JP2004298767A - 洗浄用多孔質ロール体 - Google Patents

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洋一 田中
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宏 宮地
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Abstract

【課題】Low−k膜等のような柔質な素材を損傷することなく、柔軟にスクラブ洗浄を行うことが可能な洗浄用多孔質ロール体の提供。
【解決手段】洗浄用多孔質ロール体3は、親水性及び弾性を有する軟質多孔質素材で形成され、回転軸5が装着される中空部4を有する略円筒状である。ロール体3の外周面6には、所定の深さを有し中空部4の軸方向に沿って延びる切り込み8が、外周面6の周方向に所定の間隔毎に複数形成され、これにより、外周面6の略全域に、複数の薄板状のブラシ部9がロール体3と一体的に設けられている。切り込み8を挟んで相対向するブラシ部9の側面同士は、外力を受けない状態で接触又は近接している。スクラブ洗浄では、ブラシ部9がロール体3の回転方向に逆らって容易且つ好適に変形するため、被洗浄物10の表面11への接触圧や接触時の衝撃を小さく抑えることができ、柔軟にスクラブ洗浄を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばシリコンウェハー、磁気ディスク基板、液晶用ガラス基板、プリント配線基板等のエレクトロニクス部品の製造工程のうち、洗浄工程で用いられる多孔質ロール体に関し、特に、Low−k膜等のような柔質な素材の洗浄工程で用いられる多孔質ロール体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のエレクトロニクス工業では、各種部品の精密度が飛躍的に進み、それに伴って製造環境の清浄性に関する要求も高まっている。特に部品表面の化学的汚染や付着粒子は、製品の歩留まりや動作の信頼性に大きな影響を与えるため、製造工程における洗浄工程の重要性は非常に大きく、様々な洗浄方法が開発、実施されている。
【0003】
例えば、半導体や電子デバイスの製造工程において、ウェハーの表面を平滑に磨くためのCMP(Chemical Mechanical Polishing)では、研磨材や薬液等を含むスラリーを使用する。このため、CMP後のウェハー上には、多量の汚染パーティクルが残存し、Post−CMP洗浄では、例えば0.1μm以上のパーティクルを数10個以下にまで除去することが求められる。
【0004】
このような多量のパーティクル汚染を洗浄除去する方法として、多孔質ロールによるスクラブ洗浄が知られている。多孔質ロールは、回転軸と、回転軸の外周に固着された多孔質体から成る略円筒状のロール体とから構成されている。スクラブ洗浄とは、ロール体を被洗浄物に接触させて、その接触部分に水その他の洗浄液を供給しながら回転軸を介してロール体を高速回転させることにより、摩擦洗浄するものである。
【0005】
係る洗浄の用途に用いられるロール体の素材としては、様々なものが考案されており、その一つに、親水性を有するボリビニルアセタール系多孔質素材(以下、PVAt系多孔質素材と称する)がある。このPVAt系多孔質素材は、吸水性及び保水性に優れ、さらに湿潤時に好ましい柔軟性と適度な反発弾性を示し、耐磨耗性にも優れているため、前記洗浄や吸水の用途に好ましく用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−246187号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、更なる高度集積化のため、従来のAl配線よりも電気抵抗率が低く線幅の微細化が可能なCu配線が使用されてきている。また、Cu配線との組み合わせによりICの高速化が可能となるLow−k膜(低誘電率層間絶縁膜)やULK膜(Ultra Law−k膜)の開発が進められている。
【0008】
ここで、Low−k膜やULK膜は、従来ウェハー上を覆っていた酸化膜や銅などに比して軟質であり、その機械的強度が低い。このため、従来と同様に洗浄を行うと、高速回転するロール体の外周面がLow−k膜等を損傷させてしまう可能性が生じる。
