JP2004287285A - 画像表示装置及び画像表示方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外部環境より入力された複数の情報のうち少なくとも1つの情報に基づく画像を中心視野域の表示要素W3に表示すると共に残りの画像情報の一部に基づく1つ以上の画像を周辺視野域の表示要素W1,W2に表示するように制御する。周辺視野域に部分的な画像として表示される情報に基づく画像の全体像をスリット視により認識できるので、特殊な装置を必要とせずかつフォアグラウンドの処理を妨げずに、複数の外部環境の状況と無意識的かつ並列的にインタラクトしたり、複数の他の画像表示装置のユーザと無意識的かつ並列的にコミュニケイトしたりできる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、視聴覚機器及び画像表示機能を備えた情報処理機器並びにこれらの周辺機器等に適用して好適な画像表示装置及び画像表示方法に関する。詳しくは、画像表示手段の表示領域を少なくとも2つ以上の表示要素に分け、入力される複数の情報のうち少なくとも1つの情報に基づく画像を画像表示手段の中心視野域に位置する表示要素に表示すると共に、残りの情報の一部に基づく1つ以上の画像を画像表示手段の周辺視野域に位置する表示要素に表示することによって、画像表示手段の中心視野域に表示される画像の視認を妨げることなく、この周辺視野域に表示された画像の一部から、この画像の全体像を無意識的に認識できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
日常生活の中で何かの作業に意識を集中しているときでも、我々は「外が暗くなった」とか「雨が降り出した」等の外部環境からの様々な情報を無意識的(非自覚的)かつ並列的に処理している。
【0003】
一方、従来のテレビジョン(以下、TVと呼ぶ)及びコンピュータ等における画像表示装置の場合には、意識的な知覚を前提として画像情報を表示している。このため、従来のTV及びコンピュータ等により表示される画像情報の一部を、外部環境から与えられる複数の情報と同じように扱うことができれば、これらの情報を他の画像情報を見ながら無意識的かつ並列的に処理することができることになる。
【0004】
そこで、人間が行なう並列的な情報処理をフォアグラウンド(foreground)の処理とバックグラウンド(background)の処理とに分類し、前者を主感覚による意識的な作業、後者を周辺感覚による無意識的な作業と位置付けたとき、複数の情報をバックグラウンドで無意識的かつ並列的に処理できるように呈示するアンビエント・メディア(ambient media:周縁媒体)が提唱されている。
【0005】
このアンビエント・メディアでは、通常のディスプレイ(表示装置)、キーボード及びマウス等で構成されるGUI(Graphical User Interface)ではなく、ウオーターランプ(Water Lamp)や風車(Pinwheels)のような特殊な装置を、情報呈示のためのメディアとして用いている。
【0006】
ウオーターランプは、水面に雨滴が落ちるときの波紋のような光を模倣する装置であって、擬似的な雨滴の数を、例えば、入力されるデジタル情報の情報量(bits:ビット数)と対応させることによって、このような情報量の増減を波紋のような光の揺れ具合の変化として感得させることができる。同様に、風車装置においても、その回転速度と入力されるデジタル情報の情報量等とを対応させることによって、この情報量の増減を風車の回転速度の変化として感得させることができる。
【0007】
このような装置を利用することによって、何か意識的な作業を行っているときにおいても、その作業を妨げられることなく、入力されるデジタル情報の情報量の変化のような他の複数の情報を、視界に入る光の揺れ具合や風車の回転速度の変化として、無意識的に知覚することができる(例えば、非特許文献1参照)。
【0008】
これに対し、複数の情報の並列的な処理は、フォアグラウンドの処理では困難である。しかし、アンビエント・メディアのように、これらの複数の情報を適切に呈示できるようにバックグラウンドの処理を行うと、これらのバックグラウンドとして呈示された複数の情報を、フォアグラウンドの処理を妨げることなく、無意識的かつ並列的に処理することができるようになる。
【0009】
ところで、心理学の分野では、人間の視覚に関して周辺視とスリット視という機能が知られている。
【0010】
周辺視(peripheral vision)は、中心視(foveal vision)に対して用いられる用語であり、中心視が網膜において空間や色彩の弁別力に優れた中心眼窩を用いた視覚機能であるのに対して、周辺視は、空間や色彩の弁別力は低いが明るさの弁別力には優れた網膜周辺部を用いた視覚機能である。
【0011】
中心視と周辺視は拮抗的関係による相互依存関係にあるものの、視覚情報における二つの別の処理の流れであると考えられている。中心視は、最終的には側頭連合野に至る形態視や色彩視を担う形態認識系であり、周辺視は、最終的には頭頂連合野に至る空間視や運動視を担う空間認識系であると言われている。この中心視においては、網膜で遠中心窩を含む20度径の中心視野は、視野全体の約1.7%を占めるに過ぎないが、大脳皮質では投射領域の約22%を占めている。このことから、中心視が視覚情報の処理の中心ではあるものの、周辺視による視覚情報に対しても無意識的な処理が行なわれていると推測されている(例えば、非特許文献2参照)。
【0012】
このような周辺視による視覚情報の処理を利用した技術として、例えば、運転者が、車両前方の状況を中心視で視認したまま前方への注意力を低下させることなく、周辺視により自車と先行車との位置関係等の情報を認識することができるように、複数の情報を運転者の周辺視野域に表示する車両用表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0013】
一方、人間の視覚に関しては周辺視の他にスリット視という機能があることが知られている(例えば、非特許文献3参照)。このスリット視は、アノーソスコピック知覚(anorthoscopic perception)に基づく一種の錯視現象として知られる視覚機能の別称であって、図18に示すように、「不透明面171に開けられた狭いスリット172を通して、その背後を移動する図形、例えば人物像173等を観察する場合、各瞬間にはその人物像173の一部分(断片)だけしか見ることができないにもかかわらず、最適運動条件ならば人物像173の全体を同時に知覚することができる。」というものである。即ち、たとえスリット172のように細長い小さな表示領域であっても、例えば、スリット172の幅方向が移動方向(矢印で図示)となるように、換言すれば、適切に移動するように情報が表示されていれば、その表示領域の幅よりも大きい部分を知覚させることができることになる。
【0014】
【特許文献1】
特開2002−274216号公報(第3−4頁、第1図)
【非特許文献1】
Andrew Dahley, Craig Wisneski, and Hiroshi Ishii, ”Ambient Fixtures short paper presented at CHI’98”, [online], Water Lamp and Pinwheels: Ambient Projection of Digital Information into Architectural Space, ”Conference Summary of CHI’98, April 18−23”, (1998), 「2002年11月20日検索」、インターネット<URL:http://tangible.media.mit.edu/projects/Ambient_Fixtures/Ambient_Fixtures.htm>
【非特許文献2】
大山正他2名編、「新編 感覚・知覚心理学ハンドブック」、第1版、株式会社誠信書房、1994年1月20日、”18・5・1 周辺視の基本機制”、p.923−925
【非特許文献3】
大山正他2名編、「新編 感覚・知覚心理学ハンドブック」、第1版、株式会社誠信書房、1994年1月20日、”10・8・3 アノーソスコピック知覚”、p.644−646
