JP2004315728A - フォトクロミック化合物およびフォトクロミック組成物並びにこれを用いたフォトクロミック表示素子 - Google Patents

フォトクロミック化合物およびフォトクロミック組成物並びにこれを用いたフォトクロミック表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】紫外域の光を必要とせず、赤外域の光だけにより可視領域に吸収を示すフォトクロミック化合物およびこのフォトクロミック化合物を用い、自動車等の防眩性ミラーに適用可能なフォトクロミック表示素子を提供する。
【解決手投】4,4′−ビピリジン誘導体から構成されたフォトクロミック化合物を含むフォトクロミック層12を、表面側に配置された透明基板11と裏面側に配置された基板13との間に介在させ、波長830nmの赤外線を含む光を照射すると、可視光領域の吸収スペクトルが可逆的に変化してフォトクロミック層12が着消色するフォトクロミック表示素子として構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォトクロミック化合物およびフォトクロミック組成物並びにこれらを用いた機能性素子に係り、特に、自動車等の防眩ミラー等に利用することが可能なフォトクロミック表示素子等に関する。
【0002】
従来の自動車のミラーでは、視認性を向上させるために防眩性を付与する技術が開発されている。ここで、防眩性とは、昼間の太陽光や、夜間の後続車等のヘッドライトを自動車のミラーが反射して運転者や同乗者が感じる眩しさを軽減させる性質である。このような防眩性を有するミラーとしては、青色側(短波長側)に反射のピークを持ち表面が青色を呈する有色鏡(いわゆるブルー鏡)を用いたものがある。
【0003】
人間の視感度は、周囲が明るい時、波長が約555nmでピークを持ち、黄緑色が鮮明に見えるようになる。周囲が暗くなるに従って、視感度のピークは青色系の方向に移動し、ピーク波長が約505nmとなる。ブルー鏡は、反射率特性のピークが400〜510nmの範囲に現われる。よって、ブルー鏡の反射像は、昼間は人間の視感度のピークとずれており、やや暗く見え太陽光の眩しさを防止する。夜間は人間の視感度のピークと一致するため、反射像は明るく見え視認性に優れている。
【0004】
従来の自動車のミラーに防眩性を付与する技術の代表的なものとして、液晶材料やエレクトロクロミック材料等を適用した技術が挙げられる。これらのうち、エレクトロクロミック材料を用いた自動車用可変反射率ミラーについて説明する(特許文献1参照)。
【0005】
図8に示すように、この自動車用可変反射率ミラー300においては、プリズム形ミラー180が透明な積層材料(層19)により可逆的な可変透過率を有するデバイスの表面131に積層されている。また、プリズム形ミラー180は本質的に透明な固体材料(たとえばガラスまたは透明なプラスチック)のプリズム形の片18、およびミラー加工技術の分野で標準的な技術により固体材料の表面に付着させた高反射性材料(たとえば銀)の層18Aからなり、これにより固体材料を通過して反射材料層に達した光が高い割合(好ましくは少なくとも約80%)で固体材料層を通ってもとの方へ反射されるようになっている。また、高反射層18Aはミラーの反射手段である。
【0006】
そして、前記ミラーは、光が反射手段から反射される前および後にこれを通過する可逆可変透過率デバイス(エレクトロクロミックデバイス)を含んで構成されている。また、図8に示す壁100、エレクトロクロミック素子10および10A;壁130、エレクトロクロミック素子13および13A;スペーサ11;溶液空間12;ならびに線またはストリップ16は、図示しないデバイスの素子に対応し、図8に示す線またはストリップは図示しないデバイスのリード線まで伸びている。この図示しないデバイスのリード線は電力供給制御素子(たとえばスイッチング手投、電極間の電位差を制御する手段)に接続される。
【0007】
このように構成される自動車用可変反射率ミラーでは、通常は消色状態にあり、壁100(ガラスまたは透明なプラスチックからなる固体材料)より入射した光は、エレクトロクロミック素子13および13A内を通過して反射手段18Aにより反射され高反射率の状態になり、ミラーとしての機能を発揮する。そして、着色時には、光の透過率が低下して低反射率の状態となり、反射光が低下して防眩機能を生じる。このようなエレクロクロミック素子を防眩ミラーに利用した場合に、電圧印加、短絡に応答して防眩時の着色と通常使用時の相互の切り換えが行われるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなエレクトロクロミック素子を用いた防眩性を有する自動車用可変反射率ミラーにおいては、太陽光や後続車等のヘッドライト等の比較的強度の強い光を感知するセンサと、このセンサが発した信号に基づきエレクトロクロミック素子の動作を制御する制御回路等を、別途備えることが必要であり、そのため、構成が複雑化するという問題があった。
