JP2004315092A - ユーザーが再充填可能な真空作動ピストンを備えた液体分配容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】再充填可能な液体分配器において、容器がどの方向であっても液体が分配可能な液体分配容器を提供する。
【解決手段】ネック部分を有し、内壁14及び後方に配置された開口19を有する空所を画定する本体11を有し、取り外し可能な液体分配構造体20が前記ネック部分に液密に配置されている。前記空所内にピストン31が配置されている。ピストン31は、前記空所の内壁に摺動可能に液密に係合するように配置される周縁を有し、液体が分配構造体20から分配されるとき空所内の負圧によって軸線方向に動くことができる。
【選択図】図1
【解決手段】ネック部分を有し、内壁14及び後方に配置された開口19を有する空所を画定する本体11を有し、取り外し可能な液体分配構造体20が前記ネック部分に液密に配置されている。前記空所内にピストン31が配置されている。ピストン31は、前記空所の内壁に摺動可能に液密に係合するように配置される周縁を有し、液体が分配構造体20から分配されるとき空所内の負圧によって軸線方向に動くことができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、一般に、ユーザーが再充填可能な液体分配容器に関し、さらに詳細には、容器がどのような方向であっても液体が分配可能でユーザーが再充填可能な液体分配容器に関する。
ガラスクリーナー等に関連するスプレーボトルのような典型的ユーザー再充填可能液体分配容器は、液体をスプレー機構に送るためにスプレー機構に連結された送り管が容器内の液体に連続して浸かっていることを保証するような方向でなければならない。容器を実質的に空にするために送り管の開放端が容器の底部に接近して配置されている。したがってこのような液体分配容器は、任意の方向で使用することができず、例えば、反転し、送り管の開放端が液体内に浸からない場合、必要なときにスプレー機構に液体を送ることができない。
液体容器の容積を動的に調整することによって液体をどのような方向のスプレー機構にも適宜送ることができることは知られている。これを行うために、従来の方法は、容器内に配置されたバネ補助ピストンを使用している。このような構造において、バネは容器の容積を調整しながら、残った液体に対してピストンが一定の圧力を維持するようにする。しかしながら、このような発明の欠点は、バネが液体に過剰な圧力を加える場合があることである。なぜならば、液体が分配されるとき、ばねはピストンの自然の真空補助動きに依存しないからである。
本発明は、例えば、反転、直立、又は左又は右に傾斜している方向で液体を分配することができるユーザー再充填可能液体分配装置を開示する。容器は、底部開口部を有する空所と、空所に連通するネック部分とを有するほぼ円筒形の形状を有する。動作中、空所に負圧を維持するために液密の態様でネック部分に液体分配機構又は構造体が取り外し可能に配置される。摺動可能なピストンが底部の開口部を通して空所内に配置され、空所に対して軸線方向に動くようにされている。ピストンと空所の内壁との間に液密シールを提供するためにピストンの周縁の周りにエラストマーシールが配置される。
ほぼ中央に配置された開口部がピストン内に配置されていてもよい。開口の直径より小さい直径を有するプルロッドが開口内に受け入れられ、開口内で摺動することができるようになっている。プルロッドと開口との間に液密シールを提供するためにプルロッドの周縁と開口縁との間にエラストマーシールが配置されている。プルロッドは開口を通る第1の端部を有し、第1の端部は、空所の外側から接近可能な第2の端部を引く態様でプルロッドに軸線方向の力が加えられるとき、第1の端部が開口を通って抜けることを防止するようになっている延長部を備えていてもよい。このような特徴によって、ユーザーは、所望のときにピストンを充填位置に、開口に向かって引くことができる。
ピストンは、プルロッドの係合構造体に保持可能に係合するように開口部に隣接して配置された保持構造体を有する。このように、プルロッドがピストンに対して回転されるとき、係合構造体は、保持構造体に保持可能に係合することができ、その後、プルロッドは、押すか引くことによってピストンの軸線方向の移動を容易にすることができる。このような特徴によって、ネック部分に取り外し可能な液体分配機構または構造体を配置する前に、ユーザーは容器から空気を取り除くことができ、液体分配機構又は構造体を介して液体が分配されるとき容器内に負圧を維持する。
