JP2004314620A - ポリオレフィン系多層フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】 耐ピンホール性および易滑り性に優れる多層フィルムを提供する。
【解決手段】 下記成分(A)および成分(B)を含有する樹脂組成物から構成される層(X)と、下記成分(C)を含有する樹脂組成物から構成される層(Y)と、下記成分(A)を含有する樹脂組成物から構成される層(Z)とを有し、一方の表面が層(X)であり、他方の表面が層(Z)である多層フィルムであって、層(X)において、成分(A)の含有量が99.7〜95重量%であり、成分(B)の含有量が0.3〜5重量%である多層フィルムに係るものである。
(A)メルトフローレートが0.01〜2g/10分であり、密度が910〜950kg/m3であるエチレン系樹脂
(B)架橋樹脂粉末および無機粉末から選ばれる少なくとも1種の粉末であって、重量平均粒子径が8〜20μmである粉末
(C)密度が870〜905kg/m3であるエチレン−α−オレフィン共重合体
【選択図】 なし
【解決手段】 下記成分(A)および成分(B)を含有する樹脂組成物から構成される層(X)と、下記成分(C)を含有する樹脂組成物から構成される層(Y)と、下記成分(A)を含有する樹脂組成物から構成される層(Z)とを有し、一方の表面が層(X)であり、他方の表面が層(Z)である多層フィルムであって、層(X)において、成分(A)の含有量が99.7〜95重量%であり、成分(B)の含有量が0.3〜5重量%である多層フィルムに係るものである。
(A)メルトフローレートが0.01〜2g/10分であり、密度が910〜950kg/m3であるエチレン系樹脂
(B)架橋樹脂粉末および無機粉末から選ばれる少なくとも1種の粉末であって、重量平均粒子径が8〜20μmである粉末
(C)密度が870〜905kg/m3であるエチレン−α−オレフィン共重合体
【選択図】 なし
Description
本発明は、多層フィルムに関するものである。更に詳しくは、耐ピンホール性および易滑り性に優れる多層フィルムに関するものである。
食品や薬品、工業用化学品等の包装容器として用いられる缶やビンは、容器重量が重い、容器が嵩張るなど、取り扱いに不便であるため、近年では、重量が軽く、使用後折り畳むことができて置き場所を取らない、ポリオレフィン系フィルムからなる包装容器が用いられている。
前記のポリオレフィン系フィルムとしては、例えば、特許文献1には、耐ピンホール性に優れたフィルムとして、メタロセン系触媒を用いて製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体を中間層とし、固体チーグラー・ナッタ系触媒を用いて製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体を両外層とした3層フィルムが記載されている。
前記のポリオレフィン系フィルムとしては、例えば、特許文献1には、耐ピンホール性に優れたフィルムとして、メタロセン系触媒を用いて製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体を中間層とし、固体チーグラー・ナッタ系触媒を用いて製造されたエチレン−α−オレフィン共重合体を両外層とした3層フィルムが記載されている。
しかしながら、上記の従来のポリオレフィン系フィルムは、易滑り性において、さらなる改良が求められている。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、耐ピンホール性および易滑り性に優れる多層フィルムを提供することにある。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、耐ピンホール性および易滑り性に優れる多層フィルムを提供することにある。
すなわち本発明は、下記成分(A)および成分(B)を含有する樹脂組成物から構成される層(X)と、下記成分(C)を含有する樹脂組成物から構成される層(Y)と、下記成分(A)を含有する樹脂組成物から構成される層(Z)とを有し、一方の表面が層(X)であり、他方の表面が層(Z)である多層フィルムであって、層(X)において、成分(A)と成分(B)の合計量を100重量%として、成分(A)の含有量が99.7〜95重量%であり、成分(B)の含有量が0.3〜5重量%である多層フィルムに係るものである。
(A)メルトフローレートが0.01〜2g/10分であり、密度が910〜950kg/m3であるエチレン系樹脂
(B)架橋樹脂粉末および無機粉末から選ばれる少なくとも1種の粉末であって、重量平均粒子径が8〜20μmである粉末
(C)密度が870〜905kg/m3であるエチレン−α−オレフィン共重合体
(A)メルトフローレートが0.01〜2g/10分であり、密度が910〜950kg/m3であるエチレン系樹脂
(B)架橋樹脂粉末および無機粉末から選ばれる少なくとも1種の粉末であって、重量平均粒子径が8〜20μmである粉末
(C)密度が870〜905kg/m3であるエチレン−α−オレフィン共重合体
本発明によれば、耐ピンホール性および易滑り性に優れる多層フィルムを得ることができる。本発明の多層フィルムは、滑剤を含有しなくとも良好な滑り性が得られるため、また、滑剤を含有するとしても少量の含有量で良好な滑り性が得られるため、食品や薬品、工業用化学品等の包装用として好適に用いられ得る。
