JP2004289744A - マルチポートスイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】全二重方式リンクによりステーション間が接続されるネットワークシステムにおけるマルチポートスイッチに関し、データリンク層のフレーム送出停止のフロー制御を行っている際に、マルチポートスイッチの共通バッファメモリが輻輳するのを防止する。
【解決手段】マルチポートスイッチ1−10は、各ポートP1,P2,Pnから入力されるデータフレームを共通バッファメモリ1−14に蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出する。対向するステーション1−22の受信キュー輻輳により、ステーション1−22からPAUSEフレームを受けたとき、ステーション1−22のポートp2へのデータフレームの送出を停止する。このとき、他の各ポートから入力されたデータフレームに対して、ステーション1−22のポート宛てのデータフレームをMACアドレステーブル1−13を参照して識別し、該データフレームを破棄する。
【選択図】 図1
【解決手段】マルチポートスイッチ1−10は、各ポートP1,P2,Pnから入力されるデータフレームを共通バッファメモリ1−14に蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出する。対向するステーション1−22の受信キュー輻輳により、ステーション1−22からPAUSEフレームを受けたとき、ステーション1−22のポートp2へのデータフレームの送出を停止する。このとき、他の各ポートから入力されたデータフレームに対して、ステーション1−22のポート宛てのデータフレームをMACアドレステーブル1−13を参照して識別し、該データフレームを破棄する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、全二重方式リンクによりステーション間が接続されるネットワークシステムにおけるマルチポートスイッチに関し、より詳しくは、全二重方式イーサネット(登録商標)におけるフロー制御の機能を有するマルチポートスイッチに関する。
【0002】
LAN(Local Area Network)上のステーションを相互に接続するレイヤ2スイッチ(以下、「マルチポートスイッチ」又単に「スイッチ」と称する。)は、元来、コネクションレス型の通信サービスを供給するのに適した性質を有し、ベストエフォート型の配送方式により、エンドステーション間のスイッチ型カテネット(LAN接続構成)を介してフレームを配送する。そのため、必ずしもどのフレームも、指定された送信先のステーションやその途中経路のスイッチへ確実に配送されるという保証はない。なお、ここで、ステーションは、エンドステーション及びスイッチを含むものとする。
【0003】
OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにおけるレイヤ2のデータリンク層のプロトコルには、フレームが壊れてしまって正常に受信されなかった場合に、再送信の要求を送出するようなエラー回復制御機構は存在しない。このようなエラー回復機構は、通常、上位のトランスポート層やアプリケーション自体に実装される。
【0004】
データリンク層では、ビットエラーの発生や受信バッファ満杯状態の発生やその他の伝送異常の発生に対して、受信装置側では単に異常な受信フレームを破棄するだけで、伝送異常が発生したことを送信装置側に通知することはしない。
【0005】
LAN上でのフレーム配送におけるビットエラー発生の確率は非常に低率であり、イーサネット(登録商標)においては、最悪の場合のビットエラーレート(BER)が10−8に規定されている(lEEE802.3)。このビットエラーレート(BER)は、1億個に1個の割合でフレームが失われる確率であり、転送速度が緩やかな使用環境では、更にそれ以下の値になる。
【0006】
上記のビットエラーレート(BER)は、10Mbpsの伝送速度で配送する銅線伝送媒体を使用した場合の確率であり、100Mbps又は1000Mbps等の伝送速度の光ファイバ伝送媒体を使用した場合は、その確率は更に低い値となる。
【0007】
ビットエラーレート(BER)は上述のように低い確率であるため、データリンク層ではビットエラーについては無視して伝送し、ビットエラーに対する対処は上位層のプロトコルやアプリケーションに任せることにより、実用上支障なく十分に通信サービスを供給することができる。
【0008】
一方、バッファリソースの不足によって起こるフレーム廃棄は、エンドステーション及びスイッチで起こる可能性があるが、エンドステーションにおけるバッファリソース不足は、その主な原因として、受信側ステーションと送信側ステーションとの間のバッファ容量の不一致等によって引き起こされる。また、スイッチにおけるバッファリソース不足は、上記のようなバッファ容量の不一致によるもの以外に、出力ポートの輻輳によって生じる場合がある。
【0009】
図7にスイッチ内における輻輳の発生によりバッファリソースが不足する例を示す。同図に示すように、多数のエンドステーション7−11〜7−15がスイッチ7−2に接続され、多数のエンドステーション7−11〜7−15から同一方路の宛先にフレームが送信された場合、スイッチ7−2では、各エンドステーション7−11〜7−15からのフレームを各入力キュー7−21に格納し、該フレームをスイッチファブリックにより、同一方路への出力キュー7−22に出力しようとするが、該出力キュー7−22で輻輳が発生し、全てのフレームを出力キュー7−22に格納することができず、フレームの廃棄が発生する。
【0010】
バッファリソース不足によるフレーム損失は、上位層プロトコルやアプリケーションの側から見れば、ビットエラーによるフレーム損失と同等に解釈されるため、データリンク層では、バッファリソース不足によるフレーム損失が発生した場合でも、該廃棄フレームを送信宛先には配送せず、またフレーム損失の発生を対向の通信相手装置に通知することはしない。
【0011】
バッファの輻輳によってフレーム損失が発生する確率は、ビットエラーが発生する確率よりもはるかに高く、高速にフレームを配送するスイッチでは更に高くなる。データリンク層においては、ビットエラーによるフレーム損失は回避しようがないが、スイッチやエンドステーションにおけるバッファリソース不足によるフレーム損失は、フロー制御を行うことによって回避可能である。
【0012】
ここでフロー制御とは、送信装置側が受信装置側で受信可能なデータフレームのレートよりも高い速度でデータフレームを送信してしまうのを防ぐ制御機構を意味する。この制御機構では、受信装置側から送信装置側に向かって送信のフィードバック制御を行い、送信装置側の送信レートは、受信装置側のバッファの状況に応じて調整される。フロー制御を適正に機能させることにより、受信装置側のバッファリソースの不足によってフレーム損失が発生するのを回避することができる。
【0013】
【従来の技術】
従来の全二重方式型イーサネット(登録商標)リンクにおいて、輻輳中のステーションのポートへのトラフィックを抑制するための明示的なフロー制御機構がIEEE802.3xにより規定されている。このフロー制御機構は、図8に示すように、OSI参照モデルにおけるレイヤ2のデータリンク層であるMAC(Media Access Control:媒体アクセス制御)プロトコルとMAC制御クライアント部との間に挿入されるMAC制御副層部により、全二重方式リンクの他端にあるステーションに対して、これ以上のフレーム送信を停止するように要求し、受信バッファのオーバーフローの発生を防ぐ。このフロー制御機構はPAUSE機能として規定されている。その詳細については後述する。
【0014】
図9にMAC制御副層部の動作の具体例を示す。MAC制御プロトコルを認識するMAC制御クライアント部9−1からの制御要求(フレーム送信の停止要求)を受けると、MAC制御副層部9−2は、MAC制御フレームを生成し、該MAC制御フレームを標準的な下位のMAC通信制御部9−3によってイーサネット(登録商標)上に送信する。
【0015】
同様にイーサネット(登録商標)上の他のステーションのMAC制御副層部9−2によって生成されたMAC制御フレームを、下位のMAC通信制御部9−3により受信すると、該MAC制御フレームをMAC制御副層部9−2の送信制御機能部へ渡す。MAC制御副層部9−2の送信制御機能部は、受け取った該MAC制御フレームの制御要求に従って送信を制御する。
【0016】
図10にMAC制御フレームのフォーマットを示す。MAC制御フレームは、標準化された通常のイーサネット(登録商標)フレームにより、イーサネット(登録商標)プロトコルに従って送信され、一意のタイプフィールド識別子(例えば0x8808)を除けば、通常のフレームと同様である。このタイプフィールド識別子(例えば0x8808)は、MAC制御プロトコルのために予約されており、これによってMAC制御フレームの識別を行う。
【0017】
全てのMAC制御フレームは、64バイトの長さを有し(但し、プリアンブル及びフレーム開始デリミタを除く)、これはイーサネット(登録商標)フレームの最小長と同じである。フレームのデータフィールド(図中、網目模様を施している部分)において、最初の2バイトはMAC制御命令のタイプ識別情報を示し、MAC制御フレームが要求する制御内容を表している。
【0018】
MAC制御命令のタイプ識別情報フィールドの後には、要求されているMAC制御命令に必要な固有のパラメータが続く。なお、このパラメータとして利用可能な44バイトを必ずしも全て使用しない場合、残りのバイトの部分には0が埋められる。
【0019】
PAUSE機能は、前述のように全二重方式型イーサネット(登録商標)リンクにおいてフロー制御を実現する機能で、エンドステーションペア間、スイッチとエンドステーション間及びスイッチ対スイッチ間のリンクのような全二重方式リンクを介してのみ機能する。前述した図8のMAC制御アーキテクチャに従い、図10のフォーマットのMAC制御フレームの送信により実行される。
【0020】
図10におけるMAC制御命令フィールドの値に0x0001という値が書き込まれた場合、PAUSE機能要求用のMAC制御フレームであることを表す。また、PAUSE機能を要求するとき、受信装置はMAC制御パラメータとしてPAUSE時間を設定してMAC制御フレームを送信する。