組立てが終わり、液体分配機構又は構造体を通して液体を作動分配するとき、空所内に負圧が形成され、それによってピストンを容器内でネック部分に向かって軸線方向に移動させ、空所内の容積を自動的に調整し、空所内に含まれる空気を最小限にし、どのような方向においても分配機構又は構造体を通して液体が一貫して分配されることを保証する。容器が再充填されることが必要になると、ユーザーは、液体分配機構又は構造体を取り外すことができ、よく知られた態様でプルロッドを引き、ピストンを後退させ、容器内の利用可能な容積を増大させ、容器を液体で充填し、空所内に残った空気を取り除き、液体分配機構又は構造体を再び取り付ける。ユーザーは、容器を液体で完全に充填するか、またはネック部分に向かってピストンを移動させることを容易にするためにプルロッドをピストンに保持可能に係合させ、プルロッドをよく知られた方法で押し、空所の容積を変化させることによって残った空気を取り除くことができる。液体分配動作時に、プルロッドは、保持構造体を離脱させ、プルロッドを空所内に伸長させることによって容器内に収容され得る。
保護すべきと考えられる主題の理解を容易にするために実施例が図面に示され、次の詳細な説明と関連して考えながら、図面を検証するとき、保護されるべきと考えられる主題、その構造及び作用及びその多くの利点が容易に理解され、評価されるべきである。
本発明は、例えば、反転するか、直立するか、又は左又は右に傾斜するような任意の方向で液体を分配することができ、ユーザーが再充填可能な液体分配容器を開示する。図1から図3aを参照すると、本発明の液体分配装置10の第1の実施例が示されている。容器10は、内壁14及び概ね後方に配置された開口19を備えた空所22を画定するほぼ円筒形の本体11を含む。容器10は、空所22の容積を表す外側に目盛られた複数のマーキング15を有していてもよい。
また、本体11は、ほぼ環状のネック部分17を有していてもよい。ネック部分17は、その外周にネジ山を備えていてもよい。
液体分配構造体又は機構20が容器10のネック部分17にほぼ液密の態様で取り外し可能に配置される。液体分配構造体又は機構20は、環状カラー13を有し、環状カラー13は、よく知られた態様でネック部分17のねじと係合するようにメネジを有する。液体分配構造体または機構20は、手動のポンプ機構のような任意の型式の分配構造であってもよい。このように、指で作動する従来の液体分配スプレー21が示されているが、本発明の真の観点及び精神から逸脱することなく、他の液体分配構造又は機構を本発明の容器と共に有効に使用することができることは理解できよう。
ピストン31が開口19を介して空所22内に摺動可能に配置されており、それにより、ピストン31は、空所22に対して軸線方向に移動可能である。ピストン31は、剛性の材料でつくることができる。ピストン31は、空所22内に配置されるとき内壁14に隣接する周縁を有する。周縁は、内壁14とピストン31との間に実質的に液体を密封するシールを提供するためにエラストマーシール32を含むことができる。
よく知られた態様で軸線方向の力がプルロッド37に加えられるとき、ピストン31の軸線方向の運動が容易になるようにピストン31にプルロッド37が適宜配置されている。さらに、プルロッド37は、使用時に空所22内に収容可能である。
ピストン31は、所定の直径及び開口縁を備えた、ほぼ中央に配置されたプルロッド開口34(図3a)を有する。プルロッド37は、プルロッド開口34以下の直径を有し、その中で摺動可能である。さらにプルロッド37は、第1の端部40及び第2の端部41を含む。第1の端部40は、ピストン31を開口19に向かって軸線方向に移動させることができるようにプルロッド37に軸線方向の力が加えられるとき、第1の端部40がプルロッド開口34から抜けないようにするための少なくとも1つの延長部38を含む。第2の端部41は、ピストン31へ軸線方向の力を容易に加えることができるようにするためにハンドル36を含んでいてもよい。第2の端部41は、さらにベース部分35を含んでいてもよい。
開口縁は、プルロッド開口34内でプルロッド37の摺動可能な動きを受ける間、プルロッド37と開口縁との間で実質的に液密シールをつくるためのエラストマーシール39(図3a)を含むことができる。
図2を参照すると、空所22は、分配しようとされる所望の液体16で満たされ、ピストン31が開口19に向かって完全に引き込まれた位置で示されている。このような位置にピストン31があることによって空所22の容積は最大限にされる。プルロッド37は、完全に伸長した位置で示されている。図3を参照すると、ピストン31は、空所内の液体16が放出されるとき、ネック部分17に向かって完全に伸長した位置で示されており、したがって、空所22の容積が最小限になる。
