JP2004276519A

JP2004276519A - Double- side ink jet recording sheet and its use

Info

Publication number: JP2004276519A
Application number: JP2003073989A
Authority: JP
Inventors: Takashi Noguchi; 隆志野口; Masafumi Masuda; 政文増田
Original assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Current assignee: Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date: 2003-03-18
Filing date: 2003-03-18
Publication date: 2004-10-07

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a double-side ink jet recording sheet which collectively has an aptitude for ink jet in addition to an aptitude for postcard and is excellent in an ink absorbing property, and to provide its use. <P>SOLUTION: In the double-side ink jet recording sheet wherein at least one layer of an ink acceptive layer is provided on a side surface of a substrate and a coated layer is provided on the opposed side, a basis weight of the substrate is 150-300 g/m<SP>2</SP>and a difference in mass coated amount between the ink acceptive layer and the coated layer is 4-10 g/m<SP>2</SP>to provide the both sides ink jet recording sheet. A Cobb<SB>30</SB>water absorption by Cobb method based on JIS P8140 of the substrate is preferably 10-70 g/m<SP>2</SP>. Further, the coated layer more preferably contains an adhesive, a cationic resin and a cationic surface sizing agent. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面インクジェット記録用シートに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、種々の作動原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙、フィルム等の記録用シートに付着させ、画像、文字などの記録を行なうものであり、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターンの融通性が大きい、現像−定着が不要などの特徴があり、漢字を含め各種図形およびカラー画像などの記録装置として種々の用途に急速に普及している。その上、多色インクジェット方式により形成される画像は、製版方式による多色印刷や多色カラー写真方式による印画と比較して、遜色のない記録を得ることが可能である。また、作成部数が少なくて済む用途においては、写真技術によるよりも安価であることからフルカラー画像記録分野にまで広く応用されつつある。
【０００３】
このインクジェット記録方式で使用される記録用シートとしては、通常に印刷や筆記に使われる上質紙やコーテッド紙を使うべく、装置やインク組成の面から努力がなされてきた。しかし、装置の高速化、高精細化あるいはフルカラー化などインクジェット記録装置の性能の向上や用途の拡大に伴い、記録用シートに対しても下記のようなより高度な特性を併せ持つことが要求されるようになった。即ち、
（１）記録ドット濃度、画像濃度が高いこと。
（２）画像色彩性、鮮明性が良いこと。
（３）印字ドット形状が真円に近いこと。
（４）インク吸収性が良いこと。
（５）記録画像の耐水性、耐光性、耐オゾン性などの画像保存性が良いこと。
（６）コートタイプ記録用シートでは、塗工層の接着性が高く、粉落ちが少ないこと、などである。
【０００４】
このような要求に対し、従来からいくつかの発明がなされてきた。例えば、インク吸収性向上や印字ドット形状を改善するために、支持体上にインク受理層を設ける方法（例えば、特許文献１、２参照。）、インク受理層中におけるインク中の染料成分の分布状態が色彩性や鮮鋭性に影響することに着目して、染料成分を吸着する特定の剤を用いる方法（例えば、特許文献３参照。）が開示されている。
【０００５】
また、耐水性を向上させるために、ポリカチオン高分子電解質を表面に含浸させる方法（例えば、特許文献４参照。）、水溶性インク中の染料とキレートを生成する耐水化法（例えば、特許文献５参照。）などが開示されている。さらに、耐水性、耐光性、耐オゾン性を同時に向上させるために、塩基性オリゴマーを含有させること（例えば、特許文献６参照。）、基材中または基材上の塗工層にポリビニルアミン共重合物を用いること（例えば、特許文献７参照。）などが開示されている。
【０００６】
しかしながら、これらの特性に対する要求は次第に高度になる一方で、インクジェット記録装置が安価となり、しかも鮮鋭性や色彩性といった画像再現性や色再現性に優れた画像をパーソナルコンピュータレベルで簡単に得ることができるようになったことから、インクジェット記録装置は、特定の人に使用される特殊な記録装置から汎用の記録装置に変遷してきている。
【０００７】
特に最近では、銀塩写真に近い高品位印刷が可能な各種のインクジェット方式のプリンターが上市されており、インクジェット用途の葉書まで登場している。インクジェット用途の葉書には、表裏両面にインク受理層を持ったタイプ（以下、両面タイプと略称する）とインクジェット用官製葉書に代表されるような片面のみインク受理層を持つタイプ（以下、片面タイプと略称する）とがある。このうち、片面タイプではインク受理層を持たない面、つまり葉書表面（宛名面）のペン書き適性、印刷適性が従来より求められていたが更に各種コンピューターソフトの普及により簡単にインクジェット方式による宛名面の印刷が可能となっていることからインクジェット方式への対応、つまりインク耐水性、インク乾燥性等が同時に求められるようになってきた。
これまでの片面タイプの葉書では、葉書表面のペン書き適性、印刷適性を重視するあまり葉書裏面のインクジェット適性が犠牲となり、満足できる印刷品質が得られなかった。特にインクの吸収性に関してはインクジェット記録装置の高速化によりこれまで以上の厳しいレベルを要求されている。
【０００８】
【特許文献１】
特開昭５２−９０７４号公報（第１頁）
【特許文献２】
特開昭５８−１４４１７２号公報（第１頁）
【特許文献３】
特開昭５５−１４４１７２号公報（第１頁）
【特許文献４】
特開昭５６−８４９９２号公報（第１頁）
【特許文献５】
特開昭５５−１５０３９６号公報（第１頁）
【特許文献６】
特開昭６０−１１３８９号公報（第１頁）
【特許文献７】
特開昭６４−８０８５号公報（第１頁）
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
上記の課題を解決するための本発明は、両面インクジェット記録用シートである。詳細には、葉書適性に加えてインクジェット適性を併せ持った、インク吸収性に優れる両面インクジェット記録用シートを提供することであり、およびその使用に関するものである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、以上のような問題点を解決するため鋭意検討した結果、本発明に至った。
【００１１】
本発明は、支持体上の片面に少なくとも１層以上のインク受理層、その反対面に塗工層が設けられた両面インクジェット記録用シートにおいて、該支持体の坪量が１５０〜３００ｇ／ｍ^２であり、かつ、該インク受理層と該塗工層との質量分塗布量差が４〜１０ｇ／ｍ^２である両面インクジェット記録用シートである。
該支持体のＪＩＳＰ８１４０に基づくコッブ法によるＣｏｂｂ_３０吸水度が１０〜７０ｇ／ｍ^２であると好ましい。
【００１２】
該塗工層が、接着剤、カチオン性樹脂及びカチオン性表面サイズ剤を含有することが好ましく、該塗工層中に含まれる接着剤の固形分塗工量が０．０２〜１．５０ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量が０．０２〜１．８０ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量が０．０２〜１．００ｇ／ｍ^２であり、かつ、全固形分塗工量が０．０６〜４．３ｇ／ｍ^２であるとさらに好ましい。
【００１３】
また、本発明において、該インク受理層の最表層は、平均粒径３００ｎｍ以下のコロイド粒子からなり、ＪＩＳＺ８７４１に規定される７５度鏡面光沢度が、２５％以上であるか、該インク受理層の最表層が、湿潤状態にある間に加熱された鏡面ロールに圧接して鏡面光沢仕上げなるものであり、かつ、平均粒径３００ｎｍ以下のコロイド粒子からなり、ＪＩＳＺ８７４１に規定される７５度鏡面光沢度が、２５％以上であると好ましい。
【００１４】
さらに、本発明は、両面インクジェット記録用シートのハガキへの使用が好適であり、該使用が、塗工層を宛名面に使用し、インク受理層面をフルカラーインクジェット記録面に使用するハガキへの使用が最良である。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のインクジェット記録用シートの製造方法について詳細に説明する。
【００１６】
本発明のインクジェット記録用シートは、支持体上に少なくとも１層のインク受理層を有するインクジェット記録用シートにおいて該支持体の坪量が１５０〜３００ｇ／ｍ^２、該支持体のＪＩＳＰ８１４０に基づくコッブ法によるＣｏｂｂ_３０吸水度が１０〜７０ｇ／ｍ^２でありかつインク受理層を塗設する側と反対側の該支持体上に接着剤及びカチオン性樹脂及びカチオン性表面サイズ剤を含有する塗工層を有し、該インク受理層と該塗工層との固形分塗工量差を４〜１０ｇ／ｍ^２とすることで葉書適性に加えてインクジェット適性を併せ持った、インク吸収性に優れたものとなる。
【００１７】
該支持体の坪量が１５０ｇ／ｍ^２に満たない場合、各層塗工後のインクジェット記録用シートの剛直性が低く、特に葉書用途では、投函時に折れる、反対側の印刷が透けて見える等の不具合が生じる。また、該支持体の坪量が３００ｇ／ｍ^２を超えるような場合、インクジェットプリンターに通紙することができない等の不具合が生じる。
【００１８】
該インク受理層と該塗工層との固形分塗工量差が４ｇ／ｍ^２に満たない場合、該インク受理層のインク吸収性が不足し、画像部にインク滲み、インク溢れが発生し、印字画像が著しく醜くなる。また、該インク受理層と該塗工層との固形分塗工量差が１０ｇ／ｍ^２を超える場合、該インク受理層側へのインクジェット記録用シートの端の持ち上がりが著しく大きく、カール性が不良となり、最悪の場合プリンターへの給紙が不能となる。
【００１９】
該支持体のコッブサイズ度が１０ｇ／ｍ^２に満たない場合、葉書表面（宛名面）のペン書き適性は良好であるが、インク受理層のある葉書裏面（通信面）のインク吸収性が著しく劣り、特に最近の超高速インクジェットプリンターでの印字に用いた場合、印字部の裏写りという実用上の問題が生じる。また、該支持体のコッブサイズ度が７０ｇ／ｍ^２を超えるような場合、インク受理層のある葉書裏面のインク吸収性は良好であるが、葉書表面のペン書き適性が「滲み」により著しく劣り実用上問題となる。
【００２０】
これまでに特許第２９４３９２７号、特許第３０７２８１７号等に開示されているように支持体の両面にサイズ処理を施すことでペン書き適性とインク吸収性のある程度の両立は図られているが特に、インク吸収性については最近の超高速インクジェットプリンター等では不満足である。
【００２１】
また、特公平５−２０２７８及び特公平７−２５１９１では機能の異なる支持体を貼り合わせることでインクの裏抜けを防止する方法が開示されているが、ペン書き適性のような葉書適性には触れられていない。また、貼り合わせ法を用いるため、支持体が単一にならないため、支持体の調整が煩雑であり、本発明の効果を得ることが難しい。
【００２２】
本発明に用いられるカチオン性サイズ剤としては、スチレン樹脂系，アルキルダイマー系（荒川化学社製のサイズパインＫ−９０２等），高級脂肪酸系（近代化学工業社製のＮＳ−８１５等），石油樹脂系（近代化学社製のＨ−７Ａ等），スチレンアクリル合成樹脂系（パールガムＣＳ−２５Ｓ等）のようなカチオン性サイズ剤を使用することができるが、特に、スチレン樹脂系のカチオン性サイズ剤を使用することが好ましい。
【００２３】
本発明に用いられるカチオン性樹脂は、水溶性あるいは水性エマルジョンタイプのものが使用されるが、サイズ度の調節の簡便さから水溶性タイプのものが好ましく用いられる。水溶性タイプのカチオン性樹脂のインク定着剤としては、例えばジシアンジアミド・ホルマリン重縮合物に代表されるジシアン系インク定着剤、ジシアンジアミド・ジエチレントリアミン重縮合物に代表されるポリアミン系インク定着剤、エピクロルヒドリン・ジメチルアミン付加重合物，ジメチルジアリルアンモニウムクロライド・ＳＯ_２共重合物，ジアリルアミン塩・ＳＯ_２共重合物，ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物，アリルアミン塩の重合物，ジアルキルアミノエチル（メタ）アクリレート４級塩重合物等のポリカチオン系インク定着剤等が挙げられる。なかでも、塗料の安定性の点から、ジシアンジアミド・ジエチレントリアミン重縮合物がより好ましく用いられる。
【００２４】
本発明では該インク受理層を塗設する側と反対側の該支持体上に塗設される塗工層において接着剤の固形分塗工量が０．０２〜１．５０ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量が０．０２〜１．８０ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量が０．０２〜１．００ｇ／ｍ^２であるとより好ましい。
【００２５】
該接着剤の固形分塗工量が０．０２ｇ／ｍ^２に満たない場合、商用印刷等に供される場合の印刷適性が著しく劣り、最悪の場合、印刷時に紙が剥け、印刷が不可能となることがある。また、該接着剤の固形分塗工量が１．５０ｇ／ｍ^２を超える場合、インクジェット印字の際、インクの乾燥性が著しく悪化し、印字部の裏写りが生じる。
【００２６】
該カチオン性樹脂の固形分塗工量が０．０２ｇ／ｍ^２に満たない場合、インクジェット印字の際のインク耐水性が著しく劣り、文字の判読が不能となる。また、該カチオン性樹脂の固形分塗工量が１．８０ｇ／ｍ^２を超える場合、インクの乾燥性が悪化し、印字部の裏写りが生じる。
【００２７】
該カチオン性サイズ剤の固形分塗工量が０．０２ｇ／ｍ^２に満たない場合、ペン書き適性が著しく悪化し、ペンのインクが滲み文字の判読が不能となる。また、該カチオン性サイズ剤の固形分工量が１．００ｇ／ｍ^２を超える場合、インクジェット印字でのインクの乾燥性が著しく悪化し、印字部の裏写りが生じる。
【００２８】
本発明では、該塗工層の全固形分塗工量が０．０６〜４．３ｇ／ｍ^２であることが必要である。該塗工層の全固形分塗工量が０．０６ｇ／ｍ^２未満である場合、塗工層が薄くなるので、塗工層にムラが発生し易いため、印字ムラが発生することがある。また、全固形分塗工量が４．３ｇ／ｍ^２を超える場合、本発明の効果は飽和して良化しないので、経済性が悪くなる。さらに、インクの乾燥性が悪化し易い傾向を示すので、印字部の裏写りが生じる可能性が大きくなる。
