JP2004292938A - アーク蒸発源、及びアーク蒸発式成膜装置 - Google Patents

アーク蒸発源、及びアーク蒸発式成膜装置 Download PDF

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Kenichi Ogawa
健一 小川
Nobuo Yoneyama
信夫 米山
Kenji Yamakawa
健司 山川
Yoshichika Fukuda
祥愼 福田
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Abstract

【課題】アーク蒸発源を、ターゲットカソードの交換を容易に行える構造とする。
【解決手段】ターゲットカソード51を横方向から固定して支持するためのターゲット支持部材61を設ける。ターゲットカソード51の基端の近傍に横方向の切欠き部51aを設ける。ターゲットカソード51の切欠き部51aに挿入したターゲット支持部材61をターゲットホルダ53の先端部分に固定できるようにするとともに、ターゲット支持部材61を切欠き部51aより外側に抜いて取り外し得るようにする。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アーク蒸発源及びアーク蒸発式成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アーク蒸発式成膜装置は、アーク蒸発源によってアーク放電を発生させることにより、アーク蒸発源のターゲットカソードを構成する物質からなる膜を成膜することができる。
【0003】
図8は、従来のアーク蒸発式成膜装置に用いられるアーク蒸発源80を示す図である。アーク蒸発源80は、ターゲットカソード82とアノード83を備えている。そして、ターゲットカソード82とアノード83に所定の直流電力を供給することにより、ターゲットカソード82とアノード83間にアーク放電が形成される。そして、前記アーク放電によってターゲットカソード82を構成する物質が蒸発し、図8に図示しない基材に前記蒸発した物質による膜が成膜される。
【0004】
このアーク蒸発源80は、繰り返し成膜を行っているうちに膜の原料を供給するターゲットカソード82が消耗する。そのため、アーク蒸発源を用いる真空成膜装置では、ターゲットカソード82を定期的に交換するメンテナンスを行う必要がある。
【0005】
そして、従来のアーク蒸発源80は、図8に示されるように、ターゲットカソード82がターゲットホルダ85との境界を縦方向に貫通するボルト86によって支持されるようにされている(例えば、実用新案登録文献1、特許文献2参照)。
【0006】
【実用新案登録文献1】
実公平3−11226号公報(第1図)。
【特許文献2】
特開平4―272171号公報(第1図)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、従来のアーク蒸発源80にあっては、ターゲットカソード82の交換は、アーク蒸発源80の全体を分解して行わなければならず、非常に手間取る作業となっていた。
【0008】
即ち、ターゲットカソード82はターゲットホルダ85との境界を縦方向に貫通するボルトによって支持されていたので、ターゲットカソード82を交換するためには、アーク蒸発源80の全体を分解しなければならなかった。
そこで、本発明は、ターゲットカソードの交換を容易に行うことができるアーク蒸発源及びアーク蒸発式成膜装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、ターゲットカソードと、前記ターゲットカソードに対する横方向の外側の前記ターゲットカソードの先端の近傍にターゲットカソードを取り囲むように配設されたアノードとを備えるアーク蒸発源であって、
前記ターゲットカソードの前記アノードが配設される位置より基端側において前記ターゲットカソードを支持するターゲットホルダと、前記アノードに対する基端側において該アノードを前記ターゲットカソードの先端よりも先端側に取り外し可能に支持するアノード支持部材とが設けられており、
前記ターゲットカソードの前記アノードが配設される位置より基端側に横方向に切欠き部が形成され、
前記ターゲットカソードの切欠き部に横方向の外側から挿入して前記ターゲットカソードを支持するためのターゲット支持部材が設けられ、
前記ターゲット支持部材は、前記ターゲットカソードの切欠き部に挿入した状態で前記ターゲットカソードを前記ターゲットホルダに対して固定して取り付けるようにされるとともに、前記ターゲットカソードの切欠き部より抜いて取り外すことができるようにもされており、
前記ターゲットカソードの切欠き部に挿入され前記ターゲットホルダに固定して取り付けられた前記ターゲット支持部材により前記ターゲットカソードを横方向から固定して支持するようにされたアーク蒸発源である(請求項1)。
【0010】
本発明のアーク蒸発源によると、前記ターゲット支持部材が前記ターゲットカソードを横方向から支持するように設けられている。そして、アーク蒸発源の先端に取り付けられるアノードを取り外し、前記ターゲット支持部材をターゲットカソードの切欠き部より横方向の外側に抜くことにより、ターゲットカソードをアーク蒸発源より取り外すことができる。これにより、ターゲットカソードの交換を容易に行うことができる。
