JP2004285986A - 軸流タービン - Google Patents
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Abstract
【課題】軸流タービンにおけるノズル‐動翼間のエネルギ損失を低減し、タービン性能を向上し得る軸流タービンを得ること。
【解決手段】ノズル翼の下流側に長翼の動翼を備えた軸流タービンにおいて、ノズル翼の後縁と動翼の前縁の軸方向距離Lの最大値Lmaxと最小値Lminが
(Lmax‐Lmin)/Lmax<0.1
なる関係を満足するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】ノズル翼の下流側に長翼の動翼を備えた軸流タービンにおいて、ノズル翼の後縁と動翼の前縁の軸方向距離Lの最大値Lmaxと最小値Lminが
(Lmax‐Lmin)/Lmax<0.1
なる関係を満足するようにした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は軸流タービンに係り、特に流体の流れ方向に順次拡大する環状流路を構成するノズル外輪及び内輪間に複数のノズル翼を周方向に配列したタービンノズルを有する軸流タービンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、発電プラントの運転経済性を改善し発電効率の改善を図るために、タービン性能の向上を図ることが重要な課題となっている。その中で、特にタービン低圧部の段落は段落当たりの出力が大きく、この低圧段落での性能向上はタービン全体の性能向上の為に大きな役割を果たすが、最近は、タービンの大容量化、コンパクト化の傾向の中で最終タービン段落やその上流のタービン段落に適用するタービンノズルやタービン動翼を長翼化する傾向にある。
【0003】
図12は、蒸気タービンの低圧部の一段落を示す断面図であり、ノズル外輪1およびノズル内輪2によって構成された環状の流路内に、多数のノズル翼3が周方向に配置されている。ノズル翼3はそのチップ部がノズル外輪1の内面すなわちノズル外周壁1aに固定され、ノズル翼3のルート部がノズル内輪2の外面すなわちノズル内周壁2aに固定され一つのタービンノズルが構成されている。
【0004】
一方、このタービンノズルの下流側には回転軸4に固定され放射方向に立設された多数の動翼5が配置され、ノズル翼3からなるタービンノズルと動翼5によって一段落が構成される。そして、この段落が軸方向Xaに一段落または複数段落組み合わせることにより軸流タービンが構成されている。
【0005】
ところで、蒸気タービンの低圧部では流体の急激な比容積の増加に対応して滑らかな膨脹を実現するため、少なくともノズル外周壁1aが軸方向下流に向かうに従って拡大され、これにより拡大流路が形成されている。
【0006】
図13は図12のA−A線に沿う断面図であり、ノズル翼3は、ルート部の後縁端の半径Rrの位置からチップ部の後縁端の半径Rtの位置に至るまで、その後縁3aがラジアル線Xrに沿うように直線状に形成されている。
【0007】
このような構成を備えたタービン段落において、タービンノズルは圧力・温度の高い上流側から圧力・温度の低い下流側に向かう流れに膨張仕事をさせ、熱エネルギを速度エネルギに変えている。
【0008】
また、タービンの動翼5はタービン駆動流体を転向させて次段落に案内する際、実質的な仕事(回転トルクの発生)をする部分であり、動翼5とノズル外輪1の間には、図12に示すように、動翼回転の為にチップクリアランスと呼ばれる若干の間隙6が設けられている。
【0009】
また、軸流タービンの低圧部では流体の急激な比容積の増加に対応して滑らかな膨脹を実現するため、少なくともノズル外周壁1aが軸方向下流に向かうに従って拡大され、拡大流路が形成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように構成されたタービン段落において、タービンの信頼性向上、性能向上を図るためには、上記のように構成されたタービン段落において内部エネルギ損失を極力低減することが重要である。しかし、従来のタービン段落ではタービンノズルとタービン動翼との間で発生するエネルギ損失を十分低減できておらず、性能の低下を招いていた。
【0011】
すなわち、蒸気タービンは、動翼5を長翼化すると、図14に示すように、翼有効部5の翼ルート部、翼平均径(PCD,ピッチサークルダイアメータ)および翼チップ部の各位置でのタービン駆動蒸気のタービン動翼への相対流入角が大きく変化してくる。なお、図14中、βはタービン駆動蒸気のタービン動翼5への流入角、BVはタービン動翼5に流入するタービン駆動蒸気の流入速度ベクトル、SVはタービンノズルから流出するタービン駆動蒸気の流出速度ベクトル、Uは周速をそれぞれ示している。添字R,PおよびTのそれぞれは、翼ルート部、翼平均径および翼チップ部のそれぞれの位置を示している。
【0012】
この場合、翼有効部5の翼ルート部、翼平均径および翼チップ部の各位置における翼断面形状は、各位置におけるタービン駆動蒸気の流入角βR,βP,βTの変化に対応させて修正する必要があるが、その前提として、まず、各位置におけるタービン駆動蒸気の流入速度ベクトルBVR,BVP,およびBVTを求めておく必要がある。
【0013】
各位置におけるタービンの駆動蒸気の流入速度ベクトルBVR,BVP,およびBVTは、ノズル翼の翼ルート部、翼平均径および翼チップ部の各位置から流出するタービン駆動蒸気の流出速度SVR、SVPおよびSVTと、各位置の半径と回転各速度とで決まる周方向速度ベクトルとを合成した速度三角形から求めることができる。
【0014】
このように、速度三角形から求めた各位置におけるタービン駆動蒸気の流入速度ベクトルBVR,BVP,およびBVTに対して、タービン駆動蒸気の流入角βR,βP,βTのうち、例えば翼ルート部における流入角βRと翼チップ部における流入角βTとを比べてみると翼ルート部における流入角βRは30°〜50°の範囲であり、翼チップ部における流入角βTは、140°〜175°の範囲であり、その差が最大145°にもなっている。このような大きな角度差になるのは、翼チップ部の半径が翼ルート部のそれに比べて倍以上になっており、これに比例して翼チップ部における周方向速度成分が翼ルート部におけるそれに比べて倍以上になっていることに基づく。
【0015】
半径方向に向かって大きく変化する駆動蒸気の流入角に対応して、タービン動翼の入口形状を修正しておかないと、空力損失が著しく増加するので、蒸気タービンは、動翼5の有効部の各位置における駆動蒸気の流入角βR,βP,βTに適合するように翼断面に捩り角を与えて修正していた。
【0016】