【００２９】
本発明のインクジェット記録用シートでは、インク受理層中に含有されるものとしては、インク吸収のために用いる顔料の他に、接着剤、カチオン性樹脂、その他これらに添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などを適宜配合することもできる。
【００３０】
本発明において、インク受理層及び支持体に用いられる顔料としては、公知の白色顔料を１種以上用いることができる。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂などの有機顔料などを用いることができる。上述の顔料の中でも、多孔性無機顔料が好ましく、多孔性合成非晶質シリカ、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミナなどが挙げられ、特に細孔容積の大きい多孔性合成非晶質シリカが好ましい。
【００３１】
また、本発明ではインク受理層に用いられる顔料として無機超微粒子を使用することも可能である。本発明における無機超微粒子とは、一次粒子径が１００ｎｍ以下の無機微粒子を言う。例えば、特開平１−９７６７８号公報、同２−２７５５１０号公報、同３−２８１３８３号公報、同３−２８５８１４号公報、同３−２８５８１５号公報、同４−９２１８３号公報、同４−２６７１８０号公報、同４−２７５９１７号公報などに提案されている擬ベーマイトゾル、特開昭６０−２１９０８３号公報、同６１−１９３８９号公報、同６１−１８８１８３号公報、同６３−１７８０７４号公報、特開平５−５１４７０号公報などに記載されているようなコロイダルシリカ、特公平４−１９０３７号公報、特開昭６２−２８６７８７号公報に記載されているようなシリカ／アルミナハイブリッドゾル、特開平１０−１１９４２３号公報、特開平１０−２１７６０１号公報に記載されているような、超微粒子シリカを高速ホモジナイザーで分散したようなシリカゾル、ヘクタイト、モンモリロナイトなどのスメクタイト粘土（特開平７−８１２１０号公報）、ジルコニアゾル、クロミアゾル、イットリアゾル、セリアゾル、酸化鉄ゾル、ジルコンゾル、酸化アンチモンゾルなどを代表的なものとして挙げられる。また、気相法シリカも使用できる。
【００３２】
本発明のインク受理層中及び該インク受理層を塗設する側と反対側の該支持体上に有する塗工層に含有される接着剤として用いることができる水性高分子バインダーとしては、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体；カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体；カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール、各種変成ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス；アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体などのアクリル系共重合体ラテックス；エチレン−酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス；あるいはこれらの各種共重合体のカルボキシ基などの官能基含有単量体による官能基変性共重合体ラテックス；メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性接着剤；ポリメチルメタクリレートなどのアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体または共重合体樹脂ラテックス；ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂ラテックス等が挙げられる。
【００３３】
本発明における支持体とは、ＬＢＫＰ、ＮＢＫＰなどの化学パルプ、ＧＰ、ＰＧＷ、ＲＭＰ、ＴＭＰ、ＣＴＭＰ、ＣＭＰ、ＣＧＰなどの機械パルプ、ＤＩＰなどの古紙パルプ等の木材パルプ、または、ケナフ、バガス、コットン等の非木材パルプを主成分として、従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤、調色染料などの各種添加剤を１種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機などの各種装置で製造された支持体であり、サイズプレスまたはサイズプレス等で支持体表面を被覆するものである。さらにそれらの支持体の上のインク受理層を設ける面にコート層を設けたアート紙、コート紙、キャストコート紙などの塗工紙の使用も可能である。このような支持体および塗工紙に、そのままインク受理層を設けても良いし、平坦化をコントロールするために、マシンカレンダー、ＴＧカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダー装置を用いてもかまわない。
【００３４】
また、本発明においては、耐水性不透明支持体も使用できる。耐水性不透明支持体としては、例えば合成紙、樹脂被覆紙、顔料入り不透明フィルム、発泡フィルム等が挙げられる。樹脂被覆紙としては、前記原紙、塗工紙に樹脂を被覆した樹脂被覆紙も使用することができる。この場合、手触り感、高級感から写真用支持体に類似の樹脂被覆紙が好ましい。
【００３５】
本発明において、インク受理層及び該インク受理層を塗設する側と反対側の該支持体上に有する塗工層に用いられるカチオン性樹脂とは水性染料インク中に含有される水溶性直接染料や水溶性酸性染料中のスルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基等と不溶な塩を形成する２級アミン、３級アミン或いは４級アンモニウム塩を含有するいわゆる染料定着剤である。カチオン性樹脂は単独または二種以上を組み合わせて使用しても良い。
【００３６】
本発明において、インク受理層を塗設する側と反対側の該支持体上に有する塗工層に用いられるカチオン性表面サイズ剤とはカチオン性スチレン系表面サイズ剤、カチオン性スチレンアクリル系表面サイズ剤、カチオン性アミド系表面サイズ剤等が挙げられる。
【００３７】
本発明におけるインクジェット記録用シートとしては、支持体上に塗層を設け、後処理をせずにその塗層をそのままインク受理層として用いても良く、また、塗層を設けた後に、各種カレンダーにより表面粗さをコントロールしてもよい。前記カレンダーの具体例としては、エンボスカレンダー、マシンカレンダー、ＴＧカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどが挙げられるがこれらに限定はされず、カレンダーの選定はシートの表面構造に関わる素材により適宜行えばよい。
【００３８】
本発明のインク受理層最上層を塗設する方法は、各種ブレードコータ、ロールコータ、エアーナイフコータ、バーコータ、ロッドブレードコータ、カーテンコータ、ショートドウェルコータ、サイズプレス等の各種装置を用いることができる。インク受理層最表層の塗設量としては、キャスト処理の方法、インク受理層下層の平滑性やサイズ性、要求される光沢により異なるが、２ｇ／ｍ^２以上あれば良い。又、キャスト処理後に、加湿空気、加湿蒸気を支持体を挟んだ光沢発現層の裏面に吹き付けてカール矯正をする事も可能であり、更にマシンカレンダー、ＴＧカレンダー、スーパカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置を用いても良い。
【００３９】
又、支持体の透気性或いは通気性は、受理層最表層がキャスト処理される際に発生する蒸気を裏面に移動させ受理層最表層を乾燥させるために必要であり、鏡面ドラムからの受理層最表層の離型性を決める重要な要因であるから、一般には原紙が用いられるが、透気性或いは通気性を有しているものであれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、レーヨン、ポリウレタン等の合成樹脂を繊維化した後にシート状に形成したものでも良い。
【００４０】
キャスト処理には、直接法、凝固法、再湿潤法（リウエット法）があり、インク受理層を塗工し乾燥した後に、受理層最表層を構成する塗被組成物を塗設し、該塗設面が湿潤状態にある間に、該塗設面を加熱した鏡面ロールに接触、圧着、乾燥させ剥離し、該塗設面に該鏡面ロール表面のレプリカを形成させる方法である。直接法は、該受理層最表層を塗設後、未乾燥の状態（湿潤状態）で加熱された鏡面ロールに圧接し乾燥する方法であり、凝固法は該受理層最表層の塗被組成物を酸溶液、アルカリ溶液等により該組成物を凝固させ加熱された鏡面ロールに圧接する方法である。尚、凝固法には、赤外線を該組成物に照射して表面を凝固させる熱凝固法も含まれる。再湿潤法は、該インク透過層を塗設乾燥後、水を主体とする液にて該インク透過層を再湿潤させ、加熱された鏡面に圧接し乾燥する方法である。
【００４１】
これらのキャスト処理方法は、いづれも本発明のインクジェット記録シートに用いることが可能であるが、特に、光沢度の高いインクジェット記録シートを得るには、直接法が好ましい。又、該鏡面ロールの表面粗度、表面温度、直径、圧接時の圧力（線圧）、塗工速度等は市販のキャストコート紙の製造条件と同様に適宜選択することが可能である。
【００４２】
本発明のインク受理層最表層は、コロイド粒子を主成分とする塗被組成物からなるのもであって、該層をキャスト処理することにより鏡面光沢を得るものであり、インク受理層最表層の湿潤状態が光沢に影響する。特にインク受理層最表層に隣接する下層のインク受理層はインク吸収性を有しているために、インク受理層最表層の塗被組成物中の水分を急速に吸収する特性がある。従って、キャスト処理としてはインク受理層最表層を塗設した直後にキャスト処理を行う直接法であると、インク受理層最表層から下層のインク受理層への水の移動が少ないために、湿潤状態が欠如されずに更に光沢の高いインクジェット記録シートが得られることになる。インク受理層最表層を塗設してからキャスト処理するまでの時間としては、２０秒以下、好ましくは１０秒以下である。
【００４３】
特に、ＪＩＳＺ８７４１に規定される７５度鏡面光沢度７０％以上となるように、キャストドラム温度、圧接時のニップ圧（線圧）、キャスト処理速度等をコントロールすることにより、市販のキャストコート紙に匹敵する光沢を有したインクジェット記録シートが得られ、光沢感の良好となる。
【００４４】
インク受理層の塗工量としては、インク受理層のインク吸収容量及び実用に耐えられる程度のインク受理層と支持体間の接着強度を基準に決定することが好ましく、乾燥塗工量が５〜４０ｇ／ｍ^２の範囲であることが好ましい。乾燥塗工量が５ｇ／ｍ^２に満たないと、インク受理層である塗工層が支持体表面を完全に覆うことが難しく、塗工層によるインクの吸収性が十分ではないため、吸収ムラ等が発生し、インクジェット印字性能に悪影響が生じる。また、乾燥塗工量が４０ｇ／ｍ^２を超えると、インク受理層と支持体間の接着強度が実用に耐えられないレベルとなり、粉落ちと呼ばれる支持体からの塗層の剥離等が発生し、重大な問題が生じる。
【００４５】
本発明においては、剛直度が１００〜４００ｇ・ｃｍであることが好ましい。剛直度が１００ｇ・ｃｍに満たない場合、インクジェット記録用シートが投函時などに折れる、破れる等の不具合が発生することがある。また、剛直度が４００ｇ・ｃｍを超える場合、プリンターの給紙部が作動せず給紙不良となることがある。
【００４６】
インク受理層面と塗工面との静摩擦係数が０．３〜０．９であると好ましい。静摩擦係数が０．３に満たないとインクジェット記録用シートがプリンターの給紙時に滑りを起こして給紙ができなくなることがある。また、静摩擦係数が０．９を超えるとプリンターにインクジェット記録用シートを２枚以上重ねてセットした場合に一度に２枚以上同時に給紙される「重送」という状態が起こり、最悪の場合、プリンターヘッドを破損してしまうことがある。
【００４７】
【実施例】
以下に、本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、実施例において示す「部」および「％」は、特に明示しない限り質量部および質量％を示す。
【００４８】
実施例１
＜支持体の作製＞
濾水度４５０ｍｌＣＳＦのＬＢＫＰ９０部、濾水度４５０ｍｌＣＳＦのＮＢＫＰ１０部から成る木材パルプ１００部に、タルク１０部、硫酸バンド１．８部、強化ロジンサイズエマルジョン０．０５部、変性ポリアクリルアミド樹脂系紙力剤０．８部を添加して調成し、長網抄紙機を用いて坪量１４７ｇ／ｍ^２で抄造した後、オンマシンのインクラインドサイズプレス装置で酸化澱粉を付着させ坪量１５０ｇ／ｍ^２の支持体を得た。なお、ＪＩＳＰ８１４０に基づくコッブ法によるＣｏｂｂ_３０吸水度は３２ｇ／ｍ^２であった。
【００４９】
支持体上に酸化澱粉とカチオン性樹脂とカチオン性表面サイズ剤を配合し、酸化澱粉を固形分塗工量で０．２０ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂を固形分塗工量で０．６０ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤を固形分塗工量で０．２０ｇ／ｍ^２となるようにロッドコーターで塗工層を形成した。
次に該塗工層形成面と反対側の支持体上にインク受理層として、水中に水酸化ナトリウムを０．５部、合成非晶質シリカ１００部、蛍光増白剤を０．０５部、シラノ−ル変性ポリビニルアルコール２２部、エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックスエマルジョン２５部、カチオン性樹脂３０部、アセチレングリコール誘導体０．３５部を配合し、塗液濃度を１７％に調製してインク受理層形成用塗工液を得て、乾燥塗工量１０ｇ／ｍ^２となるようにエアーナイフコーターを用いて塗工した。
そして、スーパーカレンダー処理を行い、実施例１の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００５０】
実施例２
実施例１において、支持体の坪量を２００ｇ／ｍ^２に変更する以外は実施例１と同様に行い、実施例２の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００５１】
実施例３
実施例１において、支持体の坪量を２５０ｇ／ｍ^２に変更する以外は実施例１と同様に行い、実施例３の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００５２】
実施例４
実施例１において、支持体の坪量を３００ｇ／ｍ^２に変更する以外は実施例１と同様に行い、実施例４の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００５３】
実施例５
実施例１において、インク受理層の乾燥塗工量を５ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、実施例５の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００５４】
実施例６
実施例１において、インク受理層の乾燥塗工量を８ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、実施例６の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００５５】
実施例７
実施例１において、インク受理層の乾燥塗工量を１１ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、実施例７の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００５６】
実施例８
実施例１において、支持体の作製で用いる強化ロジンサイズエマルジョンを０．０４部とする以外は実施例１と同様に行い、実施例８の両面インクジェット記録用シートを得た。なお、ＪＩＳＰ８１４０に基づくコッブ法によるＣｏｂｂ_３０吸水度は４８ｇ／ｍ^２であった。
【００５７】
実施例９
