JP2004295383A - 画像サイズ調整方法と装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】確信度の高い特徴点を利用して画像サイズの調整を可能とする方法及び装置の提供。
【解決手段】入力側の画像1と、データベースに登録されている登録側の候補画像2について合致する特徴点の確信度を算出し、確信度に基づき、画像サイズ調整用の少なくとも2つの特徴点を入力側と登録側画像について選択し、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、選択された2つの特徴点に基づき、画像の回転や拡大・縮小を行うことで画像を調整する。
【選択図】図1
【解決手段】入力側の画像1と、データベースに登録されている登録側の候補画像2について合致する特徴点の確信度を算出し、確信度に基づき、画像サイズ調整用の少なくとも2つの特徴点を入力側と登録側画像について選択し、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、選択された2つの特徴点に基づき、画像の回転や拡大・縮小を行うことで画像を調整する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像調整技術に関し、特に、指紋/掌紋表示に適用して好適な画像サイズ調整方法と装置並びにコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
犯罪捜査やセキュリティのための個人情報として使用されている、指紋/掌紋といったバイオメトリクスが、自分自身を証明するための国民IDのようなものとして使用され始めている。犯罪捜査においては、さほど重要とはならない乳幼児の指紋/掌紋であっても、国民IDのような一生涯自分自身を証明するために公的に用いられるのであれば、当然成長の過程で大きさの異なる指紋/掌紋がデータベースに登録されることがある。
【0003】
特徴点にランキングをもつ画像のサイズの異なる画像同士を目視確認する際に有効な技術として、指紋画像の中心点を用いる方法が知られている(例えば特許文献1参照)。この方法は、指紋照合結果を指紋中心点を利用して、歪みや大きさを調整するものであり、入力側と登録側指紋画像の合致する特徴点を検出し、入力側指紋画像と登録側指紋画像のそれぞれにおいて検出された特徴点と中心点との距離を測定し、入力側指紋画像と登録側指紋画像の互いに合致する特徴点と中心点の距離を比較してその比を算出し、入力側か登録側の一方を基準にして他方側の指紋画像の指紋隆線を算出された距離の比に応じて補正し、入力された指紋画像や登録された指紋画像が歪んでいても、指紋画像が見やすいように補正できるようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2885787号公報(第2−3頁、第1図、第3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法では、画像サイズ及び歪み調整用に、指紋画像の中心点を利用している。このため、比較対象の2つの指紋画像について、指紋画像の中心点が互いにずれている場合には、調整後の画像サイズが全く異なってしまうことになる。
【0006】
また、上記従来の方法では、掌紋のように、中心点という概念を持たない画像の調整を行うことはできない。
【0007】
したがって、本発明の主たる目的は、中心点を利用しない場合であっても、画像サイズの調整を可能とする方法と装置ならびにコンピュータプログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する本発明は、1つのアスペクトにおいて、調整対象となる、少なくとも2つの画像データを読み出し、前記少なくとも2つの画像データの対応する特徴点から、画像サイズの調整に用いる、少なくとも2つの特徴点を前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて選択し、前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて選択された少なくとも2つの特徴点に基づき、少なくとも1つの画像データの画像サイズを調整する。
【0009】
本発明によれば、別のアスペクトにおいて、画像サイズの調整に用いる、少なくとも2つの特徴点を選択するにあたり、前記少なくとも2つの画像データについて互いに合致する特徴点の確信度をそれぞれ算出し、前記少なくとも2つの画像データについて、互いに合致する特徴点の中から、前記算出された確信度に基づき、少なくとも2つの特徴点をそれぞれ選択している。このように、本発明によれば、特徴点を用いて画像サイズを調整しており、中心点を利用しないでも、サイズの調整を可能としている。
【0010】
本発明によれば、例えば、確信度の高い少なくとも2つの特徴点を入力側と登録側画像について選択し、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、2つの特徴点を通る線分上の補間点の座標位置が一致するように位置を調整し、2つの特徴点を通る線分上の補間点を軸として、入力側と登録側の画像の傾きが一致するように、画像の回転を行うか、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、該2つの特徴点を結ぶ線分の、対応する画像のX軸、Y軸への射影の長さが一致するように、拡大・縮小を行うことで画像を調整し、中心点の存在しない掌紋画像や中心点の不明瞭な指紋画像でのサイズ調整を可能としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して以下に説明する。本発明の実施の形態においては、表示装置に表示される少なくとも、入力側と登録側(候補)の2つの画像データのそれぞれについて、対応する特徴点から、画像サイズの調整に用いる、少なくとも2つの特徴点を前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて選択する。例えば、入力側と登録側(候補)の2つの画像データのそれぞれについて互いに合致する(対応する)特徴点に対して、該特徴点の確信度を算出し、前記2つの画像データのそれぞれについて、算出された確信度に基づき、画像サイズ調整用の、少なくとも2つの特徴点を選択する処理が行われ、つづいて、前記2つの画像データのそれぞれについて、前記選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の補間点(内分比が0.5の内分点は中心点)を基準とし、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、2つの特徴点を通る線分上の補間点の座標位置が一致するように位置を調整し、2つの特徴点を通る線分上の補間点を軸として、入力側と登録側の画像の傾きが一致するように、画像の回転を行うか、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、該2つの特徴点を結ぶ線分のX軸、Y軸への射影の長さが一致するように、拡大・縮小を行うことで、画像サイズの調整が行われる。
【0012】
本発明を、指紋画像表示に適用した一実施の形態においては、図1に示されているように、指紋画像の中心点を利用することなく、確信度(信頼度)の高い特徴点の対5と9、特徴点の対6と10の2つの組から作成された線7(入力側画像の2つの特徴点5と6を結ぶ線分の入力側画像のX座標への射影)と線11(登録側画像の2つの特徴点9と10を結ぶ線分の登録側画像のX座標への射影)、及び、線8(入力側画像の2つの特徴点5と6を結ぶ線分の入力側画像のY座標への射影)と線12(登録側画像の2つの特徴点9と10を結ぶ線分の登録側画像のY座標への射影)のそれぞれの比率を用いて、登録側(候補側)の画像を調整することを可能としている。なお、本発明の一実施の形態で用いられる特徴点に関する確信度(信頼度)の算出についてはその一例を後述する。
【0013】
本実施形態により、指紋画像の中心点がずれている画像のサイズも、適切に調整が行えるようになり、掌紋画像の画像調整が可能となる。
【0014】
本実施形態においては、スキャナー(イメージリーダ)等の画像入力装置又は、記憶装置、通信媒体から記憶装置に格納されている、指紋/掌紋のデジタル画像データを入力し、入力した画像(「入力側の画像」という)と、登録データベース等の記憶装置に登録されている登録側の画像とについて、互いに合致する特徴点の対(図1では、互いに合致する特徴点の対は、例えば5と9の対、6と10の対)について、それぞれ、特徴点の確信度を算出する。そして、入力側と登録側の画像の互いに合致する特徴点の対の中から、算出された特徴点の確信度に基づき、少なくとも2つの特徴点を入力側と登録側の画像についてそれぞれ選択し、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、2つの特徴点を結ぶ線分上の補間点(たとえば中心点)に基づき位置を調整し、この補間点を軸として、画像の回転、及び/又は、画像の拡大・縮小を行うことで、画像を調整する。
