JP2004284466A - ライセンスプレート照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】導光板を使用したフロントライト方式のライセンスプレート照明装置において、封印時に導光板の表面が傷つくことを防止する。
【解決手段】光源と、
使用時にライセンスプレートの表示面を覆うように配置され、前記光源の光を導入する光導入面と、導入光をライセンスプレート側へと放射する光放射面と、該光放射面と反対側に位置する観察面と、並びに車両への固定及び封印の取付けに使用される貫通孔とを有し、封印を取り付けたときに該封印のエッジ部と前記観察面の表面とが空間を隔てて配置される導光板と、を備えたライセンスプレート照明装置とする。
【選択図】 図3
【解決手段】光源と、
使用時にライセンスプレートの表示面を覆うように配置され、前記光源の光を導入する光導入面と、導入光をライセンスプレート側へと放射する光放射面と、該光放射面と反対側に位置する観察面と、並びに車両への固定及び封印の取付けに使用される貫通孔とを有し、封印を取り付けたときに該封印のエッジ部と前記観察面の表面とが空間を隔てて配置される導光板と、を備えたライセンスプレート照明装置とする。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は車両ライセンスプレートの照明に利用される照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
夜間などにおけるライセンスプレートの視認性を高めるために、ライセンスプレート表示面に光を照射することが行われる。このようなフロントライト方式の照明方法の一つとして、ライセンスプレートの表示面を覆うようにして導光板を設置し、導光板の表面から放射される面状の光によって照明を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
米国特許第5150960号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
導光板を利用したフロントライト方式の照明を行う場合には例えば、図5に示すように、導光板110に貫通孔115を設け、そしてこの貫通孔115内にボルト50を挿入することによって導光板110及びライセンスプレート100が車両70に固定される。このような固定に際し、国内の使用においては交通法規上の要請から封印40が取り付けられることとなるが、封印40のエッジ部41が導光板110の表面に接触する惧れがあり、特に封印作業時において当該エッジ部41によって導光板110の表面111が削れる場合がある。このような削れによって生ずる傷は導光板110の光学特性に影響を与える。即ち、当該傷による反射、拡散などによって意図しない光が生じ、期待される照明態様が得られない惧れがある。
本発明は以上の課題を鑑みてなされたものであって、導光板を使用したフロントライト方式のライセンスプレート照明装置において、封印時に導光板表面が傷つくことを防止し、期待通りの照明態様が得られるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の目的を達成するため、次の構成を提供する。
光源と、
使用時にライセンスプレートの表示面を覆うように配置され、前記光源の光を導入する光導入面と、導入光をライセンスプレート側へと放射する光放射面と、該光放射面と反対側に位置する観察面と、並びに車両への固定及び封印の取付けに使用される貫通孔とを有し、封印を取り付けたときに該封印のエッジ部と前記観察面の表面とが空間を隔てて配置される導光板と、
を備えるライセンスプレート照明装置である。
【0006】
以上の構成によれば、封印を取り付けたときに封印のエッジ部と導光板の表面との間に空間が確保される。従って、封印のエッジ部と導光板の表面とが接触せず、即ち導光板の観察面が保護されることとなる。その結果、意図しない光の発生が防止され、期待通りの態様の照明光が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】
(光源)
光源としてはLED、電球(バルブ)、蛍光灯、冷陰極管などを用いることができる。中でもLEDを採用することが好ましい。LED光源は消費電力及び発熱量が小さくかつ長寿命であることから長時間連続的に点灯させることに適した光源である。また小型であるため光源用のスペースが少なくてすみ、本発明の照明装置の小型化、薄型化が可能となる。これにより照明装置のハンドリング性も向上する。またLEDは振動、衝撃に強いことから信頼性の高い照明装置を構成できるといった利点もある。
【0008】
LEDのタイプは特に限定されず、砲弾型、チップ型等、種々のものを採用できる。採用する光源の発光色も特に限定されず、白、赤、橙、緑、青等の可視領域の光を発光する光源を採用できる。好ましい光源としては白色光を発光するものを挙げることができる。白色光を発光する光源を採用すればライセンスプレートに表示された数字、文字、及びバックグラウンドを本来の色で観察(視認)されるように構成できるからである。一方、白色以外の色の光源を用いれば、例えばライセンスプレートを加色するなど、ライセンスプレートの意匠を変化させたり、意匠性を高めたりすることもできる。
【0009】
紫外領域の光を発光する光源を用いることもできる。この場合には紫外領域の光を受けて蛍光する蛍光体を併せて用いることができる。尚、可視領域及び紫外領域の光を発光可能な光源を用いてもよい。
蛍光体を用いる場合には、例えば蛍光体を含む層を導光板表面に設けることができる。このような蛍光体を含む層は蛍光体含有インク若しくは塗料の印刷、塗布などにより又は蛍光体を含むシートの貼着などによって形成することができる。また、蛍光体を導光板内に含有させることができる。このような構成では導光板内で蛍光が生じ、この蛍光が導光板の光放射面から放射することによって照明が行われる。蛍光体を導光板内に含有させる場合には特に有機系の蛍光体を用いることが好ましい。有機系の蛍光体を用いれば導光板の透明性を維持でき、クリアー感のある照明効果が得られるからである。
【0010】
蛍光体を導光板に含有させるのではなく、照明対象であるライセンスプレートに含有させることもできる。例えば蛍光体を含有した塗料ないしはインクを用いてライセンスプレートの表示部(数字、文字など)を形成したり、表示部の表面に別途蛍光体を含む層を設けたりすることができる。このような構成では光源から放出された紫外領域の光がライトガイドを介してライセンスプレートに照射し、表示部の蛍光体を励起させる。その結果ライセンスプレートの表示部が蛍光によって発光表示される。
【0011】
蛍光体の種類は特に限定されず、有機系、無機系を問わず採用することができる。有機系の蛍光体を用いることにより、上記のように、クリアー感のある蛍光色の光を得ることができる。他方、無機系の蛍光体を用いると艶消し感のある蛍光色の光を得ることができる。様々な蛍光色を有する蛍光体を採用することができ、例えば光の三原色である赤色、緑色、又は青色の蛍光色を有する蛍光体の他、それらの中間色を蛍光する蛍光体を用いることができる。複数の蛍光体を組み合わせて用いることもでき、例えば赤色系蛍光体、緑色系蛍光体、及び青色系蛍光体を混合して用いることができる。
【0012】
複数個のLED、バルブなど用いて本発明における光源を構成してもよい。この場合、同種の光源を複数用いることも、発光色などの異なる光源を組み合わせて用いることもできる。複数個の光源を用いることにより照度の増強あるいは光の混色による様々な発光色の照明といった効果を得ることができる。尚、光源の使用数は各光源の輝度、導光板の大きさ、求められる照度等を総合的に考慮して定めることができる。複数個の光源を用いる例として、赤色系LED、緑色系LED、及び青色系LEDの3種を併用するものを挙げることができる。このような光源によれば各LEDの混色によって白色光を得ることができる。また各LEDの発光状態、発光量を制御すれば所望の色の光を得ることもできる。
【0013】
