JP2004297930A - Stator structure for multispindle multilayer motor - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド駆動ユニット等に適用される複軸多層モータのステータ構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ステータを挟んで同心円状にインナーロータとアウターロータとが配置される複軸多層モータのステータは、積層鋼鈑により構成されたステータティースにコイルを巻き付けたコイル付きステータティースを、モータ回転軸を中心とする円周上に等ピッチで多数配列したステータコアと、該ステータコアの両側を挟持する正面側ブラケット部材及び背面側ブラケット部材と、該ステータコアの隙間を埋める絶縁性・耐熱性を持つ樹脂による樹脂モールド部と、を有する(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−359261号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の複軸多層モータにあっては、径方向内側位置に1箇所設定される軸方向ボルトにより、ステータコアの締め付けとケースに対するステータの支持とを行うものであったため、例えば、ステータコアの径方向厚みが大きい場合、軸方向ボルトによる締結作用が小さいステータコアの外周側位置において、積層鋼鈑間に微小隙間が発生してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、ステータコアに締め付け力を与えるナット端面側の樹脂モールド厚を確保しながら、高い締め付け性によりステータコアの内外周側で積層鋼鈑の密な接触を保つことができる複軸多層モータのステータ構造を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、
ステータを挟んで同心円状にインナーロータとアウターロータとを配置し、前記ステータは、ステータコアと、正面側ブラケット部材及び背面側ブラケット部材と、樹脂モールド部と、を有する複軸多層モータにおいて、
前記両ブラケット部材に挟持されたステータコアを、軸方向に貫通する内周側位置の第1ボルト・ナットと、軸方向に貫通する外周側位置の第2ボルト・ナットと、により締め付け、
かつ、前記第1ボルト・ナットの締め付け構造と、前記第2ボルト・ナットの締め付け構造とを、両ボルト・ナットの螺合有効長さが共に設定長さ以上で、かつ、ナット端面側の樹脂モールド厚が設定厚以上となるように異ならせた。
【0007】
【発明の効果】
よって、本発明の複軸多層モータのステータ構造にあっては、内周側の第1ボルト・ナットの締め付け構造と、外周側の第2ボルト・ナットの締め付け構造とを、両ボルト・ナットの螺合有効長さが共に設定長さ以上で、かつ、ナット端面側の樹脂モールド厚が設定厚以上となるように異ならせたため、ナット端面側の樹脂モールド厚を確保しながら、ステータコアの内外周側で積層鋼鈑の密な接触を保つという高い締め付け性を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の複軸多層モータのステータ構造を実現する実施の形態を、図面に示す第1実施例及び第2実施例に基づいて説明する。
【0009】
(第1実施例)
まず、構成を説明する。
【0010】
[ハイブリッド駆動ユニットの全体構成]
図1は第1実施例の複軸多層モータが適用されたハイブリッド駆動ユニットの全体図であり、図1において、Eはエンジン、Mは複軸多層モータ、Gはラビニョウ型複合遊星歯車列、Dは駆動出力機構、1はモータカバー、2はモータケース、3はギヤハウジング、4はフロントカバーである。
【0011】
前記エンジンEは、ハイブリッド駆動ユニットの主動力源であり、エンジン出力軸5とラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2リングギヤR2とは、回転変動吸収ダンパー6及び多板クラッチ7を介して連結されている。
【0012】
前記複軸多層モータMは、外観的には1つのモータであるが2つのモータジェネレータ機能を有する副動力源である。この複軸多層モータMは、前記モータケース2に固定され、コイルを巻いた固定電機子としてのステータSと、前記ステータSの内側に配置し、永久磁石を埋設したインナーロータIRと、前記ステータSの外側に配置し、永久磁石を埋設したアウターロータORと、を同軸上に三層配置することで構成されている。前記インナーロータIRに固定の第1モータ中空軸8は、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1サンギヤS1に連結され、前記アウターロータORに固定の第2モータ軸9は、ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2サンギヤS2に連結されている。
【0013】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、二つのモータ回転数を制御することにより無段階に変速比を変える無段変速機能を有するハイブリッド変速機である。このラビニョウ型複合遊星歯車列Gは、互いに噛み合う第1ピニオンP1と第2ピニオンP2を支持する共通キャリヤCと、第1ピニオンP1に噛み合う第1サンギヤS1と、第2ピニオンP2に噛み合う第2サンギヤS2と、第1ピニオンP1に噛み合う第1リングギヤR1と、第2ピニオンP2に噛み合う第2リングギヤR2との5つの回転要素を有して構成されている。前記第1リングギヤR1とギヤハウジング3との間には多板ブレーキ10が介装されている。前記共通キャリヤCには、出力ギヤ11が連結されている。
【0014】
前記駆動出力機構Dは、出力ギヤ11と、第1カウンターギヤ12と、第2カウンターギヤ13と、ドライブギヤ14と、ディファレンシャル15と、ドライブシャフト16L,16Rにより構成されている。そして、出力ギヤ11からの出力回転及び出力トルクは、第1カウンターギヤ12→第2カウンターギヤ13→ドライブギヤ14→ディファレンシャル15を経過し、ドライブシャフト16L,16Rから図外の駆動輪へ伝達される。
【0015】
すなわち、ハイブリッド駆動ユニットは、前記第2リングギヤR2とエンジン出力軸5を多板クラッチ7を介して連結し、前記第1サンギヤS1と第1モータ中空軸8とを連結し、前記第2サンギヤS2と第2モータ軸9とを連結し、前記共通キャリヤCに出力ギヤ11を連結することにより構成されている。