図4から図7を参照すると、10Aで示される液体容器の他の実施例が示されており、容器10及び10Aの同じ部品は、同じ数字で示されている。ピストン31は、プルロッド開口34に隣接して配置された保持構造体33を含み、プルロッド37は、ピストン31に対して回転するとき、保持構造体33と保持可能に係合するようになっている係合構造体38を含んでいてもよい。
保持構造体33は、ピストン31と一体のアーム42と、アーム42と一体であり、プルロッド開口34に向かって側方に延びているディスク状の脚部分43とを有していてもよい。脚部分43は、間に溝を画定するためにピストン31と協働する保持リップを画定している。
プルロッド係合構造体は、少なくとも1つの延長部38を含む。この場合、アーム42は、プルロッド37がピストン31に対して回転するとき、保持溝内に延長部38を保持可能に配置することを容易にする長さを有する。したがって、よく知られた態様でプルロッド37に軸線方向の力が加えられた場合、プルロッド37は、ネック部分17又は開口19のいずれかに向かってピストンを軸線方向に移動するために使用されることができることは理解されよう。
動作中、所望の液体16が液体分配機構または構造体20を介して分配されると、その液密シールによって空所22内に負圧が形成されることは理解できよう。したがって、ピストン31の両側の圧力差によってピストンが容器10のネック部分17に向かって軸線方向に移動する。このようなピストン31の真空補助による動作によって容器10の動的な容積調節を容易にし、任意の方向に液体分配機構又は構造体20に液体16を供給することができる。液体がなくなったり、ユーザーが空所22に液体16をさらに補給したいとき、よく知られた態様でピストン31をプルロッド37を介して引くことによってピストン31を後退させることができる。ピストン31が所望の位置にあるとき、プルロッド37は係合構造体33から外れることができ、図6に示すように使用時に空所22内に収納されうる。
さらに任意の方向に液体を分配する方法が開示される。液体分配容器は、ネック部分と、内壁及びほぼ後方に配置された開口を備えた空所を形成する本体とを有する。本方法によれば、ほぼ液密の関係で周縁が内壁に隣接するように周縁を有するピストンを摺動可能に配置し、分配すべき所望の液体で空所を充填し、空所から過剰な空気を取り除き、ほぼ液密の態様で、ネック部分上に液体分配構造体又は機構を配置し、液体分配構造体又は機構を介して液体を分配し、分配動作によって空所内に負圧を発生させ、ネック部分に向かってピストンを自動的に作動させ、空所の動的な容積調整を可能にし、液体分配構造体又は機構に液体の連続的な供給を容易にする。
空所に液体を充填する方法は、プルロッドによってピストンを作動させることによって、空所に対して及び開口に向かって軸線方向にピストンを摺動可能に作動させることを含んでいてもよい。空所から過剰な空気を取り除くステップは、プルロッドによって空所に対して軸線方向に向かってネック部分に向かってピストンを摺動可能に作動させることを含み、プルロッドは、ピストンを作動させる。
前述し、添付図面で説明した事実は、図示によって提供され、制限されるものではない。特定の実施例を図示し、説明したが、出願人の広範な範囲から逸脱することなく、変形及び改造が行われることは当業者に明らかである。考慮すべき保護の実際の範囲は、従来の技術を元にして適当な観点で見たとき次の特許請求の範囲で定義されることが意図されている。
Claims (19)
- ネック部分を有し、内壁と後方に配置された開口を有する空所を画定する本体と、
前記ネック部分と実質的に液密に係合するように配置され、液体が分配されるとき、前記空所内に負圧を形成することができる取り外し可能な液体分配構造体と、
前記空所内に摺動可能に配置され、前記内壁とほぼ液密の関係で配置された周縁を有するピストンとを有し、
前記ピストンは、前記ネック部分に向かって移動し、前記液体分配構造体を介して前記液体が分配されるとき、負圧に応答する、任意の方向で液体を分配することができる液体分配容器。 - 前記ピストンは、剛性材料でつくられている、請求項1に記載の容器。
- 軸線方向の力が加えられるとき、前記空所内で前記ピストンの軸線方向の運動を可能にするようになっているプルロッドを含む、請求項1に記載の容器。
- 前記ピストンは、所定の直径及び開口縁を備えた、ほぼ中央に配置されたプルロッド開口を含む、請求項3に記載の容器。
