JP2004309929A - 画像信号供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶表示素子まで安定した液晶基準電圧(液晶コモン電圧)を供給することができ、画像の表示品質を向上させることが可能な画像信号供給装置を提供する。
【解決手段】多相化された画像信号を、定電圧供給回路16にて基準端子16Aの電位を基準として発生した所定の大きさの液晶基準電圧と共に多相配線ラインを介して液晶表示素子に対して伝送するようにした画像信号供給装置において、前記供給された液晶基準電圧を、前記多相配線ライン6Aを用いて検出する検出手段19と、前記検出した基準電圧を帯域制限する帯域制限手段21と、前記帯域制限した検出基準電圧を増幅して前記定電圧供給回路の前記基準端子に負帰還をかける帰還手段22と、を有するように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】多相化された画像信号を、定電圧供給回路16にて基準端子16Aの電位を基準として発生した所定の大きさの液晶基準電圧と共に多相配線ラインを介して液晶表示素子に対して伝送するようにした画像信号供給装置において、前記供給された液晶基準電圧を、前記多相配線ライン6Aを用いて検出する検出手段19と、前記検出した基準電圧を帯域制限する帯域制限手段21と、前記帯域制限した検出基準電圧を増幅して前記定電圧供給回路の前記基準端子に負帰還をかける帰還手段22と、を有するように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子に対して多相化された画像信号を供給する画像信号供給装置に係り、特に液晶基準電圧の安定化に関する画像信号供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばアクティブマトリクス型の反射型の液晶表示素子(例えば特許文献1や特許文献2)では、各画素に印加する画像信号を保持する記憶素子の周波数特性や画素のオン・オフの切り替えを行うトランジスタのスイッチング特性の限界から、画像信号をN相(Nは2以上の整数)に多相化させてこの伝送を行うようになっており、これにより1相当たりの動作速度を低減させている。
一例としては、SXGA(1280×720画素)画素相当の液晶表示素子にあっては1色当たり、10相程度に多相化されている。この場合、製造上の利便性を考慮し、液晶表示素子と、信号処理を行う信号書回路系とは、多数の平行に配設されたラインを配線パターンとして内包するフレキシブル配線基板によって互いに接続されている。
【0003】
この点について図2を参照して説明する。図2は液晶表示素子と信号処理回路系との接続状態を示す模式図である。図2に示すように、液晶表示素子2とこの信号処理回路系4とは、物理的に分離されており、両者は多数の配線ライン6Aが平行に配列されたフレキシブル配線基板6により接続されている。上記液晶表示素子2は、多数の画素が縦横方向にマトリクス状に配置された表示部8と、列走査回路10と、行走査回路12とを主に有しており、縦方向及び横方向に各画素を走査しつつ画像信号を印加し得るようになっている。この表示部8では、図示されないが、全面に広がる共通電極(対向電極)と各画素との間に液晶が封じ込められている。
【0004】
一方、上記信号処理回路系4は例えばプリント基板等に形成されており、これは図示しない信号源より送られてくる画像信号を、上記表示部8で画像表示できるように処理する信号処理回路14を有しており、ここで処理された画像信号がアナログ信号として上記フレキシブル配線基板6の配線ラインを介して液晶表示素子2側へ伝送される。また上記アナログ画像信号の他に、グランドレベル信号、他の制御信号、上記共通電極に印加する液晶コモン電圧(「VCOM基準電圧」とも称される)等を伝送するようになっている。この液晶コモン電圧は、画面における真黒や真白のレベル、例えば真黒レベルの基準となる液晶基準電圧であり、設計上予め定められる。
【0005】
ここで上記例えば真黒レベルの液晶基準電圧(液晶コモン電圧)を発生させるために定電圧供給回路16を有しており、この定電圧供給回路16では、この基準端子16Aの電位に対して所定の大きさの電圧を出力でき、これを液晶基準電圧として用いている。具体的には、この定電圧供給回路16としては例えば3端子レギュレータ18を用いており、この”GND”の基準端子16Aを接地し、”INPUT”の入力端子16Bに例えば−18ボルトを入力し、”OUTPUT”の出力端子16Cに液晶基準電圧として−9ボルトを安定的に出力し、これを液晶表示素子2側へ供給するようになっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平01−163721号公報
【特許文献2】
