JP2004284936A

JP2004284936A - 窒素の含有量が多く、保肥力が強い有機腐植鉱物混合結合体を含有する有機鉱物肥料の製造方法

Info

Publication number: JP2004284936A
Application number: JP2003120720A
Authority: JP
Inventors: Baibu O; 培武王; Jien Ri; 治遠李; Akihiro Isoda; 昭弘礒田
Original assignee: NIKKA JITSUGYO KK
Current assignee: NIKKA JITSUGYO KK
Priority date: 2003-03-20
Filing date: 2003-03-20
Publication date: 2004-10-14

Abstract

【課題】有機体窒素の含量が多く、保肥力が強い有機腐植物質と鉱物との混合結合体を含有する有機鉱物肥料の製造方法を提供する。
【解決手段】平均抗圧壊力が高く、比表面積が大きい石炭灰、ゼオライト、人工ゼオライトなどの珪酸質材料で作られ、有機物分解を促進し微生物を担持する粒状土壌改良材を厩肥や生ごみなど有機物に１０〜５０％重量部添加し、醗酵槽の上部から窒素性溶液を撒き、２０〜６５℃の条件を維持しながらコンポスト化する。
【選択図】なし

Description

【０００１】
［産業上の利用分野］本発明は、コンポストで窒素の含有量が多く保肥力が強く、有機腐植鉱物混合結合体を含有する有機鉱物肥料の製造方法に関するものである。
【０００２】
［従来の技術及び発明が解決しようとする課題］近年、化学肥料使用過多によって土壌、自然環境を破壊し、人類の健康にも威脅すら与えている。農業の発展、人類の健康のため、コンポスト化された有機肥料だけで農作物生産を維持する現代的な有機農法が生まれ始めたが、従来の有機肥料は窒素含量が低く、作物の生産力向上の制限要因となっている。有機質の炭素率と水分含有量を調整して、有機肥料の窒素含量を高めるのが現在のコンポスト方法であるが、それでも３％以上に上昇させるのは困難であるのが現状である。窒素含量の高い有機肥料の開発が期待されている。
【０００３】
［課題を解決するための手段］上記課題を解決するために、本発明方法は鶏糞、豚糞尿、牛糞尿、羊糞尿などの厩肥或いは生ごみなど有機物に、微生物を担持する無機粒状多孔質土壌改良材を１０〜５０％重量投入し混合してコンポスト化することを特徴とする製造方法を提供する。又、粒状多孔質土壌改良材は粒の平均抗圧砕力が高く、水で崩壊が無いことも特徴である。さらに好ましい点は、コンポスト化工程で有機物の堆積上部から窒素性水溶液を補充し、２０〜６５℃の条件を維持しながらコンポスト化させ、窒素含量が多く、保肥力の強い有機腐植物質と無機鉱物との混合結合体である有機鉱物肥料を製造することが特徴である方法を提供する。
【０００４】
本発明で使用される有機質は鶏糞、牛糞尿、豚糞尿、羊糞尿などの厩肥或いは生ごみを用いる。
【０００５】
厩肥、生ごみに微生物を担持する無機多孔質粒状土壌改良材を１０〜５０％重量投入・混合し、水分を約４０〜６０％程度に調整・醗酵させる。
【０００６】
本発明で使用される粒状土壌改良材は多孔質団粒構造である。水分やアンモニウムや空気などを吸着する特性がある。そのためアンモニアなど窒素成分を吸着し、窒素含有量は高くなり、肥料保持力が強くなる。
【０００７】
本発明で使用される粒状多孔質土壌改良材の粒子直径は０．５〜２０ｍｍで、水に投入して長時間置いても崩壊せず、粒の平均抗圧壊力が６Ｎ／ｃｍ^２以上である。そのためコンポスト化工程あるいは土壌に混合した場合でも多孔質団粒構造は変わらず、土壌改良剤の役割を保持し、微生物の活性化を高め、発酵を促進し、窒素含量が高く持続力の強い有機鉱物肥料になる。
【０００８】
本発明で使用される粒状土壌改良材は石炭灰、ゼオライト又は人工ゼオライトを主原料とし、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、銅、鉄、亜鉛、ホウ素、マンガンその他の各種の植物と微生物の成長・繁殖に必要なミネラルを含有する団粒構造である。微生物含有液で含浸すると、微生物を担持する。窒素性溶液を撒いた時も、微生物は生き残ることができ、さらに微生物は窒素を摂取しながら繁殖できる。微生物は有機物質を分解、あるいは窒素を含むポリ高分子化合物質即ち腐植物質に転換させ、窒素含有量を高く積蓄していく。
【０００９】
糞尿などの有機物質と、本発明で使用される粒状多孔質土壌改良材と混合しコンポスト化させると、生じた遊離的な腐植物質はファンデルワールス吸着力、水素結合、静電気、イオン交換能によって粒状多孔質土壌改良材と結合し、有機腐植鉱物混合結合体となる。本発明による有機腐植鉱物混合結合体の有機鉱物肥料は強い吸水能力があり、肥効持続力が大きく、肥料の利用効率が増えることが期待できる。
【００１０】
【発明の効果】本発明の有機鉱物肥料を使用すると、土壌の物理的性状即ち保水、保肥、通気性が改善できる。また、高い窒素含有量が植物体の生育成長を支え得る。本発明の有機鉱物肥料のみにより農産物の高収量を図ることができる。

Claims

鶏糞、豚糞尿、牛糞尿、羊糞尿など厩肥或いは生ごみなど有機物に、無機、粒状、多孔質土壌改良材を１０〜５０％重量投入し、コンポスト化工程で有機物の堆積上部から窒素性溶液を添加し、２０〜６５℃の条件を維持しながらコンポスト化することを特徴とする、窒素含量が高く、保肥力の強い有機腐植物質と無機鉱物との混合結合体である有機鉱物肥料製造方法。
請求項１の粒状多孔質土壌改良材は石炭灰、ゼオライト、人工ゼオライトなどの多孔質資材にカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、カリウム、銅、鉄、亜鉛、ホウ素、マンガンその他の植物と微生物に必要なミネラルを含んだ人工団粒構造であることを特徴とする。
請求項１の粒状多孔質土壌改良材の粒子直径が０．５〜２０ｍｍで、水に投入して長時間置いても崩壊せず、粒の平均抗圧壊力が６Ｎ／ｃｍ^２以上であることを特徴とする。
請求項１の粒状多孔質土壌改良材は、有機物の分解を促進する微生物液で含浸し、微生物を担持することを特徴とする。
コンポスト化工程で有機物の堆積上部から無機系窒素水溶液或いは動物の尿液などの有機質窒素水溶液或いは無機系窒素水溶液と有機質窒素水溶液の混合液を撒くことを特徴とする請求項１記載の方法。