JP2004279112A - 19f solid nuclear magnetic resonance measuring method of ion-exchange membrane resin - Google Patents

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a means for performing with high resolution,<SP>19</SP>F solid NMR measurement of an NMR spectrum which is an index of a chemical structure of an ion-exchange membrane resin, and evaluating the chemical structure from a specific signal in the acquired spectrum. <P>SOLUTION: This method for acquiring the spectrum which becomes the chemical structure index of the ion-exchange membrane resin by a solid nuclear magnetic resonance measuring device is characterized by performing<SP>19</SP>F solid nuclear magnetic resonance measurement by swelling the ion-exchange membrane resin in an oxygenated hydrocarbon-based compound having a dielectric constant over 5.0. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

（式中、ｎ＝０〜２の整数、ｘ＝２〜３の整数、ｌとｍはｌ≧１、ｍ≧１、ｌ／ｍ＝１〜１０を満たす整数であり、Ｙはカチオン交換基である。）
【０００４】
実際に、カチオン交換基としてスルホン酸基を有し、膜厚が１０〜２００ｕｍ程度のフルオロカーボン系カチオン交換膜が市販されており、Ｎａｆｉｏｎ＜登録商標＞（米国ＤｕＰｏｎｔ社製）、Ａｃｉｐｌｅｘ＜登録商標＞（旭化成株式会社製）、Ｆｌｅｍｉｏｎ＜登録商標＞（旭硝子株式会社製）等がある。これらは近年とくに固体高分子型燃料電池の電解質膜としての需要がますます大きくなってきた。
【０００５】
製造した該フルオロカーボン系カチオン交換膜の化学構造を詳細に評価することが、品質管理上必要である。例えば、側鎖構造、あるいは主鎖末端構造が挙げられる。側鎖の末端にイオン交換基が存在するが、これは膜のイオン交換能に関係する。一方、主鎖末端基については、その化学的安定性は末端基構造に依存するところが大きい。安定でない末端基を持つポリマーは、着色の原因となったり、あるいは劣化の原因となると一般的に考えられている。該フルオロカーボン系カチオン交換膜の場合、ＣＦ_３主鎖末端基は化学的に安定であると考えられている。したがって品質管理上、ＣＦ_３主鎖末端基の存在量を把握する必要があった。
【０００６】
しかし、従来の方法では上記のような化学構造情報を得ることが困難であった。該フルオロカーボン系カチオン交換膜の難溶性のためである。側鎖構造や主鎖末端基構造を解析する場合は、ＮＭＲ法が一般的には有効である。それぞれに由来する信号を検出できれば、定量も可能である。該フルオロカーボン系カチオン交換膜のような難溶性の樹脂の場合は、溶剤への溶解の必要がない固体ＮＭＲの測定を行う必要がある。とくに該フルオロカーボン系カチオン交換膜の場合はフッ素の信号を検出できる^１９Ｆ固体ＮＭＲの測定の必要がある。しかしながら^１９Ｆ固体ＮＭＲは得られたスペクトルのＮＭＲ信号幅がブロードになるという問題点があった。ブロードになることで感度が悪くなる結果、微量の主鎖末端基由来の信号が検出できなかったり、またあるいは側鎖由来の信号が他の信号と重なる結果、定量することができない場合もあった。
【０００７】
信号幅が広いのは、固体状態における^１９Ｆ同士の強い磁気双極子相互作用によるものである。この相互作用を消去することが高分解能測定につながる。分子の運動性や流動性を上げることで双極子相互作用が平均化される結果、信号の先鋭化につながる。そのために、高温でフルオロカーボン系重合体を溶融させながら高分解能で^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定を行う方法が提案されている（ＪＥＯＬ ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ ｎｏｔｅ，； ＪＥＯＬ ＮＭＲ ユーザーズミーティング資料、１９９６年）。具体的には、特開平７−１８０２６では、含フッ素ランダム共重合体における、共重合比率を求める方法ために、３２０℃での高温度測定を行っている。
【０００８】