本発明の成分(A)に用いられるエチレン系樹脂とは、エチレンから誘導される構造単位を50重量%以上含有する樹脂である。該エチレン系樹脂は、エチレン以外の単量体から誘導される構造単位を含有していてもよく、該エチレン以外の単量体としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどの炭素原子数3〜10のα−オレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸;共役ジエンや非共役ジエンのような不飽和化合物などを挙げることができ、これらを単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
かかるエチレン系樹脂としては、例えば、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、線状超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体のアイオノマーなどを挙げることができる。該エチレン系樹脂としては、フィルムの易滑り性をより高める観点から、高圧法低密度ポリエチレンが好ましい。
成分(A)に用いられるエチレン系樹脂のメルトフローレートは、0.01〜2g/10分であり、好ましくは0.02〜1.5g/10分であり、より好ましくは0.05〜1g/10分であり、更に好ましくは0.1〜0.5g/10分である。メルトフローレートが過小であると押出トルクが高くなることがあり、過大であると易滑り性が劣ることがある。ここで、メルトフローレートはJIS K6760に従い、荷重21.18N、温度190℃の条件で測定される。
成分(A)に用いられるエチレン系樹脂の密度は、910〜950kg/m3であり、好ましくは915〜945kg/m3であり、より好ましくは920〜940kg/m3である。密度が過小であるとフィルムの易滑り性が劣ることがあり、密度が過大であると耐ピンホール性が劣ることがある。ここで、密度はJIS K6760に従い、アニール処理ありで測定される。
成分(A)に用いられるエチレン系樹脂のスウェル比は、フィルムの易滑り性をより高めるという観点から、好ましくは1.2以上であり、より好ましくは1.3以上であり、特に好ましくは1.4以上である。また、該スウェル比は、フィルムの加工性の観点から、好ましくは1.8以下であり、より好ましくは1.6以下である。
ここで、スウェル比とは、JIS K6760に規定されたメルトフローレート測定装置を用いた荷重21.18N、温度190℃の条件でのメルトフローレート測定において、押し出したストランドの直径(d(mm))を、オリフィスの直径(d0(mm))で除した値(d/d0)である。なお、スウェル比を高める方法としては、成分(A)の分子量分布を広げる方法や、成分(A)に長鎖分岐を導入する方法等が挙げられる。
ここで、スウェル比とは、JIS K6760に規定されたメルトフローレート測定装置を用いた荷重21.18N、温度190℃の条件でのメルトフローレート測定において、押し出したストランドの直径(d(mm))を、オリフィスの直径(d0(mm))で除した値(d/d0)である。なお、スウェル比を高める方法としては、成分(A)の分子量分布を広げる方法や、成分(A)に長鎖分岐を導入する方法等が挙げられる。
成分(A)に用いられるエチレン系樹脂の製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が挙げられる。例えば、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系錯体や非メタロセン系錯体などの錯体系触媒を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法、また、ラジカル開始剤を用いた塊状重合法、溶液重合法等が挙げられる。
本発明に用いられる成分(B)は架橋樹脂粉末および無機粉末から選ばれる少なくとも1種の粉末であり、架橋樹脂粉末としては、架橋アクリル系樹脂粉末、架橋ポリメタクリル酸メチル系樹脂粉末、架橋ポリスチレン系樹脂粉末、架橋ポリエチレン系樹脂粉末、架橋ポリプロピレン系樹脂粉末などが挙げられる。
該架橋樹脂粉末は、原料モノマー1種以上と架橋剤1種以上とを共重合する方法、有機過酸化物やγ線、電子線などにより樹脂を架橋処理する方法などにより得られる。また、無機粉末としては、合成アルミノシリケート粉末、珪藻土等が挙げられる。成分(B)としては、架橋樹脂粉末が好ましく、架橋ポリメタクリル酸メチル系樹脂粉末がより好ましい。
該架橋樹脂粉末は、原料モノマー1種以上と架橋剤1種以上とを共重合する方法、有機過酸化物やγ線、電子線などにより樹脂を架橋処理する方法などにより得られる。また、無機粉末としては、合成アルミノシリケート粉末、珪藻土等が挙げられる。成分(B)としては、架橋樹脂粉末が好ましく、架橋ポリメタクリル酸メチル系樹脂粉末がより好ましい。
本発明に用いられる成分(B)の重量平均粒子径は8〜20μmであり、好ましくは8〜15μmであり、より好ましくは8〜10μmである。重量平均粒子径が小さ過ぎると易滑り性が劣ることがあり、重量平均粒子径が大き過ぎると透明性やフィルムの表面の外観に劣ることがある。なお、該重量平均粒子径は、コールターカウンターなどを用いて測定される。
本発明の成分(C)に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体とは、エチレンとα−オレフィンとの共重合体であり、該α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられ、これらを単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。これらのα−オレフィンのうち、炭素原子数4以上のα−オレフィンが好ましく、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンがより好ましい。