【0015】
図1は、本発明の一実施例における指紋/掌紋表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。入力された指紋画像の表示領域1と、押捺指紋の画像情報を格納したデータベース(図1では不図示、図2の102参照)を検索し照合した結果、同一候補と判定された指紋画像の表示領域2と、入力された指紋画像と同一候補として判定された指紋画像とのサイズを再調整するサイズ再調整ボタン3と、ボタン押下時や、特徴点を指定する際に用いられ、画面内を自由に遷移するマウスカーソル4と、を備えている。図1に表示画面を模式的に示した表示装置は、入力装置としてキーボード、マウス等のポインティングデバイスを備え、図示されないコンピュータ(データ処理装置、CPUともいう)に接続されており、画像調整処理は、コンピュータ上で実行されるプログラムにより実現される。なお、本実施形態において、マウス等の制御は、コンピュータの入出力制御としてよく知られている公知技術が用いられる。例えば画面上での、サイズ再調整ボタン3の押下は、マウスカーソル4をサイズ再調整ボタン3の位置にあわせ、マウス等のポインティングデバイスをクリック操作することで実現され、コンピュータにサイズ再調整ボタン3の押下が伝達される。
【0016】
本実施例において、「特徴点」とは、指紋/掌紋の紋様を描いている線(隆線)の端点、および分岐点をいう。
【0017】
図2は、本発明の一実施例の処理動作を説明するための図であり、押捺指紋照合処理の一例が流れ図にて示されている。指紋/掌紋表示装置を構成するコンピュータは、データ処理を行うCPU及び記憶装置を備えるほか、マウス等ポインティングデバイス、あるいはタッチパネル等の入力装置を有する表示装置(不図示)、スキャナー101を備え、押捺指紋情報を格納したデータベース102に直接接続するか、あるいはネットワークを介してデータベース102にアクセスできる構成とされる。
【0018】
図2を参照すると、ステップ13において、入力側の画像を、スキャナー101からの画像データの読み込みや、あるいは、記憶装置等(ファイル、記憶媒体)からの画像データの読み込み等で入力する。なお、入力側の画像の読み込みとして、ネットワークを介して伝送された画像データを入力側の画像として取得するようにしてもよい。
【0019】
ステップ14では、入力した画像より、公知の手法を用いて、画像の特徴点を抽出し、抽出した特徴点を基に、押捺指紋情報を格納したデータベース102との照合を行う。
【0020】
ステップ15で、データベース102中に登録されている画像に、入力側画像の候補があるか否か判定し、候補が存在する場合、ステップ16において、候補画像について、入力側画像と一致した特徴点の抽出処理を行う。そして、入力側画像と候補である登録側画像について互いに合致する特徴点の確信度(信頼度)を算出し、互いに合致する特徴点の中から、確信度の高い方から2つの組を、入力側画像と登録側画像のそれぞれについて選択する。
【0021】
ステップ17では、中心点調整処理が行われる。すなわち、ステップ16で、入力側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の中心点と、登録側(候補側)画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の中心点が同じ位置となるように、候補側画像を移動させる。詳細は、後述する中心点調整処理の説明が参照される。
【0022】
ステップ18では、傾き調整処理が行われる。すなわち、入力側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線分の傾きと、候補側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線分の傾きが一致するように、ステップ17で導出された中心点を軸として、候補側画像を回転する。詳細は、後述する傾き調整処理の説明が参照される。
【0023】
ステップ19では、一致特徴点間比率算出処理が行われる。すなわち、入力側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線のそれぞれの画像のX軸、Y軸への射影の長さと、候補側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線のそれぞれの画像のX軸、Y軸への射影の長さが一致するように、X軸、Y軸方向に拡大/縮小する比率を算出する。詳細は、後述する一致特徴点間比率算出処理の説明が参照される。
【0024】
ステップ20において、候補側画像拡大処理が行われる。すなわち、ステップ19で算出された比率の値を基に、候補側画像を拡大する。詳細は、後述する候補側画像拡大処理の説明が参照される。比率の値が1未満である場合、候補側画像は縮小され、比率の値が1を超える場合、候補側画像は拡大される。
【0025】
ステップ21では、候補画像表示処理として、ステップ20で拡大・縮小された候補側画像が、表示装置に表示される。
【0026】
ステップ22において、ステップ21で自動調整した候補側画像が合致するか否かの判定処理が行われる。通常、オペレータ(不図示)が、表示装置の画面をみて判定する。オペレータが、合致しないと判断した場合、オペレータは、マウス等のポインティングデバイス等の操作等により、サイズ再調整ボタン3を押下する(ステップ23)。
【0027】
ステップ23で、サイズ再調整ボタン3が押下された場合、入力側と候補側の画像の互いに合致する特徴点のうち、先に選択された2つの特徴点の次に確信度(信頼度)の高い2つ特徴点の組の選択が行われ、ステップ17の中心点調整処理から始まる一連の調整処理(再調整)が行われる。なお、各ステップ13〜21の処理は、スキャナー101、データベース102に接続されるコンピュータ(データ処理装置、CPU)における処理を表している。ステップ22の判定は、指紋の照合判定を担当するオペレータが行う。
【0028】
図3は、図2のステップ17の中心点調整処理について説明するための図である。図3において、入力側画像について選択された2つの特徴点24、25を結ぶ線上の中心点26と、基準点27(入力側画像の左上端)とから、中心点26のX座標28、Y座標29を導出する。
【0029】
候補側画像について選択された2つの特徴点30、31を結ぶ線分の中心点32と基準点33(登録側画像の左上端であり)から、X座標28、Y座標29に、中心点32を、候補側画像34とともに移動する。なお、中心点26と中心点32は、それぞれ、入力側画像の2つの特徴点24、25を結ぶ線上の内分点(内分比0.5)と、候補側画像の2つの特徴点30、31を結ぶ線上の内分点(内分比0.5)であるが、この内分比は、0.5に限定されるものではない。
【0030】
図4は、図2のステップ18の傾き調整処理を説明するための図である。図4において、入力側画像について選択された2つの選択された特徴点35、36を結ぶ線37と、特徴点36から入力側画像Y軸38に垂直に降ろした垂線39との内角40を算出する。
【0031】
候補側画像について選択された2つの特徴点41、42を結ぶ線44と、特徴点42から候補側画像Y軸45に降ろした垂線46との内角47を算出する。
【0032】
内角40と内角47が一致するように、線44を、その中心点43を軸として、候補側画像48とともに回転する。
【0033】
図5は、図2のステップの一致特徴点間比率算出処理を説明するための図である。図5において、入力側特徴点49から入力側画像Y軸52に下ろした垂線を、入力側画像Y軸52と反対方向に入力側特徴点49を超えて延長した線54と、入力側特徴点50から入力側画像X軸51に下ろした垂線を、入力側画像X軸51と反対方向に入力側特徴点50を超えて延長した線55とが互いに交差する点53がある。
【0034】
また候補側特徴点56から候補側画像Y軸59に下ろした垂線を、候補側画像Y軸59と反対方向に候補側特徴点56を超えて延長した線61と、候補側特徴点57から候補側画像X軸58に下ろした垂線を、候補側画像X軸58と反対方向に候補側特徴点57を超えて延長した線62とが互いに交差する点60がある。
【0035】
入力側特徴点49と交差する点53を結ぶ線54(特徴点49と50を結ぶ線分の入力側画像X軸への射影)と、候補側特徴点56と交差する点60を結ぶ線61(特徴点56と57を結ぶ線分の候補側画像X軸への射影)との比率を計算し、候補側イメージのX軸方向の拡大/縮小比率とする。
【0036】
候補側画像の幅(X軸58の幅)に、(線54÷線61)の比率が乗じられる。