しかしながら、該フルオロカーボン系カチオン交換膜の場合は３２０℃の高温においても十分に溶融しない。したがって精密な構造解析に供するだけの高分解の^１９Ｆ固体ＮＭＲスペクトルが得ることができないという問題点があった。例えば、上述の特開平７−１８０２６の方法では、主鎖の信号の解析には十分であるものの、主鎖末端基の定量など、より精密な解析を行ったりすることは出来ない。また、該フルオロカーボン系カチオン交換膜は３００℃の高温では化学的な分解が起こる可能性が示唆されている。例えば該フルオロカーボン系カチオン交換膜の、カチオン交換膜としてスルホン酸基を有する場合は、２７０℃でスルホン酸基の脱離によるＳＯ２ガスが発生する（第４２回電池討論会要旨集 ５３０頁）。したがって３００℃付近の高い温度でのＮＭＲ分析は、該重合体の構造を正しく評価していることにならない。
【０００９】
このように、従来の技術では該フルオロカーボン系カチオン交換膜の主鎖末端基の定量を行う方法が確立されていなかった。評価できなかったのは、主鎖末端基ばかりはない。上述のように化学構造解析する手段がないため、詳細な化学構造情報を得ることができなかった。例えば、カチオン交換基を有する側鎖構造などが挙げられ、いずれも品質管理上、あるいは新規イオン交換膜の開発上必須な構造情報であった。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、イオン交換膜樹脂の化学構造の指標であるＮＭＲスペクトルを得るために高分解能で^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定を行うこと、そして得られたスペクトルのある特定の信号から、従来技術では困難であったイオン交換膜樹脂のＣＦ_３主鎖末端基量や、側鎖スルホン酸基の定量を行う手段を提供することを目的課題とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定の工夫を施すことにより、従来技術に比して飛躍的に高い分解能で^１９Ｆ固体ＮＭＲスペクトルを得ることを見出し、さらにはそのスペクトルから、従来技術では解析不能であったＣＦ_３主鎖末端基や側鎖スルホン酸基の定量を行うことが可能となることを見出し本発明に至った。すなわち、本発明は以下（１）から（３）に係わる。
【００１２】
（１）固体核磁気共鳴測定装置でイオン交換膜樹脂の化学構造指標となるスペクトルを得る方法において、イオン交換膜を５．０以上の比誘電率を持つ含酸素炭化水素系化合物に膨潤させて^１９Ｆ固体核磁気共鳴測定することを特徴とする核磁気共鳴スペクトル測定方法。
（２）イオン交換膜樹脂のＣＦ_３主鎖末端基及び又は側鎖スルホン酸基を、上記（１）記載の方法の^１９Ｆ固体核磁気共鳴スペクトルで定量する方法。
【００１３】
（３）燃料電池用フルオロカーボン系カチオン交換膜樹脂を上記（１）記載の方法で測定し、そのＣＦ_３主鎖末端基及び又は側鎖スルホン酸基を上記（２）記載の方法を用いて定量する方法。
本発明者らは、樹脂で作られたイオン交換膜を溶剤で膨潤させて^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定することに着目した。その結果、ある特定の構造を持つ含酸素炭化水素系化合物がイオン交換基との親和性によって、該重合体をよく膨潤せしめることがわかった。この膨潤状態で^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定を行うと、驚くべきことに従来に比して飛躍的な分解能向上が得られた。さらなる利点は膨潤溶剤が非フッ素系化合物であるため^１９Ｆ固体ＮＭＲスペクトルにおいて、溶剤由来の信号が妨害信号となることが無いことである。その結果、詳細な化学構造情報、例えばＣＦ_３主鎖末端基量や側鎖スルホン酸基量の情報が得られることがわかった。
【００１４】
膨潤させるための含酸素炭化水素系化合物とは、比誘電率が５．０以上の高極性溶媒である。極性の指標として比誘電率が一般的に使用されるが、これは物質中における誘電率を真空中の誘電率で割った値であると定義される。比誘電率の値、およびその測定法は、ＣＲＣ Ｈａｎｄｂｏｏｋ ｏｆ Ｃｈｅｍｉｓｔｒｙ ａｎｄ Ｐｈｙｓｉｃｓ， ８１ｓｔ ＥＤＩＴＩＯＮ （ＣＲＣ ＰＲＥＳＳ ＬＬＣ， ｐ６−１４９、Ｅｄｉｔｏｒ−ｉｎ−Ｃｈｉｅｆ ： Ｄ． Ｒ． Ｌｉｄｅ）や、化学便覧（改訂４版、基礎編ＩＩ、４９８頁、日本化学会編、丸善株式会社）、あるいは実験化学講座（第４版、第９巻、２１６−２３６頁、日本化学会編、丸善株式会社）に詳しく記載されている。比誘電率の測定は市販の誘電率測定装置を用いてよい。まずコンデンサー極板の間にサンプルを満たして、静電容量Ｃを測定する。ついで、コンデンサー極板を空にして静電容量Ｃ_０を測定する。比誘電率は以下の式から算出される。
【００１５】
比誘電率＝Ｃ／Ｃ_０
比誘電率は、その測定するときの温度により変化するが、本発明においては測定温度を２０℃と定義する。また、測定時の交流周波数によっても比誘電率の値が変化することが知られているが、本発明においては、３ｋＨｚで測定するものと定義する。
【００１６】
イオン交換膜に使用される樹脂のカチオン交換基含有フルオロカーボン重合体を良好に膨潤せしめるためには、比誘電率が５．０以上、望ましくは１０．０以上、より望ましくは２０．０以上である含酸素炭化水素系化合物が使用される。なお、良好な膨潤とは該重合体の体積膨潤率が２倍以上になることである。
含酸素炭化水素系化合物としてはフッ素を含まない化合物であることが望ましい。この好ましい含酸素炭化水素系化合物の例は、下式［２］で示される化合物が挙げられる。
【００１７】
【化２】