【0009】
そこで、特定の波長の光が照射されると可視光領域の光吸収特性が可逆的に変化するフォトクロミック材料をグレージングに適用し、太陽光等の強い光を受けると適度に暗くなってその光の反射率を低下させ、運転者をはじめとする乗員が眩しさを感じなくすることが可能なグレージングが提案されている(特許文献2:特開平10−114007号公報)
【0010】
このグレージングに適用されるフォトクロミック材料として、たとえば、活性成分として銀塩、特にハロゲン化銀をガラス状マトリックス中に分散させて構成することにより、このグレージングが紫外線を吸収すると前記ハロゲン化銀等が金属結合体の形態に可逆的に転化されるものや、活性成分として有機染料を用い、この有機色素がポリマーマトリックス中に分散されたものが挙げられる。
【0011】
このようなフォトクロミック材料を用いたグレージングでは、フォトクロミック材料が紫外線領域の光を吸収することにより可逆的に異性化され、着色または消色が可逆的に生じるようになる。前記有機色素の代表的なものとしては、スピロオキサジンおよびスピロピランから誘導された化合物が挙げられる。
【0012】
しかし、前記のようなフォトクロミック材料を用いたグレージングにおいて、前述したように、このフォトクロミック材料の着色と消色とを可逆的に生じさせるには太陽光に含まれている紫外線を照射することが必要である。このため、対向車のヘッドライトの光が前記グレージングに入射しても、自動車のヘッドライトの光は紫外線の強度が小さいため、フォトクロミック材料で、前述したような運転者等が眩しさを感じることを防止できる程度の充分な着色を生じさせることは困難であった。したがって、この場合には、前記フォトクロミック材料が着色と消色との可逆的変化を生じることができる強度の紫外線をこのフォトクロミック材料に照射するための光源を別途、配置することが必要になるのであるが、これでは実用性に乏しいという問題がある。
【0013】
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は、可視域の光に対してはフォトクロミック性を示さず、700nm以上の波長域(特に赤外域)のある波長で可視域に吸収を示すフォトクロミック材料及びこの現象を用いた機能性素子を提供することにある。つまり、本発明のフォトクロミック材料及びフォトクロミック現象では、700nm以上の波長域(特に赤外域)のある特定波長に感応してフォトクロミック性を示すので、フォトクロミック性の発現に紫外域の光を必要としない。
また、本発明の第2の目的は、かかるフォトクロミック材料又は現象を用いて、防眩性を有する自動車等のミラー等に適用可能なフォトクロミック表示素子などの機能性素子を提供することにある。
【0014】
【特許文献1】
特開平9−120088号公報
【0015】
【特許文献2】
特開平10−114007号公報
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、分子内に電子供与体(ドナー)と電子受容体(アクセプタ)とを有し、所定の光で励起するとフォトクロミック現象を呈する種々の化合物について、その励起波長の特性について調査を行った。
その結果、下記一般式(1)で示される4,4′−ビピリジン誘導体に、750nm以上の赤外域の特定波長(例えば830nm)で所定のエネルギーを持つ光(例えばキセノン光源)を照射すると、前記4,4′−ビピリジン誘導体の波長約610nmを中心とする吸光度が増大して青色を呈し、前記光の照射を中止する(あるいは暗所に置く)と吸光度が減少して次第に無色を呈することをはじめて明らかにした(請求項2)。
【0017】
【化4】
Figure 2004315728
【0018】
なお、従来のフォトクロミック化合物では、一般に、前述したようなフォトクロミック現象を生じるために、380nmから400nm程度の紫外線領域の光を照射することが必要とされていた。
【0019】