【0016】
[ハイブリッド変速機の構成]
図2はハイブリッド変速機を示す縦断面図である。図2において、2はモータケース、3はギヤハウジング、4はフロントカバーであり、これらに囲まれたギヤ室30内にラビニョウ型複合遊星歯車列G及び駆動出力機構Dが配置されている。
【0017】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2リングギヤR2には、回転変動吸収フライホイールダンパー6と変速機入力軸31とクラッチドラム32とを介し、多板クラッチ7の締結時にエンジンEからの回転駆動トルクが入力される。
【0018】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1サンギヤS1には、第1モータ中空軸8がスプライン結合され、決められたモータ動作点にしたがって、複軸多層モータMのインナーロータIRから第1トルクと第1回転数が入力される。
【0019】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第2サンギヤS2には、第2モータ軸9がスプライン結合され、決められたモータ動作点にしたがって、複軸多層モータMのアウターロータORから第2トルクと第2回転数が入力される。
【0020】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの第1リングギヤR1と、ギヤハウジング3との間には多板ブレーキ10が設けられ、発進時等において多板ブレーキ10が締結された時には、第1リングギヤR1が停止する。
【0021】
前記ラビニョウ型複合遊星歯車列Gの共通キャリヤCには、ステータシャフト48に対しベアリングを介して回転可能に支持された出力ギヤ11がスプライン結合されている。
【0022】
前記駆動出力機構Dは、前記出力ギヤ11と噛み合う第1カウンターギヤ12と、この第1カウンターギヤ12のシャフト部に設けられた第2カウンターギヤ13と、第2カウンターギヤ13と噛み合うドライブギヤ14とを有する。そして、第2カウンターギヤ13とドライブギヤ14の歯数比により、終減速比が決められる。
【0023】
前記多板クラッチ7のクラッチピストン33には、フロントカバー4に形成されたクラッチ圧油路34により締結圧が供給される。また、前記多板ブレーキ10のブレーキピストン35には、フロントカバー4に形成されたブレーキ圧油路36により締結圧が供給される。前記クラッチピストン33と前記ブレーキピストン35は、フロントカバー4の内側で、内周位置にクラッチピストン33が配置され、その外周位置にブレーキピストン35が配置される。
【0024】
また、前記変速機入力軸31には、軸心油路37が形成されていて、この軸心油路37には、フロントカバー4に形成された潤滑油路38を介して潤滑油が供給される。
【0025】
[複軸多層モータの構成]
図3は第1実施例のステータ構造が適用された複軸多層モータMを示す縦断側面図、図4は第1実施例のステータ構造が適用された複軸多層モータMを示す一部縦断正面図、図5は第1実施例のステータを背面側から視た図、図6は複軸多層モータMのステータコイルに印加される複合電流の一例を示す説明図である。図3において、1はモータカバー、2はモータケースであり、これらに囲まれたモータ室17内にインナーロータIRとステータSとアウターロータORとにより構成された複軸多層モータMが配置されている。
【0026】
前記インナーロータIRは、その内筒面が第1モータ中空軸8の段差軸端部に対して圧入(或いは焼きばめ)により固定されている。このインナーロータIRには、図4に示すように、ロータベース20に対し磁束形成を考慮した配置によるインナーロータマグネット21が軸方向に12本埋設されている。但し、2本が対となってV字配置されて同じ極性を示し、3極対としてある。
【0027】
前記ステータSは、鋼鈑によるステータプレート40を軸方向に積層したステータティース41と、該ステータティース41に巻き付けられたコイル42と、ステータSを軸方向に貫通する冷却用の冷媒路43と、インナー側ボルト・ナット44と、アウター側ボルト・ナット45と、樹脂モールド部46と、を有して構成されている。そして、ステータSの正面側端部が、正面側エンドプレート47とステータシャフト48とを介し、ボルト87によりモータケース2に対し固定されている。
【0028】
前記コイル42は、コイル数が18で、図5に示すように、6相コイルを3回繰り返しながら円周上に配置される。そして、前記6相コイル42に対しては、図外のインバータから給電接続端子50とバスバー径方向積層体51と給電コネクタ52とバスバー軸方向積層体53を介し、例えば、図6に示すような複合電流が印加される。この複合電流は、アウターロータORとインナーロータIRを駆動させるための3相交流と6相交流を複合させたものである。
【0029】
前記アウターロータORは、その外筒面がアウターロータケース62に対してロー付け、或いは、接着により固定されている。そして、アウターロータケース62の正面側には正面側連結ケース63が固定され、背面側には背面側連結ケース64が固定されている。そして、この背面側連結ケース64に第2モータ軸9がスプライン結合されている。このアウターロータORには、図3に示すように、ロータベース60に対し磁束形成を考慮した配置によるアウターロータマグネット61が、両端位置に空間を介して軸方向に12本埋設されている。このアウターロータマグネット61は、インナーロータマグネット21と異なり、1本づつ極性が違い、6極対をなしている。
【0030】
図3において、80,81はアウターロータ6をモータケース2及びモータカバー1に支持する一対のアウターロータ支持ベアリングである。82はインナーロータIRをモータケース2に支持するインナーロータ支持ベアリング、83はアウターロータORに対しステータSを支持するステータ支持ベアリング、84は第1モータ中空軸8と第2モータ軸9との間に介装される中間ベアリングである。また、図3において、85はインナーロータIRの回転位置を検出するインナーロータレゾルバ、86はアウターロータORの回転位置を検出するアウターロータレゾルバである。
【0031】
[ステータ構造]
図7は第1実施例の複軸多層モータMにおいてステータSのみを示す断面図であり、図7において、41はステータティース、42はコイル、43は冷媒路、44はインナー側ボルト・ナット(第1ボルト・ナット)、45はアウター側ボルト・ナット(第2ボルト・ナット)、46は樹脂モールド部、47は正面側エンドプレート(正面側ブラケット部材)、48はステータシャフト、49は背面側エンドプレート(背面側ブラケット部材)、70は正面側ブラケット(正面側ブラケット部材)、71は背面側ブラケット(背面側ブラケット部材)、72はステータ冷却パイプである。