【0011】
また、本発明にかかる前記アーク蒸発源について、前記ターゲットホルダを、前記ターゲットカソードより横方向に大径に形成し、先端の前記ターゲットカソードと略同径の部分によりターゲットカソードを支持するようにし、
前記アノード支持部材を、前記ターゲットホルダに対する横方向の外側に配設し、
前記ターゲットカソードの切欠き部を、該ターゲットカソードの基端の近傍であり、前記ターゲットホルダの先端よりも先端側にあたる位置に形成することができる(請求項2)。
【0012】
また、本発明にかかる前記アーク蒸発源について、前記ターゲット支持部材を前記ターゲットカソードの中心に対して対称に二つ設け、
前記ターゲット支持部材を、前記ターゲットホルダの先端のターゲットカソードより大径である部分にボルトによって固定されるようにし、
前記ターゲット支持部材に、前記固定するためのボルトを挿通させる横方向に長い長孔を形成し、
前記ボルトを緩めた状態で前記ターゲット支持部材を横方向の外側に移動させると、前記ターゲット支持部材が前記ターゲットカソードの切欠き部より横方向の外側に抜けるようにすることができる(請求項3)。
【0013】
この発明のアーク蒸発源によると、前記ターゲット支持部材をターゲットホルダの先端に固定している前記ボルトを緩めると、前記ターゲット支持部材を横方向に移動させることができる。
【0014】
これにより、前記ターゲット支持部材をターゲットカソードの切欠き部より外側に抜くことができる。また、ターゲット支持部材を内側方向に移動させ、ターゲットカソードの切欠き部に挿入することもできる。これにより、ターゲット支持部材をターゲットホルダの先端から完全に取り外すことなく、ターゲットカソードを交換することができる。
【0015】
また、本発明にかかる前記アーク蒸発源を備えるアーク蒸発式成膜装置を、前記アーク蒸発源と、真空チャンバと、前記真空チャンバ外に配置され前記アーク蒸発源を前方に支持するアーク蒸発源移動テーブルと、前記真空チャンバ外に配置され前記アーク蒸発源移動テーブルを前後方向に移動させるためのアーク蒸発源積載ステージとを備え、
前記アーク蒸発源移動テーブルの先端であり前記アーク蒸発源に対する後方にあたる位置に扉機構が取り付けられており、
前記アーク蒸発源移動テーブルを前記アーク蒸発源積載ステージの先端まで移動させて前記アーク蒸発源を真空チャンバ内に配置すると、前記アーク蒸発源移動テーブルの先端に取り付けられた扉機構が前記真空チャンバの扉となるように構成することができる(請求項4)。
【0016】
この発明のアーク蒸発式成膜装置によると、前記アーク蒸発源移動テーブルを前記アーク蒸発源積載ステージ上を移動させることによって、アーク蒸発源を真空チャンバ内に容易に装填できるとともに、真空チャンバ外に容易に取り出すこともできる。
【0017】
これにより、前記アーク蒸発源に前記ターゲット支持部材を設けることによりターゲットカソードの交換が容易となることに加え、アーク蒸発源の真空チャンバに対する出し入れも容易となるので、アーク蒸発源のターゲットカソードの交換をさらに容易にすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1乃至図7に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態であるアーク蒸発源50を備えるアーク蒸発式成膜装置1を正面方向から眺めた正面図である。
【0019】
図2は、成膜装置1を側方から眺めた第一側面図である。図2は、成膜装置1の真空チャンバ2内にバレル式基材保持具10及びアーク蒸発源50をセットした状態の側面図である。図2には、真空チャンバ2内にバレル式基材保持具10及びアーク蒸発源50をセットした状態における真空チャンバ2内の様子が重ねて図示されている。
【0020】
図3は、成膜装置1を側方から眺めた第二側面図である。図3は、真空チャンバ2外にバレル式基材保持具10及びアーク蒸発源50を引き出した状態を表す側面図である。
【0021】
図4は、成膜装置1を上方から眺めた平面図である。図4は、真空チャンバ2外にバレル式基材保持具10及びアーク蒸発源50を引き出した状態を表す平面図である。
【0022】
図1乃至図4に示される成膜装置1において、成膜装置の正面図を示す図1の紙面に対する垂直方向を前後方向とする。そして、図1に示される成膜装置1の正面から見て真空チャンバ2の奥側を前方とする。
【0023】
アーク蒸発式成膜装置1は、図1乃至図4に示されるように、真空チャンバ2とバレル式基材保持具10とアーク蒸発源50と第二の引き出し機構20と第一の引き出し機構30を備えている。
【0024】
真空チャンバ2は、所定の高さの設置用架台3の上に設置されている。真空チャンバ2は、その内部が外部の空間から閉じられた状態で図示しない排気手段によって排気され、成膜プロセスを実行する上での所要の真空雰囲気とされる。
【0025】
また、真空チャンバ2内の側壁の近傍には、図2乃至4に示されるように前後方向に沿って第二のガイドレール21が配設されている。第二のガイドレール21、21は、図1に示される成膜装置1の正面方向から見て、真空チャンバ2内における右側の側壁の近傍と左側の側壁の近傍とに配設されている。