実施例１において、支持体の作製で用いる強化ロジンサイズエマルジョンを０．０３部とする以外は実施例１と同様に行い、実施例９の両面インクジェット記録用シートを得た。なお、ＪＩＳＰ８１４０に基づくコッブ法によるＣｏｂｂ_３０吸水度は６５ｇ／ｍ^２であった。
【００５８】
実施例１０
実施例１において、インク受理層塗工面と反対側の支持体上の酸化澱粉の固形分塗工量を０．０２ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量を０．０８ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量を０．０２ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、実施例１０の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００５９】
実施例１１
実施例１において、インク受理層塗工面と反対側の支持体上の酸化澱粉の固形分塗工量を０．７０ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量を０．９０ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量を０．５０ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、実施例１１の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００６０】
実施例１２
実施例１において、インク受理層塗工面と反対側の支持体上の酸化澱粉の固形分塗工量を１．５０ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量を１．８０ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量を１．００ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、実施例１４の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００６１】
実施例１３
実施例１において、塗工層における酸化澱粉の固形分塗工量を１．５０ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量を１．８０ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量を１．００ｇ／ｍ^２とし、また、該塗工層形成面と反対側の支持体上にインク受理層として、水中に合成非晶質シリカ１００部、ポリビニルアルコール３０部、コロイダルシリカ３０部、カチオン性樹脂２０部を配合し、塗液濃度を１５％に調製してインク受理層形成用塗工液を得て、乾燥塗工量８ｇ／ｍ^２となるようにエアーナイフコーターを用いて塗工した。
次にインク受理層上に受理層最表層を塗設した。受理層最表層の組成は、コロイド粒子としてコロイダルシリカ１００部、接着剤としてスチレン・ブタジエンラテックス５部を主成分とし、塗液濃度を２０％として調製して受理層最表層形成用塗工液を得て、乾燥塗工量５ｇ／ｍ^２となるようにエアーナイフコーターを用いて塗工したのち、該受理層最表層塗工面がチルドロールに接するように、チルドロール表面温度５０℃、線圧１００ｋｇ／ｃｍの条件でカレンダー処理を行い、実施例１３の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００６２】
実施例１４
実施例１において、塗工層における酸化澱粉の固形分塗工量を１．００ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量を１．５０ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量を０．５０ｇ／ｍ^２とし、また、該塗工層形成面と反対側の支持体上にインク受理層として、水中に合成非晶質シリカ１００部、ポリビニルアルコール３０部、コロイダルシリカ３０部、カチオン性樹脂２０部を配合し、塗液濃度を１５％に調製してインク受理層形成用塗工液を得て、乾燥塗工量８ｇ／ｍ^２となるようにエアーナイフコーターを用いて塗工した。
次にインク受理層上に受理層最表層塗工組成物を塗設後、キャスト処理して受理層最表層を得た。キャスト処理は、受理層最表層の塗工組成物をインク受理層上に塗工し、２秒後に、表面温度９０℃に加熱された鏡面ロールに圧接し乾燥する直接法により処理した。該受理層最表層塗工液組成は、コロイド粒子としてポリスチレン径有機粒子１００部、接着剤としてスチレン・ブタジエンラテックス３０部、離型剤としてオレイン酸カリウム２部を用い、塗液濃度２５％となるようにしてこれらを調製この塗液をロールコーターにより乾燥塗工量３ｇ／ｍ^２となるようにインク受理層面に上記のキャスト処理法で設け、実施例１４の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００６３】
比較例１
実施例１において、支持体の坪量を１４０ｇ／ｍ^２に変更する以外は実施例１と同様に行い、比較例１の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００６４】
比較例２
実施例１において、支持体の坪量を３５０ｇ／ｍ^２に変更する以外は実施例１と同様に行い、比較例２の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００６５】
比較例３
実施例１において、インク受理層の乾燥塗工量を４ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、比較例３の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００６６】
比較例４
実施例１において、インク受理層の乾燥塗工量を１２ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、比較例４の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００６７】
比較例５
実施例１において、支持体の作製で用いる強化ロジンサイズエマルジョンを０．０７部とし、インク受理層の乾燥塗工量を４ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、比較例５の両面インクジェット記録用シートを得た。なお、ＪＩＳＰ８１４０に基づくコッブ法によるＣｏｂｂ_３０吸水度は５ｇ／ｍ^２であった。
【００６８】
比較例６
実施例１において、支持体の作製で用いる強化ロジンサイズエマルジョンを０．０２部とし、インク受理層の乾燥塗工量を１２ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、比較例６の両面インクジェット記録用シートを得た。なお、ＪＩＳＰ８１４０に基づくコッブ法によるＣｏｂｂ_３０吸水度は８２ｇ／ｍ^２であった。
【００６９】
比較例７
実施例１において、インク受理層塗工面と反対側の支持体上の酸化澱粉の固形分塗工量を０．０１ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量を０．６０ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量を０．１９ｇ／ｍ^２とし、インク受理層の乾燥塗工量を４．５ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、比較例７の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００７０】
比較例８
実施例１において、インク受理層塗工面と反対側の支持体上の酸化澱粉の固形分塗工量を０．０２ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量を０．０８ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量を１．２０ｇ／ｍ^２とし、インク受理層の乾燥塗工量を４．５ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、比較例８の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００７１】
比較例９
実施例１において、インク受理層塗工面と反対側の支持体上の酸化澱粉の固形分塗工量を０．１９ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量を１．８０ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量を０．０１ｇ／ｍ^２とし、インク受理層の乾燥塗工量を４．５ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、比較例９の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００７２】
比較例１０
実施例１において、インク受理層塗工面と反対側の支持体上の酸化澱粉の固形分塗工量を１．５０ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量を０．０５ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量を１．００ｇ／ｍ^２とし、インク受理層の乾燥塗工量を４．５ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、比較例１０のインクジェット記録用シートを得た。
【００７３】
比較例１１
実施例１において、インク受理層塗工面と反対側の支持体上の酸化澱粉の固形分塗工量を０．４４ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量を２．２４ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量を０．０２ｇ／ｍ^２とし、インク受理層の乾燥塗工量を４．５ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、比較例１１の両面インクジェット記録用シートを得た。
【００７４】
比較例１２
実施例１において、インク受理層塗工面と反対側の支持体上の酸化澱粉の固形分塗工量を２．００ｇ／ｍ^２、カチオン性樹脂の固形分塗工量を１．２０ｇ／ｍ^２、カチオン性表面サイズ剤の固形分塗工量を０．４０ｇ／ｍ^２とし、インク受理層の乾燥塗工量を４．５ｇ／ｍ^２となるようにする以外は実施例１と同様に行い、比較例１２のインクジェット記録用シートを得た。
【００７５】
上記のようにして作製した両面インクジェット記録用シートについて、下記の評価方法に従って評価し、その結果を表１に示した。
【００７６】
＜カードプリンター適性の評価＞
キヤノンアプテクス社製ＢＪカラーカードプリンター（Ｐ−４００Ｃ）で、実施例１〜１４、比較例１〜１２の両面インクジェット記録用シートにブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各単色及び、ブラックインクを除く他の３色インクでの２重色（レッド、グリーン、ブルー）の計７色のベタパターンを、インク受理層面に、１ｃｍ×１ｃｍ四方で横一列に隙間なく並べて記録するという方法でベタ印字を行い、排紙直後に上記ＢＪカラーカードプリンター用純正紙を印字部に上に重ね、更にその上から１０ｃｍ×５ｃｍ角の４９Ｎの重りを乗せ、その状態を１０秒間維持する。１０秒経過後に重りを取り除き、ＢＪカラーカードプリンター用純正紙への印字部の転写度合いについて目視評価を行い、以下の基準で判定した。
◎：全く転写が起こっていない。
○：印字部のごく一部が転写しているが転写部の輪郭ははっきりせず、転写度合いは軽度である。
△：はっきりと転写が見られ、印字部の大部分が転写している。
×：転写が酷く、印字部の全面が転写している。
◎、○がインク乾燥性として良好であり、△は実用限度である。
【００７７】
＜塗層強度の評価＞
上記各両面インクジェット記録用シートのインク受理層表面に黒布を置き、そのうえに１ｃｍ角、１．５ｍｍ厚のプラスチック板を張り付けた１９．６Ｎの重りを乗せる。次に、黒布の端を手で持って静かに水平方向に引き、この黒布に転写された剥離塗層について、以下の基準で評価した。
◎：剥離塗層が全く見られず、インク受理層表面と接触した黒布部分は光沢がある。
○：剥離塗層は目視では確認できないが、黒布に光沢はない。
△：剥離塗層が目視でも確認できるが、その量は少なく、実用上の問題は生じない。
×：かなりの量の剥離塗層が目視で確認できる。
◎、○が塗層強度として良好であり、△が実用限度である。
【００７８】
＜給紙性＞
これらの各両面インクジェット記録シートの給紙性、印字品位の評価結果を表１に示す。インクジェットプリンターにはマッハジェットＭＪ−８００Ｃ：セイコーエプソン社製を使用した。インクジェット記録シートの短辺が通紙方向に対して直角となる向き（シートの長辺がプリンター通紙方向に沿う方向に同じ）でシートスタックに１００枚セットし、温度２３℃、湿度５０％ＲＨの環境下で、途中で人為的な通紙補助操作を行わない連続印字の状態で、通紙方向に対して垂直方向の細線を１ｍｍ間隔で記録シート印字面の全面に印字させて、プリンターの給紙状況及び印字品位評価を行った。プリンターの給紙状況評価は、
◎：給紙性に全く問題なし
○：実用上問題なし
△：通紙補助操作を行えば使用が可能であるが、連続通紙での使用には問題がある
×：実用上問題あり
【００７９】
＜ペン書き適性の評価＞
上記各両面インクジェット記録用シートのインク受理層を設けた面の反対面について、Ｊ．ＴＡＰＰＩ紙パルプ試験方法Ｎｏ．１２のペン書きサイズ度試験方法に従い評価した。標準にじみ見本に従い０〜６の等級で判定し、５、６を合格とした。
◎：６等級
○：５等級
△：４等級
×：３等級
◎、○はペン書きサイズが良好であるが、△は実用性限度である。
【００８０】
＜宛名面耐水性の評価＞
Ｃａｎｏｎ社製プリンターＰＩＸＵＳ９５０ｉで葉書大にカットした実施例１〜１４及び比較例１〜１２の両面インクジェット記録用シートの宛名面に黒インクで文字を印字し、印字後１日乾燥させた後、印字文字上にスポイトを用いて水道水を０．０５ｃｃ滴下し、滴下後１日後に水道水を滴下した印字文字部の文字滲みを目視評価し以下の基準で判定した。
◎：殆ど滲みが確認できない。
○：僅かに滲みが確認できる。
△：滲みが酷く、文字の識別が難しい。
×：滲みのため文字の識別が不可能である。
◎、○は宛名面耐水性が良好であり、△が実用限度である。
【００８１】
＜インク乾燥性の評価＞
Ｃａｎｏｎ社製プリンターＰＩＸＵＳ８５０ｉで葉書大にカットした実施例１〜１４及び比較例１〜１２の両面インクジェット記録用シートの該塗工面（インク受理層塗工面側と反対面）に黒インクで２ｃｍ角の正方形を印字し、排紙直後にキヤノンアプテクス社製ＢＪカラーカードプリンター（Ｐ−４００Ｃ）用純正紙を印字部に上に重ね、更にその上から１０ｃｍ×５ｃｍ角の４９Ｎの重りを乗せ、その状態を１０秒間維持する。１０秒経過後に重りを取り除き、ＢＪカラーカードプリンター用純正紙への印字部の転写度合いについて目視評価を行い、以下の基準で判定した。
◎：全く転写が起こっていない。
○：印字部のごく一部が転写しているが転写部の輪郭ははっきりせず、転写度合いは軽度である。
△：はっきりと転写が見られ、印字部の大部分が転写している。
×：転写が酷く、印字部の全面が転写している。
◎、○がインク乾燥性として良好でり、△は実用限度である。
【００８２】
実施例及び比較例に関し、それぞれ支持体中央部と端部でサンプリングし、Ａ４サイズで種々の環境下でのカールを測定した。カールの評価は、以下の基準で行った。
○：カールの絶対値が０ｍｍ以上５ｍｍ未満であり、非常に良好である。
△：カールの絶対値が５ｍｍ以上１０ｍｍ未満であるが実使用上問題ない。
×：カールの絶対値が１０ｍｍ以上であり、プリンターでの搬送不良を起こすため、実用上問題がある。
結果を表１に示す。
【００８３】
【表１】