【0032】
前記ステータティース41は、多数の鋼鈑によるステータプレート40が軸方向に積層されて構成されている。このステータティース41の外周に、平型銅線によるコイル42が軸方向に往復するように巻かれ、このコイル42付きステータティース41を、モータ回転軸を中心とする円周上に等ピッチで複数配列することでステータコアが構成される。
【0033】
前記正面側ブラケット70と背面側ブラケット71は、ステータコアの軸方向両端位置に設置され、ステータティース41と両ブラケット70,71とは、位置決めピン55により位置決めされる。
【0034】
前記正面側エンドプレート47と背面側エンドプレート49は、両ブラケット70,71の外側に配置され、正面側エンドプレート47には、ステータシャフト48が溶接により固定されている。
【0035】
前記インナー側ボルト・ナット44とアウター側ボルト・ナット45は、ステータティース41と、両ブラケット70,71と、両エンドプレート47,49とを挿通し、ナットを回して締め上げ、この締め上げで発生する摩擦力により全体を固定し、ステータSの骨格構造体を構成する。
【0036】
前記ステータ冷却パイプ72は、周方向に隣接するコイル付きステータティース41の間の位置に配置し、両端部が前記正面側ブラケット70と背面側ブラケット71に対し支持される。
【0037】
前記樹脂モールド部46は、ステータ全体形状に合致する凹型を有する型枠内に、ステータ冷却パイプ72を支持した骨格構造体を入れ、溶融樹脂を流し込み、溶融樹脂を空間部分に充填することで成形される。
【0038】
前記ステータティース41のコイル発熱を冷却するステータ冷却用の冷媒路43の両端位置に、内面に仕切壁を有する冷媒分配蓋部材91及び内面に仕切壁を有する冷媒Uターン蓋部材95を、それぞれスナップリング56,56を用いて取り付けている。なお、90は冷媒導入路である。
【0039】
[ステータコアの締め付け構造]
図8は第1実施例のボルト・ナットによるステータコアの締め付け構造を示す断面図であり、図8において、44はインナー側ボルト・ナット、45はアウター側ボルト・ナット、46は樹脂モールド部、47は正面側エンドプレート、48はステータシャフト48、70は正面側ブラケット、72はステータ冷却パイプである。
【0040】
前記正面側ブラケット70と背面側ブラケット71に挟持されたステータコアを、第1ボルト441と第1ナット442と第1座金443により構成される軸方向に貫通する内周側位置のインナー側ボルト・ナット44と、第2ボルト451と第2ナット452と第2座金453により構成される軸方向に貫通する外周側位置のアウター側ボルト・ナット45と、により締め付けられている。
【0041】
そして、前記インナー側ボルト・ナット44と前記アウター側ボルト・ナット45の締め付け構造を、両ボルト・ナット44,45の螺合有効長さが共に設定長さ以上で、かつ、ナット端面側の樹脂モールド厚t1,t2が設定厚以上となるように異ならせている。
【0042】
ここで、前記両ボルト・ナット44,45の螺合有効長さの「設定長さ」は、例えば、締め付け力が設計値となる長さにより設定される。また、ナット端面側の樹脂モールド厚t1,t2の「設定厚」は、例えば、溶融樹脂がステータ型枠とナット端面との間をスムーズに流れ込むスペース間隔により設定される。
【0043】
すなわち、第1実施例では、前記インナー側ボルト・ナット44の締め付け構造を、第1ナット442の座金443が配置される平板状の正面側エンドプレート47及び正面側ブラケット70にボルト穴47a,70aを開けただけの構造としている。一方、前記アウター側ボルト・ナット45の締め付け構造を、第2ナット352の座金453が配置される平板状の正面側エンドプレート47に座ぐり部47bと第2ボルト穴47cを設け、正面側ブラケット70にボルト穴70bを設けた構造としている。
【0044】
次に、作用を説明する。
【0045】
[複軸多層モータの基本機能]
2ロータ・1ステータで、アウターロータ磁力線とインナーロータ磁力線との2つの磁力線が作られる複軸多層モータMを採用したことで、コイル42及び図外のコイルインバータを2つのインナーロータIRとアウターロータORに対し共用できる。そして、インナーロータIRに対する3相交流による電流とアウターロータORに対する6相交流による電流を重ね合わせた複合電流を、1つのコイル42に印加することにより、2つのロータIR,ORをそれぞれ独立に制御することができる。
【0046】
よって、外観的には、1つの複軸多層モータMであるが、モータ機能とジェネレータ機能の異種または同種の機能を組み合わせものとして使え、例えば、ロータとステータを持つモータと、ロータとステータを持つジェネレータの2つのものを設ける場合に比べて大幅にコンパクトになり、スペース・コスト・重量の面で有利であると共に、コイル共用化により電流による損失(銅損,スイッチングロス)を防止することができる。
【0047】
また、複合電流制御のみで(モータ+ジェネレータ)の使い方に限らず、(モータ+モータ)や(ジェネレータ+ジェネレータ)の使い方も可能であるというように、高い選択自由度を持ち、例えば、第1実施例のように、ハイブリッド車の駆動源に採用した場合、これら多数の選択肢の中から車両状態に応じて最も効果的或いは効率的な組み合わせを選択することができる。
【0048】
[ステータコアの締め付け作用]
まず、従来技術のように、1つのボルトによりステータコアの締め付けるには締め付け力が不足する場合、内周側と外周側にボルト・ナットを設定するというように、径方向に2箇所のボルト・ナットを設定することが考えられる。
【0049】
そこで、複軸多層モータMのステータ構造において、ステータコアを締め付けるために、内周側と外周側で同種類のボルト・ナットを用いるものとする。この場合、両ボルト・ナットの螺合有効長さを確保するべく、締め付け時に内周側ナット端面と外周側ナット端面からそれぞれボルトが突出するように設定すると、内周側に関しては、スペース制約が少なく樹脂モールド成形型の形状を変更することにより、内周側ナット端面側の樹脂モールド厚を十分な厚みとすることが可能である。しかし、外周側に関しては、冷媒分配蓋部材91等によりスペース的に制約を受け、外周側ナット端面側の樹脂モールド厚が極めて薄くなり、溶融樹脂を流し込むだけの隙間を確保することができないとか、突出したボルトが樹脂モールド成形型と干渉してしまい、この位置で溶融樹脂の流し込みが阻止される等の問題が生じる。
