JP2004313769A - 拡大ビデオモジュール、拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法、拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置、拡大ビデオモジュールのピント範囲確認方法、及び拡大ビデオモジュールのピント範囲確認装置 - Google Patents

拡大ビデオモジュール、拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法、拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置、拡大ビデオモジュールのピント範囲確認方法、及び拡大ビデオモジュールのピント範囲確認装置 Download PDF

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Abstract

【課題】生体内部の細胞をリアルタイムで観察できる拡大ビデオモジュール、拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法、拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置、拡大ビデオモジュールのピント範囲確認方法、及び拡大ビデオモジュールのピント範囲確認装置を提供する。
【解決手段】結像倍率が1より大きい対物光学系21を備えた拡大ビデオモジュールにおいて、対物光学系21が、物体側から順に、正の焦点距離を有する前群G1と、明るさ絞り23とを含んで構成され、次の条件式を満足する。
0.9≦|coswy’/coswy|≦1.1
0.2≦φ1/φ2/f1≦2
但し、wy’は拡大ビデオモジュールにおける最大視野角に対応する主光線の撮像面への入射角度、wyは半視野角、φ1は明るさ絞り23の開口径、φ2は対物光学系21の最大外径、f1は前群G1の焦点距離である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生体内部の観察を行う拡大ビデオモジュールに関し、特に、細胞観察に適した拡大倍率を有する拡大ビデオモジュール、拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法、拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置、拡大ビデオモジュールのピント範囲確認方法、及び拡大ビデオモジュールのピント範囲確認装置に関する。
従来の内視鏡は、生体内部の組織を観察して、病変部分を見落すことなく検査できるように、90°〜140°程度の広い視野角を有している。この従来の内視鏡は、被写体との距離を変えることで観察対象の拡大像と縮小像を得るに際し、例えば3mm〜50mmの範囲がフォーカス調整することなく観察できるように、固定焦点で深い被写界深度を有している。
また、従来の内視鏡の画像表示倍率は、14インチサイズのモニタ画面上で概ね30倍〜50倍程度であり、病変組織を観察するには充分な倍率を有している。
このような従来の内視鏡において病変組織をさらに拡大観察する場合は、ズーム光学系が利用される。
ズーム光学系の最大倍率は、14インチサイズのモニタ画面上で概ね70倍程度である。
但し、ズーム光学系はズーム稼動部を内蔵する必要があることから、内視鏡の先端挿入部の外径が10mm以上と太径になり、また、内視鏡観察時の操作が複雑になる。このため、内視鏡におけるズーム光学系の適用は、限定的なものになっている。
ところで、ごく微小な病変など組織画像の所見からでは異常の有無の判断が困難な場合には細胞診が行われる。
細胞診は、内視鏡観察において異常の有無の判断が疑わしい組織を処置具を用いて採取し体外に取り出した後、顕微鏡観察により細胞レベルで異常の有無を検査するという検査手法である。
なお、これらの観察においては、内視鏡観察では対物光学系の周囲に照明光学系を配置して落斜照明を行うのに対し、顕微鏡観察では標本を挟んで対物光学系と照明光学系を対向配置して標本を背面から透過照明することにより観察する。
また、顕微鏡観察では、標本は観察に適した状態に予め加工する。例えば、光を透過しやすいように薄くスライスしたり、染色によりコントラストを付ける等の処置を行う。
また、従来、生体内部に挿入可能で細胞観察に必要な分解能を有するものとしてレーザ走査型の共焦点内視鏡が提案されている。
一般に、共焦点光学系は、像側にエアリディスク程度のピンホールが配置され、視野範囲にある被写体から各ポイント毎に回折限界程度の情報を取得するように構成されている。投光光学系によってレーザ光を走査し、被写体からの反射光から得られるポイント毎の情報を合成して平面や立体に関する情報を画像として構築する。
また、レーザ走査型の共焦点内視鏡は、平面内の横方向のみならず、深さ方向にも高い分解能を有している。
ところで、広い視野が必要とされる従来の内視鏡は、結像倍率が1より小さい対物光学系と撮像素子からなる撮像ユニットを有し、被写体を縮小して撮像面に結像するようになっている。
言い換えれば、従来の内視鏡は、対物光学系により像面側の焦点深度を被写体側に拡大投影しているため、深い被写界深度を実現している。
また、従来の内視鏡は、観察に適した被写界深度が得られるように、撮像ユニット組立時に対物光学系の像面近傍に撮像素子の撮像面を固定する調整を行っている。
従来の内視鏡のピント調整方法の一例を図9を用いて説明する。
従来の内視鏡の対物光学系では、被写体と対物光学系の物体側先端面との相対位置の変化は対物光学系を通して像側に縮小投影されるため、被写体側で最もピントが合う位置を検出するのは困難になる。
このため、所望する被写界深度の上限ZoAと下限ZoB、例えば対物光学系の物体側先端面から50mmと3mmなどの距離に被写体を配置して、対物光学系を通して撮像素子の撮像面に結像される複数の像ZmA、ZmBの解像度を評価する。そして、複数の像ZmA、ZmBの解像度が最適なバランスとなる位置を求めて撮像素子の撮像面を対物光学系の光軸方向へ移動させることでピント調整を行う。
また、従来の内視鏡の対物光学系では、被写体が対物光学系に対して傾いている状態でも、撮像素子の撮像面には被写体が縮小して結像されるため、撮像面上での結像状態が視野周辺で著しく非対称となって撮影画像の解像バランスが悪くなることはない。従って、従来の内視鏡の撮影ユニットのピント調整では、被写体の傾きをピント調整装置の機械的精度によって保証するだけで、良好な画像を取得することが可能である。