特開平06−289816号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の場合、上記フレキシブル配線基板6の幅は30mm程度に制限されており、しかも、この中に60本程度の配線ライン6Aが平行に配線されるため、各配線ライン6Aの幅は1本当たり0.2mm程度と非常に細く、且つ機器内で200mm程度の長さで引き回される。この時の各配線ライン6Aのインピーダンス特性は50Ω程度である。
【0008】
ところで、上述したように、各種信号線の中で、液晶コモン電圧である上記液晶基準電圧の安定化は画像品質を高く維持する上から非常に重要である。この場合、従来の表示部のように8ビット程度で階調度を表す場合にはその階調精度に対して上記8ビット構成で十分に対応できたが、例えばハイビジョンテレビジョンのように、表示部8の画素密度の向上、クロック周波数の上昇及び階調度のレベルが10ビット或いはそれ以上のビット数で表されるようになると、上記液晶基準電圧の安定化は益々重要となってくる。
【0009】
例えば、図2で示したように、液晶基準電圧を送り出し側で低インピーダンス伝送しても、高インピーダンス線路特性を持つフレキシブル配線基板6の末端では負荷消費電流の変動の影響を受けたり、上記配線ライン6A間におけるクロストークの影響を受けて無視し得ない程度に液晶基準電圧の電圧変動を受けてしまい、その結果、表示部8の画面上で許容範囲を超えたゴーストやフリッカが発生する、といった問題があった。
本発明の目的は、液晶表示素子まで安定した液晶基準電圧(液晶コモン電圧)を供給することができ、画像の表示品質を向上させることが可能な画像信号供給装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、多相化された画像信号を、定電圧供給回路にて基準端子の電位を基準として発生した所定の大きさの液晶基準電圧と共に多相配線ラインを介して液晶表示素子に対して伝送するようにした画像信号供給装置において、前記供給された液晶基準電圧を、前記多相配線ラインを用いて検出する検出手段と、前記検出した基準電圧を帯域制限する帯域制限手段と、前記帯域制限した検出基準電圧を増幅して前記定電圧供給回路の前記基準端子に負帰還をかける帰還手段と、を有したことを特徴とする画像信号供給装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る画像信号供給装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の画像信号供給装置を示す構成図である。尚、従来装置と同一構成部分については同一符号を付して説明する。
図1に示すように、この画像信号供給装置20の基本的構成は、従来装置と同様であり、信号処理回路系4を有している。そして、図2に示すように、上記信号処理回路系4と液晶表示素子2とは、物理的に分離されており、両者は多数の配線ライン6Aが平行に配列されたフレキシブル配線基板6により接続されている。上記液晶表示素子2は、多数の画素が縦横方向にマトリクス状に配置された表示部8と、列走査回路10と、行走査回路12とを主に有しており、縦方向及び横方向に各画素を走査しつつ画像信号を印加し得るようになっている。この表示部8では、図示されないが、全面に広がる共通電極(対向電極)と各画素との間に液晶が封じ込められている。
【0012】
一方、上記信号処理回路系4は例えばプリント基板等に形成されており、これは図示しない信号源より送られてくる画像信号を、上記表示部8で画像表示できるように処理する信号処理回路14を有しており、この信号処理回路14で処理された画像信号がアナログ信号として上記フレキシブル配線基板6の各配線ライン6Aを介して液晶表示素子2側へ伝送される。また上記アナログ画像信号の他に、グランドレベル信号、他の制御信号、上記共通電極に印加する液晶コモン電圧(「VCOM基準電圧」とも称される)等を伝送するようになっている。この液晶コモン電圧は、画面における真黒や真白のレベル、例えば真黒レベルの基準となる液晶基準電圧であり、設計上予め定められる。
【0013】
ここで上記例えば真黒レベルの液晶基準電圧(液晶コモン電圧)を発生させるために定電圧供給回路16を有しており、この定電圧供給回路16では、この基準端子16Aの電位に対して所定の大きさの電圧を出力でき、これを液晶基準電圧として用いている。具体的には、この定電圧供給回路16としては例えば3端子レギュレータ18を用いており、この”GND”の基準端子16Aを接地し、”INPUT”の入力端子16Bに例えば−18ボルトを入力し、”OUTPUT”の出力端子16Cに液晶基準電圧として−9ボルトを安定的に出力し、これを液晶表示素子2側へ供給するようになっている。
【0014】