【0050】
そこで、外周側のボルト・ナットについては、外周側ナットの厚み寸法を短くし、かつ、外周側ナットの端面からボルトが突出しないように設定すると、外周側ボルト・ナットの螺合有効長さが、設計値による締結力を得る螺合有効長さより短くなってしまい、径方向に2箇所のボルト・ナットを設定していながらも、十分な締め付け性を得ることができない。
【0051】
これに対し、第1実施例では、インナー側ボルト・ナット44とアウター側ボルト・ナット45の締め付け構造を、両ボルト・ナット44,45の螺合有効長さが共に設定長さ以上で、かつ、ナット端面側の樹脂モールド厚t1,t2が設定厚以上となるように異ならせたため、両ナット端面側に樹脂モールド成形時に溶融樹脂がスムーズに流れ込むだけの樹脂モールド厚t1,t2を確保しながら、インナー側ボルト・ナット44の締め付け力もアウター側ボルト・ナット45の締め付け力も設計値が確保されることで、ステータコアの内外周側で積層鋼鈑の密な接触を保つという高い締め付け性を得ることができる。
【0052】
さらに、アウター側ボルト・ナット45の締め付け構造を、第2ナット352の座金453が配置される平板状の正面側エンドプレート47に座ぐり部47bと第2ボルト穴47cを設けることで、両ボルト・ナット44,45の螺合有効長さを同じとしながら、図8に示すように、アウター側ボルト・ナット45の第2ナット452の端面位置を、インナー側ボルト・ナット44の第1ナット442の端面位置より低い位置とし、樹脂モールド厚t2として、樹脂モールド厚t1と同程度の厚みを確保している。
【0053】
すなわち、正面側エンドプレート47に座ぐり部47bを設けるだけの簡単な設計変更のみにより、不足していた第2ボルト451と第2ナット452の螺合有効長さを十分に補うことができ、同時に、ナット端面側の樹脂モールド厚t2を樹脂モールド成形に支障のない十分な厚みを確保できる。なお、正面側エンドプレート47に座ぐり部47bを設けることにより、正面側エンドプレート47の強度が弱くなるが、締め付けた後に樹脂モールドを行うことにより強度の低下を補うことができる。
【0054】
次に、効果を説明する。
第1実施例の複軸多層モータのステータ構造にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0055】
(1) ステータSを挟んで同心円状にインナーロータIRとアウターロータORとを配置し、前記ステータSは、積層鋼鈑により構成されたステータティース41にコイル42を巻き付けたコイル付きステータティースを、モータ回転軸を中心とする円周上に等ピッチで複数配列したステータコアと、該ステータコアの両側を挟持する正面側ブラケット部材47,70及び背面側ブラケット部材49,71と、前記ステータコアの隙間を埋める絶縁性・耐熱性を持つ樹脂による樹脂モールド部46と、を有する複軸多層モータMにおいて、前記両ブラケット部材47,70及び49,71に挟持されたステータコアを、軸方向に貫通する内周側位置のインナー側ボルト・ナット44と、軸方向に貫通する外周側位置のアウター側ボルト・ナット45と、により締め付け、かつ、前記インナー側ボルト・ナット44と前記アウター側ボルト・ナット45の締め付け構造を、両ボルト・ナット44,45の螺合有効長さが共に設定長さ以上で、かつ、ナット端面側の樹脂モールド厚t1,t2が設定厚以上となるように異ならせたため、ステータコアに締め付け力を与えるナット端面側の樹脂モールド厚t1,t2を確保しながら、高い締め付け性によりステータコアの内外周側で積層鋼鈑の密な接触を保つことができる。
【0056】
(2) 前記インナー側ボルト・ナット44の締め付け構造を、第1ナット442の座金443が配置される平板状の正面側エンドプレート47にボルト穴47aを開けただけの構造とし、前記アウター側ボルト・ナット45の締め付け構造を、第2ナット452の座金453が配置される平板状の正面側エンドプレート47に座ぐり部47bと第2ボルト穴47cを設けた構造としたため、正面側エンドプレート47に座ぐり部47bを設けるだけの簡単な変更のみにより、アウター側ボルト・ナット45における螺合有効長さの確保と、ナット端面側の樹脂モールド厚t2の確保とを達成することができる。
【0057】
(第2実施例)
この第2実施例は、インナー側ボルト・ナット44の締め付け構造として、ナット部454aと座金部454bと円錐部454cを一体に有し、内側にナット部454aから円錐部454cにかけて雌ねじ部454dを形成した第2ナット454を採用した例である。
【0058】
すなわち、図9に示すように、前記インナー側ボルト・ナット44の締め付け構造を、第1ナット442の座金443が配置される平板状の正面側エンドプレート47及び正面側ブラケット70にボルト穴47a,70aを開けただけの構造としている。一方、前記アウター側ボルト・ナット45の締め付け構造を、ナット部454aと座金部454bと円錐部454cを一体に有し、該ナット部454aを前記第1ナット442より軸方向長さを短くすると共に内側にナット部454aから円錐部454cにかけて雌ねじ部454dを形成した第2ナット454と、該第2ナット454の円錐部454cに対応する位置に円錐座ぐり部47dが形成された正面側エンドプレート47と、円錐座ぐり部70cとボルト穴70bが形成された正面側ブラケット70と、による構造とした。なお、他の構成は第1実施例と同様であるので、図示並びに説明を省略する。
【0059】
作用について説明すると、アウター側ボルト・ナット45の締め付け構造を、円錐部454cを一体に有する第2ナット454による構造とすることで、アウター側ボルト・ナット45の螺合有効長さを、インナー側ボルト・ナットの螺合有効長さより長く確保している。同時に、第2ナット454のナット部454aを、インナー側ボルト・ナット44の第1ナット442より軸方向長さを短くすることで、図9(a)に示すように、アウター側ボルト・ナット45の第2ナット454の端面位置を、インナー側ボルト・ナット44の第1ナット442の端面位置より低い位置とし、樹脂モールド厚t2として、樹脂モールド厚t1と同程度の厚みを確保している。
【0060】
次に、効果を説明する。
第2実施例の複軸多層モータのステータ構造にあっては、第1実施例の(1)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
【0061】