【0026】
この第二のガイドレール21、21は、後に説明する従動ローラ22、22が接しつつ回転することによりバレル式基材保持具10を前後方向に移動させることができ、バレル式基材保持具10を真空チャンバ2から引き出し、また真空チャンバ2に収納するための機構にあたる。このガイドレール21、21は、バレル式基材保持具10を前後方向に導くためのガイド機構にあたる。
【0027】
次に、バレル式基材保持具10について、図5も参酌しつつ説明する。図5は、バレル式基材保持具10の主要部分を示す斜視図である。バレル式基材保持具10は、基材保持部12を備えている。基材保持部12は、図5に示されるように、前後方向の中心軸C1に沿って、該軸C1を中心とする八角柱状に形成されている。
【0028】
基材保持部12は、その八角柱を構成する側面が導体のメッシュによって形成されている。基材保持部12の内側は空洞に形成されている。成膜の対象である小物の基材は、この基材保持部12の内側の空洞に保持される。
【0029】
基材保持部12には、八角柱の八つの側面の各々の境界に図示されない開閉機構が適宜に設けられており、この開閉機構によって側面を開閉できるようにされている。そして、この基材保持部12の側面を開くことにより、成膜される基材を内側に装填することができる。
【0030】
バレル式基材保持具10の前後方向の基端には、開口部11が形成されている。この開口部11は、前記基材保持部12の内側の空洞に連通している。後に説明するアーク蒸発源6は、この開口部11を介して、バレル式基材保持具10の内側に配置され、またバレル式基材保持具10より引き出される。
【0031】
また、バレル式基材保持具10の前後方向の基端の外周にはリングギアRGが設けられている。リングギアRGは、中心軸C1を中心として設けられている。
【0032】
また、バレル式基材保持具10の前後方向の基端には、後カラー部14が設けられている。後カラー部14は、中心軸C1を中心として設けられている。また、後カラー部14は、中心軸C1に対して開口部11に対する外径方にあたる位置に設けられており、径方向に一定の厚さを備えて後方に突出するように設けられている。
【0033】
この後カラー部14は、前記基材保持部12と電気的に導通するように設けられている。そして、後カラー部14は、該後カラー部14の外周に摺接する図示されない一対の受けローラにより支持される。
【0034】
この一対の受けローラは、後に説明する第二の扉機構23側から後カラー部14に向かって配設されており、自軸の回りに回転自在に設けられている。そして、この一対の受けローラは、前記自軸が前記中心軸C1より下方であり後カラー部14の下端より上方にあたる位置となるように設けられている。また、この一対の受けローラは、中心軸C1を含む上下方向の垂直面に対称に設けられている。
【0035】
また、この受けローラは、第二の扉機構23に対する外側(後方側)から負のバイアス電圧が給電されるようにされている。そして、受けローラは、成膜を行う場合には、バレル式基材保持具10が回転駆動されることによって従動しつつ、後カラー部14及び基材保持部12にバイアス電圧を供給する。
【0036】
また、バレル式基材保持具10の基材保持部12に対する先端側には前プレート16が取り付けられている。そして、前プレート16に対する先端側に前カラー部15が設けられている。
【0037】
前カラー部15は、中心軸C1を中心として設けられている。また、前カラー部15は、中心軸C1に対する径方向に一定の厚さを備えて前方に突出するように形成されている。
【0038】
また、前カラー部15は、該前カラー部15の外周に摺接する図示されない一対の支持ローラによって支持される。この支持ローラは、後に説明する下支持フレーム19の先端に取り付け機構を介して取り付けられており、前カラー部15に対する前方側から前カラー部15に向かって配設されている。
【0039】
また、この一対の支持ローラは、自軸の回りに回転自在に設けられている。そして、この一対の支持ローラは、前記自軸が前記中心軸C1より下方であり基材保持部12の下端より上方にあたる位置となるように設けられている。また、この一対の支持ローラは、中心軸C1を含む上下方向の垂直面に対称に設けられている。
【0040】
そして、この一対の支持ローラは、バレル式基材保持具10が回転駆動されると、前カラー部15の回転に従って従動する。
【0041】
以上に説明したバレル式基材保持具10は、成膜を行う場合には、前記リングギアRGと噛合する駆動ギア及び該駆動ギアが固設される駆動軸を介して、図示しない電動機によって中心軸C1を中心として回転駆動される。
【0042】
前記バレル式基材保持具10を駆動するための駆動軸は後に説明する第二の扉機構23側から前方に向かって伸びている。そして、前記駆動軸が連結される前記電動機は第二の扉機構23に対する外側に配設されている。
【0043】
また、バレル式基材保持具10について、前記リングギアRGと基材保持部12及び後カラー部14との間には図示されない絶縁部材が設けられており、リングギアRGが基材保持部12及び後カラー部14から電気的に絶縁されるようにされている。
【0044】
