JP2004304202A - 層間絶縁膜及びその製造方法 - Google Patents

層間絶縁膜及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004304202A
JP2004304202A JP2004176440A JP2004176440A JP2004304202A JP 2004304202 A JP2004304202 A JP 2004304202A JP 2004176440 A JP2004176440 A JP 2004176440A JP 2004176440 A JP2004176440 A JP 2004176440A JP 2004304202 A JP2004304202 A JP 2004304202A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
interlayer insulating
insulating film
cross
film
linking molecule
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004176440A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Aoi
信雄 青井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004176440A priority Critical patent/JP2004304202A/ja
Publication of JP2004304202A publication Critical patent/JP2004304202A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

【課題】 層間絶縁膜となる有機高分子膜を有機高分子の架橋部位を切断することなく多孔質化すると共に、有機高分子膜に分子レベルのサイズを有し且つ連続していない空孔を均一に分散させる。
【解決手段】 同一分子内に3つ以上の官能基群を持つことにより3次元構造を有している第1の架橋分子と、同一分子内に2つの官能基群を持つことにより2次元構造を有している第2の架橋分子とを重合させて3次元重合高分子からなる層間絶縁膜を形成する。3次元重合高分子の内部には、第1の架橋分子と第2の架橋分子とが重合することにより形成された分子レベルの多数の空孔が分散している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、低い比誘電率を有していると共に、機械強度、耐熱性及び基板との密着性に優れた層間絶縁膜及びその形成方法に関する。
従来、超LSIの層間絶縁膜として用いられる有機高分子膜としては、芳香族系の分子が重合してなり耐熱性に優れた高分子膜、ポリイミド誘導体からなる高分子膜、ポリアリルエーテル誘導体からなる高分子膜、ポリキノリン誘導体からなる高分子膜、ポリパラキシレン誘導体からなる高分子膜等が知られている。
これらの有機高分子膜は、炭素を主成分とするため、超LSIの層間絶縁膜として従来から用いられてきたシリコン酸化膜に比べて、構成分子の分極率が小さいので比誘電率が低い。このため、高分子膜は比誘電率が低い層間絶縁膜として注目されている。
炭素を主成分とする有機高分子膜の比誘電率は、2.4〜3.0程度であって、シリコン酸化膜の比誘電率である3.3〜4.5程度に比べて低い。もっとも、シリコン酸化膜においても、有機成分が導入された有機SOG膜では、2.9程度の比誘電率を持つものが知られている。
ところで、近時においては、層間絶縁膜の比誘電率をより低くすることが望まれ、層間絶縁膜の多孔質化が検討されている。
層間絶縁膜を多孔質化すると、比誘電率を大きく低下させることは可能であるが、層間絶縁膜の機械強度、耐熱性及び基板との密着性の低下を招くという新たな問題が発生する。
この問題は、層間絶縁膜における多孔質化が、有機高分子の架橋密度を低減させることにより実現されるという原理的な欠陥に基づいて発生する。以下、この原理的な欠陥について説明する。
有機高分子膜の機械強度は、架橋密度が高いほど大きい。ところが、従来の有機高分子膜の多孔質化は、有機高分子における架橋部位を切断することにより実現されてきたため、有機高分子膜の機械強度を保つ分子のネットワークが部分的に切断されてしまうので、機械強度の低下は免れない。層間絶縁膜の機械強度が低下すると、層間絶縁膜を化学的機械研磨(CMP)により平坦化すると、配線構造が破壊してしまうという問題が発生する。
また、有機高分子の架橋部位を切断すると、有機高分子膜からなる層間絶縁膜に対して後に熱処理工程が加わったときに層間絶縁膜が軟化して、多層配線構造が変形したり又は破壊したりするという問題が発生する。
また、有機高分子における架橋部位を切断すると、有機高分子膜と基板との間の架橋部位も切断されてしまうので、層間絶縁膜と基板との密着性が低下するという問題も発生する。
また、従来の多孔質有機高分子膜においては、空孔のサイズに統計的なばらつき(サイズ分布)が存在することが避けられないと共に、空孔の分散状態が不均一になってしまう。このため、層間絶縁膜の膜質が均一でなくなるので、超LSIにおける一層の微細化の要求には応えられないという問題がある。