また、蒸気タービンを運転するとタービンロータが回転してタービン動翼に遠心力が作用する。遠心力は半径および質量に比例して大きくなることから、蒸気タービン最終段のような長翼では、翼根元部では高い遠心力に耐えられるように断面積を大きくし、半径が大きくなるほど断面積を減少させて質量を減少した、図15の如く断面積を半径方向に分布させた設計が採用されることが通常である。
【0017】
以上に述べたような翼相対流入角および強度上の観点から、蒸気タービン最終段動翼は、半径方向Xrと軸方向Xaで構成される2次元平面(子午面)(Xr−Xa平面)に投影すると図12に示すように富士山のような形状となるのが一般的である。
【0018】
このようなタービン最終段などの長翼段においては、単に周方向速度が半径方向に大きく異なることにとどまらず、タービンノズルで作られる旋回速度成分によってタービンノズルの出口位置に生じる圧力の半径方向勾配に起因して、内周壁(翼ルート部)と外周壁(翼チップ部)側との圧力差が大きくなり、ルート側の圧力が低下する結果、タービン動翼の翼ルート部の翼断面前後の圧力差を十分確保することが困難になり、性能が低下するという問題があった。
【0019】
従って、従来の軸流タービンの場合、流路内における作動流体の流動状況は、図16に示す流線SLのようになり、作動流体のルート部へ向う流れは殆ど無くなり、流れの剥離が発生し易くなり、タービン性能を低下させる原因となっていた。
【0020】
このような内周壁近傍の流れの剥離を低減する為に、図17に示すように、ノズル翼3の後縁3aをその全高さにわたってラジアル線に対して円周方向に曲線状に湾曲させることも提案されている(特開平4−124406号公報参照)。図18は図17に示された軸流タービンの流路内における作動流体の流動分布を示す図である。図18を図16と比較すると、ノズル翼3のルート部には従来のノズル翼に比べて流れが存在し、良好な流れとなっていることが分かる。
【0021】
さて、図19は、軸流タービン運転中の静翼より下流の流れを示す図である。図19に示すように、タービン運転中には、ノズル翼3の後縁3aには主流の速度C2より小さい速度C2′をもつウェークWと呼ばれる速度領域が発生する。動翼5は、図中Drで示される方向に回転するので、ノズル翼3の下流にある動翼5はこのウェークを横切るように回転することになる。動翼5への流入角度は、通常、主流の速度C2に対して設計される。すなわち、動翼5への設計流入角度β2は、ノズル3からの流体の流出角度α2、主流の速度C2および動翼5の円周方向回転速度Uを用いて幾何学的な関係から求められる。同様に、ノズルのウェークW内における作動流体の流出速度C2′、ノズル3のウェークW内の作動流体の流出角α2′と動翼5の円周方向回転速度Uより、ウェークW内の流体の動翼5への流入角度β2′が決定されるが、これは主流部分での動翼5への流入角度β2とは大幅に相違する。このため動翼5がノズル3からのウェークを通過する際の作動流体の設計翼流入角度との差Δβは幾何学的な関係から
Δβ=β2′−β2 …(2)
となる。
【0022】
この作動流体の設計流入角との差Δβは、動翼における翼形損失に大きな影響を与える。設計された翼流入角度に対して、実際の作動流体の流入角度が相違すると翼形損失が増大することは一般的に知られている。すなわち動翼の翼形損失ξbは、Δβ=0のとき最小値ξbminとなる。
【0023】
ところで、ウェークの作動流体は、図20に示すようにL1、L2、L3とノズル後縁3aから下流に離れるに従って、主流部分の作動流体と混合される。すなわちウェークWの速度C2′はノズル後縁3aから下流方向に離れるに従って主流の速度C2 に近づいてくる。このため、図20に示すように作動流体の設定動翼流入角度との差Δβは、ノズル後縁3aから下流に離れるに従って小さくなる。
【0024】
以上より、ノズルの後縁から、動翼の前縁までの軸流方向距離Lと動翼損失の1ピッチ平均値ξbの関係は、図21に示すようになる。すなわち、ノズル後縁から動翼前縁までの軸流方向距離Lが大きくなると、翼型損失の1ピッチ平均値ξbはξbminに近づく。
【0025】
次に、ノズルからウェークの混合による混合損失について説明する。上記のように、ノズルの後縁から動翼の前縁に至る間、ウェーク部の流体は主流部分の作動流体と混合されるために、作動流体の粘性に基づく熱が発生し、流体のエネルギが失われ混合損失が発生する。図22は、縦軸に混合損失の1ピッチ平均値ξmを、横軸にノズルの後縁から動翼の前縁までの軸方向距離Lを示しており、混合損失の1ピッチ平均値ξmはノズル後縁から動翼前縁までの距離Lが大きくなるに従って、ウェークの混合が促進され、混合損失の1ピッチ平均値ξmも大きくなる。
【0026】
以上説明した2つの損失から、タービンノズル後縁から、タービン動翼前縁に至る軸方向距離Lが影響するエネルギ損失を評価すると、図23の如くなる。図23において、縦軸はノズル後縁から動翼前縁に至る軸流距離Lが及ぼすエネルギ損失すなわち段落損失ξ(=ξb+ξm)を示し、横軸はノズル後縁から、動翼前縁に至るまでの軸流方向距離Lを示す。図23により、ノズルの後縁から、動翼の前縁に至るまでの軸流方向距離Lには、エネルギ損失が最小となる距離範囲が存在することがわかる。この距離範囲を以下、最適アキシャルクリアランスLoptと称する。
【0027】
図24は図12に示される従来段落の翼型損失の半径方向分布を示したものであるが、この損失を翼ルート部からチップ部にかけて全域で低減し、タービン性能を向上させる為には、ルートからチップにかけてアキシャルクリアランスを最適値に近づける必要があるが、従来型段落のノズルが図12に示されるように後縁3aが直線で形成されていた為、富士山型を有する動翼5の前縁5a間の距離は、図25の如く、半径方向に大きく変化し、損失を増大させない最適アキシャルクリアランス値Loptより著しく異なる領域が多いと考えられる。
【0028】
図26は、図12に示す従来の蒸気タービン低圧段落における反動度Rx(段落での出力に対する動翼の出力の割合)を示す図である。図26に示すように、反動度Rxは翼高さが増加するにしたがって増加し、チップ部で最大となり、その値は60〜75%にも達する。上述したようにノズルウェークによる損失にはノズルウェークによる動翼の翼形損失が含まれるために、半径方向での動翼の出力が大きくなる平均径よりチップ側でノズルウェークによる損失を低減することが重要となるが、従来の蒸気タービン段落ではこの付近でのノズル後縁から羽根前縁までの軸方向距離が大きく変化し、ノズルウェークによる損失低減が十分でない。
【0029】
本発明は、このような点に鑑み、軸流タービンにおけるノズル‐動翼間のエネルギ損失を低減し、タービン性能を向上し得る軸流タービンを得ることを目的とする。
【0030】
【特許文献1】
特開平4−124406号公報
【特許文献2】
特許第3319534号公報