（式中、Ｒ_１およびＲ_２はアルキル基である。）
アルキル基の炭素数は好ましくは３以下、より好ましくは２以下である化合物が選ばれる。好ましい例としてジメチルスルホキシドがあげられる。
もうひとつの含酸素炭化水素系化合物の例は、下式［３］で示される化合物である。
【００１８】
【化３】

（式中、Ｒ_１、Ｒ_２、Ｒ_３、Ｒ_４、Ｒ_５、およびＲ_６はアルキル基である。）
アルキル基の炭素数は好ましくは３以下、より好ましくは２以下である化合物が選ばれる。好ましい例としてヘキサメチルリン酸トリアミドが挙げられる。
またあるいは、好ましい含酸素炭化水素系化合物として、下式［４］で示されるようなアミド基を有する化合物が選ばれる。
【００１９】
【化４】

（式中、Ｘは水素又は炭素数４以下のアルキル基である。Ｙ１およびＹ２は水素または炭素数２以下のアルキル基である。）
【００２０】
アミド基を有する化合物の具体例としては、ホルムアミド、Ｎメチルホルムアミド、ＮＮジメチルホルムアミド、Ｎエチルホルムアミド、ＮＮジエチルホルムアミド、アセトアミド、Ｎメチルアセトアミド、ＮＮジメチルアセトアミド、Ｎエチルホルムアミド、ＮＮジエチルホルムアミド、プロピオンアミド、Ｎメチルプロピオンアミド、ＮＮジメチルプロピオンアミド、Ｎエチルプロピオンアミド、ＮＮジエチルプロピオンアミド等が挙げられるが、好ましくは一般式［４］中のＸが水素又はメチルで、かつＹ１およびＹ２が水素又はメチルであることが望ましい。
【００２１】
該重合体を膨潤させるときには、上記の高い比誘電率を示す含酸素炭化水素系化合物は、５．０より低い比誘電率を示す含酸素炭化水素系化合物と混合させながら用いても良い。
本発明において、含酸素炭化水素系化合物でイオン交換膜を膨潤させるためには、溶媒に浸漬される。膨潤を速めるために加熱をおこなう。温度は０〜２４０℃、好ましくは、２０〜２２０℃、より好ましくは８０℃以上２００℃の範囲で膨潤させることができる。また、必要に応じて超音波処理を行ってもよい。好ましい発振周波数は１〜１００ｋＨｚである。本発明の膨潤条件では膨潤性がきわめて高いために、９００〜１３００ｇ／ｅｑの高い当量重量を有する該重合体、あるいは分子間架橋処理を行ったイオン交換膜にも適用できる。
【００２２】
^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定は、ＮＭＲ試験管を外部静磁場に対して５４°４４’の角度高速回転させて測定を行う（以下、ＭＡＳ法）。回転周波数は２ｋＨｚ以上、好ましくは４ｋＨｚ以上にて行う。０〜３５０℃で測定を行うことができるが、本発明の膨潤条件では、該フルオロカーボン系カチオン交換膜の膨潤性がきわめて高いために、かならずしも高い温度で測定する必要はない。より好ましい測定温度は８０℃〜２００℃である。
本発明で化学構造を評価されるイオン交換膜の例としては、下記［１］式で示される構造式を繰り返し単位とする、フルオロカーボン系カチオン交換膜が挙げられる。
【００２３】
【化５】