成分(C)に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体のエチレンから誘導される構造体単位の含有量は、フィルムの強度を高めるという観点から、好ましくは80モル%以上であり、より好ましくは90モル%以上である。ただし、エチレン−α−オレフィン共重合体中の全構造単位の含有量を100モル%とする。
成分(C)の密度は870〜905kg/m3であり、好ましくは875〜903kg/m3であり、より好ましくは880〜900kg/m3である。密度が過小であるとフィルムの力学的強度が低下することがあり、密度が過大であると耐ピンホール性が劣ることがある。ここで、密度はJIS K6760に従って、アニール無しで測定される。
成分(C)に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体としては、フィルムの強度をより高めるという観点から、下記式1に示す組成分布変動係数(Cx)が0.5以下である共重合体が好ましく、Cxが0.4以下である共重合体がより好ましく、Cxが0.3以下である共重合体がより好ましい。
(1)下記式1に示す組成分布変動係数(Cx)が0.5以下であること。
Cx=σ/SCBave (式1)
σ:組成分布の標準偏差(1/1000C)
SCBave:1000C当たりの短鎖分岐の平均値(1/1000C)
(1)下記式1に示す組成分布変動係数(Cx)が0.5以下であること。
Cx=σ/SCBave (式1)
σ:組成分布の標準偏差(1/1000C)
SCBave:1000C当たりの短鎖分岐の平均値(1/1000C)
成分(C)に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法としては、公知のオレフィン重合用触媒を用いた公知の重合方法が挙げられる。例えば、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系錯体や非メタロセン系錯体などの錯体系触媒を用いた、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重合法等が挙げられる。これら製造方法の中では、メタロセン系錯体や非メタロセン系錯体などの錯体系触媒を用いる製造方法が好ましい。
本発明の多層フィルムは、成分(A)および成分(B)を含有する樹脂組成物から構成される層(X)と、成分(C)を含有する樹脂組成物から構成される層(Y)と、成分(A)を含有する樹脂組成物から構成される層(Z)とを有し、一方の表面が層(X)であり、他方の表面が層(Z)である。
層(X)において、成分(A)と成分(B)の合計量を100重量%として、成分(A)および成分(B)の含有量は、成分(A)の含有量が99.7重量%以下であり、成分(B)の含有量が0.3重量%以上である。そして、フィルムの易滑り性をより高めるという観点から、好ましくは、成分(A)の含有量が99.5重量%以下であり、成分(B)の含有量が0.5重量%以上であり、より好ましくは、成分(A)の含有量が99.3重量%以下であり、成分(B)の含有量が0.7重量%以上である。
また、成分(A)の含有量が95重量%以上であり、成分(B)の含有量が5重量%以下である。そして、フィルムの透明性やフィルムの外観を向上させるという観点から、好ましくは、成分(A)の含有量が97重量%以上であり、成分(B)の含有量が3重量%以下であり、より好ましくは、成分(A)の含有量が98重量%以上であり、成分(B)の含有量が2重量%以下であり、更に好ましくは、成分(A)の含有量が98.5重量%以上であり、成分(B)の含有量が1.5重量%以下である。
また、成分(A)の含有量が95重量%以上であり、成分(B)の含有量が5重量%以下である。そして、フィルムの透明性やフィルムの外観を向上させるという観点から、好ましくは、成分(A)の含有量が97重量%以上であり、成分(B)の含有量が3重量%以下であり、より好ましくは、成分(A)の含有量が98重量%以上であり、成分(B)の含有量が2重量%以下であり、更に好ましくは、成分(A)の含有量が98.5重量%以上であり、成分(B)の含有量が1.5重量%以下である。
層(X)を構成する樹脂組成物に含有される成分(A)および成分(B)の合計の含有量は、層(X)を構成する樹脂組成物の全量を100重量%として、フィルムの易滑り性をより高めるという観点から、好ましくは70重量%以上であり、より好ましくは80重量%以上であり、更に好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは95重量%以上である。
層(Y)を構成する樹脂組成物に含有される成分(C)の含有量は、層(Y)を構成する樹脂組成物の全量を100重量%として、フィルムの耐ピンホール性をより高めるという観点から、好ましくは70重量%以上であり、より好ましくは80重量%以上であり、更に好ましくは90重量%以上である。
層(Z)を構成する樹脂組成物に含有される成分(A)の含有量は、層(Z)を構成する樹脂組成物の全量を100重量%として、フィルムの易滑り性をより高めるという観点から、好ましくは70重量%以上であり、より好ましくは80重量%以上であり、更に好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは95重量%以上である。
本発明の多層フィルムとしては、被包装物への衛生性を高めるという観点から、層(Z)に成分(B)を含有していないことが好ましく、層(Z)を被包装物面とすることが好ましい。層(Z)を被包装物面とした包装体としては、層(X)を袋外面とし、層(Z)を袋内面とする袋などが挙げられる。