(3) 前記インナー側ボルト・ナット44の締め付け構造を、第1ナット442の座金443が配置される平板状の正面側エンドプレート47にボルト穴47aを開けただけの構造とし、前記アウター側ボルト・ナット45の締め付け構造を、ナット部454aと座金部454bと円錐部454cを一体に有し、該ナット部454aを第1ナット442より軸方向長さを短くすると共に内側にナット部454aから円錐部454cにかけて雌ねじ部454dを形成した第2ナット454と、該第2ナット454の円錐部454cに対応する位置に円錐座ぐり部47dが形成された正面側エンドプレート47と、を有する構造としたため、アウター側ボルト・ナット45における十分な螺合有効長さの確保と、ナット端面側の樹脂モールド厚t2の確保とを達成することができ、特に、ステータコアの外周側で積層鋼鈑の密な接触を保つ高い締め付け性を確保することができる。
【0062】
以上、本発明の複軸多層モータのステータ構造を第1実施例及び第2実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0063】
例えば、第1実施例では、ハイブリッド駆動ユニットに適用される複軸多層モータの例を示したが、単独で設置される複軸多層モータや他のシステムに適用される複軸多層モータに対しても本発明のステータ構造を採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のステータ構造を有する複軸多層モータが適用されたハイブリッド駆動ユニットを示す概略全体図である。
【図2】第1実施例の複軸多層モータが適用されたハイブリッド駆動ユニットのハイブリッド変速機を示す縦断側面図である。
【図3】第1実施例のステータ構造が適用された複軸多層モータMを示す縦断側面図である。
【図4】第1実施例のステータ構造が適用された複軸多層モータMを示す一部縦断正面図である。
【図5】第1実施例のステータ構造が適用された複軸多層モータMをステータの背面側から視た図である。
【図6】複軸多層モータのステータコイルに印加される複合電流の一例を示す説明図である。
【図7】第1実施例の複軸多層モータMにおけるステータSを示す縦断側面図である。
【図8】第1実施例の複軸多層モータMにおけるステータコアの締め付け構造を示す要部断面図である。
【図9】第2実施例の複軸多層モータMにおけるステータコアの締め付け構造を示す要部断面図である。
【符号の説明】
M 複軸多層モータ
S ステータ
IR インナーロータ
OR アウターロータ
41 ステータティース
42 コイル
43 冷媒路
44 インナー側ボルト・ナット(第1ボルト・ナット)
441 第1ボルト
442 第1ナット
443 第1座金
45 アウター側ボルト・ナット(第2ボルト・ナット)
451 第2ボルト
452 第2ナット
453 第2座金
454 第2ナット
454a ナット部
454b 座金部
454c 円錐部
454d 雌ねじ部
46 樹脂モールド部
47 正面側エンドプレート(正面側ブラケット部材)
47a 第1ボルト穴
47b 座ぐり部
47c 第2ボルト穴
47d 円錐座ぐり部
48 ステータシャフト
49 背面側エンドプレート(背面側ブラケット部材)
70 正面側ブラケット(正面側ブラケット部材)
70a,70b ボルト穴
70c 円錐座ぐり部
71 背面側ブラケット(背面側ブラケット部材)
72 ステータ冷却パイプ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention belongs to the technical field of a stator structure of a multi-axis multilayer motor applied to a hybrid drive unit or the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a stator of a multi-axis multi-layer motor in which an inner rotor and an outer rotor are arranged concentrically with a stator interposed therebetween has a stator tooth with a coil in which a coil is wound around a stator tooth composed of laminated steel plates, and a motor rotating shaft. A plurality of stator cores arranged at equal pitches on the circumference around the center, a front side bracket member and a back side bracket member sandwiching both sides of the stator core, and a resin having insulation and heat resistance to fill a gap between the stator cores. And a resin mold portion (for example, Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2001-359261 A.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional multi-shaft multi-layer motor, since the stator core is tightened and the stator is supported on the case by the axial bolt set at one position at the radially inner position, for example, the diameter of the stator core is reduced. When the thickness in the direction is large, there is a problem that a minute gap is generated between the laminated steel plates at the outer peripheral position of the stator core where the fastening action by the axial bolt is small.
