JP2004280657A - 情報配信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】不特定多数の端末コンピュータが接続されたインターネット環境下において、デジタルコンテンツの配信者との間で情報配信サービスを受ける旨の契約が交わされた特定ユーザーの端末コンピュータに対してのみ、特定のデジタルコンテンツを提供できる情報配信方法を提供する。
【解決手段】特定ユーザーに対してのみ提供する選択的コンテンツAを暗号化した状態で配信サーバー2上に公開する。特定ユーザーの端末コンピュータ4に予めインストールされた復号化ソフトウエア15によって暗号化された選択的コンテンツA′を復号化することで、選択的コンテンツAは実行できる。不特定ユーザーが配信サーバー2にアクセスすると、選択的コンテンツAは実行されず、無選択的コンテンツBのみが実行される。
【選択図】 図1
【解決手段】特定ユーザーに対してのみ提供する選択的コンテンツAを暗号化した状態で配信サーバー2上に公開する。特定ユーザーの端末コンピュータ4に予めインストールされた復号化ソフトウエア15によって暗号化された選択的コンテンツA′を復号化することで、選択的コンテンツAは実行できる。不特定ユーザーが配信サーバー2にアクセスすると、選択的コンテンツAは実行されず、無選択的コンテンツBのみが実行される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不特定多数の端末コンピュータが接続されたインターネット環境下において、デジタルコンテンツの配信者との間で有償で情報配信サービスを受ける旨の契約が交わされた特定ユーザーの端末コンピュータに対して、特定の選択的なデジタルコンテンツを提供できる情報配信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の情報配信方法の従来例に特許文献1がある。この情報配信方法は、通信式カラオケシステムにおける曲データの送信方法に関するものであり、配信データに暗号化処理を施して放送データに多重化して送信する放送装置と、放送装置から送信された配信データを受信する受信装置とをシステム構成要素とする。受信装置は、配信データに施された暗号化処理を解除するための鍵情報を受信するための通信手段と、鍵情報によって受信手段により受信した配信データの暗号化を解除する復号化手段と、復号化された配信データに基づいて所定の動作を実行する実行手段とを備える。
【0003】
携帯電話に対する情報配信方法に関して、暗号化された暗号化情報を第1の通信手段を介して受信してから、暗号化情報を解読するための鍵情報を第2の通信手段を介して受信し、この鍵情報に基づいて暗号化情報を解読するものがある(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−269794号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開2000−209169号公報(請求項1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら特許文献に記載の情報配信方法によれば、配信データに暗号化処理が施された状態でデータ配信がなされ、暗号化処理を解除するための鍵情報を別途取得する形態であるため、データ配信を容易に行えるにもかかわらず、配信データが不正に使用される恐れがないため、効率良くデータを配信できる。
【0006】
但し、特許文献1および2に係る情報配信方法は、通信式カラオケシステムにおける曲データの送信方法や携帯電話における情報配信方法に関するものであり、これをそっくりそのままインターネットにおける情報配信方法に転用することはできない。なぜなら、カラオケ装置や携帯電話などには、予めID番号や携帯電話番号などが振り分けられているため、利用者の認証は容易であり、他のユーザーによる成り済ましの問題は発生し難いからである。
【0007】
これに対して、不特定多数の端末コンピュータが接続されるインターネット環境下では、端末コンピュータの特定およびユーザーの認証は困難を極める。このため、現況における情報配信サービスにおいては、各ユーザーに固有のID番号とパスワードとを予め発行し、情報配信前にユーザーに対してID番号等の入力を求めることで、ユーザー認証を行っている。しかし、上記のような方法では、ユーザーサイドからするとID番号の入力作業が煩わしく、情報配信者サイドからするとID番号が漏洩することによる他のユーザーによる成り済ましが発生することは避けらない。しかもID番号が漏洩したことがわかったときはID番号の再発行作業が必要であり、情報配信者のID番号の管理負担が多大に掛かる。さらに、この種のID番号を使った情報配信サービスでは、基本的に月単位や年単位などで課金処理を行っており、従量制、すなわち情報量に応じた課金システムを実現したものはない。また、現在の情報配信サービスでは、課金処理を行うための専用にチューニングしたサーバー(専用サーバー)が必要であるため、当該専用サーバーの設置コスト、あるいはサーバーの管理・チューニングコストが多大に掛かる不利もあった。
【0008】
本発明は、不特定多数の端末コンピュータが接続されたインターネット環境下において、デジタルコンテンツの配信者との間で情報配信サービスを受ける旨の契約が交わされた特定ユーザーの端末コンピュータに対してのみ、特定の選択的なデジタルコンテンツを提供できる情報配信方法を提供することにある。そのうえで本発明の目的は、従来の端末コンピュータを用いた情報配信サービスにおいては不可欠であった、ユーザーによるID番号の入力作業の手間を省くことができる、実用利便性に優れた情報配信方法を提供することにある。
【0009】
本発明の目的は、インターネットを介して、ニュース、画像、映像、音楽などの各種デジタルコンテンツを配信できる情報配信サービスにおいて、ユーザーが取得した情報量に応じて課金できる従量制の情報配信方法を提供することにある。本発明の目的は、特定ユーザーのみに提供される選択的なコンテンツと、不特定ユーザーに提供される無選択なコンテンツとを、各々別個に公開する必要がなく、従って配信者の公開コストの低減化に貢献できる情報配信方法を提供することにある。本発明の目的は、課金処理を行うための専用サーバーを設置する必要がなく、その分だけ配信者の設備投資コストや該サーバーの管理・チューニングコストなどの低減化に貢献できる情報配信方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は図1に示すごとく、ニュース記事、画像、映像、音楽などの各種デジタルコンテンツを作成する配信者の端末コンピュータ1と、配信者の端末コンピュータ1から送られてきたデジタルコンテンツを公開する配信サーバー2と、配信者との間に有償で、デジタルコンテンツの情報配信サービスを受ける旨の契約が交わされた特定ユーザーの端末コンピュータ4と、配信者との間で前記契約が交わされていない不特定ユーザーの端末コンピュータ5とがインターネット7を介して接続されたネットワーク環境下において、特定ユーザーに対してのみ特定のデジタルコンテンツの情報配信サービスを提供できるとともに、特定ユーザーに対して情報配信量に応じて従量制で課金することができる情報配信方法である。
【0011】
図2に示すごとく、デジタルコンテンツCは、特定ユーザーに対してのみ提供される選択的コンテンツAと、不特定ユーザーに提供される無選択的コンテンツBとを含む。配信者の端末コンピュータ1には、選択的コンテンツAを暗号化できる暗号化ソフトウエア11が予めインストールされており、特定ユーザーの端末コンピュータ4には、暗号化された選択的コンテンツA′を復号化する復号化ソフトウエア15が予めインストールされている。復号化ソフトウエア15をインストールする際には、特定ユーザーとなる者は、銀行口座番号やクレジットカード番号などの決済方法に関する情報を入力することが必要とされている。図1に示すごとく、復号化ソフトウエア15は、特定ユーザーの認証情報を記録する認証情報記録領域17を備えている。インターネット7には、暗号化ソフトウエア11および復号化ソフトウエア15と各種情報を送受信する管理サーバー3が接続されており、これらソフトウエア11・15は、先の暗号化および復号化機能のほかに、インターネット7を介して管理サーバー3との間で各種情報を送受信できる通信機能を備えている。