また、超LSIが一層の微細化すると、従来の多孔質有機高分子膜によると、デザインルールに近いサイズを持つ空孔の存在が避けられなくなるため、パターン欠陥を引き起こすという問題が発生する。
さらに、従来の多孔質有機高分子膜においては、多数の空孔が連続しているため、層間絶縁膜中に水分、エッチングガス又は洗浄液等が侵入する事態が避けられないので、膜質の劣化が起きるという問題が発生する。
前記に鑑み、本発明は、有機高分子の架橋部位を切断することなく有機高分子膜を多孔質化することにより、層間絶縁膜の機械強度、耐熱性及び基板との密着性を向上させ、また、分子レベルのサイズを有し且つ連続していない空孔を均一に分散させることにより、超LSIにおける一層の微細化の要求に応えられると共にプロセスにおいて膜質の劣化が起こらないようにすることを第1の目的とし、前記の層間絶縁膜に該層間絶縁膜の特性を劣化させることなく配線を形成できるようにすることを第2の目的とする。
前記の第1の目的を達成するため、本発明に係る層間絶縁膜は、3次元構造を有する第1の架橋分子と2次元構造を有する第2の架橋分子とが重合することにより形成され、内部に分子レベルの多数の空孔を有する3次元重合高分子からなる層間絶縁膜であって、前記第1の架橋分子は3つの官能基群を有し、前記第2の架橋分子は2つの官能基群を有し、前記第1の架橋分子の3つの官能基群と前記第2の架橋分子の2つの官能基群とが結合することにより、マクロマーからなるユニットを形成していると共に、前記ユニットの内部には分子サイズの空孔が形成されていることを特徴とする。
本発明に係る層間絶縁膜によると、それぞれが空孔を有する多数のユニットが重合することにより3次元重合高分子を形成するため、該3次元重合高分子には多数の空孔が分散している。従って、層間絶縁膜の内部には多数の空孔が存在しているので、層間絶縁膜の比誘電率は低くなっている。
また、本発明に係る層間絶縁膜によると、空孔を有する多数のかご状のユニットが重合することにより3次元重合高分子を形成するため、従来の多孔質膜のように架橋部位を切断することなく、多数の空孔を形成することができる。従って、本発明に係る層間絶縁膜は、従来の多孔質膜に比べて架橋密度が高くなっているので、機械強度、耐熱性及び基板との密着性において優れている。
従って、本発明に係る層間絶縁膜は、機械強度、耐熱性及び基板との密着性において優れており、また、超LSIにおける一層の微細化の要求に応えられると共にプロセスにおいて膜質の劣化が起こらない。
本発明に係る層間絶縁膜において、前記ユニットは、2次元構造又は3次元構造を有する第3の架橋分子を介して互いに重合されていることが好ましい。
また、本発明に係る層間絶縁膜において、前記ユニットは、2つの6角形が互いの2頂点を共有してなるかご状のユニットであることが好ましい。
前記の第1の目的を達成するため、本発明に係る層間絶縁膜の形成方法は、3次元構造を有する第1の架橋分子と2次元構造を有する第2の架橋分子とを重合させることにより、内部に分子レベルの多数の空孔を有する3次元重合高分子からなる層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜の形成方法であって、前記第1の架橋分子は3つの官能基群を有し、前記第2の架橋分子は2つの官能基群を有し、前記第1の架橋分子の3つの官能基群と前記第2の架橋分子の2つの官能基群とを結合させることにより、マクロマーからなる、内部に分子サイズの空孔が形成されているユニットを形成する工程を含むことを特徴とする。
本発明に係る層間絶縁膜の形成方法によると、空孔を有する多数のかご状のユニットを重合することにより3次元重合高分子を形成するため、従来の多孔質膜のように架橋部位を切断することなく、多数の空孔を形成することができる。従って、本発明に係る層間絶縁膜の形成方法によって形成される層間絶縁膜は、従来の多孔質膜に比べて架橋密度が高くなっているので、機械強度、耐熱性及び基板との密着性において優れている。
従って、本発明に係る層間絶縁膜の形成方法によると、機械強度、耐熱性及び基板との密着性において優れており、また超LSIにおける一層の微細化の要求に応えられると共にプロセスにおいて膜質の劣化が起こらない層間絶縁膜を形成することができる。
本発明に係る層間絶縁膜の形成方法において、2次元構造又は3次元構造を有する第3の架橋分子を介して、前記ユニットを互いに重合させる工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る層間絶縁膜の形成方法において、前記ユニットは、2つの6角形が互いの2頂点を共有してなるかご状のユニットであることが好ましい。
本発明に係る層間絶縁膜およびその製造方法によると、従来の多孔質膜のように架橋部位を切断することなく多数の空孔を形成することができると共に、分子レベルのサイズを有し且つ連続していない空孔を均一に分散させることができるので、機械強度、耐熱性及び基板との密着性において優れており、また、超LSIにおける一層の微細化の要求に応えられると共にプロセスにおいて膜質の劣化が起こらない層間絶縁膜を実現することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る層間絶縁膜及びその製造方法について、図1(a)及び(b)を参照しながら説明する。