層(X)、層(Y)または層(Z)には、他の樹脂成分を配合してもよく、例えば、トリミングロス等から発生するリサイクル樹脂を配合して使用してもよい。
層(Y)には、成形安定性を付与する等の目的で高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、プロピレン重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体(ランダム共重合体、ブロック共重合体)等、およびこれらの混合物を配合してもよく、高圧法低密度ポリエチレンを配合することが好適に実施される。
層(X)、層(Y)または層(Z)には、必要に応じて、酸化防止剤、造核剤、紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤などの各種添加剤や充填剤を配合してもよい。
層(X)には、必要に応じて、滑剤を含ませても良い。滑剤としては公知の脂肪酸アミド化合物が挙げられ、好ましくは飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、飽和脂肪酸ビスアミドおよび不飽和脂肪酸ビスアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種類の滑剤が挙げられる。そして、フィルムの易滑り性をより高めるという観点から、層(X)において、成分(A)と成分(B)と滑剤の合計量を100重量%として、滑剤の含有量は、0.01重量%以上であることが好ましく、0.02重量%以上であることがより好ましく、0.03重量%以上であることが更に好ましい。また、フィルムの衛生性(非包装物への衛生性)を高めるという観点から、前記の滑剤の含有量は、0.1重量%以下であることが好ましく、0.09重量%以下であることがより好ましく、0.08重量%以下であることが更に好ましい。
層(Y)または層(Z)には、実質的に滑剤を含有していないことが特に好ましい。しかし、必要に応じて、滑剤を含ませても良い。
滑剤としては公知の脂肪酸アミド化合物、例えば飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、飽和脂肪酸ビスアミドや不飽和脂肪酸ビスアミド等が挙げられる。そして、本発明のフィルムの衛生性(非包装物への衛生性)を高めるという観点から、層(Y)または層(Z)を構成する樹脂組成物の全量を100重量%として、層(Y)または層(Z)に含有される滑剤の含有量は、0.01重量%以下であることが好ましく、0.005重量%以下であることがより好ましく、0.002重量%以下であることが更に好ましい。
滑剤としては公知の脂肪酸アミド化合物、例えば飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、飽和脂肪酸ビスアミドや不飽和脂肪酸ビスアミド等が挙げられる。そして、本発明のフィルムの衛生性(非包装物への衛生性)を高めるという観点から、層(Y)または層(Z)を構成する樹脂組成物の全量を100重量%として、層(Y)または層(Z)に含有される滑剤の含有量は、0.01重量%以下であることが好ましく、0.005重量%以下であることがより好ましく、0.002重量%以下であることが更に好ましい。
本発明の多層フィルムは、層(X)、層(Y)または層(Z)以外の他の層を有していてもよい。他の樹脂層としては、オレフィン系樹脂を含有する層、ポリアミド樹脂を含有する層、ポリビニルアルコール樹脂を含有する層、ポリエステル樹脂を含有する層、接着性樹脂を含有する層、リサイクル樹脂を含有する層等が挙げられる。
本発明の多層フィルムの総厚みは、必要に応じて選択すれば良く、食品や薬品、工業用化学品等の包装に用いる場合、その厚みは通常、1〜1000μmであり、好ましくは10〜700μm、さらに好ましくは20〜400μmである。
本発明の多層フィルムにおいて、総厚みに対する層(X)の厚み比率は、必要に応じて選択すれば良く、食品や薬品、工業用化学品等の包装に用いる場合、総厚みを100%として、層(X)の厚み比率は1〜98%であり、好ましくは5〜90%、さらに好ましくは10〜80%、特に好ましくは15〜70%である。
本発明の多層フィルムにおいて、総厚みに対する層(Y)の厚み比率は、必要に応じて選択すれば良く、食品や薬品、工業用化学品等の包装に用いる場合、総厚みを100%として、層(Y)の厚み比率は1〜98%であり、好ましくは5〜90%、さらに好ましくは10〜80%、特に好ましくは15〜70%である。
本発明の多層フィルムにおいて、総厚みに対する層(Z)の厚み比率は、必要に応じて選択すれば良く、食品や薬品、工業用化学品等の包装に用いる場合、総厚みを100%として、層(Z)の厚み比率は1〜98%であり、好ましくは5〜90%、さらに好ましくは10〜80%、特に好ましくは15〜70%である。
本発明の多層フィルムの製造方法としては、公知の方法が用いられ、例えば、インフレーション法、Tダイ法、カレンダー法等で各層のフィルムを製膜した後、熱貼合する方法や、共押出タイプのインフレーションフィルム成形機やTダイフィルム成形機で製膜する方法が挙げられ、好ましくは、共押出法である。
本発明の多層フィルムに収縮性が必要である場合は、製膜後に少なくとも一軸方向に延伸することが好ましい。延伸は一軸でも二軸でも可能である。一軸延伸の場合は、例えば通常用いられるロール延伸法が好ましい。また、二軸延伸の場合は、例えば一軸に延伸した後に二軸延伸を行う逐次延伸方式でもよく、チューブラー延伸のような同時二軸延伸方式でもよい。