【0012】
そのうえで本発明に係る情報配信方法においては、図3に示すごとく、配信者の端末コンピュータ1にインストールされている暗号化ソフトウエア15が、選択的コンテンツAをコンテンツ毎に異なる暗号鍵αを使って暗号化するとともに、この暗号化された選択的コンテンツA′と無選択的コンテンツBとを一体化したデジタルコンテンツCとして、それを配信サーバー2上に公開する暗号化ステップ(S2、S3)と、暗号化ソフトウエア11が、コンテンツの種別情報および配信者情報とともに、暗号化の際に使用した暗号鍵αを管理サーバー3に送信する暗号鍵送信ステップ(S4)と、特定ユーザーおよび不特定ユーザーがその端末コンピュータ4・5のインターネット閲覧ソフトウエア14・21を使って配信サーバー2にアクセスし、デジタルコンテンツCをダウンロードするダウンロードステップ(S5、S6、S14、S15)と、特定ユーザーの端末コンピュータ4にインストールされている復号化ソフトウエア15が、管理サーバー3に対して認証情報記録領域17に記録された特定ユーザーの認証情報を自動送信するステップ(S7)と、管理サーバー3が復号化ソフトウエア15から送られてきた認証情報に基づいてユーザー認証を行い、ユーザー認証がなされた場合には、暗号化ソフトウエア15に対して暗号鍵を送信するステップ(S8、S9)と、復号化ソフトウエア15が、ダウンロードステップにおいてダウンロードされたデジタルコンテンツCから、暗号化された選択的コンテンツA′のみを分離抽出するとともに、暗号鍵αを使って暗号化された選択的コンテンツA′を復号化する復号化ステップ(S11)とを含む。
【0013】
そして、提供を受けた選択コンテンツAの種別や取得数に応じた従量制により特定ユーザーに対して課金処理がなされるようにしてあり、不特定ユーザーがその端末コンピュータ5のインターネット閲覧ソフトウエア21を使って配信サーバー2にアクセスしたとき、デジタルコンテンツCの無選択的コンテンツBのみが実行される。
【0014】
特定ユーザーが取得した暗号鍵αの種別や取得数に応じて、従量制で課金処理がなされるようにすることができる。
【0015】
暗号鍵送信ステップ(S4)および暗号鍵取得ステップ(S10)において、暗号鍵αが公開鍵暗号で暗号化された状態でインターネット7を介して送受信されるようにすることが好ましい。
【0016】
本発明における配信者としては、例えば、スポーツ、芸能、政治、経済など種々のニュースコンテンツおよびこれに付随する画像、映像を配信する新聞社や放送会社、画像や記事を配信する雑誌社、映画などの映像コンテンツを配信する映像配信会社、音楽コンテンツを配信する音楽配信会社などが挙げることができる。これら配信者によって配信されるデジタルコンテンツCを構成する選択的コンテンツA、および無選択的コンテンツBの具体例としては、例えば以下の表1のようなものが考えられる。
【0017】
【表1】
【0018】
選択的コンテンツAは、配信者との間で有料で情報配信サービスを受ける旨の契約が結ばれた特定ユーザーに対して提供されるものである。これに対して無選択的コンテンツBは、前記契約を結んでいない不特定ユーザーに対して提供されるものである。
【0019】
選択的コンテンツAは、配信者の端末コンピュータ1に予めインストールされた暗号化ソフトウエア11で暗号化された状態(暗号化された選択的コンテンツA′)で、無選択的コンテンツBとともにデジタルコンテンツCに埋め込まれ、これが配信サーバー2上に公開される。これら暗号化された選択的コンテンツA′および無選択的コンテンツBは、特定ユーザー、不特定ユーザーに関係なく、ダウンロードすることができる。すなわち、デジタルコンテンツCが特定ユーザーの端末コンピュータ4、および不特定ユーザーの端末コンピュータ5にダウンロードされ、その後の復号化ソフトウエア15による復号化処理等を経て、特定ユーザーに対してのみ選択的コンテンツAが提供される。
【0020】
選択的コンテンツAの利用料金は、該コンテンツAの内容によって異なる。一例を挙げると、映像コンテンツに係る選択的コンテンツAの場合には、数百円、或いはそれ以上であることが予定され、ニュースコンテンツの場合には、数円程度であることが予定される。特定ユーザーに対しては、提供を受けた選択コンテンツAの種別や取得数に応じた従量制により課金処理がなされる。
【0021】
特定ユーザーの端末コンピュータ4、および不特定ユーザーの端末コンピュータ5とは、所謂パーソナルコンピュータと称されるものであり、従来例に挙げた携帯電話機やカラオケ装置、放送受信機などのごとく、予め装置自体にID番号が振り当てられた装置は除かれる。インターネット閲覧ソフトウエア14・21とは、ホームページ閲覧ソフトであるブラウザのほかに、動画データや音声データなどを再生できるデジタルメディア再生ソフトウエアやデジタル放送受信用のソフトウエアなどを含む概念である。
【0022】
【発明の作用効果】
本発明の情報配信方法においては、特定ユーザーに対してのみ提供する選択的コンテンツAを暗号化した状態(暗号化された選択的コンテンツA′)で配信サーバー2上に公開し、特定ユーザーの端末コンピュータ4に予めインストールされた復号化ソフトウエア15によって暗号化された選択的コンテンツA′を復号化することで、選択的コンテンツAを実行可能な状態とする。また、不特定ユーザーが配信サーバー2にアクセスすると、選択的コンテンツAは実行されず、無選択的コンテンツBのみが実行されるようにしている。従って、特定ユーザーのに対してのみ、選択的コンテンツAを提供できる。
【0023】
管理サーバー3からの暗号鍵の取得に先立って、復号化ソフトウエア15が、認証情報記録領域17に記録された特定ユーザーの認証情報を管理サーバー3に対して自動送信する仕様としてあるので、従来の端末コンピュータを用いた情報配信サービスにおいては不可欠であった、ユーザー自身によるID番号等の入力作業の手間を省くことができ、その点で実用利便性に優れている。加えて、ユーザー自身で認証情報を扱うことがないので、悪意のあるユーザーがID番号を漏洩することに起因する成り済ましの問題が発生し難く、セキュリティ性に優れた情報配信システムを提供できる。また、上述のごとく、成り済ましの問題が、皆無であるから、管理サーバー3の管理者によるID番号等の管理負担も少なくて済む。
【0024】
暗号鍵αが漏洩又は解読されて、不正な情報取得がなされていることが発覚した場合には、配信者又は管理者は新たな暗号鍵αを使って、選択的コンテンツAを暗号化すればよい。すなわち、管理サーバー3の管理者や配信者は、容易に不正取得に対する対策を講じやすく、その点で有利である。選択的コンテンツA毎に異なる暗号鍵αを使って暗号化してあると、不正な情報取得者は、少なくとも数日はかかる暗号鍵αの解読作業を選択的コンテンツA毎に行わなければならなくなり、暗号鍵情報の漏洩リスクを最小限に抑えることができる。
【0025】
従来の端末コンピュータを用いた情報配信サービスの多くは、月単位や年単位の会員制を採っていたため、ユーザーが一度も情報を見なくとも、課金される不合理があった。その点、本発明に係る情報配信方法によれば、提供を受けた選択的コンテンツAの種別や取得数に応じた従量制により特定ユーザーに対して課金処理がなされるようにしてあるので、ユーザーは提供を受けた情報量に応じた利用料金を支払えばよく、この点で合理的な課金方法であると言える。
【0026】
選択的コンテンツAと無選択的コンテンツBとを一体化した状態で、配信サーバー2上に公開する形態であるから、二つのコンテンツを各々別個に公開する形態に比べて、配信者の公開コストは半分以下で済む。課金処理を行う専用サーバーを別途設置する必要がなく、コンテンツCを公開するための汎用サーバーを用いれば足りるので、専用サーバーの設置コストやセッティングコストなどの配信者の費用負担が安価に済む点でも有利である。