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、アンビエント・メディア及び従来方式の車両用表示装置によれば、以下のような問題がある。
【0016】
▲1▼ アンビエント・メディアは、気配のような周辺感覚を無意識的に伝える優れたメディアではあるが、人間との親和性を重視するために、ウオーターランプ及び風車のような特殊な装置を必要としていた。また、このような特殊な装置を必要とするために、デジタル情報呈示のためのメディアとしてのみ議論がなされ、コミュニケーションのためのメディアとしての広がりに難点があった。
【0017】
▲2▼ 周辺視による視覚情報の処理を利用した技術は、車両用表示装置のように適用分野が限られており、従来のヒューマン・インタフェースでは、ほとんど利用されてこなかった。
【0018】
▲3▼ アノーソスコピック知覚に基づく錯視現象である上述したスリット視は、人間の視覚機能を解明するための研究手法として注目されてきたが、このスリット視による視覚情報の処理を画像表示系に積極的に利用した技術は未だ開示されていない。
【0019】
そこで、この発明は上述した課題を解決したものであって、周辺視野域で部分的に表示される情報からでもその全体像を認識でき、あるいは外部環境の変化として認識できることを応用することによって、特殊な装置を必要とせず、しかもフォアグラウンドの処理を妨げずに、周辺視野域に表示された複数の情報を無意識的に認識できる、並列的なコミュニケーションを可能とした画像表示装置及び画像表示方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る画像表示装置は、画像表示手段の表示領域を少なくとも2つ以上の表示要素を表示できるように割り当て、この表示要素の夫々に任意の画像を表示する画像表示装置であって、この表示要素の夫々に画像として表示される複数の情報を入力する入力手段と、この入力手段により入力された複数の情報を取得すると共に、これら複数の情報に対応した画像を画像表示手段に表示する画像表示制御手段とを備え、この画像表示制御手段は、これら複数の情報のうち少なくとも1つの情報に基づく画像を画像表示手段の中心視野域に位置する表示要素に表示すると共に、残りの情報の一部を用いた画像を画像表示手段の周辺視野域に位置する表示要素に表示するように制御することを特徴とするものである。
【0021】
本発明に係る画像表示方法は、1つ以上の画像情報又は1つ以上の音声情報のいずれか一方又は双方を入力するステップと、入力された音声情報を画像情報に変換するステップと、入力された画像情報及び音声情報から変換された画像情報のうち少なくとも1つの画像情報に基づく画像を中心視野域に表示すると共に、残りの画像情報の一部に基づく1つ以上の画像を周辺視野域に表示するステップとを含むことを特徴とするものである。
【0022】
本発明に係る画像表示装置及び画像表示方法によれば、複数の情報、例えば、外部環境からの複数の情報が画像情報又は音声情報として入力される。音声情報として入力された情報は画像情報に変換される。これら複数の情報は、通信回線等を介して通信部により受信された画像又は音声情報であっても良い。このような画像情報のうちの少なくとも1つの画像情報に基づく画像が、画像表示手段の中心視野域に位置した表示要素に表示され、残りの画像情報の一部より生成された1つ以上の画像が、この画像より全体画像をアノーソスコピック知覚に基づく錯視現象により視認し得る形状で画像表示手段の周辺視野域に位置した少なくとも1つ以上の表示要素に表示される。
【0023】
こうすることで、外部環境からの複数の情報をアノーソスコピック知覚に基づく錯視現象により無意識的かつ並列的に視認し得るように表示したので、中心視野域に表示される画像の中心視による視認を妨げずに、しかも特殊な装置を必要とせずに、外部環境の変化を認識できる。このことは換言すれば、ユーザと複数の外部環境の状況との無意識的かつ並列的なインタラクションを実現できることになる。
【0024】
また、インターネット等の通信回線を介して通信部により受信した複数の情報を周辺視でのアノーソスコピック知覚に基づく錯視現象により無意識的かつ並列的に視認し得るように表示することもできる。この場合においても、無意識的かつ並列的な外部情報の知覚を中心視野域での処理を妨げることなく実現できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る画像表示装置及び画像表示方法について説明する。
[第1の実施形態]
図1(a)は、本発明の第1の実施形態としての画像表示装置100の一部をなす画像表示例を示す概念図である。
【0026】
この実施形態では、画像表示手段12として、CRT(Cathode−Ray Tube:陰極線管)表示装置又は液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)表示装置、電界放出型表示装置(FED:Field Emission Display)、有機エレクトロルミネッセンス(EL:Electro Luminescence)表示装置あるいは電子ペーパー(Paper)表示装置のような平面表示装置等の単一の画像表示媒体が使用される。
【0027】
この画像表示手段12は、中心視野域に位置する表示要素と周辺視野域に位置する表示要素とから構成される。そのため、便宜的に画像表示手段12の表示領域を、図1に示したように、3つの表示要素W1,W2,W3に分割する。
【0028】
入力手段2(後述する)により入力された複数の情報のうち少なくとも1つの情報に基づく画像(第1の画像)を画像表示手段12の中心視野域に位置する表示要素W3に表示する。そして、残りの情報の一部を用いた画像(第2の画像)を画像表示手段12の周辺視野域のうち左右端領域に位置する表示要素W1,W2に表示するように画像表示制御手段3(後述する)により制御する。これらの表示要素W1,W2は、これらの表示要素W1,W2に部分的に表示される画像の全体像をスリット視により視認できるような形状(表示領域)となされている。
【0029】
このような表示形態とすることによって、上述したように、周辺視野域の表示要素W1,W2に部分的に表示される画像から、その画像の全体像を、中心視野域の表示要素W3に表示される画像に対するフォアグラウンドの処理を妨げずに、アノーソスコピック知覚に基づく錯視現象(スリット視)により視認することができる。これによって、ユーザと複数の情報との無意識的かつ並列的なインタラクションを特殊な装置を必要とせずに実現できる。
【0030】
さて、図1に示す画像表示装置100は、上述したように、画像表示装置の一例を構成するものであって、入力された複数の情報の夫々に対応した複数の画像を表示する機能を備えた装置である。
【0031】
画像表示装置100では、図1に示すように、通常の意識的な作業を行うための情報が、ディスプレイ(画像表示手段)12の中央の表示要素W3に画像(第1の画像)として表示され、残りの情報の一部に基づく画像(第2の画像)が、ディスプレイ12の左右端領域に夫々スリット状に設定された縦長の表示要素W1及び表示要素W2に表示される。
【0032】
画像表示手段12がパーソナルコンピュータ(以下、PCと記載)用のディスプレイである場合には、ディスプレイ12中央の表示要素W3に表示される画像(表示画面)は、文章作成用や表計算用等のアプリケーション・ソフトウエア等により作成されてウインドウ表示された画像(表示画面)である。この表示要素W3に表示される画像が、ユーザにとっては中心視野域に表示された画像(第1の画像)であり、この画像に対する処理が、フォアグラウンドの処理となる。
【0033】
一方、残りの情報としては、フォアグラウンドで処理されている情報以外の情報であって、従って、この残りの情報としては、ユーザの処理環境以外の外部環境等から入手する情報が考えられる。また、このときの情報としては、画像情報が一般的である。例えば、門扉に設置した監視カメラから来訪者等の情報が画像情報として利用される。この来訪者の全体像を、スリット視からの部分画像に基づいて容易に視認し得るように、入力された画像情報の一部が、ユーザの周辺視野域であるディスプレイ12左右端領域に位置する表示要素W1,W2に表示される。これらの表示要素W1,W2に表示される画像(スリット像)の作成例を次に説明する。