一方、顕微鏡は、結像倍率が1より大きな対物光学系を有し、被写体を拡大して像面に結像する。
言い換えれば、顕微鏡は、像面側の焦点深度を被写体側に縮小投影しており、浅い被写界深度を有している。
このため、顕微鏡は、被写体を固定するステージ位置を移動することにより合焦可能な構成となっている。
結像倍率が1より大きな対物光学系では、被写体と対物光学系の物体側先端面との相対位置の変化は対物光学系を通して像側に拡大投影されるため、仮に対物光学系の結像面に撮像素子の撮像面を配置した場合には、被写体が対物光学系に対して傾いている状態での撮像面上での結像状態が視野周辺で著しく非対称となり、撮影画像の解像バランスに悪い影響を与えることになる。このため、被写体を固定する顕微鏡のステージは、組立時に対物光学系に対して傾かないように精密に調整されている。
これらの観察装置を用いて、生体組織を体外に取り出して診断を行う従来の観察方法では、組織の異常の有無を判定するのに数日から数週間の時間を要していた。
また、観察する細胞の標本は採取した組織のごく一部分を分離、固定したものである。したがって、単に細胞構造としての情報は得られるが、生体内の環境とは著しく異なるため、例えば細胞を満たしている体液の還流状態などを含んだ機能的な情報を得ることができない。
このため、内視鏡で生体内部の細胞をそのままの状態でリアルタイムで観察できるようにすることが求められている。
生体内部の疾患を細胞レベルで画像化するためには、顕微鏡に匹敵する高い結像倍率と高い分解能を有する対物光学系を備えた小型のビデオモジュールが必要となる。
しかし、従来の内視鏡の対物光学系は、上記の必要とされる仕様を満足していない。
一方、顕微鏡は、細胞レベルで画像化するための性能を備えているが、大型であり生体内への導入が不可能である。
よって、上記要件を満足するビデオモジュールは現在のところ提案されていない。
また、レーザ走査型の共焦点内視鏡は、走査スピードに課題があり、生体内のリアルタイム観察を実現するには至っていない。
また、生体内部を観察する場合には、採取した標本を顕微鏡で観察するように対物光学系のピントが合う位置へ被写体を高精度に移動、固定させることは不可能である。従って、前記のビデオモジュールでは、生体内で生体を観察するのに最適なピント位置に予め撮像素子の撮像面位置を調整し固定しておく必要がある。
しかるに、前記のビデオモジュールのピント調整を、従来の内視鏡で用いられるピント調整方法で行う場合は次の課題を有していた。
1)対物光学系の被写界深度がごく狭く、かつ、被写体と対物光学系の物体側先端面との相対位置の変化は対物光学系を通して像側に拡大投影されるため、μmオーダの精度で被写界深度内の複数の位置に被写体を設置する必要があり、ピント調整作業を安定して再現することができない。
2)被写体がピント調整装置の機械的精度内で対物光学系に対して僅かに傾いているだけでも、撮像素子の撮像面上での結像状態が視野周辺で著しく非対称となり、撮影画像の解像バランスに悪い影響を与えることになる。
3)対物光学系の物体側先端面を被写体に接触させた状態で観察する仕様を有する対物光学系では、被写界深度の近点が対物光学系の内部にあるため、被写体を設置することができない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、生体内部の細胞をリアルタイムで観察できる拡大ビデオモジュール、拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法、拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置、拡大ビデオモジュールのピント範囲確認方法、及び拡大ビデオモジュールのピント範囲確認装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明による拡大ビデオモジュールは、結像倍率が1より大きい対物光学系を備えた拡大ビデオモジュールにおいて、前記対物光学系が、物体側から順に、正の焦点距離を有する前群と、明るさ絞りを含んで構成され、次の条件式(1),(2)を満足することを特徴としている。
0.9≦|coswy’/coswy|≦1.1 …(1)
0.2≦φ1/φ2/f1≦2 …(2)
但し、wy’は拡大ビデオモジュールにおける最大視野角に対応する主光線の撮像面への入射角度、wyは半視野角、φ1は前記明るさ絞りの開口径、φ2は前記対物光学系の最大外径、f1は前記前群の焦点距離である。
また、本発明による拡大ビデオモジュールは、結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールにおいて、次の条件式(3)を満足することを特徴としている。
0.1≦|p×(NA)2/(0.61×λ×βo)|≦0.8 …(3)
但し、pは拡大ビデオモジュールに備わる撮像素子のピクセルサイズ、NAは対物光学系の物体側開口数、λはeライン波長0.546[μm]、βoは前記対物光学系の倍率である。
また、本発明による拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法は、結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法において、前記対物光学系の物体側先端面を基準とした所定の距離に被写体の位置を固定するステップと、撮像素子を移動させて被写体の画像が所望のコントラストとなる該撮像素子の2つの位置を検出するステップと、前記検出した2つの位置から被写体の画像のコントラストが最大となる撮像素子の位置を求めるステップと、を含むことを特徴としている。
また、本発明による拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置は、結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置において、前記対物光学系の物体側先端面を基準とした所定の距離に被写体の位置を固定する手段と、撮像素子を移動させて被写体の画像が所望のコントラストとなる該撮像素子の2つの位置を検出する手段と、前記検出した2つの位置から被写体の画像のコントラストが最大となる撮像素子の位置を求める手段と、を含むことを特徴としている。