（式中、ｎ＝０〜２の整数、ｘ＝２〜３の整数、ｌとｍはｌ≧１、ｍ≧１、ｌ／ｍ＝１〜１０を満たす整数であり、Ｙはカチオン交換基である。）
【００２４】
カチオン交換基の具体例としては、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホンイミド基、カルボン酸基などが挙げられる。形状は膜状、シート状または粒状のいずれでも良い。またイオン交換基は塩置換型になっていても良い。該イオン交換膜の用途としては、食塩電解用、あるいは燃料電池用電解質膜が挙げられる。
【００２５】
【発明の実施の形態】
以下に発明の実施の形態について具体的に述べる。イオン交換膜として、市販のナフィオン１１７膜（デュポン社製）を用いた。
^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定は下記条件で行った。なおサンプルはＮＭＲ試験管内で膨潤溶剤に浸漬させながらＮＭＲ測定される。
・装置：ブルカーバイオスピン（株）製 ＤＳＸ４００
・温度：表１に記載
・ＭＡＳ回転数：４．５ｋＨｚ
・観測周波数：３７６．５ＭＨｚ
・化学シフト基準：ＣＦ_３ＣＯＯＨ（−７７ｐｐｍ）
・膨潤、およびＮＭＲ測定温度：表１に記載
以下に実施例および比較例にもとづいて本発明について詳細に説明する。
【００２６】
【実施例１】
膨潤剤としてＮメチルアセトアミドでイオン交換膜樹脂のカチオン交換基含有フルオロカーボンのサンプルを１８０℃で膨潤させ、で^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定を行った（図１）。測定温度は１８０℃である。その結果、分解能が飛躍的に向上した。分解能向上の結果は、図１中のＣＦ_２信号に明瞭に現れている。図中の信号▲１▼と▲２▼が分離されて観測されている。分解能が向上した結果、ＣＦ_３主鎖末端基量やスルホン酸基量を定量することができる。本発明におけるＣＦ_３主鎖末端基量とは、主鎖のＣＦ_２に対するＣＦ_３主鎖末端基のモル比である。同様に本発明のスルホン酸基量とは主鎖ＣＦ_２に対する側鎖スルホン酸基のモル比である。
【００２７】
算出方法を以下に示す。ＣＦ_３主鎖末端基は−７９．７ｐｐｍに検出することができる（図２）。この信号の積分強度（Ａ）と、主鎖のＣＦ_２の信号（図中の▲１▼、▲２▼、および▲３▼）の積分強度（Ｂ）との比からＣＦ_３主鎖末端基量を算出することができる。
ＣＦ_３主鎖末端基量 ＝ （Ａ／Ｂ）×（２／３）
その結果、ＣＦ_３主鎖末端基量は３．９×１０^−４であることがわかった。
【００２８】
一方、側鎖スルホン酸基量は、−１１５．０ｐｐｍに観測される側鎖の−ＣＦ_２ＳＯ_３Ｈのフッ素の信号の積分強度（Ｃ）と主鎖のＣＦ_２の信号（図中の▲１▼、▲２▼、および▲３▼）の積分強度（Ｂ）との比から下記式にしたがって求めることができる。
側鎖スルホン酸基量 ＝ Ｃ／Ｂ
算出した結果、７．３×１０^−２であることがわかった。
【００２９】
【比較例１】
従来法である膨潤溶剤を用いずに１８０℃で^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定を行う他は実施例１と同様に操作した。その結果を図３に示す。得られて樹脂のスペクトルは分解能が低かった。そのため、ＣＦ_３主鎖末端基やスルホン酸基量の定量は行うことができなかった
【００３０】
【実施例２〜４】
表１に示すように、膨潤溶剤としてヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、あるいはＮＮジメチルアセトアミドを用いる他は実施例１と同様に操作し^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定を行った結果、Ｎメチルアセトアミドを膨潤溶剤として使用するのと同様、高い分解能のスペクトルが得られた。その結果、ＣＦ_３主鎖末端基や側鎖スルホン酸基の定量を行うことができた。
【００３１】
【比較例２】
膨潤溶剤を用いずに、３００℃で^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定を行ったが、十分な分解能を得ることができず、 ＣＦ_３主鎖末端基や側鎖スルホン酸基の定量を行うことができなかった。
【００３２】
【比較例３】
膨潤溶剤としてｎヘキサンを用いて４０℃で^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定を行ったが、十分な分解能を得ることができず、 ＣＦ_３主鎖末端基や側鎖スルホン酸基の定量を行うことができなかった。
【００３３】
【表１】