また、前記バレル式基材保持具10の前カラー部15を支持する支持ローラと該支持ローラを下支持フレーム19に取り付ける取り付け機構とは絶縁部材によって電気的に絶縁されている。これにより、後に説明する下支持フレーム19とバレル式基材保持具10の基材保持部12とは電気的に絶縁されている。
【0045】
次に、第二の引き出し機構20について説明する。第二の引き出し機構20は、図2乃至図4に示されるように、アーク蒸発源積載ステージ24と走行盤26を備えている。そして、上部に設けられるアーク蒸発源積載ステージ24と下部に設けられる走行盤26とが上下に配設される連結部材29によって連結されている。
【0046】
アーク蒸発源積載ステージ24は、前後方向に沿って配設されている。アーク蒸発源積載ステージ24の上面には、第一のガイドレール25、25が配設されている。
【0047】
第一のガイドレール25、25は、後に説明するアーク蒸発源移動テーブル31を前後方向に移動させるための機構であり、アーク蒸発源50を真空チャンバ2より引き出し、また真空チャンバ2内に収納するための機構にあたる。
【0048】
走行盤26は、底部に駆動輪27と従動輪28が設けられている。駆動輪27は、図示しない駆動手段により駆動される。そして、前記駆動手段によって駆動輪27を駆動することにより、第二の引き出し機構20を前後方向に移動させることができる。
【0049】
また、第二の引き出し機構20には、連結部材29の前方に連結される第二の扉機構23が設けられている。第二の扉機構23は、上下方向に沿って設けられている。
【0050】
第二の扉機構23は、特に図示しない開口部が中心部分に形成されている。そして、この第二の扉機構23の開口部を通して、アーク蒸発源50をバレル式基材保持具10の内部に配置することができ、またバレル式基材保持具10より取り出すこともできる。
【0051】
また、第二の扉機構23の後面側(真空チャンバ2に対する反対側)の開口部の周縁には内フランジが形成されており、この第二の扉機構23の内フランジと後に説明する第一の扉機構34のフランジとを合わせ得るようにされている。
【0052】
また、第二の扉機構23の前面側(真空チャンバ2側)の最外周部分には外フランジが形成されている。そして、第二の扉機構23の外フランジは、真空チャンバ2の後端部分の外周に沿って形成される真空チャンバ2のフランジに合わせ得るように形成されている。
【0053】
また、第二の扉機構23の前面側には、下支持フレーム19が取り付けられている。下支持フレーム19は、バレル式基材保持具10に対する下側にあたる位置に前後方向に沿って配設されている。この下支持フレーム19の先端には、バレル式基材保持具10の前カラー部15を支持するための図示されない前記一対の支持ローラが取り付けられている。
【0054】
また、下支持フレーム19の先端には、従動ローラ22、22が設けられている。従動ローラ22は、前記第二のガイドレール21、21に接しつつ回転するように設けられている。そして、後に説明する第二の引き出し機構20が前後方向に移動すると、従動ローラ22、22が第二のガイドレール21、21に沿って回転することにより、バレル式基材保持具10は第二のガイドレール21、21に沿って前後方向に移動する。
【0055】
この従動ローラ22、22及び前記下支持フレーム19は、バレル式基材保持具10を真空チャンバ2から引き出し、また真空チャンバ2に収納するための機構にあたる。
【0056】
第一の引き出し機構30は、図2乃至図4に示されるように、把持部32とアーク蒸発源移動テーブル31と第一の扉機構34を備えている。把持部32は、アーク蒸発源移動テーブル31に対する上側に設けられている。
【0057】
把持部32は、ユーザーが手で把持して押すことにより又は引くことにより、第一の引き出し機構30を前方に支持されるアーク蒸発源50とともに前方又は後方に移動させるためのものである。
【0058】
アーク蒸発源移動テーブル31は、その底部にスライド機構33を備えている。アーク蒸発源移動テーブル31は、スライド機構33により第一のガイドレール25、25に沿って導かれ、前後方向に移動することができる。
【0059】
第一の扉機構34は、アーク蒸発源移動テーブル31の前端に取り付けられている。第一の扉機構34は、図2乃至図4に示されるように、上下方向に沿って設けられている。また、第一の扉機構34は、前記把持部32に対する前方に位置している。
【0060】
そして、第一の扉機構34には、前方に伸びる支持部材38を介して後に説明するアーク蒸発源50が取り付けられている。この成膜装置1では、図2、3に示されるように、4つのアーク蒸発源50が前後方向に沿って水平に設けられている。また、アーク蒸発源50は、その先端に配置されるターゲットカソード51の表面が下方を向くように、支持部材38に下向きに取り付けられている。
【0061】
また、第一の扉機構34には、前面側の最外周部分にフランジが形成されている。第一の扉機構34のフランジは、アーク蒸発源移動テーブル31をアーク蒸発源積載ステージ24の先端まで移動させると、前記第二の扉機構23の内フランジと合うように形成されている。
【0062】
以上に説明した第二の引き出し機構20を前方に移動させて第二の扉機構23の外フランジを真空チャンバ2の後端のフランジに合わせるとともに、第一の引き出し機構30を前方に移動させて第一の扉機構34のフランジを第二の扉機構23の内フランジに合わせることにより、真空チャンバ2内を外部の空間より閉じることができる。