[0005]
The present invention has been made in view of the above-described problem, and ensures high contact between the laminated steel plates on the inner and outer peripheral sides of the stator core with a high tightening property while securing a resin mold thickness on a nut end surface side that applies a tightening force to the stator core. It is an object of the present invention to provide a stator structure of a multi-axis multi-layer motor capable of maintaining the following.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, in the present invention,
An inner rotor and an outer rotor are arranged concentrically across a stator, and the stator is a multi-axis multilayer motor having a stator core, a front bracket member and a rear bracket member, and a resin mold portion.
Fastening the stator core sandwiched between the two bracket members with a first bolt / nut at an inner peripheral position penetrating in the axial direction and a second bolt / nut at an outer peripheral position penetrating in the axial direction;
Further, the first bolt / nut tightening structure and the second bolt / nut tightening structure may be configured such that the effective screwing length of both bolts / nuts is both equal to or greater than a set length, and the nut end surface side resin The mold thickness was varied so as to be more than the set thickness.
[0007]
【The invention's effect】
Therefore, in the stator structure of the multi-axis multilayer motor of the present invention, the tightening structure of the first bolt and nut on the inner peripheral side and the tightening structure of the second bolt and nut on the outer peripheral side are different from each other. Since the effective screw length is longer than the set length and the resin mold thickness on the nut end face is different from the set thickness, the inner and outer circumferences of the stator core are secured while securing the resin mold thickness on the nut end face. It is possible to obtain a high tightening property of maintaining the close contact of the laminated steel sheet on the side.
[0008]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments for realizing a stator structure of a multi-axis multilayer motor of the present invention will be described based on a first embodiment and a second embodiment shown in the drawings.
[0009]
(First embodiment)
First, the configuration will be described.
[0010]
[Overall configuration of hybrid drive unit]
FIG. 1 is an overall view of a hybrid drive unit to which the multi-shaft multi-layer motor of the first embodiment is applied. In FIG. 1, E is an engine, M is a multi-shaft multi-layer motor, G is a Ravigneaux type compound planetary gear train, D Denotes a drive output mechanism, 1 denotes a motor cover, 2 denotes a motor case, 3 denotes a gear housing, and 4 denotes a front cover.
[0011]
The engine E is a main power source of the hybrid drive unit. The
[0012]
The multi-shaft multi-layer motor M is a single motor in appearance, but is a sub power source having two motor generator functions. The multi-axis multi-layer motor M is fixed to the
[0013]
The Ravigneaux type compound planetary gear train G is a hybrid transmission having a continuously variable transmission function of changing the speed ratio steplessly by controlling two motor rotation speeds. The Ravigneaux type compound planetary gear train G includes a common carrier C that supports a first pinion P1 and a second pinion P2 that mesh with each other, a first sun gear S1 that meshes with the first pinion P1, and a second sun gear that meshes with the second pinion P2. S2, a first ring gear R1 that meshes with the first pinion P1, and a second ring gear R2 that meshes with the second pinion P2. A
[0014]
The drive output mechanism D includes an
[0015]
That is, the hybrid drive unit connects the second ring gear R2 and the
[0016]
[Configuration of hybrid transmission]
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing the hybrid transmission. In FIG. 2,
[0017]
The second ring gear R2 of the Ravigneaux type compound planetary gear train G is rotationally driven from the engine E when the multi-plate clutch 7 is engaged through the rotation fluctuation absorbing
[0018]
A first motor
[0019]
A
[0020]
A
[0021]
An
[0022]
The drive output mechanism D includes a
[0023]
An engagement pressure is supplied to a clutch piston 33 of the multi-plate clutch 7 by a clutch
[0024]
A
[0025]
[Configuration of multi-axis multi-layer motor]
FIG. 3 is a longitudinal sectional side view showing a multi-axis multilayer motor M to which the stator structure of the first embodiment is applied, and FIG. 4 is a partially longitudinal front view showing the multi-axis multilayer motor M to which the stator structure of the first embodiment is applied. FIG. 5 and FIG. 5 are views of the stator of the first embodiment viewed from the rear side, and FIG. 6 is an explanatory diagram showing an example of a composite current applied to the stator coil of the multi-axis multilayer motor M. In FIG. 3,
[0026]
The inner rotor surface of the inner rotor IR is fixed to the stepped shaft end of the first motor
[0027]
The stator S includes a
[0028]
The
[0029]
The outer rotor surface of the outer rotor OR is fixed to the
[0030]
In FIG. 3,
[0031]
[Stator structure]
FIG. 7 is a sectional view showing only the stator S in the multi-axis multilayer motor M of the first embodiment. In FIG. 7,
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
The
[0035]
The inner bolt /
[0036]
The
[0037]
The
[0038]
The refrigerant
[0039]
[Stator core tightening structure]
FIG. 8 is a sectional view showing a structure for fastening the stator core with the bolts and nuts of the first embodiment. In FIG. 8,
[0040]
An inner-side bolt / nut at an inner circumferential position penetrating the stator core sandwiched between the front-
[0041]
Then, the tightening structure of the inner bolt /
[0042]
Here, the “set length” of the effective screwing length of the bolts /
[0043]
That is, in the first embodiment, the tightening structure of the inner bolt /
[0044]
Next, the operation will be described.
