JP2004285595A - ジェットフローゲート - Google Patents
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Abstract
【課題】バイパス流路を使用することなく主放水路のみで大放水量から微小な放水量まで対応可能であり、且つ扉体自体の構造も単純で重量増加やメンテナンスの複雑化を招くことなく、キャビテーション損傷あるいは振動などの問題もない、ジェットフローゲートを提供する。
【解決手段】ジェットフローゲートの扉体に補助放水流路を設け、扉体は、放水路を全閉状態にする全閉領域と前記補助放水流路が設置される補助放水領域とを有し、開閉駆動装置が、扉体を、前記補助放水流路が放水路に臨む位置に移動させたとき、補助放水流路のみから放水させることを可能とした。
【選択図】図5
【解決手段】ジェットフローゲートの扉体に補助放水流路を設け、扉体は、放水路を全閉状態にする全閉領域と前記補助放水流路が設置される補助放水領域とを有し、開閉駆動装置が、扉体を、前記補助放水流路が放水路に臨む位置に移動させたとき、補助放水流路のみから放水させることを可能とした。
【選択図】図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダムなどの放水設備に好適に使用されるジェットフローゲートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ダム等の放水設備のひとつとして、例えば放水路(放水管)途中に介設または端部に設置され、上下に昇降することにより放水路の開閉および流量調節を行う扉体を備えるジェットフローゲートが知られている。
ジェットフローゲートは、(1)扉体の上流側直前に設置されるコニカルノズルの整流作用により、キャビテーション損傷を生じることがなく、(2)扉体の開度により振動を発生することなく流量調節が可能である、(3)水密部の経年変化が少ない、(4)放水路に障害物が残らないことから流木などによる閉塞の虞がない、などの長所を有し、近年、ダム等において多用されるに至っている(例えば非特許文献1参照)。
【0003】
ところで、ダム等における放水には、発電などを目的とした大流量の放水と、例えばダム下流側の河川の維持管理、あるいはダム水位の調整等を目的とした微小流量の放水とがある。
前述のようにジェットフローゲートは流量調節可能ではあるが、ジェットフローゲートの最大開度に相当する流量の5%以下の微小流量を放水する場合には、目標放水量に対し扉体を精確に開閉制御することが困難になる。
【0004】
このような問題を回避するため、従来のダム放水路においては、大流量放水用の大型ジェットフローゲートを備える主放水路と、該大型ジェットフローゲートの上流側で主放水路から分岐し、微小流量用の小型ジェットフローゲートを備えるバイパス流路とを設置する例が多い。
しかし、放水設備としてかかる2系統の設備を設置することは、ゲート本体および油圧シリンダ等の駆動機構、制御機構等を考慮すると、配置スペースの大型化、コストの増大化につながり好ましいことではない。
【0005】
斯かる問題を解決するため、例えば、(1)扉体に微小流量放水のための放水孔を設け、この放水孔の開閉用副弁を扉体内部に設置し、微小流量放水時には扉体は放水路を塞いだまま微小流量放水のための放水孔のみを開けることとした発明(特許文献1)、(2)扉体の、例えば下端縁部にV字型、あるいは、円弧状の切欠を設け、この切欠により微小流量放水の調整を可能とした発明(特許文献2)等が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−36271(第2頁−第3頁)
【特許文献2】
特開2002−13127(第2頁−第3頁)
【非特許文献1】
建設省河川局開発課監修、「ゲート総覧II 解説編」、平成2年2月、(第9頁−11頁、256頁−257頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、コスト高をもたらすバイパス流路を使用することなく、1基で多様な放水量に対応するジェットフローゲートの発明が既に行われているものの、例えば、特許文献1に開示の発明は、扉体内に微小流量放水のための放水孔を設け、この放水孔を開閉する副弁を設置しているため、それ自身が上下する扉体に副弁の開閉・制御機構を取りつけなければならず、機構の複雑化、メンテナンスの煩雑化、扉全体重量の増大といった問題がある。
【0008】
また、特許文献2に開示される発明については、V字型切欠については、微小流量放水時のキャビテーション、振動等の問題が発生する上に、V字型切欠部における応力集中、疲労が発生するという難点があり、これらを解決した円弧状切欠の場合でも扉体の開度と放水量との関係を解析のみにより設計段階で把握することが困難であり、実機による測定によらざるを得ないという問題がある。
【0009】