また、本発明による拡大ビデオモジュールのピント範囲確認方法は、結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールのピント範囲確認方法において、被写体を前記対物光学系の物体側先端面に接触させるステップと、所定のコントラストとなるように該被写体の位置を対物光学系の光軸方向に移動させるステップと、所定のコントラストとなる該被写体の位置を検出するステップと、を含むことを特徴としている。
また、本発明による拡大ビデオモジュールのピント範囲確認装置は、結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールのピント範囲確認装置において、被写体を前記対物光学系の物体側先端面に接触させる手段と、所定のコントラストとなるように該被写体の位置を対物光学系の光軸方向に移動させる手段と、所定のコントラストとなる該被写体の位置を検出する手段と、を備えたことを特徴としている。
また、本発明による拡大ビデオモジュールは、結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールにおいて、上記ピント位置調整方法でピント位置が調整されていることを特徴としている。
実施例の説明に先立ち、本発明の作用効果について説明する。
まず、本発明の拡大ビデオモジュールの対物光学系として、生体内での細胞観察に必要な小型、高倍率、高分解能を実現する拡大内視鏡の対物光学系について述べる。また、本発明の拡大ビデオモジュールの用途の一例として、拡大内視鏡を従来の内視鏡と組み合わせて利用する場合について説明する。
病変組織を広い体腔内で見落とすこと無く検査するためには、広角な視野を有する従来の内視鏡で観察する。
一方、微小病変など組織画像からは判断しにくい部位に対しては、本発明の拡大ビデオモジュールを拡大内視鏡として用い、従来の内視鏡の処置具挿通用チャンネルを介して体内に導入し、細胞レベルでの観察を行う。
従来の内視鏡で観察される組織の像は、上皮細胞より深部にある実質組織の情報を反映しており、暖色系の色相を呈している。一方、拡大内視鏡で観察される上皮細胞は、透明でコントラストが低く、従来の内視鏡による観察では光が透過してしまうために見えにくい部分である。
そのため、細胞を拡大観察するときには、必要に応じて予め色素散布を行う。色素散布によって、細胞内の核や壁などが色素を排出する時間の差を利用して被写体にコントラストを付けることができる。
色素散布を行った後、従来の内視鏡で観察しながら、拡大観察したい部位に本発明の拡大内視鏡を誘導し、その先端を被写体に密着させて固定する。
また、従来の内視鏡を介して観察される組織画像と拡大内視鏡を介して観察される細胞画像がTVモニタに同時に表示されるようにする。
ここで、生体内での細胞観察を可能とするためには、本発明の拡大ビデオモジュールを構成する対物光学系は高倍率、高分解能、小型等の要件を満足する必要がある。
まず、本発明の拡大ビデオモジュールを構成する対物光学系において、細胞の微細構造を可視化するのに必要な倍率について説明する。
TVモニタ上での観察倍率をβmとすると次式が与えられる。
βm=βo×βd
但し、βoは対物光学系の倍率であり、被写体を撮像素子に結像する倍率である。βdは表示倍率であり、モニタ表示画面サイズを撮像素子の表示画面サイズで除したものである。
上述のように、従来の内視鏡で実現できる14インチモニタ上での観察倍率は、30倍〜50倍程度であり、一方、拡大機能を有するズーム光学系の観察倍率は、70倍程度である。
また、細胞観察には14インチモニタ上で概ね200倍〜2000倍程度の観察倍率が必要となる。
そのため、本発明の拡大ビデオモジュールにおける対物光学系は、次の条件式(4),(1)を満足するのが望ましい。
1<|βo|≦10 …(4)
0.9≦|coswy’/coswy|≦1.1 …(1)
但し、βoは前記対物光学系の倍率、wy’は拡大ビデオモジュールにおける最大視野角に対応する主光線の撮像面への入射角度、wyは半視野角である。
条件式(1)の下限を下回ると、撮像素子への入射角度が大きくなり視野内で色再現性や明るさなどの画質の均一性を保てない。
一方、条件式(1)の上限を上回ると、視野角が大きくなり必要な倍率が確保できない。
次に、本発明の拡大ビデオモジュールを構成する対物光学系の分解能について説明する。
病変組織は、ミリ又はサブミリ程度の分解能で識別できるが、細胞を観察する場合にはミクロン又はサブミクロン単位の分解能が必要とされる。
又、透明で屈折率差が小さく低コントラストな被写体の微細情報を画像化するためには、被写体からの回折光の干渉を利用してコントラストを強調する必要がある。
このため、本発明の拡大ビデオモジュールにおける対物光学系は、高次の回折光を取り込むことができるように、物体側開口数NAを大きくする必要があり、次の条件式(5)を満足するのが望ましい。
0.1≦NA≦0.8 …(5)
さらに、高コントラストと画像の精細さを両立させるために、対物光学系の分解能は撮像素子のピッチで決まる分解能より高く、回折限界で決まる分解能より低く設定する必要があり、次の条件式(3)を満足するのが望ましい。
0.1≦|p×(NA)2/(0.61×λ×βo)|≦0.8 …(3)
但し、pは拡大ビデオモジュールに備わる撮像素子のピクセルサイズ、NAは対物光学系の物体側開口数、λはeライン波長0.546[μm]、βoは前記対物光学系の倍率である。
条件式(3)の下限を下回ると、充分なコントラストが得られない。
一方、条件式(3)の上限を上回ると、収差補正が困難になり、精細な画像が得られない。
更に、本発明の拡大ビデオモジュールを構成する対物光学系の小型化について説明する。
本発明の拡大内視鏡が従来の内視鏡の処置具挿通用チャンネル等を通過することができるようにするには、拡大内視鏡の外径をφ4以下とするのが望ましい。それにともない対物光学系の外径は、φ2mm以下程度にまで小型化するのが望ましい。
このように、高い結像倍率と高い分解能を有しさらに小型の対物光学系は、物体側から順に、正の焦点距離を有するレンズ群と、明るさ絞りを含んで構成され、次の条件式(2)を満足するのが望ましい。
0.2≦φ1/φ2/f1≦2 …(2)
但し、φ1は前記明るさ絞りの開口径、φ2は前記対物光学系の最大外径、f1は前記正の焦点距離を有するレンズ群の焦点距離である。この条件式は、高NA化による対物光学系の大口径化を避け小型化を達成するための条件である。