また、上記一般式(1)で示される4,4′−ビピリジン誘導体と類似する誘導体(4,4′−ビピリジンに付加されるデンドリマー構造の末端のベンゼン環を他の縮合環(例えばナフタレン等)で置換した誘導体)については、ノースカロライナ州立大学のGhaddar等が行った、種々の4,4′−ビピリジン誘導体を266nmの紫外線で励起したときの可視光領域の波長600nmにおける吸光度変化に関する報告がある(Journal of American Chemical Society、2002、124、P8285−8289)。しかし、この報告は、紫外線領域の光の照射に対するフォトクロミック性を示すものであり、700nm以上の波長域(特に赤外域)の光の照射に対するフォトクロミック性を示すものではない。また、この報告には、上記一般式(1)で示される4,4′−ビピリジン誘導体(4,4′−ビピリジンに付加されるデンドリマー構造の末端がベンゼン環である誘導体)は、記載されていない。
【0020】
これに対し、本発明者らは、上記一般式(1)で示される4,4′−ビピリジン誘導体が赤外域の特定波長に感応してフォトクロミック現象を呈することをはじめて明らかにし、このような特性を有する前記4,4′−ビピリジン誘導体を用いることにより、例えば、近年登場し一部の自動車で使用されている白色で明るいキセノン光源のヘッドライトの光に含まれる赤外域の特定波長に感応して青色を呈するフォトクロミック表示素子を新規に具現化した。そして、700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長に感応し、可視域で吸収を示すフォトクロミック現象を利用した機能性素子を具現化できることを見い出し本発明を創作するに到った(請求項8)。
【0021】
このような、赤外域の特定波長の照射または非照射による可視光領域の着色状態と消色とを可逆的に呈する現象は、上記一般式(1)で示される4,4′−ビピリジン誘導体が光反応を生じて、着色時は還元発色し、消色時は可逆反応により安定な構造でいるものと考えられる。
【0022】
前記課題を解決するための本発明に係るフォトクロミック材料は、上記一般式(1)で示される4,4′−ビピリジン誘導体(ビオロゲン誘導体)と、類似する構造又は性質を有する物質で構成できることが明らかとなった(請求項1)。また、これらの物質は、750nm以上の赤外域に限らず、その構造等に応じて、700nm以上の波長域の特定波長で所定のエネルギーを持つ光に感応してフォトクロミック現象を呈することが明らかとなった(請求項1)。
例えば、4,4′−ビピリジンに付加されるデンドリマー構造の末端のベンゼン環を他の縮合環(例えばナフタレン等)で置換した下記一般式(2)で示される4,4′−ビピリジン誘導体は、本発明に係るフォトクロミック材料に該当する(請求項3)。
【0023】
【化5】
Figure 2004315728
[上記式(2)中、R,R,R,Rはそれぞれ縮合環系芳香族炭化水素又はその誘導体で、これらは同一であっても異なっていても良い。]
【0024】
また、下記一般式(3)で示される4,4′−ビピリジン誘導体も、本発明に係るフォトクロミック材料に該当する(請求項4)。
【0025】
【化6】
Figure 2004315728
[上記式(3)中、R11,R12はそれぞれ炭素数1〜10のアルキル基又はその誘導体で、これらは同一であっても異なっていても良い。XはCl,Br,I,BF ,PF ,AsF ,ClO 及びNO から選択される。]
【0026】
また、本発明に係るフォトクロミック組成物は、上記本発明に係るフォトクロミック化合物が、ジメチルフォルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチルラクトン、ブタノールの中から選択された1種の溶媒またはこれらを混合させた溶媒に溶解された溶液で構成される(請求項5)。
また、本発明に係るフォトクロミックフィルムは、上記本発明に係るフォトクロミック化合物が、フィルム中に分散された形で含まれるフィルムで構成される(請求項6)。
【0027】
このように構成すれば、上記本発明に係るフォトクロミック化合物が所定の溶媒に溶解されたフォトクロミック組成物、または上記本発明に係るフォトクロミック化合物が分散されたポリマーフィルムとして構成されるので、上記本発明に係るフォトクロミック化合物を応用した各種の表示素子などの機能性素子の具現化が容易となり、しかも、その機能、性能およびコストを満足させて、各種のニーズに対応させることができる。
