JP2004315444A - METHOD FOR PRODUCING alpha,alpha-DIFLUOROACETIC ACID ESTERS - Google Patents

METHOD FOR PRODUCING alpha,alpha-DIFLUOROACETIC ACID ESTERS Download PDF

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JP2004315444A JP2003112261A JP2003112261A JP2004315444A JP 2004315444 A JP2004315444 A JP 2004315444A JP 2003112261 A JP2003112261 A JP 2003112261A JP 2003112261 A JP2003112261 A JP 2003112261A JP 2004315444 A JP2004315444 A JP 2004315444A
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Japanese (ja)
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Takanori Fukumura
考記 福村
Hidetoshi Hayashi
秀俊 林
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a new method for producing α, α-difluoroacetic acid esters. <P>SOLUTION: The method for producing the compound represented by formula (3) (wherein R5 is a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group or aralkyl group or substituted or unsubstituted heteroaromatic group; R6 is a substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group or aralkyl group) comprises reacting a compound represented by general formula (1) (wherein R1, R2, R3 and R4 are each a 1-6C alkyl group or an aryl group and they may be different or the same; R1 and R3 may form a five-membered ring or siz-membered ring together with nitrogen atoms to which R1 and R3 are each bonded or R1 and R2 or R3 and R4 each may form a ring together with nitrogen atoms to which they are each bonded) with a compound represented by general formula (2) (R5 and R6 are each the same as described above). <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、α,α−ジフルオロ酢酸エステル類の製造方法に関する。α,α−ジフルオロ酢酸エステル類は、医薬製造中間体として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
フッ素化合物を利用した新製品の開発は、機能材料や生理活性物質をはじめ様々な分野で行われており、これに合わせて近年各種のフッ素含有化合物及びフッ素化剤が開発されつつある。それらの中でα,α−ジフルオロ酢酸エステル類、特にアリール−およびピリジル−α,α−ジフルオロ酢酸エステル類は、医薬品製造の重要中間体として最近多くの利用例が報告されている。
【0003】
例えば特許文献1および特許文献2にはthrombin inhibitorとして有用な化合物が開示されているが、それらの合成中間体としてエチル 2’−ピリジルジフルオロアセテートの合成および使用例が記載されている。また特許文献3および特許文献4には、neurotropic agentsとして有用な化合物が開示されているが、それらの合成原料として3,4,5−トリメトキシフェニル−α,α−ジフルオロ酢酸およびそのp−(メチルチオ)フェニルエステル体の合成および使用例が記載されている。同様に特許文献5および特許文献6には、アルツハイマー疾患に有用な化合物が開示されているが、それらの合成原料としてエチル 3,5−ジフルオロフェニル−α,α−ジフルオロアセテート酸の合成および使用例が記載されている。
【0004】
上述のアリール−およびピリジル‐α,α−ジフルオロ酢酸エステル類は、対応するアリール−およびピリジル‐α−オキソ酢酸エステル類のカルボニル基のフッ素化反応により合成されている。
【0005】
ここで、フッ素化剤としては、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(以下、DASTと略記する。)が使用されている。DASTは水酸基、カルボキシル基、カルボニル基等の酸素含有官能基のフッ素化剤として有用な化合物である(特許文献7)。しかし、DASTの製造方法は−78℃から−60℃という低温で、危険性の高い四フッ化硫黄とジエチルアミノトリメチルシランを反応させて製造しており、特殊な製造設備が必要である。また、安全性においては、DASTの製造と使用において爆発があったという報告がある(非特許文献1)。したがって、工業的に容易に使用可能なフッ素化剤であるとは言い難い化合物である。
【0006】
このように、α−オキソ酢酸エステル類のカルボニル基をフッ素化してα,α−ジフルオロ酢酸エステル類に変換する方法としては、いまだに工業的に容易に実施可能な方法の開発が十分になされていない状況である。
【0007】
【特許文献1】
国際公開第02/0264140号パンフレット
【特許文献2】
国際公開第02/0257225号パンフレット
【特許文献3】
米国特許第6,228,872号明細書
【特許文献4】
米国特許第6,096,762号明細書
【特許文献5】
米国特許第6,211,235号明細書
【特許文献6】
米国特許第6,207,710号明細書
【特許文献7】
米国特許第3,976,691号明細書
【非特許文献1】
ジャーナル・オブ・フロリン・ケミストリー,J.Fluorine Chem.,42 137(1989)
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、工業的に容易に使用可能なフッ素化剤について鋭意検討を行った結果、一般式(1)
【0009】
【化7】

Figure 2004315444
【0010】
(式中、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、式中R1とR3はそれぞれが結合する窒素原子とともに5員環もしくは6員環を形成していてもよく、R1、R2又はR3、R4が結合する窒素原子とともに環を形成していてもよい。)で表される化合物が、水酸基、カルボキシル基、ホルミル基またはカルボニル基等の酸素含有官能基の選択的な新規フッ素化剤として優れていること、さらにフッ素化反応における使用が何ら特殊な装置や技術を必要とすることなく極めて安全かつ容易に行えること、一般式(1)で表される化合物は、フッ素化反応後には一般式(1)で表わされる化合物の前駆体を原料として回収、再利用できるために経済的に有利であることを報告した(特開2000−38370号公報)。