【0034】
例えば、監視カメラからの画像情報(例えば、1フレームあるいは1フィールドの画像信号)のうち、左端部近傍であって垂直方向に帯状に伸びる画像情報が表示要素W1に表示される画像として使用され、同様に、同じ画像情報の右端部近傍であって垂直方向に帯状に伸びる画像情報が表示要素W2に表示される画像として使用される。画像信号との対応関係をとるならば、表示要素W1,W2との関係は、図1(b)のようになる。即ち、監視カメラからの画像情報の一部を用いた画像を、周辺視野域に位置する表示要素W1,W2に表示する。
【0035】
このような部分的(断片的)な画像であっても、来訪者が監視カメラの面前で左右に動いたり、監視カメラの方に近寄って来たりすると、その動きの一部が表示要素W1又は表示要素W2に表示される。表示要素W1又は表示要素W2若しくはこの双方に現れる微かな動きの変化がスリット視により視認できるようになる。
【0036】
従って、中央の表示要素W3に表示された画像に意識を集中して文章作成や表計算のような作業を行っているような場合においても、外部環境の変化を無意識的かつ並列的に認識できる。
【0037】
画像表示装置100は、例えば、図2に示すように、画像表示機能を有するディスプレイ12を備えたPC(図2はノート型PC)10の本体に、画像入力装置としてビデオカメラ11aを接続することにより構成される。
【0038】
このような画像表示装置100は、図3に示すように、入力部11、表示部12、スリット変換部13、制御部14及び入力操作部15から構成される。入力部11及び入力操作部15は入力手段2を構成し、スリット変換部13及び制御部14は画像表示制御手段3を構成する。
【0039】
入力部11は、第1及び第2の画像の入力部として機能し、第1の画像はPC本体に内蔵されたアプリケーション・ソフトウエアに基づく画像そのものである。第2の画像は外部環境からの情報に対応した画像である。そのため、外部環境からの情報を画像情報として入力する単数又は複数のビデオカメラ11aのような画像入力装置を備える。ビデオカメラ11aは、入力手段2を構成する入力部11の一例であって、室内カメラや屋外監視カメラ等が使用される。このビデオカメラ11aからは、ユーザが直接観察できない場所の状況を画像情報として取得できる。
【0040】
PC10の本体とビデオカメラ11aとをインターネット等のネットワークを介して接続すると、PC10とビデオカメラ11aとの間に距離的制限がなくなるので、海外のような遠隔地の状況を画像情報として入力することも可能になる。なお、ビデオカメラ11aはPC10に組み込まれた広角カメラであっても良い。このような広角カメラをユーザの視界に入らない領域に向けることによって、このユーザが直接観察できない領域の状況を画像情報として入力できる。
【0041】
表示部12は、図1に示したディスプレイ12のように、第1の画像を中心視野域の表示要素W3に表示すると共に、第2の画像を周辺視野域の表示要素W1,W2に表示する機能を備えた画像表示手段である。表示部12は、上述したように、CRT表示装置、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)表示装置、電界放出型表示装置(FED)、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、あるいは電子ペーパー表示装置のような平面表示装置を単一の画像表示媒体として使用することができる。
【0042】
スリット変換部13は、ビデオカメラ11aのような画像入力装置から入力された画像を制御部14を介して取得し、この取得した画像を周辺視野域の表示要素W1,W2の位置及び形状に対応させて切り取り(図1(b)参照)、この切り取られた画像を第2の画像として制御部14を介して出力する機能を有する。これによって、画像入力装置から入力された画像の一部を用いた画像を、第2の画像として表示要素W1,W2に表示できる。
【0043】
スリット変換部13によって変換される第2の画像の画像切取位置や切取数の関係を図4に示す。図4(a)は、1台のビデオカメラ11aから入力された画像情報に基づく1つの入力画像5Aの左端部5A1及び右端部5A2を、夫々表示要素W1及び表示要素W2の位置及び形状に合致させて切り取り(抽出し)、これらの切り取られた画像5A1,5A2を表示要素W1,W2の表示画像として出力する場合である。これによって、ビデオカメラ11aの前で左右方向に移動する(横切る)物体があったときには、この動きを、スリット視として、あたかも中心視野域の表示要素W3の向こう側を移動するものを覗いているように視認することができる。
【0044】
図4(b)は、1つの入力画像5Bの中央部5B1を、表示要素W1(又は表示要素W2)の形状に合致させて切り取り、この切り取られた画像5B1を表示要素W1あるいは表示要素W2だけに割り当てるか又は双方に割り当てるように出力しても良い。これによって、入力画像5Bの中央部でのみ動くものであっても、この動きを捉えて表示要素W1及び/又は表示要素W2に表示するように出力できる。
【0045】
図4(c)は、例えば、2台のビデオカメラ11aから入力された2つの入力画像5C1,5C2を夫々の表示要素W1,W2に割り当てるように出力させた場合である。これらの入力画像5C1,5C2の夫々の中央部5C11,5C21を表示要素W1及び表示要素W2の形状に合致させて切り取る。この切り取った表示画像5C11を表示要素W1に対応させて表示できるように出力し、また、表示画像5C21を表示要素W2に対応させて表示できるように出力する。このような変換処理を行うことによって、外部環境の異なる2個所の状況を同時に視認することが可能になる。
【0046】
制御部14は、ビデオカメラ11aのような画像入力装置から画像情報として入力される外部環境からの情報をスリット変換部13に与え、この画像情報から上述したように切り取られた表示画像をスリット変換部13から取得し、この取得した表示画像を表示部12に出力して周辺視野域の表示要素W1,W2に表示するように制御する。そのため、この制御部14は、入力処理、画像変換処理、制御処理等を行う各種処理プログラムを制御するCPUよりなる処理手段を有する。
【0047】
入力操作部15は、図2に示したPC10のキーボード15のようなユーザと画像表示装置100とのインタフェースであって、この入力操作部15を介して、表示要素W1,W2の位置及び大きさや、表示要素W3に表示される画像の選択等、各種の設定処理のための設定情報が入力される。この設定情報は、制御部14に与えられて各種の処理が実行される。
【0048】
画像表示装置100の制御系をブロック化すると図5のようになる。即ち、この制御系は、図5に示すように、入力部11、表示部12、入力操作部15、CPU31、RAM32及びROM33がバス34により接続されることにより構成される。なお、この画像表示装置100の制御系は、更に通信部25を備えた構成とすることによって、この通信部25経由で外部情報を取得できる。
【0049】
CPU31、RAM32及びROM33は画像表示制御手段3を構成し、CPU31がRAM32をワークエリアとして使用しながらROM33に格納された所定のプログラムに従い必要な演算をすることによって、スリット変換部13及び制御部14としての処理を行う。
【0050】
また、文章作成や表計算等の作業用の画像を表示要素W3にウインドウ表示する場合においても、ユーザにより入力操作部15を介して入力される指示に基づいてCPU31は、ROM33又はハードディスクのようなメモリ手段(図示せず)に格納された所定のプログラムを実行する。その結果として、ユーザが指定したアプリケーション・ソフトウエアによる画像が、第1の画像として表示要素W3にウインドウ表示される。第1の画像は、このようにアプリケーション・ソフトウエアによる画像のみならず、テレビ放送による画像などであっても良い。
【0051】
次に、本発明に係る画像表示方法として、本実施形態としての画像表示装置100の動作について詳しく説明する。
図6は、画像表示装置100のスリット変換部13での処理例を示すフローチャートであり、図7は、画像表示装置100の画像表示手段12の周辺視野域の表示要素W1,W2に出力する表示画像の計算例を示すフローチャートである。