【0009】
また、液晶ガラス基板については、その大型化が進み、薄くて壊れ易くなってきている。このため、従来と同様に洗浄を行うと、液晶ガラス基板を破損させてしまう可能性が生じる。
【0010】
本発明は上記の実情に鑑みてなされたものであって、Low−k膜等のような柔質な素材を損傷することなく、また、大型の液晶ガラス基板のように被洗浄物自身が強度の低い素材であっても破損することなく、柔軟にスクラブ洗浄を行うことが可能な洗浄用多孔質ロール体の提供を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明に係る洗浄用多孔質ロール体は、親水性及び弾性を有する軟質多孔質素材で形成され、回転軸が装着される中空部を有する略円筒状である。ロール体の外周面には、所定の深さを有し中空部の軸方向に沿って延びる切り込みが、外周面の周方向に所定の間隔毎に複数形成され、これにより、外周面の略全域に、複数の薄板状のブラシ部がロール体と一体的に設けられている。そして、切り込みを挟んで相対向するブラシ部の側面同士は、外力を受けない状態で接触又は近接している。
【0012】
上記構成のロール体によるスクラブ洗浄では、回転軸を回転駆動し、回転軸と共に回転するロール体の外周面に被洗浄物を接触させて、被洗浄物の表面の摩擦洗浄を行う。このとき、ロール体の外周面の略全域に設けられた複数の薄板状のブラシ部が、ロール体の回転に伴って、被洗浄物の表面に順次連続して接触する。この薄板状のブラシ部は、回転軸と同方向に沿って延び、ロール体の回転方向に逆らって容易且つ好適に変形するため、被洗浄物の表面への接触圧や接触時の衝撃を小さく抑えることができ、柔軟にスクラブ洗浄を行うことができる。従って、Low−k膜等のような柔質な素材を損傷することなく、柔軟にスクラブ洗浄を行うことができる。
【0013】
切り込みの深さは、切り込みの間隔以上の大きさが好ましく、切り込みの間隔は、5mm未満が好ましい。また、切り込みの深さは、ロール体の外周面と内周面との間の肉厚の半分以下であることが好ましい。
【0014】
上記構成では、被洗浄物の表面にロール体の外周面を接触させてロール体を回転させると、周方向に並んだブラシ部がサラサラと送られるように被洗浄物と順次接触する。このような「サラサラ感」が得られることにより、被洗浄物に対して好ましいソフトな接触状態が確保され、より柔軟なスクラブ洗浄を行うことができる。
【0015】
さらに、ロール体は、湿潤状態で弾性を有するポリビニルアセタール系多孔質素材で形成しても良く、湿潤状態のロール体は、2.0×10 Pa以上1.5×10 Pa以下の30%圧縮応力を有することが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は本実施の形態に係る多孔質ロールのロール体に回転軸を装着した状態を示す斜視図、図2は図1の要部拡大正面図である。
【0018】
図1に示すように、多孔質ロール1は、ロール体3と回転軸5とによって構成されている。
【0019】
ロール体3は、中空部4(ロール体3の内周面)を有する略円筒状であり、親水性及び湿潤状態での弾性を有する軟質多孔質素材で形成されている。ロール体3の中空部4には、回転軸5が装着される。回転軸5は、略円柱状であり、金属やプラスチックなどの硬質な材料によって形成されている。回転軸5に対するロール体3の固定は、例えば接着剤が使用される。
【0020】
ロール体3の外周面6には、所定の深さD(図2に示す)を有し、中空部4の軸方向(回転軸5の軸心7)と略平行に延びると共に回転軸5の軸心7へ向かう切り込み8が、略円形断面を有する外周面6の周方向に所定の間隔L(図2に示す)毎に複数形成されている。切り込み8は、軸心7を中心とした略等間隔の放射線上に位置し、外周面6の略全域に、複数の薄板状のブラシ部9をロール体3と一体的に区画形成する。切り込み8は、それ自身が幅を有さないように湿潤状態のロール本体3に対してバンドソー等によって形成され、切り込み8を挟んで相対向するブラシ部9の側面同士は、外力を受けない状態で接触又は極めて近接している。換言すると、ブラシ部9の側面にロール体3の外周面6と異なる着色を施す等の特段の事情がない限り、外力を受けない状態において、切り込み8を目視により視認することは難しい。