【0011】
この度、本発明者らは一般式(1)で表される化合物がα−オキソ酢酸エステル類のフッ素化反応に用いることが可能であること、さらに該フッ素化反応を無水フッ化水素および/または有機塩基のフッ化水素塩の存在下で行うと反応速度が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明は、
1) 一般式(1)
【0013】
【化8】
Figure 2004315444
【0014】
(式中、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、式中R1とR3はそれぞれが結合する窒素原子とともに5員環もしくは6員環を形成していてもよく、R1、R2又はR3、R4が結合する窒素原子とともに環を形成していてもよい。)で表される化合物と一般式(2)
【0015】
【化9】
Figure 2004315444
【0016】
(式中R5は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基、置換あるいは無置換のヘテロ芳香族基を示し、R6は置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。)で表される化合物を反応させることを特徴とする、一般式(3)で表される化合物の製造方法、
【0017】
【化10】
Figure 2004315444
【0018】
2) 一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(4)
【0019】
【化11】
Figure 2004315444
【0020】
(式中XはCR7基またはN原子を表し、R7からR11はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、アリールオキシ基を示し、R7ないしR11から任意に選択される二つの基が結合して環を形成していてもよい。R12は置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。)で表される化合物であり、一般式(3)で表される化合物が、下記一般式(5)
【0021】
【化12】
Figure 2004315444
【0022】
で表される化合物である前記1)記載の製造方法、
3) 無水フッ化水素および/または有機塩基のフッ化水素塩の存在下に行うことを特徴とする前記1)および2)のいずれか1項に記載の製造方法、
4) 一般式(1)で表される化合物が、式(6)
【0023】
【化13】
Figure 2004315444
【0024】
で表される2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジンである前記1)、2)および3)のいずれか1項に記載の製造方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】
一般式(1)において、R1〜R4はアルキル基又はアリール基であり、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基であり、アルキル基は直鎖状又は分岐状であってもよい。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、フェニル基等が挙げられ、同一でも異なっていてもよい。
【0026】
また、R1とR3はそれぞれが結合する窒素原子とともにヘテロ5員環又は6員環を構成していてもよい。このようなヘテロ環としては、イミダゾリジン環、ピリミジン環等が挙げられる。
【0027】
更には、R1とR2、およびR3とR4は、それぞれが結合する窒素原子とともに炭素数3〜5のヘテロ環を構成していてもよい。このようなヘテロ環の例としては、ピロリジン環、ピペリジン環等が挙げられる。
【0028】
一般式(1)で表される化合物の具体例としては、ビス−ジメチルアミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジエチルアミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(n−プロピル)アミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジイソプロピルアミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(n−ブチル)アミノ−ジフルオロメタン、ビス−ジ(n−ヘキシル)アミノ−ジフルオロメタン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジエチルイミダゾリジン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジ(n−プロピル)イミダゾリジン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジイソプロピルイミダゾリジン、2,2−ジフルオロ−1,3−ジ(n−ブチル)イミダゾリジン、N,N−ジメチル−N’,N’−メチル,フェニル−1,1−ジフルオロメタンジアミン、ビス(1−ピペリジル)ジフルオロメタン等が挙げられる。2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン(以下、DFIと略記する。)は特に好ましい。
【0029】
一般式(1)で表される化合物は、特開2000−38370号公報に記載された方法に従い、一般式(7)
【0030】
【化14】
Figure 2004315444
【0031】
(式中、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、式中R1とR3はそれぞれが結合する窒素原子とともに5員環もしくは6員環を形成していてもよく、R1、R2又はR3、R4が結合する窒素原子とともに環を形成していてもよい。)で表されるテトラアルキルクロロホルムアミジニウムクロリドとフッ素のアルカリ金属塩を溶媒中でハロゲン交換反応させることにより、安全かつ容易に得ることができる。
【0032】
ハロゲン交換反応に用いるフッ素のアルカリ金属塩としては、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、フッ化ルビジウム等が使用可能である。好ましくは経済的、反応効率的にも有利なフッ素化反応用スプレードライフッ化カリウムがよい。
【0033】
使用するフッ素のアルカリ金属塩の使用量は、反応基質により左右されるが、一般式(7)で表される化合物に対して、好ましくは2.5当量以上、更に好ましくは3〜4当量である。2.5当量未満では、ハロゲン交換反応の進行が不十分で、反応成績があまり大きく向上しない場合がある。
【0034】
ハロゲン交換反応の反応温度は、反応基質により左右されるが、反応速度と生成物の安定性の面から、通常50〜100℃、好ましくは70〜90℃の範囲である。反応時間は通常5〜15時間、好ましくは6〜10時間である。
【0035】
一般式(7)で表される化合物は、一般式(8)
【0036】
【化15】
Figure 2004315444
【0037】
(式中、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、式中R1とR3は結合して5員環もしくは6員環を構成していてもよく、R1、R2又はR3、R4が結合して環を構成していてもよい。)で表される化合物に、ホスゲン、トリクロロメチルクロロホルメート、オキザリルクロリド、三塩化リン、五塩化リン、オキシ塩素化リン等の塩素化剤を反応させることにより容易に得ることができる。このうち、ホスゲンは多量に安価にウレタン業界で使用されており、経済的にも有利である。