【0021】
MAC制御パラメータとして設定されるPAUSE時間は、送信装置が受信装置に対してデータフレームの送信を停止するように受信装置から提示する停止要求時間で、送信装置は該提示されたPAUSE時間だけデータフレームの送信を停止する。
【0022】
図11を参照して、PAUSE機能の動作シーケンスを順に説明する。
(1)エンドステーション11−2の受信バッファ11−21が輻輳し、過負荷状態を示す“オールモストフル”の警告が発生する。
(2)エンドステーション11−2の送信バッファ11−22からPAUSEフレームを送信側のスイッチ11−1宛に送信する。
(3)スイッチ11−1は、その受信バッファ11−11によりPAUSEフレームを検出する。
(4)スイッチ11−1は、送信PAUSEフレームのMAC制御パラメータの指示に従い、エンドステーション11−2宛のデータフレームを、送信バッファ11−12から送出するのを停止する。
【0023】
イーサネット(登録商標)におけるフロー制御に関する先行技術文献として下記の特許文献1が挙げられる。この文献には、輻輳時に他の端末グループに与える影響を極力少なくし、通信を制限したい機器にのみ送信を制限することを目的とし、スイッチングハブの出力ポートにおいて、端末グループ別の輻輳判断を行い、輻輳と判断されたグループにのみ輻輳通知パケットを出力する技術が記載されている。
【0024】
【特許文献1】
特開2002−223223号公報
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
図11に示すようなマルチポートスイッチ11−1において、PAUSE機能のフロー制御が行なわれたとき、対向するエンドステーション11−2のポートの輻輳状態が解除されない状態が長く続くとその期間中、該送出停止したポート宛のフレームが他の有効なポートから入力され続け、送出停止中のポートから出力されず、他の有効ポートから入力されたフレームは、破棄されることなくマルチポートスイッチ11−1の共通バッファメモリに漸次蓄積されていくため、最終的にはマルチポートスイッチ11−1の共通バッファメモリが輻輳状態となってしまい、他の全てのポートからのフレームを受信することができなくなり、他の全てのポートに対してPAUSE機能のフロー制御を行わなくてはならなくなってしまうといった動作が展開される。つまりPAUSE機能が伝播してしまうという問題がある。
【0026】
本発明は、全二重方式ネットワークリンクに接続されたマルチポートスイッチにおいて、データリンク層のフレーム送出停止のフロー制御を行っている際に、上記のような展開によってマルチポートスイッチの共通バッファメモリが輻輳するのを防止することを目的とする。
【0027】
また、リンク断の障害発生時にも同様に、該リンク断ポート宛のフレームが他の有効ポートから入力され、そのフレームはマルチポートスイッチ11−1の共通バッファメモリに漸次蓄積されていくため、最終的にはマルチポートスイッチ11−1の共通バッファメモリが輻輳状態となってしまい、他の全てのポートからのフレームを受信することができなくなってしまうといった動作が展開される。
【0028】
本発明は、全二重方式ネットワークリンクに接続されたマルチポートスイッチにおいて、リンク断の障害発生時に、上記のような展開によってマルチポートスイッチの共通バッファメモリが輻輳するのを防止することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションから送出停止要求を受けたとき、該ステーションのポートへのデータフレームの送出を停止するフロー制御機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、各ポートから入力されたデータフレームに対して、データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、該データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを破棄する手段とを備えたものである。
【0030】
また、(2)全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションから送出停止要求を受けたとき、該ステーションのポートへのデータフレームの送出を停止するフロー制御機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、各ポートから入力されたデータフレームに対して、データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、該データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを、前記共通バッファメモリとは別の待避メモリに格納し、データフレーム送出停止の解除後に、該待避メモリに格納したデータフレームを該ステーションへのポートへ送出する手段とを備えたものである。
【0031】
また、(3)全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションとのリンク断障害の発生を検出する機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、各ポートから入力されたデータフレームに対して、リンク断障害の発生したステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、
該リンク断障害の発生したステーションへのポート宛のデータフレームを破棄する手段とを備えたものである。
【0032】
また、(4)全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションとのリンク断障害の発生を検出する機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、各ポートから入力されたデータフレームに対して、リンク断障害の発生したステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、該リンク断障害の発生したステーションのポート宛のデータフレームを、前記共通バッファメモリとは別の待避メモリに格納し、リンク断障害の回復後に、該待避メモリに格納したデータフレームを該ステーションへのポートへ送出する手段とを備えたものである。
【0033】
また、(5)前記各ポートから入力されたデータフレームに対して、データフレーム送出停止中のステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段として、媒体アクセス制御(MAC)アドレスとポート番号との対応を格納した媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブルに、データフレーム送出停止中を示すビットを付加し、該媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブル参照して、データフレーム送出停止中のステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段を備えたものである。
【0034】
また、(6)前記各ポートから入力されたデータフレームに対して、リンク断障害の発生したステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段として、媒体アクセス制御(MAC)アドレスとポート番号との対応を格納した媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブルに、リンク断障害発生中を示すビットを付加し、該媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブル参照して、リンク断障害発生中のステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段のW備えたものである。
【0035】
また、(7)データフレーム送出停止要求信号の受信を契機に、データフレーム送出停止状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はデータフレーム送出停止状態に設定されたポート毎にデータフレームを破棄する構成を有するものである。
【0036】
また、(8)データフレーム送出停止要求信号の受信を契機に、データフレーム送出停止状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はデータフレーム送出停止状態に設定されたポート毎に、データフレームを前記退避メモリに格納する構成を有するものである。
【0037】
また、(9)リンク断障害発生の検出を契機に、リンク断障害状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はリンク断障害状態に設定されたポート毎にデータフレームを破棄する構成を有するものである。
【0038】
また、(10)リンク断障害発生の検出を契機に、リンク断障害状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はリンク断障害状態に設定されたポート毎に、データフレームを前記退避メモリに格納する構成を有するものである。
【0039】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるPAUSE状態における共通バッファメモリの輻輳防止の第1の実施形態を示す。同図において、第1のエンドステーション1−21、第2のエンドステーション1−22及び第3のエンドステーション1−23が、全二重方式リンクでマルチポートスイッチ1−10を通して相互に接続されているネットワーク構成を示す。以下、マルチポートスイッチ1−10における共通バッファメモリ輻輳防止のための動作シーケンスを順に説明する。
【0040】
(1)第2のエンドステーション1−22の受信バッファ(キュー)で輻輳が発生し、該受信バッファ(キュー)がもうすぐオーバーフローしてしまう状態にあることを示す“オールモストフル”の警告が発生すると、第2のエンドステーション1−22の通信制御部は該警告発生を受けて受信バッファ(キュー)が過負荷状態であることを認識する。
