性体12の先端部がストッパとなってナット17が戻り方向に回転するのを阻止するものであった。
【0008】
又特許文献2に記載される弛み止め部材は、弾性変形可能な密着巻コイルスプリングをボルトのネジ部先端からねじ込んでナットの側面にその端面が接するように取付ける構成で、コイルスプリングの伸張による弾性力で摩擦抵抗を付与してナットの逆回転を防止するものであった。
【0009】
同様に特許文献3に記載される弛み止め部材も、ばね性および剛性を有する金属製線材のうず巻き状で環状に形成した取付部をボルトの外端へ二巻以上ねじ込みながら取り付けるもので、線材の弾性力を利用してねじ山へ密着させる構成であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来の弛み止め部材は、何れもボルトの雄ねじに螺合する形状であったため、装着時の捻じ込み作業が不可欠で、線材先端のねじ山端部へのセット、その後ボルト軸方向と平行に保持しながらねじ山に沿って回転させなければならないなど、かなり細かな手作業を必要とし、多数のボルトナットに装着するのには煩雑過ぎてあまり適用されていなかった。
【0011】
又、これら従来の弛み止め部材は何れも螺旋形状で傾斜を持って形成されていたため、ナットが線状弾性体の先端部を押圧しつつ回転しようとすると、密着巻等線材が備える弾性力による抵抗力はあっても、弛み止め部材が元々備えている傾斜角とねじ山の傾斜角との間でそれほど大きな差異がないため、継続的な回転力が付与されるとどうしても徐々に回転してしまう恐れがあった。
【0012】
この発明は、従来のナットの弛み止め部材が有する上記の問題点を解消すべくなされたものであり、装着時の捻じ込み作業が不要で、細かな手作業を必要とせず、ワンタッチでボルトへの装着が可能な弛み止め部材を提供することを目的としている。又、ナットに対して継続的な戻り方向への回転力が付与されても回転する恐れがない、強い回転抵抗力を備えるナットの弛み止め部材を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明のナットの弛み止め部材は、線状の弾性体より形成されボルトのねじ谷に螺合するナットの弛み止め部材において、前記線状の弾性体は、同一平面の円周上にあって弾性変形することによって捻り及び拡張しながら前記ねじ谷に係止し得る内径で形成し、一端を前記ねじ谷の外方に曲折すると共に他端を内方に曲折して、その内方に曲折する先端部がボルトナットの螺合部分に挟入し得る形状であることを特徴とするものである。
【0014】
弛み止め部材の断面は、ねじ谷の両斜面に当接して有効な摩擦抵抗が発揮し得るような円形又は楔形形状が望ましい。弛み止め部材は、当接するねじ谷の径より若干小さい径の同一平面にある略円形を成し、近接する両端部を冶具により拡開すると共に捻りを加えながらボルトのねじ谷に螺合する。
【0015】
この時ねじ谷の内方に曲折する端部をナット側とする。又ねじ谷の外方に曲折する端部の先端はナットの外形よりも内側に位置するものとし、ボルト先端部に挿入してナットを回転する機械を用いる場合でも弛み止め部材を装着しながらナットの締結が可能な形状とする。
【0016】
この捻りと拡開による戻しの弾性力は十分な大きさが必要で、少なくともナットの戻り回転トルクに勝る摩擦力が発生しなければならない。即ち弛み止め部材がねじ谷に密着し、逆回転力が作用するナットが当接してもその摩擦抵抗力により、容易に移動し得ないものとする。
【0017】
又ナット側の先端部はナットが当接した際、ボルトナットの噛み合わせ部分に挟入し得るようテーパーを付け先鋭化することが望ましい。これによりナットの戻り回転が発生するとボルトのねじ山とナットのねじ山のクリアランス部に楔を打込んだ状態となり、その噛込みによりナットの逆回転の規制が確実になされる。
【0018】
橋梁の桁材や建築物の鉄骨を工場等で仮組する場合には、ボルトに対してナットを手締めにて軽く締め付け、その外部に弛み止め部材を装着する。この状態で搬送作業を行い、現場にて組み立てる際には、弛み止め部材を冶具を用いて取り外す。
【0019】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1はナットの弛み止め部材の正面図、図2はボルトに係止した弛み止め部材の側面図である。弛み止め部材1は、同一平面の円周上にある円形断面の線状弾性体2より形成される。この線状弾性体2の一端3は円の外方に曲折し、他端4にはテーパーを付けて内方に曲折する。
【0020】
鋼桁や鉄骨等に添接板等の板材5を取り付ける際には、板材5の孔5aへボルト6のおねじ部6aを挿通し、これにナット7を螺合して締結するが、工場等で仮組する場合には、ナット7を手締めにて軽く締め付け、その外部に弛み止め部材1を装着する。