【0037】
入力側特徴点50と交差する点53を結ぶ線55(特徴点49と50を結ぶ線分の入力側画像Y軸への射影)、候補側特徴点57と交差する点60を結ぶ線62(特徴点56と57を結ぶ線分の候補側画像Y軸への射影)の比率を計算し、候補側イメージのY軸方向の拡大/縮小比率とする。
【0038】
候補側画像の高さ(Y軸59の高さ)に(線55÷線62)の比率が乗じられる。
【0039】
図6は、図2のステップの候補側画像拡大処理を説明するための図である。図6において、一致特徴点間比率算出処理で算出した比率を基に、中心点調整処理で一致させた中心点63を軸として、候補側画像を拡大/縮小する。候補側画像サイズより、はみ出した部分64を削除する。
【0040】
本実施例において、入力側画像と登録側画像において2つの特徴点を算出する根拠として利用される確信度(信頼性)について一例を説明しておく。
【0041】
入力側画像の特徴点と候補側画像の特徴点とが合致した特徴点ペアの全てに対して、所定の方法にしたがって、それぞれスコアを算出する。スコアの値が高ければ高い程、特徴点の確信度(信頼度)は高い。すなわち、互いに類似している度合いが高いことになる。例えば、スコア算出方法として、合致した特徴点同士の周りに存在している特徴点の位置情報からスコアを算出する場合を例に説明する。入力側の画像のイメージと候補側画像のイメージは、図7に示すようなものであるとする。黒丸(●)70は特徴点を表している。うず状の線72は指紋の隆線である。
【0042】
(a)入力側画像1と候補側画像2の互いに合致する特徴点の中から、1対の特徴点が選択される。図8に示すように、1対の合致した特徴点71が選択される。
【0043】
(b)入力側画像と候補側画像のそれぞれについて、図9に示すように、合致した特徴点71を基準点(中心)として、例えばX軸、Y軸方向に4つの領域(「面」という)に分割する(面A、B、C、D)。
【0044】
(c)次に、入力側画像1と候補側画像2のそれぞれについて、図10に示すように、分割された各面から、合致した特徴点71の周りの特徴点のうち、合致した特徴点71に最も近い特徴点がそれぞれ選択される。入力側画像1では、A1、B1、C1、D1が選択され、候補側画像2では、A2、B2、C2、D2が選択される。
【0045】
(d)図11に示すように、分割された各面A、B、C、Dごとに、選択された特徴点同士を比較してスコアを算出する。各面A、B、C、Dごとに選択された特徴点に対する得点の付け方の規則として、例えば、以下のような規則が用いられる。
【0046】
・位置が全く同じ場合、25点。
・1単位(1mm)ずれるごとに、5点減点する(ただし、ずれの方向は関与しないとする)。
【0047】
この規則を、図11に示す例に適用した場合、入力側のB領域の特徴点B1と候補側のB領域特徴点B1のずれ(距離)は3mmとすると、各面ごとの得点は、図12に一覧として示したようなものとなる。すなわち、面BのB1、B2については、3単位(1mm×3)ずれているため、25点から3×5点減点され、10点となる。したがって、図8において選択された「合致した特徴点71」のスコアは、85点となる。以上の処理(a)乃至(d)を、全ての合致した特徴点に対して行う。そして、入力側画像と候補側画像の互いに合致した特徴点のうちスコアの高い2つの特徴点の組が選択される。
【0048】
なお、上記実施例では、候補側の画像の回転、拡大・縮小を行っているが、入力側の画像の回転、拡大・縮小を行うようにしてもよい。
【0049】
上記実施例によれば、中心点の不明瞭な指紋画像、遺留指紋に対するサイズ調整を行うことができる。
【0050】
上記実施例では、指紋の照合のための表示を例に説明したが、中心点の存在しない掌紋画像や中心点の不明瞭な指紋画像でのサイズ調整に対しても、同様にして適用できることは勿論であり、押捺掌紋に対するサイズ調整、遺留掌紋に対するサイズ調整を行うことができる。
【0051】
上記実施例では、入力側画像と登録側画像(候補画像)との2つの画像を画面に表示して比較する例について説明したが、2つ以上の画像を画面に表示して照合する装置にも適用できることは勿論である。以上各実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例にのみ限定されるものでなく、本願特許請求の範囲の各請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像の特徴点に基づき、画像のサイズ及び回転の調整を行っており、中心点を利用することなく、サイズ調整を行うことができる。このため、本発明によれば、中心点の存在しない掌紋画像や中心点の不明瞭な指紋画像でのサイズ調整を可能としている。そして、本発明によれば、押捺指紋に対するサイズ調整、遺留指紋に対するサイズ調整、押捺掌紋に対するサイズ調整、及び、遺留掌紋に対するサイズ調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための図である。
【図2】本発明の一実施例を説明するための流れ図である。
【図3】本発明の一実施例における中心点調整処理を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施例における傾き調整処理を説明するための図である。
【図5】本発明の一実施例における一致特徴点間比率算出処理を説明するための図である。
【図6】本発明において画像調整用の特徴点の選択に用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図7】本発明において用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図8】本発明において用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図9】本発明において用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図10】本発明において用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図11】本発明において用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図12】図11に示す例の確信度の算出結果を示す図である。
【符号の説明】
1 入力側指紋画像の表示領域
2 登録側の指紋画像の表示領域
3 サイズ再調整ボタン
4 マウスカーソル
5、6、9、10 特徴点
7、8、11、12 線
24、25 特徴点
26 中心点
27 基準点
28 X座標
29 Y座標
30、31 特徴点
32 中心点
33 基準点
34 候補側画像
35、36 特徴点
37 線
38 入力側画像Y軸
39 線(垂線)
40、47 内角
41、42 特徴点
44、46 線
45 候補側画像Y軸
48 候補側画像
49、50 特徴点
51 入力側画像X軸
52 入力側画像Y軸
53、60 点
54、55 線
56 特徴点
57 特徴点
58 候補側画像X軸
59 候補側画像Y軸
61、62 線
63 中心点
64 はみ出した部分
70 特徴点
71 合致した特徴点
72 隆線
101 スキャナー
102 押捺指紋データベース
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像調整技術に関し、特に、指紋/掌紋表示に適用して好適な画像サイズ調整方法と装置並びにコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
犯罪捜査やセキュリティのための個人情報として使用されている、指紋/掌紋といったバイオメトリクスが、自分自身を証明するための国民IDのようなものとして使用され始めている。犯罪捜査においては、さほど重要とはならない乳幼児の指紋/掌紋であっても、国民IDのような一生涯自分自身を証明するために公的に用いられるのであれば、当然成長の過程で大きさの異なる指紋/掌紋がデータベースに登録されることがある。
【0003】
特徴点にランキングをもつ画像のサイズの異なる画像同士を目視確認する際に有効な技術として、指紋画像の中心点を用いる方法が知られている(例えば特許文献1参照)。この方法は、指紋照合結果を指紋中心点を利用して、歪みや大きさを調整するものであり、入力側と登録側指紋画像の合致する特徴点を検出し、入力側指紋画像と登録側指紋画像のそれぞれにおいて検出された特徴点と中心点との距離を測定し、入力側指紋画像と登録側指紋画像の互いに合致する特徴点と中心点の距離を比較してその比を算出し、入力側か登録側の一方を基準にして他方側の指紋画像の指紋隆線を算出された距離の比に応じて補正し、入力された指紋画像や登録された指紋画像が歪んでいても、指紋画像が見やすいように補正できるようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2885787号公報(第2−3頁、第1図、第3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法では、画像サイズ及び歪み調整用に、指紋画像の中心点を利用している。このため、比較対象の2つの指紋画像について、指紋画像の中心点が互いにずれている場合には、調整後の画像サイズが全く異なってしまうことになる。