第1の実施形態は、図1(a)に示すように、それぞれが4つの官能基群を持つことにより3次元構造を有する10個の第1の架橋分子と、それぞれが2つの官能基群を持つことにより2次元構造を有する12個の第2の架橋分子(直鎖状の架橋分子)とが、第1の架橋分子の4つの官能基群と第2の架橋分子の2つの官能基群とが化学結合することにより、3つの6角形が互いの2辺を共有してなるユニットを形成している。
尚、官能基群とは、1個又は複数個の官能基からなり、分子と分子とが結合することができる箇所を意味し、官能基の化学的な数を問わない。例えば、2つのカルボキシル基(官能基)は、1つのアミノ基(官能基)と結合して1つのイミド環を形成するが、2つのカルボキシル基と1つのアミノ基とは1つの結合部位を形成するため、2つのカルボキシル基及び1つのアミノ基は、それぞれ1つの官能基群となる。
図1(a)に示すユニットが多数個互いに重合することにより、図1(b)に示すようなダイアモンド構造を有する3次元重合高分子を形成しており、該3次元重合高分子によって、層間絶縁膜が構成されている。尚、図1(b)において、一点鎖線は図1(a)に示すユニットを表わしている。
第1の実施形態によると、3次元重合高分子の内部には多数の空孔が形成されているため、必然的に層間絶縁膜の内部には多数の空孔が形成されており、これによって、層間絶縁膜の比誘電率は低くなっている。
また、第1の実施形態によると、第1の架橋分子と第2の架橋分子とが化学結合することにより形成されたユニットが重合して3次元重合高分子を形成することにより、該3次元重合高分子の内部に多数の空孔が形成されているので、従来の多孔質膜のように架橋部位を切断することなく、多数の空孔を形成することができる。従って、第1の実施形態に係る層間絶縁膜は、従来の多孔質膜に比べて架橋密度が高くなっているので、機械強度、耐熱性及び基板との密着性において優れている。
(実施例1)
以下、第1の実施形態に係る層間絶縁膜及びその形成方法の具体的な実施例について、図2(a)、(b)及び図3を参照しながら説明する。
まず、4つの官能基群を有する第1の架橋分子として、図2(a)に示すような、4つのアミノ基を有するアダマンタン誘導体(以下、テトラアミノアダマンタン誘導体と称する。)を用いると共に、2つの官能基群を有する第2の架橋分子として、図2(b)に示すようなベンゼンテトラカルボン酸誘導体を用いる。
次に、テトラアミノアダマンタン誘導体(第1の架橋分子)とベンゼンテトラカルボン酸誘導体(第2の架橋分子)とを、N−メチルピロリドン(NMP)に溶解すると共に1:2のモル比で混合して混合溶液を作成する。この混合溶液における固形分の含有量は約15重量%とする。
次に、混合溶液を室温で約30分間攪拌した後、5mlの混合溶液をシリコン基板上に、4000rpmの回転数で回転塗布して塗布膜を形成する。その後、塗布膜をホットプレートにより250℃の温度下で乾燥した後、窒素雰囲気下の400℃の温度下で30分間の熱処理を行なうことにより、塗布膜を焼成して400nmの厚さを有する層間絶縁膜を形成する。
ところで、テトラアミノアダマンタン誘導体とベンゼンテトラカルボン酸誘導体とは、溶液中でポリアミック酸をするので、N−メチルピロリドンからなる溶媒に溶ける。
また、塗布膜に対して熱処理を行なうと、10個のテトラアミノアダマンタン誘導体と12個のベンゼンテトラカルボン酸誘導体とは、互いに重合して、図3に示すような、ダイアモンド構造を有する網目状の重合高分子膜(かご状の重合高分子膜)を形成する。この場合、ダイアモンド構造を有する網目状の重合高分子膜の内部には多数の空孔cが形成される。尚、図3において、aはテトラアミノアダマンタン誘導体を示し、bはベンゼンテトラカルボン酸誘導体を示し、cは分子レベルの空孔を示している。
実施例1によると、空孔cが分子レベルのサイズを有すると共に網目状の重合高分子膜の内部に均一に分散しているため、層間絶縁膜の比誘電率は極めて低い。
また、網目状の重合高分子膜がダイアモンド構造を有しているため、層間絶縁膜の機械強度は大きい。
水銀プローバーを用いてCV法により、層間絶縁膜の容量を測定した後、層間絶縁膜の膜厚から比誘電率を計算したところ、比誘電率は1.8であった。
また、テトラアミノアダマンタン誘導体とベンゼンテトラカルボン酸誘導体との混合比が変化すると、比誘電率は変化するが、テトラアミノアダマンタン誘導体とベンゼンテトラカルボン酸誘導体とを1:2のモル比で混合すると、比誘電率は最小となる。
尚、実施例1においては、第1の架橋分子と第2の架橋分子との重合反応としては、アミノ基とカルボキシル基とが反応するイミド形成反応を用いたが、この反応系に限られるものではなく、アミド結合反応、エーテル結合反応、C−C結合反応又はC−N結合反応等の反応系を用いてもよい。
(実施例2)
以下、第1の実施形態に係る層間絶縁膜及びその形成方法の具体的な実施例について、図4(a)〜(c)、図5(a)、(b)、図6(a)、(b)及び図7を参照しながら説明する。