【0021】
弛み止め部材1は、当接するおねじ部6aのねじ谷6bの径より若干小さいので、装着時には近接する両端部3,4を図示しない冶具により拡開して内径を押し広げ若干大径とすると共に、前後方向に捻りを加えながらねじ谷6bに螺合する。この時内方に曲折する他端4をナット7側とし、できるだけナット7に近接してセットするのが望ましい。
【0022】
ナット7が戻し方向に回転した際、この他端4が噛み合わせ部分に挟入するのでナット7の移動が停止する。又、線状弾性体2には軸方向と半径方向への弾性力が働き、ねじ谷6bへ密着しながらナット7の戻り回転トルクに勝る摩擦抵抗力を発揮するので、それ以上のナット7の回転を規制する。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のナットの弛み止め部材は、同一平面の円周上にある線状の弾性体を用い近接する両端部を拡開及び捻りを加えながらボルトのねじ谷に螺合する。従って装着時の回転を持った捻じ込み作業が不要となり、細かな手作業が必要とされず、ワンタッチでボルトへの装着が可能となる。
【0024】
又形状がシンプルであり部品点数も少なく生産コストも安価であり、しかも着脱が自由で繰返し使用できる効果がある。更に、傾斜がついていないためボルト軸方向への捻り弾性力が強いものとなる。この弾性力が強大であるためねじ谷への摩擦抵抗力が大きくなり継続的な戻り方向への回転力が作用するナットが当接しても容易に移動しない。又ナット側の先端部は内方に曲折しているためナットが当接した際噛み合わせ部分に挟入しナットの逆回転の規制が確実になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ナットの弛み止め部材の正面図である。
【図2】ボルトに係止した弛み止め部材の側面図である。
【図3】従来の弛み止め部材をボルトに装着する斜視図である。
【符号の説明】
1 弛み止め部材
2 線状弾性体
3 一端
4 他端
5 板材
6 ボルト
6a おねじ部
6b ねじ谷
7 ナット
【発明の属する技術分野】
この発明は、線状の弾性体より形成されボルトのねじ谷に螺合するナットの弛み止め部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
橋梁に用いる鋼桁や建築物の軸組となる鉄骨は、工場で所定形状に加工された後、組立図に基づき継手部に必要な添接板をボルトナットにより仮組して現場に輸送されているが、この仮組時のボルトナットの締付具合が不十分な場合には、輸送中の振動でナットに弛みが生じ易く添接板が脱落する恐れがあった。
【0003】
この脱落を防止するためボルトナットが傷付かない程度まで仮締めして搬出しなければならず、現場にて組み立てる際にはこれらのボルトナットの仮締めを全て弛める必要があった。この仮締めを弛める作業は工具を用いて一本づつ行なわねばならず作業が煩雑で効率が悪かった。
【0004】
ところでナットの弛み止め部材としては、ボルトに設けた挿入孔に差込む割りピンタイプのものや、あるいはダブルナット、又は一度締めたら弛まない特殊な構造のナット等があるが、何れも仮締めナットの弛み止め部材として用いるのには作業性、コスト面、弛み止めの機能面として難があったので、これらが仮締め用に用いられることはなかった。
【0005】
これらとは異なる線状の弾性体より形成されボルトのねじ谷に螺合するナットの弛み止め部材も提案されており、この弛み止め部材は作業性も良くコストも低廉であるので仮締めにも適用可能な部材であった。このような線状の弾性体からなるナットの弛み止め部材については、例えば特許文献1、特許文献2あるいは特許文献3に記載されるような構造が提案されていた。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−179525号公報
【特許文献2】
特開2000−154818号公報
【特許文献3】
特開平9−144739号公報
【0007】
ここで特許文献1に記載される弛み止め部材は、例えば図3に示すように螺旋状に形成した合成樹脂や金属製からなる線状の弾性体12で、ボルト16の雄ねじ16aのねじ谷16bに螺合する構成となっており、ボルト16にナット17を螺着して板材15を締結した後、この弛み止め部材11を螺着すると、線状弾性体12の先端部がストッパとなってナット17が戻り方向に回転するのを阻止するものであった。
【0008】
又特許文献2に記載される弛み止め部材は、弾性変形可能な密着巻コイルスプリングをボルトのネジ部先端からねじ込んでナットの側面にその端面が接するように取付ける構成で、コイルスプリングの伸張による弾性力で摩擦抵抗を付与してナットの逆回転を防止するものであった。