条件式(2)の下限を下回ると、全長や外径が大きくなり対物光学系の小型化が困難になる。
一方、条件式(2)の上限を上回ると、収差補正が困難になる。
また、本発明の拡大ビデオモジュールにおいて、周辺まで歪曲のない視野を得るためには、対物光学系を物体側から順に、正の焦点距離を有する前群と、明るさ絞りと、正の焦点距離を有する後群とから構成するのが望ましい。
このとき、小型化と高倍率を両立するために次の条件式(6)を満足することが望ましい。
2≦f2/f1≦10 …(6)
但し、f1は前群の焦点距離、f2は後群の焦点距離である。
条件式(2)の下限を下回ると、必要な倍率が確保できない。
一方、条件式(2)の上限を上回ると、全長や外径が大きくなり、小型化が困難になる。
また、本発明による拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法は、被写体の移動量をサブミクロン単位で計測することにより、被写体を配置する距離を設定するステップを含むのが好ましい。
また、本発明による拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法は、厚みをサブミクロンの精度で製作した部材を対物光学系の物体側先端と被写体の間に接触して配置することにより被写体を配置する距離を設定するステップを含むのが好ましい。
また、本発明による拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法は、対物光学系の物体側先端面と被写体の間で発生する干渉縞を利用して被写体の姿勢を検出し、ピント調整する際の被写体の基準位置を決定するステップを含むのが好ましい。
以下、本発明を図面を用いて説明する。
まず、本発明の拡大ビデオモジュールの実施例について説明する。
第1実施例
図1は本発明の拡大ビデオモジュールの第1実施例の光学構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)において矢印A方向からみた断面図である。
第1実施例の拡大ビデオモジュールは、図1(a)に示すように、対物レンズ枠22に対して同一の外径に構成された対物レンズ群21を内蔵した対物ユニットを備えている。
対物レンズ群21は、物体側から順に、正の焦点距離を有する第1群G1と、明るさ絞り23と、正の焦点距離を有する第2群G2とで構成されている。
撮像素子25は、位置決め用カバーガラス24を介して撮像枠26に固定されて、撮像ユニットを構成している。
そして、第1実施例の拡大ビデオモジュールは、対物ユニットと撮像ユニットとの間隔27を変えることでピント調整を行うようになっている。
また、拡大内視鏡の挿入部は、先端硬質部28と外表部30とで構成されている。
そして、第1実施例の拡大ビデオモジュールは、中間部材29を介して挿入部内に固定されている。
中間部材29は、図1(b)に示すように、外周に切り欠き部が設けられ、その部分に照明用ファイバ31が内装されて挿入部に固定されている。
このような構成の第1実施例の拡大ビデオモジュールは、先端硬質部28に中間部材29と照明用ファイバ31を固定した後にビデオモジュールが挿入され固定される。
また、第1実施例の拡大ビデオモジュールは、結像倍率などの調整が必要な場合は、明るさ絞り23の前後に設けた間隔調整部32a,32bの間隔を増減させることにより調整を行うことができる。間隔調整には、ごく薄い板材で製作された間隔調整リングが用いられる。
このため、間隔調整部32a,32bは、予め複数の薄板が積み重ねられることを想定して設計されており、実際に使用する部品の仕上がり寸法公差によって部品組み上がり後の間隔にばらつきが生じるのに応じて、薄板の枚数を増減させることで調整を行う。
次に、第1実施例の拡大ビデオモジュールを構成する光学部材の数値データを示す。
数値データ1
面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 レンズ外径
1 INF 0.46 1.5183 64.14 1
2 0.84 0.17 1
3 INF 0.4 1.7323 54.68 1
4 -0.817 0.05 1
5 1.353 0.65 1.7323 54.68 1
6 -0.703 0.25 1.7044 30.131
7 -3.804 0.09 1
8 INF(絞り) 0.03 1
9 INF 0.4 1.5156 75.00 1
10 INF 0.2 1
11 1.566 0.4 1.67 48.32 1
12 -1.566 0.2 1
13 -0.729 0.3 1.5198 52.43 1
14 INF 0.56 1
15 INF 0.4 1.5183 64.14
16 INF 0.01 1.5119 63.00
17 INF 0.4 1.6138 50.20
18 INF 0.01 1.5220 63.00
19 INF 0
物体距離 0 像高 0.500
第2実施例
図2は本発明の拡大ビデオモジュールの第2実施例の光学構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)において矢印A方向からみた断面図である。なお、第2実施例は第1実施例と基本的な構成はほぼ同じであって、類似の構成部分について同じ符号を付けてあり、説明は省略する。
次に、第2実施例の拡大ビデオモジュールを構成する光学部材の数値データを示す。
数値データ2
面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 レンズ外径
1 INF 0.88 1.8882 40.76 1.2
2 -0.703 0.05 1
3 INF 0.4 1.5183 64.14 1.2
4 -1.485 0.05 1
5 2.085 0.76 1.8081 46.57 1.2
6 -0.703 0.25 1.8126 25.42 1.2
7 INF 0.05 1
8 INF(絞り) 0.03 1
9 INF 0.4 1.5156 75.00 1.2
10 INF 0.43 1
11 1.131 0.5 1.8395 42.72 1.2
12 -3.127 0.2 1
13 -1.061 0.3 1.8126 25.42 1.2
14 INF 0.2 1
15 -0.592 0.3 1.8081 46.57 1.2
16 2.132 0.77 1.8126 25.42 1.2