【0041】
(2)受信バッファ(キュー)が過負荷状態であることを認識した第2のエンドステーション1−22は、送信キューにPAUSEフレーム入力し、送信キューからPAUSEフレームをマルチポートスイッチ1−10へ送信する。
【0042】
(3)マルチポートスイッチ1−10は、第2のエンドステーション1−22とデータ送受を行っている第2のポートP2から、上記PAUSEフレームが入力されたことを認識し、該第2のポートP2からのデータフレームの送出を停止する。
【0043】
(4)マルチポートスイッチ1−10において、スイッチファブリック1−11を経由して制御部1−12は、マルチポートスイッチ1−10の第2のポートP2がPAUSE状態であることを認識し、MACアドレステーブル1−13に第2のポートP2がPAUSE状態であることを示す情報を設定する。
(5)第1のエンドステーション1−21からマルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1を経由して第2のエンドステーション1−22宛のデータフレームが入力される。
【0044】
(6)マルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12は宛先MACアドレスを参照するために、MACアドレステーブル1−13を読み出す。ここで、入力されたデータフレームの宛先MACアドレスの値がXXXXXXXXXXX2である送信先は、第2のポートP2であることを認識する。MACアドレステーブル1−13の具体的構成例を図2に示している。
【0045】
(7)制御部1−12は、第2のポートP2がPAUSE状態であることを認識し、第2のポートP2を宛先とするデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込むことなく、該データフレームを破棄する。以上の動作によって、マルチポートスイッチ1−10の共通バッファメモリ1−14が輻輳するのを防止する。
【0046】
また、上述のシーケンス(7)において、第1のポートP1から入力されたデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込むことなく破棄する構成に代えて、第2のポートP2がPAUSE状態にあることを認識した制御部1−12は、第2のポートP2宛のデータフレームを退避メモリ(PAUSEメモリ)1−15に書き込んで退避させ、第2のポートP2のPAUSE状態が解除されたことを検知したとき、優先的に該データフレームの送信を行う構成とすることができる。
【0047】
PAUSE状態を反映させるMACアドレステーブル1−13として、図2の(a)に示すように、媒体アクセス制御(MAC)アドレスとポート番号との対応を格納した媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブルに、データフレーム送出停止中(PAUSE状態)を示すビットを付加したテーブルを用いることができる。
【0048】
また、マルチポートスイッチ1−10がVLAN(Virtual LAN )スイッチである場合には、図2(b)に示すような、更にVLANIDを付加したVLANIDテーブルにPAUSE状態を反映させるビットを設けたテーブルを用いる構成としてもよい。また、マルチポートスイッチ1−10がルータである場合は、図2(c)に示すような、IPアドレスを付加したIPアドレステーブルに各ポートのPAUSE状態を反映させるビットを設けたテーブルを用いる構成としてもよい。
【0049】
なお、第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12がその宛先MACアドレスを参照しにMACアドレステーブルを読み出し、その宛先MACアドレスの値XXXXXXXXXXX3が第3のエンドステーション1−23宛で、その送出ポートがPnであることを認識し、ポートPnはPAUSE状態となっていなければ、第1のポートP1から入力されたデータフレームが共通バッファメモリ1−14に書き込まれ、バッファ1−14からポートPnの送信キューにデータフレームが入力され、第3のエンドステーション1−23にマルチポートスイッチ1−10のポートPnからデータフレームが送出される。
【0050】
図3は、本発明によるリンク断障害発生時における共通バッファメモリの輻輳防止の第1の実施形態を示す。同図において、第1のエンドステーション1−21、第2のエンドステーション1−22及び第3のエンドステーション1−23が、全二重方式のリンクでマルチポートスイッチ1−10を通して相互に接続されている構成は図1の実施形態と同様である。以下、共通バッファメモリの輻輳防止の動作シーケンスを順に説明する。
【0051】
(1)マルチポートスイッチ1−10は、第2のエンドステーション1−22と第2のポートP2を通してデータ送受を行い、該第2のポートP2の回線にリンク断障害が発生したとする。マルチポートスイッチ1−10は、第2のポートP2の通信異常から第2のポートP2にリンク断障害が発生したことを認識する。
【0052】
(2)第1のエンドステーション1−21からマルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1を経由して、第2のエンドステーション1−22宛のデータフレームが入力される。
【0053】
(3)第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12は宛先MACアドレスを参照しにMACアドレステーブル1−13を読み出す。ここで、入力されたデータフレームの宛先MACアドレスの値がXXXXXXXXXXX2である送信先は、第2のポートP2であることを認識する。この実施形態のMACアドレステーブル1−13の具体的構成例を図4に示している。
【0054】
(4)制御部1−12は、第2のポートP2がリンク断障害発生状態であることを、MACアドレステーブル1−13を参照して認識する。
(5)第2のポートP2がリンク断障害発生状態であることを認識した制御部1−12は、第2のポートP2を宛先とするデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込むことなく、該データフレームを破棄する。以上の動作によって、マルチポートスイッチ1−10の共通バッファメモリ1−14が輻輳するのを防止する。
【0055】
また、上述のシーケンス(5)において、第1のポートP1から入力されたデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込むことなく破棄する構成に代えて、第2のポートP2がリンク断障害発生状態にあることを認識した制御部1−12は、第2のポートP2宛のデータフレームを退避メモリ(PAUSEメモリ)1−15に書き込んで退避させ、第2のポートP2のリンク断障害が回復したのを検知した後、優先的に該データフレームの送出を行う構成とすることができる。
【0056】
リンク断障害状態の情報を反映させるMACアドレステーブル1−13として、図4の(a)に示すように、媒体アクセス制御(MAC)アドレスとポート番号との対応を格納した媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブルに、リンク断障害状態を示すビットを付加したテーブルを用いることができる。
【0057】
また、マルチポートスイッチ1−10がVLAN(Virtual LAN )スイッチである場合には、図4(b)に示すような、更にVLANIDを付加したVLANIDテーブルにリンク断障害状態を反映させるビットを設けたテーブルを用いる構成としてもよい。また、マルチポートスイッチ1−10がルータである場合は、図4 (c)に示すような、IPアドレスを付加したIPアドレステーブルに各ポートのリンク断障害状態を反映させるビットを設けたテーブルを用いる構成としてもよい。
【0058】
なお、第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12がその宛先MACアドレスを参照しにMACアドレステーブルを読み出し、その宛先MACアドレスの値XXXXXXXXXXX3が第3のエンドステーション1−23宛で、その送出ポートがPnであることを認識し、ポートPnはPAUSE状態となっていなければ、第1のポートP1から入力されたデータフレームが共通バッファメモリ1−14に書き込まれ、バッファ1−14からポートPnの送信キューにデータフレームが入力され、第3のエンドステーション1−23にマルチポートスイッチ1−10のポートPnからデータフレームが送出される。
【0059】
図5は本発明によるPAUSE状態における共通バッファメモリの輻輳防止の第2の実施形態を示す。同図において、第1のエンドステーション1−21、第2のエンドステーション1−22及び第3のエンドステーション1−23が、全二重方式リンクでマルチポートスイッチ1−10を通して相互に接続されているネットワーク構成は図1の実施形態と同様である。以下、マルチポートスイッチ1−10における共通バッファメモリ輻輳防止のための動作シーケンスを順に説明する。
【0060】
(1)第2のエンドステーション1−22の受信バッファ(キュー)で輻輳が発生し、該受信バッファ(キュー)がもうすぐオーバーフローしてしまう状態にあることを示す“オールモストフル”の警告が発生すると、第2のエンドステーション1−22の通信制御部は該警告発生を受けて受信バッファ(キュー)が過負荷状態であることを認識する。
【0061】
(2)受信バッファ(キュー)が過負荷状態であることを認識した第2のエンドステーション1−22は、送信キューにPAUSEフレーム入力し、送信キューからPAUSEフレームをマルチポートスイッチ1−10へ送信する。
【0062】
(3)マルチポートスイッチ1−10は、第2のエンドステーション1−22とデータ送受を行っている第2のポートP2から、上記PAUSEフレームが入力されたことを認識し、該第2のポートP2からのデータフレームの送出を停止する。
【0063】
(4)マルチポートスイッチ1−10は、フレームの出力を選択する選択回路部1−16に、第2のポートP2がPAUSE状態であることを示す情報を設定する。これは、各ポート別にデータフレーム送出停止要求信号(PAUSEフレーム)の受信をトリガーとして、各ポート毎に設定する。