[0045]
[Basic function of multi-axis multi-layer motor]
By employing a multi-axis multilayer motor M in which two magnetic lines of force, the outer rotor magnetic field lines and the inner rotor magnetic field lines, are formed with two rotors and one stator, the
[0046]
Therefore, although it is a single multi-axis multilayer motor M in appearance, it can be used as a combination of different or similar functions of the motor function and the generator function. For example, it has a motor having a rotor and a stator, and a motor having a rotor and a stator. Compared to the case where two generators are provided, the size is significantly reduced, which is advantageous in terms of space, cost and weight, and the loss due to current (copper loss and switching loss) can be prevented by using a common coil. .
[0047]
In addition, the present invention has a high degree of freedom of selection such that not only the usage of (motor + generator) but also the usage of (motor + motor) and (generator + generator) can be performed only by the composite current control. When adopted as a drive source for a hybrid vehicle as in the embodiment, the most effective or efficient combination can be selected from these many options according to the vehicle state.
[0048]
[Tightening action of stator core]
First, when the fastening force is insufficient to tighten the stator core with one bolt as in the prior art, two bolts and nuts are set in the radial direction, such as setting bolts and nuts on the inner and outer peripheral sides. May be set.
[0049]
Therefore, in the stator structure of the multi-shaft multi-layer motor M, the same type of bolts and nuts are used on the inner peripheral side and the outer peripheral side to tighten the stator core. In this case, if the bolts are set so that they protrude from the inner peripheral nut end surface and the outer peripheral nut end surface at the time of tightening in order to secure the effective screwing length of both bolts and nuts, space restrictions are imposed on the inner peripheral side. By changing the shape of the resin mold slightly, it is possible to make the resin mold thickness on the end face side of the inner peripheral nut sufficient. However, on the outer peripheral side, the space is restricted by the refrigerant
[0050]
Therefore, for the bolts and nuts on the outer circumference side, if the thickness of the outer circumference side nut is shortened and the bolt is set so as not to protrude from the end face of the outer circumference side nut, the effective screwing length of the outer circumference side bolt / nut is reduced. However, it is shorter than the effective screwing length for obtaining the fastening force according to the design value, and it is not possible to obtain sufficient tightening properties even though two bolts and nuts are set in the radial direction.
[0051]
On the other hand, in the first embodiment, the tightening structure of the inner bolt /
[0052]
Further, the tightening structure of the outer bolt /
[0053]
That is, the short effective screwing length of the
[0054]
Next, effects will be described.
In the stator structure of the multi-axis multilayer motor according to the first embodiment, the following effects can be obtained.
[0055]
(1) The inner rotor IR and the outer rotor OR are arranged concentrically with the stator S interposed therebetween. The stator S is a stator tooth with a coil in which a
[0056]
(2) The inner bolt /
[0057]
(Second embodiment)
In the second embodiment, a
[0058]
That is, as shown in FIG. 9, the tightening structure of the inner bolt and
[0059]
The operation will be described. The tightening structure of the outer bolt /
[0060]
Next, effects will be described.
In the stator structure of the multi-axis multilayer motor according to the second embodiment, the following effect can be obtained in addition to the effect (1) of the first embodiment.
[0061]
(3) The inner bolt /
[0062]
As described above, the stator structure of the multi-axis multi-layer motor according to the present invention has been described based on the first embodiment and the second embodiment. However, the specific configuration is not limited to these embodiments. Changes and additions in design are permitted without departing from the spirit of the invention according to each claim of the scope.
[0063]
For example, in the first embodiment, the example of the multi-axis multi-layer motor applied to the hybrid drive unit has been described. Also, the stator structure of the present invention can be adopted.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic overall view showing a hybrid drive unit to which a multi-axis multilayer motor having a stator structure according to a first embodiment is applied.
FIG. 2 is a vertical sectional side view showing a hybrid transmission of a hybrid drive unit to which the multi-shaft multilayer motor of the first embodiment is applied.