17 -1.262 0.77 1
18 INF 0.4 1.5183 64.14
19 INF 0.01 1.5119 63.00
20 INF 0.4 1.6138 50.20
21 INF 0.01 1.5220 63.00
22 INF 0 1
物体距離 0 像高 0.500
次に、第1及び第2実施例の条件式パラメータを表1に、条件式の値を表2に夫々示す。
表1
項目 記号 単位 第1実施例 第2実施例
対物系倍率 βo -2.678847 -6.63
前群焦点距離 f1 [mm] 0.765 0.591
後群焦点距離 f2 [mm] 3.476 4.557
焦点距離 f [mm] 0.657 0.797
半視野角 wy [deg] 6.141 3.95
主光線射出角 wy’[deg] 13.965 6.02
物体側開口数 NA 0.2184 0.55
絞り径 φ1 [mm] 0.36 0.66
最大レンズ径 φ2 [mm] 1 1.2
ピッチ P [μ] 4 4
基準波長 λ [μ] 0.546 0.546
表2
番号 条件式 第1実施例 第2実施例
1 0.9≦|coswy'/coswy|≦1.1 0.976 0.997
2 0.2≦φ1/(φ2×f1)≦2 0.471 0.931
3 0.1≦|p×(NA)2/(0.61×λ×βo)|≦0.8 0.215 0.544
4 1<|βo|<10 2.680 6.630
5 0.1≦NA≦0.8 0.220 0.550
6 2≦f2/f1≦10 4.544 7.711
次に、本発明の拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法、ピント範囲確認方法、ピント位置調整装置及びピント範囲確認装置の実施例について述べる。
図3は本発明の拡大ビデオモジュールのピント位置調整及びピント範囲確認装置の一実施例を示す概略構成図である。
本実施例の拡大ビデオモジュールのピント位置調整及びピント範囲確認装置は、基板4と、照明ユニット6と、光源12と、画像信号処理装置7と、処理ユニット10と、モニタ8,11と、マイクロセンサ9,13を備えて構成されている。
拡大ビデオモジュールは、撮像素子3を含む撮像ユニット2と、レンズ群を含む対物ユニット1とで構成されている。対物ユニット1、撮像ユニット2は、図1又は図2に示した実施例の拡大ビデオモジュールにおける対物ユニット、撮像ユニットと同様に構成されている。
基板4は、拡大ビデオモジュールを保持するための保持部材4a,4bと、保持部材4aに対して保持部材4bをZ方向に移動させることが可能なZステージ4cと、基板4に対して保持部材4aをZ方向に移動させることが可能なZステージ4dを備えている。また、基板4は、照明ユニット6を保持しY方向に移動させることが可能なYステージ4eと、Yステージ4eをα方向、β方向に移動させることが可能なαゴニオステージ4f、βゴニオステージ4gと、αゴニオステージ4f、βゴニオステージ4gをX方向に移動させることが可能なXステージ4hと、Xステージ4hをZ方向に移動させることが可能なZステージ4iを備えている。
拡大ビデオモジュールは、撮像素子3を含む撮像ユニット2が、保持部材4bに保持され、レンズ群を含む対物ユニット1が、保持部材4aに保持されており、ピント位置調整を行うためにZ方向に移動及び固定が可能な状態で基板4に設けられている。
矢印で示し詳細な構成の図示を省略したマイクロセンサ9は、撮像素子3のZ方向の位置情報をサブミクロン単位で取得するように構成されている。
照明ユニット6は、Yステージ4eに保持されている。ピント調整に用いる被写体5は、照明ユニット6により背面から照明され、対物ユニット1に対してXYZ及びαβ方向に調整及び固定可能な状態で基板4に設けられている。
光源12は、照明ユニット6に照明光を供給するようになっている。
画像信号処理装置7は、撮像素子3に投影され、撮像素子3を介して信号変換された被写体の像を画像信号に変換した後、モニタ8に画像表示させる制御を行うように構成されている。また、画像信号処理装置7は、光源12と連携して、最適な明るさが得られるように光量を制御することができるように構成されている。
処理ユニット10は、画像信号のコントラスト値を算出し、モニタ11に算出結果を表示させる制御を行うように構成されている。
このように構成された本実施例の拡大ビデオモジュールのピント位置調整及びピント範囲確認装置におけるコントラスト検出方法を図4を用いて説明する。図4(a)はコントラスト検出に用いる被写体の一例として白と黒の帯が交互に並んだ透過型標本を示す説明図、図4(b)は図4(a)に示す透過型標本を撮影(矢印の方向に走査)した時に取得される画像信号を示すグラフであり、撮影時間中に取得された空間的な輝度信号を時間平均した信号波形を示す。図中、縦軸は輝度、横軸は走査方向を示している。
被写体の白黒位置に対応する検出波形の最大値をImax、最小をIminとすると、コントラストIは次のように求めることができる。
I=(Imax − Imin)/(Imax + Imin)
図4を用いて説明した方法で求めたコントラストを撮像素子の撮像面位置ごとにプロットしたグラフを図5に示す。
被写体に対して最良の合焦状態となる撮像位置(輝度がピークとなる撮像素子の撮像面位置)をzm0とし、この位置zm0を求める場合について考える。
最良の合焦状態となる撮像面位置zm0近傍の前後の撮像面位置zm1、zm1'では、コントラストの変化量ΔIm1はごく小さいのでzm1、zm1'を精度良く検出するのは困難になる。
一方、例えば、ΔIm3が20%となるようにコントラストの変化量ΔIm2を充分大きく設定すれば、撮像面位置zm2、zm2'を精度良く検出できるので、2つの位置情報zm2、zm2'から最良の合焦状態となる撮像面位置zm0を精度良く求めることができる。
また、球面収差が良好に補正された光学系では、合焦位置の前後のコントラスト曲線は対称な形状となる。
従って、撮像面位置zm2、zm2'の中点を計算することで最良の合焦状態となる撮像面位置(輝度のピーク位置)zm0の値を求めることができる。
一方、球面収差の影響を排除できない光学系の場合、コントラストのピーク位置はzm2とzm2'の中点とは一致せず中点の前後にずれて存在するが、本発明の拡大ビデオモジュールのように結像倍率が1より大きい光学系では、像側の誤差(この場合は最良像面位置と実際の撮像素子の撮像面位置とのずれ量)は縮小されて物体側に投影されるため、対物光学系の被写界深度内での解像度が著しく劣化することはない。