使用時において導光板に光を導入できる位置(例えば導光板の一又は複数の端面)に対向して光源が配置される。使用時において導光板の端面に対向して光源が配置されることが好ましい。このようにすれば導入光は導光板内を良好に導光し、その結果導光板の光放射面のより広い範囲からの光の放射が可能となり、かつ照度ムラのより少ない状態で光の放射を行える。例えば導光板の上端面、下端面、左端面、及び/又は右端面に対向するように1又は複数の光源を配置することができる。中でも、導光板の上端面に対向するように光源を配置することが好ましい。即ち光源の光を導光板上方から下端方向へ照射することが好ましい。導光板の観察面に後述するような光拡散処理を施した場合において、例えば光源の光を導光板の下端面から導入すれば、観察面には裏面側より斜め上方に向かう光が多く入射し、その表面から外部に放射される光の多くは斜め上方ないし上方に向かう光となる。ここで、観察者(例えば、他の車両のドライバー)の視点は通常照明装置からみて斜め上方に位置することから、観察者の視点に向かって多くの光が進行することとなり、その結果ライセンスプレートよりも導光板観察面が発光して観察され、ライセンスプレートが見づらくなる。一方、光源を導光板の上方に配し、導光板の上端部より光を導入すれば、導光板観察面から放射される光の多くは斜め下方ないし下方に向かう光となり、即ち観察者の視点方向に進行する光は少なく、その結果、上記のように導光板の観察面が発光してライセンスプレートが見づらくなるという現象の発生が防止される。尚、光源を導光板の側方(左右いずれかの端部、あるいは左右両端部)に配置した場合にも同様の効果が得られるが、上方に配置した場合の方が観察者の視点方向に放射される光の量は少なくなることから、光源の位置としては導光板の上方が最も好適といえる。
【0014】
光源の配置態様の具体的一例としては、複数のLEDが導光板の一の端面(好ましくは上端面)に対向した状態で直線的に配置されるような態様を挙げることができる。このような態様では、各LEDを点灯させるために使用する回路の構成を簡略化できるといった利点がある。
【0015】
ここで、光源の光量が十分でない場合や十分な導光作用が得られない場合などでは導光板内の光の分布にムラが生ずる惧れがある。例えば光源から離れた領域で光量が低下し、その結果導光板の光放射面から放射される光において照度ムラが発生する惧れがある。このような場合には導光板の上下又は左右の両端から光が導入されるように光源を配置することが好ましい。例えば板状の導光板の上端面に対向して一列のLEDを配置し、同様に導光板の下端面に対向して一列のLEDを配置する。又は、導光板の左端面及び右端面にそれぞれ対向するように一列ずつのLEDを用いる。尚、上下左右の各端面に対向するように四方にLEDを配置することもできる。さらに、左右端面及び上端面、又は左右端面及び下端面の三方にLEDを配置することもできる。
光の導入効率の面、及び装置のコンパクト化の観点から、導光板に近接して光源が配置されるように設計することが好ましい。
【0016】
(導光板)
導光板は、使用時においてライセンスプレートの表示面を覆うように配置される部材であって、光源の光を面状光へと変換するために使用される。従って、導光板は光源からの光を導入する光導入面、及び導入された光を外部に放射する光放射面を備える。尚、外部より観察される面、即ちライセンスプレート側と反対に位置する面のことを、本明細書においては観察面と呼ぶ。
【0017】
導光板には車両への固定及び封印の取付けに使用される貫通孔が備えられる。そして、封印を取り付けたときに封印のエッジ部と観察面の表面とが空間を隔てて配置されるように、その観察面形状が設計される。このように設計することで封止のエッジ部と観察面との間に空間が確保され、両者の接触が防止される。例えば、封印を取り付けたときに封印のエッジ部に接触することなくこれを内包する凹部が観察面に形成される。このような凹部を形成する代わりに、封印を取り付けたときに封印のエッジ部よりも内側の部分に覆われることとなる観察面領域に凸部を形成することで、エッジ部と観察面との間に空間を確保することもできる。具体的には例えば、封印のエッジ部に対応する領域に凹部が形成された形状の観察面(図3を参照)や、車両への固定及び封印の取付け用の貫通孔の周辺が凸状に成形された形状の観察面(図4を参照)を採用することができる。尚、観察面の一部に凹凸を設けたことによる意図しない導光特性の変化を防止乃至は最小限に止めるため、封印作業時の取付け位置の誤差などを考慮した上で、封印のエッジ部と観察面との間に必要十分な空間が確保されるように観察面形状を設計することが好ましい。このような設計は、後述の実施例に示すように観察面に凹部を形成する場合(図3を参照)に特に有効である。
【0018】
照明対象であるライセンスプレートの大きさを考慮して、ライセンスプレートの全体をカバーできる平面視面積の光放射面を有する導光板を用いることが好ましい。よりコンパクトに構成するために、その光放射面の平面視形状がライセンスプレートと略同一ないしは若干大きい導光板を用いることがさらに好ましい。
導入光をライセンスプレートに照射するというライトガイドの作用が十分に得られ且つ強度的に問題がない限りにおいて、できるだけ薄い導光板を用いることが好ましい。例えば導光板として1mm〜15mm厚の導光板を用いることができる。これよりも薄いと機械的強度が十分に得られないため好ましくない。また、これより厚いと無用に設置スペースを必要として好ましくないことは勿論のこと、製造コストが上昇するため好ましくない。好ましくは2mm〜10mm厚、更に好ましくは2mm〜5mm厚の導光板を用いることができる。
【0019】
使用時(ライセンスプレート部に取り付けた状態)において、導光板がライセンスプレートに近接していることが好ましい。ライセンスプレート部をより薄型に構成できるからである。例えば、使用時において導光板がライセンスプレートに密着するように照明装置を構成することが好ましい。
【0020】
導光板の光導入面、光放射面、及び観察面以外の面に光反射層を形成することが好ましい。当該面からの光の漏洩を防止することで光放射面からの効率的な光の放射を行うためである。尚、光反射層を設ければこれによって光の反射のみならず光の拡散も行われるため、導光板内での光の拡散を促進でき、もって光放射面からより均一な輝度の光を放射することができる。
【0021】
導光板の光放射面又は観察面の表面に凹凸部を形成することができる。両面にそれぞれ凹凸部を形成することもできる。この凹凸部によって、導光板に導入された光源の光を反射させ、導光板内での光の乱反射、拡散を促進できる。
ここでの凹凸には三角溝、角溝、丸溝などの溝形状、及びピット形状などが含まれる。異なる形状の凹凸を複数組み合わせて用いても良い。このような凹凸を連続的に形成することもでき、またドット状など不連続的に形成することもできる。また、規則的に形成されていてもランダムに形成されていてもよい。
このような凹凸部は針状あるいは鋸歯状の加工具を用いて導光板の表面の一部を削り取ることや、導光板の表面にカッティング処理や研磨処理などを施すことにより形成することができる。または所望の凹凸部が形成されるような型を用いた型成形によって導光板を作製することによってもこのような凹凸部を形成することができる。
【0022】
光源から遠ざかるにつれて光放射面側にテーパーする面を導光板の観察面に形成することができる。導光板の観察面の全体をこのようなテーパー面とすることもできる。例えば、導光板の上端面に対向して光源を配置する場合において、導光板の観察面を上端面から下端面に向かってテーパーする面とすることができる。導光板の観察面をこのようなテーパー面とした場合において、例えば導光板の上端面から光源の光をその光軸が導光板の光放射面に平行となるようにして導入すれば導入光は効率的に導光板の観察面に至り、続いてその表面に形成される光拡散層に至ることとなり、光拡散層による効率的な光の反射、拡散が生ずる。これにより導光板内での光の分布が一層均一化され、照度ムラのより少ない光を導光板の光放射面から放射することができる。
【0023】