【0009】
同様に特許文献3に記載される弛み止め部材も、ばね性および剛性を有する金属製線材のうず巻き状で環状に形成した取付部をボルトの外端へ二巻以上ねじ込みながら取り付けるもので、線材の弾性力を利用してねじ山へ密着させる構成であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来の弛み止め部材は、何れもボルトの雄ねじに螺合する形状であったため、装着時の捻じ込み作業が不可欠で、線材先端のねじ山端部へのセット、その後ボルト軸方向と平行に保持しながらねじ山に沿って回転させなければならないなど、かなり細かな手作業を必要とし、多数のボルトナットに装着するのには煩雑過ぎてあまり適用されていなかった。
【0011】
又、これら従来の弛み止め部材は何れも螺旋形状で傾斜を持って形成されていたため、ナットが線状弾性体の先端部を押圧しつつ回転しようとすると、密着巻等線材が備える弾性力による抵抗力はあっても、弛み止め部材が元々備えている傾斜角とねじ山の傾斜角との間でそれほど大きな差異がないため、継続的な回転力が付与されるとどうしても徐々に回転してしまう恐れがあった。
【0012】
この発明は、従来のナットの弛み止め部材が有する上記の問題点を解消すべくなされたものであり、装着時の捻じ込み作業が不要で、細かな手作業を必要とせず、ワンタッチでボルトへの装着が可能な弛み止め部材を提供することを目的としている。又、ナットに対して継続的な戻り方向への回転力が付与されても回転する恐れがない、強い回転抵抗力を備えるナットの弛み止め部材を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明のナットの弛み止め部材は、線状の弾性体より形成されボルトのねじ谷に螺合するナットの弛み止め部材において、前記線状の弾性体は、同一平面の円周上にあって弾性変形することによって捻り及び拡張しながら前記ねじ谷に係止し得る内径で形成し、一端を前記ねじ谷の外方に曲折すると共に他端を内方に曲折して、その内方に曲折する先端部がボルトナットの螺合部分に挟入し得る形状であることを特徴とするものである。
【0014】
弛み止め部材の断面は、ねじ谷の両斜面に当接して有効な摩擦抵抗が発揮し得るような円形又は楔形形状が望ましい。弛み止め部材は、当接するねじ谷の径より若干小さい径の同一平面にある略円形を成し、近接する両端部を冶具により拡開すると共に捻りを加えながらボルトのねじ谷に螺合する。
【0015】
この時ねじ谷の内方に曲折する端部をナット側とする。又ねじ谷の外方に曲折する端部の先端はナットの外形よりも内側に位置するものとし、ボルト先端部に挿入してナットを回転する機械を用いる場合でも弛み止め部材を装着しながらナットの締結が可能な形状とする。
【0016】
この捻りと拡開による戻しの弾性力は十分な大きさが必要で、少なくともナットの戻り回転トルクに勝る摩擦力が発生しなければならない。即ち弛み止め部材がねじ谷に密着し、逆回転力が作用するナットが当接してもその摩擦抵抗力により、容易に移動し得ないものとする。
【0017】
又ナット側の先端部はナットが当接した際、ボルトナットの噛み合わせ部分に挟入し得るようテーパーを付け先鋭化することが望ましい。これによりナットの戻り回転が発生するとボルトのねじ山とナットのねじ山のクリアランス部に楔を打込んだ状態となり、その噛込みによりナットの逆回転の規制が確実になされる。
【0018】
橋梁の桁材や建築物の鉄骨を工場等で仮組する場合には、ボルトに対してナットを手締めにて軽く締め付け、その外部に弛み止め部材を装着する。この状態で搬送作業を行い、現場にて組み立てる際には、弛み止め部材を冶具を用いて取り外す。
【0019】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1はナットの弛み止め部材の正面図、図2はボルトに係止した弛み止め部材の側面図である。弛み止め部材1は、同一平面の円周上にある円形断面の線状弾性体2より形成される。この線状弾性体2の一端3は円の外方に曲折し、他端4にはテーパーを付けて内方に曲折する。
【0020】
鋼桁や鉄骨等に添接板等の板材5を取り付ける際には、板材5の孔5aへボルト6のおねじ部6aを挿通し、これにナット7を螺合して締結するが、工場等で仮組する場合には、ナット7を手締めにて軽く締め付け、その外部に弛み止め部材1を装着する。
【0021】
弛み止め部材1は、当接するおねじ部6aのねじ谷6bの径より若干小さいので、装着時には近接する両端部3,4を図示しない冶具により拡開して内径を押し広げ若干大径とすると共に、前後方向に捻りを加えながらねじ谷6bに螺合する。この時内方に曲折する他端4をナット7側とし、できるだけナット7に近接してセットするのが望ましい。