まず、4つの官能基を有する第1の架橋分子を合成する工程について説明する。
図4(a)に示すように、1−ブロモアダマンタンとベンゼンとをAlCl3 を触媒として反応させて、1,3,5,7−テトラフェニルアダマンタンを得た後、図4(b)に示すように、1,3,5,7−テトラフェニルアダマンタンのフェニル基のパラ位をヨウ素化して、図4(c)に示す1,3,5,7−テトラキス(4−ヨウドフェニル)アダマンタンを得る。
次に、図5(a)及び(b)に示すように、1,3,5,7−テトラキス(4−ヨウドフェニル)アダマンタンを、バブリングにより供給されるCO2 の存在下で secブチルリチウムを触媒として反応させてカルボキシル化することにより、1,3,5,7−テトラキス(4−カルボキシラトフェニル)アダマンタン(第1の架橋分子)を得る。
次に、図6(a)に示すように、1,3,5,7−テトラキス(4−カルボキシラトフェニル)アダマンタン(第1の架橋分子)とテトラアミノベンゼン(第2の架橋分子)とを共重合反応させて、図6(b)に示すようなベンツイミゾール骨格を形成すると、図7に示すような、ダイアモンド構造を有する網目状の重合高分子膜であるポリベンツイミダゾールが得られる。尚、図7において、aは1,3,5,7−テトラキス(4−カルボキシラトフェニル)アダマンタン(第1の架橋分子)を示し、bはテトラアミノベンゼン(第2の架橋分子)を示し、cは分子レベルの空孔を示している。
実施例2によると、空孔cが分子レベルのサイズを有すると共に網目状の重合高分子膜の内部に均一に分散しているため、層間絶縁膜の比誘電率は極めて低い。
また、網目状の重合高分子膜がダイアモンド構造を有しているため、層間絶縁膜の機械強度は大きい。
水銀プローバーを用いてCV法により、層間絶縁膜の容量を測定した後、層間絶縁膜の膜厚から比誘電率を計算したところ、比誘電率は1.7であった。
また、層間絶縁膜の弾性率をナノインデンターにより測定したところ、約15GPaの値が得られた。
尚、実施例2では、第1の架橋分子として、1,3,5,7−テトラキス(4−カルボキシラトフェニル)アダマンタンを用いたが、これに代えて、テトラキス(4−カルボキシラト)アダマンタン等を用いてもよい。
また、第2の架橋分子としては、テトラアミノベンゼンを用いることによりベンツイミゾール骨格(ポリベンツイミゾール)を形成したが、テトラアミノベンゼンに代えてジハイドロキシジアミノベンゼンを用いることにより、ベンツオキサゾール骨格(ポリベンツオキサゾール)を形成してもよい。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る層間絶縁膜及びその製造方法について、図8(a)及び(b)を参照しながら説明する。
第2の実施形態は、図8(a)に示すように、3つの官能基群を持つことにより3次元構造を有する第1の架橋分子と、2つの官能基群を持つことにより2次元構造を有する第2の架橋分子とが、第1の架橋分子の3つの官能基群と第2の架橋分子の2つの官能基群とが化学結合することにより、2つの6角形が互いの2頂点を共有してなるかご状のユニット(マクロマー)を形成していると共に、各かご状のユニットの内部には分子サイズの空孔が形成されている。尚、第1の実施形態と同様、官能基群とは、1個又は複数個の官能基からなり、分子と分子とが結合することができる箇所を意味し、官能基の化学的な数を問わない。
図8(a)に示すような、内部に空孔を有する多数のかご状のユニットが、2次元構造又は3次元構造を有する第3の架橋分子を介して重合することにより、図8(b)に示すような3次元重合高分子が形成されており、該3次元重合高分子によって層間絶縁膜が構成されている。
第2の実施形態によると、それぞれが空孔を有する多数のユニットが重合することにより3次元重合高分子を形成するため、該3次元重合高分子には多数の空孔が分散している。従って、層間絶縁膜の内部には多数の空孔が存在しているので、層間絶縁膜の比誘電率は低くなっている。
また、第2の実施形態によると、空孔を有する多数のかご状のユニットが重合することにより3次元重合高分子を形成するため、従来の多孔質膜のように架橋部位を切断することなく、多数の空孔を形成することができる。従って、第2の実施形態に係る層間絶縁膜は、従来の多孔質膜に比べて架橋密度が高くなっているので、機械強度、耐熱性及び基板との密着性において優れている。
尚、第2の実施形態に係る層間絶縁膜は、第1の実施形態に係る層間絶縁膜のようにダイアモンド構造を有していないため、第1の実施形態に比べると機械強度は劣るが、LSIの集積化プロセスにおけるメタルCMP等の処理には十分に耐える機械強度を有している。
(実施例)
以下、第2の実施形態に係る層間絶縁膜及びその形成方法の具体的な実施例について、図9(a)、(b)、図10及び図11を参照しながら説明する。
まず、3つの官能基群を有する第1の架橋分子として、図9(a)に示すような、3つのアミノ基を有するベンゼン誘導体(以下、トリフェニルベンゼン誘導体と称する。)を用いると共に、2つの官能基群を有する第1の架橋分子として、図9(b)に示すような、4つのカルボキシル基を有するフェナンスレン誘導体に水酸基を導入したもの(以下、水酸基を有するフェナンスレン誘導体と称する。)を用いた。