なお、本発明に係るフォトクロミックフィルムは、例えば、上記本発明に係るフォトクロミック組成物に、PVP(ポリビニルピロリドン)又はPMMA(ポリメチルメタアクリレート)等を添加して増粘した後、これをフィルム状に成形する方法で形成できる。また、モノマー成分がビニル付加重合、開環付加重合、及びこれらの組み合わせにより重合可能である組成物(例えば、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系など)に、上記本発明に係るフォトクロミック化合物を添加した後、重合を行う方法で形成できる。さらに、紫外線硬化、熱硬化など公知の樹脂形成技術を利用して、これらの樹脂に上記本発明に係るフォトクロミック化合物を添加することで形成できる。なお、本発明では、上記本発明に係るフォトクロミック化合物を配合させるマトリックスであるポリマーの種類について、特に限定するものではなくこのフォトクロミック化合物を高分散させることができるとともに、化学的安定性を満たすものであれば適用することが可能である。
【0028】
上述したように、請求項8に係る機能性素子は、700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長に感応し、可視域で吸収を示すフォトクロミック化合物を用い、かつ、前記700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長におけるエネルギー強度が、前記フォトクロミック化合物が感応し得るエネルギー強度を有する光源を用いるものであって、700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長に感応し、可視域で吸収を示すフォトクロミック現象を利用することを特徴とするものである。
【0029】
このように構成される機能性素子は、700nm以上の波長域、特に750nm以上の赤外域の特定波長で所定のエネルギーを持つ光(例えばキセノン光源)に感応してフォトクロミック現象を呈する効果を基本的に有する.つまり、700nm以上の波長域、特に750nm以上の赤外域の特定波長で所定のエネルギーを持つ光(例えばキセノン光源)の照射により可視光領域の着色と消色が可逆的に生じるフォトクロミック表示素子が具現化される。
【0030】
本発明の機能性素子は、前記機能性素子へ入射する入射光における紫外線を遮断する紫外線遮断部材を備える構成とすることができる(請求項9)。
【0031】
このように構成される機能性素子では、前記フォトクロミック層に光が入射する側に、紫外線を遮断する部材を設けたので、紫外線による前記フォトクロミック層の劣化を防止することができる。
また、前記フォトクロミック層に光が入射する側に、紫外線を遮断する部材を設けたので、前記フォトクロミック層が紫外域の光に感応してフォトクロミック現象を呈する場合(例えば上記一般式(1)で示されるフォトクロミック化合物を含む層で構成されている場合)であっても、紫外域の光に感応してフォトクロミック現象を呈することを回避することができる。
【0032】
本発明の機能性素子は、前記フォトクロミック化合物を含むフォトクロミック層が、紫外線を吸収する紫外線吸収剤を少なくとも含む構成とすることができる(請求項10)。
同様に、本発明に係るフォトクロミック組成物・フィルムは、前記フォトクロミック化合物と、紫外線を吸収する紫外線吸収剤と、を少なくとも含む構成とされる(請求項7)。
【0033】
このように構成される機能性素子又は組成物・フィルムでは、紫外線吸収剤によって、紫外線による前記フォトクロミック層又は組成物の劣化を防止することができる。
また、紫外線吸収剤によって、前記フォトクロミック層又は組成物が紫外域の光に感応してフォトクロミック現象を呈する場合(例えば上記一般式(1)で示されるフォトクロミック化合物を含む層で構成されている場合)であっても、紫外域の光に感応してフォトクロミック現象を呈することを回避することができる。
【0034】
請求項11にあるように、機能性素子の例として、フォトクロミック表示素子が挙げられる。
発光体を用いる表示素子としては自動車用メータ、携帯電話の表示部等種々の工業製品が実用化されているが、これらの表示素子において、光源部として700nm以上の波長域の特定波長で所定のエネルギーを持つ光源(例えばキセノン光源)を用い、この光源に感応できる本発明のフォトクロミック材料を用いれば、煩雑な制御回路が無くとも表示物は可能となる。また、調光素子として従来技術と併用することもできる。
【0035】
請求項12にあるように、機能性素子の例として、防眩ミラーが特に挙げられる。