なお、必要であれば、後述する方法により被写界深度を評価した後にそのようなずれを適宜修正することが可能である。
以上述べたピント調整方法によれば、ある一つの距離に設定された被写体に対して、最良の合焦状態となる撮像面位置を検出してピントを調整することが可能となる。
ピント調整後は、そのビデオモジュールの対物光学系の被写界深度を評価して、ピント調整に用いた被写体の拡大ビデオモジュールに対する位置の妥当性を検証しておく必要がある。次に、その方法について述べる。
被写体の位置(例えば、拡大ビデオモジュールの対物光学系の先端からの距離)に対するコントラストの変化を図6のグラフに示す。図6のグラフは、撮像素子の撮像面の位置を、上述のピント調整における最良の合焦状態となる位置に固定した状態で、被写体の位置を変化させた時のコントラストの値をプロットしたものである。
この場合、コントラストは、ピント調整に用いた被写体の設置位置zo0で最大となり、位置zo0から被写体が離れていくに従って低下していく。なお、図中、距離0は、被写体と拡大ビデオモジュールの対物光学系の物体側先端面とが当接した状態を意味しており、被写体の距離を検出する場合の基準位置となる。
本実施例では、観察可能なコントラストの許容下限値をある値、例えば20%などに設定しておき、下限値となる被写体の位置を検出することで、ピント調整後のビデオモジュールの対物光学系の被写界深度範囲を求めてピント位置の妥当性を評価する。図6のグラフでは被写界深度は0〜zo1の範囲となる。
ここで、被写界深度を評価した結果、zo1までの範囲では不満足であり、かつ、被写体と当接する位置0でのコントラストが過剰と思われる場合には、例えば、図7に示すように、ピント調整に用いた被写体の設置位置zo0よりも対物光学系の物体側先端面から離れた位置zo2に被写体位置を修正し、再度ピント調整を行い、図7に示すコントラスト曲線を得る。図7のグラフでは、対物光学系の被写界深度は0〜zo3までに拡大している。
以上の方法を用いて、最適な被写界深度が得られるように、ピント調整時に被写体を設置する位置の妥当性を評価し、必要に応じてその位置を修正する。なお、対物光学系の被写界深度の最終的な評価は調整誤差だけではなく主観的な要因も介在する。そこで、上述したピント調整手段でピント位置を仮に決めた後で、画像評価の主観的な印象を加味して最終的なピント位置を修正することも可能である。
本発明の拡大ビデオモジュールのピント位置調整及びピント範囲確認装置において被写体の位置を移動する場合には、被写体の位置を精度良く検出する手段を備えることが必要となる。
このため、本実施例の拡大ビデオモジュールのピント位置調整及びピント範囲確認装置では、図3に矢印で示し詳細な構成の図示を省略した、接触式又は非接触式でサブミクロン単位での位置を検出するマイクロセンサ13を備えている。このため、被写体の位置を精度良く検出することができる。
マイクロセンサはサブミクロン単位で位置を検出すると共に、移動する被写体自身の位置を正確に計測できるように、被写体の固定及び移動に伴う機械的な誤差を計算して取り除く演算回路を付属させることが好ましい。
なお、被写体の移動自体は、単位移動量がサブミクロン程度の細かさを有していれば、マイクロステージやステップモータなどを用いて行っても良い。
なお、被写体を設置する位置を求める際の基準位置を拡大ビデオモジュールの対物光学系の物体側先端面としたときには、被写体と対物光学系の先端面との当接位置を精度よく検出することが必要になる。
本発明のピント位置調整及びピント範囲確認装置では、被写体が対物光学系の物体側先端面との当接状態を超えて押し込まれると、被写体が押圧されて変形したり、対物光学系に対して傾きが生じるように構成されている。
被写体が対物光学系の先端面に向かって移動を開始する時点から、対物光学系を通して画像を観察すると、被写体に変形または傾きが生じた時点で画像は被写体の移動と垂直な方向つまり視野中心に対して上下もしくは左右などの方向に移動を始めるので、この画像変化を検出することで、被写体と対物光学系の先端面が突き当たっている状態を検出することが可能である。
更に、本発明のビデオモジュールに用いられる対物光学系では、被写体の対物光学系に対するわずかな傾きも拡大されて像側に投影されるため、ピント調整及びピント位置確認装置には被写体の姿勢を検出し、必要に応じて修正する機構が設けられている。
例えば、本発明の対物光学系の被写界深度範囲がごく狭く、被写体と対物光学系の物体側先端面との距離が非常に近接していることから、これらの間で発生する干渉縞を利用して、被写体の姿勢を検出することが可能である。あらかじめ被写体の姿勢が適正であるときの干渉縞の画像を記録し、被写体を移動したときの干渉縞と比較することで、ピント調整を繰り返す場合にも常に被写体の姿勢を適正な状態に保ち、再現性よくピント調整を行うことができる。なお、その他の位置検出手段としては、コリメータ等も応用できる。
また、傾きの補正は、例えば、図3に示した被写体側に設けたゴニオステージ4f,4gで調整することが可能である。
以上の方法によれば、複数の距離に被写体を設定する従来のピント調整方法と比較して、繰り返し再現性とピント調整精度を向上させることができる。
また、本発明の対物光学系の被写界深度範囲がごく狭く、被写体と対物光学系の物体側先端面との距離が非常に近接していることから、被写体の設置位置を決める際には、基準位置からの距離の計測を省略して、例えば被写体に工夫を施すことで被写体の位置決めを行うことができる。
基準位置からの距離が数μmの位置に被写体を設置する必要がある場合には、厚みをサブミクロンの精度で製作した透明フィルムを例えば蒸着などの手段により被写体表面に形成し、被写体を基準面に対して突き当てるだけで所望の距離に精度良く被写体を設置することができる。透明フィルムの膜厚はナノメータ単位で制御できるため、被写体と基準面の距離を設定するには十分な精度を有している。
また、基準位置からの距離が数十μm程度の位置に被写体を設置する必要がある場合には、被写体と基準面の間に厚みをミクロン単位で調整して加工した薄板をはさむことにより所望の距離に精度良く被写体を設置することもできる。例えば半導体製造時のエッチングプロセスを利用すれば、薄板の厚みをミクロン単位で制御できるので、被写体と基準面の距離を設定するには十分な精度を確保できる。