本発明の多層フィルムに印刷性が必要である場合は、製膜後にコロナ処理やオゾン処理、プラズマ処理、火炎処理等によりフィルム表面を酸化処理してもよい。
以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明する。なお、物性の評価は、以下の方法によって行った。
(1)メルトフローレート(MFR)
JIS K6760に規定された方法に従い、荷重21.18N、温度190℃の条件で測定した。
(1)メルトフローレート(MFR)
JIS K6760に規定された方法に従い、荷重21.18N、温度190℃の条件で測定した。
(2)高圧法低密度ポリエチレンの密度
JIS K6760に規定された方法に従った。100℃の沸騰水中で1時間アニールを行った後、測定した。
JIS K6760に規定された方法に従った。100℃の沸騰水中で1時間アニールを行った後、測定した。
(3)高圧法低密度ポリエチレンのスウェル比(SR)
JIS K6760に規定されたメルトフローレート測定装置を用いた荷重21.18N、温度190℃の条件でのメルトフローレート測定において、押し出したストランドの直径(d(mm))を、オリフィスの直径(d0(mm))で除した値(d/d0)をスウェル比(SR)とした。
JIS K6760に規定されたメルトフローレート測定装置を用いた荷重21.18N、温度190℃の条件でのメルトフローレート測定において、押し出したストランドの直径(d(mm))を、オリフィスの直径(d0(mm))で除した値(d/d0)をスウェル比(SR)とした。
(4)粉末の重量平均粒子径
日科機社製コールターカウンターmodel TA−IIを用い、アパーチャー径20μmまたは200μm、電解液ISOTON II で測定した。
日科機社製コールターカウンターmodel TA−IIを用い、アパーチャー径20μmまたは200μm、電解液ISOTON II で測定した。
(5)エチレン−α−オレフィン共重合体の密度
JIS K6760に規定された方法に従った。アニールは行わずに測定した。
JIS K6760に規定された方法に従った。アニールは行わずに測定した。
(6)エチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレンから誘導される単量体単位の含有量
高分子分析ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行)の第593〜594ページに記載されている方法に従い、引用文献(9)(化学同人発行、化学増刊43、高分子のcharacterizationと物性)に記載の式を用いて、約1378cm-1付近と1303cm-1の赤外吸収強度を測定して求めた。
高分子分析ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行)の第593〜594ページに記載されている方法に従い、引用文献(9)(化学同人発行、化学増刊43、高分子のcharacterizationと物性)に記載の式を用いて、約1378cm-1付近と1303cm-1の赤外吸収強度を測定して求めた。
(7)組成分布変動係数(Cx)
東ソー社製昇温溶出分別装置(TREF)を用いて測定した。エチレン−α−オレフィン共重合体を145℃に加熱したオルトジクロルベンゼン(ODCB)溶媒に溶解、濃度0.01g/mlに調整し測定試料とした。145℃に加熱したカラムオーブンの中に設置したカラム(長さ150mm、内径21mm、50〜80メッシュの海砂を充填)内に測定試料10mlを注入した。オーブンの温度を40℃/45分の速度で105℃まで下げ、さらに105℃から−15℃まで8時間をかけて下げ、−15℃で4時間保持した。続いて、カラムにODCBを2.5ml/分の速度で流しながら、10℃/60分の速度で昇温し、125℃まで上昇させて、その間にカラムから溶出した測定試料の相対濃度をカラムに接続したFT−IRで測定した。FT−IR測定は−14〜110℃の間を2℃ごとに行い、測定には2985〜2780cm-1の吸収ピークの面積を用いた。各温度に溶出したエチレン−α−オレフィン共重合体の炭素1000個あたりの短鎖分岐度(SCB)を、下記(式1)により求めた。ただし、計算上SCBがマイナスになる温度では、溶出無しとした。
SCB=−0.7322×溶出温度(℃)+70.68 (式1)
得られた短鎖分岐度とその相対濃度とより組成分布曲線を求め、この曲線より炭素1000個あたりの平均短鎖分岐度(SCBave)と組成分布の標準偏差(σ)を得て分布の広さを表す組成分布変動係数Cxを下記(式2)から算出した。
Cx=σ/SCBave (式2)
平均短鎖分岐度(SCBave)=ΣN(i)・W(i)
N(i):i番目のデータサンプリング点の短鎖分岐度
W(i):i番目のデータサンプリング点の相対濃度
即ち、ΣW(i)=1
組成分布の標準偏差(σ)={Σ(N(i)−SCBave)2・W(i)}0.5
東ソー社製昇温溶出分別装置(TREF)を用いて測定した。エチレン−α−オレフィン共重合体を145℃に加熱したオルトジクロルベンゼン(ODCB)溶媒に溶解、濃度0.01g/mlに調整し測定試料とした。145℃に加熱したカラムオーブンの中に設置したカラム(長さ150mm、内径21mm、50〜80メッシュの海砂を充填)内に測定試料10mlを注入した。オーブンの温度を40℃/45分の速度で105℃まで下げ、さらに105℃から−15℃まで8時間をかけて下げ、−15℃で4時間保持した。続いて、カラムにODCBを2.5ml/分の速度で流しながら、10℃/60分の速度で昇温し、125℃まで上昇させて、その間にカラムから溶出した測定試料の相対濃度をカラムに接続したFT−IRで測定した。FT−IR測定は−14〜110℃の間を2℃ごとに行い、測定には2985〜2780cm-1の吸収ピークの面積を用いた。各温度に溶出したエチレン−α−オレフィン共重合体の炭素1000個あたりの短鎖分岐度(SCB)を、下記(式1)により求めた。ただし、計算上SCBがマイナスになる温度では、溶出無しとした。