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明は、流体の流れに順次拡大する環状流路を構成するノズル外輪及び内輪間に複数のノズル翼を周方向に配列するとともに、そのノズル翼の下流に長翼の動翼を備えた軸流タービンにおいて、ノズル翼の後縁と動翼の前縁の軸方向距離Lの最大値Lmaxと最小値Lminが
(Lmax‐Lmin)/Lmax<0.1 (1)
となるようにしたことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図11を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0033】
図1は本発明の第1の実施の形態を示す軸流タービンにおける段落の断面図であり、ノズル外輪1及びノズル内輪2によって構成された環状の流路10a内に、ルート部11とチップ部12を有する多数のノズル翼3が周方向に配置され、そのノズル翼3のチップ部12がノズル外輪1の内面すなわちノズル外周壁1aに固定され、ノズル翼3のルート部11がノズル内輪2の外面すなわちノズル内周壁2aに固定され一つのタービンノズルが構成されている。
【0034】
一方、このタービンノズルの下流側にはタービン回転軸4に固定され放射方向に立設された多数の動翼5が配置されている。
【0035】
本発明によるタービン段落は、少なくとも、タービンの最終段落に配置されている。また、最終段落近傍のノズル翼3は、流体の急速な比容積の増加対応して滑らかな膨脹を実現する必要があるため、ノズル外周壁1aが軸方向Xaの下流側に向かって拡大している。この為、環状流路10aも軸方向Xaの下流側に向かって拡大する。
【0036】
また図1に示すように、半径方向Xrと軸方向Xaで構成される2次元平面(Xr−Xa平面)に投影したノズル翼3の後縁3aは、半径方向に沿う直線に対して軸方向に湾曲されており、前述のように富士山のような形状となっている動翼5の前縁5aとの間の軸方向距離Lが前記損失を増大させない最適アキシャルクリアランス値Lopt に近づくようにしてある。
【0037】
図2は、モデルタービン試験によって得られたノズル翼3の後縁3aと動翼5の前縁5aとの軸方向距離Lと段落損失ξとの関係を示す。
【0038】
すなわち、上記軸方向距離の最大値をLmax、軸方向距離の最小値をLminとし、横軸を(Lmax‐Lmin)/Lmax とすると、段落損失ξは0から0.1の範囲ではほぼ一定値を保ち、0.1以上になると(Lmax‐Lmin)/Lmax の増加に応じて上記段落損失ξが大きくなる。
【0039】
そこで、本発明においては、半径方向Xrと軸方向Xaで構成される2次元平面に投影したノズル翼3の後縁3aを半径方向に沿う直線に対して軸方向に湾曲させ、ノズル翼3の後縁3aと動翼5の前縁5aとの軸方向距離Lが
(Lmax‐Lmin)/Lmax<0.1 (1)
を満足するように構成されている。
【0040】
しかして、上記構成により、ノズルウェークによる損失が増加することなくタービン段落を形成することができ、ノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0041】
第2の実施の形態
図3は、本発明の第2の実施の形態を示す図であり、半径方向Xrと軸方向Xaで構成される2次元平面(子午面)(Xr−Xa平面)に投影したノズル翼3の後縁3aは、半径方向に沿う直線に対して湾曲し、動翼5の翼平均径以上における羽根前縁5aとの軸方向距離L′が
(Lmax′−Lmin′)/Lmax′ <0.1 (2)
を満足するように構成されている。
【0042】
ここで、翼平均径以上において、ノズル翼後縁3aと羽根前縁5aとの軸方向距離を(2)式の如く設定したのは次の理由による。
【0043】
タービン段落の反動度Rxは、翼高さが増加するに従って増加し、チップ側で最大となる(図26参照)。ノズルウェークによる損失にはノズルウェークによる動翼の翼型損失が含まれるために、反動度Rxが高い領域でノズルウェークによる損失を低減することが重要となる。
【0044】
本実施の形態によれば反動度の高い翼平均径以上において、ノズル後縁3aと動翼前縁5aとの軸方向距離を(2)式の如く設定するので、ノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0045】
第3の実施の形態
図4は、本発明の第3の実施の形態を示す図であり、ノズル翼3の後縁3aは円周方向翼腹側に、そのルート部11側ではラジアル線Xrに対に対して直線状に傾斜しており、チップ部12側が凸曲線状に湾曲されている。そして、ノズル翼3の後縁3aにおけるルート部の周方向傾斜角θrが正、チップ部の周方向傾斜角θtが負となるようにしてある。その他の構成は図1或いは図3に示す実施の形態と略同一である。なお、ここで傾斜角の正とはラジアル線Xrに対して時計回り方向の角度をいう。
【0046】
したがって、ノズル内輪2の周壁面近傍に流入した作動流体はノズル内輪2側の周壁面に押圧される一方、ノズル外輪1の周壁面近傍に流入した作動流体はノズル外輪1側の周壁面に押圧され、両周壁面における境界層の発達が効果的に抑制され、図18に示すようにノズル内周壁2a側において剥離のない良好な流れ場が実現可能となる。
【0047】
図5及び6は、モデルタービン試験によって得られたルート部の周方向傾斜角θr及びチップ部の周方向傾斜角θtと段落効率ηの関係を示す図であって、この図から判るように、θrは10度から20度の間に、θtは−10度から0度の間に設定すると内、外周壁の剥離を低減し高効率が達成されることが判った。すなわち、θr、θtが上述の範囲から外れると剥離による損失が増大してしまうが、上記範囲以内とすることにより剥離による損失を確実に防止することができる。
【0048】
しかして、上述のような蒸気タービン段落を適用した場合、ノズル内周壁2a近傍の流れの剥離が低減され、かつ、ノズルウェークによる損失が低減されて、従来の段落に比べて損失は大幅に低減され、タービン性能を向上することができる。
【0049】
第4の実施の形態
図7は、本発明の第4の実施の形態を示す図であり、ノズル翼3の全長にわたって、その後縁3aがラジアル線Xrに対して円周方向翼腹側に湾曲した凸曲線状となっており、ノズル翼3の後縁3aにおけるルート部の周方向傾斜角θrが正、チップ部の周方向傾斜角θtが負となるようにしてある。その他の構成は図1或いは図3に示す実施の形態と略同一である。
【0050】
このように、ノズル翼3の後縁3aを周方向翼腹側方向に湾曲させることにより、前述のようにノズル内周壁2a近傍およびノズル外周壁1a近傍の流れの剥離を低減し、良好な流れ場を実現することができる。また第1または第2の実施の形態と同様、ノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0051】
第5の実施の形態