【００８４】
表１の実施例１〜１４に示すように、支持体上の片面に少なくとも１層以上のインク受理層、その反対面に塗工層が設けられた両面インクジェット記録用シートにおいて、該支持体の坪量が１５０〜３００ｇ／ｍ^２であり、かつ、該インク受理層と該塗工層との質量分塗布量差が４〜１０ｇ／ｍ^２である両面インクジェット記録用シートであると、カードプリンター適性、ペン書き適性、宛名面耐水性等の葉書適性に加えて、塗層強度、給紙性、インク乾燥性、カール性等のインクジェット適性を併せ持った、インク吸収性に優れる両面インクジェット記録用シートが得られた。比較例１〜１２と比較して該支持体のＪＩＳＰ８１４０に基づくコッブ法によるＣｏｂｂ_３０吸水度が１０〜７０ｇ／ｍ^２であると好ましい。また、該塗工層が、接着剤、カチオン性樹脂及びカチオン性表面サイズ剤を含有する塗工層を有するとさらに好ましい結果となっている。
比較例１〜１２に示すように、本発明範囲外では、葉書適性、インクジェット適性、インク吸収性のいずれかのバランスが崩れ、実用的でないことがわかる。
【００８５】
【発明の効果】
以上から明らかなように、本発明によれば、葉書適性に加えてインクジェット適性を併せ持った、インク吸収性に優れる両面インクジェット記録用シートが得られる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a double-sided inkjet recording sheet.
[0002]
[Prior art]
The ink jet recording method is a method of recording images, characters, etc. by flying fine droplets of ink by various operating principles and attaching them to a recording sheet such as paper, film, etc., and is high speed, low noise, multicolor. It is easy to use, has great flexibility in recording patterns, and does not require development-fixing, and is rapidly spreading in various applications as a recording device for various figures including Chinese characters and color images. In addition, it is possible to obtain an image formed by the multi-color ink jet system, which is comparable to multi-color printing by a plate making system or printing by a multi-color photographic system. In applications where the number of copies required is small, it is being widely applied to the field of full-color image recording because it is cheaper than the photographic technique.
[0003]
Efforts have been made in terms of equipment and ink composition in order to use high-quality paper or coated paper that is usually used for printing or writing as a recording sheet used in the ink jet recording method. However, as the performance of inkjet recording devices such as high-speed, high-definition, and full-color devices has been improved and their applications have expanded, recording sheets are also required to have more advanced characteristics as described below. It became so. That is,
(1) High recording dot density and image density.
(2) Good image color and sharpness.
(3) The print dot shape is close to a perfect circle.
(4) Good ink absorbency.
(5) Good image storability such as water resistance, light resistance and ozone resistance of the recorded image.
(6) In the case of a coat type recording sheet, the adhesiveness of the coating layer is high and the powder is hardly powdered.
[0004]
Several inventions have hitherto been made in response to such demands. For example, a method of providing an ink receiving layer on a support in order to improve the ink absorbency and the print dot shape (for example, see Patent Documents 1 and 2), the distribution of the dye component in the ink in the ink receiving layer Focusing on the fact that the state affects the color and sharpness, a method using a specific agent that adsorbs a dye component is disclosed (for example, see Patent Document 3).
[0005]
Further, in order to improve water resistance, a method of impregnating the surface with a polycationic polymer electrolyte (for example, see Patent Document 4), a water-resistant method for producing a dye and a chelate in a water-soluble ink (for example, Patent Document 5) is disclosed. Further, in order to simultaneously improve water resistance, light resistance, and ozone resistance, a basic oligomer is contained (for example, see Patent Document 6), and polyvinylamine is added to a coating layer in or on a substrate. The use of a polymer (for example, see Patent Document 7) is disclosed.
[0006]
However, while the demands for these characteristics are becoming increasingly sophisticated, it is possible to easily obtain an image excellent in image reproducibility and color reproducibility such as sharpness and color at the level of a personal computer, while the ink jet recording apparatus is inexpensive. As a result, the inkjet recording apparatus has changed from a special recording apparatus used for a specific person to a general-purpose recording apparatus.
[0007]
In particular, recently, various inkjet printers capable of high-quality printing similar to silver halide photography have been put on the market, and postcards for inkjet applications have appeared. Postcards for inkjet use include a type having an ink receiving layer on both sides (hereinafter, abbreviated as a double-sided type) and a type having an ink receiving layer on only one side as represented by a postcard made by government for ink jet (hereinafter, a single-sided type). ). Of these, the single-sided type has no ink receiving layer, that is, the pen writing suitability and printing suitability of the postcard surface (addressing surface) have been conventionally demanded. Therefore, it has been required to cope with the ink jet system, that is, ink water resistance and ink drying property at the same time.
In conventional single-sided postcards, the emphasis is placed on the pen writing suitability and printability of the front side of the postcard, and the ink jet suitability of the back side of the postcard is sacrificed, and satisfactory print quality cannot be obtained. In particular, with respect to ink absorbency, a higher level of demand has been demanded by the speeding up of ink jet recording apparatuses.
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-52-9074 (page 1)
[Patent Document 2]
JP-A-58-144172 (page 1)
[Patent Document 3]
JP-A-55-144172 (page 1)
[Patent Document 4]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 56-84792 (page 1)
[Patent Document 5]
JP-A-55-150396 (page 1)
[Patent Document 6]
JP-A-60-11389 (page 1)
[Patent Document 7]
JP-A-64-8085 (page 1)
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention for solving the above problems is a double-sided inkjet recording sheet. More specifically, the present invention relates to a double-sided ink jet recording sheet having excellent ink absorbability, which has not only postcard suitability but also ink jet suitability, and relates to its use.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to solve the above problems, and as a result, have reached the present invention.
[0011]
The present invention provides a double-sided inkjet recording sheet having at least one ink-receiving layer on one side of a support and a coating layer on the other side, wherein the support has a basis weight of 150 to 300 g / m2. ² And the difference in coating amount by mass between the ink receiving layer and the coating layer is 4 to 10 g / m ² Is a sheet for double-sided ink jet recording.
Cobb of the support by the Cobb method based on JIS P8140 ₃₀ Water absorption of 10 to 70 g / m ² Is preferable.
[0012]
The coating layer preferably contains an adhesive, a cationic resin and a cationic surface sizing agent, and the solid content of the adhesive contained in the coating layer is 0.02 to 1.50 g / m ² The solid content of the cationic resin is 0.02 to 1.80 g / m ² The solid content of the cationic surface sizing agent is 0.02 to 1.00 g / m ² And the coating amount of the total solid content is 0.06 to 4.3 g / m. ² Is more preferable.
[0013]
In the present invention, the outermost layer of the ink receiving layer is composed of colloidal particles having an average particle size of 300 nm or less, and the 75-degree specular gloss defined in JIS Z8741 is 25% or more, or the ink receiving layer is The outermost layer is a mirror surface glossy finish which is pressed against a mirror roll heated in a wet state, and is made of colloid particles having an average particle size of 300 nm or less, and is a 75-degree mirror surface specified in JIS Z8741. It is preferable that the glossiness is 25% or more.
[0014]
Further, in the present invention, the use of a sheet for double-sided ink jet recording on a postcard is preferable, and the use of the sheet for a postcard using a coating layer as an addressing surface and an ink receiving layer surface as a full-color ink jet recording surface is preferable. Is the best.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the method for producing the ink jet recording sheet of the present invention will be described in detail.
[0016]
The ink jet recording sheet of the present invention has a basis weight of 150 to 300 g / m 2 in an ink jet recording sheet having at least one ink receiving layer on a support. ² Cobb of the support by the Cobb method based on JIS P8140 ₃₀ Water absorption of 10 to 70 g / m ² And a coating layer containing an adhesive, a cationic resin and a cationic surface sizing agent on the support opposite to the side on which the ink receiving layer is provided. 4 to 10 g / m ² By doing so, it becomes excellent in ink absorptivity which has not only postcard suitability but also ink jet suitability.
[0017]
The basis weight of the support is 150 g / m ² When the number is less than the above, the rigidity of the ink jet recording sheet after coating each layer is low, and particularly in postcard applications, problems such as breakage at the time of posting and see-through of the printing on the opposite side occur. Further, the basis weight of the support is 300 g / m. ² In such a case, troubles such as inability to pass paper through an inkjet printer occur.
[0018]
The solid content difference between the ink receiving layer and the coating layer is 4 g / m ² If less than the above, the ink receiving layer has insufficient ink absorbency, and ink bleeds and overflows in the image area, resulting in a markedly ugly printed image. Further, the difference in the solid coating amount between the ink receiving layer and the coating layer is 10 g / m. ² If it exceeds 3, the edge of the ink jet recording sheet is significantly lifted to the ink receiving layer side, resulting in poor curl. In the worst case, paper feeding to the printer becomes impossible.
[0019]
The cobb size of the support is 10 g / m. ² If it is less than, the surface of the postcard (addressing side) is suitable for pen writing, but the ink absorption on the back side of the postcard (communication side) with the ink receiving layer is extremely poor, and especially printing with recent ultra-high-speed inkjet printers When this is used, there is a practical problem of show-through of the printed portion. The support has a cobb size degree of 70 g / m 2. ² In the case of exceeding, the ink absorption on the back side of the postcard with the ink receiving layer is good, but the pen writing suitability on the front side of the postcard is markedly inferior due to “bleeding”, which is a practical problem.
[0020]
Until now, as described in Japanese Patent No. 2943927, Japanese Patent No. 3072817 and the like, both sides of the support are subjected to sizing processing to achieve a certain degree of compatibility with pen writing suitability and ink absorbency. Ink absorption is not satisfactory with recent ultra high-speed inkjet printers and the like.
[0021]
Japanese Patent Publication Nos. Hei 5-20278 and Hei 7-25191 disclose methods of preventing strike-through of ink by attaching supports having different functions, but mentioning postcard suitability such as pen writing suitability. Not been. In addition, since the bonding method is used, a single support is not used, so that the adjustment of the support is complicated, and it is difficult to obtain the effects of the present invention.
[0022]
Examples of the cationic sizing agent used in the present invention include styrene resin type, alkyl dimer type (size pine K-902 manufactured by Arakawa Chemical Co., Ltd.), higher fatty acid type (NS-815 manufactured by Hyundai Chemical Industry Co., Ltd.), petroleum A cationic sizing agent such as a resin (H-7A manufactured by Hyundai Chemical Co., Ltd.) or a styrene acrylic synthetic resin (Pearl Gum CS-25S, etc.) can be used. It is preferred to use agents.
[0023]
As the cationic resin used in the present invention, a water-soluble or aqueous emulsion type is used, but a water-soluble type is preferably used because of easy control of the size. Examples of the ink fixing agent of a water-soluble cationic resin include dicyandiamide / formalin polycondensate dicyan ink fixing agent, dicyandiamide / diethylenetriamine polycondensate polyamine ink fixing agent, and epichlorohydrin / dimethyl. Amine addition polymer, dimethyldiallylammonium chloride / SO ₂ Copolymer, diallylamine salt / SO ₂ Polycationic ink fixing agents such as copolymers, dimethyldiallylammonium chloride polymers, allylamine salt polymers, and dialkylaminoethyl (meth) acrylate quaternary salt polymers are exemplified. Among them, dicyandiamide / diethylenetriamine polycondensate is more preferably used from the viewpoint of the stability of the paint.