次に、トリフェニルベンゼン誘導体(第1の架橋分子)と水酸基を有するフェナンスレン誘導体(第2の架橋分子)とを2:3のモル比で反応させる。このようにすると、3個のトリフェニルベンゼン誘導体と2個の水酸基を有するフェナンスレン誘導体とが反応することにより、図10の左側部分に示すような、かご状のユニットaが得られる。尚、図10において、bはトリフェニルベンゼン誘導体を示し、cは水酸基を有するフェナンスレン誘導体を示し、dはかご状のユニットaの内部に形成された空孔を示す。
次に、図10に示すように、かご状のユニットをジフルオロベンゼンとNaH(水素化ナトリウム)との共存化で架橋させることにより、図11に示すような3次元の重合高分子の溶液を合成した。尚、図11において、aはかご状のユニットを示し、dは空孔を示し、eはジフルオロベンゼンが有していたベンゼン環を示している。
次に、重合高分子の溶液から重合高分子を分離精製した後、該重合高分子をN−メチルピロリドンに約15重量%溶解させて溶解液を作成し、その後、5mlの溶解液をシリコン基板上に、4000rpmの回転数で回転塗布して塗布膜を形成した。その後、塗布膜をホットプレートにより250℃の温度下で乾燥した後、窒素雰囲気下の400℃の温度下で30分間の熱処理を行なうことにより、塗布膜を焼成して450nmの厚さを有する層間絶縁膜を形成した。
水銀プローバーを用いてCV法により、層間絶縁膜の容量を測定した後、層間絶縁膜の膜厚から比誘電率を計算したところ、比誘電率は1.9であった。
尚、実施例2においては、第1の架橋分子と第2の架橋分子との重合反応としては、アミノ基とカルボキシル基とが反応するイミド形成反応を用いたが、この反応系に限られるものではなく、アミド結合反応、エーテル結合反応、C−C結合反応又はC−N結合反応等の反応系を用いてもよい。
また、かご状のユニット同士の重合反応としては、エーテル結合反応を用いたが、この反応系に限られるものではなく、アミド結合反応、C−C結合反応又はC−N結合反応等の反応系を用いてもよい。
また、第1の架橋分子と第2の架橋分子とを架橋させる第3の架橋分子は、2次元構造を有していてもよいし3次元構造を有していてもよい。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態である、第1又は第2の実施形態に係る層間絶縁膜に配線を形成する方法について、図12(a)〜(c)及び図13(a)、(b)を参照しながら説明する。
まず、図12(a)に示すように、トランジスタ等の素子が形成された半導体基板10の上に、1μmの厚さを有する第1又は第2の実施形態に係る層間絶縁膜11を形成した後、窒素雰囲気中における200℃の温度下で3分間の熱処理を行ない、その後、窒素雰囲気中における400℃の温度下で30分間焼成することにより、層間絶縁膜11を硬化させる。
次に、CVD法により、層間絶縁膜11の上に、10nmの厚さを有するポリイミド膜よりなる表面バリア膜12を形成した後、CVD法により、表面バリア膜12の上にシリコン酸化膜13を形成し、その後、シリコン酸化膜13の上に、配線溝形成領域に開口部を有するレジストパターン14を形成する。
次に、シリコン酸化膜13に対してレジストパターン14をマスクにドライエッチングを行なって、図12(b)に示すように、シリコン酸化膜13よりなるハードマスク13Aを形成する。
次に、表面バリア膜12及び層間絶縁膜11に対して、レジストパターン14及びハードマスク13Aをマスクにドライエッチングを行なって、図12(c)に示すように、350nmの深さを有する配線溝15を形成する。このドライエッチング工程において、レジストパターン14は消滅する。
次に、図13(a)に示すように、配線溝15の側壁及び底部並びにハードマスク13Aの上に全面に亘って、10nmの厚さを有するポリイミド膜よりなる側壁バリア膜16を形成した後、該側壁バリア膜16の上に、CVD法によりチタンナイトライド又はタンタルナイトライドよりなり5nmの厚さを有する密着層17を形成し、その後、めっき法により密着層17の上に800nmの厚さを有する銅膜18を配線溝15が埋まるように形成する。
次に、CMP法により、銅膜18、密着層17及び側壁バリア膜16におけるハードマスク13Aの上に存在する部分を除去すると、図13(b)に示すように、銅膜18及び密着層17よりなる埋め込み配線19が得られる。
尚、第3の実施形態においては、表面バリア膜12及び層間絶縁膜11に配線溝15を形成したが、これに代えて、表面バリア膜12及び層間絶縁膜11に半導体基板10に達するコンタクトホールを形成し、該コンタクトホールに銅膜又はアルミニウム膜を埋め込んで、コンタクトを形成してもよい。アルミニウム膜を用いる場合には、密着層17は形成しなくてもよい。
また、第3の実施形態においては、表面バリア膜12及び側壁バリア膜16として、ポリイミド膜を用いたが、これに代えて、CVD法又はスパッタ法により形成されるダイアモンドライクカーボン膜等のように、有機材料を主成分とし且つガスを透過させないような膜を用いることができる。