【0027】
暗号鍵αの種別や取得数に応じて、従量制で課金処理がなされるようにしてあると、特定ユーザーに対する課金処理を容易に行うことができる。暗号鍵送信ステップ(S4)および暗号鍵取得ステップ(S10)において、暗号鍵αが公開鍵暗号で暗号化された状態でインターネット7を介して送受信されるようにしてあると、より一層、セキュリティ性の向上を図ることができる。
【0028】
【発明の実施の態様】
図1は、本発明の実施形態に係る情報配信方法が適用されるインターネット環境を示す図、図2は、この情報配信方法における各種情報の流れを説明するための概念図である。図1において、符号1は情報配信サービスを提供する配信者の端末コンピュータを、符号2は配信者によって作成されたデジタルコンテンツが格納される汎用の配信サーバーを、符号3は暗号鍵等が記録される管理サーバーを、符号4は、配信者との間で有償で情報配信サービスを受ける旨の契約を交わした特定ユーザーの端末コンピュータを、符号5は、前記契約を交わしていない不特定ユーザーの端末コンピュータを、符号6は、金融機関の決済サーバーを示す。これら各装置は、LANや通信回線網などを介してインターネット7に接続されている。
【0029】
配信者としては、新聞社、放送会社、雑誌社、映像配信会社、音楽配信会社などが挙げることができ、本実施例においては映像配信会社を例にして説明する。配信者の端末コンピュータ1の記録装置9には、ホームページ作成ソフト10が予めインストールされており、このソフト10を使って作成されたデジタルコンテンツCを配信サーバー2上に公開することで、該コンテンツCを特定ユーザーおよび不特定ユーザーに配信する。
【0030】
図2に示すごとく、配信者が作成するデジタルコンテンツCは、特定ユーザーに対してのみ提供される選択的コンテンツAと、不特定ユーザーに提供される無選択的コンテンツBとからなる。より詳しくは、選択的コンテンツAは、暗号化された状態(暗号化された選択的コンテンツA′)で、デジタルコンテンツCに埋め込まれている。映像配信会社における選択的コンテンツAとしては映画の本編映像を、無選択的コンテンツBとしては映画の予告編映像を挙げることができる。選択的コンテンツAは、配信者の端末コンピュータ1に予めインストールされている暗号化ソフトウエア11により暗号化された状態で配信サーバー2上に公開される。
【0031】
暗号化ソフトウエア11は、暗号鍵αを作成する機能と、この暗号鍵αを使って配信者が選択したコンテンツ(選択的コンテンツA)を暗号化する暗号化機能と、管理サーバー3に各種情報を送信する送信機能とを備えている。送信機能により送信される情報としては、暗号化された選択的コンテンツA′に関する情報(コンテンツ情報a)と、暗号化する際に使用した暗号鍵αの情報などを挙げることができる。この暗号化ソフトウエア11は、ホームページ作成ソフト10と独立別個のソフトであっても、またホームページ作成ソフト10にプラグインできるものであってもよい。配信者が暗号化ソフトウエア11を端末コンピュータ1にインストールする際に、配信者名や決算時に使用される銀行口座などの情報を入力することが求められ、これら情報は管理サーバー3に送信されて、該サーバー3に予め登録される。なお、図中においては、配信者の端末コンピュータ1および配信サーバー2などは、一つのみが示されているが、これらが複数台あってもよいことは言うまでもない。暗号化ソフトウエア11を端末コンピュータ1にインストールする際には、配信者は、銀行口座番号等の情報を入力することが必要とされ、この配信者情報Xは管理サーバー3に登録される。
【0032】
特定のユーザーの端末コンピュータ4は、一般的にはハードディスクと称される記録装置13の他に、図外の中央処理装置、メモリなどを備えている。この端末コンピュータ4は、所謂パーソナルコンピュータと称される汎用のコンピュータであり、従来例に挙げた携帯電話や放送受信装置、カラオケの受信装置などのごとく、予めID番号がふられたものは含まない。
【0033】
記録装置13には、端末コンピュータ4の全体を制御するオペレーションシステムのほかに、ブラウザ等のインターネット閲覧ソフトウエア14と、暗号化された選択的コンテンツA′を復号化する復号化ソフトウエア15とが予めインストールされている。この復号化ソフトウエア15は、管理サーバー3から送られてきた暗号鍵αを格納する暗号鍵記録領域16と、特定ユーザーを認証するためのID番号などの認証情報が格納された認証情報記録領域17とを有し、暗号化された選択的コンテンツA′を復号化する復号化機能のほか、管理サーバー3との間で暗号鍵αや認証情報の送受信を行う送受信機能を備えている。復号化ソフトウエア15は、ブラウザ等のインターネット閲覧ソフトウエア14と独立別個のソフトであっても、またインターネット閲覧ソフトウエア14にプラグインするものであってもよい。
【0034】
配信者である映像配信会社のホームページには、予告編映像は無料で見ることができる旨、本編映像は有料である旨、さらに本編映像を見るためには復号化ソフトウエア15を自身のコンピュータに予めインストールしておく必要がある旨が告知されている。また、上記映像配信会社のホームページには、復号化ソフトウエア15をダウンロードできるダウンロードページにリンクが張られており、情報配信サービスの提供を希望する者、すなわち特定ユーザーとなる者は、このダウンロードページにアクセスして復号化ソフトウエア15を入手できるようにしてある。もっとも、復号化ソフトウエア15は、雑誌に付録のコンパクトディスクなどの各種記録媒体に記録された形態で広く頒布することができる。
【0035】
復号化ソフトウエア15を端末コンピュータ4にインストールする際には、特定ユーザーとなる者は、銀行口座番号やクレジットカード番号などの決済方法に関する情報を入力することが必要とされ、この情報は管理サーバー3に送信され、該サーバー3に登録される。また、このインストール時に、管理サーバー3から復号化ソフトウエア15に対してユーザーを認証するための認証情報(具体的にはID番号)が発行される。これら決済情報および認証情報からなる受信者情報Yは、管理サーバー3のユーザー情報記録領域29に格納されるとともに、復号化ソフトウエア15の認証情報記録領域17に格納される。
【0036】
不特定ユーザーの端末コンピュータ5の仕様は、先に述べた特定ユーザーの端末コンピュータ4と同じであり、その記録装置20に、ブラウザ等のインターネット閲覧ソフトウエア21のみが格納されている点が相違する。
【0037】
管理サーバー3は、暗号化ソフトウエア11および復号化ソフトウエア15と各種情報をやり取りして、システムの全体を管理するものであって、配信者とは別の管理者により管理される。管理サーバー3の記録装置25には、配信者の端末コンピュータ1の暗号化ソフトウエア11から送られてきた多数個の暗号鍵αが格納される暗号鍵記録領域26と、選択的コンテンツA′の種別が格納されるコンテンツ情報記録領域27と、コンテンツの配信者を区別するための配信者情報が格納される配信者情報記録領域28とが設けられている。また、この記録装置25には、特定ユーザーの復号化ソフトウエア15から送られてきた特定ユーザーに割り振られた受信者情報Yを格納するユーザー情報記録領域29と、特定ユーザーの利用情報を格納するための利用情報格納領域30と、この利用情報に応じた特定ユーザーの決済情報を格納するための決済情報記録領域31とが設けられている。
【0038】
金融機関の決済サーバー6は、銀行、クレジットカード会社などが管理するサーバーであって、管理サーバー3からの決済情報に基づいて、特定ユーザーに対して課金を行うとともに、徴収した料金を配信者の銀行口座に入金する。ここでいう金融機関の決済サーバー6には、先の銀行やクレジット会社等の決済を代行して行う決済サービス機関のサーバーが含まれる。
【0039】