[0024]
In the present invention, the solid content of the adhesive is 0.02 to 1.50 g / m 2 in the coating layer applied on the support opposite to the side on which the ink receiving layer is applied. ² The solid content of the cationic resin is 0.02 to 1.80 g / m ² The solid content of the cationic surface sizing agent is 0.02 to 1.00 g / m ² Is more preferable.
[0025]
The solid content of the adhesive is 0.02 g / m ² If it is less than, the printability when used in commercial printing or the like is extremely poor, and in the worst case, the paper may peel off at the time of printing, making printing impossible. The solid content of the adhesive is 1.50 g / m2. ² In the case where the value exceeds, the drying property of the ink is remarkably deteriorated at the time of inkjet printing, and show-through of a printed portion occurs.
[0026]
The solid resin coating amount of the cationic resin is 0.02 g / m ² If the number is less than 1, the water resistance of the ink at the time of ink jet printing is remarkably inferior and characters cannot be read. The solid content of the cationic resin is 1.80 g / m 2. ² When the value exceeds, the drying property of the ink deteriorates, and show-through of the printed portion occurs.
[0027]
The solid sizing amount of the cationic sizing agent is 0.02 g / m ² If it is less than, the pen writing suitability will be significantly deteriorated, and the ink of the pen will bleed and the character will not be legible. The cationic sizing agent has a solid content of 1.00 g / m 2. ² When the value exceeds, the drying property of the ink in the ink jet printing is remarkably deteriorated, and show-through of a printed portion occurs.
[0028]
In the present invention, the total solid content of the coating layer is 0.06 to 4.3 g / m. ² It is necessary to be. The total solid content of the coating layer is 0.06 g / m ² If it is less than 1, the thickness of the coating layer becomes thin, so that the coating layer is likely to have unevenness, which may cause printing unevenness. Further, the coating amount of the total solid content is 4.3 g / m. ² When the value exceeds, the effect of the present invention is saturated and does not improve, so that the economic efficiency deteriorates. Furthermore, since the drying property of the ink tends to be deteriorated, the possibility of show-through of the printed portion increases.
[0029]
In the ink jet recording sheet of the present invention, as the one contained in the ink receiving layer, in addition to the pigment used for ink absorption, an adhesive, a cationic resin, and other additives such as a pigment dispersant, Thickeners, flow improvers, surfactants, defoamers, defoamers, release agents, foaming agents, penetrants, coloring dyes, coloring pigments, fluorescent brighteners, ultraviolet absorbers, antioxidants, Preservatives, anti-binders, water-proofing agents, wet paper strength agents, dry paper strength agents, and the like can also be appropriately compounded.
[0030]
In the present invention, as the pigment used for the ink receiving layer and the support, one or more known white pigments can be used. For example, light calcium carbonate, heavy calcium carbonate, kaolin, talc, calcium sulfate, barium sulfate, titanium dioxide, zinc oxide, zinc sulfide, zinc carbonate, satin white, aluminum silicate, diatomaceous earth, calcium silicate, magnesium silicate, synthetic non-crystalline Amorphous silica, colloidal silica, colloidal alumina, pseudo-boehmite, aluminum hydroxide, alumina, lithopone, zeolite, hydrohaloisite, magnesium carbonate, white inorganic pigments such as magnesium hydroxide, styrene plastic pigment, acrylic plastic pigment, polyethylene, Organic pigments such as microcapsules, urea resins, and melamine resins can be used. Among the above-mentioned pigments, porous inorganic pigments are preferable, and examples thereof include porous synthetic amorphous silica, porous magnesium carbonate, and porous alumina. Particularly, porous synthetic amorphous silica having a large pore volume is preferable.
[0031]
In the present invention, it is possible to use inorganic ultrafine particles as a pigment used in the ink receiving layer. The inorganic ultrafine particles in the present invention refer to inorganic fine particles having a primary particle diameter of 100 nm or less. For example, JP-A-1-97678, JP-A-2-275510, JP-A-3-281383, JP-A-3-285814, JP-A-3-285815, JP-A-4-92183, JP-A-4-267180. And pseudo-boehmite sols proposed in JP-A-4-275917, JP-A-60-219083, JP-A-61-19389, JP-A-61-188183, JP-A-63-178074, and JP-A-Hei. Colloidal silica described in JP-A-5-51470, silica / alumina hybrid sol described in JP-B-4-19037, JP-A-62-286787, JP-A-10-119423 And ultra-fine silica as described in JP-A-10-217601. Typical examples include silica sol, hectite, montmorillonite, and other smectite clay (JP-A-7-81210), zirconia sol, chromia sol, yttria sol, ceria sol, iron oxide sol, zircon sol, antimony oxide sol, and the like. As Further, fumed silica can also be used.
[0032]
Examples of the aqueous polymer binder that can be used as an adhesive contained in the coating layer having the ink receiving layer of the present invention and the coating layer on the support opposite to the side on which the ink receiving layer is provided, include: Starch derivatives such as oxidized starch, etherified starch and phosphate esterified starch; cellulose derivatives such as carboxymethyl cellulose and hydroxyethyl cellulose; casein, gelatin, soy protein, polyvinyl alcohol, various modified polyvinyl alcohols, polyvinyl pyrrolidone, maleic anhydride resin, Conjugated diene copolymer latex such as styrene-butadiene copolymer and methyl methacrylate-butadiene copolymer; acrylic copolymer latex such as acrylate and methacrylate polymer or copolymer; ethylene-acetic acid Vinyl weight Copolymer-based latex such as a copolymer; or a functional group-modified copolymer latex of a functional group-containing monomer such as a carboxy group of these various copolymers; a thermosetting synthetic resin such as a melamine resin or a urea resin; Aqueous adhesive; polymer or copolymer resin latex of acrylate or methacrylate such as polymethyl methacrylate; polyurethane resin, unsaturated polyester resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, polyvinyl butyral, alkyd resin latex, etc. Is mentioned.
[0033]
The support in the present invention is a chemical pulp such as LBKP or NBKP, a mechanical pulp such as GP, PGW, RMP, TMP, CTMP, CMP or CGP, a wood pulp such as waste paper pulp such as DIP, or kenaf, bagasse, Non-wood pulp such as cotton as a main component, and at least one kind of conventionally known additives such as a pigment, a binder, a sizing agent, a fixing agent, a retention agent, a cationizing agent, a paper strength enhancer, a toning dye, etc. And a support manufactured by various apparatuses such as a fourdrinier paper machine, a fourdrinier paper machine, and a twin wire paper machine. The support is coated with a size press or a size press. Further, coated paper such as art paper, coated paper, cast-coated paper or the like, in which a coating layer is provided on the surface of the support on which the ink receiving layer is provided, can also be used. An ink receiving layer may be provided on such a support and coated paper as it is, or a calender device such as a machine calender, a TG calender, or a soft calender may be used to control flattening.
[0034]
In the present invention, a water-resistant opaque support can also be used. Examples of the water-resistant opaque support include synthetic paper, resin-coated paper, opaque film containing pigment, and foamed film. As the resin-coated paper, resin-coated paper obtained by coating the base paper or coated paper with a resin can also be used. In this case, a resin-coated paper similar to a photographic support is preferred from the viewpoint of touch and high-grade feeling.
[0035]
In the present invention, the cationic resin used in the ink receiving layer and the coating layer on the support opposite to the side on which the ink receiving layer is provided is a water-soluble direct dye contained in an aqueous dye ink. And a so-called dye fixing agent containing a secondary amine, a tertiary amine or a quaternary ammonium salt which forms an insoluble salt with a sulfonic acid group, a carboxyl group, an amino group or the like in a water-soluble acid dye. The cationic resins may be used alone or in combination of two or more.
[0036]
In the present invention, the cationic surface sizing agent used in the coating layer having the ink receiving layer on the side opposite to the side on which the ink receiving layer is provided includes a cationic styrene-based surface sizing agent and a cationic styrene acryl-based surface size. Agents, cationic amide surface sizing agents and the like.
[0037]
As the inkjet recording sheet of the present invention, a coating layer may be provided on a support, and the coating layer may be used as it is as an ink receiving layer without post-treatment, or after the coating layer is provided, various calendars may be used. May control the surface roughness. Specific examples of the calendar include, but are not limited to, an embossed calendar, a machine calendar, a TG calendar, a super calendar, a soft calendar, and the like. The calendar may be appropriately selected depending on the material related to the sheet surface structure. .
[0038]
The method of applying the uppermost layer of the ink receiving layer of the present invention can use various apparatuses such as various blade coaters, roll coaters, air knife coaters, bar coaters, rod blade coaters, curtain coaters, short dwell coaters, and size presses. . The coating amount of the outermost layer of the ink receiving layer varies depending on the casting method, the smoothness and size of the lower layer of the ink receiving layer, and the required gloss. ² It would be fine if more. After the casting treatment, it is also possible to correct the curl by spraying humidified air or humidified steam on the back surface of the glossy layer sandwiching the support, and further, calendar such as machine calendar, TG calendar, super calendar, and soft calendar. An apparatus may be used.
[0039]
In addition, the air permeability or air permeability of the support is necessary for transferring the vapor generated when the outermost layer of the receiving layer is cast to the back surface and drying the outermost layer of the receiving layer. Base paper is generally used because it is an important factor in determining the releasability of the outermost layer, but if it has air permeability or air permeability, it can be synthesized from polyethylene, polypropylene, polyester, rayon, polyurethane, etc. A resin formed into a sheet after fibrillating the resin may be used.
[0040]
The casting method includes a direct method, a coagulation method, and a rewet method (rewetting method). After coating and drying the ink receiving layer, a coating composition constituting the outermost layer of the receiving layer is applied, and the coating is performed. This is a method in which the coated surface is brought into contact with a heated mirror roll, pressed, dried and peeled off while the coated surface is in a wet state to form a replica of the mirror roll surface on the coated surface. The direct method is a method in which the outermost surface layer of the receiving layer is applied and then pressed against a heated mirror roll in an undried state (wet state) and dried, and the solidification method is a coating composition of the outermost surface layer of the receiving layer. Is a method in which the composition is coagulated with an acid solution, an alkali solution, or the like, and pressed against a heated mirror-finished roll. Incidentally, the coagulation method also includes a heat coagulation method of irradiating the composition with infrared rays to solidify the surface. The rewet method is a method in which after the ink permeable layer is applied and dried, the ink permeable layer is rewet with a liquid mainly composed of water, and is pressed against a heated mirror surface and dried.