【0021】
図2に示すように、切り込み8の深さDは、切り込み8の間隔Lよりも大きく設定され、切り込み8の間隔Lは、5mm未満に設定されている。また、切り込み8の深さDは、ロール体3の外周面6と中空部4との間の肉厚T(図1に示す)の半分以下に設定されている。
【0022】
軟質多孔質素材としては、高分子化合物多孔質素材、例えば、含水状態(湿潤状態)で弾性を有するポリビニルアセタール系多孔質素材(PVAt系多孔質素材)や、乾燥及び含水状態で共に弾性を有するポリウレタン系多孔質素材などが使用される。
【0023】
略円筒状のPVAt系多孔質素材を得る方法としては、例えば、平均重合度300〜2000、ケン化度80%以上のポリビニルアルコールを一種又はそれ以上混合して水溶液とし、それに架橋剤としてアルデヒド類、触媒として鉱酸類、及び気孔形成材として澱粉等を加え、これらの混合液を、円筒状の枠本体とこの枠本体内に支持されてロール体3の内径面を形成する棒状体とから構成された型の内部に注入し、50〜80℃で反応させた後、型から取り出す方法を挙げることができるが、必ずしもこの方法に限定されるものではない。また、反応完了後、型から取り出されたPVAt系多孔質素材は、水中に溶存、浮遊する粒子、イオン、有機物等の夾雑物を除去した純水にて洗浄されて、使用される。
【0024】
係るPVAt系多孔質素材は、乾燥状態で硬化し、湿潤状態で軟化する。また、吸水性及び保水性に優れ、湿潤時に好ましい柔軟性と適度な反発弾性を示し、耐磨耗性にも優れている。
【0025】
また、ポリウレタン系多孔質素材は、吸水性及び保水性に優れ、乾燥及び湿潤状態で好ましい柔軟性と適度な反発弾性を示し、耐磨耗性にも優れている。
【0026】
なお、ポリウレタンに代えて、例えば、ポリスチレン,ポリ酢酸ビニル,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリエチレン,ポリイソプロピレン,ポリクロロプレン,ポリブタジエン,スチレンブタジエン共重合体,酢酸ビニルエチレン共重合体,メチルメタクリレートブタジエン共重合体などの合成高分子や、天然ゴムなどの天然物を用いても良い。また、硫酸ナトリウムに代えて、硫酸アルミニウム,硫酸カリウム,硫酸マグネシウムなどの硫酸塩、炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩、硝酸カリウム,硝酸バリウムなどの硝酸塩、りん酸ナトリウムなどのりん酸塩、塩化カルシウム,塩化ナトリウムなどの塩化物、酢酸カルシウム,酢酸ナトリウムなどの有機酸の塩などを、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いても良い。
【0027】
このように構成された多孔質ロール1は、例えば、半導体や電子デバイスの製造工程において、CMP(Chemical Mechanical Polishing)後に残存する汚染パーティクルをウェハー上から除去するスクラブ洗浄で使用される。
【0028】
多孔質ロール1によるスクラブ洗浄では、ロール体3の中空部4に回転軸5を装着し、回転軸5を回転駆動し、回転軸5と共に回転するロール体3の外周面6に被洗浄物(ウェハー)10を接触させて、純水等を供給しながら被洗浄物10の表面11の摩擦洗浄を行う。
【0029】
このとき、ロール体3の外周面6の略全域に設けられた複数の薄板状のブラシ部9が、ロール体3の回転に伴って、被洗浄物10の表面11に順次連続して接触する。この薄板状のブラシ部9は、回転軸5の軸心7と略平行に延び、ロール体3の回転方向に逆らって、容易、且つ好適に変形する。例えば、図2に示すように、被洗浄物10の表面11との接触位置にあるブラシ部9のうちロール体3の回転方向最前方(以下、洗浄位置と称する)に位置するブラシ部9bが回転方向に逆らって大きく変形する。このとき、ブラシ部9bに隣接する回転方向前方側のブラシ部9aは被洗浄物10から離れた状態で外力を受けないため、ブラシ部9aとブラシ部9bとの間の切り込み8は開口する。そして、ロール体3の回転が進み、ブラシ部9bが被洗浄物10から離れると、ブラシ部9bに隣接する回転方向後方側のブラシ部9cが洗浄位置に達し、回転方向に逆らって大きく変形する。このように、ブラシ部9は、ロール体3の回転に伴って順次洗浄位置に達し、被洗浄物10の表面11と接触して大きく変形して、被洗浄物10の表面11の摩擦洗浄を行う。