【0038】
例えば、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリドの製造は、特開昭59−25375号公報に記載されている方法で容易に製造することができる。
【0039】
一般式(2)および一般式(3)において、R5は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基、置換あるいは無置換のヘテロ芳香族基を示し、R6は置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。
【0040】
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、例えば、メチル 2‐オキソアセテート、エチル ピルベート、エチル 2−シクロへキシル−2−オキソアセテート等が例示されるが、特に好ましくは一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
【0041】
一般式(3)で表される化合物の具体例としては、例えば、メチル 2,2−ジフルオロアセテート、エチル 2,2−ジフルオロプロピオネート、エチル 2,2,2−シクロへキシルジフルオロアセテート等が例示されるが、特に好ましくは一般式(5)で表される化合物が挙げられる。
【0042】
一般式(4)および一般式(5)において、XはCR7基またはN原子を表し、R7からR11はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、アリールオキシ基を示し、R7からR11の内でいずれか二つが結合して環を構成していてもよい。R12は置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。
【0043】
一般式(4)で表される化合物の具体例としては、例えば、メチル フェニル‐α‐オキソアセテート、エチル フェニル‐α‐オキソアセテート、4−メチルチオフェニル 3,4,5―トリメトキシフェニル‐α‐オキソアセテート、エチル 3,5−ジフルオロフェニル‐α‐オキソアセテート、エチル 4−クロロフェニル‐α‐オキソアセテート、エチル 4−シアノフェニル‐α‐オキソアセテート等のアリール‐α‐オキソ酢酸エステル類、エチル 2−ピリジニル‐α‐オキソアセテート、エチル 2−(5−ニトロピリジニル)‐α‐オキソアセテート等のピリジル‐α‐オキソ酢酸エステル類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0044】
一般式(5)で表される化合物の具体例としては、例えば、メチル フェニル‐α,α−ジフルオロアセテート、エチル フェニル‐α,α−ジフルオロアセテート、4−メチルチオフェニル 3,4,5―トリメトキシフェニル‐α,α−ジフルオロアセテート、エチル 3,5−ジフルオロフェニル‐α,α−ジフルオロアセテート、エチル 4−クロロフェニル‐α,α−ジフルオロアセテート、エチル 4−シアノフェニル‐α,α−ジフルオロアセテート等のアリール‐α,α−ジフルオロ酢酸エステル類、エチル 2−ピリジニル‐α,α−ジフルオロアセテート、エチル 2−(5−ニトロピリジニル)‐α,α−ジフルオロアセテート等のピリジル‐α,α−ジフルオロ酢酸エステル類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0045】
一般式(2)で表わされる化合物に対する一般式(1)で表される化合物の使用量は化学量論量以上、好ましくは1〜10倍であるが、更に好ましくは1.2〜4.0倍である。
【0046】
一般式(2)で表わされる化合物と一般式(1)で表される化合物との反応には必要に応じて有機溶媒を使用することができる。有機溶媒としては、一般式(1)で表される化合物と反応しない有機溶媒であれば特に制限はなく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトニトリル、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の溶媒が挙げられる。
【0047】
反応温度は、原料の種類、溶媒の種類、その他の条件により必ずしも一定しないが、反応速度、一般式(1)で表される化合物の安定性を考慮して、一般には0〜120℃、好ましくは50〜100℃である。
【0048】
一般式(2)で表わされる化合物と一般式(1)で表される化合物との反応を、無水フッ化水素および/または有機塩基のフッ化水素塩存在下で行うと、反応速度が向上することが判明した。
【0049】
無水フッ化水素は反応機内にガスまたは液体として導入してもよいが、一般式(1)で表される化合物を反応系内で加水分解することによって発生させることもできる。
【0050】
有機塩基のフッ化水素塩としては、例えば、無水フッ化水素をピリジン、トリエチルアミンなどの有機塩基と反応させて得られる塩が挙げられる。
【0051】
有機塩基のフッ化水素塩は直接反応系内に添加しても、あらかじめ反応系内に有機塩基を存在させておいてから無水フッ化水素を反応機内にガスまたは液体として導入して調製してもよい。
【0052】
一般式(2)で表わされる化合物に対する無水フッ化水素および/または有機塩基のフッ化水素塩の使用量に特に制限はないが、好ましくは無水フッ化水素換算で0.01〜10倍である。更に好ましくは0.1〜5.0倍である。
【0053】
目的物である一般式(3)で表わされる化合物は、蒸留、抽出等の常法により反応混合物から容易に取り出すことができる。
【0054】
また、反応混合物からは、一般式(1)で表わされる化合物を製造するための原料となる一般式(8)で表される化合物を回収し、再利用できるために経済的に有利である。
【0055】
【実施例】
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0056】
製造例1
2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン(DFI)の製造
1Lガラス製フラスコに、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド(以下、CDCと略記する)(99.74g,0.590mol)、スプレードライフッ化カリウム(102.84g,1.770mol)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(以下、DMIと略記する)(329.14g)を装入して窒素雰囲気下80℃で6時間反応を行った。反応後、反応混合物を室温まで冷却し、無機塩を濾別した後、無機塩をDMI約160gで洗浄した。得られた反応液中のDFI濃度は15.1%であった(DFI76.3g,収率95.0%/CDC)。反応液から減圧蒸留によりDFI72.5gを得た(純度99%,蒸留収率95%)。
【0057】
実施例1
メチル フェニル‐α,α ジフルオロアセテートの製造
メチル フェニル‐α−オキソアセテート(2.98g,18.15mmol)、アセトニトリル(7.71g)をガラス製フラスコに装入し、窒素雰囲気下マグネチックスターラーにて攪拌した。これにDFI(3.55g,26.17mmol)を室温で滴下した後、反応混合物を昇温してアセトニトリル還流下で42時間反応させた。ガスクロマトグラフィー分析の結果、メチル フェニル‐α−オキソアセテートの転化率は90%であり、メチル フェニル‐α,α−ジフルオロアセテートの反応収率は85%であった。反応マスを飽和重曹水にて加水分解した後、トルエンにて生成物を抽出した。得られた有機相を水洗後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。トルエンを減圧留去した後、シリカゲルカラム精製にて純度100%のメチル フェニル‐α,α−ジフルオロアセテート2.25gを得た(単離後収率67%、無色透明オイル、H−NMR(CDCl)δ3.85(s,3H),7.42−7.62(m,5H)。