【0006】
また、上記従来の方法では、掌紋のように、中心点という概念を持たない画像の調整を行うことはできない。
【0007】
したがって、本発明の主たる目的は、中心点を利用しない場合であっても、画像サイズの調整を可能とする方法と装置ならびにコンピュータプログラムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する本発明は、1つのアスペクトにおいて、調整対象となる、少なくとも2つの画像データを読み出し、前記少なくとも2つの画像データの対応する特徴点から、画像サイズの調整に用いる、少なくとも2つの特徴点を前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて選択し、前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて選択された少なくとも2つの特徴点に基づき、少なくとも1つの画像データの画像サイズを調整する。
【0009】
本発明によれば、別のアスペクトにおいて、画像サイズの調整に用いる、少なくとも2つの特徴点を選択するにあたり、前記少なくとも2つの画像データについて互いに合致する特徴点の確信度をそれぞれ算出し、前記少なくとも2つの画像データについて、互いに合致する特徴点の中から、前記算出された確信度に基づき、少なくとも2つの特徴点をそれぞれ選択している。このように、本発明によれば、特徴点を用いて画像サイズを調整しており、中心点を利用しないでも、サイズの調整を可能としている。
【0010】
本発明によれば、例えば、確信度の高い少なくとも2つの特徴点を入力側と登録側画像について選択し、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、2つの特徴点を通る線分上の補間点の座標位置が一致するように位置を調整し、2つの特徴点を通る線分上の補間点を軸として、入力側と登録側の画像の傾きが一致するように、画像の回転を行うか、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、該2つの特徴点を結ぶ線分の、対応する画像のX軸、Y軸への射影の長さが一致するように、拡大・縮小を行うことで画像を調整し、中心点の存在しない掌紋画像や中心点の不明瞭な指紋画像でのサイズ調整を可能としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して以下に説明する。本発明の実施の形態においては、表示装置に表示される少なくとも、入力側と登録側(候補)の2つの画像データのそれぞれについて、対応する特徴点から、画像サイズの調整に用いる、少なくとも2つの特徴点を前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて選択する。例えば、入力側と登録側(候補)の2つの画像データのそれぞれについて互いに合致する(対応する)特徴点に対して、該特徴点の確信度を算出し、前記2つの画像データのそれぞれについて、算出された確信度に基づき、画像サイズ調整用の、少なくとも2つの特徴点を選択する処理が行われ、つづいて、前記2つの画像データのそれぞれについて、前記選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の補間点(内分比が0.5の内分点は中心点)を基準とし、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、2つの特徴点を通る線分上の補間点の座標位置が一致するように位置を調整し、2つの特徴点を通る線分上の補間点を軸として、入力側と登録側の画像の傾きが一致するように、画像の回転を行うか、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、該2つの特徴点を結ぶ線分のX軸、Y軸への射影の長さが一致するように、拡大・縮小を行うことで、画像サイズの調整が行われる。
【0012】
本発明を、指紋画像表示に適用した一実施の形態においては、図1に示されているように、指紋画像の中心点を利用することなく、確信度(信頼度)の高い特徴点の対5と9、特徴点の対6と10の2つの組から作成された線7(入力側画像の2つの特徴点5と6を結ぶ線分の入力側画像のX座標への射影)と線11(登録側画像の2つの特徴点9と10を結ぶ線分の登録側画像のX座標への射影)、及び、線8(入力側画像の2つの特徴点5と6を結ぶ線分の入力側画像のY座標への射影)と線12(登録側画像の2つの特徴点9と10を結ぶ線分の登録側画像のY座標への射影)のそれぞれの比率を用いて、登録側(候補側)の画像を調整することを可能としている。なお、本発明の一実施の形態で用いられる特徴点に関する確信度(信頼度)の算出についてはその一例を後述する。
【0013】
本実施形態により、指紋画像の中心点がずれている画像のサイズも、適切に調整が行えるようになり、掌紋画像の画像調整が可能となる。
【0014】
本実施形態においては、スキャナー(イメージリーダ)等の画像入力装置又は、記憶装置、通信媒体から記憶装置に格納されている、指紋/掌紋のデジタル画像データを入力し、入力した画像(「入力側の画像」という)と、登録データベース等の記憶装置に登録されている登録側の画像とについて、互いに合致する特徴点の対(図1では、互いに合致する特徴点の対は、例えば5と9の対、6と10の対)について、それぞれ、特徴点の確信度を算出する。そして、入力側と登録側の画像の互いに合致する特徴点の対の中から、算出された特徴点の確信度に基づき、少なくとも2つの特徴点を入力側と登録側の画像についてそれぞれ選択し、入力側と登録側の画像のそれぞれについて、2つの特徴点を結ぶ線分上の補間点(たとえば中心点)に基づき位置を調整し、この補間点を軸として、画像の回転、及び/又は、画像の拡大・縮小を行うことで、画像を調整する。
【0015】
図1は、本発明の一実施例における指紋/掌紋表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。入力された指紋画像の表示領域1と、押捺指紋の画像情報を格納したデータベース(図1では不図示、図2の102参照)を検索し照合した結果、同一候補と判定された指紋画像の表示領域2と、入力された指紋画像と同一候補として判定された指紋画像とのサイズを再調整するサイズ再調整ボタン3と、ボタン押下時や、特徴点を指定する際に用いられ、画面内を自由に遷移するマウスカーソル4と、を備えている。図1に表示画面を模式的に示した表示装置は、入力装置としてキーボード、マウス等のポインティングデバイスを備え、図示されないコンピュータ(データ処理装置、CPUともいう)に接続されており、画像調整処理は、コンピュータ上で実行されるプログラムにより実現される。なお、本実施形態において、マウス等の制御は、コンピュータの入出力制御としてよく知られている公知技術が用いられる。例えば画面上での、サイズ再調整ボタン3の押下は、マウスカーソル4をサイズ再調整ボタン3の位置にあわせ、マウス等のポインティングデバイスをクリック操作することで実現され、コンピュータにサイズ再調整ボタン3の押下が伝達される。
【0016】
本実施例において、「特徴点」とは、指紋/掌紋の紋様を描いている線(隆線)の端点、および分岐点をいう。
【0017】
図2は、本発明の一実施例の処理動作を説明するための図であり、押捺指紋照合処理の一例が流れ図にて示されている。指紋/掌紋表示装置を構成するコンピュータは、データ処理を行うCPU及び記憶装置を備えるほか、マウス等ポインティングデバイス、あるいはタッチパネル等の入力装置を有する表示装置(不図示)、スキャナー101を備え、押捺指紋情報を格納したデータベース102に直接接続するか、あるいはネットワークを介してデータベース102にアクセスできる構成とされる。
【0018】
図2を参照すると、ステップ13において、入力側の画像を、スキャナー101からの画像データの読み込みや、あるいは、記憶装置等(ファイル、記憶媒体)からの画像データの読み込み等で入力する。なお、入力側の画像の読み込みとして、ネットワークを介して伝送された画像データを入力側の画像として取得するようにしてもよい。
【0019】
ステップ14では、入力した画像より、公知の手法を用いて、画像の特徴点を抽出し、抽出した特徴点を基に、押捺指紋情報を格納したデータベース102との照合を行う。
【0020】