【0030】
このため、被洗浄物10の表面11への接触圧や接触時の衝撃を小さく抑えることができ、柔軟にスクラブ洗浄を行うことができる。従って、被洗浄物10の表面11がLow−k膜等のような柔質な素材であっても、これを損傷することなく、柔軟にスクラブ洗浄を行うことができる。
【0031】
また、切り込み8の深さDは、切り込み8の間隔L以上に設定され、切り込み8の間隔Lは、5mm未満に設定されている。また、切り込み8の深さDは、ロール体3の外周面6と中空部4との間の肉厚T(図1に示す)の半分以下に設定されている。なお、切り込み8は、16本以上(外周面6を16箇所以上のブラシ部9に分割)が好ましい。
【0032】
切り込み8を上記のように設定することにより、回転方向におけるブラシ部9の変形容易性が好適となり、被洗浄物10の表面11にロール体3の外周面6を接触させてロール体3を回転させたとき、周方向に並んだブラシ部9がサラサラと送られるように被洗浄物10の表面11と順次接触する。このような「サラサラ感」が得られることにより、軟質な被洗浄物10に対して好ましいソフトな接触状態が確保され、より柔軟なスクラブ洗浄を行うことができる。これに対し、切り込み8の深さDが切り込み8の間隔Lよりも小さい場合や、切り込み8の間隔Lが5mm以上の場合には、ブラシ部9が変形し難くなる傾向にあり、「サラサラ感」を得ることが難しい。また、切り込み8の深さDが、ロール体3の外周面6と中空部4との間の肉厚Tの半分よりも大きい場合には、ブラシ部9がより変形し易くなって被洗浄物10へパタパタ叩きつけられてしまう傾向にあり、「サラサラ感」を得ることが難しい。
【0033】
なお、ロール体3にPVAt系多孔質素材を用いる場合、適正含水状態における30%圧縮応力が2.0×10 Pa以上1.5×10 Pa以下(およそ20g/cm 以上150g/cm 以下)のものが好ましい。適正含水状態とは、PVAt系多孔質素材が適正な弾力を発揮し得る含水状態をいい、含水率(乾燥状態に対する含水状態の重量%)が、およそ100%〜1000%の範囲で得られる。また、30%圧縮応力とは、適正含水状態のPVAt系多孔質素材を、両端面間の距離(長手方向の高さ)が30mmとなるように切断し、端面全体に荷重がかかるようにデジタル式荷重測定器にセットし、長手方向に30%(9mm)押し潰した時の荷重を計測し、該荷重を端面の面積で割った値として得られる。
【0034】
適正含水状態における30%圧縮応力の好ましい範囲の上限を1.5×10Pa(およそ150g/cm )としたのは、この値が1.5×10 Paより大きいPVAt系多孔質素材は、弾性率が高すぎて、製造時に回転軸5の挿通が困難になったり、被洗浄物10へ押し付けて変形させる際に過大な力を必要とする等の問題が生じる可能性が高いためである。反対に、適正含水状態における30%圧縮応力の好ましい範囲の下限を2.0×10 Pa(およそ20g/cm )としたのは、この値が2.0×10 Paより小さいPVAt系多孔質素材は、湿潤時の弾性率が低すぎて変形し易いため、所望の摩擦洗浄効果が得られない可能性が生じるためである。
【0035】
また、PVAt系多孔質素材としては、気孔率が80%以上95%以下、平均気孔径が60μm以上250μm以下のものが好適である。
【0036】
気孔率が80%より小さいと、湿潤時の柔軟性が不十分となり、また、気孔率が95%より大きいと、実用的強度に乏しく、何れも洗浄用には適さないためである。また、平均気孔径が60μmよりも小さいと、湿潤時の柔軟性が不足して十分な洗浄効果が得られず、250μmを超えると、目が粗すぎて精密洗浄には不適当なためである。
【0037】
なお、ここでいう気孔率とは、乾燥機で十分に乾燥された直方体のPVAt系多孔質素材を乾式自動密度計にて測定し、直方体の見掛け体積と真体積とから、次式(1)にて算出される値である。
【0038】
気孔率(%)=(見掛け体積−真体積)/見掛け体積×100 …(1)