図8は、本発明の第5の実施の形態を示す図であり、ノズル翼3の後縁3aが、チップ部11では円周方向翼腹側に直線状に傾斜され、ルート部12では円周方向に凸曲線状に湾曲しており、ノズル翼3の後縁3aにおけるルート部の周方向傾斜角θrが正、チップ部の周方向傾斜角θtが負となるようにしてある。その他の構成は図1或いは図3に示す実施の形態と略同一である。
【0052】
上述のようにノズル3の後縁3aを円周方向の翼腹側方向に湾曲させることにより、前述のようにノズル内周壁2a近傍およびノズル外周壁1a近傍の流れの剥離を低減し、良好な流れ場を実現することができる。また第1または第2の実施の形態と同様ノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0053】
第6の実施の形態
図9は、本発明の第6の実施の形態を示す図であり、ノズル翼3の後縁3aがルート部11およびチップ部12では円周方向翼腹側に直線状に傾斜し、ルート部11及びチップ部12の中間部ではルート部11近傍およびチップ部12近傍の直線状の傾斜に連続された曲線に沿って形成されている。そして、ノズル翼3の後縁3aにおけるルート部の周方向傾斜角θrが正、チップ部の周方向傾斜角θtが負となるようにしてある。その他の構成は図1或いは図3に示す実施の形態と略同一である。
【0054】
このようにノズル翼3の後縁3aを円周方向翼腹側に湾曲させることにより、ノズル内周壁2a近傍およびノズル外周壁1a近傍の流れの剥離を低減し、良好な流れ場を実現することができる。また第1または第2の実施の形態と同様、ノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0055】
第7の実施の形態
図10は、本発明の第7の実施の形態を示す図であり、ノズル翼3の後縁3aが、チップ部11では円周方向翼腹側に傾斜している。その他の構成は図1あるいは図2に示す実施の形態と略同一である。
【0056】
図10は、モデルタービン試験によって得られたノズル後縁平均径における周方向傾斜角θpと段落効率ηの関係を示す図であって、θpは10度付近に設定すると内、外周壁の剥離を低減し高効率が達成されることが分かった。すなわち、θpが10度から大幅に外れると剥離による損失が増大してしまうが、θpを10度付近に設定することにより剥離による損失を確実に防止することができる。
【0057】
しかして、上記構成により、内周壁2a近傍の流れの剥離が低減され、かつ、ノズルウェークによる損失が低減されて、従来の段落に比べて損失は大幅に低減され、タービン性能を向上することができる。
【0058】
他の実施の形態
また上述したタービンノズルを最終タービン段落およびその上流のタービン段落の少なくとも1つ以上に適用することにより、ノズル内周壁2a近傍の流れの剥離を低減し、良好な流れを実現することができる。またノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上の説明したように、本発明はタービンノズル後縁からタービン動翼の前縁に至る軸方向距離の最大値と最小値との関係を式(1)、式(2)を満足するようにしたので、タービン段落ルート部から段落チップ部にかけて上記軸方向距離が影響を及ぼすエネルギ損失を低減することができ、従来技術の軸流タービンに比べてタービン性能を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すタービンノズルの図。
【図2】ノズル翼の後縁と動翼の前縁との軸方向距離と段落損失ξとの関係を示す図。
【図3】本発明の第2の実施形態を示すタービンノズルの図。
【図4】本発明の第3の実施形態を示すタービンノズルの円周方向の傾斜を説明する図。
【図5】ノズル後縁内周壁傾斜角度θrと段落効率の関係を示す図。
【図6】ノズル後縁外周傾斜角度θtと段落効率の関係を示す図。
【図7】本発明の第4実施形態を示すタービンノズルの円周方向の傾斜を説明する図。
【図8】本発明の第5実施形態を示すタービンノズルの円周方向の傾斜を説明する図。
【図9】本発明の第6実施形態を示すタービンノズルの円周方向の傾斜を説明する図。
【図10】本発明の第7実施形態を示すタービンノズルの円周方向の傾斜を説明する図。
【図11】ノズル後縁平均径傾斜角度βpと段落効率の関係を示す図。
【図12】従来の軸流タービンの断面図。
【図13】図12のA−A断面図。
【図14】蒸気タービン長翼ルート部、翼平均径、翼チップ部における断面形状と流入する駆動蒸気の速度3角形を示す図。
【図15】長翼の半径方向断面積分布を示す図。
【図16】従来のタービン段落の流動状況を説明する図。
【図17】従来のタービンノズルの傾斜を説明する図。
【図18】図17のノズルを採用したタービン内部流れ図。
【図19】ノズルウェークの説明図。
【図20】ノズルウェーク混合説明図。
【図21】ノズルウェークによる動翼損失説明図。
【図22】ノズルウェークによる混合損失説明図。
【図23】ノズルウェーク損失説明図。
【図24】タービン段落損失半径方向分布を示す図。
【図25】従来段落のノズル‐動翼軸方向距離分布図を示す図。
【図26】タービン段落反動度分布を示す図。
【符号の説明】
1 ノズル外輪
1a ノズル外周壁
2 ノズル内輪
2a ノズル内周壁
3 ノズル翼
3a ノズル翼の後縁
4 回転軸
5 動翼
5a 動翼前縁
10a 環状流路
11 ルート部
12 チップ部
Dr 動翼回転速度
P 翼平均径
Rr ノズル後縁ルート半径
Rt ノズル後縁チップ半径
Rx 反動度
U タービン動翼回転周方向速度
W ノズルのウェーク
Xa 軸方向
Xr ラジアル線
【発明の属する技術分野】
本発明は軸流タービンに係り、特に流体の流れ方向に順次拡大する環状流路を構成するノズル外輪及び内輪間に複数のノズル翼を周方向に配列したタービンノズルを有する軸流タービンに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、発電プラントの運転経済性を改善し発電効率の改善を図るために、タービン性能の向上を図ることが重要な課題となっている。その中で、特にタービン低圧部の段落は段落当たりの出力が大きく、この低圧段落での性能向上はタービン全体の性能向上の為に大きな役割を果たすが、最近は、タービンの大容量化、コンパクト化の傾向の中で最終タービン段落やその上流のタービン段落に適用するタービンノズルやタービン動翼を長翼化する傾向にある。
【0003】
図12は、蒸気タービンの低圧部の一段落を示す断面図であり、ノズル外輪1およびノズル内輪2によって構成された環状の流路内に、多数のノズル翼3が周方向に配置されている。ノズル翼3はそのチップ部がノズル外輪1の内面すなわちノズル外周壁1aに固定され、ノズル翼3のルート部がノズル内輪2の外面すなわちノズル内周壁2aに固定され一つのタービンノズルが構成されている。
【0004】
一方、このタービンノズルの下流側には回転軸4に固定され放射方向に立設された多数の動翼5が配置され、ノズル翼3からなるタービンノズルと動翼5によって一段落が構成される。そして、この段落が軸方向Xaに一段落または複数段落組み合わせることにより軸流タービンが構成されている。