次に、図2および図3を用いて情報配信方法の具体的動作を説明する。まず、配信者は、その端末コンピュータ1のホームページ作成ソフト10を操作して、特定ユーザーに対してのみ提供される選択的コンテンツAと、不特定ユーザーに提供される無選択的コンテンツBとを作成する(S1)。もっとも、映像配信会社における映画の送信においては、無選択コンテンツBは、映画の予告映像であり、選択的コンテンツAは本編映像であるため、これらは予め作成されていることが多い。従って、映画送信サービスにおいては、コンテンツ作成操作は、実質的に選択的コンテンツAと無選択的コンテンツBの選択が主な操作となる。新聞社や雑誌社における情報配信サービスにおいては、無選択的コンテンツBはインデックス情報、選択的コンテンツAは詳細な記事情報となる。
【0040】
配信者が暗号化ソフトウエア11を立ち上げると、この暗号化ソフトウエア11は、暗号鍵αを作成するとともに、暗号鍵αを用いて選択的コンテンツAに暗号化処理を施す(S2)。暗号化方法としては、DES(Data Encryption Standard)、RC2,RC4、IDEA(International Data Encryption Algorithm)、スキップジャックなどの公知の暗号化方法を採ることができる。選択的コンテンツAが複数個ある場合には、暗号化ソフトウエア11は、選択的コンテンツA毎に異なる暗号鍵αを用いて暗号化処理を行う。
【0041】
続いて暗号化ソフトウエア11は、暗号化された選択的コンテンツA′と、無選択的コンテンツBとを一体化して、それを配信サーバー2に送信し、該サーバー2上にデジタルコンテンツCを公開する(S3)。これと同時に、暗号化ソフトウエア11は、管理サーバー3に対してコンテンツ情報aおよび配信者情報とともに、暗号化の際に使用した暗号鍵αを送信する(S4)。コンテンツ情報aには、コンテンツの種別情報のほか、その利用料金に関する情報も含まれる。このとき、暗号鍵αは公開鍵を用いて暗号化された状態で、管理サーバー3に送信される。
【0042】
特定ユーザーが、その端末コンピュータ4のインターネット閲覧ソフトウエア14を使って配信サーバー2にアクセスして情報の配信を要求すると(S5)、配信サーバー2からは、暗号化された選択的コンテンツA′と無選択的コンテンツBとからなるデジタルコンテンツCが送信され、これはインターネット閲覧ソフトウエア14の一時ファイル格納領域18にダウンロードされる(S6)。もっとも、特定ユーザーが希望する場合には、他の領域、例えばデスクトップ領域にデジタルコンテンツCを格納することもできる。
【0043】
復号化ソフトウエア15は、その認証情報記録領域17に格納されている認証情報を管理サーバー3に自動送信して、暗号鍵αの提供を要求する(S7)。ここでは、特定ユーザーによるID番号やパスワードの入力といったような認証に伴う入力作業が一切不要であり、自動的に認証処理が行われる点が着目される。
【0044】
管理サーバー3は、復号化ソフトウエア15から送られてきた認証情報をユーザー情報記録領域29に格納されているユーザー情報と対比することで、特定ユーザーの認証を行う(S8)。復号化ソフトウエア15は、認証情報の送信と同時にデジタルコンテンツCの種別情報を管理サーバー3に送信する。管理サーバー3は、ユーザーの認証がなされた場合には、選択的コンテンツAに応じた暗号鍵αを復号化ソフトウエア15に向けて送信する(S9)。このときも暗号鍵αは公開鍵を用いて暗号化した状態で復号化ソフトウエア15に送信される。ユーザーの認証ができなかった場合には、管理サーバー3は暗号鍵αを送信しない。
【0045】
復号化ソフトウエア15は、ダウンロードステップにおいてダウンロードされたデジタルコンテンツCから、暗号化された選択的コンテンツA′のみを分離抽出するとともに、入手した暗号鍵αを使って暗号化された選択コンテンツA′を復号化する(S10、S11)。復号化された選択的コンテンツAは、その内容に応じたソフトウエアで実行される(S12)。すなわち、選択的コンテンツAが映像の場合には、映像再生ソフトによって再生される。選択的コンテンツAがHTML形式の文字や画像情報の場合には、ブラウザによってそれらが表示される。
【0046】
特定ユーザーによる情報配信サービスの利用情報βは、管理サーバー3の利用情報記録領域30に格納され、この利用情報に応じて決算情報が作成されて決算情報記録領域31に格納される。決算情報は金融機関の決済サーバー31に定期的に送られ、この決算情報に応じて特定ユーザーに対する課金処理がなされる(S13)。徴収した料金は配信者の銀行口座に振り込まれる。ここでは、特定ユーザーが取得した暗号鍵αの種別や暗号鍵αの取得数に応じた従量制により課金処理がなされるようにしてある。
【0047】
一方、不特定ユーザーが、その端末コンピュータ5のブラウザ等のインターネット閲覧ソフトウエアを使って、配信サーバー2にアクセスしたときは、先と同様に暗号鍵αにより暗号化された選択的コンテンツA′と無選択的コンテンツBとが一体化されたデジタルコンテンツCが、例えばインターネット閲覧ソフトウエア21の一時格納領域22に格納される(S14、S15)。但しこの場合には、無選択的コンテンツBのみが実行されこととなる(S16)。
【0048】
上記実施形態に挙げたデジタルコンテンツCの内容は一例であって、これに限られない。デジタルコンテンツCには、選択的コンテンツA、無選択的コンテンツBの他に、付随するHTML形式の情報などを埋め込むことができる。特定ユーザーは、選択的コンテンツAと、無選択的コンテンツBの両方のコンテンツを利用することができるようにしてもよい。
【0049】
上記実施例においては、複合化ソフトウエア15は、記録装置13にデジタルコンテンツCをダウンロードしてから、分離抽出処理および複合化処理を行っていたが、RAN(ランダムアクセスメモリー)にデジタルコンテンツCを記録したうえで、該RAM上で分離抽出処理および複合化処理を行う形態であってもよい。デジタルコンテンツCが所謂ストリームデータであって、ダウンロードされたデジタルコンテンツCの部分から随時に、分離抽出処理および複合化処理を行う形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報配信方法のネットワーク構成を示す図である。
【図2】本発明に係る情報配信方法における各種情報の流れを説明するための概念図である。
【図3】本発明に係る情報配信方法の流れを示すチャート図である。
【符号の説明】
1 配信者の端末コンピュータ
2 配信サーバー
3 管理サーバー
4 特定ユーザーの端末コンピュータ
5 不特定ユーザーの端末コンピュータ
7 インターネット
11 暗号化ソフトウエア
15 復号化ソフトウエア
17 認証情報記録領域
A 選択的コンテンツ
A′ 暗号化された選択的コンテンツ
B 無選択的コンテンツ
C デジタルコンテンツ
α 暗号鍵
【発明の属する技術分野】
本発明は、不特定多数の端末コンピュータが接続されたインターネット環境下において、デジタルコンテンツの配信者との間で有償で情報配信サービスを受ける旨の契約が交わされた特定ユーザーの端末コンピュータに対して、特定の選択的なデジタルコンテンツを提供できる情報配信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の情報配信方法の従来例に特許文献1がある。この情報配信方法は、通信式カラオケシステムにおける曲データの送信方法に関するものであり、配信データに暗号化処理を施して放送データに多重化して送信する放送装置と、放送装置から送信された配信データを受信する受信装置とをシステム構成要素とする。受信装置は、配信データに施された暗号化処理を解除するための鍵情報を受信するための通信手段と、鍵情報によって受信手段により受信した配信データの暗号化を解除する復号化手段と、復号化された配信データに基づいて所定の動作を実行する実行手段とを備える。
【0003】
携帯電話に対する情報配信方法に関して、暗号化された暗号化情報を第1の通信手段を介して受信してから、暗号化情報を解読するための鍵情報を第2の通信手段を介して受信し、この鍵情報に基づいて暗号化情報を解読するものがある(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−269794号公報(請求項1)