このように被写体と基準面との距離の精度を一つの部品で保証できるので、ピント調整における繰り返し再現性を向上させることができる。
ピント調整に使用される被写体として、例えば図4(a)に示される白と黒の帯が交互に並んだ透過型標本の場合は、帯の幅をサブミクロン程度の長さに揃える必要があるが、半導体製造時のエッチングプロセスを応用してガラスなどの透明基板に所望のパターンを施したものや、回折格子などを用いることができる。
このように構成された本実施例の拡大ビデオモジュールのピント位置調整及びピント範囲確認装置では、図8に示す手順で、ピント位置の調整及びピント範囲の確認及び修正を行う。
まず、ピント位置調整手順を説明する。
対物ユニット1を撮像ユニット2と当接する位置まで挿入する(ステップS1)。次いで、双方のユニットの嵌合状態(傾き)を調整し、基板4上の保持部材(冶具)4a,4bに固定する(ステップS2)。次いで、被写体5を照明ユニット6に対して固定されるように取付けた後、Zステージ4iを介して対物ユニット1の先端表面に当接するように移動させる(ステップS3)。次いで、この状態で、Zステージ4cを介して撮像ユニット2を移動させてモニタ8及びモニタ11に表示される画像及びコントラスト値を観察しながら被写体に合焦するようにする(ステップS4)。次いで、このときの対物ユニット1に対する被写体5の位置をマイクロセンサ13を介して検出する。又は、図示省略した干渉縞検出手段により、被写体5の反射光と対物ユニット1の先端面の反射光による干渉縞を検出することによって対物ユニット1に対する被写体5の傾き及び位置を検出する(ステップS5)。
次いで、Xステージ4h、Yステージ4e、Zステージ4i、αゴニオステージ4f、βゴニオステージ4g等を介して、図示省略した干渉縞検出手段を介して検出される被写体5の反射光と対物ユニット1の先端面の反射光による干渉縞が所望の状態となるように、検出された被写体5の位置及び傾きを調整する(ステップS6)。そして、調整後の被写体5の位置を対物ユニット表面に最適な状態で当接した基準位置(原点)として記憶する(ステップS7)。次いで、Zステージ4iを介して、被写体5をピント調整のための基準となる原点から所定距離離れた位置に移動する。
次いで、Zステージ4cを介して、撮像ユニット2を対物ユニット1との当接した位置から離間する方向に移動させる(ステップS9)。このとき、処理ユニット10を介して、移動する撮像ユニット2の位置に対応した被写体5のコントラストを検出しモニタ11に表示する(ステップS10)。次いで、所望のコントラスト値となる撮像ユニット2の2つの位置から最良のピント位置を求める(ステップS11)。次いで、Zステージ4cを介して、撮像ユニット2を最良のピント位置に移動させる(ステップS12)。これにより、拡大ビデオモジュールのピント位置が最適な位置に調整される。
次に、ピント範囲確認手順を説明する。
上述のように拡大ビデオモジュールのピント位置が調整された状態において、Zステージ4iを介して被写体5を対物ユニット1の表面(原点)に移動させる(ステップS21)。次いで、マイクロセンサ13を介して被写体5の位置を検出しながら、Zステージ4iを介して被写体5を対物ユニット1の表面(原点)から離間する方向に移動させる(ステップS22)。また、このとき、移動する被写体5の位置に対応した被写体5のコントラストを検出しモニタ11に表示する。コントラストが所定の下限値となる距離まで離れたとき、被写体5の移動を停止する(ステップS23)。そして、このときの被写体5の位置からピント範囲を求める(ステップS24)。次いで、ピント範囲の妥当性を検討し(ステップS25)、ピント範囲が所望範囲を満足している場合には、被写体5の位置を固定してピント範囲確認処理を終了する(ステップS26)。
ピント範囲が所望範囲を満足していない場合には、ピント範囲修正を以下の手順で行う。
Zステージ4iを介して、被写体5を設置する距離を修正し、上述のステップS8〜ステップS26までの処理を繰り返す(ステップS31)。
このように本実施例のピント位置調整方法やピント範囲の確認方法を用いることで、拡大ビデオモジュールを最適な被写界深度で精度良くピント調整することができる。
以上説明したように、本発明の拡大ビデオモジュール、拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法、拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置、拡大ビデオモジュールのピント範囲確認方法、及び拡大ビデオモジュールのピント範囲確認装置は、特許請求の範囲に記載された発明の他に、次のような特徴を備えている。
(1)前記対物光学系は物体側から順に正の焦点距離を有する前群と明るさ絞りと正の焦点距離を有する後群を含んで構成され、次の条件式(4)を満足することを特徴とする、請求項1に記載のビデオモジュール。
2≦f2/f1≦10 …(4)
但しf1は前群の焦点距離、f2は後群の焦点距離である。
(2)前記対物光学系は物体側から順に正の焦点距離を有する前群と明るさ絞りと正の焦点距離を有する後群を含んで構成され、次の条件式(4)を満足することを特徴とする、請求項2に記載のビデオモジュール。
2≦f2/f1≦10 …(4)
但しf1は前群の焦点距離、f2は後群の焦点距離である。
(3)サブミクロン単位で移動量を計測し、被写体を設置する距離を設定するステップを更に含むことを特徴とする、請求項3に記載のビデオモジュールのピント位置調整方法。
(4)厚みをサブミクロンの精度で製作した部材を前記対物光学系の物体側先端面と被写体の間に接触して配置することにより被写体を設置する距離を設定するステップを更に含むことを特徴とする、請求項3に記載のビデオモジュールのピント位置調整方法。
(5)前記対物光学系の物体側先端面と被写体の間で発生する干渉縞を利用して被写体の姿勢を検出し、ピント調整する際の被写体の基準位置を決定するステップを更に含むことを特徴とする、請求項3に記載のビデオモジュールのピント位置調整方法。
本発明の拡大ビデオモジュール、拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法、拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置、拡大ビデオモジュールのピント範囲確認方法、及び拡大ビデオモジュールのピント範囲確認装置によれば、最適な被写界深度に精度良くピント調整された小型で高い結像倍率と高い分解能を備えた拡大内視鏡を実現し生体内の細胞をリアルタイムで観察することができる。