ステップ15で、データベース102中に登録されている画像に、入力側画像の候補があるか否か判定し、候補が存在する場合、ステップ16において、候補画像について、入力側画像と一致した特徴点の抽出処理を行う。そして、入力側画像と候補である登録側画像について互いに合致する特徴点の確信度(信頼度)を算出し、互いに合致する特徴点の中から、確信度の高い方から2つの組を、入力側画像と登録側画像のそれぞれについて選択する。
【0021】
ステップ17では、中心点調整処理が行われる。すなわち、ステップ16で、入力側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の中心点と、登録側(候補側)画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の中心点が同じ位置となるように、候補側画像を移動させる。詳細は、後述する中心点調整処理の説明が参照される。
【0022】
ステップ18では、傾き調整処理が行われる。すなわち、入力側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線分の傾きと、候補側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線分の傾きが一致するように、ステップ17で導出された中心点を軸として、候補側画像を回転する。詳細は、後述する傾き調整処理の説明が参照される。
【0023】
ステップ19では、一致特徴点間比率算出処理が行われる。すなわち、入力側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線のそれぞれの画像のX軸、Y軸への射影の長さと、候補側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線のそれぞれの画像のX軸、Y軸への射影の長さが一致するように、X軸、Y軸方向に拡大/縮小する比率を算出する。詳細は、後述する一致特徴点間比率算出処理の説明が参照される。
【0024】
ステップ20において、候補側画像拡大処理が行われる。すなわち、ステップ19で算出された比率の値を基に、候補側画像を拡大する。詳細は、後述する候補側画像拡大処理の説明が参照される。比率の値が1未満である場合、候補側画像は縮小され、比率の値が1を超える場合、候補側画像は拡大される。
【0025】
ステップ21では、候補画像表示処理として、ステップ20で拡大・縮小された候補側画像が、表示装置に表示される。
【0026】
ステップ22において、ステップ21で自動調整した候補側画像が合致するか否かの判定処理が行われる。通常、オペレータ(不図示)が、表示装置の画面をみて判定する。オペレータが、合致しないと判断した場合、オペレータは、マウス等のポインティングデバイス等の操作等により、サイズ再調整ボタン3を押下する(ステップ23)。
【0027】
ステップ23で、サイズ再調整ボタン3が押下された場合、入力側と候補側の画像の互いに合致する特徴点のうち、先に選択された2つの特徴点の次に確信度(信頼度)の高い2つ特徴点の組の選択が行われ、ステップ17の中心点調整処理から始まる一連の調整処理(再調整)が行われる。なお、各ステップ13〜21の処理は、スキャナー101、データベース102に接続されるコンピュータ(データ処理装置、CPU)における処理を表している。ステップ22の判定は、指紋の照合判定を担当するオペレータが行う。
【0028】
図3は、図2のステップ17の中心点調整処理について説明するための図である。図3において、入力側画像について選択された2つの特徴点24、25を結ぶ線上の中心点26と、基準点27(入力側画像の左上端)とから、中心点26のX座標28、Y座標29を導出する。
【0029】
候補側画像について選択された2つの特徴点30、31を結ぶ線分の中心点32と基準点33(登録側画像の左上端であり)から、X座標28、Y座標29に、中心点32を、候補側画像34とともに移動する。なお、中心点26と中心点32は、それぞれ、入力側画像の2つの特徴点24、25を結ぶ線上の内分点(内分比0.5)と、候補側画像の2つの特徴点30、31を結ぶ線上の内分点(内分比0.5)であるが、この内分比は、0.5に限定されるものではない。
【0030】
図4は、図2のステップ18の傾き調整処理を説明するための図である。図4において、入力側画像について選択された2つの選択された特徴点35、36を結ぶ線37と、特徴点36から入力側画像Y軸38に垂直に降ろした垂線39との内角40を算出する。
【0031】
候補側画像について選択された2つの特徴点41、42を結ぶ線44と、特徴点42から候補側画像Y軸45に降ろした垂線46との内角47を算出する。
【0032】
内角40と内角47が一致するように、線44を、その中心点43を軸として、候補側画像48とともに回転する。
【0033】
図5は、図2のステップの一致特徴点間比率算出処理を説明するための図である。図5において、入力側特徴点49から入力側画像Y軸52に下ろした垂線を、入力側画像Y軸52と反対方向に入力側特徴点49を超えて延長した線54と、入力側特徴点50から入力側画像X軸51に下ろした垂線を、入力側画像X軸51と反対方向に入力側特徴点50を超えて延長した線55とが互いに交差する点53がある。
【0034】
また候補側特徴点56から候補側画像Y軸59に下ろした垂線を、候補側画像Y軸59と反対方向に候補側特徴点56を超えて延長した線61と、候補側特徴点57から候補側画像X軸58に下ろした垂線を、候補側画像X軸58と反対方向に候補側特徴点57を超えて延長した線62とが互いに交差する点60がある。
【0035】
入力側特徴点49と交差する点53を結ぶ線54(特徴点49と50を結ぶ線分の入力側画像X軸への射影)と、候補側特徴点56と交差する点60を結ぶ線61(特徴点56と57を結ぶ線分の候補側画像X軸への射影)との比率を計算し、候補側イメージのX軸方向の拡大/縮小比率とする。
【0036】
候補側画像の幅(X軸58の幅)に、(線54÷線61)の比率が乗じられる。
【0037】
入力側特徴点50と交差する点53を結ぶ線55(特徴点49と50を結ぶ線分の入力側画像Y軸への射影)、候補側特徴点57と交差する点60を結ぶ線62(特徴点56と57を結ぶ線分の候補側画像Y軸への射影)の比率を計算し、候補側イメージのY軸方向の拡大/縮小比率とする。
【0038】
候補側画像の高さ(Y軸59の高さ)に(線55÷線62)の比率が乗じられる。
【0039】
図6は、図2のステップの候補側画像拡大処理を説明するための図である。図6において、一致特徴点間比率算出処理で算出した比率を基に、中心点調整処理で一致させた中心点63を軸として、候補側画像を拡大/縮小する。候補側画像サイズより、はみ出した部分64を削除する。
【0040】
本実施例において、入力側画像と登録側画像において2つの特徴点を算出する根拠として利用される確信度(信頼性)について一例を説明しておく。
【0041】
入力側画像の特徴点と候補側画像の特徴点とが合致した特徴点ペアの全てに対して、所定の方法にしたがって、それぞれスコアを算出する。スコアの値が高ければ高い程、特徴点の確信度(信頼度)は高い。すなわち、互いに類似している度合いが高いことになる。例えば、スコア算出方法として、合致した特徴点同士の周りに存在している特徴点の位置情報からスコアを算出する場合を例に説明する。入力側の画像のイメージと候補側画像のイメージは、図7に示すようなものであるとする。黒丸(●)70は特徴点を表している。うず状の線72は指紋の隆線である。
【0042】
(a)入力側画像1と候補側画像2の互いに合致する特徴点の中から、1対の特徴点が選択される。図8に示すように、1対の合致した特徴点71が選択される。
【0043】
(b)入力側画像と候補側画像のそれぞれについて、図9に示すように、合致した特徴点71を基準点(中心)として、例えばX軸、Y軸方向に4つの領域(「面」という)に分割する(面A、B、C、D)。
【0044】
(c)次に、入力側画像1と候補側画像2のそれぞれについて、図10に示すように、分割された各面から、合致した特徴点71の周りの特徴点のうち、合致した特徴点71に最も近い特徴点がそれぞれ選択される。入力側画像1では、A1、B1、C1、D1が選択され、候補側画像2では、A2、B2、C2、D2が選択される。
【0045】
(d)図11に示すように、分割された各面A、B、C、Dごとに、選択された特徴点同士を比較してスコアを算出する。各面A、B、C、Dごとに選択された特徴点に対する得点の付け方の規則として、例えば、以下のような規則が用いられる。
【0046】
・位置が全く同じ場合、25点。
・1単位(1mm)ずれるごとに、5点減点する(ただし、ずれの方向は関与しないとする)。
【0047】