SCB=−0.7322×溶出温度(℃)+70.68 (式1)
得られた短鎖分岐度とその相対濃度とより組成分布曲線を求め、この曲線より炭素1000個あたりの平均短鎖分岐度(SCBave)と組成分布の標準偏差(σ)を得て分布の広さを表す組成分布変動係数Cxを下記(式2)から算出した。
Cx=σ/SCBave (式2)
平均短鎖分岐度(SCBave)=ΣN(i)・W(i)
N(i):i番目のデータサンプリング点の短鎖分岐度
W(i):i番目のデータサンプリング点の相対濃度
即ち、ΣW(i)=1
組成分布の標準偏差(σ)={Σ(N(i)−SCBave)2・W(i)}0.5
(8)耐ピンホール性
ASTM F392−74(1987)に基づき、以下のとおり測定した。試料(282.6mm×220mm×80μm×1枚)を直径が88.9mmφの固定ヘッドと稼働ヘッド(ヘッド面間距離177.8mm)に取り付け、稼働ヘッドのストロークは152.4mmで、82.6mm進みながら400゜ねじりを与えた後69.8mm直進させ、速度40回/分で3000回、23℃の雰囲気中で往復ねじり運動を加えた。10重量%エチルアルコール水溶液に0.4重量%のメチレンブルーを溶かした溶液を、濾紙状においた試料の上にローラーで塗布し、濾紙上に発生したメチレンブルーの斑点を数えピンホール数とした。ピンホールの数が大きいものは耐ピンホール性が劣ることを示す。
ASTM F392−74(1987)に基づき、以下のとおり測定した。試料(282.6mm×220mm×80μm×1枚)を直径が88.9mmφの固定ヘッドと稼働ヘッド(ヘッド面間距離177.8mm)に取り付け、稼働ヘッドのストロークは152.4mmで、82.6mm進みながら400゜ねじりを与えた後69.8mm直進させ、速度40回/分で3000回、23℃の雰囲気中で往復ねじり運動を加えた。10重量%エチルアルコール水溶液に0.4重量%のメチレンブルーを溶かした溶液を、濾紙状においた試料の上にローラーで塗布し、濾紙上に発生したメチレンブルーの斑点を数えピンホール数とした。ピンホールの数が大きいものは耐ピンホール性が劣ることを示す。
(9)動摩擦係数(易滑り性)
テスター産業社製摩擦係数測定器を使用し、250mm(長さ)×100mm(幅)の試料フィルムを滑り板に、重さ200gのスレッド下面に試料フィルム100mm(長さ)×70mm(幅)をそれぞれ取り付けた。スレッドを滑り板の上に載置し、その上に300gの分銅を置いた。滑り速度700mm/分の条件で70mm滑り板を移動させ、動摩擦力を測定し、下記式により動摩擦係数を求めた。この値が小さいほど滑り性が優れることを示す。
動摩擦係数μk=Fk/P
Fk:動摩擦力(g)、P:スレッドの重量+分銅の重量(g)
テスター産業社製摩擦係数測定器を使用し、250mm(長さ)×100mm(幅)の試料フィルムを滑り板に、重さ200gのスレッド下面に試料フィルム100mm(長さ)×70mm(幅)をそれぞれ取り付けた。スレッドを滑り板の上に載置し、その上に300gの分銅を置いた。滑り速度700mm/分の条件で70mm滑り板を移動させ、動摩擦力を測定し、下記式により動摩擦係数を求めた。この値が小さいほど滑り性が優れることを示す。
動摩擦係数μk=Fk/P
Fk:動摩擦力(g)、P:スレッドの重量+分銅の重量(g)
<実施例1>
架橋樹脂粉末として架橋ポリメタクリル酸メチル樹脂粉末((株)日本触媒製「エポスターMA1010」、重量平均粒子径=10μm)10重量%と高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」、MFR(190℃)=0.3g/10分、密度=922kg/m3、SR=1.45)90重量%とをバンバリー混練機で溶融混練後、造粒機によりペレット化し、樹脂組成物(以下、樹脂組成物(1)と称する。)を調製した。
架橋樹脂粉末として架橋ポリメタクリル酸メチル樹脂粉末((株)日本触媒製「エポスターMA1010」、重量平均粒子径=10μm)10重量%と高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」、MFR(190℃)=0.3g/10分、密度=922kg/m3、SR=1.45)90重量%とをバンバリー混練機で溶融混練後、造粒機によりペレット化し、樹脂組成物(以下、樹脂組成物(1)と称する。)を調製した。
チューブ内側の表面層用樹脂組成物として、高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」、MFR(190℃)=0.3g/10分、密度=922kg/m3、SR=1.45)を、チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)80重量%と樹脂組成物(1)20重量%とをドライブレンドしたものを、中間層用樹脂組成物としてエチレン−ヘキセン共重合体(住友化学工業(株)製エクセレンFX「CX2001」、MFR(190℃)=2g/10分、密度=898kg/m3、Cx=0.25、エチレンから誘導される単量体単位の含有量=95モル%)を、それぞれ(株)プラコー製三層インフレフィルム加工機の内側表面層用押出機、外側表面層用押出機および中間層用押出機に供給して、ダイス温度200℃、ブロー比2.1、引取速度5m/分で加工することにより、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのポリオレフィン系多層フィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表1に示す。