【特許文献2】
特開2000−209169号公報(請求項1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら特許文献に記載の情報配信方法によれば、配信データに暗号化処理が施された状態でデータ配信がなされ、暗号化処理を解除するための鍵情報を別途取得する形態であるため、データ配信を容易に行えるにもかかわらず、配信データが不正に使用される恐れがないため、効率良くデータを配信できる。
【0006】
但し、特許文献1および2に係る情報配信方法は、通信式カラオケシステムにおける曲データの送信方法や携帯電話における情報配信方法に関するものであり、これをそっくりそのままインターネットにおける情報配信方法に転用することはできない。なぜなら、カラオケ装置や携帯電話などには、予めID番号や携帯電話番号などが振り分けられているため、利用者の認証は容易であり、他のユーザーによる成り済ましの問題は発生し難いからである。
【0007】
これに対して、不特定多数の端末コンピュータが接続されるインターネット環境下では、端末コンピュータの特定およびユーザーの認証は困難を極める。このため、現況における情報配信サービスにおいては、各ユーザーに固有のID番号とパスワードとを予め発行し、情報配信前にユーザーに対してID番号等の入力を求めることで、ユーザー認証を行っている。しかし、上記のような方法では、ユーザーサイドからするとID番号の入力作業が煩わしく、情報配信者サイドからするとID番号が漏洩することによる他のユーザーによる成り済ましが発生することは避けらない。しかもID番号が漏洩したことがわかったときはID番号の再発行作業が必要であり、情報配信者のID番号の管理負担が多大に掛かる。さらに、この種のID番号を使った情報配信サービスでは、基本的に月単位や年単位などで課金処理を行っており、従量制、すなわち情報量に応じた課金システムを実現したものはない。また、現在の情報配信サービスでは、課金処理を行うための専用にチューニングしたサーバー(専用サーバー)が必要であるため、当該専用サーバーの設置コスト、あるいはサーバーの管理・チューニングコストが多大に掛かる不利もあった。
【0008】
本発明は、不特定多数の端末コンピュータが接続されたインターネット環境下において、デジタルコンテンツの配信者との間で情報配信サービスを受ける旨の契約が交わされた特定ユーザーの端末コンピュータに対してのみ、特定の選択的なデジタルコンテンツを提供できる情報配信方法を提供することにある。そのうえで本発明の目的は、従来の端末コンピュータを用いた情報配信サービスにおいては不可欠であった、ユーザーによるID番号の入力作業の手間を省くことができる、実用利便性に優れた情報配信方法を提供することにある。
【0009】
本発明の目的は、インターネットを介して、ニュース、画像、映像、音楽などの各種デジタルコンテンツを配信できる情報配信サービスにおいて、ユーザーが取得した情報量に応じて課金できる従量制の情報配信方法を提供することにある。本発明の目的は、特定ユーザーのみに提供される選択的なコンテンツと、不特定ユーザーに提供される無選択なコンテンツとを、各々別個に公開する必要がなく、従って配信者の公開コストの低減化に貢献できる情報配信方法を提供することにある。本発明の目的は、課金処理を行うための専用サーバーを設置する必要がなく、その分だけ配信者の設備投資コストや該サーバーの管理・チューニングコストなどの低減化に貢献できる情報配信方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は図1に示すごとく、ニュース記事、画像、映像、音楽などの各種デジタルコンテンツを作成する配信者の端末コンピュータ1と、配信者の端末コンピュータ1から送られてきたデジタルコンテンツを公開する配信サーバー2と、配信者との間に有償で、デジタルコンテンツの情報配信サービスを受ける旨の契約が交わされた特定ユーザーの端末コンピュータ4と、配信者との間で前記契約が交わされていない不特定ユーザーの端末コンピュータ5とがインターネット7を介して接続されたネットワーク環境下において、特定ユーザーに対してのみ特定のデジタルコンテンツの情報配信サービスを提供できるとともに、特定ユーザーに対して情報配信量に応じて従量制で課金することができる情報配信方法である。
【0011】
図2に示すごとく、デジタルコンテンツCは、特定ユーザーに対してのみ提供される選択的コンテンツAと、不特定ユーザーに提供される無選択的コンテンツBとを含む。配信者の端末コンピュータ1には、選択的コンテンツAを暗号化できる暗号化ソフトウエア11が予めインストールされており、特定ユーザーの端末コンピュータ4には、暗号化された選択的コンテンツA′を復号化する復号化ソフトウエア15が予めインストールされている。復号化ソフトウエア15をインストールする際には、特定ユーザーとなる者は、銀行口座番号やクレジットカード番号などの決済方法に関する情報を入力することが必要とされている。図1に示すごとく、復号化ソフトウエア15は、特定ユーザーの認証情報を記録する認証情報記録領域17を備えている。インターネット7には、暗号化ソフトウエア11および復号化ソフトウエア15と各種情報を送受信する管理サーバー3が接続されており、これらソフトウエア11・15は、先の暗号化および復号化機能のほかに、インターネット7を介して管理サーバー3との間で各種情報を送受信できる通信機能を備えている。
【0012】
そのうえで本発明に係る情報配信方法においては、図3に示すごとく、配信者の端末コンピュータ1にインストールされている暗号化ソフトウエア15が、選択的コンテンツAをコンテンツ毎に異なる暗号鍵αを使って暗号化するとともに、この暗号化された選択的コンテンツA′と無選択的コンテンツBとを一体化したデジタルコンテンツCとして、それを配信サーバー2上に公開する暗号化ステップ(S2、S3)と、暗号化ソフトウエア11が、コンテンツの種別情報および配信者情報とともに、暗号化の際に使用した暗号鍵αを管理サーバー3に送信する暗号鍵送信ステップ(S4)と、特定ユーザーおよび不特定ユーザーがその端末コンピュータ4・5のインターネット閲覧ソフトウエア14・21を使って配信サーバー2にアクセスし、デジタルコンテンツCをダウンロードするダウンロードステップ(S5、S6、S14、S15)と、特定ユーザーの端末コンピュータ4にインストールされている復号化ソフトウエア15が、管理サーバー3に対して認証情報記録領域17に記録された特定ユーザーの認証情報を自動送信するステップ(S7)と、管理サーバー3が復号化ソフトウエア15から送られてきた認証情報に基づいてユーザー認証を行い、ユーザー認証がなされた場合には、暗号化ソフトウエア15に対して暗号鍵を送信するステップ(S8、S9)と、復号化ソフトウエア15が、ダウンロードステップにおいてダウンロードされたデジタルコンテンツCから、暗号化された選択的コンテンツA′のみを分離抽出するとともに、暗号鍵αを使って暗号化された選択的コンテンツA′を復号化する復号化ステップ(S11)とを含む。
【0013】
そして、提供を受けた選択コンテンツAの種別や取得数に応じた従量制により特定ユーザーに対して課金処理がなされるようにしてあり、不特定ユーザーがその端末コンピュータ5のインターネット閲覧ソフトウエア21を使って配信サーバー2にアクセスしたとき、デジタルコンテンツCの無選択的コンテンツBのみが実行される。
【0014】
特定ユーザーが取得した暗号鍵αの種別や取得数に応じて、従量制で課金処理がなされるようにすることができる。
【0015】
暗号鍵送信ステップ(S4)および暗号鍵取得ステップ(S10)において、暗号鍵αが公開鍵暗号で暗号化された状態でインターネット7を介して送受信されるようにすることが好ましい。
【0016】