この規則を、図11に示す例に適用した場合、入力側のB領域の特徴点B1と候補側のB領域特徴点B1のずれ(距離)は3mmとすると、各面ごとの得点は、図12に一覧として示したようなものとなる。すなわち、面BのB1、B2については、3単位(1mm×3)ずれているため、25点から3×5点減点され、10点となる。したがって、図8において選択された「合致した特徴点71」のスコアは、85点となる。以上の処理(a)乃至(d)を、全ての合致した特徴点に対して行う。そして、入力側画像と候補側画像の互いに合致した特徴点のうちスコアの高い2つの特徴点の組が選択される。
【0048】
なお、上記実施例では、候補側の画像の回転、拡大・縮小を行っているが、入力側の画像の回転、拡大・縮小を行うようにしてもよい。
【0049】
上記実施例によれば、中心点の不明瞭な指紋画像、遺留指紋に対するサイズ調整を行うことができる。
【0050】
上記実施例では、指紋の照合のための表示を例に説明したが、中心点の存在しない掌紋画像や中心点の不明瞭な指紋画像でのサイズ調整に対しても、同様にして適用できることは勿論であり、押捺掌紋に対するサイズ調整、遺留掌紋に対するサイズ調整を行うことができる。
【0051】
上記実施例では、入力側画像と登録側画像(候補画像)との2つの画像を画面に表示して比較する例について説明したが、2つ以上の画像を画面に表示して照合する装置にも適用できることは勿論である。以上各実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例にのみ限定されるものでなく、本願特許請求の範囲の各請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像の特徴点に基づき、画像のサイズ及び回転の調整を行っており、中心点を利用することなく、サイズ調整を行うことができる。このため、本発明によれば、中心点の存在しない掌紋画像や中心点の不明瞭な指紋画像でのサイズ調整を可能としている。そして、本発明によれば、押捺指紋に対するサイズ調整、遺留指紋に対するサイズ調整、押捺掌紋に対するサイズ調整、及び、遺留掌紋に対するサイズ調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための図である。
【図2】本発明の一実施例を説明するための流れ図である。
【図3】本発明の一実施例における中心点調整処理を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施例における傾き調整処理を説明するための図である。
【図5】本発明の一実施例における一致特徴点間比率算出処理を説明するための図である。
【図6】本発明において画像調整用の特徴点の選択に用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図7】本発明において用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図8】本発明において用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図9】本発明において用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図10】本発明において用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図11】本発明において用いられる確信度の算出処理を説明するための図である。
【図12】図11に示す例の確信度の算出結果を示す図である。
【符号の説明】
1 入力側指紋画像の表示領域
2 登録側の指紋画像の表示領域
3 サイズ再調整ボタン
4 マウスカーソル
5、6、9、10 特徴点
7、8、11、12 線
24、25 特徴点
26 中心点
27 基準点
28 X座標
29 Y座標
30、31 特徴点
32 中心点
33 基準点
34 候補側画像
35、36 特徴点
37 線
38 入力側画像Y軸
39 線(垂線)
40、47 内角
41、42 特徴点
44、46 線
45 候補側画像Y軸
48 候補側画像
49、50 特徴点
51 入力側画像X軸
52 入力側画像Y軸
53、60 点
54、55 線
56 特徴点
57 特徴点
58 候補側画像X軸
59 候補側画像Y軸
61、62 線
63 中心点
64 はみ出した部分
70 特徴点
71 合致した特徴点
72 隆線
101 スキャナー
102 押捺指紋データベース
Claims (33)
- データ処理装置による画像サイズ調整方法であって、
調整対象となる、少なくとも2つの画像データを読み出し、前記少なくとも2つの画像データの互いに対応する特徴点から、画像サイズの調整に用いる、少なくとも2つの特徴点を、前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて、選択するステップと、
前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて選択された少なくとも2つの特徴点に基づき、少なくとも1方の画像の、回転、及び/又は、拡張・縮小を行うことで、画像サイズを調整するステップと、
を含む、ことを特徴とする画像サイズ調整方法。 - データ処理装置による画像サイズ調整方法であって、
調整対象となる、少なくとも2つの画像データを受け取り、前記少なくとも2つの画像データについて、互いに合致する特徴点の確信度を、それぞれ算出するステップと、
前記少なくとも2つの画像データについて、互いに合致する特徴点の中から、前記算出された確信度に基づき、少なくとも2つの特徴点をそれぞれ選択するステップと、
前記少なくとも2つの画像データの各々について選択された前記少なくとも2つの特徴点に基づき、前記少なくとも2つの画像データのうちの少なくとも1つの画像データに対して、画像の傾きの調整、及び/又は、拡大・縮小を行うステップと、
を含む、ことを特徴とする画像サイズ調整方法。 - 前記少なくとも2つの画像データとして、
入力画像データ(「入力側の画像」という)と、
前記入力画像データと照合される登録画像データ(「登録側画像」という)と、の2つの画像データを含む、ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像サイズ調整方法。 - 前記2つの画像データが、入力された指紋の画像(「入力側の画像」という)と、記憶装置に登録されている指紋の登録画像である、ことを特徴とする請求項3記載の画像サイズ調整方法。
- 前記2つの画像データが、入力された掌紋の画像(「入力側の画像」という)と、記憶装置に登録されている掌紋の登録画像である、ことを特徴とする請求項3記載の画像サイズ調整方法。
- 前記2つの画像データのそれぞれについて、前記2つの特徴点で画定される線分上の1つの補間点の位置が互いに一致するように調整するステップと、
前記2つの特徴点で画定される線分上の補間点を軸として、前記2つの画像データのそれぞれの傾きが一致するように、画像の回転を行うステップと、
前記2つの画像データの画像のそれぞれについて、前記2つの特徴点に基づき確定される画像サイズの比率にしたがって、前記2つの画像のサイズが一致するように、拡大・縮小を行うステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像サイズ調整方法。 - 前記2つの画像データのそれぞれについて、前記2つの特徴点で画定される線分上の補間点が、前記2つの特徴点を結ぶ線分の中心点である、ことを特徴とする請求項6記載の画像サイズ調整方法。
- データ処理装置による画像サイズ調整方法であって、
(a)画像入力装置又は記憶装置より入力された指紋/掌紋の画像(「入力側画像」という)の特徴点を基に、指紋/掌紋の情報を格納したデータベースとの照合を行い、前記データベースに登録されている画像(「登録側画像」という)に候補が存在する場合、前記入力側画像と前記登録側画像の互いに合致する特徴点の確信度を算出し、前記特徴点について算出された確信度に基づき、2つの特徴点を、前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて選択するステップと、
(b)前記入力側画像で選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の内分点と、前記登録側画像で2つの特徴点を結ぶ線分上の内分点が同じ座標位置となるように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも1方を移動するステップと、
(c)前記入力側画像における前記選択された2つの特徴点を結ぶ線の傾きと、前記登録側画像における前記選択された2つの特徴点を結ぶ線の傾きが互いに一致するように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも一方を、導出された内分点を軸として回転させるステップと、