【0005】
ところで、蒸気タービンの低圧部では流体の急激な比容積の増加に対応して滑らかな膨脹を実現するため、少なくともノズル外周壁1aが軸方向下流に向かうに従って拡大され、これにより拡大流路が形成されている。
【0006】
図13は図12のA−A線に沿う断面図であり、ノズル翼3は、ルート部の後縁端の半径Rrの位置からチップ部の後縁端の半径Rtの位置に至るまで、その後縁3aがラジアル線Xrに沿うように直線状に形成されている。
【0007】
このような構成を備えたタービン段落において、タービンノズルは圧力・温度の高い上流側から圧力・温度の低い下流側に向かう流れに膨張仕事をさせ、熱エネルギを速度エネルギに変えている。
【0008】
また、タービンの動翼5はタービン駆動流体を転向させて次段落に案内する際、実質的な仕事(回転トルクの発生)をする部分であり、動翼5とノズル外輪1の間には、図12に示すように、動翼回転の為にチップクリアランスと呼ばれる若干の間隙6が設けられている。
【0009】
また、軸流タービンの低圧部では流体の急激な比容積の増加に対応して滑らかな膨脹を実現するため、少なくともノズル外周壁1aが軸方向下流に向かうに従って拡大され、拡大流路が形成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のように構成されたタービン段落において、タービンの信頼性向上、性能向上を図るためには、上記のように構成されたタービン段落において内部エネルギ損失を極力低減することが重要である。しかし、従来のタービン段落ではタービンノズルとタービン動翼との間で発生するエネルギ損失を十分低減できておらず、性能の低下を招いていた。
【0011】
すなわち、蒸気タービンは、動翼5を長翼化すると、図14に示すように、翼有効部5の翼ルート部、翼平均径(PCD,ピッチサークルダイアメータ)および翼チップ部の各位置でのタービン駆動蒸気のタービン動翼への相対流入角が大きく変化してくる。なお、図14中、βはタービン駆動蒸気のタービン動翼5への流入角、BVはタービン動翼5に流入するタービン駆動蒸気の流入速度ベクトル、SVはタービンノズルから流出するタービン駆動蒸気の流出速度ベクトル、Uは周速をそれぞれ示している。添字R,PおよびTのそれぞれは、翼ルート部、翼平均径および翼チップ部のそれぞれの位置を示している。
【0012】
この場合、翼有効部5の翼ルート部、翼平均径および翼チップ部の各位置における翼断面形状は、各位置におけるタービン駆動蒸気の流入角βR,βP,βTの変化に対応させて修正する必要があるが、その前提として、まず、各位置におけるタービン駆動蒸気の流入速度ベクトルBVR,BVP,およびBVTを求めておく必要がある。
【0013】
各位置におけるタービンの駆動蒸気の流入速度ベクトルBVR,BVP,およびBVTは、ノズル翼の翼ルート部、翼平均径および翼チップ部の各位置から流出するタービン駆動蒸気の流出速度SVR、SVPおよびSVTと、各位置の半径と回転各速度とで決まる周方向速度ベクトルとを合成した速度三角形から求めることができる。
【0014】
このように、速度三角形から求めた各位置におけるタービン駆動蒸気の流入速度ベクトルBVR,BVP,およびBVTに対して、タービン駆動蒸気の流入角βR,βP,βTのうち、例えば翼ルート部における流入角βRと翼チップ部における流入角βTとを比べてみると翼ルート部における流入角βRは30°〜50°の範囲であり、翼チップ部における流入角βTは、140°〜175°の範囲であり、その差が最大145°にもなっている。このような大きな角度差になるのは、翼チップ部の半径が翼ルート部のそれに比べて倍以上になっており、これに比例して翼チップ部における周方向速度成分が翼ルート部におけるそれに比べて倍以上になっていることに基づく。
【0015】
半径方向に向かって大きく変化する駆動蒸気の流入角に対応して、タービン動翼の入口形状を修正しておかないと、空力損失が著しく増加するので、蒸気タービンは、動翼5の有効部の各位置における駆動蒸気の流入角βR,βP,βTに適合するように翼断面に捩り角を与えて修正していた。
【0016】
また、蒸気タービンを運転するとタービンロータが回転してタービン動翼に遠心力が作用する。遠心力は半径および質量に比例して大きくなることから、蒸気タービン最終段のような長翼では、翼根元部では高い遠心力に耐えられるように断面積を大きくし、半径が大きくなるほど断面積を減少させて質量を減少した、図15の如く断面積を半径方向に分布させた設計が採用されることが通常である。
【0017】
以上に述べたような翼相対流入角および強度上の観点から、蒸気タービン最終段動翼は、半径方向Xrと軸方向Xaで構成される2次元平面(子午面)(Xr−Xa平面)に投影すると図12に示すように富士山のような形状となるのが一般的である。
【0018】
このようなタービン最終段などの長翼段においては、単に周方向速度が半径方向に大きく異なることにとどまらず、タービンノズルで作られる旋回速度成分によってタービンノズルの出口位置に生じる圧力の半径方向勾配に起因して、内周壁(翼ルート部)と外周壁(翼チップ部)側との圧力差が大きくなり、ルート側の圧力が低下する結果、タービン動翼の翼ルート部の翼断面前後の圧力差を十分確保することが困難になり、性能が低下するという問題があった。
【0019】
従って、従来の軸流タービンの場合、流路内における作動流体の流動状況は、図16に示す流線SLのようになり、作動流体のルート部へ向う流れは殆ど無くなり、流れの剥離が発生し易くなり、タービン性能を低下させる原因となっていた。
【0020】
このような内周壁近傍の流れの剥離を低減する為に、図17に示すように、ノズル翼3の後縁3aをその全高さにわたってラジアル線に対して円周方向に曲線状に湾曲させることも提案されている(特開平4−124406号公報参照)。図18は図17に示された軸流タービンの流路内における作動流体の流動分布を示す図である。図18を図16と比較すると、ノズル翼3のルート部には従来のノズル翼に比べて流れが存在し、良好な流れとなっていることが分かる。
【0021】
さて、図19は、軸流タービン運転中の静翼より下流の流れを示す図である。図19に示すように、タービン運転中には、ノズル翼3の後縁3aには主流の速度C2より小さい速度C2′をもつウェークWと呼ばれる速度領域が発生する。動翼5は、図中Drで示される方向に回転するので、ノズル翼3の下流にある動翼5はこのウェークを横切るように回転することになる。動翼5への流入角度は、通常、主流の速度C2に対して設計される。すなわち、動翼5への設計流入角度β2は、ノズル3からの流体の流出角度α2、主流の速度C2および動翼5の円周方向回転速度Uを用いて幾何学的な関係から求められる。同様に、ノズルのウェークW内における作動流体の流出速度C2′、ノズル3のウェークW内の作動流体の流出角α2′と動翼5の円周方向回転速度Uより、ウェークW内の流体の動翼5への流入角度β2′が決定されるが、これは主流部分での動翼5への流入角度β2とは大幅に相違する。このため動翼5がノズル3からのウェークを通過する際の作動流体の設計翼流入角度との差Δβは幾何学的な関係から