(5)第1のエンドステーション1−21からマルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1を経由して第2のエンドステーション1−22宛のデータフレームが入力される。
【0064】
(6)マルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12は宛先MACアドレスを参照するために、MACアドレステーブル1−13を読み出す。ここで、入力されたデータフレームの宛先MACアドレスの値がXXXXXXXXXXX2である送信先は、第2のポートP2であることを認識する。
【0065】
(7)第1のポートP1から入力されたデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込む。
(8)選択回路部1−16は、上記(4)の設定情報に基づいて、第2のポートP2がPAUSE状態である場合、第2のポートP2宛のデータフレームを破棄する。PAUSE状態でないポート宛へのデータフレームはそのまま出力先のポートへ出力する。以上の動作によって、マルチポートスイッチの共通バッファメモリの輻輳を防止する。
【0066】
上記(8)のシーケンスにおいて、PAUSE状態である第2のポートP2宛のデータフレームを破棄する構成に代えて、選択回路部1−16は、上記(4)の設定情報に基づいて、第2のポートP2がPAUSE状態である場合、退避メモリにデータフレームを書き込み、選択回路部1−16は、第2のポートP2のPAUSE状態が解除されたことを検知したとき、第2のエンドステーション1−22に、優先的に退避メモリに格納されているデータフレームを送出する構成とすることができる。
【0067】
図6は、本発明によるリンク断障害発生時における共通バッファメモリの輻輳防止の第2の実施形態を示す。同図において、第1のエンドステーション1−21、第2のエンドステーション1−22及び第3のエンドステーション1−23が、全二重方式のリンクでマルチポートスイッチ1−10を通して相互に接続されている構成は図1の実施形態と同様である。以下、共通バッファメモリの輻輳防止の動作シーケンスを順に説明する。
【0068】
(1)マルチポートスイッチ1−10は、第2のエンドステーション1−22と第2のポートP2を通してデータ送受を行い、該第2のポートP2の回線にリンク断障害が発生したとする。マルチポートスイッチ1−10の選択回路部1−16は、第2のポートP2の通信異常から第2のポートP2にリンク断障害が発生したことを認識する。
【0069】
(2)第1のエンドステーション1−21からマルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1を経由して、第2のエンドステーション1−22宛のデータフレームが入力される。
【0070】
(3)第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12は宛先MACアドレスを参照しにMACアドレステーブル1−13を読み出す。ここで、入力されたデータフレームの宛先MACアドレスの値がXXXXXXXXXXX2である送信先は、第2のポートP2であることを認識する。
【0071】
(4)第1のポートP1から入力されたデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込む。
(5)選択回路部1−16は、前述の(1)のシーケンスで認識した情報に基づいて、第2のポートP2がリンク断障害発生状態である場合、第2のポートP2宛のデータフレームを出力することなく破棄する。以上の動作によって、マルチポートスイッチの共通バッファメモリの輻輳を防止する。
【0072】
なお、第1のポートP1から入力されたデータフレームが、リンク断障害発生状態でないポート(例えば、第3のエンドステーション1−23と接続されたポートPn)宛のデータフレームである場合は、そのポートの送信キューへそのままデータフレームを送出する。
【0073】
また、上記の(5)のシーケンスにおいて、第2のポートP2がリンク断障害発生状態である場合、第2のポートP2宛のデータフレームを出力することなく破棄する構成に代えて、選択回路部1−16は、リンク断障害発生状態のポート宛のデータフレームを退避メモリ(PAUSEメモリ)1−15に書き込見、そのポートのリンク断状態が解消されたことを検出したときに、退避メモリ1−15に格納されているデータフレームを優先的に送出する構成とすることができる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、全二重方式型イーサネット(登録商標)リンク上で動作するマルチポートスイッチにおいて、データリンク層でのPAUSE機能のフロー制御が行われ、又はリンク断障害が発生したため、データフレームの送出不能状態が継続するポートが存在するとき、該ポートを宛先とする入力データフレームを、マルチポートスイッチ内の共通バッファメモリに蓄えることなく、廃棄又は退避メモリに格納することにより、送出不能のポート宛のデータフレームが共通バッファメモリに蓄積されて共通バッファメモリが輻輳状態に陥るのを防ぐことができ、全ポートへのPAUSE機能のフロー制御が伝播するのを防止し、通信サービスの品質劣化が全体に波及するのを防ぐことができる。また、送出不能ポートの送信キューにデータフレームを書き込む手順を省くことができるため、マルチポートスイッチ内の内部バスの効率を向上させることができる。
【0075】
また、送出不能のポート宛のデータフレームを退避メモリに退避格納することにより、該データフレームを破棄することなく、該ポートの送出不能状態の解消後に優先的に送出することができ、上位レイヤによる再送処理手順が減少し、ネットワークの使用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるPAUSE状態における共通バッファメモリの輻輳防止の第1の実施形態を示す図である。
【図2】本発明によるPAUSE状態を格納するテーブルの構成例を示す図である。
【図3】本発明によるリンク断障害発生時における共通バッファメモリの輻輳防止の第1の実施形態を示す図である。
【図4】本発明によるリンク断状態を格納するテーブルの構成例を示す図である。
【図5】本発明によるPAUSE状態における共通バッファメモリの輻輳防止の第2の実施形態を示す図である。
【図6】本発明によるリンク断障害発生時における共通バッファメモリの輻輳防止の第2の実施形態を示す図である。
【図7】スイッチ内における輻輳の発生によりバッファリソースが不足する具体例を示す図である。
【図8】OSI参照モデルのアーキテクチャにおけるMAC制御プロトコルの配置を示す図である。
【図9】MAC制御副層プロトコルの動作の具体例を示す図である。
【図10】MAC制御フレームのフォーマットを示す図である。
【図11】PAUSE機能の動作シーケンスの説明図である。
【符号の説明】
1−10 マルチポートスイッチ
1−11 スイッチファブリック
1−12 制御部
1−13 MACアドレステーブル
1−14 共通バッファメモリ
1−15 退避メモリ(PAUSEメモリ)
1−16 選択回路部
1−21 第1のエンドステーション
1−22 第2のエンドステーション
1−23 第3のエンドステーション
【発明の属する技術分野】
本発明は、全二重方式リンクによりステーション間が接続されるネットワークシステムにおけるマルチポートスイッチに関し、より詳しくは、全二重方式イーサネット(登録商標)におけるフロー制御の機能を有するマルチポートスイッチに関する。
【0002】
LAN(Local Area Network)上のステーションを相互に接続するレイヤ2スイッチ(以下、「マルチポートスイッチ」又単に「スイッチ」と称する。)は、元来、コネクションレス型の通信サービスを供給するのに適した性質を有し、ベストエフォート型の配送方式により、エンドステーション間のスイッチ型カテネット(LAN接続構成)を介してフレームを配送する。そのため、必ずしもどのフレームも、指定された送信先のステーションやその途中経路のスイッチへ確実に配送されるという保証はない。なお、ここで、ステーションは、エンドステーション及びスイッチを含むものとする。
【0003】
OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルにおけるレイヤ2のデータリンク層のプロトコルには、フレームが壊れてしまって正常に受信されなかった場合に、再送信の要求を送出するようなエラー回復制御機構は存在しない。このようなエラー回復機構は、通常、上位のトランスポート層やアプリケーション自体に実装される。
【0004】
データリンク層では、ビットエラーの発生や受信バッファ満杯状態の発生やその他の伝送異常の発生に対して、受信装置側では単に異常な受信フレームを破棄するだけで、伝送異常が発生したことを送信装置側に通知することはしない。
【0005】
LAN上でのフレーム配送におけるビットエラー発生の確率は非常に低率であり、イーサネット(登録商標)においては、最悪の場合のビットエラーレート(BER)が10−8に規定されている(lEEE802.3)。このビットエラーレート(BER)は、1億個に1個の割合でフレームが失われる確率であり、転送速度が緩やかな使用環境では、更にそれ以下の値になる。
【0006】
上記のビットエラーレート(BER)は、10Mbpsの伝送速度で配送する銅線伝送媒体を使用した場合の確率であり、100Mbps又は1000Mbps等の伝送速度の光ファイバ伝送媒体を使用した場合は、その確率は更に低い値となる。
【0007】
ビットエラーレート(BER)は上述のように低い確率であるため、データリンク層ではビットエラーについては無視して伝送し、ビットエラーに対する対処は上位層のプロトコルやアプリケーションに任せることにより、実用上支障なく十分に通信サービスを供給することができる。
【0008】
一方、バッファリソースの不足によって起こるフレーム廃棄は、エンドステーション及びスイッチで起こる可能性があるが、エンドステーションにおけるバッファリソース不足は、その主な原因として、受信側ステーションと送信側ステーションとの間のバッファ容量の不一致等によって引き起こされる。また、スイッチにおけるバッファリソース不足は、上記のようなバッファ容量の不一致によるもの以外に、出力ポートの輻輳によって生じる場合がある。