[0041]
Any of these casting methods can be used for the ink jet recording sheet of the present invention, but the direct method is particularly preferable for obtaining an ink jet recording sheet having high gloss. The surface roughness, surface temperature, diameter, pressure (linear pressure) at the time of pressing, coating speed, and the like of the mirror roll can be appropriately selected in the same manner as the production conditions of commercially available cast coated paper.
[0042]
The outermost layer of the ink receiving layer of the present invention is also composed of a coating composition containing colloidal particles as a main component, and obtains a specular gloss by casting the layer. The wet state of the ink affects the gloss. In particular, since the lower ink receiving layer adjacent to the outermost layer of the ink receiving layer has an ink absorbing property, it has a characteristic of rapidly absorbing moisture in the coating composition of the outermost layer of the ink receiving layer. Therefore, in the case of the direct method in which the casting treatment is performed immediately after the outermost layer of the ink receiving layer is applied as the casting treatment, the transfer of water from the outermost layer of the ink receiving layer to the lower ink receiving layer is small, so that the wet state is obtained. , And an ink jet recording sheet having a higher gloss can be obtained. The time from application of the outermost layer of the ink receiving layer to casting is 20 seconds or less, preferably 10 seconds or less.
[0043]
Particularly, by controlling the temperature of the cast drum, the nip pressure (linear pressure) at the time of press-contact, the casting speed, etc., so that the glossiness at 75 degrees specified by JIS Z8741 is 70% or more, a commercially available cast-coated paper can be obtained. Thus, an ink jet recording sheet having a gloss comparable to that of the above is obtained, and the glossiness is improved.
[0044]
The coating amount of the ink receiving layer is preferably determined based on the ink absorption capacity of the ink receiving layer and the adhesive strength between the ink receiving layer and the support that can withstand practical use. 40g / m ² Is preferably within the range. 5 g / m dry coating amount ² Otherwise, it is difficult for the coating layer, which is the ink receiving layer, to completely cover the surface of the support, and the ink absorption by the coating layer is not sufficient. Adverse effects occur. The dry coating amount is 40 g / m ² When the value exceeds the above, the adhesive strength between the ink receiving layer and the support becomes a level that cannot be put to practical use, and peeling of the coating layer from the support called powder drop occurs, which causes a serious problem.
[0045]
In the present invention, the stiffness is preferably 100 to 400 g · cm. If the stiffness is less than 100 g · cm, problems such as breakage or breakage of the ink jet recording sheet at the time of posting may occur. If the stiffness exceeds 400 g · cm, the paper feed unit of the printer may not operate, resulting in a paper feed failure.
[0046]
The coefficient of static friction between the ink receiving layer surface and the coating surface is preferably 0.3 to 0.9. If the coefficient of static friction is less than 0.3, the ink jet recording sheet may slip at the time of feeding of the printer, and may not be able to be fed. Also, if the coefficient of static friction exceeds 0.9, when two or more ink jet recording sheets are set on the printer, two or more sheets are fed simultaneously at the same time, a "double feed" state occurs. In the worst case, The printer head may be damaged.
[0047]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples. Further, “parts” and “%” shown in Examples are parts by mass and% by mass unless otherwise specified.
[0048]
Example 1
<Preparation of support>
90 parts of LBKP having a freeness of 450 ml CSF, 100 parts of wood pulp consisting of 10 parts of NBKP having a freeness of 450 ml CSF, 10 parts of talc, 1.8 parts of sulfuric acid band, 0.05 part of reinforced rosin size emulsion, modified polyacrylamide resin paper strength 0.8 part of the mixture was added and prepared, and the basis weight was 147 g / m 2 using a fourdrinier paper machine. ² And then oxidized starch is adhered by an on-machine incline size press to obtain a basis weight of 150 g / m2. ² Was obtained. It should be noted that Cobb method based on the Cobb method based on JIS P8140 ₃₀ Water absorption 32g / m ² Met.
[0049]
An oxidized starch, a cationic resin, and a cationic surface sizing agent were blended on a support, and the oxidized starch was coated at a solid content of 0.20 g / m2. ² , 0.60 g / m2 of cationic resin in solids coating amount ² , 0.20 g / m2 of cationic surface sizing agent in solid content coating amount ² A coating layer was formed with a rod coater so that
Next, as an ink receiving layer on the support opposite to the surface on which the coating layer was formed, 0.5 part of sodium hydroxide in water, 100 parts of synthetic amorphous silica, 0.05 part of a fluorescent whitening agent, 22 parts of a silanol-modified polyvinyl alcohol, 25 parts of an ethylene-vinyl acetate copolymer latex emulsion, 30 parts of a cationic resin, and 0.35 part of an acetylene glycol derivative were blended, and the coating liquid concentration was adjusted to 17% to receive the ink. A coating liquid for forming a layer is obtained, and a dry coating amount is 10 g / m. ² Was applied using an air knife coater so that
Then, a super calendar process was performed to obtain a sheet for double-sided ink jet recording of Example 1.
[0050]
Example 2
In Example 1, the basis weight of the support was 200 g / m ² The procedure of Example 1 was repeated, except that the sheet was changed to, to obtain a double-sided inkjet recording sheet of Example 2.
[0051]
Example 3
In Example 1, the basis weight of the support was 250 g / m. ² The procedure was the same as in Example 1 except for changing to the above, to obtain a double-sided inkjet recording sheet of Example 3.
[0052]
Example 4
In Example 1, the basis weight of the support was set to 300 g / m ² The procedure of Example 1 was repeated, except that the sheet was changed to, to obtain a double-sided inkjet recording sheet of Example 4.
[0053]
Example 5
In Example 1, the dry coating amount of the ink receiving layer was 5 g / m ² In the same manner as in Example 1 except that the above conditions were satisfied, a double-sided inkjet recording sheet of Example 5 was obtained.
[0054]
Example 6
In Example 1, the dry coating amount of the ink receiving layer was 8 g / m ² In the same manner as in Example 1, except that the following conditions were satisfied, a double-sided ink jet recording sheet of Example 6 was obtained.
[0055]
Example 7
In Example 1, the dry coating amount of the ink receiving layer was 11 g / m ² In the same manner as in Example 1, except that the following conditions were satisfied, a sheet for double-sided inkjet recording of Example 7 was obtained.
[0056]
Example 8
Example 8 A double-sided ink jet recording sheet of Example 8 was obtained in the same manner as in Example 1, except that the reinforced rosin size emulsion used for preparing the support was changed to 0.04 part. Note that Cobb method based on the Cobb method based on JIS P8140 ₃₀ Water absorption is 48g / m ² Met.
[0057]
Example 9
A double-sided inkjet recording sheet of Example 9 was obtained in the same manner as in Example 1, except that the reinforced rosin size emulsion used in the production of the support was changed to 0.03 part. Note that Cobb method based on the Cobb method based on JIS P8140 ₃₀ Water absorption 65g / m ² Met.
[0058]
Example 10
In Example 1, the coating amount of the solid content of the oxidized starch on the support opposite to the coating surface of the ink receiving layer was 0.02 g / m2. ² , The solid resin coating amount of the cationic resin is 0.08 g / m ² , The solid content of the cationic surface sizing agent was 0.02 g / m ² The procedure was the same as in Example 1 except that the following conditions were satisfied. Thus, a double-sided inkjet recording sheet of Example 10 was obtained.
[0059]
Example 11
In Example 1, the coating amount of the solid content of the oxidized starch on the support opposite to the surface on which the ink receiving layer was coated was 0.70 g / m2. ² , The solid content of the cationic resin is 0.90 g / m ² , The solid content of the cationic surface sizing agent was 0.50 g / m ² In the same manner as in Example 1, except that the following conditions were satisfied, a sheet for double-sided inkjet recording of Example 11 was obtained.
[0060]
Example 12
In Example 1, the solid coating amount of the oxidized starch on the support opposite to the ink receiving layer coating surface was 1.50 g / m 2. ² , The coating weight of the solid content of the cationic resin is 1.80 g / m ² , The solid content of the cationic surface sizing agent was 1.00 g / m ² In the same manner as in Example 1, except that the following conditions were satisfied, a double-sided inkjet recording sheet of Example 14 was obtained.
[0061]
Example 13
In Example 1, the solid coating amount of the oxidized starch in the coating layer was 1.50 g / m 2. ² , The coating weight of the solid content of the cationic resin is 1.80 g / m ² , The solid content of the cationic surface sizing agent was 1.00 g / m ² In addition, 100 parts of synthetic amorphous silica, 30 parts of polyvinyl alcohol, 30 parts of colloidal silica, and 20 parts of a cationic resin are mixed in water as an ink receiving layer on the support opposite to the surface on which the coating layer is formed. The coating liquid concentration was adjusted to 15% to obtain a coating liquid for forming an ink receiving layer, and the dry coating amount was 8 g / m2. ² Was applied using an air knife coater so that
Next, the outermost layer of the receiving layer was applied on the ink receiving layer. The composition of the outermost layer of the receiving layer is mainly composed of 100 parts of colloidal silica as colloidal particles and 5 parts of styrene / butadiene latex as an adhesive, and the coating liquid concentration is adjusted to 20% to prepare a coating liquid for forming the outermost layer of the receiving layer. Obtained, dry coating amount 5g / m ² After coating using an air knife coater so that the chilled roll surface temperature 50 ° C., linear pressure 100 kg / cm, so that the coating surface of the outermost layer of the receiving layer is in contact with the chilled roll, A sheet for double-sided ink jet recording of Example 13 was obtained.
[0062]
Example 14
In Example 1, the solid coating amount of oxidized starch in the coating layer was 1.00 g / m ² , The solid resin coating amount of the cationic resin is 1.50 g / m ² , The solid content of the cationic surface sizing agent was 0.50 g / m ² In addition, 100 parts of synthetic amorphous silica, 30 parts of polyvinyl alcohol, 30 parts of colloidal silica, and 20 parts of a cationic resin are mixed in water as an ink receiving layer on the support opposite to the surface on which the coating layer is formed. The coating liquid concentration was adjusted to 15% to obtain a coating liquid for forming an ink receiving layer, and the dry coating amount was 8 g / m2. ² Was applied using an air knife coater so that
Next, the coating composition for the outermost layer of the receiving layer was applied on the ink receiving layer, and then cast to obtain the outermost layer of the receiving layer. In the casting treatment, the coating composition of the outermost layer of the receiving layer was applied onto the ink receiving layer, and after 2 seconds, the coating composition was pressed against a mirror roll heated to a surface temperature of 90 ° C. and dried to be dried. The coating composition for the outermost layer of the receiving layer is 100% polystyrene organic particles as colloid particles, 30 parts of styrene / butadiene latex as an adhesive, and 2 parts of potassium oleate as a release agent, and the coating liquid concentration is 25%. These coating liquids were dried by a roll coater to obtain a coating amount of 3 g / m. ² Thus, a sheet for double-sided ink jet recording of Example 14 was obtained.