【0063】
なお、真空チャンバ2の後端のフランジにはOリングが装填される。また、第一の扉機構34のフランジにはOリングが装填される。これにより、第二の扉機構23及び第一の扉機構34を閉じると、真空チャンバ2内を密閉できるようにされている。
【0064】
また、第二の扉機構23及び第一の扉機構34を真空チャンバ2側に押圧するための図示しないクランプ機構が設けられている。これにより、真空チャンバ2内を密閉できるようにされている。
【0065】
次に、アーク蒸発源50について、図6及び図7に基づいて説明する。図6はアーク蒸発源50の断面図である。図7は、ターゲットカソード51とターゲット支持部材61を上方から眺めた、ターゲットカソード51とターゲット支持部材61との平面的な配置の関係を示す図である。
【0066】
アーク蒸発源50は、図6に示されるように、ターゲットカソード51、アノード52、ターゲットホルダ53、ケーシング54、カソードボディ55、カソード板56を備えている。
【0067】
そして、カソード板56に対する先端側にカソードボディ55が配置され、カソードボディ55に対する先端側にターゲットホルダ53が配置され、ターゲットホルダ53に対する先端側にターゲットカソード51が支持されている。
【0068】
アノード52は、ターゲットカソード51に対する横方向の外側のターゲットカソード51の先端の近傍に配置されており、ターゲットカソード51を取り囲むように配置されている。
【0069】
これらの部材番号51乃至56で示される各部材は、各々の横方向の中心を中心C2に一致させるように配置されている。
【0070】
ターゲットホルダ53は、ターゲットカソード51より横方向に大径に形成されている。即ち、ターゲットホルダ53は、ターゲットカソード51と略同径となる中心部53aとターゲットカソード51より横方向に突出した周縁部53bとを備えている。ターゲットホルダ53の中心部53aは、先端にターゲットカソード51を支持する。
【0071】
ケーシング54は、ターゲットホルダ53に対する横方向の外側に配置されている。そして、ケーシング54の先端には、アノード用ボルト65によりアノード52が取り付けられる。
【0072】
アノード52には、ボルト孔52aが形成されている。そして、ケーシング54の先端には、アノード用ボルト65のネジ部をネジ込むための縦方向のネジ孔54aが形成されている。
【0073】
そして、アノード52をアノード用ボルト65によってケーシング54に取り付けて固定することができ、また、ボルト65を取り外すことにより、アノード52をケーシング54から取り外すことができる。
【0074】
このケーシング54は、アノード52に対する基端側に設けられ、アノード52をターゲットカソード51の先端よりも先端側に取り外し可能に支持しており、アノード支持部材にあたる。
【0075】
ターゲットホルダ53の内側には、冷却水を循環させる水冷ジャケット53dが形成されている。冷却水インレット58に流入した冷却水は、水冷ジャケット53dに導かれ、水冷ジャケット53dを循環した後に冷却水アウトレット59より排出される。これにより、ターゲットカソード51が冷却される。
【0076】
また、カソードボディ55の内側にはマグネット57が配置されている。また、カソードボディ55及びターゲットホルダ53とケーシング54との間には絶縁部材68が設けられている。また、カソードボディ55とケーシング54の基端との間には、絶縁部材69、70、71が設けられている。
【0077】
これらの絶縁部材68乃至71により、負電位が印加されるカソードボディ55及びターゲットホルダ53と接地電位とされるケーシング54及びアノード52との間が電気的に絶縁される。
【0078】
また、ターゲットホルダ53とターゲットカソード51とアノード52とケーシング54と絶縁部材68とに囲まれる領域は中空になっており、この空間に後に説明するターゲット支持部材61が設けられる。
【0079】
ターゲットカソード51には、ターゲットホルダ53により支持される基端の近傍であり、ターゲットホルダ53の先端よりも先端側にあたる位置に横方向に切欠き部51aが形成されている。この切欠き部51aは、その深さがターゲットカソード51の横方向の径に対して5%以上10%以下となるように形成するのが好ましい。
【0080】
ターゲットカソード51の切欠き部51aには、横方向の外側からターゲット支持部材61が挿入される。ターゲット支持部材61は、図6及び図7に示される例では、板状に形成されている。ターゲット支持部材61は、ボルト62によりターゲットホルダ53の周縁部53bの先端に取り付けられる。
【0081】
ターゲット支持部材61には、長孔61aが形成されている。この長孔61aは、図7にも示されるように、横方向に長く形成されている。そして、ターゲットホルダ53の周縁部53bの先端には、ボルト62をネジ込むためのネジ孔53cが形成されている。
【0082】
これにより、ターゲット支持部材61をボルト62によってターゲットホルダ53に固定するようにしている。そして、ボルト62を取り外し、ターゲット支持部材61をターゲットカソード51の切欠き部51aより外側に抜くことにより、ターゲット支持部材61を取り外すことができる。