【0009】
図7にスイッチ内における輻輳の発生によりバッファリソースが不足する例を示す。同図に示すように、多数のエンドステーション7−11〜7−15がスイッチ7−2に接続され、多数のエンドステーション7−11〜7−15から同一方路の宛先にフレームが送信された場合、スイッチ7−2では、各エンドステーション7−11〜7−15からのフレームを各入力キュー7−21に格納し、該フレームをスイッチファブリックにより、同一方路への出力キュー7−22に出力しようとするが、該出力キュー7−22で輻輳が発生し、全てのフレームを出力キュー7−22に格納することができず、フレームの廃棄が発生する。
【0010】
バッファリソース不足によるフレーム損失は、上位層プロトコルやアプリケーションの側から見れば、ビットエラーによるフレーム損失と同等に解釈されるため、データリンク層では、バッファリソース不足によるフレーム損失が発生した場合でも、該廃棄フレームを送信宛先には配送せず、またフレーム損失の発生を対向の通信相手装置に通知することはしない。
【0011】
バッファの輻輳によってフレーム損失が発生する確率は、ビットエラーが発生する確率よりもはるかに高く、高速にフレームを配送するスイッチでは更に高くなる。データリンク層においては、ビットエラーによるフレーム損失は回避しようがないが、スイッチやエンドステーションにおけるバッファリソース不足によるフレーム損失は、フロー制御を行うことによって回避可能である。
【0012】
ここでフロー制御とは、送信装置側が受信装置側で受信可能なデータフレームのレートよりも高い速度でデータフレームを送信してしまうのを防ぐ制御機構を意味する。この制御機構では、受信装置側から送信装置側に向かって送信のフィードバック制御を行い、送信装置側の送信レートは、受信装置側のバッファの状況に応じて調整される。フロー制御を適正に機能させることにより、受信装置側のバッファリソースの不足によってフレーム損失が発生するのを回避することができる。
【0013】
【従来の技術】
従来の全二重方式型イーサネット(登録商標)リンクにおいて、輻輳中のステーションのポートへのトラフィックを抑制するための明示的なフロー制御機構がIEEE802.3xにより規定されている。このフロー制御機構は、図8に示すように、OSI参照モデルにおけるレイヤ2のデータリンク層であるMAC(Media Access Control:媒体アクセス制御)プロトコルとMAC制御クライアント部との間に挿入されるMAC制御副層部により、全二重方式リンクの他端にあるステーションに対して、これ以上のフレーム送信を停止するように要求し、受信バッファのオーバーフローの発生を防ぐ。このフロー制御機構はPAUSE機能として規定されている。その詳細については後述する。
【0014】
図9にMAC制御副層部の動作の具体例を示す。MAC制御プロトコルを認識するMAC制御クライアント部9−1からの制御要求(フレーム送信の停止要求)を受けると、MAC制御副層部9−2は、MAC制御フレームを生成し、該MAC制御フレームを標準的な下位のMAC通信制御部9−3によってイーサネット(登録商標)上に送信する。
【0015】
同様にイーサネット(登録商標)上の他のステーションのMAC制御副層部9−2によって生成されたMAC制御フレームを、下位のMAC通信制御部9−3により受信すると、該MAC制御フレームをMAC制御副層部9−2の送信制御機能部へ渡す。MAC制御副層部9−2の送信制御機能部は、受け取った該MAC制御フレームの制御要求に従って送信を制御する。
【0016】
図10にMAC制御フレームのフォーマットを示す。MAC制御フレームは、標準化された通常のイーサネット(登録商標)フレームにより、イーサネット(登録商標)プロトコルに従って送信され、一意のタイプフィールド識別子(例えば0x8808)を除けば、通常のフレームと同様である。このタイプフィールド識別子(例えば0x8808)は、MAC制御プロトコルのために予約されており、これによってMAC制御フレームの識別を行う。
【0017】
全てのMAC制御フレームは、64バイトの長さを有し(但し、プリアンブル及びフレーム開始デリミタを除く)、これはイーサネット(登録商標)フレームの最小長と同じである。フレームのデータフィールド(図中、網目模様を施している部分)において、最初の2バイトはMAC制御命令のタイプ識別情報を示し、MAC制御フレームが要求する制御内容を表している。
【0018】
MAC制御命令のタイプ識別情報フィールドの後には、要求されているMAC制御命令に必要な固有のパラメータが続く。なお、このパラメータとして利用可能な44バイトを必ずしも全て使用しない場合、残りのバイトの部分には0が埋められる。
【0019】
PAUSE機能は、前述のように全二重方式型イーサネット(登録商標)リンクにおいてフロー制御を実現する機能で、エンドステーションペア間、スイッチとエンドステーション間及びスイッチ対スイッチ間のリンクのような全二重方式リンクを介してのみ機能する。前述した図8のMAC制御アーキテクチャに従い、図10のフォーマットのMAC制御フレームの送信により実行される。
【0020】
図10におけるMAC制御命令フィールドの値に0x0001という値が書き込まれた場合、PAUSE機能要求用のMAC制御フレームであることを表す。また、PAUSE機能を要求するとき、受信装置はMAC制御パラメータとしてPAUSE時間を設定してMAC制御フレームを送信する。
【0021】
MAC制御パラメータとして設定されるPAUSE時間は、送信装置が受信装置に対してデータフレームの送信を停止するように受信装置から提示する停止要求時間で、送信装置は該提示されたPAUSE時間だけデータフレームの送信を停止する。
【0022】
図11を参照して、PAUSE機能の動作シーケンスを順に説明する。
(1)エンドステーション11−2の受信バッファ11−21が輻輳し、過負荷状態を示す“オールモストフル”の警告が発生する。
(2)エンドステーション11−2の送信バッファ11−22からPAUSEフレームを送信側のスイッチ11−1宛に送信する。
(3)スイッチ11−1は、その受信バッファ11−11によりPAUSEフレームを検出する。
(4)スイッチ11−1は、送信PAUSEフレームのMAC制御パラメータの指示に従い、エンドステーション11−2宛のデータフレームを、送信バッファ11−12から送出するのを停止する。
【0023】
イーサネット(登録商標)におけるフロー制御に関する先行技術文献として下記の特許文献1が挙げられる。この文献には、輻輳時に他の端末グループに与える影響を極力少なくし、通信を制限したい機器にのみ送信を制限することを目的とし、スイッチングハブの出力ポートにおいて、端末グループ別の輻輳判断を行い、輻輳と判断されたグループにのみ輻輳通知パケットを出力する技術が記載されている。
【0024】
【特許文献1】
特開2002−223223号公報
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
図11に示すようなマルチポートスイッチ11−1において、PAUSE機能のフロー制御が行なわれたとき、対向するエンドステーション11−2のポートの輻輳状態が解除されない状態が長く続くとその期間中、該送出停止したポート宛のフレームが他の有効なポートから入力され続け、送出停止中のポートから出力されず、他の有効ポートから入力されたフレームは、破棄されることなくマルチポートスイッチ11−1の共通バッファメモリに漸次蓄積されていくため、最終的にはマルチポートスイッチ11−1の共通バッファメモリが輻輳状態となってしまい、他の全てのポートからのフレームを受信することができなくなり、他の全てのポートに対してPAUSE機能のフロー制御を行わなくてはならなくなってしまうといった動作が展開される。つまりPAUSE機能が伝播してしまうという問題がある。
【0026】
本発明は、全二重方式ネットワークリンクに接続されたマルチポートスイッチにおいて、データリンク層のフレーム送出停止のフロー制御を行っている際に、上記のような展開によってマルチポートスイッチの共通バッファメモリが輻輳するのを防止することを目的とする。
【0027】
また、リンク断の障害発生時にも同様に、該リンク断ポート宛のフレームが他の有効ポートから入力され、そのフレームはマルチポートスイッチ11−1の共通バッファメモリに漸次蓄積されていくため、最終的にはマルチポートスイッチ11−1の共通バッファメモリが輻輳状態となってしまい、他の全てのポートからのフレームを受信することができなくなってしまうといった動作が展開される。
【0028】
本発明は、全二重方式ネットワークリンクに接続されたマルチポートスイッチにおいて、リンク断の障害発生時に、上記のような展開によってマルチポートスイッチの共通バッファメモリが輻輳するのを防止することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションから送出停止要求を受けたとき、該ステーションのポートへのデータフレームの送出を停止するフロー制御機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、各ポートから入力されたデータフレームに対して、データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、該データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを破棄する手段とを備えたものである。
【0030】
また、(2)全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションから送出停止要求を受けたとき、該ステーションのポートへのデータフレームの送出を停止するフロー制御機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、各ポートから入力されたデータフレームに対して、データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、該データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを、前記共通バッファメモリとは別の待避メモリに格納し、データフレーム送出停止の解除後に、該待避メモリに格納したデータフレームを該ステーションへのポートへ送出する手段とを備えたものである。