本発明は、以上のような課題に鑑み、バイパス流路を使用することなく主放水路のみで大放水量から微小な放水量まで対応可能であり、且つ扉体自体の構造も単純で重量増加やメンテナンスの複雑化を招くことなく、キャビテーション損傷あるいは振動等の問題もない、ジェットフローゲートを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、請求項1の発明によっては、放水路に設置され、扉体を水流に対し垂直方向に移動させて放水路の開閉を行う開閉駆動装置を備えるジェットフローゲートであって、扉体に設けた補助放水流路を有し、扉体は、放水路を全閉状態にする全閉領域と前記補助放水流路が設置された補助放水領域とを有し、開閉駆動装置が、扉体を、前記補助放水領域が放水路に臨む位置に移動させたとき、補助放水流路のみから放水させることを特徴とするジェットフローゲートが提供される。
【0011】
扉体に微小流量専用の放水流路を設け、かつその放水流路位置を扉体の補助放水領域に適切に設定するので、バイパス流路によることなく主放水路のみを利用し、しかも扉体本体は主放水路を遮断したまま、扉体の放水流路による微小流量の放水が可能となる。
なお、本発明のジェットフローゲートも従来のジェットフローゲートと同様、扉体自体の開度調節によりの適宜流量の放水が可能である。
【0012】
また、この小口径の放水流路を、上流から下流に向かって開口径が大となるオリフィス孔を備える両端開放の管路とすることにより、水脈の管路壁からの剥離点をいかなる開度においても特定の位置に限定することができるので、キャビテーション損傷や振動の防止に一層の効果を期待することもできる(請求項2)。
さらに、ジェットフローゲートに、放水路の下方に設けられ、扉体の一部を収容する下部空間、及び放水路の上方に設けられ、扉体の全部を収容する上部空間を有する筺体とを備え、扉体の全閉時には、補助放水流路は、上部空間に収容されるか(請求項3)、または下部空間のいずれかに位置するよう設置することとしてもよい(請求項4)。
【0013】
補助放水流路を上部空間に収容することとした場合には、全開とするためには、扉体を最上点まで引き上げる操作を行い、補助放水流路からの小流量放水のためには、扉体を最下点まで押し下げる操作を行うことになるので、誤操作の可能性が少ない。
補助放水流路を下部空間に収容することとした場合には、扉体を最下点に押し下げた全閉状態から、扉体を引き上げるに従い、順次、放水流路からの小流量放水、扉体半開、扉体全開という一連の操作をスムースに行うことが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して詳細に説明する。
本発明に係るジェットフローゲートは、特に限定しないが、ダム等の放水設備に好適に使用され、管路途中に設置される下流管路式のものや、管路末端に設置される跳水式、水中放流式のもの等、種々のゲート形式の放水設備に適用可能である。
【0015】
図1に示すジェットフローゲート1は、本発明が下流管路式の放水設備に適用された1実施例を示している。
ジェットフローゲート1は、扉体30と、扉体30を上下にスライド可能に収容し、扉体30に作用する水圧を受け止める筺体部40と、筺体部40の上部に設置され、扉体30を開閉駆動する開閉駆動装置5等を備える。
【0016】
ゲート1は、その入口側および出口側を、それぞれ、漸拡管10および下流管12を介して、放水路(主放水路)7に接続され、ゲート入口には、上流から下流に臨み、オリフィス開口20a(図2参照)を形成するコニカルノズル20が設置される。
コニカルノズル20の作用により漸拡管10内を流れる水流が絞られて縮流ジェット8を形成するため、筺体部40の戸溝40bに水流が入り込みキャビテーション損傷あるいは振動を生じることが防止される。
【0017】
漸拡管10は、上流側から下流に向かって拡管し、その入口径および出口径は、コニカルノズル20により決まるオリフィス径D0(図2参照)と放水路(主放水路)7の上流側管路の径D1(図2参照)とをほぼ一致させ(D0≒D1)、上流側管路の大口径化を抑止して経済性を向上させるとともに、流路拡大によるキャビテーション防止のため、傾斜が約1/10となるように設定されている。
【0018】
なお、漸拡管10の内径は、コニカルノズル20の直前(すなわち漸拡管10の出口径)で最大径(Dmax:図2参照)となるが、最大径Dmaxは、オリフィス径D0の1.2倍程度に好適に設定される。
また、下流管12の径D2は、漸拡管最大径(出口径)Dmaxに略等しく、オリフィス径D0より大である。
【0019】
筺体部40は、扉体30をその内部に収容し、高水圧の作用する扉体30を支持するとともに、扉体30を上下に昇降するためのガイドの機能を有しており、扉体30の背面(下流側面)に摺接し、上下方向に延びる摺動支持板(図示せず)が左右両側部に取り付けられている。
コニカルノズル20の端部には、シールリング21が設置され、このシールリング21により閉扉時の扉体30と筺体部40との間の水密が維持される。なお、本書においては、このシーリング21を含めて、コニカルノズル20という。
【0020】
また、筺体部40は、上流側から見て矩形形状をなし、その上部にボンネットと称される上部空間40aと、下部に戸溝と称される下部空間40bとを有している。