【００３４】
【発明の効果】
イオン交換膜樹脂の化学構造の指標であるＮＭＲスペクトルを高分解能で^１９Ｆ固体ＮＭＲ測定を行うこと、そして得られたスペクトルのある特定の信号から、従来技術では困難であったイオン交換膜樹脂のＣＦ_３主鎖末端基量や、側鎖スルホン酸基の定量を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】^１９Ｆ固体ＮＭＲスペクトル。横軸は化学シフト。
【図２】図１の縦軸拡大図。
【図３】^１９Ｆ固体ＮＭＲスペクトル。横軸は化学シフト。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for evaluating the chemical structure of an ion exchange membrane by ¹⁹ F solid state nuclear magnetic resonance (hereinafter referred to as ¹⁹ F solid state NMR).
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as an ion exchange membrane, a fluorocarbon-based cation exchange membrane, that is, a copolymer of tetrafluoroethylene and a vinyl ether monomer having a cation exchange group at a terminal of a side chain, having a repeating unit represented by the following formula [1] The coalescing has been used as an electrolyte membrane for fuel cells or salt electrolysis, and has exhibited good performance.
[0003]
Embedded image

(Wherein, n is an integer of 0 to 2, x is an integer of 2 to 3, l and m are integers satisfying l ≧ 1, m ≧ 1, l / m = 1 to 10, and Y is a cation exchange group. Is.)
[0004]
Actually, a fluorocarbon-based cation exchange membrane having a sulfonic acid group as a cation exchange group and a film thickness of about 10 to 200 μm is commercially available, and Nafion <registered trademark> (manufactured by DuPont, USA) and Aciplex <registered trademark> (Made by Asahi Kasei Corporation) and Flemion (registered trademark) (made by Asahi Glass Co., Ltd.). In recent years, the demand for electrolyte membranes of polymer electrolyte fuel cells has been increasing.
[0005]
It is necessary for quality control to evaluate the chemical structure of the manufactured fluorocarbon cation exchange membrane in detail. For example, there are a side chain structure or a main chain terminal structure. There is an ion exchange group at the end of the side chain, which is related to the ion exchange capacity of the membrane. On the other hand, the chemical stability of the main chain terminal group largely depends on the terminal group structure. It is generally believed that polymers having terminal groups that are not stable cause coloration or cause degradation. In the case of the fluorocarbon cation exchange membrane, the CF ₃ main chain terminal group is considered to be chemically stable. Therefore, for quality control, it was necessary to grasp the amount of the CF ₃ main chain terminal group.
[0006]
However, it has been difficult to obtain such chemical structure information by the conventional method. This is due to the poor solubility of the fluorocarbon cation exchange membrane. When analyzing the side chain structure or the main chain terminal group structure, the NMR method is generally effective. Quantification is possible if signals derived from each can be detected. In the case of a hardly soluble resin such as the fluorocarbon-based cation exchange membrane, it is necessary to perform solid NMR measurement which does not require dissolution in a solvent. In particular, in the case of the fluorocarbon-based cation exchange membrane, it is necessary to measure ¹⁹ F solid-state NMR capable of detecting a fluorine signal. However, the ¹⁹ F solid-state NMR has a problem that the NMR signal width of the obtained spectrum becomes broad. As a result of poor sensitivity due to broadening, a small amount of signal derived from a main chain terminal group could not be detected, or a signal derived from a side chain overlapped with another signal, so that quantification was sometimes impossible. .
[0007]
The wide signal width is due to the strong magnetic dipole interaction between ¹⁹ F in the solid state. Eliminating this interaction leads to high resolution measurements. By increasing the mobility and mobility of the molecules, the dipole interactions are averaged, resulting in a sharper signal. Therefore, a method of performing ¹⁹ F solid state NMR measurement at high resolution while melting the fluorocarbon polymer at a high temperature has been proposed (JEOL application note ,; JEOL NMR User Meeting article 1996). Specifically, in Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 7-18026, a high temperature measurement at 320 ° C. is performed in order to determine a copolymerization ratio in a fluorine-containing random copolymer.
[0008]
However, the fluorocarbon-based cation exchange membrane does not sufficiently melt even at a high temperature of 320 ° C. Therefore, there has been a problem that a high-resolution ¹⁹ F solid-state NMR spectrum that can be used for precise structural analysis cannot be obtained. For example, the method of JP-A-7-18026 described above is sufficient for analyzing the signal of the main chain, but cannot perform more precise analysis such as quantification of the terminal group of the main chain. Further, it has been suggested that the fluorocarbon-based cation exchange membrane may be chemically decomposed at a high temperature of 300 ° C. For example, when the fluorocarbon-based cation exchange membrane has a sulfonic acid group as a cation exchange membrane, SO2 gas is generated at 270 ° C. due to the elimination of the sulfonic acid group (the 42nd Battery Symposium Abstracts, p. 530). Therefore, NMR analysis at a high temperature around 300 ° C. does not mean that the structure of the polymer has been correctly evaluated.
[0009]