【0058】
実施例2
エチル 2−ピリジニル‐α,α ジフルオロアセテートの製造
エチル 2−ピリジニル‐α−オキソアセテート(0.50g,2.79mmol)、アセトニトリル(3.85g)をガラス製フラスコに装入し、窒素雰囲気下マグネチックスターラーにて攪拌した。これにDFI(0.76g,5.61mmol)を室温で滴下した後、反応混合物を昇温してアセトニトリル還流下で96時間反応させた。ガスクロマトグラフィー分析の結果、エチル 2−ピリジニル‐α−オキソアセテートの転化率は67%であり、エチル 2−ピリジニル‐α,α−ジフルオロアセテートの反応収率は50%であった。反応マスを飽和重曹水にて加水分解した後、酢酸エチルにて生成物を抽出した。得られた有機相を水洗後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。酢酸エチルを減圧留去した後、シリカゲルカラム精製にて純度100%の2−ピリジニル‐α,α−ジフルオロアセテート0.20gを得た(単離後収率35%、黄色オイル、H−NMR(CDCl)δ1.26(t,3H),4.27−4.35(q,2H),7.33−7.37(m,1H),7.65−7.68(m,1H),7.76−7.82(m,1H),8.57−8.59(m,1H)。
【0059】
実施例3
エチル 2−ピリジニル‐α,α ジフルオロアセテートの製造(トリエチルアミン‐3HF添加)
エチル 2−ピリジニル‐α−オキソアセテート(0.53g,2.96mmol)、アセトニトリル(3.86g)をガラス製フラスコに装入し、窒素雰囲気下マグネチックスターラーにて攪拌した。これにトリエチルアミン‐3HF(0.38g,2.36mmol)、次いでDFI(0.84g,6.19mmol)を室温にて添加した後、反応混合物を昇温してアセトニトリル還流下で75時間反応させた。ガスクロマトグラフィー分析の結果、エチル 2−ピリジニル‐α−オキソアセテートの転化率は84%であり、エチル 2−ピリジニル‐α,α−ジフルオロアセテートの反応収率は67%であった。
【0060】
【発明の効果】
特殊な設備も必要とせず、安全で取り扱いが容易なフッ素化剤を使用して経済的にα,α−ジフルオロ酢酸エステル類を製造できる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing α, α-difluoroacetic esters. α, α-Difluoroacetic acid esters are compounds useful as intermediates for producing pharmaceuticals.
[0002]
Problems to be solved by the prior art and the invention
Development of new products using fluorine compounds has been carried out in various fields such as functional materials and physiologically active substances, and various fluorine-containing compounds and fluorinating agents have been developed in recent years. Among them, α, α-difluoroacetates, particularly aryl- and pyridyl-α, α-difluoroacetates, have recently been reported in many applications as important intermediates in the production of pharmaceuticals.
[0003]
For example, Patent Documents 1 and 2 disclose compounds useful as thrombin inhibitors, and describe examples of synthesis and use of ethyl 2′-pyridyldifluoroacetate as a synthetic intermediate thereof. Further, Patent Documents 3 and 4 disclose compounds useful as neurotropic agents, and 3,4,5-trimethoxyphenyl-α, α-difluoroacetic acid and its p- ( The synthesis and use examples of methylthio) phenyl esters are described. Similarly, Patent Documents 5 and 6 disclose compounds useful for Alzheimer's disease, and examples of the synthesis and use of ethyl 3,5-difluorophenyl-α, α-difluoroacetate as a raw material for their synthesis Is described.
[0004]
The above-mentioned aryl- and pyridyl-α, α-difluoroacetic esters are synthesized by fluorination of the carbonyl group of the corresponding aryl- and pyridyl-α-oxoacetic esters.
[0005]
Here, diethylaminosulfur trifluoride (hereinafter abbreviated as DAST) is used as the fluorinating agent. DAST is a compound useful as a fluorinating agent for oxygen-containing functional groups such as a hydroxyl group, a carboxyl group, and a carbonyl group (Patent Document 7). However, DAST is produced at a low temperature of −78 ° C. to −60 ° C. by reacting highly dangerous sulfur tetrafluoride with diethylaminotrimethylsilane, and requires special production equipment. Further, regarding safety, there is a report that an explosion occurred during the production and use of DAST (Non-Patent Document 1). Therefore, it is hard to say that it is a fluorinating agent that can be easily used industrially.