そして、ここに本発明の特徴とする、液晶基準電圧を検出する検出手段19と、この検出した基準電圧の帯域を制限する帯域制限手段21と、この帯域制限した検出基準電圧を増幅して負帰還をかけるための帰還手段22とがそれぞれ設けられており、上記液晶表示素子2側に供給された液晶基準電圧を検出し、この検出出力をその周波数の帯域制限をしつつ所定のゲインで増幅して上記定電圧供給回路16の基準端子16Aに負帰還をかけるようになっている。ここで上記検出手段19は、上記配線ライン6Aの空いている1本の配線ライン6A−1よりなり、上記帯域制限手段21は、後述する抵抗R1、R2とコンデンサであるフィルタC1、C2とよりなる。具体的には、上記帰還手段22は、オペアンプ24を有しており、この+(プラス)端子を接地すると共に−(マイナス)端子に入力抵抗R2とコンデンサよりなるハイパスフィルタC2との直列回路を接続している。そして、上記フレキシブル配線基板6の空き状態の1本の配線ライン6A−1を用いて、上記液晶表示素子2側に実際に供給された液晶基準電圧を検出してこれをモニタし、上記ハイパスフィルタC2に接続して上記オペアンプ24に帰還させている。
【0015】
また上記オペアンプ24の−端子と出力端子との間にはフィードバック抵抗R1を接続し、このフィードバック抵抗R1にコンデンサよりなるローパスフィルタC2を並列に接続している。そして、このオペアンプ24の出力端子を、上記定電圧供給回路16の”GND”の基準端子16Aに接続して、100%の直流負帰還をかけるようになっている。
ここで上記フィードバック抵抗R2は10kΩ程度、入力抵抗R1は1kΩ程度である。また、上記ローパスフィルタC1の容量は15pF程度で、例えば1MH以上の信号を通し、上記ハイパスフィルタC2の容量は1μF程度で、例えば160Hz以上の信号を通すようになっており、これにより信号周波数に対して160Hz〜1MHzの範囲の帯域制限を行うようになっている。
【0016】
以上のように構成したことにより、液晶表示素子2側まで実際に伝送された液晶基準電圧を検出してモニタし、この検出出力を上記配線ライン6A−1を介してオペアンプ24に入力して所定のゲインをかけ、そして、この出力を定電圧供給回路16の基準端子16Aに入力させることにより、100%直流負帰還をかけるようにしている。この結果、上記液晶基準電圧の出力変動分をR1/R2の比で増幅して基準端子16Aの電位を制限しているので、見かけ上の交流ループゲインが高くなり、上記抵抗R1とコンデンサよりなるフィルタC1及び抵抗R2とコンデンサよりなるフィルタC2で周波数の対域制限された帯域(160Hz〜1MHz)内の電圧変動を大幅に抑制することができる。
【0017】
また同時に、上記構成にすることにより、フレキシブル配線基板6の各配線ライン6Aのパターンを負帰還ループ内に含めることになり、これによりインピーダンスによる弊害が小さくなり、上記液晶基準電圧の安定性を一層高めることが可能となる。
尚、上記各数値例は単に一例を示したに過ぎず、上記数値に限定されないのは勿論であり、使用する信号周波数帯域に応じた数値が用いられる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像信号供給装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
液晶表示素子まで安定した液晶基準電圧(液晶コモン電圧)を供給することができ、画像の表示品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像信号供給装置を示す構成図である。
【図2】液晶表示素子と信号処理回路系との接続状態を示す模式図である。
【符号の説明】
2…液晶表示素子、4…信号処理回路系、6…フレキシブル配線基板、6A,6A−1…配線ライン、8…表示部、14…信号処理回路、16…定電圧供給回路、16A…基準端子、16B…入力端子、16C…出力端子、18…3端子レギュレータ、19…検出手段、20…画像信号供給装置、21…帯域制限手段、22…帰還手段、24…オペアンプ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子に対して多相化された画像信号を供給する画像信号供給装置に係り、特に液晶基準電圧の安定化に関する画像信号供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばアクティブマトリクス型の反射型の液晶表示素子(例えば特許文献1や特許文献2)では、各画素に印加する画像信号を保持する記憶素子の周波数特性や画素のオン・オフの切り替えを行うトランジスタのスイッチング特性の限界から、画像信号をN相(Nは2以上の整数)に多相化させてこの伝送を行うようになっており、これにより1相当たりの動作速度を低減させている。
一例としては、SXGA(1280×720画素)画素相当の液晶表示素子にあっては1色当たり、10相程度に多相化されている。この場合、製造上の利便性を考慮し、液晶表示素子と、信号処理を行う信号書回路系とは、多数の平行に配設されたラインを配線パターンとして内包するフレキシブル配線基板によって互いに接続されている。
【0003】