【0052】
この実施形態では、図2に示したPC10の本体が、画像表示装置100の表示部12、スリット変換部13、制御部14及び入力操作部15の機能を備える。更に、この実施形態では、1台のビデオカメラ11aが外部環境の状況を画像情報として入力するように接続され、このビデオカメラ11aから入力される画像情報に基づく画像を周辺視野域に設けられたスリット視によって視認し得るように、2つのスリット状の表示要素W1,W2が、図1に示したように、ディスプレイ12の左右端領域に設定されていることを前提条件とする。
【0053】
PC10に接続されたビデオカメラ11aは1台なので、周辺視野域の表示要素W1,W2に出力する表示画像としては、図4(a)に示した1つの入力画像5Aの左右端部から切り取られた異なる画像5A1,5A2を利用するものとする。また、表示要素W1,W2の位置及び形状は、制御部14において、予め設定されているものとする。
【0054】
この前提条件の下において、スリット変換部13では、ビデオカメラ11aから入力された画像情報と表示要素W1,W2の位置及び形状とを、入力部11及び入力操作部15から制御部14を介して取得する。ここで、ディスプレイ12の横方向(水平走査方向)にxy直交座標系のx軸を取り、縦方向(垂直走査方向)にy軸を取ると、入力画像情報(入力要素)と表示要素W1,W2の位置及び形状との対応関係は、下記表1のように表すことができる。
【0055】
【表1】
【0056】
入力画像情報は、表1において、ビデオカメラ11aから入力された入力画像In1のみである。ここで、表示要素W1の左上の座標を(x1,y1)、表示要素W1の大きさを(w1,h1)とすると、図8に示すように、表示要素W1の右上、右下及び左下の座標は夫々(x1+w1,y1),(x1+w1,y1+h1),(x1,y1+h1)と表されるので、これらの座標を頂点とする矩形状の表示要素W1に、ビデオカメラ11aから入力された入力画像In1の対応する部分の画像を表示する。
【0057】
同様に、図示はしないが、表示要素W2の左上の座標を(x2,y2)、表示要素W2の大きさを(w2,h2)とすると、表示要素W2の右上、右下及び左下の座標は夫々(x2+w2,y2),(x2+w2,y2+h2),(x2,y2+h2)と表されるので、これらの座標を頂点とする矩形状の表示要素W2に、ビデオカメラ11aから入力された入力画像In1の対応する部分の画像を表示する。
【0058】
このときのスリット変換部13における処理を、図6に示すフローチャートを用いて説明する。先ず、全ての入力要素に対して処理を行なうために、ステップS01で、入力要素があるか否かの判断を行う。ここでは、入力要素は1台のビデオカメラ11aからの入力画像In1のみであるから、このビデオカメラ11aからの入力画像In1に対して処理を行う(Yes)。
【0059】
次に、周辺視野域の全ての表示要素に対して処理を行なうために、ステップS02で、表示要素が周辺視野域に位置しているか否かの判断を行なう。ここでは、2つの表示要素W1,W2が周辺視野域に設定されているため(Yes)、ステップS03に進み、最初に表示要素W1についての処理を行なう。
【0060】
ステップS03では、現在の入力要素として入力される画像情報が、表示要素W1に表示するための画像情報か否かの判断を行う。表示要素W1に表示される画像は、入力画像In1で表示要素W1の位置及び形状に合致する部分であり、現在の入力要素として入力される画像情報であるので(Yes)、ステップS04に進み、表示要素W1に出力する表示画像の計算を行なう。
【0061】
表示要素W1に出力する表示画像の計算が終了すると、ステップS02に戻り、表示要素W2に対する処理を同様にして行なう。再びステップS04まで進み、表示要素W2に対する処理が終了すると、ステップS02に戻り、表示要素が周辺視野域に残っていないので(No)、ステップS01に戻り、他の入力要素もないので(No)、全ての処理を完了して終了する。
【0062】
ここで、ステップS04で行う表示要素に出力する表示画像の計算の具体的な処理を、図7に示すフローチャートを用いて説明する。先ず、ステップS11で、スリット変換部13は、周辺視野域の表示要素Wiの位置(xi,yi)及び大きさ(wi,hi)を制御部14を介して取得する。なお、添字iは正の整数であって、本実施形態では1又は2である。
【0063】
次に、取得した表示要素Wiの位置及び大きさの値を用いて、ステップS12で、表示要素Wiに出力する表示画像を計算する。この表示画像の計算は、例えば、下記の式(1)及び(2)を用いて行なう。
x = int(W × xi / WIDTH) ・・・(1)
y = int(H × yi / HEIGHT) ・・・(2)
【0064】
ここで、WとHは、夫々入力画像In1の幅と高さであり、WIDTHとHEIGHTは、夫々ディスプレイ12の表示領域の幅と高さである。なお、式(1)及び(2)において、「int()」は、カッコ()内の数値を整数に変換する関数である。これによって、表示要素Wiに出力する表示画像として、左上の座標が(x,y)であり、大きさが(wi,hi)の領域である画像のデータを入力画像In1の画像情報から計算し、処理を終了する。
【0065】
このように本実施形態では、ビデオカメラ11aで撮影された入力画像In1から切り取られた表示画像が、ディスプレイ12の左右端領域に位置する表示要素W1,W2の部分に、あたかも矩形状のスリットが開いている壁や板の向こう側に入力画像In1の全体像が存在するかのように表示される。
【0066】
従って、図1に示したように、表示要素W3に表示されている画像に対して、ユーザがフォアグラウンドの処理として何か意識的な作業を行なっているときであっても、ビデオカメラ11aで撮影された場所の状況を周辺視野域でのスリット視により視認できるので、例えば、ビデオカメラ11aの前を人が通り過ぎたときには、実行中の作業を妨げられることなく人が通ったような気配を感じ取ることができる。
【0067】
なお、本実施形態で表示要素W1,W2に表示する画像は、表示要素W3として第1の画像に重ねて表示しても良ければ、表示要素W1,W2の部分の第1の画像を取り除き、ここに第2の画像を嵌め込んで表示しても良い。また、第2の画像と重複しないように、第1の画像の大きさを制限することもできる。
【0068】
本実施形態での表示要素W1,W2は、横方向に主に移動する画像の全体像をスリット視により容易に視認し得るように、ディスプレイ12の左右端領域に縦方向に長いスリット状に設定されたが、表示要素W1,W2は、ディスプレイ12の上下端部であって、横方向に長いスリット状に設定することもできる。このような表示要素W1,W2では、主として上下方向に主に移動する画像から切り取られた表示画像を、この表示要素W1,W2に表示することで、この上下方向に移動する画像の全体像をスリット視により容易に視認し得るようになる。
【0069】
本実施形態での表示要素W1,W2の位置及び形状は、ユーザにより予め設定されることを前提としたが、周辺視野域に位置する表示要素W1,W2の位置及び形状は、ビデオカメラ11aから入力される画像情報に含まれる移動物体の移動方向及び速度により自動的に設定されるように、予めプログラムしてROM33に格納しておくことも可能である。
【0070】
[第2の実施形態]
次に本発明に係る第2の実施形態として、上述した画像表示装置100での他の表示例について説明する。この実施形態では、図9に示すように、図1に示したディスプレイ12の左右端領域に位置する2つのスリット状の表示要素W1,W2の代わりに、6つの矩形状の表示要素W61,W62,W63,W64,W65,W66がディスプレイ12の周縁部に位置するように設定する。
【0071】
これによって、ディスプレイ12の周辺視野域のより狭い領域により多くの表示画像を表示できるので、より多くの外部環境の状況と並列的にインターラクトできるようにしたものである。
【0072】