後述する全開状態(図6参照:最上点位置)にあっては、扉体30全体が上部空間40aに完全に引き込まれるに十分な空間が確保されている。また、下部空間40bについても、従来の戸溝空間に比較して下方に延出させており、大きな空間が確保されている。具体的には、微小流量の放水位置、すなわち、扉体30の最下点位置(図5参照)では、後述のオリフィス孔管35がオリフィス開口20aに露出してこれと連通し、流路が形成されるように、扉体30の下端が収容されるだけの下部空間40bが形成されている。
【0021】
筺体部40の、上部空間40aと下部空間40bとの間の位置には上流側および下流側の開口部40c、40dをそれぞれ有し、上流側開口部40cには、コニカルノズル20を介して漸拡管10が接続し、下流側開口部40dには、下流管12を介して、下流側の放水路(主放水路)7が接続している。
扉体30は、図3に示すように、水流の圧力を受ける前板31と、背面板32とを、水平に複数挿入され、強度部材を構成する桁板33により接続し、水圧に耐える構造を有している。
【0022】
扉体30はその下端に、傾斜板34を備え、上流側が下流側より下方へ突き出した断面楔形状(シャープエッジ)を形成し、ジェットの干渉によるキャビテーションや振動を防止する。
図3に示すように扉体30は、その上部を占める補助放水領域30aとその下方に全閉領域30bとを有し、領域30aの後述する適宜位置には、小口径の、両端が開放され、上流から下流に向かって開口径が大となるオリフィス孔管(補助放水流路)35が、前板31と背面板32を架け渡すように固設されている。
【0023】
このオリフィス孔管35は、水脈の管路壁からの剥離点を特定の位置に限定するとともに、オリフィス孔管35の最小孔径に応じた水量を調量する。
またオリフィス孔管35の固設位置は、扉体30の全閉時(図4参照)には、オリフィス孔管35がオリフィス開口20aより上に存在し、扉体30が最も下に下がった位置(最下点:図5参照)においては、オリフィス孔管35が、オリフィス開口20aに臨んで開口する高さ位置になるように設定される。
【0024】
開閉駆動装置5は、シリンダ2、シリンダ2を下室の油圧室2aと上室2bとに区画するピストン3、およびピストン3と扉体30とを連結するピストンステム4等から構成される。
シリンダ2の油圧室2aに供給される油圧の作用によりピストン3が上下動し、その上下動が、ピストン3に連結したピストンステム4を介して扉体30を上下動させる。
【0025】
なお、本実施例のような下流管路式のジェットフローゲートの場合には、ジェット周辺の空気を連行した空気混入流が生じ、ジェットフローゲート1下流側に給気を行わないと不安定な圧力変動が生じるため、空気管6を介して必要な空気の供給が行われる。
次に、本実施例にかかるジェットフローゲートの操作方法を図4〜図6によって説明する。なお、図4〜図6は、本ジェットフローゲートの動作を示すための模式図であり、扉体30等の詳細構造は図示されていない。
【0026】
ジェットフローゲート1が全閉時には、図4に示すように扉体30は、開閉駆動装置5によって全閉位置(扉体30の全閉領域30bのみが放水路に臨む位置)に引き上げられており、扉体30の最下端部は、オリフィス開口20aの下端より下側にあり、かつオリフィス孔管35は、オリフィス開口20aの上端より上側にある。
【0027】
このため、オリフィス開口20aは、扉体30の全閉領域30bによって完全に覆われるため、放水路も領域30bによって遮断され、放水は全く行われない。
微小流量の放水を行う場合は、油圧室2aの圧油を抜いてピストン3を下方に移動させ、従って、ピストン3に連結したピストンステム4を介して扉体30を、図5に示すようにその最下点まで押し下げる。
【0028】
すると、補助放水領域30aが放水路に臨み、オリフィス孔管35が開口して、漸拡管10と下流管12の間にオリフィス孔管35を介した小流路が形成され、例えば最大開度流量の5%程度の放水が行われる。このとき、オリフィス孔管35が下流側に向かって拡がる構造となっているために、放流時の支配断面は、常にオリフィス孔管35の入口35aにあり、振動などの問題を生じることは少ない。
【0029】
なお、扉体30の上下位置の調整によりオリフィス孔管35の開度を調整し、微小流量の細かい調整も可能である。
大放流量の放水を行う場合は、シリンダ2の油圧室2aに圧油を供給してピストン3を上方に移動させ、扉体30を、上部空間40aの最上点まで引き上げる。
【0030】
図6に示すようにこの状態では、扉体30は、オリフィス開口20aを完全に開口し、漸拡管10内を流れる水流は、扉体30にその流れを妨害されることなく、下流管12を経て最大開度流量で放水される。
また、例えば、最大開度流量の5%以上、最大開度流量以下の放水に際しては、開閉駆動装置5により、扉体30位置を調節し、扉体30が、オリフィス開口20aの一部を塞ぎ、オリフィス開口20aの開度に応じた流量となるように適宜調節する。
【0031】