第3の実施形態によると、層間絶縁膜11の上に表面バリア膜12を形成しておいてから、CVD法により、ハードマスク13Aとなるシリコン酸化膜13を形成するため、シリコン酸化膜13を形成するための原料ガスが層間絶縁膜11の空孔に侵入して空孔内に堆積する事態を回避でき、これにより、層間絶縁膜11の比誘電率が高くなることを防止することができる。具体的には、CVD法によりポリイミド膜を形成すると、層間絶縁膜11の空孔のサイズよりも大きいサイズを有するポリイミドのクラスターが層間絶縁膜11の上に堆積されるので、原料ガスが層間絶縁膜11の空孔に侵入する事態を防止できる。
従って、層間絶縁膜11の空孔のサイズを、原料ガスが侵入してしまう程度の大きさまで拡大することができるので、層間絶縁膜11の比誘電率を一層低減することができる。
また、第3の実施形態によると、配線溝15の側壁及び底部に側壁バリア膜16を形成しておいてからCVD法により密着層17を形成するため、密着層17を形成するための原料ガスが層間絶縁膜11の空孔に侵入して堆積する事態を回避でき、これにより、層間絶縁膜11の比誘電率が高くなることを防止することができる。
本発明に係る層間絶縁膜およびその製造方法によると、機械強度、耐熱性及び基板との密着性において優れており、また、超LSIにおける一層の微細化の要求に応えられると共にプロセスにおいて膜質の劣化が起こらない層間絶縁膜を実現することができる。
(a)及び(b)は、第1の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法を示す概念図である。 (a)は、第1の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法の実施例1に用いる第1の架橋分子の構造を示す図であり、(b)は第1の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法の実施例2に用いる第2の架橋分子の構造を示す図である。 第1の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法の実施例1により形成される3次元重合高分子の構造を示す図である。 (a)〜(c)は、第1の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法の実施例2に用いられる第1の架橋分子を合成するための化学反応を示す図である。 (a)、(b)は、第1の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法の実施例2に用いられる第1の架橋分子を合成するための化学反応を示す図である。 (a)、(b)は、第1の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法の実施例2の共重合反応を示す図である。 第1の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法の実施例2により形成される3次元重合高分子の構造を示す図である。 (a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法を示す概念図である。 (a)は、第2の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法に用いる第1の架橋分子の構造を示す図であり、(b)は第2の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法に用いる第2の架橋分子の構造を示す図である。 第2の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法により形成されるかご状のユニットの構造を示す図である。 第2の実施形態に係る層間絶縁膜の形成方法により形成される3次元重合高分子の構造を示す図である。 (a)〜(c)は、第3の実施形態に係る配線形成方法の各工程を示す断面図である。 (a)、(b)は、第3の実施形態に係る配線形成方法の各工程を示す断面図である。
符号の説明
10 半導体基板
11 層間絶縁膜
12 表面バリア膜
13 シリコン酸化膜
13A ハードマスク
14 レジストパターン
15 配線溝
16 側壁バリア膜
17 密着層
18 銅膜
19 埋め込み配線

Claims (6)

  1. 3次元構造を有する第1の架橋分子と2次元構造を有する第2の架橋分子とが重合することにより形成され、内部に分子レベルの多数の空孔を有する3次元重合高分子からなる層間絶縁膜であって、
    前記第1の架橋分子は3つの官能基群を有し、前記第2の架橋分子は2つの官能基群を有し、
    前記第1の架橋分子の3つの官能基群と前記第2の架橋分子の2つの官能基群とが結合することにより、マクロマーからなるユニットを形成していると共に、前記ユニットの内部には分子サイズの空孔が形成されていることを特徴とする層間絶縁膜。
  2. 前記ユニットは、2次元構造又は3次元構造を有する第3の架橋分子を介して互いに重合されていることを特徴とする請求項1記載の層間絶縁膜。
  3. 前記ユニットは、2つの6角形が互いの2頂点を共有してなるかご状のユニットであることを特徴とする請求項1又は2記載の層間絶縁膜。