3つの表示要素W61,W62,W63を利用することで、ディスプレイ12上端部で横方向に長い1つのスリット状として認識することができる。同様に、3つの表示要素W64,W65,W66は、ディスプレイ12下端部で横方向に長い1つのスリット状として認識することができる。このため、これらの表示要素W61,W62,W63と表示要素W64,W65,W66とは、夫々ディスプレイ12の上端部及び下端部において、上下方向に主として移動する画像の全体像をスリット視により視認し易い形状となっている。
【0073】
なお、ディスプレイ12中央の2つの大きな面積の表示要素W67,W68は、フォアグラウンドで通常の処理を行う画像を中心視野域に表示するための表示要素である。このようにフォアグラウンドの処理のための画像は、図1に示した表示要素W3のような単数の表示要素に表示することもできるが、表示要素W67,W68のように、中心視野域に位置する複数の表示要素に複数の画像をマルチウインドウ表示することもできる。
【0074】
ディスプレイ12の周縁部に複数の方形状の表示要素W61,W62,W63,W64,W65,W66を設定する場合、これらの表示要素W61,W62,W63,W64,W65,W66に表示する画像とビデオカメラ11aから入力される画像との間には、図10(a)乃至(c)に示すような対応関係が考えられる。
【0075】
図9に示した全ての表示要素W61,W62,W63,W64,W65,W66に表示する画像として、図10(a)に示すように、1台のビデオカメラ11aから入力される1つの入力画像7Aの周縁部の画像を利用する。そのため、表示要素W61,W62,W63,W64,W65,W66の位置及び形状に合致する部分7A1,7A2,7A3,7A4,7A5,7A6を表示画像として切り取って使用することになる。こうすることによって、周辺視野域のより小さな面積の表示要素を用いても、入力画像7Aの全体像をスリット視により視認できるようになる。
【0076】
図10(b)は、3台のビデオカメラ11aから入力される3つの入力画像7B,7C,7Dを用いた場合である。この例では、入力画像7Bの上下中央端部の画像7B1,7B4を図9に示した表示要素W61,W64に対応させ、入力画像7Cの上下中央端部の画像7C2,7C5を表示要素W62,W65に対応させ、入力画像7Dの上下中央端部の画像7D3,7D6を表示要素W63,W66に対応させている。そのため、これらの入力画像7B,7C,7Dのうち、上下中央端部7B1,7B4,7C2,7C5,7D3,7D6を切り取った画像が、表示画像として利用される。
【0077】
図9に示すように、表示要素W61と表示要素W64、表示要素W62と表示要素W65及び表示要素W63と表示要素W66は、夫々が対となった表示要素として見た場合、これらは縦方向に長い3本のスリット状をなした表示領域とみなすことができる。そのため、入力画像7B,7C,7Dが左右方向に移動する画像であるとき、この左右方向に移動する画像をスリット視により容易に視認できる。従って、この場合においても、より小さな面積の表示要素によって、より多くの外部環境の状況と並列的にインターラクトできるようになる。
【0078】
図10(c)は、2台のビデオカメラ11aからの2つの入力画像7E,7Fを用いた場合である。この例では、入力画像7Eの上端部の画像7E1,7E2,7E3を表示要素W61,W62,W63に対応させ、入力画像7Fの下端部の画像7F4,7F5,7F6を表示要素W64,W65,W66に対応させている。そして、これらの入力画像の対応する周縁部分7E1,7E2,7E3,7F4,7F5,7F6の画像を切り取って各表示要素W61,W62,W63,W64,W65,W66に表示するようにした場合である。入力画像7E,7Fから切り取る部分は、これらの入力画像7E,7Fの周縁部ではなく中央部であっても良い。この場合も、第1の実施形態及び図10(a)に示した例と比較して、周辺視野域のより小さな面積の表示要素によって、より多くの外部環境の状況と並列的にインターラクトできるようになる。
【0079】
[第3実施形態]
次に本発明に係る第3の実施形態として、上述した画像表示装置100での他の表示例について説明する。この実施形態では、図11及び図12に示すように、画像表示手段12として複数の画像表示媒体を使用する。これによって、ディスプレイ12のような単一の画像表示媒体における表示領域の制限に捉われずに、複数の外部環境の状況との並列的なインターラクションを可能としたものである。
【0080】
図11(a)及び(b)に示す実施形態では、液晶プロジェクタのような投射型表示装置12b等を用いることによって、TV30の画面が壁面12aの中心視野域に位置するように配置される。そして、TV30の後方の壁面12aであって、その周辺視野域に表示要素W1,W2に表示する画像を投射する。これによって、外部環境から入力される画像をTV30を観賞しながら周辺視野域のスリット視により視認することが可能となる。
【0081】
もちろん、壁面12a全体を画像表示手段12として利用できるように、TV30を設置せずに、図1に示したような表示要素W1,W2,W3に表示される全ての画像を投射型表示装置12bにより壁面12aに投射しても良い。
【0082】
複数の画像表示媒体による周辺視野域の表示要素として、図12に示すように、有機EL表示装置又は電子ペーパーのような薄小型表示装置W5L,W5Rを、壁面12aに貼着して用いることもできる。この場合においても、TV30の画面は、中心視野域に配置されるように設置する。有機EL表示装置又は電子ペーパーのような薄小型表示装置は消費電力が少ないので、環境負荷が少ない構成といえる。小型ディスプレイによる表示要素W5Lと表示要素W5Rとは、夫々縦方向に長いスリット状をなす表示領域とみなすことができるので、左右方向に移動する外部画像を、TV30を観賞しながら周辺視野域のスリット視により視認できる。
【0083】
[第4の実施形態]
次に、本発明に係る第4の実施形態としての画像表示装置200について説明する。図13は、本実施形態の一例としての画像表示装置200を示す模式的外観図である。
【0084】
この実施形態では、外部環境からの情報を音声情報として入力するマイク11bのような音声入力装置を入力部11に備える。この音声入力装置により入力された音声情報が特定の画像情報に変換される。この変換された画像情報の一部を用いた画像を、図1に示したように、ディスプレイ12の周辺視野域に位置する表示要素W1,W2に表示するように制御する。
【0085】
これによって、ディスプレイ12の中心視野域に位置する表示要素W3に表示される画像に対するフォアグラウンドの処理を妨げずに、周辺視野域でのスリット視により外部環境の状況を視認し得るように表示できるので、ユーザと複数の外部環境の音声状況との無意識的かつ並列的なインタラクションを、特殊な装置を必要とせずに実現できる。
【0086】
画像表示装置200は、例えば、図13に示すように、画像表示機能を有するディスプレイ12を備えたPC10の本体に、音声入力装置としてマイク11bを接続することにより構成される。
【0087】
PC10を使用しているユーザが音声情報を直接取得することができない場所に、マイク11bが設置される。これによって、人間の聴覚機能が直接及ばない遠隔地の状況を音声情報として入力できる。マイク11bからの音声情報をインターネット等のネットワークを介して入力できれば、PC10とマイク11bとの間に距離的制限がなくなるので、海外のような遠隔地の状況を音声情報として入力できるようになる。
【0088】
画像表示装置200の構成も第1の実施形態の画像表示装置100と同様であって、図3に示したように、入力部11、表示部12、スリット変換部13、制御部14及び入力操作部15から構成される。
【0089】
画像表示装置200の制御系も第1の実施形態と同様であって、図5に示したように、入力部11、表示部12、入力操作部15、CPU31、RAM32及びROM33がバス34により接続された構成となっている。
【0090】
画像表示装置200と画像表示装置100との相違点は、外部環境からの情報を音声情報として入力したとき、この音声情報が、この音声情報に含まれる特性、例えば周波数特性等に応じて予め設定されてROM33に格納された画像情報に変換される。この画像情報は、周辺視野域の表示要素W1,W2の位置及び形状に基づいて表示画像に変換して出力される。
【0091】