(d)前記入力側画像と前記登録側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線分の対応する画像のX軸への射影の長さが、前記入力側画像と前記登録側画像で一致し、前記入力側画像と前記登録側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ前記線分の対応する画像のY軸への射影の長さが、前記入力側画像と前記登録側画像で一致するように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも一方を、対応する画像のX軸及び/又はY軸方向に拡大/縮小する比率を算出するステップと、
(e)前記算出された比率を基に、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも1方を、対応する画像のX軸及び/又はY軸方向に拡大/縮小するステップと、
を含む、ことを特徴とする画像サイズ調整方法。 - 前記ステップ(b)において、前記入力側画像で選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の中心点と、前記登録側画像で2つの特徴点を結ぶ線分上の中心点が同じ座標位置となるように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも1方を移動する、ことを特徴とする請求項8記載の画像サイズ調整方法。
- (f)前記回転及び拡大/縮小された前記入力側画像又は前記登録側画像を表示するステップと、
(g)調整された前記入力側画像と前記登録側画像が互いに合致するか否かを判定した結果、合致しないと判断された場合、前記入力側画像と前記登録側画像について、次に確信度の高い2つの特徴点の組を選択し、前記ステップ(b)からの処理を行うステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項8記載の画像サイズ調整方法。 - 前記特徴点の確信度を算出するにあたり、前記入力側画像と前記登録側画像の互いに合致する特徴点について、
前記互いに合致する特徴点の中から1つのペアを選択するステップと、
前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて、前記互いに合致する特徴点を基準に、前記入力側画像と前記登録側画像の領域をそれぞれ、複数に分割するステップと、
前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて、前記合致した特徴点の周りに位置する特徴点を、前記分割された各領域から、それぞれ1つ選択するステップと、
前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて、分割された各領域ごとに、前記合致した特徴点の周りの特徴点から選択された特徴点同士の位置関係から、所定の規則に従い、スコアを算出し、分割された各領域のスコアの総和を求め、前記互いに合致する特徴点の確信度とするステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項3又は8記載の画像サイズ調整方法。 - 調整対象となる、少なくとも2つの画像データを読み出し、前記少なくとも2つの画像データの対応する特徴点から、画像サイズの調整に用いる、少なくとも2つの特徴点を前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて選択する手段と、
前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて選択された少なくとも2つの特徴点に基づき、少なくとも1方の画像の、回転、及び/又は、拡張・縮小を行うことで画像サイズを調整する手段と、
を含む、ことを特徴とする画像サイズ調整装置。 - 調整対象となる、少なくとも2つの画像データを受け取り、前記少なくとも2つの画像データについて互いに合致する特徴点の確信度をそれぞれ算出する第1の手段と、
前記少なくとも2つの画像データについて、互いに合致する特徴点の中から、前記算出された確信度に基づき、少なくとも2つの特徴点をそれぞれ選択する第2の手段と、
前記少なくとも2つの画像データの各々について選択された前記少なくとも2つの特徴点に基づき、前記少なくとも2つの画像データのうちの少なくとも1つの画像データに対して、画像の傾きの調整、及び/又は、画像の拡大・縮小を行う第3の手段と、
を含む、ことを特徴とする画像サイズ調整装置。 - 前記少なくとも2つの画像データとして、
入力画像データ(「入力側の画像」という)と、
前記入力画像データと照合される登録画像データ(「登録側画像」という)と、の2つの画像データを含む、ことを特徴とする請求項12又は13記載の画像サイズ調整装置。 - 前記2つの画像データが、入力された指紋の画像(「入力側の画像」という)と、記憶装置に登録されている指紋の登録画像である、ことを特徴とする請求項14記載の画像サイズ調整装置。
- 前記2つの画像データが、入力された掌紋の画像(「入力側の画像」という)と、記憶装置に登録されている掌紋の登録画像である、ことを特徴とする請求項14記載の画像サイズ調整装置。
- 前記第3の手段は、
前記2つの画像データのそれぞれについて、前記2つの特徴点で画定される線分上の補間点の座標位置が一致するように位置を調整する手段と、
前記2つの特徴点で画定される線分上の補間点を軸として、前記2つの画像データのそれぞれの傾きが一致するように、画像の回転を行う手段と、
前記2つの画像データの画像のそれぞれについて、前記2つの特徴点の座標情報に基づき確定される画像サイズの比率にしたがって、前記2つの画像のサイズが一致するように、拡大・縮小を行う手段と、
を含む、ことを特徴とする請求項13記載の画像サイズ調整装置。 - 前記2つの画像データのそれぞれについて、前記2つの特徴点で画定される線分上の補間点が、前記2つの特徴点を結ぶ線分の中心点である、ことを特徴とする請求項17記載の画像サイズ調整装置。
- 指紋/掌紋の画像情報を格納したデータベースと、
指紋/掌紋の画像データを入力する画像入力装置、又は、入力された指紋/掌紋の画像データを記憶する記憶装置と、
前記画像入力装置又は前記記憶装置より読み出された指紋/掌紋の画像(「入力側画像」という)の特徴点を基に、前記データベースとの照合を行い、前記データベースに登録されている画像(「登録側画像」という)に候補が存在する場合、前記入力側画像と前記登録側画像の互いに合致する特徴点の確信度を算出し、前記特徴点について算出された確信度に基づき、2つの特徴点を、前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて選択する手段と、
前記入力側画像で選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の内分点と、前記登録側画像で2つの特徴点を結ぶ線分上の内分点が同じ座標位置となるように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも1方を移動する手段と、
前記入力側画像における前記選択された2つの特徴点を結ぶ線の傾きと、前記登録側画像における前記選択された2つの特徴点を結ぶ線の傾きが互いに一致するように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも一方を、導出された内分点を軸として回転させる手段と、
前記入力側画像と前記登録側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線分の対応する画像のX軸への射影の長さが、前記入力側画像と前記登録側画像で一致し、前記入力側画像と前記登録側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ前記線分の対応する画像のY軸への射影の長さが、前記入力側画像と前記登録側画像で一致するように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも一方を、対応する画像のX軸及び/又はY軸方向に、拡大/縮小する比率を算出する手段と、
前記算出された比率を基に、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも1方を、対応する画像のX軸及び/又はY軸方向に拡大/縮小する手段と、
を含む、ことを特徴とする画像サイズ調整装置。 - 前記入力側画像で選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の中心点と、前記登録側画像で2つの特徴点を結ぶ線分上の中心点が同じ座標位置となるように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも1方を移動する、ことを特徴とする請求項19記載の画像サイズ調整装置。
- 入力装置と、