【0031】
また、(3)全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションとのリンク断障害の発生を検出する機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、各ポートから入力されたデータフレームに対して、リンク断障害の発生したステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、
該リンク断障害の発生したステーションへのポート宛のデータフレームを破棄する手段とを備えたものである。
【0032】
また、(4)全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションとのリンク断障害の発生を検出する機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、各ポートから入力されたデータフレームに対して、リンク断障害の発生したステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、該リンク断障害の発生したステーションのポート宛のデータフレームを、前記共通バッファメモリとは別の待避メモリに格納し、リンク断障害の回復後に、該待避メモリに格納したデータフレームを該ステーションへのポートへ送出する手段とを備えたものである。
【0033】
また、(5)前記各ポートから入力されたデータフレームに対して、データフレーム送出停止中のステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段として、媒体アクセス制御(MAC)アドレスとポート番号との対応を格納した媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブルに、データフレーム送出停止中を示すビットを付加し、該媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブル参照して、データフレーム送出停止中のステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段を備えたものである。
【0034】
また、(6)前記各ポートから入力されたデータフレームに対して、リンク断障害の発生したステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段として、媒体アクセス制御(MAC)アドレスとポート番号との対応を格納した媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブルに、リンク断障害発生中を示すビットを付加し、該媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブル参照して、リンク断障害発生中のステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段のW備えたものである。
【0035】
また、(7)データフレーム送出停止要求信号の受信を契機に、データフレーム送出停止状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はデータフレーム送出停止状態に設定されたポート毎にデータフレームを破棄する構成を有するものである。
【0036】
また、(8)データフレーム送出停止要求信号の受信を契機に、データフレーム送出停止状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はデータフレーム送出停止状態に設定されたポート毎に、データフレームを前記退避メモリに格納する構成を有するものである。
【0037】
また、(9)リンク断障害発生の検出を契機に、リンク断障害状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はリンク断障害状態に設定されたポート毎にデータフレームを破棄する構成を有するものである。
【0038】
また、(10)リンク断障害発生の検出を契機に、リンク断障害状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はリンク断障害状態に設定されたポート毎に、データフレームを前記退避メモリに格納する構成を有するものである。
【0039】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるPAUSE状態における共通バッファメモリの輻輳防止の第1の実施形態を示す。同図において、第1のエンドステーション1−21、第2のエンドステーション1−22及び第3のエンドステーション1−23が、全二重方式リンクでマルチポートスイッチ1−10を通して相互に接続されているネットワーク構成を示す。以下、マルチポートスイッチ1−10における共通バッファメモリ輻輳防止のための動作シーケンスを順に説明する。
【0040】
(1)第2のエンドステーション1−22の受信バッファ(キュー)で輻輳が発生し、該受信バッファ(キュー)がもうすぐオーバーフローしてしまう状態にあることを示す“オールモストフル”の警告が発生すると、第2のエンドステーション1−22の通信制御部は該警告発生を受けて受信バッファ(キュー)が過負荷状態であることを認識する。
【0041】
(2)受信バッファ(キュー)が過負荷状態であることを認識した第2のエンドステーション1−22は、送信キューにPAUSEフレーム入力し、送信キューからPAUSEフレームをマルチポートスイッチ1−10へ送信する。
【0042】
(3)マルチポートスイッチ1−10は、第2のエンドステーション1−22とデータ送受を行っている第2のポートP2から、上記PAUSEフレームが入力されたことを認識し、該第2のポートP2からのデータフレームの送出を停止する。
【0043】
(4)マルチポートスイッチ1−10において、スイッチファブリック1−11を経由して制御部1−12は、マルチポートスイッチ1−10の第2のポートP2がPAUSE状態であることを認識し、MACアドレステーブル1−13に第2のポートP2がPAUSE状態であることを示す情報を設定する。
(5)第1のエンドステーション1−21からマルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1を経由して第2のエンドステーション1−22宛のデータフレームが入力される。
【0044】
(6)マルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12は宛先MACアドレスを参照するために、MACアドレステーブル1−13を読み出す。ここで、入力されたデータフレームの宛先MACアドレスの値がXXXXXXXXXXX2である送信先は、第2のポートP2であることを認識する。MACアドレステーブル1−13の具体的構成例を図2に示している。
【0045】
(7)制御部1−12は、第2のポートP2がPAUSE状態であることを認識し、第2のポートP2を宛先とするデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込むことなく、該データフレームを破棄する。以上の動作によって、マルチポートスイッチ1−10の共通バッファメモリ1−14が輻輳するのを防止する。
【0046】
また、上述のシーケンス(7)において、第1のポートP1から入力されたデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込むことなく破棄する構成に代えて、第2のポートP2がPAUSE状態にあることを認識した制御部1−12は、第2のポートP2宛のデータフレームを退避メモリ(PAUSEメモリ)1−15に書き込んで退避させ、第2のポートP2のPAUSE状態が解除されたことを検知したとき、優先的に該データフレームの送信を行う構成とすることができる。
【0047】
PAUSE状態を反映させるMACアドレステーブル1−13として、図2の(a)に示すように、媒体アクセス制御(MAC)アドレスとポート番号との対応を格納した媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブルに、データフレーム送出停止中(PAUSE状態)を示すビットを付加したテーブルを用いることができる。
【0048】
また、マルチポートスイッチ1−10がVLAN(Virtual LAN )スイッチである場合には、図2(b)に示すような、更にVLANIDを付加したVLANIDテーブルにPAUSE状態を反映させるビットを設けたテーブルを用いる構成としてもよい。また、マルチポートスイッチ1−10がルータである場合は、図2(c)に示すような、IPアドレスを付加したIPアドレステーブルに各ポートのPAUSE状態を反映させるビットを設けたテーブルを用いる構成としてもよい。
【0049】
なお、第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12がその宛先MACアドレスを参照しにMACアドレステーブルを読み出し、その宛先MACアドレスの値XXXXXXXXXXX3が第3のエンドステーション1−23宛で、その送出ポートがPnであることを認識し、ポートPnはPAUSE状態となっていなければ、第1のポートP1から入力されたデータフレームが共通バッファメモリ1−14に書き込まれ、バッファ1−14からポートPnの送信キューにデータフレームが入力され、第3のエンドステーション1−23にマルチポートスイッチ1−10のポートPnからデータフレームが送出される。
【0050】
図3は、本発明によるリンク断障害発生時における共通バッファメモリの輻輳防止の第1の実施形態を示す。同図において、第1のエンドステーション1−21、第2のエンドステーション1−22及び第3のエンドステーション1−23が、全二重方式のリンクでマルチポートスイッチ1−10を通して相互に接続されている構成は図1の実施形態と同様である。以下、共通バッファメモリの輻輳防止の動作シーケンスを順に説明する。
【0051】
(1)マルチポートスイッチ1−10は、第2のエンドステーション1−22と第2のポートP2を通してデータ送受を行い、該第2のポートP2の回線にリンク断障害が発生したとする。マルチポートスイッチ1−10は、第2のポートP2の通信異常から第2のポートP2にリンク断障害が発生したことを認識する。