図14(a)は、マイク11bから入力された音声情報に含まれる周波数特性に応じて、スリット変換部13により画像情報として選択される表示画像の一例を示す模式図である。この例では、マイク11bから入力可能な全周波数域を、例えば、4つの周波数帯域「f0〜f1」、「f1〜f2」、「f2〜f3」及び「f3〜f4」(ここに、f0<f1<f2<f3<f4である)に分割する。そして、夫々の周波数帯域に対応する画像を、図14(a)に示すように割り当てる。例えば、最低の周波数帯域「f0〜f1」には円形状の画像131を、最高の周波数帯域「f3〜f4」には十字状の画像134を、中間の2つの周波数帯域「f1〜f2」、「f2〜f3」には円形状から十字状への変形過程にある星形状の画像132,133を割り当てる。そして、これらの画像情報がROM33に格納される。
【0092】
ここで、マイク11bから入力された音声情報に対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)を用いて周波数解析を行うことによって、入力された音声情報において最大の値を持つ周波数帯域を求める。
【0093】
入力された音声情報における最大値が、例えば、2番目に低い周波数帯域「f1〜f2」に含まれる場合、図14(b)に示すように、この周波数帯域に対応する星形状の画像が描かれた幅Wの表示画像132が選択される。選択されたこの表示画像132から、周辺視野域の表示要素W1,W2の大きさに応じた部分が部分画像132hとしてスリット変換部13により切り取られる。部分画像132hとして切り取られる画像領域は、画像132の左端から右端へ、移動速度vで移動する。
【0094】
このような部分画像132hが、表示時間の経過と共に表示要素W1,W2に制御部14を介して随時出力される。これによって、入力された音声情報の周波数特性に対応する画像132が、表示要素W1,W2の向こう側で移動速度vで移動しているように、スリット視により視認することができる。これによって、音声情報として入力された外部環境の状況を、ユーザの周辺視野域でのスリット視により視認し得るように表示できるようになる。
【0095】
次に、本実施形態としての画像表示装置200の動作について詳しく説明する。但し、画像表示装置200のスリット変換部13での処理は、図6に示した第1の実施形態としての画像表示装置100のスリット変換部13での処理と同様であるため、図6のフローチャートを再び参照する。図15は、画像表示装置200の表示要素W1,W2へ出力する部分画像の計算例を示すフローチャートである。
【0096】
この実施形態では、マイク11bから入力される音声情報の周波数特性に応じて予め設定された複数の画像(図14(a)参照)が、画像情報としてROM33に格納されている。スリット変換部13では、マイク11bから入力される音声情報と表示要素W1,W2の位置及び形状とを制御部14を介して取得する。ここで、入力部11から入力要素として与えられる音声情報と入力操作部15から入力される表示要素W1,W2の位置及び形状との対応関係は、表2のように表すことができる。
【0097】
【表2】
【0098】
入力部11から入力要素として与えられる音声情報は、表2において、マイク11bから入力される入力音声In2のみである。ここで、表示要素W1の左上の座標を(x1,y1)、表示要素W1の大きさを(w1,h1)とすると、表示要素W1の右上、右下及び左下の座標は夫々(x1+w1,y1),(x1+w1,y1+h1),(x1,y1+h1)と表されるので、これらの座標を頂点とする矩形状の表示要素W1に、マイク11bからの入力音声In2が有する特性に対応する部分画像132hを表示する。同様に、表示要素W2の左上の座標を(x2,y2)、表示要素W2の大きさを(w2,h2)とすると、表示要素W2の右上、右下及び左下の座標は夫々(x2+w2,y2),(x2+w2,y2+h2),(x2,y2+h2)と表されるので、これらの座標を頂点とする矩形状の表示要素W2に、マイク11bからの入力音声In2が有する特性に対応する部分画像132hを表示する。
【0099】
このときのスリット変換部13における処理を、図6に示すフローチャートを用いて説明する。先ず、全ての入力要素に対して処理を行なうために、ステップS01で、入力要素があるか否かの判断を行う。ここでは、入力要素は1つのマイク11bからの入力音声In2のみであるから、このマイク11bからの入力音声In2に対して処理を行う(Yes)。
【0100】
次に、全ての周辺視野域の表示要素に対して処理を行なうために、ステップS02で、周辺視野域に表示要素があるか否かの判断を行なう。ここでは、周辺視野域に2つの表示要素W1,W2があるので(Yes)、次のステップS03で、表示要素W1についての処理を最初に行なう。
【0101】
ステップS03では、現在の入力要素として入力される音声情報が、表示要素W1に表示するための音声情報か否かの判断を行う。表示要素W1に表示される画像は、入力音声In2に対応する部分画像132hであり、現在の入力要素としてマイク11bから入力される音声情報であるので(Yes)、ステップS04に進み、表示要素W1に出力する部分画像132hの計算を行なう。
【0102】
表示要素W1に出力する部分画像132hの計算が終了すると、ステップS02に戻り、表示要素W2に対する処理を同様にして行なう。再びステップS04まで進み、表示要素W2に対する処理が終了すると、ステップS02に戻り、周辺視野域には表示要素が残っていないので(No)、ステップS01に戻り、他の入力要素もないので(No)、全ての処理を完了して終了する。
【0103】
次に、ステップS04で行う周辺視野域の表示要素Wiに出力する部分画像132hの計算の具体的な処理を、図15に示すフローチャートを用いて説明する。
【0104】
先ず、ステップS21で、表示要素Wiが未表示か表示中かを、表示時間TIMEが0か否かで判断する。表示時間TIME=0で未表示の場合(YES)、ステップS22に進み、マイク11bから入力要素として入力された入力音声In2に対して、FFTにより周波数解析を行なう。
【0105】
次に、ステップS23で、入力音声In2において最大の値を持つ周波数帯域を求め、そのときに表示する画像を、図14(a)に示したように、予め周波数帯域に応じて設定された画像から選択する。
【0106】
次に、ステップS24で、表示要素Wiの大きさ(wi,hi)を、制御部14を介して入力操作部15から取得する。これらの表示要素Wiの大きさの値を用いて、ステップS25で、これらの表示要素Wiに出力する部分画像、例えば、132hを計算する。
この部分画像132hの計算は、例えば、式(3)及び(4)を用いて行なう。
x = TIME × v ・・・(3)
y = 0 ・・・(4)
【0107】
ここで、vは、図14(b)に示したように、周辺視野域の表示要素Wiの大きさに応じて部分画像132hとして切り取られる部分が移動する速度であって、この表示要素Wiに表示する画像の移動速度vである。これによって、左上の座標が(x,y)であり、大きさ(wi,hi)の領域の画像のデータが、入力音声In2の音声情報から部分画像132hとして求められる。最後に、ステップS26で、表示時間TIMEを1増やして処理を終了する。
【0108】
ステップS21で、表示時間TIME10で表示中の場合(No)、ステップS27に進み、表示が終了したか否かを、式(5)により判断する。
TIME × v + wi > W ・・・(5)
【0109】
ここで、Wは、図14(b)に示すように、各周波数帯域で表示する画像の幅である。式(5)が成立している場合、表示が終了しているので(Yes)、ステップS28に進み、表示時間TIMEを0にして終了する。
【0110】
式(5)が成立しない場合、表示が終了していないので(ステップS27でNo)、ステップS25に進み、上記の表示要素Wiに出力する部分画像132hの計算を行ない、次のステップS26で、表示時間TIMEを1増やして処理を終了する。
【0111】
このように第4の実施形態としての画像表示装置200では、マイク11bで録られた音の高さに応じて、形状が異なる図形が周辺視野域に位置する表示要素W1,W2の向こう側を右から左に通り過ぎるように感得される。
【0112】