[0006]
As described above, as a method of fluorinating the carbonyl group of α-oxoacetic acid esters to convert them to α, α-difluoroacetic acid esters, a method that can be easily carried out industrially has not yet been sufficiently developed. The situation.
[0007]
[Patent Document 1]
WO 02/0264140 pamphlet [Patent Document 2]
WO 02/0257225 pamphlet [Patent Document 3]
US Patent No. 6,228,872 [Patent Document 4]
US Pat. No. 6,096,762 [Patent Document 5]
US Patent No. 6,211,235 [Patent Document 6]
US Patent No. 6,207,710 [Patent Document 7]
US Patent No. 3,976,691 [Non-Patent Document 1]
Journal of Florin Chemistry, J.M. Fluorine Chem. , 42 137 (1989).
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies on a fluorinating agent that can be easily used industrially, and as a result, the general formula (1)
[0009]
Embedded image
Figure 2004315444
[0010]
(In the formula, R1, R2, R3, and R4 each represent an alkyl group or an aryl group having 1 to 6 carbon atoms, which may be the same or different. In the formula, R1 and R3 represent 5 and a nitrogen atom to which each is bonded. May form a ring together with the nitrogen atom to which R1, R2 or R3, R4 binds), a hydroxyl group, a carboxyl group, formyl Excellent as a selective new fluorinating agent for oxygen-containing functional groups such as a carbonyl group or a carbonyl group, and can be used extremely safely and easily in fluorination reactions without requiring any special equipment or technology. The compound represented by the general formula (1) is economically advantageous since the precursor of the compound represented by the general formula (1) can be recovered and reused as a raw material after the fluorination reaction. The reported (JP 2000-38370).
[0011]
The present inventors have found that the compound represented by the general formula (1) can be used for a fluorination reaction of α-oxoacetic acid esters, and furthermore, the fluorination reaction is performed with anhydrous hydrogen fluoride and / or The present inventors have found that the reaction rate is improved when the reaction is performed in the presence of a hydrogen fluoride salt of an organic base, and have completed the present invention.
[0012]
That is, the present invention
1) General formula (1)
[0013]
Embedded image
Figure 2004315444
[0014]
(In the formula, R1, R2, R3, and R4 each represent an alkyl group or an aryl group having 1 to 6 carbon atoms, which may be the same or different. In the formula, R1 and R3 represent 5 and a nitrogen atom to which each is bonded. And a compound represented by the general formula (2) with a nitrogen atom to which R1, R2 or R3, R4 is bonded.
[0015]
Embedded image
Figure 2004315444
[0016]
(Wherein R5 represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, an aryl group or an aralkyl group, a substituted or unsubstituted heteroaromatic group, and R6 represents a substituted or unsubstituted alkyl group, an aryl group or an aralkyl group. A method for producing a compound represented by the general formula (3),
[0017]
Embedded image
Figure 2004315444
[0018]
2) The compound represented by the general formula (2) is represented by the following general formula (4)
[0019]
Embedded image
Figure 2004315444
[0020]
(Wherein X represents a CR7 group or an N atom, and R7 to R11 each independently represent a hydrogen atom, a halogen atom, a nitro group, a cyano group, a substituted or unsubstituted alkyl group, an aryl group or an aralkyl group, a substituted or unsubstituted group. And two groups arbitrarily selected from R7 to R11 may combine to form a ring, wherein R12 is a substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group or aralkyl group. The compound represented by the general formula (3) is represented by the following general formula (5)
[0021]
Embedded image
Figure 2004315444
[0022]
The production method according to the above 1), which is a compound represented by the formula:
3) The production method according to any one of 1) and 2), wherein the production is performed in the presence of anhydrous hydrogen fluoride and / or a hydrogen fluoride salt of an organic base.
4) The compound represented by the general formula (1) is a compound represented by the formula (6)
[0023]
Embedded image
Figure 2004315444
[0024]
The production method according to any one of the above 1), 2) and 3), which is 2,2-difluoro-1,3-dimethylimidazolidin represented by the following formula:
[0025]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the general formula (1), R1 to R4 are an alkyl group or an aryl group, preferably an alkyl group or an aryl group having 1 to 6 carbon atoms, and the alkyl group may be linear or branched. For example, a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, an n-butyl group, an n-hexyl group, a phenyl group and the like may be mentioned, which may be the same or different.
[0026]
Further, R1 and R3 may form a hetero 5-membered ring or a 6-membered ring together with the nitrogen atom to which each is bonded. Examples of such a hetero ring include an imidazolidine ring and a pyrimidine ring.
[0027]
Further, R1 and R2, and R3 and R4, together with the nitrogen atom to which they are bonded, may form a heterocyclic ring having 3 to 5 carbon atoms. Examples of such a hetero ring include a pyrrolidine ring and a piperidine ring.