【0052】
(2)第1のエンドステーション1−21からマルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1を経由して、第2のエンドステーション1−22宛のデータフレームが入力される。
【0053】
(3)第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12は宛先MACアドレスを参照しにMACアドレステーブル1−13を読み出す。ここで、入力されたデータフレームの宛先MACアドレスの値がXXXXXXXXXXX2である送信先は、第2のポートP2であることを認識する。この実施形態のMACアドレステーブル1−13の具体的構成例を図4に示している。
【0054】
(4)制御部1−12は、第2のポートP2がリンク断障害発生状態であることを、MACアドレステーブル1−13を参照して認識する。
(5)第2のポートP2がリンク断障害発生状態であることを認識した制御部1−12は、第2のポートP2を宛先とするデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込むことなく、該データフレームを破棄する。以上の動作によって、マルチポートスイッチ1−10の共通バッファメモリ1−14が輻輳するのを防止する。
【0055】
また、上述のシーケンス(5)において、第1のポートP1から入力されたデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込むことなく破棄する構成に代えて、第2のポートP2がリンク断障害発生状態にあることを認識した制御部1−12は、第2のポートP2宛のデータフレームを退避メモリ(PAUSEメモリ)1−15に書き込んで退避させ、第2のポートP2のリンク断障害が回復したのを検知した後、優先的に該データフレームの送出を行う構成とすることができる。
【0056】
リンク断障害状態の情報を反映させるMACアドレステーブル1−13として、図4の(a)に示すように、媒体アクセス制御(MAC)アドレスとポート番号との対応を格納した媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブルに、リンク断障害状態を示すビットを付加したテーブルを用いることができる。
【0057】
また、マルチポートスイッチ1−10がVLAN(Virtual LAN )スイッチである場合には、図4(b)に示すような、更にVLANIDを付加したVLANIDテーブルにリンク断障害状態を反映させるビットを設けたテーブルを用いる構成としてもよい。また、マルチポートスイッチ1−10がルータである場合は、図4 (c)に示すような、IPアドレスを付加したIPアドレステーブルに各ポートのリンク断障害状態を反映させるビットを設けたテーブルを用いる構成としてもよい。
【0058】
なお、第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12がその宛先MACアドレスを参照しにMACアドレステーブルを読み出し、その宛先MACアドレスの値XXXXXXXXXXX3が第3のエンドステーション1−23宛で、その送出ポートがPnであることを認識し、ポートPnはPAUSE状態となっていなければ、第1のポートP1から入力されたデータフレームが共通バッファメモリ1−14に書き込まれ、バッファ1−14からポートPnの送信キューにデータフレームが入力され、第3のエンドステーション1−23にマルチポートスイッチ1−10のポートPnからデータフレームが送出される。
【0059】
図5は本発明によるPAUSE状態における共通バッファメモリの輻輳防止の第2の実施形態を示す。同図において、第1のエンドステーション1−21、第2のエンドステーション1−22及び第3のエンドステーション1−23が、全二重方式リンクでマルチポートスイッチ1−10を通して相互に接続されているネットワーク構成は図1の実施形態と同様である。以下、マルチポートスイッチ1−10における共通バッファメモリ輻輳防止のための動作シーケンスを順に説明する。
【0060】
(1)第2のエンドステーション1−22の受信バッファ(キュー)で輻輳が発生し、該受信バッファ(キュー)がもうすぐオーバーフローしてしまう状態にあることを示す“オールモストフル”の警告が発生すると、第2のエンドステーション1−22の通信制御部は該警告発生を受けて受信バッファ(キュー)が過負荷状態であることを認識する。
【0061】
(2)受信バッファ(キュー)が過負荷状態であることを認識した第2のエンドステーション1−22は、送信キューにPAUSEフレーム入力し、送信キューからPAUSEフレームをマルチポートスイッチ1−10へ送信する。
【0062】
(3)マルチポートスイッチ1−10は、第2のエンドステーション1−22とデータ送受を行っている第2のポートP2から、上記PAUSEフレームが入力されたことを認識し、該第2のポートP2からのデータフレームの送出を停止する。
【0063】
(4)マルチポートスイッチ1−10は、フレームの出力を選択する選択回路部1−16に、第2のポートP2がPAUSE状態であることを示す情報を設定する。これは、各ポート別にデータフレーム送出停止要求信号(PAUSEフレーム)の受信をトリガーとして、各ポート毎に設定する。
(5)第1のエンドステーション1−21からマルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1を経由して第2のエンドステーション1−22宛のデータフレームが入力される。
【0064】
(6)マルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12は宛先MACアドレスを参照するために、MACアドレステーブル1−13を読み出す。ここで、入力されたデータフレームの宛先MACアドレスの値がXXXXXXXXXXX2である送信先は、第2のポートP2であることを認識する。
【0065】
(7)第1のポートP1から入力されたデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込む。
(8)選択回路部1−16は、上記(4)の設定情報に基づいて、第2のポートP2がPAUSE状態である場合、第2のポートP2宛のデータフレームを破棄する。PAUSE状態でないポート宛へのデータフレームはそのまま出力先のポートへ出力する。以上の動作によって、マルチポートスイッチの共通バッファメモリの輻輳を防止する。
【0066】
上記(8)のシーケンスにおいて、PAUSE状態である第2のポートP2宛のデータフレームを破棄する構成に代えて、選択回路部1−16は、上記(4)の設定情報に基づいて、第2のポートP2がPAUSE状態である場合、退避メモリにデータフレームを書き込み、選択回路部1−16は、第2のポートP2のPAUSE状態が解除されたことを検知したとき、第2のエンドステーション1−22に、優先的に退避メモリに格納されているデータフレームを送出する構成とすることができる。
【0067】
図6は、本発明によるリンク断障害発生時における共通バッファメモリの輻輳防止の第2の実施形態を示す。同図において、第1のエンドステーション1−21、第2のエンドステーション1−22及び第3のエンドステーション1−23が、全二重方式のリンクでマルチポートスイッチ1−10を通して相互に接続されている構成は図1の実施形態と同様である。以下、共通バッファメモリの輻輳防止の動作シーケンスを順に説明する。
【0068】
(1)マルチポートスイッチ1−10は、第2のエンドステーション1−22と第2のポートP2を通してデータ送受を行い、該第2のポートP2の回線にリンク断障害が発生したとする。マルチポートスイッチ1−10の選択回路部1−16は、第2のポートP2の通信異常から第2のポートP2にリンク断障害が発生したことを認識する。
【0069】
(2)第1のエンドステーション1−21からマルチポートスイッチ1−10の第1のポートP1を経由して、第2のエンドステーション1−22宛のデータフレームが入力される。
【0070】
(3)第1のポートP1から入力されたデータフレームがスイッチファブリック1−11に入力され、制御部1−12は宛先MACアドレスを参照しにMACアドレステーブル1−13を読み出す。ここで、入力されたデータフレームの宛先MACアドレスの値がXXXXXXXXXXX2である送信先は、第2のポートP2であることを認識する。
【0071】
(4)第1のポートP1から入力されたデータフレームを共通バッファメモリ1−14に書き込む。
(5)選択回路部1−16は、前述の(1)のシーケンスで認識した情報に基づいて、第2のポートP2がリンク断障害発生状態である場合、第2のポートP2宛のデータフレームを出力することなく破棄する。以上の動作によって、マルチポートスイッチの共通バッファメモリの輻輳を防止する。
【0072】
なお、第1のポートP1から入力されたデータフレームが、リンク断障害発生状態でないポート(例えば、第3のエンドステーション1−23と接続されたポートPn)宛のデータフレームである場合は、そのポートの送信キューへそのままデータフレームを送出する。
【0073】
また、上記の(5)のシーケンスにおいて、第2のポートP2がリンク断障害発生状態である場合、第2のポートP2宛のデータフレームを出力することなく破棄する構成に代えて、選択回路部1−16は、リンク断障害発生状態のポート宛のデータフレームを退避メモリ(PAUSEメモリ)1−15に書き込見、そのポートのリンク断状態が解消されたことを検出したときに、退避メモリ1−15に格納されているデータフレームを優先的に送出する構成とすることができる。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、全二重方式型イーサネット(登録商標)リンク上で動作するマルチポートスイッチにおいて、データリンク層でのPAUSE機能のフロー制御が行われ、又はリンク断障害が発生したため、データフレームの送出不能状態が継続するポートが存在するとき、該ポートを宛先とする入力データフレームを、マルチポートスイッチ内の共通バッファメモリに蓄えることなく、廃棄又は退避メモリに格納することにより、送出不能のポート宛のデータフレームが共通バッファメモリに蓄積されて共通バッファメモリが輻輳状態に陥るのを防ぐことができ、全ポートへのPAUSE機能のフロー制御が伝播するのを防止し、通信サービスの品質劣化が全体に波及するのを防ぐことができる。また、送出不能ポートの送信キューにデータフレームを書き込む手順を省くことができるため、マルチポートスイッチ内の内部バスの効率を向上させることができる。