【0022】
ナット7が戻し方向に回転した際、この他端4が噛み合わせ部分に挟入するのでナット7の移動が停止する。又、線状弾性体2には軸方向と半径方向への弾性力が働き、ねじ谷6bへ密着しながらナット7の戻り回転トルクに勝る摩擦抵抗力を発揮するので、それ以上のナット7の回転を規制する。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のナットの弛み止め部材は、同一平面の円周上にある線状の弾性体を用い近接する両端部を拡開及び捻りを加えながらボルトのねじ谷に螺合する。従って装着時の回転を持った捻じ込み作業が不要となり、細かな手作業が必要とされず、ワンタッチでボルトへの装着が可能となる。
【0024】
又形状がシンプルであり部品点数も少なく生産コストも安価であり、しかも着脱が自由で繰返し使用できる効果がある。更に、傾斜がついていないためボルト軸方向への捻り弾性力が強いものとなる。この弾性力が強大であるためねじ谷への摩擦抵抗力が大きくなり継続的な戻り方向への回転力が作用するナットが当接しても容易に移動しない。又ナット側の先端部は内方に曲折しているためナットが当接した際噛み合わせ部分に挟入しナットの逆回転の規制が確実になされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ナットの弛み止め部材の正面図である。
【図2】ボルトに係止した弛み止め部材の側面図である。
【図3】従来の弛み止め部材をボルトに装着する斜視図である。
【符号の説明】
1 弛み止め部材
2 線状弾性体
3 一端
4 他端
5 板材
6 ボルト
6a おねじ部
6b ねじ谷
7 ナット
Claims (1)
- 線状の弾性体より形成されボルトのねじ谷に螺合するナットの弛み止め部材において、前記線状の弾性体は、同一平面の円周上にあって弾性変形することによって捻り及び拡張しながら前記ねじ谷に係止し得る内径で形成し、一端を前記ねじ谷の外方に曲折すると共に他端を内方に曲折して、その内方に曲折する先端部がボルトナットの螺合部分に挟入し得る形状であることを特徴とするナットの弛み止め部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003109196A JP2004316715A (ja) | 2003-04-14 | 2003-04-14 | ナットの弛み止め部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003109196A JP2004316715A (ja) | 2003-04-14 | 2003-04-14 | ナットの弛み止め部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004316715A true JP2004316715A (ja) | 2004-11-11 |
Family
ID=33470437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003109196A Pending JP2004316715A (ja) | 2003-04-14 | 2003-04-14 | ナットの弛み止め部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004316715A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009052648A (ja) * | 2007-08-27 | 2009-03-12 | Techno Success Kk | ナットの緩み止め具 |
KR101246676B1 (ko) * | 2012-03-16 | 2013-03-22 | 주식회사 알오씨 | 원터치형 볼트 |
-
2003
- 2003-04-14 JP JP2003109196A patent/JP2004316715A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009052648A (ja) * | 2007-08-27 | 2009-03-12 | Techno Success Kk | ナットの緩み止め具 |
KR101246676B1 (ko) * | 2012-03-16 | 2013-03-22 | 주식회사 알오씨 | 원터치형 볼트 |
WO2013137670A1 (ko) * | 2012-03-16 | 2013-09-19 | 주식회사 알오씨 | 원터치형 볼트 |
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