なお、図1〜6に示す実施例においては、扉体30は、前板31と背面板32等から形成される筺型構造としたが、小規模流量のジェットフローゲートでは、図7に示すように一枚の厚板51とし、下端部に前述のシャープエッジを施すと共に、扉体の補助放水領域51bに上流から下流に向かって開口径が大となるオリフィス状構造を有する、両端開放のオリフィス孔(補助放水流路)51aを穿設してもよい(図7及び図8参照)。なお、図1に示した実施例では、全閉領域の上方に補助放水領域を設けたが、この実施例の補助放水領域51bは、図7に示すように全閉領域51cの下方に設けられている。本実施例の場合、扉体51はその引き上げ位置に応じ、順次、全閉、オリフィス孔51aのみ開、扉体半開、全開の各開度位置に移動することになる。
【0032】
また、図1〜6に示す実施例においては、扉体30の駆動機構は、油圧シリンダによるものとしたが、図7に示す実施例ではスクリュースピンドルとモータ(図中仮想線で示してある)を用いた電動方式の開閉駆動装置9により扉体51が開閉駆動される。
また、扉体は、図9に示すように、背面板を省略し、一枚の前板61の背面に、山型(T型)鋼62あるいはチャンネル鋼(H型鋼)及びこれらを側面から支持する側面板(図示せず)で補強したものを用いることもできる。
【0033】
このような扉板60にも、扉体の補助放水領域60aに、上流から下流に向かって開口径の拡大するオリフィス孔管(補助放水流路)65を前板61に穿設した穴に取り付ける(図9参照)。
オリフィス孔管65には上下左右に矩形形状等のリブ66を設置し、オリフィス孔管の強度を補強してもよい(図9、図10参照)。
なお、本実施例においては漸拡管10を有するジェットフローゲート1として説明を記載したが、主放水路の形状や経済性の観点などから漸拡管10を省略してもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、ジェットフローゲートの扉体に補助放水流路を設け、扉体は、放水路を全閉状態にする全閉領域と前記補助放水流路が設置される補助放水領域とを有し、開閉駆動装置が、扉体を、前記補助放水領域が放水路に臨む位置に移動させたとき、補助放水流路のみから放水させることとしたので、バイパス流路を使用することなく主放水路のみで大放水量から微小な放水量まで対応可能である。
【0035】
また、扉体自体には、放水流路を開閉するための副弁およびその駆動機構がないため、構造の複雑化、重量増加あるいはメンテナンスの複雑化等の問題は生じない。
さらに、扉体自体を開け、微小流量放水を行うものではないため、キャビテーション損傷や振動などの問題も発生しない。
【0036】
また、この小口径の放水流路を、上流から下流に向かって開口径の拡大するオリフィスを備える両端開放の管路とすることにより、水脈の管路壁からの剥離点をいかなる開度においても特定の位置に限定することができるので、キャビテーション損傷や振動の防止に一層の効果を期待することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るジェットフローゲートの実施例を示す一部切り欠き斜視図である。
【図2】図1に示すジェットフローゲートの縦断面であり、ジェットフローゲートの原理及び管径の大小関係を模式的に示す図である。
【図3】本発明に係るジェットフローゲートの扉体の一例を示す概略縦断面図である。
【図4】本発明に係るジェットフローゲートが全閉した状態を模式的に示す概略断面図である。
【図5】本発明に係るジェットフローゲートから微小流量の放水を行う状態を模式的に示す概略断面図である。
【図6】本発明に係るジェットフローゲートが全開した状態を模式的に示す概略断面図である。
【図7】本発明に係るジェットフローゲートの別の実施例における扉体の構造等を示す概略縦断面図である。
【図8】図7のオリフィス孔51a近傍A部を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図9】本発明に係るジェットフローゲートのさらに別の実施例における扉体の構造を示す概略縦断面図である。
【図10】図9のオリフィス孔管65近傍の、矢線A−A’から見た部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ジェットフローゲート
5 開閉駆動装置(油圧シリンダ式)
7 放水路(主放水路)
9 開閉駆動装置(スクリュースピンドル式)
20 コニカルノズル
20a オリフィス開口
30、51、60 扉体
30a、51b、60a 補助放水領域
30b 51c、60b 全閉領域
35、65 オリフィス孔管(補助放水流路)
51a オリフィス孔(補助放水流路)
40 筺体部
40a 上部空間
40b 下部空間
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダムなどの放水設備に好適に使用されるジェットフローゲートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ダム等の放水設備のひとつとして、例えば放水路(放水管)途中に介設または端部に設置され、上下に昇降することにより放水路の開閉および流量調節を行う扉体を備えるジェットフローゲートが知られている。