As described above, a method for quantifying the main chain terminal group of the fluorocarbon cation exchange membrane has not been established in the conventional technology. Only the main chain terminal groups could not be evaluated. Since there is no means for analyzing the chemical structure as described above, detailed chemical structure information could not be obtained. For example, there is a side chain structure having a cation exchange group and the like, all of which are essential structural information for quality control or development of a new ion exchange membrane.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention, it performs a ^{19 F} solid state NMR measurements with high resolution in order to obtain the NMR spectrum is indicative of the chemical structure of the ion-exchange membrane resin, and from certain signals obtained spectrum, in the prior art It is an object of the present invention to provide means for quantifying the amount of CF ₃ main chain terminal groups and side chain sulfonic acid groups of ion exchange membrane resins, which have been difficult.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies in order to solve the above-mentioned problems, and as a result, have found that by applying a specific device, a ¹⁹ F solid-state NMR spectrum can be obtained at a remarkably high resolution as compared with the related art. From the spectrum, they found that it was possible to quantify the CF ₃ main chain terminal group and the side chain sulfonic acid group, which could not be analyzed by the conventional technique, and reached the present invention. That is, the present invention relates to the following (1) to (3).
[0012]
(1) A method for obtaining a spectrum as a chemical structure index of an ion-exchange membrane resin using a solid-state nuclear magnetic resonance measurement apparatus, wherein the ion-exchange membrane is swollen with an oxygen-containing hydrocarbon compound having a relative dielectric constant of 5.0 or more. ^A method for measuring a nuclear magnetic resonance spectrum, comprising measuring ¹⁹ F solid state nuclear magnetic resonance.
(2) A method of quantifying the CF ₃ main chain terminal group and / or the side chain sulfonic acid group of the ion exchange membrane resin by the ¹⁹ F solid state nuclear magnetic resonance spectrum of the method described in (1) above.
[0013]
(3) The fluorocarbon cation exchange membrane resin for a fuel cell is measured by the method described in (1) above, and the CF ₃ main chain terminal group and / or side chain sulfonic acid group is quantified by the method described in (2) above. how to.
The present inventors have an ion exchange membrane made of resin focuses on measuring ^{19 F} Solid State NMR swollen with a solvent. As a result, it was found that the oxygen-containing hydrocarbon compound having a specific structure swells the polymer well due to the affinity with the ion exchange group. When the ¹⁹ F solid state NMR measurement was performed in this swelling state, surprisingly, a remarkable improvement in resolution was obtained as compared with the conventional case. A further advantage is that in the ¹⁹ F solid state NMR spectrum, signals derived from the solvent do not become disturbing signals because the swelling solvent is a non-fluorinated compound. As a result, it was found that detailed chemical structure information, for example, information on the amount of CF ₃ main chain terminal groups and the amount of side chain sulfonic acid groups could be obtained.
[0014]
The oxygen-containing hydrocarbon-based compound for swelling is a highly polar solvent having a relative dielectric constant of 5.0 or more. The relative permittivity is commonly used as an indicator of polarity, and is defined as the permittivity in a substance divided by the permittivity in a vacuum. The value of the relative dielectric constant and the measuring method thereof are described in CRC Handbook of Chemistry and Physics, 81st EDITION (CRC PRESS LLC, p. 6-149, Editor-in-Chief: D. R. Lide), and Chemical Handbook (4th Edition). Basic Edition II, p. 498, The Chemical Society of Japan, Maruzen Co., Ltd.) or Experimental Chemistry (4th edition, Volume 9, pages 216-236, The Chemical Society of Japan, Maruzen Co., Ltd.) I have. The relative permittivity may be measured using a commercially available permittivity measuring device. First, the sample is filled between the capacitor plates, and the capacitance C is measured. Then, measuring the capacitance C ₀ and the capacitor electrode plate to empty. The relative permittivity is calculated from the following equation.
[0015]
Relative permittivity = C / C ₀
Although the relative permittivity changes depending on the temperature at the time of measurement, the measurement temperature is defined as 20 ° C. in the present invention. It is known that the value of the relative permittivity also changes depending on the AC frequency at the time of measurement, but in the present invention, it is defined to be measured at 3 kHz.
[0016]
In order to swell the cation exchange group-containing fluorocarbon polymer of the resin used in the ion exchange membrane satisfactorily, the relative dielectric constant is 5.0 or more, preferably 10.0 or more, more preferably 20.0 or more. An oxygen-containing hydrocarbon compound is used. In addition, good swelling means that the volume swelling ratio of the polymer becomes twice or more.
The oxygen-containing hydrocarbon compound is preferably a compound containing no fluorine. Examples of the preferable oxygen-containing hydrocarbon-based compound include a compound represented by the following formula [2].
[0017]
Embedded image