本発明は、自動車用ミラーに適用される場合、従来のエレクトロクロミック素子を用いた防眩性ミラーのように、エレクトロクロミック素子の動作を制御する制御回路等による複雑化の問題点が解決され、また、従来のフォトクロミック材料を用いた防眩性ミラーのように、フォトクロミック現象を発現させる紫外線を照射する光源を別途、備える必要がなくなる。したがって、センサーや制御回路無しで、ミラー単品で防眩作用を実現できる防眩ミラーを提供することができ、実用的な利用価値が極めて高い。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0037】
(第1実施形態のフォトクロミック素子)
図1は、本発明に係る第1実施形態のフォトクロミック素子1の構成を模式的に示す断面図である。図1に示すように、このフォトクロミック素子1は、表面側に配置された透明基板12と、裏面側に配置された基板14との間に、フォトクロミック化合物を含み、フォトクロミック現象を発現するフォトクロミック層13が介在されて構成されている。
【0038】
表面側の透明基板12および裏面側の基板14は、いずれもガラスで構成され、フォトクロミック層13は、例えば上記一般式(1)で示されるフォトクロミック化合物を含む層で構成されている。そして、表面側の透明基板12の表面側には紫外線を遮断する紫外線遮断部材15が設けられている。
【0039】
本発明は、透明基板12、基板14を構成する各基板について、特に限定するものではなく、本発明で必要とする透明性および所要の強度を有するものであれば従来公知の各種の透明基板や基板を適用することができる。たとえば、ソーダライムガラス等のガラスや、アクリル板等の透明な樹脂を使用することができる。また、本発明は、紫外線遮断部材15について、特に限定するものではなく、本発明に係るフォトクロミック化合物の紫外線による劣化を充分に防止することができるものであれば、従来公知の各種の紫外線遮断部材を適用することができる。たとえば、本発明では、紫外線カットフィルムを、接着剤等を介して透明基板12に貼り付けて適用することができる。また、透明基板12上に紫外線遮断薄膜を各種方法によって形成することもできる。さらに、透明基板12自体を、紫外線吸収ガラス、又は着色ガラスで構成することもできる。
【0040】
このように構成される本発明に係る第1実施形態のフォトクロミック素子1は、700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長で所定のエネルギーを持つ光(例えばキセノン光源)に感応してフォトクロミック現象を呈する効果を基本的に有する。つまり、700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長で所定のエネルギーを持つ光(例えばキセノン光源)の照射により可視光領域の着色と消色が可逆的に生じるフォトクロミック素子が具現化される。
また、前記フォトクロミック層に光が入射する側に、紫外線を遮断する部材を設けたので、前記表面側の透明基板を通して入射する紫外線による前記フォトクロミック層の劣化を防止することができる。
さらに、前記フォトクロミック層に光が入射する側に、紫外線を遮断する部材を設けたので、前記フォトクロミック層が紫外域の光に感応してフォトクロミック現象を呈する場合であっても、紫外域の光に感応してフォトクロミック現象を呈することを回避することができる。
【0041】
なお、上記第1実施形態では、前記裏面側に配置された基板14の表面(フォトクロミック層側の面、又はそれとは反対側の面)に光反射層を備えて構成することもできる。また、基板14自体を光反射材からなる光反射基板とすることもできる。
このように構成すれば、前記フォトクロミック素子機能を有する鏡が具現化される。この構成は、自動車用防眩ミラーとして好適である。
【0042】
本発明では、光反射層や光反射基板の材料について、特に限定するものではなく、本発明の効果を奏する限りにおいて従来公知の各種の光反射機能を有する材料を適用することが可能である。その中で、光反射性能、化学的安定性、生産性およびコスト等の観点から、Crを主成分として含む金属薄膜で構成することもできる。そして、このような光反射層の作製方法について、本発明は特に限定するものではなく、従来公知の各種の光反射物質(たとえば、Al,Cr,Ni,Ag,Rhなど)を所要の厚さの層に形成することが可能な従来公知の各種の湿式法(塗布法、メッキ法、電気泳動法等)や乾式法(蒸着法、スパッタリング法、CVD法等)により作製することができる。また、光学薄膜と反射金属との組み合わせにより、任意の色、反射率を得ることが可能である。
【0043】
(第2実施形態のフォトクロミック素子)