この点について図2を参照して説明する。図2は液晶表示素子と信号処理回路系との接続状態を示す模式図である。図2に示すように、液晶表示素子2とこの信号処理回路系4とは、物理的に分離されており、両者は多数の配線ライン6Aが平行に配列されたフレキシブル配線基板6により接続されている。上記液晶表示素子2は、多数の画素が縦横方向にマトリクス状に配置された表示部8と、列走査回路10と、行走査回路12とを主に有しており、縦方向及び横方向に各画素を走査しつつ画像信号を印加し得るようになっている。この表示部8では、図示されないが、全面に広がる共通電極(対向電極)と各画素との間に液晶が封じ込められている。
【0004】
一方、上記信号処理回路系4は例えばプリント基板等に形成されており、これは図示しない信号源より送られてくる画像信号を、上記表示部8で画像表示できるように処理する信号処理回路14を有しており、ここで処理された画像信号がアナログ信号として上記フレキシブル配線基板6の配線ラインを介して液晶表示素子2側へ伝送される。また上記アナログ画像信号の他に、グランドレベル信号、他の制御信号、上記共通電極に印加する液晶コモン電圧(「VCOM基準電圧」とも称される)等を伝送するようになっている。この液晶コモン電圧は、画面における真黒や真白のレベル、例えば真黒レベルの基準となる液晶基準電圧であり、設計上予め定められる。
【0005】
ここで上記例えば真黒レベルの液晶基準電圧(液晶コモン電圧)を発生させるために定電圧供給回路16を有しており、この定電圧供給回路16では、この基準端子16Aの電位に対して所定の大きさの電圧を出力でき、これを液晶基準電圧として用いている。具体的には、この定電圧供給回路16としては例えば3端子レギュレータ18を用いており、この”GND”の基準端子16Aを接地し、”INPUT”の入力端子16Bに例えば−18ボルトを入力し、”OUTPUT”の出力端子16Cに液晶基準電圧として−9ボルトを安定的に出力し、これを液晶表示素子2側へ供給するようになっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平01−163721号公報
【特許文献2】
特開平06−289816号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の場合、上記フレキシブル配線基板6の幅は30mm程度に制限されており、しかも、この中に60本程度の配線ライン6Aが平行に配線されるため、各配線ライン6Aの幅は1本当たり0.2mm程度と非常に細く、且つ機器内で200mm程度の長さで引き回される。この時の各配線ライン6Aのインピーダンス特性は50Ω程度である。
【0008】
ところで、上述したように、各種信号線の中で、液晶コモン電圧である上記液晶基準電圧の安定化は画像品質を高く維持する上から非常に重要である。この場合、従来の表示部のように8ビット程度で階調度を表す場合にはその階調精度に対して上記8ビット構成で十分に対応できたが、例えばハイビジョンテレビジョンのように、表示部8の画素密度の向上、クロック周波数の上昇及び階調度のレベルが10ビット或いはそれ以上のビット数で表されるようになると、上記液晶基準電圧の安定化は益々重要となってくる。
【0009】
例えば、図2で示したように、液晶基準電圧を送り出し側で低インピーダンス伝送しても、高インピーダンス線路特性を持つフレキシブル配線基板6の末端では負荷消費電流の変動の影響を受けたり、上記配線ライン6A間におけるクロストークの影響を受けて無視し得ない程度に液晶基準電圧の電圧変動を受けてしまい、その結果、表示部8の画面上で許容範囲を超えたゴーストやフリッカが発生する、といった問題があった。
本発明の目的は、液晶表示素子まで安定した液晶基準電圧(液晶コモン電圧)を供給することができ、画像の表示品質を向上させることが可能な画像信号供給装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、多相化された画像信号を、定電圧供給回路にて基準端子の電位を基準として発生した所定の大きさの液晶基準電圧と共に多相配線ラインを介して液晶表示素子に対して伝送するようにした画像信号供給装置において、前記供給された液晶基準電圧を、前記多相配線ラインを用いて検出する検出手段と、前記検出した基準電圧を帯域制限する帯域制限手段と、前記帯域制限した検出基準電圧を増幅して前記定電圧供給回路の前記基準端子に負帰還をかける帰還手段と、を有したことを特徴とする画像信号供給装置である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る画像信号供給装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明の画像信号供給装置を示す構成図である。尚、従来装置と同一構成部分については同一符号を付して説明する。