導光板の材質は光源の光に対して透過性であれば特に限定されない。好ましくは透明(無色透明、有色透明を含む)な材料により導光板を構成する。また、加工が容易で耐久性に優れた材料により導光板を構成することが好ましい。導光板の材料としては、例えばアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ガラス等を用いることができる。
【0024】
導光板内又は導光板外に光源が配置される。前者の場合には、例えば導光板の一部に光源を収納するための空間が設けられる。例えば、導光板の端面(上端面、下端面、或は左右端面)に光源を収納するための溝部を設けることができる。このような、導光板が光源を収納するための空間を備えた構成では、光源と導光板とが一体的に構成されるため密封性が向上し、防塵、防水効果の高い照明装置となる。また、良好な導光効率や組立工数の低減が期待できる。他方、光源を導光板外に配置する構成、即ち光源部を導光板と別体とする構成によれば光源部及び導光板の設計自由度が高まり両者をコンパクトにできる。また、照明装置全体の構成も簡略化される。更には、光源部については簡易な構造によっても十分な防水・防塵効果を得ることができる。加えて、使用時において、光源部が車両側に固定され、導光板のスライド、開閉などによってライセンスプレートの取り付け作業を行うことができる構成を採用することが可能となる。このような構成ではライセンスプレートの装着あるいは脱着作業の際に光源部の移動が伴わず、当該作業時に光源部を破損する惧れが少なくなり、また光源部への配線が容易かつ単純となり、信頼性の向上及び照明装置全体の構造についての更なる簡略化が達成される。
【0025】
導光板の観察面上に光拡散層を形成することが好ましい。かかる構成によれば光拡散層による作用によって導光板内の光の分布が均一化され、照度ムラの一層少ない光を光放射面から放射することが可能となる。
この光拡散層は互いに異なる屈折率の2種以上の光透過性材料によって構成することができる。具体的には、例えば光透過性の基材の中に当該基材と異なる屈折率の材料からなる粒子を一種以上混ぜ込んだ材料によって光拡散層を形成することができる。このような2種以上の光透過性材料によって光拡散層を形成すればその透明性は高く、同時に構成成分同士の屈折率の差によって良好な光の反射、拡散を行うことができる。従って、フロントライト用に必要とされる透明性を確保しつつ、かつ均一化された光をその光放出面から放射可能な導光板となる。さらに、このような光拡散層を形成することにより艶消し効果が奏され、導光板の観察面表面において外部光によるグレアの発生を防止ないし低下させることができる。
【0026】
ここでの基材としては光透過率が高い材料を好適に用いることができる。例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、又はポリカーボネート樹脂が採用される。基材の材料として2種以上の材料を用いることもできる。一方、基材に混ぜ込む粒子の材料としては光透過率が高くかつ基材と異なる屈折率を有するものであれば特に限定されず、例えばアクリル樹脂又はガラス等を用いることができる。粒子の大きさ(粒径)は特に限定されないが、これが大きすぎると粒子が肉眼で直接観察されてライトガイドの表面意匠性が低下する惧れがある。したがって粒子の粒径は光拡散層厚より小さいことが好ましい。より具体的な粒子径としては、例えば平均粒子径が3μm〜20μm、好ましくは6μm〜12μmである。
【0027】
ここで、光拡散層中の粒子含有率は、必要とされる光拡散層の光透過率及び粒子の分散度や塗付性、基材及び粒子それぞれの光透過率、必要とされるグレア防止効果の程度等を考慮して定めることができ、例えば重量基準で基材:粒子が100:1〜100:60、好ましくは100:10〜100:50とする。
【0028】
光拡散層の厚さについても同様に、必要とされる光拡散層の光透過率やそれに含有される粒子の平均粒子径等を考慮して定めることができ、例えば1μm〜50μm、好ましくは5μm〜30μm、さらに好ましくは10μm〜20μmの厚さとする。ただし、光拡散層の厚さはそれに含有される粒子の平均粒子径より大きいことが好ましい。このようにすることで粒子が光拡散層内に埋設されやすくなり、光拡散層の表面がなだらかになる。また、光拡散層の厚さは平均粒子径の2倍よりも小さいことが好ましい。このような光拡散層の厚さ(t)と粒子の平均粒子径(r)との関係は次式のように表される。
【式1】
r<t<2r
光拡散層の厚さと平均粒子径の関係をこのようにすることで光拡散層中の粒子が横並びで一粒ずつ平面状に配列されることとなり、複数の粒子が多段に形成される場合に比較して光拡散層中での乱反射が抑えられ、その結果光放射面からの効率的な光の放射が行われる。即ち、より高輝度の光を得ることができる。
光拡散層は印刷等の工程で形成され、その厚さはほぼ均一とされる。一方、その厚さが導光板の光導入面から遠ざかるにつれて連続的又は段階的に増加するような光拡散層を採用することもできる。光導入面から遠ざかるにつれて光拡散層に到達する光の量が低下し、これに伴って導光板内での光の分布にムラが生ずることが予測されるところ、このような光拡散層を採用すれば到達する光量が不足する領域ほど反射及び拡散効率を増強でき、もって導光板内での光の分布を全体に均一化することができる。これと同様の目的で、上記のように光拡散層を基材及び粒子とから構成する場合においては、光拡散層における当該粒子の含有率を光導入面から遠ざかるにつれて連続的又は段階的に高くなるようにすることができる。
【0029】
光拡散層を形成する際における形成材料の粘度調節や基材中への粒子の良好な分散を促すことなどを目的として、光拡散層にシリカなどを添加することができる。例えばシリカなどを添加した場合には上記の効果に加えて光の拡散効果も得られ、即ち光拡散層の反射、拡散効果を増強することもできる。
【0030】
本発明の導光板は光透過率が例えば70%〜95%に調整される。フロントライト用の導光板として必要とされる透明性を確保するためである。また、光拡散層の表面、即ち導光板の表面においてグレアが発生するのを効果的に抑制するためである。好ましくはその光透過率を80%〜90%に調整する。導光板の光透過率をこのような範囲とすれば透明性を充分に確保しつつグレアの発生をより効果的に防止できる。尚、光透過率は、使用する導光板材料の種類及び厚さ、光拡散層の構成(材料、厚さ等)等によって適宜調整することができる。
【0031】
光放射面からより照度ムラのない状態で光を放射するために導光板の観察面の実質的な全面に光拡散層を形成することが好ましい。但し、平面視において所定のパターンが形成されるように、導光板の観察面の一部に光拡散層を形成することもできる。ここでのパターンとしては不規則的なものでもよいが、光拡散層全体に亘って均一な光の反射及び拡散を行い、これによって光放射面から照度ムラのより少ない光を照射すべく、規則的なものを採用することが好ましい。規則的なパターンとしては所望の大きさのドットがマトリックス状に形成されるもの、スリット状のパターン、格子状のパターンなどを例示できる。この場合、観察面に占める光拡散層の面積の割合は例えば20%〜70%とする。好ましくは30%〜50%とする。このように全面ではなく部分的に光拡散層を設けることにより、観察面に外部から光が入射した際に観察面が白く見えることを防ぐ効果が得られる。
【0032】
光拡散層の表面を光透過性材料でコーティングすることもできる。これによって光拡散層を汚れやキズなどから保護することができる。また、紫外線吸収性の材料をコーティングに用いれば光拡散層を紫外線による劣化、損傷から保護することもできる。
【0033】
本発明の照明装置は、ライセンスプレートが設置されるバンパー若しくはトランクグリッドなどの車両ボディに取付けられて使用される。本発明の照明装置をライセンスプレートと一体的に構成することもでき、この場合にはライセンスプレートを内蔵する照明装置が車両ボディに取り付けられることとなる。
以下、実施例を用いて本発明の構成をより詳細に説明する。
【0034】
【実施例】