【0083】
また、ボルト62を完全に取り外すことなく緩めた状態とすると、ターゲット支持部材61を横方向にスライドさせることができる。即ち、前記長孔61aは、ボルト62のネジ部に対して横方向に余裕を与えた横長の形状に形成されているので、ボルト62を緩めると、ターゲット支持部材61を横方向にスライドさせることができる。
【0084】
これにより、ターゲット支持部材61がターゲットカソード51の切欠き部51aに挿入された状態でボルト62を緩めると、ターゲット支持部材61を前記切欠き部51aより外側に抜くことができる。
【0085】
これにより、ターゲット支持部材61を取り外すことなく、ターゲットカソード51の固定された状態を解除し、ターゲットカソード51を取り外すことができる。
【0086】
また、ターゲット支持部材61は、ターゲットカソード51の横方向の中心C2に対して対称に二つ設けられている。これにより、ターゲットカソード51を対称に配置された二つのターゲット支持部材61により固定することができるので、ターゲットカソード51を傾かせることなく支持することができる。
【0087】
以上に説明したアーク蒸発源50は、図示しない電力供給手段より電力を供給されて動作する。この電力供給手段は、第二の扉機構23に対する外側(後方側)に設けられている。そして、アーク蒸発源50は、第一の扉機構34及び支持部材38を通って配設される図示しない電力供給ラインを介して、前記電力供給手段より電力を供給される。
【0088】
そして、以上に説明したカソード板56が直流電力を出力する電源の負端子と接続される。これにより、カソード板56とカソードボディ55とターゲットホルダ53とターゲットカソード51には負電位が印加される。
【0089】
また、ケーシング54とアノード52と前記直流電力を出力する電源の正端子とが接地に接続される。
【0090】
アーク蒸発源50を以上のように接続し、真空チャンバ2内にセットした状態で前記電力供給手段により所定の直流電力を供給すると、ターゲットカソード51とアノード52間でアーク放電を発生させることができる。
【0091】
これにより、ターゲットカソード51を構成する物質がイオン化して放出され、この放出されたターゲットカソード51の構成物質により、バレル式基材保持具10に保持される基材に成膜することができる。
【0092】
以上に説明した成膜装置1を動作させる例について説明する。真空チャンバ2外に引き出されたバレル式基材保持具10の基材保持部12内に小物の基材を装填する。
【0093】
基材保持部12内に基材を投入すると、投入された基材は、基材保持部12内の下方の底部分に装填される。そして、この基材は、基材保持部12内において、後に配置されるアーク蒸発源50が配置される位置より下方に装填される。
【0094】
そして、第二の引き出し機構20を前方に移動させ、第二の扉機構23の外フランジを真空チャンバ2の後端のフランジに合わせる。そして、アーク蒸発源移動テーブル31をアーク蒸発源積載ステージ24の先端まで移動させ、第一の扉機構34のフランジを第二の扉機構23の内フランジと合わせる。
【0095】
これにより、バレル式基材保持具10を真空チャンバ2内にセットするとともに、全てのアーク蒸発源50をバレル式基材保持具10の基材保持部12内に収納することができる。また、真空チャンバ2を第二の扉機構23及び第一の扉機構34によって密閉することができる。
【0096】
そして、排気手段を動作させ、真空チャンバ2内をアーク蒸発源50による成膜プロセスを実行する上での所要の真空雰囲気とする。そして、バレル式基材保持具10を中心C1の回りに回転駆動させつつ、アーク蒸発源50を動作させる。
【0097】
そして、アーク蒸発源50によりアーク放電を形成すると、アーク放電によってターゲットカソード51を構成する膜の原料物質がイオン化する。そして、イオン化した膜の原料物質は、ターゲットカソード51より下方に向かって放出される。これにより、基材保持部12内の底部分に装填されている基材に膜が形成される。
【0098】
次に、成膜を終了すると、アーク蒸発源50を真空チャンバ2外に取り出す。即ち、第一の扉機構34の密閉を開放するとともにアーク蒸発源移動テーブル31をアーク蒸発源積載ステージ24上を後方に移動させ、アーク蒸発源50を真空チャンバ2外に取り出す。
【0099】
また、第二の扉機構23の密閉を開放するとともに、第二の引き出し機構20を後方に移動させると、バレル式基材保持具10を真空チャンバ2外に引き出すことができる。そして、バレル式基材保持具10より成膜を終了した基材を取り出す。
【0100】
次に、先に取り出したアーク蒸発源50のメンテナンスを行う。アーク蒸発源50のアノード用ボルト65を取り外し、アノード52を取り外す。そして、ボルト62を緩める。
【0101】
そして、ターゲット支持部材61を横方向の外側にスライドさせ、ターゲット支持部材61をターゲットカソード51の切欠き部51aより抜く。これにより、ターゲットカソード51をターゲットホルダ53側から取り外すことができる。
【0102】