図1に示すように、この画像信号供給装置20の基本的構成は、従来装置と同様であり、信号処理回路系4を有している。そして、図2に示すように、上記信号処理回路系4と液晶表示素子2とは、物理的に分離されており、両者は多数の配線ライン6Aが平行に配列されたフレキシブル配線基板6により接続されている。上記液晶表示素子2は、多数の画素が縦横方向にマトリクス状に配置された表示部8と、列走査回路10と、行走査回路12とを主に有しており、縦方向及び横方向に各画素を走査しつつ画像信号を印加し得るようになっている。この表示部8では、図示されないが、全面に広がる共通電極(対向電極)と各画素との間に液晶が封じ込められている。
【0012】
一方、上記信号処理回路系4は例えばプリント基板等に形成されており、これは図示しない信号源より送られてくる画像信号を、上記表示部8で画像表示できるように処理する信号処理回路14を有しており、この信号処理回路14で処理された画像信号がアナログ信号として上記フレキシブル配線基板6の各配線ライン6Aを介して液晶表示素子2側へ伝送される。また上記アナログ画像信号の他に、グランドレベル信号、他の制御信号、上記共通電極に印加する液晶コモン電圧(「VCOM基準電圧」とも称される)等を伝送するようになっている。この液晶コモン電圧は、画面における真黒や真白のレベル、例えば真黒レベルの基準となる液晶基準電圧であり、設計上予め定められる。
【0013】
ここで上記例えば真黒レベルの液晶基準電圧(液晶コモン電圧)を発生させるために定電圧供給回路16を有しており、この定電圧供給回路16では、この基準端子16Aの電位に対して所定の大きさの電圧を出力でき、これを液晶基準電圧として用いている。具体的には、この定電圧供給回路16としては例えば3端子レギュレータ18を用いており、この”GND”の基準端子16Aを接地し、”INPUT”の入力端子16Bに例えば−18ボルトを入力し、”OUTPUT”の出力端子16Cに液晶基準電圧として−9ボルトを安定的に出力し、これを液晶表示素子2側へ供給するようになっている。
【0014】
そして、ここに本発明の特徴とする、液晶基準電圧を検出する検出手段19と、この検出した基準電圧の帯域を制限する帯域制限手段21と、この帯域制限した検出基準電圧を増幅して負帰還をかけるための帰還手段22とがそれぞれ設けられており、上記液晶表示素子2側に供給された液晶基準電圧を検出し、この検出出力をその周波数の帯域制限をしつつ所定のゲインで増幅して上記定電圧供給回路16の基準端子16Aに負帰還をかけるようになっている。ここで上記検出手段19は、上記配線ライン6Aの空いている1本の配線ライン6A−1よりなり、上記帯域制限手段21は、後述する抵抗R1、R2とコンデンサであるフィルタC1、C2とよりなる。具体的には、上記帰還手段22は、オペアンプ24を有しており、この+(プラス)端子を接地すると共に−(マイナス)端子に入力抵抗R2とコンデンサよりなるハイパスフィルタC2との直列回路を接続している。そして、上記フレキシブル配線基板6の空き状態の1本の配線ライン6A−1を用いて、上記液晶表示素子2側に実際に供給された液晶基準電圧を検出してこれをモニタし、上記ハイパスフィルタC2に接続して上記オペアンプ24に帰還させている。
【0015】
また上記オペアンプ24の−端子と出力端子との間にはフィードバック抵抗R1を接続し、このフィードバック抵抗R1にコンデンサよりなるローパスフィルタC2を並列に接続している。そして、このオペアンプ24の出力端子を、上記定電圧供給回路16の”GND”の基準端子16Aに接続して、100%の直流負帰還をかけるようになっている。
ここで上記フィードバック抵抗R2は10kΩ程度、入力抵抗R1は1kΩ程度である。また、上記ローパスフィルタC1の容量は15pF程度で、例えば1MH以上の信号を通し、上記ハイパスフィルタC2の容量は1μF程度で、例えば160Hz以上の信号を通すようになっており、これにより信号周波数に対して160Hz〜1MHzの範囲の帯域制限を行うようになっている。
【0016】
以上のように構成したことにより、液晶表示素子2側まで実際に伝送された液晶基準電圧を検出してモニタし、この検出出力を上記配線ライン6A−1を介してオペアンプ24に入力して所定のゲインをかけ、そして、この出力を定電圧供給回路16の基準端子16Aに入力させることにより、100%直流負帰還をかけるようにしている。この結果、上記液晶基準電圧の出力変動分をR1/R2の比で増幅して基準端子16Aの電位を制限しているので、見かけ上の交流ループゲインが高くなり、上記抵抗R1とコンデンサよりなるフィルタC1及び抵抗R2とコンデンサよりなるフィルタC2で周波数の対域制限された帯域(160Hz〜1MHz)内の電圧変動を大幅に抑制することができる。
【0017】
また同時に、上記構成にすることにより、フレキシブル配線基板6の各配線ライン6Aのパターンを負帰還ループ内に含めることになり、これによりインピーダンスによる弊害が小さくなり、上記液晶基準電圧の安定性を一層高めることが可能となる。