図1は本発明の一実施例であるライセンスプレート照明装置1(以下、「照明装置1」という)を示す斜視図である。図2は図1のA−A線断面図であって、照明装置1の取り付け態様が示される。
照明装置1は導光板10、基板25上に配置された複数のLED20、及び意匠カバー30から概略構成される。
【0035】
導光板10は厚さ約4mmの平板状であって、その材質はアクリル系樹脂である。導光板10の観察面11のほぼ全領域には光拡散層15が形成されている。この光拡散層15は平均粒子径約6μmのアクリルビーズがアクリル系樹脂からなる基材に分散された層であり、その厚さは約12μmである。光拡散層15におけるアクリルビーズの含有量は重量基準で基材100に対してアクリルビーズが1となる量である。このような光拡散層15はアクリルビーズを所望量含有したクリアインクを、導光板10の観察面11において光拡散層15を形成する領域に印刷又は塗布することにより形成することができる。尚、印刷によれば所望の平面視パターン(例えばドットマトリックス状)を有する光拡散層を容易に形成することができる。
尚、導光板10の上端面が光導入面12、裏面が光放射面13となる。この光放射面13の表面は鏡面処理されており、また光導入面12、光放射面13及び観察面11以外の導光板表面は粗面加工されている。
【0036】
導光板にはその中段よりも少し上の領域に左右一対の貫通孔16、17が形成されている。これらの貫通孔16、17は照明装置1を車両70に固定するために使用される。即ち、各貫通孔16、17に挿入したボルト(ネジ)50、51によって照明装置1の装着、固定が行われる。一方、これらの貫通孔の一つ(貫通孔16)は車両70への固定に加えて封印用にも利用される。図3に示すように、観察面11には貫通孔16の外周に沿うようにして平面視円形の溝(凹部)18が形成されている。封印40を取り付けた際、その表面に封印40のエッジ部41が接触することなくこれを内包するように、溝18は貫通孔16の中心からおよそ14mm離れた位置に、幅約3mm、深さ約0.5mmで形成されている。このような溝18を設けることによって封印40のエッジ部41と導光板観察面11との間に十分な空間を確保でき、両者の接触が防止される。尚、貫通孔17においてもその周囲に上記と同様の溝(凹部)を形成してもよい。このような構成とすれば各貫通孔部分における光の反射態様が統一化されることとなり、照明光の左右対称性が向上することを期待できる。
【0037】
LED20は、基板25上に一列をなしてマウントされている。そして、基板25が後述の意匠カバー30の所定位置に固定されることによって、各LED20は導光板10の光導入面12に対向して一列に配置されることとなる。尚、LED20の光が効率的に導光板10内へと導入されるように、各LED20は導光板10の光導入面11に近接した状態に配置されている。
【0038】
基板25にはLED20の他に保護抵抗がマウントされており、また各LED20が直列接続されるような配線パターンが形成されている。尚、各LED20が並列接続されるようにしてもよい。
本実施例では砲弾型、白色発光のLED20が合計16個使用される。LED20には、図示しない配線を介して電流が供給される。
【0039】
導光板10の上端部を被覆するように意匠カバー30が装着される。意匠カバー30の表面には、照明装置1が設置される車両70と同色の塗装が施されている。このように表面処理することによって、照明装置1と車両70との一体感が高まる。勿論、車両と異なる色(同系色を含む)による塗装やメッキ処理等を施して意匠カバー30の表面(観察面)を際立たせたりすることも可能である。
尚、導光板10の位置固定、防水、及び防塵などを目的として意匠カバー30と導光板10との間がシールされる(符号28)。
【0040】
次に、照明装置1の照明態様を説明する。まず、車幅灯(スモールランプ)の点灯に連動して各LED20に電流が供給され、各LED20から白色光が放出される。この白色光は光導入面12を介して導光板10へと導入される。導入光は導光板20を導光しつつその多くは観察面11上に形成された光拡散層15に至る。光拡散層15では入射した光が基材とアクリルビーズとの屈折率の差によって反射、拡散される。これによって光放射面13方向の光が発生し、最終的に光放射面13を介した光の放射が行われる。導光板10自体の導光作用及び光拡散層15による拡散作用とが相俟って、光放射面13から放射される光は照度ムラの少ないものとなり、その結果ライセンスプレート100の視認性が効果的に高められる。しかも、照明装置1では溝18を形成したことによって封印40のエッジ部41から観察面11が保護され、これによって意図しない光の反射等が発生することがないことから、極めて良好な照明効果が発揮される。
【0041】
以上のライセンスプレート照明装置1では光源としてLEDを用いたが、これに代えてバルブ、冷陰極管などを用いることもできる。
【0042】
以上の実施例では、封印の取付けに利用される貫通孔の周囲に溝を設けることによって導光板観察面の保護が図られるが、図4に示すような形状の観察面を採用することによっても同様の効果が得られる。図4の例では封印用の貫通孔16の周囲に溝が形成されるのではなく、封印40の座面となる貫通孔領域が周囲よりも突出した形状とされる。即ち、導光板観察面11aにおいて、封印40のエッジ部41よりも内側の部分によって覆われることとなる領域に凸部19が形成されている。尚、この例では凸部19の高さを約0.5mmとした。このような形状の導光板10aを採用した場合においても、封印40のエッジ部41と導光板観察面11aとの間に十分な空間が確保され、もって封印時の傷の発生が防止される。
【0043】
この発明は、上記発明の実施の形態の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【0044】
【発明の効果】
本発明の照明装置では、封印のエッジ部と導光板の表面(観察面)との間に空間が形成されるように、導光板の表面(観察面)形状が設計される。これによって封印時に導光板表面(観察面)が傷つくことがなく、期待通りの照明光が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例であるライセンスプレート照明装置1を示す斜視図である。
【図2】図2は図1のA−A線断面図であって、ライセンスプレート照明装置1の取付け態様が示される。
【図3】図3はライセンスプレート照明装置1の封止用貫通孔部分の拡大断面図である。
【図4】図4は導光板の他の例を示す部分拡大断面図である。
【図5】図5は従来の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ライセンスプレート照明装置
10 10a 110 導光板
11 11a 導光板観察面
12 導光板光導入面
13 導光板光放射面
15 光拡散層
16 17 貫通孔
18 溝
19 凸部
20 白色LED
30 意匠カバー
40 封印
41 封印エッジ部
70 車両
100 ライセンスプレート
【産業上の利用分野】
本発明は車両ライセンスプレートの照明に利用される照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
夜間などにおけるライセンスプレートの視認性を高めるために、ライセンスプレート表示面に光を照射することが行われる。このようなフロントライト方式の照明方法の一つとして、ライセンスプレートの表示面を覆うようにして導光板を設置し、導光板の表面から放射される面状の光によって照明を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
【特許文献1】
米国特許第5150960号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