  4. 3次元構造を有する第1の架橋分子と2次元構造を有する第2の架橋分子とを重合させることにより、内部に分子レベルの多数の空孔を有する3次元重合高分子からなる層間絶縁膜を形成する層間絶縁膜の形成方法であって、
    前記第1の架橋分子は3つの官能基群を有し、前記第2の架橋分子は2つの官能基群を有し、
    前記第1の架橋分子の3つの官能基群と前記第2の架橋分子の2つの官能基群とを結合させることにより、マクロマーからなる、内部に分子サイズの空孔が形成されているユニットを形成する工程を含むことを特徴とする層間絶縁膜の形成方法。
  5. 2次元構造又は3次元構造を有する第3の架橋分子を介して、前記ユニットを互いに重合させる工程を含むことを特徴とする請求項4記載の層間絶縁膜の形成方法。
  6. 前記ユニットは、2つの6角形が互いの2頂点を共有してなるかご状のユニットであることを特徴とする請求項5又は6記載の層間絶縁膜の形成方法。
JP2004176440A 2000-03-17 2004-06-15 層間絶縁膜及びその製造方法 Pending JP2004304202A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004176440A JP2004304202A (ja) 2000-03-17 2004-06-15 層間絶縁膜及びその製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000075130 2000-03-17
JP2004176440A JP2004304202A (ja) 2000-03-17 2004-06-15 層間絶縁膜及びその製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001070745A Division JP3578722B2 (ja) 2000-03-17 2001-03-13 層間絶縁膜、その形成方法及び配線の形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004304202A true JP2004304202A (ja) 2004-10-28

Family

ID=33421139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004176440A Pending JP2004304202A (ja) 2000-03-17 2004-06-15 層間絶縁膜及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004304202A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004307804A (ja) * 2003-03-26 2004-11-04 Daicel Chem Ind Ltd 絶縁膜形成材料及び絶縁膜
WO2007007447A1 (ja) * 2005-07-07 2007-01-18 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 多層配線構造及びその形成方法
JP2007217297A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Daicel Chem Ind Ltd アミノ基含有アダマンタン誘導体とその製造方法、絶縁膜形成材料、ポリマー及び絶縁膜
JP2007217455A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Daicel Chem Ind Ltd 絶縁膜形成材料及び絶縁膜

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004307804A (ja) * 2003-03-26 2004-11-04 Daicel Chem Ind Ltd 絶縁膜形成材料及び絶縁膜
JP4499391B2 (ja) * 2003-03-26 2010-07-07 ダイセル化学工業株式会社 絶縁膜形成材料及び絶縁膜
WO2007007447A1 (ja) * 2005-07-07 2007-01-18 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 多層配線構造及びその形成方法
US7696627B2 (en) 2005-07-07 2010-04-13 Panasonic Corporation Multilayered interconnect structure and method for fabricating the same
JP4954878B2 (ja) * 2005-07-07 2012-06-20 パナソニック株式会社 多層配線構造及びその形成方法
JP2007217297A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Daicel Chem Ind Ltd アミノ基含有アダマンタン誘導体とその製造方法、絶縁膜形成材料、ポリマー及び絶縁膜