ジェットフローゲートは、(1)扉体の上流側直前に設置されるコニカルノズルの整流作用により、キャビテーション損傷を生じることがなく、(2)扉体の開度により振動を発生することなく流量調節が可能である、(3)水密部の経年変化が少ない、(4)放水路に障害物が残らないことから流木などによる閉塞の虞がない、などの長所を有し、近年、ダム等において多用されるに至っている(例えば非特許文献1参照)。
【0003】
ところで、ダム等における放水には、発電などを目的とした大流量の放水と、例えばダム下流側の河川の維持管理、あるいはダム水位の調整等を目的とした微小流量の放水とがある。
前述のようにジェットフローゲートは流量調節可能ではあるが、ジェットフローゲートの最大開度に相当する流量の5%以下の微小流量を放水する場合には、目標放水量に対し扉体を精確に開閉制御することが困難になる。
【0004】
このような問題を回避するため、従来のダム放水路においては、大流量放水用の大型ジェットフローゲートを備える主放水路と、該大型ジェットフローゲートの上流側で主放水路から分岐し、微小流量用の小型ジェットフローゲートを備えるバイパス流路とを設置する例が多い。
しかし、放水設備としてかかる2系統の設備を設置することは、ゲート本体および油圧シリンダ等の駆動機構、制御機構等を考慮すると、配置スペースの大型化、コストの増大化につながり好ましいことではない。
【0005】
斯かる問題を解決するため、例えば、(1)扉体に微小流量放水のための放水孔を設け、この放水孔の開閉用副弁を扉体内部に設置し、微小流量放水時には扉体は放水路を塞いだまま微小流量放水のための放水孔のみを開けることとした発明(特許文献1)、(2)扉体の、例えば下端縁部にV字型、あるいは、円弧状の切欠を設け、この切欠により微小流量放水の調整を可能とした発明(特許文献2)等が知られている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−36271(第2頁−第3頁)
【特許文献2】
特開2002−13127(第2頁−第3頁)
【非特許文献1】
建設省河川局開発課監修、「ゲート総覧II 解説編」、平成2年2月、(第9頁−11頁、256頁−257頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、コスト高をもたらすバイパス流路を使用することなく、1基で多様な放水量に対応するジェットフローゲートの発明が既に行われているものの、例えば、特許文献1に開示の発明は、扉体内に微小流量放水のための放水孔を設け、この放水孔を開閉する副弁を設置しているため、それ自身が上下する扉体に副弁の開閉・制御機構を取りつけなければならず、機構の複雑化、メンテナンスの煩雑化、扉全体重量の増大といった問題がある。
【0008】
また、特許文献2に開示される発明については、V字型切欠については、微小流量放水時のキャビテーション、振動等の問題が発生する上に、V字型切欠部における応力集中、疲労が発生するという難点があり、これらを解決した円弧状切欠の場合でも扉体の開度と放水量との関係を解析のみにより設計段階で把握することが困難であり、実機による測定によらざるを得ないという問題がある。
【0009】
本発明は、以上のような課題に鑑み、バイパス流路を使用することなく主放水路のみで大放水量から微小な放水量まで対応可能であり、且つ扉体自体の構造も単純で重量増加やメンテナンスの複雑化を招くことなく、キャビテーション損傷あるいは振動等の問題もない、ジェットフローゲートを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、請求項1の発明によっては、放水路に設置され、扉体を水流に対し垂直方向に移動させて放水路の開閉を行う開閉駆動装置を備えるジェットフローゲートであって、扉体に設けた補助放水流路を有し、扉体は、放水路を全閉状態にする全閉領域と前記補助放水流路が設置された補助放水領域とを有し、開閉駆動装置が、扉体を、前記補助放水領域が放水路に臨む位置に移動させたとき、補助放水流路のみから放水させることを特徴とするジェットフローゲートが提供される。
【0011】
扉体に微小流量専用の放水流路を設け、かつその放水流路位置を扉体の補助放水領域に適切に設定するので、バイパス流路によることなく主放水路のみを利用し、しかも扉体本体は主放水路を遮断したまま、扉体の放水流路による微小流量の放水が可能となる。
なお、本発明のジェットフローゲートも従来のジェットフローゲートと同様、扉体自体の開度調節によりの適宜流量の放水が可能である。
【0012】
また、この小口径の放水流路を、上流から下流に向かって開口径が大となるオリフィス孔を備える両端開放の管路とすることにより、水脈の管路壁からの剥離点をいかなる開度においても特定の位置に限定することができるので、キャビテーション損傷や振動の防止に一層の効果を期待することもできる(請求項2)。