導光板を利用したフロントライト方式の照明を行う場合には例えば、図5に示すように、導光板110に貫通孔115を設け、そしてこの貫通孔115内にボルト50を挿入することによって導光板110及びライセンスプレート100が車両70に固定される。このような固定に際し、国内の使用においては交通法規上の要請から封印40が取り付けられることとなるが、封印40のエッジ部41が導光板110の表面に接触する惧れがあり、特に封印作業時において当該エッジ部41によって導光板110の表面111が削れる場合がある。このような削れによって生ずる傷は導光板110の光学特性に影響を与える。即ち、当該傷による反射、拡散などによって意図しない光が生じ、期待される照明態様が得られない惧れがある。
本発明は以上の課題を鑑みてなされたものであって、導光板を使用したフロントライト方式のライセンスプレート照明装置において、封印時に導光板表面が傷つくことを防止し、期待通りの照明態様が得られるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の目的を達成するため、次の構成を提供する。
光源と、
使用時にライセンスプレートの表示面を覆うように配置され、前記光源の光を導入する光導入面と、導入光をライセンスプレート側へと放射する光放射面と、該光放射面と反対側に位置する観察面と、並びに車両への固定及び封印の取付けに使用される貫通孔とを有し、封印を取り付けたときに該封印のエッジ部と前記観察面の表面とが空間を隔てて配置される導光板と、
を備えるライセンスプレート照明装置である。
【0006】
以上の構成によれば、封印を取り付けたときに封印のエッジ部と導光板の表面との間に空間が確保される。従って、封印のエッジ部と導光板の表面とが接触せず、即ち導光板の観察面が保護されることとなる。その結果、意図しない光の発生が防止され、期待通りの態様の照明光が得られる。
【0007】
【発明の実施の形態】
(光源)
光源としてはLED、電球(バルブ)、蛍光灯、冷陰極管などを用いることができる。中でもLEDを採用することが好ましい。LED光源は消費電力及び発熱量が小さくかつ長寿命であることから長時間連続的に点灯させることに適した光源である。また小型であるため光源用のスペースが少なくてすみ、本発明の照明装置の小型化、薄型化が可能となる。これにより照明装置のハンドリング性も向上する。またLEDは振動、衝撃に強いことから信頼性の高い照明装置を構成できるといった利点もある。
【0008】
LEDのタイプは特に限定されず、砲弾型、チップ型等、種々のものを採用できる。採用する光源の発光色も特に限定されず、白、赤、橙、緑、青等の可視領域の光を発光する光源を採用できる。好ましい光源としては白色光を発光するものを挙げることができる。白色光を発光する光源を採用すればライセンスプレートに表示された数字、文字、及びバックグラウンドを本来の色で観察(視認)されるように構成できるからである。一方、白色以外の色の光源を用いれば、例えばライセンスプレートを加色するなど、ライセンスプレートの意匠を変化させたり、意匠性を高めたりすることもできる。
【0009】
紫外領域の光を発光する光源を用いることもできる。この場合には紫外領域の光を受けて蛍光する蛍光体を併せて用いることができる。尚、可視領域及び紫外領域の光を発光可能な光源を用いてもよい。
蛍光体を用いる場合には、例えば蛍光体を含む層を導光板表面に設けることができる。このような蛍光体を含む層は蛍光体含有インク若しくは塗料の印刷、塗布などにより又は蛍光体を含むシートの貼着などによって形成することができる。また、蛍光体を導光板内に含有させることができる。このような構成では導光板内で蛍光が生じ、この蛍光が導光板の光放射面から放射することによって照明が行われる。蛍光体を導光板内に含有させる場合には特に有機系の蛍光体を用いることが好ましい。有機系の蛍光体を用いれば導光板の透明性を維持でき、クリアー感のある照明効果が得られるからである。
【0010】
蛍光体を導光板に含有させるのではなく、照明対象であるライセンスプレートに含有させることもできる。例えば蛍光体を含有した塗料ないしはインクを用いてライセンスプレートの表示部(数字、文字など)を形成したり、表示部の表面に別途蛍光体を含む層を設けたりすることができる。このような構成では光源から放出された紫外領域の光がライトガイドを介してライセンスプレートに照射し、表示部の蛍光体を励起させる。その結果ライセンスプレートの表示部が蛍光によって発光表示される。
【0011】
蛍光体の種類は特に限定されず、有機系、無機系を問わず採用することができる。有機系の蛍光体を用いることにより、上記のように、クリアー感のある蛍光色の光を得ることができる。他方、無機系の蛍光体を用いると艶消し感のある蛍光色の光を得ることができる。様々な蛍光色を有する蛍光体を採用することができ、例えば光の三原色である赤色、緑色、又は青色の蛍光色を有する蛍光体の他、それらの中間色を蛍光する蛍光体を用いることができる。複数の蛍光体を組み合わせて用いることもでき、例えば赤色系蛍光体、緑色系蛍光体、及び青色系蛍光体を混合して用いることができる。
【0012】
複数個のLED、バルブなど用いて本発明における光源を構成してもよい。この場合、同種の光源を複数用いることも、発光色などの異なる光源を組み合わせて用いることもできる。複数個の光源を用いることにより照度の増強あるいは光の混色による様々な発光色の照明といった効果を得ることができる。尚、光源の使用数は各光源の輝度、導光板の大きさ、求められる照度等を総合的に考慮して定めることができる。複数個の光源を用いる例として、赤色系LED、緑色系LED、及び青色系LEDの3種を併用するものを挙げることができる。このような光源によれば各LEDの混色によって白色光を得ることができる。また各LEDの発光状態、発光量を制御すれば所望の色の光を得ることもできる。
【0013】
使用時において導光板に光を導入できる位置(例えば導光板の一又は複数の端面)に対向して光源が配置される。使用時において導光板の端面に対向して光源が配置されることが好ましい。このようにすれば導入光は導光板内を良好に導光し、その結果導光板の光放射面のより広い範囲からの光の放射が可能となり、かつ照度ムラのより少ない状態で光の放射を行える。例えば導光板の上端面、下端面、左端面、及び/又は右端面に対向するように1又は複数の光源を配置することができる。中でも、導光板の上端面に対向するように光源を配置することが好ましい。即ち光源の光を導光板上方から下端方向へ照射することが好ましい。導光板の観察面に後述するような光拡散処理を施した場合において、例えば光源の光を導光板の下端面から導入すれば、観察面には裏面側より斜め上方に向かう光が多く入射し、その表面から外部に放射される光の多くは斜め上方ないし上方に向かう光となる。ここで、観察者(例えば、他の車両のドライバー)の視点は通常照明装置からみて斜め上方に位置することから、観察者の視点に向かって多くの光が進行することとなり、その結果ライセンスプレートよりも導光板観察面が発光して観察され、ライセンスプレートが見づらくなる。一方、光源を導光板の上方に配し、導光板の上端部より光を導入すれば、導光板観察面から放射される光の多くは斜め下方ないし下方に向かう光となり、即ち観察者の視点方向に進行する光は少なく、その結果、上記のように導光板の観察面が発光してライセンスプレートが見づらくなるという現象の発生が防止される。尚、光源を導光板の側方(左右いずれかの端部、あるいは左右両端部)に配置した場合にも同様の効果が得られるが、上方に配置した場合の方が観察者の視点方向に放射される光の量は少なくなることから、光源の位置としては導光板の上方が最も好適といえる。
【0014】
光源の配置態様の具体的一例としては、複数のLEDが導光板の一の端面(好ましくは上端面)に対向した状態で直線的に配置されるような態様を挙げることができる。このような態様では、各LEDを点灯させるために使用する回路の構成を簡略化できるといった利点がある。
【0015】
ここで、光源の光量が十分でない場合や十分な導光作用が得られない場合などでは導光板内の光の分布にムラが生ずる惧れがある。例えば光源から離れた領域で光量が低下し、その結果導光板の光放射面から放射される光において照度ムラが発生する惧れがある。このような場合には導光板の上下又は左右の両端から光が導入されるように光源を配置することが好ましい。例えば板状の導光板の上端面に対向して一列のLEDを配置し、同様に導光板の下端面に対向して一列のLEDを配置する。又は、導光板の左端面及び右端面にそれぞれ対向するように一列ずつのLEDを用いる。尚、上下左右の各端面に対向するように四方にLEDを配置することもできる。さらに、左右端面及び上端面、又は左右端面及び下端面の三方にLEDを配置することもできる。