- 前記プルロッドは、プルロッド開口の直径より小さい直径を有し、前記開口内に摺動可能に受け入れられ、第1の端部及び第2の端部を有し、前記第1の端部は、ピストンを前記開口に向かって軸線方向に移動させるように軸線方向の力がプルロッドに加えられるとき、前記第1の端部が前記プルロッドから抜けないようにするための少なくとも1つの延長部を有する、請求項4に記載の容器。
- 前記第2の端部は、軸線方向の力を前記ピストンに容易に加えられるようにし、前記ピストンを前記開口に向かって移動させるようにするためのハンドルを含む、請求項5に記載の容器。
- 前記開口縁は、前記プルロッドと前記開口縁との間に液密シールを形成するエラストマーシールを含む、請求項5に記載の容器。
- 前記ピストンは、前記プルロッド開口に隣接して配置された保持構造体を有する、請求項5に記載の容器。
- 前記プルロッドは、前記ピストンに対して回転するとき、前記保持構造体と保持可能に係合するようになっている係合構造体を含む、請求項8に記載の容器。
- 前記保持構造体は、前記ピストンと一体であると共に前記プルロッド開口に隣接して配置されたアームと、前記アームと一体であり、前記プルロッド開口に向かって延びており、前記ピストンとの間に保持リップを画定する脚部分とを有し、前記アームは、前記保持リップと前記ピストンとの間に前記係合構造体を配置することを容易にするために所定の長さを有する、請求項9に記載の容器。
- 前記ピストンは、前記周縁に配置され前記内壁と前記周縁との間に液密シールを形成するエラストマーシールを含む、請求項1に記載の容器。
- ネック部分を有し、内壁と後方に配置された開口とを有する空所を画定する本体と、
前記ネック部分に配置され、液体を分配することができる取り外し可能な液体分配構造体と、
前記空所内に摺動可能に配置され、前記内壁とほぼ液密の関係で前記内壁に隣接して配置された周縁を有し、所定の直径及び開口縁を有するほぼ中央に配置されたプルロッド開口を有し、前記空所内で軸線方向に可動であり、前記プルロッド開口に隣接して配置された保持構造体を有するピストンと、
前記プルロッド開口より小さい直径を有し前記プルロッド開口に摺動可能に受け入れられるプルロッドとを有し、前記プルロッドは、第1の端部及び第2の端部を有し、前記第1の端部は、ピストンを開口に向かって軸線方向に移動させるような態様でプルロッドに軸線方向の力が加えられるとき、前記第1の端部が前記プルロッド開口から抜けないようにしている少なくとも1つの延長部と、前記プルロッドが前記ピストンに対して回転するとき、保持構造と保持可能に係合するようになっている係合構造体とを有する、液体分配用容器。 - 前記保持構造体は、前記ピストンと一体で前記プルロッド開口に隣接して配置されたアームと、前記アームと一体で前記プルロッド開口に向かって延びており前記ピストンとの間に保持リップを画定する脚部分とを有し、前記アームは、前記保持リップと前記ピストンとの間に係合構造体を配置することを容易にする所定の長さを有する、請求項12に記載の容器。
- 前記ピストンは、前記周縁に配置されたエラストマー縁を含む、請求項12に記載の容器。
- 前記プルロッド開口縁は、エラストマーシールを含む、請求項12に記載の容器。
- 前記第2の端部は、前記ピストンを前記開口に向かって軸線方向に移動させるために前記軸線方向の力を前記ピストンに加えることを容易にするためのハンドルを含む、請求項12に記載の容器。
- ネック部分と、内壁と後方に配置された開口とを有する空所を画定する本体とを有する容器がどのような向きにあっても容器から液体を分配する方法であって、
実質的に液密の関係で前記内壁に隣接する周縁を有する剛性のピストンを前記空所内に摺動可能に配置することと、
前記空所を液体で満たすことと、
過剰な空気を前記空所から取り除くことと、
実質的に液密の態様で前記ネック部分に液体分配構造を配置することと、
任意の方向の容器から液体を分配し、前記空所に対して前記ネック部分に向かって前記ピストンを真空作動させることとを含む方法。 - 前記空所を液体で満たすステップは、前記開口に向かって空所に対して軸線方向に前記ピストンを摺動可能に作動するステップを含む、請求項17に記載の方法。
- 前記空所から過剰な空気を取り除くステップは、前記空所に対して前記ネック部分に向かって軸線方向に前記ピストンを摺動可能に作動させるステップを含む、請求項17に記載の方法。
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