(In the formula, R ₁ and R ₂ are an alkyl group.)
A compound having preferably 3 or less, more preferably 2 or less carbon atoms of the alkyl group is selected. A preferred example is dimethyl sulfoxide.
Another example of the oxygen-containing hydrocarbon compound is a compound represented by the following formula [3].
[0018]
Embedded image

(In the formula, R ₁ , R ₂ , R ₃ , R ₄ , R ₅ , and R ₆ are alkyl groups.)
A compound having preferably 3 or less, more preferably 2 or less carbon atoms of the alkyl group is selected. A preferred example is hexamethylphosphoric triamide.
Alternatively, a compound having an amide group represented by the following formula [4] is selected as a preferable oxygen-containing hydrocarbon compound.
[0019]
Embedded image

(In the formula, X is hydrogen or an alkyl group having 4 or less carbon atoms. Y1 and Y2 are hydrogen or an alkyl group having 2 or less carbon atoms.)
[0020]
Specific examples of the compound having an amide group include formamide, N-methylformamide, NN-dimethylformamide, N-ethylformamide, NN-diethylformamide, acetamide, N-methylacetamide, NN-dimethylacetamide, N-ethylformamide, NN-diethylformamide, propionamide, Examples include N-methylpropionamide, NN-dimethylpropionamide, N-ethylpropionamide, and NN-diethylpropionamide. Preferably, X in the general formula [4] is hydrogen or methyl, and Y1 and Y2 are hydrogen or methyl. Desirably.
[0021]
When the polymer is swelled, the oxygen-containing hydrocarbon compound having a high relative dielectric constant may be used while being mixed with the oxygen-containing hydrocarbon compound having a relative dielectric constant lower than 5.0.
In the present invention, the ion exchange membrane is immersed in a solvent in order to swell the ion exchange membrane with the oxygen-containing hydrocarbon compound. Heat is applied to accelerate swelling. Swelling can be performed at a temperature of 0 to 240 ° C, preferably 20 to 220 ° C, more preferably 80 ° C to 200 ° C. Moreover, you may perform an ultrasonic treatment as needed. A preferred oscillation frequency is 1 to 100 kHz. Since the swelling property is extremely high under the swelling conditions of the present invention, it can be applied to the polymer having a high equivalent weight of 900 to 1300 g / eq, or to an ion exchange membrane which has been subjected to an intermolecular crosslinking treatment.
[0022]
^{The 19} F solid-state NMR measurement is performed by rotating the NMR test tube at an angle of 54 ° 44 ′ at a high speed with respect to an external static magnetic field (hereinafter, MAS method). The rotation frequency is 2 kHz or more, preferably 4 kHz or more. The measurement can be performed at 0 to 350 ° C., but under the swelling conditions of the present invention, it is not always necessary to measure at a high temperature because the swellability of the fluorocarbon cation exchange membrane is extremely high. A more preferred measurement temperature is from 80C to 200C.
Examples of the ion exchange membrane whose chemical structure is evaluated in the present invention include a fluorocarbon-based cation exchange membrane having a structural formula represented by the following formula [1] as a repeating unit.
[0023]
Embedded image