光の導入効率の面、及び装置のコンパクト化の観点から、導光板に近接して光源が配置されるように設計することが好ましい。
【0016】
(導光板)
導光板は、使用時においてライセンスプレートの表示面を覆うように配置される部材であって、光源の光を面状光へと変換するために使用される。従って、導光板は光源からの光を導入する光導入面、及び導入された光を外部に放射する光放射面を備える。尚、外部より観察される面、即ちライセンスプレート側と反対に位置する面のことを、本明細書においては観察面と呼ぶ。
【0017】
導光板には車両への固定及び封印の取付けに使用される貫通孔が備えられる。そして、封印を取り付けたときに封印のエッジ部と観察面の表面とが空間を隔てて配置されるように、その観察面形状が設計される。このように設計することで封止のエッジ部と観察面との間に空間が確保され、両者の接触が防止される。例えば、封印を取り付けたときに封印のエッジ部に接触することなくこれを内包する凹部が観察面に形成される。このような凹部を形成する代わりに、封印を取り付けたときに封印のエッジ部よりも内側の部分に覆われることとなる観察面領域に凸部を形成することで、エッジ部と観察面との間に空間を確保することもできる。具体的には例えば、封印のエッジ部に対応する領域に凹部が形成された形状の観察面(図3を参照)や、車両への固定及び封印の取付け用の貫通孔の周辺が凸状に成形された形状の観察面(図4を参照)を採用することができる。尚、観察面の一部に凹凸を設けたことによる意図しない導光特性の変化を防止乃至は最小限に止めるため、封印作業時の取付け位置の誤差などを考慮した上で、封印のエッジ部と観察面との間に必要十分な空間が確保されるように観察面形状を設計することが好ましい。このような設計は、後述の実施例に示すように観察面に凹部を形成する場合(図3を参照)に特に有効である。
【0018】
照明対象であるライセンスプレートの大きさを考慮して、ライセンスプレートの全体をカバーできる平面視面積の光放射面を有する導光板を用いることが好ましい。よりコンパクトに構成するために、その光放射面の平面視形状がライセンスプレートと略同一ないしは若干大きい導光板を用いることがさらに好ましい。
導入光をライセンスプレートに照射するというライトガイドの作用が十分に得られ且つ強度的に問題がない限りにおいて、できるだけ薄い導光板を用いることが好ましい。例えば導光板として1mm〜15mm厚の導光板を用いることができる。これよりも薄いと機械的強度が十分に得られないため好ましくない。また、これより厚いと無用に設置スペースを必要として好ましくないことは勿論のこと、製造コストが上昇するため好ましくない。好ましくは2mm〜10mm厚、更に好ましくは2mm〜5mm厚の導光板を用いることができる。
【0019】
使用時(ライセンスプレート部に取り付けた状態)において、導光板がライセンスプレートに近接していることが好ましい。ライセンスプレート部をより薄型に構成できるからである。例えば、使用時において導光板がライセンスプレートに密着するように照明装置を構成することが好ましい。
【0020】
導光板の光導入面、光放射面、及び観察面以外の面に光反射層を形成することが好ましい。当該面からの光の漏洩を防止することで光放射面からの効率的な光の放射を行うためである。尚、光反射層を設ければこれによって光の反射のみならず光の拡散も行われるため、導光板内での光の拡散を促進でき、もって光放射面からより均一な輝度の光を放射することができる。
【0021】
導光板の光放射面又は観察面の表面に凹凸部を形成することができる。両面にそれぞれ凹凸部を形成することもできる。この凹凸部によって、導光板に導入された光源の光を反射させ、導光板内での光の乱反射、拡散を促進できる。
ここでの凹凸には三角溝、角溝、丸溝などの溝形状、及びピット形状などが含まれる。異なる形状の凹凸を複数組み合わせて用いても良い。このような凹凸を連続的に形成することもでき、またドット状など不連続的に形成することもできる。また、規則的に形成されていてもランダムに形成されていてもよい。
このような凹凸部は針状あるいは鋸歯状の加工具を用いて導光板の表面の一部を削り取ることや、導光板の表面にカッティング処理や研磨処理などを施すことにより形成することができる。または所望の凹凸部が形成されるような型を用いた型成形によって導光板を作製することによってもこのような凹凸部を形成することができる。
【0022】
光源から遠ざかるにつれて光放射面側にテーパーする面を導光板の観察面に形成することができる。導光板の観察面の全体をこのようなテーパー面とすることもできる。例えば、導光板の上端面に対向して光源を配置する場合において、導光板の観察面を上端面から下端面に向かってテーパーする面とすることができる。導光板の観察面をこのようなテーパー面とした場合において、例えば導光板の上端面から光源の光をその光軸が導光板の光放射面に平行となるようにして導入すれば導入光は効率的に導光板の観察面に至り、続いてその表面に形成される光拡散層に至ることとなり、光拡散層による効率的な光の反射、拡散が生ずる。これにより導光板内での光の分布が一層均一化され、照度ムラのより少ない光を導光板の光放射面から放射することができる。
【0023】
導光板の材質は光源の光に対して透過性であれば特に限定されない。好ましくは透明(無色透明、有色透明を含む)な材料により導光板を構成する。また、加工が容易で耐久性に優れた材料により導光板を構成することが好ましい。導光板の材料としては、例えばアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ガラス等を用いることができる。
【0024】
導光板内又は導光板外に光源が配置される。前者の場合には、例えば導光板の一部に光源を収納するための空間が設けられる。例えば、導光板の端面(上端面、下端面、或は左右端面)に光源を収納するための溝部を設けることができる。このような、導光板が光源を収納するための空間を備えた構成では、光源と導光板とが一体的に構成されるため密封性が向上し、防塵、防水効果の高い照明装置となる。また、良好な導光効率や組立工数の低減が期待できる。他方、光源を導光板外に配置する構成、即ち光源部を導光板と別体とする構成によれば光源部及び導光板の設計自由度が高まり両者をコンパクトにできる。また、照明装置全体の構成も簡略化される。更には、光源部については簡易な構造によっても十分な防水・防塵効果を得ることができる。加えて、使用時において、光源部が車両側に固定され、導光板のスライド、開閉などによってライセンスプレートの取り付け作業を行うことができる構成を採用することが可能となる。このような構成ではライセンスプレートの装着あるいは脱着作業の際に光源部の移動が伴わず、当該作業時に光源部を破損する惧れが少なくなり、また光源部への配線が容易かつ単純となり、信頼性の向上及び照明装置全体の構造についての更なる簡略化が達成される。
【0025】
導光板の観察面上に光拡散層を形成することが好ましい。かかる構成によれば光拡散層による作用によって導光板内の光の分布が均一化され、照度ムラの一層少ない光を光放射面から放射することが可能となる。
この光拡散層は互いに異なる屈折率の2種以上の光透過性材料によって構成することができる。具体的には、例えば光透過性の基材の中に当該基材と異なる屈折率の材料からなる粒子を一種以上混ぜ込んだ材料によって光拡散層を形成することができる。このような2種以上の光透過性材料によって光拡散層を形成すればその透明性は高く、同時に構成成分同士の屈折率の差によって良好な光の反射、拡散を行うことができる。従って、フロントライト用に必要とされる透明性を確保しつつ、かつ均一化された光をその光放出面から放射可能な導光板となる。さらに、このような光拡散層を形成することにより艶消し効果が奏され、導光板の観察面表面において外部光によるグレアの発生を防止ないし低下させることができる。