[0063]
Comparative Example 1
In Example 1, the basis weight of the support was 140 g / m. ² The procedure was the same as in Example 1 except that the sheet was changed to, to obtain a double-sided inkjet recording sheet of Comparative Example 1.
[0064]
Comparative Example 2
In Example 1, the basis weight of the support was 350 g / m ² The procedure was the same as in Example 1 except for changing to the above, to obtain a double-sided inkjet recording sheet of Comparative Example 2.
[0065]
Comparative Example 3
In Example 1, the dry coating amount of the ink receiving layer was 4 g / m ² In the same manner as in Example 1, except that the following conditions were satisfied, a double-sided inkjet recording sheet of Comparative Example 3 was obtained.
[0066]
Comparative Example 4
In Example 1, the dry coating amount of the ink receiving layer was 12 g / m ² In the same manner as in Example 1, except that the following conditions were satisfied, a double-sided inkjet recording sheet of Comparative Example 4 was obtained.
[0067]
Comparative Example 5
In Example 1, the strengthened rosin size emulsion used in the preparation of the support was 0.07 parts, and the dry coating amount of the ink receiving layer was 4 g / m. ² A double-sided inkjet recording sheet of Comparative Example 5 was obtained in the same manner as in Example 1, except that the following conditions were satisfied. Note that Cobb method based on the Cobb method based on JIS P8140 ₃₀ Water absorption 5g / m ² Met.
[0068]
Comparative Example 6
In Example 1, the strengthened rosin size emulsion used in the preparation of the support was 0.02 parts, and the dry coating amount of the ink receiving layer was 12 g / m 2. ² A double-sided inkjet recording sheet of Comparative Example 6 was obtained in the same manner as in Example 1, except that the following conditions were satisfied. Note that Cobb method based on the Cobb method based on JIS P8140 ₃₀ Water absorption 82g / m ² Met.
[0069]
Comparative Example 7
In Example 1, the coating amount of the solid content of the oxidized starch on the support opposite to the ink receiving layer coating surface was 0.01 g / m 2. ² , The solid resin coating amount of the cationic resin is 0.60 g / m ² , The solid content of the cationic surface sizing agent was 0.19 g / m ² And the dry coating amount of the ink receiving layer is 4.5 g / m ² In the same manner as in Example 1, except that the following conditions were satisfied, a double-sided inkjet recording sheet of Comparative Example 7 was obtained.
[0070]
Comparative Example 8
In Example 1, the coating amount of the solid content of the oxidized starch on the support opposite to the coating surface of the ink receiving layer was 0.02 g / m2. ² , The solid resin coating amount of the cationic resin is 0.08 g / m ² , The solid content of the cationic surface sizing agent was 1.20 g / m 2 ² And the dry coating amount of the ink receiving layer is 4.5 g / m ² In the same manner as in Example 1, except that the following conditions were satisfied, a double-sided inkjet recording sheet of Comparative Example 8 was obtained.
[0071]
Comparative Example 9
In Example 1, the coating amount of the solid content of the oxidized starch on the support opposite to the ink-receiving layer coating surface was 0.19 g / m2. ² , The coating weight of the solid content of the cationic resin is 1.80 g / m ² , The solid content of the cationic surface sizing agent is 0.01 g / m 2 ² And the dry coating amount of the ink receiving layer is 4.5 g / m ² In the same manner as in Example 1, except that the following conditions were satisfied, a double-sided inkjet recording sheet of Comparative Example 9 was obtained.
[0072]
Comparative Example 10
In Example 1, the solid coating amount of the oxidized starch on the support opposite to the ink receiving layer coating surface was 1.50 g / m 2. ² , The solid resin coating amount of the cationic resin is 0.05 g / m ² , The solid content of the cationic surface sizing agent was 1.00 g / m ² And the dry coating amount of the ink receiving layer is 4.5 g / m ² In the same manner as in Example 1 except that the above conditions were satisfied, an inkjet recording sheet of Comparative Example 10 was obtained.
[0073]
Comparative Example 11
In Example 1, the solid coating amount of the oxidized starch on the support opposite to the ink receiving layer coating surface was 0.44 g / m2. ² , The solid resin coating amount of the cationic resin is 2.24 g / m ² , The solid content of the cationic surface sizing agent was 0.02 g / m ² And the dry coating amount of the ink receiving layer is 4.5 g / m ² In the same manner as in Example 1 except that the above conditions were satisfied, a double-sided inkjet recording sheet of Comparative Example 11 was obtained.
[0074]
Comparative Example 12
In Example 1, the coating amount of the solid content of the oxidized starch on the support opposite to the coating surface of the ink receiving layer was 2.00 g / m 2. ² , The solid content of the cationic resin is 1.20 g / m ² , The solid content of the cationic surface sizing agent was 0.40 g / m ² And the dry coating amount of the ink receiving layer is 4.5 g / m ² In the same manner as in Example 1 except that the above conditions were satisfied, an inkjet recording sheet of Comparative Example 12 was obtained.
[0075]
The sheet for double-sided ink jet recording produced as described above was evaluated according to the following evaluation method, and the results are shown in Table 1.
[0076]
<Evaluation of suitability for card printer>
With a BJ color card printer (P-400C) manufactured by Canon Aptex, black, cyan, magenta, and yellow single colors and black ink are excluded from the double-sided ink jet recording sheets of Examples 1 to 14 and Comparative Examples 1 to 12. Solid printing is performed by recording a solid pattern of a total of seven colors of dual colors (red, green, and blue) with the other three color inks on the surface of the ink receiving layer in a 1 cm x 1 cm square without any gap. Immediately after the paper is discharged, the genuine paper for BJ color card printer is overlaid on the printing portion, and a 49 N weight of 10 cm × 5 cm square is placed from above, and the state is maintained for 10 seconds. After a lapse of 10 seconds, the weight was removed, and the degree of transfer of the printed portion to genuine paper for a BJ color card printer was visually evaluated, and judged based on the following criteria.
◎: No transfer occurred at all.
：: A very small portion of the printed portion was transferred, but the outline of the transferred portion was not clear, and the degree of transfer was slight.
Δ: Transfer was clearly observed, and most of the printed portion was transferred.
×: Transfer was severe, and the entire surface of the printed portion was transferred.
◎ and ○ indicate good ink drying properties, and △ indicates a practical limit.
[0077]
<Evaluation of coating layer strength>
A black cloth is placed on the surface of the ink receiving layer of each of the double-sided ink jet recording sheets, and a 19.6N weight on which a 1 cm square, 1.5 mm thick plastic plate is stuck is placed thereon. Next, the end of the black cloth was gently pulled in the horizontal direction with the hand held, and the release coating layer transferred to the black cloth was evaluated according to the following criteria.
A: No release coating layer was observed, and the black cloth portion in contact with the ink receiving layer surface was glossy.
：: The release coating layer cannot be visually confirmed, but the black cloth has no gloss.
Δ: The release coating layer can be visually confirmed, but its amount is small and no practical problem occurs.
X: A considerable amount of the release coating layer can be visually confirmed.
◎ and ○ are good as the coating layer strength, and △ is the practical limit.
[0078]
<Paper feedability>
Table 1 shows the evaluation results of paper feedability and print quality of each of these double-sided ink jet recording sheets. MachJet MJ-800C: manufactured by Seiko Epson was used for the inkjet printer. 100 sheets are set in a sheet stack in a direction in which the short side of the inkjet recording sheet is perpendicular to the sheet passing direction (the long side of the sheet is the same as the direction along the printer sheet passing direction), and the temperature is 23 ° C. and the humidity is 50% RH. In an environment of continuous printing without artificial paper feeding assist operation in the middle of the environment, thin lines perpendicular to the paper passing direction are printed at 1 mm intervals on the entire recording sheet printing surface, The paper feeding status and print quality were evaluated. The paper feed status evaluation of the printer
◎: No problem in paper feedability
○: No problem in practical use
△: Can be used if the paper passing assisting operation is performed, but there is a problem with continuous paper passing
×: Practical problem
[0079]
<Evaluation of pen writing suitability>
Regarding the opposite side of the surface on which the ink receiving layer of each of the double-sided ink jet recording sheets is provided, J. TAPPI paper pulp test method No. Evaluation was performed according to 12 pen writing size degree test methods. According to a standard bleeding sample, it was judged on a scale of 0 to 6, and 5 and 6 were accepted.
◎: 6th grade
○: 5 grade
△: 4 grade
×: Grade 3
◎ and ○ indicate good pen writing size, while △ indicates practicality limit.
[0080]
<Evaluation of water resistance on address surface>
After printing letters with black ink on the address surface of the double-sided ink jet recording sheets of Examples 1 to 14 and Comparative Examples 1 to 12 which were cut to a postcard size with a printer PIXUS 950i manufactured by Canon Inc., and dried for 1 day after printing, 0.05 cc of tap water was dropped on the printed character using a dropper, and one day after the drop, the bleeding of the printed character portion where the tap water was dropped was visually evaluated and judged according to the following criteria.
A: Almost no bleeding was observed.
：: Slight bleeding can be confirmed.
Δ: Smearing is severe, and it is difficult to identify characters.
×: Character identification is impossible due to bleeding.
◎ and ○ indicate good water resistance on the address surface, and △ indicates the practical limit.
[0081]
<Evaluation of ink drying property>
The coated surface of the double-sided ink jet recording sheets of Examples 1 to 14 and Comparative Examples 1 to 12 cut to a postcard size by a printer PIXUS 850i manufactured by Canon Co., Ltd. Is printed, and immediately after the paper is discharged, genuine paper for BJ color card printer (P-400C) manufactured by Canon Aptex Co., Ltd. is superimposed on the printing unit, and a 10 N × 5 cm square 49 N weight is placed on the printing paper from above. The condition is maintained for 10 seconds. After a lapse of 10 seconds, the weight was removed, and the degree of transfer of the printed portion to genuine paper for a BJ color card printer was visually evaluated, and judged based on the following criteria.
◎: No transfer occurred at all.
：: A very small portion of the printed portion was transferred, but the outline of the transferred portion was not clear, and the degree of transfer was slight.
Δ: Transfer was clearly observed, and most of the printed portion was transferred.
×: Transfer was severe, and the entire surface of the printed portion was transferred.
◎ and ○ indicate good ink drying properties, and △ indicates a practical limit.
[0082]
Regarding the examples and the comparative examples, sampling was performed at the center and the end of the support, and curling was measured in various environments in A4 size. The curl was evaluated according to the following criteria.
：: The absolute value of the curl is 0 mm or more and less than 5 mm, which is very good.
Δ: The absolute value of the curl is 5 mm or more and less than 10 mm, but there is no problem in practical use.
X: The absolute value of the curl is 10 mm or more, which causes a transport failure in the printer, and thus has a practical problem.
Table 1 shows the results.
[0083]
[Table 1]