これによって、表示要素W3で意識的な作業を行なっているときにおいても、音声が収音された場所の状況を周辺視野域でのスリット視により感得し得るので、例えば、電話の呼び出し音等の物音がしたときに、作業を妨げられることなくその気配を感じることができる。
【0113】
なお、本実施形態の画像表示装置200は、画像表示装置100のように、ビデオカメラ11aのような画像入力装置を入力部11に合わせて備えることもできる。この場合、外部環境からの画像情報及び音声情報の両方を合わせて感得できるようになる。
【0114】
また、本実施形態の画像表示装置200は、マイク11bから音声情報が入力されたときに、表示画像の全体像を周辺視野域の表示要素W1,W2に表示するように制御されても良い。これによっても、外部環境で何か物音がしたときに、同様に、その気配を感じ取ることができる。
【0115】
[第5の実施形態]
次に、本発明に係る第5の実施形態としての画像表示装置300について説明する。図16は、本実施形態の一例としての画像表示装置300の構成例を示す概念図である。
【0116】
この実施形態では、外部環境から入力された情報を他の画像表示装置300に送信したり、他の画像表示装置から送信された情報を受信する通信部25を備える。この通信部25を介して受信した情報(画像又は音声)に対応する画像を周辺視野域に位置する表示要素W1,W2に表示する。この表示制御は、画像表示制御手段3によって行われる。
【0117】
これによって、他の画像表示装置300が設置された場所の状況を、ユーザのフォアグラウンドの処理を妨げない周辺視野域でのスリット視により視認し得るように表示できるので、ユーザと他の複数の画像表示装置300のユーザとの無意識的かつ並列的なコミュニケーションを、特殊な装置を必要とせずに実現できるようにしたものである。
【0118】
画像表示装置300は、図16に示すように、入力部11、表示部12、スリット変換部13、制御部14、入力操作部15及び通信部25により構成される。この画像表示装置300と第1の実施形態に係る画像表示装置100との相違点は、画像表示装置300が通信部25を備える点である。この通信部25は、入力部11から入力された音声又は画像情報を他の単数又は複数の画像表示装置300に送信すると共に、他の単数又は複数の画像表示装置300から送信された音声又は画像情報を受信する。
【0119】
スリット変換部13は、通信部25により受信された音声又は画像情報を、周辺視野域の表示要素W1,W2の位置及び形状に基づき表示画像に変換して出力する。
【0120】
制御部14は、入力部11から入力された音声又は画像情報を、必要に応じて通信部25に送ると共に、他の画像表示装置300から送信され通信部25により受信された音声又は画像情報をスリット変換部13に与える。そして、第1及び第2の実施形態と同様の処理によって、スリット変換部13により音声又は画像情報から変換された表示画像を、表示部12の周辺視野域に位置する表示要素W1,W2に表示するように制御する。これによって、他の画像表示装置300のユーザが居る場所の状況を、周辺視野域でのスリット視により視認し得るように表示できる。
【0121】
図17(a)乃至(c)は、本実施形態としての画像表示装置300の一例を示す模式的外観図である。図17(a)はカメラ付きPC10であり、図17(b)はカメラ付きTV300aであり、図17(c)はカメラ付き携帯電話300bである。これらのカメラ付きPC10、カメラ付きTV300a及びカメラ付き携帯電話300bには、外部環境の状況を画像情報として入力するビデオカメラ11aが備えられている。
【0122】
このようなカメラ付きPC10、カメラ付きTV300a及びカメラ付き携帯電話300bは、通信部25による通信機能を介して夫々インターネット、TV放送通信網又は一般電話回線網等のネットワークに接続されることによって、画像表示装置300の機能を有する他の同様な装置、即ち、カメラ付きPC10、カメラ付きTV300a又はカメラ付き携帯電話300b等と相互に接続される。
【0123】
これによって、画像表示装置300のユーザが、カメラ付きPC10のディスプレイ12中央の表示要素W3で何か意識的な作業を行なっていたり、カメラ付きTV300aを観賞していたり、カメラ付き携帯電話300bで誰かと通話していたりするときにおいても、ビデオカメラ11aで撮られた自分の状況を相手に伝えると共に、相手の状況を周辺視野域でのスリット視により視認し得るので、例えば相手が動いたときに、作業を妨げられることなく相手が動いたような気配を感じることができる。
【0124】
このような画像表示装置300において、第2の実施形態と同様にマイク11bが音声入力装置として合わせて備えられている場合、他の画像表示装置300のユーザが居る場所の状況が音声情報として通信部25を介して入力されるので、自分の周辺状況を音声情報として相手に伝えると共に、相手の周辺の音声状況を周辺視野域でのスリット視により感得し得る。従って、例えば、相手が何か物音をたてたときに、作業を妨げられることなく相手が物音をたてたような気配を感じることができる。
【0125】
これらは親しい人同士の非言語的コミュニケーションに応用することができ、親しい人同士が相手の気配を感じることにより無意識のうちに繋がり感を高めることができる。
【0126】
本発明に係る実施形態としての画像表示装置100,200,300において、周辺視野域の表示要素に表示される情報は、従来のアンビエント・メディアにおけるようなデジタル情報であっても良い。このような場合、例えば、ネットワーク経由で通信部25を介して送受信中の情報量等を、この情報量の増減に応じて予め設定された図形等を、第4の実施形態における音声情報と同様に処理して周辺視野域におけるスリット視により視認し得るように表示することによって、情報量の増減のような様々な情報をユーザのフォアグラウンドの処理を妨げることなく知覚させることができる。
【0127】
このように、本発明に係る実施形態としての画像表示装置及び画像表示方法によれば、周辺視による視覚情報の処理とスリット視による視覚情報の処理とを融合応用することによって、周辺視野域に位置する狭領域の表示要素に表示される部分的な画像から、中心視野域に表示される画像に対するフォアグラウンドの処理を妨げずに、様々な情報の全体を認識させることができる。
【0128】
従って、アンビエント・メディアでのウオーターランプ又は風車のような特殊な装置を必要としないため、デジタル情報表示のためのメディアとしてのみならず、コミュニケーションのためのメディアとして広く普及させることができる。
【0129】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る画像表示装置及び画像表示方法によれば、入力された複数の情報のうち少なくとも1つの情報に基づく画像を画像表示手段の中心視野域に位置する表示要素に表示すると共に、残りの情報の一部を用いた画像を画像表示手段の周辺視野域に位置する表示要素に表示するように制御するものである。
【0130】
この構成によって、周辺視野域で部分的に表示される画像の全体を周辺視でのアノーソスコピック知覚に基づく錯視現象により無意識的かつ並列的に視認し得るように表示できるので、中心視野域に表示される画像の中心視による視認を妨げずかつ特殊な装置も必要とせずに、ユーザと複数の外部環境の状況との無意識的かつ並列的なインタラクションを実現できる。
【0131】
この発明は、視聴覚機器及び画像表示機能を備えた情報処理機器並びにこれらの周辺機器等に適用して極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施形態としての画像表示装置100の表示例を示す模式図である。
【図2】画像表示装置100の構成例を示す模式的外観図である。
【図3】画像表示装置100の構成例を示す概念図である。
【図4】画像表示装置100における入力画像と表示画像との対応例を示す模式図である。
【図5】画像表示装置100の制御系の構成例を示すブロック図である。
【図6】画像表示装置100におけるスリット変換部13での処理例を示すフローチャートである。
【図7】画像表示装置100の表示要素に出力する表示画像の計算例を示すフローチャートである。
【図8】画像表示装置100の表示要素W1の座標表示例を示す概念図である。
【図9】本発明に係る第2の実施形態としての画像表示装置100での他の表示例を示す模式図である。