【0026】
ここでの基材としては光透過率が高い材料を好適に用いることができる。例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、又はポリカーボネート樹脂が採用される。基材の材料として2種以上の材料を用いることもできる。一方、基材に混ぜ込む粒子の材料としては光透過率が高くかつ基材と異なる屈折率を有するものであれば特に限定されず、例えばアクリル樹脂又はガラス等を用いることができる。粒子の大きさ(粒径)は特に限定されないが、これが大きすぎると粒子が肉眼で直接観察されてライトガイドの表面意匠性が低下する惧れがある。したがって粒子の粒径は光拡散層厚より小さいことが好ましい。より具体的な粒子径としては、例えば平均粒子径が3μm〜20μm、好ましくは6μm〜12μmである。
【0027】
ここで、光拡散層中の粒子含有率は、必要とされる光拡散層の光透過率及び粒子の分散度や塗付性、基材及び粒子それぞれの光透過率、必要とされるグレア防止効果の程度等を考慮して定めることができ、例えば重量基準で基材:粒子が100:1〜100:60、好ましくは100:10〜100:50とする。
【0028】
光拡散層の厚さについても同様に、必要とされる光拡散層の光透過率やそれに含有される粒子の平均粒子径等を考慮して定めることができ、例えば1μm〜50μm、好ましくは5μm〜30μm、さらに好ましくは10μm〜20μmの厚さとする。ただし、光拡散層の厚さはそれに含有される粒子の平均粒子径より大きいことが好ましい。このようにすることで粒子が光拡散層内に埋設されやすくなり、光拡散層の表面がなだらかになる。また、光拡散層の厚さは平均粒子径の2倍よりも小さいことが好ましい。このような光拡散層の厚さ(t)と粒子の平均粒子径(r)との関係は次式のように表される。
【式1】
r<t<2r
光拡散層の厚さと平均粒子径の関係をこのようにすることで光拡散層中の粒子が横並びで一粒ずつ平面状に配列されることとなり、複数の粒子が多段に形成される場合に比較して光拡散層中での乱反射が抑えられ、その結果光放射面からの効率的な光の放射が行われる。即ち、より高輝度の光を得ることができる。
光拡散層は印刷等の工程で形成され、その厚さはほぼ均一とされる。一方、その厚さが導光板の光導入面から遠ざかるにつれて連続的又は段階的に増加するような光拡散層を採用することもできる。光導入面から遠ざかるにつれて光拡散層に到達する光の量が低下し、これに伴って導光板内での光の分布にムラが生ずることが予測されるところ、このような光拡散層を採用すれば到達する光量が不足する領域ほど反射及び拡散効率を増強でき、もって導光板内での光の分布を全体に均一化することができる。これと同様の目的で、上記のように光拡散層を基材及び粒子とから構成する場合においては、光拡散層における当該粒子の含有率を光導入面から遠ざかるにつれて連続的又は段階的に高くなるようにすることができる。
【0029】
光拡散層を形成する際における形成材料の粘度調節や基材中への粒子の良好な分散を促すことなどを目的として、光拡散層にシリカなどを添加することができる。例えばシリカなどを添加した場合には上記の効果に加えて光の拡散効果も得られ、即ち光拡散層の反射、拡散効果を増強することもできる。
【0030】
本発明の導光板は光透過率が例えば70%〜95%に調整される。フロントライト用の導光板として必要とされる透明性を確保するためである。また、光拡散層の表面、即ち導光板の表面においてグレアが発生するのを効果的に抑制するためである。好ましくはその光透過率を80%〜90%に調整する。導光板の光透過率をこのような範囲とすれば透明性を充分に確保しつつグレアの発生をより効果的に防止できる。尚、光透過率は、使用する導光板材料の種類及び厚さ、光拡散層の構成(材料、厚さ等)等によって適宜調整することができる。
【0031】
光放射面からより照度ムラのない状態で光を放射するために導光板の観察面の実質的な全面に光拡散層を形成することが好ましい。但し、平面視において所定のパターンが形成されるように、導光板の観察面の一部に光拡散層を形成することもできる。ここでのパターンとしては不規則的なものでもよいが、光拡散層全体に亘って均一な光の反射及び拡散を行い、これによって光放射面から照度ムラのより少ない光を照射すべく、規則的なものを採用することが好ましい。規則的なパターンとしては所望の大きさのドットがマトリックス状に形成されるもの、スリット状のパターン、格子状のパターンなどを例示できる。この場合、観察面に占める光拡散層の面積の割合は例えば20%〜70%とする。好ましくは30%〜50%とする。このように全面ではなく部分的に光拡散層を設けることにより、観察面に外部から光が入射した際に観察面が白く見えることを防ぐ効果が得られる。
【0032】
光拡散層の表面を光透過性材料でコーティングすることもできる。これによって光拡散層を汚れやキズなどから保護することができる。また、紫外線吸収性の材料をコーティングに用いれば光拡散層を紫外線による劣化、損傷から保護することもできる。
【0033】
本発明の照明装置は、ライセンスプレートが設置されるバンパー若しくはトランクグリッドなどの車両ボディに取付けられて使用される。本発明の照明装置をライセンスプレートと一体的に構成することもでき、この場合にはライセンスプレートを内蔵する照明装置が車両ボディに取り付けられることとなる。
以下、実施例を用いて本発明の構成をより詳細に説明する。
【0034】
【実施例】
図1は本発明の一実施例であるライセンスプレート照明装置1(以下、「照明装置1」という)を示す斜視図である。図2は図1のA−A線断面図であって、照明装置1の取り付け態様が示される。
照明装置1は導光板10、基板25上に配置された複数のLED20、及び意匠カバー30から概略構成される。
【0035】
導光板10は厚さ約4mmの平板状であって、その材質はアクリル系樹脂である。導光板10の観察面11のほぼ全領域には光拡散層15が形成されている。この光拡散層15は平均粒子径約6μmのアクリルビーズがアクリル系樹脂からなる基材に分散された層であり、その厚さは約12μmである。光拡散層15におけるアクリルビーズの含有量は重量基準で基材100に対してアクリルビーズが1となる量である。このような光拡散層15はアクリルビーズを所望量含有したクリアインクを、導光板10の観察面11において光拡散層15を形成する領域に印刷又は塗布することにより形成することができる。尚、印刷によれば所望の平面視パターン(例えばドットマトリックス状)を有する光拡散層を容易に形成することができる。
尚、導光板10の上端面が光導入面12、裏面が光放射面13となる。この光放射面13の表面は鏡面処理されており、また光導入面12、光放射面13及び観察面11以外の導光板表面は粗面加工されている。
【0036】
導光板にはその中段よりも少し上の領域に左右一対の貫通孔16、17が形成されている。これらの貫通孔16、17は照明装置1を車両70に固定するために使用される。即ち、各貫通孔16、17に挿入したボルト(ネジ)50、51によって照明装置1の装着、固定が行われる。一方、これらの貫通孔の一つ(貫通孔16)は車両70への固定に加えて封印用にも利用される。図3に示すように、観察面11には貫通孔16の外周に沿うようにして平面視円形の溝(凹部)18が形成されている。封印40を取り付けた際、その表面に封印40のエッジ部41が接触することなくこれを内包するように、溝18は貫通孔16の中心からおよそ14mm離れた位置に、幅約3mm、深さ約0.5mmで形成されている。このような溝18を設けることによって封印40のエッジ部41と導光板観察面11との間に十分な空間を確保でき、両者の接触が防止される。尚、貫通孔17においてもその周囲に上記と同様の溝(凹部)を形成してもよい。このような構成とすれば各貫通孔部分における光の反射態様が統一化されることとなり、照明光の左右対称性が向上することを期待できる。
【0037】