[0028]
Specific examples of the compound represented by the general formula (1) include bis-dimethylamino-difluoromethane, bis-diethylamino-difluoromethane, bis-di (n-propyl) amino-difluoromethane, and bis-diisopropylamino-difluoro. Methane, bis-di (n-butyl) amino-difluoromethane, bis-di (n-hexyl) amino-difluoromethane, 2,2-difluoro-1,3-dimethylimidazolidine, 2,2-difluoro-1, 3-diethyl imidazolidine, 2,2-difluoro-1,3-di (n-propyl) imidazolidine, 2,2-difluoro-1,3-diisopropyl imidazolidine, 2,2-difluoro-1,3-di (N-butyl) imidazolidine, N, N-dimethyl-N ′, N′-methyl, phenyl-1,1-difluoro Methane, bis (1-piperidyl) difluoromethane, and the like. 2,2-Difluoro-1,3-dimethylimidazolidine (hereinafter abbreviated as DFI) is particularly preferred.
[0029]
The compound represented by the general formula (1) can be produced by a method described in JP-A-2000-38370 according to the general formula (7).
[0030]
Embedded image
Figure 2004315444
[0031]
(In the formula, R1, R2, R3, and R4 each represent an alkyl group or an aryl group having 1 to 6 carbon atoms, which may be the same or different. In the formula, R1 and R3 represent 5 and a nitrogen atom to which each is bonded. And may form a ring together with the nitrogen atom to which R1 and R2 or R3 and R4 are bonded.) Can be safely and easily obtained by subjecting an alkali metal salt of the above to a halogen exchange reaction in a solvent.
[0032]
As the alkali metal salt of fluorine used in the halogen exchange reaction, sodium fluoride, potassium fluoride, cesium fluoride, rubidium fluoride and the like can be used. Preferably, spray-dried potassium fluoride for a fluorination reaction, which is advantageous in terms of economy and reaction efficiency, is preferred.
[0033]
The amount of the alkali metal salt of fluorine used depends on the reaction substrate, but is preferably at least 2.5 equivalents, more preferably 3 to 4 equivalents, based on the compound represented by the general formula (7). is there. If the amount is less than 2.5 equivalents, the progress of the halogen exchange reaction is insufficient, and the reaction result may not be significantly improved.
[0034]
The reaction temperature of the halogen exchange reaction depends on the reaction substrate, but is usually in the range of 50 to 100 ° C, preferably 70 to 90 ° C, in view of the reaction rate and the stability of the product. The reaction time is generally 5 to 15 hours, preferably 6 to 10 hours.
[0035]
The compound represented by the general formula (7) is represented by the general formula (8)
[0036]
Embedded image
Figure 2004315444
[0037]
(In the formula, R1, R2, R3, and R4 represent an alkyl group or an aryl group having 1 to 6 carbon atoms, which may be the same or different. In the formula, R1 and R3 are bonded to form a 5-membered ring or 6-membered ring. May form a ring by combining R1, R2 or R3, R4.), Phosgene, trichloromethylchloroformate, oxalyl chloride, It can be easily obtained by reacting a chlorinating agent such as phosphorus trichloride, phosphorus pentachloride, phosphorus oxychloride and the like. Of these, phosgene is used in the urethane industry in large quantities at low cost and is economically advantageous.
[0038]
For example, 2-chloro-1,3-dimethylimidazolinium chloride can be easily produced by the method described in JP-A-59-25375.
[0039]
In the general formulas (2) and (3), R5 represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, an aryl group or an aralkyl group, a substituted or unsubstituted heteroaromatic group, and R6 represents a substituted or unsubstituted group. Represents an alkyl group, an aryl group or an aralkyl group.
[0040]
Specific examples of the compound represented by the general formula (2) include, for example, methyl 2-oxoacetate, ethyl pyruvate, ethyl 2-cyclohexyl-2-oxoacetate, and the like. The compound represented by (4) is mentioned.
[0041]
Specific examples of the compound represented by the general formula (3) include, for example, methyl 2,2-difluoroacetate, ethyl 2,2-difluoropropionate, and ethyl 2,2,2-cyclohexyldifluoroacetate. Examples include, but particularly preferably, compounds represented by the general formula (5).
[0042]
In the general formulas (4) and (5), X represents a CR7 group or an N atom, and R7 to R11 each independently represent a hydrogen atom, a halogen atom, a nitro group, a cyano group, a substituted or unsubstituted alkyl group, It represents an aryl group or an aralkyl group, a substituted or unsubstituted alkoxy group, or an aryloxy group, and any two of R7 to R11 may combine to form a ring. R12 represents a substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group or aralkyl group.
[0043]
Specific examples of the compound represented by the general formula (4) include, for example, methyl phenyl-α-oxoacetate, ethyl phenyl-α-oxoacetate, 4-methylthiophenyl 3,4,5-trimethoxyphenyl-α- Aryl-α-oxoacetic acid esters such as oxoacetate, ethyl 3,5-difluorophenyl-α-oxoacetate, ethyl 4-chlorophenyl-α-oxoacetate, ethyl 4-cyanophenyl-α-oxoacetate, ethyl 2- Examples include, but are not limited to, pyridyl-α-oxoacetates, such as pyridinyl-α-oxoacetate, ethyl 2- (5-nitropyridinyl) -α-oxoacetate.