そして、古いターゲットカソード51を取り外し、新しいターゲットカソード51をターゲットホルダ53上にセットする。そして、ターゲットカソード51の切欠き部51aにターゲット支持部材61を再度挿入する。
【0103】
そして、ボルト62を締め付けることによりターゲット支持部材61がターゲットホルダ53に固定される。そして、アノード52をケーシング54の先端に取り付け、アノード用ボルト65によって固定する。これにより、アーク蒸発源50のメンテナンスを終了する。
【0104】
以上に説明したように、アーク蒸発源50によると、アーク蒸発源50の先端を覆うアノード52を取り外し、ボルト62を緩めてターゲット支持部材61をスライドさせるのみでターゲットカソード51を交換することができる。従って、アーク蒸発源50の全体を分解しなくともターゲットカソード51を交換できるので、メンテナンスが容易である。
【0105】
また、アーク蒸発源50によると、ターゲットカソード51を基端の近傍に配置されるターゲット支持部材61により横方向から支持し固定するので、ターゲットカソード51の使用期間を長くすることができる。
【0106】
即ち、従来のアーク蒸発源にあっては、ターゲットカソードはこれを支持するターゲットホルダとの境界を縦方向に貫通するボルトによって固定されていた。そして、アーク蒸発源により成膜を繰り返すと、ターゲットカソードの消耗が進行するが、この消耗はターゲットカソードの先端から基端に向かって縦方向に進行する。そして、従来のアーク蒸発源によると、前記ターゲットカソードの使用期間が、ターゲットカソードを固定する縦方向のボルトの先端の位置による制約を受けることがあった。
【0107】
一方、以上に説明したアーク蒸発源50によると、ターゲットカソード51の先端から縦方向に消耗を生じても、ターゲットカソード50に縦方向のボルトが設けられないので、このボルトを設けることに伴うターゲットカソード51の使用期間の制約を受けることがない。
【0108】
また、以上のアーク蒸発源50によると、前記ターゲットカソードを固定するための縦方向のボルトが設けられないので、ターゲットカソード51の縦方向の厚さを薄くすることができる。
【0109】
これにより、高価なターゲットカソード51の資材を節約し、アーク蒸発源50の製造コストを低減させることもできる。また、ターゲットカソード51を基端側から冷却する効率を向上させることもできる。
【0110】
また、以上に説明したアーク蒸発式成膜装置1によると、真空チャンバ2の外部に、アーク蒸発源積載ステージ24が設けられている。そして、アーク蒸発源50を第一の扉機構34とともにアーク蒸発源移動テーブル31によりアーク蒸発源積載ステージ24に沿って後方に移動させることにより、アーク蒸発源50を真空チャンバ2の外部に引き出すことができる。
【0111】
また、アーク蒸発源50を第一の扉機構34とともに前記アーク蒸発源積載ステージ24に沿って前方に移動させることにより、アーク蒸発源50を真空チャンバ2内に収納することができる。
【0112】
このように、アーク蒸発式成膜装置1によると、アーク蒸発源50の引き出し及び収納を容易に行うことができる。これにより、アーク蒸発源50のメンテナンスを容易にすることができる。
【0113】
これにより、以上に説明したアーク蒸発源50のターゲットカソード51の交換が容易であるという特徴と相まって、アーク蒸発源50のメンテナンスを一層容易にできる。
【0114】
なお、以上の説明では、ターゲット支持部材61に長孔61aを形成し、ボルト62を完全に外さず緩めた状態でターゲット支持部材61を横方向にスライドさせ得るようにする例を挙げた。
【0115】
本発明を実施するにあたり、ターゲット支持部材に通常のボルト孔を形成してボルトによってターゲット支持部材をターゲットホルダ53の先端に固定し、このボルトを完全に取り外すことによってターゲット支持部材をターゲットカソード51の切欠き部51aより外側に抜くようにしてもよい。
【0116】
このようにターゲット支持部材を形成する場合でも、ターゲットカソード51の切欠き部51aに挿入したターゲット支持部材をターゲットホルダの先端に取り付けて固定しターゲットカソード51を固定することができる。そして、このターゲット支持部材をターゲットホルダ53の先端より取り外すと、ターゲットカソード51を交換することができる。
【0117】
また、以上の説明では、成膜の対象である基材をバレル式基材保持具10により保持して成膜する例を挙げた。本発明を実施するにあたり、基材をバレル式基材保持具10によって保持する場合に限られず、基材はアーク蒸発源50によって成膜できるように真空チャンバ2内に保持できればよい。
【0118】
また、以上の説明では、第二の引き出し機構20や第一の引き出し機構30を設け、アーク蒸発源50を真空チャンバ2外に引き出すようにする例を挙げた。本発明を実施するにあたり、必ずしもアーク蒸発源50を真空チャンバ2外に簡易に引き出し得るようにする必要はない。
【0119】
本発明は、アーク蒸発源のターゲットカソードを横方向の外側から固定するためのターゲット支持部材を設けることによって実施できる。これにより、ターゲットカソードを縦方向に固定するボルトを省くことができる。
【0120】
【発明の効果】