平均気孔径は、PORUS MATERIALS,INC社製水銀ポロシメータを用いた、水銀圧入法細孔測定によって求められる値である。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態に係る多孔質ロール1では、薄板状のブラシ部9がロール体3の回転に伴って順次洗浄位置に達し、被洗浄物10の表面11と接触して大きく変形して、被洗浄物10の表面11の摩擦洗浄を行うので、被洗浄物10の表面11への接触圧や接触時の衝撃を小さく抑えることができ、柔軟にスクラブ洗浄を行うことができる。従って、被洗浄物10の表面11がLow−k膜等のような柔質な素材であっても、これを損傷することなく、柔軟にスクラブ洗浄を行うことができる。
【0040】
また、切り込み8の深さDや間隔Lを適切に設定したので、周方向に並んだブラシ部9がサラサラと送られるように被洗浄物10の表面11と順次接触する。このような「サラサラ感」が得られることにより、軟質な被洗浄物10に対して好ましいソフトな接触状態が確保され、より柔軟なスクラブ洗浄を行うことができる。
【0041】
また、大型の液晶ガラス基板(例えば、面積が約1500mm×1800mm以上の大きさで厚さが1mm未満)のように被洗浄物自身の強度の低い素材に対しても、上記「サラサラ感」が得られ、ブラシ部9が強く被洗浄物に当接することがないので、液晶ガラス基板の破損を確実に防止することができる。特に、ロール体3の中空部4が多少偏心してしまっている場合でも、これに起因してブラシ部9が被洗浄物に強く当接することがなく、ソフトな接触状態での洗浄を行うことができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被洗浄物の表面がLow−k膜等のような柔質な素材であったり、また、大型の液晶ガラス基板のように被洗浄物自身が強度の低い素材であった場合でも、これを損傷や破損することなく、柔軟にスクラブ洗浄を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る多孔質ロールのロール体に回転軸を装着した状態を示す斜視図である。
【図2】図1のロール体の要部拡大正面図である。
【符号の説明】
1 多孔質ロール
3 ロール体(洗浄用多孔質ロール体)
4 中空部
5 回転軸
6 ロール体の外周面
7 回転軸の軸心
8 切り込み
9 ブラシ部
10 被洗浄物
11 被洗浄物の表面

Claims (5)

  1. 親水性及び弾性を有する軟質多孔質素材で形成され、回転軸が装着される中空部を有する略円筒状の洗浄用多孔質ロール体であって、
    前記ロール体の外周面に、所定の深さを有し前記中空部の軸方向に沿って延びる切り込みを、前記外周面の周方向に所定の間隔毎に複数形成することにより、前記外周面の略全域に、複数の薄板状のブラシ部を、前記ロール体と一体的に設け、
    前記切り込みを挟んで相対向する前記ブラシ部の側面同士は、外力を受けない状態で接触又は近接している
    ことを特徴とする洗浄用多孔質ロール体。
  2. 請求項1に記載の洗浄用多孔質ロール体であって、
    前記所定の深さは、前記所定の間隔以上の大きさであることを特徴とする洗浄用多孔質ロール体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の洗浄用多孔質ロール体であって、
    前記所定の間隔は、5mm未満であることを特徴とする洗浄用多孔質ロール体。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の洗浄用多孔質ロール体であって、
    前記所定の深さは、前記ロール体の外周面と内周面との間の肉厚の半分以下であることを特徴とする洗浄用多孔質ロール体。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の洗浄用多孔質ロール体であって、
    前記ロール体は、湿潤状態で弾性を有するポリビニルアセタール系多孔質素材で形成され、
    湿潤状態の前記ロール体は、2.0×10 Pa以上1.5×10 Pa以下の30%圧縮応力を有することを特徴とする洗浄用多孔質ロール体。
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