表示装置と、
前記回転及び拡大/縮小された前記入力側画像又は前記登録側画像を前記表示装置に表示する手段と、
オペレータにより調整された前記入力側画像と前記登録側画像が互いに合致するか否かが判定された結果、前記入力装置から入力された指示に基づき、前記入力側画像と前記登録側画像について、次に確信度の高い2つの特徴点の組を選択して、前記入力側画像と前記登録側画像の画像サイズの調整を行うように制御する手段と、
を含む、ことを特徴とする請求項19記載の画像サイズ調整装置。 - 前記特徴点の確信度を算出するにあたり、前記入力側画像と前記登録側画像の互いに合致する特徴点について、
前記互いに合致する特徴点の中から1つのペアを選択する手段と、
前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて、前記互いに合致する特徴点を基準に、前記入力側画像と前記登録側画像の領域を、複数に分割する手段と、
前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて、前記合致した特徴点の周りに位置する特徴点を、前記分割された各領域から、それぞれ1つ選択する手段と、
前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて、分割された各領域ごとに、前記合致した特徴点の周りの特徴点から選択された特徴点同士の位置関係から、所定の規則に従い、スコアを算出し、分割された各領域のスコアの総和を求め、前記互いに合致する特徴点の確信度とする手段と、
を含む、ことを特徴とする請求項14又は19記載の画像サイズ調整装置。 - コンピュータに画像サイズ調整処理を実行させるプログラムであって、
調整対象となる、少なくとも2つの画像データを読み出し、前記少なくとも2つの画像データの対応する特徴点から、画像サイズの調整に用いる、少なくとも2つの特徴点を前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて選択する処理と、
前記少なくとも2つの画像データのそれぞれについて選択された少なくとも2つの特徴点に基づき、少なくとも1方の画像の、回転、及び/又は、拡張・縮小を行うことで画像サイズを調整する処理と、
を前記コンピュータに実行させるプログラム。 - コンピュータに画像サイズ調整処理を実行させるプログラムであって、
調整対象となる、少なくとも2つの画像データを受け取り、前記少なくとも2つの画像データについて互いに合致する特徴点の確信度をそれぞれ算出する処理と、
前記少なくとも2つの画像データについて、互いに合致する特徴点の中から、前記算出された確信度に基づき、少なくとも2つの特徴点をそれぞれ選択する処理と、
前記少なくとも2つの画像データの各々について選択された前記少なくとも2つの特徴点に基づき、前記少なくとも2つの画像データのうちの少なくとも1つの画像データに対して、画像の傾きの調整、及び/又は、拡大・縮小を行う処理と、
を前記コンピュータに実行させるプログラム。 - 請求項23又は24記載のプログラムにおいて、
前記少なくとも2つの画像データとして、
入力画像データ(「入力側の画像」という)と、
前記入力画像データと照合される登録画像データ(「登録側画像」という)と、の2つの画像データを含む、プログラム。 - 請求項25記載のプログラムにおいて、
前記2つの画像データが、入力された指紋の画像(「入力側の画像」という)と、記憶装置に登録されている指紋の登録画像である、プログラム。 - 請求項25記載のプログラムにおいて、
前記2つの画像データが、入力された掌紋の画像(「入力側の画像」という)と、記憶装置に登録されている掌紋の登録画像である、プログラム。 - 請求項23又は24記載のプログラムにおいて、
前記2つの画像データのそれぞれについて、前記2つの特徴点で画定される線分上の補間点の位置が一致するように調整する処理と、
前記2つの特徴点で画定される線分上の補間点を軸として、前記2つの画像データのそれぞれの傾きが一致するように、画像の回転を行う処理と、
前記2つの画像データの画像のそれぞれについて、前記2つの特徴点の座標情報に基づき確定される画像サイズの比率にしたがって、前記2つの画像のサイズが一致するように、拡大・縮小を行う処理と、
を、前記コンピュータに実行させるプログラム。 - 請求項28記載のプログラムにおいて、
前記2つの画像データのそれぞれについて、前記2つの特徴点で画定される線分上の補間点が、前記2つの特徴点を結ぶ線分の中心点である、プログラム。 - コンピュータに画像サイズ調整処理を実行させるプログラムであって、
(a)画像入力装置又は記憶装置より入力された指紋/掌紋の画像(「入力側画像」という)の特徴点を基に、指紋/掌紋の情報を格納したデータベースとの照合を行い、前記データベースに登録されている画像(「登録側画像」という)に候補が存在する場合、前記入力側画像と前記登録側画像の互いに合致する特徴点の確信度を算出し、前記特徴点について算出された確信度に基づき、2つの特徴点を、前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて選択する処理と、
(b)前記入力側画像で選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の内分点と、前記登録側画像で2つの特徴点を結ぶ線分上の内分点が同じ座標位置となるように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも1方を移動する処理と、
(c)前記入力側画像における前記選択された2つの特徴点を結ぶ線の傾きと、前記登録側画像における前記選択された2つの特徴点を結ぶ線の傾きが互いに一致するように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも一方を、導出された内分点を軸として回転させる処理と、
(d)前記入力側画像と前記登録側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ線分の対応する画像のX軸への射影の長さが、前記入力側画像と前記登録側画像で一致し、前記入力側画像と前記登録側画像について選択された2つの特徴点を結ぶ前記線分の対応する画像のY軸への射影の長さが、前記入力側画像と前記登録側画像で一致するように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも一方を、対応する画像のX軸及び/又はY軸方向に拡大/縮小する比率を算出する処理と、
(e)前記算出された比率を基に、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも1方を、対応する画像のX軸及び/又はY軸方向に拡大/縮小する処理と、
を前記コンピュータに実行させるプログラム。 - 請求項30記載のプログラムにおいて、
前記処理(b)として、前記入力側画像で選択された2つの特徴点を結ぶ線分上の中心点と、前記登録側画像で2つの特徴点を結ぶ線分上の中心点が同じ座標位置となるように、前記入力側画像と前記登録側画像の少なくとも1方を移動する処理を、前記コンピュータに実行させるプログラム。 - 請求項30記載のプログラムにおいて、
(f)前記回転及び拡大/縮小された前記入力側画像又は前記登録側画像を表示する処理と、
(g)調整された前記入力側画像と前記登録側画像が互いに合致するか否かを判定した結果、合致しないと判断された場合、前記入力側画像と前記登録側画像について、次に確信度の高い2つの特徴点の組を選択し、前記処理(b)からの処理を行うように制御する処理と、
を、前記コンピュータに実行させるプログラム。 - 請求項24又は30記載のプログラムにおいて、
前記特徴点の確信度を算出する処理として、
前記入力側画像と前記登録側画像の互いに合致する特徴点について、
前記互いに合致する特徴点の中から1つのペアを選択する処理と、
前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて、前記互いに合致する特徴点を基準に、前記入力側画像と前記登録側画像の領域を、複数に分割する処理と、
前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて、前記合致した特徴点の周りに位置する特徴点を、前記分割された各領域から、それぞれ1つ選択する処理と、
前記入力側画像と前記登録側画像のそれぞれについて、分割された各領域ごとに、前記合致した特徴点の周りの特徴点から選択された特徴点同士の位置関係から、所定の規則に従い、スコアを算出し、分割された各領域のスコアの総和を求め、前記互いに合致する特徴点の確信度とする処理と、
を、前記コンピュータに実行させるプログラム。
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