Δβ=β2′−β2 …(2)
となる。
【0022】
この作動流体の設計流入角との差Δβは、動翼における翼形損失に大きな影響を与える。設計された翼流入角度に対して、実際の作動流体の流入角度が相違すると翼形損失が増大することは一般的に知られている。すなわち動翼の翼形損失ξbは、Δβ=0のとき最小値ξbminとなる。
【0023】
ところで、ウェークの作動流体は、図20に示すようにL1、L2、L3とノズル後縁3aから下流に離れるに従って、主流部分の作動流体と混合される。すなわちウェークWの速度C2′はノズル後縁3aから下流方向に離れるに従って主流の速度C2 に近づいてくる。このため、図20に示すように作動流体の設定動翼流入角度との差Δβは、ノズル後縁3aから下流に離れるに従って小さくなる。
【0024】
以上より、ノズルの後縁から、動翼の前縁までの軸流方向距離Lと動翼損失の1ピッチ平均値ξbの関係は、図21に示すようになる。すなわち、ノズル後縁から動翼前縁までの軸流方向距離Lが大きくなると、翼型損失の1ピッチ平均値ξbはξbminに近づく。
【0025】
次に、ノズルからウェークの混合による混合損失について説明する。上記のように、ノズルの後縁から動翼の前縁に至る間、ウェーク部の流体は主流部分の作動流体と混合されるために、作動流体の粘性に基づく熱が発生し、流体のエネルギが失われ混合損失が発生する。図22は、縦軸に混合損失の1ピッチ平均値ξmを、横軸にノズルの後縁から動翼の前縁までの軸方向距離Lを示しており、混合損失の1ピッチ平均値ξmはノズル後縁から動翼前縁までの距離Lが大きくなるに従って、ウェークの混合が促進され、混合損失の1ピッチ平均値ξmも大きくなる。
【0026】
以上説明した2つの損失から、タービンノズル後縁から、タービン動翼前縁に至る軸方向距離Lが影響するエネルギ損失を評価すると、図23の如くなる。図23において、縦軸はノズル後縁から動翼前縁に至る軸流距離Lが及ぼすエネルギ損失すなわち段落損失ξ(=ξb+ξm)を示し、横軸はノズル後縁から、動翼前縁に至るまでの軸流方向距離Lを示す。図23により、ノズルの後縁から、動翼の前縁に至るまでの軸流方向距離Lには、エネルギ損失が最小となる距離範囲が存在することがわかる。この距離範囲を以下、最適アキシャルクリアランスLoptと称する。
【0027】
図24は図12に示される従来段落の翼型損失の半径方向分布を示したものであるが、この損失を翼ルート部からチップ部にかけて全域で低減し、タービン性能を向上させる為には、ルートからチップにかけてアキシャルクリアランスを最適値に近づける必要があるが、従来型段落のノズルが図12に示されるように後縁3aが直線で形成されていた為、富士山型を有する動翼5の前縁5a間の距離は、図25の如く、半径方向に大きく変化し、損失を増大させない最適アキシャルクリアランス値Loptより著しく異なる領域が多いと考えられる。
【0028】
図26は、図12に示す従来の蒸気タービン低圧段落における反動度Rx(段落での出力に対する動翼の出力の割合)を示す図である。図26に示すように、反動度Rxは翼高さが増加するにしたがって増加し、チップ部で最大となり、その値は60〜75%にも達する。上述したようにノズルウェークによる損失にはノズルウェークによる動翼の翼形損失が含まれるために、半径方向での動翼の出力が大きくなる平均径よりチップ側でノズルウェークによる損失を低減することが重要となるが、従来の蒸気タービン段落ではこの付近でのノズル後縁から羽根前縁までの軸方向距離が大きく変化し、ノズルウェークによる損失低減が十分でない。
【0029】
本発明は、このような点に鑑み、軸流タービンにおけるノズル‐動翼間のエネルギ損失を低減し、タービン性能を向上し得る軸流タービンを得ることを目的とする。
【0030】
【特許文献1】
特開平4−124406号公報
【特許文献2】
特許第3319534号公報
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明は、流体の流れに順次拡大する環状流路を構成するノズル外輪及び内輪間に複数のノズル翼を周方向に配列するとともに、そのノズル翼の下流に長翼の動翼を備えた軸流タービンにおいて、ノズル翼の後縁と動翼の前縁の軸方向距離Lの最大値Lmaxと最小値Lminが
(Lmax‐Lmin)/Lmax<0.1 (1)
となるようにしたことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図11を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0033】
図1は本発明の第1の実施の形態を示す軸流タービンにおける段落の断面図であり、ノズル外輪1及びノズル内輪2によって構成された環状の流路10a内に、ルート部11とチップ部12を有する多数のノズル翼3が周方向に配置され、そのノズル翼3のチップ部12がノズル外輪1の内面すなわちノズル外周壁1aに固定され、ノズル翼3のルート部11がノズル内輪2の外面すなわちノズル内周壁2aに固定され一つのタービンノズルが構成されている。
【0034】
一方、このタービンノズルの下流側にはタービン回転軸4に固定され放射方向に立設された多数の動翼5が配置されている。
【0035】
本発明によるタービン段落は、少なくとも、タービンの最終段落に配置されている。また、最終段落近傍のノズル翼3は、流体の急速な比容積の増加対応して滑らかな膨脹を実現する必要があるため、ノズル外周壁1aが軸方向Xaの下流側に向かって拡大している。この為、環状流路10aも軸方向Xaの下流側に向かって拡大する。
【0036】
また図1に示すように、半径方向Xrと軸方向Xaで構成される2次元平面(Xr−Xa平面)に投影したノズル翼3の後縁3aは、半径方向に沿う直線に対して軸方向に湾曲されており、前述のように富士山のような形状となっている動翼5の前縁5aとの間の軸方向距離Lが前記損失を増大させない最適アキシャルクリアランス値Lopt に近づくようにしてある。
【0037】
図2は、モデルタービン試験によって得られたノズル翼3の後縁3aと動翼5の前縁5aとの軸方向距離Lと段落損失ξとの関係を示す。
【0038】
すなわち、上記軸方向距離の最大値をLmax、軸方向距離の最小値をLminとし、横軸を(Lmax‐Lmin)/Lmax とすると、段落損失ξは0から0.1の範囲ではほぼ一定値を保ち、0.1以上になると(Lmax‐Lmin)/Lmax の増加に応じて上記段落損失ξが大きくなる。
【0039】