<実施例2>
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)90重量%と樹脂組成物(1)10重量%とをドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表1に示す。
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)90重量%と樹脂組成物(1)10重量%とをドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表1に示す。
<実施例3>
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)95重量%と樹脂組成物(1)5重量%とをドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表1に示す。
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)95重量%と樹脂組成物(1)5重量%とをドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表1に示す。
<実施例4>
架橋樹脂粉末として架橋ポリメタクリル酸メチル樹脂粉末((株)日本触媒製「エポスターMA1013」、重量平均粒子径=13μm)10重量%と高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」、MFR(190℃)=0.3g/10分、密度=922kg/m3、SR=1.45)90重量%とをバンバリー混練機で溶融混練後、造粒機によりペレット化し、樹脂組成物(以下、樹脂組成物(2)と称する。)を調製した。
架橋樹脂粉末として架橋ポリメタクリル酸メチル樹脂粉末((株)日本触媒製「エポスターMA1013」、重量平均粒子径=13μm)10重量%と高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」、MFR(190℃)=0.3g/10分、密度=922kg/m3、SR=1.45)90重量%とをバンバリー混練機で溶融混練後、造粒機によりペレット化し、樹脂組成物(以下、樹脂組成物(2)と称する。)を調製した。
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)90重量%と樹脂組成物(2)10重量%とをドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表1に示す。
<実施例5>
滑剤としてエルカ酸アミド(日本精化(株)製「ニュートロンS」)1重量%と高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」、MFR(190℃)=0.3g/10分、密度=922kg/m3、SR=1.45)99重量%とをバンバリー混練機で溶融混練後、造粒機によりペレット化し、樹脂組成物(以下、樹脂組成物(3)と称する。)を調製した。
滑剤としてエルカ酸アミド(日本精化(株)製「ニュートロンS」)1重量%と高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」、MFR(190℃)=0.3g/10分、密度=922kg/m3、SR=1.45)99重量%とをバンバリー混練機で溶融混練後、造粒機によりペレット化し、樹脂組成物(以下、樹脂組成物(3)と称する。)を調製した。
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)89重量%と樹脂組成物(1)10重量%と樹脂組成物(3)1重量%をドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表2に示す。
<実施例6>
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)85重量%と樹脂組成物(1)10重量%と樹脂組成物(3)5重量%をドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表2に示す。
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)85重量%と樹脂組成物(1)10重量%と樹脂組成物(3)5重量%をドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表2に示す。
<実施例7>
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)89重量%と樹脂組成物(2)10重量%と樹脂組成物(3)1重量%をドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表2に示す。
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)89重量%と樹脂組成物(2)10重量%と樹脂組成物(3)1重量%をドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表2に示す。
<実施例8>