本発明における配信者としては、例えば、スポーツ、芸能、政治、経済など種々のニュースコンテンツおよびこれに付随する画像、映像を配信する新聞社や放送会社、画像や記事を配信する雑誌社、映画などの映像コンテンツを配信する映像配信会社、音楽コンテンツを配信する音楽配信会社などが挙げることができる。これら配信者によって配信されるデジタルコンテンツCを構成する選択的コンテンツA、および無選択的コンテンツBの具体例としては、例えば以下の表1のようなものが考えられる。
【0017】
【表1】
【0018】
選択的コンテンツAは、配信者との間で有料で情報配信サービスを受ける旨の契約が結ばれた特定ユーザーに対して提供されるものである。これに対して無選択的コンテンツBは、前記契約を結んでいない不特定ユーザーに対して提供されるものである。
【0019】
選択的コンテンツAは、配信者の端末コンピュータ1に予めインストールされた暗号化ソフトウエア11で暗号化された状態(暗号化された選択的コンテンツA′)で、無選択的コンテンツBとともにデジタルコンテンツCに埋め込まれ、これが配信サーバー2上に公開される。これら暗号化された選択的コンテンツA′および無選択的コンテンツBは、特定ユーザー、不特定ユーザーに関係なく、ダウンロードすることができる。すなわち、デジタルコンテンツCが特定ユーザーの端末コンピュータ4、および不特定ユーザーの端末コンピュータ5にダウンロードされ、その後の復号化ソフトウエア15による復号化処理等を経て、特定ユーザーに対してのみ選択的コンテンツAが提供される。
【0020】
選択的コンテンツAの利用料金は、該コンテンツAの内容によって異なる。一例を挙げると、映像コンテンツに係る選択的コンテンツAの場合には、数百円、或いはそれ以上であることが予定され、ニュースコンテンツの場合には、数円程度であることが予定される。特定ユーザーに対しては、提供を受けた選択コンテンツAの種別や取得数に応じた従量制により課金処理がなされる。
【0021】
特定ユーザーの端末コンピュータ4、および不特定ユーザーの端末コンピュータ5とは、所謂パーソナルコンピュータと称されるものであり、従来例に挙げた携帯電話機やカラオケ装置、放送受信機などのごとく、予め装置自体にID番号が振り当てられた装置は除かれる。インターネット閲覧ソフトウエア14・21とは、ホームページ閲覧ソフトであるブラウザのほかに、動画データや音声データなどを再生できるデジタルメディア再生ソフトウエアやデジタル放送受信用のソフトウエアなどを含む概念である。
【0022】
【発明の作用効果】
本発明の情報配信方法においては、特定ユーザーに対してのみ提供する選択的コンテンツAを暗号化した状態(暗号化された選択的コンテンツA′)で配信サーバー2上に公開し、特定ユーザーの端末コンピュータ4に予めインストールされた復号化ソフトウエア15によって暗号化された選択的コンテンツA′を復号化することで、選択的コンテンツAを実行可能な状態とする。また、不特定ユーザーが配信サーバー2にアクセスすると、選択的コンテンツAは実行されず、無選択的コンテンツBのみが実行されるようにしている。従って、特定ユーザーのに対してのみ、選択的コンテンツAを提供できる。
【0023】
管理サーバー3からの暗号鍵の取得に先立って、復号化ソフトウエア15が、認証情報記録領域17に記録された特定ユーザーの認証情報を管理サーバー3に対して自動送信する仕様としてあるので、従来の端末コンピュータを用いた情報配信サービスにおいては不可欠であった、ユーザー自身によるID番号等の入力作業の手間を省くことができ、その点で実用利便性に優れている。加えて、ユーザー自身で認証情報を扱うことがないので、悪意のあるユーザーがID番号を漏洩することに起因する成り済ましの問題が発生し難く、セキュリティ性に優れた情報配信システムを提供できる。また、上述のごとく、成り済ましの問題が、皆無であるから、管理サーバー3の管理者によるID番号等の管理負担も少なくて済む。
【0024】
暗号鍵αが漏洩又は解読されて、不正な情報取得がなされていることが発覚した場合には、配信者又は管理者は新たな暗号鍵αを使って、選択的コンテンツAを暗号化すればよい。すなわち、管理サーバー3の管理者や配信者は、容易に不正取得に対する対策を講じやすく、その点で有利である。選択的コンテンツA毎に異なる暗号鍵αを使って暗号化してあると、不正な情報取得者は、少なくとも数日はかかる暗号鍵αの解読作業を選択的コンテンツA毎に行わなければならなくなり、暗号鍵情報の漏洩リスクを最小限に抑えることができる。
【0025】
従来の端末コンピュータを用いた情報配信サービスの多くは、月単位や年単位の会員制を採っていたため、ユーザーが一度も情報を見なくとも、課金される不合理があった。その点、本発明に係る情報配信方法によれば、提供を受けた選択的コンテンツAの種別や取得数に応じた従量制により特定ユーザーに対して課金処理がなされるようにしてあるので、ユーザーは提供を受けた情報量に応じた利用料金を支払えばよく、この点で合理的な課金方法であると言える。
【0026】
選択的コンテンツAと無選択的コンテンツBとを一体化した状態で、配信サーバー2上に公開する形態であるから、二つのコンテンツを各々別個に公開する形態に比べて、配信者の公開コストは半分以下で済む。課金処理を行う専用サーバーを別途設置する必要がなく、コンテンツCを公開するための汎用サーバーを用いれば足りるので、専用サーバーの設置コストやセッティングコストなどの配信者の費用負担が安価に済む点でも有利である。
【0027】
暗号鍵αの種別や取得数に応じて、従量制で課金処理がなされるようにしてあると、特定ユーザーに対する課金処理を容易に行うことができる。暗号鍵送信ステップ(S4)および暗号鍵取得ステップ(S10)において、暗号鍵αが公開鍵暗号で暗号化された状態でインターネット7を介して送受信されるようにしてあると、より一層、セキュリティ性の向上を図ることができる。
【0028】
【発明の実施の態様】
図1は、本発明の実施形態に係る情報配信方法が適用されるインターネット環境を示す図、図2は、この情報配信方法における各種情報の流れを説明するための概念図である。図1において、符号1は情報配信サービスを提供する配信者の端末コンピュータを、符号2は配信者によって作成されたデジタルコンテンツが格納される汎用の配信サーバーを、符号3は暗号鍵等が記録される管理サーバーを、符号4は、配信者との間で有償で情報配信サービスを受ける旨の契約を交わした特定ユーザーの端末コンピュータを、符号5は、前記契約を交わしていない不特定ユーザーの端末コンピュータを、符号6は、金融機関の決済サーバーを示す。これら各装置は、LANや通信回線網などを介してインターネット7に接続されている。
【0029】
配信者としては、新聞社、放送会社、雑誌社、映像配信会社、音楽配信会社などが挙げることができ、本実施例においては映像配信会社を例にして説明する。配信者の端末コンピュータ1の記録装置9には、ホームページ作成ソフト10が予めインストールされており、このソフト10を使って作成されたデジタルコンテンツCを配信サーバー2上に公開することで、該コンテンツCを特定ユーザーおよび不特定ユーザーに配信する。
【0030】
図2に示すごとく、配信者が作成するデジタルコンテンツCは、特定ユーザーに対してのみ提供される選択的コンテンツAと、不特定ユーザーに提供される無選択的コンテンツBとからなる。より詳しくは、選択的コンテンツAは、暗号化された状態(暗号化された選択的コンテンツA′)で、デジタルコンテンツCに埋め込まれている。映像配信会社における選択的コンテンツAとしては映画の本編映像を、無選択的コンテンツBとしては映画の予告編映像を挙げることができる。選択的コンテンツAは、配信者の端末コンピュータ1に予めインストールされている暗号化ソフトウエア11により暗号化された状態で配信サーバー2上に公開される。
【0031】