そこで、本発明においては、半径方向Xrと軸方向Xaで構成される2次元平面に投影したノズル翼3の後縁3aを半径方向に沿う直線に対して軸方向に湾曲させ、ノズル翼3の後縁3aと動翼5の前縁5aとの軸方向距離Lが
(Lmax‐Lmin)/Lmax<0.1 (1)
を満足するように構成されている。
【0040】
しかして、上記構成により、ノズルウェークによる損失が増加することなくタービン段落を形成することができ、ノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0041】
第2の実施の形態
図3は、本発明の第2の実施の形態を示す図であり、半径方向Xrと軸方向Xaで構成される2次元平面(子午面)(Xr−Xa平面)に投影したノズル翼3の後縁3aは、半径方向に沿う直線に対して湾曲し、動翼5の翼平均径以上における羽根前縁5aとの軸方向距離L′が
(Lmax′−Lmin′)/Lmax′ <0.1 (2)
を満足するように構成されている。
【0042】
ここで、翼平均径以上において、ノズル翼後縁3aと羽根前縁5aとの軸方向距離を(2)式の如く設定したのは次の理由による。
【0043】
タービン段落の反動度Rxは、翼高さが増加するに従って増加し、チップ側で最大となる(図26参照)。ノズルウェークによる損失にはノズルウェークによる動翼の翼型損失が含まれるために、反動度Rxが高い領域でノズルウェークによる損失を低減することが重要となる。
【0044】
本実施の形態によれば反動度の高い翼平均径以上において、ノズル後縁3aと動翼前縁5aとの軸方向距離を(2)式の如く設定するので、ノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0045】
第3の実施の形態
図4は、本発明の第3の実施の形態を示す図であり、ノズル翼3の後縁3aは円周方向翼腹側に、そのルート部11側ではラジアル線Xrに対に対して直線状に傾斜しており、チップ部12側が凸曲線状に湾曲されている。そして、ノズル翼3の後縁3aにおけるルート部の周方向傾斜角θrが正、チップ部の周方向傾斜角θtが負となるようにしてある。その他の構成は図1或いは図3に示す実施の形態と略同一である。なお、ここで傾斜角の正とはラジアル線Xrに対して時計回り方向の角度をいう。
【0046】
したがって、ノズル内輪2の周壁面近傍に流入した作動流体はノズル内輪2側の周壁面に押圧される一方、ノズル外輪1の周壁面近傍に流入した作動流体はノズル外輪1側の周壁面に押圧され、両周壁面における境界層の発達が効果的に抑制され、図18に示すようにノズル内周壁2a側において剥離のない良好な流れ場が実現可能となる。
【0047】
図5及び6は、モデルタービン試験によって得られたルート部の周方向傾斜角θr及びチップ部の周方向傾斜角θtと段落効率ηの関係を示す図であって、この図から判るように、θrは10度から20度の間に、θtは−10度から0度の間に設定すると内、外周壁の剥離を低減し高効率が達成されることが判った。すなわち、θr、θtが上述の範囲から外れると剥離による損失が増大してしまうが、上記範囲以内とすることにより剥離による損失を確実に防止することができる。
【0048】
しかして、上述のような蒸気タービン段落を適用した場合、ノズル内周壁2a近傍の流れの剥離が低減され、かつ、ノズルウェークによる損失が低減されて、従来の段落に比べて損失は大幅に低減され、タービン性能を向上することができる。
【0049】
第4の実施の形態
図7は、本発明の第4の実施の形態を示す図であり、ノズル翼3の全長にわたって、その後縁3aがラジアル線Xrに対して円周方向翼腹側に湾曲した凸曲線状となっており、ノズル翼3の後縁3aにおけるルート部の周方向傾斜角θrが正、チップ部の周方向傾斜角θtが負となるようにしてある。その他の構成は図1或いは図3に示す実施の形態と略同一である。
【0050】
このように、ノズル翼3の後縁3aを周方向翼腹側方向に湾曲させることにより、前述のようにノズル内周壁2a近傍およびノズル外周壁1a近傍の流れの剥離を低減し、良好な流れ場を実現することができる。また第1または第2の実施の形態と同様、ノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0051】
第5の実施の形態
図8は、本発明の第5の実施の形態を示す図であり、ノズル翼3の後縁3aが、チップ部11では円周方向翼腹側に直線状に傾斜され、ルート部12では円周方向に凸曲線状に湾曲しており、ノズル翼3の後縁3aにおけるルート部の周方向傾斜角θrが正、チップ部の周方向傾斜角θtが負となるようにしてある。その他の構成は図1或いは図3に示す実施の形態と略同一である。
【0052】
上述のようにノズル3の後縁3aを円周方向の翼腹側方向に湾曲させることにより、前述のようにノズル内周壁2a近傍およびノズル外周壁1a近傍の流れの剥離を低減し、良好な流れ場を実現することができる。また第1または第2の実施の形態と同様ノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0053】
第6の実施の形態
図9は、本発明の第6の実施の形態を示す図であり、ノズル翼3の後縁3aがルート部11およびチップ部12では円周方向翼腹側に直線状に傾斜し、ルート部11及びチップ部12の中間部ではルート部11近傍およびチップ部12近傍の直線状の傾斜に連続された曲線に沿って形成されている。そして、ノズル翼3の後縁3aにおけるルート部の周方向傾斜角θrが正、チップ部の周方向傾斜角θtが負となるようにしてある。その他の構成は図1或いは図3に示す実施の形態と略同一である。
【0054】
このようにノズル翼3の後縁3aを円周方向翼腹側に湾曲させることにより、ノズル内周壁2a近傍およびノズル外周壁1a近傍の流れの剥離を低減し、良好な流れ場を実現することができる。また第1または第2の実施の形態と同様、ノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0055】
第7の実施の形態
図10は、本発明の第7の実施の形態を示す図であり、ノズル翼3の後縁3aが、チップ部11では円周方向翼腹側に傾斜している。その他の構成は図1あるいは図2に示す実施の形態と略同一である。
【0056】
図10は、モデルタービン試験によって得られたノズル後縁平均径における周方向傾斜角θpと段落効率ηの関係を示す図であって、θpは10度付近に設定すると内、外周壁の剥離を低減し高効率が達成されることが分かった。すなわち、θpが10度から大幅に外れると剥離による損失が増大してしまうが、θpを10度付近に設定することにより剥離による損失を確実に防止することができる。
【0057】
しかして、上記構成により、内周壁2a近傍の流れの剥離が低減され、かつ、ノズルウェークによる損失が低減されて、従来の段落に比べて損失は大幅に低減され、タービン性能を向上することができる。