[0044]
Specific examples of the compound represented by the general formula (5) include, for example, methyl phenyl-α, α-difluoroacetate, ethyl phenyl-α, α-difluoroacetate, 4-methylthiophenyl 3,4,5-trimethoxy Such as phenyl-α, α-difluoroacetate, ethyl 3,5-difluorophenyl-α, α-difluoroacetate, ethyl 4-chlorophenyl-α, α-difluoroacetate, ethyl 4-cyanophenyl-α, α-difluoroacetate Pyridyl-α, α-difluoroacetic acid esters such as aryl-α, α-difluoroacetic acid esters, ethyl 2-pyridinyl-α, α-difluoroacetate, ethyl 2- (5-nitropyridinyl) -α, α-difluoroacetate But are not limited to these.
[0045]
The amount of the compound represented by the general formula (1) relative to the compound represented by the general formula (2) is at least a stoichiometric amount, preferably 1 to 10 times, and more preferably 1.2 to 4.0 times. It is twice.
[0046]
For the reaction between the compound represented by the general formula (2) and the compound represented by the general formula (1), an organic solvent can be used as necessary. The organic solvent is not particularly limited as long as it does not react with the compound represented by the general formula (1), and examples thereof include hydrocarbon solvents such as benzene, toluene, xylene, and hexane, dichloromethane, chloroform, and tetrachloride. Examples thereof include halogenated hydrocarbon solvents such as carbon, 1,2-dichloroethane, chlorobenzene, and dichlorobenzene, and solvents such as acetonitrile and 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone.
[0047]
The reaction temperature is not necessarily constant depending on the type of the raw material, the type of the solvent, and other conditions, but is generally 0 to 120 ° C. in consideration of the reaction rate and the stability of the compound represented by the general formula (1). Is 50 to 100 ° C.
[0048]
When the reaction between the compound represented by the general formula (2) and the compound represented by the general formula (1) is performed in the presence of anhydrous hydrogen fluoride and / or a hydrogen fluoride salt of an organic base, the reaction rate is improved. It has been found.
[0049]
The anhydrous hydrogen fluoride may be introduced into the reactor as a gas or a liquid, but can also be generated by hydrolyzing the compound represented by the general formula (1) in the reaction system.
[0050]
Examples of the hydrogen fluoride salt of an organic base include salts obtained by reacting anhydrous hydrogen fluoride with an organic base such as pyridine and triethylamine.
[0051]
The hydrogen fluoride salt of an organic base can be added directly into the reaction system, or prepared by introducing anhydrous hydrogen fluoride as a gas or liquid into the reactor after the organic base is present in the reaction system in advance. Is also good.
[0052]
The amount of anhydrous hydrogen fluoride and / or the hydrogen fluoride of an organic base relative to the compound represented by the general formula (2) is not particularly limited, but is preferably 0.01 to 10 times in terms of anhydrous hydrogen fluoride. . More preferably, it is 0.1 to 5.0 times.
[0053]
The target compound represented by the general formula (3) can be easily removed from the reaction mixture by a conventional method such as distillation or extraction.
[0054]
Further, the compound represented by the general formula (8), which is a raw material for producing the compound represented by the general formula (1), can be recovered from the reaction mixture and reused, which is economically advantageous.
[0055]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples, but the present invention is not limited thereto.
[0056]
Production Example 1
Production of 2,2-difluoro-1,3-dimethylimidazolidine (DFI) In a 1 L glass flask, 2-chloro-1,3-dimethylimidazolinium chloride (hereinafter abbreviated as CDC) (99.74 g, 0.590 mol), spray-dried potassium fluoride (102.84 g, 1.770 mol), 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone (hereinafter abbreviated as DMI) (329.14 g) and nitrogen. The reaction was performed at 80 ° C. for 6 hours in an atmosphere. After the reaction, the reaction mixture was cooled to room temperature, and the inorganic salt was separated by filtration. Then, the inorganic salt was washed with about 160 g of DMI. The DFI concentration in the obtained reaction solution was 15.1% (76.3 g of DFI, yield 95.0% / CDC). 72.5 g of DFI was obtained from the reaction solution by distillation under reduced pressure (purity: 99%, distillation yield: 95%).
[0057]
Example 1
Production of methyl phenyl-α, α - difluoroacetate Methyl phenyl-α-oxoacetate (2.98 g, 18.15 mmol) and acetonitrile (7.71 g) were charged into a glass flask and placed under a nitrogen atmosphere. The mixture was stirred with a magnetic stirrer. After DFI (3.55 g, 26.17 mmol) was added dropwise thereto at room temperature, the reaction mixture was heated and reacted under acetonitrile reflux for 42 hours. As a result of gas chromatography analysis, the conversion of methyl phenyl-α-oxoacetate was 90%, and the reaction yield of methyl phenyl-α, α-difluoroacetate was 85%. After hydrolyzing the reaction mass with saturated aqueous sodium hydrogen carbonate, the product was extracted with toluene. The obtained organic phase was washed with water and dried over magnesium sulfate. After toluene was distilled off under reduced pressure, 2.25 g of methylphenyl-α, α-difluoroacetate having a purity of 100% was obtained by silica gel column purification (67% yield after isolation, colorless transparent oil, 1 H-NMR ( CDCl 3) δ3.85 (s, 3H ), 7.42-7.62 (m, 5H).