LED20は、基板25上に一列をなしてマウントされている。そして、基板25が後述の意匠カバー30の所定位置に固定されることによって、各LED20は導光板10の光導入面12に対向して一列に配置されることとなる。尚、LED20の光が効率的に導光板10内へと導入されるように、各LED20は導光板10の光導入面11に近接した状態に配置されている。
【0038】
基板25にはLED20の他に保護抵抗がマウントされており、また各LED20が直列接続されるような配線パターンが形成されている。尚、各LED20が並列接続されるようにしてもよい。
本実施例では砲弾型、白色発光のLED20が合計16個使用される。LED20には、図示しない配線を介して電流が供給される。
【0039】
導光板10の上端部を被覆するように意匠カバー30が装着される。意匠カバー30の表面には、照明装置1が設置される車両70と同色の塗装が施されている。このように表面処理することによって、照明装置1と車両70との一体感が高まる。勿論、車両と異なる色(同系色を含む)による塗装やメッキ処理等を施して意匠カバー30の表面(観察面)を際立たせたりすることも可能である。
尚、導光板10の位置固定、防水、及び防塵などを目的として意匠カバー30と導光板10との間がシールされる(符号28)。
【0040】
次に、照明装置1の照明態様を説明する。まず、車幅灯(スモールランプ)の点灯に連動して各LED20に電流が供給され、各LED20から白色光が放出される。この白色光は光導入面12を介して導光板10へと導入される。導入光は導光板20を導光しつつその多くは観察面11上に形成された光拡散層15に至る。光拡散層15では入射した光が基材とアクリルビーズとの屈折率の差によって反射、拡散される。これによって光放射面13方向の光が発生し、最終的に光放射面13を介した光の放射が行われる。導光板10自体の導光作用及び光拡散層15による拡散作用とが相俟って、光放射面13から放射される光は照度ムラの少ないものとなり、その結果ライセンスプレート100の視認性が効果的に高められる。しかも、照明装置1では溝18を形成したことによって封印40のエッジ部41から観察面11が保護され、これによって意図しない光の反射等が発生することがないことから、極めて良好な照明効果が発揮される。
【0041】
以上のライセンスプレート照明装置1では光源としてLEDを用いたが、これに代えてバルブ、冷陰極管などを用いることもできる。
【0042】
以上の実施例では、封印の取付けに利用される貫通孔の周囲に溝を設けることによって導光板観察面の保護が図られるが、図4に示すような形状の観察面を採用することによっても同様の効果が得られる。図4の例では封印用の貫通孔16の周囲に溝が形成されるのではなく、封印40の座面となる貫通孔領域が周囲よりも突出した形状とされる。即ち、導光板観察面11aにおいて、封印40のエッジ部41よりも内側の部分によって覆われることとなる領域に凸部19が形成されている。尚、この例では凸部19の高さを約0.5mmとした。このような形状の導光板10aを採用した場合においても、封印40のエッジ部41と導光板観察面11aとの間に十分な空間が確保され、もって封印時の傷の発生が防止される。
【0043】
この発明は、上記発明の実施の形態の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
【0044】
【発明の効果】
本発明の照明装置では、封印のエッジ部と導光板の表面(観察面)との間に空間が形成されるように、導光板の表面(観察面)形状が設計される。これによって封印時に導光板表面(観察面)が傷つくことがなく、期待通りの照明光が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例であるライセンスプレート照明装置1を示す斜視図である。
【図2】図2は図1のA−A線断面図であって、ライセンスプレート照明装置1の取付け態様が示される。
【図3】図3はライセンスプレート照明装置1の封止用貫通孔部分の拡大断面図である。
【図4】図4は導光板の他の例を示す部分拡大断面図である。
【図5】図5は従来の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ライセンスプレート照明装置
10 10a 110 導光板
11 11a 導光板観察面
12 導光板光導入面
13 導光板光放射面
15 光拡散層
16 17 貫通孔
18 溝
19 凸部
20 白色LED
30 意匠カバー
40 封印
41 封印エッジ部
70 車両
100 ライセンスプレート
Claims (6)
- 光源と、
使用時にライセンスプレートの表示面を覆うように配置され、前記光源の光を導入する光導入面と、導入光をライセンスプレート側へと放射する光放射面と、該光放射面と反対側に位置する観察面と、並びに車両への固定及び封印の取付けに使用される貫通孔とを有し、封印を取り付けたときに該封印のエッジ部と前記観察面の表面とが空間を隔てて配置される導光板と、
を備えるライセンスプレート照明装置。 - 光源と、
使用時にライセンスプレートの表示面を覆うように配置され、前記光源の光を導入する光導入面と、導入光をライセンスプレート側へと放射する光放射面と、該光放射面と反対側に位置する観察面と、並びに車両への固定及び封印の取付けに使用される貫通孔とを有し、封印を取り付けたときに該封印のエッジ部に接触することなくこれを内包する凹部が前記観察面に形成された導光板と、
を備えるライセンスプレート照明装置。 - 光源と、
使用時にライセンスプレートの表示面を覆うように配置され、前記光源の光を導入する光導入面と、導入光をライセンスプレート側へと放射する光放射面と、該光放射面と反対側に位置する観察面と、並びに車両への固定及び封印の取付けに使用される貫通孔とを有し、前記観察面において、封印を取り付けたときに該封印のエッジ部よりも内側の部分に覆われることとなる領域に凸部が形成された導光板と、
を備えるライセンスプレート照明装置。 - 前記光源がLEDからなる、請求項1〜3のいずれかに記載のライセンスプレート照明装置。
- ライセンスプレートの照明に使用される導光板であって、光源の光を導入する光導入面と、導入光をライセンスプレート側へと放射する光放射面と、該光放射面と反対側に位置する観察面と、並びに車両への固定及び封印の取付けに使用される貫通孔とを有し、封印を取り付けたときに該封印のエッジ部に接触することなくこれを内包する凹部が前記観察面に形成された導光板。
- ライセンスプレートの照明に使用される導光板であって、光源の光を導入する光導入面と、導入光をライセンスプレート側へと放射する光放射面と、該光放射面と反対側に位置する観察面と、並びに車両への固定及び封印の取付けに使用される貫通孔とを有し、前記観察面において、封印を取り付けたときに該封印のエッジ部よりも内側の部分に覆われることとなる領域に凸部が形成された導光板。
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JP2003078237A JP2004284466A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | ライセンスプレート照明装置 |
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JP (1) | JP2004284466A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014021583A1 (ko) * | 2012-08-01 | 2014-02-06 | Sim Dong-Hyeon | 자동차 번호판 점등 구조를 갖춘 다기능 플레이트 |
JP2019218044A (ja) * | 2018-06-15 | 2019-12-26 | 日本フルハーフ株式会社 | プレートとスペーサーとの組み合わせ、及びこの組み合わせを備えた可動ゲート |
-
2003
- 2003-03-20 JP JP2003078237A patent/JP2004284466A/ja active Pending
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