(Wherein, n is an integer of 0 to 2, x is an integer of 2 to 3, l and m are integers satisfying l ≧ 1, m ≧ 1, l / m = 1 to 10, and Y is a cation exchange group. Is.)
[0024]
Specific examples of the cation exchange group include a sulfonic acid group, a sulfonamide group, a sulfonimide group, and a carboxylic acid group. The shape may be any of a film shape, a sheet shape, and a granular shape. Further, the ion exchange group may be of a salt substitution type. Applications of the ion exchange membrane include electrolyte membranes for salt electrolysis and fuel cells.
[0025]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be specifically described. A commercially available Nafion 117 membrane (manufactured by DuPont) was used as the ion exchange membrane.
^{The 19} F solid state NMR measurement was performed under the following conditions. The sample is subjected to NMR measurement while being immersed in a swelling solvent in an NMR test tube.
・ Apparatus: DSX400 manufactured by Bruker Bio Spin Co., Ltd.
・ Temperature: described in Table 1 ・ MAS rotation speed: 4.5 kHz
・ Observation frequency: 376.5MHz
And chemical shift _standard: CF 3 COOH _(-77ppm)
Swelling and NMR measurement temperature: described in Table 1. Hereinafter, the present invention will be described in detail based on Examples and Comparative Examples.
[0026]
Embodiment 1
A cation exchange group-containing fluorocarbon sample of the ion exchange membrane resin was swelled at 180 ° C. with N-methylacetamide as a swelling agent, and subjected to ¹⁹ F solid-state NMR measurement (FIG. 1). The measurement temperature is 180 ° C. As a result, the resolution was dramatically improved. The result of the improvement in resolution is clearly shown in the CF ₂ signal in FIG. The signals (1) and (2) in the figure are observed separately. As a result of the improved resolution, the amount of CF ₃ main chain terminal groups and the amount of sulfonic acid groups can be quantified. In the present invention, the term "CF ₃ main chain terminal group amount" refers to the molar ratio of CF ₃ main chain terminal groups to CF _{2 in the} main chain. The amount of sulfonic acid group of the invention as well as the molar ratio of the side chain a sulfonic acid group with respect to the backbone CF _2.
[0027]
The calculation method is described below. The CF ₃ main chain terminal group can be detected at -79.7 ppm (FIG. 2). From the ratio of the integrated intensity (A) of this signal to the integrated intensity (B) of the main chain CF ₂ signal ((1), (2), and (3) in the figure), the CF ₃ main chain terminal group was determined. The amount can be calculated.
CF ₃ main chain terminal group amount = (A / B) × (2/3)
As a result, the amount of CF ₃ main chain terminal groups was found to be 3.9 × 10 ⁻⁴ .
[0028]
On the other hand, the amount of the side chain sulfonic acid group is the integrated intensity (C) of the fluorine signal of —CF ₂ SO ₃ H of the side chain observed at −115.0 ppm and the signal of the main chain CF ₂ (in FIG. It can be obtained from the ratio of the integrated intensity (B) of (1), (2), and (3)) according to the following equation.
Side chain sulfonic acid group content = C / B
As a result of calculation, it was found to be 7.3 × 10 ⁻² .
[0029]
[Comparative Example 1]
The same operation as in Example 1 was carried out except that ¹⁹ F solid-state NMR measurement was performed at 180 ° C. without using a swelling solvent, which is a conventional method. The result is shown in FIG. The resulting resin spectrum had low resolution. For this reason, the amount of the CF ₃ main chain terminal group or the amount of the sulfonic acid group could not be determined.
[Examples 2 to 4]
As shown in Table 1, the same operation as in Example 1 was performed except that hexamethylphosphoric acid triamide, dimethyl sulfoxide, or NN dimethylacetamide was used as the swelling solvent, and ¹⁹ F solid state NMR measurement was performed. A high resolution spectrum was obtained as in the case of using as a solvent. As a result, it was possible to quantify the CF ₃ main chain terminal group and the side chain sulfonic acid group.
[0031]
[Comparative Example 2]
¹⁹ F solid-state NMR measurement was performed at 300 ° C. without using a swelling solvent. However, sufficient resolution could not be obtained, and it was not possible to quantify the CF ₃ main chain terminal group or side chain sulfonic acid group. Was.
[0032]
[Comparative Example 3]
Although ¹⁹ F solid state NMR measurement was performed at 40 ° C. using n-hexane as a swelling solvent, sufficient resolution could not be obtained, and it was possible to quantify CF ₃ main chain terminal groups and side chain sulfonic acid groups. Did not.
[0033]
[Table 1]

[0034]
【The invention's effect】
Performing a ¹⁹ F solid-state NMR measurement of the NMR spectrum, which is an index of the chemical structure of the ion-exchange membrane resin, at a high resolution, and a specific signal of the obtained spectrum indicate that the ion-exchange membrane resin has been difficult with the prior art. The amount of CF ₃ main chain terminal groups and side chain sulfonic acid groups can be determined.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1. ¹⁹ F solid state NMR spectrum. The horizontal axis is the chemical shift.
FIG. 2 is an enlarged view of the vertical axis of FIG.
FIG. 3 is a ¹⁹ F solid-state NMR spectrum. The horizontal axis is the chemical shift.

Claims (3)

A method of obtaining a spectrum in solid state nuclear magnetic resonance measurement apparatus becomes chemical structure index of the ion exchange membrane resin, ion-exchange membrane 5.0 or more swell the oxygenated hydrocarbon compounds having a relative dielectric constant ^{19 F} solid A method for measuring a nuclear magnetic resonance spectrum, comprising measuring a nuclear magnetic resonance. A method for quantifying a CF ₃ main chain terminal group and / or a side chain sulfonic acid group of the ion exchange membrane resin by a ¹⁹ F solid state nuclear magnetic resonance spectrum according to the method of claim 1. Fluorocarbon cation exchange membrane resin for a fuel cell measured by claim 1, wherein the method, a method of quantifying the CF ₃ backbone end groups and or side chain a sulfonic acid group in the second aspect of the method.

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