【0075】
また、送出不能のポート宛のデータフレームを退避メモリに退避格納することにより、該データフレームを破棄することなく、該ポートの送出不能状態の解消後に優先的に送出することができ、上位レイヤによる再送処理手順が減少し、ネットワークの使用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるPAUSE状態における共通バッファメモリの輻輳防止の第1の実施形態を示す図である。
【図2】本発明によるPAUSE状態を格納するテーブルの構成例を示す図である。
【図3】本発明によるリンク断障害発生時における共通バッファメモリの輻輳防止の第1の実施形態を示す図である。
【図4】本発明によるリンク断状態を格納するテーブルの構成例を示す図である。
【図5】本発明によるPAUSE状態における共通バッファメモリの輻輳防止の第2の実施形態を示す図である。
【図6】本発明によるリンク断障害発生時における共通バッファメモリの輻輳防止の第2の実施形態を示す図である。
【図7】スイッチ内における輻輳の発生によりバッファリソースが不足する具体例を示す図である。
【図8】OSI参照モデルのアーキテクチャにおけるMAC制御プロトコルの配置を示す図である。
【図9】MAC制御副層プロトコルの動作の具体例を示す図である。
【図10】MAC制御フレームのフォーマットを示す図である。
【図11】PAUSE機能の動作シーケンスの説明図である。
【符号の説明】
1−10 マルチポートスイッチ
1−11 スイッチファブリック
1−12 制御部
1−13 MACアドレステーブル
1−14 共通バッファメモリ
1−15 退避メモリ(PAUSEメモリ)
1−16 選択回路部
1−21 第1のエンドステーション
1−22 第2のエンドステーション
1−23 第3のエンドステーション
Claims (10)
- 全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションから送出停止要求を受けたとき、該ステーションのポートへのデータフレームの送出を停止するフロー制御機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、
各ポートから入力されたデータフレームに対して、データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、
該データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを破棄する手段と、
を備えたことを特徴とするマルチポートスイッチ。 - 全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションから送出停止要求を受けたとき、該ステーションのポートへのデータフレームの送出を停止するフロー制御機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、
各ポートから入力されたデータフレームに対して、データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、
該データフレーム送出停止中のステーションへのポート宛のデータフレームを、前記共通バッファメモリとは別の待避メモリに格納し、データフレーム送出停止の解除後に、該待避メモリに格納したデータフレームを該ステーションへのポートへ送出する手段と、
を備えたことを特徴とするマルチポートスイッチ。 - 全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションとのリンク断障害の発生を検出する機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、
各ポートから入力されたデータフレームに対して、リンク断障害の発生したステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、
該リンク断障害の発生したステーションへのポート宛のデータフレームを破棄する手段と、
を備えたことを特徴とするマルチポートスイッチ。 - 全二重方式リンクによりに接続される複数のポートを有し、各ポートから入力されるデータフレームを共通バッファメモリに蓄積した後、配送先の対向ステーションへのポートへ送出するマルチポートスイッチであって、対向ステーションとのリンク断障害の発生を検出する機能を備えたマルチポートスイッチにおいて、
各ポートから入力されたデータフレームに対して、リンク断障害の発生したステーションへのポート宛のデータフレームを識別する手段と、
該リンク断障害の発生したステーションのポート宛のデータフレームを、前記共通バッファメモリとは別の待避メモリに格納し、リンク断障害の回復後に、該待避メモリに格納したデータフレームを該ステーションへのポートへ送出する手段と、
を備えたことを特徴とするマルチポートスイッチ。 - 前記各ポートから入力されたデータフレームに対して、データフレーム送出停止中のステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段として、媒体アクセス制御(MAC)アドレスとポート番号との対応を格納した媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブルに、データフレーム送出停止中を示すビットを付加し、該媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブル参照して、データフレーム送出停止中のステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のマルチポートスイッチ。
- 前記各ポートから入力されたデータフレームに対して、リンク断障害の発生したステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段として、媒体アクセス制御(MAC)アドレスとポート番号との対応を格納した媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブルに、リンク断障害発生中を示すビットを付加し、該媒体アクセス制御(MAC)アドレステーブル参照して、リンク断障害発生中のステーションのポート宛のデータフレームを識別する手段を備えたことを特徴とする請求項3又は4記載のマルチポートスイッチ。
- データフレーム送出停止要求信号の受信を契機に、データフレーム送出停止状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はデータフレーム送出停止状態に設定されたポート毎にデータフレームを破棄する構成を有することを特徴とする請求項1記載のマルチポートスイッチ。
- データフレーム送出停止要求信号の受信を契機に、データフレーム送出停止状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はデータフレーム送出停止状態に設定されたポート毎に、データフレームを前記退避メモリに格納する構成を有することを特徴とする請求項2記載のマルチポートスイッチ。
- リンク断障害発生の検出を契機に、リンク断障害状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はリンク断障害状態に設定されたポート毎にデータフレームを破棄する構成を有することを特徴とする請求項3記載のマルチポートスイッチ。
- リンク断障害発生の検出を契機に、リンク断障害状態を各ポート毎に設定する選択回路を備え、選択回路はリンク断障害状態に設定されたポート毎に、データフレームを前記退避メモリに格納する構成を有することを特徴とする請求項4記載のマルチポートスイッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003082216A JP2004289744A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | マルチポートスイッチ |
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JP2003082216A Pending JP2004289744A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | マルチポートスイッチ |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016521501A (ja) * | 2013-04-18 | 2016-07-21 | サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド | ブロードキャスティングシステムにおける動的キュー管理方法及び装置 |
CN110401558A (zh) * | 2019-04-28 | 2019-11-01 | 北京广利核系统工程有限公司 | 安全级多点通信网络设备、系统及安全级网络通信方法 |
US10715445B2 (en) | 2015-09-14 | 2020-07-14 | JVC Kenwood Corporation | Communication device and control method for frame transfer |
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Citations (2)
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-
2003
- 2003-03-25 JP JP2003082216A patent/JP2004289744A/ja active Pending
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