【図10】画像表示装置100における入力画像と表示画像との他の対応例を示す模式図である。
【図11】図11(a)は、本発明に係る第3の実施形態としての画像表示装置100での他の表示例を示す模式図であり、図11(b)は、図11(a)の模式的側面図である。
【図12】画像表示装置100での他の表示例を示す模式図である。
【図13】本発明に係る第4の実施形態としての画像表示装置200の構成例を示す模式的外観図である。
【図14】画像表示装置200における表示画像の一例を示す模式図である。
【図15】画像表示装置200の表示要素に出力する表示画像の計算例を示すフローチャートである。
【図16】本発明に係る第5の実施形態としての画像表示装置300の構成例を示す概念図である。
【図17】画像表示装置300の構成例を示す模式的外観図である。
【図18】アノーソスコピック知覚に基づく錯視現象の一例を示す概念的説明図である。
【符号の説明】
100,200,300・・・画像表示装置、2・・・入力手段、3・・・制御手段、11・・・入力部、12・・・画像表示手段(表示部)、13・・・スリット変換部、14・・・制御部、15・・・入力操作部、25・・・通信部
Claims (18)
- 画像表示手段の表示領域を少なくとも2つ以上の表示要素を表示できるように割り当て、当該表示要素の夫々に任意の画像を表示する画像表示装置であって、
前記表示要素の夫々に前記画像として表示される複数の情報を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された前記複数の情報を取得すると共に、当該複数の情報に対応した画像を前記画像表示手段に表示する画像表示制御手段と
を備え、
前記画像表示制御手段は、
前記複数の情報のうち少なくとも1つの情報に基づく画像を前記画像表示手段の中心視野域に位置する表示要素に表示すると共に、残りの情報の一部を用いた画像を当該画像表示手段の周辺視野域に位置する表示要素に表示するように制御すること
を特徴とする画像表示装置。 - 前記表示要素を表示する前記周辺視野域は、
前記画像表示手段の左端領域又は右端領域のいずれか一方又は双方であること
を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記表示要素を表示する前記周辺視野域は、
前記画像表示手段の上端領域又は下端領域のいずれか一方又は双方であること
を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記画像表示手段の周辺視野域に位置する表示要素は、
当該表示要素に表示される前記残りの情報の一部に基づく1つ以上の前記画像より当該残りの情報に基づく画像の全体像をアノーソスコピック知覚に基づく錯視現象により視認し得る形状であること
を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記画像表示手段の周辺視野域に位置する表示要素は、スリット状であることを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
- 前記入力手段により入力される前記複数の情報は、
1つ以上の画像情報又は1つ以上の音声情報のいずれか一方又は双方であること
を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記入力手段は、
前記画像情報を入力する1つ以上の画像入力装置を有し、
前記画像表示制御手段は、
前記画像入力装置により入力される前記画像情報の一部に基づく1つ以上の画像を、前記画像表示手段の周辺視野域に位置する表示要素に表示するように制御すること
を特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。 - 前記入力手段は、
前記音声情報を入力する1つ以上の音声入力装置を有し、
前記画像表示制御手段は、
前記音声入力装置により入力される前記音声情報を画像情報に変換し、
当該音声情報から変換された当該画像情報に基づく画像の一部又は全部を前記画像表示手段の周辺視野域に位置する表示要素に表示するように制御すること
を特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。 - 前記画像表示制御手段は、
前記音声入力装置により入力される前記音声情報の周波数特性に応じて選択される複数の画像情報が格納されたメモリ手段を備え、
前記音声情報を前記メモリ手段に格納された前記複数の画像情報から選択される一画像情報に変換し、
変換された当該一画像情報に基づく画像の一部又は全部を前記画像表示手段の周辺視野域に位置する表示要素に表示するように制御すること
を特徴とする請求項8に記載の画像表示装置。 - 前記一画像情報に基づく画像の一部は、
前記周辺視野域に位置する表示要素の形状に合致させて当該一画像情報に基づく画像を当該画像の一端から他端に向けて順次切り取ることにより生成された部分画像であること
を特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。 - 前記入力手段により入力される前記複数の情報を1つ以上の他の画像表示装置に送信すると共に、当該他の画像表示装置から送信される情報を受信する通信部を備え、
前記画像表示制御手段は、
前記通信部により受信された単数又は複数の情報の一部に基づく1つ以上の画像を当該画像表示手段の周辺視野域に位置する表示要素に表示するように制御すること
を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記画像表示手段は、
単一の画像表示媒体が使用されること
を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記単一の画像表示媒体は、
陰極線管表示装置又は平面表示装置であること
を特徴とする請求項12に記載の画像表示装置。 - 前記平面表示装置は、
液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル表示装置、電界放出型表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、電子ペーパー表示装置の何れかであること
を特徴とする請求項13に記載の画像表示装置。 - 前記画像表示手段は、
複数の画像表示媒体が使用され、
当該複数の画像表示媒体のうちの一画像表示媒体は中心視野域に位置する表示要素を表示し、他の画像表示媒体は周辺視野域に位置する表示要素を表示すること
を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。 - 前記他の画像表示媒体は、
前記一画像表示媒体の後方に位置すること
を特徴とする請求項15に記載の画像表示装置。 - 前記他の画像表示媒体は、
投射型表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、電子ペーパー表示装置の何れかであること
を特徴とする請求項15に記載の画像表示装置。 - 1つ以上の画像情報又は1つ以上の音声情報のいずれか一方又は双方を入力するステップと、
入力された前記音声情報を画像情報に変換するステップと、
入力された前記画像情報及び前記音声情報から変換された画像情報のうち少なくとも1つの画像情報に基づく画像を中心視野域に表示すると共に、残りの画像情報の一部に基づく1つ以上の画像を周辺視野域に表示するステップと
を含むことを特徴とする画像表示方法。
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JP2003081468A JP2004287285A (ja) | 2003-03-24 | 2003-03-24 | 画像表示装置及び画像表示方法 |
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2003
- 2003-03-24 JP JP2003081468A patent/JP2004287285A/ja active Pending
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