本発明によると、以上に説明したように、アーク蒸発源のターゲットカソードを交換するメンテナンスを容易にすることができる。また、アーク蒸発源のターゲットカソードの使用期間を長くすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるアーク蒸発源を備えるアーク蒸発式成膜装置の正面図である。
【図2】アーク蒸発式成膜装置の第一側面図である。
【図3】アーク蒸発式成膜装置の第二側面図である。
【図4】アーク蒸発式成膜装置の平面図である。
【図5】バレル式基材保持具の斜視図である。
【図6】アーク蒸発源を表す断面図である。
【図7】ターゲットカソードとターゲット支持部材との配置の関係を示す図である。
【図8】従来のアーク蒸発源を示す図である。
【符号の説明】
1 アーク蒸発式成膜装置
2 真空チャンバ
3 設置用架台
10 バレル式基材保持具
11 開口部
12 基材保持部
14 後カラー部
15 前カラー部
16 前プレート
19 下支持フレーム
20 第二の引き出し機構
21 第二のガイドレール
22 従動ローラ
23 第二の扉機構
24 アーク蒸発源積載ステージ
25 第一のガイドレール
26 走行盤
27 駆動輪
28 従動輪
29 連結部材
30 第一の引き出し機構
31 アーク蒸発源移動テーブル
32 把持部
33 スライド機構
34 第一の扉機構
38 支持部材
50 アーク蒸発源
51 ターゲットカソード
51a 切欠き部
52 アノード
52a ボルト孔
53 ターゲットホルダ
53a 中心部
53b 周縁部
53c ネジ孔
53d 水冷ジャケット
54 ケーシング
56 カソード板
57 マグネット
58 冷却水インレット
59 冷却水アウトレット
61 ターゲット支持部材
61a 長孔
62 ボルト
65 アノード用ボルト
80 (従来の)アーク蒸発源
82 ターゲットカソード
83 アノード
85 ターゲットホルダ
86 ボルト

Claims (4)

  1. ターゲットカソードと、前記ターゲットカソードに対する横方向の外側の前記ターゲットカソードの先端の近傍にターゲットカソードを取り囲むように配設されたアノードとを備えるアーク蒸発源であって、
    前記ターゲットカソードの前記アノードが配設される位置より基端側において前記ターゲットカソードを支持するターゲットホルダと、前記アノードに対する基端側において該アノードを前記ターゲットカソードの先端よりも先端側に取り外し可能に支持するアノード支持部材とが設けられており、
    前記ターゲットカソードの前記アノードが配設される位置より基端側に横方向に切欠き部が形成され、
    前記ターゲットカソードの切欠き部に横方向の外側から挿入して前記ターゲットカソードを支持するためのターゲット支持部材が設けられ、
    前記ターゲット支持部材は、前記ターゲットカソードの切欠き部に挿入した状態で前記ターゲットカソードを前記ターゲットホルダに対して固定して取り付けるようにされるとともに、前記ターゲットカソードの切欠き部より抜いて取り外すことができるようにもされており、
    前記ターゲットカソードの切欠き部に挿入され前記ターゲットホルダに固定して取り付けられた前記ターゲット支持部材により前記ターゲットカソードを横方向から固定して支持するようにされたアーク蒸発源。
  2. 前記ターゲットホルダは、前記ターゲットカソードより横方向に大径に形成され、先端の前記ターゲットカソードと略同径の部分によりターゲットカソードを支持しており、
    前記アノード支持部材は、前記ターゲットホルダに対する横方向の外側に配設されており、
    前記ターゲットカソードの切欠き部は、該ターゲットカソードの基端の近傍であり、前記ターゲットホルダの先端よりも先端側にあたる位置に形成されている、請求項1に記載のアーク蒸発源。
  3. 前記ターゲット支持部材は、前記ターゲットカソードの中心に対して対称に二つ設けられており、
    前記ターゲット支持部材は、前記ターゲットホルダの先端のターゲットカソードより大径である部分にボルトによって固定されるようにされており、
    前記ターゲット支持部材には、前記固定するためのボルトを挿通させる横方向に長い長孔が形成されており、
    前記ボルトを緩めた状態で前記ターゲット支持部材を横方向の外側に移動させると、前記ターゲット支持部材が前記ターゲットカソードの切欠き部より横方向の外側に抜けるようにされている請求項2に記載のアーク蒸発源。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のアーク蒸発源と、真空チャンバと、前記真空チャンバ外に配置され前記アーク蒸発源を前方に支持するアーク蒸発源移動テーブルと、前記真空チャンバ外に配置され前記アーク蒸発源移動テーブルを前後方向に移動させるためのアーク蒸発源積載ステージとを備え、
    前記アーク蒸発源移動テーブルの先端であり前記アーク蒸発源に対する後方にあたる位置に扉機構が取り付けられており、
    前記アーク蒸発源移動テーブルを前記アーク蒸発源積載ステージの先端まで移動させて前記アーク蒸発源を真空チャンバ内に配置すると、前記アーク蒸発源移動テーブルの先端に取り付けられた扉機構が前記真空チャンバを閉じるように構成されたアーク蒸発式成膜装置。
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