尚、上記各数値例は単に一例を示したに過ぎず、上記数値に限定されないのは勿論であり、使用する信号周波数帯域に応じた数値が用いられる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像信号供給装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
液晶表示素子まで安定した液晶基準電圧(液晶コモン電圧)を供給することができ、画像の表示品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像信号供給装置を示す構成図である。
【図2】液晶表示素子と信号処理回路系との接続状態を示す模式図である。
【符号の説明】
2…液晶表示素子、4…信号処理回路系、6…フレキシブル配線基板、6A,6A−1…配線ライン、8…表示部、14…信号処理回路、16…定電圧供給回路、16A…基準端子、16B…入力端子、16C…出力端子、18…3端子レギュレータ、19…検出手段、20…画像信号供給装置、21…帯域制限手段、22…帰還手段、24…オペアンプ。
Claims (1)
- 多相化された画像信号を、定電圧供給回路にて基準端子の電位を基準として発生した所定の大きさの液晶基準電圧と共に多相配線ラインを介して液晶表示素子に対して伝送するようにした画像信号供給装置において、
前記供給された液晶基準電圧を、前記多相配線ラインを用いて検出する検出手段と、前記検出した基準電圧を帯域制限する帯域制限手段と、前記帯域制限した検出基準電圧を増幅して前記定電圧供給回路の前記基準端子に負帰還をかける帰還手段と、を有したことを特徴とする画像信号供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003105812A JP2004309929A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | 画像信号供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003105812A JP2004309929A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | 画像信号供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004309929A true JP2004309929A (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=33468214
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003105812A Pending JP2004309929A (ja) | 2003-04-09 | 2003-04-09 | 画像信号供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004309929A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8125476B2 (en) | 2007-01-26 | 2012-02-28 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Electronic device including display device, and driving method thereof |
US8395603B2 (en) | 2007-01-26 | 2013-03-12 | Samsung Display Co., Ltd | Electronic device including display device and driving method thereof |
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2003
- 2003-04-09 JP JP2003105812A patent/JP2004309929A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8125476B2 (en) | 2007-01-26 | 2012-02-28 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Electronic device including display device, and driving method thereof |
US8395603B2 (en) | 2007-01-26 | 2013-03-12 | Samsung Display Co., Ltd | Electronic device including display device and driving method thereof |
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