暗号化ソフトウエア11は、暗号鍵αを作成する機能と、この暗号鍵αを使って配信者が選択したコンテンツ(選択的コンテンツA)を暗号化する暗号化機能と、管理サーバー3に各種情報を送信する送信機能とを備えている。送信機能により送信される情報としては、暗号化された選択的コンテンツA′に関する情報(コンテンツ情報a)と、暗号化する際に使用した暗号鍵αの情報などを挙げることができる。この暗号化ソフトウエア11は、ホームページ作成ソフト10と独立別個のソフトであっても、またホームページ作成ソフト10にプラグインできるものであってもよい。配信者が暗号化ソフトウエア11を端末コンピュータ1にインストールする際に、配信者名や決算時に使用される銀行口座などの情報を入力することが求められ、これら情報は管理サーバー3に送信されて、該サーバー3に予め登録される。なお、図中においては、配信者の端末コンピュータ1および配信サーバー2などは、一つのみが示されているが、これらが複数台あってもよいことは言うまでもない。暗号化ソフトウエア11を端末コンピュータ1にインストールする際には、配信者は、銀行口座番号等の情報を入力することが必要とされ、この配信者情報Xは管理サーバー3に登録される。
【0032】
特定のユーザーの端末コンピュータ4は、一般的にはハードディスクと称される記録装置13の他に、図外の中央処理装置、メモリなどを備えている。この端末コンピュータ4は、所謂パーソナルコンピュータと称される汎用のコンピュータであり、従来例に挙げた携帯電話や放送受信装置、カラオケの受信装置などのごとく、予めID番号がふられたものは含まない。
【0033】
記録装置13には、端末コンピュータ4の全体を制御するオペレーションシステムのほかに、ブラウザ等のインターネット閲覧ソフトウエア14と、暗号化された選択的コンテンツA′を復号化する復号化ソフトウエア15とが予めインストールされている。この復号化ソフトウエア15は、管理サーバー3から送られてきた暗号鍵αを格納する暗号鍵記録領域16と、特定ユーザーを認証するためのID番号などの認証情報が格納された認証情報記録領域17とを有し、暗号化された選択的コンテンツA′を復号化する復号化機能のほか、管理サーバー3との間で暗号鍵αや認証情報の送受信を行う送受信機能を備えている。復号化ソフトウエア15は、ブラウザ等のインターネット閲覧ソフトウエア14と独立別個のソフトであっても、またインターネット閲覧ソフトウエア14にプラグインするものであってもよい。
【0034】
配信者である映像配信会社のホームページには、予告編映像は無料で見ることができる旨、本編映像は有料である旨、さらに本編映像を見るためには復号化ソフトウエア15を自身のコンピュータに予めインストールしておく必要がある旨が告知されている。また、上記映像配信会社のホームページには、復号化ソフトウエア15をダウンロードできるダウンロードページにリンクが張られており、情報配信サービスの提供を希望する者、すなわち特定ユーザーとなる者は、このダウンロードページにアクセスして復号化ソフトウエア15を入手できるようにしてある。もっとも、復号化ソフトウエア15は、雑誌に付録のコンパクトディスクなどの各種記録媒体に記録された形態で広く頒布することができる。
【0035】
復号化ソフトウエア15を端末コンピュータ4にインストールする際には、特定ユーザーとなる者は、銀行口座番号やクレジットカード番号などの決済方法に関する情報を入力することが必要とされ、この情報は管理サーバー3に送信され、該サーバー3に登録される。また、このインストール時に、管理サーバー3から復号化ソフトウエア15に対してユーザーを認証するための認証情報(具体的にはID番号)が発行される。これら決済情報および認証情報からなる受信者情報Yは、管理サーバー3のユーザー情報記録領域29に格納されるとともに、復号化ソフトウエア15の認証情報記録領域17に格納される。
【0036】
不特定ユーザーの端末コンピュータ5の仕様は、先に述べた特定ユーザーの端末コンピュータ4と同じであり、その記録装置20に、ブラウザ等のインターネット閲覧ソフトウエア21のみが格納されている点が相違する。
【0037】
管理サーバー3は、暗号化ソフトウエア11および復号化ソフトウエア15と各種情報をやり取りして、システムの全体を管理するものであって、配信者とは別の管理者により管理される。管理サーバー3の記録装置25には、配信者の端末コンピュータ1の暗号化ソフトウエア11から送られてきた多数個の暗号鍵αが格納される暗号鍵記録領域26と、選択的コンテンツA′の種別が格納されるコンテンツ情報記録領域27と、コンテンツの配信者を区別するための配信者情報が格納される配信者情報記録領域28とが設けられている。また、この記録装置25には、特定ユーザーの復号化ソフトウエア15から送られてきた特定ユーザーに割り振られた受信者情報Yを格納するユーザー情報記録領域29と、特定ユーザーの利用情報を格納するための利用情報格納領域30と、この利用情報に応じた特定ユーザーの決済情報を格納するための決済情報記録領域31とが設けられている。
【0038】
金融機関の決済サーバー6は、銀行、クレジットカード会社などが管理するサーバーであって、管理サーバー3からの決済情報に基づいて、特定ユーザーに対して課金を行うとともに、徴収した料金を配信者の銀行口座に入金する。ここでいう金融機関の決済サーバー6には、先の銀行やクレジット会社等の決済を代行して行う決済サービス機関のサーバーが含まれる。
【0039】
次に、図2および図3を用いて情報配信方法の具体的動作を説明する。まず、配信者は、その端末コンピュータ1のホームページ作成ソフト10を操作して、特定ユーザーに対してのみ提供される選択的コンテンツAと、不特定ユーザーに提供される無選択的コンテンツBとを作成する(S1)。もっとも、映像配信会社における映画の送信においては、無選択コンテンツBは、映画の予告映像であり、選択的コンテンツAは本編映像であるため、これらは予め作成されていることが多い。従って、映画送信サービスにおいては、コンテンツ作成操作は、実質的に選択的コンテンツAと無選択的コンテンツBの選択が主な操作となる。新聞社や雑誌社における情報配信サービスにおいては、無選択的コンテンツBはインデックス情報、選択的コンテンツAは詳細な記事情報となる。
【0040】
配信者が暗号化ソフトウエア11を立ち上げると、この暗号化ソフトウエア11は、暗号鍵αを作成するとともに、暗号鍵αを用いて選択的コンテンツAに暗号化処理を施す(S2)。暗号化方法としては、DES(Data Encryption Standard)、RC2,RC4、IDEA(International Data Encryption Algorithm)、スキップジャックなどの公知の暗号化方法を採ることができる。選択的コンテンツAが複数個ある場合には、暗号化ソフトウエア11は、選択的コンテンツA毎に異なる暗号鍵αを用いて暗号化処理を行う。
【0041】
続いて暗号化ソフトウエア11は、暗号化された選択的コンテンツA′と、無選択的コンテンツBとを一体化して、それを配信サーバー2に送信し、該サーバー2上にデジタルコンテンツCを公開する(S3)。これと同時に、暗号化ソフトウエア11は、管理サーバー3に対してコンテンツ情報aおよび配信者情報とともに、暗号化の際に使用した暗号鍵αを送信する(S4)。コンテンツ情報aには、コンテンツの種別情報のほか、その利用料金に関する情報も含まれる。このとき、暗号鍵αは公開鍵を用いて暗号化された状態で、管理サーバー3に送信される。
【0042】
特定ユーザーが、その端末コンピュータ4のインターネット閲覧ソフトウエア14を使って配信サーバー2にアクセスして情報の配信を要求すると(S5)、配信サーバー2からは、暗号化された選択的コンテンツA′と無選択的コンテンツBとからなるデジタルコンテンツCが送信され、これはインターネット閲覧ソフトウエア14の一時ファイル格納領域18にダウンロードされる(S6)。もっとも、特定ユーザーが希望する場合には、他の領域、例えばデスクトップ領域にデジタルコンテンツCを格納することもできる。
【0043】
復号化ソフトウエア15は、その認証情報記録領域17に格納されている認証情報を管理サーバー3に自動送信して、暗号鍵αの提供を要求する(S7)。ここでは、特定ユーザーによるID番号やパスワードの入力といったような認証に伴う入力作業が一切不要であり、自動的に認証処理が行われる点が着目される。
【0044】