【0058】
他の実施の形態
また上述したタービンノズルを最終タービン段落およびその上流のタービン段落の少なくとも1つ以上に適用することにより、ノズル内周壁2a近傍の流れの剥離を低減し、良好な流れを実現することができる。またノズルウェークによる損失を十分低下させ、タービン効率・信頼性を向上させることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上の説明したように、本発明はタービンノズル後縁からタービン動翼の前縁に至る軸方向距離の最大値と最小値との関係を式(1)、式(2)を満足するようにしたので、タービン段落ルート部から段落チップ部にかけて上記軸方向距離が影響を及ぼすエネルギ損失を低減することができ、従来技術の軸流タービンに比べてタービン性能を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すタービンノズルの図。
【図2】ノズル翼の後縁と動翼の前縁との軸方向距離と段落損失ξとの関係を示す図。
【図3】本発明の第2の実施形態を示すタービンノズルの図。
【図4】本発明の第3の実施形態を示すタービンノズルの円周方向の傾斜を説明する図。
【図5】ノズル後縁内周壁傾斜角度θrと段落効率の関係を示す図。
【図6】ノズル後縁外周傾斜角度θtと段落効率の関係を示す図。
【図7】本発明の第4実施形態を示すタービンノズルの円周方向の傾斜を説明する図。
【図8】本発明の第5実施形態を示すタービンノズルの円周方向の傾斜を説明する図。
【図9】本発明の第6実施形態を示すタービンノズルの円周方向の傾斜を説明する図。
【図10】本発明の第7実施形態を示すタービンノズルの円周方向の傾斜を説明する図。
【図11】ノズル後縁平均径傾斜角度βpと段落効率の関係を示す図。
【図12】従来の軸流タービンの断面図。
【図13】図12のA−A断面図。
【図14】蒸気タービン長翼ルート部、翼平均径、翼チップ部における断面形状と流入する駆動蒸気の速度3角形を示す図。
【図15】長翼の半径方向断面積分布を示す図。
【図16】従来のタービン段落の流動状況を説明する図。
【図17】従来のタービンノズルの傾斜を説明する図。
【図18】図17のノズルを採用したタービン内部流れ図。
【図19】ノズルウェークの説明図。
【図20】ノズルウェーク混合説明図。
【図21】ノズルウェークによる動翼損失説明図。
【図22】ノズルウェークによる混合損失説明図。
【図23】ノズルウェーク損失説明図。
【図24】タービン段落損失半径方向分布を示す図。
【図25】従来段落のノズル‐動翼軸方向距離分布図を示す図。
【図26】タービン段落反動度分布を示す図。
【符号の説明】
1 ノズル外輪
1a ノズル外周壁
2 ノズル内輪
2a ノズル内周壁
3 ノズル翼
3a ノズル翼の後縁
4 回転軸
5 動翼
5a 動翼前縁
10a 環状流路
11 ルート部
12 チップ部
Dr 動翼回転速度
P 翼平均径
Rr ノズル後縁ルート半径
Rt ノズル後縁チップ半径
Rx 反動度
U タービン動翼回転周方向速度
W ノズルのウェーク
Xa 軸方向
Xr ラジアル線
Claims (8)
- 流体の流れに順次拡大する環状流路を構成するノズル外輪及び内輪間に複数のノズル翼を周方向に配列するとともに、そのノズル翼の下流に長翼の動翼を備えた軸流タービンにおいて、ノズル翼の後縁と動翼の前縁の軸方向距離Lの最大値Lmaxと最小値Lminが
(Lmax‐Lmin)/Lmax<0.1 (1)
となるようにしたことを特徴とする軸流タービン。 - 翼平均径以上の部分におけるノズル翼の後縁と動翼の前縁の軸方向距離L′の最大値Lmax′と最小値Lmin′が
(Lmax′‐Lmin′)/Lmax′<0.1 (1)
となるようにしたことを特徴とする、請求項1記載の軸流タービン。 - ノズル翼の後縁は、円周方向の翼腹側に、ルート部では直線状に傾斜し、チップ部では曲線状に湾曲していることを特徴とする、請求項1または2記載の軸流タービン。
- ノズル翼の後縁は、円周方向の翼腹側に、ルート部では曲線状に湾曲し、チップ部では直線状に傾斜していることを特徴とする、請求項1または2記載の軸流タービン
- ノズル翼の後縁は、円周方向の翼腹側に、ルートおよびチップでは直線状に傾斜し、ルートとチップの中間部ではルート部近傍およびチップ部近傍の直線と連続する曲線に沿って湾曲して形成されていることを特徴とする、請求項1または2記載の軸流タービン。
- ノズル翼の後縁は、円周方向の翼腹側に、ルート部からチップ部まで曲線状に湾曲されていることを特徴とする、請求項1または2記載の軸流タービン。
- ノズル翼の後縁は、円周方向の翼腹側に、直線状に傾斜していることを特徴とする請求項1または2記載の軸流タービン。
- ノズル翼及びそのノズル翼の下流側の動翼を有するタービン段落は、最終タービン段落およびその上流のタービン段落の少なくとも1つ以上の段落であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の軸流タービン。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003082245A JP2004285986A (ja) | 2003-03-25 | 2003-03-25 | 軸流タービン |
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Publications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008545097A (ja) * | 2005-07-01 | 2008-12-11 | アルストム テクノロジー リミテッド | タービン機械翼 |
US11377959B2 (en) | 2018-11-05 | 2022-07-05 | Ihi Corporation | Rotor blade of axial-flow fluid machine |
-
2003
- 2003-03-25 JP JP2003082245A patent/JP2004285986A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008545097A (ja) * | 2005-07-01 | 2008-12-11 | アルストム テクノロジー リミテッド | タービン機械翼 |
US11377959B2 (en) | 2018-11-05 | 2022-07-05 | Ihi Corporation | Rotor blade of axial-flow fluid machine |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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