図2は、本発明に係る第2実施形態のフォトクロミック素子2の構成を模式的に示す断面図である。図2に示すように、このフォトクロミック素子2は、表面側に配置された透明基板22と、裏面側に配置された基板24との間に、フォトクロミック化合物を含み、フォトクロミック現象を発現するフォトクロミック層23が介在されて構成されている。
【0044】
表面側の透明基板22および裏面側の基板24は、いずれもガラスで構成され、フォトクロミック層23は、例えば上記一般式(1)で示されるフォトクロミック化合物を含む層で構成されている。そして、フォトクロミック層23には紫外線を吸収する紫外線吸収剤が配合されている。
【0045】
本発明では、紫外線吸収剤について、特に限定するものではなく、本発明に係るフォトクロミック化合物の紫外線による劣化を防止できるものであれば、従来公知の各種の紫外線吸収剤を適用することができる。本発明では、たとえば、住友化学、大日本インキ化学、ダウケミカルなどの会社から市販されているベンゾフェノン系紫外線吸収剤(2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン)等を、溶媒組成にうまく溶解することを確かめた上で、前記したようなフォトクロミック層を構成するフォトクロミック溶液またはフォトクロミックを含むポリマーフィルムに配合することができる。
【0046】
このように構成される本発明に係る第2実施形態のフォトクロミック表示素子1は、700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長で所定のエネルギーを持つ光(例えばキセノン光源)に感応してフォトクロミック現象を呈する効果を基本的に有する。つまり、700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長で所定のエネルギーを持つ光(例えばキセノン光源)の照射により可視光領域の着色と消色が可逆的に生じるフォトクロミック表示素子が具現化される。
また、紫外線吸収剤によって、紫外線による前記フォトクロミック層又は組成物の劣化を防止することができる。
さらに、紫外線吸収剤によって、前記フォトクロミック層又は組成物が紫外域の光に感応してフォトクロミック現象を呈する場合であっても、紫外域の光に感応してフォトクロミック現象を呈することを回避することができる。
このように構成される本発明に係る第2実施形態のフォトクロミック表示素子は、たとえば、各種表示素子等に好適である。
【0047】
なお、上記第2実施形態では、前記裏面側に配置された基板24の表面(フォトクロミック層側の面、又はそれとは反対側の面)に光反射層を備えて構成することもできる。
このように構成すれば、前記フォトクロミック表示素子機能を有する鏡が具現化される。
例えば、図3(第3実施形態)に示すように、フォトクロミック表示素子3は、表面側に配置された透明基板32と、裏面側に配置された基板34の表面側に設けられた光反射膜35との間に、フォトクロミック化合物を含み、フォトクロミック現象を発現するフォトクロミック層33が介在されて構成することができる。なお、フォトクロミック層33には紫外線を吸収する紫外線吸収剤が配合されている。この構成は、自動車用防眩ミラーとして好適である。
【0048】
また、上記第2実施形態では、前記裏面側に配置された基板24を、光反射基板で構成することもできる。
このように構成しても、前記フォトクロミック表示素子機能を有する鏡が具現化される。
例えば、図4(第4実施形態)に示すように、フォトクロミック表示素子4は、表面側に配置された透明基板42と、裏面側に配置された光反射基板45の間に、フォトクロミック化合物を含み、フォトクロミック現象を発現するフォトクロミック層43が介在されて構成することができる。なお、フォトクロミック層43には紫外線を吸収する紫外線吸収剤が配合されている。この構成も、自動車用防眩ミラーとして好適である。
【0049】
本発明では、裏面側に配置された光反射基板について、特に限定するものではなく、本発明の効果を奏することが可能な光反射特性を有するものであれば適用することができる。本発明では、たとえば、従来公知の各種の光反射物質(たとえば、Al,Cr,Ni,Ag,Rhなど)の層を表面に形成した基板や、前記光反射物質からなる基板、あるいは所要の光沢度を有するアルミニウム合金板、ステンレス鋼板などを使用することができる。
【0050】
【実施例】
(実施例2)
以下、本発明に係るフォトクロミック化合物およびこのフォトクロミック化合物を用いたフォトクロミック素子について具体的に説明する。
下記一般式(1)で示される4,4′−ビピリジン誘導体を以下に示す方法で合成した。