管理サーバー3は、復号化ソフトウエア15から送られてきた認証情報をユーザー情報記録領域29に格納されているユーザー情報と対比することで、特定ユーザーの認証を行う(S8)。復号化ソフトウエア15は、認証情報の送信と同時にデジタルコンテンツCの種別情報を管理サーバー3に送信する。管理サーバー3は、ユーザーの認証がなされた場合には、選択的コンテンツAに応じた暗号鍵αを復号化ソフトウエア15に向けて送信する(S9)。このときも暗号鍵αは公開鍵を用いて暗号化した状態で復号化ソフトウエア15に送信される。ユーザーの認証ができなかった場合には、管理サーバー3は暗号鍵αを送信しない。
【0045】
復号化ソフトウエア15は、ダウンロードステップにおいてダウンロードされたデジタルコンテンツCから、暗号化された選択的コンテンツA′のみを分離抽出するとともに、入手した暗号鍵αを使って暗号化された選択コンテンツA′を復号化する(S10、S11)。復号化された選択的コンテンツAは、その内容に応じたソフトウエアで実行される(S12)。すなわち、選択的コンテンツAが映像の場合には、映像再生ソフトによって再生される。選択的コンテンツAがHTML形式の文字や画像情報の場合には、ブラウザによってそれらが表示される。
【0046】
特定ユーザーによる情報配信サービスの利用情報βは、管理サーバー3の利用情報記録領域30に格納され、この利用情報に応じて決算情報が作成されて決算情報記録領域31に格納される。決算情報は金融機関の決済サーバー31に定期的に送られ、この決算情報に応じて特定ユーザーに対する課金処理がなされる(S13)。徴収した料金は配信者の銀行口座に振り込まれる。ここでは、特定ユーザーが取得した暗号鍵αの種別や暗号鍵αの取得数に応じた従量制により課金処理がなされるようにしてある。
【0047】
一方、不特定ユーザーが、その端末コンピュータ5のブラウザ等のインターネット閲覧ソフトウエアを使って、配信サーバー2にアクセスしたときは、先と同様に暗号鍵αにより暗号化された選択的コンテンツA′と無選択的コンテンツBとが一体化されたデジタルコンテンツCが、例えばインターネット閲覧ソフトウエア21の一時格納領域22に格納される(S14、S15)。但しこの場合には、無選択的コンテンツBのみが実行されこととなる(S16)。
【0048】
上記実施形態に挙げたデジタルコンテンツCの内容は一例であって、これに限られない。デジタルコンテンツCには、選択的コンテンツA、無選択的コンテンツBの他に、付随するHTML形式の情報などを埋め込むことができる。特定ユーザーは、選択的コンテンツAと、無選択的コンテンツBの両方のコンテンツを利用することができるようにしてもよい。
【0049】
上記実施例においては、複合化ソフトウエア15は、記録装置13にデジタルコンテンツCをダウンロードしてから、分離抽出処理および複合化処理を行っていたが、RAN(ランダムアクセスメモリー)にデジタルコンテンツCを記録したうえで、該RAM上で分離抽出処理および複合化処理を行う形態であってもよい。デジタルコンテンツCが所謂ストリームデータであって、ダウンロードされたデジタルコンテンツCの部分から随時に、分離抽出処理および複合化処理を行う形態であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報配信方法のネットワーク構成を示す図である。
【図2】本発明に係る情報配信方法における各種情報の流れを説明するための概念図である。
【図3】本発明に係る情報配信方法の流れを示すチャート図である。
【符号の説明】
1 配信者の端末コンピュータ
2 配信サーバー
3 管理サーバー
4 特定ユーザーの端末コンピュータ
5 不特定ユーザーの端末コンピュータ
7 インターネット
11 暗号化ソフトウエア
15 復号化ソフトウエア
17 認証情報記録領域
A 選択的コンテンツ
A′ 暗号化された選択的コンテンツ
B 無選択的コンテンツ
C デジタルコンテンツ
α 暗号鍵
Claims (3)
- ニュース記事、画像、映像、音楽などの各種デジタルコンテンツを作成する配信者の端末コンピュータ1と、配信者の端末コンピュータ1から送られてきたデジタルコンテンツを公開する配信サーバー2と、配信者との間に有償で、デジタルコンテンツの情報配信サービスを受ける旨の契約が交わされた特定ユーザーの端末コンピュータ4と、配信者との間で前記契約が交わされていない不特定ユーザーの端末コンピュータ5とがインターネット7を介して接続されたネットワーク環境下において、特定ユーザーに対してのみ特定のデジタルコンテンツの情報配信サービスを提供できるとともに、特定ユーザーに対して情報配信量に応じて従量制で課金することができる情報配信方法であって、
デジタルコンテンツCは、特定ユーザーに対してのみ提供される選択的コンテンツAと、不特定ユーザーに提供される無選択的コンテンツBとを含み、
配信者の端末コンピュータ1には、選択的コンテンツAを暗号化できる暗号化ソフトウエア11が予めインストールされており、特定ユーザーの端末コンピュータ4には、暗号化された選択的コンテンツA′を復号化する復号化ソフトウエア15が予めインストールされており、
復号化ソフトウエア15をインストールする際には、特定ユーザーとなる者は、銀行口座番号やクレジットカード番号などの決済方法に関する情報を入力することが必要とされており、
復号化ソフトウエア15は、特定ユーザーの認証情報を記録する認証情報記録領域17を備えており、
インターネット7には、暗号化ソフトウエア11および復号化ソフトウエア15と各種情報を送受信する管理サーバー3が接続されており、これらソフトウエア11・15は、先の暗号化および復号化機能のほかに、インターネット7を介して管理サーバー3との間で各種情報を送受信できる通信機能を備えており、
配信者の端末コンピュータ1にインストールされている暗号化ソフトウエア15が、選択的コンテンツAをコンテンツ毎に異なる暗号鍵αを使って暗号化するとともに、この暗号化された選択的コンテンツA′と無選択的コンテンツBとを一体化したデジタルコンテンツCとして、それを配信サーバー2上に公開する暗号化ステップ(S2、S3)と、
暗号化ソフトウエア11が、コンテンツの種別情報および配信者情報とともに、暗号化の際に使用した暗号鍵αを管理サーバー3に送信する暗号鍵送信ステップ(S4)と、
特定ユーザーおよび不特定ユーザーがその端末コンピュータ4・5のインターネット閲覧ソフトウエア14・21を使って配信サーバー2にアクセスし、デジタルコンテンツCをダウンロードするダウンロードステップ(S5、S6、S14、S15)と、
特定ユーザーの端末コンピュータ4にインストールされている復号化ソフトウエア15が、管理サーバー3に対して認証情報記録領域17に記録された特定ユーザーの認証情報を自動送信するステップ(S7)と、
管理サーバー3が、復号化ソフトウエア15から送られてきた認証情報に基づいてユーザー認証を行い、ユーザー認証がなされた場合には、暗号化ソフトウエア15に対して暗号鍵を送信するステップ(S8、S9)と、
復号化ソフトウエア15が、ダウンロードステップにおいてダウンロードされたデジタルコンテンツCから、暗号化された選択的コンテンツA′のみを分離抽出するとともに、暗号鍵αを使って暗号化された選択的コンテンツA′を復号化する復号化ステップ(S11)とを含み、
提供を受けた選択コンテンツAの種別や取得数に応じた従量制により特定ユーザーに対して課金処理がなされるようにしてあり、
不特定ユーザーがその端末コンピュータ5のインターネット閲覧ソフトウエア21を使って、配信サーバー2にアクセスしたとき、デジタルコンテンツCの無選択的コンテンツBのみが実行されるようにしてあることを特徴とする情報配信方法。 - 特定ユーザーが取得した暗号鍵αの種別や取得数に応じて、従量制で課金処理がなされるようにしてある請求項1記載の情報配信方法。
- 暗号鍵送信ステップ(S4)および暗号鍵取得ステップ(S10)において、暗号鍵αが公開鍵暗号で暗号化された状態でインターネット7を介して送受信されるようにしてある請求項1又は2記載の情報配信方法。
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