さらに、ジェットフローゲートに、放水路の下方に設けられ、扉体の一部を収容する下部空間、及び放水路の上方に設けられ、扉体の全部を収容する上部空間を有する筺体とを備え、扉体の全閉時には、補助放水流路は、上部空間に収容されるか(請求項3)、または下部空間のいずれかに位置するよう設置することとしてもよい(請求項4)。
【0013】
補助放水流路を上部空間に収容することとした場合には、全開とするためには、扉体を最上点まで引き上げる操作を行い、補助放水流路からの小流量放水のためには、扉体を最下点まで押し下げる操作を行うことになるので、誤操作の可能性が少ない。
補助放水流路を下部空間に収容することとした場合には、扉体を最下点に押し下げた全閉状態から、扉体を引き上げるに従い、順次、放水流路からの小流量放水、扉体半開、扉体全開という一連の操作をスムースに行うことが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して詳細に説明する。
本発明に係るジェットフローゲートは、特に限定しないが、ダム等の放水設備に好適に使用され、管路途中に設置される下流管路式のものや、管路末端に設置される跳水式、水中放流式のもの等、種々のゲート形式の放水設備に適用可能である。
【0015】
図1に示すジェットフローゲート1は、本発明が下流管路式の放水設備に適用された1実施例を示している。
ジェットフローゲート1は、扉体30と、扉体30を上下にスライド可能に収容し、扉体30に作用する水圧を受け止める筺体部40と、筺体部40の上部に設置され、扉体30を開閉駆動する開閉駆動装置5等を備える。
【0016】
ゲート1は、その入口側および出口側を、それぞれ、漸拡管10および下流管12を介して、放水路(主放水路)7に接続され、ゲート入口には、上流から下流に臨み、オリフィス開口20a(図2参照)を形成するコニカルノズル20が設置される。
コニカルノズル20の作用により漸拡管10内を流れる水流が絞られて縮流ジェット8を形成するため、筺体部40の戸溝40bに水流が入り込みキャビテーション損傷あるいは振動を生じることが防止される。
【0017】
漸拡管10は、上流側から下流に向かって拡管し、その入口径および出口径は、コニカルノズル20により決まるオリフィス径D0(図2参照)と放水路(主放水路)7の上流側管路の径D1(図2参照)とをほぼ一致させ(D0≒D1)、上流側管路の大口径化を抑止して経済性を向上させるとともに、流路拡大によるキャビテーション防止のため、傾斜が約1/10となるように設定されている。
【0018】
なお、漸拡管10の内径は、コニカルノズル20の直前(すなわち漸拡管10の出口径)で最大径(Dmax:図2参照)となるが、最大径Dmaxは、オリフィス径D0の1.2倍程度に好適に設定される。
また、下流管12の径D2は、漸拡管最大径(出口径)Dmaxに略等しく、オリフィス径D0より大である。
【0019】
筺体部40は、扉体30をその内部に収容し、高水圧の作用する扉体30を支持するとともに、扉体30を上下に昇降するためのガイドの機能を有しており、扉体30の背面(下流側面)に摺接し、上下方向に延びる摺動支持板(図示せず)が左右両側部に取り付けられている。
コニカルノズル20の端部には、シールリング21が設置され、このシールリング21により閉扉時の扉体30と筺体部40との間の水密が維持される。なお、本書においては、このシーリング21を含めて、コニカルノズル20という。
【0020】
また、筺体部40は、上流側から見て矩形形状をなし、その上部にボンネットと称される上部空間40aと、下部に戸溝と称される下部空間40bとを有している。
後述する全開状態(図6参照:最上点位置)にあっては、扉体30全体が上部空間40aに完全に引き込まれるに十分な空間が確保されている。また、下部空間40bについても、従来の戸溝空間に比較して下方に延出させており、大きな空間が確保されている。具体的には、微小流量の放水位置、すなわち、扉体30の最下点位置(図5参照)では、後述のオリフィス孔管35がオリフィス開口20aに露出してこれと連通し、流路が形成されるように、扉体30の下端が収容されるだけの下部空間40bが形成されている。
【0021】
筺体部40の、上部空間40aと下部空間40bとの間の位置には上流側および下流側の開口部40c、40dをそれぞれ有し、上流側開口部40cには、コニカルノズル20を介して漸拡管10が接続し、下流側開口部40dには、下流管12を介して、下流側の放水路(主放水路)7が接続している。
扉体30は、図3に示すように、水流の圧力を受ける前板31と、背面板32とを、水平に複数挿入され、強度部材を構成する桁板33により接続し、水圧に耐える構造を有している。
【0022】
扉体30はその下端に、傾斜板34を備え、上流側が下流側より下方へ突き出した断面楔形状(シャープエッジ)を形成し、ジェットの干渉によるキャビテーションや振動を防止する。