【0051】
【化7】
Figure 2004315728
【0052】
図5(1)に示す化合物[3,5−ジベンジロキシベンジルブロミド(3,5−Dibenzyloxybenzyl Bromide)、別名:3,5−ビス(ベンジロキシ)ベンジルブロミド(3,5−Bis(benzyloxy)benzyl Bromide)]を含む乾燥アセトニトリル溶液に、図5(2)に示す化合物[4,4′−ビピリジン(4,4′−Bipyridine)、別名:4,4′−ビピリジル(4,4′−Bipyridyl)]を含む乾燥アセトニトリル溶液を、還流しながら数十分かけて滴下し、その後数日間還流した。反応終了後溶液を室温まで冷やし、黄色の析出物を得た。これをアセトニトリル、エーテルで洗浄し、メタノール中で再結晶させて、上記一般式(1)で示される4,4′−ビピリジン誘導体を得た。
この4,4′−ビピリジン誘導体を12mg、および紫外線吸収剤であるポリビニルピロリドンを50mg、それぞれ秤量して、DMF(ジメチルフォルムアルデヒド)0.5mLに溶解させて4,4′−ビピリジン誘導体のDMF溶液を調製した。
【0053】
つぎに、この4,4′−ビピリジン誘導体のDMF溶液をソーダライムガラス基板に塗布し、60℃、減圧下で乾燥させて、厚さ約0.1mmのフィルムを得た。そして、このフィルムを紫外線遮断フィルム(UVカットフィルム)(アキレス(株)社製:アキレスビニラス(商品名))で挟み、図6に示すような分光特性を有するキセノンランプの光を照射して吸光度の分布を照射前後で測定したところ、この4,4′−ビピリジン誘導体を含むフィルムの吸光度は、図7に示すように変化した。
【0054】
図6に示すように、このキセノンランプは、700nm以上の波長域でしかも赤外域で、約830nmに発光スペクトルのピーク(キセノンの輝線スペクトル)を有している。
また、図7に示すように、この4,4′−ビピリジン誘導体を含むフィルムは、このようなキセノンランプの光照射を行うと、約610nmを中心として吸光度が瞬時に増大していることがわかる。また、キセノンランプの光照射を中止した後の経過時間が5分、20分、30分、90分と、増えるにつれ、約610nmを中心とする吸光度が次第に減少して元に戻ることがわかる。
このように、4,4′−ビピリジン誘導体は、830nmの赤外線を含む光に感応し、可視光領域の略610nmを中心とする吸光度が増大して青色を呈し、また、前記赤外線を含む光の照射を中止する(あるいは暗所に置く)と無色を呈するので、青色の着色状態と無色の消色状態とが可逆的に生じるフォトクロミック現象が発現することが確認された。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、可視域の光に対してはフォトクロミック性を示さず、700nm以上の波長域(特に赤外域)のある波長で可視域に吸収を示すフォトクロミック材料及びこの現象を用いた機能性素子を提供することができる。つまり、本発明のフォトクロミック材料及びフォトクロミック現象では、700nm以上の波長域(特に赤外域)のある特定波長に感応してフォトクロミック性を示すので、フォトクロミック性の発現に紫外域の光を必要としない。
また、かかるフォトクロミック材料又は現象を用い、かつ、700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長におけるエネルギー強度が、前記フォトクロミック化合物が感応し得るエネルギー強度を有する光源を用いることにより、700nm以上の波長域又は赤外域の光に感応し得るフォトクロミック表示素子などの機能性素子を提供することができる。
また、かかるフォトクロミック化合物又は組成物を用い、センサーや制御回路無しで、ミラー単品で防眩作用を実現できる防眩ミラーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態のフォトクロミック表示素子の構成を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明に係る第2実施形態のフォトクロミック表示素子の構成を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明に係る第3実施形態のフォトクロミック表示素子の構成を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明に係る第4実施形態のフォトクロミック表示素子の構成を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明に係るフォトクロミック化合物の合成方法を説明するための図である。