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)85重量%と樹脂組成物(2)10重量%と樹脂組成物(3)5重量%をドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表2に示す。
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)85重量%と樹脂組成物(2)10重量%と樹脂組成物(3)5重量%をドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表2に示す。
<比較例1>
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)99重量%と樹脂組成物(1)1重量%とをドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表3に示す。
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)99重量%と樹脂組成物(1)1重量%とをドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表3に示す。
<比較例2>
無機粉末として合成アルミノシリケート粉末(水沢化学(株)製「シルトンJC−50」、重量平均粒子径=5μm)10重量%と高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」、MFR(190℃)=0.3g/10分、密度=922kg/m3、SR=1.45)90重量%とをバンバリー混練機で溶融混練後、造粒機によりペレット化し、樹脂組成物(以下、樹脂組成物(4)と称する。)を調製した。
無機粉末として合成アルミノシリケート粉末(水沢化学(株)製「シルトンJC−50」、重量平均粒子径=5μm)10重量%と高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」、MFR(190℃)=0.3g/10分、密度=922kg/m3、SR=1.45)90重量%とをバンバリー混練機で溶融混練後、造粒機によりペレット化し、樹脂組成物(以下、樹脂組成物(4)と称する。)を調製した。
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)90重量%と樹脂組成物(4)10重量%とをドライブレンドしたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表3に示す。
<比較例3>
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表3に示す。
チューブ外側の表面層用樹脂組成物として高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表3に示す。
<比較例4>
全ての層に高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表3に示す。
全ての層に高圧法低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製スミカセン「F101−1」)を用いた以外は、実施例1と同様にして、厚み構成比がチューブ内側の表面層/中間層/チューブ外側の表面層の順に20%/60%/20%、全厚み100μmのフィルムを製造した。得られたフィルムの諸特性値を表3に示す。
Claims (6)
- 下記成分(A)および成分(B)を含有する樹脂組成物から構成される層(X)と、下記成分(C)を含有する樹脂組成物から構成される層(Y)と、下記成分(A)を含有する樹脂組成物から構成される層(Z)とを有し、一方の表面が層(X)であり、他方の表面が層(Z)である多層フィルムであって、層(X)において、成分(A)と成分(B)の合計量を100重量%として、成分(A)の含有量が99.7〜95重量%であり、成分(B)の含有量が0.3〜5重量%である多層フィルム。
(A)メルトフローレートが0.01〜2g/10分であり、密度が910〜950kg/m3であるエチレン系樹脂
(B)架橋樹脂粉末および無機粉末から選ばれる少なくとも1種の粉末であって、重量平均粒子径が8〜20μmである粉末
(C)密度が870〜905kg/m3であるエチレン−α−オレフィン共重合体 - 層(X)が、成分(A)と成分(B)と、飽和脂肪酸アミド、不飽和脂肪酸アミド、飽和脂肪酸ビスアミドおよび不飽和脂肪酸ビスアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種類の滑剤とを含有する樹脂組成物から構成され、層(X)において成分(A)と成分(B)と前記滑剤の合計量を100重量%として、前記滑剤の含有量が0.01〜0.1重量%である請求項1に記載の多層フィルム。
- 成分(A)のスウェル比が1.2〜1.8である請求項1または2に記載の多層フィルム。
- 成分(A)が高圧法低密度ポリエチレンである請求項1〜3のいずれかに記載の多層フィルム。
- 成分(B)の架橋樹脂粉末が架橋ポリメタクリル酸メチル系樹脂粉末である請求項1〜4のいずれかに記載の多層フィルム
- 請求項1〜5のいずれかに記載の多層フィルムからなる袋であって、層(Z)が袋内面である袋。
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-
2004
- 2004-03-30 JP JP2004098503A patent/JP2004314620A/ja active Pending
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