図3に示すように扉体30は、その上部を占める補助放水領域30aとその下方に全閉領域30bとを有し、領域30aの後述する適宜位置には、小口径の、両端が開放され、上流から下流に向かって開口径が大となるオリフィス孔管(補助放水流路)35が、前板31と背面板32を架け渡すように固設されている。
【0023】
このオリフィス孔管35は、水脈の管路壁からの剥離点を特定の位置に限定するとともに、オリフィス孔管35の最小孔径に応じた水量を調量する。
またオリフィス孔管35の固設位置は、扉体30の全閉時(図4参照)には、オリフィス孔管35がオリフィス開口20aより上に存在し、扉体30が最も下に下がった位置(最下点:図5参照)においては、オリフィス孔管35が、オリフィス開口20aに臨んで開口する高さ位置になるように設定される。
【0024】
開閉駆動装置5は、シリンダ2、シリンダ2を下室の油圧室2aと上室2bとに区画するピストン3、およびピストン3と扉体30とを連結するピストンステム4等から構成される。
シリンダ2の油圧室2aに供給される油圧の作用によりピストン3が上下動し、その上下動が、ピストン3に連結したピストンステム4を介して扉体30を上下動させる。
【0025】
なお、本実施例のような下流管路式のジェットフローゲートの場合には、ジェット周辺の空気を連行した空気混入流が生じ、ジェットフローゲート1下流側に給気を行わないと不安定な圧力変動が生じるため、空気管6を介して必要な空気の供給が行われる。
次に、本実施例にかかるジェットフローゲートの操作方法を図4〜図6によって説明する。なお、図4〜図6は、本ジェットフローゲートの動作を示すための模式図であり、扉体30等の詳細構造は図示されていない。
【0026】
ジェットフローゲート1が全閉時には、図4に示すように扉体30は、開閉駆動装置5によって全閉位置(扉体30の全閉領域30bのみが放水路に臨む位置)に引き上げられており、扉体30の最下端部は、オリフィス開口20aの下端より下側にあり、かつオリフィス孔管35は、オリフィス開口20aの上端より上側にある。
【0027】
このため、オリフィス開口20aは、扉体30の全閉領域30bによって完全に覆われるため、放水路も領域30bによって遮断され、放水は全く行われない。
微小流量の放水を行う場合は、油圧室2aの圧油を抜いてピストン3を下方に移動させ、従って、ピストン3に連結したピストンステム4を介して扉体30を、図5に示すようにその最下点まで押し下げる。
【0028】
すると、補助放水領域30aが放水路に臨み、オリフィス孔管35が開口して、漸拡管10と下流管12の間にオリフィス孔管35を介した小流路が形成され、例えば最大開度流量の5%程度の放水が行われる。このとき、オリフィス孔管35が下流側に向かって拡がる構造となっているために、放流時の支配断面は、常にオリフィス孔管35の入口35aにあり、振動などの問題を生じることは少ない。
【0029】
なお、扉体30の上下位置の調整によりオリフィス孔管35の開度を調整し、微小流量の細かい調整も可能である。
大放流量の放水を行う場合は、シリンダ2の油圧室2aに圧油を供給してピストン3を上方に移動させ、扉体30を、上部空間40aの最上点まで引き上げる。
【0030】
図6に示すようにこの状態では、扉体30は、オリフィス開口20aを完全に開口し、漸拡管10内を流れる水流は、扉体30にその流れを妨害されることなく、下流管12を経て最大開度流量で放水される。
また、例えば、最大開度流量の5%以上、最大開度流量以下の放水に際しては、開閉駆動装置5により、扉体30位置を調節し、扉体30が、オリフィス開口20aの一部を塞ぎ、オリフィス開口20aの開度に応じた流量となるように適宜調節する。
【0031】
なお、図1〜6に示す実施例においては、扉体30は、前板31と背面板32等から形成される筺型構造としたが、小規模流量のジェットフローゲートでは、図7に示すように一枚の厚板51とし、下端部に前述のシャープエッジを施すと共に、扉体の補助放水領域51bに上流から下流に向かって開口径が大となるオリフィス状構造を有する、両端開放のオリフィス孔(補助放水流路)51aを穿設してもよい(図7及び図8参照)。なお、図1に示した実施例では、全閉領域の上方に補助放水領域を設けたが、この実施例の補助放水領域51bは、図7に示すように全閉領域51cの下方に設けられている。本実施例の場合、扉体51はその引き上げ位置に応じ、順次、全閉、オリフィス孔51aのみ開、扉体半開、全開の各開度位置に移動することになる。
【0032】
また、図1〜6に示す実施例においては、扉体30の駆動機構は、油圧シリンダによるものとしたが、図7に示す実施例ではスクリュースピンドルとモータ(図中仮想線で示してある)を用いた電動方式の開閉駆動装置9により扉体51が開閉駆動される。
また、扉体は、図9に示すように、背面板を省略し、一枚の前板61の背面に、山型(T型)鋼62あるいはチャンネル鋼(H型鋼)及びこれらを側面から支持する側面板(図示せず)で補強したものを用いることもできる。
【0033】
このような扉板60にも、扉体の補助放水領域60aに、上流から下流に向かって開口径の拡大するオリフィス孔管(補助放水流路)65を前板61に穿設した穴に取り付ける(図9参照)。