本発明の拡大ビデオモジュールの第1実施例の光学構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)において矢印A方向からみた断面図である。 本発明の拡大ビデオモジュールの第2実施例の光学構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は(a)において矢印A方向からみた断面図である。 本発明の拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置及びピント範囲確認装置の一実施例を示す概略構成図である。 本実施例の拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置におけるコントラスト検出方法を説明するための図であり、(a)はコントラスト検出に用いる被写体の一例として白黒透過標本を示す説明図、(b)は(a)に示す白黒透過標本を撮影した時の画像信号を示すグラフである。 図5を用いて説明した上記方法で求めたコントラストを撮像素子の位置ごとにプロットしたグラフである。 被写体の位置(拡大ビデオモジュールの対物光学系の物体側先端面からの距離)に対するコントラストの変化の一例を示すグラフである。 被写体の位置(拡大ビデオモジュールの対物光学系の物体側先端面からの距離)に対するコントラストの変化の他の例を示すグラフである。 本発明の拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法及びピント範囲確認方法の一実施例にかかる一連の手順を示すフローチャートである。 従来の内視鏡のピント調整方法の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 対物ユニット
2 撮像ユニット
3 撮像素子
4 基板
4a,4b 保持部材
4c,4d,4i Zステージ
4e Yステージ
4f αゴニオステージ
4g βゴニオステージ
4h Xステージ
5 被写体
6 照明ユニット
7 画像信号処理装置
8,11 モニタ
9,13 マイクロセンサ
10 処理ユニット
12 光源
21 対物レンズ群
22 対物レンズ枠
23 明るさ絞り
24 位置決め用カバーガラス
25 撮像素子
26 撮像枠
27 対物ユニットと撮像ユニットとの間隔
28 先端硬質部
29 中間部材
30 内視鏡外表部
31 照明用ファイバ
32a,32b 間隔調整部
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群

Claims (7)

  1. 結像倍率が1より大きい対物光学系を備えた拡大ビデオモジュールにおいて、
    前記対物光学系が、物体側から順に、正の焦点距離を有する前群と、明るさ絞りを含んで構成され、
    次の条件式を満足することを特徴とする拡大ビデオモジュール。
    0.9≦|coswy’/coswy|≦1.1
    0.2≦φ1/φ2/f1≦2
    但し、wy’は拡大ビデオモジュールにおける最大視野角に対応する主光線の撮像面への入射角度、wyは半視野角、φ1は前記明るさ絞りの開口径、φ2は前記対物光学系の最大外径、f1は前記前群の焦点距離である。
  2. 結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールにおいて、
    次の条件式を満足することを特徴とする拡大ビデオモジュール。
    0.1≦|p×(NA)2/(0.61×λ×βo)|≦0.8
    但し、pは拡大ビデオモジュールに備わる撮像素子のピクセルサイズ、NAは対物光学系の物体側開口数、λはeライン波長0.546[μm]、βoは前記対物光学系の倍率である。
  3. 結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールのピント位置調整方法において、
    前記対物光学系の物体側先端面を基準とした所定の距離に被写体の位置を固定するステップと、
    撮像素子を移動させて被写体の画像が所望のコントラストとなる該撮像素子の2つの位置を検出するステップと、
    前記検出した2つの位置から被写体の画像のコントラストが最大となる撮像素子の位置を求めるステップと、
    を含むことを特徴とするピント位置調整方法。
  4. 結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールのピント位置調整装置において、
    前記対物光学系の物体側先端面を基準とした所定の距離に被写体の位置を固定する手段と、
    撮像素子を移動させて被写体の画像が所望のコントラストとなる該撮像素子の2つの位置を検出する手段と、
    前記検出した2つの位置から被写体の画像のコントラストが最大となる撮像素子の位置を求める手段と、
    を含むことを特徴とするピント位置調整装置。
  5. 結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールのピント範囲確認方法において、
    被写体を前記対物光学系の物体側先端面に接触させるステップと、
    所定のコントラストとなるように該被写体の位置を対物光学系の光軸方向に移動させるステップと、
    所定のコントラストとなる該被写体の位置を検出するステップと、
    を含むことを特徴とするピント範囲確認方法。
  6. 結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールのピント範囲確認装置において、
    被写体を前記対物光学系の物体側先端面に接触させる手段と、
    所定のコントラストとなるように該被写体の位置を対物光学系の光軸方向に移動させる手段と、
    所定のコントラストとなる該被写体の位置を検出する手段と、
    を備えたことを特徴とするピント範囲確認装置。
  7. 結像倍率が1より大きい対物光学系と撮像素子を備えた拡大ビデオモジュールにおいて、
    請求項3に記載の方法を用いてピント位置が調整されていることを特徴とする拡大ビデオモジュール。
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