【図6】本発明に係るフォトクロミック化合物に照射した光の分光特性を示すグラフである。
【図7】本発明に係るフォトクロミック化合物に図5に示す分光特性を有する光を照射したときの吸光度変化を示すグラフである。
【図8】従来のエレクトロクロミック材料を用いた自動車用ミラーである自動車用可変反射率ミラーの構成を模式的に示す平面図である。
【符号の説明】
1 本発明に係る第1実施形態のフォトクロミック表示素子
2 本発明に係る第2実施形態のフォトクロミック表示素子
3 本発明に係る第3実施形態のフォトクロミック表示素子
4 本発明に係る第4実施形態のフォトクロミック表示素子
12 紫外線遮断部材を含む透明基板
22、32、42、 表面側に配置された透明基板
13、 フォトクロミック層
23、33、43 紫外線吸収剤を含むフォトクロミック層
14、24、34、 裏面側に配置された基板
35 光反射層
45 光反射基板

Claims (12)

  1. 700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長に感応し、可視域で吸収を示すことを特徴とするフォトクロミック化合物。
  2. 下記一般式(1)で示される4,4′−ビピリジン誘導体から構成された請求項1記載のフォトクロミック化合物。
    Figure 2004315728
  3. 下記一般式(2)で示される4,4′−ビピリジン誘導体から構成された請求項1記載のフォトクロミック化合物。
    Figure 2004315728
    [上記式(2)中、R,R,R,Rはそれぞれ縮合環系芳香族炭化水素又はその誘導体で、これらは同一であっても異なっていても良い。]
  4. 下記一般式(3)で示される4,4′−ビピリジン誘導体から構成された請求項1記載のフォトクロミック化合物。
    Figure 2004315728
    [上記式(3)中、R11,R12はそれぞれ炭素数1〜10のアルキル基又はその誘導体で、これらは同一であっても異なっていても良い。XはCl,Br,I,BF ,PF ,AsF ,ClO 及びNO から選択される。]
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトクロミック化合物が、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、γ−ブチルラクトン、ブタノールの中から選択された1種の溶媒またはこれらを混合させた溶媒に溶解された溶液で構成されたフォトクロミック組成物。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトクロミック化合物が分散されたフィルムで構成されたフォトクロミックフィルム。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトクロミック化合物と、紫外線を吸収する紫外線吸収剤と、を少なくとも含むことを特徴とするフォトクロミック組成物。
  8. 700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長に感応し、可視域で吸収を示すフォトクロミック化合物を用い、
    前記700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長におけるエネルギー強度が、前記フォトクロミック化合物が感応し得るエネルギー強度を有する光源を用い、
    700nm以上の波長域又は赤外域の特定波長に感応し、可視域で吸収を示すフォトクロミック現象を利用することを特徴とする機能性素子。
  9. 前記機能性素子へ入射する入射光における紫外線を遮断する紫外線遮断部材を備えることを特徴とする請求項8に記載の機能性素子。
  10. 前記フォトクロミック化合物を含むフォトクロミック層が、紫外線を吸収する紫外線吸収剤を少なくとも含むことを特徴とする請求項8に記載の機能性素子。
  11. 前記機能性素子が、フォトクロミック表示素子であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の機能性素子。
  12. 前記機能性素子が、防眩ミラーであることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の機能性素子。
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