オリフィス孔管65には上下左右に矩形形状等のリブ66を設置し、オリフィス孔管の強度を補強してもよい(図9、図10参照)。
なお、本実施例においては漸拡管10を有するジェットフローゲート1として説明を記載したが、主放水路の形状や経済性の観点などから漸拡管10を省略してもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、ジェットフローゲートの扉体に補助放水流路を設け、扉体は、放水路を全閉状態にする全閉領域と前記補助放水流路が設置される補助放水領域とを有し、開閉駆動装置が、扉体を、前記補助放水領域が放水路に臨む位置に移動させたとき、補助放水流路のみから放水させることとしたので、バイパス流路を使用することなく主放水路のみで大放水量から微小な放水量まで対応可能である。
【0035】
また、扉体自体には、放水流路を開閉するための副弁およびその駆動機構がないため、構造の複雑化、重量増加あるいはメンテナンスの複雑化等の問題は生じない。
さらに、扉体自体を開け、微小流量放水を行うものではないため、キャビテーション損傷や振動などの問題も発生しない。
【0036】
また、この小口径の放水流路を、上流から下流に向かって開口径の拡大するオリフィスを備える両端開放の管路とすることにより、水脈の管路壁からの剥離点をいかなる開度においても特定の位置に限定することができるので、キャビテーション損傷や振動の防止に一層の効果を期待することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るジェットフローゲートの実施例を示す一部切り欠き斜視図である。
【図2】図1に示すジェットフローゲートの縦断面であり、ジェットフローゲートの原理及び管径の大小関係を模式的に示す図である。
【図3】本発明に係るジェットフローゲートの扉体の一例を示す概略縦断面図である。
【図4】本発明に係るジェットフローゲートが全閉した状態を模式的に示す概略断面図である。
【図5】本発明に係るジェットフローゲートから微小流量の放水を行う状態を模式的に示す概略断面図である。
【図6】本発明に係るジェットフローゲートが全開した状態を模式的に示す概略断面図である。
【図7】本発明に係るジェットフローゲートの別の実施例における扉体の構造等を示す概略縦断面図である。
【図8】図7のオリフィス孔51a近傍A部を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図9】本発明に係るジェットフローゲートのさらに別の実施例における扉体の構造を示す概略縦断面図である。
【図10】図9のオリフィス孔管65近傍の、矢線A−A’から見た部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ジェットフローゲート
5 開閉駆動装置(油圧シリンダ式)
7 放水路(主放水路)
9 開閉駆動装置(スクリュースピンドル式)
20 コニカルノズル
20a オリフィス開口
30、51、60 扉体
30a、51b、60a 補助放水領域
30b 51c、60b 全閉領域
35、65 オリフィス孔管(補助放水流路)
51a オリフィス孔(補助放水流路)
40 筺体部
40a 上部空間
40b 下部空間
Claims (4)
- 放水路に設置され、扉体を水流に対し垂直方向に移動させて放水路の開閉を行う開閉駆動装置を備えるジェットフローゲートであって、
扉体に設けた補助放水流路を有し、
扉体は、放水路を全閉状態にする全閉領域と前記補助放水流路が設置された補助放水領域とを有し、
開閉駆動装置が扉体を、前記補助放水領域が放水路に臨む位置に移動させたとき、補助放水流路のみから放水させる
ことを特徴とするジェットフローゲート。 - 前記補助放水流路は、
上流から下流に向かって開口径が大となるオリフィス孔を備える両端開放の管路を備える
ことを特徴とする、請求項1のジェットフローゲート。 - 放水路の下方に設けられ、扉体の一部を収容する下部空間、及び放水路の上方に設けられ、扉体の全部を収容する上部空間を有する筺体を備え、
前記開閉駆動装置が、扉体の全閉領域を放水路に臨む位置に移動させ、放水路を全閉状態にしたとき、前記補助放水領域は、前記上部空間に収容される
ことを特徴とする、請求項1または2のジェットフローゲート。 - 放水路の下方に設けられ、扉体の一部を収容する下部空間、及び放水路の上方に設けられ、扉体の全部を収容する上部空間を有する筺体を備え、
前記開閉駆動装置が、扉体の全閉領域を放水路に臨む位置に移動させ、放水路を全閉状態にしたとき、前記補助放水領域は、前記下部空間に収容される
ことを特徴とする、請求項1または2のジェットフローゲート。
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- 2003-03-19 JP JP2003076284A patent/JP2004285595A/ja active Pending
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