JP2007217455A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Daicel Chem Ind Ltd 絶縁膜形成材料及び絶縁膜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3578722B2 (ja) 層間絶縁膜、その形成方法及び配線の形成方法
US7291919B2 (en) Interlayer dielectric film, and method for forming the same and interconnection
US7737561B2 (en) Dual damascene integration of ultra low dielectric constant porous materials
TW580755B (en) Porous low-k dielectric interconnect structures
US7407879B2 (en) Chemical planarization performance for copper/low-k interconnect structures
US6541865B2 (en) Porous dielectric material and electronic devices fabricated therewith
US6107357A (en) Dielectric compositions and method for their manufacture
US6943121B2 (en) Selectively converted inter-layer dielectric
US7501185B2 (en) Film-forming composition, insulating material-forming composition, insulating film and electronic device
US20050179140A1 (en) Formation of interconnect structures by removing sacrificial material with supercritical carbon dioxide
US5877080A (en) Method of manufacturing semiconductor device
CN1735967A (zh) 后cmp成孔剂烧蚀方法
US7396778B2 (en) Method for synthesizing polymeric material, method for forming polymer thin film and method for forming interlayer insulating film
JP2004304202A (ja) 層間絶縁膜及びその製造方法
US6855952B2 (en) Semiconductor device and semiconductor package
Maier Polymers for microelectronics
US20030207595A1 (en) Semiconductor device having a low dielectric constant dielectric material and process for its manufacture
WO2002083327A1 (en) Layered stacks and methods of production thereof
US7354623B2 (en) Surface modification of a porous organic material through the use of a supercritical fluid
JP2003252982A (ja) 有機絶縁膜材料、その製造方法、有機絶縁膜の形成方法、及び、有機絶縁膜を設けた半導体装置
JP3588603B2 (ja) 絶縁膜の形成方法および半導体装置の製造方法
JP4426526B2 (ja) 最新式のマイクロエレクトロニクス用途およびデバイス用の平坦化膜およびそれらの製造方法
Maier The search for low-/spl epsi/and ultra-low-/spl epsi/dielectrics: how far can you get with polymers? Part 1: Background
Eigner et al. Labile hyperbranched poly (triazene ester) s–decomposition behavior and their use as porogens in thermally stable matrix polymers
JP2004137474A (ja) ボラジン系樹脂組成物、多孔質絶縁被膜及びその形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080212

A02 Decision of refusal

Effective date: 20081007

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02