[0058]
Example 2
Production of ethyl 2-pyridinyl-α, α - difluoroacetate Ethyl 2-pyridinyl-α-oxoacetate (0.50 g, 2.79 mmol) and acetonitrile (3.85 g) were charged into a glass flask. The mixture was stirred with a magnetic stirrer under a nitrogen atmosphere. After DFI (0.76 g, 5.61 mmol) was added dropwise thereto at room temperature, the reaction mixture was heated and reacted under acetonitrile reflux for 96 hours. As a result of gas chromatography analysis, the conversion of ethyl 2-pyridinyl-α-oxoacetate was 67%, and the reaction yield of ethyl 2-pyridinyl-α, α-difluoroacetate was 50%. After hydrolyzing the reaction mass with saturated aqueous sodium hydrogen carbonate, the product was extracted with ethyl acetate. The obtained organic phase was washed with water and dried over magnesium sulfate. After ethyl acetate was distilled off under reduced pressure, 0.20 g of 100% pure 2-pyridinyl-α, α-difluoroacetate was obtained by silica gel column purification (35% yield after isolation, yellow oil, 1 H-NMR). (CDCl 3) δ1.26 (t, 3H), 4.27-4.35 (q, 2H), 7.33-7.37 (m, 1H), 7.65-7.68 (m, 1H ), 7.76-7.82 (m, 1H), 8.57-8.59 (m, 1H).
[0059]
Example 3
Production of ethyl 2-pyridinyl-α, α - difluoroacetate (triethylamine-3HF added)
Ethyl 2-pyridinyl-α-oxoacetate (0.53 g, 2.96 mmol) and acetonitrile (3.86 g) were charged into a glass flask and stirred with a magnetic stirrer under a nitrogen atmosphere. After triethylamine-3HF (0.38 g, 2.36 mmol) and then DFI (0.84 g, 6.19 mmol) were added thereto at room temperature, the reaction mixture was heated and reacted for 75 hours under acetonitrile reflux. . As a result of gas chromatography analysis, the conversion of ethyl 2-pyridinyl-α-oxoacetate was 84%, and the reaction yield of ethyl 2-pyridinyl-α, α-difluoroacetate was 67%.
[0060]
【The invention's effect】
No special equipment is required, and α, α-difluoroacetic esters can be produced economically using a safe and easy-to-handle fluorinating agent.

Claims (4)

一般式(1)
Figure 2004315444
(式中、R1、R2、R3、R4は炭素数1〜6のアルキル基又はアリール基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、式中R1とR3はそれぞれが結合する窒素原子とともに5員環もしくは6員環を形成していてもよく、R1、R2又はR3、R4が結合する窒素原子とともに環を形成していてもよい。)で表される化合物と一般式(2)
Figure 2004315444
(式中R5は水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基、置換あるいは無置換のヘテロ芳香族基を示し、R6は置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。)で表される化合物を反応させることを特徴とする、一般式(3)で表される化合物の製造方法。
Figure 2004315444
General formula (1)
Figure 2004315444
(In the formula, R1, R2, R3, and R4 each represent an alkyl group or an aryl group having 1 to 6 carbon atoms, which may be the same or different. In the formula, R1 and R3 represent 5 and a nitrogen atom to which each is bonded. And a compound represented by the general formula (2) with a nitrogen atom to which R1, R2 or R3, R4 is bonded.
Figure 2004315444
(Wherein R5 represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, an aryl group or an aralkyl group, a substituted or unsubstituted heteroaromatic group, and R6 represents a substituted or unsubstituted alkyl group, an aryl group or an aralkyl group. A method for producing a compound represented by the general formula (3), characterized by reacting a compound represented by the following formula:
Figure 2004315444
一般式(2)で表される化合物が、下記一般式(4)
Figure 2004315444
(式中XはCR7基またはN原子を表し、R7からR11はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基、置換あるいは無置換のアルコキシ基、アリールオキシ基を示し、R7ないしR11から任意に選択される二つの基が結合して環を形成していてもよい。R12は置換あるいは無置換のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示す。)で表される化合物であり、一般式(3)で表される化合物が、下記一般式(5)
Figure 2004315444
で表される化合物である請求項1記載の製造方法。
The compound represented by the general formula (2) is represented by the following general formula (4)
Figure 2004315444
(Wherein X represents a CR7 group or an N atom, and R7 to R11 each independently represent a hydrogen atom, a halogen atom, a nitro group, a cyano group, a substituted or unsubstituted alkyl group, an aryl group or an aralkyl group, a substituted or unsubstituted group. And two groups arbitrarily selected from R7 to R11 may combine to form a ring, wherein R12 is a substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group or aralkyl group. The compound represented by the general formula (3) is represented by the following general formula (5)
Figure 2004315444
The production method according to claim 1, which is a compound represented by the formula:
無水フッ化水素および/または有機塩基のフッ化水素塩の存在下に行うことを特徴とする請求項1および2のいずれか1項に記載の製造方法。The method according to claim 1, wherein the method is performed in the presence of anhydrous hydrogen fluoride and / or a hydrogen fluoride salt of an organic base. 一般式(1)で表される化合物が、式(6)
Figure 2004315444
で表される2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジンである請求項1、2および3のいずれか1項に記載の製造方法。
The compound represented by the general formula (1) is represented by the formula (6)
Figure 2004315444
The production method according to any one of claims 1, 2, and 3, which is 2,2-difluoro-1,3-dimethylimidazolidine represented by the following formula:
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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