FIG. 3 is a vertical sectional side view showing a multi-shaft multilayer motor M to which the stator structure of the first embodiment is applied.
FIG. 4 is a partially longitudinal front view showing a multi-shaft multilayer motor M to which the stator structure of the first embodiment is applied.
FIG. 5 is a view of a multi-shaft multilayer motor M to which the stator structure of the first embodiment is applied, viewed from the back side of the stator.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing an example of a composite current applied to a stator coil of a multi-axis multilayer motor.
FIG. 7 is a longitudinal sectional side view showing a stator S in the multi-axis multilayer motor M of the first embodiment.
FIG. 8 is a cross-sectional view of a main part showing a fastening structure of a stator core in the multi-shaft multilayer motor M of the first embodiment.
FIG. 9 is a cross-sectional view of a main part showing a fastening structure of a stator core in a multi-axis multilayer motor M of a second embodiment.
[Explanation of symbols]
M Multi-axis multi-layer motor S Stator IR Inner rotor OR
441
451
47a
70 Front side bracket (Front side bracket member)
70a, 70b Bolt hole
72 Stator cooling pipe
Claims (3)
前記ステータは、積層鋼鈑により構成されたステータティースにコイルを巻き付けたコイル付きステータティースを、モータ回転軸を中心とする円周上に等ピッチで複数配列したステータコアと、該ステータコアの両側を挟持する正面側ブラケット部材及び背面側ブラケット部材と、前記ステータコアの隙間を埋める絶縁性・耐熱性を持つ樹脂による樹脂モールド部と、を有する複軸多層モータにおいて、
前記両ブラケット部材に挟持されたステータコアを、軸方向に貫通する内周側位置の第1ボルト・ナットと、軸方向に貫通する外周側位置の第2ボルト・ナットと、により締め付け、
かつ、前記第1ボルト・ナットと前記第2ボルト・ナットの締め付け構造を、両ボルト・ナットの螺合有効長さが共に設定長さ以上で、かつ、ナット端面側の樹脂モールド厚が設定厚以上となるように異ならせたことを特徴とする複軸多層モータのステータ構造。The inner rotor and the outer rotor are arranged concentrically across the stator,
The stator includes a stator core in which a plurality of coiled stator teeth, each of which is wound around a stator tooth formed of laminated steel plates, are arranged at equal pitches on a circumference around a motor rotation axis, and sandwiches both sides of the stator core. A front-side bracket member and a rear-side bracket member, and a resin-molded portion made of a resin having insulation and heat resistance that fills the gap between the stator cores,
Fastening the stator core sandwiched between the two bracket members with a first bolt / nut at an inner peripheral position penetrating in the axial direction and a second bolt / nut at an outer peripheral position penetrating in the axial direction;
Further, the tightening structure of the first bolt / nut and the second bolt / nut is such that the effective screwing length of both bolts / nuts is both equal to or greater than a set length, and the resin mold thickness on the nut end face side is equal to the set thickness. A stator structure of a multi-axis multilayer motor, characterized in that the stator structure is different as described above.
前記第1ボルト・ナットの締め付け構造を、第1ナットの座金が配置される平板状のブラケット部材にボルト穴を開けただけの構造とし、
前記第2ボルト・ナットの締め付け構造を、第2ナットの座金が配置される平板状のブラケット部材に座ぐり部と第2ボルト穴を設けた構造としたことを特徴とする複軸多層モータのステータ構造。The stator structure of a multi-axis multilayer motor according to claim 1,
The first bolt / nut tightening structure has a structure in which only a bolt hole is formed in a flat bracket member on which the washer of the first nut is disposed;
The double-shaft multi-layer motor according to claim 1, wherein the second bolt / nut tightening structure has a structure in which a counterbore portion and a second bolt hole are provided in a flat bracket member on which a washer of the second nut is arranged. Stator structure.
前記第1ボルト・ナットの締め付け構造を、第1ナットの座金が配置される平板状のブラケット部材にボルト穴を開けただけの構造とし、
前記第2ボルト・ナットの締め付け構造を、ナット部と座金部と円錐部を一体に有し、該ナット部を前記第1ナットより軸方向長さを短くすると共に内側にナット部から円錐部にかけて雌ねじ部を形成した第2ナットと、該第2ナットの円錐部に対応する位置にボルト穴を有する円錐座ぐり部が形成された平板状のブラケット部材と、による構造としたことを特徴とする複軸多層モータのステータ構造。The stator structure of a multi-axis multilayer motor according to claim 1,
The first bolt / nut tightening structure has a structure in which only a bolt hole is formed in a flat bracket member on which the washer of the first nut is disposed;
The second bolt-nut tightening structure has a nut portion, a washer portion, and a conical portion integrally, and has a shorter axial length than the first nut, and has an inner portion extending from the nut portion to the conical portion. A second nut having a female screw portion and a flat bracket member having a conical counterbore portion having a bolt hole at a position corresponding to the conical portion of the second nut are provided. Stator structure of multi-axis multilayer motor.
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Cited By (1)
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JP2008278699A (en) * | 2007-05-02 | 2008-11-13 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Split stator and stator |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003088366A patent/JP2004297930A/en active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008278699A (en) * | 2007-05-02 | 2008-11-13 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Split stator and stator |
JP4737445B2 (en) * | 2007-05-02 | 2011-08-03 | 住友電気工業株式会社 | Split stator and stator |
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