[0084]
As shown in Examples 1 to 14 of Table 1, in a double-sided inkjet recording sheet having at least one ink-receiving layer on one side of a support and a coating layer on the other side, Basis weight 150-300g / m ² And the difference in coating amount by mass between the ink receiving layer and the coating layer is 4 to 10 g / m ² The double-sided inkjet recording sheet is suitable for postcards such as card printer aptitude, pen writing aptitude, addressable water resistance, as well as inkjet aptitude such as coating layer strength, paper feedability, ink drying property, and curl properties. Thus, a double-sided ink jet recording sheet having excellent ink absorbability was obtained. Cobb by the Cobb method based on JIS P8140 of the support compared to Comparative Examples 1 to 12 ₃₀ Water absorption of 10 to 70 g / m ² Is preferable. Further, it is more preferable that the coating layer has a coating layer containing an adhesive, a cationic resin and a cationic surface sizing agent.
As shown in Comparative Examples 1 to 12, out of the range of the present invention, the balance of any of postcard suitability, ink jet suitability, and ink absorbability was lost, indicating that it was not practical.
[0085]
【The invention's effect】
As is clear from the above, according to the present invention, a double-sided ink jet recording sheet having excellent ink absorbability and having postcard suitability and ink jet suitability is obtained.

Claims

In a double-sided ink jet recording sheet having at least one ink receiving layer on one side on a support and a coating layer on the other side, the support has a basis weight of 150 to 300 g / m ² , and A double-sided inkjet recording sheet, wherein the difference in the amount of coating between the ink receiving layer and the coating layer is 4 to 10 g / m ² .

Sided ink jet recording sheet according to claim 1, wherein the Cobb ₃₀ water absorption degree of Cobb method based on JIS P8140 of the support is characterized in that it is a 10~70g / ^{m 2.}

3. The double-sided ink jet recording sheet according to claim 1, wherein the coating layer contains an adhesive, a cationic resin, and a cationic surface sizing agent.

The solid content of the adhesive contained in the coating layer is 0.02 to 1.50 g / m ² , the solid content of the cationic resin is 0.02 to 1.80 g / m ² , The cationic surface sizing agent is 0.02 to 1.00 g / m ² , and the total solid content of the coating layer is 0.06 to 4.3 g / m ^2. The double-sided inkjet recording sheet according to claim 1.

The outermost layer of the ink receiving layer is made of colloid particles having an average particle diameter of 300 nm or less, and has a 75-degree specular glossiness specified in JIS Z8741 of 25% or more. 2. The sheet for double-sided inkjet recording according to claim 1.

The outermost layer of the ink receiving layer is made of a colloidal particle having an average particle size of 300 nm or less, and is made of a colloidal particle having an average particle size of 300 nm or less by being pressed against a mirror surface roll heated in a wet state. The double-sided inkjet recording sheet according to any one of claims 1 to 4, wherein the 75-degree specular glossiness is 25% or more.

Use of the sheet for double-sided ink jet recording according to any one of claims 1 to 6 for a postcard.

8. The postcard according to claim 7, wherein the coating layer is used for the addressing side and the ink receiving layer side is used for the full-color ink jet recording side.